JP2007531966A - ハロゲン充填物を有するリフレクタランプ - Google Patents
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Abstract
本発明は、ランプ管(1)のリフレクタ輪郭を有し、その一部に反射性コーティング(6)が設けられているリフレクタランプに関する。反射性コーティングは少なくとも2つの高耐熱の金属層、すなわち良好な反射性を有する層およびその上方の良好な吸収性を有する層から成る。
Description
本発明は請求項1の上位概念に記載のハロゲン充填物を有するリフレクタランプに関する。
従来の技術
欧州特許第0495194号明細書には、例えば放物面体状または楕円体状のガラス冠状体によって形成されたリフレクタと、リフレクタの光軸に合わせて内部に収容されたハロゲングローランプとから成るリフレクタランプが記載されている。
欧州特許第0495194号明細書には、例えば放物面体状または楕円体状のガラス冠状体によって形成されたリフレクタと、リフレクタの光軸に合わせて内部に収容されたハロゲングローランプとから成るリフレクタランプが記載されている。
発明の開示
本発明の課題はハロゲン充填物を有するコンパクトなリフレクタランプを提供することである。また、できるだけ僅かな構造素子およびできるだけ小さな寸法を有するリフレクタランプを提供することも本発明の課題とする。
本発明の課題はハロゲン充填物を有するコンパクトなリフレクタランプを提供することである。また、できるだけ僅かな構造素子およびできるだけ小さな寸法を有するリフレクタランプを提供することも本発明の課題とする。
この課題は本発明の請求項1の特徴部分に記載の構成により解決される。本発明の特に有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
本発明のハロゲングローランプは、唯一のランプ管である透光性のランプ管、特に一方側が封止されたランプ管と、その内部に配置されたグロー巻線とを有する。ランプ管の所定のセクションはリフレクタとして構成されており、反射性コーティングが設けられている。従来のリフレクタランプに比べて、本発明のリフレクタランプではランプ管の構成要素としてリフレクタ輪郭が構成されている。従来のリフレクタランプのハロゲングローランプで通常用いられていたガラス冠状体はもはや必要なく、微細化が可能となる。したがってリフレクタランプは僅かな構成素子しか要さず低コストであり、従来のハロゲングローランプをベースとしたリフレクタランプよりも格段に小さい寸法を有する。これは従来のリフレクタランプに換えて例えばダウンライトに使用することができる。これによりキャビン内の小さな開口部にも相応に使用できる。本発明のハロゲングローランプの寸法はランプ軸線に対して横断する方向で最大30mmであり、有利には多くとも20mmである。
通常のリフレクタランプは金属コーティングとして有利にはアルミニウムを使用している。なぜならこの材料は全ての光波長に対して高い反射率を有するからである。古典的なグローランプでは、大きな寸法により熱負荷が充分に小さくなることが保証されていたため、当該の材料は管球への直接のコーティングに適していたが、これよりも格段に小さなハロゲングローランプでは状況は全く異なってくる。充分に高い反射率と充分に高い耐熱性とをともに有する適切な金属材料は存在しない。このため、これまではいずれにしてもハロゲングローランプ用のIRCコーティングのためのきわめて高価な2色コーティングが使用されてきた。本発明によればこの問題は2つの金属層を適切に組み合わせることにより解決される。当該の層はハロゲン充填物の侵襲性のために外側に被着しなければならない。第1の層は反射性であり、有利には銀および/またはロジウムなどの高耐熱の金属から成る。これに対して例えば金は適性が劣る。アルミニウムは耐熱性が小さすぎるのでそもそも適さず、小さな管球寸法で有効に利用可能な耐用期間が得られない。本発明で使用する第1の金属層には充分な耐熱性があるが、一方では反射特性が限られており、他方では周囲影響に対する抵抗力が小さいので、当該の第1の層上にカバーとして被着される第2の金属層が必要となる。第2の金属層の金属も耐熱性が高くなければならず、また、第1の金属層によって吸収されなかった放射を吸収しなければならない。第2の金属層の適切な材料としてクロムおよび/またはニッケルが挙げられる。このようにして放射の一部成分が再び管球内へ戻され、観察者および周囲材料にとって障害となる、第1の層内を通った放射成分が除去される。同時に当該の材料は感受性の高い第1の層を保護する。
有利には3層から成るコーティングが使用される。なぜなら複数の金属層を設けると高い駆動温度でランプを酸化から保護するのに有利であると判明しているからである。これには金属酸化物層または金属窒化物層、特にケイ素を含む層、有利にはSiO2またはSiNが適している。
第1の層の適切な厚さは150nm〜1200nm、有利には400nm〜800nmである。第2の層の適切な厚さは20nm〜500nm、有利には50nm〜250nmである。第3の層の適切な厚さは100nm〜800nm、有利には400nm〜700nmである。
リフレクタランプは、有利には、長手軸線に関して軸線対称に構成され、一方側の封止されたランプ管を有する。ここで少なくとも1つのグロー巻線は長手軸線に沿って配置されており、リフレクタとして構成されたランプ管のセクションはランプ管の封止端部に接続されたリング状のセクションであり、そのリング軸線は長手軸線と同一である。これにより軸線に沿って配向されたグロー巻線によって形成された光は、主として軸線に沿って、ランプ管の封止端部とは反対方向へ偏向される。本発明の有利な実施形態によれば、リフレクタとして構成されたランプ管のセクションは放物面体状または自由面状に成形されている。ここで放物面体または自由面の回転軸線は長手軸線に沿っており、放物面体または自由面の頂点はランプ管の封止端部に向けられており、これによりランプ管の長手軸線の方向へ集束する光放射が得られる。本発明の別の有利な実施形態によれば、ランプ管の封止端部の外側は楕円体状に成形され、リフレクタとして構成されたセクションは主として楕円体状のランプ管の半楕円体部分を含む。有利には、リフレクタとして構成された楕円体の半楕円体部分はランプ管の封止端部から反対側の端部まで延在する。これにより光束はランプ管の長手軸線に対して横断する方向で得られる。グロー巻線は有利にはランプ管のコーティング領域によって完全に包囲され、放出された光の最大成分を所望の方向へ反射させることができる。有利には、光学結像特性を点光源の光学結像特性に近似させるために、最小寸法を有するグロー巻線が使用される。したがって有利にはグロー巻線の光放出部の長さは最大で5mmであり、外径は最大で3mmである。
ランプ管の封止端部にはピン状ソケットまたは分離型ソケットが設けられている。有利には、端部そのものがソケットとして構成されており、最小寸法および最小限の素子数が保持されることが保証される。
有利な実施例の説明
以下に本発明を有利な実施例に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のハロゲングローランプの第1の実施例の概略的な側面図である。図2は本発明のハロゲングローランプの第2の実施例の概略的な側面図である。
以下に本発明を有利な実施例に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のハロゲングローランプの第1の実施例の概略的な側面図である。図2は本発明のハロゲングローランプの第2の実施例の概略的な側面図である。
本発明の第1の実施例は、電圧12V、電力消費量約20W〜50Wで駆動される低電圧ハロゲングローランプに関する。このランプは一方側の封止されたガラス質のランプ管1を有する。ランプ管1の封止端部2はGY6.35ソケットまたはG4ソケットとして構成されている。ランプ管1は長手軸線A−Aに関して軸線対称に構成されている。ランプ管1の内部には軸線に沿って配向されたグロー巻線3が配置されており、その端部はソケットから突出するコンタクトピン4,5に導電接続されている。グロー巻線3の外径は2.27mm、光放出部の長さは4.19mmである。ソケットとして構成された封止端部2に直接に接するランプ管1のセクション11は主として回転放物面体の形状を有しており、その回転軸線はランプ管1の長手軸線A−Aに一致する。ランプ管1の放物面体状のセクション11は外表面に比較的高い光反射率を有する銀層6を有する。他の放射は続くクロム層に吸収される。金属層を保護するため、さらに上部にSiO2層が被着されている。ランプ管1のソケット2から遠いほうの端部12は平坦な頂部として構成されており、ランプ管1の放物面体状のセクション11の光出射口を閉鎖している。平坦な頂部12は透光性であり、コーティングは設けられていない。グロー巻線3の光放出部はランプ管1の放物面体状のセクション11によって完全に包囲され、図1に示されているようにコーティング6によって完全に覆われている。グロー巻線3は図1にも示されているが、これは通常は側面図では見えないはずである。リフレクタランプの横方向の最大寸法は16mmである。ワット数に応じて、直径は例えば6mm〜10mmにまで格段に小さくすることができる。
図3はソケット2のない第1の実施例のランプを示す図である。この図ではランプ管1の形状が図1よりも詳細に示されている。
光反射性コーティング6の設けられたランプ管1の放物面体状のセクション11は、同様に本発明のコーティングを備えた首部の狭窄領域13を介して、ピンチ部14として構成されたランプ管1の封止端部に接続されている。ピンチ部14はランプのソケットの形態に応じて図1のソケット2内に配置されている。首部13の内径は4mm、外径は6mmである。つまりこの領域はランプ管1の放物面体状のセクション11よりも小さな横寸法を有する。首部13にはグロー巻線3に対する2つの電流供給線31,32が延在している。各電流供給線は封止脚部14に埋め込まれたモリブデンシート15,16を介してそれぞれコンタクトピン4,5に導電接続されている。グロー巻線3および電流供給線31,32の詳細は独国特許第4420607号明細書に記載されている。したがって光反射性コーティング6は首部13にわたって延在しており、この領域での障害的な光放出が阻止される。コーティング6はランプ管1の外表面に直接に配置される銀層、この銀層に被着されるクロム層、および、このクロム層に被着されるSiO2層から成る。銀層はリフレクタとして用いられ、クロム層は層全体の透光性を保証している。SiO2層は2つの金属層の保護に用いられる。
本発明の第2の実施例は、電圧12V、電力消費量約10W〜35Wで駆動される低電圧ハロゲングローランプに関する。このランプは一方側の封止されたガラス質のランプ管1’を有する。ランプ管1’の封止端部2’はG4ソケットとして構成されている。ランプ管1’は長手軸線B−Bに関して軸線対称に構成されている。ランプ管1’の内部には軸線に沿って配向されたグロー巻線3’が配置されており、その端部はソケットから突出するコンタクトピン4’,5’に導電接続されている。グロー巻線3’の外径は2.17mm、光放出部の長さは3.95mmである。ソケットとして構成された封止端部2’に直接に接するランプ管1’のセクションは主として回転楕円体の形状を有しており、その回転軸線はランプ管1’の長手軸線B−Bに一致する。楕円体の長半軸は同様にランプ管1’の長手軸線B−Bに一致する。ランプ管1’の楕円体状のセクションの第1の半楕円体部分11’aは外表面に高い光反射率を有する不透光性の銀層6’を有する。ランプ管1’の楕円体状のセクションの第2の半楕円体部分11’bは透光性であり、コーティングを有さない。ランプ管1’の長手軸線B−Bは2つの半楕円体部分11’a,11’b間の境界面内を延在している。ランプ管1’の楕円体状の領域のコーティング部分と非コーティング部分との比は40%〜60%のあいだの任意の値へ調整することができる。この場合、第1の反射層のコーティング材料としてロジウム、第2のカバー層の材料としてニッケル、保護層の材料としてケイ素窒化物が使用される。
長手軸線に対して横断する方向でのランプの最大寸法は2つの実施例とも16mmである。
Claims (11)
- ランプ軸線を定義する唯一の管である透光性のランプ管(1;1’)とその内部に配置された少なくとも1つのグロー巻線(3;3’)とを備えたリフレクタランプにおいて、 ランプ管(1;1’)の所定のセクション(11;11’a)がリフレクタ輪郭として成形されており、唯一のランプ管内にハロゲンを含む充填物が存在しており、少なくともリフレクタ輪郭として成形されたセクションの外側に2つの金属から成る反射性コーティング(6;6’)が設けられている
ことを特徴とするリフレクタランプ。 - ランプ軸線に対して垂直なランプ管の横寸法は最大で30mm、例えば最大で20mmである、請求項1記載のランプ。
- 反射性コーティング(6;6’)はランプ管(1;1’)の外表面上の3層から成るコーティングであり、該3層は第1の金属層すなわち高耐熱反射層、第2の金属層すなわち高耐熱カバー層、および、該2つの金属層上の非金属の保護層である、請求項1記載のランプ。
- 第1の金属層は銀および/またはロジウムから成る、請求項3記載のランプ。
- 第1の金属層の厚さは150nm〜1200nmである、請求項4記載のランプ。
- 第2の金属層はクロムおよび/またはニッケルから成る、請求項3記載のランプ。
- 第2の金属層の厚さは20nm〜500nmである、請求項6記載のランプ。
- 保護層はケイ素酸化物またケイ素窒化物から成る、請求項3記載のランプ。
- 保護層の厚さは100nm〜800nmである、請求項8記載のランプ。
- ランプ管(1;1’)の封止端部(2;2’)はソケットとして構成されているかまたはソケットを支持している、請求項1記載のランプ。
- 少なくともグロー巻線(3;3’)はランプ管(1;1’)のリフレクタ輪郭として成形されたセクション(11;11’)によって完全に包囲されている、請求項1記載のランプ。
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