JP2007522194A - Aq4nの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式 (2)の化合物AQ4Nまたはその塩もしくは溶媒和物の製造方法に関する。
かかる方法は、反応工程:
Figure 2007522194

を含み、
ここで式 (1)の化合物 AQ4は、10℃を超えない反応温度で酸化剤を用いて、式 (2)の化合物 AQ4Nに酸化される。
【選択図】なし

Description

本発明は、AQ4N、ならびにその塩および溶媒和物の製造方法に関する。具体的には、該方法は、工業的スケールにて用いることができ、製薬上純粋な化合物の調製に適している。
AQ4Nは、癌の治療に使用する毒性のないプロドラックである。この活性薬物は、細胞毒性化合物AQ4であり、低酸素細胞内で還元代謝によりAQ4Nからin vivoで産生される。このプロセスは、AQ4からAQ4Nの合成に用いられる酸化工程の反対である。
Figure 2007522194
対応するAQ4Nの溶媒和物または塩(例えば製薬上許容される塩)を調製、精製、および/または処理するのが都合がよいか、あるいは望ましいことが多い。製薬上許容される塩の例は、Berge et al.,1977、"Pharmaceutically Acceptable Salts," J. Pharm. Sci., Vol. 66、 pp. 1-19で議論されている。AQ4Nは、多くの塩または溶媒和物の形態で報告されている(J. Chem. Soc., Perkin Trans. I, 1999, 2755; WO 00/05194; WO 03/078387)。
しかしながら、AQ4N ならびにその塩または溶媒和物の公知の調製が抱える問題は、得られる生成物が、多かれ少なかれ、AQMNとして知られている不純物を含有することである。AQMN、即ち1-アミノ-4-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-5,8-ジヒドロキシアントラキノンは、AQ4Nの分解によって形成される。AQMNは、毒性のないプロドラックとして投与されることを意図する化合物における望ましくない異物である。
Figure 2007522194
AQ4Nならびにその塩または溶媒和物は、WO 00/05194に詳述され、以下に説明されるように幾つかの反応工程を要する方法により調製され得る。この方法は、小スケール(〜0.1mol)にて行われている。この方法の1の工程は、塩化アルミニウム触媒を用いるFriedel-Craftsアシル化による3,6-ジフルオロ無水フタル酸(DFPA)およびp-ハイドロキノンの、1,4-ジフルオロ-5,8-ジヒドロキシアントラセン(DDA)への転換である。
Figure 2007522194
反応は、固体(4)、(5)、塩化ナトリウムおよび三塩化アルミニウムの粉末化混合物を220℃の温度に加熱することにより行われる。
次いで、DDA中のフッ素原子は、AQ4を生成するための下記の反応において、N,N-ジメチルエチレンジアミンで置換される。
Figure 2007522194
WO 00/05194に記載の方法において、この反応工程では、約0.1モルのラボサイズスケールにおいてさえ、生成物の収率(〜40%)は思わしくない。
次の反応工程では、AQ4をAQ4Nに酸化することを行う。
Figure 2007522194
WO 00/05194に記載の方法は、酸化剤として、Davis試薬(2-ベンゼン-スルホニル-3-フェニル-オキサジリジン)を用い、反応を室温で行う。
この時点で、AQ4Nを単離することは可能であるが、さらにそれを別の反応工程にて、塩または溶媒和物に転換することも可能である。その無機二塩酸塩は、室温で、無水HClガスにて、粗AQ4Nのメタノール溶液を処理することにより、ラボスケールにて調製されている(WO 00/05194)。AQ4Nの有機酸塩はまた、有機酸を含有するメタノール溶液の添加により調製されている(WO 03/078387)。
WO 00/05194 WO 03/078387 J. Pharm. Sci., Vol. 66、 pp. 1-19, 1977 J. Chem. Soc., Perkin Trans. I, 1999, 2755
本発明は、AQ4Nならびにその塩または溶媒和物の改良された製造方法を開示する。
この方法は、工業的スケール(例えば、少なくとも0.2mol)で行うことができ、中間体化合物の合成に対する改良された方法を含む。これらの改良方法は、製薬上純粋となり得る最終生成物中の異物レベルの低減を目的とする。本発明に係る該方法は一般に、上記の反応順序および中間体を用いる。
AQ4のAQ4Nへの酸化
AQ4のAQ4Nへの転換に伴う問題は、AQ4の不完全な酸化が、部分酸化された副生成物AQ4M(7)を形成し得ることである。しかしながら、完全な酸化を保証するのに要する苛酷な条件は、しばしばAQ4NのAQMNへの分解をもたらす。分解したAQMNは、比較的穏やかな条件下でさえ得られる(WO 03/078387)。この分解経路は、最終生成物の収率および純度の双方を低減する。
Figure 2007522194
本発明の態様は、10℃を超えない温度で、AQ4のAQ4Nへの酸化を行うことである。 反応温度は、好ましくは5℃未満、より好ましくは0℃未満であり、できる限り反応温度が-7℃を超えないことである。反応は、通常、-20℃を超える温度で行われる。反応混合物への酸化剤の添加は、反応溶液が0℃を超えない温度で、より好ましくは-7℃未満およびさらにより好ましくは、-10℃を超えない反応溶液温度で行われる。反応温度に好適な溶媒が選択されるべきである。
AQ4を選択的にAQ4Nに酸化する酸化剤が、本発明のかかる態様に用いられることが好ましい。好適な酸化剤には、過酸化水素、オキサジリジンまたは過酸または過酸の塩、例えばm-クロロ過安息香酸、過安息香酸、過酢酸およびモノペルオキシフタル酸マグネシウムが含まれる。酸化剤は、過酸化水素またはより好ましくはモノペルオキシフタル酸マグネシウムであることが好ましい。酸化剤であるモノペルオキシフタル酸マグネシウムは、空気中にて安定で、水溶性であるため、大スケールで用いる場合には、より扱い易い。用いる溶媒は、選択される酸化剤と相溶性であるべきである。
AQ4のAQ4Nへの酸化に対する好適な溶媒には、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素、トルエン、1,2-プロパンジオールまたはこれらの溶媒のあらゆる組み合わせの溶媒混合物が含まれる。これらの溶媒は全て、脂肪族アルキルアルコールを有するかまたは有しない混合物として用いることもできる。反応溶媒は好ましくは、1,2-プロパンジオール、またはより好ましくはジクロロメタンと脂肪族アルキルアルコールの溶媒混合物である。
よって、好ましい実施形態では、モノペルオキシフタル酸マグネシウムを用いる。モノペルオキシフタル酸マグネシウムの添加は、-15℃〜-5℃、より好ましくは約-11℃の温度で行う。この酸化剤の添加の後に、反応を、-15℃〜5℃、より好ましくは約0℃の温度で攪拌する。この反応における好ましい溶媒は、メタノールとジクロロメタンの混合物であり、好ましくは容積比が1:1.5〜1:2.5である。
AQ4Nの塩の形成
これまでの方法では、AQ4Nの二塩酸塩は、AQ4Nの溶液と無水HClガスとの反応により調製されている(WO 00/05194)。HClガス試薬の使用は、この反応工程のスケールアップを困難にする。AQ4Nの塩が必要な場合には、AQ4Nの溶液を、溶媒に溶解した酸と反応させることにより調製してもよい。AQ4Nと酸との反応は、-20℃〜-11℃の反応温度で行われることが好ましい。溶媒に溶解した酸を、反応に添加することができ、または酸を、好適な試薬の添加によりin-situにて反応溶液中で発生させることもできる。例えば、塩酸は、塩化アセチルおよびエタノールの試薬を反応溶液に加えることによりin-situで発生させてもよい。
好適な無機酸には、塩酸、臭化水素酸、リン酸および硫酸が含まれる。好適な有機酸には、酢酸、ジクロロ酢酸、マロン酸、マレイン酸、酒石酸、ピメリン酸、乳酸、クエン酸およびベンゼンスルホン酸が含まれる。
AQ4Nの塩の形成のための好適な溶媒には、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素、トルエン、1,2-プロパンジオールまたはこれら溶媒のあらゆる組み合わせの溶媒混合物が含まれる。これらの溶媒は全て、脂肪族アルキルアルコールを有するかまたは有しない混合物として使用することもできる。反応溶媒は、好ましくは1,2-プロパンジオール、またはより好ましくはジクロロメタンおよび脂肪族アルキルアルコールの溶媒混合物である。
AQ4Nまたはその塩の精製
これまでの文献の方法は、AQ4Nの塩から鍵となる不純物の除去に対して効果的ではなかった。本発明の別の態様において、好ましくは、AQ4NまたはAQ4Nの塩に関する精製工程の1つが、当該化合物の溶液を活性炭に通すことである。これは、活性炭での処理が着色不純物を除去する方法として当分野で周知であるので、着色化合物を精製する興味深い方法である。この手法により得られた最終生成物は、J. Chem. Soc., Perkin Trans. I, 1999, 2755に記載された方法のように再結晶する必要はない。
この工程における好適な溶媒には、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素、トルエン、1,2-プロパンジオールまたはこれらの溶媒のあらゆる組み合わせの溶媒混合物が含まれる。これらの溶媒は全て、脂肪族アルキルアルコールを有するかまたは有しない混合物として用いることもできる。反応溶媒は、好ましくは、1,2-プロパンジオール、またはより好ましくはジクロロメタンと脂肪族アルキルアルコールとの溶媒混合物である。典型的には、精製される化合物は、その化合物が生成した溶媒中にある。
Friedel-Crafts アシル化
WO 00/05194に記載のp-ハイドロキノンのFriedel-Craftsアシル化は、220℃で固体試薬間の反応によって行われている。高温その他の固相反応条件は、この工程が工業的スケールで行われることを困難にする。大量のガスが、この反応工程中に放出される。
本発明の別の態様は、200℃を超えない温度で、溶媒中で、この反応工程を行うことである。溶媒の使用により反応を攪拌することができ、言い換えると、低い反応温度の使用が可能であることを意味する。低い温度は、反応からのガス放出速度を低減させる。
p-ハイドロキノンのFriedel-Craftsアシル化用の好適な溶媒は、1,1,1,2-テトラクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、ニトロベンゼン、クロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、トルエンまたはスルホンである。これらの溶媒は、独立して用いるか、あるいは互いにあらゆる組み合わせで用いることができる。スルホンは、テトラメチレンスルホンであることが好ましい。反応は、反応混合物を攪拌しながら180℃を超えない温度で行うことが好ましい。
Friedel-Crafts反応工程の完結後、粗DDAからのアルミニウム含有副生成物の除去は、特に反応が固相中で行われている場合に問題となる。アルミニウム含有量の低減は、該方法のその後の段階での精製サイクル数を減らすために、この段階にて重要となる。これは、AQ4等の後に生成する細胞毒性生成物への潜在暴露を最小限とすることができるので、重要な考慮すべき問題である。
上記のFriedel-Crafts反応を行った後、粗DDAを汚染するアルミニウム含有副生成物が完全に除去されるかまたはその量が低減されることが望ましい。
アルミニウム含有副生成物の量を低減する好ましい方法は、酸を添加することによる、反応溶液でのスラリー形成である。粗DDA中のアルミニウム含有量の低減は、反応溶液を、好ましくは塩酸水溶液を用いて数回、スラリー化することにより達成される。
独立してまたはスラリー化手法と併せて用いることができる別の好ましい方法は、反応溶液にキレート剤を添加することである。キレート剤は、アルミニウム含有不純物と共にアルミニウム錯体を形成して、除去を容易にする。好適なキレート剤を選択すると、溶液からの沈降、相間移動条件の使用、または他のサイズ排除もしくは濾過技術を用いることによりアルミニウム錯体の除去が可能となる。
AQ4の形成
Figure 2007522194
WO 00/05194Aに記載のDDAからのAQ4の合成は、生成物の収率(〜40%)が思わしくない。この反応工程は、0℃〜100℃の範囲の温度で行われる。この反応を行う場合の好適な溶媒は、テトラヒドロフラン、コリジン、ルチジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジグリムおよびスルホランである。これらの溶媒はまた、互いにあらゆる組み合わせで用いることもできる。
本発明は、この反応工程で生じる酸性副生成物からのAQ4の単離に関する。酸性副生成物の中和は、好適な塩基を用いて行われる。好適な塩基は、ジメチルアミノピリジン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、あらゆる3級アミン、あらゆる水溶性3級アミンまたは固相担体に結合したあらゆるこれらの塩基、1族であるアルカリ金属の炭酸塩および重炭酸塩である。好ましくは、冷却した水酸化アンモニウム水溶液/ブライン溶液が、反応の酸性副生成物を中和するのに用いられる。好ましくはAQ4の後処理を、10℃〜30℃の範囲の温度で行う。この方法は、反応を大スケールで行う場合でさえ、AQ4の収率を向上させる。
当業者が理解するように、本発明の1の態様の特徴および好ましい実施形態は、本発明の他の態様にも適するであろう。
定義
本明細書中で用いる用語「製薬上純粋な」は、製薬として用いる場合に十分に純粋である化合物に関する。
本明細書中で用いる用語「オキサジリジン」は、C、NおよびOから形成される飽和3員ヘテロ環を含有する官能基:
Figure 2007522194
を有する化合物に関する。
特に好適なオキサジリジンには、2-ベンゼン-スルホニル-3-フェニル-オキサジリジン、および以下に示されるものが含まれる。
Figure 2007522194
本明細書中で用いる用語「過酸」は、-C(=O)OOHの官能基を含有する化合物に関する。特に好適な過酸には、m-クロロ過安息香酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸および3,5-ジニトロペルオキシ安息香酸が含まれる。
本明細書中で用いる用語「過酸の塩」は、アニオン性の-C(=O)OO-官能基と以下に定義するような好適なカチオンとを含有する化合物に関する。特に好適な過酸の塩には、モノペルオキシフタル酸マグネシウム、過酢酸ナトリウムおよび過酢酸亜鉛が含まれる。
本明細書中で用いる用語「脂肪族アルキルアルコール」は、R-OH型(式中、Rは飽和した線状のまたは分岐のアルキル基)の化合物に関する。本明細書中で用いる用語「アルキル」は、1〜7個の炭素原子を有する飽和の炭化水素化合物の炭素原子から水素原子を取り除くことにより得られる一価成分に関する。飽和の線状アルキル基の例は、制限されるわけではないが、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、n-ブチル(C4)、n-ペンチル(アミル)(C5)、n-ヘキシル(C6)、およびn-ヘプチル(C7)である。飽和の分岐アルキル基の例には、iso-プロピル(C3)、iso-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、iso-ペンチル(C5)、およびneo-ペンチル(C5)が含まれる。特に好適な脂肪族アルキルアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノールおよびプロパン-2-オールが含まれる。
本明細書中で用いる用語「スルホン」は、C-S(=O)2-C官能基を含有する化合物に関する。特に好適なスルホンは、テトラメチレンスルホンである。
本明細書中で用いる用語「キレート剤」は、1より多くの位置で金属に結合する化合物に関する。キレート化合物中の結合原子は、線状化合物の1部または環構造の1部を形成することができる。キレート剤の例は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン(EDA)およびジエチレントリアミン(DETA)、およびそのアニオンである。環状キレート剤の例は、クラウンエーテル、例えば18-クラウン-6または15-クラウン-5、クリプタンド、スフェランドまたはポルフィリンである。
他に特定しない限り、上記のものには、これらの化合物の周知のイオン、塩、溶媒和物、および保護された形態が含まれる。
例えば、化合物がアニオン性であるか、アニオン性であり得る官能基(例えば-COOHは-COO-であり得る)を有する場合には、好適なカチオンと共に塩を形成してもよい。好適な無機カチオンの例には、限定されるわけではないが、Na+およびK+等のアルカリ金属イオン、Ca2+およびMg2+等のアルカリ土類カチオン、およびAl+3等の他のカチオンが含まれる。好適な有機カチオンの例には、限定されるわけではないが、アンモニウムイオン(すなわちNH4 +)および置換アンモニウムイオン(例えばNH3R+、NH2R2 +、NHR3 +、NR4 +)が含まれる。好適な置換アンモニウムイオンのいくつかの例は、以下の由来のものである:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、およびトロメタミン、ならびにアミノ酸、例えばリシンおよびアルギニン。一般的な四級アンモニウムイオンの一例はN(CH3)4 +である。
化合物がカチオン性であるか、カチオン性であり得る官能基(例えば-NH2は-NH3 +であり得る)を有する場合には、好適なアニオンと共に塩を形成してもよい。好適な無機アニオンの例には、限定されるわけではないが、以下の無機酸由来のものが含まれる:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜流酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、および亜リン酸。
好適な有機アニオンの例としては、限定されるわけではないが、以下の有機酸由来のものが含まれる:2-アセチオキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、エデト酸、エタン二スルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルケプトン酸(glucheptonic acid)、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオ酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、粘液酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、および吉草酸。好適なポリマー性有機アニオンの例には、限定されるわけではないが、以下のポリマー酸由来のものが含まれる:タンニン酸、カルボキシメチルセルロース。
用語「溶媒和物」は、本明細書において伝統的な意味で溶質(例えば活性化合物、活性化合物の塩)および溶媒の複合体をいうために用いられる。溶媒が水の場合には、溶媒和物は便宜的に水和物、例えば一水和物、二水和物、三水和物等ということがある。
本明細書中で用いる用語「プロドラック」は、例えばin vivoで代謝される場合に、所望の活性化合物をもたらす化合物に関する。典型的には、プロドラックは、不活性であるか、または活性化合物よりも活性が低いが、有利な取り扱い、投与、または代謝特性を提供することができる。
合成の詳細
粗DDA(6)の調製
Figure 2007522194
0.3kg(1.63mol)のDFPA、0.2kg(1.82mol)のp-ハイドロキノン、1.1kg(8.25mol)の粉末の無水AlCl3およびテトラメチレンスルホン(1.8L)を、155℃〜180℃の温度で、約12時間攪拌した。次いで、反応混合物を、氷冷水(1.0L)でクエンチし、2Mの塩酸水溶液(1.0L)で処理した。懸濁液を濾過し、得られた固体を、真空下、45℃で乾燥した。細かい赤色粉末(粗DDA)を乾燥後に得た。この反応を、同一スケールの幾つかのバッチで行ない、およそ68%の収率を得た。単離したDDAは、アルミニウム含有不純物で汚染されていたが、単離生成物中のアルミニウム含有量は、3290ppm〜975ppmの範囲であった(表1を参照のこと)。
全てのバッチは、200gを用いたバッチ5Aを除き、1モル当量のDDAとして300gを用いた。
Figure 2007522194
生成物の有機物成分は、HPLCを用いることにより純粋であると決定した。
粗DDAの精製
これまでの方法を用いて得られた固体である粗DDAを、2Mの塩酸水溶液(1.0L)で処理してスラリーを形成した。懸濁液の濾過により、固体を単離した。固体をスラリー化して、数回濾過した後、固体を45℃にて、真空下で乾燥して、細かい赤色粉末を得た。この手法の場合の質量回収率は、典型的には90%であった。この手法は、全バッチに対して粗DDA中のアルミニウム含有量を低減した(表2を参照のこと)。
Figure 2007522194
生成物の有機物成分は、HPLCを用いることにより純粋であると決定した。
AQ4の調製および精製
Figure 2007522194
(WO 00/05194に列挙された方法の改良により、AQ4を調製した)。これまでの工程から得られた0.5kg(1.81mol)のDDA、1.3L(12.08mol)のN,N-ジメチルエチレンジアミンおよびピリジン(3.6L)を、窒素雰囲気下、40℃で、22時間攪拌した。0℃に冷却した30%の水酸化アンモニウム水溶液/23%のブラインの2L溶液を加えて、反応混合物を後処理した。得られたスラリーを、3〜4時間、0℃で攪拌し、その後、濾過により青色の固体生成物を単離した。固体を、10%の水酸化アンモニウム水溶液(1.0L)で洗浄して、次いで、真空下、40℃〜50℃で恒量となるまで乾燥した。この手法により、決まって、およそ540g(〜73%)のAQ4を得た。
上記から得た精製したDDAを合わせて、次いで、この工程で使用するための数個の500gバッチに分割した。
Figure 2007522194
生成物の純度を、HPLCを用いて確認した。
AQ4Nの合成
Figure 2007522194
メタノール(0.5L)に溶解した0.26Kg(0.67mol)のモノペルオキシフタル酸マグネシウムを含有する溶液を、約-11℃に冷却した、これまでの工程からの0.2kg(0.48mol)のAQ4、メタノール(0.8L)およびジクロロメタン(2.9L)の攪拌した溶液に滴下した。滴下完了後、反応溶液を0℃にまで温めて、次いで、18時間、攪拌した。次いで、AQ4Nを、文献の手法を用いて、この段階で単離した。
AQ4Nの二塩酸塩(AQ4N.2HCl)の調製および精製
酢酸エチル(4.0L)およびエタノール(0.8L)を、0℃の溶液温度を維持するようにAQ4Nの溶液(例えば、これまでの工程からの反応溶液)に加えた。1時間、この温度で攪拌後、次いで、この攪拌した溶液を、約-11℃に冷却し、0.2L(2.8mol)の塩化アセチルを滴下した。次いで、得られたスラリーを、この温度で10分間攪拌し、その後、反応混合物を急いで濾過した。粗固体を得、エタノールと水の混合液(2L)で洗浄し、次いで、恒量となるまで真空下で乾燥した。220g(〜88%)の適度に純粋なAQ4N.2HClを、典型的に得た(表4を参照のこと)。生成物の有機物含有量の純度を確認するためにHPLCを用いた。
Figure 2007522194
製薬純度にするために、上記で得られた100gの生成物に対して、追加の精製工程を行った。粗AQ4N.2HClを、水(0.6L)に溶解し、活性炭(0.06Kg)で処理した。活性炭を、得られた懸濁液から濾過により除去した。エタノール(1.4L)を添加し、溶液を0℃に冷却することにより、生成物が母液から沈降した。沈殿物を、濾過により単離し、次いで、エタノール(4.0L)で洗浄した。AQ4N.2HCl生成物を、真空下、周囲温度で乾燥した。この手法の場合の質量回収率は、およそ60%であった。
Figure 2007522194
HPLCの結果では、生成物の有機物含有量の純度が増加した。

Claims (12)

  1. 式 (2)の化合物 AQ4Nまたはその塩もしくは溶媒和物の製造方法。
    Figure 2007522194
    ここでかかる方法は、反応工程:
    Figure 2007522194
    を含み、
    式 (1)の化合物 AQ4は、10℃を超えない反応温度で、酸化剤を用いて式 (2)の化合物 AQ4Nに酸化される。
  2. 反応工程における酸化剤が、過酸化水素、オキサジリジン、過酸または過酸の塩である、請求項1に記載の方法。
  3. 酸化剤がモノペルオキシフタル酸マグネシウムである、請求項2に記載の方法。
  4. 反応が0℃を超えない温度で行われる、請求項2または3に記載の方法。
  5. 反応溶媒が、1,2-プロパンジオール、ジクロロメタンまたは脂肪族アルキルアルコールである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. AQ4Nの塩、またはその溶媒和物が、式 (2)の化合物 AQ4Nと塩化水素溶液との反応により調製される、AQ4Nの塩の調製のための請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. AQ4NまたはAQ4Nの塩を含有する溶液を活性炭で処理する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 式 (2)の化合物 AQ4Nの製造方法。
    Figure 2007522194
    ここでかかる方法は、反応工程:
    Figure 2007522194
    を含み、
    かかる反応工程が、攪拌可能な溶媒中で、200℃を超えない温度にて行われる。
  9. 溶媒がテトラメチレンスルホンである、請求項8に記載の方法。
  10. 式 (6)の粗化合物DDAを、塩酸水溶液にて数回、スラリー化することにより処理する、請求項8または9に記載の方法。
  11. 式 (6)の粗化合物DDAを、キレート剤を添加することにより処理する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 請求項1に記載の式 (2)の化合物 AQ4Nの製造方法。
    Figure 2007522194
    ここでかかる方法は、反応工程:
    Figure 2007522194
    を含み、かかる反応工程の反応溶液を、0℃に冷却した水酸化アンモニウムおよびブライン溶液で処理する。
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