JP2008005124A - 携帯通信機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化に有利な磁性体アンテナを用いるとともに、アンテナ特性の安定化を図った携帯通信機器を提供する。
【解決手段】携帯通信機器であって、永久磁石を用いた部品と磁性体を基体とした磁性体アンテナを搭載し、前記永久磁石が前記基体の位置に発生する磁界の強度が0.6kA/m以下であることを特徴とする。さらに前記磁性体アンテナは六方晶フェライト、特にY型フェライトを基体として用いたチップアンテナであることを特徴とする。また、前記携帯通信機器は該携帯通信機器を構成する部材の位置変位機構を備え、少なくとも一つの前記永久磁石と前記磁性体アンテナの位置関係は、前記位置変位機構の動作中および動作の前後において、一定に保持されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナを搭載した携帯電話、携帯端末装置などの携帯通信機器に関する。
携帯電話や無線LAN等の通信機器はその使用周波数帯域は数百MHzから数GHzに及び、該帯域で広帯域かつ高効率であることが求められている。したがって、それに使用されるアンテナも当該帯域で高利得で機能することを前提としたうえで、その使用形態から特に小型かつ低背であることが要求される。さらに、近年開始された地上デジタル放送では、全チャンネルに対応する場合、使用するアンテナとして例えば日本国内のテレビ放送帯域における470MHz〜770MHzといった広い周波数帯域をカバーする必要がある。
従来、移動体通信用に適した小型のアンテナとして、誘電体セラミックスを用いたチップアンテナが供されてきた(例えば特許文献1)。周波数を一定とすれば、より誘電率の高い誘電体を用いることにより、チップアンテナの小型化を図ることができる。特許文献1では、ミアンダ電極を設けることで波長短縮を図っている。また、比誘電率εrの他、比透磁率μrの大きい磁性体を用いて、1/(εr・μr)1/2倍に波長短縮することにより小型化を図ったアンテナも提案されている(特許文献2)。アンテナに磁性体を用いる場合、例えばNi−Zn系フェライト等のスピネル系フェライトでは、いわゆるスネークの限界があり、高周波領域で用いるには限界があった。これに対して、六方晶系フェライトはc軸に対して垂直な面内に磁化容易軸を持つため、スピネル系フェライトの周波数限界(スネークの限界)を超えた周波数帯まで所定の透磁率を維持することから、アンテナ用の磁性体の一つとして提案されている(特許文献3)。
特開平10−145123号公報 特開昭49−40046号公報 国際公開第96/15078号パンフレット
特許文献2、3のように磁性材料を利用したアンテナは、透磁率による波長短縮効果によって誘電体アンテナよりも小型化を図ることができる可能性を秘めている。しかしながら、従来から知られているフェライトバーアンテナなどはその大きさも大きく、その用途も大型の機器を前提としている場合が多い。したがって、実装空間の限られた携帯電話などの携帯通信機器に磁性体アンテナを実装し、しかも安定な特性を発揮させることは従来想定されていない使用形態であるといえる。この場合、磁性体アンテナの実装状況によって特性が変動するなど特性が不安定な場合があった。
そこで本発明では、小型化に有利な磁性体アンテナを用いるとともに、アンテナ特性の安定化を図った携帯通信機器を提供することを目的とする。
本発明の携帯通信機器は、永久磁石を用いた部品と磁性体を基体とした磁性体アンテナを搭載し、前記永久磁石が前記基体の位置に発生する磁界の強度が0.6kA/m以下であることを特徴とする。磁性体アンテナは透磁率を利用するため、誘電体を用いたアンテナと異なり、アンテナ特性が磁界によって変動する。そのため、実装空間の限られた携帯通信機器に用いる場合は特に永久磁石を用いた部品からの影響を受けやすくなる。そこで、永久磁石が前記基体の位置に発生する磁界の強度を0.6kA/m以下とすることで、アンテナ特性の変動につながる磁束密度の変動を抑えることができる。永久磁石を用いた部品とは、例えばレシーバ、スピーカ、振動モータなどである。
また、本発明の他の携帯通信機器は、永久磁石を用いた部品と磁性体アンテナを搭載し、前記磁性体アンテナは六方晶フェライトを基体として用いたチップアンテナであることを特徴とする。六方晶フェライトは、磁化容易面を持ち、ソフトフェライトの中でも保磁力が高く、磁化もされにくい。したがって、六方晶フェライトを基体とした磁性体アンテナは、永久磁石を用いた部品から磁界が作用しても、磁化されにくく、該磁界の作用に対して安定である。
前記携帯通信機器において、前記六方晶フェライトはY型フェライトであることが好ましい。Y型フェライトは、例えば、1GHz超えて透磁率が維持され、かつ低損失である。したがって、磁性体アンテナの基体としてY型フェライトを用いることによって1GHz程度までの高周波において機能する磁性体アンテナを携帯通信機器に備えることができる。
また、前記携帯通信機器において、前記永久磁石が前記基体の位置に発生する磁界の強度が2.2kA/m以下であることが好ましい。基体として磁化されにくいY型フェライトなどの六方晶フェライトを用いれば磁界に対して耐性を持つこととなり、該磁界強度範囲であっても充分なアンテナ特性を示しことから、携帯通信機器の設計自由度が上がる。より好ましくは1.0kA/m以下である。
さらに、前記携帯通信機器は該携帯通信機器を構成する部材の位置変位機構を備え、少なくとも一つの前記永久磁石と前記磁性体アンテナの位置関係は、前記位置変位機構の動作中および動作の前後において、一定に保持されていることが好ましい。磁界を発生する永久磁石と磁性体アンテナの位置関係を一定に保持することによって、開閉式、スライド式、回転式などの位置変位機構を備えた携帯通信機器においても、アンテナ特性の安定化を図ることができる。
本発明によれば、小型化に有利な磁性体アンテナを用いつつ、アンテナ特性の安定化を図った携帯通信機器を提供することができる。
以下、本発明について具体的な実施形態を示しつつ説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、同一部材については同一の符号を付してある。
本発明に係る携帯通信機器の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1には、携帯通信機器の例として携帯電話を示してある。内蔵された磁性体アンテナであるチップアンテナ101の位置を点線で示している。携帯電話104の先端部分において、チップアンテナ101が基板に取付けられ、該チップアンテナ101は無線モジュール(図示せず)に接続されている。チップアンテナ101と表示ユニット103の間に永久磁石を用いた部品であるレシーバ102が設けられている。該レシーバ102の永久磁石はチップアンテナ101の基体の位置において磁界を発生する。本発明では、前記永久磁石が磁性体アンテナであるチップアンテナ101の基体の位置に発生する磁界を0.6kA/m以下とする。携帯電話などの携帯通信機器では、実装空間が限られるため使用される電子部品は近接して実装されることになる。チップアンテナの基体として誘電体を用いる場合は、機器内に発生する直流磁界はチップアンテナに対して大きな影響を与えない。しかし、磁性体チップアンテナのように小型化・高帯域化を図ることのできる磁性体アンテナを採用する場合、直流磁界によって、磁性基体が磁化されてアンテナ特性が変動する可能性が高くなる。前記磁界を0.6kA/m以下とすれば、アンテナ特性に対する磁性体の磁化の影響は無視できるレベルである。なお、基体の位置に発生する磁界は、基体に印加される最大の磁界、すなわち基体のうち永久磁石に最も近い部分での磁界とする。永久磁石がチップアンテナの基体の位置に発生する磁界は、永久磁石の着磁の強さ、永久磁石と磁性体アンテナとの距離等によって調整することができる。例えば図1に示す構成であれば、実装空間の制約が許す範囲で、チップアンテナ101とレシーバ102の距離を大きくすればよい。また、永久磁石を用いた部品と磁性体アンテナとの間に他の部品を挟んで配置しても良い。なお、前記実施形態において磁性体の種類は特に限定するものではなく、スピネルフェライト、六方晶フェライト、複合磁性体等を用いることができる。但し、利得の高い磁性体アンテナを構成する上では、六方晶フェライトの焼結体を用いることが好ましい。
本発明に係る携帯通信機器の他の実施形態では、永久磁石を用いた部品と磁性体アンテナを搭載し、前記磁性体アンテナは六方晶フェライトを基体として用いたチップアンテナとする。六方晶フェライトとしては、Z型フェライト、Y型フェライトがあるがいずれも磁化容易面を有し、ソフトフェライトとしては、比較的高い保磁力を有するとともに、磁化されにくい性質を持つ。例としてY型フェライトのマイナーループの特性をNi−Znフェライトのマイナーループの特性とともに表1に示す。なお、Ni−Znフェライトは、初透磁率が低く、高周波まで透磁率を維持し、保磁力も大きい、Y型フェライトに特性が近い材料を選んでいる。表1に示すようにメジャーループの特性において、Y型フェライトとNi−Znフェライトで保磁力Hcに差は見られないが、Y型フェライトの方がBmに対するBrの比率が大きく、磁化が残りにくい性質を持つことがわかる。マイナーループの特性においては、Y型フェライトの方が同じ印加磁界に対してBmが特に低く、磁化しにくいことを示している。印加磁界200kA/mのBmに対する16kA/mのBmの比がNi−Znフェライトでは0.3超となっているのに対して、Y型フェライトでは0.3以下である。磁性体の基体が磁化されていることは動作点がずれることを意味し、磁性体アンテナのアンテナ特性の変動に繋がる。したがって磁性体の基体は磁化されにくく、即ち低磁界で飽和しにくいことが好ましく、この点において六方晶フェライト、特にY型フェライトが基体として好ましい。基体として磁化されにくいY型フェライトなどの六方晶フェライトを用いれば、Ni−Znフェライトを用いた場合に比べて、より高い作用磁界までアンテナ特性への影響を抑えることができる。Y型フェライトなどの六方晶フェライトを用いる場合、前記永久磁石が前記基体の位置に発生する磁界の強度は2.2kA/m以下であればよい。
逆に、前記磁界強度の範囲内であれば、六方晶フェライトを用いることによって、磁性体アンテナと永久磁石を用いた部品との間隔を狭め、携帯通信機器の小型化を図ることができる。永久磁石の強さにもよるが、携帯通信機器に用いられる一般的な永久磁石を用いた部品の場合、Y型フェライトを基体とする磁性体アンテナとの間隔は10mm以下とすることも可能である。但し、前記間隔が小さくなりすぎるとアンテナ特性に影響し、帯域幅の低下を招くため、前記間隔は2mm以上、より好ましくは6mm以上であることが好ましい。
また、携帯通信機器は該携帯通信機器を構成する部材の位置変位機構を備える場合が多い。前記部材とは、例えば液晶などを搭載した表示ユニットなどである。また、位置変位機構とは、開閉式、スライド式、回転式などの機構である。携帯通信機器の内部には、1または2以上の永久磁石が配置されている場合があるが、このうち少なくとも一つの前記永久磁石と前記磁性体アンテナの位置関係は、前記位置変位機構の動作中および動作の前後において、一定に保持されていることが好ましい。磁界を発生する永久磁石と磁性体アンテナの位置関係を一定に保持することによって、アンテナ特性の安定化を図ることができる。前記永久磁石の全てと前記磁性体アンテナの位置関係が、前記位置変位機構の動作中および動作の前後において、一定に保持されていることがより好ましい。永久磁石と磁性体アンテナの位置関係を一定に保持するには、例えば一つの基板に永久磁石を用いた部品と磁性体アンテナを固定すればよい。図2は、携帯通信機器の例として開閉式の機構を備えた携帯電話を示したものである。携帯電話104では、ヒンジ部109を中心として表示ユニット103と操作ユニット105が開閉する。磁性体チップアンテナ101と永久磁石を用いたレシーバ102が一つの基板に固定されているため、表示ユニット103と操作ユニットの位置が変わっても、前記永久磁石と磁性体チップアンテナ101との位置関係は、一定に保持される。また、基板108に振動モータ等永久磁石を用いた部品を実装してもよいが、折り畳んだ場合に磁性体チップアンテナ101に磁界の影響を与えないような位置に実装することが好ましい。
次に、磁性体アンテナの例を示す。図3の磁性体チップアンテナは、基体として磁性体セラミックスを用いた磁性体アンテナである。該チップアンテナは基板に実装して用いることができる。図3の(a)は斜視図、(b)は長手方向に沿って導体を含んだ断面図、(c)は長手方向に垂直な方向での断面図である。線状の導体が磁性基体の長手方向に沿って前記磁性基体を貫通している。図3では、線状の導体2は直線状である。すなわち、直線状の導体は、直方体の側面や円柱の外周面など、導体を囲むように位置する基体外側の面に沿うように延設され、磁性基体の長手方向両端面間を貫通している。図3の構成では、前記導体の両端、すなわち導体の一端3と他端4が磁性基体1から突出している。前記導体の一端3は開放端を構成し、他端4は給電回路等の制御回路(図示せず)に接続されて、アンテナ装置が構成される。磁性基体1の内部には、導体部分としては直線状の中実の導体2が存在するだけなので、容量成分の低減に理想的な構造となる。放射導体として機能する直線状の導体が一本貫通している構造なので、該導体は基体内部で実質的に対向する部分を持たないので、容量成分の低減に特に有効なのである。磁性体アンテナは上記構成に限らず、例えば直方体のフェライト焼結体の基体の表面にヘリカル電極を設けた磁性体アンテナであってもよい。
前記の磁性体アンテナの磁性体としては、Ni−Zn系フェライト、Li系フェライトに代表されるスピネル型フェライト、プラーナと呼ばれるZ型、Y型等の六方晶フェライト、これらフェライト材料を含む複合材等を用いることができるが、フェライトの焼結体であることが好ましく、特に上述のようにY型フェライトの焼結体を用いることが好ましい。Y型フェライトは、1GHz以上の高周波まで透磁率が維持される点、1GHzまでの周波数帯域で磁気損失が小さい点から、400MHzを超える高周波数帯域の用途、例えば470〜770MHzの周波数帯域を使用する地上デジタル放送用のチップアンテナに好適である。かかる場合、Y型フェライトの焼結体を磁性基体として用いればよい。Y型フェライトの焼結体は、Y型フェライト単相に限らず、Z型やW型等他の相を含有するものであってもよい。
Y型フェライトついてさらに説明する。Y型フェライトとは、代表的には例えばBaCoFe1222(いわゆるCoY)の化学式で表される六方晶系のソフトフェライトである。前記Y型フェライトは、M1O(M1はBa、Srのうちの少なくとも一種)、CoOおよびFeを主成分とし、前記化学式のBaをSrで置換したものも含む。BaとSrはイオン半径の大きさが比較的近いため、BaをSrで置換したものもBaを用いた場合と同様にY型フェライトを構成し、また類似した特性を示し、これらはいずれも高周波帯域まで透磁率を維持する。これらの比率は、Y型フェライトを主相とできるものであればよいが、例えばBaOは20〜23mol%、CoOは17〜21mol%、残部Feであることが好ましく、BaOは20〜20.5mol%、CoOは20〜20.5mol%、残部Feであることがさらに望ましい。Y型フェライトを主相とするとは、X線回折におけるピークのうち、Y型フェライトのメインピ−ク強度が最大であることをいう。Y型フェライトはY型単相であることが好ましいが、Z型、W型など他の六方晶フェライトやBaFe等の異相が生成する場合がある。したがって、Y型フェライトは、これらの異相を含むことも許容する。前記Y型フェライトは、焼結性向上や透磁率向上のためにCuやZnなどを微量に含有してもよい。上記Y型フェライトは磁化されにくく、本発明に好適な磁性体である。
磁性基体をY型フェライトの焼結体で構成する場合、該Y型フェライトは従来からソフトフェライトの製造に適用されている粉末冶金的手法で製造することができる。所望の割合となるように秤量されたBaCO、Co、Feなどの主原料およびCuO、ZnOなどの微量成分を混合する。なお、CuO、ZnOなどの微量成分は、仮焼後の粉砕工程において、添加してもよい。混合方法は、特に限定するものではないが、例えばボールミル等を用いて、純水を媒体として湿式混合(例えば4〜20時間)する。得られた混合紛を電気炉、ロータリーキルンなどを用いて所定の温度で仮焼することにより仮焼粉を得る。仮焼温度、保持時間は、それぞれ900〜1300℃、1〜3時間が好ましい。仮焼温度、保持時間がそれらを下回ると反応の進行が十分でなく、逆にそれらを上回ると粉砕効率が落ちる。仮焼雰囲気は、大気中または酸素中などの酸素存在下であることが好ましい。得られた仮焼粉はアトライタ、ボールミルなどを用いて湿式粉砕し、PVAなどのバインダーを添加した後、スプレイドライヤ等によって造粒することにより造粒紛を得る。粉砕粉の平均粒径は0.5〜5μmが好ましい。得られた造粒粉をプレス機により成形してから、電気炉などを用いて例えば1200℃の温度にて酸素雰囲気中で1〜5時間焼成を行い六方晶フェライトを得る。焼成温度は1100〜1300℃が好ましい。1100℃未満であると焼結が十分に進行せず高い焼結体密度が得られず、1300℃を超えると粗大粒が発生するなど過焼結となる。また、焼結は、これが短いと焼結が十分進行せず、逆に長いと過焼結となりやすいので1〜5時間とすることが望ましい。また、焼結は高い焼結体密度を得るためには酸素存在下で行なうことが好ましく、酸素中で行なうことがより好ましい。得られた焼結体は、必要に応じて切断、研磨、溝加工等の加工を施す。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
主成分であるFe、BaO(BaCOを使用)、CoO(Coを使用)を60mol%、20mol%、20mol%のモル比とし、この主成分100重量部に対して表1に示すCuO0.6重量部を添加し、水を媒体として湿式ボールミルにて16時間混合した次に、この混合粉を乾燥後、大気中1000℃で2時間仮焼した。この仮焼粉を、水を媒体とした湿式ボールミルにて18時間粉砕した。得られた粉砕粉にバインダー(PVA)を1%添加し、造粒した。造粒後リング状および直方体状に圧縮成形し、その後、酸素雰囲気中で1200℃で3時間焼結した。得られた外径7.0mm、内径3.5mm、高さ3.0mmのリング状焼結体の焼結体密度、25℃における1GHzでの初透磁率μiおよび損失係数tanδを測定したところ。それぞれ4.84×10kg/m、2.8、0.01であった。なお、密度測定は、水中置換法により測定し、初透磁率μおよび損失係数tanδは、インピーダンス・ゲインフェイズ・アナライザー(Yokogawa・Hewlett・Packard社製4291B)を用いて測定した。また、前記焼結体に対してVSMでメジャーループとマイナーループを書かせて、Bm、Hc、Brを測定した。結果は表1に示すとおりである。
上記焼結体を用いてチップアンテナを以下のように作製した。縦0.5、横0.5mmの貫通孔が形成され断面3×3mmの直方体焼結体に0.5mm角の導体を通し、導体貫通型のチップアンテナを作製した。直方体の長さ全体は30mmとなるようにした。給電電極6を形成した基板8に前記アンテナ10を実装し、電極の一端4を給電電極に接続してアンテナ装置を構成した。アンテナ装置には、図4に示す構成と同様にプリント基板8に、給電電極6、接地電極9、該接地電極に離間して固定電極5を形成した。整合回路として図5に示したものと同じ構成のものを設け、チップアンテナとレシーバの間隔に応じてC1、L1、L2を変えた。アンテナ装置を測定用アンテナ(図4のアンテナ装置の右側に設置(図示せず))から3m離し、アンテナ利得評価装置を用いて470〜770MHzにおいてアンテナ特性(平均利得、共振周波数)を評価した。チップアンテナとレシーバとの間隔を2mm、4mm、6mm、8mmと変化させて、その距離の位置での磁界強度およびアンテナ特性を評価した結果を表2に示す。なお、表2の中の平均利得帯域幅は、平均利得が−7dBi以上の場合の周波数帯域幅である。チップアンテナの長手方向をX、プリント基板の基板面に垂直な方向をZ,それらに直角な方向をYとした。表2にはZX面(H平面)の垂直偏波の平均利得、およびXY面(E2平面)、YZ(E1平面)、ZX面(H平面)の3全面で平均した平均利得の評価結果を示してある。
表2に示すように、磁界強度が大きくなるにつれて平均利得の最大値は減少し、帯域幅も減少する。しかしながら、間隔2mm、磁界強度2.2kA/mであっても、磁性体としてY型フェライトを用いているため、アンテナとして充分な特性を示している。磁界強度が2kA/mを以下では平均利得帯域幅は200MHz以上となっている。さらに、磁界強度が0.6kA/m以下では平均利得最大は−2.5dBi以上、平均利得帯域幅は270MHz以上となり、ほぼ一定となることから、該磁界強度であればアンテナ特性にほとんど影響を与えないことがわかる。
本発明の携帯通信機器の実施形態である携帯電話を示す図である。 本発明の携帯通信機器の他の実施形態である携帯電話を示す図である。 本発明の実施形態の携帯通信機器に用いるチップアンテナの例を示す図である。 本発明の実施形態の携帯通信機器に用いるアンテナ装置の例を示す図である。 アンテナ装置に用いる整合回路の例を示す図である。
符号の説明
1:磁性基体 2:導体 3:導体の一端 4:導体の他端 5:固定電極
6:給電電極 7:給電回路 8:基板 9:接地電極 10:チップアンテナ
22:整合回路 101:チップアンテナ 102:レシーバ 103:表示ユニット
104:携帯電話 105:操作ユニット 107:無線モジュール 108:基板
109:ヒンジ部

Claims (5)

  1. 永久磁石を用いた部品と磁性体を基体とした磁性体アンテナを搭載し、前記永久磁石が前記基体の位置に発生する磁界の強度が0.6kA/m以下であることを特徴とする携帯通信機器。
  2. 永久磁石を用いた部品と磁性体アンテナを搭載し、前記磁性体アンテナは六方晶フェライトを基体として用いたチップアンテナであることを特徴とする携帯通信機器。
  3. 前記六方晶フェライトはY型フェライトであることを特徴とする請求項2に記載の携帯通信機器。
  4. 前記永久磁石が前記基体の位置に発生する磁界の強度が2.2kA/m以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の携帯通信機器。
  5. 前記携帯通信機器は該携帯通信機器を構成する部材の位置変位機構を備え、少なくとも一つの前記永久磁石と前記磁性体アンテナの位置関係は、前記位置変位機構の動作中および動作の前後において、一定に保持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の携帯通信機器。
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