JP2007530847A - 内燃機関用の燃料蒸気システム - Google Patents

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Abstract

エンジン用の加圧燃料気化器。燃料は、実質的に超大気圧下で気化される。表面(S)は、エンジンの電気系統によって加熱される。気化空間を画成する壁部(60)によって加熱される蒸気は、流入してくる液体噴霧と乱流状態で混合し、新たな蒸気を生成するのを補助する。急速に加熱された衝突板(70)に到達した、冷間始動に有用な液体噴霧が気化される。多数の熱伝達面、すなわち、1つには、噴霧を囲む回転表面、他には、噴霧を横切る横方向面が同一の蒸気容積に露出される。噴霧は脈動である。グロープラグ(G;G1;702)が、熱分配部材(62、70、704)に対して直角に配置される。容積周囲壁部は、環状媒体、例えば環状伝導板(62)から、または低融点の金属、例えばナトリウムなどの位相変化材料からなるアニュラス(404)から熱を受ける。空気は、図示しているように、圧力室から排気される。単一の燃焼領域専用の燃料気化器(700)は、液体噴霧に対向する中央ヒータ(702)によって加熱されるカップ状気化室を有する。カップの底面(704)および側面(706)は、混合循環を促進するように構成される。液体燃料噴射はエンジンのタイミングに同期される。エンジンのタイミングに同期される蒸気噴射弁(736B)も有するこのようなシステムでは、弁の作動の間の時間間隔は、熱伝達により、燃料の気化および圧力の上昇が可能になるように制御される。グロープラグの加熱コイルは、主に微細な粉末ガラス(804)によってグロープラグの外管から電気的に絶縁されるが、それとは熱伝導関係にあり、またグロープラグの露出されたシールは、耐熱シールガラス(808)によって圧力シールされる。

Description

技術分野
液体燃料を燃料蒸気に変換して、内燃機関の燃焼を改善するシステム。
背景
燃料をエンジンに供給する方法は、燃料効率および排ガスに大きな影響を与える。キャブレタを有するピストンエンジンでは、液体ガソリンは燃焼空気流の中央に導入され、この次に、空気燃料混合物は分離されてエンジンシリンダに分配される。シリンダに燃料噴射器を有するピストンエンジンでは、加圧された液体燃料は、液体燃料粒子の噴霧を噴射するために、噴射器のノズルを通して強制的に移動させられる。噴霧は、シリンダの入口ポートで燃焼空気内に噴射されるか、または燃焼領域内に直接噴射される。これらのおよび他のエンジンにおける燃料の不完全燃焼は、燃料経済に悪影響を与えまた有害排出物を発生させる。燃料効率を向上させまた内燃機関の排出物を減少させるように燃料を予め気化させることが、何十年もの間、提案されてきたが、満足な解決方法が見出されてこなかった。
概要
エンジンを運転するために、実質的に超大気圧下の気化室(または蒸気室)が、加熱された熱伝達面から離間された脈動化加圧燃料噴霧噴射器を有する。熱伝達面によって加熱された噴霧によって事前に発生されたある圧力下の蒸気は、噴射器に隣接して再循環する。蒸気は、噴射された液体噴霧を受け止めてそれと乱流状態で混合する。このことは、より多量の蒸気の発生を補助し、一方、混合物は、熱伝達面によってさらに加熱される。前記室からの蒸気通路は、室内を実質的に超大気圧に維持しつつ燃料蒸気をエンジンに導く。このようにして、前記室の圧力状態に関連する蒸気密度は、燃料蒸気の発生を補助する。気化室内への液体噴射とエンジンの燃焼領域内への燃料流入との間の時間遅延および流量状態により、蒸気と残りの霧化燃料粒子との混合を促進できる。ガソリンなどの燃料については、蒸気室で空気流を用いることなく、中央蒸気室からエンジンのシリンダまでの有効な気化および輸送を行うことができることが確認されている。他の実施例では、加圧空気の入力を制限することにより、作動を促進することが可能である。空気は、加熱蒸気の再循環、および噴射された液体噴霧との混合を促進できる。一方の装置では、導入される液体噴霧自体の原動力は、強力な乱流混合作用を生じさせることができる。空気が蒸気室に導入された場合、空気は、ノズルでクロスジェットを吸気することが可能であり、このノズルにおいて、液体噴霧は、その霧化を促進するように、より微細な粒子になる。
他方の装置では、加圧された気化室は、エンジンの各エンジンシリンダまたは他の燃焼領域専用のものである。蒸気噴射ノズルは、燃料蒸気を燃焼領域の空気入口ポート内に噴射するようにまたは前記領域に直接噴射するように配置することが可能である。蒸気室の超大気圧レベルは、流入してくる液体噴霧のエネルギー、加熱気化作用、および弁の作動による室からの蒸気放出の関数である。弁の作動は、エンジンのタイミングに合わせて電気的に作動させ得るか、または室内の圧力に応答してばね負荷し得る。用いられる超大気圧の値は、関連するエンジンの種類に依存する。いずれにしろ、燃料蒸気は、蒸気をエンジン内の蒸気利用箇所にまで推進させるのに十分な圧力状態にある。このような専用の気化器の実施形態は、蒸気発生室から排気された空気で作動する。
エンジンの燃焼領域毎に専用の蒸気発生室を使用するいくつかの実施形態では、各燃焼領域内への液体燃料噴霧の脈動は、単一の燃料充填を形成するように設定される。室からの蒸気放出に先行して、適切な加熱時間間隔を提供するように、前記液体噴霧のタイミングを設定できる。時間間隔の期間、噴射された液体脈動の量、および蒸気放出のタイミングのすべては、エンジン管理コンピュータの制御下にある。気化器が往復ディーゼルエンジンのシリンダに設けられている場合には、例えば、時間間隔の期間、および加熱量は、気化室内で実質的な増圧を行うように制御される。このことにより、非常に高い温度のディーゼル燃料蒸気を、爆発工程初期の適時に、ディーゼルエンジンのシリンダの燃焼領域内に直接噴射することを可能にできる。
この説明に関連して、気化室内の「実質的に超大気圧」という用語は、少なくとも10psigよりも高い圧力を指す。ガソリンエンジンに関しては十分に高い圧力、すなわち、20psig〜約80psigまでの圧力を用いることが好ましい。エンジンシリンダ内に直接噴射する気化室では、はるかに大きな圧力が適切である。システムは、燃料供給の単体の手段として有用であるか、または例えば冷間始動用の空気システム内への、または例えばディーゼルエンジン用の燃焼空間内への液体燃料粒子の噴射のような他の燃料供給機構と組み合わせることが可能である。
冷間始動状態のための好ましい構造の蒸気発生装置は、急速に加熱される表面を蒸気室内に備え、この表面は液体燃料噴霧を受け入れて最初の気化を行う。
特に効率的な構造では、冷間始動状態および冷間運転状態の両方のための、ならびに暖機運転状態のための熱伝達面は、同一の蒸気発生容積に設けられる。1つの構造では、加熱される熱伝達面は、噴霧を囲み、例えば、加熱される円筒状熱伝達面は、噴射器からの円錐形の噴霧を囲む。この熱伝達面は、暖機運転状態中に多くの気化作用が自由空間に生じることを可能にするように、噴射器から十分な距離に配置される。噴射器の軸線を横切って横方向に延在する第2の熱伝達面は、最初の噴霧によって湿潤されるような位置に配置される。この第2の熱伝達面が急速に加熱されて、加熱蒸気を発生させ、低温状態における作動を可能にする。いくつかの構造では、この第2の熱伝達面は、エンジンの冷間始動、冷間運転および暖機運転のために使用できる。
熱伝達面の加熱は電気で行われることが好ましい。いくつかの構造では、熱伝達面用の電気ヒータは蒸気容積から隔離され、一方、他の例では、前記電気ヒータは燃料に直接露出される。
グロープラグ(すなわち、管のような突出部の抵抗加熱に基づく電気ヒータ)は、蒸気発生に有効であることが確認されている。長寿命のグロープラグは丈夫な構造を構成する。好ましい構成は、主にプラチナからなる中央抵抗器を含み、また抵抗素子と周囲熱伝導管との間の空間を満たすガラスを実質的に含む熱伝導性の微細な電気絶縁粉末を含む。耐熱圧力シールガラスの耐熱シール。
いくつかの有利な装置では、グロープラグは、そこから、作動する熱伝達面を画成する部材に延在する中間熱伝導媒体を加熱するために使用される。例えば、グロープラグの間に設けられた熱伝導性環状媒体と、気化熱伝達面を画成する円筒壁とにグロープラグの加熱を用いることができる。一実施例では、環状伝導媒体は、グロープラグによって係合されまた壁部材と伝導熱伝達関係にある環状アルミニウム板のような伝導性金属リングである。他の実施例では、この環状伝導媒体は、作動状態下では液体であり得る熱伝導性金属であり、また固体から液体へのおよび液体から固体へのこの金属の位相変化に関連する熱は、ヒートシンクとして作用し、前記環状体の周囲を安定した温度状態にすることができる。
急速始動による蒸気の発生は、液体噴霧によって湿潤される低質量の薄い伝導板によって画成された熱伝達面をグロープラグによって加熱することにより可能になることが好ましい。この特徴を有する実施形態では、燃料を加熱するために、グロープラグおよび板の両方が露出される。
いくつかの実施形態では、回転表面の形状の熱伝達面は、グロープラグの軸線にセンタリングされ、その軸線から外側に延在する。このことは、エンジンの個々のシリンダ専用の蒸気発生器に有利な構造である。有利な構造では、専用の蒸気発生器は、略カップ形状であり、整列された液体噴霧噴射ノズルに向かって中央に突出する中央グロープラグを有し、前記グロープラグは、蒸気を発生させるために露出され、カップ底部と加熱関係にあり、また上方に延在するカップの側壁ともカップ底部を介して加熱関係にある。カップ底部は、混合動作するように流れを案内するために、上方に反った面として形成することが可能である。蒸気室内の圧力が高くなると、蒸気室の寸法が低減され得る。
ここで、燃料蒸気システムの特定の特徴について説明する。
際立った1つの特徴は内燃機関用の燃料気化器であり、この燃料気化器は、容積を画成する密閉圧力室と、容積に設けられ、かつ加熱されるように配置された熱伝達面と、圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧を、熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備え、前記室および前記液体燃料供給システムは、熱伝達面に対して、少なくとも1つの出口と熱伝達面との間に混合領域を確立するように構成および配置され、この混合領域において、燃料噴霧が出口から容積を通って前進するときに、その燃料噴霧は、事前に熱伝達面の上方を移動してその熱伝達面から加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気と混合することによって実質的に加熱されて気化され、前記燃料気化器は、流量制御部を含む蒸気流出通路に設けられ、前記燃料気化器は、気化が行われる容積内を実質的に超大気圧に維持しつつ、内燃機関への加圧燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置される。
この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。
燃料気化器には、内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられ、この場合、熱伝達面は、電気系統からの電力によって加熱される。
燃料気化器は、空気流が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される。
燃料気化器は、圧力室内への加圧空気の流れを制限して液体燃料を気化させるように構成される。
燃料気化器は、液体燃料噴霧の制御された脈動を容積内に噴射するように構成された液体燃料噴射システムを液体燃料供給システムとして含む。
液体燃料供給システムは、噴霧システムへの加圧液体燃料流の脈動を生成するように構成され、各脈動期間は約1秒以上である。
液体燃料供給システムは、燃料蒸気要求に応答して、種々の期間および/または頻度の加圧液体流の脈動を生成するための制御装置を含む。
好ましい形態では、気化器用の液体燃料噴射システムは、内燃機関の燃料要求に従って一連の信号パルスを発生させるように構成された信号パルス発生器と、液体燃料噴射器と、電気燃料ポンプからの加圧流を受け入れるようにまた加圧燃料を液体燃料噴射器に供給するように接続された液体燃料ラインとを備え、前記液体燃料噴射器は、信号パルスに応答して、出口を通して液体燃料の発散噴霧の脈動を生成するように構成および配置される。
ガソリンエンジンに使用するための液体燃料噴射システムは、約60〜100psigの範囲の液圧で室内に噴射するための液体燃料を供給するように構成された電気燃料ポンプを備え、また燃料気化器は、約30〜80psigの範囲に室容積の圧力を維持するように構成され、液体燃料の圧力は室容積の圧力よりも実質的に大きい。
燃料蒸気を燃焼空気の流れに供給するように構成されたキャブレタ式システムでは、気化器は、約65〜75psiの室の圧力を維持するように構成される。
ガソリン燃料噴射システムでは、例えば、ガソリンエンジンの入口ポートにおける噴射のために、気化器は、約40〜50psiの室の圧力を維持するように構成される。
これまで説明してきた実施形態では、気化器は液体燃料の圧力を室の圧力よりも好ましくは少なくとも5psi、いくつかの例では、10psi、15psiあるいはそれよりもはるかに大きく維持するように構成される。
燃料気化器は、内燃機関の単一の燃焼領域に設けられるように構成される。
エンジンの単一の燃焼領域専用の気化器用の液体燃料噴射システムは、エンジンとタイミング(同期)関係にありまた燃焼領域を充填するのに適切な量である液体燃料噴霧の制御された脈動を気化器の室内に噴射するように構成される。
エンジンの単一の燃焼領域専用の燃料気化器は、気化器の容積内に液体噴霧を噴射するために、約100psigよりも高い圧力、多数の例では150psigよりも高い圧力で、液体燃料を供給するように構成される。
燃料気化器は、ディーゼルエンジンのシリンダで燃焼させるためのディーゼル燃料を気化させてディーゼル燃料蒸気を噴射するように構成される。
気化器の液体燃料供給システムは、軸線を有する噴霧を生成するように構成され、また熱伝達面は、噴霧と軸対称の回転表面である。
気化器の熱伝達面は噴霧を囲み、好ましい例では、噴霧は円錐形であり、また熱伝達面は略円筒状である。
回転表面としての熱伝達面は、厚さ約1/16〜1/8インチの熱伝導性金属によって画成される。
熱伝達面は、噴霧に対向する横方向面を含む。この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有する。横方向面は円形状である。熱伝達面は、噴霧に対向する横方向面と、噴霧を囲む外壁部とを含むカップ形状であることが有効である。横方向面は、少なくとも1つの電気ヒータに有効に関連付けられる。横方向面は、少なくとも1つのグロープラグに有効に関連付けられる。
燃料気化器は、内燃機関の単一の燃焼領域に設けられるように構成され、有効に、単一のグロープラグを有し、グロープラグは、横方向面に対して中央に配置され、また噴霧に実質的に整合される。
噴霧に対向する横方向熱伝達面は、噴霧を受けて混合パターンで偏向するように構成された形状を有し、例えば、横方向面は凹環状部である。
燃料気化器は、ディーゼル燃料を気化させてディーゼル燃料蒸気を噴射するように構成される。
燃料気化器は、ガソリンを気化させてガソリン蒸気を噴射するように構成される。
燃料気化器は、熱伝達面に設けられかつ容積内の燃料と直接接触するように露出されるヒータを有する。
燃料気化器は、容積内の燃料にヒータが接触するのを防止するように熱伝達面に設けられるヒータを有する。
燃料気化器は、作動状態下で位相変化を受けることが可能である伝導性物質を含み、この伝導性物質は、熱伝達面を画成する部材と接触し、前記物質は、ヒータと熱伝達面との間の熱伝達経路の部分を画成する。この物質は、溶融可能な伝導性金属、例えばナトリウムであり得る。
燃料気化器は、熱伝達面と伝導熱伝達関係にある1つ以上のグロープラグを備える熱伝達面に設けられたヒータを有する。
伝導熱伝達媒体は、少なくとも1つのグロープラグから、熱伝達面を画成する部材に延在する。
グロープラグから熱伝達面に延在する伝導熱伝達媒体は、壁部の内側が熱伝達面を画成する壁部の外側を囲んでそれと熱接触する熱伝導性の環状リングである。
燃料気化器は、熱伝達面を画成する部材に沿って離間された多数のグロープラグを備える電気ヒータを含む。
燃料気化器では、液体燃料供給システムによって生成された噴霧は軸線に沿って向けられ、燃料気化器は、熱伝達面を画成する横方向部材を備え、前記熱伝達面は、エンジンの電気系統で作動される電気ヒータに関連付けられ、軸線を横切って延在する。
燃料気化器は、燃料蒸気を供給してエンジンを始動させるかまたは低温のエンジンを運転するために、冷間始動状態下で液体燃料噴霧を衝突させて液体を気化させるように配置される加熱される熱伝達面を含む。好ましい実施形態では、噴霧を衝突させるように配置された加熱されるこの熱伝達面は、熱伝達面を電気加熱するための少なくとも1つのグロープラグと伝導熱伝達関係にある。
燃料気化器は、それぞれのヒータに関連付けられた第1および第2の熱伝達面の両方を有する。
第1および第2の熱伝達面は室内の所定の容積に設けられ、第1の熱伝達面は混合領域に設けられ、また第2の熱伝達面は、少なくとも冷間始動状態下で、液体燃料噴霧を衝突させて、衝突した噴霧を気化させるように配置される。
燃料気化器は、軸線を中心に分配される拡大パターンの液体燃料噴霧を生成し、第1の熱伝達面は、軸線から離間された距離で噴霧を囲むように構成され、また第2の熱伝達面は噴霧の軸線を横切って延在する。
燃料気化器は、熱伝導性材料からなる穿孔された部材によって画成される第2の熱伝達面を有する。
燃料気化器は、電動グロープラグの加熱に関連する第2の熱伝達面を有する。
燃料気化器は、エンジンに設けられた燃焼空気導管の領域内に蒸気を放出するように配置された蒸気流出通路を有し、また流量制御部は、エンジン出力要求に応答して作動し、空気導管に入る蒸気流を制御するように適合された蒸気制御弁である。好ましい実施形態では、燃焼空気導管の領域はベンチュリ領域である。
燃料気化器は、多数の燃焼領域を有する内燃機関に設けられ、また気化室の蒸気流出通路は、エンジンのそれぞれの燃焼領域と直接的または間接的に各々が連通する1組の燃料蒸気噴射器を設けるように配置され、蒸気噴射器は、エンジンの動力要求に応答して作動するように適合される。
燃料蒸気噴射器は、燃料蒸気をエンジンのそれぞれの燃焼領域の空気入口ポート領域に放出するように構成されるか、または燃料蒸気噴射器は、燃料蒸気をエンジンのそれぞれの燃焼領域に直接放出するように構成される。
燃料気化器は、多数の燃焼領域を有するエンジンの単一の燃焼領域に燃料蒸気を供給するように寸法決めおよび構成され、気化器の熱伝達面は、噴霧に対向する横方向面と、噴霧を囲む外壁部とを含むカップ状であることが有効である。この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。気化器は、横方向面に対して中央に配置されたグロープラグを有し、グロープラグは、噴霧の軸線に実質的に整合される軸線を有する。横方向面は、噴霧を受けて混合パターンで偏向するように半径方向に湾曲または傾斜する。横方向面は環状部の凹面である。蒸気流用の弁は、圧力室の圧力によって開かれるように構成されたばね負荷弁である。蒸気流用の弁は、エンジンのタイミングシステムによって開閉されるように構成される。
燃料気化器は、多数の燃焼領域を有するエンジンの1つの燃焼領域を機能させるための専用のものであり、液体燃料噴射システムは、液体燃料噴霧の制御された脈動を気化器の容積内に噴射するように構成され、各脈動は、エンジンとタイミング(同期)関係にあり、また燃焼領域への燃料充填に適切な量である。この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。流量制御部は、エンジンとのタイミング(同期)関係で作動するように構成された蒸気噴射弁であり、また制御システムは、気化器の容積内への液体噴霧の各脈動と蒸気弁の作動との間の時間間隔を制御するように適合される。燃料気化器は、ディーゼル燃料蒸気を発生させるように構成される。制御システムは、燃焼室の出力段階の開始時における燃焼領域内へのディーゼル燃料蒸気の直接噴射を可能にするのに十分な蒸気室内の圧力を保証するように、室内への液体噴霧の噴射とディーゼル燃料蒸気の噴射との間の時間間隔を維持すべく構成される。
他の特定の特徴は、燃焼領域を有する内燃機関用の燃料気化器であり、この燃料気化器は、容積を画成する密閉圧力室と、容積に設けられ、かつ加熱されるように配置された熱伝達面と、圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧を、熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備え、前記液体燃料供給システムは、制御された脈動の噴霧を噴射するように構成された燃料噴射システムを備え、各脈動は、内燃機関のタイミングに同期され、内燃機関の燃焼領域への燃料充填に適切な量であり、前記熱伝達面は、噴霧に対向する横方向面と、噴霧を囲む外壁部とを含むカップ状であることが有効であり、前記気化器は、横方向面に対して中央に配置されるグロープラグを有することが有効であり、前記グロープラグは、噴霧に実質的に整合される軸線を有し、また蒸気流制御部は、内燃機関の燃焼領域への燃料蒸気を供給するように開くべく構成された弁を備える。
この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。
燃料蒸気を供給する弁は、ばね負荷され、また圧力室の圧力によって開かれるように構成される。
燃料蒸気を供給する弁は、内燃機関のタイミングシステムによって開閉されるように構成される。好ましい形態では、気化器は、その容積内への液体噴霧の各脈動と、燃料蒸気を供給する弁の作動との間の時間間隔を制御するように適合された制御システムに設けられる。燃料気化器は、ディーゼル燃料蒸気を発生させて、その蒸気を燃焼領域内に噴射するように構成される。
他の特定の特徴は、内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられた内燃機関用の燃料気化器であり、この燃料気化器は、密閉室と、その室に設けられ、かつ加熱されるように配置された第1および第2の熱伝達面であって、少なくとも第2の熱伝達面が、電気系統からの電力によって加熱される第1および第2の熱伝達面と、圧力下で、拡大パターンの少なくとも1つの液体燃料噴霧を少なくとも1つの出口から室内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備え、前記室および前記液体燃料供給システムは、第1の熱伝達面に対して、少なくとも1つの出口と第1の熱伝達面との間に気化領域を確立するように構成および配置され、この気化領域において、運転状態中に、燃料噴霧が実質的に加熱されて気化され、また前記室および前記液体燃料供給システムは、第2の熱伝達面に対して、冷間始動状態下で、液体噴霧を第2の熱伝達面に直接衝突させることを可能にするように構成および配置され、前記第2の熱伝達面は、急速に加熱されるように配置され、冷間始動状態下で、衝突した噴霧を気化させて、内燃機関への燃料蒸気を供給するように構成される。
この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。
液体燃料供給システムは、軸線を中心に分配される噴霧パターンを少なくとも1つの出口から生成するように構成され、第1の熱伝達面は、噴霧を囲む回転表面の形状であり、また第2の熱伝達面は、噴霧の全般的な前進方向に対向して軸線を横切って配置された表面を備える。
燃料気化器は、電気系統によって電圧が印加される少なくとも1つのグロープラグによって加熱される第2の熱伝達面を有し、好ましい実施形態では、この熱伝達面は、熱伝導板によって画成され、またグロープラグは板と熱接触する。
燃料気化器は、冷間始動状態下でのみ第2の熱伝達面のグロープラグに電圧を印加するための制御装置を含む。
燃料気化室は、両方の熱伝達面が気化作用のために露出される単一の容積を画成する。
燃料気化器は、運転状態中に、空気が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される。
他の特定の特徴は、内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられ、かつ運転状態中に、空気が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される内燃機関用の燃料気化器であり、この燃料気化器は、容積を画成する密閉圧力室と、容積に設けられ、電気系統からの電力によって各々が加熱される第1および第2の熱伝達面と、圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧を少なくとも1つの出口から容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備え、前記室および前記液体燃料供給システムは、第1の熱伝達面に対して、少なくとも1つの出口と熱伝達面との間に混合領域を確立するように構成および配置され、この混合領域において、燃料噴霧が出口から容積を通って前進するときに、その燃料噴霧は、事前に熱伝達面の上方を移動してその熱伝達面から加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気と混合することによって実質的に加熱されて気化され、前記圧力室および前記液体燃料供給システムは、第2の熱伝達面に対して、冷間始動状態下で液体噴霧を第2の熱伝達面に直接衝突させることを可能にするように構成および配置され、前記第2の熱伝達面は、衝突した噴霧を気化させるように構成され、前記燃料気化器は、流量制御部を含む蒸気流出通路に設けられ、前記燃料気化器は、容積内の正圧を維持しつつ、内燃機関への加圧燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置される。
他の特定の特徴は、内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられ、かつ液体ディーゼル燃料を気化させるように構成される内燃機関用のディーゼル燃料気化器であり、この気化器は、容積を画成する密閉圧力室と、容積に設けられ、かつ電気系統からの電力によって加熱される熱伝達面と、圧力下で、拡大パターンの液体ディーゼル燃料噴霧を、熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備え、前記室および前記液体燃料供給システムは、熱伝達面に対して、少なくとも1つの出口と熱伝達面との間に混合領域を確立するように構成および配置され、この混合領域において、燃料噴霧が出口から容積を通って前進するときに、その燃料噴霧は、事前に熱伝達面の上方を移動してその熱伝達面から加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気と混合することによって実質的に加熱されて気化され、前記燃料気化器は、流量制御部を含む蒸気流出通路に設けられ、前記燃料気化器は、気化が行われる容積内の正圧を維持しつつ、内燃機関への加圧ディーゼル燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置される。
この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。
ディーゼル燃料気化器は、制限された加圧空気流を容積に導入するように構成および配置された空気入口を含む。
ディーゼル燃料気化器は、第2の熱伝達面を含み、圧力室および液体燃料供給システムは、第2の熱伝達面に対して、冷間始動状態下で液体噴霧を第2の熱伝達面に直接衝突させることを可能にするように構成および配置され、第2の熱伝達面は、衝突した噴霧を気化させて、内燃機関への燃料蒸気を供給するように構成される。
他の特定の特徴は、内燃機関用の燃料気化器および蒸気噴射器であり、これらの燃料気化器および蒸気噴射器は、容積を画成する密閉圧力室と、容積に設けられ、かつ加熱されるように配置された熱伝達面と、圧力下でまた空気が存在しない状態で、拡大パターンの液体燃料噴霧を、熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備え、前記液体燃料供給システムは、液体燃料噴霧の制御された脈動を容積内に噴射するように構成された燃料噴射システムを備え、各脈動は、内燃機関とタイミング(同期)関係にあり、内燃機関の燃焼領域への充填として適切な量であり、前記熱伝達面は、噴霧に対向する横方向面と、噴霧を囲む外壁部とを含み、前記熱伝達面は、噴霧を加熱して燃料蒸気を発生させるようにグロープラグに設けられ、前記流量制御部は、燃料蒸気をエンジンに直接供給するために、液体噴霧の各脈動に従う時間間隔で内燃機関とのタイミング(同期)関係において開くべく構成された弁を備える。
この特徴を有する実施形態は、専用の燃料気化器に関連して上述した種々のカップ形状およびグロープラグの1つ以上の特徴を有することが可能であり、またディーゼル燃料を気化させるように構成することが可能である。
他の特定の特徴は、内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられた内燃機関用の燃料気化器であり、この燃料気化器は、容積を画成する密閉圧力室と、容積に設けられ、かつ内燃機関の電気系統のみによって加熱されるように配置された少なくとも1つの熱伝達面と、圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧を、熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備え、前記室、前記液体燃料供給システム、および前記熱伝達面の加熱が、実質的に圧力下で燃料を気化させて燃料蒸気を生成するように協働すべく構成および配置され、前記燃料気化器は、流量制御部を含む蒸気流出通路に設けられ、前記燃料気化器は、気化が行われる容積内を実質的に超大気圧に維持しつつ、内燃機関への加圧燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置される。
この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。
燃料気化器は、空気流が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される。
燃料気化器は、圧力室内への空気の流れを制限して液体燃料を気化させるように構成される。空気は、噴霧液体の霧化を促進するような圧力下で噴射することが可能である。
他の特定の特徴は、全般的な伸展方向を有し横方向に延在する熱伝導部材と、伝導部材と緊密に熱接触する加熱部を有する電圧印加可能な少なくとも1つのグロープラグとによって画成された熱伝達面を有する燃料気化器であり、前記グロープラグの軸線は、熱伝導部材の伸展方向に対して略直角である。
この特徴を有する実施形態は、1つ以上の以下の特徴を有し得る。
燃料気化器は、回転表面の形状の壁部材の内面を備える蒸気を発生させる熱伝達面を有し、また横方向に延在する熱伝導部材は、壁部材を囲んでそれと熱接触する環状部材を備える。
燃料気化器は、噴射器からの燃料噴霧の方向に対して横方向に延在する横方向延在熱伝導部材を有する。一実施形態では、部材は熱伝導板を備える。他の実施形態では、横方向に延在する部材は、カップ状燃料気化室の底部を画成する。他の実施形態では、熱伝導部材は、混合作用のために流れを再循環パターンに導くのを補助するように形成される。
他の特定の特徴は、プラチナ合金からなる細長い螺旋コイルの形状の内部電気抵抗ヒータと、抵抗加熱コイルが位置する内部空洞を画成する耐熱金属からなる端部が閉じられた細長い外管と、前記ヒータと前記管との間に熱伝導経路を形成しつつヒータを管から電気的に絶縁する微細なガラス粉末から実質的になる管内の熱伝導性電気絶縁充填材とを備えるグロープラグである。一実施形態では、抵抗加熱コイルの外端は終端部材に接続され、この終端部材は、耐熱圧力シールガラスによってグロープラグの外部構造に対してシールされる。
選択された形態の詳細は、添付図面および以下の発明の詳細な説明に記載されている。他の特徴、目的および利点は、発明の詳細な説明および図面から、また特許請求の範囲から明らかになるであろう。
種々の図面の同様の参照符号は同様の要素を示している。
詳細な説明
図1を参照すると、気化室10は、容積12で液体燃料を気化させる。この気化は、液体燃料粒子がガス状態に変換される工程であり、この工程では、極めて微細に分離された残留粒子を懸濁することも可能である。例えば、液体燃料粒子のより軽い成分をガスに完全に変換することが可能であり、一方、より重い成分は、微細な霧のような極めて小さい残留粒子を有すると共に、エンジン内の急速加熱および急速燃焼を可能にする大きな集合表面積を有するガスに部分的に変換される。
円筒壁14と端壁15、17とを含む密閉圧力室は、容積12を画成する。円筒壁14は、矢印で示したように外部熱源によって加熱される。液体燃料16は、加圧源から室10に到達し、脈動しながら噴射器18を通って容積12に入る。噴射器18は、ある圧力で液体燃料を1つのまたは1組の小さい孔を通して容積12内に噴霧する。噴射器18は、液体燃料を霧状に分散させて、最初に、軸線Aを中心とする円錐形のまたは他の所望の噴霧パターンを形成する。室10の半径Rは、開放空間を画成するのに十分であり、この開放空間において、容積12を通って移動する噴霧は、事前に壁部14の上方を移動して加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気と接触することによって、強力な混合作用および加熱作用を受ける。燃料蒸気は出口流路20に入る。概略的に22で示した出口システムは燃料蒸気の排出流量を制御する。噴射器18の燃料流量、加熱作用および気化作用、ならびに出口システム22の流量制限効果は、容積12内部の蒸気圧を決定する。通常の作動状態下において、噴射器18に入る液体燃料の噴射圧力Pは、容積12内部の燃料蒸気の圧力Pよりも高く、一方、圧力Pは、大気圧よりも実質的に高く維持される。
図7と図7Aを参照して以下に説明するように、燃料流は、燃料要求を満たすような脈動の脈動幅および脈動頻度で、有利には、1秒を超える脈動幅で形成される。
図示したシステムでは、通常の作動状態中に、容積12内に空気は実質的に存在しない。
一実施例では、室の半径Rは1インチよりも大きくて3インチよりも小さく、例えば1と1/4インチであり、一方、室の高さHは3インチよりも大きくて8インチよりも小さく、例えば5インチである。
図1の原理に従って作動するように構成された気化ユニットの例の詳細が、図1Aに示されている。円筒壁部材60は、液体噴霧Lが噴出される領域を端壁と共に画成する円筒状熱伝達内面Sを画成する。壁部材60は、厚さ1/16インチの連続するアルミニウム板から形成される。シリンダ60は、例えば、2と1/2インチの直径を有し得る。壁部材60の外部において、熱伝導性環状熱分配部材62が壁部材60と熱接触する。1列の電動グロープラグGは環状熱分配部材62に設けられる。熱分配部材は、半径方向および円周方向の両方に熱伝導経路Hを設けるように構成および配置され、グロープラグGが壁部材の利用領域を効率的に加熱することが可能になる。次に、加熱された壁部材の表面Sは、その表面を通過する蒸気を加熱する。図示した実施形態では、環状熱分配部材62は、厚さ1/8インチのアルミニウム板からなる平坦な円盤形状をしている。板62の平面は、シリンダの軸線Aに対して直角に位置する。板62は、円筒壁部材60の端部から離間した位置で部材60の外部と熱接触する。この熱接触は、例えば圧入または溶接によって達成される。電動グロープラグGは、環状熱分配部材62における所定の選択位置において分配部材62と熱接触するように配置される。各グロープラグGの軸線は、板62の平面に対して直角であり、また各グロープラグGの最も加熱される部分は、板62の大部分と熱接触するように、板62に形成された凹部または孔に圧入されて配置される。図示した実施例では、壁部材60の周辺の周りに等間隔で3つのグロープラグGが存在する。
グロープラグGは、図示したように自動車エンジンの電気系統に接続される。気化ユニットがエンジンの運転状態用に構成された場合、12ボルトの電気系統から5アンペアを引き出すように、グロープラグの各々を選択し得る。グロープラグは、適切な制御システムに応答して、同時にまたは1つずつオンオフを繰り返すように意図される。制御システムは、熱センサを使用して熱状態を監視することが可能であり、また前記制御システムを圧力制御システムで補って気化器内の圧力を監視することが可能である。このような装置によって、蒸気要求を満たすように、グロープラグに電圧が印加される。冷間始動システムの作動と同時に、グロープラグGに電圧を印加し得るか、または冷間始動システムの作動および停止後に、電圧印加を行い得る。壁部材60を暖める第1の段階は、ユニットが作動状態に達するまで継続することが可能である。次に、第2の段階では、蒸気要求に従って時間毎に、グロープラグに電圧を印加することが可能である。いくつかの実施例では、1組のグロープラグGに同時に電圧を印加し得るか、またはそれらのグロープラグに列毎に順次電圧を印加して、1つのグロープラグへの電気系統に対する1回の瞬時電力要求を低減し得る。
この構造の特徴は、薄い壁部材の熱質量により、運転状態中に、効率的な電力動作を可能にしつつ、比較的迅速な暖機が可能になることである。含まれ得る別の特徴は、図1Aの底部に破線で示されており、その特徴については、図2と図2Aを説明した後に説明する。
量産に適した図1Aの構造と同様の構造は、例えばアルミニウムからなる一体鋳造品として形成することが可能であり、この一体鋳造品に、グロープラグに等しい加熱装置が組み込まれる。構造の細部は、加熱時間および加熱位置の変更に依存して生じ得る可能性がある熱膨張の差に対応するように適合させることが可能である。例えば、膨張継手として機能する可撓性領域を設け得る。より高い温度で作動させるために、より高い温度に適切な材料、例えば、インコネル617のような耐熱ステンレス鋼合金を使用することが可能である。
図2を参照すると、他の気化システムは、圧力室50内に配置された急速に加熱された横方向板54から熱を伝達する。円筒壁56、端壁57および端板54は蒸気容積52を囲む。1つのまたは1組の小さい孔を通して液体燃料を噴霧する噴射器58は、加圧された液体燃料を噴射する。噴射器58からの噴霧により、例えば、軸線Aを中心として対称の円錐形が生じる。加熱された横方向板54は、軸線Aを横切って、図示した例では軸線Aに対して直角に延在する。
図2に示した構造を使用した実施例では、板は、冷間始動状態中に衝突板として機能するように配置され、この板に液体燃料が衝突して、板54が湿潤される。この場合、気化ユニットの構成要素は、冷間始動中に板54で気化が直接行われるように選択される。冷間始動状態下では、噴射器58に対する板54の位置により、板が液体噴霧の中央部を受け止めることが可能になる。液体燃料は、急速に加熱された板54と蒸気充満容積52と出口流路62とによって気化される。概略的に64で示した出口システムは、容積52内部の蒸気圧がPになるように、燃料蒸気の排出流量を制御する。液体燃料は、噴射器への1つ以上の脈動で供給される。液体燃料源60は、噴霧噴射時に、圧力Pよりも高い圧力Pを維持して、噴射器を通した流れを形成する。
燃料蒸気を自動車エンジンに供給する気化器では、運転状態用に、冷間始動用の室52の容積を図1の室10の気化空間12として有利に使用することも可能である。他方の実施例では、気化システムは、別個の容積12と52を含み、これらの容積において、気化室50は冷間始動状態中に使用され、一方、気化室10は暖機運転状態用に使用され、この場合、冷間始動用の容積に発生した蒸気が運転状態用の容積に充満するように前記別個の容積が連通して、運転状態の開始を補助することができ、また冷間始動用の容積は、運転状態中における追加の蒸気を貯蔵するために使用され得る。
図2の原理に従って作動するように構成された気化ユニットの例の詳細が、図2Aに示されている。略連続面Sを有する横方向伝導熱分配部材70は、囲み壁部材72の境界内に配置される。壁部材は、図1Aの円筒壁60であるかあるいは異なる構造または形状の壁部材であり得る。図示した実施形態では、熱分配部材70は、厚さ1/16インチの平坦なアルミニウム板を円形状にしたものであり、板の平面は円筒壁の軸線Aに対して直角に位置する。板70は、圧入、溶接、または他の方法によって壁部材の内側と熱接触する(すなわち熱伝導が連続する)周辺領域を有する。板70は、それに設けられた孔53のような流路を介して容積52と連通する追加の蒸気容積55を画成するために、壁部材の端部から離間している。
横方向熱分配板70の外周よりも内側における所定の選択位置において、電動グロープラグGは、板70に対して直角に配置されてそれと熱接触する。例えば、各グロープラグGの加熱部は、板70に形成された凹部または孔に圧入される。図示した実施例では、横方向部材70の外周から互いに等間隔で2つのグロープラグGが存在する。この実施例では、グロープラグ本体は底部から補助蒸気空間55を通って上方に延在し、グロープラグの抵抗素子から熱を受け取るグロープラグ本体の側面は、空間55の蒸気にさらされる。
グロープラグGは、自動車エンジンの電気系統EASに接続され、また12ボルトの電気系統から5アンペアを引き出すように、前記グロープラグの各々を選択し得る。このようなユニットがエンジンの冷間始動用に構成された場合、部材70は、冷間始動状態中に、その部材の表面で液体噴霧Lを受けるために、液体噴霧噴射器18に対して配置される。始動モードで使用するために、エンジンのイグニッションスイッチの作動時に、2つのグロープラグGに電圧を印加し、次に、気化器が適切な蒸気充満状態になったときに、迅速に、例えば3〜5秒以内に前記グロープラグの電圧を遮断することが可能である。適切な制御システムによって、噴射および加熱の制御を実現し得る。気化器は、熱センサを使用して熱状態を監視し、また圧力センサを使用して気化器内の圧力を監視することが可能である。この気化装置により、図2の実施形態の気化器の冷間始動動作を開始することが可能になる。この構造の作動部分は、低い熱質量を有し、電力効率的な急速始動を可能にする。始動後に、横方向部材40のグロープラグの電圧を遮断して、他のシステム、例えば図1Aのシステムに気化作用を引き継がせることが可能である。このようにして、周囲部材の加熱は、最初は横方向壁部材のグロープラグGによって、そして引継ぎ後は図1Aの環状部材を加熱するグロープラグGによって、実現し得る。電気系統が十分に強力である他のシステムでは、始動時に、両方の組のグロープラグGとGに電圧が印加され、円筒壁は、急速に加熱されて、表面蒸発のために、追加の液体衝突面として始動時に機能する。
さらに図1Aを参照すると、いくつかの例では、最初にグロープラグGを冷間始動に使用した後に、例えば図1Aの実施形態のグロープラグGの次に、横方向部材40のグロープラグGを周期的に加熱してもよく、この結果、横方向部材70の表面は、図1に関連して説明した気化作用に関連し得る。電圧が遮断された部材70のグロープラグにおいても、部材70の表面は、円筒壁部材との熱接触によって、蒸気を加熱するかまたは前記部材の表面の加熱状態を維持する役割を果たすように適合させることが可能である。
生産に適した図2Aの実施形態と同様の構造は、一体のように成形することが可能であり、例えば、金属製の、一例としてアルミニウム製の一体鋳造品であることが可能であり、この一体鋳造品に、グロープラグに等しい装置が組み込まれる。他の例では、図1Aの環状熱分配部材の構成および図2Aの横方向部材の構成の両方を組み合わせたユニットを、アルミニウム鋳造品上のような単一ユニットに結合することが可能である。
別形態では、冷間始動に関する図2の原理、および運転動作に関する図1の原理の両方に従って、主な気化作用を行うように、図2Aの横方向部材70を適合させ得る。
図3を参照すると、気化器100は、図1の室10および図2の室50の両方の本質的な構成を含む。気化容積104に加えて、気化器100は、供給通路125と連通する蒸気貯蔵容積120を含む。
気化器100は、ガソリン燃料蒸気をエンジン用の燃焼空気に供給することによってガソリンエンジンのキャブレタに取って代わる。エンジンは、発電機またはオルタネータに接続されたバッテリを含む電気系統を含み、この電気系統は、始動時および運転状態中に電力を供給できる。気化器100は、スロットルボディ燃料システムまたはシングルポイントまたは中央燃料システムと呼ぶことができる。気化器100は、ボルトの緩締でキャブレタに取って代わるように構成することができ、したがって、気化器100を受け入れるために、キャブレタを通常使用する従来のエンジン構造を変更する必要がほとんどない。
気化器100は、ある圧力で液体を1つのまたは1組の小さい孔を通して容積104内に噴霧する液体燃料噴射器102を含む。一実施例では、液体燃料噴射器102は、直径約0.001インチの単孔開口部を有する。噴射器102は、「オン」の電気信号が液体供給通路を開き、一方、「オフ」の電気信号が通路を閉じるように電子制御可能である。噴射器102からの噴霧は、軸線を中心として円錐形の噴霧を形成する。いくつかの実施例では、90度の頂角を中心として円錐形の噴霧が生じる。暖機運転状態中、気化容積104は、再循環する燃料蒸気を含む。この再循環する燃料蒸気は、乱流状態で再循環するような流れで、円筒壁106の表面に到達してその表面を流れるときに加熱される。図1に示した工程と同様に、気化器100は、高速の液体燃料噴霧と、事前に壁部106の上方を移動してそこから加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気とを強力に乱流混合することによって、噴射器102からの液体燃料噴霧を気化させる。暖機運転状態中に、容積104内の温度は、作動状態下の燃料の気化温度に一致する温度に維持される。かかる特定の温度は、選択された燃料と、気化容積の作動のために選択された特定の正圧範囲とを構成する揮発性留分の気化温度に依存する。一実施例では、容積104内の温度を168°Fに維持することが可能である。
円筒壁106は、エンジンの電気系統で作動されるグロープラグ108Aと108Bによって熱伝達されることにより加熱される。例えば、シリンダを中心に対称的に配置された3つのグロープラグが存在し得る。ボッシュ社(Bosch)によって製造された本出願で作動可能なグロープラグは、ニュージャージー州モントベール(Montvale,N.J.)にあるメルセデス−ベンツUSA社(Mercedes−Benz USA,LLC)から品番001.159.2101として入手可能である。これらのグロープラグの先端は、約300°Fの温度を容易に達成できる(図20〜図22参照)。他の実施例(図示せず)では、追加のグロープラグを使用して、円筒壁106を加熱してもよい。グロープラグ108A、108Bは、内側の壁部106によって、また離間した外側の円筒壁114によって画成された環状空間112に配置される。グロープラグ108A、108Bは、例えば圧入されることによって、優れた熱伝導を行う熱伝導性環状金属リング110を使用して熱エネルギを壁部518に伝達する。外部への熱損失を低減するために、断熱空間115が環状リング110の外周と周囲ハウジングとの間に形成される。
円筒壁106、114は底板116に載置され、また頂板118は空間を密閉する。中央容積104は、円形孔を介して頂板118を通って貯蔵体積120と連通し、また横方向板154の下方の蒸気貯蔵空間155と連通する。部分106、114、116、118および154は、熱伝導性金属、例えばアルミニウムから製造される。プレート116、118は、円筒壁106、114をシールすることによって環状空間112を密閉する。例えば、シリコンゴム製のOリングによってまたは適切なガスケットによってシールが行われる。一例として、円筒壁106の厚さは1/8インチであり、一方、中央容積104の直径は2と1/4インチである。貯蔵容積120は板118と追加の頂板121との間に画成される。頂板121は、例えば、シリコンゴム製のOリングまたは適切なガスケットによって貯蔵容積120をシールする。
燃料蒸気が容積104内に発生すると、その燃料蒸気が容積120に充満する。燃料供給部122からの液体燃料は、高圧下で電気燃料ポンプから燃料ライン124を介して噴射器102に供給される。暖機運転状態中に、液体燃料を噴射するために、容積104内の圧力は、燃料ライン124内の圧力よりも低くなるが、大気圧よりは高い。いくつかの実施例では、燃料ライン124の液体は、大気圧よりも高い1平方インチ当たり約60〜100ポンドの圧力、すなわちゲージ圧(psig)であり、一方、容積104内の蒸気圧は、噴射時に約30〜80psigであり、これらは、噴射時における圧力間の実質的な圧力差である。例えば、燃料ライン124の液体は88psigであり、また容積104内の蒸気圧は70psigである。
一般に、室内の圧力は、キャブレタシステムで使用するためには、約65〜75psigに維持され、また燃料噴射システムにおいては、約40〜50psigに維持されることが好ましく、液体燃料の圧力は、室内の圧力よりも大きく、好ましくは、少なくとも5psi、いくつかの例では、10psi、15psi、またはそれ以上大きい。
燃料蒸気は容積120からフローレストリクタ160を通って蒸気流路125に移動する。フローレストリクタ160は、蒸気流を抑制して容積120内の圧力を維持するために、直径約1/16インチの1つ以上の孔を有する。フローレストリクタ160は調整特性を有することが好ましい。フローレストリクタ160の目的は、気化器100の適切な作動を維持するように、「フルスロットル」でも圧力室104、120内の圧力を維持すべく、蒸気流を制限することである。燃料蒸気は蒸気流路125から吸気通路130に移動し、この吸気通路は、通常の方法(図示せず)では、ベンチュリ通路の低圧領域に配置された空気通路への出口を有するベンチュリ通路として形成することが可能である。
吸気通路130の空気/蒸気混合領域内への燃料蒸気の流量は、流れ溝133を有する回転中央部材によって形成された回転弁132(図3A)によってさらに制御される。吸気通路130に入った空気はエアフィルタ134を通過し、一方、空気流はバタフライ弁136によって制御される。追加のバタフライ弁138は、吸気室130からの空気/蒸気混合物の流れを制御する。バタフライ弁および回転弁132の回転運動は、図3に概略的に示したアクセルロッド140および適切なリンク機構の軸方向運動によって発生する。このリンク機構に、調整特性が付与される。
吸気通路130から出た空気/蒸気混合物は通路150を介してエンジン152の吸気マニホールドに入る。
エンジン152の始動中、気化器100は、典型的に、暖かい燃料蒸気が容積104内にまだ存在していないので低温である。始動中、板154は、衝突板として機能するために急速に加熱され、また噴射器102からの液体噴霧を気化させるために使用される。このことは、気化室50に関連して説明した方法(図2)に従う。板154は、熱伝導性金属、好ましくはアルミニウムからなり、また低い熱質量を有する。一方の実施例では、板154は、厚さが1/16インチであり、板154の層を通る1/32インチの複数の孔を有する。他方の実施例では、板154の厚さは1/8インチであり得る。複数の孔により、蒸気または流体が板154を通過することが可能になる。板154の下方の容積155は、システムの蒸気貯蔵容量になる。エンジンの電気系統で作動されるグロープラグ156は、板154を加熱するために、室の底部から空間155を通って上方に延在する。プラグ先端に隣接するグロープラグ本体の加熱長さは、空間155の熱伝達面として機能し、グロープラグによって加熱されたグロープラグ本体の加熱長さは、当該領域に熱を加える。グロープラグ156は、冷間始動期間中にオンにされ、次に、制御回路によってオフにされる。他の実施例では、1つ以上の追加のグロープラグを使用して、衝突した液体を気化させるための板154を加熱するか、さもなければ、燃料を気化させるための表面を形成することができる。
気化器内の温度を検知するために、この実施例では、熱電対158が板154の温度を測定する。運転状態中に、グロープラグ156がオフになると、制御装置(図示せず)は、熱電対158からのフィードバックを用いて、グロープラグ108A、108Bを制御し、容積104の設計範囲内の特定の温度を維持する。制御装置は、PID(比例、微分、積分)線形制御規則を用いて、容積104内の温度を維持することが可能である。他の公知の温度制御システムを使用してもよい。
図4を参照すると、気化システム200は図3の気化器100を含む。液体燃料供給部122は、燃料タンク202と電気燃料ポンプ204と燃料フィルタ206と燃料圧力調整器208とを含む。燃料タンク202からの液体燃料は、圧力下で燃料ポンプ204により、燃料フィルタ206を通してまた燃料圧力調整器208を通して汲み上げられて、噴射器102に到達する。気化システム200は、パルスを発生させて噴射器102を作動および停止させることができるパルス発生器210も含む。コンピュータ212は、パルス発生器210によって発生されたパルスの頻度および幅を制御する。パルスの頻度および幅は、エンジン152に対する所望の動力要求に関連している。また、コンピュータ212は、運転状態中に、熱電対158からフィードバックを受信して、適切に確立された制御規則に従ってグロープラグ108A、108Bの作動を制御する。エンジン152は、空気/燃料蒸気混合物をシリンダ216A、216B、216Cおよび216Dに供給する吸気マニホールド214を含む。当然、他の実施例では、エンジン152は、異なる数のシリンダおよび他の形状を有してもよい。
図5を参照すると、気化器300は、壁部106と熱接触すると共に壁部106の中心軸線を横切って延在する熱伝導板154を含む気化器100の多数の特性を含む。気化器300は蒸気貯蔵容積302も含む。蒸気貯蔵容積302は、開放通路(図示せず)によって容積120に接続される。冷間始動状態中に、気化器300は、グロープラグ156を使用して板154を加熱するために、気化器100と同様に作動する。暖機運転状態中に、気化器300は、グロープラグ108A、108Bを使用して加熱するために、気化器100と同様に作動し、この加熱中に、板154を加熱して、噴射された燃料噴霧を気化させるように再循環する燃料蒸気を加熱するのを補助することが可能である。気化された燃料は容積120から蒸気貯蔵容積302に流れる。蒸気貯蔵容積302は、エンジンの燃料要求を満たすために追加の燃料蒸気を供給する。また、気化器300は、フローレストリクタ306と蒸気流路308と回転弁310とを含む。フローレストリクタは、1つ以上の1/16インチの孔を有するレストリクタ160と同様であり、蒸気流を抑制して容積302内の蒸気圧を維持する。蒸気が蒸気貯蔵容積302に充満すると、その蒸気はレストリクタ306を通過して蒸気流路308に充満する。蒸気は、回転弁310が開くと吸気通路130内に放出される。回転弁132、310がアクセルロッド140に応答して同程度に開くように(図3に関連して前述したように)、回転弁310は回転弁132に機械的に結合される。
図6を参照すると、気化器400は、グロープラグ108A、108Bが、異なる熱伝達経路を介して容積104を加熱することを除いて、気化室100(図3)と同様である。気化器400では、グロープラグ108A、108Bは円筒壁114の孔に圧入される。緊密かつ永続的にシールされた環状容積402は円筒壁112を囲む。容積402は、作動状態下では液体であり得るある量の熱伝導性金属404を含む。熱伝導性金属404は、容積402の下底の周囲に環状形態で連続的に分配される。熱伝導性金属404は、壁部112の対応する外部と熱接触する。いくつかの実施例では、金属404を約300°Fに加熱できる。これらのいくつかの実施例では、熱伝導性金属404はナトリウムである。熱はグロープラグ108A、108Bから熱伝導性金属壁114に伝達され、そこから熱伝導性金属404にまた熱伝導壁112に伝達される。離間した位置で熱を導入するにもかかわらず、またエンジンの作動中にグロープラグのオンオフを繰り返すにもかかわらず、固体から液体にまた液体から固体に変化する際の金属の温度が一定であることにより、均一な温度を室の周囲で維持することを可能にするヒートシンク効果が導入されることに留意されたい。同様に、液状熱伝達媒体をヒートパイプ方式に従って設けてもよい。燃料蒸気を発生させる熱伝達面に関する所望の温度において、この熱伝達ユニットが設計される圧力範囲内では、この液体は、熱伝達容積に充満するガス燃料への位相変化を受け、また燃料蒸気を発生させる熱伝達面を画成する壁部を加熱する。
図7を参照すると、図4に示したパルス発生器210の一実施例は、メイン州サウスポートランド(South Portland,Maine)にあるフェアチャイルド・セミコンダクター・コーポレーション(Fairchild Semiconductor Corporation)からLM555として入手可能なタイマ集積回路450を使用している。一実施例では、パルス発生器210が2つの可変抵抗器VR1、VR2を使用して、パルス制御装置210からのパルスの頻度および幅を決定する。図7Aを参照すると、パルス列452は、パルス間のパルス幅454および時間456を有する。VR1の抵抗が変化すると、パルス幅454が変更され、一方、VR2の抵抗が変化すると、パルス間の時間456が変更される。パルス発生器210を適切に配置することによって、パルス幅454が0〜8秒の範囲を有すること、およびパルス間の時間456が0〜60秒の範囲を有することを可能にすることができる。手で行うために、簡単な取っ手を使用して、可変抵抗器VR1、VR2を制御できる。生成システムでは、選択された特定のエンジンの動力要求および運転状態に応答するコンピュータによって、パルス発生器210を制御し得る。
図8を参照すると、気化器500が、気化器100の要素と同様の多数の要素を使用して、通常キャブレタを利用するエンジンではなく燃料噴射エンジン540に燃料蒸気を供給する。燃料噴射エンジンシステムは、始動時および運転状態中に電力を供給できる電気系統を含む。気化器500は、ある圧力で液体燃料を1つのまたは1組の小さい孔を通して容積504内に噴霧する噴射器502を含む。一実施例では、液体燃料噴射器502は、直径約0.001インチの単孔開口部を有する。噴射器502は、「オン」の電気信号が噴射器を開き、一方、「オフ」の電気信号が噴射器を閉じるように電子制御可能である。噴射器502からの噴霧は、軸線を中心として円錐形を形成する。暖機運転状態中に、気化容積504は、円筒壁518からの熱によって加熱される乱流状態で再循環する燃料蒸気を含む。図1に示した工程と同様に、気化器500は、液体噴霧と、事前に壁部518の上方を移動してそこから加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気とを強力に乱流混合することによって、噴射器502からの液体燃料噴霧を気化させる。暖機運転状態中に、容積504内の温度は気化温度に維持される。
噴射器502からの燃料蒸気噴霧と軸対称の円筒壁518は、グロープラグ510Aと510Bによって熱伝達されることにより加熱される。グロープラグ510Aと510Bはエンジンシステムの電気系統で作動される。ボッシュ社(Bosch)製の本出願で作動可能なグロープラグは、ニュージャージー州モントベール(Montvale,N.J.)にあるメルセデス−ベンツUSA社(Mercedes−Benz USA,LLC)から品番001.159.2101として入手可能である(図20〜図22参照)。他の実施例(図示せず)では、追加のグロープラグを使用して、円筒壁518を加熱してもよい。グロープラグ510A、510Bは、容積504の周囲に延在する環状空間514内に配置され、また円筒部材518の周囲に圧入される熱伝導性環状金属リング516を介して、熱エネルギを壁部518に伝達する。円筒壁512は環状空間514を囲む。円筒壁518、512は底板520に載置され、また頂板522は構造を密閉する。プレート520、522と円筒部材512、518との間のシールリングにより、容積504内の圧力を維持することが可能になる。容積504の直径は2と1/4インチである。部分518、512、520および522は、熱伝導性金属、好ましくはアルミニウムから製造される。一実施例では、円筒壁518の厚さは1/8インチである。
液体燃料供給部506は、圧力下で液体燃料を電気燃料ポンプから燃料ライン508を介して噴射器502に供給する。燃料ライン508の液体燃料の圧力Pは大気圧よりも高い。暖機運転状態中、容積504内の圧力Pは大気圧よりも高くなるが、燃料ライン508の圧力よりは低い。いくつかの実施例では、燃料ライン508の液体は、大気圧よりも高い1平方インチ当たり約60〜100ポンドの圧力(psig)であり、一方、容積504内の蒸気圧は約40〜50psigである。
エンジン540の始動中、気化器500は、典型的に、暖かい燃料蒸気が容積504内にまだ存在していないので低温である。この始動時間中に、噴射器502からの液体噴霧を気化させるために、加熱された衝突板526が使用される。このことは、気化室50に関連して説明した方法(図2)に従う。一実施例では、衝突板526は、厚さが1/16インチの板であり、板526の層を通る1/32インチの複数の孔を有し、板の下方の空間528は、運転動作および冷間始動動作の両方のための追加の蒸気貯蔵容積として機能し、前記複数の孔により、蒸気が板526を通って往復することが可能になる。板526は、熱伝導性金属、好ましくはアルミニウムである。グロープラグ524A、524Bは衝突板526を加熱する。グロープラグ524A、524Bはエンジンの電気系統で作動される。図示した装置では、グロープラグ524A、524Bは冷間始動期間中にオンにされ、次に、制御装置(図示せず)によってオフにされる。熱電対530は、運転状態中にシステムの温度を制御するために衝突板526の温度を測定する。制御装置は、熱電対530からのフィードバックを用いて、グロープラグ524A、524Bを制御し、容積504内の特定の温度を維持する。制御装置は、PID(比例、微分、積分)線形制御規則を用いて、容積504内の温度を維持することが可能である。上述したように、いくつかの実施例では、制御装置は容積504内の温度を気化温度に維持する。
蒸気が気化容積504内に発生すると、その蒸気は流路532と蒸気マニホールド536とに充満する。蒸気は、図3のレストリクタ160のような図示していないフローレストリクタを通過し得る。蒸気噴射弁538A、538B、538Cおよび538Dには、コンピュータ制御の下で、それぞれの1/16インチの孔を通したエンジン540のそれぞれのシリンダ(図示せず)への蒸気燃料の噴射のタイミングが設定される。エンジン540は、空気マニホールド542から空気も受け取る。燃料蒸気噴射は、図9に示したように蒸気噴射弁を通してシリンダ内に直接なされるか、またはそれぞれのシリンダの吸気弁の直前にあるそれぞれの空気通路でなされ得る。
図8Aを参照すると、気化器544は、図6に関連して上述したような熱伝導特性を有することを除いて、気化器500と同様である。グロープラグ510A、510Bは、円筒壁512に圧入され、またグロープラグ510A、510Bからの熱は、熱伝導性金属546を介して容積504に伝達される。容積514は、作動状態下では液体であり得るある量の熱伝導性金属546を含む。いくつかの実施例では、金属546を約300°Fに加熱できる。これらのいくつかの実施例では、熱伝導性金属546はナトリウムである。熱は、グロープラグ510A、510Bから熱伝導性金属壁518に伝達され、その金属壁から熱伝導性金属546に伝達され、またその金属から熱伝導壁518に伝達される。
図8Bを参照すると、気化器は、図8の気化器と同様であるが、さらなる別の特徴を有する。離間した2つの横方向板が圧力容積内に設けられる。衝突板526Aは、噴射システムから下方に放出された液体噴霧が直接衝突するように配置される(図8C参照)。噴霧の液体粒子を受け止めて加熱するための領域を最大化するために、衝突板の中央領域には孔がない。板の層を通る一連の周辺の通路527Aがあり、この通路を通って、蒸気は、下方領域の蒸気貯蔵部に下方に移動し、またエンジンを通過するために、貯蔵部から上方に移動することが可能である。板526Aの下方の離れた部分には、副板526Bがある。副板526Bには、さらに多くの孔がある。副板526Bは、加熱板526Aおよびグロープラグ524A’と524B’の端部に対面するので、副板526Bは、放射によってまた対流によって加熱される。副板526Bは、板526Aの下方の貯蔵容積内の蒸気を高温に保持するように機能する。気化器が、図示したように垂直に向けられている場合、板526Aの外側領域に到達する余分な液体は、重力により、通路527Aを通って、液体を気化させることが可能である板526Bに至るまで下方に進むことができる。液体が板526Bを通過して気化器の底部に到達した場合、図示していない圧力保持排出口を設けることによって、その液体を除去し得る。一実施例では、板526Aは、グロープラグを受け入れるために、直径方向に反対側にある例えば直径0.235インチの2つの孔を有し、一方、周辺孔527Aの直径は0.076インチであり得る。底板526Bの孔は0.085インチの直径を有し得る。
また、図8Bには、板526Aの温度、圧力室540Aの圧力、および熱伝導性環状リング516の選択された箇所の温度を監視する制御システムが示されている。熱電対158と530のような図示していない追加の熱電対が使用可能である。監視値に基づき、コンピュータ562は、エンジンシステムのバッテリによって2組のグロープラグ510と524の電圧印加を制御する。コンピュータは、燃料気化システム専用のコンピュータであるか、または一般的なエンジン管理コンピュータであり得る。
図9を参照すると、気化システム550は、図8の気化器500と追加の構成要素とを含む。液体燃料供給部506は、燃料タンク552と電気燃料ポンプ554と燃料フィルタ556と燃料圧力調整器558とを含む。燃料タンク552からの液体燃料は、圧力下で燃料ポンプ554により、燃料フィルタ556を通してまた圧力調整器558を通して汲み上げられて、液体噴霧噴射器502に到達する。気化システム550は、パルスを発生させて液体噴射器502を作動および停止させることができるパルス発生器560も含む。コンピュータ562は、パルス発生器560によって発生されたパルスの頻度および幅を制御する。パルスの頻度および幅は、エンジン540に対する所望の動力要求に関連している。また、コンピュータ562は、熱電対530からフィードバックを受信して、適切に確立された制御規則に従ってグロープラグ510A、510Bの作動を制御し、容積504内の所望の温度を維持する。エンジン540は、シリンダ564A、564B、564C、564Dに空気を供給する吸気マニホールド542と、図8に関連して説明したようなそれぞれのシリンダへの燃料蒸気に適切な噴射システムとを含む。当然、他の実施例では、エンジン540は、異なる数のシリンダおよび他の形状を有してもよい。
図9Aを参照すると、エンジンシステムは、図9の特徴を有し、それにさらなる特徴が組み合わせられている。冷間始動用液体燃料噴射システムは、燃料ライン562によって燃料ポンプ554から空気を送り込むエンジンの吸気マニホールドシステム542に設けられる。冷間始動用噴射器は、液体燃料噴霧を燃焼空気内に噴射して、低温状態における始動および運転を促進するように構成および配置される。冷間始動用噴射器は、蒸気発生システムに圧力が存在している間にのみ機能するように実装することが可能であるか、または特定の動力要求状況下で燃料蒸気システムを補助するように実装することも可能である。図示したシステムでは、冷間始動用液体燃料噴射器560は、霧化された液体燃料噴霧を中央空気流内に噴射するように配置され、結果として生じた空気燃料混合物は、空気マニホールドによって分離されて、すべてのシリンダを機能させる。他の実施形態では、シリンダのサブセットのためにまたはそれぞれの個々のシリンダのために、別個の液体燃料噴射器を使用することが可能である。
エンジン管理コンピュータは、燃料気化器と冷間始動用液体燃料噴射器とが組み合わせられたシステムに対して、その時々によって最適な作動状態を選択できるデータを提供するために、重要な監視位置からの入力を有する。入力は、コンピュータ制御されるエンジンに典型的に利用可能な入力の他に、気化室504の、主蒸気供給ラインのおよび蒸気分配レールの温度および圧力と、気化器の外部加熱室内の衝突板526および熱分配システムの温度とを含む。例えば、圧力入力は、気化器および燃料蒸気レールのそれぞれのモニタ564と565から伝達され、また温度入力は、衝突板526の温度を監視する温度データライン567から、気化器の熱分配リング516の温度を監視するデータライン566と568から、また燃料蒸気レールの温度モニタ570から印加される。
図9Bと図9Cには、今説明したシステムと同様のシステムが、V型8気筒エンジンに関連して概略的に示されている。2つの燃料レール536Aと536Bには、それぞれの組の4つの燃料噴霧蒸気噴射器が設けられ、一方、冷間始動用噴射器560は、吸気口542に従って液体燃料噴霧を空気中に噴射するように中央に配置される。また、この図面には、蒸気供給ラインの圧力を制御するための圧力制御弁22Aと、エンジン管理コンピュータによって制御されるアイドル空気制御弁とが示されている。
燃料蒸気噴射器531の機能は、コンピュータによって制御される電子信号パルスによってオンコマンドで燃料蒸気を前記燃料蒸気噴射器のそれぞれのシリンダに正確に配量することである。パルスは、エンジンの爆発行程のタイミングに合わせられ、また所望の量の蒸気を通過させるのに適切な期間である。電圧の遮断時には、弁が閉じられて、不要な蒸気流または還流が防止される。このために、本発明では、ピントル弁を使用することが好ましい。公知のように、ピントルは、適合するテーパ弁座に通常載置する典型的にステンレス鋼からなる精密に加工されたテーパ部であり、ピントルは、その座部から持ち上げられた場合にのみ流体を通過させる。座部およびピントルの、ならびに下流のノズルまたは出口の大きさは、噴射流の大きさおよびパターンを決定する。
図9Dは、ソレノイド作動式のピントル燃料蒸気噴射器538’を概略的に示している。ピントル弁組立体702は、それに設けられるシリンダの爆発行程のために、作動する毎に、充填燃料蒸気を通過させるように構成される。ピントル弁組立体702の基本構造は、その通路が、同一の重量の充填蒸気に必要なより大きな体積流量を可能にするために、特徴として実質的により大きいことを除いては、液体燃料噴射器の基本構造と同様である。作動ロッド704は、ピントル部材から、ソレノイドコイル708と磁気的に相互作用するように選択された材料からなる平行移動可能なアーマチュア706に延在する。コンピュータ制御の下で、コイルに電圧が印加されると、アーマチュアは、磁力により、図示した位置に持ち上げられ、リターンスプリング710の抵抗に抗する。ソレノイドコイル708の電圧が遮断されると、ソレノイドコイルの磁界が崩壊して、スプリングにより、ピントル部材が、その座部に対して確実に閉じられる位置に戻される。燃料蒸気が、蒸気燃料レール536から噴射器組立体を通って蒸気噴射器の底部のピントル弁ポートに自由に移動することを可能にするように、蒸気通路が、移動する構造の全長に沿って延在する。この図の特定の装置では、流路は、リターンコイルスプリング710の中空中心部を通って、アーマチュアの中央通路706に入り、そこからアーマチュアの出口709を出て、作動ロッドの外側に沿って通り、次に、開口した中央弁通路711のガイドを通過して外側に出る。一実施例では、蒸気噴射器のピントル弁の出口通路は、0.032インチである(例えば、0.004〜0.008インチの液体噴射器と比較)。いくつかの実施例では、多数の蒸気出口開口部は、蒸気流を分散させるために、蒸気噴射器のピントル部材の排出側に設けられる。蒸気燃料噴射器の材料および構造は、高温蒸気の蒸気温度に耐えて、寿命が長くなるように選択される。
図9Eには、冷間始動用液体噴霧噴射器が概略的に示されている。この冷間始動用液体噴霧噴射器は、蒸気噴射器のソレノイド弁装置およびピントル弁装置と同様のソレノイド弁装置およびピントル弁装置を有しているが、前記冷間始動用液体噴霧噴射器の液体出口通路の直径は0.004インチであり、それに応じて、装置の他の通路も小さい。
図9Fでは、燃料レール536は、図示したように、燃料蒸気を1組の燃料蒸気噴射器538’に供給するように寸法決めされる。
図9G−1〜図9G−4は、燃料蒸気噴射器を供給動作させた場合の4ストロークガソリンエンジンのエンジンシリンダを概略的に示している。重要な吸気行程では、燃料蒸気は、空気入口弁が開くタイミングに合わせて当該シリンダへの別個の空気入口ポートに噴射される。燃料および燃焼空気がシリンダに入る当該行程に続き、従来の圧縮行程、爆発行程および排気行程が行われる。従来のエンジンと比較して、性能に大きな差が出る。圧縮行程の終了時、この段階で相当量の液滴が依然として存在している従来のガソリンエンジンとは対照的に、実質的にすべての燃料が蒸気形態になる。爆発行程では、行おうとしているより迅速かつ完全な燃焼のためにクランク角を最適化するように、点火のタイミングが設定され、このようにして、従来のガソリンエンジンで得られるよりも有用な動力を、所定の重量の燃料から引き出すことが可能になる。さらに、爆発行程中にエンジンのすき間に液体燃料が滞留することが回避される。排気行程では、排出物には、未燃焼の炭化水素および粒子状物質が実質的に存在せず、一方、他の排出物を許容可能なまたは改善されたレベルにすることができる。
説明してきた原理は、種々の内燃機関の構造に有用である。別の実施例は、2ストロークガソリンエンジンの実施例である。2ストロークエンジンは、エンジン重量当たり、4ストロークエンジンよりも多くの動力を供給するので有利であるが、2ストロークエンジンの燃焼特性は劣化する。本発明の原理を用いて、2ストロークガソリンエンジンの燃焼を改善できることが実現される。燃料蒸気は、2ストロークエンジンの中央の燃焼空気に導入するか、または概して上述したように、蒸気噴射によって、個々のシリンダ毎の空気入口ポートに導入することが可能である。他の例では、例えば、2ストロークエンジンのシリンダの排気ポートが閉じられた後であるが、圧縮行程が完了する前に、各シリンダ内へのガソリン蒸気の直接噴射を行うことが可能である。燃料気化方式が有用である他の種類のエンジンは、燃焼領域の移動部が往復するのではなく、それが回転するロータリエンジン(例えばワンケル型エンジン)である。
説明してきた原理はディーゼルエンジンにも有用である。図10を参照すると、気化器600はディーゼル燃料蒸気をディーゼルエンジン640に供給する。ディーゼルエンジン640は、電力を供給できる電気系統に関連付けられる。気化器600は、ある圧力で液体ディーゼル燃料を1つのまたは1組の小さい孔を通して容積604内に噴霧する噴射器602を含む。一実施例では、液体燃料噴射器602は、直径約0.001インチの単孔開口部を有する。噴射器602は、「オン」の電気信号が噴射器を開き、一方、「オフ」の電気信号が噴射器を閉じるように電子制御可能である。噴射器602からの噴霧は、軸線を中心として円錐形の噴霧を形成する。暖機運転状態中に、気化容積604は、周囲円筒壁618からの熱によって加熱される再循環する燃料蒸気を含む。図1に示した工程と同様に、気化器600は、噴霧と、事前に壁部618の上方を移動してそこから加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気とを強力に混合することによって、噴射器602からの液体ディーゼル燃料噴霧を気化させる。暖機運転状態中に、容積604内の温度は気化温度に維持される。
制限された量の加圧空気は、例えば、能動的な小型の変位空気ポンプであり得る空気ポンプから、圧力弁628を介して容積616に、したがって容積604に導入される。この空気は、容積604内で拡散してディーゼル燃料噴霧時に循環作用および混合作用を行い、また加圧流をエンジンに移動させる際にキャリアガス作用に役立てることも可能である。
上述の実施例と同様に、円筒壁618は、グロープラグ606Aと606Bによって熱伝達されることにより加熱される。グロープラグ606A、606Bはディーゼルエンジンの電気系統で作動される。ボッシュ社(Bosch)製の本出願で作動可能なグロープラグは、ニュージャージー州モントベール(Montvale,N.J.)にあるメルセデス−ベンツUSA社(Mercedes−Benz USA,LLC)から品番001.159.2101として入手可能である(図20〜図22参照)。他の実施例(図示せず)では、追加のグロープラグを使用して、円筒壁612を加熱してもよい。グロープラグ606A、606Bは、容積604の周囲に延在する環状空間608に配置される。グロープラグ606A、606Bは、円筒部材612の周囲に圧入される熱伝導性環状金属リング610を介して、熱エネルギを壁部618に伝達する。円筒壁618は環状空間608を囲む。円筒壁612、618は底板614に載置され、また頂板617は構造を密閉する。プレート614、617と円筒壁612、618との間のシールリングにより、容積604内の圧力を維持することが可能になる。部分612、614、617および618は、熱伝導性金属、例えばアルミニウムまたは適切な耐熱合金から製造される。一実施例では、円筒壁612の厚さは1/8インチであり、一方、容積604の直径は2と1/4インチである。
液体ディーゼル燃料供給部606は、圧力下で液体燃料を燃料ライン608を介して噴射器602に供給する。燃料ライン608の液体ディーゼル燃料の圧力は大気圧よりも高く、一方、容積604内の圧力は、暖機運転状態中に、大気圧よりも高くなるが、燃料ライン608の圧力よりは低い。いくつかの実施例では、燃料ライン608の液体ディーゼル燃料は、大気圧よりも高い1平方インチ当たり約60〜100ポンドの圧力(psig)であり、一方、容積604内のディーゼル燃料蒸気の圧力は約40〜50psigであり、これらは、上述したように2つの圧力の差である。
エンジン640の始動中、気化器600は、典型的に、暖かいディーゼル燃料蒸気が容積604内にまだ存在していないので低温である。この始動時間中に、噴射器602からの液体ディーゼル燃料噴霧を気化させるために、加熱された衝突板620が使用される。このことは、気化室50に関連して説明した方法(図2)に従う。一実施例では、衝突板620は、厚さが1/16インチの板であり、板620の層を通る1/32インチの複数の孔を有し、衝突板620の下方には貯蔵容積616がある。複数の孔により、ディーゼル燃料蒸気および空気が板620を通って往復することが可能になる。板620は、熱伝導性金属、例えばアルミニウムまたは適切な耐熱合金である。グロープラグ622A、622Bは衝突板620を加熱する。グロープラグ622A、622Bはディーゼルエンジンの電気系統で作動される。グロープラグ622A、622Bは冷間始動期間中にオンにされ、次に、オフにされる。熱電対624は衝突板620の温度を測定する。制御装置(図示せず)は、熱電対621からのフィードバックを用いて、グロープラグ606A、606Bを制御し、容積604内の特定の温度を維持する。制御装置は、PID(比例、微分、積分)線形制御規則を用いて、容積604内の温度を維持することが可能である。
ディーゼル燃料蒸気が気化容積604内に発生すると、そのディーゼル燃料蒸気は蒸気流路632を移動して蒸気マニホールド636内に充満する。蒸気燃料弁638A、638B、638Cおよび638Dは、エンジン640のシリンダ(図示せず)内へのディーゼル燃料蒸気の流れを調整する。エンジン640は、空気マニホールド642から空気も受け取る。このようなシステムは、充填を完了させるために他の方法に依存するシリンダへの部分的な燃料充填のためにのみ使用することが可能である。このような方法について以下に説明する。
図10Aを参照すると、気化器650は、図6に関連して上述したような熱伝導特性を有することを除いて、気化器600と同様である。グロープラグ606A、606Bは円筒壁618に圧入され、またグロープラグ606A、606Bからの熱は熱伝導性金属652を介して容積604に伝達される。容積608は、作動状態下では液体であり得るある量の熱伝導性金属652を含む。いくつかの実施例では、金属652を約300°Fに加熱できる。これらのいくつかの実施例では、熱伝導性金属652はナトリウムである。熱はグロープラグ606A、606Bから熱伝導性金属壁618に伝達され、そこから熱伝導性金属652にまた熱伝導壁612に伝達される。
説明してきた原理は、エンジン用の分散した気化燃料にも適用できる。ここで重要なものは、ピストンエンジンの単一のシリンダ専用の気化器である。このような気化器に蒸気噴射器を直接設けることが可能である。図11と図11Aの実施形態では、中央ヒータによって発生する熱に基づき、衝突による接触加熱と、自由空間における混合とが組み合わせられることによって、気化が行われる。これらの図面の例では、グロープラグ702は、カップ状熱伝導部材700の底部の中央に配置される。図示したように、グロープラグは、液体噴霧と接触するために露出されてグロープラグの上方に向けられた高温端を有する。カップ部材700は、中央グロープラグと熱受容関係にある横方向に延在する熱伝導底壁704と、グロープラグ702から熱を同様に受け取るために底壁と熱継続関係にある直立した熱伝導外側側壁706とからなる。カップの頂部が、頂部部材701によって密閉されて、実質的に超大気圧Pで作動するように構成される圧力室が完成する。カップの内面は、流体のための熱伝達面を画成する。頂部部材には液体噴霧噴射器710が配置される。液体噴霧噴射器710は、グロープラグに向かって下方に向けられ、また前記液体噴霧噴射器の大部分の噴霧が、グロープラグと、それに近接する熱伝達面の領域とに接触するように構成および配置される。以前の実施形態と同様に、蒸気出口流路714が存在する。蒸気出口流路714、およびそれに関連する出口制御システム716が概略的に示されている。これらは、気化室内の超大気圧を維持するために有効である。図示したように、底壁部材704の露出面は、流入流を環状に移動させて混合するように案内するために、トロイドの一部として形成される。半径方向断面では、カップの底面は、円筒状グロープラグの露出面から外側に向かって下方に湾曲して、水平になった後、次に外側に向かって上方に湾曲するように形状が変化し、カップの外壁706に至る。この底面は、下向きの軸対称の噴霧と協働して、液体噴霧が加熱されるときに液体噴霧を、また蒸気が発生するときに蒸気を、混合によって熱交換を行うのに有用な循環流内に案内する。循環流の循環の頂部において、流れが内側向きになって、新たに到達した液体噴霧の霧化粒子に衝突して混合する。このことにより、噴霧された液体粒子の気化が促進される。室内の圧力が高くなると、発生した蒸気の密度もそれだけ大きくなり、混合による熱伝達もそれだけ高くなり、したがって気化器の寸法をそれだけ小さくすることが可能になる。この構成が、個々のエンジンシリンダまたは隣接する少数のシリンダで実用的であるように十分にコンパクトであり得ることが実現される。製品形態では、内面に継手なしで、グロープラグ、およびカップ状室の底部、実際には、室全体を一体的に製造できる。例えば、熱伝導性の耐熱金属からなる鋳造品は、その裏側に、連続する底面および中央凹部を有することが可能であり、前記裏側には、グロープラグに使用されるような抵抗ヒータ要素がシールされ、これにより、カップ部材の中央部が、有効なグロープラグになる。いくつかの実施形態では、作動圧力を数百psi以上の圧力に上昇させることを可能にするように、ユニットを高圧容器として構成することが可能であるので、対応する高温の気化に耐えることができる室の壁部用の材料を選択するように配慮する。いくつかの例では、室の少なくとも一部の材料はセラミックであり得る。セラミック部材自体の一部は、一般に、いくつかの種類のグロープラグで現在使用されているように、気化器の電気抵抗加熱要素をなすことができる。
専用の気化構造と、気化させるための液体噴霧を受け入れるためのおよび発生した加圧燃料蒸気の流れを制御するためのピントル弁とを組み合わせることができる。
図12と図12Aの実施形態では、適切な制御装置724によって作動されかつ室の壁部の弁座に設けられた液体供給ピントル弁720は、平行移動するように移動して、
通路を交互に開き、液体噴霧を室に入れて室を閉じる。1組の側面蒸気出口714Aは、燃料蒸気をエンジンの1つ以上のシリンダに導くために、室の壁部706Aに設けられる。
図13と図13Aの実施形態では、周囲円筒壁730および底壁731は、流れを出口714Aから下方に向かって案内し、次に、半径方向内側に案内して合流させて、この図では蒸気ピントル弁736として示した蒸気流制御弁によって制御される単一の流れにする。
図14の気化器Aでは、ピントル弁720を作動させて、弁の出口ノズルから液体噴霧を生成するために、ソレノイド組立体726が設けられる。鉄製アーマチュア732は、ピントル部材と駆動関係にあるように配置される。このソレノイド組立体の部分は、上述の原理に従って、連続する液体流路を加圧液体燃料ラインからピントル弁720および噴霧ノズル739にまで設けるように構成される。
周囲ソレノイドコイル728に流れる電流によって作動されると、コイルによって発生する磁界は、リターンスプリング734の抵抗に抗し、ピントル部材をその弁座から上方に引き上げる。このことにより、加圧液体供給ラインからピントル弁を通して燃料流が生成されて、液体噴霧がノズル739を通して気化室内に噴射されることになる。コイルの非作動時、リターンスプリング734は、ピントル部材をその弁座上の閉位置に戻す。
また、蒸気出口において、図14の気化器は、リターンスプリング738を含むばね負荷式蒸気制御ピントル弁736Aを含む。ばね負荷式蒸気制御ピントル弁736Aは、室内の燃料蒸気の圧力がばねの抵抗を超えたときに蒸気の流れを可能にし、また蒸気圧が当該レベル未満に低下したときに弁を閉じる。
図15の実施形態では、気化器は、燃料をエンジンの単一のシリンダに供給するように寸法決めおよび配置される。図示した例では、エンジンのタイミングシステムは、シリンダの爆発行程毎に先行してソレノイドコイル728を作動させて、燃料蒸気充填を行う。液体噴霧脈動のタイミング、流量および期間、ならびに加熱度は、エンジンの種類および要求に従って、コンピュータ制御の下で選択されて管理される。蒸気室内の加熱蒸気の到達圧力を用いて、蒸気を燃料噴射箇所に流して原動力を供給することが可能である。
図16の気化器Bは、コンピュータ制御の蒸気噴射器としてもそれ自体機能するように構成される。気化器Bでは、気化器Aの例であったように、液体噴霧ピントル弁720を作動させて、液体の流れと、気化室内への液体噴霧の生成とを可能にするために、ソレノイド組立体726が設けられる。鉄製アーマチュア732は、ピントル部材と駆動関係にあるように配置される。周囲ソレノイドコイル728に流れる電流によって作動されると、アーマチュア上のコイルの磁力は、リターンスプリング734の抵抗に抗し、ピントル部材720をその弁座から上方に引き上げる。このことにより、加圧供給ラインから液体噴霧噴射器を通して液体燃料流Fが生成されて、霧化された液体粒子の噴霧が行われる。コイルの非作動時、リターンスプリング734は、ピントル部材をその弁座上の閉位置に戻す。さらに、図16の気化器Bでは、蒸気放出ピントル弁を作動させて、蒸気がエンジンに流れることを可能にするために、出口ピントル弁736Bにソレノイド組立体726Aも設けられる。この場合、リターンスプリング734Aは、収容された加圧蒸気の力を超える閉鎖力を付与するように寸法決めされる。鉄製アーマチュア732Aは、ピントル部材と駆動関係にあるように配置される。周囲ソレノイドコイル728Aに流れる電流によって作動されると、周囲ソレノイドコイル728Aは、リターンスプリング734Aの抵抗に抗し、ピントル部材をその弁座から下方に引き下げる。このことにより、加圧された気化室から燃料蒸気流が生成される。コイル728Aの非作動時、ピントル部材は、ばね734Aによって弁座の閉位置に戻される。この噴射器組立体の部分は、上述の原理に従って、ピントル作動組立体の作動部材を通過するまたは貫通する適切な通路により、連続する蒸気流路をピントル弁からユニットの蒸気供給箇所にまで設けるように構成される。
図16の気化器Bは、燃料をエンジンの単一のシリンダに供給するように寸法決めおよび配置される。図15に示した一般的な装置で使用された場合、エンジンのタイミングシステムは、エンジンと同期して両方のソレノイドコイルを作動させる。液体用ソレノイドコイルは、シリンダへの液体燃料噴霧充填を行うために作動される。液体噴霧脈動のタイミング、流量および期間、ならびに液体燃料噴射と蒸気をエンジンに放出するための蒸気用ソレノイドコイルの作動との間の加熱時間間隔は、エンジンの種類および要求に従って、コンピュータ制御の下で選択されて管理される。蒸気室内の加熱蒸気の到達圧力を用いて、蒸気を燃料噴射箇所に流して原動力を供給することが可能である。高温で作動するように、室を構成し得る。一例では、室はインコネル617または他の耐熱ステンレス鋼から形成される。
図17の実施形態は、燃料蒸気噴射器Bが、適切な時間にエンジンシリンダの燃焼領域内に蒸気を直接放出するように構成および配置されるという点で図15の実施形態とは異なる。例えば、燃料蒸気噴射器Bは、上述の特別な2ストロークガソリンエンジンのシリンダ内に蒸気を放出し得る。高い圧力に適合するように設計された場合、燃料蒸気噴射器Bは、ディーゼルエンジンの構造に応じて、ディーゼル燃料蒸気をディーゼルエンジンの燃焼空間内に、すなわちディーゼルエンジンのシリンダ内にまたはシリンダの燃焼プレチャンバ内に直接噴射することが可能である。気化室内への液体燃料噴霧の噴射の完了とエンジンへの蒸気の放出との間の加熱時間間隔により、蒸気の流れを可能にするために重要な増圧を行うことができる。さらに、エンジンのタイミングに合わせて、例えばリニアモータによって駆動される蒸気吐出ピストンは、気化室をパージして、蒸気を蒸気噴射弁を通して燃焼領域の圧縮空気内に強制的に移動させるように配置することが可能である。
一実施例では、液体噴霧は、エンジンの吸気行程中の初期にまたはそれよりも前に、気化室内に開始される。ディーゼルエンジンでは、蒸気噴射は、ディーゼルエンジンの爆発行程の開始直後に行われるようなタイミングに設定される。
図18には、図16の種類の燃料蒸気噴射器に使用するための燃料分配システムが概略的に示されている。高圧液体ディーゼル燃料レールは、適切なポンプによって設けられる。このレールは、図16の種類の1組の気化器/蒸気噴射器Bをシリンダ毎に1つ設ける。エンジン管理コンピュータは、液体ディーゼル燃料供給ソレノイド弁の作動のタイミングを設定し、引き続き、蒸気噴射器のソレノイド弁の作動のタイミングを設定して、爆発行程毎に蒸気充填を行う。
ディーゼルエンジン環境における実用的用途のために、説明してきたディーゼルエンジンの構造の1つ以上を用いて、他の構造をなすことが可能である。例えば、液体ディーゼル燃料噴射器によって供給される爆発行程毎の残りの要求燃料を使用して、部分的な充填燃料のみをディーゼルエンジンのシリンダに噴射するように、記載した種類のディーゼル燃料蒸気噴射器を配置してもよい。このような場合、ディーゼル燃料蒸気噴射は、吸気行程のタイミングに合わせることが可能であり、またディーゼルエンジンのシリンダの燃焼領域内にまたはそのシリンダの空気入口ポート内に直接噴射することが可能である。この方法で行う場合には、燃料蒸気の部分充填を、圧縮行程中にプレイグニッションの危険が生じるであろう限界値に達しないような大きさに制限することが重要である。このシステムが提供し得る利点は、燃料の一部のみが、粒子排出物等を生成する従来のシステムによって供給されるときに、燃焼効率が向上するという利点である。図19は、典型的なディーゼルエンジンの段階を示している。
選択されたグロープラグは、使用状態下で長い定格寿命を有することが有利である。図20〜図22を参照すると、グロープラグ内の長寿命の抵抗コイル要素802は、プラチナ合金ワイヤから製造されることが有利である。ワイヤは、直径が0.012インチ、直線長さが4インチであり、長さlが約インチの螺旋コイルに巻回することが可能である。コイルが挿入される外側金属管812は、長さlが約1/2インチのインコネル617からなり得る。外側金属管812は、約0.170インチの内径と0.035インチの壁厚とを有し得る。図示したように、外側金属管812は、コイルワイヤの下方延長部の周囲を閉じた下端を有する。ワイヤのこの下端は管に溶接される。管の急速加熱のために、コイルおよび管の側面の間には、優れた電気絶縁体としての微細なガラス粉末804を使用することが有利である。微細な耐熱ガラス粉末は、適切な電気絶縁を行いつつ熱をコイルから管に迅速に導くために、好ましい熱伝導特性を有すると理解される。充填材は、例えば、100%の微細なガラス粉末を有するか、または90%の微細なガラス粉末と10%のセラミック粉末とを有し得る。コイルの上端は、収容開口部に挿入され、またステンレス鋼からなり得る中央ステム806の下端に溶接される。ステム806Aの上端は、バッテリから電力を受けるために電気端子として機能する。例えば、加工鋼からなる本体811は管812の頂部に接合される。耐熱性繊維からなるシール部材807はステム806と外側本体810との間に延在する。耐熱圧力シールガラスの長寿命の電気絶縁圧力シール808は、導電性連結ステム806と外側本体との間の部材807の上に形成される。グロープラグユニットの全長lは約4インチであり得る。
いくつかのシステムについて、図面と共に説明してきた。本発明の精神と範囲から逸脱することなく、種々の変更をなし得ることが理解されるであろう。例えば、熱伝達面は他の形状であることが可能であり、これらの表面の加熱は、他の電気加熱技術のような他の加熱手段によって行うこともでき、また気化器の外面およびそれに関連する導管には、断熱体および/または補助ヒータを設けることが可能である。したがって、他の構造のシステムは、以下の請求項の範囲内に含まれる。
図面の説明
燃料を気化させるための混合室の断面図である。 燃料気化器の作動部分の部分分解斜視図である。 冷間始動状態下で燃料を気化させるための衝突装置の断面図である。 燃料気化器の作動部分の概略斜視図である。 空気と燃料の蒸気混合物をエンジンに供給するための気化器の断面図である。 図3の気化器の回転弁の断面図である。 図3の気化器と追加の構成要素とを含むシステムの断面図である。 空気と燃料の蒸気混合物をエンジンに供給するための他の気化器の断面図である。 空気と燃料の蒸気混合物をエンジンに供給するための他の気化器の断面図である。 図4のシステムのパルス制御装置の回路図である。 図4のパルス制御装置によって発生されたパルス列のグラフである。 燃料蒸気を燃料蒸気噴射エンジンに供給するための気化器の断面図である。 図8の気化器の別形態の断面図である。 図8Aの気化器の他の実施形態の断面図である。 気化室の頂部プレートの平面図である。 気化室の底部プレートの平面図である。 図8の気化器と追加の構成要素とを含むシステムの断面図である。 図9の気化器と追加の特徴とを含むシステムの断面図である。 燃料気化器と燃料蒸気噴射器と冷間始動用液体燃料噴射器とを使用しているV型8気筒エンジンの概略端面図である。 燃料気化器と燃料蒸気噴射器と冷間始動用液体燃料噴射器とを使用しているV型8気筒エンジンの概略平面図である。 燃料蒸気噴射器の概略断面図である。 冷間始動用液体燃料噴射器の概略断面図である。 燃料蒸気噴射器とその供給レールとの関係を概略的に示した部分断面図である。 4ストロークガソリンエンジンの空気入口ポートで燃料蒸気噴射器を使用した際の4ストロークガソリンエンジンのストロークを示した図面である。 4ストロークガソリンエンジンの空気入口ポートで燃料蒸気噴射器を使用した際の4ストロークガソリンエンジンのストロークを示した図面である。 4ストロークガソリンエンジンの空気入口ポートで燃料蒸気噴射器を使用した際の4ストロークガソリンエンジンのストロークを示した図面である。 4ストロークガソリンエンジンの空気入口ポートで燃料蒸気噴射器を使用した際の4ストロークガソリンエンジンのストロークを示した図面である。 ディーゼル燃料蒸気をディーゼルエンジンに供給するための気化器の断面図である。 他のディーゼル燃料気化器の断面図である。 燃料蒸気を発生させる際に衝突作用と混合作用とが組み合わせられている気化器の側面断面図である。 燃料蒸気を発生させる際に衝突作用と混合作用とが組み合わせられている気化器の水平断面図である。 図11の気化器の他の実施形態の側面断面図である。 図11Aの気化器の他の実施形態の水平断面図である。 図11の気化器の他の実施形態の側面断面図である。 図11Aの気化器の他の実施形態の水平断面図である。 図9Dの燃料蒸気噴射器に燃料気化器を組み込んだ燃料蒸気噴射器の概略断面図である。 エンジンのシリンダの空気入口ポート内への燃料蒸気の噴射を示した図面である。 燃料気化器と蒸気噴射器とが組み合わせられた図14の燃料蒸気噴射器の他の実施形態の概略断面図である。 エンジンのシリンダ内への燃料蒸気の直接噴射を示した図面である。 図16の装置を使用しているディーゼルエンジン用の燃料供給装置の概略図である。 従来のディーゼルエンジンの4行程を示した図面である。 従来のディーゼルエンジンの4行程を示した図面である。 従来のディーゼルエンジンの4行程を示した図面である。 従来のディーゼルエンジンの4行程を示した図面である。 図示した実施形態に有用なグロープラグの拡大側面図である。 グロープラグの管、絶縁体および加熱要素のより大きな拡大断面図である。 グロープラグのステムと取付本体との接続部の断面図である。

Claims (94)

  1. 内燃機関用の燃料気化器であって、
    容積(12;52;104;504;604;V)を画成する密閉圧力室(10;50;C)と、
    前記容積に設けられ、かつ加熱されるように配置された熱伝達面(S)と、
    圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧(L)を、前記熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から前記容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムと、
    を備える燃料気化器であって、
    前記室および前記液体燃料供給システムが、前記熱伝達面に対して、前記少なくとも1つの出口と前記熱伝達面との間に混合領域(12;104;D)を確立するように構成および配置され、該混合領域において、前記燃料噴霧が前記出口から前記容積を通って前進するときに、前記燃料噴霧が、事前に前記熱伝達面の上方を移動して前記熱伝達面(S)から加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気と混合することによって実質的に加熱されて気化され、
    前記燃料気化器が、流量制御部(22;64;132;538;538’;638;716;736)を含む蒸気流出通路(20;62;125;532;714;732;734)に設けられ、前記燃料気化器が、気化が行われる前記容積内を実質的に超大気圧に維持しつつ、前記内燃機関への加圧燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置される燃料気化器。
  2. 前記内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統(ES)が備えられ、前記熱伝達面(S)が、前記電気系統からの電力によって加熱される請求項1に記載の燃料気化器。
  3. 空気流が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される請求項1または2に記載の燃料気化器。
  4. 前記圧力室に入る加圧空気の流れを制限して液体燃料を気化させるように構成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  5. 前記液体燃料供給システムが、液体燃料噴霧の制御された脈動を前記気化器の前記容積内に噴射するように構成された液体燃料噴射システム(18;58;FI;502;710;720)である請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  6. 加圧液体燃料流の脈動を生成するように構成され、各脈動期間(454)は約1秒以上である請求項5に記載の燃料気化器。
  7. 燃料蒸気要求に応答して、種々の期間および/または頻度の加圧液体流の脈動を生成するための制御装置(210;561)をさらに備える請求項5または6に記載の燃料気化器。
  8. 前記液体燃料噴射システムが、
    前記内燃機関の燃料要求に従って一連の信号パルスを発生させるように構成された信号パルス発生器(210;560)と、
    液体燃料噴射器(18;58;FI;502;710;720)と、
    電気燃料ポンプ(554)からの加圧流を受け入れるようにまた前記加圧燃料を前記液体燃料噴射器に供給するように接続された液体燃料ライン(124;508)とを備え、前記液体燃料噴射器が、前記信号パルスに応答して、前記出口を通して液体燃料の発散噴霧の脈動を生成するように構成および配置される請求項5〜7のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  9. 前記液体燃料噴射システムが、約60〜100psigの範囲の液圧で前記室内に噴射するための液体燃料を供給するように構成された電気燃料ポンプ(554)を備え、また前記燃料気化器が、約30〜80psigの範囲に室容積の圧力を維持するように構成され、前記液体燃料の前記圧力が前記室容積の前記圧力よりも実質的に大きい、ガソリンエンジンに使用するように構成される請求項5〜8のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  10. 燃料蒸気を燃焼空気の流れに供給するように構成されたキャブレタ式システムに使用するように構成され、約65〜75psiに前記室の圧力を維持するように構成される請求項9に記載の燃料気化器。
  11. エンジン用の燃料噴射システムに使用するように構成され、約40〜50psiに前記室の圧力を維持するように構成される請求項9に記載の燃料気化器。
  12. 噴射するための液体の圧力を前記室容積の圧力よりも少なくとも5psi大きく維持するように構成される請求項9〜11のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  13. 内燃機関の単一の燃焼領域(C;C’)に設けられるように構成される請求項5〜12のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  14. 前記液体燃料噴射システムが、液体燃料噴霧の制御された脈動を前記気化器の前記室内に噴射するように構成され、各脈動が、前記内燃機関とタイミング関係にあり、かつ前記燃焼領域への燃料充填に適切な量である請求項13に記載の燃料気化器。
  15. 前記気化器の前記容積内に液体噴霧として噴射するために、約100psigよりも高い圧力で液体燃料を供給するように構成される請求項13または14に記載の燃料気化器。
  16. 前記圧力が150psigよりも高い請求項15に記載の燃料気化器。
  17. ディーゼルエンジンのシリンダで燃焼させるために、ディーゼル燃料を気化させてディーゼル燃料蒸気を噴射するように構成される請求項13〜16のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  18. 前記液体燃料供給システムが、軸線(A;A)を有する噴霧を生成するように構成され、前記熱伝達面(S)が、前記噴霧と軸対称の回転表面である請求項1〜17のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  19. 前記熱伝達面(14;706)が前記噴霧を囲む請求項18に記載の燃料気化器。
  20. 前記噴霧が円錐形であり、また前記熱伝達面が略円筒状である請求項19に記載の燃料気化器。
  21. 前記熱伝達面が、厚さ約1/16〜1/8インチの熱伝導性金属によって画成される請求項18〜20のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  22. 前記熱伝達面が、前記噴霧に対向する横方向面(70;704)を含む請求項1〜21のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  23. 前記横方向面が円形状である請求項22に記載の燃料気化器。
  24. 前記熱伝達面を画成する部材が、前記噴霧に対向する表面を画成する横方向部(704)と、前記噴霧を囲む外壁部(706)とを含むカップ形状(700)であることが有効である請求項22または23に記載の燃料気化器。
  25. 前記横方向面が、少なくとも1つの電気ヒータに関連付けられる請求項22〜24のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  26. 前記ヒータが、グロープラグ(G;156;526;702)であることが有効である請求項25に記載の燃料気化器。
  27. 前記横方向面に対して中央に配置され、また前記噴霧に実質的に整合される単一のグロープラグ(702)を有することが有効である請求項24に記載の燃料気化器。
  28. 前記横方向面が、前記噴霧を受けて混合パターンで偏向するように構成された形状を有する請求項22〜27のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  29. 前記横方向面(704)が凹環状部である請求項28に記載の燃料気化器。
  30. ディーゼル燃料を気化させてディーゼル燃料蒸気を噴射するように構成される請求項27〜29のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  31. ガソリンを気化させてガソリン蒸気を噴射するように構成される請求項27〜29のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  32. ヒータ(702)が、前記熱伝達面に設けられ、また前記容積内の燃料と直接接触するように露出される請求項1、22または24に記載の燃料気化器。
  33. ヒータ(G;108;510)が、前記容積内の燃料と接触するのを防止するように前記熱伝達面に設けられる請求項1〜21のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  34. 作動状態下で位相変化を受けることができる伝導性物質(404)が、前記熱伝達面を画成する部材(106)と接触し、前記物質が、ヒータ(108A、B)と前記熱伝達面との間の熱伝達経路を画成する請求項33に記載の燃料気化器。
  35. 前記熱伝達面に設けられたヒータが、前記熱伝達面と伝導熱伝達関係にある1つ以上のグロープラグ(G;108510;;524;702)を備える請求項1〜21のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  36. 伝導熱伝達媒体(62;404)が、少なくとも1つのグロープラグ(G;108)から、前記熱伝達面を画成する部材に延在する請求項35に記載の燃料気化器。
  37. 前記熱伝達媒体が、壁部の内側が前記熱伝達面を画成する前記壁部の外側を囲んで前記壁部と熱接触する熱伝導性の環状リング部材(62)である請求項36に記載の燃料気化器。
  38. 前記電気ヒータが、熱伝達面を画成する部材または熱伝達部材に沿って離間された多数のグロープラグ(G;G;108;510;524)を備える請求項1〜37のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  39. 前記液体燃料供給システムによって生成された噴霧が軸線に沿って向けられ、前記燃料気化器が、前記熱伝達面を画成する横方向部材(70;704)を備え、前記熱伝達面が、エンジンの電気系統で作動される電気ヒータに関連付けられ、また前記熱伝達面が前記軸線を横切って延在する請求項1に記載の燃料気化器。
  40. 加熱される固体熱伝達面(S)が、燃料蒸気を供給して前記エンジンを始動させるかまたは低温の前記エンジンを運転するために、冷間始動状態下で液体燃料噴霧を衝突させて前記液体を気化させるように配置される請求項1に記載の燃料気化器。
  41. 噴霧を衝突させるように配置された前記加熱される熱伝達面が、前記熱伝達面を電気加熱するための少なくとも1つのグロープラグ(G,G1,156;526;702)と伝導熱伝達関係にある請求項40に記載の燃料気化器。
  42. 第1のヒータ(G;108;510)および第2のヒータ(G;156;524)がそれぞれ設けられる第1および第2の熱伝達面(第1の熱伝達面14、56、72、106、112、518、612、704、704A、第2の熱伝達面70、54、154、526、620、706、706A)を有する請求項1に記載の燃料気化器。
  43. 第1の熱伝達面(72、106または518)および第2の熱伝達面(70、154または526)の両方が前記室内の所定の容積に設けられ、前記第1の熱伝達面が混合領域に設けられ、前記第2の熱伝達面が、少なくとも冷間状態下で、液体燃料噴霧を衝突させて、衝突した噴霧を気化させるように配置される請求項1に記載の燃料気化器。
  44. 拡大パターンの液体燃料噴霧(L)が軸線(A)を中心に分配され、第1の熱伝達面(14、106または518)が、前記軸線から離間された距離で前記噴霧を囲むように構成され、第2の熱伝達面(70、154および526)が前記噴霧の前記軸線を横切って延在する請求項1に記載の燃料気化器。
  45. 前記第2の熱伝達面が、熱伝導性材料からなる穿孔された部材(154;526)によって画成される請求項43または44の燃料気化器。
  46. 前記第2の熱伝達面の加熱が、電動グロープラグの加熱によるものである請求項43または44の燃料気化器。
  47. 前記蒸気流出通路が、エンジンに設けられた燃焼空気導管(130)の領域内に蒸気を放出するように配置され、また前記流量制御部が、エンジン出力要求に応答して作動し、前記空気導管に入る蒸気流を制御するように適合された蒸気制御弁(132)である請求項1に記載の燃料気化器。
  48. 前記燃焼空気導管の前記領域がベンチュリ領域である請求項47に記載の燃料気化器。
  49. 多数の燃焼領域を有する内燃機関に設けられ、また前記蒸気流出通路が、前記内燃機関のそれぞれの燃焼領域と直接的または間接的に各々が連通する1組の燃料蒸気噴射器(531;538;638)を設けるように配置され、該蒸気噴射器が、前記内燃機関の動力要求に応答して作動するように適合される請求項1に記載の燃料気化器。
  50. 前記燃料蒸気噴射器が、燃料蒸気を前記内燃機関のそれぞれの燃焼領域の空気入口ポート領域に放出するように構成される請求項49に記載の燃料気化器。
  51. 前記燃料蒸気噴射器が、燃料蒸気を前記内燃機関のそれぞれの燃焼領域に直接放出するように構成される請求項49に記載の燃料気化器。
  52. 多数の燃焼領域を有するエンジンの単一の燃焼領域に燃料蒸気を供給するように寸法決めおよび構成される請求項1に記載の燃料気化器。
  53. 前記気化器の前記熱伝達面が、前記噴霧に対向する横方向面(704)と、前記噴霧を囲む外壁部(706)とを含むカップ形状であることが有効である請求項52に記載の燃料気化器。
  54. グロープラグ(702)が、前記横方向面に対して中央に配置され、前記グロープラグが、前記噴霧の軸線と実質的に整合される軸線を有する請求項53に記載の燃料気化器。
  55. 前記横方向面が、半径方向に湾曲または傾斜し、前記噴霧を受けて混合パターンで偏向するように構成される請求項53または54に記載の燃料気化器。
  56. 前記横方向面が環状部の凹面である請求項55に記載の燃料気化器。
  57. 前記流量制御部が、前記気化器の前記圧力室の圧力によって開かれるように構成されたばね負荷弁(736A)である請求項52〜54のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  58. 前記流量制御部(736B)が、前記エンジンのタイミングシステムによって開閉されるように構成される請求項52〜54のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  59. 前記液体燃料噴射システム(712)が、液体燃料噴霧の制御された脈動を前記気化器の前記容積内に噴射するように構成され、各脈動が、前記エンジンとタイミング関係にあり、かつ前記燃焼領域への燃料充填に適切な量である請求項52〜54のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  60. ディーゼル燃料蒸気をディーゼルエンジンの燃焼領域に噴射するように構成される請求項59に記載の燃料気化器。
  61. 前記液体燃料噴射システム(726)が、液体燃料噴霧の制御された脈動を前記気化器の前記容積内に噴射するように構成され、各脈動が、前記エンジンとタイミング関係にあり、かつ前記燃焼領域への燃料充填に適切な量であり、前記流量制御部が、前記エンジンとのタイミング関係で作動するように構成された蒸気噴射弁(736B)であり、また制御システムが、前記容積内への液体噴霧の各脈動と前記蒸気弁の作動との間の時間間隔を制御するように適合される請求項52に記載の燃料気化器。
  62. 前記蒸気室内の圧力を保証するような態様で、前記燃焼室の出力段階の開始時における前記燃焼領域内へのディーゼル燃料蒸気の直接噴射を可能にするのに十分な時間間隔を維持するように構成された制御システムをディーゼルエンジンと共に使用するように適合される請求項61に記載の燃料気化器。
  63. 燃焼領域を有する内燃機関用の燃料気化器であって、
    容積を画成する密閉圧力室(700と701)と、
    前記容積に設けられ、かつ加熱されるように配置された熱伝達面と、
    圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧を、前記熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から前記容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムと、
    を備える燃料気化器であって、
    前記液体燃料供給システムが、制御された脈動の噴霧を噴射するように構成された燃料噴射システム(710、712)を備え、各脈動が、前記内燃機関のタイミングに同期され、かつ前記内燃機関の燃焼領域への燃料充填に適切な量であり、前記熱伝達面が、前記噴霧に対向する横方向面(704)と、前記噴霧を囲む外壁部(706)とを含むカップ形状であることが有効であり、前記気化器が、前記横方向面に対して中央に配置されるグロープラグ(702)を有することが有効であり、前記グロープラグが、前記噴霧に実質的に整合される軸線を有し、また蒸気流制御部が、前記内燃機関の前記燃焼領域に燃料蒸気を供給するように開くべく構成された弁(736A、736B)を備える燃料気化器。
  64. 燃料蒸気を供給する前記弁(736A)が、ばね負荷され、また前記圧力室の圧力によって開かれるように構成される請求項63に記載の燃料気化器。
  65. 燃料蒸気を供給する前記弁(736B)が、前記内燃機関のタイミングシステムによって開閉されるように構成される請求項63に記載の燃料気化器。
  66. 前記気化器の前記容積内への液体噴霧の各脈動と、燃料蒸気を供給する前記弁の作動との間の時間間隔を制御するように適合された制御システムに設けられる請求項65に記載の燃料気化器。
  67. ディーゼル燃料蒸気を発生させて、該蒸気を前記燃焼領域内に噴射するように構成される請求項66に記載の燃料気化器。
  68. 内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられた前記内燃機関用の燃料気化器であって、
    密閉室(10;50;C)と、
    前記室に設けられ、かつ加熱されるように配置された第1および第2の熱伝達面(60、72、106、518または706、および70、154、526または704参照)であって、前記少なくとも第2の熱伝達面(70、154、526または704)が、前記電気系統からの電力によって加熱される第1および第2の熱伝達面と、
    圧力下で、拡大パターンの少なくとも1つの液体燃料噴霧を少なくとも1つの出口から前記室内に噴出させるように配置された液体燃料供給システム(18;102;502;710)と、
    を備える燃料気化器であって、
    前記室および前記液体燃料供給システムが、前記第1の熱伝達面に対して、前記少なくとも1つの出口と前記第1の熱伝達面との間に気化領域を確立するように構成および配置され、該気化領域において、運転状態中に、前記燃料噴霧が実質的に加熱されて気化され、
    前記室および前記液体燃料供給システムが、前記第2の熱伝達面に対して、冷間状態下で液体噴霧を前記第2の熱伝達面に直接衝突させることを可能にするように構成および配置され、前記第2の熱伝達面が、急速に加熱されるように配置され、冷間状態下で衝突した噴霧を気化させて、前記内燃機関に燃料蒸気を供給するように構成される燃料気化器。
  69. 前記液体燃料供給システムが、軸線を中心に分配される噴霧パターンを少なくとも1つの出口から生成するように構成され、前記第1の熱伝達面が、前記噴霧を囲む回転表面の形状であり、前記第2の熱伝達面が、前記噴霧の全般的な前進方向に対向して前記軸線を横切って配置された表面を備える請求項68に記載の燃料気化器。
  70. 前記第2の熱伝達面が、前記電気系統によって電圧が印加される少なくとも1つのグロープラグ(G、156、524、702)によって加熱される請求項68または69に記載の燃料気化器。
  71. 前記第2の熱伝達面が、熱伝導板によって画成され、前記グロープラグが前記板と熱接触する請求項70に記載の燃料気化器。
  72. 冷間状態下でのみ前記第2の熱伝達面の前記グロープラグに電圧を印加するための制御装置を含む請求項70または71に記載の燃料気化器。
  73. 前記室が、気化作用のために前記熱伝達面の両方が露出される単一の容積を画成する請求項68に記載の燃料気化器。
  74. 運転状態中に、空気が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される請求項68〜73のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  75. 内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられ、また運転状態中に、空気が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される前記内燃機関用の燃料気化器であって、
    容積(12;52;104;504;604;V)を画成する密閉圧力室(10;50;C)と、
    前記容積に設けられ、前記電気系統からの電力によって各々が加熱される第1および第2の熱伝達面(60、72、106、518または706、および70、154、526または704参照)と、
    圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧を少なくとも1つの出口から前記容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムと、
    を備える燃料気化器であって、
    前記室および前記液体燃料供給システムが、前記第1の熱伝達面に対して、前記少なくとも1つの出口と前記熱伝達面との間に混合領域(12;104;D)を確立するように構成および配置され、該混合領域において、前記燃料噴霧が前記出口から前記容積を通って前進するときに、前記燃料噴霧が、事前に前記熱伝達面の上方を移動して前記熱伝達面から加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気と混合することによって実質的に加熱されて気化され、
    前記圧力室および前記液体燃料供給システムが、前記第2の熱伝達面に対して、冷間状態下で液体噴霧を前記第2の熱伝達面に直接衝突させることを可能にするように構成および配置され、前記第2の熱伝達面が、衝突した噴霧を気化させるように構成され、
    前記燃料気化器が、流量制御部(22;64;132;538;638;716;736)を含む蒸気流出通路に設けられ、前記燃料気化器が、前記容積内の正圧を維持しつつ、前記内燃機関への加圧燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置される燃料気化器。
  76. 内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられ、また液体ディーゼル燃料を気化させるように構成される前記内燃機関用のディーゼル燃料気化器であって、
    容積を画成する密閉圧力室(10;50;C)と、
    前記容積に設けられ、また前記電気系統からの電力によって加熱される熱伝達面(S)と、
    圧力下で、拡大パターンの液体ディーゼル燃料噴霧(L)を、前記熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から前記容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムと、
    を備えるディーゼル燃料気化器であって、
    前記室および前記液体燃料供給システムが、前記熱伝達面に対して、前記少なくとも1つの出口と前記熱伝達面との間に混合領域(12;104;D)を確立するように構成および配置され、該混合領域において、前記燃料噴霧が前記出口から前記容積を通って前進するときに、前記燃料噴霧が、事前に前記熱伝達面(S)の上方を移動して前記熱伝達面(S)から加熱を受けている再循環された加熱燃料蒸気と混合することによって実質的に加熱されて気化され、
    前記燃料気化器が、流量制御部(22;64;132;538;638;716;736)を含む蒸気流出通路(20;62;125;532;714;732;734)に設けられ、前記燃料気化器が、気化が行われる前記容積内の正圧を維持しつつ、前記内燃機関への加圧ディーゼル燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置されるディーゼル燃料気化器。
  77. 制限された加圧空気流を前記容積に導入するように構成および配置された空気入口を含む請求項76に記載のディーゼル燃料気化器。
  78. 第2の熱伝達面(70;154;526;704)を含み、前記圧力室および前記液体燃料供給システムが、前記第2の熱伝達面に対して、冷間状態下で液体噴霧を前記第2の熱伝達面に直接衝突させることを可能にするように構成および配置され、前記第2の熱伝達面が、衝突した噴霧を気化させて、前記内燃機関に燃料蒸気を供給するように構成される請求項76または77に記載のディーゼル燃料気化器。
  79. 内燃機関用の燃料気化器および蒸気噴射器(B)であって、容積を画成する密閉圧力室と、前記容積に設けられ、かつ加熱されるように配置された熱伝達面と、圧力下でまた空気が存在しない状態で、拡大パターンの液体燃料噴霧を、前記熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から前記容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムとを備える燃料気化器および蒸気噴射器(B)であって、前記液体燃料供給システムが、液体燃料噴霧の制御された脈動を前記容積内に噴射するように構成された燃料噴射システム(726)を備え、各脈動が、前記内燃機関とタイミング関係にあり、かつ前記内燃機関の燃焼領域への燃料充填に適切な量であり、前記熱伝達面が、前記噴霧に対向する横方向面(704)と、前記噴霧を囲む外壁部(706)とを含み、前記熱伝達面が、前記噴霧を加熱して燃料蒸気を発生させるようにグロープラグ(702)に関連付けられ、流量制御部が、液体噴霧の各脈動に従う時間間隔で前記内燃機関とのタイミング関係において開くべく構成された弁(736B)を備える燃料気化器および蒸気噴射器(B)。
  80. 前記熱伝達面(700)が底部および側面を有するカップ形状であり、前記燃料噴射システムが、前記噴霧を前記カップ形状内に、前記底部に対して向けるように配置される請求項79に記載の燃料気化器および噴射器。
  81. グロープラグが、前記熱伝達面、または前記カップ状部材の前記底部を加熱する請求項79または80に記載の燃料気化器および噴射器。
  82. ディーゼル燃料を気化させるように構成される請求項79〜81のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  83. 内燃機関で作動されるバッテリおよび電源を備える電気系統が備えられた内燃機関用の燃料気化器であって、
    容積を画成する密閉圧力室(10;50;C)と、
    前記容積に設けられ、また前記内燃機関の前記電気系統のみによって加熱されるように配置された少なくとも1つの熱伝達面(S)と、
    圧力下で、拡大パターンの液体燃料噴霧(L)を、前記熱伝達面から離間された少なくとも1つの出口から前記容積内に噴出させるように配置された液体燃料供給システムと、
    を備える燃料気化器であって、
    前記室、前記液体燃料供給システム、および前記熱伝達面の加熱が、実質的に圧力下で燃料を気化させて燃料蒸気を生成するように協働すべく構成および配置され、
    前記燃料気化器が、流量制御部(22;64;132;538;638;716;736)を含む蒸気流出通路(20;62;125;532;714;732;734)に設けられ、前記燃料気化器が、気化が行われる前記容積内を実質的に超大気圧に維持しつつ、前記内燃機関への加圧燃料蒸気の流れを可能にするように構成および配置される燃料気化器。
  84. 空気流が実質的に存在しない状態で液体燃料を気化させるように構成される請求項83に記載の燃料気化器。
  85. 前記圧力室内への空気の流れを制限して液体燃料を気化させるように構成される請求項83に記載の燃料気化器。
  86. 前記空気が、前記液体噴霧の霧化を促進するような圧力下で噴射される請求項85に記載の燃料気化器。
  87. 全般的な伸展方向を有し横方向に延在する熱伝導部材(62;70;110;154;526;704)によって画成された熱伝達部材と、前記伝導部材と緊密に熱接触する加熱部を有する電圧印加可能な少なくとも1つのグロープラグ(G;G;108;156;524;622;702)とを有する燃料気化器であって、前記グロープラグの軸線が、前記熱伝導部材の前記伸展方向に対して略直角である燃料気化器。
  88. 蒸気を発生させる熱伝達面が、回転表面の形状の壁部材(14;106;518)の内面を備え、また前記横方向に延在する熱伝導部材が、前記壁部材を囲んで前記壁部材と熱接触する環状部材(62;110;516)を備える請求項87に記載の燃料気化器。
  89. 前記横方向に延在する熱伝導部材(70;154;526;704)が、噴射器からの燃料噴霧の方向に対して横方向に延在する部材を備える熱伝達面を備える請求項87に記載の燃料気化器。
  90. 前記部材が熱伝導板(70;154;526;704)を備える請求項89に記載の燃料気化器。
  91. 前記横方向に延在する部材が、カップ状燃料気化室の底部(704)を画成する請求項89に記載の燃料気化器。
  92. 前記横方向に延在する部材が、混合するために流れを再循環パターンに導くのを補助するように形成される請求項89〜91のいずれか1項に記載の燃料気化器。
  93. プラチナ合金からなる細長い螺旋コイル(802)の形状の内部電気抵抗ヒータと、抵抗加熱コイルが位置する内部空洞を画成する耐熱金属からなる端部が閉じられた細長い外管(812)と、前記ヒータと前記管との間に熱伝導経路を形成しつつ前記ヒータを前記管から電気的に絶縁する微細なガラス粉末(804)から実質的になる前記管内の熱伝導性電気絶縁充填材とを備えるグロープラグ。
  94. 前記抵抗加熱コイルの外端が終端部材(806)に接続され、該終端部材が、耐熱圧力シールガラス(808)によってグロープラグの外部構造に対してシールされる請求項93に記載のグロープラグ。
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