JP2007529003A - 分析チップ及びその分析チップの分子の構造と機能を測定するための使用方法 - Google Patents

分析チップ及びその分析チップの分子の構造と機能を測定するための使用方法 Download PDF

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Abstract

膜タンパク質の機能性及び分子との相互作用を調査するための分析チップ(2)であって、当該のナノ細孔基板(28)の当該のナノ細孔と合致する複数のナノ細孔(8)を備えたほぼ平坦な支持層(6)である、当該のナノ細孔基板(28)上に積層された好適な支持層(6)に複数のナノ細孔(8)を持つナノ細孔列(7)と、当該の支持層(6)上に積層されて、複数のナノ細孔(8)を覆っており、その結果測定又は造影のために生物学的効果層(4)の両側からナノ細孔にアクセス可能となっている、少なくとも一つの非脂質分子又は機能分子を収容することが可能な生物学的効果層(4)とを有する分析チップである。この発明は、流動性を維持して、当該の脂質二重層内に組み込まれた膜タンパク質の生物学的な機能性全体を保持する形で高い確かな安定性を持つ脂質二重層膜などの生物学的効果層を形成することを可能とする構造化された支持体を提供するものである。

Description

この発明は、膜タンパク質の機能性と分子との相互作用を調査するための分析チップに関する。更に、この発明は、流動体の生物学的効果層に組み込まれたタンパク質などの非脂質分子の機能性を分析するためのプロセスに関する。更に、この発明は、当該の分析チップの使用方法に関する。
タンパク質の構造とそれに関連した機能の詳細な知識は、生命の分子プロセスを理解するためのキーとなる。強力な分子クローニング及び遺伝子発現技術のおかげで、分析調査を目的とするタンパク質を十分な量で生成することができる。現在、プロテオミクスは、生命科学研究における非常に活発な分野である。最終的な目標は、タンパク質の構造と機能の包括的な理解を達成することである。この知識は、新薬の合理的な設計に関する必須条件である。Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は、細胞膜受容体の最も大きなサブグループを構成しており、それらの約半分は、医薬品のターゲットと考えられている。例として、現在、GPCRタンパク質のモデルとしてのウシロドプシンの実際の構造は、2.8オングストロームの解像度で測定することができる。GPCRは、一つのグリコシル化N末端リガンド結合部位と、七つの膜貫通螺旋体と、一つの細胞内Gタンパク質結合ドメインとを有する。細胞外部分上へのリガンド結合は、受容体タンパク質の膜貫通螺旋体結合における立体構造の変化を誘発して、GPCRの細胞内部分と結合したヘテロ三量体Gタンパク質をα及びβγサブユニットに解離させることとなる。Gタンパク質は、脂質二重層と共有結合し、現在のところ、酵素やイオンチャネルなどの異なるターゲット膜タンパク質と相互作用するαサブセットの特性にもとづき四つのファミリーに分類されている。Gタンパク質の解離後に、αサブユニットは、脂質二重層内を横方向に拡散して、ターゲットタンパク質と結合して、それを活性化させる。
そのため、脂質二重層の構造と流動性は、如何なるタイプの機能分析及びスクリーニングプロセスにおいても、重要な課題であり、特に、スクリーニングを目的とする経済的なプロセスを考える場合に非常に重要である。
最近マイクロスケールのスポットに固定化されたGPCRの列が、膜タンパク質に規定通り結合する化合物を調査するために使用されている。そのような高い生産性を持つ技術は、受容体ファミリーに渡っての、或いはファミリー内におけるスクリーニングを可能とするとともに、オーファンGPCRのリガンド探索に適している。現在約140有るオーファンGPC受容体の生物学的反応は知られておらず、そのことは、リガンドの有用な医薬品候補を特定することを困難としている。
非嗅覚GPCRのオーファン分離は、現在製薬産業における関心の的であり、今のところ癌と糖尿病に対して有望な機能を持つ受容体が特定されている。生きた細胞の場合、新しい結合化合物の発見の成功は、ターゲットタンパク質の機能性全体に大きく依存する。自然のアゴニストの結合部位とオーバーラップしないGPCRのアロステリック部位は、医薬品のアゴニスト結合部位に対して、飽和性や高い組織特異性などの多くの理論的な利点を有する。従って、アロステリック部位は、その活動を増大又は部分的に低下させることにより受容体機能を調節する、医薬品に関する魅力的なターゲット部位となっている。アロステリックリガンド又は調節タンパク質の結合により、幾つかの成分から成る膜タンパク質複合体を生成することができる。また、そのような相互作用の調査のためには、高感度の機能分析システムが必要であり、そのシステムでは、ターゲット膜タンパク質は、脂質二重層膜内を自由に移動可能であるとともに、良好にアクセス可能でなければならない。
以下で概要を述べる生体外分析システムのほとんどすべての場合において、未知の組成の生体膜は、固い支持体上に固定されており、そのことは、しばしば脂質二重層の流動性を制限するとともに、膜タンパク質を構造的に妨害することとなる。この理由により、これらの環境は、医薬品のスクリーニング処理に関して、タンパク質の本来の機能が、大きく妨げられる可能性が有るので、広範な分析プロセス活動においては非常に望ましくない。
第二の重要な部類の膜タンパク質は、イオンチャネルである。真核生物の電位作動型ナトリウムチャネルは、2000以上のアミノ酸残基から成る複雑な膜タンパク質である。細菌性ナトリウムチャネルは、より一層単純で34kDの一つのドメインから構成されており、高速に発現させることができ、そのため分析技術の発展に有用である。高い生産性を持つスクリーニング分析は、高感度のレポーター分子又は緑色蛍光タンパク質とイオンチャネルから成る融合構造と関連した脂質二重層膜を使用している。ここで提案する非常に優れた分析システムを用いて、対象とする膜タンパク質の機能に関するより深い観察が実現される。学術研究と医薬品開発の両方が、この知識により利益を得られる。
細胞にもとづく分析は、GPCRの生化学反応を、それらの自然な環境において観察するのに好適であり、医薬品開発プロセスにおけるリード化合物を特定するために広く使用されている。分子メカニズムを理解するためには、関係する化合物の数を低減した生体外試験が必要である。生体での膜タンパク質の機能性は、脂質二重層膜の組成、リン酸化などの生物学的な活性化反応、細胞内Ca++濃度などの多くの要素に依存する。膜タンパク質の強くて機能的な生体模倣生体外試験の開発は、喫緊の非常に学際的な分野である。その第一ステップは、精製し発現させた組み換えタンパク質を脂質二重層膜に再構成して、それらを機能的な形にすることである。膜タンパク質を緩衝液内で活性に保持するために、脂質二重層から成る小胞を共通して使用している。リガンドと小胞内に有るタンパク質がセンサー面上で結合した場合、検出法として表面プラズマ共鳴を用いて、それらの結合を観察している。しかし、そのような小胞の準備は、十分に高い測定感度を実現するのに必要なタンパク質の量が多過ぎる場合が有り、多くの機能的な面を調査するには好適ではない。そのため、平坦な脂質二重層膜を固い支持体上に固定した幾つかのタイプのハイブリッドシステムが開発されている。
テフロン(登録商標)製の支持体に穴を開けた自立している膜は、黒く見える。そのような黒い脂質二重層膜は、準備するのが難しく、4nmの厚さの脂質二重層に200μm〜1mmの範囲の穴を開けなければならないので、非常に脆い。この制約は、研究実験では許容可能かもしれないが、医薬品開発での実際の用途では、分析システムの安定性が大きな課題である。そのため、より高い安定性を得るために、約20年間支持体を用いた技術が開発されてきた。膜タンパク質は、脂質小胞を、支持された脂質二重層又はSiO2 に直接融合させることによって固定されてきた。雲母のような親水性の表面に吸着させた小胞の平坦な二重層構造は、可視化することができる。
しかし、脂質二重層を支持した場合のその物理特性の変化は、埋め込んだ膜タンパク質の機能に大きな影響を与える。これらの問題を克服するために、脂質二重層膜は、連鎖により表面上に固定される。脂質二重層膜と雲母の固い支持体との間に生じる割れ目は、細胞内の空間を模倣しており、膜貫通タンパク質の所望の機能性が、部分的に維持される。脂質二重層の膜タンパク質のリガンド結合は、蛍光検出を用いて観察されてきた。支持されたイオンチャネルの機能を探求するために、インピーダンスも測定された。イオノフォアを含む支持された脂質二重層膜のコンダクタンスは、リガンドの結合に応じて変化する。この効果は、膜タンパク質をベースとするバイオセンサーを開発するために利用されてきた。
ハイブリッドシステムの利点は、安定性の増進と実行可能な準備手順である。支持されたリン脂質の単層を小胞と融合させることによる、支持された平坦な脂質二重層膜の構成法が開発されている。リガンド結合の光学的な検出のために、脂質二重層膜が、高い濃度でセンサー面上に固定化されたアルキル化カルボン酸塩デキストランポリマー上に準備されてきた。微細構造の面を用いた研究により、親水性と疎水性の尖端が、小胞の融合を促進することが分かっている。更に、短鎖アルコール、Ca++イオン及びPEGの融合効果が周知である。これらの研究は、小胞の組成、融合誘導因子、親水性、表面の局地的及び化学的な特性及び温度が、固い支持体に吸着させた小胞から脂質二重層膜を構成する際に影響を与える最も重要な要因であることを示している。
前述した方法により得られる支持された形の連鎖型脂質二重層膜には、幾つかの大きな欠点も有る。脂質二重層膜と支持体との間のリザーバー内の流動体の組成を制御することが難しく、そして固定した脂質二重層膜の流動性が制限されている。膜タンパク質の機能性は、脂質二重層の流動性とその中での移動性と関連しているので、このことは、大きな欠点となる。更に、膜タンパク質と大きな膜貫通ループ(例えば、アセチルコリン受容体は、5nmの大きな細胞内部分を有する)との合体は、脂質二重層と連鎖によって得られる支持体との間の細胞内空間が大きな膜貫通ループには小さすぎるので、妨げられることとなる。
更に、連鎖した脂質二重層膜の片側だけがアクセス可能であり、そのことは、膜貫通の変化又は細胞の移送を探求することを難しくしている。本来のものではない環境は、機能性を損なう可能性が有るとともに、スクリーニングにおいて、受容体の生理学的な機能が検出されない場合も有る。
以下において、所定の組成で準備された脂質二重層、細胞由来でほとんど知られていない組成の生体膜、超分子集合体の機能層などの異なるタイプの膜を、一般的に生物学的効果層と称する。
以上のことから、この発明の特定の課題は、流動性を維持して、生物学的な機能性全体を保持した当該の層に非脂質分子を組み込めるようにした形で、高い確かな安定性を持つ膜としての生物学的効果層を備えた装置を提供することである。
この課題は、この発明にもとづき、非脂質分子の機能性及び分子との相互作用を調査するための分析チップであって、
a)複数のナノ細孔を備えたナノ細孔基板と、
b)当該のナノ細孔基板と合致する複数のナノ細孔を備えた、当該のナノ細孔基板上に積層された好適なほぼ平坦な支持層と、
c)当該の支持層上に積層されて、複数のナノ細孔を覆っており、その結果測定のために生物学的効果層の両側からナノ細孔にアクセス可能となっている、少なくとも一つの非脂質分子又は機能分子を収容することが可能な生物学的効果層と、
を有する分析チップによって達成される。
この分析チップは、巨視的には横方向に大きなナノ細孔の列を有し、そのため脂質二重層膜などの(非脂質分子を中に収容して、その機能性全体を維持する層として定義される)生物学的効果層を安定化させるための支持領域と、生物学的効果層が、その中で完全に流動体のままである高い密度の細孔の両方を備えている。このため、この分析チップは、医薬品のスクリーニング、機能タンパク質の分析、毒性分析などの様々な用途に対する多目的システムを提供する。Si3 4 層の極めて薄い厚さのおかげで、ナノ細孔を持つ各Si3 4 膜も、極めて薄く、利用した製作技術のおかげで、これらのSi3 4 膜は、機械的に安定している。細孔の直径とナノ細孔列の厚さの所与の比率により、脂質層膜とそこに組み込んだ膜タンパク質などの非脂質分子の両方に、高分子を妨げられずに拡散させることが可能となる。更に、(固い支持層がナノ細孔を持つSi3 4 膜であり、その上に生物学的効果層が固定されていることを意味する)機械的に安定した生物学的効果層は、生物学的効果層の両側からの自由なアクセスを提供し、そのことにより、自然のリガンドなどの分子の複雑な相互作用、(医薬品などの)人工的なエフェクター分子と組み込まれた機能性膜タンパク質との相互作用の調査及びシグナル伝達のメカニズムの解明が可能となる。両側からアクセス可能であるおかげで、マイクロチェンバーシステム内、即ち、二つの区画のシステム内で、輸送タンパク質による生物学的効果層を通したイオン、分子、粒子の輸送を調査することができる。表面のパターン化及びマイクロスポット技術により、所定のナノ細孔列を作製することが可能である。更に、膜タンパク質は、それらの移動性が維持されているために、立体方向に対して妨げられることはなく、そのためそれらのアロステリック効果に対する反応を直接調査することができ、そのことは、GCPRをターゲットとする新薬の開発にとって重要である。ナノ構造の表面領域全体は、一方において、蛍光又はその他の高感度の検出方法を用いて、明確な結合を検出するための巨視的な方法の使用を可能とするのに十分な量の膜タンパク質分子が存在できる大きさである。他方において、所望のスクリーニングプロセスを実施するための貴重な膜タンパク質と結合化合物の両方又は一方の量は、比較的少ない。
このナノ構造の窒化ケイ素膜を備えた分析チップは、生物学的効果層を支持しており、従って細胞骨格を生体模倣している。
好適な支持層用の材料は、窒化ケイ素(Si3 4 )又は二酸化ケイ素(SiO2 )であり、ナノ細孔基板は、ケイ素と炭素を含む材料から構成されるが、ポリマー、金属、誘電体、ガラス又はセラミックから構成することもできる。支持材料の特性が、支持層によって支持しようと考えている脂質層の吸着を可能とする限りにおいて、その規定として好適であるものとする。更に、支持層が、支持層上での脂質層の融合を促進する化学的及び局地的な特性を既に持つようにしてもよいことを指摘しておく。
所望の程度で支持層上における流動体の脂質二重層の形成、融合、固定の中の一つ以上を改善又は誘発するためには、支持層の表面を修正して、即ち、化学的に活性化された疎水性又は親水性シラン又はその他の成分を用いて、並びに局地的又は電気的な修正などの物理的な特性の修正により、促進層となるようにする。この促進層は、支持される脂質二重層の特性と脂質二重層の形成に関わるメカニズムとに従って設計される。
高分子の安定性及び自由な拡散に関して、ナノ細孔列区域における支持層の厚さとナノ細孔の直径は、その比率が0.25〜5の範囲となるように選定される。一般的に、一つのナノ細孔列区域は、それぞれが50〜2000nm、好ましくは100〜2000nmの範囲の直径を持つ細孔で構成され、そのナノ細孔列区域の厚さは、50〜2000nmの範囲にある。ナノ細孔列区域の領域は、1x10-6mm2 〜1mm2 の範囲の面積を持つ。例えば、200nmの細孔直径は、比率2に適合するためには、400nmの厚さの支持層を必要とする。好ましくは、この比率は、0.75〜2の範囲である。それによると、非常に好適な細孔の直径は、100〜400nmの範囲内に有る。この大きさは、支持層の機械的な安定性と生物学的効果層との間の優れた折衷策を提供するとともに、脂質二重層膜の流動性と組み込まれた膜タンパク質の機能性全体を維持する。更に、現在の高分子検出法に必要な膜タンパク質の数は、経済的に妥当な程度に制限される。
ナノ細孔で自立している脂質二重層膜の面積と支持されている脂質二重層膜の面積との間の適切な関係に適合する生物学的効果層の効率的な領域を実現するために、当該の細孔の相互の間隔は、その直径の0.5〜5倍、好ましくは0.8〜2倍の範囲内に有る。
実際には、生物学的効果層は、基本的に原核細胞又は真核細胞である自然源から単離するとともに、脂質小胞から準備し、その後それらを融合させた脂質二重層とする。
再構成された二重層に関する脂質成分は、リン脂質、カルジオリピン、リゾリン脂質、セラミド、ガングリオシド、セレブロシド、糖脂質、ステロイド、スフィンゴ脂質から成るグループから選定することができる。
生物学的効果層は、少なくとも一つの非脂質分子と機能分子の両方又は一方を有し、その際非脂質分子は、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、(例えば、生体模倣機能を持つ)合成品から成るグループから選定することができ、このタンパク質は、酵素、輸送タンパク質、構造タンパク質、受容体、サイトカイン、ホルモン、毒素、抑制剤又はシャペロンとすることができる。これらの非脂質分子は、真核細胞や原核細胞などの自然源から単離又は精製してもよい。更に、非脂質分子は、合成品としてもよい。
生物学的効果層は、少なくとも一つの非脂質分子と機能分子の両方又は一方を有し、その際機能分子は、組み換えDNA又はRNA技術などの人工起源からのものとしてもよい。
生物学的効果層は、少なくとも一つの無傷の生細胞を用いて構成してもよい。ナノ細孔列の実際の幾何学構造に依存して、一つ以上の細胞を使用してもよい。細胞は、事前にナノ細孔列上に積層された生物学的効果層に埋め込むことができる。そのような層が積層されていない場合、細胞は、それ自身で生物学的効果層となる。
この発明による、そのような分析チップの生物学的効果層に組み込まれた非脂質分子又は機能分子の機能性を検査するのに適した手順は、次のステップを有する。
a)分子を含む流動体を流動体の生物学的効果層の片側に適用して、この分子を結合させて、非脂質分子と相互作用させること
b)分析チップのシス側又はトランス側での物理的又は化学的な変化を測定することにより、この流動体の生物学的効果層でのエフェクター結合により誘発された非脂質分子の反応と結合分子の相互作用の両方又は一方を観察すること
従って、前述した分析チップは、この発明にもとづき、スクリーニング対象の医薬品化合物候補に反応する膜タンパク質の機能性全体に関する医薬品開発プロセスで使用することができる。例えば、蛍光消滅に対しては生物学的効果層のシス側で、或いはpH、K+ 、Na+ 濃度の変化の測定、少さい体積での放射能又は色素の測定に対してはトランス側で、結合を観察することができる。
以下の記述は、この発明を制限するものではなく、好ましい実施形態の幾つかを説明するとともに、添付図面を引用して、この発明を明らかにするために使用している。
図1では、膜タンパク質3の生物学的機能を明らかにするための分析チップ2の一部を図示している。この分析チップ2は、膜タンパク質3の結合活動を調査するのに必須の前提条件であり、ここでは、支持された形の脂質二重層膜4と自立した形の脂質二重層膜5の両方の利点を前述した通りに組み合わせたものである。分析チップ2は、列基板28と、直径が50nm〜2μmの範囲にある細孔8の列7の形の区域を有する300nmの厚さの窒化ケイ素層6とで構成されている。この支持用の窒化ケイ素層6は、活性化疎水性シランを用いて、支持促進層9として化学的に修正されている。支持層6又は支持促進層9の表面上の平坦な脂質二重層膜4は、それぞれ様々な手法で形成することができる。この実施形態では、脂質小胞の疎水性チェーン10は、疎水性の支持促進層9と相互に作用して、自然発生的に二重層4を形成している。第二のステップにおいて、脂質小胞11は、内在性膜タンパク質3を加えられて、固定された脂質二重層4と相互作用する。支持促進層9と、次のステップで、形成された二重層に付着させる小胞11との融合12は、適切な条件において自然発生的に起こすことができる。それ以外に、融合は、膜融合因子を用いて誘発される。融合プロセスは、光学式、蛍光及び走査プローブ顕微鏡又は電気化学的方法を用いて観察することができる。
不純物の無い脂質小胞11を用いて、欠陥の無い連続的な脂質二重層膜4が実現された場合、商業的に入手可能なNa+ とCa++イオノフォアを用いて、脂質二重層膜を検査することができる。第二フェーズで、膜タンパク質は、以下の規定の通り検査される。これに代わって、可溶化した膜タンパク質3をナノ細孔列区域7上に準備した脂質二重層膜4に直接合体させることができる。膜タンパク質3は、好ましくは、ナノ細孔8の脂質二重層が自立している領域に集まるものと期待される。
ここで提案しているコンセプトは、第一ステップで小胞懸濁液11内に膜タンパク質3を準備し、第二ステップ12で、準備した脂質二重層膜4に小胞を加えることを可能とするものである。その結果得られた自立している脂質二重層膜4は、膜貫通タンパク質の調合液の機能性全体を達成するのに必要な長期の流動性と共に十分に高い機械的な安定性を有するものとなる。
分析チップ2は、GPCRなどの膜貫通タンパク質3の機能性とそれらのイオンチャネル13などの別の膜タンパク質との相互作用とを検査するために使用される。膜タンパク質の活動に関する流動体の脂質二重層の重要性を明らかにするために、一般論としてGPCRの機能を詳しく説明する。自然のリガンド14が、その矢印16で表された結合部位15と結合した後、脂質二重層膜4の他方の側で、この膜タンパク質3(矢印21)と結合した場合、GPCRは、触媒作用を受けて、特定の三量体のGタンパク質分子18をαサブユニット19とβγサブユニット20に解離させることとなる。Gタンパク質18のサブユニット19と20は、脂質アンカーを介して、脂質二重層膜4と共有結合して、脂質二重層膜4内をターゲット膜タンパク質13に向かって横方向に拡散することができるようになる。更に、(矢印24で表される)アロステリックエフェクター分子22を膜タンパク質3のアロステリック部位23にドッキングさせた効果は、それが、エンハンサー、アゴニスト、アンタゴニストを介して、受容体機能を調節する効果により観察することができる。膜タンパク質13で誘発された構造的な変化は、αサブユニット19のタイプに従って、リン酸化、c−AMP生成などの様々な生化学反応を引き起こす。この特定の実施形態では、ターゲットタンパク質13は、イオンチャネルであり、高い特異性を持つK+ イオンの脂質二重層4を通した輸送が起こり、それは、有効なK+ 用クラウンエーテル指示薬の蛍光として観察される。
この実施形態では、ナノ細孔は、約140nmの幅を持っており、当業者には、生化学的なメカニズムの例示を可能とするために、膜タンパク質3が、大きく拡大して図示されていることが明らかに分かる。矢印25により、膜タンパク質3が、自立している細孔領域5内を脂質二重層3に沿って移動する柔軟性を保持していることを示している。実際には、膜タンパク質3の大きさは、数nmしかなく、そのことは、同じ細孔領域内には、少数の膜タンパク質3しか収容されておらず、その大きさの何倍もの範囲内を横方向に平均して自由に移動することができるようにしていることを意味する。この例で1倍の範囲内に有る比率は、そのことにより、更に多くの分子26が、自立している細孔領域5内を妨げられること無く拡散して、実際に脂質二重層4に組み込まれた膜タンパク質3の受容体部位に到達することを可能としている。
図2は、この実施形態において、実際的なナノ細孔列7を備えた300nmの薄い窒化ケイ素層6を持つ、全体の面積が100mm2 である列基板28を有する分析チップの構成を模式的に図示している。実際的なナノ細孔列7を備えた窒化ケイ素膜区域29のサイズは、約1mm2 である。400x400μmのナノ細孔列区域7は、(符号30で示された)直径が50〜2000nmの範囲のナノ細孔8を有する。ナノ細孔8の相互の間隔(ピッチ)は、その直径30の範囲内で選定される。このことは、好適な支持層6上での脂質二重層4の十分な安定性と膜タンパク質3の比較的高い分子密度の両方を保証するとともに、スクリーニング対象の化合物14,22が、膜タンパク質3の量とスクリーニング対象の化合物の量も徹底的に減少させることとなる。この考察を裏付けるために、以下に簡単な試算を行う。ナノ細孔は、125nmの直径とそれと同じ相互の間隔を持つ形で、0.16mm2 に相当する400x400μmの領域に渡って配列されている。それは、当該の領域上に2x106 個の細孔が存在することとなる。各細孔8内に、直径が約5nmの10個の膜タンパク質分子3が収容されていると仮定すると、膜タンパク質分子は、全数が2x107 個又は3x10-17 モルで、0.2%の低い充填率となる。各膜分子の分子量に依存して、30kDの分子量を持つ分子を仮定すると、各分子の所要量は、分析チップ当り1pgの範囲内にある。個々のイオンチャネルは、107 イオン/秒に相当する約1pAの電流を与える。100秒で全イオンチャネルを代謝回転させるには、約1ミリモルの濃度に相当する、約10μlの概算体積の液体に約10-7モルのイオンとなる。その他の多くの膜タンパク質の活動は低下するが、前記の小さい体積内で検出すべき化合物の濃度は、ミリモルからマイクロモルの範囲となる。この試算は、この分析チップ構造を使用することによって、各分子は、非常に少ない量しか必要とされず、その際その量は、蛍光やインピーダンスなどの巨視的なレベルでの検出方法によって濃度変化を観察するのに、依然として十分であることを明らかに示している。その機能性と自然のリガンド結合分子とアロステリックエフェクター分子の両方又は一方に対する、或いはそれらとしての反応に関して分析すべき各分子のこのような少ない量は、この分析チップが、絶対的に如何なるタイプの医薬品開発又はスクリーニングプロセスに対しても、現在最善の選択肢であるとの考えを現実的であると思わせるものである。
図3は、基板28とナノ細孔8を備えた支持層6とで構成されるチップ32を実現するための、ナノ細孔を製造するためのプロセスを模式的に図示している。先ずは、ホットエンボス加工技術により、ナノ細孔8を複製する。Si3 4 (260nm)/Si(300〜360μm)/Si3 4 (260nm)/Cr(40nm)の基板35上に厚さ330nmに回転塗布したPMMA34(分子量25kg/モル)に、スタンプ33(図3A)を押し付ける。シリコンマスター(エンボス加工用スタンプとして使用する側面の長さが13.5mmの四角いシリコンピース)は、ライカ社製LION−LV1型電子ビーム描画装置により、走査式電子ビームを用いて、PMMAレジスト34内に細孔列を書き込む形で加工したものである。この場合、細孔の直径は、電子ビームのアパーチャサイズとデフォーカスによって規定され、細孔の周期は、走査ステップ幅によって規定される。このマスターの加工の最終ステップは、Crを剥離して、ドット列マスクを製造し、次に二酸化ケイ素を反応性イオンエッチングして、スタンプ内に高さ130nmの支柱列を作る。基板の反対側のSi3 4 に、Si3 4 膜製造の最終ステップ用のマスクとして使用する四角い開口部(側面の長さ:1x1mm)を持つ構造を予め作っておく(図3B)。基板の前側上のSi3 4 層は、ナノ細孔が、Si3 4 膜と合致するようにエンボス加工用マスターの位置を合わせるための位置合わせマーク(13.5x13.5mmフレーム)と、取り扱いの改善を可能とする、ウェーハから最終的な10x10mmチップを取り去るための破断線(10x10mmフレーム)とを有する。エンボス加工に続いて、O2 プラズマを用いて、PMMAの残った層を除去して、Cl2 /CO2 プラズマにより、細孔をCr層内に拡張する(図3C)。次に、O2 プラズマにより、PMMAマスクを除去して、CHF3 /O2 プラズマにより、細孔をSi3 4 に拡張する。窒化ケイ素膜の裏側を開くために、70°CでKOH槽を用いて、Siをエッチングして(図3D)、Cl2 /CO2 を用いてエッチングにより、Crマスクを除去して、最終的なチップが得られる(図3E)。
流動体の脂質二重層で生じる生物学的メカニズムの模式図 この発明の実施形態によるナノ細孔列を備えた分析チップ構造とナノ細孔列の寸法を明らかにする模式図 この発明の実施形態によるナノ細孔を備えた分析チップの製造プロセスの模式図

Claims (16)

  1. 非脂質分子の機能性及び分子との相互作用を調査するための分析チップ(2)であって、
    a)複数のナノ細孔(8)を備えたナノ細孔基板(28)と、
    b)当該のナノ細孔基板(28)の当該のナノ細孔と合致する複数のナノ細孔(8)を備えた、当該のナノ細孔基板(28)上に積層された好適なほぼ平坦な支持層(6)と、
    c)当該の支持層(6)上に積層されて、複数のナノ細孔(8)を覆っており、その結果測定のために生物学的効果層(4)の両側からナノ細孔(8)にアクセス可能となっている、少なくとも一つの非脂質分子又は機能分子を収容することが可能な生物学的効果層(4)と、
    を有する分析チップ。
  2. 支持層(6)の表面が、活性化された疎水性又は親水性シラン又はその他の成分などによって化学的に修正されて、支持促進層(9)となっていることを特徴とする請求項1に記載の分析チップ。
  3. 当該の好適な支持層(6)を、窒化ケイ素(Si3 4 )の層と二酸化ケイ素(SiO2 )の層から成るグループから選定することと、当該の基板(28)を、ケイ素と炭素を含む材料、ポリマー、金属、誘電体、ガラス、セラミックから成るグループから選定することを特徴とする請求項1又は2に記載の分析チップ。
  4. 当該の基板の厚さとナノ細孔(8)の直径は、その比率が0.25〜5の範囲、好ましくは0.75〜2の範囲となるように選定されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の分析チップ。
  5. ナノ細孔(8)の直径が、50〜2000nmの範囲、好ましくは100〜2000nmの範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の分析チップ。
  6. 当該のナノ細孔は、全体の面積が1x10-6mm2 〜10mm2 である自立した窒化ケイ素膜(29)上の1x10-6mm2 〜1mm2 の範囲の面積を持つ複数のナノ細孔列区域内に配置されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の分析チップ。
  7. 当該のナノ細孔(8)の相互の間隔が、それらのナノ細孔の直径の0.5〜5倍の範囲、好ましくはそれらのナノ細孔の直径の0.8〜2倍の範囲にあることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の分析チップ。
  8. 当該の生物学的効果層が、好ましくは原核細胞又は真核細胞から単離された生物膜であるか、或いは当該の脂質二重層が、脂質小胞の準備とその後の融合とによって形成されているか、又は超分子集合体の機能層であることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一つに記載の分析チップ。
  9. 当該の非脂質分子が、真核細胞や原核細胞などの自然源から得られたものであることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一つに記載の分析チップ。
  10. 当該の非脂質分子が、合成品であることを特徴とする請求項9に記載の分析チップ。
  11. 当該の生体膜と脂質二重層の両方が、非脂質分子と機能分子(3)の両方又は一方の少なくとも一つを有し、その際機能分子(3)が、組換えDNA又はRNA技術を用いて作られたものであることを特徴とする請求項8に記載の分析チップ。
  12. 当該の生物学的効果層が、少なくとも一つの無傷の生細胞から作られていることを特徴とする請求項8に記載の分析チップ。
  13. 請求項1から12までのいずれか一つに記載の分析チップの生物学的効果層(4)に組み込まれた非脂質分子又は機能分子(3)の機能性を分析するプロセスであって、
    a)結合化合物(14,22)を含む流動体を流動体の生物学的効果層の片側に適用して、この結合化合物(14,22)を非脂質分子と相互作用させることと、
    b)分析チップ(2)のシス側又はトランス側での物理的又は化学的な変化を測定することにより、この流動体の生物学的効果層でのエフェクター結合(14,22)により誘発された非脂質分子(3)の反応と結合分子(13)の相互作用の両方又は一方を観察することと、
    を有するプロセス。
  14. スクリーニング対象の医薬品候補をアゴニスト部位(15)又はアロステリック部位(23)で膜タンパク質(3)と結合させた際の結合に対する膜タンパク質(3,13)の機能性に関する医薬品開発プロセスにおいて、請求項1から12までのいずれか一つに記載の分析チップを使用する方法。
  15. マイクロスケール又はナノスケールの方法(ローカルプローブ顕微鏡法)を用いて、或いは光(特に、蛍光)、イオン、電流、放射能、機械的な信号を測定して、細胞及び細胞群を造影するための膜タンパク質の準備において、請求項1から12までのいずれか一つに記載の分析チップを使用する方法。
  16. (マイクロ)流動体システムの一部としてのサブミリリットルからマイクロリットルの範囲の体積を持つ二つの区画が、任意選択としてタンパク質を組み込まれた生物学的効果層によって分離されており、タンパク質が、膜貫通型か、内在性であるか、ペプチドにより付着されているか、脂質アンカーに付着されているか、脂質二重層(4)に非共有結合されているかであり、これらの二つの区画間の分子プロセスを巨視的に調査又は検出するための用途において、請求項1から12までのいずれか一つに記載の分析チップを使用する方法。
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