JP2008004437A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池システムにおいて、燃料電池システムの大型化を抑制しつつ、酸化ガス供給部から燃料電池に供給される酸化ガス中の不純物を除去することが可能な技術を提供すること。
【解決手段】燃料電池システムであって、燃料電池と、燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、酸化ガス供給部から供給される酸化ガスを燃料電池に導くための酸化ガス供給流路と、酸化ガス供給流路に設けられ、酸化ガス供給部から供給される酸化ガスを加湿するための加湿部と、酸化ガス供給流路上であって、加湿部と燃料電池との間の位置、または、加湿部内に設けられ、吸水性の固体高分子膜を有し、該固体高分子膜上を加湿部で加湿した酸化ガスが流れるように固体高分子膜を配置して構成されるフィルタ部とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】燃料電池システムであって、燃料電池と、燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、酸化ガス供給部から供給される酸化ガスを燃料電池に導くための酸化ガス供給流路と、酸化ガス供給流路に設けられ、酸化ガス供給部から供給される酸化ガスを加湿するための加湿部と、酸化ガス供給流路上であって、加湿部と燃料電池との間の位置、または、加湿部内に設けられ、吸水性の固体高分子膜を有し、該固体高分子膜上を加湿部で加湿した酸化ガスが流れるように固体高分子膜を配置して構成されるフィルタ部とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、酸化ガスを加湿部で加湿して燃料電池に供給する燃料電池システムに関する。
近年、水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化ガスを用いて発電を行う燃料電池が注目されている。このような燃料電池を備える燃料電池システムでは、例えば、ポンプやブロワなどの酸化ガス供給部を用いて、空気(大気)を酸化ガスとして、燃料電池に供給するようにしている(特許文献1参照)。
ところで、上述の燃料電池システムのように、空気を燃料電池に供給すると、空気中に含まれる不純物(例えば、硫黄酸化物や塩など。)も一緒に燃料電池に供給されてしまい、例えば、不純物によって燃料電池の触媒電極が被毒するなど、燃料電池が劣化するという問題があった。このような問題を解決するため、酸化ガスを吸水性フィルタに通すことによって、酸化ガス中の不純物を除去し、不純物除去後の酸化ガスを燃料電池に供給する燃料電池システムが提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、上述のように、吸水性フィルタを用いて酸化ガス中の不純物を除去する燃料電池システムでは、吸水性フィルタに水を供給するため、例えば、貯水装置やポンプなどの新たな装置が必要となり、燃料電池システムが大型化するおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、燃料電池システムにおいて、燃料電池システムの大型化を抑制しつつ、酸化ガス供給部から燃料電池に供給される酸化ガス中の不純物を除去することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の燃料電池システムは、
燃料電池システムであって、
燃料電池と、
前記燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、
前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスを前記燃料電池に導くための酸化ガス供給流路と、
前記酸化ガス供給流路に設けられ、前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスを加湿するための加湿部と、
前記酸化ガス供給流路上であって、前記加湿部と前記燃料電池との間の位置、または、前記加湿部内に設けられ、吸水性の固体高分子膜を有し、該固体高分子膜上を前記加湿部で加湿した前記酸化ガスが流れるように前記固体高分子膜を配置して構成されるフィルタ部と、
を備えることを要旨とする。
燃料電池システムであって、
燃料電池と、
前記燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、
前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスを前記燃料電池に導くための酸化ガス供給流路と、
前記酸化ガス供給流路に設けられ、前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスを加湿するための加湿部と、
前記酸化ガス供給流路上であって、前記加湿部と前記燃料電池との間の位置、または、前記加湿部内に設けられ、吸水性の固体高分子膜を有し、該固体高分子膜上を前記加湿部で加湿した前記酸化ガスが流れるように前記固体高分子膜を配置して構成されるフィルタ部と、
を備えることを要旨とする。
上記構成の燃料電池システムによれば、加湿部で加湿した酸化ガスをフィルタ部の固体高分子膜上を流通させて固体高分子膜を加湿し、固体高分子膜中の含有水に、酸化ガス中の不純物を溶解させることで、酸化ガスの不純物を除去することが可能となる。従って、フィルタ部において、固体高分子膜を加湿するための装置を新たに設けることなく、固体高分子膜を加湿することが可能となる。その結果、燃料電池システムの大型化を抑制しつつ、燃料電池に供給される酸化ガス中の不純物を除去することが可能となる。
上記燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池から排出されるガスであって、前記燃料電池において、前記酸化ガスが電気化学反応に供されることによって生じ、水蒸気を含有する酸化排ガスを、前記加湿部に供給するための酸化排ガス供給流路を備え、
前記加湿部は、
水蒸気を選択的に透過する水蒸気透過膜と、
前記酸化排ガス供給流路と接続され、該酸化排ガス供給流路から前記酸化排ガスが流入する加湿ガス室と、
前記酸化ガス供給路と接続され、前記水蒸気透過膜によって前記加湿ガス室と分離されており、前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスが流入し、前記加湿ガス室から前記水蒸気透過膜を介して透過した水蒸気によって、流入した前記酸化ガスを加湿する被加湿ガス室と、
を備えるようにしてもよい。
前記燃料電池から排出されるガスであって、前記燃料電池において、前記酸化ガスが電気化学反応に供されることによって生じ、水蒸気を含有する酸化排ガスを、前記加湿部に供給するための酸化排ガス供給流路を備え、
前記加湿部は、
水蒸気を選択的に透過する水蒸気透過膜と、
前記酸化排ガス供給流路と接続され、該酸化排ガス供給流路から前記酸化排ガスが流入する加湿ガス室と、
前記酸化ガス供給路と接続され、前記水蒸気透過膜によって前記加湿ガス室と分離されており、前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスが流入し、前記加湿ガス室から前記水蒸気透過膜を介して透過した水蒸気によって、流入した前記酸化ガスを加湿する被加湿ガス室と、
を備えるようにしてもよい。
このようにすれば、加湿部に対して新たに水を供給する装置を設けることなく、酸化ガスの加湿を行うことが可能となり燃料電池システムの大型化を抑制することができる。
上記燃料電池システムにおいて、
前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断部と、
前記フィルタ部において、該フィルタ部に供給された前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出することが可能なガス排出手段と、
前記酸化ガス供給部によって前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させる制御部と、
を備えるようにしてもよい。
前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断部と、
前記フィルタ部において、該フィルタ部に供給された前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出することが可能なガス排出手段と、
前記酸化ガス供給部によって前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させる制御部と、
を備えるようにしてもよい。
このようにすれば、フィルタ部の固体高分子膜から水を持ち去り、燃料電池システムの外部に排出することが可能となる。そうすると、固体高分子膜中の水に溶解している不純物もその水と共に、燃料電池システムの外部に排出することができ、すなわち、固体高分子膜を、不純物が溶解していない状態(不純物が付着していない状態)に再生することが可能となる。
上記燃料電池システムにおいて、
前記供給流路遮断部として、前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断弁と、
一端が、前記酸化ガス供給流路において、前記フィルタ部と前記供給流路遮断弁との間の位置に接続し、他端が大気開放される分岐流路と、
前記ガス排出手段として、前記分岐流路に設けられる分岐流路遮断弁と、
を備え、
前記制御部は、
前記酸化ガス供給部に前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断弁を閉弁制御することによって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記分岐流路遮断弁を開弁制御することによって前記フィルタ部から前記分岐流路を介して前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させるようにしてもよい。
前記供給流路遮断部として、前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断弁と、
一端が、前記酸化ガス供給流路において、前記フィルタ部と前記供給流路遮断弁との間の位置に接続し、他端が大気開放される分岐流路と、
前記ガス排出手段として、前記分岐流路に設けられる分岐流路遮断弁と、
を備え、
前記制御部は、
前記酸化ガス供給部に前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断弁を閉弁制御することによって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記分岐流路遮断弁を開弁制御することによって前記フィルタ部から前記分岐流路を介して前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させるようにしてもよい。
このようにすれば、フィルタ部の固体高分子膜から水を持ち去り、燃料電池システムの外部に排出することが可能となる。そうすると、固体高分子膜中の水に溶解している不純物もその水と共に、燃料電池システムの外部に排出することができ、すなわち、固体高分子膜を、不純物が溶解していない状態(不純物が付着していない状態)に再生することが可能となる。
上記燃料電池システムにおいて、
前記制御部は、
前記燃料電池の運転停止後であって、前記燃料電池システムの掃気処理前において、前記酸化ガス供給部によって前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させるようにしてもよい。
前記制御部は、
前記燃料電池の運転停止後であって、前記燃料電池システムの掃気処理前において、前記酸化ガス供給部によって前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させるようにしてもよい。
このようにすれば、掃気処理の前に、固体高分子膜の再生を行うことが可能となる。そのため、掃気処理において、酸化ガス供給部によって供給される酸化ガスがフィルタ部の固体高分子膜上を流通し、燃料電池10に導入されることによって、固体高分子膜の不純物が酸化ガスと共に燃料電池に流入することを抑制することができる。その結果、燃料電池の耐久性を向上させることができる。
上記燃料電池システムにおいて、
前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断部と、
前記フィルタ部に乾燥ガスを供給することが可能な乾燥ガス供給手段と、
前記フィルタ部において、前記乾燥ガス供給手段によって前記フィルタ部に供給された前記乾燥ガスを前記燃料電池システムの外部に排出することが可能なガス排出手段と、
前記燃料電池の運転停止時において、前記ガス供給手段によって前記乾燥ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記乾燥ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記乾燥ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させる制御部と、
を備えるようにしてもよい。
前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断部と、
前記フィルタ部に乾燥ガスを供給することが可能な乾燥ガス供給手段と、
前記フィルタ部において、前記乾燥ガス供給手段によって前記フィルタ部に供給された前記乾燥ガスを前記燃料電池システムの外部に排出することが可能なガス排出手段と、
前記燃料電池の運転停止時において、前記ガス供給手段によって前記乾燥ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記乾燥ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記乾燥ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させる制御部と、
を備えるようにしてもよい。
このようにすれば、フィルタ部の固体高分子膜から水を持ち去り、燃料電池システムの外部に排出することが可能となる。そうすると、固体高分子膜中の水に溶解している不純物もその水と共に、燃料電池システムの外部に排出することができ、すなわち、固体高分子膜を、不純物が溶解していない状態(不純物が付着していない状態)に再生することが可能となる。
なお、本発明は、上記した燃料電池システムなどの装置発明の態様に限ることなく、酸化ガスのフィルタリング方法などの方法発明としての態様で実現することも可能である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき次の順序で説明する。
A.実施例:
A1.燃料電池システム100の構成:
A2.フィルタ部の構成:
A3.再生処理:
B.変形例:
A.実施例:
A1.燃料電池システム100の構成:
A2.フィルタ部の構成:
A3.再生処理:
B.変形例:
A.実施例:
A1.燃料電池システム100の構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システム100の構成を示すブロック図である。本実施例の燃料電池システム100は、主に、燃料電池10と、水素タンク20と、ブロワ30と、加湿器40と、フィルタ部50と、三方弁60と、水素遮断弁200と、制御回路400と、を備えている。
A1.燃料電池システム100の構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システム100の構成を示すブロック図である。本実施例の燃料電池システム100は、主に、燃料電池10と、水素タンク20と、ブロワ30と、加湿器40と、フィルタ部50と、三方弁60と、水素遮断弁200と、制御回路400と、を備えている。
燃料電池10は、固体高分子型の燃料電池であり、構成単位である単セル(以下単にセルと呼ぶ。)を複数積層したスタック構造を有している。各セルは、固体高分子から成る電解質膜(図示せず)を挟んでアノード(図示せず)とカソード(図示せず)とを配置した構成となっている。燃料電池10は、各々のセルのアノード側に水素を含有する燃料ガスを供給し、カソード側に酸素を含有する酸化ガスを供給することで、電気化学反応が進行し、起電力を生じる。燃料電池10は、生じた電力を燃料電池10に接続される所定の負荷装置(例えば、モータや蓄電池。)に供給する。なお、燃料電池10としては、上記した固体高分子型燃料電池の他、水素分離膜型燃料電池や、アルカリ水溶液電解質型や、リン酸電解質型や、あるいは溶融炭酸塩電解質型等、種々のタイプの燃料電池を用いることができる。以下では、燃料電池10内において、燃料ガスが流れる流路をアノード流路25と呼び、酸化ガスが流れる流路をカソード流路35と呼ぶ。
水素タンク20は、高圧の水素ガスが貯蔵される貯蔵装置であり、燃料ガス供給流路24を介して燃料電池10のアノード流路25に接続されている。燃料ガス供給流路24上において、水素タンク20から近い順番に、水素遮断弁200と、調圧弁(図示せず)とが設けられている。水素遮断弁200を開弁することにより、燃料電池10に水素ガスを燃料ガスとして供給する。なお、水素タンク20に代えて、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成し、アノード側へ供給するものとしてもよい。
燃料電池10のアノード流路25は、燃料ガス排出流路26と接続され、この燃料ガス排出流路26上には、パージ弁90が設けられている。燃料電池システム100(燃料電池10)の運転中において、パージ弁90を定期的に開弁することで、アノードで電気化学反応に供された後の燃料ガスは、定期的に、燃料ガス排出流路26、パージ弁90を介し外部へ排出(パージ)される。
燃料ガス排出流路26において、パージ弁90と燃料電池10との間の位置から、燃料ガス供給流路24へ接続されるガス循環流路27が設けられている。このガス循環流路27上には、循環ポンプ80が設けられる。このガス循環流路27は、循環ポンプ80によって勢いをつけて送りだされた燃料ガスを、燃料ガス供給流路24に導く。このようにガス循環流路27は、燃料ガスを循環する役割を担っている。このようにして、燃料ガスに含まれる水素は、循環して、燃料ガスとして再び発電に使用される。
ブロワ30は、酸化ガス供給流路34を介して燃料電池10のカソード流路35に接続され、空気を圧縮し酸化ガスとして、カソードに供給する。また、酸化ガス供給流路34上には、ブロワ30に近い順に、加湿器40(後述する被加湿ガス室42)、フィルタ部50、三方弁60が設けられている。この三方弁60は、分岐流路70とも接続される。また、三方弁60は、制御回路400(後述の再生処理部410)に制御され、酸化ガス供給流路34において流体をQ方向とR方向(図1参照)に流すように切り替え制御が可能となっている。また、分岐流路70において、三方弁60と接続されていない側の端部は、大気開放されている。なお、以下では、酸化ガス供給流路34において、ブロワ30と三方弁60との間の流路を酸化ガス供給流路34Aとし、三方弁60と燃料電池10(カソード流路35)との間の流路を酸化ガス供給流路34Bとする。
三方弁60の制御について具体的に説明する。すなわち、三方弁60がQ方向に流体を流すように開弁制御されていると、酸化ガス供給流路34Aと酸化ガス供給流路34Bとの間に流体が流れることが可能な状態となると共に、酸化ガス供給流路34と分岐流路70との間は、遮断された状態となる。従って、この場合、ブロワ30で圧縮された空気は、酸化ガス供給流路34A(加湿器40、フィルタ部50)、酸化ガス供給流路34Bを介して燃料電池10のカソード流路35(カソード)に供給される。一方、三方弁60がR方向に流体を流すように開弁制御されていると、酸化ガス供給流路34Aと分岐流路70との間に流体が流れることが可能な状態となると共に、酸化ガス供給流路34Aと酸化ガス供給流路34Bとの間は、遮断された状態となる。
燃料電池10のカソード流路35は、酸化排ガス排出流路36と接続されている。この酸化排ガス排出流路36上には、後述する加湿器40の加湿ガス室44が配置されている。以下では、酸化排ガス排出流路36において、燃料電池10(カソード流路35)と加湿器40(加湿ガス室44)との間の流路を酸化排ガス排出流路36Aとし、加湿器40(加湿ガス室44)よりも酸化排ガスの排出方向の下流側の流路を酸化排ガス排出流路36Bとする。
燃料電池10のカソードで電気化学反応に供された後の酸化排ガスは、酸化排ガス排出流路36Aに排出され、加湿器40(加湿ガス室44)に流入し、酸化排ガス排出流路36Bを介して、燃料電池システム100の外部に排出される。なお、この酸化排ガス中には、燃料電池10の電気化学反応で生成される水が、主に水蒸気として混入している。
なお、以下では、カソード流路35と、酸化ガス供給流路34(34B)と、酸化排ガス排出流路36とを総称して、カソード側流路とも呼ぶ。
加湿器40は、酸化ガスを加湿して燃料電池10に供給するための装置である。本実施例の燃料電池システム100における燃料電池10は、固体高分子から成る電解質膜を利用しているので、電解質膜のプロトン伝導性を適正に保ち、所望の発電性能を得るために、電解質膜の加湿が必要である。従って、燃料電池10のカソードに、加湿器40によって加湿した酸化ガスを供給することによって、電解質膜のドライアップを抑制するようにしている。
図2は、本実施例の燃料電池システム100における加湿器40の概略構成図である。加湿器40は、水蒸気を選択的に透過する水蒸気透過膜48と、水蒸気透過膜48によって分離された加湿ガス室44、および、被加湿ガス室42を備えている。この水蒸気透過膜48は、多孔質基材48aと、吸水性の固体高分子膜48bとを有し、固体高分子膜48b側が加湿ガス室44となるように配置される。なお、固体高分子膜48bは、吸水性または含水性であればよく、例えば、ポリエチレンオキサイドや、ポリアミノ酸や、フッ素イオン交換樹脂などを用いることができる。
加湿ガス室44は、上述したように、酸化排ガス排出流路36Aと接続されており、水蒸気を含有する酸化排ガスが導入される。被加湿ガス室42は、上述したように、酸化ガス供給流路34Aと接続され、加湿対象となる酸化ガスが導入される。加湿ガス室44に導入された酸化排ガスに含まれる水蒸気は、水蒸気透過膜48を介して、被加湿ガス室42に透過し、被加湿ガス室42に導入された酸化ガスは、この水蒸気によって加湿される。
被加湿ガス室42で加湿された酸化ガスは、酸化ガス供給流路34Aを介してフィルタ部50に導入される。
以上のように、加湿器40は、燃料電池10の酸化排ガスを加湿ガス室44に導入し、酸化排ガス中の水蒸気を用いて、被加湿ガス室42を通過する酸化ガスを加湿するようにしている。このようにすれば、加湿器40に対して新たに水を供給する装置を設ける必要がないので、燃料電池システム100の大型化を抑制することができる。
A2.フィルタ部の構成:
図3は、本実施例の燃料電池システム100におけるフィルタ部50の概略構成図である。図3(A)は、フィルタ部50の概略外観図を示し、図3(B)は、フィルタ部50の内部を酸化ガスの供給方向から見た図(酸化ガス供給流路34Aの方向から見た図)を示し、図3(C)は、フィルタ部50の一部分の斜視図を示す。このフィルタ部50は、酸化ガス中に含まれる不純物(硫化酸化物や窒素酸化物や塩)を除去するための装置である。
図3は、本実施例の燃料電池システム100におけるフィルタ部50の概略構成図である。図3(A)は、フィルタ部50の概略外観図を示し、図3(B)は、フィルタ部50の内部を酸化ガスの供給方向から見た図(酸化ガス供給流路34Aの方向から見た図)を示し、図3(C)は、フィルタ部50の一部分の斜視図を示す。このフィルタ部50は、酸化ガス中に含まれる不純物(硫化酸化物や窒素酸化物や塩)を除去するための装置である。
フィルタ部50は、図3(B),(C)に示すように、ボックス51と、山状(ギザギザ状)に形成された複数の固体高分子膜55とを備える。そして、固体高分子膜55は、ボックス51内において、膜面が酸化ガスの供給方向に対して略平行となるように配置される。また、この固体高分子膜55は、図3(B)に示すように、基材55bと、その基材55bの両面に固体高分子層55aとを備えている。固体高分子層55aは、ポリエチレンオキサイド、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール等の非電解質高分子や、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルピリジン、ポリアミノ酸、ポリイソプロピルアクリルアミド等の電解質高分子や、フッ素系イオン交換樹脂などの吸水性(含水性)材料によって形成される。なお、この固体高分子層55aは、これに限られるものではなく、他の吸水性材料を用いるようにしてもよい。
加湿器40で加湿され、フィルタ部50に流入した酸化ガスは、ボックス51内で固体高分子膜55に略平行に流れて、再び酸化ガス供給流路34に流出する。この際、図3(B)に示すように、固体高分子膜55(固体高分子層55a)は、膜上を流れる酸化ガスから水蒸気を吸収し、含水状態となる。そうすると、酸化ガス中の不純物は、固体高分子膜55(固体高分子層55a)中の水(以下では、含有水とも呼ぶ。)に溶解し、吸収される。このようにして、フィルタ部50は、酸化ガス中の不純物を固体高分子膜55で吸収し、除去する。
以上のように、本実施例の燃料電池システム100は、加湿器40と燃料電池10との間にフィルタ部50を設け、加湿器40で加湿した酸化ガスをフィルタ部50の固体高分子膜55上を流通させて固体高分子膜55を加湿し、固体高分子膜55中の含有水に、酸化ガス中の不純物を溶解させることで、酸化ガスの不純物を除去するフィルタリングを行うようにしている。このようにすれば、フィルタ部50において、固体高分子膜55を加湿するための装置を新たに設けることなく、既存の加湿器を用いて固体高分子膜55を加湿することが可能となる。その結果、燃料電池システム100の大型化を抑制しつつ、燃料電池に供給される酸化ガス中の不純物を除去することが可能となる。
制御回路400は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPU(図示せず)と、CPUで各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROM(図示せず)と、同じくCPUで各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAM(図示せず)と、各種信号を入出力する入出力ポート(図示せず)等を備え、ブロワ30、三方弁60、循環ポンプ80、パージ弁90、水素遮断弁200などを制御し、すなわち、燃料電池システム100全体の制御を行う。また、制御回路400は、再生処理部410としても機能し、後述する再生処理を実行する。
ところで、上述したように、フィルタ部50では、固体高分子膜55に酸化ガス中の不純物を吸収させることで、フィルタ部50において酸化ガス中の不純物を除去するようにしている。そこで、本実施例の燃料電池システム100では、フィルタ部50における固体高分子膜55に保持される不純物を取り除いて、固体高分子膜55を再生する再生処理を実行する。
A3.再生処理:
図4は、本実施例の燃料電池システム100が行う再生処理のフローチャートである。本実施例の燃料電池システム100は、この再生処理を、燃料電池10の運転停止後(燃料電池10に負荷が掛かっていない発電停止状態)であって、カソード側流路内に残留する残留水を外部に排出するための掃気処理前に行う。この再生処理の前提条件として、三方弁60は、Q方向に流体を流すように開弁されている。また、再生処理部410は、再生処理開始時からブロワ30を稼働させている。なお、掃気処理は、燃料電池10が発電停止状態であって、三方弁60がQ方向に流体を流すように開弁されている状態で、ブロワ30を稼働させることにより実行される。
図4は、本実施例の燃料電池システム100が行う再生処理のフローチャートである。本実施例の燃料電池システム100は、この再生処理を、燃料電池10の運転停止後(燃料電池10に負荷が掛かっていない発電停止状態)であって、カソード側流路内に残留する残留水を外部に排出するための掃気処理前に行う。この再生処理の前提条件として、三方弁60は、Q方向に流体を流すように開弁されている。また、再生処理部410は、再生処理開始時からブロワ30を稼働させている。なお、掃気処理は、燃料電池10が発電停止状態であって、三方弁60がQ方向に流体を流すように開弁されている状態で、ブロワ30を稼働させることにより実行される。
再生処理部410は、再生処理が開始されると、三方弁60をR方向に流体を流すように切り替え制御する(ステップS10)。このようにすれば、ブロワ30によって供給される空気が、フィルタ部50に供給される。この場合、三方弁60は、R方向に流体を流すように開弁されているので(燃料電池10は発電停止状態)、加湿器40の加湿ガス室44には、酸化排ガスが供給されず、すなわち、加湿器40の被加湿ガス室42を通過する空気は加湿されない。そのため、フィルタ部50には、比較的乾いた空気(以下では、乾燥空気とも呼ぶ。)が供給されることとなる。そして、フィルタ部50に供給された乾燥空気は、ボックス51内を通過する際に、固体高分子膜55の含有水を、液水のまま吹き飛ばし、または、気化させて固体高分子膜55から持ち去り、含有水を含有したまま三方弁60、分岐流路70を介して燃料電池システム100の外部に排出される。従って、以上のようにすれば、フィルタ部50の固体高分子膜55(固体高分子層55a)から含有水を持ち去り、燃料電池システム100の外部に排出することが可能となる。そうすると、含有水に溶解している不純物は、含有水と共に液体のまま、または、気化して、燃料電池システム100の外部に排出される。その結果、固体高分子膜55を、不純物が溶解していない状態(不純物が付着していない状態)に再生することが可能となる。
次に、再生処理部410は、上述のステップS10の処理後、予め定められるタイムアウト時間T1が経過したか否かを判断することにより、タイムアウトしたか否かを判断する(ステップS30)。再生処理部410は、タイムアウトしていない場合には(ステップS30:No)、そのまま待機する。なお、タイムアウト時間T1は、燃料電池システム100の具体的な設計に基づき適宜決定される。
一方、タイムアウトした場合には(ステップS30:Yes)、再生処理部410は、三方弁60をQ方向に流体を流すように切り替え制御し(ステップS50)、この再生処理を終了する。その後、制御回路400は、掃気処理を実行する。
以上のように、本実施例の燃料電池システム100は、掃気処理前に再生処理を行うようにしている。このようにすれば、再生処理によって、固体高分子膜55の含有水に溶解した不純物が取り除かれた状態で、掃気処理を実行することができる。従って、掃気処理で、ブロワ30によって供給される空気は、フィルタ部50において、再生処理後の固体高分子膜55上を流通し、燃料電池10に導入されることとなる。その結果、固体高分子膜55の不純物が空気と共に燃料電池10に流入することを抑制することができ、燃料電池10の耐久性を向上させることができる。
なお、本実施例においてフィルタ部50は、請求項におけるフィルタ部に該当し、加湿器40は、請求項における加湿部に該当し、三方弁60は、請求項において、供給流路遮断部若しくは供給流路遮断弁、または、ガス排出手段若しくは分岐流路遮断弁に該当し、制御回路400は、請求項における制御部に該当する。
B.変形例:
なお、本発明では、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
なお、本発明では、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
B1.変形例1:
図5は、変形例1におけるフィルタ部50の配置状況を説明する説明図である。上記実施例の燃料電池システム100では、フィルタ部50を、酸化ガス供給流路34において、加湿器40と燃料電池10との間に設けるようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、図5のごとく、フィルタ部50を加湿器40の内部(被加湿ガス室42の内部)に設けるようにしてもよい。この場合、例えば、フィルタ部50を、被加湿ガス室42の排出側に設けるようにする。このようにしても、上記実施例と同様の効果を奏することができる。また、このようにすれば、フィルタ部50の設置スペースを省略することができるので、燃料電池システム100の大型化を抑制することが可能となる。
図5は、変形例1におけるフィルタ部50の配置状況を説明する説明図である。上記実施例の燃料電池システム100では、フィルタ部50を、酸化ガス供給流路34において、加湿器40と燃料電池10との間に設けるようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、図5のごとく、フィルタ部50を加湿器40の内部(被加湿ガス室42の内部)に設けるようにしてもよい。この場合、例えば、フィルタ部50を、被加湿ガス室42の排出側に設けるようにする。このようにしても、上記実施例と同様の効果を奏することができる。また、このようにすれば、フィルタ部50の設置スペースを省略することができるので、燃料電池システム100の大型化を抑制することが可能となる。
B2.変形例2:
上記実施例の燃料電池システム100の加湿器40は、酸化排ガスを加湿ガス室44に導入し、酸化排ガスを用いて、酸化ガスの加湿を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、水を加熱することによって水蒸気を生じさせ、その水蒸気によって加湿を行う加熱型加湿器など、様々なタイプの加湿器を用いることも可能である。
上記実施例の燃料電池システム100の加湿器40は、酸化排ガスを加湿ガス室44に導入し、酸化排ガスを用いて、酸化ガスの加湿を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、水を加熱することによって水蒸気を生じさせ、その水蒸気によって加湿を行う加熱型加湿器など、様々なタイプの加湿器を用いることも可能である。
B3.変形例3:
上記実施例の燃料電池システム100の加湿器40において、固体高分子から成る水蒸気透過膜48を用いているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、加湿器40において、水蒸気透過膜48の代わりに、中空糸から成る水蒸気透過膜を用いるようにしてもよい。
上記実施例の燃料電池システム100の加湿器40において、固体高分子から成る水蒸気透過膜48を用いているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、加湿器40において、水蒸気透過膜48の代わりに、中空糸から成る水蒸気透過膜を用いるようにしてもよい。
B4.変形例4:
上記実施例の燃料電池システム100では、フィルタ部50の固体高分子は、ボックス51内に配置されているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、加湿器40と三方弁60との間における酸化ガス供給流路34内に固体高分子膜を貼り付け、それをフィルタ部としてもよい。このようにすれば、フィルタ部を設置するスペースを省略することができるので、燃料電池システム100の大型化を抑制することが可能となる。
上記実施例の燃料電池システム100では、フィルタ部50の固体高分子は、ボックス51内に配置されているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、加湿器40と三方弁60との間における酸化ガス供給流路34内に固体高分子膜を貼り付け、それをフィルタ部としてもよい。このようにすれば、フィルタ部を設置するスペースを省略することができるので、燃料電池システム100の大型化を抑制することが可能となる。
B5.変形例5:
上記実施例の燃料電池システム100では、再生処理(図4)において、フィルタ部50に対して、ブロワ30で空気(乾燥空気)を供給することで、固体高分子膜55の再生を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、所定の空気供給装置L(ブロワやポンプ)を、酸化ガス供給流路34上において、フィルタ部50と加湿器40との間の位置に接続し、その空気供給装置を用いて、フィルタ部50に対して乾燥空気を供給させ、固体高分子膜55の再生を行うようにしてもよい。この場合、制御回路400(再生処理部410)は、三方弁60をR方向に流体を流すように開弁制御して、フィルタ部50に供給した乾燥空気を燃料電池システム100の外部に排出させる。このようにしても上記実施例と同様の効果を奏することができる。なお、乾燥空気とは、含有水蒸気量が比較的少なく固体高分子膜55を乾かすことができる程度に乾燥している空気であればよい。
上記実施例の燃料電池システム100では、再生処理(図4)において、フィルタ部50に対して、ブロワ30で空気(乾燥空気)を供給することで、固体高分子膜55の再生を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、所定の空気供給装置L(ブロワやポンプ)を、酸化ガス供給流路34上において、フィルタ部50と加湿器40との間の位置に接続し、その空気供給装置を用いて、フィルタ部50に対して乾燥空気を供給させ、固体高分子膜55の再生を行うようにしてもよい。この場合、制御回路400(再生処理部410)は、三方弁60をR方向に流体を流すように開弁制御して、フィルタ部50に供給した乾燥空気を燃料電池システム100の外部に排出させる。このようにしても上記実施例と同様の効果を奏することができる。なお、乾燥空気とは、含有水蒸気量が比較的少なく固体高分子膜55を乾かすことができる程度に乾燥している空気であればよい。
また、空気供給装置Lをフィルタ部50に直接接続し、フィルタ部50に対して乾燥空気を供給させ、固体高分子膜55の再生を行うようにしてもよい。この場合、制御回路400(再生処理部410)は、三方弁60をR方向に流体を流すように開弁制御して、フィルタ部50に供給した乾燥空気を燃料電池システム100の外部に排出させる。このようにしても上記実施例と同様の効果を奏することができる。
さらに、以下の構成としてもよい。すなわち、三方弁60の位置に、三方弁60に代えて所定の遮断弁Mを設け、空気供給装置Lを、酸化ガス供給流路34上において、フィルタ部50と遮断弁Mとの間の位置に接続し、酸化ガス供給流路34上において、フィルタ部50と加湿器40との間に分岐流路Nを設け、さらに、分岐流路N上に遮断弁Sを設けるようにしてもよい。分岐流路Nは、一端が大気開放されている。そして、制御回路400は、遮断弁Mを閉弁制御し、遮断弁Sを開弁制御する共に、空気供給装置Lを用いて、フィルタ部50に対して乾燥空気を供給させ、分岐流路Nを介して燃料電池システム100の外部に排出させることにより、固体高分子膜55の再生を行うようにしてもよい。このようにしても上記実施例と同様の効果を奏することができる。
なお、本変形例において、空気供給装置Lは、請求項におけるガス供給手段に該当し、三方弁60または遮断弁Sは、請求項におけるガス排出手段に該当し、制御回路400は、請求項における制御部に該当する。また、三方弁60または遮断弁Mは、請求項における供給流路遮断部に該当する。
B6.変形例6:
上記実施例の燃料電池システム100では、再生処理(図4)において、フィルタ部50に対して供給された酸化ガスを三方弁60および分岐流路70を介して、燃料電池システム100の外部に排出するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、フィルタ部50のボックス51に所定の開閉機能部(例えば、スライド方式など。)が設けられ、制御回路400がそれを開けることで、フィルタ部50に対して供給された酸化ガスを燃料電池システム100の外部に排出するようにしている。この場合、三方弁60の代わりに、酸化ガス供給流路34においてQ方向のみの流体の移動を遮断する遮断弁Oを用いる。このようにすれば、分岐流路70および三方弁60を設けることなく、再生処理を行うことができるので、燃料電池システムの大型化を抑制することが可能となる。
上記実施例の燃料電池システム100では、再生処理(図4)において、フィルタ部50に対して供給された酸化ガスを三方弁60および分岐流路70を介して、燃料電池システム100の外部に排出するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、フィルタ部50のボックス51に所定の開閉機能部(例えば、スライド方式など。)が設けられ、制御回路400がそれを開けることで、フィルタ部50に対して供給された酸化ガスを燃料電池システム100の外部に排出するようにしている。この場合、三方弁60の代わりに、酸化ガス供給流路34においてQ方向のみの流体の移動を遮断する遮断弁Oを用いる。このようにすれば、分岐流路70および三方弁60を設けることなく、再生処理を行うことができるので、燃料電池システムの大型化を抑制することが可能となる。
また、分岐流路70を直接フィルタ部50に設けるようにしてもよい。この場合、分岐流路70には所定の遮断弁Pを設け、三方弁60の代わりに、酸化ガス供給流路34においてQ方向のみの流体の移動を遮断する遮断弁Qを用いる。そして、制御回路400(再生処理部410)は、遮断弁Qを閉弁制御すると共に遮断弁Pを開弁制御して、フィルタ部50に供給された酸化ガスを分岐流路70を介して燃料電池システム100の外部に排出させる。このようにしても上記実施例と同様の効果を奏することができる。
なお、本変形例において、遮断弁Oまたは遮断弁Qは、請求項における供給流路遮断部または供給流路遮断弁に該当し、開閉機能部または遮断弁Pは、請求項におけるガス排出手段に該当し、制御回路400は、請求項における制御部に該当する。
10...燃料電池
20...水素タンク
30...ブロワ
34...酸化ガス供給流路
36...酸化排ガス排出流路
40...加湿器
42...被加湿ガス室
44...加湿ガス室
48...水蒸気透過膜
48a...多孔質基材
48b...固体高分子膜
50...フィルタ部
55...固体高分子膜
60...三方弁
70...分岐流路
100...燃料電池システム
400...制御回路
410...再生処理部
20...水素タンク
30...ブロワ
34...酸化ガス供給流路
36...酸化排ガス排出流路
40...加湿器
42...被加湿ガス室
44...加湿ガス室
48...水蒸気透過膜
48a...多孔質基材
48b...固体高分子膜
50...フィルタ部
55...固体高分子膜
60...三方弁
70...分岐流路
100...燃料電池システム
400...制御回路
410...再生処理部
Claims (6)
- 燃料電池システムであって、
燃料電池と、
前記燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、
前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスを前記燃料電池に導くための酸化ガス供給流路と、
前記酸化ガス供給流路に設けられ、前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスを加湿するための加湿部と、
前記酸化ガス供給流路上であって、前記加湿部と前記燃料電池との間の位置、または、前記加湿部内に設けられ、吸水性の固体高分子膜を有し、該固体高分子膜上を前記加湿部で加湿した前記酸化ガスが流れるように前記固体高分子膜を配置して構成されるフィルタ部と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池から排出されるガスであって、前記燃料電池において、前記酸化ガスが電気化学反応に供されることによって生じ、水蒸気を含有する酸化排ガスを、前記加湿部に供給するための酸化排ガス供給流路を備え、
前記加湿部は、
水蒸気を選択的に透過する水蒸気透過膜と、
前記酸化排ガス供給流路と接続され、該酸化排ガス供給流路から前記酸化排ガスが流入する加湿ガス室と、
前記酸化ガス供給路と接続され、前記水蒸気透過膜によって前記加湿ガス室と分離されており、前記酸化ガス供給部から供給される前記酸化ガスが流入し、前記加湿ガス室から前記水蒸気透過膜を介して透過した水蒸気によって、流入した前記酸化ガスを加湿する被加湿ガス室と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断部と、
前記フィルタ部において、該フィルタ部に供給された前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出することが可能なガス排出手段と、
前記酸化ガス供給部によって前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させる制御部と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
前記供給流路遮断部として、前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断弁と、
一端が、前記酸化ガス供給流路において、前記フィルタ部と前記供給流路遮断弁との間の位置に接続し、他端が大気開放される分岐流路と、
前記ガス排出手段として、前記分岐流路に設けられる分岐流路遮断弁と、
を備え、
前記制御部は、
前記酸化ガス供給部に前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断弁を閉弁制御することによって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記分岐流路遮断弁を開弁制御することによって前記フィルタ部から前記分岐流路を介して前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項3または請求項4に記載の燃料電池システムにおいて、
前記制御部は、
前記燃料電池の運転停止後であって、前記燃料電池システムの掃気処理前において、前記酸化ガス供給部によって前記酸化ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記酸化ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記酸化ガス供給流路上であって、前記フィルタ部と前記燃料電池との間の位置に設けられる供給流路遮断部と、
前記フィルタ部に乾燥ガスを供給することが可能な乾燥ガス供給手段と、
前記フィルタ部において、前記乾燥ガス供給手段によって前記フィルタ部に供給された前記乾燥ガスを前記燃料電池システムの外部に排出することが可能なガス排出手段と、
前記燃料電池の運転停止時において、前記ガス供給手段によって前記乾燥ガスを供給させると共に、前記供給流路遮断部によって前記燃料電池への前記乾燥ガスの供給を遮断させ、前記ガス排出手段によって前記フィルタ部から前記乾燥ガスを前記燃料電池システムの外部に排出させる制御部と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174102A JP2008004437A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174102A JP2008004437A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008004437A true JP2008004437A (ja) | 2008-01-10 |
Family
ID=39008650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006174102A Pending JP2008004437A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 燃料電池システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008004437A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7507841B2 (ja) | 2018-12-28 | 2024-06-28 | コーロン インダストリーズ インク | 燃料電池用膜加湿器 |
-
2006
- 2006-06-23 JP JP2006174102A patent/JP2008004437A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7507841B2 (ja) | 2018-12-28 | 2024-06-28 | コーロン インダストリーズ インク | 燃料電池用膜加湿器 |
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