JP2008000242A - 使い捨てカイロ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時にカイロ表面に発熱組成物に由来する錆汚れが付かない使い捨てカイロを提供する。
【解決手段】三次元的交絡によって一体化された不織布と熱可塑性樹脂フィルムとが積層された不織布側の適下法における吸水速度が1秒以上かつ透湿度が50〜5000g/m・24hrの包材と、少なくとも空気中の酸素により酸化発熱する粉体と水分とを含む発熱組成物を備える。
【選択図】なし

Description

本発明は、使い捨てカイロに関し、さらに詳しくは、肌触り、柔軟性の優れ、特に、使用時のカイロ表面に、発熱組成物に由来する錆汚れが発現しにくい使い捨てカイロに関する。
従来、使い捨てカイロとしては、例えば、揉むカイロ、貼るカイロ等として、スパンボンド不織布とフィルムとを積層した包材を用いたカイロが一般的である。特に、ナイロンのスパンボンド不織布を用いた使い捨てカイロは、強度、柔軟性、耐熱性、寸法安定性などに優れており、カイロの主要素材ととして用いられている。
しかしながら、スパンボンド不織布は一般的に、嵩高性がやや不足する傾向であり、使用時において、包材が薄く感じられ、ふくらみ感がやや不足している。そこで、カイロ用包材として、更に、嵩高で、ソフトな感触性、肌触り性の向上が期待されている。
特許文献1には、セルロース系短繊維を水流交絡で製造した不織布が、肌触り、保水性に優れたカイロ用表面材として用いることが開示されている。しかし、セルロース系短繊維からなる不織布では、保水性に優れる故に使用時にカイロ表面が、発熱組成物の酸化によって発生した錆によって汚れてしまうことがあるという問題がある。
特開平2003−339753号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、肌触り、柔軟性に優れ、嵩高でソフトな感触を持ち、且つ、使用時にカイロ表面に発熱組成物に由来する錆汚れが発現しにくい使い捨てカイロを提供することを目的とする。
使い捨てカイロは、一般に、空気中の酸素が発熱組成物、主に鉄紛を酸化することによって発熱を開始する。その結果、発熱により、発熱組成物中に含まれる水分が揮発して、カイロ内部は蒸気が充満した高温多湿環境となる。蒸気は包材の内部表面を構成するフィルムに結露、また一部はフィルムの通気孔を通って不織布層内に拡散する。この時、蒸気の一部は不織布を構成する繊維に吸収されるか、または繊維表面で結露し、繊維表面が濡れた状態になると、結露水を運搬し易い親水性の環境、すなわち繊維間隙が構成する毛細管からなる水の通り道を作る。一方、発熱組成物の酸化によって発生した鉄錆の微粒子は結露水に溶け込む。ここで結露水が包材の内部表面を構成するフィルムの通気孔を通ってカイロ外部表面を構成する不織布に接すると、錆の微粒子を含んだまま不織布層内を拡散し、カイロ表面に錆の汚れを発現させてしまう。
本発明者らは、上記の錆発生の機構を解明し、課題を達成するために鋭意検討した結果、不織布側からの吸水速度と、透湿性とを限定したカイロ用包材を用いることで、錆汚れの発現を防止出来るカイロを発明するに至った。すなわち、本発明は、下記のとおりである。
(1)三次元的交絡によって一体化された不織布と、通気性の熱可塑性樹脂フィルムとが積層された包材と、該包材に収容された少なくとも空気中の酸素により酸化発熱する粉体と水分とを含む発熱組成物とを備えたカイロであって、該包材において、該不織布側からの吸水速度が1秒以上であり、透湿度が50〜5000g/m・24hrであることを特徴とする使い捨てカイロ。
(2)前記不織布を構成する親水性繊維の混用率が60wt%以下であり、該不織布の目付が25〜100g/mである上記(1)に記載の使い捨てカイロ。
(3)前記不織布が親水性繊維混用率の異なる層から形成され、親水性繊維率の少ない層の表面に前記熱可塑性樹脂フィルムが積層された包材である上記(1)または(2)の使い捨てカイロ。
本発明によれば、肌触り、柔軟性の優れ、且つ使用時にカイロ表面に発熱組成物に由来する錆汚れが付かない使い捨てカイロを提供することができる。
本発明のカイロの包材は、不織布側からの吸水速度が1秒以上である必要があり、好ましくは1.5秒以上、より好ましくは、2〜1000秒である。吸水速度は、JISL−1907記載の適下法によって測定する。吸水速度が1秒以上であると、不織布の親水性は弱く、発熱組成物に含まれる水分が揮発して、カイロ内部で発生した蒸気がフィルムの通気孔を通って不織布層内に拡散する時、繊維表面で結露しても結露水は濡れ広がらず、包材袋の内部表面の結露水が不織布の繊維に添って移動することにより作られる水の通り道が出来ない。
このため、袋内部表面の結露水に溶け込んだ、発熱組成物に由来する鉄錆の粒子も不織布内に浸透して来ず、カイロ表面に発熱組成物に由来する錆汚れが付かない使い捨てカイロが出来る。
一方、吸水速度が1秒未満の場合、不織布の親水性が強すぎて、袋内部で発生した蒸気が不織布側に通過するときに不織布を構成する繊維表面で結露して濡れ広がり、袋内部表面で発生した結露水が染み出してきた時、不織布のフィルム面側から表面側まで水の通り道を作ってしまい、カイロとして使用すると不織布の表面に発熱組成物に由来する錆の粒子が移送され、表面に錆による赤茶色の斑点の汚れが出来てしまうことがある。
本発明のカイロの包材は、透湿度が50〜5000g/m・24hrである必要があり、好ましくは透湿度100〜4000g/m・24hr、さらに好ましくは1000〜3000g/m・24hrである。透湿度はJISL−1099 塩化カルシウム法(A−1法)記載の方法で測定する。
透湿度50g/m・24hr未満の場合、外部の空気中の酸素により酸化発熱するための酸素透過性も低下してしまうので、カイロとして十分な酸素透過性が得られなくなる。
一方、透湿度5000g/m・24hrを超える場合、短時間に包材を通過する酸素量が多くなり、発熱組成物の酸化反応一気に進むため、内部温度が高くなりすぎ、短時間内に大量の蒸気が発生し、該蒸気が不織布内部だけでなく、不織布表面と接触する衣服などの表面でも結露し、衣服を濡らしてしまう。またカイロとして最高温度が高く、高温維持時間が短くなってしまうので、カイロとして不向きとなる。なお測定表面のフィルム部の一部のみに針孔加工されているサンプルは、有孔部の透湿度を測定した。
本発明のカイロにおける不織布を構成する親水性繊維の混用率が60wt%以下が好ましく、50wt%以下がより好ましく、40wt%以下がさらに好ましい。親水性繊維の混用率が、60wt%を超えると、吸水速度が速くなり、繊維層内部で結露した結露水が濡れ広がって水の通り道を作ることを防止することが困難である。繊維の混用率は、JISL−1030−2記載の試験方法によって測定することが出来る。
本発明に用いる不織布は、目付が25〜100g/mであることが好ましく、30〜80g/mであるとさらに好ましい。25g/m未満であると、繊維の表面積が少なすぎ、冷えきらない蒸気が不織布の外側に放出されるため、使用状況によっては不織布の外側に接触する衣服などの表面で結露し、結露水が不織布に浸透して濡れた状態にしてしまい、錆を含んだ袋内部の結露水が導き出されてしまうことがある。目付が100g/mを超えると、不織布全体が厚くなりすぎ、内部の発熱体の熱が伝わるのが遅く、カイロとして適さない。
本発明の親水性の繊維とは、繊維表面に結露水が濡れ広がる繊維である。判定方法として、該繊維100%で作られた不織布の適下法による吸水速度が1秒未満だと親水性繊維とみなす。親水性繊維の種類は特に限定されないが、コットン、レーヨン、リヨセル、キュプラ、ポリノジック等である。
本発明の不織布を構成する繊維において、親水性繊維ではない繊維としては、疎水性繊維が好ましい。疎水性繊維とは、繊維表面に結露水が濡れ広がらない繊維であり、水分は、実質的に濡れ広がらず、蒸発して吸収されない。判断の指標として公定水分率5%未満の繊維が好ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系繊維、ナイロン-6、ナイロン-66、共重合ナイロンなどのポリアミド系繊維、鞘がポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリエステル、芯がポリプロピレン、ポリエステルなどの組み合わせから成る芯鞘構造等の複合繊維、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートなどの生分解性繊維、アクリル系繊維などを用いることが出来る。特に親水性繊維と混合し易いポリエステル系繊維が好ましい。繊維としては、単独でもよく、又2種以上の繊維を混合または積層して用いることもできる。繊維の断面形状としては、丸型の他に、扁平型、C型、Y型、V型などの異形断面などを用いることが出来る。
本発明における三次元的交絡によって一体化された不織布の製造方法は、特に限定されないが、例えば水流による流体絡合を用いることが出来る。流体絡合の条件は、ノズル径0.05〜0.5mm、ノズル間隔を0.2〜10mmになるよう配置し、1〜15MPaの水流が好ましい。
本発明における不織布の繊維径は、三次元的交絡によって一体化出来るならば特に限定は無いが、7〜30μmが三次元的交絡によって一体化し易く柔軟性もあるので好ましい。
本発明における不織布は、袋内部の蒸気の一部がフィルムの通気孔を通って不織布内に拡散,結露し濡れ広がって、袋内表面で結露した別の一部の結露水が発熱体中の細かな錆粒子を溶かし込んでフィルムの通気孔を通って不織布に接触した時、毛細管現象によって不織布表面まで移送されることを防ぐことが重要である。従って、不織布内部でフィルムとの接着面側からカイロ表面側にまで、厚み方向に繋がる親水性繊維は少ないことが好ましい。
また、フィルムの通気孔周辺が親水性繊維でなければ、フィルム内の結露水は不織布内部に進入し難いので、錆の出る確率が低くなる。このことより、不織布の親水性繊維率が表裏異なる場合は、親水性繊維率が小さい表面に熱可塑性樹脂フィルムが積層された包材からなるカイロが好ましい。不織布の両表面における親水性繊維率の違いは、不織布全体での親水性繊維のJISL−1030−2記載の試験方法による混用率Paと、フィルムと積層していない表面すなわちカイロ表面に相当する不織布表面に占める親水性繊維の比率Psを比較して、Pa<Psであれば、フィルムと積層する側の親水性繊維率が小さいと判断できる。
本発明における親水性繊維率が表裏異なる不織布の製造方法として、親水性繊維率が比較的少ない層と多い層を重ねて三次元交絡しても良い。フィルムとの接着面側に疎水性繊維のみからなる不織布を用いることも、接着面に接する親水性繊維の比率が小さく出来るので好ましい。疎水性繊維のみからなる不織布としては、スパンボンド法による不織布が、薄くても強力があるので好ましい。
本発明における不織布と熱可塑性樹脂フィルムとが積層された包材の接着方法は特に限定されないが、熱可塑性樹脂を直接不織布上に押出しラミネートする、熱可塑性樹脂よりなるフィルムと不織布を押出しした熱可塑性樹脂で貼り合わせる、熱可塑性樹脂よりなるフィルムと不織布を繊維状のホットメルト剤で貼り合わせる等の方法を用いることが出来る。
以下、本発明について、実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。尚、実施例における測定方法および評価方法は次の通りである。
(1) 目付
JISL−1906記載の試験方法を使用して測定した。
(2) 混用率
JISL−1030−2記載の試験方法を使用して各素材の混用率を求めた。また混用率と全体の目付から、各素材の目付を求めた。
(3) 吸水速度(適下法)
JISL−1907記載の試験方法を使用して測定した。
(4) 透湿度
JISL−1099 塩化カルシウム法(A−1法)を使用して、包材サンプルのフィルム面がカップ内面になるようにセットして測定した。なお測定表面中、フィルム部の一部のみに針孔加工されているサンプルは、針孔加工された有孔部の範囲を有孔面積として換算した。すなわち、有孔面積Aa,測定面積Ac,測定した透湿度Hcのとき、有孔部の透湿度Haは、次式で求められる。
Ha=Hc×(Ac/Aa) (式1)
有孔面積は、隣接する針孔同士で区切られる、針孔1個が存在する単位面積と測定表面中に存在する針孔の個数の積で求められる。
(5) 不織布表面に移行する錆汚れモデルテスト
継続的に水分を供給し、水分中に錆の粒子が含まれるカイロ内容物モデルとして、キリバイ(桐灰化学(社製))「貼るカイロ」の内容物に、水40重量%を加えて1分攪拌し、実質的な遊離水が無いことを確認した物をカイロ内容物モデルとして使用した。ろ紙、フィルム面を上にした包材サンプルの順に重ね、フィルム面の上に、カイロ内容物モデル10gを直径約3cmに丸めて置き、24時間後にサンプルを不織布側から観察した。上記の測定を6個行い、汚れの見えたサンプル個数の比率を錆汚れサンプル率、各サンプル表面に数えられる汚れの個数の平均を錆汚れ個所数とした。
(6) カイロ表面側の親水性繊維比率
親水性繊維と疎水性繊維を見分けるために、(株)日本繊維センターの繊維鑑別用インディケーター「カヤスティンQ」を用いて鑑別方法の通りに染色した。本実施例では親水性繊維(レーヨン)を青、疎水性繊維(ポリエステル)を黄色に染色した。次に表面写真を(株)キーエンスのマイクロスコープVH−8000にて倍率100倍で10点撮影し、実測長さ2mmの線分30本を引き、線分を横切る繊維数と直径の積を各繊維比率として計算した。
[実施例1]
レーヨン短繊維(直径10μm、53mm長)14%とポリエステル短繊維(直径9.1μm、50mm長)86%で形成したカードウェブを80メッシュの金網に載せて、150rpm搖動する水流絡合装置(ノズル径0.15mm、ノズル間隔5mm×5列)で、水圧1MPaで表裏1回,水圧4MPaで表裏3回通し、目付35g/m2のスパンレース不織布を得た。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布の表面にLDPEとメタロセン触媒系ポリエチレン(シール面)とを半々積層した40μフィルムをラミネートした後、通常通り、針ロールでタテ間隔18mmの列を12列窄孔し、カイロ用包材とした。
得られた包材は、吸水速度が50秒、透湿度が1100g/m・24hrであり、錆汚れサンプル率は0%、錆汚れ個所数は0個所/サンプルと良好であった。この包材の性能を表1に示す。またこの包材のフィルム面を内側に、発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作、使用してもカイロ表面に汚れが浮き出ることも無く、触感も滑らかで、ソフトなカイロであった。
[実施例2]
レーヨン短繊維(直径12μm、53mm長)30wt%と、ポリエステル短繊維(直径9.1μm、50mm長)70wt%で形成したカードウェブを80メッシュの金網に載せて、150rpm搖動する水流絡合装置(ノズル径0.5mm、ノズル間隔0.6mm×3列)で、水圧2MPaで表裏3回通し、目付55g/mのスパンレース不織布を得た。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布の表面に、直径0.4mm,タテ間隔1.4mmの列を1.6mmの間隔で孔を開けた40μmのLDPEフィルムを繊維状のホットメルト接着剤で接着し、カイロ用包材とした。
得られた包材は、吸水速度が1.1秒,透湿度が4000g/m・24hrで、錆汚れサンプル率は17%、錆汚れ個所数は0.2個所/サンプルと良好であった。この包材の性能を表1に示す。またこの包材のフィルム面を内側に、有孔面積が5%となるようにマスキングして発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作、使用してもカイロ表面に汚れが浮き出ることも無く、触感も滑らかで、ソフトなカイロであった。
[実施例3]
レーヨン短繊維を50wt%、ポリエステル短繊維を50wt%とし、水圧を1MPa、目付を30g/mとした以外は、実施例2と同様にして、スパンレース不織布を得た。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布の表面に、直径0.8mm,タテ間隔5mmの列を5mmの間隔で孔を開けた40μmのLDPEフィルムを繊維状のホットメルト接着剤で接着し、カイロ用包材とした。
得られた包材は、吸水速度が2秒,透湿度が2300g/m・24hrで、錆汚れサンプル率は17%、錆汚れ個所数は0.2個所/サンプルと良好だった。この包材の性能を表1に示す。またこの包材のフィルム面を内側に、有孔面積が13%となるようにマスキングして発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作、使用してもカイロ表面に汚れが浮き出ることも無く、触感も滑らかで、ソフトなカイロであった。
[実施例4]
レーヨン短繊維を31wt%、ポリエステル短繊維を69wt%とし、目付26g/mとした以外は、実施例3と同様にして、スパンレース不織布を得た。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布の表面に、実施例2と同様のフィルムを繊維状のホットメルト接着剤で接着し、カイロ用包材とした。
得られた包材は、吸水速度が15秒,透湿度が4000g/m・24hrで、錆汚れサンプル率は33%、錆汚れ個所数は0.8個所/サンプルであった。この包材の性能を表1に示す。またこの包材のフィルム面を内側に、有孔面積が5%となるようにマスキングして発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作した。この包材から作った使い捨てカイロは使用してもカイロ表面に汚れが浮き出ることも無く、触感も滑らかで、ソフトなカイロであった。
[実施例5]
レーヨン短繊維を60wt%、ポリエステル短繊維を40wt%、水圧3MPaで表裏1回,水圧5MPaで表裏2回通し、目付を40g/mとした以外は実施例2と同様にして、スパンレース不織布を得た。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布の表面に、実施例3と同様のフィルムを繊維状のホットメルト接着剤で接着し、カイロ用包材とした。
得られた包材は、吸水速度が1.5秒,透湿度が2300g/m・24hrで、錆汚れサンプル率は33%、錆汚れ個所数は0.8個所/サンプルであった。この包材の性能を表1に示す。またこの包材のフィルム面を内側に、有孔面積が13%となるようにマスキングして発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作した。この包材から作った使い捨てカイロは使用してもカイロ表面に汚れが浮き出ることも無く、触感も滑らかで、ソフトなカイロであった。
[実施例6]
80メッシュの金網に、ポリエステルスパンボンド(直径14μm 15g/m)、レーヨン短繊維(直径10μm、7mm長 12g/m)50%とポリエステル短繊維(直径9.1μm、10mm長)50%で形成した抄造ウェブの順に載せて、150rpm搖動する水流絡合装置(ノズル径0.15mm、ノズル間隔5mm×5列)で、水圧3MPaで表裏2回,水圧5MPaで表裏2回通し、目付40g/mのスパンレース不織布を得た。この不織布の親水性繊維の混用率は30%、疎水性繊維の混用率は70%であった。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布の、スパンボンド側に実施例3と同様のフィルムを繊維状のホットメルト接着剤で接着し、カイロ用包材とした。得られた包材のカイロ表面側の親水性繊維比率は56%と、不織布の親水性繊維の混用率30%より高かった。この包材は、吸水速度が12秒,透湿度が2300g/m・24hrで、錆汚れサンプル率は0%、錆汚れ個所数は0個所/サンプルと良好であった。この包材の性能を表1に示す。またこの包材のフィルム面を内側に、有孔面積が13%となるようにマスキングして発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作した。この包材から作った使い捨てカイロは使用してもカイロ表面に汚れが浮き出ることも無く、触感も滑らかで、ソフトなカイロであった。
[比較例1]
レーヨン短繊維を71%、ポリエステル短繊維を29wt%とし、目付35g/mとした以外は、実施例3と同様にして、スパンレース不織布を得た。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布に実施例3と同様のフィルムを繊維状のホットメルト接着剤で接着し、カイロ用包材とした。この包材の性能を表1に示す。
得られた包材は、透湿度は2300g/m・24hrであったが、吸水速度が0.3秒と速かった。錆汚れサンプル率は100%であり、錆汚れ個所数は5個所/サンプルと汚れ易かった。またこの包材のフィルム面を内側に、有孔面積が5%となるようにマスキングして発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作した。この包材から作った使い捨てカイロは使用するとカイロ表面に発熱体より発生したサビによる汚れが浮き出て、見栄えが悪くなってしまった。
[比較例2]
レーヨン短繊維を61%、ポリエステル短繊維を39%とし、目付28g/mとした以外は実施例3と同様にして、スパンレース不織布を得た。この不織布の性能を表1に示す。得られた不織布の表面に、直径0.4mm,タテ間隔1.4mmの列を1.2mmの間隔で孔を開けた40μmのLDPEフィルムを繊維状のホットメルト接着剤で接着し、カイロ用包材とした。この包材の性能を表1に示す。またこの包材のフィルム面を内側に、発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作した。得られた包材は、吸水速度が1.6秒であったが,透湿度が6000g/m・24hrと高かった。錆汚れサンプル率は100%、錆汚れ個所数は5個所/サンプルと汚れ易かった。またこの包材のフィルム面を内側に、有孔面積が5%となるようにマスキングして発熱組成物を充填し、周囲をヒートシールした使い捨てカイロを製作した。この包材から作った使い捨てカイロは使用するとカイロ表面に発熱体より発生したサビによる汚れが浮き出て、見栄えが悪くなってしまった。
Figure 2008000242
本発明のカイロは、肌触り、柔軟性に優れ、嵩高でソフトな感触を持ち、且つ使用時にカイロ表面に発熱組成物に由来する錆汚れが付かないので、使い捨てカイロとして有用である。

Claims (3)

  1. 三次元的交絡によって一体化された不織布と、通気性の熱可塑性樹脂フィルムとが積層された包材と、該包材に収容された少なくとも空気中の酸素により酸化発熱する粉体と水分とを含む発熱組成物とを備えたカイロであって、該包材において、該不織布側からの吸水速度が1秒以上であり、透湿度が50〜5000g/m・24hrであることを特徴とする使い捨てカイロ。
  2. 前記不織布を構成する親水性繊維の混用率が60wt%以下であり、該不織布の目付が25〜100g/mであることを特徴とする請求項1に記載の使い捨てカイロ。
  3. 前記不織布が親水性繊維混用率の異なる層から形成され、親水性繊維率の少ない層の表面に前記熱可塑性樹脂フィルムが積層された包材であることを特徴とする請求項1または2の使い捨てカイロ。
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