JP2007533625A - 炎症性及び/又は免疫媒介性の骨量減少の予防及び治療 - Google Patents
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Abstract
Description
特定の口内細菌感染に対する宿主の炎症応答及び免疫応答は、歯周病、すなわち歯根膜炎を引き起こすことがある(1)。ヒトの歯根膜炎は病因学的に異質であるが、共通した顕著な特徴は、ヒトにおける歯芽欠損の主要原因の1つである歯槽根破壊である(2,3)。興味深いことに、最近では、ヒトの歯根膜炎は、基礎となる炎症特性のため(9)、所定の全身性疾患、例えば早産出産時低体重、細菌性肺炎、鬱血性心疾患及び卒中発作(4〜8)の危険を高めることに関連しているとされている。約10〜12種の歯肉下の微生物は、歯根膜炎の病原に関連しており、それにはポルフィロモナス・ジンジバリス、プレボテラ・インターメディア、バクテロイデス・フォーサイサス及び混合スピロヘータが含まれる(10)。特に、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンス、つまりグラム陰性の通性の好二酸化炭素性の桿菌は、局所的若年性歯周病(LJP)及び幾つかの迅速に進行する重大な形態の歯根膜炎の病因作用因子として同定されている(10)。LJPは、臼歯−切歯型における後生的な歯槽根破壊を特徴とし、これはしばしば歯芽動揺と歯芽欠損をもたらし、機能的と美的な欠陥を引き起こす。A.アクチノマイセテムコミタンスは、歯肉上皮に侵入し(14)、そして数種の病原性因子、例えばサイトトキシン、エンドドキシン及び潜在的なロイコトキシンを放出する(15〜17)。A.アクチノマイセテムコミタンス感染は、通常は、局所性及び全身性の抗原特異的免疫応答を伴う(18〜19)。初期の研究によって、CD4+/CD8+ T細胞比の変更と自己混合リンパ球反応とがLJP患者において実証され(20,21)、そしてTヘルパー細胞が歯周組織に戻る能力がラット及びマウスの歯根膜炎モデルにおいて実証された(22〜24)。更に、以前に、ヒト末梢血リンパ球(HuPBL)を移植したNOD/SCIDマウスにおけるA.アクチノマイセテムコミタンス感染の特徴として、CD4+ T細胞、CD8+ T細胞、CD20+ B細胞及びMac1+貧食細胞が、歯周ポケットに隣接した線維性結合組織中に浸潤することが裏付けられた(24)。これらの結果は、T細胞が最近誘発性の歯周炎及び/又は歯槽根破壊を調節できることを示唆している。歯周免疫と歯槽根破壊を制御する厳密な1種又は複数の機構を調査するために、LJP患者由来のHuPBLをNOD/SCIDマウス(内因性T細胞とB細胞を欠損している)に移植して、HuPBL−NOD/SCIDマウスを作成した(24)。この研究は、これらの“ヒト化”マウスへのA.アクチノマイセテムコミタンスの経口抗原投与(Aa−HuPBL−NOD/SCIDと呼称する)が、歯根膜におけるヒトCD4+ T細胞の機能的活性化をもたらし、そして局所的な歯槽根破壊の引き金となることを示している。これらのマウス由来のCD4+ T細胞をA.アクチノマイセテムコミタンス由来の抗原でインビトロ刺激することで、破骨細胞形成と破骨細胞活性化の重要なメディエータであるオステオプロテゲリンリガンド(OPGL、TRANCE、ODF及びRANKLとしても知られる)の発現がもたらされる。デコイ受容体オステオプロテゲリン(OPG)を介してOPG−Lの阻害は、細菌接種後に、Aa−HuPBL−NOD/SCIDマウスで検出される歯槽根破壊を大きく低下させ、そして局所的な歯根膜炎の部位での破骨細胞の数を減少させる。これらの結果は、歯周病における口内微生物に対して反応性のヒトのCD4+ T細胞に関する重要な役割を初めて同定したものである。更に、A.アクチノマイセテムコミタンスを引き金とするT細胞におけるOPG−L発現の誘導と、OPGLに誘発される破骨細胞活性化と骨量減少とは、局所的な歯根膜感染で観察される歯槽根破壊についての1つの分子的説明を提供することができた。近年には、前記の開発概念は一般的に歯周病につながることが示されている。それというのもその歯周病病理学はT細胞活性化をもたらす炎症過程を伴うからである。
骨量減少は、リウマチ様関節炎(RA)において未解決の主要な問題である。RAの骨格的合併症は、病巣の骨侵食と活性炎症部位での関節周囲の骨粗鬆症と、骨量の減少を伴う全身の骨量減少からなる。破骨細胞がRAにおける骨量減少の全ての形の主要なメディエータであるということを新たな証拠が指示している。TNFαは炎症において産生される最も効力のある破骨細胞形成性サイトカインの1つであり、それはRAの病因に重要である。腫瘍壊死因子α(TNFα)と他の炎症誘発性サイトカインとがRAで産生されるのは、大部分がCD4+ T細胞に依存しており、そして殆どがインターフェロンγ(IFNγ)分泌の結果である。滑膜T細胞は、IFNγ及びインターロイキン(IL)−17の分泌、並びに貧食細胞及び線維芽細胞との細胞と細胞との接触機構を通じた直接的な相互作用により滑膜炎の原因となる。活性化された滑膜T細胞は、膜結合型と可溶性型の両方のNF−κBの受容体アクチベーター(RANKL)を発現する。リウマチ様滑膜において、線維芽細胞はRANKLの豊富な資源をも提供する。更に、TNFα及びIL−1は間質性骨芽細胞を標的として、IL−6、IL−11及び副甲状腺ホルモン関連タンパク質(PTHrP)の産生とRANKLの発現とを高める。許容濃度のRANKLが存在する場合にのみ、TNFαは直接作用して、貧食細胞と骨髄球系前駆細胞の破骨細胞分化を刺激する。更に、TNFαは、髄膜線維芽細胞と貧食細胞によるIL−1放出を誘導し、そしてIL−1はRANKLと一緒になって、発生期の破骨細胞のための主要な生存シグナルと活性化シグナルである。従って、TNFαとIL−7とは、RANKLと協奏的に作用し、これらはRAにおいて破骨細胞動員、活性化、そして骨破壊を強力に促進しうる。この仮説についての最も説得力のある後ろ盾は、動物モデルのインビボ研究に由来する。オステオプロテゲリン(OPG)で治療した関節炎ラットにおける持続性炎症の存在下での骨保護は、破骨細胞が専ら骨量減少を媒介するという概念を指示し、更にOPGが、破骨細胞形成の調節解除及び破骨細胞アポトーシスの促進によって骨完全性を保護するという証拠を提供している。
A. 破骨細胞形成でのエストロゲン欠乏によるサイトカイン変化の影響
自然な又は手術による閉経期後に骨組織の進行性の減少があり、卵巣機能の停止から15〜20年以内に骨折の増加をもたらす(271)。エストロゲン受容体(ER)は、骨組織に属する多くの細胞において検出され(272〜278)、これは閉経期が骨微小環境内に位置する細胞によるサイトカイン分泌に直接的な因果関係を有しうることを示唆している。単球細胞/貧食細胞系統の骨髄細胞は、骨組織中のTNFαとIL−1の分泌における閉経後の増大の主要な原因であると信じられていた(279)。しかしながら過去数年で、活性化されたT細胞も閉経後の骨髄におけるTNFα産生の増加の重要な原因であるという認識が高まっている(195,196,209,280,283)。炎症誘発性サイトカインは、公知の骨吸収の刺激物のうちでも最も強力である。該サイトカインは、直接的に、そして他の局所因子を通じて、骨吸収の速度を、初期の破骨細胞前駆細胞が成熟破骨細胞の吸収能及び寿命になるように増殖かつ分化することから決定する破骨細胞系性における各単独の工程に関与する(9,285〜301)。骨吸収の速度を決定する破骨細胞形成における第一の工程は破骨細胞前駆体の増殖である。事実、エストロゲン欠乏の主要な原因は、骨髄における破骨細胞前駆細胞のプールの拡大である。卵巣機能の損失は、初期の破骨細胞前駆体増殖を直接刺激する主要なサイトカイン、即ちM−CSF、GM−CSF及びIL−6の発現を可能にする(289,301〜307)。これらのサイトカインにおける自発的増加は、更に閉経期と平行したIL−1及びTNFαの増大によって強めることができ、これらはM−CSF、GM−CSF(292,298,308〜311)及びIL−6(64,286,306,312−314)の強力な刺激因子である。まとめると、卵巣摘出術後又は閉経期に見られるエストロゲン欠失が炎症のメディエータの発現増大と関連していることを示すことができる。更に、T細胞欠失は卵巣摘出マウスにおける骨量減少を効果的に抑え(199)、このことは明らかにRANK/RANKL経路が、破骨細胞形成の増大と骨量減少との原因となる腫瘍な機構であることを強調している。もちろん、エストロゲン欠乏は、T細胞、B細胞の活性化とホルモン状態及び骨生理学とを結びつける幾つかの自己免疫疾患の発生率と相関しているようにも見える。前記に強調したように、骨量減少とエストロゲン欠乏とは、エストロゲン依存性調節因子における非常に多くの相互に関連した変化を伴う(377)、しかしながら、一方で他の炎症誘発性状態、例えば炎症性関節炎においては、単独の炎症誘発性サイトカインの欠失は炎症過程を完全に抑えないが(378)、幾つかの単独のサイトカインの欠失はエストロゲン欠失による過剰な骨吸収を完全に遮断するのには十分である。殆どのこれらの破骨細胞形成に関するサイトカインの機能の冗長性は、エストロゲン欠失とは別の状況における前記成分のそれぞれの機能の欠如を代償できる。明らかな例外は、M−CSF及びRANKL/OPG/RANK系の成分であり、その活性は破骨細胞生成に必須である(199,230,317,394〜396)。この証拠は、T細胞と破骨細胞前駆体との相互作用の遮断を、エストロゲン誘発性骨量減少における新規の治療的介入のために最も魅力的な手法とし;その骨量減少は炎症誘発性骨破壊と同様であると考えられる。
薬理学的に活性なコルチゾールと不活性のコルチゾンとの相互変換は、2種の独立した組織特異的発現を示す11−β−ヒドロキシステロイド脱水素酵素(11−β−HSD)3によって達成される(1)。第三の酵素も提唱されているが、その存在はいまだ証明されていない。殆どの無傷な細胞において、11β−HSD1は、たいてい還元酵素として機能し、活性なコルチゾールを不活性なコルチゾンから生成し、それによりグルココルチコイド受容体の活性化を促進する。しかしながら、反応方向が特異的な組織型に高度に依存し、こうしてライディヒ細胞において11−β−HSD−1は脱水素酵素として機能もできるという強力な証拠がある。11−β−HSD−1は組織にわたって広範に分布し、たいていは肝臓系組織、脂肪系組織、性腺系組織及び中枢神経系組織で発現が生ずる。11−β−HSD−1遺伝子を標的として破壊したマウスは、ストレス又は高脂肪食で誘発された高血糖症に対して、それらの野生型対照マウスよりも耐性であり、前受容体代謝によるグルココルチコイドの活性化がインスリン耐性の多くの後遺症の様相に主要となりうるという新たな概念と矛盾しない2)。胎盤及びアルドステロン標的組織、例えば腎臓及び結腸で主に発現される11−β−HSD2は、ほぼ排他的に脱水素酵素として作用し、それにより過剰のコルチゾールによる鉱質コルチコイド受容体感受性遺伝子を抑制する1)。カンゾウの活性成分である18−β−グリシレチン酸は、11−β−HSD1と11−β−HSD2のインヒビターであり、そしてカンゾウの摂取及び18−β−グリシレチン酸又はそのヘミスクシン酸誘導体のカルベノキソロンの投与によって、腎臓における鉱質コルチコイド受容体への活性コルチゾールの到達が高まる故の11−β−HSD2の阻害(3,4)のため、高血圧と代謝性アルカローシスが引き起こされる。11−β−HSD2をコードする遺伝子に突然変異を有する患者は、低カリウム血症及び重度の高血圧を伴う“顕性鉱質コルチコイド過剰”症候群を患う(5)。同様の症状は、細菌では11−β−HSD2ノックアウトマウスについても記載されている(2)。数十年にわたって、合成グルココルチコイドは、種々の疾病、例えばリウマチ様関節炎、アレルギー疾患及び気管支喘息における抗炎症剤として治療用に大きく使用されている(6)。グルココルチコイドの多能性効果と一致して、グルココルチコイド受容体は末梢組織の中に広く分布している。多くの場合において、この受容体の組織分布と11−β−HSD1の組織分布とは重複している(1)。グルココルチコイドはそれらの抗炎症作用について規定されるが、最近では、比較的少数の研究がグルココルチコイド媒介性免疫機能における11−β−HSDの関与に向けられているに過ぎない。そういったケースの1つでは、炎症応答の制御における、11−β−HSD酵素による前受容体代謝の重要性は、皮膚に存在する11−β−HSD活性の薬理学的阻害が接触過敏応答に対する局所適用されたコルチゾールの抗炎症作用の増強に導くという裏付けによって強調されてきた(7)。単独で適用されたインヒビターは何の効果も示さなかった。そこでは、皮膚における11−β−HSD遮断がコルチコイド不活性化を止めることが提案された。最近では、一次炎症性作用細胞、つまり単球細胞/貧食細胞における11−β−HSDの発現が調査された。これらの研究は、単離されたばかりのヒトの循環単球細胞において11−β−HSD1と11−β−HSD2の両者が完全に存在しないことを確認している。しかしながら、11β−還元酵素活性は単球細胞培養の間に、又は抗炎症性サイトカインIL−4及びIL−1での刺激後に誘導され、このことは前記の細胞の免疫機能の調節に重要な役割を担うことを強く示唆している。
R1は、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基又はチオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、前記の環式の基は、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基、チオ基、C1〜C4−アルキル基、C2〜C4−アルケニル基又はC2〜C4−アルキニル基によって一置換又は多置換されていてよく、
R2は、水素、C1〜C4−アルキル基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、カルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基又はチオ基であり、
R3は、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基又はチオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、その際、炭素13から14までの化学結合は飽和又は不飽和である]で示される構造又は塩又は個々のエナンチオマー、ジアステレオマー又はそれらの混合物の形の誘導体を有する。
R1は、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基又はチオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、前記の環式の基は、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基、チオ基、C1〜C4−アルキル基、C2〜C4−アルケニル基又はC2〜C4−アルキニル基によって一置換又は多置換されていてよく、
R2は、水素又はC1〜C4−アルキルであり、
R3及びR4は、それぞれ、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基又はチオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、
R5は、水素、C1〜C4−アルキル基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基又はチオ基であり、その際、炭素8から9までの化学結合は飽和又は不飽和であり、炭素13から14までの化学結合は飽和又は不飽和である]で示される構造又は塩又は個々のエナンチオマー、ジアステレオマー又はそれらの混合物の形の誘導体を有する。
R1はH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、=O、OH、O−アルキル、O−アシル及びO−アリールから選択され、
R2は、H、=O、OH、ヒドロカルビル、オキソヒドロカルビル及びハロゲンから選択され、
R5〜R9は、無関係に、H及びヒドロカルビルから選択され、
R3及びR4は、一緒になって、
(i)式IV
R10は、OH、ヒドロカルビル、N−ヒドロカルビル及びO−ヒドロカルビルから選択され、その際、R1がOHである場合に、R10はヒドロカルビル、N−ヒドロカルビル又はO−ヒドロカルビルであり、
R11及びR12は無関係に、H及びヒドロカルビルから選択される)で示される基又は
(ii)式V
Tは、アリール環又はヘテロアリール環であり、前記環は、場合により無関係に、[R]nによって置換されており、その際、nは0〜5の整数であり、かつRは水素、アリール、ヘテロアリール、複素環、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキル、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルスルホニル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アリールオキシ、アリールスルホニル、アリールアミノであり、その際、アリール、ヘテロアリール及びアリールオキシ基は及び複素環は、更に場合により1つ以上の位置において互いに無関係にC1〜C6−アシル、C1〜C6−アルキルチオ、シアノ、ニトロ、水素、ハロゲン、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキル、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルコキシ、場合により一置換又は二置換されたアミド、(ベンゾイルアミノ)メチル、カルボキシ、2−チエニルメチルアミノ又は({[4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アミノ}カルボニル)によって置換されている;又は
Tは、5−(ジメチルアミノ)−1−ナフチル及び1つ以上のベンゼンアミノで置換されたフェニル、ベンジルアミノ、3−ピリジルメチルアミノ及び2−チエニルメチルアミノであり、
R1は水素又はC1〜C6−アルキルであり、
XはCH2又はCOであり、
YはCH2、CO又は単結合であり、
Bは水素、C1〜C6−アルキル又はジメチルアミノメチルであり、
R2は、C1〜C6−アルキル、アジド、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチルアミノメチル、メチルスルホニルオキシメチル、3−オキソ−4−モルホリノリニルメチレン、C1〜C6−アルコキシカルボニル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、
NR3R4(式中、R3及びR4はそれぞれ無関係に、水素、エチル、イソプロピル、n−プロピル、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキルスルホニル、C1〜C6−アルコキシ、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−メチルイミダゾリルスルホニル、C1〜C6−アシル、シクロヘキシルメチル、シクロプロパンカルボニル、アリール、場合によりハロゲン化されたアリールスルホニル、フリルカルボニル、テトラヒドロ−2−フラニルメチル、N−カルベトキシピペリジル又は1つ以上のアリール、複素環又はヘテロアリールで置換されたC1〜C6−アルキルから選択されるか、又はNR3R4は、一緒になって複素環系であって、イミダゾール、ピペリジン、ピロリジン、ピペラジン、モルホリン、オキサゼピン、オキサゾール、チオモルホリン、1,1−ジオキシドチオモルホリン、2−(3,4−ジヒドロ−2(1H)イソキノリニル)又は(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプテ−5−イルであり、これらの複素環系は、場合により、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アシル、ヒドロキシ、オキソ、t−ブトキシカルボニルによって置換される)、
OCONR3R4(式中、R3及びR4はそれぞれ無関係に、水素、C1〜C6−アルキルから選択されるか、又はこれらが結合されるN原子と一緒になって、モルホリニルを形成する)、
R5O(式中、R5は、水素、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1〜C6−アシル、C1〜C6−アルキルスルホニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、2−カルボメトキシフェニルである)から選択される]で示される化合物又は、その塩、水和物又は溶媒和物であるが、但し、
XがCH2であり、YがCH2である場合には、R2はメチル、エチル、ジエチルアミノ、1−ピロリジニル及び1−ピペリジニルではなく、
XがCH2であり、YがCH2であり、R2がモルホリニルである場合には、Tは4−メチルフェニルではなく、
XがCH2であり、YがCOである場合には、R2はヒドロキシではなく、
XがCH2であり、Yが単結合である場合には、R2はエチル、n−プロピルではなく、
XがCH2であり、Yが単結合であり、R2がメチルである場合には、Tは3−クロロ−2−メチルフェニルではなく、
XがCOであり、Yが単結合である場合には、R2はメチルではなく、
XがCOであり、Yが単結合であり、R2がエトキシであり、Bがメチルである場合には、Tは3−クロロ−2−メチルフェニル、1,1′−ビフェニル−4−イル、4−n−プロピルフェニル、2,4−ジクロロ−6−メチルフェニル及び2,4,6−トリクロロフェニルではない。
Tは、アリール環又はヘテロアリール環であって、場合により無関係に[R]nによって置換されており、その際、nは0〜5の整数であり、かつRは、水素、アリール、ヘテロアリール、複素環、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキル、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルスルホニル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、一置換又は二置換のアミン、場合により一置換又は二置換のアミド、アリールオキシ、アリールスルホニル、アリールアミノであり、その際、アリール、ヘテロアリール及びアリールオキシ残基及び複素環は、更に場合により1つ以上の位置において互いに無関係に、C1〜C6−アシル、C1〜C6−アルキルチオ、シアノ、ニトロ、水素、ハロゲン、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキル、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルコキシ、場合より一置換又は二置換のアミド、(ベンゾイルアミノ)メチル、カルボキシ、2−チエニルメチルアミノ又は({[4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アミノ}カルボニル)によって置換されており、
R1は水素又はC1〜C6−アルキルであり、
A1及びA2は、窒素原子又はC−Zであるが、A1及びA2は異なる意味を有し、その際、
・ Zは、アリール環又はヘテロアリール環から選択され、該環は更に場合により1つ以上の位置において互いに無関係に水素、C1〜C6−アルキル、ハロゲン化されたC1〜C6−アルキル、ハロゲン、C1〜C6−アルコキシ、ニトロ、C1〜C6−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキルスルホニル、アセチルアミノ又はアリールオキシによって置換されており、その際、アリールオキシは更に場合により1つ以上の位置において互いに無関係に水素及びハロゲンによって置換されているか、又はZはX−Y−R2であり、その際、
・ XはCH2又はCOであり、
・ YはCH2、CO又は単結合であり、
・ R2は、C1〜C6−アルキル、アジド、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチルアミノメチル、メチルスルホニルオキシメチル、3−オキソ−4−モルホリノリニルメチレン、C1〜C6−アルコキシカルボニル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、
NR3R4(式中、R3及びR4は、それぞれ無関係に、水素、C1〜C6−アルキル、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキルスルホニル、C1〜C6−アルコキシ、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−メチルイミダゾリルスルホニル、C1〜C6−アシル、シクロヘキシルメチル、シクロプロパンカルボニル、アリール、場合によりハロゲン化されたアリールスルホニル、フリルカルボニル、テトラヒドロ−2−フラニルメチル、N−カルベトキシピペリジル又は1つ以上のアリールで置換されたC1〜C6−アルキル、複素環又はヘテロアリールら選択されるか、又はNR3R4は一緒になって複素環系であって、イミダゾール、ピペリジン、ピロリジン、ピペラジン、モルホリン、オキサゼピン、オキサゾール、チオモルホリン、1,1−ジオキシドチオモルホリン、2−(3,4−ジヒドロ−2(1H)イソキノリニル)又は(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプテ−5−イルであり、これらの複素環系は、場合によりC1〜C6−アルキル、C1〜C6−アシル、ヒドロキシ、オキソ、t−ブトキシカルボニルによって置換されている)、
OCONR3R4(式中、R3及びR4は、互いに無関係に、水素、C1〜C6−アルキルから選択されるか、又はこれらが結合されるN原子と一緒になってモルホリニルを形成する)、
R5O(式中、R5は水素、場合によりハロゲン化されたC1〜C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1〜C6−アシル、C1〜C6−アルキルスルホニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、2−カルボメトキシフェニルである)
から選択される]で示される化合物又はその塩、水和物又は溶媒和物であるが、但し、
A1がC−Zであり、かつA2が窒素原子である場合には、Tは、フェニル環に最も知覚に窒素原子を有するように窒素含有置換基で4位において置換されているのみのフェニルではなく、2位においてメチルで置換されているのみのフェニルではなく、4位においてメチルで置換されているのみのフェニルではなく、かつ4位においてエチルで置換されているのみのフェニルではなく、
A1が窒素原子であり、かつA2がC−Zである場合には、Zは2−フリル、5−ニトロ−2−フリル、2−チエニル、場合により置換されたフェニル、パラ置換されたベンジルではなく、
A1が窒素原子であり、かつA2がC−Zであり、XがCH2であり、Yが単結合である場合には、R2はC1〜C6−アルキル、メトキシ、エトキシ、ベンゾチアゾール−2−イルチオ及びNR3R4(式中、R3及びR4はメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルから選択される)ではなく、
A1が窒素原子であり、かつA2がC−Zであり、XがCH2であり、YがCH2である場合には、R2はC1〜C6−アルキル及びNR3R4(式中、R3及びR4はメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルから選択される)ではない。
R1は、アリールカルボニル、(CH2)n−アリール及び(CH2)n−ヘテロアリールからなる群から選択され、その際に、アリール及びヘテロアリールは非置換であるか、又はR5から無関係に選択される1〜3個の置換基で置換されており、
R2は、水素、C1〜C8−アルキル、C2〜C6−アルケニル及び(CH2)n−C3〜C6−シクロアルキルからなる群から選択され、その際に、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは非置換であるか、又はR8及びオキソから無関係に選択される1〜3個の置換基で置換されており、
R4はそれぞれ無関係に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜C3−アルキル及びC1〜C3−アルコキシからなる群から選択され、
R3は、水素、C1〜C10−アルキル、C2〜C10−アルケニル、(CH2)n−C3〜C6−シクロアルキル、(CH2)n−アリール、(CH2)n−ヘテロアリール及び(CH2)n−ヘテロシクリルからなる群から選択され、その際に、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルは非置換であるか、又はR5から無関係に選択される1〜3個の置換基で置換されており、かつアルキル、アルケニル及びシクロアルキルは非置換であるか、又はR8及びオキソから無関係に選択される1〜5個の基で置換されており、
R5及びR8は互いに無関係に、水素、ホルミル、C1〜C6−アルキル、(CH2)n−アリール、(CH2)n−ヘテロアリール、(CH2)n−ヘテロシクリル、(CH2)nC3〜C7−シクロアルキル、ハロゲン、OR7、(CH2)nN(R7)2、シアノ、(CH2)nCO2R7、NO2、(CH2)nNR7SO2R6、(CH2)nSO2N(R7)2、(CH2)nS(O)pR6、(CH2)nSO2OR7、(CH2)nNR7C(O)N(R7)2、(CH2)nC(O)N(R7)2、(CH2)nNR6C(O)R6、(CH2)nNR6CO2R7、O(CH2)nC(O)N(R7)2、CF3、CH2CF3、OCF3、OCHCF2及びOCH2CF3からなる群から選択され、その際に、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは非置換であるか、又はハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C4−アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ及びC1〜C4−アルコキシから無関係に選択される1〜3個の置換基で置換されており、かつR5とR8における任意のメチレン(CH2)炭素原子は非置換であるか、又はハロゲン、ヒドロキシ及びC1〜C4−アルキルから無関係に選択される1〜2個の基で置換されているか、又は2つの置換基は、同じメチレン(CH2)炭素原子で、これらに結合される炭素原子とひとまとめに考えてシクロプロピル基を形成し、
R6はそれぞれ無関係に、C1〜C8−アルキル、(CH2)n−アリール、(CH2)n−ヘテロアリール及び(CH2)nC3〜C7−シクロアルキルからなる群から選択され、その際に、アルキル及びシクロアルキルは非置換であるか、又はハロゲン、オキソ、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノから無関係に選択される1〜5個の置換基で置換されており、かつアリール及びヘテロアリールは非置換であるか、又はシアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜C4−アルキル及びC1〜C4−アルコキシから無関係に選択される1〜3個の置換基で置換されているか、又は
2個のR6基は、これらが結合される原子と一緒になって、場合によりO、S及びNC1〜C4−アルキルから選択される付加的なヘテロ原子を有する5員ないし8員の単環系又は二環系を形成し、かつ
R7はそれぞれ水素又はR6である]で示される化合物又はその製剤学的に認容性の塩である。
A及びBは、別々に又は一緒になって、
別々の場合には、
Aはハロゲン、C1〜C4−アルキル、OC1〜C6−アルキル又はフェニルを表し、前記アルキル、フェニル及びOC1〜C6−アルキルのアルキル部は、1〜3個のハロゲン基で場合により置換されており、かつ
BはH、ハロゲン、C1〜C6−アルキル、−OC1〜C6−アルキル、−SC1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、フェニル又はナフチルを表し、前記アルキル、アルケニル、フェニル、ナフチル及び−OC1〜C6−アルキル及び−SC1〜C6−アルキルのアルキル部は、ハロゲン、OH、CH3O、CF3及びOCF3から選択される1〜3個の基で場合により置換されており、かつ
一緒になる場合には、
A及びBは一緒になって、(a)1〜3個のハロゲン基及び1〜2個のRα基で場合により置換されたC1〜C4−アルキレン(その際、RαはC1〜C3−アルキル、OC1〜C3−アルキル、C6〜C10アリールC1〜C6−アルキレン又は1〜3個のハロゲン基で場合により置換されたフェニルを表す)又は(b)C2〜C5−アルカンジイルを表し、これらが結合される炭素原子と一緒に3〜6員環を形成し、前記環は場合により1つの二重結合又はO、S及びNから選択される1〜2個のヘテロ原子で中断され、前記3〜6員環は、場合によりC1〜C4−アルキレン、オキソ、エチレンジオキシ又はプロピレンジオキシで置換されており、かつ更に場合によりハロゲン、C1〜C4−アルキル、ハロゲンC1〜C4−アルキル、C1〜C3−アシル、C1〜C3−アシルオキシ、C1〜C3−アルコキシ、C1〜C6−アルキルOC(O)−、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C1〜C3−アルコキシC1〜C3−アルキル、C1〜C3−アルコキシC1〜C3−アルコキシ、フェニル、CN、OH、D、NH2、NHRα及びN(Rα)2から選択される1〜4個の基で置換されており、その際、Rαは前記に定義したとおりであり、
R3はそれぞれHを表すか、又は無関係に、OH、ハロゲン、C1〜C10−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及びC6〜C10−アリールからなる群から選択され、前記C1〜C10−アルキル、C6〜C10−アリール及びC1〜C6−アルコキシのアルキル部は、場合により1〜3個のハロゲン、OH、OC1〜C3−アルキル、フェニル又はナフチル基で置換されており、前記フェニル及びナフチルは、ハロゲン、OCH3、OCF3、CH3、CF3及びフェニルから無関係に選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、その際、前記フェニルは場合により1〜3個のハロゲン基で置換されているか、又は
2個のR3基は、一緒になって、縮合されたC5〜C6−アルキル又はアリール環を表し、これらは場合により1〜2個のOH又はRα基で置換されていてよく、その際、Rαは前記に定義したとおりであり、
R2及びR3は、別々に又は一緒になって、
一緒になる場合には、
R2及びR3は(a)C3〜C8−アルカンジイル(これは、場合により1〜2個の二重結合で中断され、かつ場合により1〜2個のO、S及びNから選択されるヘテロ原子によって中断された縮合された5員ないし10員の非芳香族環を形成する)又は(b)縮合された6員ないし10員の芳香族の単環基又は二環基を表し、前記アルカンジイル及び芳香族の単環基又は二環基は、場合により1〜6個のハロゲン原子及び1〜4個のOH、C1〜C3−アルキル、OC1〜C3−アルキル、ハロゲンC1〜C3−アルキル、ハロゲンC1〜C3−アルコキシ及びフェニルで置換されていてよく、前記フェニルは、ハロゲン、C1〜C3−アルキル、OC1〜C3−アルキルから無関係に選択される1〜4個の基で場合により置換されており、かつ前記C1〜C3−アルキル及びOC1〜C3−アルキルのC1〜C3−アルキル部は1〜3個のハロゲン基で場合により置換されており、
別々の場合には、
R2は、(a)C1〜C14−アルキル(これは、場合により、1〜6個のハロゲン基及びOH、OC1〜C3−アルキル及びフェニルから選択される1〜3個の置換基で置換されており、前記フェニルは、ハロゲン、OCH3、OCF3、CH3及びCF3から無関係に選択される1〜4個の基で置換されており、かつ前記OC1〜C3−アルキルのC1〜C3−アルキル部は場合により1〜3個のハロゲン基で置換されている)、(b)フェニル又はピリジル(これらは、場合により1〜3個のハロゲン、OH又はRα基で置換されており、その際、Rαは前記に定義したとおりである)、(c)C2〜C10−アルケニル(これは、ハロゲン、OH及びOC1〜C3−アルキルから無関係に選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、前記OC1〜C3−アルキルのC1〜C3−アルキル部は、場合により1〜3個のハロゲン基で置換されている)、(d)CH2CO2H、(e)CH2CO2C1〜C6−アルキル、(f)CH2C(O)NHRα(式中、Rαは前記に定義したとおりである)、(g)NH2、NHRα及びN(Rα)2(式中、Rαは前記に定義したとおりである)からなる群から選択され、かつ
R3は、C1〜C14−アルキル、C2〜C10−アルケニル、SC1〜C6−アルキル、C6〜C10−アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール及びSC1〜C6−アルキルのアルキル部は、(a)R、(b)1〜6個のハロゲン基及び(c)OH、NH2、NHC1〜C4−アルキル、N(C1〜C4−アルキル)2、C1〜C4−アルキル、OC1〜C4−アルキル、CN、C1〜C4−アルキルS(O)x−(式中、xは0、1又は2である)、C1〜C4−アルキルSO3NH−、H2NSO2−、C1〜C4−アルキルNHSO2−及び(C1〜C4−アルキル)2NSO2−から選択される1〜3個の基(前記C1〜C4−アルキル及び前記基のC1〜C4−アルキル部は、フェニル及び1〜3個のハロゲン基で場合により置換されている)で場合により置換されており、
Rは、ヘテロシクリル、ヘテロアリール及びアリールから選択され、前記基は、場合により、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルキルS(O)x−(式中、xは前記に定義したとおりである)、C1〜C4−アルキルSO2NH−、H2NSO2−、C1〜C4−アルキルNHSO2−、(C1〜C4−アルキル)2NSO2−、CN、OH、OC1〜C4−アルキルから選択される1〜4個の基で置換されており、かつ前記C1〜C4−アルキル及び前記基のC1〜C4−アルキル部は、場合により、1〜5個のハロゲン及び、OH及びOC1〜C3−アルキルから選択される1個の基で置換されている]で示される化合物又はその製剤学的に認容性の塩又は溶媒和物である。
式Xにおいて、
R1は、アダマンチルであって、前記基は非置換であるか、又はハロゲン、OCH3、OCF3、CH3、CF3及びフェニルから無関係に選択される1〜5個の置換基で置換されており、その際、前記フェニルは非置換であるか、又は1〜3個のハロゲンで置換されており、
Wは、NRa及び単結合からなる群から選択され、
Xは、CH2及び単結合からなる群から選択され、
Zは、S及び単結合からなる群から選択され、
Raは、水素及びC1〜C6−アルキルからなる群から選択され、その際、アルキルは非置換であるか、又は1〜5個のフッ素で置換されており、
R2は、水素、
C1〜C10−アルキル(前記基は非置換であるか、又は0〜5個のハロゲン及びヒドロキシ及びC1〜C3−アルコキシから選択される0又は1個の基から無関係に選択される1〜6個の置換基で置換されている)、
C2〜C10−アルケニル(前記基は非置換であるか、又は0〜5個のハロゲン及びヒドロキシ及びC1〜C3−アルコキシから選択される0又は1個の基から無関係に選択される1〜6個の置換基で置換されている)、CH2CO2H、CH2CO2C1〜C6−アルキル、CH2CONHRa、(CH2)0−2C3〜C9−シクロアルキル、(CH2)0−2C5〜C12−ビシクロアルキル、(CH2)0−2アダマンチル及び(CH2)0−2Rからなる群から選択され、前記C3〜C9−シクロアルキル及びC5〜C12−ビシクロアルキルは、場合により1〜2個の二重結合を有し、かつ前記のC3〜C9−シクロアルキル、C5〜C12−ビシクロアルキル及びアダマンチルは非置換であるか、又は(a)0〜5個のハロゲン、CH3、CF3、OCH3及びOCF3、及び(b)0又は1個のフェニルから無関係に選択される1〜6個の置換基で置換されており、前記フェニルは非置換であるか、又はハロゲン、OCH3、OCF3、CH3及びCF3から無関係に選択される1〜4個の基で置換されており、
R3は、水素、
C1〜C10−アルキル(前記基は非置換であるか、又は0〜5個のハロゲン及びヒドロキシ及びC1〜C3−アルコキシから選択される0又は1個の基から無関係に選択される1〜6個の置換基で置換されており、前記アルコキシ基は非置換であるか、又は1〜3個のハロゲンで置換されている)、
C2〜C10−アルケニル(前記基は非置換であるか、又は0〜5個のハロゲン及びヒドロキシ及びC1〜C3−アルコキシから選択される0又は1個の基から無関係に選択される1〜6個の置換基で置換されており、前記アルコキシ基は非置換であるか、又は1〜3個のハロゲンで置換されている)、YC3〜C9−シクロアルキル、YC5〜C12−ビシクロアルキル、Yアダマンチル及びYRからなる群から選択され、前記のC3〜C9−シクロアルキル及びC5〜C12−ビシクロアルキルは、場合により1〜2個の二重結合を有し、かつ前記C3〜C9−シクロアルキル、C5〜C12−ビシクロアルキル及びアダマンチルは非置換であるか、又は(a)0〜5個のハロゲン、CH3、CF3、OCH3及びOCF3、及び(b)0又は1個のフェニルから無関係に選択される1〜6個の置換基で置換されており、前記のフェニルは非置換であるか、又はハロゲン、OCH3、OCF3、CH3及びCH3から無関係に選択される1〜4個の基で置換されており、
Rは、ベンゾジオキソラン、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ピリジン、ピペリジン、ベンゾフラン、ジヒドロベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジヒドロベンゾチオフェン、インドール、ジヒドロインドール、インデン、インダン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、フェニル及びナフチルからなる群から選択され、その際、Rは非置換であるか、又はハロゲン、C1〜C4−アルキルチオ、C1〜C4−アルキルスルフィニル、C1〜C4−アルキルスルホニル、C2〜C4−アルケニルスルホニル、CN、OH、OCH3、OCF3及びC1〜C4−アルキルから無関係に選択される1〜4個の基で置換されており、前記のC1〜C4−アルキルは非置換であるか、又は1〜5個のハロゲン又はOH及びC1〜C3−アルコキシから選択される1個の置換基で置換されており、かつ
Yは(CH2)0−2及び(−HC=CH−)から選択されるか、又は
選択的に、R2及びR3は一緒になって架橋基R4を形成して、構造式Ia:
R4はC2〜C8−アルキレン基(前記基は、場合によりO及びNRbから選択される1個のヘテロ原子を、前記C2〜C8−アルキレン基の2つの隣接した炭素原子の間に有し、場合により1〜2個の炭素−炭素二重結合をR4がC3〜C8−アルキレン基である場合に有し、かつ場合により前記のC2〜C8−アルキレン基の2つの隣接していない炭素原子を連結する炭素−炭素単結合をも有する)、又はC4〜C8−シクロアルキル基であり、その際、Rbは、水素及びC1〜C6−アルキルからなる群から選択され、前記基は非置換又は、0〜5個のフッ素及び0又は1個のフェニルから無関係に選択される1〜6個の置換基で置換されており、前記のフェニルは非置換であるか、又はハロゲン、CH3、CF3、OCH3及びOCF3から無関係に選択される1〜3個の置換基で置換されており、その際、
R4は非置換であるか、又は1〜5個のRc置換基で置換されており、その際、Rcはそれぞれ無関係に、ハロゲン、OH、OCH3、OCF3、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、フェニル、ビフェニル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C6−アルキルオキシカルボニル、2個の隣接炭素を連結するエポキシ基及びR4の1個の炭素においてゲミナルに二置換された1,3−ジオキソラニルから無関係に選択され、その際、C1〜C6−アルキル及びC2〜C6−アルケニルはそれぞれ非置換であるか、又は0〜3個のハロゲン及びフェニル、C1〜C6−アルキルオキシカルボニル、1個の炭素原子においてゲミナルに二置換された1,3−ジオキソラニルから選択される0〜2個の基から無関係に選択される1〜5個の置換基で置換されており、かつその際、フェニル、ビフェニル及びC3〜C8−シクロアルキルは、それぞれRcとして又はRc上の置換基として、非置換であるか、又はハロゲン、CH3、CF3、OCH3及びOCF3から無関係に選択される1〜3個の基で置換されており、その際、R4は、場合により縮合フェニル環、ベンゾジオキシニル環又はジヒドロベンゾジオキシニル環を有し、前記フェニル環、ベンゾジオキシニル環及びジヒドロベンゾジオキシニル環は非置換であるか、又はハロゲン、CH3、CF3、OCH3及びOCF3から無関係に選択される1〜3個の置換基で置換されており、かつその際、R4は、前記の随意の縮後うフェニル環、ベンゾジオキシニル間又はジヒドロベンゾジオキシニル環を含んで、かつR4上の全ての置換基及び前記の縮合フェニル環、ベンゾジオキシニル環又はジヒドロベンゾジオキシニル環を含んで、20個より多くの炭素原子を有さない)で示される化合物となる]で示される化合物又はその塩である。
R1は、H又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2CH3であり、R3はH、CH3、CH2CH3又はCH2CH2CH3であり、R4は、H、CH3又はCH2CH3であり、R5は、H、CH3又はCH2CH3であり、R6は、H、CH3、CH2CH3又はCH2CH2CH3であり、R7はH又はCH3であり、XはOH、SH又はNH2であり、X′はO、S又はNHであり、かつYはO、S、NH又はCH2である]
R2はH、OH又はハロゲンであり、R3はOH、SH又はNH2であり、R3′はO、S又はNHであり、R4はO、S、NH又はCH2であり、R5はN又はCH2であり、かつR5′はSO又はCH2である]
更に適当なインヒビターは、特許出願WO2004/056745号に記載されるアダマンチルアセトアミドである。従って、適したインヒビターは、特に式XIX:
nは0、1又は2の整数を表し、
mは0又は1の整数を表し、
R1及びR2は、互いに無関係に、水素、C1〜C4−アルキル、NR9R10、C1〜C4−アルキルオキシ、Het3−O−C1〜C4−アルキルであるか、又は
R1及びR2は、これらが結合される炭素原子と一緒になって、カルボニル又はC3〜C6−シクロアルキルを形成し、かつnは2である場合に、R1又はR2は不飽和結合の形成がなくてよく、
R3は、水素、Ar1、C1〜C8−アルキル、C6〜C12−シクロアルキル又は以下の式
R4は、水素、C1〜C4−アルキル又はC2〜C4−アルケニルを表し、
Qは、C3〜C8−シクロアルキル、Het1又はAr2を表し、その際、前記のC3〜C8−シクロアルキル、Het1又はAr2は、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、Het4、フェニル、フェニルオキシ、C1〜C4−アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、NR5R6、C1〜C4−アルキルオキシ(前記基は、C1〜C4−アルキル、ヒドロキシカルボニル、Het2、C1〜C4−アルキル又はNR7R8からそれぞれ無関係に選択される1個の、又は可能であれば2個又は3個の置換基で置換されている)、
C2〜C4−アルケニル(前記基は、フェニル−C1〜C4−アルキル−オキシカルボニル、C1〜C4−アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル又はHet5−カルボニル及びC1〜C4−アルキルから選択される1個の置換基で置換されており、前記アルキルはハロゲン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、アミン、シアノ、Het6、Het7−カルボニル、C1〜C4−アルキルオキシカルボニル又はヒドロキシカルボニルから無関係に選択される1個の、又は可能であれば2個又は3個の置換基で置換されている)から選択される1個の、又は可能であればそれ以上の置換基で場合により置換されており、
R5及びR6は、それぞれ無関係に、水素、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルキルオキシC1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルキルオキシカルボニル、C1〜C4−アルキルカルボニル、C1〜C4−アルキルカルボニルから選択され、前記基は、ハロゲン、C1〜C4−アルキル及びC1〜C4−アルキルオキシからそれぞれ無関係に選択される1個の、又は可能であれば2個又は3個の置換基で置換されているか、又はR5及びR6はそれぞれ無関係にフェニルで置換されたC1〜C4−アルキルを表し、
R7及びR8は互いに無関係に、水素又はC1〜C4−アルキルから選択され、
R9及びR10は、それぞれ無関係に、水素、C1〜C4−アルキル又はC1〜C4−アルキルオキシカルボニルから選択され、
Lは、C1〜C4−アルキルを表し、前記基は場合により、C1〜C4−アルキル又はフェニルから選択される1個の、又は可能であればそれ以上の置換基で置換されており、
Het1は、ピリジニル、ピペリニジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、ピリダジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、フラニル、ベンゾフラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチオフェニル、チオフェニル、1,8−ナフチリジニル、1,6−ナフチリジニル、キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、2H−ベンゾピラニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラニル、2H−ベンゾチオピラニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラニル又は1,3−ベンゾジオキソリルから選択される複素環を表し、
Het2は、ピペリジニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、2H−ピロリル、ピロリル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリジニル、又はモルホリニルから選択される単環式の複素環を表し、前記Het2は、場合により、ヒドロキシ、C1〜C4−アルキル又はC1〜C4−アルキルオキシから無関係にそれぞれ選択される1個の、又は可能であれば2個又は3個の置換基で置換されており、
Het3は、2H−ピラニル、4H−ピラニル、フラニル、テトラヒドロ−2H−ピラニル、ピリジニル、ピペリジニル又はフラニルから選択される単環式の複素環を表し、
Het4は、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピラジニル、ピペラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル又はモルホリニルから選択される単環式の複素環を表し、前記Het4は、場合により、ヒドロキシ、カルボニル、C1〜C4−アルキル又はC1〜C4−アルキルオキシから無関係にそれぞれ選択される1個の、又は可能であれば2個又はそれ以上の置換基で置換されており、
Het5は、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピラジニル、ピペラジニル又はモルホリニルから選択される単環式の複素環を表し、前記Het5は、場合により、ヒドロキシ、カルボニル、C1〜C4−アルキル又はC1〜C4−アルキルオキシから無関係にそれぞれ選択される1個の、又は可能であれば2個又はそれ以上の置換基で置換されていてよく、特にピペラジニル又はモルホリニルであり、
Het6は、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピラジニル、ピペラジニル又はモルホリニルから選択される単環式の複素環を表し、前記のHet6は、場合により、ヒドロキシ、カルボニル、C1〜C4−アルキル又はC1〜C4−アルキルオキシから無関係にそれぞれ選択される1個の、又は2個又はそれ以上の置換基で置換されており、
Het7は、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピラジニル、ピペラジニル又はモルホリニルから選択される単環式の複素環を表し、前記のHet7は、場合により、ヒドロキシ、カルボニル、C1〜C4−アルキル又はC1〜C4−アルキルオキシから無関係にそれぞれ選択される1個の、又は可能であれば2個又はそれ以上の置換基で置換されており、特にピペラジニル又はモルホリニルから選択され、
Ar1は、1個以上の環を有する炭素環式基を表し、フェニル、ビフェニル、インデニル、2,3−ジヒドロインデニル、フルオレニル、5,6,7,8−テトラヒドロナフチル又はナフチルからなる群から選択され、
Ar2は、1個以上の環を有する炭素環式基を表し、フェニル、ビフェニル、ベンゾシクロブテニル、ベンゾシクロヘプタニル、ベンゾスベレニル、2,3−ジヒドロインデニル、フルオレニル、1,2−ジヒドロナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロナフチル又はナフチルからなる群から選択される]で示される化合物、そのN−オキシド形、製剤学的に認容性の付加塩及びそれらの立体化学的な異性体系である。
R1及びR2は、無関係に、水素、シアノ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、場合により置換されたアミノ、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであるか、又は
R1及びR2は、これらが結合される炭素原子と一緒に結合されて、場合により置換された5員ないし7員の芳香族環又は複素芳香族環を形成し、
R3は、場合により置換された低級アルキルであるか、又は
R3及びR2は、R3が結合されたアミド基とR2及びアミドが結合される炭素原子と一緒に結合されて、場合により置換された5員ないし7員の炭素環式環又は複素環式環を形成し、
R4は、場合により置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル又はヘテロアラルキルであるか、又は
R4及びR5は、これらが結合される窒素原子と一緒になって、5員ないし8員の環を形成し、該環は、場合により置換されていてよいか、又は酸素、窒素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を有してよいか、又は
R4及びR3は、これらが結合される窒素原子と一緒になって、8員ないし12員の縮合二環式環を形成し、前記環は、場合により置換されていてよいか、又は酸素、窒素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を有してよく、
Wは、−NR5C(O)R6、−NR5C(O)OR6、−NR5C(O)NR6R7、−NR5C(S)NR6R7、−NR5S(O)2R6、−NR5R8、−C(O)NR6R7、−OR9又は−OC(O)NR6R7であり、その際、
R5及びR7は、無関係に、水素、場合により置換されたアルキル又はアラルキルであるか、又は
R5及びR1は、場合により置換されたアルキレンであり、前記基は、R5が結合される窒素原子とW及びR1が結合される炭素原子と一緒に結合されて、5員又は6員の環を形成し、
R6は、場合により置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル又はヘテロアラルキルであり、
R8は、場合により置換されたアルキル、アラルキル又はヘテロアラルキルであり、
R9は、水素、場合により置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルカノイル、アロイル又はヘテロアロイルであるか、又は
Wは、アリール又はヘテロアリールであるか、又は
Wは水素であるが、但し、R1は−NR5Zであり、その際、Zは−C(O)R6、−C(O)OR6、−C(O)NR6R7、−C(S)NR6R7、−S(O)2R6又は−R6であるか、又は
W及びR1は、これらが結合される炭素原子と一緒に結合されて、6員の芳香族環又は複素芳香族環を形成し、前記環は、場合により、アルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、−NR5Z、−C(O)NR6R7、−OR9又は−OC(O)NR6R7で置換されており、
X及びYは無関係にCH又は窒素であるか、又は
−X=Y−は、−CH2−、酸素、硫黄又は−NR10−であり、その際、R10は水素又は低級アルキルである]で示されるアミド誘導体又はその製剤学的に認容性の塩を提供している。
実施例1
アジュバント誘発性関節炎(AIA)
不完全フロイントアジュバント中の高熱殺菌されたヒト型結核菌(Mycobaterium tuberculosum)により尾の基部に皮内注射することで、罹病性のDA又はLEW近交系ラット系統において14日以内で破壊性関節炎が引き起こされる。AIAも、IFA中の他の細菌型由来の細胞壁により誘発できるが、関節炎誘発性は異なる。腫瘍壊死因子a(TNF−a)、インターロイキン1(IL−1)及びIL−6の合成増加が、アジュバント注射後4日目に早くも検出される。その疾病は、数週間にわたり、臨床的には一相性過程であるように思われるまで迅速に進行する。顆粒球と自己反応性CD41細胞がこの疾病において主要な役割を担う。体液性免疫機構は、この疾病プロセスの原因であるとは見られない。前記の独特なラット疾病モデルは、関節だけでなく、胃腸管及び尿生殖路、皮膚及び目をも含む全身性プロセスを表す。AIAは臨床的かつ組織学的に、ヒトのリウマチ様関節炎に類似性を有する。
BX−1後期:関節の最初の徴候時点、9日目、11日目、13日目でBX−1を皮内注入
試料は、代表的な試験群当たりに3頭のラットの左後肢と右後肢の両方によるものである。
切除したラットの関節をH&Eで染色した。髄膜組織学スコアを、染色片において髄膜炎を特定する半定量的スコア(0〜4)、骨侵食及び軟骨侵食を測定する半定量的スコア(0〜4)、骨髄浸潤を測定する半定量的スコア(0〜4)及び関節外炎症を測定する半定量的スコア(0〜4)を用いて(最大スコア16)決定した。
両側の対応のないスチューデントt検定を用いて、Abレベル、サイトカインレベル、臨床的関節炎スコア及び組織学スコアを、StatView(SAS Institute, Cary, NC)及びMathsoftコンピュータソフト(Mathsoft, Cambridge, MA)を用いて比較した。
ラットの足首滑動部を、5種の基準に従って評価した(DL Boyle他による盲目評価(blind evaluation by DL Boyle et al.)、サンディエゴ在のカリフォルニア大学(J. Immunol., Jan 2002; 168: 51-56)):
1. 関節外の炎症
2. 骨髄浸潤(BM)
3. 髄膜炎
4. 軟骨侵食/骨侵食
5. プロテオグリカン損傷
骨髄の浸潤の完全な不存在は、前記の小分子薬剤での如何なる短期間及び/又は断続的な治療でも観察されなかった。
材料
細胞培養試薬は、インビトロジェン社(Carlsbad, CA)から、[1,2,6,7−3H]−コルチゾンは、アメリカン・ラジオラベルド・ケミカルズ社(American Radiolabeled Chemicals)(ミズーリ州セントルイス)から、そして[1,2,6,7−3H]−コルチゾールは、アマシャム・バイオサイエンス社(General Electrics Healthcare, Piscataway, NJ)から購入した。薄層クロマトグラフィー(TLC)プレート(SIL G-25 UV254)は、Macherey-Nagel社(Oensingen、スイス)から購入した。
11β−HSD酵素活性の阻害を測定するのに使用したスクリーニングアッセイは、ヒトの11β−HSD1又はヒトの11β−HSD2のいずれかで安定的にトランスフェクションされたHEK−293細胞由来の細胞溶解物における放射性標識されたコルチゾン又はコルチゾールの変換を基礎としている(Schweizer et al. 2003, Frick et al. 2004)。これらの細胞を10cm皿において80%の集密度まで増殖させ、ステロイド不含媒体(HyClone社(Logan, Utah)からのチャコール処理したウシ胎仔血清(FCS))中で16時間インキュベートした。これらの細胞をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で1回すすぎ、細胞を引き離し、そして150×gで3分間遠心分離した。上清を除去し、細胞ペレットをドライアイスエタノール浴中で急速凍結させた。その試験日に、細胞ペレットをバッファーTS2(100mMのNaCl、1mMのEGTA、1mMのEDTA、1mMのMgCl2、250mMのスクロース、20mMのトリスHCl、pH7.4)中に再懸濁し、超音波処理し、そして直ちに活性測定を行った。コルチゾールからコルチゾンへの変換速度又はその逆反応の変換速度を、96ウェルの光学PCR反応プレート(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)、Foster City, CA)において最終容量22μlで測定し、そしてそれらのチューブを反応の間は蒸発を避けるために栓をした。
反応は、細胞溶解物10μl及び試験されるべき阻害性化合物、NAD+、30nCiの[1,2,6,7−3H]−コルチゾール及び未標識のコルチゾールを適当な濃度で含有するTS2バッファー12μlを同時に添加することによって開始した。400μMのNAD+及び25nMのコルチゾールの最終濃度を使用した。メタノール又はDMSO中のインヒビターの原液をTS2バッファー中で希釈して、適当な濃度を得て、それにより反応中のメタノール又はDMSOの濃度を0.1%に保った。0.1%の溶剤を用いた又は用いない対照反応を実施した。インキュベートを37℃で10分間振盪しながら行い、反応を、メタノール中に溶解された2mMの未標識のコルチゾールとコルチゾンとを含有する停止液10μlを添加することによって停止させた。標識されたコルチゾールの変換率を、TLC及び9:1(容量/容量)のクロロホルム:メタノールの溶剤系を用いてコルチゾールとコルチゾンとを分離して、シンチレーション計数を引き続き行うことによって測定した。インヒビターの不存在下に、約30%のコルチゾールがコルチゾンに変換された。
反応は、細胞溶解物10μl及び試験されるべき阻害性化合物、NADPH、30nCiの[1,2,6,7−3H]−コルチゾン及び未標識のコルチゾンを適当な濃度で含有するTS2バッファー12μlを同時に添加することによって開始し、それにより最終濃度は400μMのNADPH及び100nMのコルチゾンであった。活性は、細胞破壊直後に、放射性標識されたコルチゾンからコルチゾールへの変換を10分間測定することによって測定した。
Schweizer, R. A., Atanasov, A. G., Frey, B. M., and Odermatt, A. (2003) Mol Cell Endocrinol 212, 41-49
Christoph Frick, Atanas G. Atanasov, Peter Arnold, Juris Ozols, and Alex Odermatt (2004) J Biol Chem, 279, 131-138
実施例3
基質としては、11β−HSD1の阻害は、100nMのコルチゾンで、11β−HSD2の阻害は25nMのコルチゾンで測定した(約30%の見掛けKm濃度)。
IC50値は、7種の異なるインヒビター濃度を用いて2倍の間隔で測定した:
Claims (27)
- 炎症性及び/又は免疫媒介性の骨量減少及び/又は軟骨量減少の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のための、11−β−HSD1型及び/又は2型のインヒビター又はそれらの製剤学的に認容性の塩の使用。
- 哺乳動物における炎症性及び/又は免疫媒介性の骨量減少及び/又は軟骨量減少の予防及び/又は治療のための、請求項1記載の使用。
- 哺乳動物がヒトである、請求項2記載の使用。
- 骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、パジェット病、溶骨性転移、関節炎、若年性慢性関節炎及び/又はアジュバント関節炎、感染症、癌による骨量減少、HIVによる骨量減少、歯芽欠損、骨髄炎、髄膜炎、軟骨侵食及び/又は骨侵食及び/又はプロテオグリカン損傷の予防及び/又は治療のための、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。
- 変形性関節炎及び/又はリウマチ様関節炎からなる群から選択される、歯周炎及び/又は関節炎の予防及び/又は治療のための、請求項4記載の使用。
- 11−β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターが、式I
R1は、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基又はチオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、前記の環式の基は、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基、チオ基、C1〜C4−アルキル基、C2〜C4−アルケニル基又はC2〜C4−アルキニル基によって一置換又は多置換されていてよく、
R2は、水素、C1〜C4−アルキル基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、カルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基又はチオ基であり、
R3は、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基又はチオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、その際、炭素13から14までの化学結合は飽和又は不飽和である]で示される構造又は塩又は個々のエナンチオマー、ジアステレオマー又はそれらの混合物の形の誘導体を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用。 - 11−β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターが式II
R1は、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基、チオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、前記の環式の基は、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基、チオ基、C1〜C4−アルキル基、C2〜C4−アルケニル基又はC2〜C4−アルキニル基によって一置換又は多置換されていてよく、
R2は、水素又はC1〜C4−アルキルであり、
R3及びR4は、それぞれ、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルケニル基、直鎖状又は分枝鎖状のC1〜C10−アルキニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アミノアルキル)基、チオ基、飽和又は不飽和の、芳香族又は複素芳香族の単環式又は多環式の基であり、
R5は、水素、C1〜C4−アルキル基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシフェノキシ基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基、C1〜C4−アルキルアミノ基、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、シアノ基、カルボキシアミド基、カルボキシ(C1〜C4−アルキル)アミノ基、カルボキシ−ジ(C1〜C4−アルキル)基、スルホ基、スルフィド(C1〜C4−アルキル)基、スルホキシド(C1〜C4−アルキル)基、スルホノ(C1〜C4−アルキル)基又はチオ基であり、その際、炭素8から9までの化学結合は飽和又は不飽和であり、炭素13から14までの化学結合は飽和又は不飽和である]で示される構造又は塩又は個々のエナンチオマー、ジアステレオマー又はそれらの混合物の形の誘導体を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用。 - 医薬品が、少なくとも1種の11−β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターと一緒に、炎症性及び/又は免疫媒介性の骨量減少及び/又は軟骨量減少の予防及び/又は治療に有効な少なくとも1種の有効成分を含有する、請求項1から11までのいずれか1項記載の使用。
- 医薬品を、一日当たりに5〜100mg/kg(体重)の用量で投与する、請求項1から12までのいずれか1項記載の使用。
- 医薬品を、経口、舌下、静脈内、筋内、関節内、動脈内、髄内、鞘内、心室内、眼内、脳内、頭蓋内、吸入、気管内、鼻咽頭、経皮、皮膚内、皮下、腹腔内、鼻内、腸内、局所、直腸部を介して、注入を介して、かつ/又は埋没物を介して投与する、請求項1から13までのいずれか1項記載の使用。
- 医薬品を経口で投与する、請求項14記載の使用。
- 11β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターが、請求項7記載の式Iの構造を有する医薬品組成物。
- 11β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターが、請求項8記載の式13、14、24及び25からなる群から選択される、請求項17記載の医薬品組成物。
- 11−β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターが、請求項9記載の式IIの構造を有する医薬品組成物。
- 11β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターが、請求項10記載の式16である、請求項19記載の医薬品組成物。
- 11β−HSD1型及び/又は2型のインヒビターが、請求項11記載の式7である医薬品組成物。
- 炎症性及び/又は免疫媒介性の骨量減少及び/又は軟骨量減少の予防及び/又は治療のための、請求項16から21までのいずれか1項記載の医薬品組成物。
- 骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、パジェット病、溶骨性転移、関節炎、変形性関節炎、リウマチ様関節炎、若年性慢性関節炎、慢性関節炎、アジュバント関節炎、感染症、癌による骨量減少、HIVによる骨量減少、歯芽欠損、骨髄炎、髄膜炎、軟骨侵食及び/又は骨侵食及び/又はプロテオグリカン損傷の予防及び/又は治療のための、請求項16から22までのいずれか1項記載の医薬品組成物。
- 請求項16から23までのいずれか1項記載の医薬品組成物であって、更に、炎症性及び/又は免疫媒介性の骨量減少及び/又は軟骨量減少の予防及び/又は治療に有効な少なくとも1種の有効成分を含有する医薬品組成物。
- 経口、舌下、静脈内、筋内、関節内、動脈内、髄内、鞘内、心室内、眼内、脳内、頭蓋内、吸入、気管内、鼻咽頭、経皮、皮膚内、皮下、腹腔内、鼻内、腸内及び/又は局所の投与及び/又は直腸部を介した、注入を介した及び/又は埋没物を介した投与のための、請求項16から24までのいずれか1項記載の医薬品組成物。
- 一日当たりに5〜100mg/kg(体重)の用量で投与される、請求項16から25までのいずれか1項記載の医薬品組成物。
- 破骨細胞活性の阻害のための、請求項16から26までのいずれか1項記載の医薬品組成物。
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