JP2007530685A - 亜鉛含有保存剤組成物及びその使用方法 - Google Patents

亜鉛含有保存剤組成物及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、保存剤として有効な量の亜鉛化合物及び保存剤として有効な量より少ない量の一次保存剤を含有し、好ましくは一次保存剤を全く含有しない組成物である。本発明の一側面として、眼科用組成物の性能を高める方法、その組成物の製造方法及び一種又は二種以上の本発明の組成物を使って患者を治療する方法がある。

Description

本発明は、方法及び/又は組成物、特に点眼薬やコンタクトレンズ処理用水剤などの眼科用組成物に関する。
眼の組織が細菌に接触すると、微生物による角膜炎などの各種の眼の感染症を起こすであろう。細菌で汚染された眼科用水剤が眼に直接滴下されると、眼の組織が細菌に接触するであろう。眼に直接滴下されるこのような眼科用水剤の例は、点眼水剤(例えば、ドライアイ治療用)又はコンタクトレンズ滴下水剤(例えば着用しながらコンタクトレンズを調整する)である。さらに、コンタクトレンズが細菌で汚染されている場合、コンタクトレンズを眼に載せることによって、眼の組織が細菌と接触するであろう。細菌がコンタクトレンズに固着していると、その細菌は、長期間にわたって眼の組織に接触し続けるであろうから眼に感染する危険が増大する。
このような理由から、眼科用組成物、例えば点眼薬及びコンタクトレンズ処理水剤などは、通常、細菌及び/又は真菌並びにそのほかの感染性微生物で汚染されるようになる場合に備えて、これら微生物の増殖を阻害する働きをする保存剤を含有している。コンタクトレンズ処理用水剤の場合、これを保存するために使用される保存剤は、コンタクトレンズをその水剤ですすぐか又は水剤に浸漬すると、コンタクトレンズを消毒する働きもある。あるいは、眼科用組成物は、保存剤を全く含有していなくてもよいが、このような場合、その組成物は、コンテナーの内容物の汚染を防止する特別のコンテナー中に包装され、その一例は、水剤の各投与量が別個に包装されている単一の単位投与量の包装品である。
眼科用組成物に使われる各種の保存剤が知られている。かような保存剤は、広いスペクトルの保存活性を有していなければならずかつ眼を刺激してはならない。しかし、多くの保存剤は、特に濃度が高い場合、眼の組織を刺激しがちである。したがって、眼が刺激される危険を避けるために、一般に、できるだけ低い濃度の保存剤を使用する方が一般に有利である。
米国特許第6,323,165号及び同第6,274,133号には、親水性コンタクトレンズに結合してタンパク質及び/又は脂質の堆積物の結合を遮断するポリクオータニウムポリマー(polyquaterniumpolymer)又はカチオンセルロースポリマーによって、そのコンタクトレンズへのこれら堆積物を遮断する組成物と方法が開示されている。
米国特許第4,443,429号には、Merquat(商標)100で商業的に知られているジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー(すなわち、分子量は約10,000-約1,000,000である)が、コンタクトレンズ消毒用水剤に使用されることが開示されている。この特許には、消毒用水剤の好ましい濃度として、0.0004質量%-約0.02質量%(4ppm-200ppm)が記載されている。
国際特許願公開第WO/02/34308号には、コンタクトレンズなどの生体医学的器具の表面にカチオン多糖類を結合させることによって、これら器具の表面に細菌が接着するのを阻害することが開示されている。
それぞれ係属中の、2003年4月30日に出願された米国特許願第10/427,056号及び2003年4月30日に出願された米国特許願第10/427,084号には、ポリマー JR(Polyquaternium-10)などのポリカチオン類の保存剤強化添加剤としての使用が開示されている。ポリマー JRは、従来の保存剤ほどの刺激する薬剤ではなく、従来の保存剤の性能を高めていた。米国特許第5,460,834号には、濃度が最小約0.005mmol/L及び/又は最大約0.015mmol/Lの亜鉛化合物を、涙中に存在していることが分かっている他の塩類に加えて含有している生理的涙組成物が開示されている。
米国特許第2,230,748号には、布地などの有機材料中の腐敗真菌を阻害する含浸水剤が開示されている。その含浸水剤は、糖又は糖を含む物質を含有している。亜鉛と銅の可溶性塩類が、前記水剤の成分として開示されている。
表題が、「NEI Study:Antioxidants and Zinc May Reduce AMD Risk」のNational Eye Institute Study,Review of Optometry,pp,138-149,volume6(1)(2001年11月15日)では、高レベルの抗酸化剤と亜鉛は進行した加齢性黄斑変性の危険を有意に減らすと考えられると結論された。この試験では、亜鉛は経口投与された。
Grahn,B.H. et al.,Zinc and the Eye,Journal of the American College of Nutrition, vol. 20 (2)pp.106-118(2001年4月)は、正常な眼の機能を維持する際に亜鉛が重要な役割を演ずることを示した。亜鉛は患者に経口投与された。
使用するのに安全、便利でかつ経済的であり、そして眼の組織を刺激しない、保存剤としての効力が増強された眼科用組成物を提供することが要望されている。本発明は、当該技術分野で遭遇するこれらの及びその外の問題点に取り組んでいる。
本発明は、保存剤として有効な量の溶解可能な亜鉛化合物及び保存剤として有効な量より少ない量の一次保存剤(primary preservative agent)を含有し、好ましくは一次保存剤を含有しない組成物に関する。その組成物には、少なくともいくつかの従来の保存剤が起こす刺激又は不快感などの厳しい生理作用なしで、十分に保存されるという利点がある。本発明は、上記記組成物の製造法とその強化法及び上記組成物に関連する組成物の使用法に関する。
別の実施態様によれば、さらにこの組成物は、限定されないが、例えばポリマー JRなどのカチオンセルロースポリマーを含むポリカチオン材料を含有している。
一実施態様によれば、この組成物は、張性調節剤、緩衝材、キレート化剤、pH調節剤、粘度修正剤及び治療剤からなる群から選択される少なくとも一種の成分を随意選択的に含有する眼科用水剤である。
一実施態様では、この組成物は、点眼水剤である。別の実施態様では、この組成物はコンタクトレンズ処理用水剤である。一般に、この組成物は、眼の組織を刺激することなく眼に直接滴下するのに適している。
本発明は、保存剤として有効な量の溶解可能な亜鉛化合物及び保存剤として有効な量より少ない量の一次保存剤を含有し、好ましくは一次保存剤を含有しない組成物に関する。この組成物には、少なくともいくつかの従来の保存剤が起こす刺激又は不快感などの厳しい生理作用なしで、十分に保存されるという利点がある。別の実施態様では、同様に、保存剤として有効な量の亜鉛化合物を含有する眼科用組成物がある。その眼科用組成物は、保存剤として有効な量より少ない一次抗微生物化合物を含有し、好ましくは一次保存剤を含有していない。
用語「保存料」などの用語は、眼科用組成物に含有され、製品中で微生物が増殖するのを阻害して組成物の無菌状態を維持する働きをする薬剤を意味する。用語「保存剤」は、保存効力を提供する特別の活性剤を意味する。さきに述べたように、この組成物は、保存剤として有効な量より少ない量の一次保存剤を含有している。一次保存剤は、微生物との化学的又は物理化学的な相互作用を通じてその保存活性を発揮する、亜鉛を含有しない化合物と定義する。
用語「保存剤として有効な量」は、以下5種類の微生物:スタヒロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、シュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、エシェリキア・コリ(Eschrechia coli)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)及びアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の細胞総数を1/1000まで減らすのに十分な量と定義する。用語「保存剤として有効な量」は、亜鉛を含有する本発明の組成物中の一次保存剤の量に関連する場合、すべての亜鉛含有化合物を除いたこと以外は本発明の組成物と同じ比較組成物中の、下記5種類の微生物:スタヒロコッカス・アウレウス、シュードモナス・エルジノーサ、エシェリキア・コリ、カンジダ・アルビカンス及びアスペルギルス・ニガーの細胞総数を1/1000まで減らすのに必要な一次保存剤の量と定義する。
用語「溶解可能な量」は、亜鉛化合物に関連する場合、患者の眼に組成物を使用したとき、患者にきずかれない量でその組成物中で完全に溶解するか又は飽和レベルを超える亜鉛化合物の量と定義する。その亜鉛化合物は、完全に溶解するほうが好ましい。
本発明によれば、亜鉛化合物が+2の原子価状態にある一実施態様がある。別の実施態様では、組成物は、その全質量当たり亜鉛化合物を、最小約0.001質量%、約0.005質量%、約0.01質量%もしくは約0.05質量%及び/又は最大約1質量%、約0.5質量%、約0.1質量%もしくは約0.05質量%含有している。一実施態様では、その亜鉛化合物は、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ヨウ化亜鉛、アンモニウム硫酸亜鉛、硝酸亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群から選択される。一実施態様では、亜鉛化合物は、好ましくはクエン酸亜鉛及び塩化亜鉛からなる群から選択される。クエン酸亜鉛と塩化亜鉛は、米国ミズーリ州セントルイスに所在のSigma-Aldrich Chemical Companyから入手できる。
一実施態様では、前記方法は、ポリカチオン材料を添加するステップをさらに有している。本発明の組成物は、ポリカチオン材料を含有している。用語「ポリカチオン」材料は、同じ分子中に、第四級アンモニウム基などのカチオン部分を複数有する材料を意味する。
多くのポリカチオン材料は、それ自体では、広スペクトルの微生物に対して眼科用組成物を十分に保存するのに十分な保存効力を持っていないが、可溶性亜鉛化合物とともに使用すると保存効力を高めることができる。ポリカチオン材料の実例としては、同じ分子中に複数のカチオン分子を有するカチオン多糖類、カチオンタンパク質類、カチオンポリヌクレオチド類、カチオン糖タンパク質類、カチオングリコサミノグリカン類及びイオネンポリマー類がある。
一般に、本発明に使用するのに適切なポリクオータニウムポリマー(polyquaternium polymer)は、公知のクラスのポリマーであり、多くの種類のものが市販されている。このポリクオータニウムポリマーは、好ましくは、眼科学的に適切なアニオンの有機又は無機の対イオンを含んでいる。好ましい対オンとしては、限定されないが、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどがある。
例えば、ポリクオータニウム-1〜ポリクオータニウム-44と命名されたポリクオータニウム類(CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary)には、本願の教示に基づいて、本発明で有用な多くの材料がある。かような材料を製造する重合法は、同様に当業者にはよく知られており、そしてこれら方法の多くの変形が同様に商業的に実施されている。
本発明で使用するのに適切なポリクオータニウムポリマーは、一般に、質量平均分子量が、最小約500ダルトン、約1000ダルトンもしくは約2000ダルトン及び/又は最大約5,000,000ダルトン、約500,000ダルトンもしくは約200,000ダルトンである。好ましいクラスのポリカチオン材料は、カチオン多糖類であり、特にカチオンセルロースポリマーである。カチオンセルロースポリマーの具体例としては、限定されないが、N,N-ジメチルアミノエチル基(プロトン化又は四級化されている)及び/又はN,N-ジメチルアミノ-2-ヒドロキシルプロピル基(プロトン化又は四級化されている)を含有するセルロースポリマーがある。カチオンセルロースポリマーは、市販されているか又は当該技術分野で公知の方法で製造できる。例えば、第四級窒素を含有するエトキシル化グルコシド類は、一実施態様によれば、ヒドロキシエチルセルロースを、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させることによって製造される。
別の実施態様の組成物は、カチオンセルロースポリマーを、組成物の全質量に対して、最小約0.001質量%、約0.005質量%、約0.01質量%もしくは約0.05質量%及び/又は最大約0.5質量%、約0.1質量%もしくは約0.05質量%含有している。
各種の好ましいカチオンセルロースポリマーが市販されており、例えば、CTFA(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association)の名称のポリクオータニウム-10(以後、ポリマーJRと定義する)で入手できる水溶性ポリマーがある。かようなポリマーは、商品名UCARE(登録商標)ポリマーで、米国ニュージャージー州エジソン所在のAmerchol Corp.から市販されている。これらのポリマーは、そのセルロースポリマー連鎖にそって四級化されたN,N-ジメチルアミノ基を含んでいる。適切なカチオンセルロース材料は、下記式:
Figure 2007530685
(式中、R1、R2及びR3は、H、C1-C20カルボン酸の誘導体、C1-C20アルキル基、C1-C3の一価及び二価のアルカノール、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、エチレンオキシド基、プロピレンオキシド基、フェニル基、「Z基」及びその組み合わせから選択される)で表される。R1、R2及びR3の中の一つ以上はZ基である。
「Z」基の種類は、下記式:
Figure 2007530685
(式中、R’、R”及びR’”はH、CH3、C2H5、CH2CH2OH及びCH2CH(OH)CH2OHでよく、X=0-5、y=0-4及びz=0−5であり、X=Cl-、Br-、I-、HSO4 -、CHSO4 -、H2PO4 -、NO3 -)で表される。
市販されている各種グレードのポリマーJRは、以下に要約した。
Figure 2007530685
一実施態様では、そのカチオンポリマーはポリマーJRである。別の実施態様では、組成物は、ポリマーJR(JR-125、JR-400及びJR-30Mを含む)を、組成物の全質量に対して、最小約0.001質量%、約0.005質量%、約0.01質量%もしくは約0.05質量%及び/又は最大約0.5質量%、約0.1質量%もしくは約0.05質量%含有している。点眼水剤の場合、カチオン多糖類は、ドライアイを治療するための活性剤としてさらに有効であるという追加の利点がある。一実施態様では、組性物中のポリカチオン材料に対する亜鉛化合物の比率は、最小約0.001、約0.01もしくは約0.1及び/又は最大約10、約5、約1もしくは約0.01である。
上記のように、カチオン多糖類以外の他のポリカチオン材料も、本発明で使用できる。その例としては、ポリクオータニウム-28、すなわちN-ビニルピロリドンとジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのモノマーに基づいたポリ四級アンモニウム塩(商品名Gafquat HS-100、米国ニュージャージー州ウエイン所在のGAF Chemicalsから入手できる);臭化ヘキサジメトリン(hexadimethrine bromide)すなわちN,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレン-ジアミンと臭化トリメチレンのポリマー;ヒドロキシプロピルガートリアンモニウムクロリド(hydroxypropyl guar triammonium chloride)すなわちガーゴムの第四級アンモニウム誘導体(米国マチューセッツ州ウエストボロー所在のCarbomer,Inc.から入手できる);ビニルカプロラクタム/PVP/メタクリル酸ジメチルアミノエチルのコポリマー(例えば、米国ニュージャージー州ウエイン所在のGAF Chemicalsから商品名Gaffix VC-713で入手できる)がある。
他の例は、第四級アミン官能繰返し単位を含有するポリマーであり、その繰返し単位は各々、正電荷の窒素原子が水素原子以外の4個のラジカルと共有結合していて塩化物イオンなどの負電荷の対イオンとイオン結合している第四級アミン基を含有している繰返し単位と定義される。
本発明のポリカチオン材料として有用な具体的なポリクオータニウムポリマーとしては、限定されないが、その第四級アミン官能繰返し単位が、一種又は二種以上の下記種類のモノマー:N,N-ジメチル-N-エチル-アミノエチルアクリレート及びメタクリレート、2-メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウム、N-(3-メタクリルアミドプロピル)-N,N,N-トリメチルアンモニウム、1-ビニル及び3-メチル-1-ビニルイミダゾール、N-(3-アクリルアミド-3-メチルブチル)-N,N,N-トリメチルアンモニウム、N-(3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)- N,N,N-トリメチルアンモニウム、ジアリルジメチルアンモニウム、ジアリルジエチルアンモニウム、ビニルベンジルトリメチルアンモニウム、これらのハロゲン化物もしくは塩 型及びその誘導体から誘導されるコポリマーがある。
ポリクオータニウムコポリマーの具体例は、Luviquat(商標)FC 370ポリマー(ドイツ国ルードビッヒシャッフェン 所在のBASFから市販されている、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionaryの名称のポリクオータニウム-16)であり、このポリマーは、固形分が、水中 約40質量%の組成物として市販されている、70%がビニルピロリドンで30%が1-ビニルイミダゾリウムメチルクロリドのコモノマー混合物の重合製品である。
上記ポリカチオン成分は、組成物の全質量に対して、最小約0.001質量%、約0.005質量%もしくは約0.01質量%の量及び/又は最大 約1質量%、約0.5質量%もしくは約0.1質量%の量で、組成物に利用することができる。
先に述べたように、本発明の組成物は、保存剤として有効な量より少ない量の一次保存剤を含有している。一実施態様では、本発明の組成物は、一次保存剤を含有していない。一次保存剤としては、限定されないが、ソルビン酸がある。一般に、ソルビン酸は、組成物の全質量に対して約0.15質量%より多い量を添加されると保存剤として有効になる。本発明の場合は、ソルビン酸は保存剤として有効な量より少ない量で存在している。
一次保存剤としては、公知のビグアニド類のような公知の有機の窒素含有薬剤がある。ビグアニド類としては、アレキシジンの遊離塩基類又は塩類、クロルヘキシジン、ヘキサメチレンビグアニド類及びそのポリマー類及び/又はそれらの組合わせがある。ビグアニドの塩は、一般にグルコン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物などである。好ましいビグアニドは、商標Cosmocil(商標)CQで米国デラウェア州ウイルミントン所在のZenecaから市販されているヘキサメチレンビグアニドである。一般に、ヘキサメチレンビグアニドのポリマーは、ポリアミノプロピルビグアニド(PAPB)とも呼称されるが、米国特許第5,453,435号及び国際特許願公開第WO94/04028号に開示されているように約100,000までの分子量を有している。なお、これらの特許文献は、全内容を本願に援用するものである。公知の一次保存剤のさらに別の例は、ポリクオータニウム-1として入手できる各種の物質がある。そのほかの一次保存剤としては、米国特許第5,453,435号に開示されているようなクロルヘキシジン;国際特許願公開第WO03/006046号及び米国特許願公開第2003/0092612号に開示されているようなペプチド類;米国特許第4,899,914号及び国際特許願公開第WO02/40062号に開示されているようなぺルオキシド及びペルオキシド産生化合物;米国特許第5,200,453号に開示されているようなイミダゾリウム塩類;米国特許第4,529,535号に開示されているようなソルビン酸と組み合わせたEDTA;並びに国際特許願公開第WO01/24837号に開示されているようなプロピレングリコール及び/又はクロルヘキシジンと組み合わせたEDTAがある。なおこれら特許文献はすべて全体を本願に援用するものである。
一次保存剤の量は、採用される特定の薬剤によって変えることができるが、各場合、上記のような保存剤として有効な量を超えない量で存在していなければならない。上記有機窒素含有薬剤の場合は、かような薬剤は、存在しているとき、一般に、組成物の全質量に対して、最大約1ppm、約10ppm、約100ppm又は約0.1質量%の量で存在している。一次保存剤は、エス・アウレウス、ピー・エルジノーサ、イー・コリ、シー・アルビカンス及びエイ・ニガーの中の2種類だけを少なくとも一部分減らす量で使用することが好ましい。一次保存剤は、エス・アウレウス、ピー・エルジノーサ、イー・コリ、シー・アルビカンス及びエイ・ニガーの中の1種類だけを少なくとも一部分減らす量で使用することが好ましい。添加される一次保存剤は、存在する場合、微生物汚染度を、48時間以内に1/100まで低下させ、より好ましくは、48時間以内に1/10まで低下させる。好ましくは、一次保存剤は、組成物中に、保存剤として有効な量の最大約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、約5%、約1%又は約0.5%の量で存在している。
本発明の一実施態様で利用される水剤は、上記成分に加えて、眼科用水剤中に通常存在する一種又は二種以上の他の成分、例えば張性調節剤、緩衝剤、キレート化剤、pH調節剤、粘度修正剤及び粘滑剤などを含有し、これらは眼科用組成物を、使用者に対してより快適にし及び/又はその意図する用途に対して有効にするのを助ける。
本発明の水性水剤は、一般に、正常な涙液の張性(塩化ナトリウムの0.9質量%溶液又はグリセリンの2.8質量%にほぼ等しい)に近づけるために張性調節剤を使用する。一般に、本発明の水剤は、生理食塩水を単独で又は他の調節剤とともに使用することによって、低張性又は実質的に等張性になる。本発明の眼科用組成物は、好ましくは、浸透圧質量モル濃度が、最小約225mOsm/kg、約240 mOsm/kgもしくは約280 mOsm/kg及び/又は最大約400 mOsm/kg、約360 mOsm/kg、約340 mOsm/kgもしくは約320 mOsm/kgである。
本発明の組成物は、金属イオンをキレート化又は補足するためにキレート化剤又は金属イオン封鎖剤を含有していてもよく、さもないと、金属イオンはレンズ及び/又はタンパク質堆積物と反応してレンズ上に集積することがある。かような好ましい物質の例としては、限定されないが、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びその塩(二ナトリウム塩)があり、これは、通常、約0.01質量%-約0.2質量%の範囲内で添加される。
本発明で使用する水性水剤のような組成物は、レンズ調整水剤又は点眼薬として配合して、容量が約1ml-約30mlの広範囲の小容積容器に入れて販売できる。このような容器は、HDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリ(エチレンテレフタレート)などで製造できる。点眼薬の場合は、通常の小出し口を有する軟質びんが、本発明で使用するのに特に適している。本発明の点眼用配合物は、例えば、必要なとき、眼にほぼ1滴又は3滴滴下して使用する。
コンタクトレンズ処理水剤の場合、本発明の方法及び/又は組成物は、通常のコンタクトレンズの範疇:(1)アクリル酸エステルを重合することによって製造される材料、例えばポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)などで製造された硬質レンズ、(2)シリコーンアクリレート類及びフルオロシリコーンメタクリレート類で製造された剛性気体透過性(RGP)レンズ、(3)軟質ヒドロゲルレンズ、(4)シリコーンヒドロゲルレンズ、及び(5)非ヒドロゲルエラストマーレンズに適用できる。
例えば、軟質ヒドロゲルレンズはヒドロゲルポリマーの材料で製造され、そのヒドロゲルは、平衡状態で、水を含有する架橋ポリマー系と定義される。一般に、ヒドロゲルは、優れた生体適合性、すなわち生体組織に毒性、損傷性又は免疫性の応答を起こさないことによって、生物学的又は生化学的に適合できる特性を示す。代表的な通常のヒドロゲルコンタクトレンズの材料は、例えば(メタ)クリル酸、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、グリセリルメタクリレート、N,N-ジメタクリルアミド及びN-ビニルピロリドン(NVP)などの親水性モノマーを少なくとも一種含有するモノマー混合物を重合させることによって製造される。シコーンヒドロゲルの場合、コポリマーが製造されるモノマー混合物は親水性モノマーに加えて、さらにシリコーン含有モノマーを含有している。一般にこのモノマー混合物は、架橋性モノマーすなわち少なくとも二つの重合可能なラジカル有するモノマー、例えばエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート及びメタクリルオキシエチルビニルカーボネートを含有している。あるいは、シリコーン含有モノマー又は親水性モノマーが、架橋剤として機能できる。
本発明の一実施態様の組成物のpHは、最低約5、約6、約6.5又は約7である。本発明の一実施態様の組成物のpHは、最大約7.6又は約7.8である。適切な緩衝剤、例えばホウ酸塩、クエン酸塩、重炭酸塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS-塩基)、アミノアルコール類及び各種の混合リン酸塩緩衝剤(Na2HPO4、NaH2PO4及びKH2PO4の組合わせを含有している)並びにその混合物を添加してもよい。ホウ酸塩緩衝剤は、一次保存剤がPHMBのときに好ましい緩衝剤である。一般に、緩衝剤は、組成物の全質量に対して、最小約0.05質量%もしくは0.1質量%及び/又は最大約1.5質量%、2.0質量%もしくは2.5質量%の量で使用される。
治療薬剤は、治療上有効な量で投与すると所望の局所又は全身の生理作用又は薬理作用が得られる薬剤である。眼科用治療薬剤には、局所に適用できるすべての眼科用薬剤が含まれている。かような眼科用治療薬剤としては、限定されないが、β遮断薬、ムスカリン様作用剤及び炭酸脱水酵素阻害薬などの緑内障治療剤;ドーパミン作用性のアゴニストとアンタゴニスト;抗感染薬;非ステロイド及びステロイドの抗炎症剤;プロスタタグランジン類、タンパク質類、成長因子類及び抗アレルギー薬がある。本発明の一つ以上の実施態様の治療剤には、二種以上の眼科用薬剤の混合物が含まれている。
用語「眼科用組成物」は、本願で使う場合、眼に適用するため又はコンタクトレンズのような眼に接触して配置する医療器具を処置するための組成物を意味する。具体的に述べると、眼科用組成物としては、例えばドライアイを治療するための点眼水剤、及び例えばコンタクトレンズを着用しながら再湿潤させるため眼に直接滴下するコンタクトレンズ処置水剤がある。眼科用組成物としては、コンタクトレンズを、眼に挿入する前に処置するためのコンタクトレンズ処置水剤などの眼に間接的に滴下される組成物も含まれる。
本発明に使用するのに適した材料は、洗浄用、消毒用又は状態調節用組成物の成分としても有用であろう。かような組成物も、コンタクトレンズに使う状態調節用水剤及び/又は洗浄用水剤の成分として使用することが分かっている保存剤、界面活性剤、張性調節剤、緩衝剤などを含有していてもよい。洗浄用水剤及び/又は消毒用水剤に適している製剤の例は、Richard らの米国特許第5,858,937号に教示されている。なお、この特許文献は、本願に全体が記載されているように援用するものである。本発明の組成物は、「複数目的用水剤」として配合できるほうが好ましく、これは、その組成物が、一実施態様ではコンタクトレンズの洗浄、化学的消毒、貯蔵及びすすぎを行うのに使用されることを意味する。複数目的の水剤は、好ましくは、粘度が最小約1cps及び/又は最大約25cps、約50cps又は約75cpsである。組成物中の水の総量は、組成物の全質量に対して最小約95質量%、約97質量%又は約98質量%である。
本発明に使うのに適切な界面活性剤は、その水溶液中での会合状態によって、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤に分類される。これら界面活性剤のうち、カチオン界面活性剤に分類される各種界面活性剤の特にアミノ酸の誘導体からなる界面活性剤、すなわちアミノ酸型のカチオン界面活性剤は、従来、消毒洗浄剤又は消毒用組成物として推奨されている。グリセリンも本発明の一成分として含有されていてもよい。本発明によって組成物に使用するのに適切な両性界面活性剤としては、商品名「Miranol」で市販されているタイプの材料がある。もう一つの有用なクラスの両性界面活性剤としては、例えばいくつかの供給源から市販されているココアミドプロピルベタインがある。
本発明の組成物に使用するのに適切な他のいくつかの界面活性剤は、前記説明と考え合わせて、「McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers」(North American Edition,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,米国 07452ニュージャージー州グレンロック所在)及び「the CTFA International Cosmetic Ingredient Handbook」(米国ワシントンD.C.所在のthe Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association発行)から容易に確認できる。
一種又は二種以上の追加のポリマー又は非ポリマーの粘滑剤を、随意選択的に上記成分と組み合わせてもよい。粘滑剤は、湿潤作用、保湿作用及び/又は潤滑作用を付与して、快適性が増大することが知られている。またポリマーの粘滑剤も、水溶性の粘度上昇剤として作用できる。水溶性の粘度上昇剤としては、非イオンセルロースポリマー例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキシメチルセルロース;ポリ(N-ビニルピロリドン);ポリ(ビニルアルコール)などがある。このような粘度上昇剤又は粘滑剤は、全質量に対して、約0.01-約5.0質量%の範囲内で利用できる。最終配合物の粘度は、約10cps-約50cpsの範囲が適切である。グリセリン又はプロピレングリコールのような快適剤を加えてもよい。
下記の一般的な方法を利用して、以後、総合的に病原微生物と呼ぶスタヒロコッカス・アウレウス(ATCC 6538)、エシェリキア・コリ(ATCC 8739)、シュードモナス・エルジノーサ(ATCC 9027)、カンジダ・アルビカンス(ATCC 10231)及びアスペルギルス・ニガー(ATCC16404)に対する各種点眼水剤の保存効力(PE)を評価した。この方法には、the FDA premarket notification(510k)) guidance document及びISO/DIS 14730 standard preservative efficacy testing with a 14day rechallengeを適用した。評価は、各病原微生物に対して、別個の3ロットの各試験水剤について行った。各ロットは、各病原微生物の異なる標本で試験した。
細菌の細胞は、インキュベーター中、30-35℃の範囲の温度にて18-24時間、Tryptic Soy Agar(TSA)の傾斜面上で増殖させた。真菌の細胞はインキュベーター中、20-25℃の範囲の温度にて2-7日間、Sabouraud Dextrose Agar(TSA)の傾斜面上で増殖させた。細胞は、各寒天傾斜面に添加し次いで滅菌綿スワブでゆっくり攪拌した5-10mlの食塩水(米国薬局方、0.1%のtweenを含有又は含有していない0.9%食塩水)で収穫した。その細胞懸濁液は無菌状態で別個のポリプロピレン製滅菌遠心分離管に分配した。細胞は、3000rpmで10分間遠心分離して収穫し、一回洗浄し次いでSaline TS中に2x108細胞/mlの濃度で懸濁させた。
その細胞懸濁液(0.1ml)を、製品(試験水剤)20mlで希釈して、最終濃度を1.0x105-1.0x106コロニー形成単位(CFU)にした。リン酸緩衝食塩水(PBS)を対照物として使用した。接種された試験製品と対照物を、20-25℃の温度範囲で静止培養にてインキュベートした。ゼロ時点で前記対照物由来のPB(米国薬局リン酸緩衝液、pH 7.2)1mlをPB 9mlで希釈し、そして系列希釈した細胞を、細菌の場合はTSA上に、真菌の場合はSDA上に、それぞれ3個ずつプレートした。細菌のプレートは、30-35℃の範囲内の温度で2-4日間の範囲内の期間インキュベートした。真菌のプレートは、20-25℃の範囲内の温度で2-7日間の範囲内の期間インキュベートした。
7日目と14日目に、同じく、試験製品1mlをDey-Engley中和ブロス(DEB)9mlに添加し、DESで系列希釈して、細菌の場合はTSA上に、真菌の場合はSDA上に、それぞれ3個ずつプレートした。細菌のプレートは、30-35℃の範囲内の温度で2-4日間の範囲内の期間インキュベートした。真菌のプレートは、20-25℃の範囲内の温度で2-7日間の範囲内の期間インキュベートした。増殖コロニーを計数した。
14日目にサンプリングしたのち直ちに、各病原微生物の最終濃度が1.0x104-1.0x105になるように、試験製品を再び接種した。ゼロ時点で、接種対照物の1mlを、PB 9mlに添加し、次いで系列希釈した液を、細菌の場合はTSA上に、真菌の場合はSDA上に、それぞれ3個ずつプレートした。細菌のプレートは、30-35℃の範囲内の温度で2-4日間の範囲内の期間インキュベートした。真菌のプレートは、20-25℃の範囲内の温度で2-7日間の範囲内の期間インキュベートした。
21日目と28日目に、試験製品1mlをDey-Engley中和ブロス(DEB)9mlに添加し、そして再び、系列希釈した液をTSA上に3個プレートした。プレートは、30-35℃の範囲内の温度で2-4日間の範囲内の期間インキュベートし次いで増殖コロニーを計数した。
1ml当たり発見された生細菌又は生真菌の数が14日目に少なくとも1/1000まで減少し、そして14日目に再添加した後、細菌又は真菌の濃度が28日目に少なくとも1/1000まで減少したならば、細菌又は真菌の許容基準に基づいて、その水剤は合格である。
被検水剤の14日目と28日目の試験結果を、以下の表に示した。表中の「ND」は「検出可能な細菌のレベルではない」ことを意味する。
例1 PEに対するベース配合物の効果
Figure 2007530685
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例1は、表1に開示した水剤におけるEDTA、既知の保存活性を有する組成物及びポリマーJRの組合わせには、十分な保存活性がなく、保存効力試験に合格しなかったことを示している。
例2 PEに対するクエン酸亜鉛の効果
Figure 2007530685
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例2には、酢酸亜鉛が0.05質量%存在している以外、例1と同じ組成物が開示されている。例2の組成物は、保存効力試験に合格した。このように、酢酸亜鉛を添加すると、保存効力が、例1の組成物を超えて改善された。
例3 PEに対する塩化亜鉛の効果
Figure 2007530685
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例3には、塩化亜鉛が0.05質量%存在している以外、例1と同じ組成物が開示されている。正確な組成は上記表5に示してある。例1の組成物は保存効力試験に合格しなかったが、例3の組成物は保存効力試験に合格した。このように、塩化亜鉛を添加すると、保存効力が、例1の組成物を超えて改善された。試験結果の詳細は、上記表6に開示してある。
例4 PEに対する塩化亜鉛の効果
Figure 2007530685
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例4には、例4の組成物中の塩化ナトリウムの量が例3の組成物中の塩化ナトリウムの量の約2倍であり、その結果、浸透圧質量モル濃度は例4の組成物のほうが高いことを除いて、例3の組成物と同じ組成物が開示されている。例4の組成物は、保存効力試験に合格した。
いくつかの水剤を、表9、表10及び表11に開示した配合比率で調製した。例5は対照/比較試料として調製した水剤である。この試料は、ホウ酸ナトリウム/ホウ酸で緩衝された塩化ナトリウム溶液を含有している。例5はPE試験に不合格であった。
例6に示した水剤は、例6に示した水剤が0.05質量%のEDTAを含有していることを除いて例5に示した水剤と同じである。EDTAは抗微生物活性を有することが知られているが、例6の水剤は保存効力試験に合格しなかった。
例7の水剤は、EDTAに加えてポリマーJRを含有していることを除いて例6の水剤と同じである。開示された濃度で組み合わせたポリマーJRとEDTAは、例7の水剤中の特定の濃度では保存効果を発揮しなかった。
例8の水剤は、亜鉛(塩化亜鉛)を加えたことを除いて例6の水剤と同じである。このように亜鉛とEDTAを組み合わせたところ保存効力試験に合格した。
例9の水剤は、例7の水剤の場合と同量のポリマーJRをさらに含有していることを除いて例8の水剤と同じである。実施例9の水剤は保存効力試験に合格した。
例10の水剤は、例9の水剤に見られる亜鉛化合物の1/2の量を含有していることを除いて例9の水剤と同じである。例10の水剤は保存効力試験に合格した。
例11の水剤は、例10の水剤に見られる亜鉛化合物の量の1/2すなわち例9の水剤に見られる亜鉛化合物の量の1/4を含有することを除いて例10の水剤と同じである。例11の水剤の浸透圧質量モル濃度は231であった。例11の水剤は保存効力試験に不合格であった。
例12の水剤は、例11の水剤に見られる亜鉛化合物の量の約1/2すなわち例10の水剤に見られる亜鉛化合物の量の約1/4でかつ例9の水剤に見られる亜鉛化合物の量の約1/8を含有することを除いて例11の水剤と同じである。例12の水剤の浸透圧質量モル濃度は224であった。例12の水剤は保存効力試験に不合格であった。
例13の水剤は、ポリマーJRを全く含有しないことを除いて例10の水剤と同じである。例13の水剤は保存効力試験に合格しなかった。ポリマーJRが存在すると、亜鉛化合物の保存効力を高める。データは、セルロースポリマーを含めてポリカチオン材料が、亜鉛化合物の保存効力を高めることを示唆している。例14と15は、亜鉛の量が少ないことを除いて例13と同じ水剤が保存効力試験に同様に不合格であったことを開示している。
例16,17及び18の水剤はそれぞれ、EDTAを全く含有しないことを除いて例13、14及び15の水剤と同じである。驚くべきことには、例16、17及び18のEDTAを含有しない水剤は保存効力試験に合格したが、亜鉛とEDTAを含有する水剤が合格しなかった。
例19と20の水剤は、例19の水剤が0.1質量%のポリマーJRを含有しそして例20の水剤が0.05質量%のポリマーJRを含有しそれぞれ亜鉛化合物を含有せずかつEDTAを含有することを除いて例5の対照水剤と同じである。例19と20の水剤は、保存効力試験に不合格であった。
すべての実施例が、亜鉛化合物が特定の濃度で保存効力を有することを示している。保存効力は、ポリマーJRの存在によって高められる。保存効力は、EDTAを添加することによって高められない。亜鉛化合物単独又はポリマーJRを組み合わせた亜鉛化合物は保存効果を有し、かつ既知の保存剤及び/又は抗微生物剤と比べて穏やかな保存剤である。
Figure 2007530685
Figure 2007530685
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これまで、好ましい実施態様を記載し詳細に説明してきたが、各種の変形、追加、置換などは、本発明の精神から逸脱することなく行うことができるので本願の特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲内にあるとみなされるということは、当業者には明らかであろう。

Claims (78)

  1. 保存剤として有効な量でかつ溶解可能な量の亜鉛化合物を含有させることからなる、保存剤として有効な量より少ない量の一次保存剤を含有する組成物の保存効力を高める方法。
  2. 亜鉛化合物が+2原子価の状態である請求項1に記載の方法。
  3. 組成物が、亜鉛化合物を、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約1質量%含有する請求項1に記載の方法。
  4. 亜鉛化合物が、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ヨウ化亜鉛、アンモニウム硫酸亜鉛、硝酸亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  5. 組成物がポリカチオン材料を含有する請求項1に記載の方法。
  6. ポリカチオン材料がカチオンセルロースポリマーである請求項5に記載の方法。
  7. 組成物が、カチオンセルロースポリマーを、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有している請求項6に記載の方法。
  8. ポリカチオン材料がポリマーJRである請求項5に記載の方法。
  9. 組成物が、ポリマーJRを、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有している請求項8に記載の方法。
  10. 組成物が眼科用水剤である請求項1に記載の方法。
  11. 組成物が、さらに、張性調節剤、緩衝剤、キレート化剤、pH調節剤、粘度修正剤及び治療剤からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有する請求項1に記載の方法。
  12. 組成物のポリカチオン材料に対する亜鉛の比率が、最小約0.001及び最大約10である請求項6に記載の方法。
  13. 緑内障治療剤、ムスカリン様作用剤、炭酸脱水酵素阻害薬、ドーパミン作用性のアゴニストとアンタゴニスト、抗感染薬、非ステロイドとステロイドの抗炎症剤、プロスタタグランジン類、酵素類、成長因子類、抗アレルギー薬、β遮断薬及びその混合物と組み合わせからなる群から選択される治療剤の治療のため有効な量を、さらに含有する請求項1に記載の方法。
  14. 保存剤として有効な量より少ない量のアンモニウムグアニジウム化合物又は第四級アンモニウム化合物を含有し、さらに水及び保存剤として有効な量でかつ溶解可能な量の亜鉛化合物を含有する眼科用組成物。
  15. 亜鉛化合物が+2原子価の状態である請求項14に記載の組成物。
  16. 組成物が、亜鉛化合物を、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約1質量%含有する請求項14に記載の組成物。
  17. 亜鉛化合物が、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ヨウ化亜鉛、アンモニウム硫酸亜鉛、硝酸亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群から選択される請求項14に記載の組成物。
  18. 組成物がポリカチオン材料を含有する請求項14に記載の組成物。
  19. ポリカチオン材料がカチオン多糖を含む請求項18に記載の組成物。
  20. カチオン多糖がカチオンセルロースポリマーを含む請求項19に記載の組成物。
  21. カチオンセルロースポリマーが、組成物中に、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有されている請求項20に記載の組成物。
  22. ポリカチオン材料がポリマーJRである請求項18に記載の組成物。
  23. 組成物が、ポリマーJRを、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約1質量%含有している請求22に記載の組成物。
  24. 組成物が、さらに、張性調節剤、緩衝剤、キレート化剤、pH調節剤及び粘度修正剤からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有する請求項14に記載の組成物。
  25. 点眼水剤の形状である請求項14に記載の組成物。
  26. コンタクトレンズ処理水剤の形状である請求項14に記載の組成物。
  27. 眼の組織に刺激を起こすことなく、眼に直接滴下するのに適切な請求項14に記載の組成物。
  28. 緑内障治療剤、ムスカリン様作用剤、炭酸脱水酵素阻害薬、ドーパミン作用性のアゴニストとアンタゴニスト、抗感染薬、非ステロイドとステロイドの抗炎症剤、プロスタタグランジン類、酵素類、成長因子類、抗アレルギー薬、β遮断薬及びその混合物からなる群から選択される治療剤を、さらに含有する請求項14に記載の組成物。
  29. 水、
    治療するのに有効な量の少なくとも一種の治療剤、及び
    保存剤として有効な量でかつ溶解可能な量の亜鉛化合物、
    を含有する眼科用組成物。
  30. 亜鉛化合物が+2原子価の状態である請求項29に記載の組成物。
  31. 組成物が、亜鉛化合物を、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約1質量%含有する請求項29に記載の組成物。
  32. 亜鉛化合物が、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ヨウ化亜鉛、アンモニウム硫酸亜鉛、硝酸亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群から選択される請求項29に記載の組成物。
  33. 組成物がポリカチオン材料を含有する請求項29に記載の組成物。
  34. ポリカチオン材料がカチオン多糖を含む請求項33に記載の組成物。
  35. カチオン多糖がカチオンセルロースポリマーを含む請求項34に記載の組成物。
  36. 組成物が、カチオンセルロースポリマーを、組成物の全質量に対して、最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有する請求項35に記載の組成物。
  37. ポリカチオン材料がポリマーJRである請求項33に記載の組成物。
  38. ポリマーJRを、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有している請求37に記載の組成物。
  39. 組成物が、さらに、張性調節剤、緩衝剤、キレート化剤、pH調節剤及び粘度修正剤からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有する請求項29に記載の組成物。
  40. 点眼水剤の形状である請求項29に記載の組成物。
  41. コンタクトレンズ処理水剤の形状である請求項29に記載の組成物。
  42. 眼の組織に刺激を起こすことなく、眼に直接滴下するのに適切な請求項29に記載の組成物。
  43. 治療剤が、緑内障治療剤、ムスカリン様作用剤、炭酸脱水酵素阻害薬、ドーパミン作用性のアゴニストとアンタゴニスト、抗感染薬、非ステロイドとステロイドの抗炎症剤、プロスタタグランジン類、酵素類、成長因子類、抗アレルギー薬、β遮断薬及びその混合物と組合わせからなる群から選択される請求項29に記載の組成物。
  44. 水、治療するのに有効な量の治療剤及び保存剤として有効な量でかつ溶解可能な量の亜鉛化合物を含有する組成物を投与することからなる眼科の症状を治療する方法。
  45. 亜鉛化合物が+2原子価の状態である請求項44に記載の方法。
  46. 組成物が、亜鉛化合物を、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約1質量%含有する請求項44に記載の方法。
  47. 亜鉛化合物が、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ヨウ化亜鉛、アンモニウム硫酸亜鉛、硝酸亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群から選択される請求項44に記載の方法。
  48. 組成物がポリカチオン材料を含有する請求項44に記載の方法。
  49. ポリカチオン材料がカチオンセルロースポリマーである請求項48に記載の方法。
  50. 組成物が、カチオンセルロースポリマーを、組成物の全質量に対して、最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有する請求項49に記載の方法。
  51. ポリカチオン材料がポリマーJRである請求項48に記載の方法。
  52. 組成物が、ポリマーJRを、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有している請求51に記載の方法。
  53. 組成物が、さらに、張性調節剤、緩衝剤、キレート化剤、pH調節剤、粘度修正剤及び治療剤からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有する請求項44に記載の方法。
  54. 治療剤が、緑内障治療剤、ムスカリン様作用剤、炭酸脱水酵素阻害薬、ドーパミン作用性のアゴニストとアンタゴニスト、抗感染薬、非ステロイドとステロイドの抗炎症剤、プロスタタグランジン類、酵素類、成長因子類、抗アレルギー薬、β遮断薬及びその混合物からなる群から選択される請求項44に記載の方法。
  55. 水、カチオンセルロースポリマー及び溶解可能な量の亜鉛化合物を含有する組成物。
  56. 亜鉛化合物が+2原子価の状態である請求項55に記載の組成物。
  57. 組成物が、亜鉛化合物を、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約1質量%含有する請求項55に記載の組成物。
  58. 亜鉛化合物が、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ヨウ化亜鉛、アンモニウム硫酸亜鉛、硝酸亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群から選択される請求項55に記載の組成物。
  59. カチオンセルロースポリマーが、組成物中に、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有されている請求項55に記載の組成物。
  60. カチオンセルロース材料がポリマーJRである請求項55に記載の組成物。
  61. ポリマーJRを、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有している請求55に記載の組成物。
  62. 組成物が、さらに、張性調節剤、緩衝剤、キレート化剤、pH調節剤及び粘度修正剤からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有する請求項55に記載の組成物。
  63. 点眼水剤の形状である請求項55に記載の組成物。
  64. コンタクトレンズ処理水剤の形状である請求項55に記載の組成物。
  65. 眼の組織に刺激を起こすことなく、眼に直接滴下するのに適切な請求項55に記載の組成物。
  66. 緑内障治療剤、ムスカリン様作用剤、炭酸脱水酵素阻害薬、ドーパミン作用性のアゴニストとアンタゴニスト、抗感染薬、非ステロイドとステロイドの抗炎症剤、プロスタタグランジン類、酵素類、成長因子類、抗アレルギー薬、β遮断薬及びその混合物からなる群から選択される治療剤の治療するのに有効な量を、さらに含有する請求項55に記載の組成物。
  67. 水性溶媒と、保存剤として有効な量でかつ溶解可能な量の亜鉛化合物を含有しそして保存剤として有効な量の一次保存剤を含有しない保存剤とを混合するステップを含む、眼科用組成物の製造方法。
  68. 亜鉛化合物が+2原子価の状態である請求項67に記載の方法。
  69. 組成物が、亜鉛化合物を、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約1質量%含有する請求項67に記載の方法。
  70. 亜鉛化合物が、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ヨウ化亜鉛、アンモニウム硫酸亜鉛、硝酸亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群から選択される請求項67に記載の方法。
  71. ポリカチオン材料を添加するステップをさらに含む請求項67に記載の方法。
  72. ポリカチオン材料がカチオンセルロースポリマーである請求項71に記載の方法。
  73. 組成物が、カチオンセルロースポリマーを、組成物の全質量に対して、最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有する請求項72に記載の方法。
  74. ポリカチオン材料がポリマーJRである請求項71に記載の方法。
  75. 組成物が、ポリマーJRを、組成物の全質量に対して最小約0.001質量%及び最大約0.5質量%含有している請求74に記載の方法。
  76. 組成物中のポリカチオン材料に対する亜鉛化合物の比率が、最小約0.001及び最大約10である請求項71に記載の方法。
  77. 張性調節剤、緩衝剤、キレート化剤、pH調節剤、粘度修正剤及び治療剤からなる群から選択される少なくとも一種の成分を添加するステップをさらに含む請求項44に記載の方法。
  78. 緑内障治療剤、ムスカリン様作用剤、炭酸脱水酵素阻害薬、ドーパミン作用性のアゴニストとアンタゴニスト、抗感染薬、非ステロイドとステロイドの抗炎症剤、プロスタタグランジン類、酵素類、成長因子類、抗アレルギー薬、β遮断薬及びその混合物からなる群から選択される治療剤の治療するのに有効な量を添加するステップをさらに含む請求項44に記載の方法。
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