JP2008001997A - ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料であって、該ポリロタキサンは、環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有する、上記繊維材料及びその製造方法により、上記課題を解決する。
【選択図】 なし
Description
<1> ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料であって、該ポリロタキサンは、環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有する、上記繊維材料。
<2> 上記<1>において、ポリロタキサンと繊維とが、化学的に及び/又は物理的に結合するのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれかにおいて、ポリロタキサンと繊維とは、その重量比(繊維:ポリロタキサン)が100:0.01〜100:10、好ましくは100:0.1〜100:5、より好ましくは100:0.1〜100:3であるのがよい。
<6> 上記<5>において、特性改質基は、ヒドロキシプロピル基、−OH基、−NH2基、−COOH基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、チオール基、及び光架橋基からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのがよい。なお、光架橋基として、ケイ皮酸、クマリン、カルコン、アントラセン、スチリルピリジン、スチリルピリジニウム塩、スチリルキノリウム塩などを挙げることができるがこれらに限定されない。また、特性改質基は水溶性付与基であるのがよい。水溶性付与基としてヒドロキシプロピル基、−OH基、−NH2基又は−COOH基などを挙げることができるがこれらに限定されない。
<7> 上記<1>〜<6>のいずれかにおいて、材料は、ストレッチ性、耐洗濯性、消臭性、防しわ性、帯電防止性、保湿性、及び保温性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質、好ましくはストレッチ性、耐洗濯性、防しわ性、帯電防止性、及び消臭性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質、より好ましくはストレッチ性、耐洗濯性、防しわ性、及び帯電防止性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質が改善されるのがよい。
<9> 上記<8>において、天然繊維が、綿、亜麻、ラミー、黄麻、青麻、ケナフ、マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻、マゲー麻、コイヤなどの植物繊維;又は絹、ウール、モヘア、カシミア、山羊毛、ラクダ毛、ビキュナ、アルパカ、ラマ毛、アンゴラなどの動物繊維;もしくはこれらの混合物(例えば、混紡、交撚、交織など);であるのがよい。
<12> 上記<1>〜<11>のいずれかにおいて、直鎖状分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよく、例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、好ましくはポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、特にポリエチレングリコールであるのがよい。
<14> 上記<1>〜<13>のいずれかにおいて、封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
<16> 上記<1>〜<15>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
<18> 上記<1>〜<17>のいずれかにおいて、環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、環状分子が0.001〜0.6、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4の量で直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
<20> 上記<19>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
特に、ストレッチ性に関して、本発明の材料は、ウールのみ、即ちポリロタキサンを含まないウールのみと比較して、同等以上である。また、本発明の材料は、後述の耐洗濯性試験を10回行った場合であっても、ストレッチ性が、前述のウールのみ(未洗濯のもの)と同等以上である。
より具体的には、ウールのみの伸長率を1とした場合、本発明の材料の伸長率が1.05〜1.2、好ましくは1.1〜1.2であり、且つ本発明の材料を後述の耐洗濯性試験10回行った場合の伸長率が1.05〜1.2、好ましくは1.1〜1.2であるのがよい。さらに、本発明の材料は、本発明の材料(未洗濯)の伸長率を1とした場合、後述の耐洗濯性試験10回を行った場合の伸長率が0.95〜1.05、好ましくは0.98〜1.03であるのがよい。
<23> 上記<22>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
<24> 上記<22>又は<23>において、材料は、防しわ性が改善されるのがよい。特に、麻の防しわ性を1とした場合、麻を有する繊維材料の防しわ性が1.2以上、例えば1.2〜1.8、好ましくは1.3以上、例えば1.3〜1.5であるのがよい。
<26> 上記<25>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
<27> 上記<25>又は<26>において、材料は、帯電防止性が改善されるのがよい。特に、ポリロタキサンを含まないポリエステルのみ、ナイロン系繊維のみ又はアクリル系繊維のみ、もしくはそれらの混合物のみの帯電性を1とした場合、ポリエステル、ナイロン系繊維又はアクリル系繊維、もしくはこれらの混合物を有する繊維材料の帯電性が1/2以下であるのがよい。帯電性については後述するが、摩擦帯電電荷量法を用いて得られる電荷量と、半減期試験による半減期がある。電荷量が1/2以下であるのがよい。また、これに加えて、又はこれとは別に、半減期が1/2以下、特に1/3以下であるのがよい。
<29> 上記<28>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
<30> 上記<28>又は<29>において、材料は、帯電防止性が改善されるのがよい。特に、ポリロタキサンを含まないウール/ポリエステルのみ、ウール/ナイロン系繊維のみ又はウール/アクリル系繊維のみ、もしくはそれらの混合物のみの帯電性を1とした場合、ウール/ポリエステル、ウール/ナイロン系繊維又はウール/アクリル系繊維、もしくはこれらの混合物を有する繊維材料の帯電性が1/2以下であるのがよい。帯電性については後述するが、摩擦帯電電荷量法を用いて得られる電荷量と、半減期試験による半減期がある。電荷量が1/2以下であるのがよい。また、これに加えて、又はこれとは別に、半減期が1/2以下、特に1/3以下であるのがよい。
a)環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有してなるポリロタキサンを準備する工程;及び
b)該ポリロタキサンと繊維とを混合する工程;
を有することにより、前記材料を得る、上記方法。
a)環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有してなるポリロタキサンを準備する工程を有し、
さらに、b)−1)該ポリロタキサンと繊維とを混合する工程;及びb)−2)得られた混合繊維から前記繊維製品を得る工程を有するか、又は
c)−1)前記繊維から繊維製品前駆体を得る工程;及びc)−2)該繊維製品前駆体に前記ポリロタキサンを混合し前記繊維製品を得る工程を有する、上記方法。
<35> 水性液中のポリロタキサンの濃度が、0.001〜50%、好ましくは0.01〜20%、より好ましくは0.1〜5%であるのがよい。
<37> 上記<32>〜<36>のいずれかにおいて、ポリロタキサンの分子同士を化学的に及び/又は物理的に結合させる工程をさらに有するのがよい。
<38> 上記<32>〜<37>のいずれかにおいて、ポリロタキサンと繊維とは、繊維材料又は繊維製品における重量比(繊維:ポリロタキサン)が100:0.01〜100:10、好ましくは100:0.1〜100:5、より好ましくは100:0.1〜100:3となるように混合するのがよい。
<40> 上記<39>において、特性改質基は、ヒドロキシプロピル基、−OH基、−NH2基、−COOH基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、チオール基、及び光架橋基からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのがよい。なお、光架橋基として、ケイ皮酸、クマリン、カルコン、アントラセン、スチリルピリジン、スチリルピリジニウム塩、スチリルキノリウム塩などを挙げることができるがこれらに限定されない。また、特性改質基は水溶性付与基であるのがよい。水溶性付与基としてヒドロキシプロピル基、−OH基、−NH2基又は−COOH基などを挙げることができるがこれらに限定されない。
<41> 上記<32>〜<40>のいずれかにおいて、繊維材料又は繊維製品は、ストレッチ性、耐洗濯性、消臭性、防しわ性、帯電防止性、保湿性、及び保温性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質、好ましくはストレッチ性、耐洗濯性、防しわ性、帯電防止性、及び消臭性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質、より好ましくはストレッチ性、耐洗濯性、防しわ性、及び帯電防止性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質が改善されるのがよい。
<43> 上記<42>において、天然繊維が、綿、亜麻、ラミー、黄麻、青麻、ケナフ、マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻、マゲー麻、コイヤなどの植物繊維;又は絹、ウール、モヘア、カシミア、山羊毛、ラクダ毛、ビキュナ、アルパカ、ラマ毛、アンゴラなどの動物繊維;もしくはこれらの混合物(例えば、混紡、交撚、交織など)であるのがよい。
<46> 上記<32>〜<45>のいずれかにおいて、直鎖状分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよく、例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、好ましくはポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、特にポリエチレングリコールであるのがよい。
<48> 上記<32>〜<47>のいずれかにおいて、封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
<50> 上記<32>〜<49>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
<52> 上記<32>〜<51>のいずれかにおいて、環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、環状分子が0.001〜0.6、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4の量で直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
<54> 上記<53>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
特に、ストレッチ性に関して、本発明の材料は、ウールのみ、即ちポリロタキサンを含まないウールのみと比較して、同等以上である。また、本発明の材料は、後述の耐洗濯性試験を10回行った場合であっても、ストレッチ性が、前述のウールのみ(未洗濯のもの)と同等以上である。
より具体的には、ウールのみの伸長率を1とした場合、本発明の材料の伸長率が1.05〜1.2、好ましくは1.1〜1.2であり、且つ本発明の材料を後述の耐洗濯性試験10回行った場合の伸長率が1.05〜1.2、好ましくは1.1〜1.2であるのがよい。さらに、本発明の材料は、本発明の材料(未洗濯)の伸長率を1とした場合、後述の耐洗濯性試験10回を行った場合の伸長率が0.95〜1.05、好ましくは0.98〜1.03であるのがよい。
<57> 上記<56>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
<58> 上記<56>又は<57>において、材料は、防しわ性が改善されるのがよい。特に、麻の防しわ性を1とした場合、麻を有する繊維材料の防しわ性が1.2以上、例えば1.2〜1.8、好ましくは1.3以上、例えば1.3〜1.5であるのがよい。
<60> 上記<59>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
<61> 上記<59>又は<60>において、材料は、帯電防止性が改善されるのがよい。特に、ポリロタキサンを含まないポリエステルのみ、ナイロン系繊維のみ又はアクリル系繊維のみ、もしくはそれらの混合物のみの帯電性を1とした場合、ポリエステル、ナイロン系繊維又はアクリル系繊維、もしくはこれらの混合物を有する繊維材料の帯電性が1/2以下であるのがよい。帯電性については後述するが、摩擦帯電電荷量法を用いて得られる電荷量と、半減期試験による半減期がある。電荷量が1/2以下であるのがよい。また、これに加えて、又はこれとは別に、半減期が1/2以下、特に1/3以下であるのがよい。
<63> 上記<62>において、直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
<64> 上記<62>又は<63>において、材料は、帯電防止性が改善されるのがよい。特に、ポリロタキサンを含まないウール/ポリエステルのみ、ウール/ナイロン系繊維のみ又はウール/アクリル系繊維のみ、もしくはそれらの混合物のみの帯電性を1とした場合、ウール/ポリエステル、ウール/ナイロン系繊維又はウール/アクリル系繊維、もしくはこれらの混合物を有する繊維材料の帯電性が1/2以下であるのがよい。帯電性については後述するが、摩擦帯電電荷量法を用いて得られる電荷量と、半減期試験による半減期がある。電荷量が1/2以下であるのがよい。また、これに加えて、又はこれとは別に、半減期が1/2以下、特に1/3以下であるのがよい。
本発明は、ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料、該材料を有してなる製品、該材料及び製品の製造方法を提供する。
本発明の繊維材料は、ポリロタキサン及び繊維を有する。
ここでポリロタキサンは、環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有する。
ポリロタキサンの少なくとも一部と繊維の少なくとも一部とは、化学的に及び/又は物理的に結合するのがよい。なお、ポリロタキサン分子の全てが繊維と化学的に及び/又は物理的に結合してもよい。また、すべての繊維がポリロタキサンと化学的に及び/又は物理的に結合してもよい。
また、ポリロタキサンの少なくとも一部はそれ自体、その分子同士が化学的に及び/又は物理的に結合してもよい。なお、ポリロタキサン分子の全てが、いずれかのポリロタキサン分子と化学的に及び/又は物理的に結合してもよい。
したがって、ポリロタキサンは、その分子同士が化学的及び/又は物理的に結合し、且つ繊維と化学的に及び/又は物理的に結合してもよい。
上記範囲において、繊維特有の性質を改良するか及び/又は向上させることができる。
これらの性質として、特に限定されないが、ストレッチ性、耐洗濯性、消臭性、防しわ性、帯電防止性、保湿性、及び保温性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質が改善されるのがよく、好ましくはストレッチ性、耐洗濯性、消臭性、防しわ性、及び帯電防止性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質が改善されるのがよく、より好ましくはストレッチ性、耐洗濯性、防しわ性及び帯電防止性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質が改善されるのがよい。
JIS L1096 8.14.1のB法(定荷重法)に準拠する伸長率と、JIS L1096 8.14.2のB−1法(定荷重法)に準拠する伸長回復率とを測定することにより、ストレッチ性の有無又はその改良度合いを観察する。
上述の伸長率において、本発明の繊維材料又は繊維製品は、繊維のみの値と同等以上であるのがよい。具体的には、繊維のみを値を1として標準化した場合、本発明の繊維材料又は繊維製品の値が1.05以上であるのがよい。
また、上述の伸長回復率において、本発明の繊維材料又は繊維製品は、繊維のみの値と同等以上であるのがよい。
耐洗濯性の試験は、JIS L0217−103に準拠して行う。即ち、JIS C9606に規定される遠心式脱水装置付きの家庭用電気洗濯機を用いて、JIS L0217−103に規定されるように、繊維材料又は繊維製品を洗濯、乾燥する。JIS L0217−103の洗濯・乾燥を10回行った寸法変化率が3%以下であり且つ外観の変化がない場合を「耐洗濯性あり」と判断する。好ましくは、JIS L0217−103の洗濯・乾燥を20回行った寸法変化率が3%以下であり且つ外観の変化がない場合を好ましい「耐洗濯性あり」と判断する。
防しわ性の試験は、JIS L1059−1のモンサント法に準拠して行う。より具体的には、JIS L1059−1 5.1.2及び8.2.2に規定する5.0Nの荷重装置を用い、JIS L1059−1 5.2及び8.3に規定する、しわ回復角測定試験機を用いて、しわ回復角α(°)を測定し、以下の式から防しわ率を求める。
防しわ率(%)=(α/180)×100
この防しわ率において、繊維のみを値を1として標準化した場合、繊維材料又は繊維製品の値が1.05以上、好ましくは1.1〜1.8、より好ましくは1.3〜1.5であるのがよい。
帯電防止性の試験は、後述の摩擦帯電電荷量法及び/又は半減期測定法により行う。
摩擦帯電電荷量法の試験は、具体的には、試験試料の形態により、次のように行う。即ち、試料が生地の場合、試験片を摩擦布で摩擦した後、ファラデーケージに投入し発生した電荷量(μC/m2)を測定する。試料が生地以外の場合、摩擦布を張ったタンブル内で試料を摩擦させファラデーケージに投入し発生した電荷量(μC/着)を測定する。
また、半減期測定法は、試験片に10kVの電圧を印加した後、帯電圧が1/2に半減するまでの時間(秒)を測定する。
摩擦帯電電荷量法により得られた電荷量において、繊維のみを値を1として標準化した場合、本発明の繊維材料又は繊維製品の値が0.95以下、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.5以下であるのがよい。
半減期測定法により得られる半減期において、繊維のみを値を1として標準化した場合、本発明の繊維材料又は繊維製品の値が0.9以下、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.4以下であるのがよい。
本発明の材料における繊維は、天然繊維又は人造繊維、もしくはこれらの混合物(例えば、混紡、交撚、交織など)であるのがよい。
天然繊維は、綿、亜麻、ラミー、黄麻、青麻、ケナフ、マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻、マゲー麻、コイヤなどの植物繊維;又は絹、ウール、モヘア、カシミア、山羊毛、ラクダ毛、ビキュナ、アルパカ、ラマ毛、アンゴラなどの動物繊維;もしくはこれらの混合物(例えば、混紡、交撚、交織など)であるのがよい。
本発明の材料において、ポリロタキサンは、環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有する。
ポリロタキサンは、上述のように、その一部又は全ての分子同士が、化学的に及び/又は物理的に結合していてもよい。
ポリロタキサンは、環状分子が繊維の特性を改質する特性改質基を有するのがよい。該特性改質基は、繊維の特性を改良するか又は向上させる基であれば、特に限定されないが、例えば水溶性付与基であるのがよい。特性改質基は、ヒドロキシプロピル基、−OH基、−NH2基、−COOH基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、チオール基、及び光架橋基からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのがよい。なお、光架橋基として、ケイ皮酸、クマリン、カルコン、アントラセン、スチリルピリジン、スチリルピリジニウム塩、スチリルキノリウム塩などを挙げることができるがこれらに限定されない。また、上述のように、特性改質基は水溶性付与基であるのがよい。水溶性付与基としてヒドロキシプロピル基、−OH基、−NH2基又は−COOH基などを挙げることができるがこれらに限定されない。
ポリロタキサンは、その封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
ポリロタキサンは、その環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
ポリロタキサンは、その環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、環状分子が0.001〜0.6、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4の量で直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
この場合、直鎖状分子の分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
また、材料は、ストレッチ性、耐洗濯性、消臭性、及び帯電防止性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質が改善されるのがよく、特にストレッチ性及び耐洗濯性の双方が同時に改善されるのがよい。
より具体的には、ウールのみの伸長率を1とした場合、本発明の材料の伸長率が1.05〜1.2、好ましくは1.1〜1.2であり、且つ本発明の材料を後述の耐洗濯性試験10回行った場合の伸長率が1.05〜1.2、好ましくは1.1〜1.2であるのがよい。さらに、本発明の材料は、本発明の材料(未洗濯)の伸長率を1とした場合、後述の耐洗濯性試験10回を行った場合の伸長率が0.95〜1.05、好ましくは0.98〜1.03であるのがよい。
この場合、直鎖状分子の分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
また、繊維が麻である場合、本発明の材料は、防しわ性が改善されるのがよい。特に、麻のみの防しわ性を1とした場合、麻を有する本発明の繊維材料の防しわ性が1.2以上、例えば1.2〜1.8、好ましくは1.3以上、例えば1.3〜1.5であるのがよい。
この場合、直鎖状分子の分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
また、この場合、即ち繊維がポリエステル、ナイロン系繊維又はアクリル系繊維、もしくはこれらの混合物である場合、本発明の材料は、帯電防止性が改善されるのがよい。特に、ポリロタキサンを含まないポリエステルのみ、ナイロン系繊維のみ又はアクリル系繊維のみ、もしくはそれらの混合物のみの帯電性を1とした場合、ポリエステル、ナイロン系繊維又はアクリル系繊維、もしくはこれらの混合物を有する本発明の繊維材料の帯電性が1/2以下であるのがよい。帯電性については後述するが、摩擦帯電電荷量法を用いて得られる電荷量と、半減期試験による半減期がある。電荷量が1/2以下であるのがよい。また、これに加えて、又はこれとは別に、半減期が1/2以下、特に1/3以下であるのがよい。
この場合、直鎖状分子の分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
この場合、即ち繊維がウール/ポリエステル、ウール/ナイロン系繊維、又はウール/アクリル系繊維、もしくはこれらの混合物である場合、本発明の材料は、帯電防止性が改善されるのがよい。特に、ポリロタキサンを含まないウール/ポリエステルのみ、ウール/ナイロン系繊維のみ又はウール/アクリル系繊維のみ、もしくはそれらの混合物のみの帯電性を1とした場合、ウール/ポリエステル、ウール/ナイロン系繊維又はウール/アクリル系繊維、もしくはこれらの混合物を有する繊維材料の帯電性が1/2以下であるのがよい。帯電性については後述するが、摩擦帯電電荷量法を用いて得られる電荷量と、半減期試験による半減期がある。電荷量が1/2以下であるのがよい。また、これに加えて、又はこれとは別に、半減期が1/2以下、特に1/3以下であるのがよい。
繊維材料を製造する方法の一つとして、次のものを挙げることができる。
即ち、a)環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有してなるポリロタキサンを準備する工程;及び
b)該ポリロタキサンと繊維とを混合する工程;
を有することにより、ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料の製造方法を提供することができる。
即ち、a)環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有してなるポリロタキサンを準備する工程を有し、
さらに、b)−1)該ポリロタキサンと繊維とを混合する工程;及びb)−2)得られた混合繊維から繊維製品を得る工程を有するか、又は
c)−1)繊維から繊維製品前駆体を得る工程;及びc)−2)該繊維製品前駆体にポリロタキサンを混合し繊維製品を得る工程を有する方法を提供することができる。
なお、「繊維製品前駆体」とは、「繊維」と「繊維製品」との中間形態、又は「繊維製品」とほぼ同じ形態を有するものをいう。例えば、「繊維」の形態が糸であれば、「繊維製品前駆体」の形態が「織物」であり、「繊維製品」の形態も「織物」である場合などを例示することができる。
水性液中のポリロタキサンの濃度が、0.001〜50%、好ましくは0.01〜20%、より好ましくは0.1〜5%であるのがよい。
なお、「混合」において、ポリロタキサンと繊維とは、繊維材料又は繊維製品における重量比(繊維:ポリロタキサン)が100:0.01〜100:10、好ましくは100:0.1〜100:5、より好ましくは100:0.1〜100:3となるように混合するのがよい。
また、乾燥は、浸漬前の繊維と浸漬後に得られる材料との水分量が同程度となるように、行うのがよい。乾燥条件は、水性液の濃度、浸漬する繊維の種類、形態などの種々の条件に依存するため、特に限定されないが、例えば100〜160℃で30〜40秒のヒートセット乾燥を行うのがよい。
WO2005/080469号公報の実施例3に記載される手法と同様の方法により、α−シクロデキストリン(以下、「シクロデキストリン」を単に「CD」と略記する場合がある)のOH基をヒドロキシプロピル基で置換したヒドロキシプロピル化ポリロタキサンを調製した。具体的には次のようにヒドロキシプロピル化ポリロタキサンを調製した。
ポリエチレングリコール(以下、「PEG」と略記する場合がある)(分子量3.5万)10g、TEMPO(2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシラジカル)100mg、及び臭化ナトリウム1gを水100mlに溶解した。得られた溶液に市販の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度約5%)5mlを添加し、室温で攪拌しながら反応させた。反応が進行すると添加直後から系のpHは急激に減少するが、なるべくpH:10〜11を保つように1N NaOHを添加して調製した。pHの低下は概ね3分以内に見られなくなったが、さらに10分間攪拌した。エタノールを最大5mlまでの範囲で添加して反応を終了させた。塩化メチレン50mlでの抽出を3回繰返して無機塩以外の成分を抽出した後、エバポレータで塩化メチレンを留去した。温エタノール250mlに溶解させた後、−4℃の冷凍庫に一晩おいてPEG−カルボン酸、即ちPEGの両末端をカルボン酸(−COOH)に置換したもの、を析出させた。析出したPEG−カルボン酸を遠心分離で回収した。この温エタノール溶解−析出−遠心分離のサイクルを数回繰り返し、最後に真空乾燥で乾燥させてPEG−カルボン酸を得た。収率95%以上。カルボキシル化率95%以上。
上記で調製したPEG−カルボン酸3g及びα−CD12gをそれぞれ別々に用意した70℃の温水50mlに溶解させた後、両者を混合し、その後、冷蔵庫(4℃)中で一晩静置した。クリーム状に析出した包接錯体を凍結乾燥し回収した。収率90%以上(収量約14g)。
室温でジメチルホルムアミド(DMF)50mlにアダマンタンアミン0.13gを溶解し、上記で得られた包接錯体14gに添加した後、速やかによく振り混ぜた。続いて、BOP試薬(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)0.38gをDMF25mlに溶解したものに添加し、同様によく振り混ぜた。さらに、ジイソプロピルエチルアミン0.14mlをDMF25mlに溶解したものに添加し、同様によく振り混ぜた。得られた混合物を冷蔵庫中で一晩静置した。その後、DMF/メタノール=1:1混合溶液100mlを加えてよく混ぜ、遠心分離して上澄みを捨てた。このDMF/メタノール混合溶液による洗浄を2回繰り返した後、さらにメタノール100mlを用いた洗浄を同様の遠心分離により2回繰り返した。得られた沈澱を真空乾燥した後、ジメチルスルホキシド(DMSO)50mlに溶解し、得られた透明な溶液を水700ml中に滴下してポリロタキサンを析出させた。析出したポリロタキサンを遠心分離で回収し、真空乾燥又は凍結乾燥させた。このDMSO溶解−水中で析出−回収−乾燥のサイクルを2回繰り返し、最終的に精製ポリロタキサンを得た。添加した包接錯体をベースにした収率約68%(包接錯体14gからの収量は9.6g)であった。
上記で得られたポリロタキサン3.0gを1N NaOH水溶液40mlに溶解し、大過剰のプロピレンオキシド25gを加えた。室温で24時間攪拌した後、塩酸で中和した。この溶液を透析チューブ(分画分子量:12,000)にて48時間、水道水流水下で透析した。さらに、500ml精製水中で3時間の透析を2回行った。凍結乾燥を行い、α−CDのOH基の一部をヒドロキシプロピル化したヒドロキシプロピル化ポリロタキサンを得た。得られた生成物の収量は3.1gであった。
得られたヒドロキシプロピル化ポリロタキサンを、その濃度が1wt%となるように、水に溶解し、ヒドロキシプロピル化ポリロタキサン水溶液を調製した。なお、この水溶液は、ヒドロキシプロピル化ポリロタキサンのウール布への浸透を促進させるために、界面活性剤、2-(1,1-ジメチレンエトキシ)プロパノールが100ppm相当量となるように、該界面活性剤を含んでいた。
ウール布(糸番:2/60、平織り(2/60 × 2/60)、目付:168g/m2)の試験片を準備した。
該試験片が十分に浸漬できる槽に、上述の1wt%ヒドロキシプロピル化ポリロタキサン水溶液を満たし、該水溶液の温度を40℃に設定した。
該水溶液中に、ウール布試験片を2分間浸漬し、引き上げ、マングル絞りを掛けた予備乾燥を行った。その後、140℃で40秒間ヒートセット乾燥を行い、浸漬前後の試験片の水分量を同一にし、ウール及びヒドロキシプロピル化ポリロタキサンを有する本発明の材料A−1を得た。浸漬前後の試験片の重量を測定することにより、浸漬後の試験片は、ウール:ヒドロキシプロピル化ポリロタキサンの重量比が100:1.5であることを確認した。
<<ストレッチ性>>
上述により得られた本発明の材料A−1のストレッチ性を観察した。上述のように、JIS L1096 8.14.1のB法(定荷重法)に準拠する伸長率と、JIS L1096 8.14.2のB−1法(定荷重法)に準拠する伸長回復率とを測定した。
浸漬前の試験片(ウール布のみ)の伸長率は12.4%であった。一方、浸漬後の試験片(本発明の材料A−1)の伸長率は14.0%であった。
また、浸漬前の試験片(ウール布のみ)の伸長回復率は、30秒後:76.3%、1時間後:85.3%であった。一方、浸漬後の試験片(本発明の材料A−1)の伸長回復率は、30秒後:77.7%、1時間後:89.9%であった。
これら伸長率及び伸長回復率の結果から、本発明の材料A−1は、ウールのみのストレッチ性、特に伸長率と1時間後の伸長回復率を改善していることがわかる。
上述により得られた本発明の材料A−1の耐洗濯性を観察した。上述のように、JIS C9606に規定される遠心式脱水装置付きの家庭用電気洗濯機を用いて、JIS L0217−103に規定されるように、本発明の材料A−1及びウールのみ(本実施例に用いたウール布)を試験した。
ウールのみは、洗濯・乾燥回数:10回で、若干のしわの発生を観察した。一方、本発明の材料A−1は、洗濯・乾燥回数:20回を行った後であっても、しわなどの外観変化が観察されず、寸法変化率も0.5%以内であった。
本発明の材料A−1について、洗濯・乾燥回数:20回を行った後のストレッチ性を、上述と同様に試験した。その結果、本発明の材料A−1の洗濯・乾燥回数:20回後のストレッチ性は、伸長率:13.7%、伸長回復率(30秒後):76%、1時間後:80%であった。
このことから、本発明の材料A−1は、ウールのみの耐洗濯性を改善していることがわかる。
また、本発明の材料は、洗濯・乾燥試験前後において、伸長率の変化が少ない(洗濯・乾燥試験前:14.0%;洗濯・乾燥試験後:13.7%)ことから、単に耐洗濯性が改善されているだけでなく、ストレッチ性を有しつつ耐洗濯性が改善されていることがわかる。
従来のウール・ウォッシャブル加工品のストレッチ性(伸長率・伸長回復率)及び洗濯・乾燥試験後のストレッチ性(伸長率・伸長回復率)を試験した。
用いたウール・ウォッシャブル加工品は、実施例1で用いたウール布(糸番:2/60、平織り(2/60 × 2/60)、目付:168g/m2)と同様のものを次のように加工して準備した。
ウール布が十分に浸漬できる槽に、10%ウレタン系樹脂溶液を満たし、該水溶液中に、ウール布を2分間浸漬し、引き上げ、マングル絞りを掛けた予備乾燥を行った。その後、140℃で40秒間ヒートセット乾燥を行い、浸漬前後の水分量を同一にし、ウール・ウォッシャブル加工品B−1を得た。浸漬前後の布の重量を測定することにより、ウール・ウォッシャブル加工品B−1は、ウール以外にウレタン系樹脂を10%含むことを確認した。
得られたウール・ウォッシャブル加工品B−1を、実施例1と同様に、ストレッチ性を観察した。ウール・ウォッシャブル加工品B−1は、伸長率:6.0%、伸長回復率(30秒後):78.5%、1時間後:92.8%であった。
また、ウール・ウォッシャブル加工品B−1を、洗濯・乾燥回数を10回とした以外、実施例1と同様に、耐洗濯性試験を行った。耐洗濯性試験を行ったウール・ウォッシャブル加工品B−1のストレッチ性は、伸長率:6.7%、伸長回復率(30秒後):71.0%、1時間後:90.4%であった。
これらの結果から、従来のウール・ウォッシャブル加工品B−1は、ストレッチ性、特に伸長率が乏しく、ウールの風合いを損ねたものであった。また、従来のウール・ウォッシャブル加工品B−1は、耐洗濯性を有するものの、ストレッチ性、特に伸長率が乏しく、ウールの風合いを損ねたものであった。
なお、以下の表1に、「ウールのみ」、比較例1のウール・ウォッシャブル加工品「B−1」(未洗濯)、比較例1の「B−1」(洗濯・乾燥10回試験後)、実施例1の「A−1」(未洗濯)、及び実施例1の「A−1」(洗濯・乾燥20回試験後)の伸長率、伸長回復率(30秒後及び1時間後)をまとめた。
上述により得られた本発明の材料A−2の防しわ性を観察した。防しわ性は、上述のように、JIS L1059−1のモンサント法に準拠して行った。
その結果、浸漬前の試験片(麻布)の防しわ率は34%であった。一方、浸漬後の試験片(本発明の材料A−3)の防しわ率は45%であった。
この結果から、本発明の材料A−2は、麻のみの防しわ性を改良していることがわかった。
上述により得られた本発明の材料A−3の帯電防止性を観察した。帯電防止性(帯電性)は、JIS L1094の半減期測定法により行った。なお、試験室の条件は、20℃、40%RHであった。
その結果、浸漬前の試験片(ポリエステルのみ)の半減期は120秒以上であった。一方、浸漬後の試験片(本発明の材料A−3)の半減期は9.9秒であった。
この結果から、本発明の材料A−3は、ポリエステルのみの帯電防止性を大いに改善していることがわかる。
上述により得られた本発明の材料A−4の帯電防止性を観察した。帯電防止性は、JIS L1094の半減期測定法により行った。なお、試験室の条件は、20℃、40%RHであった。
その結果、浸漬前の試験片(ウール/ポリエステルのみ)の半減期は120秒以上であった。一方、浸漬後の試験片(本発明の材料A−5)の半減期は9.9秒であった。
この結果から、本発明の材料A−4は、ウール/ポリエステルのみの帯電防止性を大いに改善していることがわかる。
Claims (21)
- ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料であって、該ポリロタキサンは、環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有する、上記繊維材料。
- 前記ポリロタキサンと前記繊維とが、化学的に及び/又は物理的に結合する請求項1記載の材料。
- 前記ポリロタキサンは、その分子同士が、化学的に及び/又は物理的に結合する請求項1又は2記載の材料。
- 前記ポリロタキサンと前記繊維とは、その重量比(繊維:ポリロタキサン)が100:0.01〜100:10である請求項1〜3のいずれか1項記載の材料。
- 前記ポリロタキサンは、前記環状分子が前記繊維の特性を改質する特性改質基を有する請求項1〜4のいずれか1項記載の材料。
- 前記特性改質基が水溶性付与基である請求項5記載の材料。
- 前記材料は、ストレッチ性、耐洗濯性、消臭性、防しわ性、帯電防止性、保湿性、及び保温性からなる群から選ばれる少なくとも1種の性質が改善されている請求項1〜6のいずれか1項記載の材料。
- 前記繊維が、天然繊維又は人造繊維、もしくはこれらの混合物である請求項1〜7のいずれか1項記載の材料。
- 前記天然繊維が、植物繊維;又は動物繊維;もしくはこれらの混合物である請求項8記載の材料。
- 前記人造繊維が、再生人造繊維;半合成繊維;及び合成繊維;並びにこれらの混合物;からなる群から選ばれる請求項8記載の材料。
- 前記繊維及び/又は繊維材料の形態が、織物、編物、不織布、糸、バラ毛及びスライバーからなる群から選ばれる請求項1〜10のいずれか1項記載の材料。
- 前記直鎖状分子が、ポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれる請求項1〜11のいずれか1項記載の材料。
- 前記直鎖状分子は、その分子量が1万以上である請求項1〜12のいずれか1項記載の材料。
- 前記封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類、置換されていてもよい多核芳香族類、及びステロイド類からなる群から選ばれる請求項1〜13のいずれか1項記載の材料。
- 前記環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子である請求項1〜14のいずれか1項記載の材料。
- 前記環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれる請求項1〜15のいずれか1項記載の材料。
- 前記環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、前記直鎖状分子がポリエチレングリコールである請求項1〜16のいずれか1項記載の材料。
- 前記環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、前記環状分子が0.001〜0.6の量で直鎖状分子に串刺し状に包接される請求項1〜17のいずれか1項記載の材料。
- 請求項1〜18のいずれか1項記載の繊維材料を有する製品。
- ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料の製造方法であって、
a)環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有してなるポリロタキサンを準備する工程;及び
b)該ポリロタキサンと繊維とを混合する工程;
を有することにより、前記材料を得る、上記方法。 - ポリロタキサン及び繊維を有する繊維材料を有してなる繊維製品の製造方法であって、
a)環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有してなるポリロタキサンを準備する工程を有し、
さらに、b)−1)該ポリロタキサンと繊維とを混合する工程;及びb)−2)得られた混合繊維から前記繊維製品を得る工程を有するか、又は
c)−1)前記繊維から繊維製品前駆体を得る工程;及びc)−2)該繊維製品前駆体に前記ポリロタキサンを混合し前記繊維製品を得る工程を有する、上記方法。
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