JP2008006748A - 感熱転写受像シート - Google Patents
感熱転写受像シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008006748A JP2008006748A JP2006181090A JP2006181090A JP2008006748A JP 2008006748 A JP2008006748 A JP 2008006748A JP 2006181090 A JP2006181090 A JP 2006181090A JP 2006181090 A JP2006181090 A JP 2006181090A JP 2008006748 A JP2008006748 A JP 2008006748A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- layer
- polymer
- image
- receiving
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Abstract
【解決手段】支持体上に、ポリマーラテックスを含む少なくとも1層の受容層を有し、該受容層と支持体の間に少なくとも1層の中空ポリマーラテックス及び少なくとも1つの水溶性ポリマー又はポリマーラテックスを含有する断熱層を有し、該支持体が原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面にポリオレフィン樹脂層を有し、かつ受容層を設けた側の面の、ポリオレフィン樹脂層の塗設量が5g/m2以上70g/m2以下である感熱転写受像シート。
【選択図】なし
Description
そこで、断熱性及びクッション性を持たせるために受像シートの基材として、ミクロボイドを含有する二軸延伸ポリオレフィンフィルムを用いた複合支持体を用いることがある(例えば、特許文献1、2)。しかし、この方法では、延伸時の残留応力がプリント時の熱や、受像層塗工時の熱で緩和して収縮し、受像シートにシワやカールが発生するなどの問題が発生することがある。
受像シートに断熱性及びクッション性を持たせる他の方法として、支持体と受容層との間に、例えば樹脂と発泡剤からなる発泡層(例えば特許文献3)や中空ポリマーを含む多孔質層などのクッション性の高い層を形成する方法(例えば特許文献4)も知られている。これらの方法は、基材に塗布方式にて断熱層を形成させることができるため、前記ミクロボイドを含有する二軸延伸ポリオレフィンフィルムを用いた複合支持体を用いる方法において見られた受像シートにシワやカールの発生が抑えられるという利点はあるが、一般に均一で平滑な受像シートを得るのが困難であり、転写不良などの問題が発生することがある。
この問題を解決するために、断熱層が中空ポリマーと耐有機溶剤性の高分子を主成分とする層で構成されている受像シートが開示されているが(特許文献5)、十分なレベルとは言いがたい。また、シート状基材上に中空粒子を含有する樹脂を主成分として含む中間層を形成するに際し、シート状基材に中間層形成用塗料を塗工後、塗工面をキャストドラムに圧着させて受像シートを形成する方法(特許文献6)が開示されているが、このような方法は、十分な平滑性は得られるものの、製造工程が複雑になり生産性の観点で不利を生じる。
例えば、特許文献7には、支持体上に中空の粒子と耐有機溶剤性の高分子を主成分とした中間層を塗布・乾燥して形成した後に、有機溶剤系の樹脂塗工液にて受容層を形成することが開示されている。ここで、中間層に用いられる耐有機溶剤性の高分子は、中間層に用いられる中空粒子が受容層の有機溶剤に溶解するのを防止する役割を果たす。しかし、受容層を有機溶剤系の樹脂塗工液にて形成した感熱転写受像シートは、感度が不十分でしかもコストが高いという問題があり、画像品質、転写濃度の点でも改良が望まれていた。
(1)支持体上に、ポリマーラテックスを含む少なくとも1層の受容層を有し、該受容層と支持体の間に少なくとも1層の中空ポリマーラテックス及び少なくとも1つの水溶性ポリマー又はポリマーラテックスを含有する断熱層を有し、該支持体が原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面にポリオレフィン樹脂層を有し、かつ受容層を設けた側の面の、ポリオレフィン樹脂層の塗設量が5g/m2以上70g/m2以下であることを特徴とする感熱転写受像シート。
(2)前記支持体の受容層を設けた側の面の中心線平均粗さ(Ra)が0.5μm以下であるであることを特徴とする(1)項に記載の感熱転写受像シート。
(3)前記受容層の少なくとも1つのポリマーラテックスが、塩化ビニルから得られる繰り返し単位を含む共重合体からなることを特徴とする(1)または(2)項に記載の感熱転写受像シート。
(4)前記支持体のポリオレフィン樹脂層がポリエチレンであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
(5)前記支持体の原紙の厚みが50μm以上300μm以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
(6)前記支持体の原紙の坪量が50g以上300g以下であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
(7)前記支持体の原紙の密度が0.9g/m3以上1.1g/m3以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
(8)前記支持体の厚みが100μm以上350μm以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
(9)前記受容層および/または前記断熱層に、前記水溶性ポリマーを架橋することができる化合物を含有し、該水溶性ポリマーの一部または全部が架橋されていることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
(10)原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面にポリオレフィン樹脂層を有する該支持体上に、該受容層塗工液と該断熱層塗工液をこの順で同時重層塗布して製造されることを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明に用いられる感熱転写受像シートは、少なくとも支持体上に染料受容層(受容層)と断熱層が形成されている。受容層と支持体との間には下地層が形成されていることが好ましく、例えば白地調整層、帯電調節層、接着層、プライマー層が形成される。また、下地層と支持体との間には断熱層が形成されていることが好ましい。さらに、支持体の裏面側にはカール調整層、筆記層、帯電調整層が形成されていることが好ましい。各層の塗布は、ロールコート、バーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ダイコート、スライドコート、カーテンコート等の一般的な方法で行われるが、スライドコート、カーテンコート等の複数の層を同時重層塗布できる方法が好ましい。
受容層は、インクシートから移行してくる染料を受容し、形成された画像を維持する役割を果たす。本発明に用いられる受像シートは、少なくとも染料を受容し得る熱可塑性の受容ポリマーを有する少なくとも1層の受容層を有する。
受容ポリマーはポリマーラテックスとして水溶性の分散媒中に分散して使用することが好ましい。更に、受容層は該ポリマーラテックス以外に水溶性ポリマーを含有することが好ましい。ポリマーラテックスと水溶性ポリマーとを含有させることで、染料に染着し難い水溶性ポリマーをポリマーラテックス間に存在させ、ポリマーラテックスに染着した染料が拡散するのを防止することができ、この結果、受容層の経時による鮮鋭性の変化を少なくし、転写画像の経時変化が小さい記録画像を形成することができる。
受容層は、受容ポリマーのポリマーラテックス以外にも、例えば、膜の弾性率を調整するなどの目的で、他の機能を有するポリマーラテックスも併用して用いることができる。
本発明に用いられるポリマーラテックスについて説明する。
本発明の感熱転写受像シートにおいて受容層に用いうるポリマーラテックスは、水不溶な疎水性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散したものである。ポリマーラテックスとしては、異なる数種類のポリマーラテックスを併用してもよいが、本発明で使用するポリマーラッテックスは、少なくとも塩化ビニルをモノマー単位として含む、すなわち、塩化ビニルから得られる繰り返し単位を含むラテックスを少なくとも1種使用するものである。
分散状態としてはポリマーが分散媒中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散したものなどいずれでもよい。なおポリマーラテックスについては、奥田平,稲垣寛編集,「合成樹脂エマルジョン」,高分子刊行会発行(1978年)、杉村孝明,片岡靖男,鈴木聡一,笠原啓司編集,「合成ラテックスの応用」,高分子刊行会発行(1993年)、室井宗一著,「合成ラテックスの化学」,高分子刊行会発行(1970年)、三代澤良明監修,「水性コーティング材料の開発と応用」,シーエムシー出版(2004年)および特開昭64−538号公報などに記載されている。分散粒子の平均粒径は1〜50000nm、より好ましくは5〜1000nm程度の範囲が好ましい。
分散粒子の粒径分布に関しては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。
このガラス転移温度(Tg)は下記式で計算することができる。
1/Tg=Σ(Xi/Tgi)
ここでは、ポリマーはi=1からnまでのn個のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの質量分率(ΣXi=1)、Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。ただしΣはi=1からnまでの和をとる。尚、各モノマーの単独重合体ガラス転移温度の値(Tgi)は「Polymer Handbook(3rd Edition)」(J.Brandrup,E.H.Immergut著(Wiley−Interscience、1989))の値を採用できる。
(a)共役ジエン類:1,3−ペンタジエン、イソプレン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、1−α−ナフチル−1,3−ブタジエン、1−β−ナフチル−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエン等。
(b) オレフィン類:エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、6−ヒドロキシ−1−ヘキセン、4−ペンテン酸、8−ノネン酸メチル、ビニルスルホン酸、トリメチルビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、1,4−ジビニルシクロヘキサン、1,2,5−トリビニルシクロヘキサン等。
(e) 不飽和ニトリル類:アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(f) スチレン及びその誘導体:スチレン、ビニルトルエン、p−tertブチルスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、ビニルナフタレン、p−ヒドロキシメチルスチレン、p−スチレンスルホン酸ナトリウム塩、p−スチレンスルフィン酸カリウム塩、p−アミノメチルスチレン、1,4−ジビニルベンゼン等。
(g) ビニルエーテル類:メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル等。
(h) ビニルエステル類:酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニルクロロ酢酸ビニル等。
(i) α,β−不飽和カルボン酸及びその塩類:アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、イタコン酸カリウム等。
(j) その他の重合性単量体:N−ビニルイミダゾール、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ビニルオキサゾリン、2−イソプロペニルオキサゾリン、ジビニルスルホン等。
本発明における受容層においては塩化ビニルをモノマー単位として含むポリマーラテックスは層中の全固形分に占める比率で50%以上であることが好ましい。
Z−1:ベンジルアルコール
Z−2:2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3−モノイソブチレート
Z−3:2−ジメチルアミノエタノール
Z−4:ジエチレングルコール
なお、本発明に用いられる受像シートにおけるポリマーラテックスは、塗布後に溶媒の一部を乾燥させることにより形成されるゲルまたは乾燥皮膜の状態を含む。
受容層は水溶性ポリマーを含有することが好ましい。本発明に用いることのできる水溶性ポリマーは、天然高分子(多糖類系、微生物系、動物系)、半合成高分子(セルロース系、デンプン系、アルギン酸系)および合成高分子系(ビニル系、その他)であり、以下に述べるポリビニルアルコールを始めとする合成ポリマーや、植物由来のセルロース等を原料とする天然あるいは半合成ポリマーが本発明で使用できる水溶性ポリマーに該当する。なお、本発明における水溶性ポリマーには、前記ポリマーラテックスは含まれない。
本発明において、水溶性ポリマーを前記ポリマーラテックスと区別するためにバインダーと標記することもある。
本発明においてはゼラチンが好ましい態様の一つである。本発明に用いるゼラチンは分子量10,000から1,000,000までのものを用いることができる。本発明に用いられるゼラチンはCl-、SO4 2-等の陰イオンを含んでいてもよいし、Fe2+、Ca2+、Mg2+、Sn2+、Zn2+などの陽イオンを含んでいても良い。ゼラチンは水に溶かして添加することが好ましい。
以下に、ポリビニルアルコールについてさらに詳しく説明する。
完全けん化物としては、PVA−105[ポリビニルアルコール(PVA)含有率94.0質量%以上、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.5質量%以下、揮発分5.0質量%以下、粘度(4質量%、20℃)5.6±0.4CPS]、PVA−110[PVA含有率94.0質量%、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.5質量%、揮発分5.0質量%、粘度(4質量%、20℃)11.0±0.8CPS]、PVA−117[PVA含有率94.0質量%、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0質量%、揮発分5.0質量%、粘度(4質量%、20℃)28.0±3.0CPS]、
受容層における水溶性ポリマーの添加量は、当該受容層全体の1〜25質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
架橋剤として本発明に用いられる硬膜剤は、受像シートの塗設層(例えば、受容層、断熱層、下塗層など)中に添加することができる。
本発明で用いることができる硬膜剤としては、特開平1−214845号公報17頁のH−1,4,6,8,14,米国特許第4,618,573号明細書のカラム13〜23の式(VII)〜(XII)で表わされる化合物(H−1〜54)、特開平2−214852号公報8頁右下の式(6)で表わされる化合物(H−1〜76),特にH−14、米国特許第3,325,287号明細書のクレーム1に記載の化合物などが好ましく用いられる。硬膜剤の例としては米国特許第4,678,739号明細書の第41欄、同第4,791,042号、特開昭59−116655号、同62−245261号、同61−18942号、特開平4−218044号の公報または明細書等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N’−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタンなど)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素など)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−234157号公報などに記載の化合物)が挙げられる。
好ましくはビニルスルホン系硬膜剤やクロロトリアジン類が挙げられる。
本発明においてさらに好ましい硬膜剤は下記一般式(B)または(C)で表される化合物である。
一般式(B)
(CH2=CH−SO2)n−L
一般式(C)
(X−CH2−CH2−SO2)n−L
一般式(B)、(C)中でXはハロゲン原子を表し、Lはn価の有機連結基を表す。一般式(B)または(C)で表される化合物が低分子化合物である場合nは1ないし4の整数を表す。高分子化合物である場合Lはポリマー鎖を含む有機連結基であり、このときnは10〜1000の範囲である。
また、クロロトリアジン系硬膜剤としては、少なくとも1個のクロル原子が、2位、4位または6位に置換した1,3,5−トリアジン化合物が好ましい。
塩素原子は、2位、4位または6位に、2個または3個置換したものもがより好ましい。2位、4位または6位に、少なくとも1個の塩素原子が置換して、残りの位置に、塩素原子以外の基が置換してもよく、これらの基としては、水素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシルアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルオキシもしくはアリールオキシカルボニル基などが挙げられる。
クロロトリアジン系硬膜剤の具体的な例は、4,6−ジクロロ−2−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンもしくはこのNa塩、2−クロロ−4,6−ジフェノキシトリアジン、2−クロロ−4,6−ビス〔2,4,6−トリメチルフェノキシ〕トリアジン、2−クロロ−4,6−ジグリシドキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(n−ブトキシ)−6−グリシドキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−6−グリシドキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−クロロエトキシ)−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−ブロモエトキシ)−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−ジ−n−ブチルホスファトエトキシ)−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−ジ−n−ブチルホスファトエトキシ)−6−(2,6−キシレノキシ)−1,3,5−トリアジン等であるが、本発明においてこれらに限定されない。
このような化合物は、塩化シアヌル(すなわち2,4,6−トリクロロトリアジン)を、複素環上の置換基に対応するヒドロキシ化合物、チオ化合物またはアミノ化合物等と反応させることによって容易に製造できる。
本発明に用いられる感熱転写受像シートの受容層には、乳化物を含有することが好ましい。本発明に好ましく用いられる乳化物について、以下に説明する。
滑剤、酸化防止剤などの疎水性添加剤は米国特許第2,322,027号明細書に記載の方法などの公知の方法により受像シートの層(例えば、受容層、断熱層、下塗層など)中に導入することができる。この場合には、米国特許第4,555,470号、同第4,536,466号、同第4,536,467号、同第4,587,206号、同第4,555,476号、同第4,599,296号、特公平3−62256号の公報または明細書などに記載のような高沸点有機溶媒を、必要に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機溶媒と併用して用いることができる。またこれら滑剤や酸化防止剤、高沸点有機溶媒などは2種以上併用することができる。
一般式(E−1)〜(E−3)のいずれかで表わされる化合物について、本発明の効果の点での好ましい置換基について述べる。
一般式(E−1)〜(E−3)において、R41は脂肪族基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基またはフォスホリル基であって、R42、R43、R45及びR46は各々独立に、水素原子、脂肪族基、脂肪族オキシ基またはアシルアミノ基である場合が好ましく、R41は脂肪族基であって、R42、R43、R45及びR46は各々独立に、水素原子または脂肪族基である場合はさらに好ましい。
以下に、一般式(E−1)〜(E−3)のいずれかで表される好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
好ましくは以下の化合物が用いられる。
疎水性化合物を親水性コロイドに分散する際には、種々の界面活性剤を用いることができる。例えば特開昭59−157636号公報の37〜38頁に記載の界面活性剤として挙げたものを使うことができる。また、特開平7−56267号、同7−228589号、西独公開特許第1,932,299A号の公報または明細書に記載のリン酸エステル型界面活性剤も使用することができる。
また、本発明では耐光性を向上するために受容層に紫外線吸収剤が添加してもよい。このとき、紫外線吸収剤を高分子量化することで受容層に固定でき、インクシートへの拡散や加熱による昇華・蒸散などを防ぐことができる。
紫外線吸収剤としては、情報記録分野において広く知られている各種紫外線吸収剤骨格を有する化合物を使用することができる。具体的には、2−ヒドロキシベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤、2−ヒドロキシベンゾトリアジン型紫外線吸収剤、2−ヒドロキシベンゾフェノン型紫外線吸収剤骨格を有する化合物を挙げることができる。紫外線吸収能(吸光係数)・安定性の観点では、ベンゾトリアゾール型、トリアジン骨格を有する化合物が好ましく、高分子量化・ラテックス化の観点ではベンゾトリアゾール型、ベンゾフェノン型の骨格を有する化合物が好ましい。具体的には、特開2004−361936号公報などに記載された紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤をグラフトしたポリマーをラテックス化する場合、前記の染着性受容ポリマーのラテックスと混合してから塗布することで紫外線吸収剤が均一に分散した受容層を形成することができる。
また、受容層には、画像形成時に熱転写シートとの熱融着を防ぐために、離型剤を配合することもできる。離型剤は、シリコーンオイル、リン酸エステル系可塑剤フッ素系化合物、及び各種ワックス分散物を用いることができる。特にシリコーンオイル、ワックス分散物が好ましく用いられる。
このワックスは融点が25℃〜120℃のものから選ばれ、好ましくは40℃〜100℃、更に好ましくは60℃〜90℃のものから選ばれる。
ワックスは水分散物が好ましく、更に微粒子化したものがより好ましい。水分散の方法、および微粒子化させる方法は、「改定 ワックスの性質と応用」(幸書房、1989年)に記載の方法で達成される。
ワックスの添加量は、受容層全固形量の0.5質量%〜30質量%であることが好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましく、1.5質量%〜15質量%が更に好ましい。
断熱層は、サーマルヘッド等を用いた加熱転写時における熱から支持体を保護する役割を果たす。また、高いクッション性を有するので、基材として紙を用いた場合であっても、印字感度の高い熱転写受像シートを得ることができる。断熱層は1層でも2層以上でも良い。断熱層は、受容層より支持体側に設けられる。
本発明における中空ポリマーとは粒子内部に独立した気孔を有するポリマー粒子であり、例えば、[1]ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂等により形成された隔壁内部に水などの分散媒が入っており、塗布乾燥後、粒子内の分散媒が粒子外に蒸発して粒子内部が中空となる非発泡型の中空粒子、[2]ブタン、ペンタンなどの低沸点液体を、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステルのいずれか又はそれらの混合物もしくは重合物よりなる樹脂で覆っており、塗工後、加熱により粒子内部の低沸点液体が膨張することにより内部が中空となる発泡型マイクロバルーン、[3]上記の[2]をあらかじめ加熱発泡させて中空ポリマーとしたマイクロバルーンなどが挙げられる。
中空ポリマーの中空率は、20〜70%程度のものが好ましく、20〜50%のものがより好ましい。これは、中空率が20%未満になると十分な断熱性が得られなくなり、中空率が過剰に高くなると、粒子サイズが好ましい範囲では不完全な中空粒子の比率が増えて、十分な膜強度が得られなくなるからである。
本発明での中空ポリマーの中空率とは、中空粒子の透過顕微鏡写真により撮影される透過画像において、下式(a)で算出される値Pである。
ここで、「有機溶剤に耐性の無い」とは、有機溶剤(メチルエチルケトン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)への溶解度が1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下であることをいう。例えば前記ポリマーラテックスは、「有機溶剤に耐性の無い樹脂」に含まれる。
断熱層における水溶性ポリマーの添加量は、当該断熱層全体の1〜75質量%であることが好ましく、1〜50質量%であることがより好ましい。
断熱層中の水溶性ポリマーは、架橋剤の種類によっても異なるが、水溶性ポリマーに対して、0.1〜20質量%架橋されていることが好ましく、1〜10質量%架橋されていることがより好ましい。
本発明において断熱層の空隙率、下式(b)にて算出される値Vである。
受容層と断熱層との間には下地層が形成されていてもよく、例えば白地調整層、帯電調節層、接着層、プライマー層が形成される。これらの層については、例えば特許第3585599号公報、特許第2925244号公報などに記載されたものと同様の構成とすることができる。
本発明においては、該支持体が原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面にポリオレフィン樹脂層を設けた構造のものを用いる。このような支持体は耐水性を有する。耐水性支持体を用いることで支持体中に水分が吸収されるのを防止して、受容層の経時による性能変化を防止することができる。本発明の耐水性支持体としては、例えば原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面にポリオレフィン樹脂層を塗工したコート紙やラミネート紙を用いることができる。
前記原紙の原料としては特に制限はなく針葉樹および広葉樹から選ばれる天然パルプ、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチック材料性の合成パルプ、あるいは合成パルプと天然パルプの混合物などが挙げられる。
前記原紙の原料として使用できるパルプとしては、原紙の表面平滑性、剛性および寸度安定性(カール性)を同時にバランスよく、かつ十分なレベルにまで向上させる点から、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)が好ましく、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)や広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)等を使用することもできる。パルプ繊維は繊維長のもともと短い広葉樹パルプを主体に使用することが適当である。パルプの叩解にはビータやリファイナーを使用することができる。パルプの叩解後に得られるパルプスラリーには必要に応じて各種添加剤(例えば填料、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調整剤、その他の薬剤など)を添加できる。特開2004−271790号公報の段落番号0021〜0025にこれらの例が記載されている。
原紙の密度は0.8g/m3以上1.2g/m3以下が好ましく、0.9g/m3〜1.1g/m3がより好ましい。原紙の厚みは目的に応じて適宜選択できるが、通常50〜300μmが好ましく、100〜200μmがさらに好ましい。
原紙の坪量は、特に制限はなく、目的に応じて選択することができ、例えば50〜300g/m2が好ましく、100〜200g/m2が特に好ましい。
本発明の支持体がコート紙である場合は、原紙等のシートに、ポリオレフィン樹脂を、原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面に塗工した紙であり、用途に応じて、塗工量が異なる。ポリオレフィン樹脂層の塗設量は5g/m2以上70g/m2以下が好ましい。このようなコート紙としては、例えば、アート紙、キャストコート紙、ヤンキー紙等が挙げられる。
具体的には、特開昭59−101395号公報、同63−7971号公報、同63−7972号公報、同63−7973号公報、同60−294862号公報などに記載のものを挙げることができる。
また、市販品としては、東洋紡(株)製のバイロン290、バイロン200、バイロン280、バイロン300、バイロン103、バイロンGK−140、バイロンGK−130;花王(株)製のタフトンNE−382、タフトンU−5、ATR−2009、ATR−2010;ユニチカ(株)製のエリーテルUE3500、UE3210、XA−8153、KZA−7049、KZA−1449;日本合成化学(株)製のポリエスターTP−220、R−188;星光化学工業(株)製のハイロスシリーズの各種熱可塑性樹脂(いずれも商品名)等が挙げられる。
本発明の支持体がラミネート紙である場合は、原紙等のシートに、ポリオレフィン樹脂を、ラミネートした紙である。ポリオレフィン樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、これらのシートまたはフイルムには、白色反射性を与える処理を行ってもよい。このような処理方法としては、例えば、これらのシートまたはフイルム中に酸化チタンなどの顔料を配合する方法が挙げられる。
支持体表面の中心線平均粗さRaは、支持体表面の凹凸の状態を表す。
Raが0.5μmより大きいと、熱転写記録時に画像むらの発生が増加する。本発明の支持体において、その表面の中心線平均粗さRaの測定方法は、以下の通りである。
中心線平均粗さRa触針式粗さ計(例えば、sufcom575、東京精密(株)社製)で2次元粗さ測定を行い、ISO4287に規定されている平均粗さを5回測定し、その平均値を中心線平均粗さとする。2次元粗さ測定の条件を以下に示す。
カットオフ値0.8mm、傾斜補正FLAT−ML、測定長3mm、縦倍率10000倍、走査速度0.3mm/sec、触針先端径2μm。
本発明の支持体がそのまま露出していると環境中の湿度・温度により感熱転写受像シートがカールしてしまうことがあるため、支持体の裏面側にカール調整層を形成することが好ましい。カール調整層は、受像シートのカールを防止するだけでなく防水の役割も果たす。カール調整層には、ポリエチレンラミネートやポリプロピレンラミネート等が用いられる。具体的には、例えば特開昭61−110135号公報、特開平6−202295号公報などに記載されたものと同様にして形成することができる。
筆記層・帯電調整層には、無機酸化物コロイドやイオン性ポリマー等を用いることができる。帯電防止剤として、例えば第四級アンモニウム塩、ポリアミン誘導体等のカチオン系帯電防止剤、アルキルホスフェート等のアニオン系帯電防止剤、脂肪酸エステル等のノニオン系帯電防止剤など任意のものを用いることができる。具体的には、例えば特許第3585585号明細書などに記載されたものと同様にして形成することができる。
本発明の感熱転写受像シートは、少なくとも1層の受容層、中間層および断熱層を支持体上に同時重層塗布することで形成することができる。
支持体上に複数の機能の異なる複数の層(気泡層、断熱層、中間層、受容層など)からなる多層構成の受像シートを製造する場合、特開2004−106283号、同2004−181888号、同2004−345267号等の各公報に示されている如く各層を順次塗り重ねていくか、あらかじめ各層を支持体上に塗布したものを張り合わせることにより製造することが知られている。一方、写真業界では例えば複数の層を同時に重層塗布することにより生産性を大幅に向上させることが知られている。例えば特開米国特許第2,761,791号、同第2,681,234号、同第3,508,947号、同第4,457,256号、同第3,993,019号、特開昭63−54975号、特開昭61−278848号、同55−86557号、同52−31727号、同55−142565号、同50−43140号、同63−80872号、同54−54020号、特開平5−104061号、同5−127305号、特公昭49−7050号の公報または明細書やEdgar B. Gutoffら著,「Coating and Drying Defects:Troubleshooting Operating Problems」,John Wiley&Sons社,1995年,101〜103頁などに記載のいわゆるスライド塗布(スライドコーティング法)、カーテン塗布(カーテンコーティング法)といわれる方法が知られている。
本発明では、上記同時重層塗布を多層構成の受像シートの製造に用いることにより、生産性を大幅に向上させると同時に画像欠陥を大幅に減少させることができる。
本発明では米国特許2,761,791号明細書に記載の方法で支持体上に複数の層の積層体を形成した後速やかに固化させる事が好ましい。一例として樹脂により固化する多層構成の場合、支持体上に複数の層を形成した後すばやく温度を上げることが好ましい。またゼラチンなど低温でゲル化するバインダーを含む場合には支持体上に複数の層を形成した後すばやく温度を下げることが好ましい場合もある。
本発明においては多層構成を構成する1層あたりの塗布液の塗布量は1g/m2〜500g/m2の範囲が好ましい。多層構成の層数は2以上で任意に選択できる。受容層は支持体から最も遠く離れた層として設けられることが好ましい。
また、本発明の感熱転写受像シートは、支持体を適宜選択することにより、熱転写記録可能な枚葉またはロール状の感熱転写受像シート、カード類、透過型原稿作成用シート等の各種用途に適用することもできる。
本発明は、感熱転写記録方式を利用したプリンター、複写機などに利用することができる。
(インクシートの作製)
厚さ4.5μmのポリエステルフィルム(ルミラー、商品名、(株)東レ製)を基材フイルムとして用いた。その表面側に、下記接着層(乾膜時の塗布量0.07g/m2)を形成し更に下記組成のイエロー、マゼンタ、シアン組成物をそれぞれ単色に塗布(乾膜時の塗布量0.8g/m2)した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、商品名、ISP(株)製) 5質量部
メチルエチルケトン 47.5質量部
イソプロピルアルコール 47.5質量部
イエローインキ
色素(7)−1 2.5質量部
色素(8)−1 2.0質量部
ポリエステル1 4.5質量部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90質量部
マゼンタインキ
色素(9)−1 1.0質量部
色素(10)−1 1.0質量部
色素(11)−1 2.5質量部
ポリエステル1 4.5質量部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90質量部
シアンインキ
色素(12)−1 2.5質量部
色素(13)−1 2.5質量部
ポリエステル1 4.5質量部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90質量部
ポリエステル1
下記の酸成分およびジオール成分を下記モル比で重合させることで得られる数平均分子量2000のポリエステル。
イソフタル酸 5
テレフタル酸 45
エチレングリコール 5
ジエチレングリコール 45
<耐熱滑性層組成液>
ポリビニルブチラール樹脂 13.6質量部
(エスレックBX−1、商品名、積水化学工業(株)製)
ポリイソシアネート硬化剤 0.6質量部
(タケネートD218、商品名、武田薬品工業(株)製)
リン酸エステル 0.8質量部
(プライサーフA208S、商品名、第一工業製薬(株)製)
メチルエチルケトン 42.5質量部
トルエン 42.5質量部
(支持体の作製)
アカシアからなるLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)50質量部及びアスペンからなるLBKP 50質量部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解しパルプスラリーを調製した。
次いで、上記で得られたパルプスラリーに、対パルプ当り、カチオン変性でんぷん(日本NSC(株)製、商品名、CAT0304L)1.3%、アニオン性ポリアクリルアミド(星光PMC(株)製、商品名、DA4104)0.15%、アルキルケテンダイマー(荒川化学(株)製、商品名、サイズパインK)O.29%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(荒川化学(株)製、商品名、アラフィックス100)0.32%を加えた後、消泡剤0.12%を加えた。
2次元粗さ測定の条件は、カットオフ値0.8mm、傾斜補正FLAT−ML、測定長3mm、縦倍率10000倍、走査速度0.3mm/sec、触針先端径2μmとした。
乳化分散物Aを以下の手順で調製した。酸化防止剤(EB−9)を高沸点溶媒(Solv−5)42g及び酢酸エチル20mlに溶解し、この液を1gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む20質量%ゼラチン水溶液250g中に高速攪拌乳化機(ディゾルバー)で乳化分散し、水を加えて380gの乳化物Aの調製を行った。
酸化防止剤(EB−9)の添加量は乳化物A中に30mmolとなるようにした。
(組成)
スチレンブタジエンラテックス 93質量部
(日本エイアンドエル(株)社製、商品名、SR103)
ポリビニルアルコール(PVA)8.7%水溶液 57質量部
NaOHでpHを7.5に調節
(塗布量) 21ml/m2
(組成)
中空ポリマーラテックス 38質量部
(日本ゼオン(株)製、商品名、MH5055)
16%ゼラチン水溶液 26質量部
水 4質量部
NaOHでpHを7.8に調節
(塗布量) 42ml/m2
(組成)
塩化ビニル系ポリマーラテックス 53質量部
(日信化学(株)社製、商品名、ビニブラン609)
先に調製した乳化物A 13質量部
マイクロクリスタリンワックス 7質量部
(EMUSTAR−042X、商品名、日本精蝋(株))
水 35質量部
NaOHでpHを7.4に調節
(塗布量) 18ml/m2
インクシートと、受像シート101〜114を、装填可能なように加工し、高速プリントモードで、昇華型熱転写型プリンターASK2000(商品名、富士写真フイルム(株)社製)により最低濃度から最高濃度までの全域のグレーの階調を得られる設定で、画像を連続10枚出力した。この時、1枚目が排出されてから、2枚目が排出されるまでの時間は8秒であった。
上記の条件で得られた2枚目に出力された画像の最高濃度部のVisual濃度をPhotographic Densitometer(商品名、X−Rite incorporated(株)社製)で測定した。結果を下記表1に示す。
上記ASK2000機で得られたグレー階調のうちVisual濃度0.2近くで0.1mmから1mmのサイズの画像むら(低濃度画像むら)が観察された。その程度を目視により評価した。市販の銀塩カラーペーパーのカラープリントと同程度のむらである場合は許容範囲内であると評価した。結果を下記表1に示す。
(画像形成2)
インクシートと、受像シート101〜114を、装填可能なように加工し、高速プリントモードで、昇華型熱転写型プリンターCW01(商品名、シチズンデータシステムズ(株)社製)により最低濃度から最高濃度までの全域のグレーの階調を得られる設定で、画像を連続10枚出力した。この時、1枚目が排出されてから、2枚目が排出されるまでの時間は8秒であった。
上記の条件で得られた2枚目に出力された画像の最高濃度部のVisual濃度をPhotographic Densitometer(商品名、X−Rite incorporated(株)社製)で測定した。結果を下記表2に示す。
上記CW01機で得られたグレー階調のうちVisual濃度0.2近くで0.1mmから1mmのサイズの画像むら(低濃度画像むら)が観察された。その程度を目視により評価した。市販の銀塩カラーペーパーのカラープリントと同程度のむらである場合は許容範囲内であると評価した。結果を下記表2に示す。
受像シート101〜114において、断熱層を以下の構成に変える以外は同様にして受像シート201〜214を作製した。
(組成)
ポリアクリロニトリルを主成分とする既発砲中空粒子 30質量部
(平均粒子径3.5μm、体積中空率70%)
水分散性アクリル樹脂 10質量部
(JSR(株)製、商品名、AE337)
部分ケン化ポリビニルアルコール 10質量部
(クラレ(株)製、商品名、PVA205)
水 500質量部
(塗布量) 162ml/m2
インクシートと、受像シート101〜114を、装填可能なように加工し、高速プリントモードで、昇華型熱転写型プリンターCW01(シチズン(株)社製)により最低濃度から最高濃度までの全域のグレーの階調を得られる設定で、画像を連続10枚出力した。この時、1枚目が排出されてから、2枚目が排出されるまでの時間は8秒であった。
上記の条件で得られた2枚目に出力された画像の最高濃度部のVisual濃度をPhotographic Densitometer(商品名、X−Rite incorporated(株)社製)で測定した。結果を下記表3に示す。
上記CW01機で得られたグレー階調のうちVisual濃度0.2近くで0.1mmから1mmのサイズの画像むら(低濃度画像むら)が観察された。その程度を目視により評価した。市販の銀塩カラーペーパーのカラープリントと同程度のむらである場合は許容範囲内であると評価した。結果を下記表3に示す。
受像シート101〜114において下層から順に下塗層、断熱層、受容層の構成の多層構成塗布物を同時に重層塗布して作製した。これらを受像シート401〜414とする。
これらを実施例1と同様に画像形成しDmax評価及び画質の評価したところ同様に本発明の受像シートは良好な結果が得られた。
Claims (10)
- 支持体上に、ポリマーラテックスを含む少なくとも1層の受容層を有し、該受容層と支持体の間に少なくとも1層の中空ポリマーラテックス及び少なくとも1つの水溶性ポリマー又はポリマーラテックスを含有する断熱層を有し、該支持体が原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面にポリオレフィン樹脂層を有し、かつ受容層を設けた側の面の、ポリオレフィン樹脂層の塗設量が5g/m2以上70g/m2以下であることを特徴とする感熱転写受像シート。
- 前記支持体の受容層を設けた側の面の中心線平均粗さ(Ra)が0.5μm以下であるであることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写受像シート。
- 前記受容層の少なくとも1つのポリマーラテックスが、塩化ビニルから得られる繰り返し単位を含む共重合体からなることを特徴とする請求項1または2に記載の感熱転写受像シート。
- 前記支持体のポリオレフィン樹脂層がポリエチレンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
- 前記支持体の原紙の厚みが50μm以上300μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
- 前記支持体の原紙の坪量が50g以上300g以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
- 前記支持体の原紙の密度が0.9g/m3以上1.1g/m3以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
- 前記支持体の厚みが100μm以上350μm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
- 前記受容層および/または前記断熱層に、前記水溶性ポリマーを架橋することができる化合物を含有し、該水溶性ポリマーの一部または全部が架橋されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
- 原紙の両面または少なくとも受容層を設けた側の面にポリオレフィン樹脂層を有する該支持体上に、該受容層塗工液と該断熱層塗工液をこの順で同時重層塗布して製造されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の感熱転写受像シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006181090A JP4778846B2 (ja) | 2006-06-30 | 2006-06-30 | 感熱転写受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006181090A JP4778846B2 (ja) | 2006-06-30 | 2006-06-30 | 感熱転写受像シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008006748A true JP2008006748A (ja) | 2008-01-17 |
JP4778846B2 JP4778846B2 (ja) | 2011-09-21 |
Family
ID=39065379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006181090A Expired - Fee Related JP4778846B2 (ja) | 2006-06-30 | 2006-06-30 | 感熱転写受像シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4778846B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2335939A1 (en) | 2009-12-15 | 2011-06-22 | Sony Corporation | Receptor layer forming composition and thermal transfer receiving sheet |
JP2015063050A (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-09 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写記録材料 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02229082A (ja) * | 1989-03-02 | 1990-09-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 被熱転写シート |
JPH0427588A (ja) * | 1990-05-22 | 1992-01-30 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 熱転写記録用受像シート |
JPH06227159A (ja) * | 1993-02-05 | 1994-08-16 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 熱転写用受像シート |
JP2005335115A (ja) * | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 熱転写受像シートとその製造方法 |
JP2006130810A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 熱転写受像シート及びその製造方法 |
-
2006
- 2006-06-30 JP JP2006181090A patent/JP4778846B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02229082A (ja) * | 1989-03-02 | 1990-09-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 被熱転写シート |
JPH0427588A (ja) * | 1990-05-22 | 1992-01-30 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 熱転写記録用受像シート |
JPH06227159A (ja) * | 1993-02-05 | 1994-08-16 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 熱転写用受像シート |
JP2005335115A (ja) * | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 熱転写受像シートとその製造方法 |
JP2006130810A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 熱転写受像シート及びその製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2335939A1 (en) | 2009-12-15 | 2011-06-22 | Sony Corporation | Receptor layer forming composition and thermal transfer receiving sheet |
US8518858B2 (en) | 2009-12-15 | 2013-08-27 | Sony Corporation | Receptor layer forming composition and thermal transfer receiving sheet |
JP2015063050A (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-09 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写記録材料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4778846B2 (ja) | 2011-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4646836B2 (ja) | 感熱転写受像シートおよび画像形成方法 | |
JP4469348B2 (ja) | 感熱転写受像シートおよび画像形成方法 | |
JP4789792B2 (ja) | 感熱転写受像シートの製造方法 | |
JP4878327B2 (ja) | 感熱転写受像シートおよびその製造方法 | |
JP2008006752A (ja) | 感熱転写受像シート | |
US7968496B2 (en) | Heat-sensitive transfer image-receiving sheet, image forming method using heat-sensitive transfer system and method of producing heat-sensitive transfer image receiving sheet | |
JP4703506B2 (ja) | 感熱転写受像シート | |
JP4703501B2 (ja) | 感熱転写受像シートおよび画像形成方法 | |
JP4684143B2 (ja) | 感熱転写受像シートを用いた画像形成方法 | |
JP4703499B2 (ja) | 感熱転写受像シート、その製造方法および画像形成方法 | |
JP5154790B2 (ja) | 感熱転写受像シート及びその製造方法 | |
JP4767143B2 (ja) | 感熱転写受像シートおよびその製造方法 | |
JP2007229985A (ja) | 感熱転写受像シート | |
JP4789839B2 (ja) | 感熱転写受像シートの製造方法 | |
JP2008030450A (ja) | 感熱転写受像シート | |
JP2008006789A (ja) | 感熱転写受像シートおよびその製造方法 | |
JP4778846B2 (ja) | 感熱転写受像シート | |
JP2008246777A (ja) | 熱転写方式を用いた画像形成方法 | |
JP4832242B2 (ja) | 感熱転写受像シート、感熱転写方式を用いた画像形成方法および感熱転写受像シートの製造方法 | |
JP4703531B2 (ja) | 感熱転写受像シートおよびその製造方法 | |
JP2008006781A (ja) | 感熱転写受像シートおよび画像形成方法 | |
JP4593497B2 (ja) | 感熱転写受像シート | |
JP2007237633A (ja) | 感熱転写受像シート | |
JP2008087278A (ja) | 感熱転写受像シートおよびその製造方法 | |
JP4575889B2 (ja) | 感熱転写受像シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090206 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110607 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110704 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |