JP2007535355A - 掃除用機器のための付属装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、ハウジング(24)と下方を向く吸引開口(16)とを具備してなるヘッド(12)と、掃除用機器のホースまたは杖に対して取り付けるべく構成されたネック(22;122)とを有する掃除用機器のための付属装置(10;100)を提供する。ネック(22;122)とヘッド(12)との間には、ヘッド(12)に対するネック(22;122)の回動を可能とするための回動可能な接続部(28)が設けられ、しかも掃除される面(40)の上で付属装置(10;100)を移動可能に支持するための車輪機構(30;130)が設けられる。車輪機構(30;130)は付属装置(10;110)のネック(22;122)に配設される。好ましい実施形態では、車輪機構(30;130)は、通常、掃除される面(40)と接触状態となるが、車輪機構(30;130)と掃除される面(40)との接点あるいは接点群は、ヘッド(12)に対するネック(12;122)の回動ポジションに依存する。

Description

本発明は掃除用機器、特に真空掃除機(ただしこれには限定されない)のための付属装置に関する。

真空掃除機は、通常、直立型あるいはシリンダ型である。シリンダ型掃除機は、本体部内に空気流を引き込むためのモーターおよびファンユニットを含む本体部と、空気流から埃や塵を取り除き処分のためにそれを保持する分離装置とからなる。分離装置は、サイクロン式分離装置、バッグあるいはフィルターあるいはそれらの組み合わせとすることができる。ホースおよび杖のアセンブリが本体部の吸入口に接続され、そして吸引開口を有する床用具の形態の付属装置は、本体部から離れた杖の端部に取り付けられ、これによって吸引開口を、ユーザーが掃除しようとする面を横切って移動させることができる。直立型掃除機は、通常、本体部と共に、掃除される面を横後って移動させられる、真空掃除機の本体部に恒久的に取り付けられた掃除機ヘッドを有する。だが、多くの直立型掃除機も、たとえば床用具のような付属装置を取り付けることができる、取り外し可能あるいは分離可能なホースおよび杖のアセンブリを備えることによって、シリンダ型掃除機のように機能させることができる。

それゆえ本明細書では、「付属装置」との用語は、真空掃除機が直立型機器またはシリンダ型機器のいずれであっても、床またはその他の面を掃除するために真空掃除機の一部を形成するホースおよび杖のアセンブリに対して取り付け可能な用具を意味するものとして使用している。この用語はまた、スチーム式掃除機、床ポリシャなどのような、その他の掃除用機器と共に使用できる付属装置を含む。

さまざまな公知の床用具(床掃除具)は、下方を向く吸引開口を画定するハウジングを有するヘッドと、それと共にこの床用具が使用されることになる掃除機のホースおよび杖のアセンブリのうちの杖に対して接続可能なネックとからなる。ネックは、通常使用時のヘッドに対する杖のポジションの変化を許容するためヘッドに対して回動可能に接続されるが、ヘッドが床面を横切って移動することを可能とする車輪機構は、ヘッドによって支持される。それゆえ床用具はステアリング機能を持たず、そのため掃除される床面上に配置された、たとえば家具のような障害物の周りを移動させるのが困難になることがある。

本発明の目的は、公知の付属装置と比べて可動性能が改善された、真空掃除機あるいはその他の掃除用機器のための装輪型付属装置を提供することである。

本発明は、掃除用機器のための付属装置であって、ハウジングと下方に向けられた吸引開口とを具備してなるヘッドと、掃除用機器のホースまたは杖に対して取り付けるべく構成されたネックと、ヘッドに対するネックの回動を可能とするための、ネックとヘッドとの間の回動可能な接続部と、掃除される面上で付属装置を移動可能に支持するための車輪機構とを具備してなり、この車輪機構が付属装置のネックに配設されている付属装置を提供する。

好ましくは、上記車輪機構は掃除される面と接触状態となると共に、掃除される面との接点あるいは接点群は、ヘッドに対するネックの回動ポジションに依存するようになっている。

本発明による付属装置は、公知の床用具およびその他の装輪型付属装置よりも可動性に優れる。

上記車輪機構はネックの両側に配設された一対の離間した車輪から構成でき、この車輪の一方は、使用時、ネックがヘッドに対して回動させられたとき、掃除される面から離れるよう持ち上げられる。このようにして掃除される床との接点は、ヘッドに対するネックのポジションに依存して変更でき、しかもこれによって障害物の周りでの付属装置の操作性が改善される。

好ましい実施形態では、回動可能な接続部は、掃除される面に対して傾けられた平面内に存在する。これによって上記機構のステアリング性能がさらに一層改善される。なぜなら、使用時、ユーザーが杖に捻り力を加えると、これに応答してヘッドが回動するからである。

ここで、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。

図１および図２に床用具(床掃除具)１０を示すが、これは本発明による真空掃除機用の付属装置を形成している。床用具１０はハウジング１４から形成されたヘッド１２を有するが、このハウジング１４は、その下面に形成された吸引開口１６を有する。回転可能なブラシバー１８が、ハウジング１４内で、吸引開口１６の直上に支持されており、これによって、このブラシバー１８で支持された剛毛すなわちビーター(beaters)は、ブラシバー１８が回転するとき吸引開口１６から突出し、掃除される面を掻き立てる。ブラシバー１８はタービン２０および駆動ベルト(図示せず)によって駆動されるが、このタービン２０を通って空気が真空掃除機のモーターによって引き込まれる。ハウジング１４の正確な形状、ブラシバー１８の位置、そしてブラシバーを駆動するための手段は、本発明にとって重要なことではなく、ここではこれ以上説明しない。

床用具１０はまたネック２２を含み、このネック２２は前部２４および後部２６を有する。前部２４は、ヘッド１２に対して、回動可能なカップリング２８を用いて連結されているが、このカップリング２８については以下で、さらに詳しく説明する。前部２４は概してヘッド１２から離れるように延在し、しかも前部２４自体に回転可能に配設された二つの車輪３０を支持している。後部２６は、それを中心として車輪３０が回転する軸線３２と一致する軸線を中心として、前部２４に対して回動可能に連結されている。後部２６は、それと共に床用具が使用される真空掃除機の本体部に対して取り付けられた杖またはホースを受けるための、前部２４から離れるよう突出するカラー３４を有する。ホースまたは杖をカラー３４上で保持するために、キャッチ３６が後部２６に設けられているが、もし望むのであれば、これは省略してもよい。

車輪３０は横方向に、すなわち床用具１０の通常の移動方向(図１の矢印Ａによって指し示す)と直交する方向に離間している。車輪３０は、それゆえ、ヘッド１２の後方であってかつ回転可能なカップリング２８の後方において、床用具１０のネック２２の両側に左右対称に存在している。各車輪３０は、吸引開口１６が掃除される面と平行に存在しかつ前部２４が実質的に水平であるとき、車輪３０が掃除される面と接触状態となるような寸法とされる。これは図３ａに示すとおりである。車輪３０はそれゆえ床用具１０を支持し、そして床用具１０が、掃除される床面を横切って移動することを可能とする。図３ｂに示すのは、ネック２２の後部２６の、軸線３２を中心として前部２４に対して回動する機能である。この動きは、通常使用時(この間に床用具１０は床４０を横切って前方に押しやられかつ後方に引き戻される)に、カラー３４に取り付けられた杖(図示せず)の、床に対する傾きの変化(矢印Ｂ参照)を許容するために必要である。

図３ａおよび図３ｂにはまた回動可能なカップリング２８を示すが、このカップリング２８によって床用具１０のネック２２がヘッド１４に対して取り付けられている。回動可能なカップリング２８は同心状に配置された二つのカラー(ヘッド１２およびネック２２のそれぞれに一つずつ配置されている)を具備しており、それらは互いに回動可能である。それを中心として上記カラーが回転できる軸線３８は、掃除される面４０に対して傾斜している(図３ｂ参照)。軸線３８が傾斜している理由について、以下で、さらに詳しく説明する。

図４ａに示すのは、それが通常の使用状態にあるときに後方から見た床用具１０である。ヘッド１２は掃除される面４０の上に水平状態で載っており、その結果、吸引開口１６は床４０と平行に存在している。カラー３４が真空掃除機のホースおよび杖のアセンブリに取り付けられ、そしてモーターを作動させたとき、空気流が吸引開口１６を経て床用具１０内に引き込まれ、そして埃や屑が空気流と共に床用具１０内に引き込まれる。同時に、空気がタービン２０を経て床用具１０内に引き込まれ、この結果、ブラシバー１８がその軸線を中心として駆動され、そして床カバーは、そこから可能な限り多くの埃や屑が放出されるよう掻き立てられる。空気流は、床用具のネック２２に沿ってホースおよび杖のアセンブリへと、そしてそこから真空掃除機の分離機構へと流動し、そこで埃や屑が分離させられると共に保持され、その一方で清浄化された空気は大気中に戻される。

図４ａに示すポジションでは、床用具３０の車輪３０はいずれも床４０に接している。この結果、床４０との二つの接点はネック２２の軸心を中心として左右対称に位置している。カラー３４に対して取り付けられた杖が床４０に対してなす角度の変化は、図３ａおよび図３ｂに示すように、ネック２２の後部２６の回動動作によって許容される。だが、車輪３０がネック２２に配されているという事実は、カラー３４に対して取り付けられた杖を、床用具１０のステアリングを実現するために、その長手方向軸線(これは図３ｂに示すカラー３４の長手方向軸線と一致する)を中心として捻ることができることを意味する。これは、図４ｂおよび図４ｃに示すように、床用具１０のネック２２を回動させることによって達成される。図４ｂにおいて、杖は、時計回り方向に、その軸線を中心として捻られており、この結果、ネック２２は時計回り方向に軸線４２を中心として同様に捻られている(矢印Ｃ参照)。これによって、左側の車輪３０ａが床４０から離れるよう持ち上げられており、その結果、床４０との唯一の接点は、ネック２２の右側に位置させられた右側車輪３０ｂの下側縁部のみとなる。(床用具１０の軸心を中心とする)非対称接点を有する当該状態は、床４０との接点がネック２２を中心として対称に配置された図４ａの状態よりも、より優れたステアリング性能をもたらす。これによって、車輪３０ａ,３０ｂの両方が床４０と接触したままである場合よりも、極めて容易に、床用具１０を右に方向転換する(旋回させる)ことが可能となる。

同様に、図４ｃは、杖が反時計回り方向に捻られ、これによってカラー３４が反時計回り方向に軸線４２を中心として捻られた際(矢印Ｄ参照)に、後方から見た床用具のポジションを示す。この場合、左側車輪３０ａは床４０と接触したままであり、一方で、右側車輪３０ｂは床から離れるよう持ち上げられている。先と同様、この接点は対称的状態から、接点がネック２２の左側にのみ位置した非対称的状態へと変化する。このポジションでは、車輪３０ａ,３０ｂの両方が床４０と接触した状態にある場合よりも、極めて容易に、床用具１０を左に方向転換する(旋回させる)ことが可能となる。

図４ｂおよび図４ｃには、ネック２２を後部２６が概して水平ポジションにある状態で示しているが、図３ｂに示すように、後部２６が垂直線に対して傾斜した状態で、捻り動作を行えることは明白であろう。

回転可能な上記カップリング２８は、床用具１０の前方移動方向(図１に矢印Ａで示す)と概ね直交する平面内で、ヘッド１２に対してネック２２が回動することを可能とする。これは重要なことである。なぜなら、車輪３０の一方が床４０から離れるよう、それを持ち上げるためにネック２２を回動させた場合、吸引開口１６も床と平行なままであるようヘッド１２が床と平行なままであることが非常に望ましいからである。吸引開口が傾くと床用具１０のピックアップ性能に悪影響が及ぶが、これは、部分的には、空気がハウジングと床との間で用具内に流れ込むという理由により、そして部分的には、ブラシバーが床カバーから、その最適距離だけ離れて機能しなくなるという理由による。回動可能なカップリング２８の回動機能によって、床用具１０のネック２２が捻られた際、吸引開口１６が床４０の上で水平なままでいることが可能となっている。

上述したように、回動可能なカップリング２８は、このカップリング２８のカラーが、掃除される床面４０に対して傾斜させられた軸線３８を中心として互いに回動することを可能にする。その理由は、杖を上記のとおり軸線４２を中心として捻ったとき、軸線３８の傾きによって床用具１０のヘッド１２が捻り動作と同じ方向に回動させられるからである。したがって、図４ｂに関連付けて説明したように、杖が右側に捻られ、そして左側の車輪３０ａが床から持ち上げられた場合、ヘッド１２は右側に向って回動し、この結果、さらに容易に床用具１０を障害物の周りで操作できるようになる。同様に、右側車輪３０ｂが床から持ち上げられるよう杖を左側に捻った場合、ヘッド１２は左側に向って回動し、そしてこれによって床用具１０のステアリング性能がこの方向に改善される。こうした状態のもとでも、ヘッド１２は床４０に対して水平なままであり、この結果、吸引開口１６は床と平行に存在するようになり、ピックアップ(吸い込み)性能が低下することはない。

上記実施形態では、床用具１０のネック２２の傾動は、本質的に、車輪３０の一方を床から離れるよう持ち上げることを伴う。この動作を容易なものとするため、車輪３０のそれぞれの周縁部の断面形状には、図４ａないし図４ｃに示すような丸みが付けられる。これによって回動動作を行わせるのに要するトルクが最小限に抑えられる。だが、各車輪３０と床との間の接点の横方向位置は、ネック２２が傾くときも、ほぼ一定に保たれる。それにもかかわらず、車輪３０と掃除される床４０との間の接点の数は、杖の捻り動作に、したがってヘッド１２に対するネック２２の回動ポジションに依存する。

本発明の第２実施形態を図５ａないし図５ｃに示す。図５ａないし図５ｃに示す床用具１１０と先に説明した実施形態との唯一の差異は、車輪１３０のサイズおよび形状である。この第２実施形態では車輪１３０は比較的幅広であり、しかも横方向に円弧形状となった周縁部１３２を有する。周縁部１３２は、ネック１２２に最も近接したポイント１３２ａにおいて最大直径を呈し、かつそれが車輪１３０の側面部１３４と一つになるポイント１３２ｂにおいて最小直径を呈する。ポイント１３２ａとポイント１３２ｂとの間で、上記周縁部は部分円形状の断面を有する。床用具１１０の残部は、上記床用具１０と同一である。床用具１１０が図５ａに示すように通常使用状態にある場合、各車輪１３０の周縁部１３２の最内部分(すなわち最大直径のポイント１３２ａ)は、掃除される面と接触状態となる。

カラー１３４に取り付けられた杖を図５ｂに示すように時計回り方向に捻った際、左側の車輪１３０ａは床から離れるよう持ち上げられ、この結果、車輪１３０ａと床との間には接点が存在しなくなる。唯一の接点は、それゆえ、右側車輪１３０ｂの周縁部１３２のみである。最初、捻り角が小さいとき、接点は最大直径のポイント１３２ａに、あるいはその近傍に留まる。だが、捻り角が増大するにつれて、接点は最小直径のポイント１３２ｂの方に移動していく。これは、車輪１３０の幅および周縁部１３２の円弧形状に起因する。同様に、杖を逆方向に、すなわち反時計回りに捻った場合、接点のポジションが杖の捻り角度に依存した状態で、右側車輪１３０ｂは床から離れるよう持ち上げられ、かつ唯一の接点は床と左側車輪１３０ａの周縁部１３２との間となる。杖の捻り角が増大するにつれて、床用具１１０の可動性(操作性)も向上する。

本発明を上記実施形態の正確な細部に限定することを意図してはおらず、変更および改変は当業者にとって明白であろう。たとえば、床用具は、ブラシバーを駆動するよう設計されたタービンを、あるいはそれどころかブラシバーを備えている必要すらない。

本発明による掃除用機器のための付属装置の斜視図である。 図１の付属装置の底面図である。 第１のポジションでの図１の付属装置の側面図である。 第２のポジションでの図１の付属装置の側面図である。 正常な使用状態での図１の付属装置の背面図である。 右側に旋回している図１の付属装置の背面図である。 左側に旋回している図１の付属装置の背面図である。 正常な使用状態を示す、本発明による代替付属装置の背面図である。 右側に旋回している、本発明による代替付属装置の背面図である。 左側に旋回している、本発明による代替付属装置の背面図である。

符号の説明

１０ 床用具
１２ ヘッド
１４ ハウジング
１６ 吸引開口
１８ ブラシバー
２０ タービン
２２ ネック
２４ 前部
２６ 後部
２８ カップリング
３０ 車輪
３２ 軸線
３４ カラー
３６ キャッチ
３８ 軸線
４０ 床
４２ 軸線
１１０ 床用具
１２２ ネック
１３０ 車輪
１３２ 周縁部
１３４ 側面部

Claims (10)

1. 掃除用機器のための付属装置であって、
   ハウジングと下方に向けられた吸引開口とを具備してなるヘッドと、
   前記掃除用機器のホースまたは杖に対して取り付けるべく構成されたネックと、
   前記ヘッドに対する前記ネックの回動を可能とするための、前記ネックと前記ヘッドとの間の回動可能な接続部と、
   掃除される面の上で付属装置を移動可能に支持するための車輪機構と、を具備してなり、
   前記車輪機構が付属装置の前記ネックに配設されていることを特徴とする付属装置。
2. 使用時、前記車輪機構は前記掃除される面と接触状態となると共に、前記掃除される面との接点あるいは接点群は、前記ヘッドに対する前記ネックの回動ポジションに依存するようになっていることを特徴とする請求項１に記載の付属装置。
3. 前記車輪機構は前記ネックの両側に配設された一対の離間した車輪からなり、前記車輪の一方が、使用時に前記ネックが前記ヘッドに対して回動させられたとき、掃除される面から離間するよう持ち上がるようになっていることを特徴とする請求項２に記載の付属装置。
4. 各車輪の周縁部は湾曲していることを特徴とする請求項３に記載の付属装置。
5. 各車輪の周縁部は部分円形状を有することを特徴とする請求項４に記載の付属装置。
6. 前記回動可能な接続部は、前記掃除される面に対して傾斜した軸線を中心とする、前記ヘッドと前記ネックとの間の相対的回動を可能とするようになっていることを特徴とする請求項１ないし請求項５のいずれか１項に記載の付属装置。
7. 前記ネックは前部および後部を有すると共に、前記後部は前記前部に対して回動可能に連結されていることを特徴とする請求項１ないし請求項６のいずれか１項に記載の付属装置。
8. 前記後部は、前記車輪機構の軸線と一致する軸線を中心として、前記前部に対して回動可能に連結されていることを特徴とする請求項７に記載の付属装置。
9. 床用具であることを特徴とする請求項１ないし請求項８のいずれか１項に記載の付属装置。
10. 実質的に、図示した実施形態のいずれか一つを参照して説明したような掃除用機器のための付属装置。

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