JP2007532117A - αアミラーゼ変異体 - Google Patents

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Abstract

【課題】商業的液状化プロセスにおいて、現在行われているものより、より効果的で、より低いpHで、より高温で安定した活性を持つαアミラーゼに対する需要が存在する。
【解決手段】
本発明は、配列番号3に示すアミノ酸配列のR179及びG180の位置で欠失を持つ前駆体バチルス ステアロテルモフィルスαアミラーゼ変異体を提供する。本αアミラーゼ変異体は高温で安定性が向上する等の改変された機能特性を持つ。
【選択図】図7

Description

本発明は、変性安定度及び/又は変性活性特徴のような改変された能力特性を持つ変異種を導入したαアミラーゼに関する。更に、本発明は又先端を切り取られたαアミラーゼに関する。
本出願は2004年4月8日に出願された米国仮特許出願60/561,124、発明の名称「αアミラーゼ」、の優先権を主張するものである。
αアミラーゼ(α-1,4-グルカン-4-グルカノヒドラーゼ、EC3.2.1.1)(α-1、4-glucan-4-glucanohydrolase, EC 3.2.1.1)は澱粉中の内部1,4−グルコシド連鎖を、大部分ランダムに加水分解し、より低分子量のマルトデキストリンを作り出す。αアミラーゼは非常に高い商業的価値があり、澱粉処理工程の最初の段階(液状化段階)、アルコール生産、洗剤マトリクスの洗浄剤、及び繊維産業での澱粉湯通し(starch desizing)に用いられる。αアミラーゼはバチルス(Bacillus)及びアスペルギルス(Aspergillus)を含む広い範囲の種々の微生物により生成され、殆んどの商業生産のアミラーゼは、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis), バチルス アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens), バチルス サブチリス(Bacillus subtilis), 又はバチルス ステアロテルモフィルス (Bacillus stearothermophilus)の様な細菌源により生産される。近年では商業上用いられる好ましい酵素は、商業的操業条件下での熱安定性及び効率性の理由により、バチルス リケニフォルミスから得られるものである。
一般的に、澱粉から果糖への処理プロセスは4つのステップからなる:粒状澱粉の液状化、液状化した澱粉のデキストロースへの糖化(saccharification)、精製、及び果糖への異性化(isomerization)である。澱粉の液状化プロセスの目的は、澱粉ポリマー顆粒の濃縮懸濁液を低粘度のより短い鎖長の可溶デキストリン液に転換することである。このステップは標準的機器で簡易に取り扱い、又グルコース又は他の糖に効率的に転換するために必須である。顆粒澱粉を液状化するためには、顆粒澱粉の温度を約72℃を超える温度にして顆粒をゼラチン化することが必要である。この加熱プロセスは直ちに不溶性の澱粉顆粒を分断して、水に可溶な澱粉液を作り出す。溶解した澱粉の溶液は、その後αアミラーゼにより液状化される(EC 3.2.1.1.)。
通常の酵素による液状化プロセスは、顆粒澱粉スラリーのpHを、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、又は炭酸ナトリウムを加えることにより、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis) 由来のα−アミラーゼに最適のpHである6.0から6.5の間に調整することを含む。水酸化カルシウムを加えることは、又α−アミラーゼを安定化させ不活性になることを防ぐことが知られているカルシウムイオンを提供することが出来るという有利な点がある。α−アミラーゼを加えて直ぐに、懸濁液は蒸気のジェットを使って、汲み上げられ即座に温度を80℃から115℃の間の温度に上げられる。澱粉は直ちにゼラチン化され、そしてα−アミラーゼの存在により、(1-4)グリコシド結合がランダム加水分解され容易に汲み上げられる液体に解重合される。
液状化プロセスの第二の変形は、α−アミラーゼが澱粉懸濁液に加えられ、懸濁液は澱粉顆粒を部分的に加水分解するために80℃から100℃の温度に保たれ、そして部分的に加水分解された澱粉懸濁液は約105℃を超える温度のジェットにより汲み上げられ、残っている全ての顆粒構造が完全にゼラチン化される。ゼラチン化された澱粉を冷却後に、二度目のα−アミラーゼが追加され更に澱粉が加水分解される。
このプロセスの第三の変形は、乾式製粉プロセス(dry milling process)と呼ばれる。乾式製粉においては全ての粒子が粉に挽かれ、そして水及び/又は薄い顆粒残留分と組み合わされる。細菌は任意的に浮揚分離又は同等な技術により除去される。結果の混合物は、澱粉、線維、たんぱく質及び他の穀物の組成物を含んでいるが、α−アミラーゼを用いて液状化される。この技術分野の慣例に拠れば、乾式製粉プロセスを用いる場合、より低温で酵素により液状化をするのが一般的である。通常、澱粉を可溶性のデキストリンに変換する場合、低温での液状化は高温液状化よりも効率が劣ると信じられている。
標準的には、ゼラチン化の後に澱粉溶液は、8−20のデキストロース等量が達成されるまで、α−アミラーゼの存在下で通常1−3時間の間高温に保たれる。デキストロース等量(Dextrose equivalent)は、乾燥重量ベースでD−グルコースとして計算された、全還元糖の濃度を測定するための工業標準である。加水分解されていない顆粒澱粉は、D−グルコースのDEが100と規定されるのに対し、DEが実質的にゼロである。
α‐アミラーゼを含む澱粉溶液が保持される最高温度は、酵素が得られる微生物源及びα−アミラーゼ分子の分子構造に依存する。バチルス サブチリス(Bacillus subtilis)又は バチルス アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)野生型種により作られるα‐アミラーゼは約90℃を超える温度では急速に熱による不活性化が進むため、通常この温度より高い温度では使用されない。一方バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)野生型種により作られるα−アミラーゼは約110℃の温度まで使用することができる。澱粉及びカルシウムイオンはαーアミラーゼが不活性化しない様に安定させるものとして知られている。
液状化に続いて、処理された澱粉はグルコアミラーゼによりグルコースに糖化される。このプロセスでの問題は、アミラーゼによるアミロースの加水分解が十分でない等の理由で、不完全な液状化により澱粉の残留分が糖化した混合物に残っている場合に起こる。残留澱粉はグルコアミラーゼの加水分解作用によっては容易に分解されない。そのため産出ロスが生じ、シロップの下流での濾過に支障が起こる。
更に、αーアミラーゼの多くは、安定化させるためにカルシウムイオンを加える必要があることが知られている。これは更に液状化のためのコストを押し上げる。
米国特許6,093,562には、親α−アミラーゼの変異体は、親α−アミラーゼの少なくとも一つのアミノ酸変異体残基が欠失しているが、この変異体はα−アミラーゼの活性及び熱安定性が増大していることが示されている。親αアミラーゼの一つでバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)から得られるものは、中でもJ. Bacteriol. 166 (1986) 635-643 ぺージに記載されていた。
J. Biol. Chem. 264(32)、(1989)、18933 -18938ページには、Suzuki他による、アミノ酸変換を、領域176−178(バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilusの179−181の残基、配列番号3、に対応する)及び266−269(バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilusの269−272の残基、配列番号3、に対応する)に持つα−アミラーゼの熱安定性についての記載がある。
アミラーゼの触媒活性にとり、どの残基が重要であり、及び/又は種々のアミラーゼ及びグリコシラーゼ(glycosylase)の活性部位内の、あるアミノ酸を修飾した場合の効果を探求する、組み換えDNA技術を用いた研究が多くの研究者により行われている (Vihinen 他、J. Biochem.. Vol. 107, 267-272 ページ(1990); Holm 他, Protein Engineering. Vol. 3, 181-191ページ (1990); Takase 他, Biochemica et Biophvsica Acta1 VoI. 1120, 281-288ページ (1992); Matsui 他. FEBS Letters. Vol. 310. 216-218ページ (1992); Matsui 他, Biochemistry. Vol. 33, 451-458ページ (1992); Sogaard 他, J. Biol. Chem. Vol. 268, 22480-22484ページ (1993); Sogaard 他, Carbohydrate Polymers. Vol. 21、137-146ページ (1993); Svensson他、Plant MoI. Biol. Vol. 25, pp. 141-157 ページ(1994); Svensson、J. Biotech.. Vol. 29, 1-37 ページ(1993))。研究者達は、又熱安定性にとりどの残基が重要かについて研究している(Suzuki 他, J. Biol. Chem. Vol. 264, 18933-18938ページ (1989); Watanabe 他, Eur. J. Biochem. Vol. 226, 277-283 ページ(1994));あるグループはバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)アミラーゼ中の種々のヒスチジン残基に変異を導入するためにその様な方法を用いている。その理論的根拠は、バチルス リケニフォルミスアミラーゼは、他の同様なバチルス アミラーゼと比較した場合比較的熱に安定していることが知られ、ヒスチジンを余分に持っているという点であり、そのため、ヒスチジンを置換することにより酵素の熱安定性に影響が出ると考えられていた。この研究の結果、+133の位置のヒスチジン残基、及び+209の位置のアラニン残基で安定化する変異体を同定することができた (Declerck 他, J. Biol. Chem. Vol. 265, 15481-15488 ページ(1990); FR 2 665 178-A1 ; Jovet他, Bio/Technoloαv. Vol. 10, 1579-1583 ページ(1992))。
先行技術において研究が進んでいるが、商業的液状化プロセスにおいてより効果的であり、現在実務上行われているものより、より低いpHで活性を持つαアミラーゼに対する需要が存在する。更に、洗浄目的での使用条件でより効果的であるという特徴を持つ、改良されたアミラーゼに対する需要が存在する。例えば、洗浄剤に関係する高いアルカリ性及び酸化(漂白)レベル、又はそれが使用される温度の様な安定性の問題に起因する多くの条件が理由で、商業的に利用可能なアミラーゼは使用できないため、アミラーゼが改変され、好ましくは向上した、その様な条件に適合した能力(performance profile)を持つアミラーゼが求められる。
発明の概要
本発明の目的は改変された能力(performance profile)を持つαアミラーゼを提供することである。
更に、本発明の目的は高温で安定性が向上したαアミラーゼを提供することにある。
したがって、本発明は、配列番号3に示すアミノ酸配列のR179及びG180の位置で、及び/又は配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも90%同一性を示すαアミラーゼ中の対応する位置の、一以上の位置で欠失を持つ前駆体バチルス ステアロテルモフィルスαアミラーゼ変異体を提供する。本発明の他の実施の形態においては、前駆体バチルス ステアロテルモフィルス αアミラーゼの変異体は、配列番号3に示すアミノ酸配列のR179及びG180の位置で、及び/又は配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも90%同一性を示すαアミラーゼ中の対応する位置で欠失を持つ。本発明の他の実施の形態においては、αアミラーゼ変異体をコードするDNAを提供する。本発明の他の実施の形態においては、上記のDNAを含む発現ベクターを提供する。他の実施の形態においては、上記の発現ベクターにより形質転換される宿主細胞を提供する。他の実施の形態においては、宿主細胞はバチルス(Bacillus)種である。他の実施の形態においては、バチルス(Bacillus)種はバチルス サブチリス(Bacillus subtilis)及びバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)のグループから選択される。
本発明の他の特徴として、上に記載のαアミラーゼ変異体を含む洗浄剤の組成を提供する。本発明の他の特徴として、上に記載のαアミラーゼ変異体を含む澱粉液状化組成物を提供する。本発明の他の特徴として、澱粉スラリーを上に記載の欠失を含むαアミラーゼ変異体に接触させるステップ、スラリーの温度を60℃から80℃の間の温度に上げるステップ、スラリーの粘度を200.0Ncmを下回る粘度に保つステップを含む澱粉液状化の方法を提供する。本発明の他の特徴として、澱粉スラリーを上に記載した欠失を含むαアミラーゼ変異体に接触させるステップ、スラリーの温度を85℃から100℃の間の温度に上げるステップ、第二の液状化の開始から60分以内に平均DEの進行を少なくとも8.00にするステップを含む澱粉液状化の方法を提供する。
ある実施の形態においては、αアミラーゼは先端が切断される。又ある実施の形態においては、端の切断されたαアミラーゼは配列番号16の配列(図14に示す)、又はこれと少なくとも97%同一性を持つ配列を含む。ある実施の形態においては、発現構築体は、端の切断されたαアミラーゼをコードするDNA配列を含む。ある実施の形態においては、ベクターは端の切断されたαアミラーゼをコードするDNA配列を含む。ある実施の形態においては、組成物は端の切断されたαアミラーゼを含む。ある実施の形態においては、端の切断されたαアミラーゼを含む組成物は、澱粉スラリーを上に記載の欠失を含む端の切断されたαアミラーゼに接触させるステップ、スラリーの温度を60から80℃の間の温度に上げるステップ、スラリーの粘度を200.0Ncmに維持するステップを含む澱粉液状化の方法において用いられる。本発明の他の特徴として、澱粉スラリーを上記の欠失を含む端の切断されたαアミラーゼに接触させるステップ、スラリーの温度を85℃から100℃の間の温度に上げるステップ、第二の液状化の開始から60分以内に平均DEの進行を少なくとも8.00にするステップを含む澱粉液状化の方法を提供することである。
詳細な説明
A. 定義
本明細書で参照された全ての特許及び刊行物は、それらの特許及び刊行物に開示された全ての配列を含み、参照により明示的に本明細書に組み入れられる。他に断らない限り、本明細書で用いる全ての技術及び科学用語は、本発明の属する分野の当業者により通常理解される意味と同じ意味を持つ(例えば、Singleton 他, Dictionary of Microbiology 及び Molecular Biology, 第2版, John Wiley and Sons, New York [1994]; 及びHale and Marham, The Harper Collins Dictionary of Biology, Harper Perennial, NY [1991]を参照。これらの双方共、当業者に本明細書で用いられる多くの用語について一般的な辞書を提供する)。本明細書に記載されている方法及び材料に類似する又は同等な方法及び材料は何れも,本発明の実施又は本発明を試験するために用いることができるが、本明細書においては、好ましい方法及び材料について記載されている。数値範囲はその範囲を規定する数値を含む。本明細書及び請求の範囲で用いられる様に、単数形の冠詞「a」、「an」及び「the」は、文意より明らかに異なる場合を除き、複数をも含む。したがって、例えば、単数形の「宿主細胞」(host cell)はその複数の場合を含む。
特に断らない限り、核酸は其々左から右方向へ5‘から3’の方向を表し;アミノ酸配列は,左から右方向にアミノ基からカルボキシ基方向を表す。本発明に掲げる各タイトルは、明細書全体を参照することにより把握することのできる本発明の種々の特徴又は各実施の形態を限定するものではない。したがって、以下に続けて定義する用語は、明細書を全体として参照することにより、より完全な定義となる。
「αアミラーゼ(例えば、E.C.クラス3.2.1.1)」(alpha-amylase (e.g., E. C. class 3.2.1.1))はアルファ−1,4−グルコシド結合の加水分解を触媒する酵素を指す。これらの酵素は又、1,4−α−結合のD−グルコース単位を含む多糖類の1,4−α−D−グルコシド結合の外加水分解又は内加水分解に影響を与える酵素を表すものとしても用いられている。これらの酵素を表す他の用語に「グリコゲナーゼ」(glycogenase)がある。標準的な酵素にはα−1,4−グルカン4−グルカノヒドラーゼ グルカノヒドロラーゼ(alpha-1、4-glucan 4- glucanohydrase glucanohydrolase)を含む。
本明細書で用いる「組み換えαアミラーゼ」(recombinant α-amylase)は自然発生のαアミラーゼをコードするDNA配列が、変異種DNA配列を作り出すために修飾されているαアミラーゼを指す。変異体DNA配列は、自然発生のαアミラーゼに比較して、αアミラーゼ配列中に存在する一以上のアミノ酸の置換、挿入、又は欠失をコードする。
「組み換えにより発現されたαアミラーゼ」(recombinantly expressed α-amylase)及び「組み換えにより作り出されたαアミラーゼ」 (recombinantly produced α- amylase) は宿主細胞において非相同ポリヌクレオチドの発現により作り出される成熟αアミラーゼタンパク質配列を指す。
例えば、「r−α−アミラーゼ」(r-α-amylase)の用語は、αアミラーゼ(例えば、配列番号3又は16)が、αアミラーゼをコードするポリヌクレオチドが導入された宿主で発現され、作りだされることをいう。r−AAの成熟タンパク質配列はシグナル配列を含まない。
「組み換え」(recombinant)の用語は、細胞、核酸、タンパク質又はベクターに関して用いる場合には、細胞、核酸、タンパク質又はベクターが非相同核酸、又はタンパク質の導入、又は自然の核酸又はタンパク質の改変により修飾を受けている、又は細胞がその様な修飾を受けている細胞に由来する細胞であることを指す。したがって、例えば、組み換え細胞は、自然の(組み換えでない)形の細胞にない遺伝子を発現させ、又はそうでなければ異常に発現し、発現不足に止まり、又は全く発現しなかったであろう自然の遺伝子を発現させる。
「タンパク質」(protein)及び「ポリペプチド」(polypeptide)は相互交換的に用いられる。従来の1文字、又は3文字のアミノ酸残基のコードが用いられる。
「シグナル配列」(signal sequence)はタンパク質のN末端に結合するアミノ酸配列を指し、これは細胞外の成熟した形のタンパク質の分泌を促進する。シグナル配列の定義は機能的な意味で用いられる。成熟した形の細胞外タンパク質はシグナル配列を欠いており、これは分泌のプロセスで切り取られるからである。
本明細書で用いる「αアミラーゼ前駆体」(precursor α-amylase)は、そのDNA配列が自然発生αアミラーゼをコードするDNA配列のαアミラーゼ、又は開始時のDNA配列が本出願に記載されている様にまだ修飾されていないαアミラーゼを指す。したがって、プロテアーゼ前駆体は既知の野生型アミノ酸配列、又は、例えば、本明細書に記載の欠失に加えて、野生型から改変された配列を持つ、本明細書に記載以外の修飾されたアミノ酸配列を含むかもしれない。
ここで用いる「野生型」(wild type)又は「自然のαアミラーゼ」(native α-amylase)は、そのDNA配列が自然発生αアミラーゼをコードするDNA配列のαアミラーゼ、又は開始時のDNA配列がまだ修飾されていないαアミラーゼを指す。
ここで用いるアミラーゼの「プロ」(pro)フォーム(form)は、アミラーゼがタンパク質のアミノ末端に動作可能にリンクしているアミノ酸及び/又は核酸を追加的に持ち、及び/又はプロ配列のアミノ端末に動作可能にリンクしているシグナル配列を持つアミラーゼの形式を指す。
ここで用いる「αアミラーゼ変異体」(variant alpha amylase (VAA) )は、αアミラーゼ前駆体をコードするそのDNA配列が変異種DNA配列を作り出すために修飾されているαアミラーゼを指し、ここで変異種DNA配列はαアミラーゼ前駆体アミノ酸配列と異なるアミノ酸配列をコードするものである。例えば、αアミラーゼ変異体は配列番号3の179及び/又は180の位置の残基が欠失しているアミノ酸配列を含むことがありうる。
「端を切り取られたαアミラーゼ」(truncated α-amylase)はαアミラーゼを指し、配列番号3のアミノ酸配列の少なくとも65%を含むアミノ酸配列、又はSBDの部分が、例えば、除去され、削除される等のように取除かれている配列番号16(図14に示す様に)の配列と少なくとも90%同一の配列を持つアミノ酸配列を持つポリペプチドを含む。
「澱粉結合領域(SBD)」(starch binding domain (SBD))は、澱粉(多糖類(polysaccharide))基質に選好的に結合するアミノ酸配列を指す。
「リンカー」(linker)は、一般的に、澱粉結合領域を持つアミノ酸配列と、触媒領域を持つアミノ酸配列を共有結合させる、3から40のアミノ酸残基を持つ短いアミノ酸配列を指す。
「触媒領域」(catalytic domain)はSBDとは別異の、基質の加水分解のための活性部位を含むポリペプチドの構造領域を指す。
本明細書に記載のアミノ酸の「欠失」(deletion)は、αアミラーゼ前駆体のアミノ酸配列を修飾することを指し、これによりアミラーゼ前駆体のアミノ酸の位置が除去されるが、好ましくは、発現されるタンパク質の各残基を取除くためにαアミラーゼ前駆体をコードする核酸を変異させる遺伝子操作を用いることを指すのが良い。
アミノ酸残基の連続してある長さに亙る除去は、アミノ酸残基(30−33)に代表的に示される様に、(30−33)*として示す。
特定のアミノ酸残基の除去は、179の位置でアミノ酸残基を除去することで代表的に示される様に、Arg179*又はR179*として示す。
本明細書に記載の「由来する」(derived from)は、αアミラーゼ前駆体をコードするαアミラーゼ前駆体のソースを指す。したがって、あるソースに由来するαアミラーゼはある特定の微生物のソースから分離されたαアミラーゼを含む。更に、あるソースに由来するαアミラーゼは有機体ソースから発したDNAによりコードされ、又は発現されたαアミラーゼを含む。
本明細書に記載される、二つの核酸又はポリペプチドについての文意中の「実質的に類似」及び「実質的に同一」は、基準(例えば、野生型)配列と比較して、通常、ポリヌクレオチド又はポリペプチドが、少なくとも75%同一配列を持つ、好ましくは少なくとも80%同一、より好ましくは少なくとも90%同一、更により好ましくは95%同一、最も好ましくは97%同一、時には98%、99%同一配列を持つことを言う。配列の同一は、BLAST, ALIGN, 及び CLUSTALの様な既知のプログラムにより、標準のパラメーターを用いて決定しても良い(Altschul 他, J. Mol. Biol. 215:403-410 [1990]; Henikoff 他, Proc. Natl. Acad Sci. USA 89:10915 [1989]; Karin 他, Proc. Natl Acad. Sci USA 90:5873 [1993]; 及びHiggins 他, Gene 73:237 - 244 [1988]を参照)。BLASTによる分析を行うソフトはNational Center for Biotechnology Informationを通し一般に公開されている。
ここで用いる「核酸配列のパーセント(%)同一性」、「ヌクレオチドのパーセント(%)同一性」、「アミノ酸配列のパーセント(%)同一性」、又は「配列のパーセント(%)同一性」は、選ばれた配列中の核酸、ヌクレオチド又は核酸残基の、対比される配列の核酸、ヌクレオチド又は核酸残基との同一であるパーセントを言う。
他の配列とあるパーセントの同一性(例えば、80%、85%、90%、95%、又は99%)を持つポリヌクレオチド又はポリペプチドは、アラインした場合に、塩基又はアミノ酸残基のパーセントが対比する二つの配列で同じである。このアラインメント及びパーセント相同性又は同一性は、技術分野で知られているどの様な適当なソフトを用いても決定することが出来る。例えば、CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (F. M. Ausubel他編、1987, Supplement 30, section 7.7.18) に記載のものがある。
好ましいプログラムには、GCG Pileup program, FASTA (Pearson他、(1988; Proc. Natl, Acad. Sci USA 85:2444-2448), 及びBLAST (BLAST Manual, Altschul 他, Natl. Cent. Biotechnol. Inf., Natl Lib. Med. (NCIB NLM NIH), Bethesda, MD, 及びAltschul 他et al., (1997) NAR 25:3389-3402)を含む。他の好ましいアラインメント プログラムは、好ましくは、ディフォールト パラメータALIGN Plus (Scientific and Educational Software, PA)がある。他の配列ソフト プログラムで使用可能なものとしてはSequence Software Package Version 6.0 (Genetics Computer Group, University of Wisconsin, Madison, Wl)で利用可能なTFASTA Data Searching Programがある。
本明細書に記載の「対応する」(corresponding to)は、第一のタンパク質又はペプチド中の列挙位置の残基、又は第二のタンパク質又はペプチド中で列挙された残基と同等の残基を指す。列挙された残基と同等の残基は、上に記載の相同性測定プログラムを用いて候補となる配列をアラインすることにより決定することができる。
「ベクター」(vector)は核酸を一以上の細胞タイプに導入する様にデザインされたポリヌクレオチド配列を指す。ベクターは、クローンベクター、発現ベクター、シャトルベクター、プラスミド、ファージ粒子、カセット等を含む。
本明細書に記載の「発現ベクター」は細胞中で複製することのできるあらゆる核酸であって、新たな遺伝子又はDNA部分を細胞に運ぶことのできるものを言う。したがって、この用語は異なる宿主細胞間で移送するようにデザインされた核酸構築を指す。発現ベクターは、異種の細胞中に非相同DNA断片を組み入れ、そして発現させる能力を持つベクターを言う。
そこで、ここで用いる「発現ベクター」(expression vector)は、適当な宿主においてDNAを発現されることのできる適当な制御配列(control sequence)に動作可能にリンクされているDNA配列を含むDNA構築を言う。その様な制御配列は転写を行うプロモータ、転写を制御する任意選択的なオペレーター、mRNA上で適当なリボソーム結合部位をコードする配列、エンハンサー及び転写及び翻訳終了を制御する配列を含むこともある。
ここで用いる「プラスミド」は、クローンベクターとして用いられる環状二重鎖(double-stranded (ds))DNA構築を言い、これは多くの細菌及びある真核生物において、染色体外自己複製遺伝因子を形成する。幾つかの実施の形態においては、プラスミドは宿主細胞のゲノムに組み入れられる。
「プロモータ」は遺伝子の転写を開始するRNAポリメラーゼの結合に関係する制御配列である。プロモータは誘導プロモータ(inducible promoter)、又は構成プロモータ(constitutive promoter) であることもある。本発明で用いる好ましいプロモータはトリコデルマ レセイ cbh1(Trichoderma reesei cbh1)であり、誘導プロモータである。
通常、DNA配列についてであるが、「転写調節下」(under transcriptional control)はポリヌクレオチド配列の転写が、転写開始又は促進に寄与する要素に動作可能にリンクされていることに依存することを示すものであり、その技術分野で良く理解されている。
「翻訳調節下」(under translational control)はmRNAが形成された後に起こる制御プロセスを示す用語としてその技術分野で良く理解されている。
「由来する」(derived)は「から発する」(originated from)、「得られた」(obtained)又は「から得られる」(obtainable from)及び「から分離される」(isolated from)の意味を含む。
「動作可能にリンクされる」(operably linked)は、要素がお互いに機能的に関連することが可能な配置にある並列状態を言う。例えば、プロモータが配列の転写を制御する場合は、プロモータはコード配列に動作可能にリンクされている。
「選択マーカー」(selective marker)は、導入される核酸又はベクターを含む宿主の選択を容易にするため、宿主において発現可能な遺伝子を指す。選択可能なマーカーの例には、これに限定されるものではないが、抗菌剤(例えば、ヒグロマイシン(hygromycin), ブレオマイシン(bleomycin)、又はクロラムフェニコール(chloramphenicol)及び/又は宿主細胞に栄養上の利益の様な代謝上の利益をもたらす遺伝子を含む。
本明細書に記載の「回収された」(recovered)、「分離された」(isolated)、及び「精製された」(purified)は、核酸又はアミノ酸(又は他の要素(component))で、それが自然に関連している少なくとも一つの要素から取出されたものを言う。
ここで用いる「宿主株」(host strain)又は「宿主細胞」(host cell)は、発現ベクター、又は本発明のαアミラーゼをコードするDNAを含むDNA構築のための適当な宿主を指す。
本明細書に記載の「形質転換された」(transformed)、「安定的に形質転換された」(stably transformed)及び「遺伝子移植の」(transgenic)は、細胞との関係で用いられる場合、細胞がそのゲノムに組み入れられた、又は多世代に亙り維持されたエピソーム プラスミド(episomal plasmid)として非自然の(例えば、非相同の)核酸配列を持つことを意味する。
本明細書に記載の「熱安定的な」(thermostable)アミラーゼは、同じ熱条件の下でアミラーゼ前駆体と比べてより高い酵素活性を維持するアミラーゼを指す。例えば、「熱安定的な」(thermostable)アミラーゼは、ある与えられた温度、通常は稼動温度で測定された、前駆体と比べて変異体の酵素活性のレベルが増大している。
「接触させる」(contacting)は各酵素を、酵素が基質を最終製品に転換させることが出来る様に各基質に十分に近づく位置に置くことを言う。当業者であれば、酵素の溶液を各基質と混合することは接触を実行させる効果を持つことを認めるであろう。
ポリヌクレオチド又はタンパク質との関連で「非相同の」(heterologous)は、宿主細胞中で自然発生しないポリヌクレオチド又はタンパク質を指す。ある実施の形態においては、タンパク質は商業的に重要な工業用タンパク質である。この用語は、自然発生遺伝子、変異を受けた遺伝子、及び/又は合成遺伝子によりコードされるタンパク質を包含する。
ポリヌクレオチド又はタンパク質との関連において「内因性の」(endogenous)とは、宿主細胞において自然に発生するポリヌクレオチド又はタンパク質を言う。
「粘度を減少させる」(viscosity reducing)アミラーゼは、例えば、スラリー温度を60℃から95℃に上げる場合の様に、ゼラチン化する温度に近づくにつれスラリー粘度を減少させるアミラーゼを指す。例えば、粘度を減少させるアミラーゼはスラリーの粘度をある特定の数値、例えば、190.0Ncm未満、200.0Ncm未満 220Ncm未満に維持する。
「Ncm」単位は、粘度計を用いて液体の粘度をトルク測定により行う場合の単位を言う。
ここで用いる「アミラーゼ活性」(amylase activity)は、分光光度により(spectrophotometrically)測定されるヨウ素染色容量の減少率に反映される澱粉の加水分解率を指す。一単位の細菌αアミラーゼ活性は、特定条件の下で10mg当り澱粉を1分間加水分解するために必要な酵素の量である。例えば、0.14kg/MT 乾燥VAAである。
本明細書に記載の「平均DE進行」(average DE progression)は、ある与えられた時間で生産されたDEを指す。
ここで用いる「DE」又は「デキストロース等量」(dextrose equivalent)は、乾燥重量ベースのD−グルコースで計算された全還元糖(reducing sugars)の濃度を測定する工業標準である。加水分解されていない顆粒澱粉は実質DEはゼロであり、D-グルコースのDEは100である。スラリー又は溶液のDEを決定する典型的な方法はSchroorl法(フェーリング試薬滴下)(実施例3aを参照)に記載されている。
ここで用いる「平均DE進行」(average DE progression)は、第二の液状化の時間の関数としてのDEの変化を指す。液状化の時間(分)に対するDEの傾きは、DEレベルが達成される速度の割合である。
ここで用いる「液状化」(liquefaction)又は「液状化する」(liquefy)は、澱粉が、鎖のより短い、そしてより粘度の小さいデキストリンに転換されるプロセスを指す。通常このプロセスでは澱粉のゼラチン化がアミラーゼの添加と共に、又は続いて起きる。
本明細書に記載の「第一液状化」(primary liquefaction)は、スラリーの温度が、そのゼラチン化温度まで又はその近くまで上がったときの液状化のステップを言う。温度を上昇させるのに続いてスラリーは熱交換機を通して、又はジェットにより200−300°F、例えば、220-235°Fに上げられる。熱交換機又はジェット温度に曝された後、スラリーは3−10分その温度で保たれる。スラリーを200−300°Fに保つステップが第一液状化である。
ここで用いる「第二次液状化」(secondary liquefaction)は、第一液状化(200−300°Fに加熱する)に続く液状化ステップを指し、そこでスラリーは大気温に冷却される。この冷却ステップは30分から180分(3時間)であり、例えば、90分から120分(2時間)であっても良い。
ここで用いる「第二次液状化の時間(分)」(minutes of secondary liquefaction)は第二の液状化の開始から経過した時間であり、DEが測定される時間である。
実施の形態
適当なアミラーゼのソース
αアミラーゼ前駆体はαアミラーゼを生産することの可能などの様なソースを用いても良い。αアミラーゼの適当なソースは、糸状菌、細菌、植物又は動物を含む原核生物又は真核生物である。好ましくは、αアミラーゼ前駆体はバチルス(Bacillus)に由来するのが良く、より好ましくは、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス アミロリケファシエンス(Bacillus amylloliquefaciens)、又はバチルス ステアロテルモフィルス (Bacillus stearothermophilus)が良く、より好ましくは、αアミラーゼ前駆体はバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、又はゲオバチルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)(配列番号3)に由来するのが良い。
αアミラーゼ前駆体のアミノ酸配列をコードする前駆体DNA配列の修飾は、本明細書に記載の方法により、及び共有米国特許4,760,025 及び 5,185,258において記載の方法により実施することができる。これらの特許は引用により本明細書に組み入れられる。
他の実施の形態においては、図3に示す成熟ゲオバチルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)と同等のαアミラーゼ前駆体は、配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、92%、95%、96%、97%、98%、99%の%同一性を持つ。他の実施の形態においては、αアミラーゼ前駆体は図3の成熟バチルス ステアロテルモフィルス (Bacillus stearothermophilus)のアミノ酸配列(配列番号3)と同一のアミノ酸配列を持つ。
他の実施の形態においては、αアミラーゼ前駆体は、アミノ酸配列が更に、配列番号10と同一である少なくとも4つの連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を含む。このアミノ酸配列は配列番号3のアミノ酸269-272に対応する。
ある実施の形態においては、4つの連続するアミノ酸は配列DINK、例えば、Asp269 (D269), Iso270 (I270), Asn271 (N271 ) 及び Lys272 (K272)を含む。
他の実施の形態においては、アミラーゼ前駆体は、アミノ酸配列が更に、配列番号11と同一である少なくとも4つの連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を含む。このアミノ酸配列は配列番号3のアミノ酸178 181-183に対応する。
ある実施の形態においては、4つの連続するアミノ酸は配列FIGK, 例えば、
Phe178 (F178)- Iso181 (I181 )- Gly182 (G182) - Lys183 (K183)を含む。
他の実施の形態においては、アミラーゼ前駆体は、アミノ酸配列が更に、配列番号12と同一である少なくとも4つの連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を含む。このアミノ酸配列は配列番号3のアミノ酸301から304に対応する。
ある実施の形態においては、4つの連続するアミノ酸は配列はGly301 (G301 )- ala302 (A302)- phe303 (F303) - asp304 (D304)を含む。
他の実施の形態においては、アミラーゼ前駆体は、アミノ酸配列が更に、配列番号13と同一である少なくとも5つの連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を含む。このアミノ酸配列は配列番号3のアミノ酸412から416に対応する。
ある実施の形態においては、5つの連続するアミノ酸はアミノ酸配列EGGTE、例えば、glu412 (E412)- Gly413 (G413)- Gly414 (G414)-Thr415 (T415) - glu416 (E416)を含む。
他の実施の形態においては、アミラーゼ前駆体は、アミノ酸配列が更に、配列番号14と同一である少なくとも4つの連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を含む。このアミノ酸配列は配列番号3のアミノ酸489から492に対応する。
ある実施の形態においては、4つの連続するアミノ酸は配列ARPI, 例えば、 Ala489 ("A489")- arg490 ("R490")- pro491 ("P491") - iso492 ("I492")を含む。
他の実施の形態においては、アミラーゼ前駆体は、アミノ酸配列が更に、配列番号15と同一である少なくとも4つの連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を含む。この配列番号は配列番号3のアミノ酸498から501を含む。
ある実施の形態においては、4つの連続するアミノ酸は配列TGEF, 例えば、Thr498 (T498)- Gly499 (G499)- Glu500 (E500) - phe501 (F501 )を含む。
他の実施の形態においては、アミラーゼ前駆体は、対応するアミノ酸配列(a) FIGK, (b) GAFD; (c) EGGTE; (d) ARPI; (e) TGEF 及び (f) DINKと同一である少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、及び少なくとも5つのアミノ酸配列を含む。
植物から、哺乳類、及び細菌まで、今日配列が決定されている殆んど全てのエンドアミラーゼの間に相同性があることが分かっている(Nakajima 他, Appl. Microbiol. BiotechnoL Vol. 23, 355-360 ページ(1986); Rogers, Biochem. Biophvs. Res. Commun.. Vol. 128, 470-476ページ (1985); Janecek, Eur. J. Biochem.. Vol. 224, 519-524ページ (1994))。図5に示す様に、あるバチルス(Bacillus)アミラーゼにおいて4つの領域において特に高い相同性が見られる。又バチルス(Bacillus)エンドアミラーゼの間の遺伝子の関連を解読するために配列アラインメントが用いられた(Feng 他, J. Molec. EvoL Vol. 35, 351-360ページ (1987))。Holm 他, Protein Engineering, Vol. 3, No. 3, 181 -191ページ (1990)の記載する処により決定される様に、バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)とバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)アミラーゼの間の相対配列相同性は約66%であり、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)とバチルス アミロリケファシエンス(Bacillus amylloliquefaciens)アミラーゼ間では約81%である。配列相同性は重要であるが、アミラーゼ又は他の酵素を比較する場合には、構造的相同性も又重要であることが一般に認められている。例えば、糸状菌アミラーゼと細菌アミラーゼの間に構造的相同性があると言われおり、したがって糸状菌アミラーゼも、本発明の範囲に含まれる。
主構造との相同性を確立するために、αアミラーゼ前駆体のアミノ酸配列は、直接バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼの主配列と比較され、特に配列の知られているαアミラーゼ全てに対して不変であることの知られている残基の組と比較される(例えば、図3を参照)。又、豚の膵臓のαアミラーゼの結晶構造と言われる構造(Buisson 他, EMBO Journal. Vol. 6, 3909- 3916ページ (1987); Qian 他, Biochemistry. Vol. 33, 6284-6294ページ (1994); Larson他, J. MoI. Biol., Vol. 235, 1560-1584ページ (1994)); アスペルギルス オリザ(Aspergillus oryzae)由来のタカアミラーゼ(Taka-amylase A from Aspergillus oryzae)(Matsuura 他, J. Biochem. (Tokyo), Vol. 95, 697-702 ページ(1984))、及びアスペルギルス ニージャー(Aspergillus niger)のアミノ酸αアミラーゼ(Boel 他、Biochemistry. Vol. 29, 6244-6249ページ (1990))の結晶構造の三次構造分析により、同等の残基を決定することが可能であり、前の二つの構造は類似しており、大麦のαアミラーゼについても同様である(Vallee 他、 J. MoI. Biol.. Vol. 236, 368-371ページ(1994); Kadziola, J. MoI. Biol.. Vol. 239, 104-121ページ (1994))。αアミラーゼの二次構造に関しては、幾つかの予備的研究が公表されている、すなわち、(Suzuki 他、J. Biochem.. Vol. 108, 379-381ページ (1990); Lee 他、Arch. Biochem. Biophvs. Vol. 291、255-257 ページ(1991 ); Chang 他、 J. MoI. Biol.. Vol. 229, 235-238ページ (1993); Mizuno 他、J. MoI. Biol.. Vol. 234, 1282-1283ページ (1993))、そして、結晶構造のバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼ(Machius 他、J. MoI. Biol. Vol. 246, 545-549 ページ(1995))の少なくとも一つの構造が公表されている。しかし、研究者の中にはグルカナーゼの間で(MacGregor他、Biochem. J.. Vol. 259, 145-152 ページ(1989))、そしてαアミラーゼ及び他の澱粉代謝酵素の中(Jaspersen, J. Prot. Chem. Vol. 12, 791-805ページ (1993); MacGregor, Starke. Vol. 45, 232-237 ページ(1993))で共通の超二次構造があると予測した人も何人かいた。そして、αアミラーゼに類似の超二次酵素を持った酵素の間の配列の類似を予測した人もいた(Janecek, FEBS Letters. Vol. 316, 23-26ページ (1993); Janecek 他、 J. Prot. Chem.. Vol. 12, 509-514ページ (1993))。バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)酵素の構造はタカアミラーゼA酵素をモデルとしている(Holm他、Protein Engineering. Vol. 3, 181-191 ページ(1990))。図3に示す4つの高度保存領域は、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)番号システムによるHis +105; Arg +229; Asp +231 ; His +235; GIu +261 及び Asp +328を含み、活性部位(Matsuura 他、J. Biochem. (Tokyo), Vol. 95, 697-702ページ (1984); Buisson他、EMBO Journal. Vol. 6, 3909-3916 ページ(1987); Vihinen他、J. Biochem.. Vol. 107, 267-272ページ (1990))の部分であると考えられる残基を多く含んでいる。
配列間の相同性の度合は、その技術分野で知られているどの様な適当な方法を用いて決定しても良い(例えば、Smith 及び Waterman, Adv. Appl. Math., 2:482 [1981]; Needleman 及び Wunsch, J. MoI. Biol., 48:443 [1970]; Pearson 及び Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444 [1988]; Wisconsin Genetics Software Package (Genetics Computer Group, Madison, Wl)のGAP, BESTFIT, FASTA, 及びTFASTAのようなプログラム; 及びDevereux他、Nucl. Acid Res., 12:387-395 [1984]を参照)。
例えば、PILEUPは配列相同性の水準を決めるのに有用なプログラムである。PILEUPは漸進的、対のアラインメントを用いた関連配列(related sequence)の群から多配列アラインメントを作り出す。それは又、アラインメントを作り出すために用いるクラスター関係を示すツリーを描く(plot)ことも出来る。PILEUPはFeng 及び Doolittleの漸進的アラインメント法を単純化してものを用いる(Feng及び Doolittle, J. MoI. Evol., 35:351-360 [1987])。この方法はHiggins及び Sharpにより記述されたもものと類似の方法である(Higgins 及び Sharp, CABIOS 5:151-153 [1989])。PILEUPの有用なパラメータはデフォールト ギャップ重量(default gap weight)3.0、デフォールトギャップ長重量(default gap length weight)0.10、及び加重エンドギャプ(weighted end gap)を含む。他の有用なアルゴリズムの例には、Altschul 他 (Altschul他、J. MoI. Biol., 215:403-410, [1990]; 及び Karlin 他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5787 [1993])により記載されている様に、BLASTアルゴリズムである。特に有用なBLASTプログラムの一つはWU-BLAST-2プログラムである(Altschul他、 Meth. Enzymol.、266:460-480 [1996]を参照)。パラメータ「W」、「T」及び「X」はアラインメントの感度及び速度を決定する。BLASTプログラムは、デフォールトとして語長(wordlength (W))11、BLOSUM62 スコア マトリクス(scoring matrix) (Henikoff 及びHenikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915 [1989]を参照)、アラインメント(B)は50、期待値(E)は10、M5、N’-4、及び両鎖の比較を用いる。
本発明の実施の形態においては、本明細書に記載の残基の欠失に加え、安定性をもたらし、又は活性を増大させるために、その技術分野で知られている一以上の置換基を含む。特に好ましい実施の形態においては、本発明のαアミラーゼは更に、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)(配列番号5)のM15, A33, A52, S85, N96, V129, H133, S148, S187, N188, A209, A269 及び/又は A379に対応する一以上の残基において、欠失又は置換を含むこともある。
αアミラーゼ変異体
本発明は、例えば、配列番号4のアミノ酸を持つアミラーゼの様な、前駆体バチルス(Bacillus)又はゲオバチルス(Geobacillus)αアミラーゼのR179* 及び/又はG180*に対応する欠失を導入した変異種αアミラーゼを提供する。
特に、バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼのR179及び/又は G180に対応する残基の欠失が同定される。したがって、R179の様な特異な残基は、図3に示す前駆体バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼ配列に対する番号で示すアミノ酸位置番号(例えば、+179)を指す(配列番号3)。しかし、他の実施の形態においては、本発明はバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)の特定のαアミラーゼ前駆体の変異種に限られるものではなく、バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼの同定された特定の残基に対応する位置のアミノ酸残基を含むαアミラーゼ前駆体をも含む。そこで、ある実施の形態においては、図5のバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)(Am-str)(配列番号7)のR179は、バチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼのR179とアラインするαアミラーゼ前駆体の残基を含む。図5にアラインメントを表示する。
ある実施の形態においては、図14に示すアミノ酸配列を持つ端を切断されたバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼを提供する。本発明のある特徴として、αアミラーゼは配列番号16のアミノ酸配列を持つ。他の特徴としては、αアミラーゼは配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも97%配列が同一である。
DNAのコード化
本発明は、本発明のαアミラーゼ変異体を含むアミノ酸配列をコードする核酸分子(DNA)も提供する。本発明の更なる実施の形態においては、本発明は、本発明のαアミラーゼをコードするDNA、及びその様なDNAを含む配列ベクターを含む。ある実施の形態においては、形質転換DNAは新たに入ってくる配列を含む。例えば、ベクターに挿入される様な形質転換DNAが閉鎖環を作るように末端が閉じていても良い。ある実施の形態においては、DNA配列は配列番号1の核酸配列とa %核酸の同一性を持つ(図1)。他の実施の形態においては、DNA配列は、配列番号1の配列と少なくとも75%, 80%, 85%, 88%, 90%, 92%, 95%, 98%核酸配列が同一である。DNA構築体は、適当な宿主細胞でそのDNAを発現させることのできる適当な制御配列に動作可能にリンクされているDNA配列を含むこともある。核酸は組み換えにより、又は例えば、インビトロでPCRにより作られる様に、合成して作ることも出来る。その様な制御配列は、転写をするプロモータ、その様な転写を制御する任意選択的オペレータ配列、適当なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、及び転写及び翻訳の終了を制御する配列を含むこともある。DNA配列は、これらの配列を適当な発現ベクターにおいて、発現制御配列に動作可能にリンクし、及び発現ベクターを用いて周知の技術により適当な宿主を形質転換させ、発現されることもある。出願人は、例えば、バチルス(Bacillus)形質転換細胞のための好ましい発現制御配列は、宿主細胞がバチルス サブチリス (Bacillus subtilis)である場合は、バチルス サブチリス (Bacillus subtilis)に由来するaprEシグナルペプチドであることを見出した。出願人は又、宿主細胞がバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)である場合には、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)形質転換細胞のための好ましい発現制御配列は、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)由来のLATシグナルペプチドであることを見出した。
発現ベクター/宿主細胞
同様に、本発明は、宿主細胞に形質転換された発現システムに組み入れられたDNAを発現させることによりαアミラーゼ変異体を作り出す方法を含む。本発明のDNA配列を発現させるために、広範囲の種類の宿主/発現ベクターの組合せを用いることができる。多くの原核生物及び真核生物発現ベクターが市販されている。適当な発現ベクターを選択することは、当業者の通常の知識の範囲にある。ベクターはプラスミド、ファージ粒子、又は単純に遺伝子の挿入の可能なもの(potential genomic insert)であっても良い。適当な宿主細胞に転換されると、ベクターは複製し、宿主ゲノムから独立に機能し、ある場合にはゲノム自身に一体化することもある。プラスミドは現在では、最も普通に用いられるベクターの形であるため、本明細書においては、プラスミドとベクターは時には相互交換的に用いられる。しかし、本発明においては、同等な機能を持ち、且つその技術分野で知られている、又は知られるであろう他の形の発現ベクターをも含むものである。有用な発現ベクターは、例えば、この目的にとり有用な種々の知られているプラスミド、ファージの様な染色体の、非染色体の、及び合成DNA配列の部分を含む。更に、広い範囲の発現制御配列であればどの様なものでも一般にこれらのベクターとして用いられる。
本発明において有用な宿主細胞は本発明のαアミラーゼを発現することのできる形質転換可能なあらゆる微小生物を含み、通常、原核生物又は真核生物宿主である。宿主細胞は、組み換えDNA技術を用いて構築されたベクターにより形質転換され又は核酸を移入される。その様な転換された宿主細胞はαアミラーゼ及びその変異体(変異種)をコードするベクターを複製し、又は望むαアミラーゼを発現させることができる。これらの宿主は、大腸菌株、シュドモナス(Pseudomonas)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、種々の糸状菌、イースト、及び動物の細胞の様な良く知られた真核生物及び原核生物を含むこともある。好ましくは宿主は精製及び下流での処理を促進させるために、細胞外で本発明のαアミラーゼを発現させるのが良い。
ある実施の形態においては、宿主細胞はバチルス(Bacillus)属のメンバーであることもあり、他の実施の形態においては、工業用のバチルス(Bacillus)株において関心の対象となるバチルス(Bacillus)株であることもある。工業用のバチルス株の例には、これに限定されるものではないが、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス レンツス(Bacillus lentus)、バチルス アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)を含む。更なる実施の形態においては、既に検討した様に、バチルス宿主株は、バチルス属の範囲内の他の有機体のみならず、バチルス レンツス(lentus)、バチルス ブレビス(brevis)、バチルス ステアロテルモフィルス(stearothemophilus)、バチルス アルカロフィルス(alkalophilus)、バチルス コアグランス (coagulans)、バチルス シルランス(cirulans)、バチルス プミルス (pumilus)、バチルス ツンギエンシス(thuhngiensis)、バチルス クラウシ(clausii)、及びバチルス メガテリウム (megaterium)よりなる群れから選択される。ある好ましい実施の形態においては、バチルス サブチリス(Bacillus subtilis)が用いられる。特に好ましいある実施の形態においては、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)が用いられる。他の適当な株も本発明で使用することも予期されるが、例えば、米国特許5,264,366及び4,760,025(RE34,606)、及び米国特許出願2002/0182734(国際公開番号WO02/14490)には、本発明で使用されうる種々のバチルス宿主株について記載する。好ましくはαアミラーゼ陰性のバチルス株(遺伝子が欠失)及び/又はαアミラーゼ、及びプロテアーゼが欠失したバチルス株(ΔamyE、Δapr, Δ npr)が用いられるのが良い。
形質転換
バチルス種を形質転換する方法は種々知られている。事実、プラスミド構築及びプラスミドを大腸菌に形質転換するバチルス種の染色体の変換方法は良く知られている。殆どの方法において、プラスミドは結局大腸菌から分離されそしてバチルスに形質転換される。しかし、大腸菌の様な介在微小生物を用いることは本質的なことではなく、ある好ましい実施の形態においては、DNA構築体はプロトプラスト、又は適切な細胞形質転換を経て有能なバチルス宿主に直接形質転換される。本発明のαアミラーゼ変異種の発現及び精製は、その様なプロセスを実施するための良く知られた方法により実行される。
本発明のある実施の形態においては、αアミラーゼ変異体(VAA)はゲオバチルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothemophilus)αアミラーゼの変異体である。この実施の形態においては、αアミラーゼはバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)中でバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)αアミラーゼ(LAT)のシグナルペプチドにより融合タンパク質として発現される(図6a 及び6 b参照)。遺伝子融合(gene fusion)は、プラスミドpCPCori (Enzyme BioSystems, Beloit, Wisconsin, USAから入手)から得られるαアミラーゼ変異体をコードする配列をPCR増幅し、pHPLTベクターにクローンすることにより作り出すことができる。PCR反応はTaqポリメラーゼにより熱サイクル器で30サイクル行うことにより実施することができる。
pHPLT はLAT プロモータ(PLAT)、 LATシグナルペプチド(preLAT)をコードする配列、それに続くクローンのためのPstl 及び Hpal制限部位を含む。αアミラーゼ変異体は、Taqポリメラーゼ及び以下のプライマーを用いる融合PCR(αアミラーゼ変異体遺伝子の内部Pstl部位を除去する為に必要)によりPstl−Hpal断片として作られた:
Figure 2007532117
成熟αアミラーゼをコードするPstl−Hpal断片は、その後T4 DNAリガーゼによりPstl 及び Hpalにより分解された pHPLT (図7)に結紮され、そしてバチルス サブチリス(Bacillus subtilis)株OS14に形質転換される。LAT-VAA遺伝子融合の配列はDNA配列決定により確認することができる。正しいプラスミド クローンの一つがpHPLT-VAAc1 と名付けられた(図 8)。このプラスミドはプロトプラスト形質転換によりアミラーゼ陰性のバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)宿主に導入された(Pragai他、Microbiology (1994) 140:305-310)。ネオマイシン耐性の形質転換細胞が、αアミラーゼ変異体を分泌し、これはヨウ素染色により澱粉プレート上にハロ形成がされることで確認される(図9)。
pHPLT-VAAc1のLAT-VAA遺伝子構築体をplCatHベクターに挿入することにより、次のplCatH-VAAc1(ori2) プラスミドが作られた(図 10)。plCatHは以下の特徴を持つ:複製起点(ori pE194, Bacillusでの複製), ori pBR322 (大腸菌での増幅)、選択のためのネオマイシン耐性遺伝子、及び選択のための天然バチルス リケニフォルミス クロラムフェニオコール(Bacillus licheniformis chloramphenicol)耐性遺伝子(cat)、染色体の組入れ(chromosomal integration)、及びカセット増幅である。Pre-LAT-αアミラーゼ前駆体遺伝子融合(LAT プロモータ及びLAT転写ターミネーターを含む)はプライマーによりpHPLT-VAAc1から増幅された:
Figure 2007532117
米国特許出願2002/0182734 (国際公開番号WO 02/14490)に記載の様に、生成されたPCR断片はXholにより分解され、Xholにより分解されたplCatHに結紮され、バチルス サブチリス(Bacillus subtilis)株OS14に形質転換された。プラスミドDNAはアミラーゼ陽性の形質転換細胞から分離され、αアミラーゼ変異体遺伝子構築体の配列がDNA配列により確認された。正しい一つのクローンのプラスミドがplCatH -VAAc1(ori2)と名付けられ、そして許容温度(37℃)でバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)株BML612 (BRA7 誘導体 cat-, amyL-, spo-)に形質転換された。一つのアミラーゼ陽性の、ネイマイシン耐性(neoR)を持ち、クロラムフェニコール耐性(CmR)を持つ形質転換細胞が選択され、BML612(plCatH-VAAc1)と名付けられた。BML612(plCatH-VAAc1)中のプラスミドは、5μg/mlのクロラムフェニコールを含む媒体中で、非許容温度(50℃)で株を成長させることによりバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)ゲノムのcat領域に統合された。一つのCmR耐性クローンが選択され、BML612-plCatH-VAAc1と名づけられた。BML612-plCatH-VAAc1は再び、ベクター配列を排除(loop-out)するための抗生物質を用いることなく許容温度で数代に亙り成長させ、そして一つのネイマイシンに反応する(neomycin sensitive (neoS))、CmRが選択された。このクローンにおいて、染色体上のplCatHのベクター配列は切除され(ネオマイシン耐性遺伝子を含む)αアミラーゼ変異体cat カセットのみが残される。次に染色体上のαアミラーゼ変異体cat カセットがクロラムフェニコールの濃度を次第に増しつつ媒体中/上で株を成長させることにより増幅された。増幅を何度か行った後に、一つのクローン(75μg/mlクロラムフェニコールに対し耐性を持つ)が選択されBML612-VAAc1と名づけられた。
応用
本発明のαアミラーゼ変異体は澱粉の液状化状態において、洗濯用洗剤の成分、自動皿洗い機用洗剤、塗装面清浄用製品、パン焼きを含む食品加工、湯通し剤(desize agent)を含む繊維加工、又はαアミラーゼ活性が有用である他の用途に用いることができる。
望ましく且つ予期しない結果をもたらす、改変された機能特性を示す本発明のαアミラーゼは、αアミラーゼが普通に用いられる場合に種々応用が可能である。例えば、粘度が減少し、熱安定性が向上する等の改変された機能特性を示す本発明のαアミラーゼは、澱粉の液状化において使用される操業温度において有用である。熱安定性が増すことにより、それを含む製品の保存寿命を伸ばすことに役立つ。これに反して、熱安定性が減少することはでんぷん分解酵素の活性の迅速且つ効果的な抑制を必要とする工業プロセスにとり有用である。
熱安定性の改善を示す本発明のαアミラーゼは、澱粉加工、特に澱粉の液状化においてとりわけ有用である。商業的に望ましい液状化プロセスの条件には、熱安定性が改善した、αアミラーゼが必要とする高温が含まれるのが特徴である。したがって、特に液状化において有用である本発明のαアミラーゼは、約80から120℃の間の温度、好ましくは100から110℃の間の温度で熱安定性が増大しているのが見られる。
粘度の減少の改善を示す本発明のαアミラーゼは、澱粉加工、特に澱粉の液状化において有用である。商業的に望ましい液状化プロセスで存在する条件として、ゼラチン化の間に粘度が増大することを含むことが特徴であり、そのためスラリー粘度を減少させるために、αアミラーゼの量を増量させることが必要となる。液状化において特に有用である本発明のαアミラーゼは、粘度を減少させる能力を向上させ、スラリー粘度を所望の水準以下に維持する。
液状化の間、澱粉、特に湿式又は乾式粉砕の顆粒澱粉スラリーは、既知の液状化技術を用いて、本発明のαアミラーゼにより処理される。澱粉分解プロセスの第一ステップにおいてスラリーの準備が出来たら、スラリーに熱を加えゼラチン化させる。通常、澱粉スラリーは比較的高温で加熱し、ゼラチン化させる(約80℃から約110℃の間)。熱が加えられると、スラリーはゼラチン化しスラリーの粘度が増す。
粘度が増してくるとスラリーの流動性が低下する。澱粉スラリーがゼラチン化した後に、αアミラーゼを用いて液状化する。澱粉が液状化する間、すなわち、スラリーの温度が60℃から110℃の間、60℃から90℃の間、60℃から85℃の間に上がった時、スラリーの粘度はしばしば180Ncm以上のレベル、190Ncm 以上、200Ncm以上、220Ncm以上、240Ncm以上、260Ncm以上、280Ncm以上のレベルになる。αアミラーゼを、粘度が増大する澱粉スラリーに接触させることにより、粘度を減少させることが出来、これは好ましい有利な点である。スラリー粘度の進行を確かめることにより、特定の酵素によるスラリー粘度を減少させる能力を測定することが出来る。
粘度は、技術分野で知られている種々の方法により測定することができる。ある好ましい方法では、粘度は、ウォータージャケットを備えたサンプル容器、及びサンプル容器に差込む回転部分を持つ粘度計により測定され(Viscokliick VK1 コントローラーを備えたViscoklick. IKA Eurostar Labortechnik パワーコントロ−ル-vic p7 (Werke GMBH & Co, Germany)、Labworldsoft version 2.6 (Fisher Scientific, GmbH, Germany))により個人用コンピュータにより分析される。1リッターのスラリーのサンプルがサンプル容器に入れられる。コンロトールサンプルでトルク測定するのに用いられると同じ速度であれば、部分の回転速度は問わない。ある実施の形態においては、回転は100rpmである。コンロトールサンプルと比べたスラリーサンプル中での部分の回転はプログラム(Labworldsoft version 2.6 )により計算される。テストされるサンプルの温度は、ステップ状に60℃から110℃、60℃から90℃、60℃から85℃と上昇させる。トルク量はコントロールと関連させ測定(Ncm 単位)され、選択された時間間隔で記録される。これらの数値は集められ適当な時間間隔でグラフ化される。更により高いパーセントの乾燥固体システムで直ぐに粘度破断(viscosity break)をもたらすαアミラーゼは特に有用である。更に、有用なαアミラーゼのpHはpH 5.5-5.8, 及び/又は 5.0 to 6.5である。
本発明の他の特徴として、本発明は澱粉スラリーを上記の欠失を含むαアミラーゼ変異体に接触させるステップ、スラリー温度を85℃から100℃の間に、92℃から97℃の間に、及び/又は約95℃に上げるステップ、第二の液状化開始から60分以内に少なくとも最低レベルの平均DEの進行(average DE progression)を実行するステップを含む澱粉液状化方法を提供する。
改善した平均DE進行を示す本発明のαアミラーゼは、又澱粉加工、及び特に澱粉を液状化する場合において有用であろう。この様に、本発明の他の特徴として、澱粉スラリーを上に述べた欠失を持つαアミラーゼ変異体に接触させるステップ、上記のレベルにスラリー温度を上げるステップ、第二の液状化開始から特定の時間内に増大したDE進行(average De progression)を実行するステップを含む澱粉液状化の方法を提供する。
改善したDE進行(average DE progression)を示す本発明のαアミラーゼは、又澱粉加工及び特に澱粉の液状化において有用であろう。DEレベルの上昇又は改善したDEレベルを一層迅速に達成できることにより、基質の加水分解がより良好になされうる。ある実施の形態においては、DEレベルは、技術分野において知られている、例えば、分光測光(spectrophotometric), ガス クロマトグラフィー(gas chromatographic)の様な種々の方法により決定することが出来る。ある模範的な方法にSchrool法があり(実施例3参照)、その方法ではDEは特に事前に決められた時間枠で決定される。ある実施の形態においては、DEは30分間隔で決定される。ある実施の形態においては、事前に決められたサンプル時間は第二次液状化の開始後30分で開始される。したがって、液状化で特に有用な本発明のαアミラーゼは、平均DE進行が増大していることを示す。種々の実施の形態において、本発明のαアミラーゼは、第二次液状化の開始から60分以内に少なくとも7.00、少なくとも8.00、少なくとも8.50、少なくとも9.00 のDEを達成する。
液状化において、当業者に有用であると知られている構成品は、例えば、抗酸化剤,カルシウム、イオン、塩、又はエンドグリコシダーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の他の酵素、又は他のαアミラーゼ酵素を含み、意図される反応条件により追加しても良い。例えば、本発明のαアミラーゼと他のソースのαアミラーゼを組み合わせたものは、特異の液状化条件下で特定の用途を持つユニークな活動特性を示すこともある。特に、本発明のαアミラーゼをバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)由来のαアミラーゼと組み合わせたものは、その補完的活動パターンにより5.5以下のpHにおいて液状化を促進する。
本発明の他の特徴として、本発明のαアミラーゼ変異体を含む液状、ゲル、又は顆粒状の洗浄剤組成物が有用なこともある。その様な組成物洗浄剤は、熱安定性を向上させ、保存期間を伸ばす本発明のαアミラーゼ変異体を加えることによる利益が特に大きい。この様に、本発明のαアミラーゼ変異体は、約80℃及び約100℃の間の温度で使用される既知の粉末状、液状又はゲル状洗浄剤に有利に剤形されることもある。本発明のαアミラーゼ変異体を含む洗浄剤組成物は、更に、その分野で一般に知られている追加の成分のみならず、エンドグリコシダーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の他の酵素、又は他のアミラーゼ酵素、特にバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)バチルスアミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)に由来するαアミラーゼを含むこともある。
本発明のαアミラーゼとプロテアーゼ酵素の組合せを含む本発明の実施の形態においては、DURAZYM (Novo Nordisk) 及び PURAFECT(商標) OxP (Genencor International, Inc.)の様な商業的に入手可能な酵素のみならず、好ましくは、 米国登録(U.S.Re.)34,606に記載されている様な酸化に対して安定的なプロテアーゼを含むのが良い。その様なプロテアーゼ変異種(酸化に対して安定的なプロテアーゼ)を作る方法、及び特に、バチルス アミロリケファシエンス(Bacillus amylloliquefaciens)のM222に等しい位置でメチオニンの置換物を持つ変異種を作る方法は、米国登録(U.S.Re.)34,606に記載されている。
本発明のαアミラーゼ変異体は、野生型バチルス(Bacillus)αアミラーゼと比較した場合、重要な有利な点を提供できるように意図されている。例えば、一つの有利な点は、通常の澱粉液状化法に典型的である、低pH及び高温において活性が増大することである。他の有利な点はpHが増し、又酸化に対して安定性が増大しており、これは洗浄剤での利用を促進し、澱粉分子のより完全な加水分解を実現することが出来、それにより処理工程での残留澱粉を減らし、カルシウムイオンが存在しない場合の安定性を向上させ、本発明のαアミラーゼと等量のタンパク質を加えることにより、ストレス状態での特異活性及び安定性を共に改善させることができるため、野生型ゲオバチルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)αアミラーゼと比べて優れた能力を示すことである。
以下に記載する内容は実施例として示すものであり、請求の範囲を限定するものと解してはならない。ここで用いる略記、特にアミノ酸についての3文字又は1文字の表記法はDale, J. W., Molecular Genetics of Bacteria. John Wiley & Sons, (1989) Appendix Bに記載されている。
実施例
実施例1
バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)でのαアミラーゼ変異体の発現
αアミラーゼ変異体、ゲオバチルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)αアミラーゼの変異体は、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)において、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)αアミラーゼ(LAT)のシグナルペプチドにより融合タンパク質として発現された(図6a 及び6bを参照)。遺伝子融合は、pCPCoriプラスミド(Enzyme BioSystems, Beloit, Wisconsin, USAから入手)から得られるαアミラーゼ変異体の成熟鎖をコードする配列をPCR増幅することにより作られ、ベクターpHPLTにクローンされた。PCR反応は、供給者の指示に従い(アニール温度55℃)High Fidelity Platinum Taq Polymerase (Invitrogen)を用いて典型的な熱サイクル器(themocycler)で30サイクルによる方法で実施された。pHPLTはLAT プロモータ (PLAT)、LATシグナル ペプチド(preLAT) をコードする配列、それに続くクローンのためのPstl及び Hpal制限部位を含む。αアミラーゼ変異体(VAA) はHigh Fidelity Platinum Taq Polymerase (Invitrogen, Carlsbad, CA1 USA)により、供給者の指示に従い、及び以下のプライマを用い、融合PCR(EBS2遺伝子の内部Pstl部位を除くために必要)によりPstl−Hpal断片として作られた:
Figure 2007532117
αアミラーゼ変異体をコードするPstl−Hpal断片は、供給者(Invitrogen)の指示に従いT4 DNAリガーゼによりPstl及びHpalにより分解されたpHPLTに結紮され、バチルス サブチリス (Bacillus subtilis)株OS14に形質転換された。 LAT-VAA遺伝子融合配列はDNA配列決定により確認され(BaseClear, Leiden, The Netherlands)、正しいプラスミド クローンの一つがpHPLT-VAAc1 と名付けられた(図 8)。プラスミドはアミラーゼ陰性のバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)宿主(BML612)にプロトプラスト形質転換により導入された(Pragai 他, Microbiology (1994) 140:305-310)。ネオマイシン耐性形質転換細胞はαアミラーゼ変異体を分泌し、これはヨウ素染色による澱粉プレート上のハロ形成により判定される(図9)。
次のプラスミドplCatH-VAAc1(ori2) (図 10)はpHPLT-VAAc1から得たLAT-VAA遺伝子構築体をplCatHベクターに挿入して作られた。plCatHは以下の特徴を持つ:複製起点(ori pE194, Bacillusでの複製 [Horinouchi, S,他、J. Bacteriol. 150(2):804-14 (1982)]), ori pBR322(大腸菌での複製)、選択用のネオマイシン耐性遺伝子、選択用の天然バチルス リケニフォルミス クロラムフェニコール耐性遺伝子(cat)、染色体の統合及びカセット増幅である。
preLAT-前駆体VAA遺伝子融合(LAT プロモータ及びLAT転写ターミネータを含む)が以下のプライマによりpHPLT-VAAc1から増幅された:
Figure 2007532117
結果物のPCR断片はXholにより分解され、Xholにより分解されたplCatHに結紮され、米国特許出願20020182734(国際公開WO 02/14490)に記載されている様にバチルス サブチリス (Bacillus subtilis)株OS14に形質転換された。プラスミドDNAはアミラーゼ陽性の形質転換細胞から分離され、VAA遺伝子構築体の配列が、DNA配列決定により確認された。一つの正しいクローンのプラスミドがplCatH- VAA2c1(ori2)と名付けられ、許容温度(37℃)でバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)株BML612 (BRA7 誘導体, cat-, amyL-, spo-)に形質転換された。一つのアミラーゼ陽性の、ネオマイシン耐性(neoR)の、且つクロラムフェニコール耐性(CmR)の形質転換細胞が選択され、BML612(plCatH-VAAc1)と名付けられた。BML612(plCatH-VAAc1)中のプラスミドは、5μg/mlクロラムフェニコールを含む媒体中で非許容温度(50℃)で株を成長させることによりバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)ゲノムのcat領域に組み込まれた。一つのCmR耐性クローンが選択され、BML612-plCatH-VAAc1と名付けられた。BML612-plCatH-VAAc1は、ベクター配列を排除(loop out)するため抗生物質を用いず、再度許容温度で数代に亙り成長させ、及びあるネオマイシンに反応する(neoS), CmRクローンが選択された。このクローンでは、染色体上のplCatHのベクター配列は切除され(ネオマイシン耐性遺伝子を含む)VAA-catカセットのみが残される。次に、染色体上のVAA-catカセットが、クロラムフェニコールの濃度を次第に増加させて媒体中/上の株を成長させることにより増幅された。種々増幅を繰り返した後に、一つのクローン(75μg/mlクロラムフェニコールに耐性がある)が選択されBML612- VAAc1と名付けられた。
実施例2
αアミラーゼ活性の決定のためのアッセイ
溶解可能基質のアッセイ: 比率アッセイ(rate assay)がMegazyme (Aust.) Pty. Ltd製の評価項目キット(end-point assay kit)に基づき作られた。ガラス瓶に入った基質(p−ニトロフェニル マルトヘプタオシド(p-nitrophenyl maltoheptaoside, BPNPG7)が10mlの殺菌水に溶解され、続いて1:4のアッセイ緩衝液(50mM マレイン酸塩緩衝液, pH 6.7, 5mM 塩化カルシウム, 0.002% Tween20)により希釈された。アッセイは25℃のキュベットで、10μlのアミラーゼを790μlの基質に加えて実施された。加水分解率は410nmでの吸光度の変化率として、75秒遅れで測定された。アッセイは0.2吸光度単位/分の比率まで線形であった。
αアミラーゼタンパク質の濃度は、ウシの血清アルブミン標準を用いて、Bradford, Anal. Biochem. Vol. 72, 248ページ (1976) による方法に基づく標準Bio-Rad Assay (Bio-Rad Laboratories) を用い測定された。
実施例3
熱安定性検討の為の追加的αアミラーゼ変異体の準備及び試験
実施例1に記載のR179/G180に欠失を持つバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼ変異体が作られた。変異体の熱不活性率は以下の手順で測定される。アミラーゼ原液が20mM酢酸アンモニア、4 mM CaCl2 pH 6.5に大量に透析注入される。各サンプルは4℃で保存される。安定度を測定するために、この原液は50mM酢酸アンモニア、5mM CaCl2、0.02% Tween 20 pH 4.8に50倍以上に希釈され、最終濃度を30から50μg/mlとする。6つの100μlアリコートをエッペンドルフ試験管に入れ、83℃の温浴又は高温区画に置く。エッペンドルフ試験管は30秒から5分の一定の間隔で取り出され、不活性を停止するために氷上に置かれる。残留活性が、実施例2に記載の様に可溶性基質を用いてアッセイされる。培養時間に対する活性の自然対数がプロットされ、直線の傾きから不活性定数が得られた。結果を示す。
本発明の変異を導入した変異種酵素は、アッセイ条件の下で極めて安定性が向上すると思われる。
αアミラーゼ活性は、p−ニトロフェニル アムルトヘプトシド(p-nitophenyl amltoheptoside)の分解量をモニターする比色法により測定することができる。p−ニトロフェニルの放出率はアミラーゼ活性に比例し、410nmで測定される。
実施例3a
スラリーのDEを決定するSchrool 法 (Fehling's Assay)
試薬液
フェーリング液 A 及びB (VWR, Brisane, CA Catalogue # VW3316-2; VW3317-1 )
ヨウ化カリウム(30% w/v)溶液が、150gKIを450ml蒸留水に溶解し準備された。1.5ml 1NのNaOHが追加された。この溶液は500ml 容量測定フラスコに移され、蒸留水によって規定の水準にまで合わされた。
600mlブレーカーの400ml蒸留水に72.5ml濃度の硫酸(S. G. 1.84)を、静かにかき混ぜながら、ゆっくり加え、硫酸(26% w/v)液が準備された。
溶液はその後室温に冷却された。この溶液は500mL 容量測定フラスコに移され、蒸留水により規定の水準にまで合わされた。
澱粉指示溶液は以下の通りに準備された。150gのNaClが300mlの蒸留水に溶解され、沸騰するまで加熱された。澱粉のスラリーが5g(乾燥重量)の可溶性澱粉を含む冷却蒸留水で準備された。熱いNaCl溶液を攪拌しながら、NaCl液はゆっくりと澱粉スラリーに加えられた。出来上がった混合物を沸騰させ、そして5分間沸騰を続け、その後室温にまで冷却された。出来上がった溶液は、その後500ml 容量測定フラスコに移され、蒸留水により規定の水準にまで合わされた。全ての塩が溶解するわけではない。
グルコース(1.00 w/v)、標準化されたもの:グルコース(Sigma-Aldrich, Saint Louis, MO, USA)
チオ硫酸ナトリウム(VWR, International, BrisbaneCA, Catalogue # EM-SX0810-11 ) (0.1 N)、標準化されたもの:
アッセイ手続き
ヒータが完全に、加熱準備され、50mlの水を3分で沸騰するように調整された。
マッシュ(mash)サンプルが得られ、10ml当り47から67mgのデキストロース相当量を含む希釈液が準備された。例えば、約15gの液状化したマッシュ(DE = 10-12)、又は4gの糖化したマッシュ(DE = 50-60)を100mlに希釈する。希釈された溶液の固体%が、データ表(Corn Refiners Association, Washington, D.C. USA)を用いて、屈折計測定により決定された(Abbe Refractometer, Model 10450, American Optical Corporation - Scientific Instrument Division, Buffalo, New York, USA)。10mlの希釈されたサンプルがフラスコに移され(250 ml Erlenmeyer フラスコ (F はフラスコの重量))、重量 (F + S)が測定された。混合しながら、15mlの蒸留水が追加され、そして10mフェーリング溶液A、及び10mフェーリング溶液Bが加えられた。結果の混合物はヒータで3分(+/- 15秒)で沸騰させ、更に沸騰が2分間続けられた。出来た混合物はその後水道流で直ちに冷却された。
この混合物に、10ml, 30%のヨウ化カリ、及び続いて10ml, 26%の硫酸を混合しつつ加えた。2mlの澱粉指示剤(Starch Indicator)が加えられ混合された。直ちに結果の混合物に、澱粉ヨウ素複合体の青色が消えるまで、0.1N チオ硫酸ナトリウムが滴下された。青色は少なくとも1分は再度表れないことが重要である。滴下容量(titration volume (TVs ))が記録された。標準として、5.00mlの 1.00%グルコース及び20ml の蒸留水が250ml Erlenmeyerフラスコに移された。ブランク水として、25mlの蒸留水が他のフラスコにピペットで取られた。
フェーリング溶液A、及び10mフェーリング溶液Bを加える工程に戻り、各フラスコについて同じ手順を行う。滴下容量が記録された(各TVstd 及び TVwb)。
計算式
式1
Figure 2007532117
実施例4
平均DE進行の決定
実施例1に記載の様に生産されたαアミラーゼ[EBS2]はGenencor international (Palo Alto, CA)により提供された。380gのコーン澱粉(Archer Daniels Midland 106-B Pearl Corn Starch, Decatur, IL, USA)が1000mlの水で懸濁され、スラリーのpHは5.5pHに調整された。スラリーは澱粉を水和させるため一夜(12時間)攪拌され、pHが安定するまで6.0N H2SO4により調整された。20ppm Ca2+, 100 ppm SO2 及びαアミラーゼ変異体が2A-10 単位/グラム、又は0.28kg/MT乾燥固体量加えられ、106.5℃のジェット調理器に5分通され、冷却され、そして95℃の温浴で120分培養された。溶解された固体(DS)は、30℃でAbbe屈折計(Model 10450, American Optical Corporation - Scientific Instrument Division, Buffalo, New York, USA) を用い、Corn Refiners Association (Washington, D. C.)の Critical Data Tablesを使用して、約35dsと確認された。サンプルは30分間隔で引き出され、DEがSchrool Fehlings滴下法で測定された(実施例3aを参照)。結果を図11に示す。
実施例5
スラリー粘度の進行
αアミラーゼ変異体は実施例1に記載の様に生産された。810gの挽いたコーンが、Viscoklick VK12コントローラを持つIKA EUROSTAR Labortechnik Power control - visc P7 粘度計中に水ジャケットを備えた、ガラスジャー機器内に、2リットル水の内30%の薄い残留物(thin stillage)を含む、2リットル水中に懸濁された。 スラリーのpHは6.0 Nの H2SO4でpH5.5に調整された。スラリーは室温で30分攪拌され、スラリーの温度は60℃に上げられ、そして1分1℃の割りで85℃まで上げられた。
スラリ−が加熱される間、αアミラーゼ変異体が、4A-10単位/gで直ちに加えられた。粘度が4分間隔で測定された。結果を図12に示す。GENENCORより購入したリケニフォルミス(licheniformis)αアミラーゼ変異体は約300Ncmのピークを持つが、αアミラーゼ変異体のピークは約185Ncmである。
実施例6
LC/MS分析
実施例1で発現させたゲオバチルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)αアミラーゼがLC/MSにより分析された。全ての液体のサンプルは10%TCAにより沈殿させ、続いて20mM DTT により 50℃で15-20分間還元された。アルキル化反応は又55mMヨードアセトアミドにより実施された。室温、暗室でアルキル化反応を45分行わせた。タンパク質分解は25mM重炭酸アンモニウム中で、種々のプロテアーゼを用いて37℃で4時間培養することで実施した(酵素と基質の比は1:20)。
全てのMS 及びMS/MSデータはLCQ Advantage Ion Trap MS (ThermoFinnigan, San Jose, CA) と組み合わせたSurveyor HPLCシステム用いて得た。Vydac逆相C18カラム(2.1 X 150 mm)が、溶媒Bを200μl/分のフローレートで65分を越える時間を掛けて、0%から70%のHPLC勾配を用いて、全てのタンパク質分解サンプルについて使用された。溶液Aは水中0.1 % TFAを含み、及び溶液Bは、アセトニトリル中0.08% TFAを含む。データ処理はTurboSEQUEST 及びXcaliburプログラム (ThermoFinnigan)を用いた。結果を図13及び14に示す。3つのタンパク質分解(トリプシン、キモトリプシン、及びGIu-C) のLC/MSデータによりタンパク質配列の約83%が確認された。又このタンパク質のRG欠失も確認された。
配列(VSTIARPITTRPWTGEFVRWTEPRLVAWP [配列番号17])を持つC末端ペプチドは発見されなかった。
図1はバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)のαアミラーゼ遺伝子のDNA配列を表す(配列番号1)。 図2はバチルス ステアロテルモフィルス (Bacillus stearothermophilus)のαアミラーゼアミノ酸配列のプロフォーム(pro-form)を表す(配列番号2)。シグナル配列は下線、及び太字で示す。 図3はバチルス ステアロテルモフィルス (Bacillus stearothermophilus)の成熟αアミラーゼ酵素のアミノ酸配列(配列番号3)を表す。アミノ酸残基R179及びG180は下線、及び太字で示す。 図4はαアミラーゼ変異体(variant alpha amylase, VAA)のアミノ酸配列を表す(配列番号4)。 図5Aは4つのバチルス(Bacillus)αアミラーゼの一次構造のアラインメントを表す。本発明のαアミラーゼ変異体(VAA)である。バチルス リケニフォルミスαアミラーゼ(Am-Lich)(配列番号5)はGray 他, J. Bacteriology, Vol. 166, 635-643 ページ(1986)に記載がある;バチルス アミロリクエファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens)αアミラーゼ(Am-Amylo)(配列番号6)はTakkinen 他, J. Biol. Chem.、Vol. 258, 1007- 1013 ページ(1983) に記載されている; バチルス ステアロテルモフィルス αアミラーゼ(Bacillus stearothermophilus α-amylase)(Am-Stearo) (配列番号7)はGray 他, J. Bacteriology、Vol. 166, 635-643 ページ(1986)に記載されている。 図5Bは4つのバチルス(Bacillus)αアミラーゼの一次構造のアラインメントを表す。本発明のαアミラーゼ変異体(VAA)である。バチルス リケニフォルミスαアミラーゼ(Am-Lich)(配列番号5)はGray 他, J. Bacteriology, Vol. 166, 635-643 ページ(1986)に記載がある;バチルス アミロリクエファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens)αアミラーゼ(Am-Amylo)(配列番号6)はTakkinen 他, J. Biol. Chem.、Vol. 258, 1007- 1013 ページ(1983) に記載されている; バチルス ステアロテルモフィルス αアミラーゼ(Bacillus stearothermophilus α-amylase)(Am-Stearo) (配列番号7)はGray 他, J. Bacteriology、Vol. 166, 635-643 ページ(1986)に記載されている。 図5Cは4つのバチルス(Bacillus)αアミラーゼの一次構造のアラインメントを表す。本発明のαアミラーゼ変異体(VAA)である。バチルス リケニフォルミスαアミラーゼ(Am-Lich)(配列番号5)はGray 他, J. Bacteriology, Vol. 166, 635-643 ページ(1986)に記載がある;バチルス アミロリクエファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens)αアミラーゼ(Am-Amylo)(配列番号6)はTakkinen 他, J. Biol. Chem.、Vol. 258, 1007- 1013 ページ(1983) に記載されている; バチルス ステアロテルモフィルス αアミラーゼ(Bacillus stearothermophilus α-amylase)(Am-Stearo) (配列番号7)はGray 他, J. Bacteriology、Vol. 166, 635-643 ページ(1986)に記載されている。 図6aはバチルス リケニフォルミス αアミラーゼ(Bacillus licheniformis α-amylase)(LAT)のシグナル ペプチドを持つ融合タンパク質を表す。LATシグナル ペプチドは下線、及び太字で示す。 図6B‐1はバチルス リケニフォルミス αアミラーゼ(Bacillus licheniformis α-amylase)(LAT)のシグナル ペプチドを持つ融合タンパク質を表す。LATシグナル ペプチドは下線、及び太字で示す。 図6B‐2はバチルス リケニフォルミス αアミラーゼ(Bacillus licheniformis α-amylase)(LAT)のシグナル ペプチドを持つ融合タンパク質を表す。LATシグナル ペプチドは下線、及び太字で示す。 図7はプラスミドpHPLTを表す。 図8はプラスミドpHPLT−VAAc1を表す。 図9は澱粉プレート(HI寒天/ネオマイシン/0.2%澱粉)上で、37℃で16時間成長させた後のハロ形成(halo transformation)であり、ネオマイシン耐性形質転換細胞により分泌されたαアミラーゼ変異体によりヨウ素染色されたものを表す。 図10はプラスミド plCatH-VAAc1(Ori2)を表し、ori pE194 (ts)はプラスミドplCatHの複製起点を示す。 図11は野生型又は天然のバチルス ステアロテルモフィルス (Bacillus stearothermophilus)(2 A-10 u/gm 又は0.28 kg/MT 乾燥固体)(−■−)及び本発明のαアミラーゼ変異体(−◆−)スラリーの、時間に対するDE進行を表すグラフである。 図12はバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)変異体(−◆−)、本発明のαアミラーゼ変異体(−▲−)、及びバチルス リケニフォルミス変異体(Bacillus licheniformis)(−x−)(4A-10 u/gm 又は0.56 kg/MT 乾燥固体)のスラリー粘度の進行を、時間(分)に対する粘度(Ncm)の測定を表したグラフである。 図13は、質量分光器により実施例1で生産されたままの状態のαアミラーゼの分子量測定を示す。見かけ上の分子量は、例えば、配列番号3のアミノ酸残基1−484の様な、端の切断されたαアミラーゼのアミノ酸配列の予測に一致する。 図14は端の切断されたαアミラーゼ(tAA)のアミノ酸配列(配列番号16)のペプチド解析(mapping)の結果を表す。

Claims (18)

  1. αアミラーゼ前駆体の変異体であり、前記αアミラーゼ前駆体が配列番号3に示すアミノ酸配列を持つバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼ、配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも90%同一の配列であるαアミラーゼ、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも90%同一の配列であるαアミラーゼ、及び配列番号4のアミノ酸配列と同一の配列であるαアミラーゼよりなる群から選択され、前記変異体がR179及びG180の一以上の位置で欠失を含む前記αアミラーゼ前駆体の変異体。
  2. 前記αアミラーゼ前駆体が、配列番号3に示すアミノ酸配列を持つバチルス ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)αアミラーゼである請求項1に記載のαアミラーゼ変異体。
  3. 前記αアミラーゼ前駆体が、配列番号3に示すアミノ酸配列と少なくとも90%同一の配列を持つαアミラーゼである請求項1に記載のαアミラーゼ変異体。
  4. 前記αアミラーゼ前駆体が、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも90%同一の配列を持つαアミラーゼである請求項1に記載のαアミラーゼ変異体。
  5. 前記αアミラーゼ前駆体が、配列番号4のアミノ酸配列を持つαアミラーゼである請求項1に記載のαアミラーゼ変異体。
  6. 配列番号16のアミノ酸配列を持つαアミラーゼ、及び配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも97%同一の配列であるαアミラーゼよりなる群から選択されるαアミラーゼ変異体。
  7. 前記αアミラーゼ変異体が配列番号16のアミノ酸配列を持つ請求項6に記載のαアミラーゼ変異体。
  8. 前記αアミラーゼ変異体が配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも97%同一の配列である請求項6に記載のαアミラーゼ変異体。
  9. 請求項1に記載のαアミラーゼ変異体をコードするDNA。
  10. 請求項9に記載のDNAを含む発現ベクター。
  11. 請求項10に記載の発現ベクターにより形質転換された宿主細胞。
  12. 前記宿主細胞がバチルス(Bacillus)種である請求項11に記載の宿主細胞。
  13. 前記宿主細胞がバチルス サブチリス(Bacillus subtilis)及びバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)の群れから選択される請求項12に記載の宿主細胞。
  14. 請求項1に記載のαアミラーゼ変異体を含む洗浄剤組成物。
  15. 請求項1に記載のαアミラーゼ変異体を含む澱粉液状化組成物。
  16. 澱粉スラリーを請求項1に記載のαアミラーゼ変異体に接触させるステップ、前記スラリーの温度を60℃から80℃の間に上げるステップ、及びスラリーの粘度を200.0Ncm未満に維持するステップを含む澱粉液状化方法。
  17. 澱粉スラリーを請求項1に記載のαアミラーゼ変異体に接触させるステップ、前記スラリーの温度を85℃から100℃の間に上げるステップ、第二の液状化の開始から60分以内に平均DE進行を少なくとも8.00にするステップを含む澱粉液状化方法。
  18. 澱粉分解活性を持つαアミラーゼ変異体を生産する方法であり、a) 宿主細胞を請求項10に記載の発現ベクターにより安定的に形質転換し、
    b) 前記宿主細胞が澱粉分解活性を持つ酵素を生産するのに適した条件の下で、形質転換された宿主細胞を培養し、及び
    c) 前記αアミラーゼ変異体を回収する
    ことを含む前記方法。
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