JP2008000018A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】刈取部が鉛直支軸21を回動中心として水平回動可能に構成されているコンバインにおいて、部品点数の増加を抑えつつ、鉛直支軸21や機体フレーム20の刈取部に対する支持強度を向上させる。
【解決手段】鉛直支軸21と第2梁部材72bとを、鉛直支軸21から離れるに連れて高さが低くなるように傾斜した回動支持フレーム80にて連結する。鉛直支軸21と第2梁部材72bとをつなぐ回動支持フレーム80の延びる向きは、鉛直支軸21から刈取部3の重心Gに延びる仮想線VLと回動支持フレーム80とのなす平面視での夾角θが、刈取部3を開き回動させるに連れて、鋭角θ1から鈍角θ2にまで広がるような向きに設定する。
【選択図】図7

Description

本願発明は、圃場の穀稈を連続的に刈り取るための刈取部が走行機体の前部に装着されたコンバインに関するものである。
従来から、この種のコンバインの中には、走行機体の前部に配置された刈取部やエンジン等のメンテナンスの便宜のために、刈取部を走行機体の外側に向けて水平回動可能(すなわち開閉回動可能)に構成したものがある。
かかる構成のコンバインの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のコンバインでは、走行機体を構成する機体フレームにおける左右一側方の前コーナ部に、起立状の鉛直支軸が立設されている。そして、刈取部は、この鉛直支軸を回動中心として水平方向に開閉回動可能に構成されている。
特開2002−42号公報
ところで、開き回動した刈取部は片持ち梁の状態になるが、刈取部は相当の重量があるから、刈取部を水平回動可能に支持する鉛直支軸には、刈取部の重量に起因した大きな前倒れモーメントが作用する。このため、鉛直支軸や機体フレームにおける鉛直支軸の立設箇所はできるだけ頑丈な構造にしなければならない。
しかし、むやみにこれらの箇所のフレーム等を厚肉化したり、多くの補強部材を追加したりしたのでは、鉛直支軸等の剛性向上は図れても、同時にコストの上昇も招来するため、近年高まっているコストダウンの要請にそぐわないと言う問題があった。
そこで、本願発明は部品点数の増加を抑えつつ、鉛直支軸や機体フレームの刈取部に対する支持強度を向上させたコンバインを提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、前後方向に延びる複数本の桁部材と左右方向に延びる複数本の梁部材とを格子状に連結してなる機体フレームを有する走行機体と、前記走行機体の前部に配置された刈取部とを備えており、前記機体フレームのうち左右一側端に位置した第1桁部材とその前端に位置した第1梁部材とが交差する箇所には、起立状の鉛直支軸が立設されており、前記刈取部は、前記鉛直支軸を回動中心として、前記走行機体の外側に向けて水平回動可能に構成されているコンバインであって、前記第1梁部材より後方に位置した第2梁部材と前記鉛直支軸とは、前記鉛直支軸から離れるに連れて高さが低くなるように傾斜した回動支持フレームにて連結されており、平面視において、前記鉛直支軸と前記刈取部の重心とを結ぶ仮想線と、前記回動支持フレームとのなす夾角が、前記刈取部を前記走行機体の外側に向けて水平回動させるに連れて鋭角から鈍角にまで広がるように、前記回動支持フレームの延びる向きが設定されているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記回動支持フレームは、平面視において前記鉛直支軸から前記第2梁部材の左右中央寄りの部位に向けて延びているというものである。
刈取部が鉛直支軸を回動中心として前記走行機体の外側に向けて水平回動可能(開き回動可能)な状態になると、前記刈取部は片持ち梁の状態になる。このとき、前記鉛直支軸には、前記刈取部の重量に起因して、前記刈取部の重心に向けて倒れ込む方向に前倒れモーメントが作用する。
この点、本願発明の構成によると、機体フレームの第2梁部材と前記鉛直支軸とは、前記鉛直支軸から離れるに連れて高さが低くなるように傾斜した回動支持フレームにて連結されているから、前記回動支持フレームが前記鉛直支軸の剛性を補完するための強度メンバーとして機能することになる。
しかも、平面視において、前記鉛直支軸と前記刈取部の重心とを結ぶ仮想線と、前記回動支持フレームとのなす夾角が、前記刈取部を前記走行機体の外側に向けて水平回動(開き回動)させるに連れて鋭角から鈍角にまで広がるように、前記回動支持フレームの延びる向きが設定されている。
このため、前記刈取部が開き回動可能な状態では、前記仮想線と前記回動支持フレームとのなす夾角が、前記刈取部が前記走行機体の前面に位置した閉じ状態のときと同様に鋭角になり、前記回動支持フレームには、前記鉛直支軸に対して前記走行機体中央向きの斜め前方に作用する前倒れモーメントの一部が主に圧縮力として分散作用する。
また、前記刈取部が前記鉛直支軸回りに更に開き回動するに連れて、前記仮想線と前記回動支持フレームとのなす夾角は鋭角から鈍角にまで広がるから、前記回動支持フレームには、前記鉛直支軸に対して前記走行機体外向きの斜め前方に作用する前倒れモーメントの一部が主に引張り力として分散作用する。
すなわち、前記回動支持フレームにて、前記刈取部の開閉状態で作用方向が変化する前記鉛直支軸への前倒れモーメントの一部を確実に支える(受ける)ことができる。
従って、前記鉛直支軸自体の剛性を厚肉化等にて高めたりしなくても、1本の前記回動支持フレームを追加するだけで、前記鉛直支軸の前記刈取部に対する支持強度を向上でき、その結果、開き回動した前記刈取部に対する支持安定性を向上できるという効果を奏するのである。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図7)に基づいて説明する。図1はコンバインの側面図、図2はコンバインの平面図、図3は刈取部の概略側面図、図4は刈取部の概略平面図、図5は刈取部の支持構造を示す概略正面図、図6は刈取部の支持構造を示す概略平面図、図7は刈取部の水平回動の態様を示す概略平面図である。
(1).コンバインの概略構造
はじめに、図1〜図4を参照しながら、コンバインの概略構造について説明する。
実施形態における4条刈り用のコンバインは、左右一対の走行クローラ2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、圃場に植立した穀稈を刈り取りながら取り込む刈取部3が、単動式の油圧シリンダ36(図3参照)にて、後述する刈取入力パイプ23を回動中心として昇降調節可能に装着されている。走行機体1には、フィードチェーン5付きの脱穀部4と、脱穀後の穀粒を貯留するための穀粒タンク6とが横並び状に搭載されている。本実施形態では、脱穀部4が走行機体1の進行方向左側に、穀粒タンク6が走行機体1の進行方向右側に配置されている。刈取部3と穀粒タンク6との間には、走行機体1の向き及び速度を変更操作するための操向丸ハンドル9や運転座席10等を有する運転部8が設けられている。運転部8の下方には、動力源としてのエンジン11が配置されており、エンジン11の前方には、当該エンジン11からの動力を適宜変速して左右両走行クローラ2に伝達するためのミッションケース12が配置されている。
刈取部3は、バリカン式の刈刃装置13、4条分の穀稈引起装置14、穀稈搬送装置15及び分草体16を備えている。刈刃装置13は、刈取部3の骨組を構成する分草フレーム39の下方に配置されている。穀稈引起装置14は分草フレーム39の上方に配置されている。穀稈搬送装置15は穀稈引起装置14とフィードチェーン5の前端部との間に配置されている。分草体16は穀稈引起装置14の下部前方に突設されている。刈取部3にて刈り取りられた刈取穀稈は、フィードチェーン5に受け継ぎ搬送され、脱穀部4にて脱穀処理される。
脱穀部4の扱室には、刈取穀稈を脱穀処理するための扱胴17が内蔵されている。扱胴17の下方には、扱網やチャフシーブ等による揺動選別を行う揺動選別機構(図示せず)と、唐箕ファンによる風選別を行う風選別機構(図示せず)とが配置されている。これら両選別機構による選別を経て、走行機体1の下部にある一番受け樋(図示せず)に集められた穀粒は、一番コンベヤ及び揚穀コンベヤ(共に図示せず)を介して穀粒タンク6に集積される。藁屑は、脱穀部4の後部に配置された吸引ファン(図示せず)に吸い込まれたのち、走行機体1の後部に形成された排出口から走行機体1の外部へ排出される。穀粒タンク6内の穀粒は、排出オーガ7を介して走行機体1の外部に搬出される。
なお、フィードチェーン5の後端から排稈チェーン18(図2参照)に受け継がれた排稈は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、若しくは排稈カッタ(図示せず)にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方に排出される。
(2).刈取部の構造
次に、主として図3〜図6を参照しながら、刈取部の構造について説明する。
刈取部3は、その内部の各装置13〜15やエンジン11及びミッションケース12等のメンテナンスをし易くするために、機体フレーム(シャーシ)20の前部一側方(実施形態では前部左側)に立設された鉛直支軸21を中心にして水平回動可能(開閉回動可能)に構成されている(図2の二点鎖線状態及び図7参照)。
図7に示すように、実施形態の刈取部3は、鉛直支軸21を中心として、当該鉛直支軸21と刈取部3の重心Gとを結ぶ仮想線VLと、後述する回動支持フレーム80とで挟まれた夾角θが、鋭角θ1(閉じ状態に対応する角度)から鈍角θ2(最大開き状態に対応する角度)までの範囲内で広がったり狭まったりするように鉛直支軸21回りに水平回動する構成になっている。
鉛直支軸21の上端部は先細段付き状に形成されており、当該部位に、鋳鉄製等で筒型のホルダ部材22が上向き抜け不能で且つ水平回動可能に被嵌されている。鉛直支軸21における段付き部21aの外周面には、ホルダ部材22を下向きずれ不能に支持するフランジ21bが設けられている。なお、鉛直支軸21と機体フレーム20との間には、側面視後傾状の補強プレート24(つっかい軸)が溶接にて固着されている。
ホルダ部材22には、水平支軸としての横長の刈取入力パイプ23がその軸心回り(上下方向)に回動可能な状態で軸支されている。実施形態の刈取入力パイプ23は金属製であり、平面視において鉛直支軸21より前方にオフセットした状態で配置されている(図3、図4及び図6参照)。
ホルダ部材22は、鉛直支軸21の上端部に被嵌された基部から外向きに突出した上向き開口半割り状の下ホルダ軸受け部22aと、この下ホルダ軸受け部22aにボルトにて固定された下向き開口半割り状の上ホルダ軸受け部22bとを備えている。これら上下のホルダ軸受け部22a,22bが刈取入力パイプ23の基端部(鉛直支軸21に近い側の端部)を回動可能に軸支している。
刈取入力パイプ23の先端部(鉛直支軸21とは反対側の端部)には、鋳鉄製等の軸受け部材25が設けられている一方、機体フレーム20の前部のうち左右中央寄りの部位には、軸受け部材25の下方に位置する箇所に、上向きに突出した支柱部材26が立設されている。
軸受け部材25は、支柱部材26の上板にボルト締結された上向き開口半割り状の下軸受け部25aと、この下軸受け部25aに横向きのボルト軸27を介して上下回動可能に取り付けられた上軸受け部25bとを備えている。
上軸受け部25bは、運転部8に設けられた刈取ロックレバー(図示せず)の操作にてボルト軸27回りに上下回動するように構成されている。また、上軸受け部25bは、図示しないばね手段の弾性付勢力にて、刈取入力パイプ23の先端部を下軸受け部25aと共に挟持し得る下向きの回動方向に常時付勢されている。
刈取ロックレバーの操作にて上軸受け部25bをボルト軸27回りに下向き回動させると、刈取入力パイプ23の先端部が上下の軸受け部25a,25bにて回動可能に把持(軸支)され、刈取部3が走行機体1の前面に位置した閉じ状態に保持される(図2及び図6の実線状態参照)。
かかる閉じ状態では、刈取入力パイプ23の両端に位置した鉛直支軸21及び支柱部材26の双方が、刈取部3の重量に起因して生ずる前倒れモーメントを分散して受けるから、刈取部3は安定的に支持される。
逆に、上軸受け部25bをボルト軸27回りに上向き回動させると、刈取入力パイプ23の先端部の把持が解除され、刈取部3が鉛直支軸21を回動中心として水平方向に開き回動可能な状態になる。この状態で、刈取部3を走行機体1の左外側方に向けて水平回動させることにより、刈取部3は、走行機体1の前面を開放した開き状態になる(図2及び図6の二点鎖線状態参照)。この場合、刈取入力パイプ23ひいては刈取部3は、鉛直支軸21にて片持ち梁の状態に支持される。
刈取入力パイプ23には、これと同心姿勢の刈取入力軸28が内蔵されている。刈取入力軸28の先端部は、刈取入力パイプ23の先端から外向き(左右中央側)に突出しており、この突出端部に刈取入力プーリ29が固着されている。刈取入力プーリ29とミッションケース12の動力伝達軸に固着されたプーリ(図示せず)とには、動力伝達用のベルト30が巻き掛けられている。
エンジン11からミッションケース12を経由した動力は、ミッションケース12の動力伝達軸から、プーリ29及びベルト30伝動系を介して、刈取入力パイプ23内の刈取入力軸28に伝達され、この刈取入力軸28から刈取前処理装置3の各装置13〜15に動力伝達される。
刈取入力パイプ23の中途部と鉛直支軸21の下端部との間には、刈取入力パイプ23と鉛直支軸21との剛性を高めるための筋交いアーム31が配置されている。
筋交いアーム31は、鉛直支軸21の下端部から離れるに連れて高さが高くなるように傾斜しており、上端部は刈取入力パイプ23の中途部に固定されている。筋交いアーム31の下端部には、平面視で左右外向きコ字状のブラケット部材32が設けられており、このブラケット部材32が鉛直支軸21に対して半径外側から嵌っている。
なお、ブラケット部材32の内部には、鉛直支軸21の外周面に当たるスライダ(図示せず)が設けられており、このスライダの存在にて、ブラケット部材32は鉛直支軸21の外周面に沿ってスムーズに滑り回動(摺動回動)できる。
刈取入力パイプ23における先端部寄りの箇所には、当該刈取入力パイプ23に固着されたギヤボックス33を介して、前方斜め下向きに延びる縦伝動パイプ34が取り付けられている。従って、刈取入力パイプ23と縦伝動パイプ34とは鉛直支軸21回りに水平回動可能になっており、且つ、縦伝動パイプ34は刈取入力パイプ23を中心にして上下方向に回動可能になっている。
縦伝動パイプ34の長手中途部には軸受けリブ35が下向きに突設されており(図3参照)、この軸受けリブ35には、油圧シリンダ36のピストンロッドが左右横長のピン37にて連結されている。詳細は図示していないが、油圧シリンダ36の後端部は機体フレーム20にピンにて回動可能に連結されている。
なお、刈取部3を開き回動させる場合は、前提の作業として、油圧シリンダ36と縦伝動パイプ34とを連結しているピン37を抜き外すと共に、ミッションケース12側のプーリと刈取入力プーリ29とに巻き掛けられたベルト30を外すことになる。
縦伝動パイプ34の下端に設けられた横長の横伝動パイプ38(図3参照)には、前向きに突出した複数本の分草フレーム39が横伝動パイプ38の長手方向に沿って適宜間隔で並設されている。これら分草フレーム39の下方にバリカン式の刈刃装置13が設けられている。各分草フレーム39の先端部には分草体16が突設されている。
図3に詳細に示すように、横伝動パイプ38の両端部には、縦フレームとしての縦状パイプ40が前方斜め上向きに延びるように立設されており、これら両縦状パイプ40間には、横長の引起伝動パイプ41が横架されている。
引起伝動パイプ41には、刈り取り条数に合わせた数(本実施形態では4本)の引起駆動ケース42が下向きに突設されている。これら引起駆動ケース42は、引起伝動パイプ41の長手方向(走行機体1の横幅方向)に沿って適宜間隔で並んでいる。
なお、引起伝動パイプ41の中途部と縦伝動パイプ34の上端部とは、上向き凸の湾曲状に形成された湾曲フレーム43にて連結されている。
各引起駆動ケース42の下方には、圃場に植立した未刈穀稈を引き起こすための穀稈引起装置14が配置されている。穀稈引起装置14は、分草体16を介して取り込んだ未刈穀稈を起立させる引起タインを有する縦長の引起ケース50と、当該各引起ケース50の後方下部に配置されたスターホイル51及び掻き込みベルト52とを備えている。
引起ケース50の上端部は引起駆動ケース42の下端部に取り付けられており、引起ケース50の下端部は、その近傍に位置する分草フレーム39に立設された分岐フレーム44にて支持されている。スターホイル51及び掻き込みベルト52は、これらの組に対応する引起ケース50の引起タインにて引き起こされた未刈穀稈の株元部を後方に掻き込むためのものである。スターホイル51及び掻き込みベルト52にて掻き込まれた未刈穀稈の株元部はバリカン式の刈刃装置13にて切断される(刈り取られる)。
穀稈引起装置14とフィードチェーン5の始端部との間には、刈刃装置13にて刈り取られた刈取穀稈をフィードチェーン5に向けて挟持搬送するための穀稈搬送装置15が配置されている。
図3及び図4に詳細に示すように、穀稈搬送装置15は、右2条分の刈取穀稈を左斜め後方に搬送する右下部搬送チェーン53と、左2条分の刈取穀稈を右斜め後方に搬送してその株元部を右下部搬送チェーン53の送り終端部近傍に合流させる左下部搬送チェーン54と、4条分の刈取穀稈の穂先部を寄せ集めながら左斜め後方に搬送する上部搬送タイン55と、右下部搬送チェーン53の送り終端部近傍にて合流した4条分の刈取穀稈の株元部をフィードチェーン5に向けて後ろ斜め上方に搬送する縦搬送装置としての縦搬送チェーン56と、縦搬送チェーン56とフィードチェーン5との間で刈取穀稈の株元部(より詳しくは株元寄りの中途部)の搬送を中継する補助搬送装置としての補助搬送チェーン57とを備えている。補助搬送チェーン57の送り側と対峙する箇所には、4条分の刈取穀稈の株元部を補助搬送チェーン57と共に挟持するための挟持ガイド部材60が配置されている(図1及び図3参照)。
この場合、上部搬送タイン55と縦搬送チェーン56と補助搬送チェーン57とは、側面視で上から、上部搬送タイン55、補助搬送チェーン57、縦搬送チェーン56の順に並べて配置されている。更に詳述すると、補助搬送チェーン57は、上部搬送タイン55の後端部と縦搬送チェーン56の後端部とにより上下から挟まれている。補助搬送チェーン57の送り終端部は、フィードチェーン5との刈取穀稈の受け渡しをスムーズに行うために、フィードチェーン5の始端部に近接させている(図3及び図4参照)。
縦搬送チェーン56にて横倒しの姿勢で送られてきた4条分の刈取穀稈の株元部は、補助搬送チェーン57及び挟持ガイド部材60にて挟持搬送され、フィードチェーン5の始端部に受け継がれる。そして、フィードチェーン5に受け継ぎ搬送された刈取穀稈の穂先部が脱穀部4における扱室内の扱胴17にて脱穀処理される。
実施形態では、刈取入力パイプ23内の刈取入力軸28に伝達された動力が、縦伝動パイプ34内の縦伝動軸を介して、横伝動パイプ38内の横伝動軸に伝達されるように構成されている。そして、この横伝動軸からの動力伝達にて、引起ケース50の引起タイン、スターホイル51、掻き込みベルト52、左右の下部搬送チェーン53,54、及び刈刃装置13が駆動するように構成されている。
縦伝動パイプ34内の縦伝動軸に伝達された動力の一部は、縦伝動軸の中途部に設けられたベベルギヤ機構を介して、前方斜め上向きに延びる縦搬送駆動軸58(図3参照)に分岐して伝達され、この縦搬送駆動軸58からの動力伝達にて、縦搬送チェーン56が駆動するように構成されている。
一方、刈取入力軸28に伝達された動力の一部は、当該刈取入力軸28の中途部に設けられたベベルギヤ機構を介して、右斜め上向きに延びる搬送駆動軸59(図3及び図5参照)に分岐して伝達されるように構成されている。搬送駆動軸59からの動力は、上部搬送タイン55を駆動させると共に、補助搬送チェーン57を駆動させるように構成されている。
図3に示すように、刈取部3の前部のうちフィードチェーン5寄りの一側方(実施形態では左側方)に位置した縦状パイプ40の長手中途部には、前後に長い丸パイプ製の支持フレーム45の前端部が取り付けられている。支持フレーム45は、側面視で上向き凸状に湾曲又は屈曲した形態に形成されており、支持フレーム45の後端部は、フィードチェーン5の前方で且つ補助搬送チェーン57より上方に位置している。この支持フレーム45の後端部に、補助搬送チェーン57の送り側と対峙して4条分の刈取穀稈の株元部を補助搬送チェーン57と共に挟持するための挟持ガイド部材60が吊支されている。
支持フレーム45の中途部には、弾性を有する長板ばね製の株元押え部材61が、挟持ガイド部材60の下方を通って後ろ向きに延びるように取り付けられている。株元押え部材61は、縦搬送チェーン56及び補助搬送チェーン57にて搬送されてきた刈取穀稈の株元部をフィードチェーン5に向けて案内(ガイド)して、当該フィードチェーン5の始端部に到着した株元部を上方から押え付けるためのものである。実施形態の株元押え部材61は、刈取穀稈の多寡に応じてフィードチェーン5の始端部に接離する方向に弾性変形するように構成されている。
なお、図1に示すように、支持フレーム45には、刈取穀稈の穂先部を検出するための扱ぎ深さセンサ62を吊支するための逆U字状のセンサーパイプ63も取り付けられている。図3では、扱ぎ深さセンサ62とセンサーパイプ63との図示を省略している。
(3).機体フレームの詳細及び鉛直支軸の補強構造
次に、図5〜図7を参照しながら、機体フレームの詳細と鉛直支軸の補強構造とについて説明する。
走行機体1の機体フレーム20は、適宜間隔で左右並列状に配置された前後長手の桁部材71の複数本と、適宜間隔で前後並列状に配置された左右長手の梁部材72の複数本とを、平面視略格子状に連結してなるものである。
以下の説明では、機体フレーム20のうち進行方向左端に位置した桁部材71から右方への並び順に、第1桁部材、第2桁部材、第3桁部材・・・と称し、それぞれの符号には並び順に対応したアルファベットを付している(例えば第1桁部材の符号は71a、第2桁部材の符号は71b等)。
また同様に、機体フレーム20のうち進行方向前端に位置した梁部材72から後方への並び順に、第1梁部材、第2梁部材、第3梁部材・・・と称し、それぞれの符号には並び順に対応したアルファベットを付している(例えば第1梁部材の符号は72a、第2梁部材の符号は72b等)。
機体フレーム20のうち左端に位置した第1桁部材71aと前端に位置した第1梁部材72aとが交差する箇所(機体フレーム20の左前コーナ部)には、下向き開口略箱型の刈取架台73が溶接等にて固着されている。実施形態では、この刈取架台73上に、刈取部3を水平回動可能に支持する鉛直支軸21が立設されている。なお、実施形態の補強プレート24は、鉛直支軸21における後面側の上下中途部位と刈取架台73の上面後部との間に溶接等にて固着されている。
一方、刈取部3が閉じ状態のときに刈取入力パイプ23の軸受け部材25を下方から支持する支柱部材26は、第1桁部材71aより左右内側に位置した第2桁部材71bと第1梁部材72aとが交差する箇所に立設されている。
図5〜図7に示すように、第1梁部材71aより後方に位置した第2梁部材72bと鉛直支軸21との間には、金属長板製の回動支持フレーム80が配置されている。回動支持フレーム80は鉛直支軸21から離れるに連れて高さが低くなるように傾斜しており、その一端部(実施形態では左端部)は、鉛直支軸21における前面側の上下中途部位に溶接等にて固着されている。回動支持フレーム80の他端部(実施形態では右端部)は、第2梁部材72bの左右中央寄りの上面部(第2桁部材71bとの交差箇所)に溶接等にて固着されている。換言すると、鉛直支軸21と第2梁部材72bとは、正面視において鉛直支軸21から第2梁部材72bに向けて斜め下向きに傾斜した回動支持フレーム80にて連結されている。
また、平面視においては、鉛直支軸21を中心として、当該鉛直支軸21から刈取部3の重心Gに延びる仮想線VLと回動支持フレーム80とで挟まれた夾角θが、刈取部3が閉じた状態では鋭角θ1で、刈取部3が開き回動するに連れて鈍角θ2にまで広がるように、回動支持フレーム80の延びる向きが設定されている(図7参照)。実施形態の回動支持フレーム80は、各端部の固着位置から明らかなように、平面視において鉛直支軸21における前面側の上下中途部位から右斜め後方に傾斜して延びている。
(4).作用及び効果
以上の構成において、まず、刈取部3が閉じた状態では、刈取入力パイプ23の両端に位置した鉛直支軸21及び支柱部材26の双方が、刈取部3の重量に起因して生ずる前倒れモーメントを分散して受けるので、刈取部3は安定的に支持される。
一方、刈取入力パイプ23の先端部の把持を解除して、刈取部3が鉛直支軸21を回動中心として水平方向に開き回動可能になると、刈取部3は片持ち梁の状態になる。このとき、鉛直支軸21には、刈取部3の重量に起因して、重心Gに向けて倒れ込む方向に前倒れモーメントMが作用する。
この点、実施形態では、鉛直支軸21と第2梁部材72bとを、鉛直支軸21から離れるに連れて高さが低くなるように傾斜した回動支持フレーム80にて連結しているから、回動支持フレーム80が鉛直支軸21の剛性を補完するための強度メンバーとして機能することになる。
しかも、実施形態においては、鉛直支軸21と第2梁部材72bとをつなぐ回動支持フレーム80の延びる向きは、平面視において鉛直支軸21を中心として仮想線VLと回動支持フレーム80とで挟まれた夾角θが、刈取部3を開き回動させるに連れて鋭角θ1から鈍角θ2にまで広がるような向きに設定されている。
このため、刈取部3が開き回動可能な状態では、仮想線VLと回動支持フレーム80とのなす夾角θが閉じ状態のときと同様に鋭角θ1になり、回動支持フレーム80には、鉛直支軸21に掛かる右斜め前方の前倒れモーメントM1の一部が主に圧縮力として分散作用する。
また、刈取部3が鉛直支軸21回りに更に開き回動するに連れて、仮想線VLと回動支持フレーム80とのなす夾角θは鋭角θ1から鈍角θ2にまで広がるから、回動支持フレーム80には、鉛直支軸21に掛かる左斜め前方の前倒れモーメントM2の一部が主に引張り力として分散作用する。
すなわち、回動支持フレーム80にて、刈取部3の開閉状態で作用方向が変化する鉛直支軸21への前倒れモーメントMの一部を確実に支える(受ける)ことができる。
従って、鉛直支軸21自体の剛性を厚肉化等にて高めたりしなくても、1本の回動支持フレーム80を追加するだけで、鉛直支軸21の刈取部3に対する支持強度を向上でき、その結果、開き回動した刈取部3に対する支持安定性を向上できるのである。
(5).その他
上記した実施形態の各構成は図示のものに限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
コンバインの側面図である。 コンバインの平面図である。 刈取部の概略側面図である。 刈取部の概略平面図である。 刈取部の支持構造を示す概略正面図である。 刈取部の支持構造を示す概略平面図である。 刈取部の水平回動の態様を示す概略平面図である。
符号の説明
G 刈取部の重心
VL 平面視で鉛直支軸と刈取部の重心とを結ぶ仮想線
θ 平面視で仮想線と回動支持フレームとのなす夾角
1 走行機体
3 刈取部
4 脱穀部
5 フィードチェーン
13 刈刃装置
14 穀稈引起装置
15 穀稈搬送装置
20 機体フレーム
21 鉛直支軸
22 ホルダ部材
23 水平支軸としての刈取入力パイプ
34 縦伝動パイプ
36 油圧シリンダ
50 引起ケース
51 スターホイル
52 掻き込みベルト
53 右下部搬送チェーン
54 左下部搬送チェーン
55 上部搬送タイン
56 縦搬送チェーン
57 補助搬送チェーン
71 桁部材
72 梁部材
73 刈取架台
80 回動支持フレーム

Claims (2)

  1. 前後方向に延びる複数本の桁部材と左右方向に延びる複数本の梁部材とを格子状に連結してなる機体フレームを有する走行機体と、前記走行機体の前部に配置された刈取部とを備えており、
    前記機体フレームのうち左右一側端に位置した第1桁部材とその前端に位置した第1梁部材とが交差する箇所には、起立状の鉛直支軸が立設されており、
    前記刈取部は、前記鉛直支軸を回動中心として、前記走行機体の外側に向けて水平回動可能に構成されているコンバインであって、
    前記第1梁部材より後方に位置した第2梁部材と前記鉛直支軸とは、前記鉛直支軸から離れるに連れて高さが低くなるように傾斜した回動支持フレームにて連結されており、
    平面視において、前記鉛直支軸と前記刈取部の重心とを結ぶ仮想線と、前記回動支持フレームとのなす夾角が、前記刈取部を前記走行機体の外側に向けて水平回動させるに連れて鋭角から鈍角にまで広がるように、前記回動支持フレームの延びる向きが設定されていることを特徴とするコンバイン。
  2. 前記回動支持フレームは、平面視において前記鉛直支軸から前記第2梁部材の左右中央寄りの部位に向けて延びていることを特徴とする請求項1に記載したコンバイン。
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