JP2005209609A - 燃料電池の発電停止時制御方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の起動時の始動性を向上させる。
【解決手段】発電停止処理時に、燃料電池システム10の発電停止時における掃気工程において、酸化剤ガスの通流方向逆転機構200を用いて、酸化剤ガス流路46に乾燥した酸化剤ガスを流す方向を逆転させて流すようにしているので、酸化剤ガス流路46における水分が排出され、かつ電解質膜20b面内の残留水分を均一に分布させることできる。したがって、発電停止後の再起動時に、十分な負荷を印加できることから始動性を向上させることができる。
【選択図】図4
【解決手段】発電停止処理時に、燃料電池システム10の発電停止時における掃気工程において、酸化剤ガスの通流方向逆転機構200を用いて、酸化剤ガス流路46に乾燥した酸化剤ガスを流す方向を逆転させて流すようにしているので、酸化剤ガス流路46における水分が排出され、かつ電解質膜20b面内の残留水分を均一に分布させることできる。したがって、発電停止後の再起動時に、十分な負荷を印加できることから始動性を向上させることができる。
【選択図】図4
Description
この発明は、電解質膜を挟んで保持するアノード電極とカソード電極の両側に設けた反応ガス流路に反応ガスを供給することで発電運転を行う燃料電池の発電停止時制御方法に関し、特に発電停止後の再起動時における始動性を向上させる燃料電池の発電停止時制御方法及びその装置に関する。
一般的に、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード電極及びカソード電極を設けた電解質膜・電極構造体(Membrane Electrode Assembly:MEAともいう。)を、反応ガス流路が形成されたセパレータによって挟んで保持したセル(発電セル)構造とされている。
この燃料電池において、反応ガス流路を通じてアノード電極に供給された燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう。)は、電極触媒上で水素が陽イオン化され、電解質膜を介してカソード電極側へと移動する。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。なお、カソード電極には、反応ガス流路を通じて、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう。)が供給されているために、このカソード電極において、水素イオン、電子及び酸素が反応して水が生成される。
ところで、この種の燃料電池では、イオン導電性を維持するために、高分子イオン交換膜からなる電解質膜を適度に加湿しておく必要がある。さらに、カソード電極では、上記のように反応による生成水が存在している。このため、燃料電池を氷点下(水の凍結温度以下)で始動させようとすると、前記燃料電池内の水分が凍結し易く、該燃料電池内で電気化学反応が行われ難いという不具合が指摘されている。
そこで、例えば、特許文献1には、発電動作を停止したとき、反応ガス流路に乾燥ガスを供給して、反応ガス流路内の水を掃気する(パージする)ことが燃料電池の凍結時起動能力を向上させる点で好ましいと記載されている。
しかしながら、この特許文献1に係る技術では、発電セル面内の反応ガスの入口近傍ではMEAが極端に乾燥する一方、乾燥ガスがセパレータ内のガス流路を移動している間に加湿されてしまうことから、反応ガスの出口近傍の水分除去が不十分なままシステムが全停止されてしまうという問題が指摘される。
その結果、反応ガス入口部の電解質膜の膜抵抗値が増大し、反応ガス出口部のガス拡散性が阻害されることから、再起動時に、十分な負荷を印加することができず、再起動時の始動性が悪化してしまうという問題がある。
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、発電動作の停止時に、発電セル面内の残留水分を均一に分布させることを可能とする燃料電池の発電停止時制御方法及びその装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、発電停止後の再起動時の始動性を向上させることを可能とする燃料電池の発電停止時制御方法及びその装置を提供することを目的とする。
さらに、この発明は、水の凍結温度以下の環境下においても迅速な始動が確実に遂行され、通常運転に直ちに移行することが可能な燃料電池の発電停止時制御方法及びその装置を提供することを目的とする。
この項では、この発明の理解の容易化のために添付図面中の符号を付けて説明する。したがって、この項に記載した内容がその符号を付けたものに限定して解釈されるものではない。
この発明の燃料電池の発電停止時制御方法は、電解質膜(20b)を挟んで保持するアノード電極(20a)とカソード電極(20c)の両側に反応ガス流路(46)、(48)を設け、前記反応ガス流路に反応ガスを流すことで発電運転を行い、発電停止信号(Ig=0)の入力に基づき発電停止時処理を行い発電を停止する燃料電池の発電停止時制御方法であって、前記発電停止時処理は、前記発電停止信号の入力を検知する発電停止信号検知工程(S3)と、発電停止信号の入力を検知したとき、前記反応ガス流路に前記反応ガスを流す方向を逆転させて流す通流方向逆転工程(S5)、(S6)とを備えることを特徴とする(請求項1記載の発明)。
この発明によれば、燃料電池の停止時に、反応ガス流路に反応ガスを流す方向を逆転させて流すようにしているので、反応ガス流路における水分が排出され、かつ電解質膜内の残留水分を均一に分布させることができる。
したがって、発電停止後の再起動時に、十分な負荷を印加できて始動性を向上させることができる。
また、反応ガス流路から水分が排出されることから、水の凍結温度以下の環境下においても、再起動時に、反応ガス流路内が凍結していることがなく迅速な始動が確実に遂行され、通常運転に直ちに移行することができる。
反応ガスとして乾燥ガスを流すことが好ましいが、流す方向を逆転して流すことで、電解質膜の乾燥ガスが導入される部位での極端な乾燥を防止することができる。
この場合、前記反応ガスを流す方向を逆転させて流す反応ガスは、カソード電極側の残留水分が多いことからカソード電極側に流すガスとすることが好ましい(請求項2記載の発明)。
もちろん、カソード電極側に流すガス及びアノード電極側に流すガスの両方とするとより好ましい(請求項3記載の発明)。
なお、前記反応ガスを流す方法を逆転させて流す反応ガスは、乾燥された高温の反応ガス、高温の反応ガス、又は乾燥された反応ガスのうち、いずれか1つの反応ガスとすることができる(請求項4記載の発明)。ここで、高温乾燥された反応ガスを用いることで、飽和水蒸気量を多くできるため掃気時の水分除去能力を高めることができる。
上記した燃料電池は、前記電解質膜(20b)を挟んで保持する前記アノード電極(20a)と前記カソード電極(20c)とを設けた電解質膜・電極構造体(20)を有し、前記電解質膜・電極構造体がセパレータ(22、24)により挟んで保持され、かつ前記セパレータの前記電解質膜・電極構造体に対面する部分に前記反応ガス流路(46、48)が設けられた発電セル(14)を複数積層したスタック構造にされている、いわゆる燃料電池スタック(12)も含む(請求項5記載の発明)。
この発明の燃料電池の発電停止時制御装置は、電解質膜(20b)を挟んで保持するアノード電極(20a)とカソード電極(20c)の両側に反応ガス流路(46、48)を設け、前記反応ガス流路に反応ガスを流すことで発電運転を行い、発電停止信号(Ig=0)の入力に基づき発電を停止する燃料電池の発電停止時制御装置であって、前記発電停止信号の入力を検知する発電停止信号検知器(60)と、発電停止信号の入力を検知したとき、前記反応ガス流路に前記反応ガスを流す方向を逆転させて流す通流方向逆転機構(200)とを備えることを特徴とする(請求項6記載の発明)。
この発明によれば、発電停止信号検知器により、燃料電池の停止を検知した時に、通流方向逆転機構により、反応ガス流路に反応ガスを流す方向を逆転させて流すようにしているので、反応ガス流路における水分が排出され、かつ電解質膜内の残留水分を均一に分布させることができる。
この発明によれば、燃料電池の停止時に、反応ガス流路に反応ガスを流す方向を、通常発電時と逆転させて流すようにしているので、反応ガス流路における水分が排出され、かつ電解質膜内の残留水分を均一に分布させることできる。
したがって、発電停止後の再起動時に、十分な負荷を印加できることから始動性を向上させることができる。
また、反応ガス流路から水分が排出されることから、水の凍結温度以下の環境下においても、再起動時に、反応ガス流路内が凍結していることがなく迅速な始動が確実に遂行され、すなわち、始動時における負荷印加限界性が向上し、通常運転に直ちに移行することができる。
反応ガスとして乾燥ガス、特に高温乾燥ガスを流すことが掃気能力向上の観点から好ましく、かつ流す方向を逆転して流すことで、電解質膜に対して乾燥ガスが導入される部位での極端な乾燥を防止することができる。
図1は、この発明の実施形態に係る燃料電池の発電停止時制御方法を実施し、かつ燃料電池の発電停止時制御装置の一実施形態を含む燃料電池システム10の概略構成説明図である。
燃料電池システム10は、燃料電池スタック12を有し、この燃料電池スタック12は、複数の発電セル14を矢印A方向に積層した積層体として構成される。燃料電池スタック12の積層方向両端部には、正極側ターミナルプレート16a及び負極側ターミナルプレート16bと、エンドプレート18a、18bとが、順次、設けられる。エンドプレート18a、18bが図示しないタイロッド等によって締め付けられることにより、燃料電池スタック12が形成される。
各発電セル14は、電解質膜・電極構造体20と、この電解質膜・電極構造体20を挟持する金属のセパレータ22、24とを備える。セパレータ22、24には、後述する連通孔の周囲及び電極面(発電面)の外周を覆って、シール材が一体成形されている。
図2は、図1に示した燃料電池システム10を構成する燃料電池スタック12の構成要素である発電セル14の分解斜視説明図である。
図2に示すように、発電セル14の矢印B方向の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、一方の反応ガスである酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔30a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔32b、及び他方の反応ガスである燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔34bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
発電セル14の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔34a、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔32a、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔30bが、矢印C方向に配列して設けられる。
電解質膜・電極構造体20は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜20bと、この固体高分子電解質膜20bを挟んで保持するアノード電極20a及びカソード電極20cとを備える(図1及び図2参照)。
アノード電極20a及びカソード電極20cは、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に支持された多孔質カーボン粒子を前記ガス拡散層の表面に一様に塗布した電極触媒層とをそれぞれ有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜20bの両面に接合されている。
セパレータ22の電解質膜・電極構造体20に対向する面22aには、酸化剤ガス供給連通孔30aと酸化剤ガス排出連通孔30bとに連通する酸化剤ガス流路(反応ガス流路ともいう。)46が設けられる。酸化剤ガス流路46は、例えば、矢印B方向に延びて存在する複数の溝部とカソード電極20cとの間に形成される。
セパレータ24の電解質膜・電極構造体20に対向する面24aには、燃料ガス供給連通孔34aと燃料ガス排出連通孔34bとに連通する燃料ガス流路(反応ガス流路ともいう。)48が形成される。この燃料ガス流路48は、例えば、矢印B方向に延びて存在する複数の溝部とアノード電極20aとの間に形成される。
セパレータ22の面22bとセパレータ24の面24bとの間には、冷却媒体供給連通孔32aから供給される冷却媒体を冷却媒体排出連通孔32bに導くための冷却媒体流路50が形成される。この冷却媒体流路50は、金属セパレータ22に設けられる複数の溝部と、セパレータ24に設けられる複数の溝部とを重ね合わせることにより、矢印B方向に延びて一体的に構成される。
再び、図1において、燃料電池システム10は、例えば、自動車等の車両に搭載されており、基本的には、燃料電池スタック12と、燃料電池システム10全体を統括して制御する制御部60と、燃料ガス供給系62と、酸化剤ガス供給系64と、燃料電池スタック12に冷却媒体を供給する図示していない冷却媒体供給系とを備える。
燃料電池スタック12は、複数の発電セル(燃料電池)14が電気的に直列に接続され、正極側ターミナルプレート16aから発電電流が出力される。
この場合、各発電セル14で発生された電圧(セパレータ24と22間の電圧)の電圧値は、電圧センサとしても機能する制御部60に図示しない電線を介して取り込まれる。
正極側ターミナルプレート16aから出力された発電電流は、負荷制御器70を介して走行用モータを含む負荷72、及び補機(コンプレッサ102、各種バルブ等)に供給される。
この発電電流の電流値は、電流センサ(不図示)により検出され、制御部60に取り込まれる。制御部60では、各発電セル14の電圧値を加算することで燃料電池スタック12の発電電圧(ターミナルプレート16a、16b間の電圧)を計算し、発電電力を管理する。
一方のエンドプレート18aには、各発電セル14の酸化剤ガス流路46に酸化剤ガス供給連通孔30aを通じて空気を供給するための空気供給口78aと、発電セル14から排出される未使用の酸素を含む空気を酸化剤ガス排出連通孔30bを介して排出するための空気排出口78bと、冷却媒体供給口(不図示)が設けられる。
他方のエンドプレート18bには、各発電セル14の燃料ガス流路48に燃料ガス供給連通孔34aを介して水素ガスを供給するための水素供給口76aと、発電セル14から排出される未使用の水素ガスを含む排ガスを燃料ガス排出連通孔34bを介して排出するための水素排出口76bと、冷却媒体の排出口(不図示)とが設けられる。
燃料ガス供給系62は、燃料電池スタック12に燃料ガスを供給する水素供給流路82と、燃料電池スタック12から未使用の燃料ガスを含む排ガスを排出する水素排出流路83と、排出ガス(水素含有ガス)を水素供給流路82の途上に戻して燃料電池スタック12に供給するための水素循環流路84とを備える。
水素供給流路82には、高圧水素を貯留する水素タンク86と、水素タンク86から水素供給バルブ(ノーマルクローズのオンオフバルブ)87を通じて供給される燃料ガスの圧力を減圧するレギュレータ88と、減圧された燃料ガスを燃料電池スタック12に供給するとともに、水素循環流路84から排ガスを吸引して燃料電池スタック12に戻すためのエゼクタ90とが設けられる。
水素排出流路83には、燃料電池スタック12から排出される排ガスを廃棄するためのパージバルブ94が設けられる。
酸化剤ガス供給系64は、燃料電池スタック12に酸化剤ガス(空気)を供給する空気供給流路98と、燃料電池スタック12から排出される未使用の空気を含む排ガスを外部に廃棄するための空気排出流路100とを備える。
空気供給流路98には、空気を圧縮して出力するためのコンプレッサ102と、コンプレッサ102から出力され高温化された圧縮空気を冷却する冷却装置としてのインタークーラ104と、冷却された圧縮空気に水分を与えて加湿空気として供給する加湿器103と、インタークーラ104及び加湿器103を通じて供給される低温化された加湿空気とコンプレッサ102から直接供給される高温の乾燥空気の混合割合を制御する切替バルブ105と、高温乾燥空気の直接供給流路101と、酸化剤ガス流路46を流れる酸化剤ガス(空気)の流れる方向を通常発電時に対して発電停止処理時に逆転させるための酸化剤ガス(空気)の通流方向逆転機構200とが設けられる。
通流方向逆転機構200は、4個のバルブ(オンオフバルブ)201〜204を備えている。バルブ(ノーマルオープンバルブ)201、202は、制御部60により、基本的には、通常発電時に、酸化剤ガスを順方向に流すために、弁体の位置が入口と出口で通じている開位置とされ、バルブ(ノーマルクローズバルブ)203、204は、弁体の位置が入口と出口で通じていない閉位置とされている。また、発電停止処理時には、一時的に、酸化剤ガスを逆方向に流すためにバルブ201、202は弁体の位置が閉位置とされ、バルブ203、204は弁体の位置が開位置とされる。
空気排出流路100には、燃料電池スタック12に供給される酸化剤ガスの圧力を制御するための圧力調整バルブ108が設けられる。
制御部60はCPU(Central Processing Unit)を有し、演算・制御・記憶・処理手段として機能し、この実施形態では、発電停止信号検知器としても機能する。
この制御部60には、燃料電池システム10のイグニッションスイッチとして機能する起動スイッチ138や図示していないアクセルの開度を示すアクセル開度センサも接続されている。発電停止信号検知器としても機能する制御部60に対して、起動スイッチ138からオン状態に対応する発電開始信号(Ig=1)が供給されることで発電運転の開始処理がなされ、オフ状態に対応する発電停止信号(Ig=0)が供給されることで発電運転の停止処理がなされる。
そして、制御部60(のCPU)は、各種入力(起動スイッチ138からの信号Ig、及び各セル電圧値、発電電流値、空気供給圧力値、空気出口圧力値、水素入口圧力値、空気出口温度等)に対応して、プログラムを実行することで、コンプレッサ102の回転数、レギュレータ88の開度、切替バルブ105の切替位置、負荷制御器70の制御等を行い、所定の発電電流を発生して負荷制御器70に供給するとともに、燃料電池システム10全体を統括して制御する。
この実施形態に係る燃料電池システム10は、基本的には、以上のように構成されかつ動作するものであり、次に、この燃料電池システム10のより詳しい動作について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1において、ユーザの操作により起動スイッチ138がオフ状態からオン状態にされると(Ig=0→1)、ステップS2において、燃料電池システム10が始動され燃料電池スタック12の通常発電運転が行われる。
図4は、通常発電運転の継続時における反応ガスの流れ方向や、各種バルブの弁体の基本的な位置(弁体が閉位置にあるバルブは黒く塗りつぶしている。)を示している。
この通常発電運転の継続時には、燃料ガス供給系62において、水素タンク86から水素供給バルブ87を通じて供給される燃料ガスが、レギュレータ88を介して所定の圧力に調整され、エゼクタ90を介し水素供給流路82を通じて燃料電池スタック12の水素供給口76aに供給される。
水素供給口76aに供給された燃料ガスは、各発電セル14を構成する燃料ガス供給連通孔34aを通じ燃料ガス流路48に沿ってアノード電極20aに供給されアノード電極20aに沿って移動後、水分を含む未使用の水素ガスを含む排ガスは、燃料ガス排出連通孔34bを通じ水素排出口76bから水素排出流路83に排出されて水素循環流路84に送られる。
水素循環流路84に排出された排ガスは、エゼクタ90の吸引作用下に、水素供給流路82の途上に戻された後、再度、燃料電池スタック12内に燃料ガスとして供給される。この燃料ガスは、水分を含むガス、すなわち加湿ガスになっている。
一方、空気は、外気が圧縮された圧縮空気としてコンプレッサ102から供給され、通常運転時には、切替バルブ105を介し、インタークーラ104、加湿器103及び順方向通流用のバルブ201を通じての低温化された加湿空気(加湿ガス)が空気供給流路98に供給される。
この空気、すなわち酸化剤ガスは、空気供給口78aから各発電セル14を構成する酸化剤ガス供給連通孔30aを通じ酸化剤ガス流路46に沿ってカソード電極20cに供給されカソード電極20cに沿って移動後、未使用の空気を含む排ガスが、酸化剤ガス排出連通孔30bを通じ空気排出口78bから排出され、さらに順方向通流用バルブ202を通じ空気排出流路100から圧力調整バルブ108を介して外気に排出される。通常発電運転時には、逆方向通流用のバルブ203、204は、弁体が閉じられている。
これにより、各発電セル14では、アノード電極20aに供給される燃料ガスである水素と、カソード電極20cに供給される酸化剤ガス中の酸素とが反応して発電が行われる。
この発電の過程について詳しく説明すると、アノード電極20aにおいて水素ガスが水素イオン化され水素イオンと電子が発生する。水素イオンは電解質膜20b内を水分を伴ってカソード電極20c側に到達する。発生した電子は、アノード電極20aから負極側ターミナルプレート16bを通じ外部負荷(負荷制御器70、負荷72及び補機等)を介し、正極側ターミナルプレート16aを通じてカソード電極20cに到達する。そして、電解質膜20bのカソード電極20c側で、酸素が水素イオン及び電子と結合して水になる。
このように発電セル(燃料電池セルともいう。)14では、アノード電極20aで生成された水素イオンが電解質膜20bの中を通ってカソード電極20cに移動するときには、水の分子を同伴する。したがって、水素イオンの導電性を維持するために、電解質膜20bは、水分を含んだ湿潤の状態であることが必須の要件とされている。
この場合、酸化剤ガス供給系64では、酸化剤ガスのガス圧力が、目標の発電電流値に基づき圧力調整バルブ108を介して所定の圧力に調整されるとともに、酸化剤ガスのガス流量がコンプレッサ102の回転数制御によって所定の流量に調整される。
一方、燃料ガス供給系62では、水素ガスのガス圧力がレギュレータ88を介して所定の圧力に調整されるとともに、水素ガスのガス流量がエゼクタ90を介して所定の流量に調整されている。
以上の通常発電運転が行われているときに、ステップS3に示すように、ユーザが運転を停止するために起動スイッチ138を操作し起動スイッチ138がオン状態からオフ状態に切り替えられたことが制御部60に入力される。すなわちハイレベル1からローレベル0に遷移する発電停止信号(Ig=0)が、制御部60により検知されると、この発電停止信号検知工程を契機として以下に示す発電停止時処理が行われる。
以下、発電停止時処理以降の処理について、図5に示す波形図も参照して説明する。
時点t0で図5の(a)に示すハイレベルからローレベルに遷移する発電停止信号(Ig=0)の入力を制御部60が検知したとき、ステップS4において、図5の(b)に示すように、制御部60は、水素供給バルブ87を閉じ、水素タンク86からの新たな燃料ガスの供給を停止する燃料ガス供給停止工程を行う。
実際上、ステップS2の通常発電運転中において、各電解質膜20b(電解質膜・電極構造体20)の水分含有量は、図6に示すように、ガス入口(酸化剤ガス供給連通孔30a、燃料ガス供給連通孔34a)からガスの下流に向かってガス出口(酸化剤ガス排出連通孔30b、燃料ガス排出連通孔34b)まで、水分含有量がW1からW3に増加する湿潤分布状態となっており、しかも全体としてかなりの水分含有量になっている。したがって、ガス流路、特に酸化剤ガス流路46にも水分が残留した状態となっている。
このため、ステップS5のバルブ接続切替処理では、時点t0において、空気の切替バルブ105で空気の流路を、インタークーラ104及び加湿器103側流路から直接供給流路101側に切り替えるとともに、圧力調整バルブ108を開放し、コンプレッサ102の回転数を最大にする。
また、同時に、ステップS5において、酸化剤ガス流路46に酸化剤ガスを流す方向を逆転させて流す通流方向逆転工程に係るバルブ接続切替処理を行う。
このバルブ接続切替処理では、酸化剤ガスを順方向に通流するバルブ201、202の弁体が閉じられ、逆方向に通流するバルブ203、204の弁体が開かれる。
図7は、ステップS6の掃気処理中(発電停止時処理中)における反応ガスの流れ方向や、各種バルブの弁体の基本的な位置(弁体が閉位置にあるバルブは黒く塗りつぶしている。)を示している。
図5の(d)に示すように、時点t0において、酸化剤ガスは、加湿ガスから高温の乾燥ガスとされる。すなわち、コンプレッサ102からインタークーラ104と加湿器103を迂回して、直接供給流路(迂回路)101を通じて直接的に供給される高温の乾燥された最大ガス流量の空気(高温乾燥ガス)が、弁体が開位置になっているバルブ203を通じて空気供給口として機能する空気排出口78bに供給される。
ステップS6の掃気処理において、この高温の乾燥空気は、空気排出口78bから、図8に示すように、酸化剤ガス供給連通路として機能する酸化剤ガス排出連通孔30bを通じ、各発電セル14の酸化剤ガス流路46に沿って通常発電時とは逆方向に移動し酸化剤ガス排出連通孔として機能する酸化剤ガス供給連通孔30aを介して空気排出口として機能する空気供給口78aから排出され、さらに空気排出流路100を通じ圧力調整バルブ108を通じて車外の外気に排出される。
このとき、酸化剤ガス流路46の残留水分が高温の乾燥ガスにより空気供給口78aから空気排出流路100に排出されるとともに、酸化剤ガス流路46が乾燥される、すなわち乾燥掃気が行われる。
なお、酸化剤ガス流路46に乾燥ガスが供給されているとき、燃料ガス流路48には、図5の(c)に示すように、時点t1までの間、エゼクタ90により水素ガスが循環されているので、各発電セル14では、所定の発電が継続されている。すなわち、時点t0において、水素排出口76b、水素排出流路83を通じてエゼクタ90に供給された循環水素は、このエゼクタ90から、時点t1までの間、水素供給流路82を通じて水素供給口76aから乾燥した水素ガスとして燃料電池スタック12に供給される。
図5の(c)に示す、水素ガスの圧力は、水素供給口76aで図示していない圧力センサにより検出した圧力であり、時点t0で水素タンク86からの水素ガスの供給が停止されているので、水素ガスの圧力は、その時点t0から徐々に低下し、時点t1における所定圧力値で安定するように設計されている。この所定圧力値は大気圧より高い圧力に設計されている。時点t0以降、パージバルブ94が開かれることはないので、水素ガス流路48内のガス圧力値が大気圧より高い圧力となった状態が保持される。このようにして、ステップS5〜S6の通流方向逆転工程が所定時間T02(図5の(d)参照)の間、遂行される。
高温の乾燥ガスである酸化剤ガスを酸化剤ガス流路46中、酸化剤ガス出口側(酸化剤ガス排出連通孔30b)から酸化剤ガス入口(酸化剤ガス供給連通孔30a)の方向に逆方向に流すことで、発電セル14中、電解質膜20b(電解質膜・電極構造体20)の下部及び酸化剤ガス流路46の下部では、余剰に分布していた水分が乾燥ガスに持ち去られるが、導入された乾燥ガスによって、電解質膜・電極構造体20の膜抵抗値を増大させるほどの乾燥が引き起こされることが防止される。
さらに、発電セル14の上部に到達する乾燥ガスは、発電セル14面内を移動する間に適度に加湿されることになり、余剰水分を除去するが、電解質膜・電極構造体20を乾燥させるには至らない。
結果として、図9に示すように、順方向のガス入口(酸化剤ガス供給連通孔30a、燃料ガス供給連通孔34a)からガス出口(酸化剤ガス排出連通孔30b、燃料ガス排出連通孔34b)まで、水分含有量が所望の量W2でかつ余剰水分が除去された均一な分布状態となる(W1<W2<W3)。
上述したように、ステップS6の掃気処理では、所定時間T02の乾燥ガスの供給後に乾燥ガスの供給を停止する。
次に、ステップS7の発電停止処理では、時点t2において、コンプレッサ102の停止等、全ての補機の動作を停止させる。このとき、バルブ201、202は、自己復帰作用下に弁体が開いた状態となり、バルブ203、204は、自己復帰作用下に弁体が閉じた状態となり、酸化剤ガスの順通流方向にバルブ接続が切り替えられる。
この時点t2以降において、制御部60は、いわゆるスリープ状態になる。 なお、時点t0で、図5の(a)に示すハイレベルからローレベルに遷移する発電停止信号(Ig=0)の入力を、制御部60が検知したとき、その時点t0で、制御部60は、図5の(b)に示すように、水素供給バルブ87を閉じることなく、水素タンク86から水素ガスの供給を継続するようにし、図5の(d)に示す酸化剤ガスの供給を停止する時点t2で、制御部60は、水素供給バルブ87を閉じて水素ガスの供給を停止するようにしてもよい。すなわち、掃気時に水素タンク86から供給される乾燥した水素ガスを使用することもできる。
ただし、上記したように、時点t0で水素タンク86からの水素ガスの供給を停止する(図5の(b)参照)あるいは少なくすることで、この時点t0以降で、発電セル14における化学反応が不活性化する方向に向かい、水分の生成が少なくなり、その分、起動スイッチ138をオフ状態にした時点t0からの乾燥ガスの掃気期間T02、すなわち乾燥時間を短くすることができる。
このように上述した実施形態によれば、燃料電池システム10の発電停止時における掃気工程において、通流方向逆転機構200を用いて酸化剤ガス流路46に酸化剤ガスを流す方向を通常発電時に対して逆転して流すようにしているので、酸化剤ガス流路46における水分が排出され、かつ電解質膜20b内の残留水分を均一に分布させることできる。
したがって、発電停止後の再起動時に、十分な負荷を印加できることから始動性を向上させることができる。
また、酸化剤ガス流路46から水分が排出されることから、水の凍結温度以下の環境下においても、再起動時に、酸化剤ガス流路46内が凍結していることがなく迅速な始動が確実に遂行され、通常運転に直ちに移行することができる。
なお、上述した実施形態においては、発電停止時のステップS6の掃気工程では、カソード電極20c側の酸化剤ガス流路46のみ逆方向に高温の乾燥ガスを流すようにしているが、アノード電極20a側の燃料ガス流路48にも逆方向にガスを流すことにより、掃気時間T02をより短い時間とすることができる。
アノード電極20a側でも逆方向にガスを流すためには、図10の燃料電池システム10Aに示すように、燃料ガス流路48を流れる燃料ガスの流れる方向を通常発電時に対して発電停止処理時に逆転させるための燃料ガスの通流方向逆転機構210を設ける。
燃料ガスの通流方向逆転機構210は、酸化剤ガスの通流方向逆転機構200と同様に、4個のバルブ(オンオフバルブ)211〜214を備え、制御部60により、バルブ(ノーマルオープンバルブ)211、212は、基本的には、通常発電時に、燃料ガスを順方向に流すために弁体の位置が入口と出口で通じている開位置とされ、残りのバルブ(ノーマルクローズバルブ)213、214は、弁体の位置が入口と出口で通じていない閉位置とされている。
また、発電停止処理時には、乾燥した燃料ガスを、所定時間だけ、一時的に、逆方向に流すためにバルブ211、212の弁体の位置が閉位置とされ、バルブ213、214の弁体の位置が開位置とされる(図10参照)。
そして、さらに、水素循環流路84に、循環ポンプ96とそのバイパス流路(迂回路)99を切替バルブ97を介して設ける。
通常発電時には、燃料ガスがバイパス流路99を流れるように切替バルブ97が切り替えられ、同時に、循環ポンプ96が非作動状態とされる。その一方、発電停止処理時には、燃料ガスが循環ポンプ96を流れるように切替バルブ97が切り換えられ、同時に、循環ポンプ96が作動状態とされる(図10中、燃料ガスの流れる方向を示す矢印参照)。
この燃料ガスの通流方向逆転機構210をも設けた場合には、掃気時間を、酸化剤ガスの通流方向逆転機構200のみを設けた場合の掃気時間T02より短い時間にすることができる。
なお、この図10例の燃料電池システム10Aにおいても、発電停止時のステップS6の掃気工程後に、燃料ガスの通流方向逆転機構210は、バルブ211〜214の自己復帰作用により、順通流方向になるように弁体が自動的に切り替えられる。また、切替バルブ97もバイパス流路99が連通するように切り替えられる。
さらに、図11に示す燃料電池システム10Bとすることもできる。この場合には、燃料ガスの通流方向逆転機構210を設けているが、上述した、時点t0においても、水素供給バルブ87を閉じることなく、水素タンク86から水素供給バルブ87、レギュレータ88、及びエゼクタ90を通じて、乾燥した燃料ガスを供給し続けてもよい。なお、時点t0後、所定時間、燃料ガスを供給した後、水素供給バルブ87を閉じることで、水素ガスの圧力は、その閉じた時点から徐々に低下し、所定時点において所定圧力値より高い所定圧力値で安定するように設計されている。
このように上述した実施形態によれば、発電停止処理時に、乾燥ガスを反応ガス流路46、48に逆方向に通じて電解質膜20bを所定の乾燥程度まで均一に乾燥させるとともに、反応ガス流路46、48からも水分を除去するようにしているので、停止時には、反応ガス流路46、48には水分がなく、かつ電解質膜20bが所望の均一な湿潤状態に保持された最適な水分残留条件が成立している。
したがって、任意の時間放置された後、いわゆるソーク後の再起動時には、反応ガス流路46、48に水分が残留していないので凍結が発生していることがなく、また、電解質膜20bには適量の水分が均一に残留しているので、陽イオンが透過し易くなり、良好に発電が開始される。すなわち、再起動時に十分な負荷を印加することが可能となって始動性が向上する。また、水の凍結温度以下の環境でも迅速な始動が確実に遂行され、直ちに通常運転に移行することができる。
実際に、再起動時の始動性に関し、最適水分残留条件が成立した場合、最適水分残留条件が非成立で酸化剤ガス流路46の残留水分が多い場合、及び最適水分残留条件が非成立で電解質膜20bが乾燥状態にある場合のそれぞれの場合についての実験例を図12及び図13に示す。
図12の特性251から分かるように、停止時に最適水分残留条件が成立していて再起動した場合には、各発電セル14の電圧が安定し発電電流値Ifは、直ちに所望の電流値に達するが、停止時に残留水分が多い場合には、特性252に示すように、再起動した場合、各発電セル14の電圧が安定せず発電電流Ifの上昇が緩やかで、時点taで発電が停止してしまっていることが分かる。発電が停止してしまった状態において、酸化剤ガス流路46内は、ほとんど水で満たされた状態になっている。また、特性253に示すように、停止時に乾燥状態であった場合には、再起動時には、発電電流Ifがなかなか上昇せず、所望の電流値に達するまでの時間がきわめて長い時間となってしまう。
また、図13から分かるように、氷点下以下の温度で再起動した場合において、冷却媒体流路50に冷却媒体を流し、エンドプレート18b側の冷却媒体排出口側において温度センサにより検出した冷却媒体の出口温度Twは、特性261から分かるように、最適水分残留条件が成立していて再起動した場合には、比較的に短い時間で所定温度に到達する、すなわち低温起動時間が短縮されるが、停止時に残留水分が多い場合及び停止時に乾燥状態の場合、及び再起動時には、それぞれ特性262、263に示すように、冷却媒体の温度がなかなか上昇しないということが分かる。
10、10A、10B…燃料電池システム 12…燃料電池スタック
14…発電セル 20…電解質膜・電極構造体
20a…アノード電極
20b…固体高分子電解質膜(電解質膜)
20c…カソード電極 22、24…セパレータ
46…酸化剤ガス流路 48…燃料ガス流路
200…酸化剤ガス(空気)の通流方向逆転機構
210…燃料ガスの通流方向逆転機構
14…発電セル 20…電解質膜・電極構造体
20a…アノード電極
20b…固体高分子電解質膜(電解質膜)
20c…カソード電極 22、24…セパレータ
46…酸化剤ガス流路 48…燃料ガス流路
200…酸化剤ガス(空気)の通流方向逆転機構
210…燃料ガスの通流方向逆転機構
Claims (6)
- 電解質膜を挟んで保持するアノード電極とカソード電極の両側に反応ガス流路を設け、前記反応ガス流路に反応ガスを流すことで発電運転を行い、発電停止信号の入力に基づき発電停止時処理を行い発電を停止する燃料電池の発電停止時制御方法であって、
前記発電停止時処理は、
前記発電停止信号の入力を検知する発電停止信号検知工程と、
発電停止信号の入力を検知したとき、前記反応ガス流路に前記反応ガスを流す方向を逆転させて流す通流方向逆転工程と
を備える
ことを特徴とする燃料電池の発電停止時制御方法。 - 請求項1記載の燃料電池の発電停止時制御方法において、
前記反応ガスを流す方向を逆転させて流す反応ガスは、カソード電極側に流すガスとする
ことを特徴とする燃料電池の発電停止時制御方法。 - 請求項1記載の燃料電池の発電停止時制御方法において、
前記反応ガスを流す方向を逆転させて流す反応ガスは、カソード電極側に流すガス及びアノード電極側に流すガスの両方とする
ことを特徴とする燃料電池の発電停止時制御方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池の発電停止時制御方法において、
前記反応ガスを流す方法を逆転させて流す反応ガスは、乾燥された高温の反応ガス、高温の反応ガス、又は乾燥された反応ガスのうち、いずれか1つの反応ガスである
ことを特徴とする燃料電池の発電停止時制御方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池の発電停止時制御方法において、
前記燃料電池は、前記電解質膜を挟んで保持する前記アノード電極と前記カソード電極とを設けた電解質膜・電極構造体を有し、前記電解質膜・電極構造体がセパレータにより挟んで保持され、かつ前記セパレータの前記電解質膜・電極構造体に対面する部分に前記反応ガス流路が設けられた発電セルを複数積層したスタック構造にされている
ことを特徴とする燃料電池の発電停止時制御方法。 - 電解質膜を挟んで保持するアノード電極とカソード電極の両側に反応ガス流路を設け、前記反応ガス流路に反応ガスを流すことで発電運転を行い、発電停止信号の入力に基づき発電を停止する燃料電池の発電停止時制御装置であって、
前記発電停止信号の入力を検知する発電停止信号検知器と、
発電停止信号の入力を検知したとき、前記反応ガス流路に前記反応ガスを流す方向を逆転させて流す通流方向逆転機構と
を備えることを特徴とする燃料電池の発電停止時制御装置。
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JP2004135515A JP2005209609A (ja) | 2003-12-25 | 2004-04-30 | 燃料電池の発電停止時制御方法及びその装置 |
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US10516179B2 (en) | 2017-04-06 | 2019-12-24 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel cell system and method of controlling the same |
DE102020213266A1 (de) | 2020-10-21 | 2022-04-21 | Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Brennstoffzellensystem sowie Verfahren zum Betreiben eines Brennstoffzellensystems |
-
2004
- 2004-04-30 JP JP2004135515A patent/JP2005209609A/ja active Pending
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