JP2008004794A - イオン注入量モニタ法 - Google Patents
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Abstract
【課題】広範囲のドーズ量について安定したモニタを低費用で行なえるイオン注入量モニタ法を提供する。
【解決手段】1又は複数の基準シリコン基板にドーズ量を異にしてフッ素イオンF+を注入した後、イオン注入部毎に熱酸化処理によりシリコン酸化膜を形成し、その酸化膜厚を測定して図4に示すようにドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成する。LSI製造プロセス等においてシリコン基板にフッ素イオンF+を注入した後、イオン注入部に熱酸化処理によりシリコン酸化膜を形成し、その酸化膜厚を測定する。この測定に係る酸化膜厚に対応するフッ素イオンのドーズ量を基準データを参照して求める。基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜についても上記したと同様にしてアルゴンイオンAr+等のドーズ量をモニタできる。
【選択図】図4
【解決手段】1又は複数の基準シリコン基板にドーズ量を異にしてフッ素イオンF+を注入した後、イオン注入部毎に熱酸化処理によりシリコン酸化膜を形成し、その酸化膜厚を測定して図4に示すようにドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成する。LSI製造プロセス等においてシリコン基板にフッ素イオンF+を注入した後、イオン注入部に熱酸化処理によりシリコン酸化膜を形成し、その酸化膜厚を測定する。この測定に係る酸化膜厚に対応するフッ素イオンのドーズ量を基準データを参照して求める。基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜についても上記したと同様にしてアルゴンイオンAr+等のドーズ量をモニタできる。
【選択図】図4
Description
この発明は、半導体基板、シリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜に酸化速度変更用の不純物イオンを注入する際に用いるに好適なイオン注入量モニタ法に関するものである。
従来、イオン注入量をモニタする方法としては、イオン注入ダメージを介してイオン注入量を決定する方法が知られている。この種のイオン注入量モニタ法としては、二重イオン注入法、サーマルウェーブ法等が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
一方、シリコン酸化膜形成法としては、シリコン基板の表面に酸化速度増大用の不純物イオンとしてアルゴンイオンAr+又はフッ素イオンF+等を注入して希釈酸化等の酸化処理によりシリコン基板の表面にシリコン酸化膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、シリコン基板の表面において、酸化速度を減少すべき部分には窒素イオンN+を、酸化速度を増大すべき部分にはアルゴンイオンAr+をそれぞれ注入した後、熱酸化処理によりシリコン基板の表面に薄いシリコン酸化膜と厚いシリコン酸化膜とを同時的に形成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、炭化珪素結晶表面に酸化速度増大用の不純物イオンとしてリン、窒素、アルゴン、ヒ素、フッ素、アルミニウムのいずれかのイオンを注入した後、熱酸化処理により炭化珪素結晶表面にシリコン酸化膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
"Solid State Technology"日本版,May,1992,p.38−42 特開2001−237324
特開平7−94503
特開平7−240409
"Solid State Technology"日本版,May,1992,p.38−42
上記した従来のイオン注入量モニタ法によると、1×1015ions/cm2以上の高ドーズ量については、結晶ダメージの飽和によりモニタが困難になるという問題点がある。例えば、二重注入法では、モニタ最適範囲が1×1010〜1×1014ions/cm2の範囲とされ、サーマルウェーブ法では、モニタ最適範囲が1×1011〜3×1014ions/cm2の範囲とされ、いずれもモニタ範囲が狭い。また、サーマルウェーブ法では、測定機器が非常に高価であること、加速電圧の変化(差)をモニタできないことなどの問題点もある。
なお、特許文献1〜3には、不純物イオンの注入により酸化速度が変化する現象を利用して種々の厚さのシリコン酸化膜を形成することが示されるものの、かかる現象をイオン注入のモニタに積極的に利用することについては記載がない。
この発明の目的は、広範囲のドーズ量について安定したモニタを低費用で行なえる新規なイオン注入量モニタ法を提供することにある。
この発明に係る第1のイオン注入量モニタ法は、
1つの半導体基板の複数個所又は複数の半導体基板に互いにドーズ量を異にして酸化速度変更用の不純物イオンをそれぞれ注入するステップと、
前記不純物イオンが注入されたイオン注入部毎に熱酸化処理により第1の酸化膜を形成するステップと、
前記イオン注入部毎に前記第1の酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求めるステップと、
前記イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成するステップと、
所定の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップと、
前記所定の半導体基板において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部に熱酸化処理により第2の酸化膜を形成するステップと、
前記第2の酸化膜の厚さを測定して第2の厚さ測定値を求めるステップと、
前記基準データを参照して前記第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定するステップと
を含むものである。
1つの半導体基板の複数個所又は複数の半導体基板に互いにドーズ量を異にして酸化速度変更用の不純物イオンをそれぞれ注入するステップと、
前記不純物イオンが注入されたイオン注入部毎に熱酸化処理により第1の酸化膜を形成するステップと、
前記イオン注入部毎に前記第1の酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求めるステップと、
前記イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成するステップと、
所定の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップと、
前記所定の半導体基板において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部に熱酸化処理により第2の酸化膜を形成するステップと、
前記第2の酸化膜の厚さを測定して第2の厚さ測定値を求めるステップと、
前記基準データを参照して前記第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定するステップと
を含むものである。
第1のイオン注入量モニタ法によれば、1又は複数の半導体基板においてイオン注入処理及び熱酸化処理によりイオン注入部毎に第1の酸化膜を形成した後、イオン注入部毎に第1の酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求め、イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成する。また、LSI等の製造プロセスでは、所定の半導体基板にイオン注入処理及び熱酸化処理を施してイオン注入部に第2の酸化膜を形成した後、第2の酸化膜の厚さを測定して第2の測定値を求め、基準データを参照して第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定する。ドーズ量が多くなると、酸化膜厚が飽和状態となるが、酸化膜厚が飽和状態となるドーズ量は、イオン注入により結晶ダメージが飽和状態となるドーズ量より高い。また、酸化膜厚の測定には、高価な測定装置を用いる必要がない。従って、広い範囲のドーズ量について安定したモニタを少ない費用で行なうことができる。
第1のイオン注入量モニタ法において、前記1又は複数の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記1又は複数の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分をそれぞれ覆って1又は複数のチャンネリング防止膜を形成した後、該1又は複数のチャンネリング防止膜をそれぞれ介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記1又は複数の半導体基板のイオン注入部毎に前記第1の酸化膜を形成するステップでは、前記1又は複数のチャンネリング防止膜を除去した後、前記第1の酸化膜の形成を行ない、前記所定の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記所定の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分を覆って所定のチャンネリング防止膜を形成した後、該所定のチャンネリング防止膜を介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記所定の半導体基板のイオン注入部に前記第2の酸化膜を形成するステップでは、前記所定のチャンネリング防止膜を除去した後、前記第2の酸化膜の形成を行なうようにしてもよい。このようにすると、イオン注入処理の際にチャンネリング現象を抑制することができる。その上、第1の酸化膜を形成する前に1又は複数のチャンネリング防止膜を除去すると共に、第2の酸化膜を形成する前に所定のチャンネリング防止膜を除去するので、1又は複数のチャンネリング防止膜と所定のチャンネリング防止膜とに影響されずに第1及び第2の酸化膜を形成し、第1及び第2の厚さ測定値を求めることができる。従って、モニタ精度が向上する。
第1のイオン注入量モニタ法において、前記1又は複数の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記1又は複数の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分をそれぞれ覆ってチャンネリング防止用の1又は複数の酸化膜を形成した後、該1又は複数の酸化膜をそれぞれ介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記1又は複数の半導体基板のイオン注入部毎に前記第1の酸化膜を形成するステップでは、前記1又は複数の酸化膜のいずれの下にも前記第1の酸化膜を形成し、前記第1の厚さ測定値を求めるステップでは、前記1又は複数の酸化膜のいずれかとその下の前記第1の酸化膜との積層膜の厚さを測定してその測定値から前記1又は複数の酸化膜のいずれかの厚さを差引いた値を前記第1の厚さ測定値とし、前記所定の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記所定の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分を覆ってチャンネリング防止用の所定の酸化膜を形成した後、該所定の酸化膜を介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記所定の半導体基板のイオン注入部に前記第2の酸化膜を形成するステップでは、前記所定の酸化膜の下に前記第2の酸化膜を形成し、前記第2の厚さ測定値を求めるステップでは、前記所定の酸化膜と前記第2の酸化膜との積層膜の厚さを測定してその測定値から前記所定の酸化膜の厚さを差引いた値を前記第2の厚さ測定値とするようにしてもよい。このようにすると、イオン注入処理の際にチャンネリング現象を抑制することができる。その上、1又は複数の酸化膜のいずれかとその下の第1の酸化膜との積層膜の厚さの測定値から1又は複数の酸化膜のいずれかの厚さを差引くと共に、所定の酸化膜と第2の酸化膜との積層膜の厚さの測定値から所定の酸化膜の厚さを差引くので、1又は複数の酸化膜のいずれかと所定の酸化膜とに厚さの差があっても、その差が第2の厚さ測定値に対応するドーズ量の決定に影響を及ぼさない。従って、モニタ精度が向上する。
この発明に係る第2のイオン注入量モニタ法は、
1つの基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜からなる1つの基準膜の複数個所あるいは複数の基板をそれぞれ覆う複数のシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜からなる複数の基準膜に互いにドーズ量を異にして酸化速度変更用の不純物イオンをそれぞれ注入するステップと、
前記1又は複数の基準膜において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部毎に熱酸化処理により第1のシリコン酸化膜を形成するステップと、
前記イオン注入部毎に前記第1のシリコン酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求めるステップと、
前記イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成するステップと、
所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜に前記不純物イオンを注入するステップと、
前記所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部に熱酸化処理により第2のシリコン酸化膜を形成するステップと、
前記第2のシリコン酸化膜の厚さを測定して第2の厚さ測定値を求めるステップと、
前記基準データを参照して前記第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定するステップと
を含むものである。
1つの基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜からなる1つの基準膜の複数個所あるいは複数の基板をそれぞれ覆う複数のシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜からなる複数の基準膜に互いにドーズ量を異にして酸化速度変更用の不純物イオンをそれぞれ注入するステップと、
前記1又は複数の基準膜において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部毎に熱酸化処理により第1のシリコン酸化膜を形成するステップと、
前記イオン注入部毎に前記第1のシリコン酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求めるステップと、
前記イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成するステップと、
所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜に前記不純物イオンを注入するステップと、
前記所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部に熱酸化処理により第2のシリコン酸化膜を形成するステップと、
前記第2のシリコン酸化膜の厚さを測定して第2の厚さ測定値を求めるステップと、
前記基準データを参照して前記第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定するステップと
を含むものである。
第2のイオン注入量モニタ法によれば、シリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜からなる1又は複数の基準膜においてイオン注入処理及び熱酸化処理によりイオン注入部毎に第1のシリコン酸化膜を形成した後、イオン注入部毎に第1のシリコン酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求め、イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成する。また、LSI等の製造プロセスでは、所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜にイオン注入処理及び熱酸化処理を施してイオン注入部に第2のシリコン酸化膜を形成した後、第2のシリコン酸化膜の厚さを測定して第2の厚さ測定値を求め、基準データを参照して第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定する。従って、第1のイオン注入量モニタ法に関して前述したと同様に広い範囲のドーズ量について安定したモニタを少ない費用で行なうことができる。
第2のイオン注入量モニタ法において、前記酸化速度変更用の不純物イオンとしては不活性元素又は窒素のイオンを用い、前記1又は複数の基準膜において前記イオン注入部毎に前記第1のシリコン酸化膜を形成するステップでは、前記不純物イオンのドーズ量が多いほど前記第1のシリコン酸化膜を薄く形成し、前記所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜のイオン注入部に前記第2のシリコン酸化膜を形成するステップでは、前記不純物イオンのドーズ量が多いほど前記第2のシリコン酸化膜を薄く形成するようにしてもよい。このようにすると、ドーズ量の増大に伴ってシリコン酸化膜の厚さが減少する現象を利用してイオン注入量のモニタを行なうことができる。
この発明によれば、不純物イオンの注入により半導体基板、シリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜の酸化速度が変化する現象を利用してイオン注入量をモニタするようにしたので、広い範囲のドーズ量について安定したモニタを低費用で行なえる効果が得られる。また、チャンネリング防止膜を用いることで、モニタ精度が向上する効果も得られる。
図1〜3は、この発明の一実施形態に係るイオン注入量モニタ法を示すもので、各々の図に対応する工程(1)〜(3)を順次に説明する。
(1)例えば単結晶シリコンからなる半導体基板10を用意する。半導体基板10は、予め導電型決定不純物がドープされてP型又はN型を有するもので、一例として、CZ法(回転引上法)により育成された抵抗率10〜14Ω・cm程度のP型シリコン基板を用いることができる。
半導体基板10の一方の主面を純水、有機溶媒、フッ酸、強酸等を用いて清浄化した後、半導体基板10の一方の主面には、チャンネリング防止膜12としてのシリコン酸化膜を熱酸化処理により形成する。このときの熱酸化処理は、例えば横型熱酸化装置を用いて行なうことができ、熱酸化条件は、一例として、
酸化雰囲気:ドライO2(ドライエア又はウェットO2でも可)
温度:850〜1050℃(好ましくは900〜950℃)
酸化膜厚:50〜500Å(好ましくは100〜300Å、
より好ましくは150Å)
とすることができる。酸化雰囲気としては、O2+N2を用いてもよく、熱酸化法としては、パイロジェット法を用いてもよい。
酸化雰囲気:ドライO2(ドライエア又はウェットO2でも可)
温度:850〜1050℃(好ましくは900〜950℃)
酸化膜厚:50〜500Å(好ましくは100〜300Å、
より好ましくは150Å)
とすることができる。酸化雰囲気としては、O2+N2を用いてもよく、熱酸化法としては、パイロジェット法を用いてもよい。
チャンネリング防止膜12としてのシリコン酸化膜が厚いと、酸化膜厚のばらつきによりイオン注入時にドーズ量がばらつく。また、シリコン酸化膜が薄いと、チャンネリング防止効果が低下する。従って、チャンネリング防止用のシリコン酸化膜の厚さは、予め最適化しておくのが望ましい。
チャンネリング防止膜12としては、熱酸化処理により形成したシリコン酸化膜と、このシリコン酸化膜の上にCVD(ケミカル・ベーパー・デポジション)法により形成した誘電体膜との積層膜を用いてもよい。この場合、誘電体膜としては、TEOS(テトラエチルオルソシリケート)と酸素(O2)又はオゾン(O3)とを含む混合ガスを原料ガスとして用いるプラズマ励起CVD法によりシリコン酸化膜を形成してもよく、あるいはECR(エレクトロンサイクロトロン共鳴)プラズマCVD法によりシリコン酸化膜を形成してもよい。なお、チャンネル防止膜12の形成は、省略することもできる。
この発明では、後述のように基準データを作成するためにドーズ量を異にして複数回のイオン注入処理を行なう必要がある。このため、図1に関して上記したような半導体基板10は、所要のイオン注入回数に対応して複数枚用意する。
(2)各半導体基板10の一方の主面に対してチャンネリング防止膜12を介して酸化速度変更用の不純物イオンを注入する。この場合、半導体基板10毎にドーズ量を異にしてイオン注入を行なう。不純物イオンとしては、導電型決定に寄与しない不純物を用いるものとし、例えばフッ素イオンF+又はアルゴンイオンAr+等を用いることができる。イオン注入条件としては、ドーズ量の他に、加速電圧を変化させてもよい。例えばフッ素イオンF+又はアルゴンイオンAr+を注入する場合、イオン注入条件は、
加速電圧:5〜100keV(好ましくは15〜80keV)
ドーズ量:1×1010〜5×1015ions/cm2(好ましくは1×
1011〜1×1015ions/cm2)
とすることができる。
加速電圧:5〜100keV(好ましくは15〜80keV)
ドーズ量:1×1010〜5×1015ions/cm2(好ましくは1×
1011〜1×1015ions/cm2)
とすることができる。
この発明をLSI製造プロセスで利用する場合、イオン注入条件は、LSI製造プロセスで必要とされる範囲内に設定すればよい。また、実際のLSI製造プロセスでは、酸化速度変更用の不純物イオンの注入に続いて導電型決定不純物(P型又はN型決定不純物)をイオン注入することがあるので、このような状況に対応した基準データを得るため、上記のようなフッ素イオン又はアルゴンイオン等の注入に続いてP型またはN型決定不純物をイオン注入してもよい。
(3)上記のようにしてイオン注入処理を受けた各半導体基板10に熱酸化処理を施して基板10の一方の主面にシリコン酸化膜14を形成する。このときの熱酸化処理は、図1に関して前述したと同様の熱酸化装置を用いて前述したと同様の条件で行なうことができる。熱酸化装置では、図2に関して前述したように異なる条件で不純物イオンを注入した複数の半導体基板を一括して同一条件で熱酸化するのが望ましい。
図3の熱酸化処理は、各半導体基板10からチャンネリング防止膜12を除去した状態で行なってもよい。チャンネリング防止膜12としてのシリコン酸化膜は、希フッ酸又はBHF(バッファード・フッ酸)等を用いるウェットエッチング処理により簡単に除去することができる。チャンネリング防止膜12を除去した状態で図3の熱酸化処理を行なったときは、シリコン酸化膜14は、図3の熱酸化処理によって成長したシリコン酸化膜のみからなる。
図3の熱酸化処理は、チャンネリング防止膜12を付けた状態で行なってもよい。この場合、シリコン酸化膜14は、図1の熱酸化処理により形成されたシリコン酸化膜(チャンネリング防止膜12)と、このシリコン酸化膜の下に図3の熱酸化処理によって成長したシリコン酸化膜との積層膜からなる。
図3の熱酸化処理の後、各半導体基板10毎にシリコン酸化膜14の厚さを測定して厚さ測定値を求める。シリコン酸化膜14の厚さ測定は、エリプソメータ(原理:入射光と反射光を比較することにより膜と基板の物質的(光学的)特性を得る)等のレーザーによる光屈折法を用いて簡単に行なうことができ、高価な測定装置は不要である。
チャンネリング防止膜12を除去した状態で図3の熱酸化処理を行なった場合、酸化膜厚の測定では、シリコン酸化膜14の厚さを測定し、その測定値を厚さ測定値とする。チャンネリング防止膜12を付けた状態で図3の熱酸化処理を行なった場合、酸化膜厚の測定では、シリコン酸化膜14の厚さを測定し、その測定値からチャンネリング防止膜12の厚さを差引いた値を厚さ測定値とする。このようにすると、厚さ測定値としては、図3の熱酸化処理によるシリコン酸化膜の成長厚さに相当するものが得られる。
各半導体基板10毎にシリコン酸化膜について厚さ測定値を求めた後は、各半導体基板10毎のドーズ量及び厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成する。基準データは、表又はグラフの形式でコンピュータ画面又は紙面等に表示可能である。
次の表1は、基準データの一例を示すものである。この例では、いずれもP型シリコン基板からなるNo.1〜4のウエハを用意した後、図1に関して前述したチャンネル防止膜12の形成を省略し、図2のイオン注入処理によりNo.1のウエハ以外のNo.2〜4のウエハに対して加速電圧30keVで表1に示すように互いにドーズ量を異にしてフッ素イオンF+をそれぞれ注入した。そして、No.1〜4のウエハに図3の熱酸化処理を施した後、各ウエハ毎にシリコン酸化膜の厚さを測定した。表1には、No.1〜4の各ウエハ毎にフッ素イオンF+のドーズ量と、シリコン酸化膜厚とが示されている。
図4は、表1に示すドーズ量と酸化膜厚との関係をグラフとして示すものである。表1及び図4によれば、フッ素イオンF+の注入により酸化膜厚(酸化速度)が増大すると共にドーズ量の増大に伴って酸化膜厚(酸化速度)が増大することがわかる。
表1又は図4に示したような基準データを用いると、例えばLSI製造プロセスにおいてイオン注入量を簡単に且つ精度良くモニタすることができる。基準データを利用するイオン注入量モニタ法の一例を次に説明する。
まず、図1に関して前述した半導体基板10と同様のシリコンからなる半導体基板(以下、「所定の半導体基板」と称する)を用意する。所定の半導体基板には、図1の工程でチャンネリング防止膜12を形成しなかったときは、チャンネリング防止膜を形成せず、図1の工程でチャンネリング防止膜を形成したときは、チャンネリング防止膜を形成する。所定の半導体基板に形成するチャンネリング防止膜としてのシリコン酸化膜の厚さは、図1に示したチャネリング防止膜12としてのシリコン酸化膜の厚さと等しくするのが望ましいが、若干異なっていても問題はない。これは、後述のように熱酸化処理の前にチャンネリング防止膜を除去したり、熱酸化処理の後シリコン酸化膜厚の測定時にその測定値からチャンネリング防止膜の厚さを差引いたりしているため、チャネリング防止膜12と所定の半導体基板上のチャンネリング防止膜とに差があっても、その差によってモニタ結果が影響を受けないからである。
次に、所定の半導体基板の一方の主面には、図2に関して前述したと同様にイオン注入処理を施す。このとき注入する不純物イオンとしては、フッ素イオンF+又はアルゴンイオンAr+等を用いることができる。
フッ素イオンF+を注入する場合、イオン注入条件は、
加速電圧:30keV
ガスソース:BF3又はPF3
ドーズ量:5×1014〜4×1015ions/cm2
ビーム電流:1〜3mA
チャンネル防止酸化膜厚:150Å
とすることができる。また、アルゴンイオンAr+を注入する場合、イオン注入条件は、
加速電圧:30keV
ドーズ量:5×1014〜4×1015ions/cm2
ビーム電流:1〜3mA
チャンネル防止酸化膜厚:150Å
とすることができる。フッ素イオンF+及びアルゴンイオンAr+に関して上記したイオン注入条件は、いずれも後述の熱酸化処理による酸化膜の成長厚さを160〜280Å程度とするのに好適なものである。
加速電圧:30keV
ガスソース:BF3又はPF3
ドーズ量:5×1014〜4×1015ions/cm2
ビーム電流:1〜3mA
チャンネル防止酸化膜厚:150Å
とすることができる。また、アルゴンイオンAr+を注入する場合、イオン注入条件は、
加速電圧:30keV
ドーズ量:5×1014〜4×1015ions/cm2
ビーム電流:1〜3mA
チャンネル防止酸化膜厚:150Å
とすることができる。フッ素イオンF+及びアルゴンイオンAr+に関して上記したイオン注入条件は、いずれも後述の熱酸化処理による酸化膜の成長厚さを160〜280Å程度とするのに好適なものである。
次に、所定の半導体基板には、図3に関して前述したと同様に熱酸化処理を施して基板表面にシリコン酸化膜(シリコン酸化膜14に対応)を形成する。このシリコン酸化膜の厚さは、50〜500Å(好ましくは100〜300Å、より好ましくは150Å)とすることができる。
図3の工程において熱酸化処理の前にチャネリング防止膜12を除去したときは、所定の半導体基板からも熱酸化処理の前にチャネリング防止膜を除去する。この場合、所定の半導体基板上のシリコン酸化膜は、熱酸化処理によって成長したシリコン酸化膜のみからなる。
図3の工程においてチャネリング防止膜12を付けた状態で熱酸化処理を行なったときは、所定の半導体基板にもチャネリング防止膜を付けた状態で熱酸化処理を施す。この場合、所定の半導体基板上のシリコン酸化膜は、チャネリング防止膜としてのシリコン酸化膜と、このシリコン酸化膜の下に熱酸化処理によって成長したシリコン酸化膜との積層膜からなる。
熱酸化処理の後、所定の半導体基板上のシリコン酸化膜の厚さをシリコン酸化膜14に関して前述したと同様に測定して厚さ測定値を求める。
チャンネリング防止膜を除去した状態で熱酸化処理を行なった場合、酸化膜厚の測定では、所定の半導体基板上のシリコン酸化膜の厚さを測定し、その測定値を厚さ測定値とする。チャンネリング防止膜を付けた状態で熱酸化処理を行なった場合、酸化膜厚の測定では、所定の半導体基板上のシリコン酸化膜の厚さを測定し、その測定値からチャンネリング防止膜の厚さを差引いた値を厚さ測定値とする。このようにすると、厚さ測定値としては、熱酸化処理によるシリコン酸化膜の成長厚さに相当するものが得られる。
所定の半導体基板上のシリコン酸化膜について厚さ測定値を求めた後は、先に作成した基準データを参照して厚さ測定値に対応するドーズ量を決定する。一例として、フッ素イオンF+を注入した場合、シリコン酸化膜の厚さ測定値が161Åであれば、表1又は図4を参照してドーズ量を5×1014ions/cm2と決定する。
上記した実施形態では、基準データを作成する際に複数枚の半導体基板を用いたが、1つの半導体基板を用いるようにしてもよい。この場合、1つの半導体基板の一方の主面に必要に応じて図1に関して前述したと同様にチャンネリング防止膜を形成した後、一方の主面の第1の個所に対して所定のドーズ量で不純物イオンをレジスト層をマスクとして選択的に注入する。そして、このような選択的イオン注入処理をドーズ量を変えて一方の主面の第2,第3,第4…の個所にそれぞれ施す。この後は、図3以降の処理や測定を前述したと同様に実行して基準データを作成する。
図5〜7は、この発明の他の実施形態に係るイオン注入量モニタ法を示すものである。この実施形態は、シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を形成する点を1つの特徴としている。
図5の工程では、例えば単結晶シリコンからなる半導体基板20の一方の主面にシリコン酸化膜22を熱酸化処理により形成する。シリコン酸化膜22は、応力緩和用のパッド酸化膜として用いられるもので、例えば30〜50nm程度の厚さとすることができる。
シリコン酸化膜22の上には、シリコン窒化膜24をCVD法により形成する。シリコン窒化膜24の堆積条件は、一例として、
供給ガス:NH3(900slm)及びSiH2Cl2(90sccm)
温度:770℃
時間:35分
厚さ:100nm
とすることができる。シリコン窒化膜24は、スパッタ法等により形成することもできる。なお、応力緩和の必要性が低い基板上にシリコン窒化膜24を形成するときは、シリコン酸化膜22等の応力緩和膜を省略してもよい。
供給ガス:NH3(900slm)及びSiH2Cl2(90sccm)
温度:770℃
時間:35分
厚さ:100nm
とすることができる。シリコン窒化膜24は、スパッタ法等により形成することもできる。なお、応力緩和の必要性が低い基板上にシリコン窒化膜24を形成するときは、シリコン酸化膜22等の応力緩和膜を省略してもよい。
この発明では、後述のように基準データを作成するためにドーズ量を異にして複数回のイオン注入処理を行なう必要がある。このため、図5に関して上記したような半導体基板20は、所要のイオン注入回数に対応して複数枚用意する。
図6の工程では、各半導体基板20を覆うシリコン窒化膜24に対して酸化速度変更用の不純物イオンを注入する。この場合、半導体基板20毎にドーズ量を異にしてシリコン窒化膜24に不純物イオンを注入する。このときのイオン注入処理では、一例として、アルゴンイオンAr+を加速電圧100keV、ドーズ量1×1014〜5×1015ions/cm2の条件で注入することができる。
図7の工程では、各半導体基板20を覆うシリコン窒化膜24に熱酸化処理を施してシリコン窒化膜24上にシリコン酸化膜26を形成する。熱酸化装置では、複数の半導体基板をそれぞれ覆う複数のシリコン窒化膜を一括して同一条件で熱酸化するのが望ましい。
図7の熱酸化処理の後、シリコン酸化膜14について前述したと同様に各半導体基板20毎にシリコン酸化膜26の厚さを測定して厚さ測定値を求める。この後は、各半導体基板20毎のシリコン窒化膜24のドーズ量及びシリコン酸化膜26の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成する。基準データは、表又はグラフの形式でコンピュータ画面又は紙面等に表示可能である。
次の表2は、基準データの一例を示すものである。表2のデータを得るために、図5に示すように表面にシリコン酸化膜22を介してシリコン窒化膜24を形成したシリコンウエハ(基板20)が6枚用意された。これらのウエハをNo.11〜16のウエハとし、No.11,12のウエハのシリコン窒化膜にはアルゴンイオンAr+を注入せず、No.13〜16のウエハのシリコン窒化膜には加速電圧100keVとして表2に示すようにドーズ量を変えてアルゴンイオンAr+を注入した。そして、No.1〜6のウエハのシリコン窒化膜に熱酸化処理を施した。この後、各ウエハ毎にシリコン酸化膜の厚さを測定した。
表2において、「酸化膜厚」は、各ウエハ毎に表面上に分布する9個所の測定点で測定したシリコン酸化膜厚を平均した値である。図8は、表2に示すドーズ量と酸化膜厚との関係をグラフとして示すものである。表2及び図8によれば、アルゴンイオンAr+の注入により酸化膜厚(酸化速度)が減少すると共にドーズ量の増大に伴って酸化膜厚(酸化速度)が減少することがわかる。
表2又は図8に示したような基準データを用いると、例えばLSI製造プロセスにおいてシリコン窒化膜のイオン注入量を簡単に且つ精度良くモニタすることができる。基準データを利用するイオン注入量モニタ法の一例を次に説明する。
まず、図5に関して前述した半導体基板20と同様のシリコンからなる半導体基板(以下、「所定の基板」と称する)を用意する。所定の基板の一方の主面を覆うシリコン窒化膜には、図6に関して前述したと同様にイオン注入処理を施す。このときのイオン注入処理では、例えばアルゴンイオンAr+を加速電圧100keV、ドーズ量1×1014〜5×1015ions/cm2の条件で注入することができる。
次に、所定の基板を覆うシリコン窒化膜には、図7に関して前述したと同様に熱酸化処理を施してシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜(シリコン酸化膜26に対応)を形成する。そして、所定の基板を覆うシリコン窒化膜上に形成されたシリコン酸化膜の厚さをシリコン酸化膜26に関して前述したと同様に測定して厚さ測定値を求める。
この後は、先に作成した基準データを参照して厚さ測定値に対応するドーズ量を決定する。一例として、アルゴンイオンAr+を注入した場合、シリコン酸化膜の厚さ測定値が33.8Åであれば、表2又は図8を参照してドーズ量1×1015ions/cm2と決定する。
図9〜11は、図5〜7の実施形態の第1〜第3の変形例をそれぞれ示すもので、図5〜7と同様の部分には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図9に示す第1の変形例では、半導体基板20の一方の主面にシリコン酸化膜からなる絶縁膜30を熱酸化処理により形成した後、絶縁膜30の上にCVD法によりポリシリコンからなる半導体層32を形成する。そして、半導体層32の上にCVD法によりシリコン窒化膜24を形成した後、シリコン窒化膜24に図6,7に関して前述したと同様にイオン注入処理及び熱酸化処理を施してシリコン窒化膜24上にシリコン酸化膜26を形成する。この後は、シリコン酸化膜26の厚さを測定して厚さ測定値を求め、前述したと同様に基準データを作成する。
図10に示す第2の変形例は、半導体層32を形成した後、半導体層32の上にシリコン酸化膜からなる絶縁膜34を熱酸化法又はCVD法等により形成し、絶縁膜34の上にシリコン窒化膜24を形成することを特徴とするもので、その他の処理は、図9の第1の変形例に関して前述したと同様である。図9,10の変形例は、絶縁膜30に相当するフィールド絶縁膜の上に半導体層32に相当する電極材層とシリコン窒化膜24及びシリコン酸化膜26に相当する容量絶縁膜(必要ならば絶縁膜34に相当する絶縁膜も含む)とを用いてキャパシタを形成するプロセスにおいて利用するのに好適である。
図11の第3の変形例では、半導体基板20の一方の主面に孔36aを有するシリコン酸化膜からなる絶縁膜36を周知の選択酸化処理により形成した後、孔36a内の半導体表面に薄いシリコン酸化膜からなる絶縁膜38を形成する。孔36aは、MOS型トランジスタ等の回路素子を配置する素子孔に相当するものとし、絶縁膜38は、ゲート絶縁膜の一部(下層膜)に相当するものとする。絶縁膜36,38を覆ってCVD法によりシリコン窒化膜24を形成した後、シリコン窒化膜24に図6,7に関して前述したと同様にイオン注入処理及び熱酸化処理を施してシリコン窒化膜24上にシリコン酸化膜26を形成する。この後は、絶縁膜38の上でシリコン酸化膜26の厚さを測定して厚さ測定値を求め、前述したと同様に基準データを作成する。図11の変形例は、絶縁膜38、シリコン窒化膜24及びシリコン酸化膜26に相当するゲート絶縁膜を有するMOS型ICを形成するプロセスにおいて利用するのに好適である。
図5〜11に関して上記した実施形態では、基準データを作成する際に各々シリコン窒化膜で一方の主面が覆われた複数枚の半導体基板を用いたが、シリコン窒化膜で一方の主面が覆われた1つの基板を用いてもよい。この場合、1つの基板を覆うシリコン窒化膜の第1の個所に対して所定のドーズ量で不純物イオンをレジスト層をマスクとして選択的に注入する。そして、このような選択的イオン注入をドーズ量を変えてシリコン窒化膜の第2,第3,第4…の個所にそれぞれ施す。この後は、図7以降の処理や測定を前述したと同様に実行して基準データを作成する。
図5〜11に関して上記した実施形態では、シリコン窒化膜に熱酸化処理を施してシリコン酸化膜を形成したが、シリコン窒化膜の代りにシリコン酸化窒化膜に熱酸化処理を施してシリコン酸化膜を形成するようにしてもよい。また、図5〜11に関して上記した実施形態では、酸化速度変更用の不純物イオンとしてアルゴンイオンを用いたが、これに限らず、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、ラドンのような不活性元素又は窒素のイオンを用いてもよい。
10,20:半導体基板、12:チャンネリング防止膜、14,22,26:シリコン酸化膜、24:シリコン窒化膜、30,34,36,38:絶縁膜、32:半導体層。
Claims (5)
- 1つの半導体基板の複数個所又は複数の半導体基板に互いにドーズ量を異にして酸化速度変更用の不純物イオンをそれぞれ注入するステップと、
前記不純物イオンが注入されたイオン注入部毎に熱酸化処理により第1の酸化膜を形成するステップと、
前記イオン注入部毎に前記第1の酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求めるステップと、
前記イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成するステップと、
所定の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップと、
前記所定の半導体基板において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部に熱酸化処理により第2の酸化膜を形成するステップと、
前記第2の酸化膜の厚さを測定して第2の厚さ測定値を求めるステップと、
前記基準データを参照して前記第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定するステップと
を含むイオン注入量モニタ法。 - 前記1又は複数の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記1又は複数の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分をそれぞれ覆って1又は複数のチャンネリング防止膜を形成した後、該1又は複数のチャンネリング防止膜をそれぞれ介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記1又は複数の半導体基板のイオン注入部毎に前記第1の酸化膜を形成するステップでは、前記1又は複数のチャンネリング防止膜を除去した後、前記第1の酸化膜の形成を行ない、前記所定の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記所定の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分を覆って所定のチャンネリング防止膜を形成した後、該所定のチャンネリング防止膜を介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記所定の半導体基板のイオン注入部に前記第2の酸化膜を形成するステップでは、前記所定のチャンネリング防止膜を除去した後、前記第2の酸化膜の形成を行なう請求項1記載のイオン注入量モニタ法。
- 前記1又は複数の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記1又は複数の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分をそれぞれ覆ってチャンネリング防止用の1又は複数の酸化膜を形成した後、該1又は複数の酸化膜をそれぞれ介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記1又は複数の半導体基板のイオン注入部毎に前記第1の酸化膜を形成するステップでは、前記1又は複数の酸化膜のいずれの下にも前記第1の酸化膜を形成し、前記第1の厚さ測定値を求めるステップでは、前記1又は複数の酸化膜のいずれかとその下の前記第1の酸化膜との積層膜の厚さを測定してその測定値から前記1又は複数の酸化膜のいずれかの厚さを差引いた値を前記第1の厚さ測定値とし、前記所定の半導体基板に前記不純物イオンを注入するステップでは、前記所定の半導体基板において前記不純物イオンを注入すべき部分を覆ってチャンネリング防止用の所定の酸化膜を形成した後、該所定の酸化膜を介して前記不純物イオンの注入を行ない、前記所定の半導体基板のイオン注入部に前記第2の酸化膜を形成するステップでは、前記所定の酸化膜の下に前記第2の酸化膜を形成し、前記第2の厚さ測定値を求めるステップでは、前記所定の酸化膜と前記第2の酸化膜との積層膜の厚さを測定してその測定値から前記所定の酸化膜の厚さを差引いた値を前記第2の厚さ測定値とする請求項1記載のイオン注入量モニタ法。
- 1つの基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜からなる1つの基準膜の複数個所あるいは複数の基板をそれぞれ覆う複数のシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜からなる複数の基準膜に互いにドーズ量を異にして酸化速度変更用の不純物イオンをそれぞれ注入するステップと、
前記1又は複数の基準膜において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部毎に熱酸化処理により第1のシリコン酸化膜を形成するステップと、
前記イオン注入部毎に前記第1のシリコン酸化膜の厚さを測定して第1の厚さ測定値を求めるステップと、
前記イオン注入部毎のドーズ量及び第1の厚さ測定値に基づいてドーズ量と酸化膜厚との関係を示す基準データを作成するステップと、
所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜に前記不純物イオンを注入するステップと、
前記所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜において前記不純物イオンが注入されたイオン注入部に熱酸化処理により第2のシリコン酸化膜を形成するステップと、
前記第2のシリコン酸化膜の厚さを測定して第2の厚さ測定値を求めるステップと、
前記基準データを参照して前記第2の厚さ測定値に対応するドーズ量を決定するステップと
を含むイオン注入量モニタ法。 - 前記酸化速度変更用の不純物イオンとしては不活性元素又は窒素のイオンを用い、前記1又は複数の基準膜において前記イオン注入部毎に前記第1のシリコン酸化膜を形成するステップでは、前記不純物イオンのドーズ量が多いほど前記第1のシリコン酸化膜を薄く形成し、前記所定の基板を覆うシリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜のイオン注入部に前記第2のシリコン酸化膜を形成するステップでは、前記不純物イオンのドーズ量が多いほど前記第2のシリコン酸化膜を薄く形成する請求項4記載のイオン注入量モニタ法。
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