JPH06275689A - 半導体装置の評価方法および評価装置 - Google Patents

半導体装置の評価方法および評価装置

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JPH06275689A
JPH06275689A JP6187993A JP6187993A JPH06275689A JP H06275689 A JPH06275689 A JP H06275689A JP 6187993 A JP6187993 A JP 6187993A JP 6187993 A JP6187993 A JP 6187993A JP H06275689 A JPH06275689 A JP H06275689A
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damage
sic
silicon substrate
film thickness
unit
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JP6187993A
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Norihiro Ikeda
典弘 池田
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シリコン基板表面のSiC化ダメージおよび非
晶質化ダメージを、簡単な構成の装置による簡単な方法
で適切に評価する。 【構成】熱酸化装置10は電気炉等から成る一般的な熱
酸化装置である。膜厚測定装置11はエリプソメトリで
ある。コンピュータ12は、オペレータの指示に従って
熱酸化装置10の酸化時間と酸化温度とを制御し、膜厚
測定装置11の測定結果をプリンタ13やCRT14に
表示する。SiC化ダメージは炭素を含んだエッチング
ガスによるドライエッチング時に生じる。また、非晶質
化ダメージはイオン注入時に生じる。SiC化ダメージ
は熱酸化膜の生成を妨げ、非晶質化ダメージは熱酸化膜
の生成を促進させる。従って、ダメージが生じたシリコ
ン基板を熱酸化装置10で熱酸化し、その熱酸化膜厚を
膜厚測定装置11で測定することにより、ダメージの評
価を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の評価方法お
よび半導体装置の評価装置に係り、詳しくは、シリコン
基板表面のダメージの評価方法およびその評価方法を実
施するための評価装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高集積化に伴
い、微細化された素子拡散層はますます薄くなる傾向に
ある。従って、素子拡散層の膜厚をコントロールして素
子の特性を向上させるためには、シリコン基板表面のダ
メージの低減および適切な評価が不可欠になる。
【0003】シリコン基板表面のダメージは、炭素を
含んだエッチングガスによるエッチングに伴うダメージ
(エッチング・ダメージ)と、イオン注入に伴うダメ
ージとに大別される。
【0004】炭素を含んだエッチングガスによるエッ
チング・ダメージについて シリコン酸化膜(SiO2 )およびシリコン窒化膜(S
3 4 )等のドライエッチングにおいては、炭素を含
んだエッチングガス(CHF3,CF4 ,CH22 ,C
3 8 ,C2 6 ,CCl4 等)が広く用いられてい
る。この場合には、エッチング中に発生する炭素原子に
よってシリコン基板表面が炭化シリコン(SiC)化す
るSiC化ダメージが生じ、SiC化層が形成される。
尚、シリコン表面のSiC化については、サーフェース
・アンド・インターフェース・アナル(Surface &Inte
rface Anal).,9,275(1986) に詳しく解説されている。
【0005】また、シリコン基板表面に生じたSiC化
層の下には、シリコン基板の結晶構造が乱れる非晶質化
(アモルファス化)ダメージが生じ、非晶質層(アモル
ファス層)が形成される。この非晶質層は、エッチング
中に発生する炭素原子がシリコン基板に叩きつけられ、
基板内部に不用意に打ち込まれることによって形成され
ると考えられる。
【0006】さらに、エッチングガスとしてフロロカー
ボンガス(CHF3,CF4 , CH22 ,C3 8 等)
を用いた場合には、シリコン基板表面のSiC化層の上
にC−Fx 系ポリマが形成される。
【0007】図6は、フロロカーボンガスを用いてドラ
イエッチングを行った後のシリコン基板の断面図であ
る。シリコン基板41の表面には非晶質層42、SiC
化層43、C−Fx 系ポリマ層44が順に形成されてい
る。これらシリコン基板41の表面の各層42〜44が
ダメージ層となる。
【0008】これらダメージ層42〜44のうち、C−
x 系ポリマ層44は、硫酸と過酸化水素の混合液を1
40°Cに熱したもので溶解できるため簡単に除去する
ことができる。また、C−Fx 系ポリマ層44は400
°C以上の熱処理によっても除去することができる。
【0009】非晶質層42は900°C程度の熱処理に
より再び正常に結晶化させることができる。SiC化層
43はドライエッチング(水素ガスと混合したCF4
CF4 2またはNF3 等のエッチングガスを用いる)
によって除去することができる。また、本出願人は、C
lF3 ガスを用いてシリコン酸化膜に損傷を与えること
なくSiC化層43を含むシリコンだけを選択的に除去
する方法について既に提案している。
【0010】ところで、炭素を含んだエッチングガスに
よるドライエッチングは、コンタクトホールの形成や低
濃度ドープドレイン(LDD;Lightly Doped Drain )
構造の形成時等に用いられる。
【0011】例えば、LDD構造の形成時には、ポリシ
リコンゲートをマスクに用いてシリコン基板上に低濃度
のドレイン領域を形成し、ポリシリコンゲートとドレイ
ン領域とを厚いシリコン酸化膜で覆う工程がある。そし
て、ポリシリコンゲートの側壁のシリコン酸化膜だけを
残して、ドレイン領域表面の厚いシリコン酸化膜を除去
する工程がある。この厚いシリコン酸化膜を除去する工
程において、炭素を含んだエッチングガスによるドライ
エッチングが行われる。次に、ドレイン領域表面を薄い
シリコン酸化膜で覆う工程がある。続いて、その薄いシ
リコン酸化膜をマスクにして不純物(砒素やアンチモン
等)をイオン注入し、高濃度のドレイン領域を形成する
工程がある。ここで、ドレイン領域表面を薄いシリコン
酸化膜で覆う理由は、1)イオン注入時に不要物が注入
されるのを防ぐストッパーとして用いる、2)チャネリ
ングの発生を防止する、3)アニール時にドレイン領域
から不純物が蒸発してしまうのを防ぐ、等である。
【0012】ところが、炭素を含んだエッチングガスに
よるドライエッチングによってSiC化ダメージが生じ
SiC化層43が形成されると、ドレイン領域表面を薄
いシリコン酸化膜で覆う工程において、シリコン酸化膜
の形成が阻害されることになる。そのため、SiC化ダ
メージを低減することによりSiC化層43の形成を防
ぐことと、形成されてしまったSiC化層43について
の適切な評価(すなわち、SiC化ダメージの適切な評
価)とが必要になる。
【0013】従来、SiC化ダメージの評価方法として
は、X線励起光電子分光法(XPS;X-ray Photoemiss
ion Spectroscopy または、X-ray Photoelectron Spec
troscopy),オージェ電子分光法(AES;Auger Elec
tron Spectroscopy ),二次イオン質量分析法(SIM
S;Secondary Ion Mass Spectroscopy )等が用いられ
ていた。
【0014】イオン注入に伴うダメージについて シリコン基板にイオン注入を行うと、イオン注入した領
域の結晶構造が乱れる非晶質化ダメージが生じ、非晶質
層が形成される。その非晶質層は、フロロカーボンガス
を用いてドライエッチングを行った場合と同様に、90
0°C程度の熱処理により再び正常に結晶化させること
ができる。
【0015】従来、シリコン基板の非晶質化ダメージの
評価方法としては、透過型電子顕微鏡法(TEM;Tran
smission Electron Microscopy)等が用いられていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】 SiC化ダメージの評価方法について しかしながら、XPS,AES,SIMSの各方法およ
び各方法を行うための各装置には以下の問題がある。
【0017】1)SiC化層43はごく薄いものである
ため(せいぜい数十Å)、存在していることだけは検出
できても、適切な評価(例えば、SiC化層43の膜厚
の評価)は難しい。
【0018】2)測定に高真空を必要とするため測定試
料を入れるチャンバを大きくすることができず、せいぜ
い1cm角程度の小片の分析しかできない。そのため、シ
リコンウェハ全体についての評価はできない。
【0019】3)微細な領域の分析が難しく、例えば、
LDD構造のドレイン領域表面のみのSiC化ダメージ
を評価するような用途には使えない。 4)極めて高価である。
【0020】5)操作や保守が複雑なためオペレータに
は熟練者が必要となる。 6)測定結果を得るために時間を要する。 7)SIMSについては破壊分析であるため、測定後の
試料は破棄するしかない。
【0021】非晶質化ダメージの評価方法について TEMおよびそれを行うための装置には以下の問題があ
る。 1)測定に高真空を必要とするため測定試料を入れるチ
ャンバを大きくすることができず、せいぜい1cm角程度
の小片の分析しかできない。そのため、シリコンウェハ
全体の評価はできない。
【0022】2)極めて高価である。 3)操作や保守が複雑なためオペレータには熟練者が必
要となる。 本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
って、その目的は、シリコン基板表面のSiC化ダメー
ジおよび非晶質化ダメージを簡単な方法によって適切に
評価することができる評価方法を提供することにある。
また、シリコン基板表面のSiC化ダメージおよび非晶
質化ダメージを簡単な構成によって適切に評価すること
ができる評価装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、請求項1記載の発明は、評価したいシリコ
ン基板を酸化し、その酸化膜の成長レートからダメージ
を評価することをその要旨とする。
【0024】また、請求項2記載の発明は、評価したい
シリコン基板を酸化する酸化装置と、その酸化したシリ
コン基板の酸化膜の成長レートを測定する膜厚測定装置
と、その膜厚測定装置の測定結果を表示する表示装置
と、前記酸化装置を制御すると共に、前記表示装置を制
御する制御装置とを備えたことをその要旨とする。
【0025】また、請求項3記載の発明は、評価したい
シリコン基板を窒化し、その窒化膜の成長レートからダ
メージを評価することをその要旨とする。また、請求項
4記載の発明は、評価したいシリコン基板を窒化する窒
化装置と、その窒化したシリコン基板の窒化膜の成長レ
ートを測定する膜厚測定装置と、その膜厚測定装置の測
定結果を表示する表示装置と、前記窒化装置を制御する
と共に、前記表示装置を制御する制御装置とを備えたこ
とをその要旨とする。
【0026】
【作用】従って請求項1記載の発明によれば、評価した
いプロセス(装置)を通したシリコン基板を酸化し、そ
の酸化膜の成長レートの差によりダメージを評価するこ
とができる。
【0027】また、請求項2記載の発明によれば、酸化
装置と膜厚測定装置と表示装置と制御装置とから成る簡
単な構成の評価装置により、請求項3記載の発明による
方法にて、シリコン基板のダメージを評価することがで
きる。
【0028】また、請求項3記載の発明によれば、評価
したいプロセス(装置)を通したシリコン基板を窒化
し、その窒化膜の成長レートの差によりダメージを評価
することができる。
【0029】また、請求項4記載の発明によれば、窒化
装置と膜厚測定装置と表示装置と制御装置とから成る簡
単な構成の評価装置により、請求項5記載の発明による
方法にて、シリコン基板のダメージを評価することがで
きる。
【0030】
【実施例】
(第1実施例:SiC化ダメージの評価)以下、第1実
施例として、本発明をシリコン基板のSiC化ダメージ
の評価に用いた例を図1〜図4に従って説明する。
【0031】まず、評価試料としてのシリコンウェハを
一般的な反応性イオンエッチング(RIE;Reactive I
on Etching)装置にセットしてRIEを行い、シリコン
ウェハの表面を炭素を含んだエッチングガスのプラズマ
に晒す。
【0032】ここで、プラズマ発生の条件は、エッチン
グガス種:CHF3 &Ar,エッチングガス圧力(チャ
ンバ圧力):0.2Torrで、シリコン基板と直角方向に
高周波(RF;数100kHZ または13.56MHZ
)の電界をかける。尚、高周波電力(RFパワー)は
200〜700Wの範囲で変化させる。この条件は、シ
リコン酸化膜やシリコン窒化膜のエッチングにおいて、
一般に広く使用されているものである。
【0033】図2に、RFパワー:700Wのプラズマ
に晒したシリコンウェハの表面をXPSで分析した結果
を示す。また、この分析結果と比較するため、全くプラ
ズマに晒していないシリコンウェハの表面を同様にXP
Sで分析した結果を図3に示す。
【0034】尚、図2および図3においては、炭素の1
s軌道の結合エネルギーの強さを横軸にとり、検出強度
を縦軸にとっている。図2に示すように、プラズマに晒
したシリコンウェハの表面からは、C−F3, C−F2,
C−FといったC−Fx 系ポリマと、SiCとが検出さ
れた。一方、図3に示すように、全くプラズマに晒して
いないシリコンウェハの表面からは、C−Fx 系ポリマ
やSiCは検出されなかった。
【0035】この結果から、プラズマに晒したシリコン
ウェハの表面には、エッチング中に発生する炭素原子に
よってシリコン基板表面がSiC化するSiC化ダメー
ジが生じ、SiC化層が形成されていることがわかる。
【0036】次に、全くプラズマに晒していないシリコ
ンウェハと、それぞれRFパワー:200,300,4
00,500,500,700Wのプラズマに晒した各
シリコンウェハとを、一般的な熱酸化炉にセットして9
00°Cの乾燥酸素雰囲気中に65分間晒して熱酸化を
行い、シリコンウェハの表面に熱酸化膜を形成する。
【0037】続いて、各シリコンウェハの表面に形成さ
れた熱酸化膜の膜厚をエリプソメトリ(ellipsometry)
で測定する。その測定結果を図4に示す。図4からは、
熱酸化膜厚のRFパワー依存性がわかる。すなわち、R
Fパワー:200〜500Wでは、RFパワーが大きく
なるに従って熱酸化膜厚が薄くなる。そして、RFパワ
ー:500W以上では熱酸化膜が成長しないことがわか
る。尚、全くプラズマに晒していないシリコンウェハの
熱酸化膜厚は200Åである。
【0038】この結果から、プラズマによって形成され
たSiC化層が、シリコンウェハの表面の熱酸化を抑制
していると考えることができる。従って、SiC化ダメ
ージを全く受けていない(すなわち、プラズマに晒して
いない)シリコンウェハと、SiC化ダメージを評価し
たい(すなわち、炭素を含んだエッチングガスのプラズ
マに晒した)シリコンウェハとを同一条件で熱酸化さ
せ、形成された熱酸化膜の膜厚を比較すれば、膜厚の差
によってSiC化ダメージを評価することができると考
えられる。
【0039】また、SiC化ダメージの低減に有効な1
つの方向として、RIEを行う際にRFパワーを小さく
すること(すなわち、低パワー化)が考えられる。図1
は、本実施例のSiC化ダメージの評価装置の構成を示
すブロック図である。
【0040】熱酸化装置10は、酸素を乾燥させるドラ
イアーと、酸素中のパーティクルを取り除くフィルタ
と、電気炉とから構成される一般的な熱酸化装置であ
る。膜厚測定装置11は、エリプソメトリである。熱酸
化装置10と膜厚測定装置11とは、コンピュータ12
によって制御される。すなわち、コンピュータ12は、
オペレータの指示に従って熱酸化装置10の酸化時間と
酸化温度とを制御する。そして、コンピュータ12は、
膜厚測定装置11の測定結果を表示装置としてのプリン
タ13やCRT14に表示する。
【0041】このように本実施例においては、SiC化
ダメージを評価したいシリコンウェハを熱酸化させて、
その熱酸化膜の成長レートの差を検出することにより、
SiC化ダメージを適切に評価することができる。
【0042】ここで、熱酸化はシリコンウェハの全面に
対して行われるため、シリコンウェハ全体についてSi
C化ダメージを評価することができる。また、エリプソ
メトリを用いた熱酸化膜厚の測定は、微細な領域につい
ても容易に行えるため、例えば、LDD構造のドレイン
領域表面のみのSiC化ダメージを評価するような用途
に使うことも可能である。
【0043】さらに、熱酸化装置10は、簡単な構成で
あるため操作や保守が容易であり、不慣れなオペレータ
でも簡単に操作することができ、広く使われているため
入手が容易であって安価でもある。
【0044】また、熱酸化に要する時間および熱酸化膜
の膜厚測定に要する時間は共に短いため、短時間で評価
結果を得ることができる。加えて、破壊分析ではないた
め、評価後のシリコンウェハを破棄する必要はない。
【0045】(第2実施例:非晶質化ダメージの評価)
次に、第2実施例として、本発明をシリコン基板の非晶
質化ダメージの評価に用いた例を図1,図5に従って説
明する。
【0046】まず、評価試料としてのシリコンウェハを
一般的なイオン注入装置にセットしてイオン注入を行
う。ここで、イオン注入の条件は、イオン種:アルゴ
ン,加速エネルギー:18keVで、注入量は3×10
14〜3×1015cm-2の範囲で変化させる。この条件
は、イオン注入において、一般に広く使用されているも
のである。
【0047】ここで、シリコン基板に注入したイオンは
アルゴンであり不活性な元素であるため、シリコン基板
中のシリコンとアルゴンとが反応することはない。その
ため、シリコン基板にアルゴンのイオン注入を行うと、
イオン注入した領域の結晶構造が乱れる非晶質化ダメー
ジが生じ、非晶質層が形成される。尚、アルゴンをネオ
ンやヘリウム等の他の不活性なイオンに置き換えても同
じである。
【0048】次に、イオン注入を全く行っていないシリ
コンウェハと、それぞれ注入量:3×1014,1×10
15,3×1015cm-2のイオン注入を行ったシリコンウ
ェハとを、一般的な熱酸化炉にセットして900°Cの
乾燥酸素雰囲気中に65分間晒して熱酸化を行い、シリ
コンウェハの表面に熱酸化膜を形成する。
【0049】続いて、各シリコンウェハの表面に形成さ
れた熱酸化膜の膜厚をエリプソメトリ(ellipsometry)
で測定する。その測定結果を図5に示す。図5からは、
熱酸化膜厚のイオン注入量依存性がわかる。すなわち、
イオン注入量が大きくなるに従って熱酸化膜厚も厚くな
る。尚、イオン注入を全く行っていないシリコンウェハ
の熱酸化膜厚は200Åである。
【0050】この結果から、イオン注入によって形成さ
れた非晶質層が、シリコンウェハの表面の熱酸化を促進
していると考えることができる。従って、非晶質化ダメ
ージを全く受けていない(すなわち、イオン注入を行っ
ていない)シリコンウェハと、非晶質化ダメージを評価
したい(すなわち、イオン注入を行った)シリコンウェ
ハとを同一条件で熱酸化させ、形成された熱酸化膜の膜
厚を比較すれば、膜厚の差によって非晶質化ダメージを
評価することができると考えられる。
【0051】このように本実施例においては、非晶質化
ダメージを評価したいシリコンウェハを熱酸化させて、
その熱酸化膜の成長レートの差を検出することにより、
非晶質化ダメージを適切に評価することができる。
【0052】ここで、熱酸化はシリコンウェハの全面に
対して行われるため、シリコンウェハ全体について非晶
質化ダメージを評価することができる。また、エリプソ
メトリを用いた熱酸化膜厚の測定は、微細な領域につい
ても容易に行えるため、例えば、LDD構造のドレイン
領域表面のみの非晶質化ダメージを評価するような用途
に使うことも可能である。
【0053】さらに、熱酸化装置10は、簡単な構成で
あるため操作や保守が容易であり、不慣れなオペレータ
でも簡単に操作することができ、広く使われているため
入手が容易であって安価でもある。
【0054】また、熱酸化に要する時間および熱酸化膜
の膜厚測定に要する時間は共に短いため、短時間で評価
結果を得ることができる。加えて、破壊分析ではないた
め、評価後のシリコンウェハを破棄する必要はない。
【0055】尚、本実施例の非晶質化ダメージの評価装
置は、図1に示す前記SiC化ダメージの評価装置と同
じ構成であるため説明を省略する。ところで、本発明は
上記各実施例に限定されるものではなく、以下のように
実施してもよい。
【0056】1)上記実施例では熱酸化装置10として
電気炉を用いる方式をとったが、他のどのような方式の
熱酸化装置でもよい。例えば、ランプ加熱を利用したR
TO(Rapid Thermal Oxidation )装置でもよい。
【0057】2)上記実施例では熱酸化の条件を900
°Cの乾燥酸素雰囲気中に65分間晒すようにしたが、
酸化温度は何度でもよく、酸化時間は何分でもよい。ま
た、酸化雰囲気は酸素だけでなく、炭酸ガスや水蒸気
(H2 O)等、酸化性であればよく、酸化性ガスの混合
ガス(例えば、酸素と水蒸気)や、酸化性ガスと不活性
ガスの混合ガス(酸素と窒素,水蒸気と窒素,酸素とア
ルゴン,酸素と水蒸気と窒素,等)でもよい。
【0058】3)上記実施例では膜厚測定装置11とし
てエリプソメトリを用いたが、熱酸化膜の膜厚を測定で
きる装置であればどのような方式の膜厚測定装置を用い
てもよい(例えば、反射光の干渉を利用した測定装置、
等)。
【0059】4)第1実施例ではエッチングガスとして
CHF3 を用いたが、他の炭素を含んだエッチングガス
(CF4 ,CH2 2 ,C3 8 ,C2 6 ,CCl4
等)によるRIEにおいても、第1実施例と同様に、シ
リコンウェハの表面にSiC化ダメージが生じてSiC
化層が形成される。従って、炭素を含んだエッチングガ
スであれば、どのようなエッチングガスによるRIEに
対しても適用することができる。
【0060】5)第1実施例ではRIEを行ったが、プ
ラズマエッチングや反応性イオンミリング(RIM;Re
active Ion Milling)等の他のプラズマエッチングにお
いても、炭素を含んだエッチングガスを用いれば、シリ
コンウェハの表面にSiC化ダメージが生じてSiC化
層が形成される。従って、炭素を含んだエッチングガス
であれば、どのようなエッチングガスによるどのような
プラズマエッチングに対しても適用することができる。
すなわち、半導体製造プロセスに用いる全ての製造装置
におけるSiC化ダメージの評価に適用することができ
る。
【0061】6)第2実施例ではイオン注入装置による
非晶質化ダメージの評価に適用したが、スパッタ装置や
CVD装置等の半導体製造プロセスに用いる全ての製造
装置における非晶質化ダメージの評価に適用することが
できる。
【0062】7)上記実施例では熱酸化を用いたが、低
温酸化,陽極酸化等の酸化方法を用いてもよい。 8)上記実施例では熱酸化を用いたが、窒化を用い、窒
化膜の成長レートからシリコン基板のダメージを評価す
るようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、シ
リコン基板表面のSiC化ダメージおよび非晶質化ダメ
ージを、簡単な構成の装置による簡単な方法で、適切に
評価することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のSiC化ダメー
ジおよび非晶質化ダメージの評価装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】RFパワー:700WのCHF3 &Arプラズ
マに晒したシリコンウェハの表面をXPSで分析した結
果を示す測定図である。
【図3】全くプラズマに晒していないシリコンウェハの
表面をXPSで分析した結果を示す測定図である。
【図4】熱酸化膜厚のRFパワー依存性を示す測定図で
ある。
【図5】熱酸化膜厚のイオン注入量依存性を示す測定図
である。
【図6】フロロカーボンガスを用いてドライエッチング
を行った後のシリコン基板の断面図である。
【符号の説明】
10 熱酸化装置 11 膜厚測定装置 12 コンピュータ 13 プリンタ 14 CRT

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 評価したいシリコン基板を酸化し、その
    酸化膜の成長レートからダメージを評価することを特徴
    とする半導体装置の評価方法。
  2. 【請求項2】 評価したいシリコン基板を酸化する酸化
    装置と、 その酸化したシリコン基板の酸化膜の成長レートを測定
    する膜厚測定装置と、 その膜厚測定装置の測定結果を表示する表示装置と、 前記酸化装置を制御すると共に、前記表示装置を制御す
    る制御装置とを備えたことを特徴とする半導体装置の評
    価装置。
  3. 【請求項3】 評価したいシリコン基板を窒化し、その
    窒化膜の成長レートからダメージを評価することを特徴
    とする半導体装置の評価方法。
  4. 【請求項4】 評価したいシリコン基板を窒化する窒化
    装置と、 その窒化したシリコン基板の窒化膜の成長レートを測定
    する膜厚測定装置と、 その膜厚測定装置の測定結果を表示する表示装置と、 前記窒化装置を制御すると共に、前記表示装置を制御す
    る制御装置とを備えたことを特徴とする半導体装置の評
    価装置。
JP6187993A 1993-03-22 1993-03-22 半導体装置の評価方法および評価装置 Pending JPH06275689A (ja)

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