JP2007534489A - 中空形材の切断工具及び切断方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は中空形材(2)切断用の工具(1)に関する。本発明によれば、工具(1)は、中空形材(2)に付属するフランジ(3)の切断用、並びに、内部高圧成形法による中空形材(2)の成形用として設計される。工具(1)は、長さ方向に平行に延びる少なくとも1つの切断装置を備えており、この切断装置は、中空形材(2)の横断方向に動かすことができる切断刃(5)を有している。中空形材(2)に面する切断装置(4)の側面(6)が成形型の壁面(17)の形に設けられ、内部高圧成形の間、中空形材(2)がその壁面(17)に対して当てがわれる。さらに、工具(1)は、型押し型(11)と、それに同軸に形成される穿孔型(13)とを有することができる。これによって、切断と内部高圧変形法とに加えて、中空形材(2)の型押し及び/又は穿孔を必要に応じて行うことができる。
Description
本発明は、請求項1の前段に記載の中空形材の切断工具と、請求項9の前段に記載の関連する方法とに関する。
特許文献1は中空体の切断方法を開示している。この方法は、第1の切断刃に沿う機械的切断と、第2の切断刃に沿う内部の高圧力による切断とを組み合わせて適用する方法に基づいている。この場合、中空体を内部高圧成形法に従って変形するという状況が、好ましくは内部高圧成形が既に効果的に行われた後に、中空体を長さ方向に対して横断方向に切断するためにも用いられる。
特許文献2は、精密切断法及びそれに関連する装置を開示している。この目的に対して、打ち抜き帯材が、最初の型押し段階においては、少なくとも1つの押さえ金具によって固定面に対して支持され、後で完成品となる部分が、好ましくはバネの基礎台のバネ力に対して、型押し型の中に同時に又は時間遅れをもってプレスされる。この段階において、後で完成品となる部分の側面にすべり面が生成される。続いて、型押し段階に続く第2の分離切断段階においては、打ち抜き帯材が少なくとも1つの押さえ金具によって固定面上に支持され、後で完成品となる部分が分離ポンチによって分離型の中に切断分離される。
特許文献3は加工部品の加工方法を開示している。この場合は、基本的に垂直に動く加工工具が少なくとも1つのステーションに配置され、基本的に水平に動く加工工具が少なくとも1つの別のステーションに配置されて、これらの加工工具が加工部品を加工する。この方法においては、少なくとも2つの加工部品が好ましくは互いに軸対称に配置され、その間に隙間空間を残した状態で、各ステーションにおいて同時に加工される。さらに、この方法を実行するに適した装置が開示されている。例えば、プレス機械として設計されるこの装置は、例えば金属シートの加工部品の深絞り加工後に、その深絞り加工に続いて、加工部品の空間的に異なる方向を向いた面に切断/穿孔加工を行うことを可能にしており、それによって装置の能力を高めている。
特許文献4はポンチ及び型を備えた多重の動きを呈するプレス機械を開示している。このポンチ及び型はポンチの動きによって互いに対して動くことができる。このポンチに対向する反対側の型の中に、対向ポンチが配置される。この対向ポンチは、プレス機械の中に収納される油圧シリンダによって、独立にかつ可変の力で動かすことができる。さらに加えて、あるいは代替的に、対向型が、プレス機械のポンチに隣接させて型の反対側に配置される。この対向型も、同様に、プレス機械の中に収納される油圧シリンダによって独立にかつ可変の力で動かすことができる。この場合、対向ポンチを、プレス機械の一部として、プレス機械とは独立に、かつ任意の所要の調整可能な力で動かすことができる点が重要である。この点が、付加的な動きを規定する因子である。この対向ポンチはプレス機械の一部であるので、この付加的な動きによって、多重の動きを呈するプレス機械が作り出される。
特許文献5は、深絞りされた部品を切り揃える工具を開示している。
本発明は、特に合理的な製造方法を実現し得る内部高圧成形法の詳細を定める課題に関する。さらに、特にこの方法の種々の加工段階を組み合わせ得るような、この方法に適した工具を提供しなければならない。
この課題は、本発明によれば独立請求項の主題によって解決される。有利な実施形態が従属請求項の主題である。
本発明は、中空形材に付属するフランジの切断と、内部高圧成形法による中空形材の成形との両用途のための工具を設計するという一般的な考えに基づいている。この工具は少なくとも1つの切断装置を有しており、この切断装置は、中空形材の横断方向に動かすことができ、かつ長さ方向に平行に延びている。この場合、中空形材に面する切断装置の側面は成形型の壁面として設計され、切断加工後、その切断加工に続く内部高圧成形の間、中空形材がその壁面に押し付けられる。
従って、本発明による工具は、切断装置上に形成される切断刃を中空形材の横断方向に動かすことによって、その切断刃でもって、中空形材の長さ方向に延びるフランジを長さ方向に平行に少なくとも部分的に切り落とす。フランジを切り落とした後、中空形材に面する切断装置の側面は成形型の壁面として用いられ、内部高圧成形の間、中空形材の外側がその壁面に押し付けられる。この場合、本発明による工具においては、内部高圧成形加工が開始される前に中空形材ブランクに対する切断加工が完了することが想定されている。
従って、本発明による解決法は、方法の2段階、すなわちフランジの切断とそれに続く内部高圧成形とを単一の工具において1つの製造工程で効果的に実施し得るという利点を提供し、これによって、合理的な製造工程が実現される。このため、本発明による解決法によれば製造方法が合理化され、時間又はコスト面の利点の実現が促進される。
本発明の解決法の発展形態によれば、工具が、互いに対して動かすことができる下型と上型とを有している。この場合、切断装置はどちらか1つの型に一体化されて、切断刃は当該型の一体的な一部分を形成するか、あるいは、切断刃が別個の構成要素として設計されて、どちらか1つの型の固定位置に固定取り付けされるか、あるいは、切断装置がどちらか1つの型にストロークが調節可能なように配置されるかのいずれかである。工具上における切断装置の配置に関するこのような多様性が、製造法に適した切断装置の配置の変形態様に関する幅広い可能性を本発明が開いていることを既に示している。例えば、切断装置を、どちらか1つの型の固定位置に固定取り付けされる別個の構成要素として設計すると、比較的多数の切断加工後に切断装置又は切断刃を容易かつ速やかに交換することが可能であり、その結果、工具のメンテナンスコストを低減し得るという利点が得られる。もし、切断装置をどちらか1つの型にストロークが調整可能なように配置すると、動かすべき切断装置の重量が上型又は下型に比べて軽いので、工具の運転がきわめて円滑になる。一方、切断装置をどちらか1つの型に一体化するか、あるいは切断刃を一体的な構成要素として設計すると、結果的に特別に正確かつ強力な切断加工を実現し得るという利点が得られる。従って、本発明による解決法の場合、どちらか1つの型に切断装置を配置する多くの方法が可能であり、本発明による解決法によって、加工すべき材料及び/又は加工部品に関する非常に多様な要求に柔軟に対応することが可能になる。
本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも切断加工中、中空形材のフランジを固定する少なくとも1つの押さえ金具が切断刃の範囲に設けられる。この押さえ金具は、切断加工と成形加工との前及びその加工中に、中空形材に面する切断装置の側面に中空形材を押し付ける位置決め装置と組み合わされて、切断加工の間、中空形材を固定位置に確実に保持し、これによって、高品質の正確な切断を保証する。さらに、この押さえ金具は、工具内部において中空形材を常に同一の位置に位置決めするので、その結果として、高い再現性を有する寸法精度と、従って製造されるべき中空形材の均質性とが実現される。
中空形材の長さ方向に対して横断方向に動かすことができる型押しポンチで、成形加工後に中空形材の外側を型押し成形する型押しポンチを都合よく設けることができる。この方式によって、本発明による解決法は、切断加工及び内部高圧成形加工以外に型押し加工を、実質的に同時に、しかし工具を交換することなく実施し得るという長所を有している。その結果、本発明の工具による別の製造工程を各ワークステーションの中に組み込むことができる。この場合、型押しポンチは、それが、型押し加工中、対応する開口内において切断装置を横切って貫通するように配置することができる。この方法においては、型押しポンチが、切断装置の成形型の壁面に押圧されている中空形材の外側を、内部高圧力に抗して型押し成形する。これは、特に厳密かつ寸法的に正確な型押し成形を得ることができる因子である。
本発明による解決法のさらに有利な設計によれば、少なくとも1つの穿孔ポンチが型押しポンチに同軸に型押しポンチの中に設けられる。この穿孔ポンチは、型押し加工完了後に、中空形材に穿孔する。この実施形態によれば、切断、内部高圧成形及び型押しに加えて、穿孔をも、同一工具における別の加工工程として統合することができ、その結果、時間とコストの有利性がさらに得られる。又、この穿孔ポンチによって生成される孔は位置及び形状について高い精度を有しているので、本発明による解決法は、製造される中空形材の品質を著しく高めることができる。既に完成した形状の中空形材に続けて孔加工するこれまでの製造方法に比べると、本発明による方法においては、中空形材の後変形と従って寸法の不正確さとを避けることができる。孔加工後に型押し加工する反対の場合においても、本発明による解決法は、型押し加工によって型押しポンチが寸法精度すなわち加工される孔の位置及び形状に悪影響を及ぼすことはない、という大きな利点を提供する。原理的には、本発明による工具によって、内部高圧成形後に、最初に穿孔加工を行って、その次に型押し加工を実施することができ、この逆も可能である。
本発明のさらに別の重要な特徴及び利点が、従属請求項、図面、及び図面に関する説明から明らかになる。
当然のことであるが、前記の特徴及び以下に説明する特徴は、その都度特定化した組み合わせにおいてのみ使用し得るだけでなく、他の組み合わせにおいても、あるいはそれ自体でも、本発明の範囲から逸脱することなく用いることが可能である。
本発明の好ましい例示的な実施形態が図面に示されており、それを以下に詳説する。同一の参照番号は、同一又は機能的に同一又は類似の構成要素を示す。
図1によれば、本発明による工具1は、中空形材2に付属するフランジ3を切断するように設計されており、下型7と上型8とを備えている。この下型7及び上型8は互いに対して動かすことができる。この場合、図1〜5の説明によれば、上型8を下型7の方に向けて動かすことができるようになっているが、一般的には、下型7を上型8に対して動かすこと、あるいは両者を動かすことができるように組み込むことも考えられる。
中空形材2に付属するフランジ3を切断するため、工具1は少なくとも1つの切断装置4を備えている。この切断装置4は、長さ方向に平行に延びており、切断刃5を有し、中空形材に対して中空形材2の横断方向に動かすことができる。この場合、切断装置4は型7又は8のどちらかに一体化することができ、そうすると、切断刃5は当該型7又は8の一体的な一部分を形成する。この代わりに、切断装置4を、2つの型7又は8のどちらかの固定位置、ここでは上型8の固定位置に固定取り付けされる別個の構成要素として設計することもできる。第3の変形態様として、切断装置4を、型7又は8のどちらかに、当該型7、8に対してストロークが調整可能なように配置することも可能である。
切断装置4が型7又は8のどちらかに一体化される場合は、フランジ3を、特に強力に、従って正確に切り落とし又は切断することが可能であり、その結果、後続の最終製品の品質を顕著に向上させることができる。一方、切断装置4を別個の構成要素として、2つの型7又は8のどちらかの固定位置に固定取り付けする実施形態は、例えば着脱刃として設計し得る切断刃5を容易かつ安価に交換し得るという大きな利点をもたらす。切断刃5としては、特に長い稼動寿命を有する例えば硬化処理された金属が適している。切断装置4が切断刃5と共に型7又は8のどちらかに可動に配置される第3の実施態様は、切断加工を、工具1の閉止操作から、すなわち上型8及び下型7の互いの方を向いた動きから切り離すことができるという利点を提供する。
図1によれば、中空形材2に面する切断装置4の側面6には、成形型の壁面17が形成され、切断加工後、引き続く内部高圧成形の間、中空形材2がこの型壁面17に対して押圧される。この場合、図1〜5の説明によれば、工具1は、断面において、例えば上型8及び下型7がそれぞれL字形状を有するように設計されている。これらのL字形状は、それらが合体した時に、中空形材2を内部の高圧力によって成形することができる空洞14を形成する。この場合、この空洞14の少なくとも1つの側面は、切断装置4の型壁面17によって規定される。
図1及び図2によれば、工具1には、切断加工及び成形加工前に、中空形材2を、中空形材2に面する切断装置4の側面6つまり切断装置4の型壁面17に押し付ける位置決め装置9が設けられる。この場合、この位置決め装置9は、例えば、バネ力又は油圧によって作動するポンチで、型7又は8のどちらかの中、ここでは下型7の中で伸縮し得るように配置されるポンチとして設計することができる。図2によれば、位置決め装置9が作動しており、この作動した状態においては、中空形材2が切断装置4の側面6に押し付けられている。
切断刃5の範囲には、少なくとも切断加工の間、中空形材2のフランジ3を固定する少なくとも1つの押さえ金具10が設けられる。図3及び図4によれば、切断刃5を段形状に設計することによって、第2の押さえ金具部分10’を設けることもできる。この第2の押さえ金具10’は、切断加工に続く成形加工又は型押し及び穿孔加工の間、中空形材2を所定位置に固定する。
図3によれば、中空形材2の長さ方向に対して横断方向に動かすことができる型押しポンチ11が設けられる。この型押しポンチ11は、成形加工後に、中空形材2の外側を型押し成形する(図4参照)。この場合、この型押しポンチ11は、できれば油圧作動させることが好ましく、型押し加工の間、中空形材2の内部に存在する内部高圧力piに抗して作用する。この型押しポンチ11は、それが、切断加工後の型押し加工中に対応する開口12内において、切断装置4を横切って貫通するように都合よく配置することができる。切断加工の間は、型押しポンチ11は、切断装置4又は上型8と共に、型押し方向に対して横断方向に動く。この場合、例えば、型押しポンチ11の終端面上に形成される型押し表面15が切断装置4の成形型の壁面17の一部であると考えられる。
上記のように、中空形材2の型押しは切断加工後に内部高圧力piに抗して行われるので、この型押しによって必要に応じて選択し得る追加的な加工工程を工具1で実施し得ることになる。
図3及び図4によれば、型押し加工完了後に中空形材2に穿孔加工する少なくとも1つの穿孔ポンチ13が、型押しポンチ11に同軸に型押しポンチ11の中に設けられる。この場合、型押しポンチ11の型押し方向は穿孔ポンチ13の動きの方向に平行である。本発明による工具によって、同様に必要に応じて選択し得るさらに別の加工工程、すなわち中空形材2の穿孔が工具1の中に一体的に組み込まれ、その結果、製造方法それ自体を大幅に合理化することができる。
さらに、型押し又は穿孔が内部高圧力piに抗して行われるので、内部の高圧力piのために、事前に生成された型押し成形が穿孔によって悪影響を蒙ることはなく、又、事前に作られた穿孔が型押し成形によって悪影響を蒙ることもなく、その結果、製造される中空形材2の高品質が実現されるという利点がもたらされる。
中空形材2の切断加工、あるいは、中空形材2の成形、型押し及び/又は穿孔加工の1つの可能な方法を以下に簡単に説明する。
図1によれば、中空形材2が工具1の中に挿入されており、2つの型7及び8は開放状態、すなわち相互に距離をもった位置に置かれている。中空形材2はこの段階ではまだ中空形材ブランク(詳しくは述べない)であるが、これを挿入した後、図2によれば、切断及び成形加工のまだ前に、位置決め装置9が中空形材2を、中空形材2に面する切断装置4の側面6すなわち型の壁面17に押し付ける。図2によれば、位置決めの間、工具はなお部分開放された状態にあるので、中空形材2を切断装置4の方向に簡単に移動させることができる。
位置決め後に切断加工が行われる。このため、図3によれば、上型8が下型7の方に向かって動いて中空形材2のフランジ3を切断刃5によって切り落とす。切断刃5は切断装置4の動きの方向の先端に位置している。少なくとも切断加工の間は、切断刃5の範囲に設けられる少なくとも1つの押さえ金具10が、中空形材2のフランジ3を固定する。切断加工が完了すると、第2の押さえ金具10’が中空形材2の僅かに残ったフランジ片を固定し、それによって中空形材2をその位置に固定する。切断加工後、切断スクラップ(図示なし)は排除口16から落下する。この排除口16は、図1〜5によれば、下型7の中に、切断装置4が動く方向に垂直に延びている。
図2及び図3から、フランジ3の切断は、工具1を閉じることによって、すなわち上型8が下型7の方に向かって動くことによって行われることが分かる。この場合、切断加工を、工具閉止後に、すなわち上型8が下型7に押圧されてから、例えば別個の構成要素として設計されるストロークが調整可能な切断装置4によって行うことも考えられる。
切断加工完了後、中空形材ブランク2’は、内部高圧成形によって成形され、図3に示すように寸法及び形状において変化させられる。内部高圧成形の間、位置決め装置9は能動的に作用しながら所定範囲まで後退するか、あるいは受動的に押し戻される。すなわち、位置決め装置9の保持力又は位置決め力は、成形中に生起して中空形材2を拡大する力に比べると(遥かに)小さいのである。
中空形材2の成形加工後、図4のように、中空形材2の長さ方向に対して横断方向に動くことができる型押しポンチ11によって中空形材2の外側を型押し成形することができる。この場合、この型押し加工は必要に応じて行うことができる。図4によれば、型押し加工は、中空形材2の長さ方向に対して横断方向に動く型押しポンチ11によって切断装置4の開口12を通して行われ、型押し方向の先端面に設けられる型押し表面15によって、中空形材2の外壁に窪みが型押し成形される。
型押し加工に追加して、あるいはそれに代わる加工として、型押しポンチ11に同軸に型押しポンチ11の中に設けられる穿孔ポンチ13が、型押し加工完了後に中空形材2に穿孔加工することができる(図4参照)。この穿孔加工のため、穿孔ポンチ13は、切断装置4の動きの方向に対して横断方向に、かつ型押しポンチ11の型押し方向に平行に作動し、中空形材2の外壁に穿孔する。図3及び図4によれば、ここではそれぞれの場合に1つの穿孔ポンチ13が設けられているが、複数の穿孔ポンチ13を配置することも可能である。又、中空形材2を型押しすることなく、穿孔のみを行うことも考えられる。従来の製造方法の場合には型押し及び穿孔が複数の工程で行われるので、これらの加工工程が互いに悪影響を及ぼす場合があるが、本発明による方法においては、型押しポンチ11又は穿孔ポンチ13が内部高圧力piに抗して作用するために、このような悪影響を蒙ることなく、中空形材2に対する型押し及び穿孔を遂行することが可能になる。
この場合、型押しポンチ11の型押し表面15は、例えば切断装置4の開口12の中に配置されるが、成形型の壁面17として設計される切断装置4の側面6の一部分とすることができる。しかし、開口12を、型押し加工又は穿孔加工まで開かず、切断加工又は成形加工の間は閉じた状態にすることも考えられる。その結果、成形型の壁面17が中空形材2に面する切断装置4の側面6によって完全に形成されることになる。
図5によれば、工具1が、切断及び成形加工及び/又は型押し加工及び/又は穿孔加工後に、上型8を下型7から離脱させることによって開放されている。この開放工程においては、型押しポンチ11と穿孔ポンチ13も、工具1又は切断装置4の中に、少なくとも2つの型7及び8をなんら問題なく分離させることができ、かつ中空形材2を工具1から取り外すことができるような程度まで引き込まれている。
要約すれば、本発明による解決法の本質的な特徴は次のように表現することができる。
すなわち、本発明は、中空形材2のフランジ3の切断用と、内部高圧成形法による中空形材2の成形用として設計される工具1において切断装置4を規定しており、この切断装置4は、切断刃5を有し、長さ方向に平行に延びており、かつ中空形材2の横断方向に動かすことができる。さらに、この切断装置4においては、中空形材2に面する切断装置の側面6が成形型の壁面17として設計され、切断加工後の内部高圧成形の間、中空形材2がその壁面17に対して押圧される。
以上のように、本発明は、例えば中空形材2の切り揃え、成形、型押し及び穿孔等の複数の加工工程を1つの製造ステーションの中に結合することを可能にするので、本発明による工具1によって、これまでは互いに別個のものであった複数の加工工程を、工具1から中空形材2を取り外すことなく迅速に遂行することができる。さらに、型押しと穿孔との加工工程は必要に応じて実施することができるので、本発明による工具1によって、フランジ3の切断と、それに続く成形及び/又はそれに続く型押し及び/又はそれに続く穿孔とを実施することができる。
成形型の壁面17として設計される切断装置4の側面6は、切断装置4の多機能的用途を提供するが、この切断装置4は、設計の観点からは実現することは容易であり、同時に特に有効な設計の解決法をも示している。さらに、型押しポンチ11又は穿孔ポンチ13が内部高圧力piに抗して作用するために、中空形材2を正確に型押し又は穿孔することが可能になり、その加工の間、型押し及び穿孔が互いに悪影響を及ぼすことがないので、全体として、高品質の最終製品を実現することができる。
Claims (15)
- 中空形材(2)切断用の工具(1)であって、
−前記工具(1)は前記中空形材(2)に付属するフランジ(3)を切断するように設計されており、
−前記工具(1)は、内部高圧成形法によって前記中空形材(2)を成形するように設計されており、
−前記工具(1)は少なくとも1つの切断装置(4)を有していて、この切断装置(4)は、長さ方向に平行に延びており、切断刃(5)を有し、かつ、前記中空形材(2)の横断方向に動かすことができ、
−前記中空形材(2)に面する前記切断装置(4)の側面(6)が成形型の壁面(17)として設計され、少なくとも前記内部高圧成形の間、前記中空形材(2)がその壁面(17)に対して押圧される、
ことを特徴とする工具。 - 前記工具(1)が、互いに対して動かすことができる下型(7)と上型(8)とを有することを特徴とする請求項1に記載の工具。
- −前記切断装置(4)が前記型(7、8)のどちらかに一体化されて、前記切断刃(5)が当該型(7、8)の一体的な一部分を形成するか、あるいは、
−前記切断装置(4)が別個の構成要素として設計されて、前記型(7、8)のどちらかの固定位置に固定取り付けされるか、あるいは、
−前記切断装置(4)が前記型(7、8)のどちらかにストロークが調整可能なように配置される、
ことを特徴とする請求項2に記載の工具。 - 位置決め装置(9)が設けられ、該位置決め装置(9)は、前記中空形材(2)を、前記切断加工及び成形加工前に、前記中空形材(2)に面する前記切断装置(4)の側面(6)に押し付けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の工具。
- 少なくとも前記切断加工中、前記中空形材(2)のフランジ(3)を固定する少なくとも1つの押さえ金具(10)が前記切断刃(5)の範囲に装備されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の工具。
- 前記中空形材(2)の長さ方向に対して横断方向に動かすことができる型押しポンチ(11)で、前記成形加工後に前記中空形材(2)の外側を型押し成形する型押しポンチ(11)が設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の工具。
- 前記型押しポンチ(11)が、前記型押し加工中、対応する開口(12)内において前記切断装置(4)を横切って貫通するように配置されることを特徴とする請求項6に記載の工具。
- 少なくとも1つの穿孔ポンチ(13)が前記型押しポンチ(11)に同軸に前記型押しポンチ(11)の中に設けられ、この穿孔ポンチ(13)は、前記型押し加工完了後に、前記中空形材(2)に穿孔することを特徴とする請求項6及び7のいずれかに記載の工具。
- 中空形材の切断方法であって、
−前記中空形材(2)に付属するフランジ(3)が切断装置(4)によって切断され、この切断装置(4)は、前記中空形材(2)の長さ方向に平行に延びていると共に、前記中空形材(2)の長さ方向に対して横断方向に動かされる切断刃(5)を有し、
−前記中空形材(2)は、前記切断加工後に、前記内部高圧成形の間、前記中空形材(2)に面する前記切断装置(4)の側面(6)で、成形型の壁面(17)として設計された前記切断装置(4)の側面(6)に対して押圧される、
ことを特徴とする方法。 - 前記切断加工及び成形加工前に、位置決め装置(9)が、前記中空形材(2)を、前記中空形材(2)に面する前記切断装置(4)の側面(6)に押し付けることを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 前記切断刃(5)の範囲に装備される少なくとも1つの押さえ金具(10)が、少なくとも前記切断加工中、前記中空形材(2)のフランジ(3)を固定することを特徴とする請求項9及び10のいずれかに記載の方法。
- 前記フランジ(3)が前記工具(1)を閉じることによって切断されることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記中空形材(2)の長さ方向に対して横断方向に動かすことができる型押しポンチ(11)が、前記成形加工後に、前記中空形材(2)の外側を型押し成形することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記型押しポンチ(11)が、前記型押し加工中、前記切断装置(4)を横切って貫通することを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記型押しポンチ(11)に同軸に前記型押しポンチ(11)の中に設けられる少なくとも1つの穿孔ポンチ(13)が、前記型押し加工の前又は後に、前記中空形材(2)に穿孔することを特徴とする請求項13及び14のいずれかに記載の方法。
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