JP2008005872A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に凹室10aを有するセンターケース10に、前記遊技空間を流下する球を受け入れる入口部31jと、この入口部31jから受け入れた球を凹室10aに流入させる流入部31kと、この流入部31kより流入した球を転動させて凹室下方の第1遊技領域(始動入賞口11のある領域)に放出可能なステージ部34と、凹室10aの他側方に形成されて流入部31kより流入した球が流入可能な凹室隣接空間部10bとを形成し、前記遊技空間には、前記第1遊技領域の他側方に普図始動ゲート19が配設された第2遊技領域を設け、凹室隣接空間部10bには、流入した球が落下する樋状部材31mを設け、この樋状部材31mの下流端を前記第2遊技領域に臨ませた構成とする。
【選択図】図1
Description
上記従来の遊技機の中には、特許文献1に開示の遊技機のように、センターケースに遊技盤前面を流下する球を取り入れる入口を形成し、該入口から取り込んだ球を凹室に誘導するように構成し、凹室底部のステージを転動させてから遊技盤の前面に排出し、この排出された球は、ステージの下方の始動入賞口近傍に誘導され、始動入賞口に入賞すると上記遊技装置による遊技(例えば、上記表示器における図柄の変動表示ゲーム)が行われ、遊技者の興趣を高揚させている。
一般的にセンターケースの凹室上方には、落下する遊技球を左右方向に案内する庇部(鎧部ともいう)が設けられているが、この庇部を切り欠いてセンターケース上方の球を凹室の前方を通してセンターケースの下方に誘導することも考えられるが、この場合には球の落下速度を制御できないため、始動入賞口などの入賞具が破損するといった新たな問題点が生ずる。またこの場合、表示器などの遊技装置の視認性を球が阻害するといった問題もある。
そこで本発明は、センターケースの一側方に遊技釘を植設する遊技空間を偏らせて設けるようにしても、センターケース下方の他側方に球を誘導することにより遊技盤にデッドスペースを生じさせない遊技機の提供を目的とする。
前記センターケースは、
当該センターケースの一側に設けられ、前記遊技盤前面より前方の遊技空間を流下する球を受け入れる入口部と、
前記凹室の一側壁に形成され、前記入口部から受け入れた球を凹室に流入させる流入部と、
前記凹室の底部に設けられ、前記流入部より流入した球を転動させて凹室の前方開口より前記第1遊技領域に向けて放出可能なステージ部と、
前記凹室の他側壁を切り欠いて形成され、前記流入部より流入した球を凹室の他側方へ排出可能な流出部と、
前記流出部から排出された球が流入する凹室隣接空間部と、を有し、
前記遊技空間には、前記第1遊技領域の他側方に第2入賞装置が配設された第2遊技領域を設け、
前記凹室隣接空間部は、前記流出部から排出された球が落下する樋状部材を有し、前記樋状部材の下流端を前記第2遊技領域に臨ませたことを特徴とする。
また、例えば請求項3に記載のように、前記凹室及び凹室隣接空間部の夫々の背面を前記遊技盤前面より後方に配設し、
前記樋状部材は、前記凹室隣接空間部の背面より前記遊技空間の前面側まで延在し、
前記凹室隣接空間部の下流端には、前記樋状部材の前後の幅員を狭めて球を前記第2遊技領域に誘導するための誘導部材を設けた構成としてもよい。
前記流入部の下縁と前記ステージ部の一側端部、及び、ステージ部の他側端部と前記流出部の下縁とを夫々曲面で接続し、
前記流出部の下縁の高さの設定により、前記凹室に流入した球が前記第1遊技領域へ排出される割合と前記第2遊技領域へ排出される割合とを相対的に設定可能とした構成としてもよい。
また、例えば請求項5に記載のように、前記第2入賞装置は、第1検出器を有する通過ゲートで構成し、
前記第1入賞装置は、開閉部材と第2検出器とを設けた構成とし、
前記第1検出器により球の通過が検出されることに基づいて前記開閉部材を作動するように構成されているとともに、前記開閉部材により受け入れられた球が前記第2検出器によって検出されることに基づいて前記遊技装置を作動するように構成されている態様としてもよい。
また、請求項3に記載の遊技機によれば、凹室の背面を遊技盤前面より後方に配設したので、ステージ部における球の転動の自由度が増し、興趣が高い。また、凹室隣接空間部の下流端には、樋状部材の前後の幅員を狭めて球を第2遊技領域に誘導するための誘導部材を設けたので、樋状部材の傾斜によって加速した球の速度を凹室隣接空間部の下流端において減衰でき、より効果的に入賞具の破損を防止できる。
また、請求項5に記載の遊技機によれば、遊技装置を作動させるためのギミック(第1入賞装置と第2入賞装置)が並んでいるので、遊技者は遊技のルールを把握しやすい。
(第1形態例)
まず、第1形態例を説明する。
A.遊技盤の全体構成
図1は本形態例のパチンコ機の遊技盤の前面図である。
図1において、符号1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれることにより遊技領域3(後述する第1遊技領域及び第2遊技領域をその一部として含む遊技領域の全体)が形成されている。
遊技盤1の前面には、図1に示すように、アウト球流入口4、センターケース10、普通電動役物タイプの始動入賞口11、変動入賞装置12、一般入賞口13〜16、普図表示器17、普図記憶表示器18、普図始動ゲート19、特図表示器20、特図記憶表示器21、状態表示器22,23、多数の障害釘(図示省略)などが設けられている。また、センターケース10の右側部には、装飾特図表示器24(図1等に示す)とラウンド表示部25(図4に示す)が設けられている。なお、ラウンド表示部25は、図4に示すように、後述する裏面側ケース32内であって、凹室隣接空間部10bの後方(隔壁部材58の板状部58aの裏面側)に配置され、透明又は半透明な板状部58aを介して前面から透視可能となっている。
なお本例では、センターケース10の一側方(この場合、左側)にのみ遊技釘を植設する遊技空間が偏って設けてあり、センターケース10の他側方(この場合、右側)には、前記遊技空間は存在しない。
このセンターケース10の詳細構成(装飾特図表示器24やラウンド表示部25等を除く)は、後述する。
また、変動入賞装置12は、後述する大当りになったことを条件として開放される大入賞口12aを有する装置である。
また、普図記憶表示器18は、普図表示器17の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、普図始動ゲート19を遊技球が通過することにより発生した普図の始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。
また、特図記憶表示器21は、特図表示器20の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、始動入賞口11への入賞により発生した特図の始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。
また、状態表示器23は、普図記憶表示器18の隣に設けられた2個の小さなランプよりなり、その点灯状態によって、普図の遊技状態を報知する。
また、装飾特図表示器24は、演出又は装飾としての特図(ダミーの特図)の変動表示を行う表示器である。なお、装飾特図表示器24で表示される特図がダミーの特図であるのに対して、前記特図表示器20で表示される特図は、いわゆる本特図である。
また、ラウンド表示部25は、大当りのラウンド数を表示する表示部である。
また、普図始動ゲート19は、センターケース10の下方であって、始動入賞口11の右方(本発明の他側方に相当)に配置されており、この普図始動ゲート19及びその近傍を含む領域が本発明の第2遊技領域に相当する。そして、図示省略しているが、上記普図始動ゲート19には、この普図始動ゲート19を通過する遊技球を検出するセンサが設けられており、このセンサが本発明の第1検出器を構成している。
次に、本例のセンターケース10の構成について、図2〜図4を参照して説明する。
なお図2は、センターケースの前面側を右斜め前方から見た斜視図である。図3は、センターケースの前面側を左斜め前方から見た斜視図である。図4は、センターケースを前部と後部に分解した斜視図である。図5は、後述するケース軸線を含む鉛直方向の平面でセンターケースを破断した断面図である。
なお、凹室10a及び凹室隣接空間部10bの夫々の背面は、遊技盤前面より後方に配設されている。
また本例では、このセンターケース10の凹室内には、後述する複数の回転体よりなる遊技装置が設けられ、この遊技装置は上記凹室の後方に配設されて、凹室を介して前方に臨むようになされており、遊技者はこの遊技装置内における遊技球の流れを目視することが可能となっている。
また、このセンターケース10は、前後方向の一つの軸線を中心として主要部品が配置され組み立てられており、以下ではこの軸線をケース軸線という。なお本例では、凹室10aの中心にこのケース軸線が位置する。
また、本例の場合の遊技装置は、後述する鎧部35の切欠き35a,35bから遊技球を受け入れて、受け入れた遊技球を一般入賞とするか又は特定入賞とするかを決する装置である。
ステージ部34は、ここに流入した遊技球をある程度の確率で第1遊技領域に落下させて始動入賞口11へ誘導するものである。ステージ部34は、図2〜4に示すように、正面から見て全体として下に凸の円弧状の転動面34aよりなる。この転動面34aには、ステージ部34上に流入した遊技球を前方に流してセンターケース10の凹室10aから下方に排出可能な複数の溝(中央案内溝34b、左側案内溝34c、右側案内溝34d)が形成されている。このうち、中央案内溝34bは、転動面34aにおける左右方向中央位置(始動入賞口11の真上位置)に形成されている。この中央案内溝34bからセンターケース10の外に排出された遊技球は、始動入賞口11の真上に向けて落下するため、開閉部材11aが閉じている状態(開度が小さい閉状態)であっても、高い確率で始動入賞口11に入賞する構成となっている。また、左側案内溝34cと右側案内溝34dは、転動面34aにおける中央案内溝34bの左右両側にそれぞれ形成されている。これら左側案内溝34c又は右側案内溝34dからセンターケース10の外に排出された遊技球は、始動入賞口11の真上よりも若干左右にずれた位置に向けて落下するため、開閉部材11aが前記閉状態であると、始動入賞口11に入賞する確率は中央案内溝34bよりも格段に低い。但し、開閉部材11aが開いている状態(開度が大きい開状態)であると、左側案内溝34c又は右側案内溝34dからセンターケース10の外に排出された遊技球は、高い確率で始動入賞口11に入賞する構成となっている。
なお、ステージ部34の転動面34aはその前後方向の位置が遊技盤面より奥側に位置しているため、流入部31kの前後方向位置も遊技盤面より奥側に位置している。これに対して、入口部31jは前記遊技空間を流下する球を受け入れるべく遊技盤面より前方に位置している。このため、上記ワープ流路では、例えばその途中で一旦遊技球が前後方向奥側に流れる構成となっている。
また、ステージ部34上には、このようにワープ流路を経由した遊技球に限られず、例えば障害釘に当って跳ねた遊技球が前面から直接入ってくる構成であってもよい。
なお図2等では、各可動部材36,37が閉状態にある様子を示しており、また図2の矢印は、各可動部材36,37が閉状態から開状態に向かう方向を示している。
この右側遊技球流路33の上端側は、鎧部35の右側に連続しており、鎧部35上を右側に流れた遊技球がこの右側遊技球流路33内に流下する構成となっている。また、この右側遊技球流路33の下端側は、樋状部材31m上の右側に開口しており、この右側遊技球流路33内を流下した遊技球は、樋状部材31m上に右側から流下する構成となっている。これにより遊技者は、センターケース10の右側に遊技球を打ち込む右打ちをすることによって、普図始動ゲート19を狙うことが可能となる。
また、図4等に示すように、前面側ケース31の右上部(装飾特図表示器24の上側)には、特図用鎧部35cが形成されている。この特図用鎧部35cは、装飾特図表示器24の前方を遊技球が流下して遮ることがないように、装飾特図表示器24の上方から流下する遊技球を装飾特図表示器24の左右に流下させるものである。なお、この特図用鎧部35cに案内されて装飾特図表示器24の左右に流下した遊技球も、右側遊技球流路33に流入する。
なお、この裏面側ケース32は、図4に示すように、正面から見て概略円形状の側壁を、円形状開口部38を中心とする外周位置に有し、前面側が開口した箱型の部材である。なお取付状態において、この裏面側ケース32の側壁は、前面側ケース31の側壁を後方へ延長するような状態に概略配置される。こうして、前面側ケース31と裏面側ケース32は、全体として、内側に後方に窪んだ概略円形状の凹室10aを有したセンターケース10の外形部分を構成している。
なお、拡大空間部32bは、前述の凹室隣接空間部10bの後方(背部)に位置する。
また、裏面側ケース32内は、前面側ケース31内の開口を介して前面から視認可能である。
また、図4に示すように、裏面側ケース32の奥壁の前面(円形状開口部38よりも外周側の適宜位置)には、特定入賞部39a,39b,39cが形成されている。本例の場合、特定入賞部39a(最も上流となる特定入賞部)は、正面から見て円形状開口部38の左側位置に設けられ、その他の特定入賞部39b,39cは、正面から見て円形状開口部38の右斜め下位置(前述の拡大空間部32bの位置)に設けられている。また、特定入賞部39b,39cのうち、特定入賞部39bは比較的上方に、最も下流となる特定入賞部39cは、その下方に配置されている。
センターケース10の内部や裏面には、主に、次のような部材が遊技装置の構成要素として設けられている。即ち、図1等に示す第1回転体45、図1等に示すクリアユニット46、図4等に示す第2回転体47、図5に示す奥側外れ球誘導部材48、図5に示す第3回転体49、及び図5に示すモータベース51とが設けられている。
まず、第1回転体45は、図1や図4に矢印で示すように、正面から見て反時計回りに回転駆動される回転体であり、第1回転体駆動軸53(図5に示す)の前端に取り付けされている。なお、この第1回転体45や第1回転体駆動軸53は、前記ケース軸線を中心として配置され、センターケース10の裏面に配設されたモータベース51の第1モータ91(図5に示す)によって駆動される。
また第1回転体駆動軸53は、前端側が第1回転体45に回り止めされた状態で取り付けられる。そして、この第1回転体駆動軸53の後端側は、図5に示すように後方に伸びており、クリアユニット46や第2回転体47や第3回転体49の中心軸線上を貫通してモータベース51内に達している。この第1回転体駆動軸53の後端側は、図5に示す軸継ぎ手55によって、後述する第1モータ91の出力軸91aに連結されている。
なお、図5における符号53a,53bは、第1回転体駆動軸53(ひいては、第1回転体45の全体)を自転可能に支持する軸受け(ブッシュ)を示す。
また、第1回転体45は、透明又は半透明な材料によって構成され、透視可能(透光性有り)となっている。
クリアユニット46は、図5に示すように、第1入賞球誘導部材56と、第2入賞球誘導部材57と、隔壁部材58と、囲繞部材59とを備える。これら各部材56〜59は、全て透明又は半透明な材料によって構成され、透視可能となっている。
ここで、第1入賞球誘導部材56は、前記ケース軸線を中心として第1回転体45の周囲を取り囲むように配置される円筒状部56aを有する部材であり、隔壁部材58の中央開口58bに対して前面から取り付けられ、固定状態とされる部材である。この第1入賞球誘導部材56の円筒状部56aの頂点位置には、入賞球誘導部56bが形成されている。入賞球誘導部56bは、可動部材36,37が開放状態にある時に、前記切欠き35a,35b(入賞部)から流入した遊技球を受け入れる部分であり、受け入れられた遊技球は、この入賞球誘導部56bの底部中央に左右に並んで形成された縦方向の誘導穴(図示省略)の何れかに落下する構成となっている。
また、円筒状部56aの底面には、ここに落下した遊技球を後方に流下させる傾斜面56e(図5に示す)が形成されている。
また、前記内筒部57bの頂部位置であって、前記内筒部57bと案内壁57cとの間の位置には、遊技球を後方から前方(第1回転体本体52の頂部位置に向かう方向)に流下させる前方誘導流路57i(図5に示す)が形成されている。
なお図5に示すように、特定入賞口57hの下方には、特定入賞口57hに流入した遊技球を検出する非通過型のフラット近接スイッチ57jが配設されている。
また、板状部58aの中心には、中央開口58b(図5に示す)が形成されている。中央開口58bは、第2入賞球誘導部材57等の部材を位置決めする(取り付け時の案内となる)とともに、これら部材との干渉を避けるための開口であり、詳細構成については説明を省略する。なお中央開口58bは、前記ケース軸線を中心として配置される。
大径円筒状部59bには、二つの特定入賞用開口部が形成されている。これら特定入賞用開口部は、前述した特定入賞部39a,39bにそれぞれ連通する位置に形成され、一方の特定入賞用開口部から流出した遊技球は特定入賞部39aに、他方の特定入賞用開口部から流出した遊技球は特定入賞部39bに、それぞれ流入する構成となっている。
また図5に示すように、囲繞部材59の下端部(当り球導入部59fの両側及び下方)には、外れ球排出部59gが形成されている。外れ球排出部59gは、前述した隔壁部材58の板状部58aの下端中央を覆うように配置されて、板状部58aの下端中央の裏面側に、前面側外れ球排出流路61(図5に示す)を形成する部材である。この前面側外れ球排出流路61は、前述した第1入賞球誘導部材56の傾斜面56eを流下した遊技球を受け入れ、これを外れ球(センターケース10の遊技装置には入賞したが、特定入賞口57h(特定入賞部39a,39b,39c)に入賞しなかった一般入賞球)としてセンターケース10の下方に排出するものである。なお、図5において符号61aは、前面側外れ球排出流路61から排出される遊技球を検出するセンサを示す。
第2回転体47は、図4に示すように、前面側の小径円筒部47aと後面側の大径円筒部47bとよりなる円盤状部を有する部材であり、前記ケース軸線を中心として配置されて、自転可能に支持された部材である。そして、図4や図5に示すように、小径円筒部47aの外周には、周縁部を切り欠くことにより、前記入賞部(切欠き35a,35b)より受け入れられた遊技球を保持可能な複数の球保持部62a,62bが一定ピッチで全周に渡って形成されている。また図4や図5に示すように、大径円筒部47bの外周には、周縁部を切り欠くことにより、前記入賞部より受け入れられた遊技球を保持可能な複数の球保持部63が一定ピッチで全周に渡って形成されている。
ここで、小径円筒部47aの外周の球保持部62a,62bのうち、一方の球保持部62aは、誘導用球保持部に相当し、後方に壁が有り、底面が前方に向かって遊技球を流すように傾斜している。これに対して、他方の球保持部62bは、一般球保持部に相当し、後方に壁が無く、底面が後方に向かって遊技球を流すように傾斜している。また、球保持部62a,62bは周方向に例えば交互に形成されている。また、大径円筒部47bの外周の球保持部63は、内面が後方に向かって遊技球を流すように傾斜している。
また、第2回転体47は、図4に矢印で示すように、正面から見て時計回りに回転駆動される。
奥側外れ球誘導部材48は、図5に示すように、前面側の小径円筒部48aと後面側の大径円筒部48bとよりなる円盤状の部材であり、前記ケース軸線を中心として第2回転体47の後面側(前述の裏面側ケース32の円形状開口部38の内側)に配置され、裏面側ケース32に固定状態とされる部材である。ここで、小径円筒状部48aと、大径円筒状部48bと、これらを連結する軸直角壁48cとは、第2回転体47の外周を取り囲む囲繞壁を構成している。
また、前記奥側外れ球誘導流路69の下端位置には、奥側外れ球誘導流路69を流下した遊技球を受け入れて当該奥側外れ球誘導部材48の下部後方に排出する奥側外れ球排出口(図示省略)が形成されている。
なお、上記特定入賞用切欠き内の空間は、待機空間として機能する。即ち、上記特定入賞用切欠きの外周側が後述する回転壁74によって閉鎖された閉鎖状態であったとしても、前記遊技球が前記球保持部63から必ず流出して、開放状態となるまで一時的に前記遊技球が上記切欠き71内に待機する。
また、奥側外れ球誘導部材48は、透明又は半透明な材料によって構成され、透光性を有する。
第3回転体49は、図5に示すように、円盤状部49aからなる部材であり、前記ケース軸線を中心として奥側外れ球誘導部材48の後面側に自転可能に配置される。円盤状部49aの外周部には、後方に突出する円筒状部49bが形成され、この円筒状部49bの内周面には、後述する第3回転体駆動ギア(図示省略)が噛み合う内歯49c(図5に示す)が全周に渡って形成されている。また、円盤状部49aの中心には、前面側に突出する円筒状ボス49d(図5に示す)が形成されている。この円筒状ボス49dは、図5に示すように、前述の奥側外れ球誘導部材48の中心に形成された円筒状ボス68の内周側に回転可能に取り付けられ、これによって第3回転体49が前記ケース軸線を中心として他の回転体とは別個に自転可能となっている。
また、回転壁74は、前記大径円筒状部59bと大径円筒部48b(囲繞壁)に沿って回転することによって、第2回転体47の球保持部63に保持された遊技球を流出させる開口部(前述の特定入賞用開口部や特定入賞用切欠き)を閉鎖する閉鎖状態とこれら開口部を開放する開放状態とに変換する。
また、第3回転体49(回転壁74を除く)は、透明又は半透明な材料によって構成され、透光性を有する。
モータベース51は、前面が開口した円筒状箱型のケース部(符号省略)を三つ有し、裏面側ケース32に固定状態とされる部材である。このモータベース51の各ケース部後面側には、第1モータ91、第2モータ92、第3モータ(図示省略)がそれぞれ取り付けられる。
ここで、第1モータ91の出力軸91aは、前記ケース軸線を中心として配置され、既述したように軸継ぎ手55によって第1回転体駆動軸53の後端に連結され、この第1モータ91の作動によって、第1回転体駆動軸53を含む第1回転体45が回転する構成となっている。
また図示省略しているが、第3モータの出力軸には、前述の内歯49cと噛み合う第3回転体駆動ギアが固定され、この第3モータの作動によって、第3回転体49が回転する構成となっている。
なお、モータベース51は、透明又は半透明な材料によって構成され、透光性を有する。
次に、本例のセンターケース10の遊技装置内における遊技球の流れや、そのための制御や各部材の動作について説明する。
まず、図示省略した制御装置は、第1回転体45については、正面から見て常に反時計回りに例えば約2秒/周の周期で回転させ、既述したように、前記入賞球保留用凹部52cが頂点位置にきた時には、所定時間だけ第1回転体45の回転を停止させ、所定時間が経過するとまた同方向に回転させる制御を継続する。なお、このように入賞球保留用凹部52cを頂点位置で停止させる制御は、所定の条件(例えば、特定の遊技状態になったこと)が成立したときのみ実行する態様でもよい。
また、第2回転体47(案内回転体)と第3回転体49については、何れも同方向(この場合、正面から見て常に時計回り)に回転させる。但し、各回転体47,49の回転周期は同一ではなく、異なる回転周期で回転させる。例えば、第2回転体47は約7秒/周の周期で回転させ、第3回転体49は、約5秒/周の周期で回転させる。このように異なる回転周期で回転させることによって、相対位置が変化し、回転壁74による開閉動作(前記閉鎖状態と開放状態の切換え)が実現される。
そして、球保持部62bから後方に流下した遊技球は、奥側外れ球誘導部材48の奥側外れ球誘導流路69を流下して奥側外れ球排出口(図示省略)に到達し、ここを経由してセンターケース10の下方に排出される。
なお、こうして第1回転体45の周囲を落下した遊技球は、第1入賞球誘導部材56の底面に形成された傾斜面56e上を後方に流れ、前面側外れ球排出流路61を経由してセンターケース10の下方に排出される。
次に、特定入賞口57h内に落下した遊技球Kは、図5に矢印で示すように、囲繞部材59の当り球導入部59fを経由して、第2回転体47の大径円筒部47bの最下端位置に流れ、球保持部63内に入る。
次いで、球保持部63内に流入した遊技球は、この球保持部63内に保持されて第2回転体47の回転に伴って移送される。
また、1番目の特定入賞用開口部から流出せずに、さらに球保持部63内に保持されて移送された遊技球は、次に2番目の特定入賞用開口部の位置にきた時に、この特定入賞用開口部が開放状態にあれば、この特定入賞用開口部から流出して2番目の特定入賞部39bに流入する。
また、2番目の特定入賞用開口部から流出せずに、さらに球保持部63内に保持されて移送された遊技球は、次に3番目の開口部(特定入賞用切欠き)の位置にきた時に、この特定入賞用切欠き内に流入し、この特定入賞用切欠きが開放状態にあれば、この特定入賞用切欠きから流出して3番目の特定入賞部39cに流入する。
また、特定入賞部39bや39cに入賞した遊技球は、図示省略した排出流路を経由してセンターケース外に排出される。
次に、ワープ流路からセンターケース10内に流入した遊技球の流れについて説明する。
前述した入口部31jに流入して流入部31kから流出した遊技球は、まず、ステージ部34の転動面34a上を左端側から基本的に右方に向かって流れる。そして、この遊技球の右方に流れる勢いが、流出部10cの下縁10dを乗り越えるのに不足していると、遊技球は、転動面34a上を左右に行ったり来たりする動作を場合によっては複数回繰り返した後、転動面34aに形成された複数の溝(中央案内溝34b、左側案内溝34c、右側案内溝34d)のうちの何れか一つから前方側に流れ、センターケース10の中央下方の遊技空間(即ち、始動入賞口11が位置する第1遊技領域)に落下する。なお、既述したように、中央案内溝34bから流下すれば、開閉部材11aが閉じている状態であっても、高い確率で始動入賞口11に入賞する。
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
まず、遊技開始当初の時点(或は遊技開始前の時点)では、特図表示器20には所要の停止図柄が表示され、装飾特図表示器24は所要の客待ち画面が表示される。
ガイドレール2を介して遊技領域3に打込まれた遊技球が、始動入賞口11に入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、特図表示器20や装飾特図表示器24において特図の変動表示が行われて、変動表示ゲームが行われる。
なお、上記変動表示ゲームによって大当りとなる確率は低く、これに対して小当たりとなる確率は高く設定されている。
なお以下では、この大当りになった状態を、大当り状態或いは特別遊技状態という。
例えば、変動表示ゲームが大当たり又は小当たりで終了すれば大当たり又は小当たり状態に移行し、小当たり遊技で大当りになれば大当り状態に移行し、小当たり遊技や変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当たりが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行される。
この普図当りになると、始動入賞口11の一対の開閉部材11aが逆ハの字に開いた開放状態に、例えば0.5秒程度保持される遊技が行われる。これにより、始動入賞口11に遊技球が入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当り又は小当たりになる可能性が増す。
また、前記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート19にさらに遊技球が入賞したときには、普図記憶表示器18で普図始動記憶表示が実行されてこの場合4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて前記普図の変動表示ゲームが繰り返される。
そして本例の遊技機によれば、センターケース10の一側方(左側)に遊技釘を植設する遊技空間を偏らせて設けるようにした構成にもかかわらず、その場合に従来ではデッドスペースとなっていたセンターケース下方の他側方(即ち、第1遊技領域の他側方の第2遊技領域)に球を誘導することができる。即ち、入口部31jと流入部31kを経由してセンターケース10内の凹室10aに遊技空間から流入した遊技球は、場合によっては、流出部10cを経由して凹室隣接空間部10bに流入し、さらに凹室隣接空間部10bの樋状部材31m上を流れて第2遊技領域に流下し、第2遊技領域の第2入賞装置(普図始動ゲート19)に入賞する可能性がある。また既述したように、右打ちされた遊技球も右側遊技球流路33と樋状部材31mを経由して第2遊技領域に流下する。このため、センターケース下方の他側方(右側)を第2遊技領域として有効に活用でき、遊技盤1の遊技領域3内にデッドスペースを生じさせないようにして、遊技の興趣を向上できる。
また、凹室10aの背面を遊技盤前面より後方に配設したので、ステージ部34における球の転動の自由度が増し、興趣が高い。また、凹室隣接空間部10bの下流端には、樋状部材31mの前後の幅員を狭めて球を第2遊技領域に誘導するための誘導部材31nを設けたので、樋状部材31mの傾斜によって加速した球の速度を凹室隣接空間部10bの下流端において減衰でき、より効果的に入賞具の破損を防止できるとともに、第2遊技領域に遊技球を円滑に流すことができる。
また、遊技装置を作動させるためのギミック(第1入賞装置と第2入賞装置)が並んでいるので、遊技者は遊技のルールを把握しやすいという効果もある。
次に、第2形態例を図6によって説明する。図6は、本例のセンターケースの分解斜視図である。
本形態例は、前記第1形態例の遊技装置の代わりに表示装置100を設けた例である。本例のセンターケースは、第1形態例と略同様の前面側ケース31よりなり、この前面側ケース31内の凹室10aの後方に表示装置100を設け、表示装置100の表示面が凹室10aを介して前方に臨むようにしている。表示装置100は、例えば液晶表示装置よりなり、ダミーの特図の変動表示などを行う。
本発明は、本例のように表示装置を遊技装置としてセンターケースに備える遊技機であっても、同様の効果を奏することができる。
例えば、前記第1形態例における樋状部材31mは、右方に向かって下り傾斜し、この樋状部材31mの下流端の下方に普図始動ゲート19(第2入賞装置)を配置した構成としてもよい。但しこの場合には、樋状部材31mから落下する遊技球の勢いが強くなり、この遊技球が衝突して普図始動ゲート19が破損する可能性が比較的高くなってしまう。また、普図始動ゲート19を遊技領域3の下部右端に寄せて配置することが必要となるため、配置が困難になり、例えばステージ部34や樋状部材31mの長さをその分だけ短くする必要が生じるなど、不利な面がある。その点、前記第1形態例が優れている。
また、前記第1形態例において、センターケース10内において流れたり保持されたり移送される遊技球を、遊技者がより見易くなるように、またこの遊技球の状態を演出するために、例えばセンターケース10の裏面から光を照射し、この光の点灯状態や色を各種制御するようにしてもよい。
3 遊技領域
10 センターケース
10a 凹室
10b 凹室隣接空間部
10c 流出部
10d 流出部の下縁
11 始動入賞口(第1入賞装置)
11a 開閉部材
19 普図始動ゲート(第2入賞装置)
31 前面側ケース
31j 入口部
31k 流入部
31m 樋状部材
31n 誘導部材
32 裏面側ケース
34 ステージ部
100 表示装置(遊技装置)
Claims (5)
- 遊技盤前面にセンターケースを取り付け、該センターケースを後方に窪ませて凹室を形成し、該凹室から前方に臨むように遊技装置を配設し、凹室下方の第1遊技領域に第1入賞装置を配設した遊技機において、
前記センターケースは、
当該センターケースの一側に設けられ、前記遊技盤前面より前方の遊技空間を流下する球を受け入れる入口部と、
前記凹室の一側壁に形成され、前記入口部から受け入れた球を凹室に流入させる流入部と、
前記凹室の底部に設けられ、前記流入部より流入した球を転動させて凹室の前方開口より前記第1遊技領域に向けて放出可能なステージ部と、
前記凹室の他側壁を切り欠いて形成され、前記流入部より流入した球を凹室の他側方へ排出可能な流出部と、
前記流出部から排出された球が流入する凹室隣接空間部と、を有し、
前記遊技空間には、前記第1遊技領域の他側方に第2入賞装置が配設された第2遊技領域を設け、
前記凹室隣接空間部は、前記流出部から排出された球が落下する樋状部材を有し、前記樋状部材の下流端を前記第2遊技領域に臨ませたことを特徴とする遊技機。 - 前記樋状部材は、前記一側方に向けて下り傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記凹室及び凹室隣接空間部の夫々の背面を前記遊技盤前面より後方に配設し、
前記樋状部材は、前記凹室隣接空間部の背面より前記遊技空間の前面側まで延在し、
前記凹室隣接空間部の下流端には、前記樋状部材の前後の幅員を狭めて球を前記第2遊技領域に誘導するための誘導部材を設けたことを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の遊技機。 - 前記センターケースは、
前記流入部の下縁と前記ステージ部の一側端部、及び、ステージ部の他側端部と前記流出部の下縁とを夫々曲面で接続し、
前記流出部の下縁の高さの設定により、前記凹室に流入した球が前記第1遊技領域へ排出される割合と前記第2遊技領域へ排出される割合とを相対的に設定可能としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の遊技機。 - 前記第2入賞装置は、第1検出器を有する通過ゲートで構成し、
前記第1入賞装置は、開閉部材と第2検出器とを設けた構成とし、
前記第1検出器により球の通過が検出されることに基づいて前記開閉部材を作動するように構成されているとともに、前記開閉部材により受け入れられた球が前記第2検出器によって検出されることに基づいて前記遊技装置を作動するように構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の遊技機。
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