JP2007523392A - ストレージシステム設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ストレージシステムを設計する方法を提供する。
【解決手段】ストレージシステムを設計する方法の一つの実施の形態は、一連の候補ストレージシステムに決定変数を割り当てるステップより開始する。決定変数のそれぞれは単一の候補ストレージシステムを特定する。本方法は、決定変数を数理計画問題に使用するステップであって、それによって、候補ストレージシステムのいずれが、可用性基準及び確実性基準を満たし、且つ、近似最小計画コストを被るかを決定する使用するステップで終了する。
【選択図】図1

Description

[関連出願]
この出願は、2003年9月19日に出願された米国仮特許出願第60/504,230号の利益を主張する。この米国仮特許出願は、参照によりその全内容が本明細書に援用される。この出願は、(この出願と同じに日に)出願された米国特許出願第(代理人整理番号第1939.028US1)に関連する。
[発明の分野]
本発明は、ストレージシステムの設計の分野に関する。より詳細には、本発明は、信頼性が設計基準となるストレージシステムの設計の分野に関する。
[発明の背景]
通常のエンタープライズストレージシステムでは、ストレージサーバが、SAN(ストレージエリアネットワーク)を介して複数のディスクアレイに接続している。ストレージサーバは、クライアントからの要求に応答してディスクアレイからのデータの書き込み及び読み出しを行う。通常、各ディスクアレイは、複数のディスクドライブ及び少なくとも2つのコントローラを備える。多くのディスクアレイは、ホットスワップ可能な特徴を含む。このホットスワップ可能な特徴によって、ディスクドライブ又はコントローラの故障時に、故障したコンポーネントを、残りのコンポーネントのオペレーションを中断することなく取り替えることが可能になる。多くの場合、ディスクドライブの故障によって、ディスクアレイ内のデータが喪失しないように、ディスクアレイは、RAID(独立ディスク冗長アレイ)技法を使用して、データをミラーリングするか、又は、パリティデータを作成する。
ディスクアレイの故障又はサイトの故障に対する保護に利用可能な技法は多数ある。これらの技法には、バックアップ技法及びアレイ間ミラーリング技法が含まれる。バックアップ技法には、ローカルバックアップ、リモートヴォルトストレージ(remote vault storage)を有するローカルバックアップ、及びリモートバックアップが含まれる。バックアップ技法は、テープバックアップ又はディスク媒体へのバックアップを使用することができる。バックアップは、フルバックアップとすることもできるし、フルバックアップ及び増分バックアップの組み合わせとすることもできるし、圧縮差分(compressed delta)等の他の或るバックアップとすることもできる。バックアップ技法は、空間効率スナップショット(space-efficient snapshot)又はスプリットミラー/クローンを使用することができる。アレイ間ミラーリング技法には、ローカルミラーリング及びリモートミラーリングが含まれる。リモートミラーリングは、隣接した建物に2次ストレージを配置することから、別の大陸に2次ストレージを配置することまで多岐にわたることができる。リモートミラーリングは、同期ミラーリング、非同期ミラーリング、又はバッチ非同期ミラーリングを使用することができる。バックアップ技法及びミラーリング技法は、共に、多数のパラメータの設定を必要とする。
また、バックアップ及びミラーリングは、ワークグループストレージシステム(workgroup storage system)及びデスクトップコンピュータ用ストレージシステム等の他のストレージシステムで使用することもできる。あいにく、バックアップ又はミラーリング等の単一のデータ保護技法内においても、利用可能な構成及びオプションの範囲は大きい。
バックアップ又はミラーリングを使用して信頼性の或る保証を提供するストレージシステムが設計され構築されてきた。通常の設計の実施は、類似のサイズ及び部類のストレージシステムを扱う前の設計を当てにして基本設計を見つけ、次いで、おそらく、経験則を使用していくつかのパラメータを調整し、特定の用途の設計を適合させる。この設計プロセスは、多くの場合、所望のものと同程度の信頼性を有しない設計になるか、又は、大幅に供給過剰な設計になる。信頼性基準を満たすストレージシステムを設計する設計プロセスを使用する方がはるかに望ましい。
信頼性基準を満たすストレージシステムの設計方法が必要とされている。
[発明の概要]
本発明は、ストレージシステムを設計する方法を含む。本方法の一つの実施の形態によれば、一連の候補ストレージシステムに決定変数を割り当てるステップより開始する。決定変数のそれぞれは単一の候補ストレージシステムを特定する。本方法は、決定変数を数理計画問題(mathematical program)に使用するステップであって、それによって、候補ストレージシステムのいずれが、確実性基準及び可用性基準を満たし、且つ、近似最小計画コスト(near minimal projected cost)を被るかを決定する使用するステップで終了する。
本明細書では、本発明のこれらの態様及び他の態様をより詳細に説明する。
本発明をその特定の例示の実施の形態に関して説明し、それに応じて図面を参照する。
[好ましい実施の形態の詳細な説明]
本発明は、信頼性基準(すなわち、可用性及び確実性)を満たすストレージシステムを設計する方法を含む。一つの実施の形態では、本方法は、エンタープライズストレージシステムを設計するのに使用される。他の実施の形態では、本方法は、信頼性のあるワークグループストレージシステム又はデスクトップコンピュータ用の信頼性のあるストレージシステム等の他の信頼性のあるストレージシステムを設計するのに使用される。
エンタープライズ環境の一連の候補ストレージシステムの一つの実施の形態を図1に概略的に示す。これらの候補ストレージシステム100は、それぞれ、1次ストレージ102、及び、一連の2次ストレージシステム104から選択された特定の2次ストレージ、並びに、2次ストレージ技法、及び、適切ならば、この2次ストレージ技法の構成パラメータを備える。エンタープライズ環境では、1次ストレージ102は、通常、ディスクアレイ106を備える。通常、各ディスクアレイ106は、複数のディスクドライブ(図示せず)及び2つのコントローラ(図示せず)を備える。これら複数のディスクドライブ及び2つのコントローラは、ホットスワップ可能である。ホットスワップ可能な特徴によって、ディスクアレイ106の電源を切断することなく、且つ、ディスクアレイ106内の残りのコンポーネントのオペレーションを妨げることなく、ディスクドライブ又はコントローラを取り替えることが可能になる。多くの場合、ディスクアレイ106は、RAID5又はRAID10等のRAID(独立ディスク冗長アレイ)技法を使用して、ディスクドライブの1つ又は複数の故障に対する保護を行う。
一連の2次ストレージシステム104は、リモートミラー構成108及びローカルバックアップ構成110を備える。或いは、一連の2次ストレージシステム104は、ミラー構成及びバックアップ構成を備える。ミラー構成には、ローカルミラー構成及びリモートミラー構成が含まれる。バックアップ構成には、ローカルバックアップ及びリモートバックアップが含まれる。通常、リモートミラー構成108は、ディスクアレイ106をミラーリングするディスクアレイ112を使用する。しかしながら、ディスクアレイ112が、ディスクアレイ106に使用されるRAID技法よりも少ないディスク空間を使用するRAID技法を使用する場合、ディスクアレイ112が必要とするストレージは、ディスクアレイ106よりも少なくすることができる。たとえば、ディスクアレイ106がRAID10(すなわち、ミラーリング技法)を使用し、且つ、ディスクアレイ112がRAID5(すなわち、パリティ技法)を使用する場合、ディスクアレイ106に記憶されたデータ量を記憶するのに必要なディスクアレイ112は少なくなる。1つ又は複数のネットワークリンク114が、1次ストレージ102をディスクアレイ112に接続している。これら1つ又は複数のネットワークリンク114は、ストレージトラフィック(すなわち、仕事負荷)の帯域幅をディスクアレイ112に提供する。必要とされる帯域幅の量は、仕事負荷及び使用される特定のリモートミラーリング技法に依存する。
使用できるリモートミラーリング技法には、同期ミラーリング、非同期ミラーリング、及びバッチ非同期ミラーリングが含まれる。同期ミラーリングでは、データが1次ストレージ102及びリモートミラーの双方に記憶された時に、書き込みオペレーションが成功して完了する。良好な性能を得るために、この技法は、1次ストレージ102からリモートミラーへの帯域幅が高いこと、及び、1次ストレージ102とリモートミラーとの間の待ち時間が短い(すなわち、遅延が小さい)ことを必要とする。非同期ミラーリングでは、データは、1次ストレージ102へ書き込まれた順序でリモートミラーへ書き込まれるが、1次ストレージ102への書き込みオペレーションの完了とリモートミラーへの書き込みオペレーションの完了との間で、或る時間が経過する場合がある。この技法では、1次ストレージ102においてバッファ115が使用されて、仕事負荷が平均仕事負荷に平滑化される。バッチ非同期ミラーリングでは、データが収集されて、バッチでリモートミラーへ送信される。これらのバッチは、所定の期間にわたって収集される。この技法では、単一期間内に、或るデータが書き込まれ、次いで、変更された場合、変更されたデータのみがリモートミラーへ送信され、これによって、1次ストレージ102からリモートミラーへの帯域幅が保存される。
通常、ローカルバックアップ構成110は、テープバックアップを備える。このテープバックアップは、テープドライブ116及びテープ118を使用してバックアップを作成する。或いは、ローカルバックアップは、ディスクストレージ等の別のタイプのストレージを使用することもできる。テープドライブ116及びテープ118は、1つ又は複数のテープライブラリ120に配置することができる。テープライブラリ120は、テープ118の少なくとも一部を保持するためのラック122、及び、ラック122とテープドライブ116との間でテープ118を移動させるためのメカニズム(図示せず)を含む。多くの場合、ストレージボリュームのスナップショットを撮るか、又は、ストレージボリュームのイメージを凍結させ、次いで、そのスナップショット又はイメージを1つ又は複数のテープへコピーすることによって、バックアップは作成される。或いは、ストレージボリューム自体を凍結させて、ストレージボリュームをバックアップへ直接コピーすることによっても、バックアップを作成することができる。ローカルバックアップ構成110では、テープドライブ116は、スナップショット又はイメージからバックアップを作成するための帯域幅を提供する。たとえば、テープドライブ116のそれぞれが、同じ速度でデータを記録する場合、テープドライブ116の4つが、2つのテープドライブ116の2倍の帯域幅を提供する。
バックアップは、フルバックアップ又は増分バックアップとすることができる。或いは、バックアップは、圧縮差分等の他の或るタイプのバックアップとすることもできる。フルバックアップは、データセット全体のコピーである。増分バックアップは、累積増分バックアップ又は差分増分バックアップとすることができる。累積増分バックアップは、最も近時のフルバックアップ以後の変更されたデータをコピーする。差分増分バックアップは、あらゆる種類の最も近時のバックアップ以後の変更されたデータをコピーする。バックアップがローカルバックアップである場合、リモートヴォルト(remote vaulting)を含めて、サイトの故障をカバーすることができる。リモートヴォルトは、リモートヴォルトサイトへバックアップ(たとえば、フルバックアップ)の少なくとも一部を定期的に送信することを実施したものである。
本発明のストレージシステムを設計する方法の一つの実施の形態を図2のフローチャートとして示す。本方法200は、一連の候補ストレージシステムに決定変数を割り当てる第1のステップ202から開始する。決定変数のそれぞれは、単一の候補ストレージシステムを特定する。方法200は、第2のステップ204で終了する。この第2のステップ204は、決定変数を数理計画問題に使用して、候補ストレージシステムのいずれが可用性基準及び確実性基準を満たすと同時に近似最小計画コストを被るかを決定する。可用性は、所望の時(たとえば、回復時)にデータにアクセスできることの尺度である。確実性は、データ喪失がないことの尺度、又は、データ喪失の許容可能量(たとえば、回復時点)の指標である。数理計画問題は、制約条件と、仕事負荷について解法されると近似最小計画コストを提供する特定の候補ストレージシステムを提供する目標とを含む。数理計画問題を解法する目的は、近似最小計画コストを提供する特定の候補ストレージシステムを見つけることであるが、解は、実際には、最小計画コストを与える場合がある。換言すれば、本発明の状況では、「近似最小計画コスト」という用語は、「最小計画コスト」を含む。
好ましくは、数理計画問題は、変数が整数変数(すなわち、整数又はブール値を取る変数)及び連続変数を含む混合整数計画問題(mixed integer program)を含む。或いは、あまり好ましくないが、数理計画問題は、整数計画問題又は連続変数のみを使用する数理計画問題等の別の数理計画問題も含む。
数理計画問題、混合整数計画問題、及び整数計画問題という用語は、「数理計画法」の分野の範囲内に含まれることに留意されたい。この「数理計画法」は、制約条件及び目標が最適化問題をモデル化するものであり、解法されると、結果として近似最適解になるものである。この近似最適解は、実際には最適解になる場合がある。一般に、数理計画問題は、「ソルバ」と呼ばれる市販のソフトウェアパッケージを使用して解法される。ソルバの中には、数理計画法のモデリング言語であるAMPLで記述された数理計画問題を解法するように構成されたものがある。スプレッドシートの中には、Excel等のように、スプレッドシートとしてセットアップされた数理計画問題のソルバを含むものがある。
多くの場合、混合整数計画問題及び整数計画問題は、最適解ではなく近似最適解を見つける目的で解法される。この理由は、混合整数計画問題及び整数計画問題が、多くの場合、NP困難(hard)であるからである。「NP困難」という用語は、小さな問題サイズについて実現可能な期間内においてのみ正確な解を得ることができることを意味する。計算能力をより多く提供しても、正確な解を見つけることを期待できる問題サイズはわずかしか増加しない。したがって、小さな問題サイズのしきい値を超えるNP困難な問題を解法する場合、ソルバは、最適解ではなく近似最適解を探す。しかしながら、ソルバが実際に最適解を選択することには何の妨げもない。したがって、本発明の状況においては、近似最適解は最適解も包含する。
一つの実施の形態では、可用性基準及び確実性基準は、回復時間目標(RTO(Recovery Time Objective))及び回復時点目標(RPO(Recovery Point Objective))をそれぞれ含む。RTOは故障から回復する期間である。たとえば、故障が午後1時に発生し、且つ、RTOが10分である場合、故障からの回復は、午後1時10分に完了するはずである。RPOは、最悪の場合のデータ損失期間(たとえば、近時の更新)である。たとえば、故障が午後1時に発生し、且つ、RPOが30分である場合、最悪の場合、データは、回復時において午後12時30分のデータの状態に戻される。
別の実施の形態では、可用性基準及び確実性基準は、回復時間許容差又は回復時点許容差によってそれぞれ緩和することができるRTO及びRPOを含む。回復時間許容差及び回復時点許容差は、ソルバが、近似最適解を探している間に値を割り当てる変数である。このような実施の形態では、計画コストは、RTOペナルティコスト若しくはRPOペナルティコスト又は双方を被る。RTOペナルティコスト及びRPOペナルティコストは、回復時間ペナルティ率関数及び回復時点ペナルティ率関数をそれぞれ含む。一つの実施の形態では、RTOペナルティコストは、故障の尤度と回復時間許容差と回復時間ペナルティ率との積を含む。別の実施の形態では、RTOペナルティコストは、回復時間許容差と回復時間ペナルティ率との積を含む。一つの実施の形態では、RPOペナルティコストは、故障の尤度と回復時点許容差と回復時点ペナルティ率との積を含む。別の実施の形態では、RPOペナルティコストは、回復時点許容差を回復時点ペナルティ率倍にした積を含む。
回復時間ペナルティ率及び回復時点ペナルティ率は、定数とすることもできるし、それぞれ回復時間の関数又は回復時点の関数とすることもできることに留意されたい。たとえば、回復時間の関数としての回復時間ペナルティ率は、回復の最初の10分間は毎秒1,000ドルの値を取ることができ、その後、毎秒10,000ドルに増加させることができる。同様に、回復時点の関数としての回復時点ペナルティ率は、データ喪失の最初の1分間は毎秒5,000ドルの値を取ることができ、その後、毎秒20,000ドルに増加させることができる。
さらに別の実施の形態では、RTO及びRPOは0に設定される一方、RTOペナルティコスト及びRPOペナルティコストは、0よりも大きな実際の回復時間及び回復時点を有するストレージシステムになる。どのストレージシステムも、非ゼロの回復時間を有し、したがって、0のRTOを満たすことは不可能である。他方、故障に遭遇したがデータを喪失しないストレージシステムを構築することは可能である。したがって、0のRPOを設計要件にすることができる。
本発明の混合整数計画問題の一つの実施の形態は、入力値、決定変数、制約条件、及び目標を備える。一般に、入力値には、実行時入力値及び事前に入力された入力値が含まれる。実行時入力値は、特定のユーザ、グループ、又はエンタープライズに特有の値である。事前に入力された入力値は、一連の候補ストレージシステムをモデル化する、より一般的な入力値である。
どのストレージ環境でも、実行時入力値は、好ましくは、仕事負荷入力値を含む。エンタープライズ環境では、実行時入力値は、RTO及びRPOを含むこともできるし、RTO、RPO、回復時間ペナルティ率、及び回復時点ペナルティ率を含むこともできる。或いは、エンタープライズ環境では、RTO及びRPOが、デフォルトで0等の或る所定の値となることを許容して、RTO及びRPOを入力しないこともできる。デスクトップコンピュータ用等の他の環境では、ペナルティ率の評価が、エンタープライズ環境におけるこのような評価よりも難しい場合がある。したがって、他の環境では、実行時入力値は、RTO及びRPOを含むが、回復時間ペナルティ率及び回復時点ペナルティ率を含まない可能性がある。ただし、このような環境において、ペナルティ率の使用を妨げるものは何もない。どの環境でも最低限、入力値は、RTO又は回復時間ペナルティ率のいずれか、及び、RPO又は回復時点ペナルティ率のいずれかを含む。
仕事負荷入力値は、データ容量及びストレージ更新速度を含む。好ましくは、ストレージ更新速度は、平均更新速度、バースト乗数、及び固有更新速度として分類される。平均更新速度とバースト乗数との積は、ピーク更新速度を提供する。固有更新速度は、フォームウィンドウ継続期間(form window duration)及び固有更新速度の一続きのタプルである。或いは、ストレージ更新速度は、平均更新速度若しくはピーク更新速度又は固有更新速度として分類することもできる。
好ましくは、仕事負荷入力値は、できるだけ環境に特有のものとすべきである。たとえば、2次ストレージが特定のエンタープライズ用に設計されている場合、仕事負荷入力値は、その特定のエンタープライズ用の仕事負荷をモデル化すべきである。或いは、特定の環境の仕事負荷情報がない場合には、デフォルト値を使用することもできる。たとえば、実行時において、特定の環境をモデル化すると予想される特定のデフォルト値を選ぶことができるように、デフォルト値のライブラリが利用可能にされる場合がある。
一般に、事前に入力された入力値は、候補ストレージシステム及び故障のシナリオをモデル化するパラメータを含む。たとえば、事前に入力された入力値は、1次ストレージ、故障のシナリオ、2次ストレージ、及びスペア資源をモデル化する入力値を含むことができる。もちろん、これらの入力値は、実行時入力値が事前に入力されている場合があるのと同じように、実行時に入力又は調整することができる。
1次ストレージ入力値は、データストレージユニットの容量、データストレージユニットの最大リロード速度(maximum reload rate)、及びデータストレージユニットの支出コストを含む。
一般に、故障のシナリオのそれぞれは、故障の範囲、脅威カテゴリー(threat category)、及び故障の尤度を含む。一つの実施の形態では、故障の範囲は、故障がディスクアレイのコンポーネントに影響を与えるのか、ディスクアレイ自体に影響を与えるのか、1次ストレージサイトに影響を与えるのか、それとも1次ストレージサイトを含む領域に影響を与えるのかを示す。一つの実施の形態では、脅威カテゴリーは、故障がデータ損失の故障であるのか、それともデータ破損の故障であるのかを示す。一般に、前者は、ハードウェアの故障時又はサイトの故障時に発生する。後者は、多くの場合、欠陥のあるソフトウェア、欠陥のあるファームウェア、ウィルス、又は人間のエラーによって引き起こされる。故障の尤度は、1年等の或る期間内における故障の確率である。
2次ストレージ入力値は、2次ストレージの1つ又は複数のタイプ(たとえば、リモートミラーリング若しくはローカルバックアップ又は双方)を含む。リモートミラーリングでは、2次ストレージ入力値は、好ましくは、ネットワークリンク帯域幅及びネットワークリンクコスト、並びに、適切ならば、非同期ミラーリングの最大バッファ(キャッシュ)サイズ及びバッチ非同期ミラーリングのバッチウィンドウサイズ等、特定のリモートミラーリングカテゴリーの入力値を含む。或いは、リモートミラーリングでは、ネットワークリンク帯域幅は、より一般的には、帯域幅ユニット及び帯域幅ユニットのコストとして指定することができる。或いは、非同期バッチミラーリングでは、バッチウィンドウサイズは、連続変数として実施することができる。
ローカルバックアップでは、2次ストレージ入力値は、好ましくは、ローカルバックアップカテゴリー、テープドライブ記録速度、テープ容量、並びにテープドライブ及びテープの支出コスト、並びに、適切ならば、フルバックアップの頻度の入力値及び増分バックアップの頻度の入力値を含む。或いは、ローカルバックアップでは、テープドライブ記録速度及びテープ容量は、より一般的には、帯域幅特性及び容量特性として指定することもできる。
リモートバックアップでは、2次ストレージ入力値は、ネットワークリンク帯域幅及びネットワークリンクコスト又は帯域幅ユニット及び帯域幅ユニット当たりのコストをさらに含む。
スペア資源オプション入力値は、スペア資源オプションを構成する時刻及びスペア資源オプションの支出コストを含む。スペア資源オプションは、ホット資源(hot resource)オプション、未構成資源(un-configured resource)オプション、占有資源オプション、及びナン(none)として分類することができる。ホット資源オプションは、使用の準備ができている資源を保持する。未構成資源オプションは、資源が構成される必要があることを意味する。占有資源オプションは、他のタスクから資源を解放するために交渉を行わなければならないことを意味する。また、「ナン」は、スペア資源を取得(たとえば、購入又は賃借)して構成しなければならないことを示す。占有資源オプション及び未構成資源オプション等のスペア資源オプションのいくつかのタイプは組み合わせることができる。
決定変数は、2次ストレージオプション(すなわち、候補ストレージシステム)、帯域幅デバイス(たとえば、ネットワークリンク、テープドライブ及びテープ、又は帯域幅ユニット)、並びに、スペア資源オプションをモデル化する。
制約条件は、2次ストレージ選択制約条件、スペア資源選択制約条件、帯域幅制約条件、リロード制約条件、回復時間制約条件、及び回復時点制約条件を含む。
好ましくは、2次ストレージ選択制約条件は、唯一の候補2次ストレージシステムが一連の候補2次ストレージシステムから選択されることを要求する。たとえば、2次ストレージ選択制約条件は、候補ストレージシステムが、一連のリモートミラーリング構成から、又は、一連のバックアップ構成から、又は、一連のリモートミラーリング構成とバックアップ構成とを組み合わせたものから選ばれることを要求する場合がある。或いは、2次ストレージ選択制約条件は、候補ストレージシステムが、複数の2次ストレージシステムのタイプのそれぞれから選択されることを必要とする場合もある。たとえば、2次ストレージ選択制約条件は、リモートミラーリング構成及びローカルバックアップ構成が選択されることを要求する場合がある。
スペア資源選択制約条件は、唯一のスペア資源オプションが一連のスペア資源オプションから選択されることを要求する。
帯域幅制約条件は、仕事負荷を満たすのに十分な帯域幅があることを要求する。リモートミラーリングでは、帯域幅制約条件は、選択された特定のリモートミラーリング構成の状況において仕事負荷を満たすのに十分なネットワークリンク又はネットワーク帯域幅ユニットがあることを要求する。たとえば、同期ミラーリングでは、帯域幅制約条件は、平均更新速度をバースト乗数倍したものを取り扱うのに十分な帯域幅があることを要求する。ローカルバックアップでは、帯域幅制約条件は、バックアップ期間(すなわち、バックアップウィンドウ)内にバックアップを作成するのに十分なバックアップ資源があることを要求する。たとえば、ローカルバックアップの帯域幅制約条件は、バックアップウィンドウ内でバックアップ(たとえば、フルバックアップ若しくは増分バックアップ又は圧縮差分)を作成するのに十分な個数のテープドライブ及びテープがあることを要求する場合がある。或いは、ローカルバックアップの帯域幅制約条件は、バックアップウィンドウでバックアップを作成するのに十分な帯域幅特性及び容量特性があることを要求する場合がある。
リロード制約条件は、2次ストレージから1次ストレージへの帯域幅が1次ストレージのリロード速度を超えないことを要求する。
好ましくは、回復時間制約条件は、RTOを超えないことを含む。或いは、回復時間制約条件は、回復時間許容差がソルバによって値を割り当てられる変数である場合に、RTOと回復時間許容差との合計を超えないことを含む。或いは、回復時間制約条件は、回復時間許容差を超えない(すなわち、RTOが0の値を有する)ことを含む。
好ましくは、回復時点制約条件は、RPO(たとえば、近時のデータ損失期間)を超えないことを含む。或いは、回復時点制約条件は、回復時点許容差がソルバによって値を割り当てられる変数である場合に、RPOと回復時点許容差との合計を超えないことを含む。或いは、回復時点制約条件は、回復時点許容差を超えない(すなわち、RPOが0の値を有する)ことを含む。
好ましくは、目標は、支出コストとペナルティコストとの合計を最小にすることを含む。或いは、目標は、支出コストの合計を最小にすることを含む。一つの実施の形態では、支出コストは、2次ストレージ選択の支出コスト及びスペア資源オプションの支出コストを含む。別の実施の形態では、支出コストは、1次ストレージの支出コストもさらに含む。ペナルティコストは、回復時間ペナルティコスト及び回復時点ペナルティコストを含む。好ましくは、回復時間ペナルティコストは、故障の尤度と回復時間許容差と回復時間ペナルティ率との積を含む。或いは、回復時間ペナルティコストは、回復時間許容差と回復時間ペナルティ率との積、又は、他の或る関数を含む。好ましくは、回復時点ペナルティコストは、故障の尤度と回復時点許容差と回復時点ペナルティ率との積を含む。或いは、回復時点ペナルティコストは、回復時点許容差と回復時点ペナルティ率との積、又は、他の或る関数を含む。回復時間ペナルティ率及び回復コストペナルティ率は、定数とすることもできるし、それぞれ回復時間及び回復時点の関数とすることもできる。
一つの実施の形態によれば、本発明のストレージシステムを設計する方法200の第2のステップ204の一続きのインスタンス化(instantiation)は、解空間(たとえば、3次元空間)をマッピングするのに使用される。一つの実施の形態では、解空間は、回復時間対回復時点対支出コストを含む。別の実施の形態では、解空間は、回復時間ペナルティ率関数対回復時点ペナルティ率関数対総コスト(すなわち、支出コスト及びペナルティコストの合計)を含む。さらに別の実施の形態では、解空間は、回復時間、回復時点、回復時点ペナルティ率関数、回復時点ペナルティ率関数、及び総コストの5次元空間を含む。解空間は、解空間全体又はその一部を描写することができる。
一つの実施の形態によれば、第2のステップ204の一続きのインスタンス化は、複数の最高性能(top performing)の候補ストレージシステムを特定するのに使用される。
一つの実施の形態によれば、本発明のストレージシステムを設計する方法200は、新しいストレージシステムを設計するのに使用される。別の実施の形態によれば、本発明のストレージシステムを設計する方法200は、既存のストレージシステムを徐々に改善するのに使用される。この実施の形態によれば、既存のシステムが受ける実際の仕事負荷が数理計画問題に使用されて、ストレージシステムが徐々に改善される。既存のストレージシステムを徐々に改善しようとする場合、解空間を、容易且つ効率的に構成できるストレージシステムに限定することが有益な場合がある。換言すれば、既存のストレージシステムがリモートミラーリングを使用するが、ローカルバックアップを使用しない場合、その解空間をリモートミラー構成に限定することが有益な場合がある。その結果、既存のリモートミラーリングハードウェアの少なくともいくつかを利用することができ、ローカルバックアップハードウェアを購入してインストールする必要がなくなる。
本発明の混合整数計画問題の定式化の例示の一つの実施の形態は、数組の離散変数、パラメータ(すなわち、入力値)、導出パラメータ、決定変数、導出変数、目標、及び制約条件を含む。
この定式化によって、一組のデータ保護モデル及び回復選択肢が得られて、各技法についての一連のパラメータ設定を含めて解空間が探索され、各候補解についての支出コスト、最悪の場合の回復時間、及び最悪の場合のデータ損失期間が予想される。定式化は、同期プロトコル、非同期プロトコル、及びバッチ非同期プロトコルを使用するリモートミラーリング、並びに、リモートヴォルトを有するテープバックアップを考慮する。回復は、1次ストレージサイトにおける喪失データの復元を通じて達成される。各モデルは、一組の入力パラメータ及びそれらの値、一組の出力パラメータ及びそれらの有効な設定範囲、並びにそれらのパラメータを対象となる尺度に関係付ける方程式を定義する。異なるシステムコンポーネントは、異なるモデルパラメータを供給することによってモデル化することができ、新しいデータ保護技法は、新しいモデルの追加を通じて組み込むことができる。
解空間を削減するために、バックアップ間隔及びバッチ非同期リモートミラーリング方式のバッチ間隔等、一定の連続パラメータの値が量子化される。数組の離散変数が、これらの量子化された値を列挙する。数組の離散変数の一つの実施の形態を表1(図3)として提供する。これら数組の離散変数は、リモートミラーリングタイプ、時間間隔タイプ、バックアップサイクルタイプ、スペア資源のステータスタイプ、及び故障の範囲を含む。或いは、離散変数の1つ又は複数は、連続変数と取り替えることもできる。
この例示の実施の形態では、リモートミラーリングタイプは、同期ミラーリング(sync)、書き込み順序保存(write-order preserving)非同期ミラーリング(async)、及び書き込み吸収(write absorption)を有するバッチ非同期ミラーリング(asyncB)を含む。より略式には、これらのリモートミラーリングタイプは、本明細書では、それぞれ同期ミラーリング、非同期ミラーリング、及びバッチ非同期ミラーリングと呼ばれる。
時間間隔タイプは、或る間隔にわたって更新を蓄積するデータ保護技法に使用される一連の時間間隔又はウィンドウを含む。表1(図3)で特定された時間間隔は、一組のこのような時間間隔の特定の実施の形態である。
バックアップサイクルタイプは、一連のバックアップサイクルを含む。表1(図3)で特定されたバックアップサイクルタイプは、一組のこのようなバックアップサイクルの一特定の実施の形態である。これらは、フルバックアップ単独(cycle0)、フルバックアップ後に6回の増分バックアップが続くもの(cycle6)、フルバックアップ後に13回の増分バックアップが続くもの(cycle13)、及びフルバックアップ後に27回の増分バックアップが続くもの(cycle27)を含む。表1で特定されたバックアップサイクルタイプでは、増分バックアップは、累積増分バックアップである。差分増分バックアップを含む他のバックアップサイクルも、バックアップサイクルタイプに含めることができる。24時間ウィンドウでは、表1で特定されたサイクルタイプは、週に1度のフルバックアップ、2週間に1度のフルバックアップ、及び月に1度のフルバックアップに概ね対応し、累積増分バックアップが散在している。
スペア資源のステータスタイプは、一連のスペア資源オプションを含む。表1(図3)で特定されたスペア資源のステータスタイプは、スペア資源オプションの一特定の実施の形態である。ここでは、スペア資源オプションは次のものを含む。すなわち、資源が使用準備できていること(hot)、資源が構成されることのみ必要としていること(unconfig)、他のタスクからの資源を解放のため交渉を行わなければならず、資源がスクラブ(scrub)されなければならないこと(occupied)、資源解放を交渉しなければならず、資源がスクラブされて構成されなければならないこと(occUnconfig)、及びスペア資源が利用可能でないこと(none)を含む。
この例示の実施の形態で考慮される故障の範囲は、1次ディスクアレイ(array)の故障及び1次ストレージサイトのサイト災害(site)である。
パラメータは入力データを表し、導出パラメータは入力データから計算される。この例示の実施の形態では、パラメータの単位(たとえば、コストについて、米国ドル($)、バイト(B)、秒(sec)、又は年(yr))が示される。しかし、これらの値は、便宜上、代替的な単位(たとえば、ギガバイト(GB)又は時間(hr))で表される場合がある。
この例示の実施の形態のパラメータ及び導出パラメータを、以下では、ビジネス要件、仕事負荷、1次ストレージ、リモートミラーリング、テープバックアップ、及びスペア資源オプションについて説明する。
ビジネス要件パラメータを表2(図4)にリストアップする。ビジネス要件パラメータは、ターゲット回復時間目標(targetRTO)、ターゲット回復時点目標(targetRPO)、ターゲット回復時間目標違反の支出ペナルティ率(punavail)、及びターゲット回復時点目標違反の損失ペナルティ率(ploss)を含む。ターゲットRTO(targetRTO)は、故障とデータが回復される時点との間の好ましい最大許容可能経過時間を指定する。指定された支出ペナルティ率がない場合、ターゲットRTO(targetRTO)が要件になる。この例示の実施の形態では、支出ペナルティ率が指定されていない場合、支出ペナルティ率は、デフォルトで、回復時間許容差に0の値を割り当てることをソルバに余儀なくさせる高い値になる。この例示の実施の形態では、回復時間許容差は、ターゲットRTO違反とも呼ばれる。ターゲットRTO(targetRTO)は、数秒から数日に及ぶことができる。
ターゲットRPO(targetRPO)は、近時の更新が喪失される場合がある、好ましい最大許容可能時間ウィンドウを指定する。ターゲットRPO(targetRPO)は、0(損失が許容されない)から数日又は数週間に及ぶことができる。指定された損失ペナルティ率がない場合、ターゲットRPOが要件となる。この例示の実施の形態では、損失ペナルティ率が指定されない場合、損失ペナルティ率は、デフォルトで、回復時点許容差に0の値を割り当てることをソルバに余儀なくさせる高い値になる。この例示の実施の形態では、回復時点許容差は、ターゲットRPO違反とも呼ばれる。
ターゲットRTO違反の支出ペナルティ率(punavail)は、サービス中断の単位時間当たりのコストの基準値である。ターゲットRPO違反の損失ペナルティ率(ploss)は、喪失された更新の単位時間当たりのコストの基準値である。定式化の一インスタンス化は、ペナルティ率を伴わずにターゲット目標を使用することができる。定式化の別のインスタンス化は、ペナルティ率と共にターゲット目標を使用することができる。定式化のさらに別のインスタンス化は、ターゲット目標を伴わずにペナルティ率を使用することができる。
仕事負荷パラメータを表3(図5)にリストアップする。仕事負荷パラメータは、仕事負荷データオブジェクト容量(wkldCapacity)、平均更新速度(avgUpdateRate),短期バースト乗数(burstMultiplier)、及びウィンドウ継続期間にわたる固有更新速度(<duration,uniqueUpdateRate>)を含む。データ信頼性設計は、ストレージの仕事負荷の特性の影響を受けやすい。これらの特性は、既存のシステムから測定することもできるし、人又はツールが既知の仕事負荷のレパートリーから見積もることもできる。これらの設計問題を扱うのに既存の性能プロビジョニングツール(performance provisioning tool)を使用できるので、データ信頼性の解の選択に影響を与えない仕事負荷の特性は無視される。ほとんどのデータ保護方式は、平均更新速度(avgUpdateRate)の影響を受けやすい。この平均更新速度は、間隔の長さによって分割された所与の間隔にわたる更新のボリュームである。同期ミラーリングの解は、書き込みの短期ピーク対平均バースト性(short-term peak-to-average burstiness)の影響も受けやすい。この書き込みの短期ピーク対平均バースト性は、通常、3〜10×長期平均書き込み率である。或る間隔にわたって変更を蓄積する技法(たとえば、増分テープバックアップ)は、書き換えられたデータに対するこれまでの更新が廃棄された後の更新速度である、仕事負荷の固有更新速度の影響をより受けやすい。蓄積間隔が長いほど、上書きの時間を多くすることが可能になる。したがって、上書きは、多くの場合、より低い固有更新速度を有する。この率は、<間隔継続期間,固有更新速度>の形の一続きのタプルによってモデル化される。
定式化は導出仕事負荷パラメータを含む。この導出仕事負荷パラメータは、ウィンドウ継続期間と固有更新速度との積である。これは、所与の継続期間の固有の更新の全サイズ又は全容量を、バイトを単位にして提供する。これは、
uniqueCapacity=duration*uniqueUpdateRate
によって与えられる。
この例示の実施の形態では、故障の範囲(f)について、故障の尤度(failureLikelihood)という単一の故障パラメータがある。1年につき2つ以上のインシデントの故障の尤度はないと仮定すると、1年における故障の尤度(failureLikelihood)は、値域[0,1]内の小数(fraction)として表される。
故障は、データ損失及びデータ破損を含むいくつかの脅威カテゴリーにグループ化することができる。データ損失脅威によって、データの喪失が引き起こされる。これらのデータ損失脅威には、建物の火災等、データストレージデバイス自体のハードウェア故障、すなわち、包括的な故障が含まれる。近時に書き込まれたデータは、十分に保護されたストレージに伝播されていない場合がある(たとえば、不揮発性OSバッファにまだ存在する場合もあるし、リモートサイトへまだ伝播されていない場合もある)ので、多くの場合、このような故障に対してより脆弱である。データ破損脅威によって、データは、使用できない形に変更される。データ破損脅威には、欠陥のあるソフトウェア、欠陥のあるファームウェア、及びウィルスが含まれる。この例示の実施の形態は、1次ストレージサイトの災害や1次ストレージディスクアレイの故障等の1次コピーのデータ喪失事象に焦点を当てる。データ破損脅威及びアクセス不能脅威は、1次ストレージコピーの喪失にマッピングすることができる。
この例示の実施の形態では、1次ストレージは、RAID10(ストライプ化ミラー)を使用してデータの1次コピーを記憶する1つ又は複数のディスクアレイを備える。ディスクアレイは、容量の上限(バイト)及びデータを回復できる速度(バイト/s)を有するものとしてモデル化される。この定式化は、1次ストレージアレイ又は1次ストレージサイトの完全な故障のみを考慮する。ディスクアレイは、内部の単一のコンポーネントの故障からは保護されるものと仮定する。この例示の実施の形態では、データセット全体が同じ方法で保護される。別の実施の形態では、異なるストレージボリュームは、異なる扱いを受けることができる。
ディスクアレイのコストモデルは、アレイのケース/筐体のコスト、冗長フロントエンドコントローラ(キャッシュを含む)のコスト、高性能アレイバックエンドコントローラのコスト、ディスクドライブ及びディスクドライブが実装されるトレイのコスト等の細部を捉える。このモデルは、一定の設備コストに、容量と共に拡大縮小する可変のコストを加えたものを使用することによって、床面積、電力、冷却、及びオペレーションのコストを見積もる。すべての機器の設備投資コストは、償却期間にわたって償却される。この償却期間は、機器の寿命であるとみなされる。
ディスクアレイパラメータを表4(図6)にリストアップする。ディスクアレイパラメータは、各アレイのディスクの最大個数(maxDisks)、1つのディスクドライブあたりの容量(diskCapacity)、最大ディスクアレイリロード速度(arrayReloadBW)、ディスクアレイの筐体の支出コスト(enclosureCost)、1つのディスク当たりの支出コスト(diskCost)、設備の一定の支出コスト(fixedFacilitiesCost)、設備の可変支出コスト(varFacilitiesCost)、及び設備投資コストが償却される期間(depreciationPeriod)を含む。
導出ディスクアレイパラメータの方程式の一つの実施の形態を図7として提供する。導出ディスクアレイパラメータは、ディスクアレイ容量(arrayCapacity)、ディスクアレイの個数(numDiskArrays)、ディスクの個数(numDisks)、並びに、ディスクアレイ及び設備の償却された支出コスト(primaryCost)を含む。ディスクアレイ容量(arrayCapacity)は、全ディスクアレイ容量をバイトで提供する。ディスクアレイの個数(numDiskArrays)は、仕事負荷の1次コピーに必要なディスクアレイの総数を提供する。ディスクの個数(numDisks)は、仕事負荷の1次コピーに必要なディスクの総数を提供する。ディスクアレイ及び設備の償却された支出コスト(primaryCost)は、1次コピーディスクアレイストレージ及び設備の償却された全支出コストを$/yrで提供する。
ディスクアレイの個数(numDiskArrays)、ディスクの個数(numDisks)、並びに、ディスクアレイ及び設備の償却された支出コスト(primaryCost)の導出ディスクアレイパラメータの方程式における係数2は、1次ストレージに使用されるRAID10(すなわち、ミラーリング技法)を考慮したものである。RAID5等のパリティ技法が1次ストレージに使用される場合、係数2は、係数n/(n−1)に取り替えられる。ここで、nは、1つの冗長グループ当たりのディスクの個数である。
リモートミラーリングパラメータを表5(図8)にリストアップする。リモートミラーリングは、分離されたコピーをリモートミラーサイトの1つ又は複数のディスクアレイに保持することによって、1次ストレージの喪失からの保護を行う。この例示の実施の形態では、リモートミラーは、1次ストレージのコピーを備える。この1次ストレージは、RAID10を使用するディスクアレイストレージである。リモートミラーリングパラメータは、バッファサイズ(mirrorCacheCapacity)、非同期バッチウィンドウのタイプ(w(M)∈W(M))、リンク帯域幅(linkBW)、リンクの個数の上限(linksMax)、及び1つのリンク当たりの支出コスト(linkCost)を含む。バッファサイズ(mirrorCacheCapacity)は、書き込み順序保存非同期ミラーリングを円滑にするためのバッファのサイズである。非同期バッチウィンドウのタイプ(w(M)∈W(M))は、書き込み吸収を有するバッチ非同期ミラーリングのバッチウィンドウのタイプである。
導出リモートミラーリングパラメータの方程式の一つの実施の形態を図9A、図9B、及び図9Cに提供する。図9Aは、同期ミラーリングの導出パラメータの方程式を提供する。同期ミラーリングの導出パラメータは、ネットワークリンクの個数の下限(linksMinsync)及び0の潜在的データ喪失(dataLosssync,f)を含む。同期ミラーリングでは、リモートミラーは、書き込みが1次ストレージで完了する前に各書き込みを受信して適用する。この方式は、良好な性能を得るために、1次サイトとリモートミラーサイトとの間の待ち時間が小さい(たとえば、極めて接近している)ことを必要とするが、1次ストレージが故障した場合、データは喪失されない。ネットワークリンクの個数の下限(linksMinsync)は、短期バースト書き込み帯域幅をサポートしなければならない。
図9Bは、書き込み順序保存非同期ミラーリングの導出パラメータの方程式を提供する。書き込み順序保存非同期ミラーリングの導出パラメータは、ネットワークリンクの個数の下限(linksMinasync)及び潜在的データ喪失期間(dataLossasync,f)を含む。書き込み順序保存非同期ミラーリングは、(書き換えを合体させずに)すべての1次書き込みを、ネットワークリンクが許す限り高速でリモートミラーへ伝播する。更新は、双方のサイトで同じ順序で適用されるが、リモートミラーへの更新は遅れる場合がある。この非同時性は、20〜30キロメートルのサイト間距離を超えたフォアグラウンド仕事負荷の性能を改善することができるが、1次ストレージが故障した場合、更新は喪失される場合がある。1次ストレージは、仕事負荷について観察される最悪の場合の更新バーストを平滑化するのに十分大きな書き込みバッファを備えて構成される。その結果、リンクは、長期平均(非固有)更新速度をサポートするようにプロビジョニングされる。リモートミラーに転送されていない更新は、1次ストレージが故障した時に危険にさらされる。データ喪失の最悪の場合の時間ウィンドウは、書き込みバッファを満たすか又は枯渇させるのに要する時間によって与えられる。書き込みバッファの全内容は、故障時に喪失される場合がある。
図9Cは、書き込み吸収を有するバッチ非同期ミラーリングの導出パラメータの方程式を提供する。このバッチ非同期ミラーリングの導出パラメータは、ネットワークリンクの個数の下限(linksMinasyncB,w(M))及び潜在的データ喪失期間(dataLossasyncB,w(M),f)を含む。バッチ非同期ミラーリングは、同じデータに繰り返される書き込みを合体させることによって帯域幅コストを削減する。更新は、1次ストレージのバッチに蓄積され、リモートミラーへ定期的に伝播される。リモートミラーは、更新の各バッチを個々に(atomically)適用する。バッチの境界は、一定の時間間隔で宣言され、1分から24時間に及ぶ。リンク帯域幅は、バッチ間隔にわたる最悪の場合の固有更新速度をサポートしなければならない。潜在的データ喪失は、2つの遅延したバッチ(1つは蓄積であり、1つは2次への輸送)のサイズである。したがって、最悪の場合の喪失ウィンドウは、バッチ間隔の2倍として近似される。
テープバックアップパラメータを表6(図10)にリストアップする。テープバックアップパラメータは、テープ容量(tapeCapacity)、テープドライブ速度(tapeDriveBW)、テープライブラリにおけるテープドライブの最大個数(tapeDrivesMax)、テープライブラリにおけるテープの最大個数(tapesMax)、フルバックアップウィンドウのタイプ(w(F)∈W(F))、増分バックアップウィンドウのタイプ(w(I)∈W(I))、1サイクルにおける増分バックアップの回数(cycleCount)、サイト外のテープヴォルトからテープを取り出す時間(RTvault)、テープライブラリ筐体の支出コスト(tapeLibraryCost)、テープドライブの支出コスト(tapeDriveCost)、テープカートリッジの支出コスト(tapeCost)、テープヴォルトの一定の支出コスト(fixedVaultCost)、テープヴォルトへの輸送の支出コスト(vaultPerShipmentCost)、及び1年当たりのテープヴォルトへの輸送回数(numVaultShipments)を含む。
テープライブラリ筐体の支出コスト(tapeLibraryCost)は、ケース、媒体スロット、及びテープカートリッジを移動させるためのメカニズムのコストを含むが、テープのコストもテープドライブのコストも含まない。
バックアップは、4時間から48時間に及ぶ一定間隔で行われるものとしてモデル化される。定期的なフルバックアップには、オプションとして、累積増分バックアップが散在する。累積増分バックアップは、最後のフルバックアップ以後に変更されたデータのみをコピーする。たとえば、6日、13日、又は27日の増分サイクルカウントを有する24hrのバックアップ間隔は、1日に1回の増分バックアップが散在した週に1度のフルバックアップ、2週間に1度のフルバックアップ、及び月に1度のフルバックアップに概ね対応する。
週に1度のバックアップサイクルの一つの実施の形態を図11に概略的に示す。バックアップサイクル1100は、1回のフルバックアップ1102及び6回の増分バックアップ1104を含む。フルバックアップ1102は、ストレージボリューム1108のスナップショット1106を作成することによって開始する。スナップショット1106は、スナップショット1106が撮られる時のストレージボリューム1108のコピーである。フルバックアップ1102は、スナップショット1106をテープ1110にコピーする。時間が進むにつれて、ストレージボリューム1108は更新1111を受け取る。第1の増分バックアップ1104Aは、ストレージボリューム1108の第2のスナップショット1112を作成することによって開始する。増分バックアップ1104Aは、フルバックアップ1102のスナップショット1106がテープ1114に撮られた時以後に変更されたデータをコピーする。
バックアッププロセスは、1次データの一貫性のある読み出し専用スナップショットを生成し、次いで、テープへのバックアップ(バックアップがフルであろうと増分であろうと)のソースとしてそのスナップショットを使用する。スナップショットは、空間効率の良い書き込み時コピー技法を使用して撮ることもできるし、ローカルミラーを分離して、バックアップが完了した後にそのローカルミラーを1次コピーと同期させることによって撮ることもできる。空間効率の良い増分スナップショットに必要なディスク空間は、平均固有更新速度及びバックアップ間隔から求められる。各バックアップは、次のバックアップが開始する前に終了しなければならず、間隔継続期間に等しいバックアップウィンドウが有効に画定される。
テープバックアップの導出パラメータの方程式の一つの実施の形態を図12に提供する。テープバックアップの導出パラメータは、テープドライブの個数の下限(tapeDrivesMink,w(F),w(I))、フルバックアップに必要なテープドライブの最小個数(tapeDrivesMinFullw(F))、増分バックアップに必要なテープドライブの最小個数(tapeDrivesMinIncrk,w(F),w(I))、保持されたテープの個数(numTapesk,w(F),w(I))、フルバックアップに必要なテープの個数(numTapesFull)、ディスクアレイのフルバックアップに必要なテープの個数(numTapesArrayFull)、1サイクルにおける増分バックアップに必要なテープの個数(numTapesIncrk,w(F),w(I))、最大増分バックアップに必要なテープの個数(numTapesMaxIncrk,w(F),w(I))、ディスクアレイの最大増分バックアップに必要なテープの個数(numTapesArrayMaxIncrk,w(F),w(I))、アレイの故障のデータ損失期間(dataLossk,w(F),w(I),array)及びサイトの故障のデータ損失期間(dataLossk,w(F),w(I),site)を含む。
テープドライブの個数の下限(tapeDrivesMink,w(F),w(I))は、そのウィンドウ内で各バックアップを完了するのに十分なテープドライブを提供する。このウィンドウは、フルバックアップに必要なテープドライブの最小個数(tapeDrivesMinFullw(F))及び増分バックアップに必要なテープドライブの最小個数(tapeDrivesMinIncrk,w(F),w(I))のうちの大きい方である。
テープは、単一のフルバックアップサイクルの間、保持される。単一のフルバックアップサイクルは、最後のフルバックアップ及びすべての後続の増分バックアップを含む。各フルバックアップは、前のフルバックアップが完了できなかった場合に、前のフルバックアップのテープではなく、新たな一組のテープに書き込まれる。フルバックアップが完了すると、前のフルバックアップのテープはヴォルトに送信され、ヴォルトのテープは、1次サイトに戻されリサイクルされる。テープは、オペレータのエラーに素早く対応するのに必要とされる場合、この時まで1次ストレージサイトに保持される。したがって、保持されたテープの個数(numTapesk,w(F),w(I))は、4組のフルバックアップテープを含む。すなわち、最後のフルバックアップ用の一組のテープ、(古いフルバックアップを消去することなく、新たなフルバックアップの完了の成功を確実にするための)新たなフルバックアップ用の一組、リモートテープヴォルト用の一組のテープ、及び、ローカルサイトとリモートサイトとの間で輸送中にある最後の一組を含む。
1サイクル中のすべての増分バックアップに必要なテープの個数は、各増分バックアップに使用されたテープの個数を合計することによって計算される。各バックアップは新たなテープで開始すると仮定される。
1次ディスクアレイの故障は、故障時に進行中のあらゆるバックアップを破壊する場合があり、おそらく、現在の(蓄積)バックアップ間隔及び前の(伝播)バックアップ間隔の双方からすべての更新が喪失される。全体の間隔が、少なくとも増分間隔と同程度の長さであると仮定すると、最悪の場合のデータ喪失期間(dataLossk,w(F),w(I),array)は、フルバックアップ間隔と増分バックアップ間隔との合計となる。
1次ストレージサイトの災害の場合、新たなフルバックアップが完了する直前で、且つ、古いフルバックアップがサイト外に搬出される直前にサイトが破壊された場合に、最悪の場合のデータ喪失期間(dataLossk,w(F),w(I),site)が発生する。この場合、ヴォルトのデータは、フルバックアップサイクル継続期間の2倍に、最新のフルバックアップの間隔を加えた分、時期の遅れたものとなる。
スペア資源オプションのパラメータを表7(図13)にリストアップする。スペア資源オプションのパラメータは、スペア資源が利用可能であることを特定する時間(tidentify)、スペア資源を構成する時間(tconfigure)、スペア資源をスクラブする時間(tscrub)、スペア資源を求めて交渉する時間(tnegotiate)、スペアディスクアレイストレージ及び設備の支出コスト(spareCost)、並びに共有スペア資源のディスカウント率(spareDiscount)を含む。
スペア資源オプションの導出パラメータの方程式の一つの実施の形態を図14に提供する。1次ストレージの復元は、2次データコピーが利用可能になり、且つ、十分なターゲットディスクアレイの準備ができるとすぐに開始することができる。スタンバイ資源が利用可能である場合、復元は、ほぼ即座に開始することができる。スタンバイ資源が利用可能でない場合、資源を見つけるか又は獲得して、資源が別の目的で使用中の場合は資源を枯渇させ、必要に応じて資源を(再)構成し、且つ、資源を(再)初期化(フォーマット)しなければならない。この遅延を最小にするために、サイトは、多くの場合、さまざまな準備状態にあるスタンバイ機器を保持する。この定式化によって、さまざまなスペア資源オプションがモデル化される。すべての場合において、モデルは、どのスペア資源も、最終的には、新たな機器に取り替えられるものと仮定し、この取り替えコストを方程式から取り除いている。
スペア資源オプションは、準備のできた資源(専用又は共有のいずれか)を維持する支出コスト、並びに、それらの資源をプロビジョニングする回復時間及び対応する財務ペナルティによってモデル化される。スペア資源へのアクセスを達成する一方法は、共有資源プールへのアクセスを賃借することである。いくつかの企業がこのようなサービスを提供している。このサービスは、専用バックアップサイトよりもはるかに安価にすることができる。共有資源のコストは、一定のディスカウント率によってモデル化される。
スペア資源オプションの導出パラメータ(図14)は、ホットスペア資源からの回復時間(RThot)、未構成スペア資源の回復時間(RTunconfig)、占有されたスペア資源の回復時間(RToccupied)、占有され且つ未構成のスペア資源の回復時間(RToccUnconfig)、プロビジョニングされたスペア資源がない場合の回復時間(RTnone)、ホットスペア資源の支出コスト(Ohot)、未構成スペア資源の支出コスト(Ounconfig)、占有されたスペア資源の支出コスト(Ooccupied)、占有され且つ未構成のスペア資源の支出コスト(OoccUnconfig)、及びプロビジョニングされたスペア資源がない場合の支出コスト(Onone)を含む。
混合整数計画問題は、決定変数を使用して、最適解又は近似最適解を求める。一組の2値決定変数は、データ保護の選択肢及びそれら選択肢の基本構成を表す。各2値変数は、単一の保護選択肢(たとえば、ミラーリング又はバックアップ)及び特定の一組の離散構成パラメータ(たとえば、「1分の書き込み吸収間隔を有するバッチ非同期ミラーリング」)に対応する。整数決定変数は、各選択肢の帯域幅デバイス(たとえば、ネットワークリンク又はテープドライブ)の個数を表す。
この例示の実施の形態で使用されるリモートミラーリング決定変数は、同期ミラーリング及び非同期ミラーリングの一組のミラーリング変数(x)、一組の非同期バッチミラーリング変数(xasyncB,w(M))、同期ミラーリング及び非同期ミラーリングのリンクの個数(y)、並びにバッチ非同期ミラーリングのリンクの個数(yasyncB,w(M))を含む。ミラーリング決定変数のより詳細な記述は次の通りである。
Figure 2007523392
=ネットワークリンクの個数、ここで、m∈{sync,async}
asyncB,w(M)=ネットワークリンクの個数、ここで、w(M)∈W(M)
回復時間モデルは、このように定式化されると、リンク(又は後述するようなテープドライブ)の個数yに反比例して依存する項を有する。その結果生成された最適化問題は非線形となる。一定の部類の非線形最適化問題のソルバは存在するが、それらソルバは、解を見つけるのに、許容し難いほど長い時間を要する場合があるか、又は、全く解を見つけることができない場合がある。線形ソルバは、探索空間構造についての既知の理論的結果を利用して、極めて大きな問題を数秒で解法する。この問題を扱うために、モデルは、線形化変数(z)を導入することによって作り直される。この線形化変数(z)は、問題のあるy項の逆数である。線形化変数(z)のより詳細な記述は、次の通りである。
=1/y、ここで、m∈{sync,async}
asyncB,w(M)=1/yasyncB,w(M)、ここで、w(M)∈W(M)
リモートミラーリングの導出変数の方程式の一つの実施の形態を図15に提供する。リモートミラーリングの導出変数は、アレイの故障時の同期ミラーリング及び非同期ミラーリングの回復時間(recoveryTimem,array)、サイトの故障時の同期ミラーリング及び非同期ミラーリングの回復時間(recoveryTimem,site)、アレイの故障時のバッチ非同期ミラーリングの回復時間(recoveryTimeasyncB,w,array)、並びにサイトの故障時のバッチ非同期ミラーリングの回復時間(recoveryTimeasyncB,w,site)を含む。ミラーリングは、データのコピーを絶えずアクセス可能な状態にしておくので、回復は、1次からリモートミラーへの、リモートミラーリング用にプロビジョニングされたネットワークリンクを横断してリモートミラーから1次を復元することを介して進行することができる。
この例示の実施の形態で使用されるテープバックアップ決定変数は、バックアップポリシー決定変数(xk,w(F),w(I))、テープドライブ個数決定変数(yk,w(F),w(I))、線形化変数(z)、及びテープライブラリ個数決定変数(uk,w(F),w(I))を含む。テープバックアップ決定変数のより詳細な記述は、次の通りである。
Figure 2007523392
k,w(F),w(I)=バックアップポリシー[k,w(F),w(I)]の下でのドライブの個数
k,w(F),w(I)=1/yk,w(F),w(I)
Figure 2007523392
テープバックアップの導出変数の方程式の一つの実施の形態を図16に提供する。テープバックアップの導出変数は、アレイの故障の回復時間(recoveryTimek,w(F),w(I),array)及びサイトの故障の回復時間(recoveryTimek,w(F),w(I),site)を含む。テープバックアップからの回復は、3段階のプロセスである。第1に、テープがサイト外のヴォルトに記憶されている場合、それらテープを回復サイトへ取り出さなければならない。第2に、最新のフルバックアップが復旧される。そして、第3に、最新の後続の増分バックアップが復旧される。ヴォルトは、ターゲットのデータ回復位置に近接したものとすることもできるし、ターゲットのデータ回復位置から遠く離れたものとすることもできる。最大容量の増分バックアップは、そのサイクルの最後の増分バックアップである。定式化を簡単にするために、モデルは、各ライブラリのすべてのテープドライブが、各段階の期間中、並列に動作するものと仮定し、データが、テープ及びドライブにわたって均一に分布しているものと仮定する。テープ装填時間は、通常、テープの読み出し時間の5%未満であるので、無視される。最悪の場合の回復時間は、(サイトの災害の場合に)サイト外のヴォルトからテープを取り出す時間に、1サイクルの最後のフルバックアップ及び最後の増分バックアップを復旧する時間を加えたものである。
この例示の実施の形態は、スペア資源決定変数を使用する。これらスペア資源決定変数のそれぞれは、一連のスペア資源オプションの1つを特定する。スペア資源変数のより詳細な記述は、次の通りである。
Figure 2007523392
スペア資源オプションの導出変数の方程式の一つの実施の形態は、次の通りである。
Figure 2007523392
この例示の実施の形態で使用されるペナルティ決定変数は、ターゲットRTOの違反(すなわち、回復時間許容差)及びターゲットRPOの違反(すなわち、回復時点許容差)を含む。ターゲットRTOの違反は、同期ミラーリング又は非同期ミラーリングの下でのターゲットRTOの違反
Figure 2007523392
、非同期バッチミラーリングの下でのターゲットRTOの違反
Figure 2007523392
、及びテープバックアップの下でのターゲットRTOの違反
Figure 2007523392
である。ターゲットRPOの違反は、同期ミラーリング又は非同期ミラーリングの下でのターゲットRPOの違反
Figure 2007523392
、非同期バッチミラーリングの下でのターゲットRPOの違反
Figure 2007523392
、及びテープバックアップの下でのターゲットRPOの違反
Figure 2007523392
である。
ペナルティコストの導出変数の方程式の一つの実施の形態を図17に提供する。ペナルティコストの導出変数は、ターゲットRTOの違反のペナルティコスト(Punavail)及びターゲットRPOの違反のペナルティコスト(Ploss)を含む。
支出コストの導出変数の方程式の一つの実施の形態を図18に提供する。支出コストの導出変数は、リモートミラー支出コスト(Omirror)、テープバックアップ支出コスト(Obackup)、及びスペア資源支出コスト(Ospare)を含む。
目標は、1次コピーの故障について、支出コストにペナルティコストを加えたものとして定義される全体の年間ビジネスコストを最小にすることを含む。目標のより詳細な記述は、以下の通りである。
Min(Oarray+Omirror+Obackup+Ospare+Punavail+Ploss
この例示の実施の形態で使用される制約条件の方程式の一つの実施の形態を図19A及び図19Bに提供する。制約条件は、2次ストレージ選択制約条件1902、スペア資源選択制約条件1904、帯域幅制約条件1906、リロード制約条件1908、回復時間制約条件1910、回復時点制約条件1912、及び線形化制約条件1914を含む。
2次ストレージ選択制約条件1902は、唯一の2次ストレージシステム(すなわち、特定のリモートミラーリング構成又は特定のテープバックアップ構成)が選択されることを保証する。スペア資源選択制約条件1904は、唯一のスペア資源オプションが選択されることを保証する。帯域幅制約条件1906は、選択された2次ストレージ構成に十分な個数のネットワークリンク、又は、テープドライブ、テープ、及びテープライブラリ(uk,w(F),w(I))がプロビジョニングされることを保証する。リロード制約条件1908は、リロードの帯域幅が1次ストレージのリロード速度の上限を超えないことを保証する。
回復時間制約条件1910は、回復時間からターゲットRTOの違反(すなわち、回復時間許容差)を差し引いたものがターゲットRTOを超えないことを保証する。回復時点制約条件1912は、データ喪失期間からターゲットRPOの違反(すなわち、回復時点許容差)を差し引いたものがターゲットRPOを超えないことを保証する。回復時間制約条件1910のCの値は、考慮中の特定の2次ストレージシステムに関係のない特定の制約条件が解を制約しないことを保証するほど十分大きいことに留意されたい。
線形化制約条件1914は、z変数を強制的に線形化する。この線形化によって、解の応答時間が改善される。線形化制約条件は、SOS2(タイプ2の特別な順序集合)変数であるように制約される決定変数λを使用する。SOS2変数は、変数の集合からの2つの連続した変数しか非ゼロの値を取ることを認めていない。数理計画問題のほとんどの市販のソルバは、SOS2変数機能を可能にしている。
本発明の上記詳細な説明は、例示の目的で提供され、包括的であることも目的とせず、開示した実施の形態にこの発明を限定することも目的としていない。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって画定される。
本発明のストレージシステムを設計する方法の一つの実施の形態の決定変数としてモデル化されるエンタープライズ環境の一連の候補ストレージシステムの一つの実施の形態を概略的に示す図である。 本発明のストレージシステムを設計する方法の一つの実施の形態をフローチャートとして示す図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による数組の離散変数の表を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるビジネス要件パラメータの表を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による仕事負荷パラメータの表を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるディスクアレイパラメータの表を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による導出ディスクアレイパラメータの方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるリモートミラーリングパラメータの表を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による導出リモートミラーリングパラメータの方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による導出リモートミラーリングパラメータの方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による導出リモートミラーリングパラメータの方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるテープバックアップパラメータの表を提供する図である。 1回のフルバックアップ後に6回の増分バックアップが続く週に1度のバックアップサイクルの一つの実施の形態を概略的に示す図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるテープバックアップの導出パラメータの方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるスペア資源パラメータの表を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるスペア資源オプションの導出パラメータの方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるリモートミラーリングの導出変数の方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるテープバックアップの導出変数の方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態によるペナルティコストの導出変数の方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による支出コストの導出変数の方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による制約条件の方程式の一つの実施の形態を提供する図である。 本発明の混合整数計画問題の例示の一つの実施の形態による制約条件の方程式の一つの実施の形態を提供する図である。
符号の説明
100・・・候補ストレージシステム
102・・・1次ストレージ
104・・・2次ストレージシステム
106・・・ディスクアレイ
108・・・リモートミラー構成
110・・・ローカルバックアップ構成
112・・・ディスクアレイ
114・・・ネットワークリンク
115・・・バッファ
116・・・テープドライブ
118・・・テープ
120・・・テープライブラリ
122・・・ラック
1100・・・バックアップサイクル
1102・・・フルバックアップ
1104・・・増分バックアップ
1106・・・スナップショット
1108・・・ストレージボリューム
1110・・・テープ
1112・・・スナップショット
1114・・・テープ

Claims (14)

  1. 一連の候補ストレージシステムに決定変数を割り当てるステップであって、前記決定変数のそれぞれは単一の候補ストレージシステムを特定するステップと、
    前記決定変数を数理計画問題(mathematical program)に使用するステップであって、それによって、前記候補ストレージシステムのいずれが、確実性基準及び可用性基準を満たし、近似最小計画コスト(near minimal projected cost)を被るかを決定するステップと
    を含む
    ストレージシステムを設計する方法。
  2. 前記近似最小計画コストは、
    最小計画コスト
    を含む
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記可用性基準及び前記確実性基準それぞれは、
    回復時間目標及び回復時点目標
    を含む
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記数理計画問題は、
    制約条件及び目標を含む混合整数計画問題(mixed integer program)
    を含む
    請求項1に記載の方法。
  5. 前記制約条件は、
    前記候補ストレージシステムの唯一のものを選択し、それによって、特定の候補ストレージシステムを選択することと、
    唯一のスペア資源オプションを選択することと、
    帯域幅制約条件を満たすことと、
    リロード制約条件を満たすことと、
    回復時間制約条件を満たすことと、
    回復時点制約条件を満たすことと
    を含む
    請求項4に記載の方法。
  6. 前記目標は、
    支出コストを最小にすること
    を含む
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記支出コストは、
    2次ストレージのコストと前記スペア資源オプションのコストとの合計
    を含む
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記2次ストレージはリモートミラーを備え、前記帯域幅制約条件は、1次ストレージと前記2次ストレージとの間のネットワークリンクの量がストレージ仕事負荷を満たすことを保証することを含み、前記リロード制約条件は、前記1次ストレージと前記2次ストレージとの間の前記ネットワークリンクの量の帯域幅が前記1次ストレージのリロード速度を超えないことを保証する
    請求項7に記載の方法。
  9. 前記2次ストレージはテープバックアップを備え、前記帯域幅制約条件は、テープドライブの量及び利用可能なテープの量がストレージ仕事負荷を満たすことを保証することを含み、前記リロード制約条件は、前記テープドライブの量の帯域幅が1次ストレージのリロード速度を超えないことを保証する
    請求項7に記載の方法。
  10. 前記数理計画問題のインスタンスを反復して作成するステップであって、それによって、解空間の少なくとも一部をマッピングするステップ
    をさらに含む請求項6に記載の方法。
  11. 前記目標は、
    支出コストとペナルティコストとの合計を最小にすること
    を含む
    請求項5に記載の方法。
  12. 前記回復時間制約条件は、
    回復時間から回復時間許容差を引いたものが回復時間目標を超えないことを保証すること
    を含み、
    前記回復時点制約条件は、
    回復時点から回復時点許容差を引いたものが回復時点目標を超えないことを保証すること
    を含む
    請求項11に記載の方法。
  13. 前記ペナルティコストは、
    前記回復時間許容差を回復時間ペナルティ率倍したものと、前記回復時点許容差を回復時点ペナルティ率倍したものとの合計を、故障の尤度倍したもの
    を含む
    請求項12に記載の方法。
  14. 前記ペナルティコストは、
    前記回復時間許容差を回復時間ペナルティ率倍したものと、前記回復時点許容差を回復時点ペナルティ率倍したものとの合計
    を含む
    請求項12に記載の方法。
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