JP2007517856A - ブロックポリマーと繊維とを含むケラチン繊維をコーティングするための組成物 - Google Patents

ブロックポリマーと繊維とを含むケラチン繊維をコーティングするための組成物 Download PDF

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Abstract

本発明の主題は、化粧料的に許容可能な媒体中に、ブロックポリマーおよび繊維を含むケラチン繊維をコーティングするための組成物である。本発明の主題はまた、ケラチン繊維、特に睫毛のためのメークアップを得るためのこのような組成物の使用であり、ケラチン繊維は長くなり、および/またはケラチン繊維にのせられており、および/または均質であり、および/または滑らかであり、および/または良好な耐久力を有する。

Description

本発明の主題は、ブロックポリマーと繊維を含むケラチン繊維をコーティングするための化粧品組成物である。
本発明はまた、ケラチン繊維、例えば睫毛、眉毛および毛髪をメークアップするための、または処理するための美容方法に関する。
本発明に係る組成物は、メークアップ組成物であり、マスカラとも呼ばれ、ケラチン繊維のためのメークアップベースまたはベースコート、メークアップ上に適用される組成物、トップコートとしても知られており、またはケラチン繊維を処理するための組成物であってもよい。特に、本発明に係る組成物はマスカラである。
用語「マスカラ」は、睫毛に適用されることを意図した組成物を意味するとして理解される。この組成物は、睫毛のためのメークアップ組成物、睫毛のためのメークアップベース、マスカラ上に適用される組成物、トップコートとしても知られており、または睫毛のための美容処理組成物であってもよい。マスカラは、特に人間の睫毛、または付けまつ毛を意図している。
好ましくは、本発明に係る組成物は、洗い流さない組成物である。
目のための、特に睫毛のためのメークアップ組成物、例えばマスカラは、様々な形態で提供されてよい。例えば、二相水中油型またはO/Wまたは油中水型またはW/Oエマルション、または水性分散物または無水分散物の形態である。
適用のための所望の特異性、例えば流動度、被覆力および/またはカーリングパワーをメークアップ組成物に合わせて調整することは、ワックスとポリマーの質的選択および量的選択を通じて一般的である。したがって、特に、睫毛に適用される際、長くなるタイプ、カーリングするタイプおよび/または濃くなるタイプ(のせる効果またはボリューム化効果)といった様々な効果を引き起こす様々な組成物を調製することは可能である。
組成物中の(例えば、1種以上のワックス、または1種以上の脂肪親和性ポリマーからなる脂肪相により一部分を提供された)固形物含量が高くなると、睫毛への材料の付着がより多くなり、したがって得られた結果のボリューム化がより大きくなることは、先行技術から分かる。
しかしながら、組成物中の固形物含量の増加、例えばエマルションまたは分散物は、得られた製品のコンシステンシーの増加を引き起こし、したがって、製品が濃厚で粘着性であるので、睫毛への適用はデリケートで難しくなり、そのため付着物を形成するのが困難であり、不均質な方法となり、また塊状になる。したがって、固形物含量の増加は、多くの場合コンシステンシーの増加により制限されて、組成物の全重量の45%を超えない範囲になる。固形物含量に対するこの制限は、一方では、脂肪相中のワックス含量の増加が不可能であることとしばしば結び付けられ、脂肪相中のワックス含量は、適応性の理由のため25%を超過しない範囲である(20重量%と25重量%の間のワックスを含む組成物は、多くの場合非常に濃厚で、ぎっしり詰まっていて、適用が困難であり、かつ不十分な化粧品的性質を有する)。そして、他方では組成物の粘性をかなり増加させる脂溶性ポリマーを大量に組み込むことが不可能であることとしばしば結び付けられる。
固形物含量を増加させる別の方法は、ボリューム化効果と長くなる効果の両方を調整するために固体粒子、例えばフィラー、顔料または繊維を組み込むことであるが、コンシステンシーの増加はまた、固形物の最大パーセントを制限する。さらに、大量の固体粒子の使用は、コンシステンシーだけでなく導入された粒子サイズのために、均質で滑らかな付着を促進せず、むしろ付着物に粒状で滑らかでない外観を与える。
それは、一般的には、いわゆるボリューム化マスカラのケースであり、このマスカラは適用するのが難しく、不均質的なメークアップを与え、これらの欠点は、マスカラが繊維を含むとさらに増大する。さらに、ボリューム化マスカラは、長くする効果の点では十分な結果を与えない。
睫毛に長くする効果と濃くする効果を付与するためのマスカラ組成物中の繊維の使用は、特許公開公報JP-A-3 151 613から知られている。特許公開公報JP-A-57 158 714とJP-A-9 263 518は、水性分散液中に繊維とアクリル酸タイプのポリマーを含むマスカラ組成物を記載している。
しかしながら、先行技術の繊維を含むマスカラ組成物は、組成物を適用した後、最適な長くする効果を睫毛に与えることができない。実際は、繊維は、睫毛上にランダムに配向して分布し、睫毛の延長にならない。さらに、繊維の使用は、ケラチン繊維に均質で滑らかな付着を促進せず、そのことは、繊維の不十分な耐久力を生じ、より容易に引き離れされる傾向がある。このことは、付着物の劣化とそれによる全体的なメークアップ結果の劣化だけでなく、使用者にとっての不快感を生じる。
したがって、高い含量の固形物を含み、そのため十分なボリューム化効果を有すると同時に十分な長くなる効果を有し、容易に均質に適用する効果を有するケラチン繊維のためのメークアップ組成物を得るのは難しい。
JP-A-3 151 613 JP-A-57 158 714 JP-A-9 263 518
したがって、本発明の目的は、ケラチン繊維を長くする効果およびのせる効果を引き起こす、ケラチン繊維をコーティングするための組成物を調製する別の手段を提案することであり、その手段は、従来の配合手段に関連した問題を完全にまたは部分的に解決する。さらに、本発明に係る組成物は、滑らかで均質な適用を可能にし、繊維および全体的なメークアップフィルムの両方について良好な耐久力を示す、ケラチン繊維のためのメークアップを与える。
発明者は、特定のブロックポリマーと繊維を使用して、このタイプの組成物を得ることができることを見出した。
驚くべきことに、高い含量あるいは非常に高い含量(50重量%以下でよい)でこのようなポリマーを繊維と組み合わせて組み込むことは、ケラチン繊維のコーティングのための組成物の乾燥分含量を著しく増加させることを可能にする。その上、ケラチン繊維に容易に適用することを可能にし、ケラチン繊維への適用後に、ケラチン繊維上にのせる効果と良好な長くなる効果を有するメークアップをもたらすことを可能にするコンシステンシーを保存すると同時に、良好な耐久力を示すものである。
より正確には、本発明の主題は、化粧料的に許容可能な有機液体媒体中に、フィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマー(以下、本文中ではいわゆる「ブロックポリマー」と呼ぶ)と、繊維とを含む、ケラチン繊維をコーティングするための組成物である。
本発明の主題はまた、上記に定義される組成物をケラチン繊維に適用することを含む、ケラチン繊維、特に睫毛をメークアップするための、または非治療的ケアのための美容方法である。
本発明の主題はまた、ケラチン繊維にのせられるおよび/またはケラチン繊維を長くさせる、ケラチン繊維のための、特に睫毛のためのメークアップを得るための、上記に定義される組成物の使用である。
本発明の主題はまた、ケラチン繊維に適用するのが簡単であり、および/またはケラチン繊維にのせるための、および/または前記ケラチン繊維を長くするためのメークアップをもたらす組成物を得るために、ケラチン繊維、特に睫毛をコーティングするための組成物中での少なくとも1種のフィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマーと、繊維との組合わせの使用である。
用語「化粧料的に許容可能な」有機液体媒体は、睫毛または皮膚と相溶性のある有機液体媒体を意味する。
1)ブロックポリマー
本発明に係る組成物のポリマーは、フィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマーである。
用語「エチレン性」ポリマーは、エチレン性不飽和を含むモノマーの重合により得られたポリマーを意味する。
用語「ブロック」ポリマーは、少なくとも2個の異なるブロック、好ましくは少なくとも3個の異なるブロックを含むポリマーを意味する。
ポリマーは直鎖状構造のポリマーである。対照的に、非直鎖状構造のポリマーは、例えば分岐状ポリマー、スターバーストまたはグラフト構造などである。
用語「フィルム形成性」ポリマーは、単独でまたはフィルム形成補助剤の存在下で、担体、特にケラチン物質に付着する連続フィルムを形成することが可能なポリマーを意味する。
有利には、本発明に係る組成物のブロックポリマーは、スチレンを含まない。用語「スチレンを含まないポリマー」は、ポリマーの全重量に対して10重量%未満、好ましくは5重量%未満、好適には2重量%未満、好適には1重量%未満のスチレンモノマーを含むポリマーを意味し、またはスチレンモノマー、例えばスチレン、スチレン誘導体、例えばスチレンのメチルスチレン、スチレンのクロロスチレンまたはスチレンのクロロメチルスチレン、またはスチレン誘導体、例えばメチルスチレン、クロロスチレンまたはクロロメチルスチレンをまったく含まないポリマーを意味するのではない。
一実施形態によれば、本発明の組成物のブロックポリマーは、脂肪族エチレン性モノマーから由来する。用語「脂肪族モノマー」は、芳香族基を含まないモノマーを意味する。
一実施形態によれば、ブロックポリマーは、炭素−炭素二重結合と少なくとも1個のエステル基−COO−またはアミド基−CON−とを含む脂肪族エチレン性モノマーから由来したエチレン性ポリマーである。エステル基は、炭素原子または酸素原子を介して2個の不飽和炭素の1個と結合されていてもよい。アミド基は、炭素原子または窒素原子を介して2個の不飽和炭素の1個と結合されていてもよい。
本発明に係る組成物のブロックポリマーは、異なるガラス転移温度(Tg)を有する、少なくとも1種の第1ブロックと、少なくとも1種の第2ブロックとを含み、この第1ブロックと第2ブロックは、少なくとも1種の第1ブロック構成モノマーと、少なくとも1種の第2ブロック構成モノマーとを含む中間ブロックを介して互いに結合している。
用語「少なくとも1種の」ブロックは、1種以上のブロックを意味する。
以下に本明細書中で指摘されるが、用語「第1」ブロックと「第2」ブロックは、ポリマー構造中の前述のブロックの順番を決して条件とするものではない。
有利には、ブロックポリマーの第1ブロックと第2ブロックとは、互いに非相溶性である。
用語「互いに非相溶性のブロック」は、第1ブロックに対応するポリマーと第2ブロックに対応するポリマーとから形成された混合物は、有機液体媒体に混和性ではないことを意味し、室温(25℃)および大気圧(10Pa)で、組成物の有機液体媒体中に大量に含まれており、混合物(ポリマーと溶媒)の全重量に対して5重量%以上のポリマー混合物の含量で含まれていることを意味し、以下のように理解される。
i)前述のポリマーは、それぞれの重量比が10/90〜90/10の範囲の含量で混合物中に存在する、および
ii)第1ブロックと第2ブロックに対応する各々のポリマーは、ブロックポリマー±15%と等しい平均(重量平均または数平均)分子量を有する。
有機液体媒体が有機液体の混合物を含む場合、2種以上の液体が同一質量比で存在する場合には、前述のポリマー混合物は、それらの少なくとも1種に非混和性である。
明らかに、有機液体媒体がたった1種の有機液体を含む場合、この有機液体が主たる有機液体である。
有利には、組成物の主たる有機液体は、ブロックポリマーを重合するための有機溶媒またはブロックポリマーを重合するための有機溶媒混合物の主たる有機溶媒である。中間ブロックは、ポリマーの少なくとも1種の第1ブロック構成モノマーと、少なくとも1種の第2ブロック構成モノマーとを含むブロックであり、これらのブロックを「相溶性にする」ことを可能にする。
好ましくは、本発明のブロックコポリマーは、組成物の有機液体媒体中に存在する。
好ましくは、ブロックポリマーは、骨格にケイ素原子を含まない。用語「骨格」は、ペンダント側鎖とは対照的に、ポリマーの主鎖を意味する。
好ましくは、ブロックポリマーは、水溶性ではない。つまりポリマーは、水に、または水と、2〜5個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状低級モノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、またはn−プロパノールとの混合物に、室温(25℃)でpHの変化を起こすことなく、少なくとも1重量%の活性物質含量以上は溶解しない。
好ましくは、本発明に係るポリマーはエラストマーではない。
用語「非エラストマーポリマー」は、(例えば、初期の長さに対して30%)引き伸ばすことを意図した束縛を受ける場合、束縛が停止するとその初期の長さと実質的に同一の長さには戻らないポリマーを意味する。
より具体的には、用語「非エラストマーポリマー」は、30%の伸びを受けた後、瞬間回復率R<50%と遅延回復率R2h<70%を有するポリマーを表わす。好ましくは、Rは、<30%であり、R2hは、<50%である。
より具体的には、ポリマーの非エラストマー的性質は、以下のプロトコルにしたがって決定される。
ポリマーフィルムは、テフロン(登録商標)コートしたモールド中にポリマー溶液を注ぎ、続いて23±5℃で50±10%の相対湿度の条件の環境で7日間乾燥させることにより調製される。
それにより厚さ約100μmのフィルムが得られ、それから幅15mm、長さ80mmに(例えば、パンチを使用して)カットした長方形の試験片が得られる。
このサンプルは、Zwickより販売されている機械を使用して、乾燥と同じ温度と同じ湿度条件で引張応力を受ける。
試験片は、50mm/minの速度で引っ張られる。また、ジョーの間の距離は50mmであり、試験片の初期の長さ(l)に相当する。
瞬間回復率Rは以下の方法で決定される。
−試験片は、30%(εmax)、すなわちその初期の長さ(l)の約0.3倍で引っ張られる。
−束縛は、引張速度、すなわち50mm/minと等しい戻り速度を適用することにより解放され、また、試験片の残留伸びパーセントは、束縛がゼロ(ε)に戻った後で測定される。
瞬間回復率パーセント(Ri)は、以下の式から与えられる。
=[(εmax−ε)/εmax]×100
遅延回復率を決定するために、試験片の残留伸びパーセント(ε2h)は、束縛がゼロに戻った2時間後に測定される。
遅延回復率パーセント(R2h)は、以下の式から与えられる。
2h=[(εmax−ε2h)/εmax]×100
単に指針として、本発明の一実施形態に係るポリマーは、10%の瞬間回復率Rと30%の遅延回復率R2hを有する。
有利には、本発明に係る組成物中で使用されるブロックポリマーは、2を越える多分散性指数I、例えば2〜9の範囲、好ましくは2.5以上、例えば2.5〜8の範囲、好適には2.8以上、特に2.8〜6の範囲を有する。
ブロックポリマーの多分散性指数Iは、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比に等しい。
重量平均モル分子量(Mw)と数平均モル分子量(Mn)は、ゲル浸透液体クロマトグラフィー(THF溶媒、直鎖状ポリスチレン基準で定められた検量線、屈折率測定検出器)により決定される。
ブロックポリマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは300,000以下である。例えば、35,000〜200,000、好適には45,000〜150,000の範囲である。
ブロックポリマーの数平均分子量(Mn)は、好ましくは70,000以下である。例えば、10,000〜60,000、好適には12,000〜50,000の範囲である。
本発明に係る組成物のブロックポリマーの各ブロックは、1つのタイプのモノマーまたはいくつかの異なるタイプのモノマーから由来する。
このことは、各ブロックがホモポリマーまたはコポリマーからなることを意味する。ブロックを構成するこのコポリマーは、順にランダムであってもよいし、交互であってもよい。
有利には、少なくとも1種の第1ブロック構成モノマーと、少なくとも1種の第2ブロック構成モノマーとを含む中間ブロックは、ランダムポリマーである。
好ましくは、中間ブロックは、第1ブロックおよび第2ブロックの構成モノマーから本質的に由来する。
用語「本質的に」は、少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、好適には95%、より好適には100%を意味する。
有利には、中間ブロックは、第1ブロックと第2ブロックのガラス転移温度の間のガラス転移温度Tgを有する。
第1ブロックと第2ブロックについて示されたガラス転移温度は、各々のブロックの構成モノマーの理論的なTg値から決定された理論的なTg値であってよく、レファレンスマニュアル、例えばPolymer Handbook、第3版、1989年、John Wileyに、フォックスの法則として知られている以下の関係で示されている。
Figure 2007517856
式中、ωは対象となるブロック中のモノマーiの質量分率であり、Tgはモノマーiのホモポリマーのガラス転移温度である。
他に表示されなかった場合は、本特許出願での第1ブロックと第2ブロックについて示されたTg値は、理論的なTg値である。
第1ブロックと第2ブロックのガラス転移温度間の差は、一般的に10℃より大きく、好ましくは20℃より大きく、好適には30℃より大きい。
特に第1ブロックは、次のものから選択されてよい。
−a)40℃以上のTgを有するブロック、
−b)20℃以下のTgを有するブロック、
−c)20〜40℃のTgを有するブロック、
かつ、第2ブロックは第1ブロックと異なる分類a、b)またはc)から選択することができる。
本発明では、表現「・・・と・・・の間(between … and …)」は、示された境界が除外される数値範囲を表すように意図され、「・・・から(〜)・・・(from…to…)」と「・・・から(〜)・・・の範囲(ranging from … to…)」は、示された境界が含まれる数値範囲を表すように意図される。
a)40℃以上のTgを有するブロック
40℃以上のTgを有するブロックは、例えば、40℃〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50℃〜120℃の範囲、好適には60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有する。
40℃以上のTgを有するブロックは、ホモポリマーまたはコポリマーであってよい。
このブロックがホモポリマーである場合、40℃以上のガラス転移温度を有するこれらのモノマーから調製されたホモポリマーになるようなモノマーから由来する。この第1ブロックは、たった1つのタイプのモノマー(対応するホモポリマーのTgが40℃以上である)からなるホモポリマーであってよい。
第1ブロックがコポリマーである場合、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、その性質および濃度は、得られるコポリマーのTgが40℃以上になるように選択される。コポリマーは、例えば、
−40℃以上のTg値、例えば40℃〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50℃〜120℃の範囲、好適には60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有するこれらのモノマーから調製されたホモポリマーになるようなモノマー、および
−40℃未満のガラス転移温度を有するこれらのモノマーから調製されたホモポリマーになるようなモノマーであって、20℃と40℃の間のTgを有するモノマー、および/または20℃以下、後で記載されるように例えば−100℃〜20℃の範囲、好ましくは15℃未満のTg、特に−80℃〜15℃の範囲、好適には10℃未満、例えば−50℃〜0℃の範囲のTgを有するモノマーから選択されたモノマー、
を含んでよい。
そのホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーは、好ましくは主モノマーとしても知られている以下のモノマーから選択される。
−式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは1〜4個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状非置換アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピルまたはイソブチル基を表し、またはRはC〜C12シクロアルキル基を表す)、
−式CH=CH−COORのアクリレート(式中、RはC〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニルアクリレートまたはt−ブチル基を表す)、
−下記式の(メタ)アクリルアミド
Figure 2007517856
(式中、RおよびRは互いに同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、または直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基、例えばn−ブチル、t−ブチル、イソプロピル、イソヘキシル、イソオクチルまたはイソノニル基を表し、またはRはHを表し、Rは1,1−ジメチル−3−オキソブチル基を表し、R’はHまたはメチルを表す)。挙げことのできるモノマーの例には、N−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドおよびN,N−ジブチルアクリルアミドが含まれる。
−およびこれらの混合物から選択される。
特に好適な主モノマーは、メチルメタクリレート、イソブチル(メタ)アクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレート、およびこれらの混合物である。
b)20℃以下のTgを有するブロック
20℃以下のTgを有するブロックは、例えば、−100℃〜20℃、好ましくは15℃以下、特に−80℃〜15℃の範囲、好適には10℃以下、例えば−50℃〜0℃の範囲のTgを有する。
20℃以下のTgを有するブロックは、ホモポリマーまたはコポリマーであってよい。
このブロックがホモポリマーである場合、20℃以下のガラス転移温度を有するこれらのモノマーから調製されたホモポリマーになるようなモノマーから由来する。この第2ブロックは、たった1つのタイプのモノマー(対応するホモポリマーのTgが20℃以下である)からなるホモポリマーであってよい。
20℃以下のTgを有するブロックがコポリマーである場合、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来してよく、その性質および濃度は、得られるコポリマーのTgが20℃以下になるように選択される。
例えば、
−対応するホモポリマーが20℃以下のTgを有する1種以上のモノマー、例えば−100℃〜20℃の範囲、好ましくは15℃以下、特に−80℃〜15℃の範囲、好適には10℃未満、例えば−50℃〜0℃の範囲のTg、および
−対応するホモポリマーが20℃以上のTgを有する1種以上のモノマー、上記に記載されるように例えば40℃以上のTg、例えば40℃〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50℃〜120℃の範囲、好適には60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有するモノマーおよび/または20℃と40℃の間のTgを有するモノマー
が含まれる。
好ましくは、20℃以下のTgを有するブロックはホモポリマーである。
そのホモポリマーが20℃以下のTgを有するモノマーは、好ましくは、以下のモノマー、または主モノマーから選択される。
−式CH=CHCOORのアクリレート(式中、Rは、t−ブチル基を除く直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてよい)、
−式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてよい)、
−式R−CO−O−CH=CHのビニルエステル(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基を表す)、
−C〜C12アルキルビニルエーテル、
−N−(C〜C12)アルキルアクリルアミド、例えばN−オクチルアクリルアミド、および
−これらの混合物。
20℃以下のTgを有するブロックに特に好ましい主モノマーは、t−ブチル基を除く1〜10個の炭素原子を含むアルキル鎖を有するアルキルアクリレートであり、例えばメチルアクリレート、イソブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレート、およびこれらの混合物である。
c)20℃と40℃の間のTgを有するブロック
20℃と40℃の間のTgを有するブロックは、ホモポリマーまたはコポリマーであってよい。
このブロックがホモポリマーである場合、20℃と40℃の間のガラス転移温度を有するこれらのモノマーから調製されたホモポリマーになるようなモノマー(または主モノマー)から由来する。この第1ブロックは、ホモポリマーであってよく、たった1つのタイプのモノマー(対応するホモポリマーのTgが20℃〜40℃の範囲である)からなるか。
そのホモポリマーが20℃と40℃の間のガラス転移温度を有するモノマーは、好ましくは、n−ブチルメタクリレート、シクロデシルアクリレート、ネオペンチルアクリレートおよびイソデシルアクリルアミド、およびこれらの混合物から選択される。
20℃と40℃の間のTgを有するブロックがコポリマーである場合、1種以上のモノマー(または主モノマー)からすべてまたは部分的に由来し、その性質と濃度は、得られるコポリマーのTgが20℃と40℃の間になるように選択される。
有利には、20℃と40℃の間のTgを有するブロックは、以下からすべてまたは部分的に由来したコポリマーである。
−その対応するホモポリマーが40℃以上のTg、上記に記載したように例えば40℃〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50℃〜120℃の範囲、好適には60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有する主モノマー、および/または
−その対応するホモポリマーが20℃以下のTg、上記に記載したように例えば−100℃〜20℃の範囲、好ましく15℃以下、特に−80℃〜15℃の範囲、好適には10℃以下、例えば−50℃〜0℃の範囲のTgを有する主モノマーであって、このモノマーは、第1ブロックを形成するコポリマーのTgが20℃と40℃の間になるように選択される。
このような主モノマーは、例えばメチルメタクリレート、イソボルニルアクリレートおよびイソボルニルメタクリレート、ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレート、およびこれらの混合物から選択される。
好ましくは、20℃以下のTgを有する第2ブロックの割合は、ポリマーの10重量%〜85重量%、好適には20重量%〜70重量%、より好適には20重量%〜50重量%の範囲である。
しかしながら、各々のブロックは、別のブロックの少なくとも1種の構成モノマーをわずかな割合で含んでもよい。
したがって、第1ブロックは、逆に少なくとも1種の第2のブロックの構成モノマーを含んでもよい。
各々の第1ブロックおよび/または第2ブロックは、上記に示されたモノマーに加えて、追加モノマーとして知られている1種以上の別のモノマーを含んでもよく、これは上記で述べた主モノマーとは異なる。
これらの追加モノマーの性質と量は、追加モノマーがその中に存在するブロックが所望のガラス転移温度を有するように選択される。
この追加のモノマーは、例えば以下の親水性モノマーから選択される。例えば、
−少なくとも1個のカルボン酸官能基またはスルホン酸官能基を含むエチレン性不飽和モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、ビニル安息香酸、ビニルリン酸、およびこれらの塩、
−少なくとも1個の第4級アミン官能基を含むエチレン性不飽和モノマー、例えば2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートおよびジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、およびこれらの塩、
−式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは1〜4個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピルまたはイソブチル基を表し、このアルキル基は、ヒドロキシル基[例えば2−ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート]およびハロゲン原子(Cl、Br、IまたはF)[例えばトリフルオルエチルメタクリレート]から選択される1種以上の置換基で置換されている)、
−式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されており、このアルキル基は、ヒドロキシル基およびハロゲン原子(Cl、Br、IまたはF)から選択される1種以上の置換基で置換されている)、
−式CH=CHCOOR10のアクリレート(式中、R10は、ヒドロキシル基およびハロゲン原子(Cl、Br、IまたはF)から選択される1種以上の置換基で置換された直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基、例えば2−ヒドロキシプロピルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルアクリレートを表し、またはR10は、オキシエチレン単位の5〜30回の繰り返しを有するC〜C12アルキル−O−POE(ポリオキシエチレン)、例えばメトキシ−POEを表し、またはR10は、5〜30個のエチレンオキシド単位を含むポリオキシエチレン基を表す)、
−1個以上のケイ素原子を含むエチレン性不飽和モノマー、例えばメタクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよびメタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、
−およびこれらの混合物。
特に好ましい追加モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸およびトリフルオロエチルメタクリレート、およびこれらの混合物である。
好適な一実施形態によれば、ブロックポリマーは、非シリコーンポリマー、すなわちケイ素原子を含まないポリマーである。
これらの追加モノマーは、一般には、第1ブロックおよび/または第2ブロックの全重量に対して30重量%以下、例えば1重量%〜30重量%、好ましくは5重量%〜20重量%、より好ましくは7重量%〜15重量%の量に相当する。
好ましくは、各々の第1ブロックおよび第2ブロックは、(メタ)アクリル酸エステルから選択された少なくとも1種のモノマー、または(メタ)アクリル酸から選択された少なくとも1種のモノマー、およびこれらの混合物を含む。
有利には、各々の第1ブロックと第2ブロックは、アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルから選択された少なくとも1種のモノマー、または(メタ)アクリル酸から選択された少なくとも1種のモノマー、およびこれらの混合物からすべて由来する。
ブロックポリマーは、以下の調製方法にしたがって、フリーラジカル溶液重合により得られる。
−重合溶媒の一部を適切な反応器に導入し、重合のための適切な温度に達するまで(典型的には60℃と120℃の間)、加熱する、
−一旦この温度に達したら、第1ブロックの構成モノマーを重合開始剤の一部存在下で導入する、
−90%の最大転化率に対応する時間Tの後、第2ブロックの構成モノマーと残りの開始剤を導入する、
−混合物を反応させるためT’時間(3〜6時間の範囲)放置し、その後に混合物を室温に冷却する、
−重合溶媒に溶解したポリマーが得られる。
用語「重合溶媒」は、溶媒または溶剤の混合物を意味する。重合溶媒は、特にエチルアセテート、ブチルアセテート、アルコール、例えばイソプロパノール、エタノール、脂肪族アルカン、例えばイソドデカンおよびこれらの混合物から選択されてもよい。好ましくは、重合溶媒は、ブチルアセテートとイソプロパノールの混合物、またはイソドデカンである。
[第1の実施形態]
第1の実施形態によれば、ブロックポリマーは、上記a)に記載されたように40℃以上のTgを有する第1ブロックと、上記b)に記載されたように20℃以下のTgを有する第2ブロックとを含む。
好ましくは、40℃以上のTgを有する第1ブロックは、40℃以上のガラス転移温度を有するこれらのモノマーから調製されたホモポリマーになるようなモノマー、例えば、上記に記載されたモノマーから由来したコポリマーである。
有利には、20℃以下のTgを有する第2ブロックは、20℃以下のガラス転移温度を有するこれらのモノマーから調製されたホモポリマーになるようなモノマー、例えば、上記に記載されたモノマーから由来したホモポリマーである。
好ましくは、40℃以上のTgを有するブロックの割合は、ポリマーの20重量%〜90重量%、好適には30重量%〜80重量%、より好適には50重量%〜70重量%の範囲である。好ましくは、20℃以下のTgを有するブロックの割合は、ポリマーの5重量%〜75重量%、好ましくは15重量%〜50重量%、好適には25重量%〜45重量%の範囲である。
有利には、ブロックポリマーは次のものを含んでもよい。
−40℃以上のTgを有する第1ブロック、例えば85℃〜115℃範囲、イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレートコポリマーである、
−20℃以下のTgを有する第2ブロック、例えば−85℃〜−55℃の範囲、2−エチルヘキシルアクリレートホモポリマーである、および
−中間ブロック、例えばイソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートランダムコポリマーである。
[第2の実施形態]
第2の実施形態によれば、ブロックポリマーは、c)に記載されたブロックにしたがって20℃と40℃の間のガラス転移温度(Tg)を有する第1ブロックと、上記b)に記載された20℃以下のガラス転移温度を有するまたは上記a)に記載された40℃以上のガラス転移温度を有する第2ブロックとを含む。
好ましくは、20℃と40℃の間のTgを有する第1ブロックの割合は、ポリマーの10重量%〜85重量%、好適には30重量%〜80重量%、より好適には50重量%〜70重量%の範囲である。
第2ブロックが40℃以上のTgを有するブロックである場合、好ましくは、ポリマーの10重量%〜85重量%、好適には20重量%〜70重量%、より好適には30重量%〜70重量%の範囲の割合で存在する。
第2ブロックが20℃以下のTgを有するブロックである場合、好ましくは、ポリマーの10重量%〜85重量%、好適には20重量%〜70重量%、より好適には20重量%〜50重量%の範囲の割合で存在する。
好ましくは、20℃と40℃の間のTgを有する第1ブロックは、40℃以上のTgを有する対応するホモポリマーになるようなモノマーから、あるいは20℃以下のTgを有する対応するホモポリマーになるようなモノマーから由来したコポリマーである。
有利には、20℃以下のTgを有する、あるいは40℃以上のTgを有する第2ブロックは、ホモポリマーである。
第1の態様によれば、ブロックポリマーは、以下のものを含む。
−20℃と40℃の間のTgを有する第1ブロック、例えば21℃〜39℃のTgを有するもの、イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートを含むコポリマーである、
−20℃以下のTgを有する第2ブロック、例えば−65℃〜−35℃の範囲、メチルメタクリレートホモポリマーである、および
−中間ブロック、例えばイソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートランダムコポリマーである。
第2の態様によれば、本発明に係るポリマーは、以下のものを含んでよい。
−40℃以上のTgを有する第1ブロック、例えば85℃〜115℃の範囲、イソボルニルメタクリレート/イソブチルメタクリレートコポリマーである、
−20℃以下のTgを有する第2ブロック、例えば−35℃〜−5℃の範囲、イソブチルアクリレートホモポリマーである、および
−中間ブロック、例えばイソボルニルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/イソブチルアクリレートランダムコポリマーである。
第3の態様によれば、本発明に係るポリマーは、以下のものを含んでよい。
−40℃以上のTgを有する第1ブロック、例えば60℃〜90℃の範囲、イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレートコポリマーである、
−20℃以下のTgを有する第2ブロック、例えば−35℃〜−5℃の範囲、イソブチルアクリレートホモポリマーである、および
−中間ブロック、例えばイソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/イソブチルアクリレートランダムコポリマーである。
一実施形態によれば、本発明に係る組成物は、上記に記載したポリマーから選択される2種のエチレン性ブロックポリマーの混合物を含んでよい。
ブロックポリマーは、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して乾燥分含量で5重量%〜55重量%の範囲、好ましくは6重量%〜45重量%の範囲、好適には8重量%〜40重量%の範囲で存在してよい。
2)繊維
用語「繊維」は、LがDより大きく、好ましくはDより非常に大きく、Dは繊維の横断面を表す円の直径である、長さLと直径Dの物体を意味すると理解される。特にL/D比(または形状ファクター)は、3.5〜2,500、好ましく5〜500、好適には5〜150の範囲で選択される。
本発明の組成物中で使用してもよい繊維は、合成または天然起源の無機繊維または有機繊維であってよい。それらは短くても、または長くてもよく、1個1個でもよいし、まとまっていてもよく、例えば編まれていてもよく、また中空あるいは中実であってもよい。それらはいかなる形状を有してもよく、特に、意図した特定の適用に応じて、円形または多角形(正方形、六角形または八角形)の横断面を有してもよい。
特に、繊維は、1μm〜10mm、好ましくは0.1mm〜5mm、好適には0.3mm〜3mmの範囲の長さを有する。横断面は、2nm〜500μmの範囲、好ましくは100nm〜100μm、好適には1μm〜50μmの範囲の直径の円の範囲内であってよい。繊維の重量または番手は、大抵の場合デニールまたはデシテックスで与えられ、糸9km当たりのグラム重量で表わす。本発明に係る繊維は、好ましくは0.01〜10デニール、好ましくは0.1〜2デニール、好適には0.3〜0.7デニールの範囲で選択された番手を有する。
繊維は、織物製造で使用されるものでよく、特に絹繊維、綿繊維、羊毛繊維、アマ繊維、特に木材から抽出されたセルロース繊維、マメ科植物からまたは藻から抽出されたセルロース繊維、レーヨン繊維、ポリアミド繊維(ナイロン(登録商標))、ビスコース繊維、アセテート繊維、特にレーヨンアセテート繊維、アクリルポリマー繊維、特にポリメチルメタクリレート繊維またはポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)繊維、ポリオレフィン繊維、特にポリエチレン繊維またはポリプロピレン繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、炭素繊維、特にグラファイト形態、ポリテトラフルオロエチレン繊維(例えばテフロン(登録商標))、不溶性コラーゲン繊維、ポリエステル繊維、ポリ塩化ビニル繊維またはポリ塩化ビニリデン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、キトサン繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレンフタレート繊維、およびポリマー、例えば上記に記載したようなポリマーの混合物から形成された繊維、例えばポリアミド/ポリエステル繊維である。
繊維は、好ましくはポリアミド繊維(ナイロン(登録商標))である。
外科手術で使用される繊維も使用することができ、例えばグリコール酸とカプロラクトンから調製された再吸収可能な合成繊維(Johnson & Johnson製Monocryl);乳酸とグリコール酸のコポリマーであるタイプの再吸収可能な合成繊維(Johnson & Johnson製Vicryl);ポリテレフタル酸エステル繊維(Johnson & Johnson製Ethibond)およびステンレス鋼糸剤(Johnson & Johnson製Acier)がある。
さらに、繊維は表面処理されていてもよく、表面処理されていなくてもよく、保護膜でコーティングされていてもよく、コーティングされていなくてもよい。
本発明で使用することのできるコーティングされた繊維としては、帯電防止効果を与えるために銅硫化物でコーティングされたポリアミド繊維(例えばRhodia製R-STAT)、または繊維の特定の組織化(特定の表面積処理)を可能にする別のポリマーが挙げられる。また、後の適用で述べられている無機顔料または有機顔料でコーティングされた繊維を挙げてもよい。
好ましくは、合成起源の繊維、特に有機繊維、例えば外科手術で使用されるものが用いられる。
本発明に係る組成物で使用されてよい繊維は、好ましくはポリアミド繊維、セルロース繊維またはポリエチレン繊維である。繊維の長さ(L)は、0.1mm〜5mm、好ましくは0.25mm〜1.6mmの範囲であり、平均直径は1μm〜50μmの範囲である。特に、Etablissements P. Bonteにより「Polyamide 0.9 Dtex 3 mm」の名称で販売されている、平均直径6μm、約0.9デシテックスの番手および0.3mm〜5mmの範囲の長さを有するポリアミド繊維、またはLCW社よりFiberlon 931-Dl-Sの名称で販売されている、約0.9デシテックスの番手と約0.3mmの長さを有するポリアミド繊維を使用することができる。平均直径50μm、長さ0.5mm〜6mmのセルロース(またはレーヨン)繊維もまた、使用することができ、例えばClaremont Flock社により「Natural rayon flock fiber RC1BE-N003-M04」の名称で販売されているものがある。ポリエチレン繊維、例えばMini Fibers社により「Shurt Stuff 13 099 F」の名称で販売されているものもまた、使用することがでる。
上記に挙げた繊維は固い繊維ではないが、これらとは対照的に、本発明に係る組成物は、有利には「固い」繊維を含む。
固い繊維は、分散媒中に入れられた場合、最初は本質的に直線状であるが、これらは本質的な変形を受けず、そして、本質的に直線状で直鎖状であると記載される形状を反映して、下記に定義された角度の条件が繊維に反映される。この角度条件は、繊維の剛性を反映し、固い繊維と同じくらい小さい物体を別のパラメーターにより表わすことは難しい。
繊維の剛性は、以下の角度条件が反映される。有利には、数字化では、繊維の少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、好適には少なくとも90%が、繊維の縦中心軸との接線と、繊維の終端点と繊維の半分の長さに対応する繊維の縦中心軸点とを結ぶ直線との間で形成された角度が、15°未満になるような繊維であり、かつ、繊維に沿って半分の長さの点での繊維の縦中心軸との接線と、繊維の一方の終端点と繊維の半分の長さに対応する繊維の縦中心軸点とを結ぶ直線との間で形成された角度が、0.8mm〜5mmの範囲、好ましくは1mm〜4mmの範囲、優先的には1mm〜3mmの範囲、好適には2mmと同じ繊維長に対して、15°以下になるような繊維である。
有利には、上記で述べた角度は、繊維の2つの終端点と繊維に沿った半分の長さの点で測定される。言いかえれば、3つの測定値がこの場合得られ、また、測定された角度の平均は15°以下である。
接線は、繊維のどの点でも、特に15°未満の角度を形成する。
本出願では、繊維上の点で接線により形成された角度は、繊維上の上記点での繊維の縦中心軸との接線と、上記点に近接した繊維の終端点と繊維の半分の長さに対応する繊維の縦中心軸点とを結ぶ直線との間で形成された角度である。
一般に、本発明に係る組成物で使用してもよい固い繊維は、同一または実質的に同一の繊維長を有する。
具体的には、媒体が、媒体中に顕微鏡で観察して1重量%の繊維濃度で固い繊維を分散する場合、2.5倍の倍率を得られる対物レンズと全範囲視野を用いて観察して、固い繊維の大多数、つまり、数字的に少なくとも50%の固い繊維、好ましくは数字的に少なくとも75%の固い繊維、好適には数字的に少なくとも90%の固い繊維が、上記に定義された角度条件を満たさなければならない。角度値に結びつく測定は、同じ長さの繊維について行なわれ、この長さは、0.8mm〜5mm、好ましくは1〜4mm、優先的には1〜3mm、好適には2mmの範囲である。
観察が行なわれる媒体は、固い繊維の良好な分散物を保証する分散媒、例えば水、またはクレーの水性ゲルまたは結合性ポリウレタンの水性ゲルである。固い繊維を含む組成物の直接観察をさらに行なってもよい。調製した組成物または分散物のサンプルを、2.5倍の倍率を得られる対物レンズと全範囲視野を備えた顕微鏡で観察するため、スライドガラスとカバーグラスとの間に置く。全範囲視野は、繊維を全体で見ることを可能にする。
固い繊維は、ポリエステル、ポリウレタン、アクリルポリマー、ポリオレフィン、ポリアミド、特に非芳香族ポリアミド、および芳香族ポリイミドアミドから選択される合成ポリマーの繊維から選択されてよい。
挙げることのできる固い繊維の例には、以下のものが含まれる。
−ポリエステル繊維、例えばDupont de Nemours社によりFibre 255-100-R11-242T Taille 3 mm(八葉横断面)、Fibre 265-34-R1l-56T Taille 3 mm(丸横断面)、およびFibre Coolmax 50-34-591 Taille 3 mm(四葉横断面);の名称で販売されている糸を切断することにより得られるもの、
−ポリアミド繊維、例えばCellusuede products社よりTrilobal Nylon 0.120-1.8 DPF、Trilobal Nylon 0.120-18 DPF、Nylon 0.120-6 DPFの名称で販売されているもの、または、Dupont de Nemours社によりFibre Nomex Brand 430 Taille 3 mmの名称で販売されている糸を切断することにより得られるもの、
−ポリイミドアミド繊維、例えばRHODIA社により「Kermel」および「Kermel Tech」の名称で販売されているもの、
−ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)(またはアラミド)繊維、特にDupont de Nemours社によりKevlar(登録商標)の名称で販売されているもの、
−ポリエステル、アクリルポリマーおよびポリアミドから選択されるポリマーの交互層を含む多層構造を有する繊維、例えば文献EP-A-6 921 217、EP-A-686 858およびUS-A-5 472 798に記載されたもの。このような繊維は、Teijin社により「Morphotex」、「Teijin Tetron Morphotex」の名称で販売されている。
特に好ましい固い繊維は、芳香族ポリイミドアミド繊維である。
本発明の組成物に使用されてよいポリイミドアミド糸または繊維は、例えば、R. PigeonとP. Allardの文献Chimie Macromoleculaire Appliquee、40/41(1974)、139-158ページ(No. 600)、または文献US-A-3 802 841、FR-A-2 079 785、EP-A1-0 360 728およびEP-A-0 549 494に参照として記載されているものである。
好適な芳香族ポリイミドアミド繊維は、トリレンジイソシアネートとトリメリト酸無水物の重縮合により得られる、下記式の反復単位を含むポリイミドアミド繊維である。
Figure 2007517856
繊維は、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、好適には0.5重量%〜3重量%の範囲の含量で存在してよい。
また、本発明に係る組成物中で2種以上の異なる繊維の混合物を使用することは可能である。このような繊維は、性質および/またはサイズ、特に長さで異なってよい。したがって、得られたメークアップの特性および/またはマスカラの適用性を変更することは可能である。
3)化粧料的に許容可能な有機液体媒体
用語「有機液体媒体」は、室温(25℃)および大気圧(10Pa)で液体である少なくとも1種の有機化合物、例えば化粧品組成物中で一般的に使用される有機オイルおよび溶剤を含む媒体を意味する。
特に好適な実施形態によれば、組成物の有機液体媒体は、少なくとも1種の有機液体を含み、それは上記に記載されるようなブロックポリマーを重合するための有機溶媒そのものまたはそのうちの1つである。有利には、上記有機重合溶媒は、化粧品組成物の有機液体媒体の大部分の重量に相当する有機液体である。
組成物の有機液体媒体は、組成物の全重量に対して10〜95重量%、好ましくは20〜90重量%、好適には30〜80重量%に相当する。
有機オイルまたは溶剤は、特に脂肪相、特に連続脂肪相を形成することができる。組成物は無水物の組成物であってよい。
有利には、組成物の化粧料的に許容可能な有機液体媒体は、下に定義された少なくとも1種の揮発性有機溶剤またはオイルを含む。
本発明のための、表現「揮発性有機溶剤またはオイル」は、室温および大気圧でケラチン繊維との接触で1時間未満で蒸発することができるあらゆる非水性媒体を意味する。揮発性有機溶剤と本発明の揮発性オイルは、有機溶剤と揮発性化粧品用オイルであり、室温で液体で、室温および大気圧でゼロでない蒸気圧、0.13Pa〜40,000Pa(10−3〜300mmHg)の範囲、特に1.3Pa〜13,000Pa(0.01〜100mmHg)の範囲の蒸気圧を有する。表現「不揮発性オイル」は、室温および大気圧でケラチン繊維に少なくとも数時間残り、特に10−3mmHg(0.13Pa)未満の蒸気圧を有するオイルを意味する。
これらのオイルは、炭化水素ベースオイル、シリコーンオイル、またはこれらの混合物であってよい。
表現「炭化水素ベースオイル」は、水素原子と炭素原子、および任意に酸素原子、窒素原子、硫黄原子またはリン原子を主として含むオイルを意味する。揮発性炭化水素ベースオイルは、8〜16個の炭素原子、特にC〜C16分岐状アルカン、例えば石油起源のC〜C16イソアルカン(イソパラフィンとしても知られる)、例えばイソドデカン(2,2,4,4,6−ペンタメチルヘプタンとしても知られる)、イソデカンおよびイソヘキサデカン、例えばIsoparsまたはPermetylsの商品名で販売されているオイル、C〜C16分岐状エステル、イソヘキシルネオペンタノエート、およびこれらの混合物を含む炭化水素ベースオイルから選択されてよい。別の揮発性炭化水素ベースオイルとして使用してもよいのは、例えば石油蒸留物、特にShell社よりShell Soltの名称で販売されているものがある。揮発性溶剤は、好ましくは、8〜16個の炭素原子を含む炭化水素ベース揮発性
オイル、およびこれらの混合物から選択される。
使用されてもよい揮発性オイルには、揮発性シリコーンがあり、例えば直鎖状または環式揮発性シリコーンオイル、特に粘度≦6センチストーク(6×10−6/s)、特に2〜10個のケイ素原子を含むものであり、これらのシリコーンは、任意に1〜22個の炭素原子を含むアルキル基またはアルコキシ基を含む。本発明で使用することのできる揮発性シリコーンオイルとして、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンおよびドデカメチルペンタシロキサン、およびこれらの混合物が挙げられる。
揮発性オイルは、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して0.5重量%〜95重量%、好ましくは1〜65重量%、好適には5〜40重量%の範囲の含量で存在してよい。
本発明に係る組成物中で使用することのできる非揮発性シリコーンオイルは、非揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ペンダントであるかおよび/またはシリコーン鎖末端に、各基が2〜24個の炭素原子を含むアルキル基またはアルコキシ基を含むポリジメチルシロキサン、フェニルシリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサンおよび2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケートであってよい。
本発明の組成物中で使用することのできるフルオロオイルは、特にフルオロシリコーンオイル、ポリフルオロエーテル、文献EP-A-847752で記載されたフルオロシリコーンである。
非揮発性オイルは、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して0重量%〜30重量%(特に0.1重量%〜30重量%)、好ましくは0重量%〜20重量%(特に0.1重量%〜20重量%)、好適には0重量%〜10重量%(特に0.1重量%〜10重量%)の範囲の含量で存在してよい。
本発明の一実施形態では、組成物の有機液体媒体は、ブロックポリマーを重合するための溶媒であり、その中にブロックポリマーが有利には溶解する、少なくとも1種の揮発性有機オイルを含む。好ましくは、この揮発性有機オイルはイソドデカンである。このような組成物は、メークアップとして使用された場合、防水マスカラに対する従来のメークアップ除去製品を用いて除去するのが簡単であるという長所を有する。
本発明に係る組成物は、水性媒体を含み、水性相を構成し、組成物の連続相を形成することができる。
水性相は、主として水からなる。また、水と、水混和性の溶媒(25℃で50重量%以上の水混和性)、例えば1〜5個の炭素原子を有する低級モノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、2〜8個の炭素原子を有するグリコール、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、C〜Cケトン、C〜Cアルデヒド、およびこれらの混合物との混合物を含んでよい。
水性相(水と任意に水混和性溶媒)は、組成物の全重量に対して1重量%〜95重量%の範囲、好ましくは3重量%〜80重量%の範囲、優先的には5重量%〜60重量%の範囲の含量で存在してよい。
[ワックス]
本発明に係る組成物は、ワックスまたはワックスの混合物を含んでもよい。
本発明に関連して考慮されるワックスは、一般に、室温(25℃)で固体の脂肪親和性化合物であり、固体/液体可逆変化状態を有し、30℃以上、120以下の融点を有する。
ワックスを液体形態(融解)にすることにより、オイルと混和させ、微視的に均一な混合物を形成することを可能にするが、室温に戻ると混合物になり、混合物のオイル中にワックスの再結晶が得られる。
特に、本発明に適しているワックスは、約45℃、特に55℃を超える融点を有してもよい。
ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えばMetler社よりDSC 30の名称で販売されている熱量計を使用して測定してもよい。
測定プロトコルは以下のとおりである。
るつぼに置いた15mgの製品のサンプルを、10℃/分の加熱速度で、0℃から120℃の範囲の第1の温度上昇にさらす。次いで、10℃/分の冷却速度で、120℃から0℃に冷却する。最終的に5℃/分の加熱速度で、0℃から120℃の範囲の第2の温度増加にさらす。第2の温度増加中に、空のるつぼと、製品のサンプルを含むるつぼに吸収されたエネルギーの差の変化は、温度の関数として測定される。化合物の融点は、温度の関数として吸収されたエネルギーの差の変化を表わすカーブのピークの頂点に対応する温度の値である。
本発明に係る組成物中で使用してもよいワックスは、室温で固体である固いワックスであり、動物、植物、無機物起源または合成起源、およびこれらの混合物のワックスから選択される。
ワックスはまた、0.05MPa〜30MPa、好ましくは6MPa〜15MPaの範囲の硬度を有してもよい。硬度は、ステンレス鋼製円筒状の直径2mmのスピンドルを装備したRheo社よりTA-TX2iの名称で販売されているテクスチュロメータを用いて、0.1mm/sの測定速度で移動させ、ワックス中に0.3mmの侵入深さで侵入させて、20℃で測定された圧縮力の測定により決定される。
測定プロトコルは以下のとおりである。
ワックスを、ワックスの融点+20℃と等しい温度で溶融する。溶解したワックスを、直径30mm、深さ20mmの容器に注ぐ。硬度測定を行なう前に、ワックスを24時間室温(25℃)で再結晶させ、20℃で少なくとも1時間保管する。硬度値は、ワックスに接するテクスチュロメータスピンドルの面積で割った、測定した最大圧縮力である。
炭化水素ベースワックス、例えば蜜蝋、ラノリンワックス、イボタ蝋、ライスワックス、カルナウバろう、カンデリラろう、オーリキュリー(ouricurry)ワックス、エスパルトろう、コルク繊維ワックス、サトウキビワックス、木ろうおよびウルシ蝋;モンタンろう、ミクロクリスタンワックス、パラフィンおよびオゾケライト;ポリエチレンワックス、フィッシャー−トロプシュ合成により得られたワックスおよびワックス状コポリマー、またこれらのエステルを、特に使用してもよい。
直鎖状または分岐状C〜C32脂肪鎖を含む動物または植物オイルの接触水素化により得られたワックスを挙げてもよい。
これらの中で、水添ホホバ油、異性化ホホバ油、例えばDesert Whale社よりIso-Jojoba-50(登録商標)の市販名で製造または販売されている部分的に水添したトランス異性化ホホバ油、水添ひまわり油、硬化ヒマシ油、水添やし油および水添ラノリンオイル、Heterene社より「Hest 2T-4S」の名称で販売されているビス(1,1,1−トリメチロールプロパン)テトラステアレート、Heterene社よりHest 2T-4Bの名称で販売されているビス(1,1,1−トリメチロールプロパン)テトラベヘネートが、特に挙げられる。
シリコンワックスとフルオロワックスを挙げてもよい。
「Phytowax Olive 18 L 57」の名称で販売されているステアリルアルコールでエステル化されたオリーブオイルの水素化により得られたワックス、またはSophim社より「Phytowax Ricin 16L64および22L73」の名称で販売されているセチルアルコールでエステル化されたヒマシ油の水素化により得られたワックスを使用することは可能である。このようなワックスは仏国特許出願公開公報FR-A-2 792 190に記載されている。
本発明に係る組成物は、1〜50重量%の範囲の全ワックス含量を含んでよく、特に5〜30重量%を含み、より好ましくは組成物の全重量に対して10〜30重量%を含んでよい。
ワックスは、ワックスの水性微粒分散体の形態をしていてもよい。表現「ワックスの水性微粒分散体」は、上記ワックス粒子のサイズが約1μm以下であるワックス粒子の水性分散体を意味する。
ワックス微粒分散体はコロイド状ワックス粒子の安定した分散体であり、特にL.M. Prince編「Microemulsions Theory and Practice」、Academic Press(1977)21-32ページに記載されている。
特に、これらのワックス微粒分散体は、界面活性剤、および任意に一部の水の存在下で、ワックスを溶融し、攪拌しながら熱水を徐々に添加することにより得られるかもしれない。油中水型エマルションの中間体の形成は、転相後、水中油型マイクロエマルジョンの最終生成と共に観察される。冷却によって、固体のワックスコロイド粒子の安定した微粒分散体が得られる。
ワックス微粒分散体はまた、攪拌手段、例えば超音波、高圧ホモジナイザーまたはターボミキサーを使用してワックス、界面活性剤および水の混合物を撹拌することにより得られてもよい。
ワックス微粒分散体の粒子は、好ましくは1μm未満(特に0.02μm〜0.99μmの範囲)、好ましくは0.5μm未満(特に0.06μm〜0.5μmの範囲)の平均サイズを有する。
これらの粒子は、本質的にワックスまたはワックスの混合物からなる。しかしながら、少量の割合で油性リッチ状および/またはペースト状脂肪添加剤、界面活性剤および/または従来の脂溶性添加剤/活性剤を含んでよい。
ある場合には、また消費者の要望に応じて、上記に記載された長所を有し、光沢のある外観を示す化粧品組成物を調製することが望ましい。したがって、本発明の別の主題は、化粧料的に許容可能な液体有機媒体、フィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマー、および繊維を含むケラチン繊維をコーティングするための、ワックスを含まない組成物である。
用語「ワックスを含まない」は、2%未満のワックス、好ましくは1%未満、好適には0.5%未満のワックスしか含まない組成物を意味する。
このようなワックスを含まない組成物はまた、特に滑らかで、均質で非粒状の付着物を得ることを可能にするという長所を有する。
本発明の別の主題は、上記ケラチン物質に付着するフィルムを得るために化粧料的に許容可能な液体有機媒体、フィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマー、および繊維を含み、ケラチン繊維をコーティングするための、ワックスを含まない組成物の使用であり、この組成物は滑らかで均質であり、光沢のある外観と、上記ケラチン繊維を長くし、ケラチン繊維上にのせる効果を有する。
本発明に係る組成物は、室温でペースト状である少なくとも1種の脂肪族化合物を含んでよい。本発明の目的のため、表現「ペースト状脂肪物質」は、20℃〜55℃、好ましくは25℃〜45℃の範囲の融点、および/または60Hzで回転するスピンドルを装備した、Contraves TVまたはRheomat 80粘度計を使用して測定した40℃で0.1Pa・s〜40Pa・s(1〜400ポアズ)、好ましくは0.5Pa・s〜25Pa・sの範囲の粘度を有する脂肪物質を意味する。当業者は、試験されるペースト状化合物の測定を行なうことができるように一般知識に基づいて、粘度測定のためのスピンドルを、スピンドルMS−r3およびMS−r4から選択することができる。
これらの脂肪物質は、好ましくは炭化水素ベース化合物であり、任意に重合体のタイプである。また、それらはシリコーン化合物から選択することができる。また、それらは、炭化水素ベース化合物および/またはシリコーン化合物の混合物の形態をしていてもよい。異なるペースト状脂肪物質の混合物の場合には、炭化水素ベースペースト状化合物(主として水素原子と炭素原子、任意にエステル基を含む)が、好ましくは大半の割合で使用される。
本発明に係る組成物中で使用されてもよいペースト状化合物のなかでも、18Pa・s〜21Pa・s、好ましくは19Pa・s〜20.5Pa・sの粘度、および/または30℃〜55℃の融点を有する、ラノリン、ラノリン誘導体、例えばアセチル化ラノリンまたはオキシプロピレン化ラノリンまたはイソプロピルラノレート、およびこれらの混合物が挙げられる。また、脂肪酸または脂肪族アルコールのエステル、特に20〜65個の炭素原子を含むエステル(約20℃〜35℃の融点、および/または40℃で0.1Pa・s〜40Pa・sの範囲の粘度)、例えばトリイソステアリルシトレートまたはセチルシトレート;アラキジルプロピオネート;ポリビニルラウレート;コレステロールエステル、例えば植物起源のトリグリセリド、例えば水添植物オイル、粘着性ポリエステル、例えばポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)、およびこれらの混合物を使用することは可能である。
また、ペースト状シリコーン脂肪物質として、例えば8〜24個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシタイプのペンダント鎖を含むポリジメチルシロキサン(PDMS)と、20℃〜55℃の融点を有する、例えばステアリルジメチコーン、特にDow CorningよりDC2503とDC25514の商品名で販売されているもの、およびこれらの混合物が挙げられる。
ペースト状脂肪物質は、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して、0.01重量%〜60重量%、好ましくは0.5重量%〜45重量%の範囲、好適には組成物中に2重量%〜30重量%の範囲の割合で存在してよい。
本発明に係る組成物は、乳化界面活性剤を含むことができ、特に組成物の全重量に対して2重量%〜30重量%、好適には5重量%〜15重量%の範囲の割合で存在する。これらの界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤から選択されてよい。文献「Encyclopedia of Chemical Technology,Kirk-Othmer」、22巻、333〜432頁、第3版、1979年、Wiley出版が、界面活性剤の性質と(乳化)関数の定義として、特に陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤について上記参照文献の347〜377頁が挙げられる。
本発明に係る組成物中で好ましくは使用される界面活性剤は、次のものから選択される。
−非イオン性界面活性剤:脂肪酸、脂肪族アルコール、ポリエトキシ化またはポリグリセロール化脂肪アルコール、例えばポリエトキシ化ステアリルまたはセチルステアリルアルコール、スクロースの脂肪酸エステル、アルキルグルコースエステル、特にC〜Cアルキルグルコースのポリオキシエチレン化脂肪酸エステル、およびこれらの混合物;
−陰イオン性界面活性剤:アミン、アンモニア水、またはアルカリ性塩、およびこれらの混合物で中和したC16〜C30脂肪酸。
水中油型または水中ワックス型のエマルションを得ることを可能にする界面活性剤は、好ましく使用される。
本発明に係る組成物は、本発明にしたがって上記に記載されたブロックポリマーに加えて、追加のポリマー、例えばフィルム形成性ポリマーを含んでもよい。
フィルム形成性ポリマーは、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して0.1重量%〜60重量%、好ましくは0.5重量%〜40重量%、好適には1重量%〜30重量%の範囲の乾燥分含量で存在してよい。
本出願において、表現「フィルム形成性ポリマー」は、単独でまたはフィルム形成補助剤の存在下で担体、特にケラチン物質上、例えば睫毛に連続付着フィルムを形成することが可能なポリマーを意味する。
本発明の組成物中で使用してもよいフィルム形成性ポリマーの中では、合成高分子、ラジカル媒介型または重縮合物型、天然由来のポリマー、およびこれらの混合物が挙げられる。
表現「ラジカル媒介型フィルム形成性ポリマー」は、不飽和、特にエチレン性不飽和を含むモノマーであって、各モノマーがホモポリマー化(重縮合物と異なる)することができるモノマーの重合により得られたポリマーを意味する。
ラジカル媒介型フィルム形成性ポリマーは、特に、ビニルポリマーまたはビニルコポリマー、特にアクリルポリマーであってよい。
ビニルフィルム形成性ポリマーは、エチレン性不飽和を含み、少なくとも1種の酸性基および/またはこれらの酸性モノマーのエステルおよび/またはこれらの酸性モノマーのアミドを含むモノマーの重合から生じることができる。
使用されてもよい酸性基を有するモノマーは、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはイタコン酸である。(メタ)アクリル酸とクロトン酸は、好ましくは使用され、より好ましくは、(メタ)アクリル酸である。
酸性モノマーのエステルは、有利には(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリレートとしても知られている)、特にアルキルの(メタ)アクリレート、特にC〜C30アルキル、好ましくはC〜C20アルキル、アリールの(メタ)アクリレート、特にC〜C10アリール、およびヒドロキシアルキルの(メタ)アクリレート、特にC〜Cヒドロキシアルキルから選択される。
挙げることのできるアルキル(メタ)アクリレートの中には、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレートおよびシクロヘキシルメタクリレートがある。
挙げることのできるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの中には、ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートおよび2−ヒドロキシプロピルメタクリレートがある。
挙げることのできるアリール(メタ)アクリレートの中には、ベンジルアクリレートとフェニルアクリレートがある。
特に好ましい(メタ)アクリル酸エステルは、アルキル(メタ)アクリレートである。
本発明によれば、エステルのアルキル基は、フッ素化またはペルフルオロ化のいずれか、すなわちアルキル基の水素原子の一部またはすべてが、フッ素原子に置換されていてよい。
挙げることのできる酸モノマーのアミドの例は、(メタ)アクリルアミド、特にN−アルキル(メタ)アクリルアミド、特にC〜C12アルキルのものである。挙げることのできるN−アルキル(メタ)アクリルアミドの中には、N−エチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミドおよびN−ウンデシルアクリルアミドがある。
ビニルフィルム形成性ポリマーはまた、ビニルエステルとスチレンモノマーから選択されたモノマーの単独重合または共重合から生じてもよい。特に、これらのモノマーは、酸モノマーおよび/またはそれらのエステルおよび/またはそれらのアミド、例えば上記に挙げたもので重合されてもよい。
挙げることのできるビニルエステルの例は、ビニルアセテート、ビニルネオデカノエート、ビニルピバレート、ビニルベンゾエートおよびビニルt−ブチルベンゾエートである。
挙げることのできるスチレンモノマーは、スチレンとα−メチルスチレンである。
挙げることのできるフィルム形成性重縮合物の中には、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリアミド、エポキシエステル樹脂およびポリ尿素がある。
ポリウレタンは、陰イオン性、カチオン性、非イオン性および両性ポリウレタン、ポリウレタン−アクリル樹脂、ポリウレタン−ポリビニルピロリドン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリ尿素およびポリ尿素/ポリウレタン、およびこれらの混合物から選択されてもよい。
ポリエステルは、ポリオール、特にジオールとジカルボン酸の重縮合により、既知のやり方で得られてもよい。
ジカルボン酸は、脂肪族、脂環式、または芳香族であってよい。挙げることのできるこのような酸の例は、次のとおりである。シュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、ジグリコール酸、チオジプロピオン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸。これらのジカルボン酸モノマーは、単独でまたは少なくとも2種のジカルボン酸モノマーを組合わせて使用してもよい。これらのモノマー中で、優先的に選択されるものは、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸である。
ジオールは、脂肪族ジオール、脂環式ジオールおよび芳香族ジオールから選択されてよい。使用されるジオールは、次のものから好ましくは選択される。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジメタノールおよび4−ブタンジオール。使用されてもよい別のポリオールは、グリセロール、ペンタエリトリトール、ソルビトールおよびトリメチロールプロパンである。
ポリエステルアミドは、ジアミンまたはアミノアルコールと二価酸との重縮合により、ポリエステルの重縮合と類似したやり方で得られてもよい。使用することのできるジアミンは、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびメタ−またはパラ−フェニレンジアミンである。使用することのできるアミノアルコールは、モノエタノールアミンである。
ポリエステルはまた、少なくとも1種の基−SOM(ここで、Mは水素原子、アンモニウムイオンNH4+、または金属イオン、例えばNa、Li、K、Mg2+、Ca2+、Cu2+、Fe2+またはFe3+イオンを表す)を有する少なくとも1種のモノマーを含んでもよい。このような基―SOMを含む二官能性芳香族モノマーを特に使用してもよい。
上記に記載されるような基―SOMを有する二官能性芳香族モノマーの芳香核はまた、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、オキシビフェニル、スルホニルビフェニルおよびメチレンビフェニル核から選択されてもよい。また、基―SOMを有する二官能性芳香族モノマーの例として、次のものを挙げてもよい。スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸。
好ましく使用されるコポリマーは、イソフタレート/スルホイソフタレートに基づいたものであり、特にジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸およびスルホイソフタル酸の縮合により得られたコポリマーである。
任意に修飾された天然由来のポリマーは、シェラック樹脂、サンダラック樹脂、ダンマル樹脂、エレミガム、コーパル樹脂およびセルロースポリマー、およびこれらの混合物から選択されてもよい。
本発明に係る組成物の第1の実施形態によれば、フィルム形成性ポリマーは、水溶性高分子であってよく、組成物の水性相中に存在してよい。したがって、ポリマーは、組成物の水性相に可溶性である。挙げることのできる水溶性フィルム形成性ポリマーの例は、次のとおりである。
−タンパク質、例えば植物起源タンパク質、例えば小麦タンパク質および大豆蛋白質;動物由来のタンパク質、例えばケラチン、例えばケラチン加水分解物およびスルホン酸ケラチン;
−セルロースのポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、および第四級化セルロース誘導体;
−アクリルポリマーまたはアクリルコポリマー、例えばポリアクリレートまたはポリメタクリレート;
−ビニルポリマー、例えばポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテルとリンゴ酸無水物のコポリマー、ビニルアセテートとクロトン酸のコポリマー、ビニルピロリドンとビニルアセテートのコポリマー;ビニルピロリドンとカプロラクタムのコポリマー;ポリビニルアルコール;
−天然由来のポリマー、次のもののように、任意に変更されてよく、例えば
−アラビアガム、ガーゴム、キサンタン誘導体、カラヤゴム;
−アルギナートとカラギーナン;
−グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸およびそれらの誘導体;
−シェラック樹脂、サンダラック樹脂、ダンマル樹脂、エレミガムおよびコーパル樹脂;
−デオキシリボ核酸;
−ムコ多糖類、例えばコンドロイチンスルフェート、およびそれらの混合物。
本発明に係る組成物の別の実施形態によれば、フィルム形成性ポリマーは、有機溶媒またはオイルを含む液体脂肪相に溶解したポリマー、例えば上記に記載されたもの(したがってフィルム形成性ポリマーは脂溶性ポリマーである)であってよい。本発明の目的のため、表現「液体脂肪相」は、室温(25℃)、大気圧(760mmHg、すなわち10Pa)で液体であり、室温で液体である1種以上の脂肪物質からなる脂肪相を意味し、例えば、上記に記載されたオイルであり、これは一般に、互いに相溶性である。
液体脂肪相は、好ましくは、揮発性オイル、任意に不揮発性オイルと混合されており、上記に挙げられたオイルから場合により選択されることのできるオイルを含む。
挙げることのできる脂溶性ポリマーの例は、ビニルエステル(ビニル基がエステル基の酸素原子に直接結合していて、ビニルエステルがエステル基のカルボニルに結合した1〜19個の炭素原子を有する飽和、直鎖状または分岐状炭化水素ベース基を含む)と、ビニルエステルであってよい少なくとも1種の他のモノマー(ビニルエステル以外に既に存在する)とのコポリマー、α−オレフィン(8〜28個の炭素原子を含む)、アルキルビニルエーテル(アルキル基は2〜18個の炭素原子を含む)、またはアリルエステルまたはメタルエステル(エステル基のカルボニルに結合した1〜19個の炭素原子を有する飽和、直鎖状または分岐状炭化水素ベース基を含む)である。
これらのコポリマーは、架橋剤の補助によって架橋されてよく、ビニルタイプ、または
アリルもしくはメタルタイプのいずれであってもよく、例えばテトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、ジビニルオクタンジオエート、ジビニルドデカンジオエートおよびジビニルオクタデカンジオエートが挙げられる。
挙げることのできるコポリマーの例は、以下のコポリマーである。ビニルアセテート/アリルステアレート、ビニルアセテート/ビニルラウレート、ビニルアセテート/ビニルステアレート、ビニルアセテート/オクタデセン、ビニルアセテート/オクタデシルビニルエーテル、ビニルプロピオネート/アリルラウレート、ビニルプロピオネート/ビニルラウレート、ビニルステアレート/1−オクタデセン、ビニルアセテート/1−ドデセン、ビニルステアレート/エチルビニルエーテル、ビニルプロピオネート/セチルビニルエーテル、ビニルステアレート/アリルアセテート、ビニル2,2−ジメチルオクタノエート/ビニルラウレート、アリル2,2−ジメチルペンタノエート/ビニルラウレート、ビニルジメチルプロピオネート/ビニルステアレート、アリルジメチルプロピオネート/ビニルステアレート、0.2%ジビニルベンゼンで架橋した、ビニルプロピオネート/ビニルステアレート、0.2%ジビニルベンゼンで架橋した、ビニルジメチルプロピオネート/ビニルラウレート、0.2%テトラアリルオキシエタンで架橋した、ビニルアセテート/オクタデシルビニルエーテル、0.2%ジビニルベンゼンで架橋した、ビニルアセテート/アリルステアレート、0.2%ジビニルベンゼンで架橋した、ビニルアセテート/1−オクタデセン、および0.2%ジビニルベンゼンで架橋した、アリルプロピオネート/アリルステアレート。
挙げてもよい脂溶性フィルム形成性ポリマーの例は、脂溶性コポリマーであり、特に9〜22個の炭素原子を含むビニルエステルまたはアルキルアクリレートもしくはアルキルメタクリレートと、10〜20個の炭素原子を含むアルキル基との共重合から生じるものである。
このような脂溶性コポリマーは、ポリビニルステアレート、ジビニルベンゼンの補助によって架橋したポリビニルステアレート、ジアリルエーテルまたはジアリルフタレート、ポリステアリル(メタ)アクリレート、ポリビニルラウレート、およびポリラウリル(メタ)アクリレートのコポリマーから選択されてよく、この脂溶性コポリマーは、エチレングリコールジメタクリレートまたはテトラエチレングリコールジメタクリレートの補助で、これらのポリ(メタ)アクリレートに架橋することが可能である。
上記に定義された脂溶性コポリマーは知られており、特に仏国特許出願公開公報FR-A-2 232 303に記載されている。それらは、2,000〜500,000、好ましくは4,000〜200,000の範囲の重量平均分子量を有してもよい。
本発明で使用することのできる脂溶性フィルム形成性ポリマーとして、ポリアルキレン、特にC〜C20アルケンのコポリマー、例えばポリブテン、直鎖状または分岐状、飽和または不飽和C〜Cアルキル基を有するアルキルセルロース、例えばエチルセルロースおよびプロピルセルロース、ビニルピロリドン(VP)のコポリマー、特にビニルピロリドンとC〜C40、好適にはC〜C20アルケンとのコポリマーが挙げられる。本発明で使用することができるVPコポリマーの例として、VP/ビニルアセテート、VP/エチルメタクリレート、ブチル化ポリビニルピロリドン(PVP)、VP/エチルメタクリレート/メタクリル酸、VP/エイコセン、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、VP/スチレンまたはVP/アクリル酸/ラウリルメタクリレートのコポリマーが挙げられる。
フィルム形成性ポリマーはまた、水性相中または非水溶媒相中に分散した粒子の形態で組成物中に存在してよく、ラテックスまたは擬似ラテックスとして一般に知られている。これらの分散物を調製するための技術は、当業者に周知である。
使用することのできるフィルム形成性ポリマーの水性分散液は、Avecia-Neoresins社によるNeocryl XK-90(登録商標)、Neocryl A-1070(登録商標)、Neocryl A-1090(登録商標)、Neocryl BT-62(登録商標)、Neocryl A-1079(登録商標)およびNeocryl A-523(登録商標)の名称で、Dow Chemical社によるDow Latex 432(登録商標)の名称で、Daito Kasey Kogyo社によるDaitosol 5000 AD(登録商標)またはDaitosol 5000 SJ(登録商標)の名称で販売されているアクリル酸分散物; Interpolymer社によるSyntran 5760、またはAvecia-Neoresins社によるNeorez R-981(登録商標)およびNeorez R-974(登録商標)、Goodrich社によるAvalure UR-405(登録商標)、Avalure UR-410(登録商標)、Avalure UR-425(登録商標)、Avalure UR-450(登録商標)、Sancure 875(登録商標)、Sancure 861(登録商標)、Sancure 878(登録商標)およびSancure 2060(登録商標)、Bayer社によるImpranil 85(登録商標)、およびHydromer社によるAquamere H-1511(登録商標)の名称で販売されているポリウレタンの水性分散液; Eastman Chemical Products社による商標「Eastman AQ(登録商標)」で販売されているスルホポリエステル、ビニル分散液、例えば「Mexomer PAM」、およびイソドデカン中のアクリル酸分散物、例えばChimex社による「Mexomer PAP」である。
一実施形態によれば、本発明に係る組成物は、有利には、上記に記載されたようなフィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマーと、水性相中に分散したフィルム形成性ポリマーの粒子とを含む。
本発明に係る組成物は、可塑剤を含んでもよく、フィルム形成性ポリマーと共にフィルムの形成を促進する。このような可塑剤は、所望の機能を満たすことが可能であるとして当業者に知られている化合物のうちのいかなるものから選択されてもよい。
[添加剤]
本発明に係る組成物はまた、染料、例えば粉末染料、脂溶性染料および水溶性染料を含んでもよい。この染料は、組成物の全重量に対して0.01重量%〜30重量%の範囲の含量で存在してよい。
粉末染料は、顔料と真珠光沢顔料から選択されてもよい。
顔料は白色または有色であってもよく、無機物および/または有機物であってもよく、コーティングされていてもよいし、またはコーティングされていなくてもよい。無機顔料の中で、挙げることができるのは、二酸化チタン、任意に表面処理された、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛または酸化セリウム、酸化鉄だけでなく、酸化クロム、マンガンバイオレット、群青、クロム水和物およびフェリックブルーである。挙げることのできる有機顔料の中には、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、およびコチニールカルミンまたはバリウムベースのレーキ、ストロンチウム、カルシウムまたはアルミニウムがある。
真珠光沢顔料は、白色真珠光沢顔料、例えばチタンでコーティングされたマイカまたはオキシ塩化ビスマスでコーティングされたマイカ、着色された真珠光沢顔料、例えば酸化鉄を含むチタンマイカ、特にフェリックブルーまたは酸化クロムを含むチタンマイカ、上記のタイプの有機顔料を含むチタンマイカ、およびオキシ塩化ビスマスベースの真珠光沢顔料から選択されてもよい。
脂溶性染料は、例えばスーダンレッド、D&C赤17、D&C緑6、β−カロチン、大豆油、スーダンブラウン、D&C黄11、D&C紫2、D&Cオレンジ5、キノリンイエローおよびアナットーである。水溶性染料は、例えばビートルートジュース、メチレンブルー、ポンソーのジナトリウム塩、アリザリングリーンのジナトリウム塩、キノリンイエロー、アマランサスのトリナトリウム塩、タルトラジンのジナトリウム塩、ローダミンのモノナトリウム塩、フクシンのジナトリウム塩、およびキサントフィルである。
フィラーは、当業者に周知であり、一般に化粧品組成物で使用されるものから選択されてもよい。フィラーは無機物であっても、または有機物であってもよく、また、ラメラ状であっても、または球状であってもよい。タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ポリアミド粉末、例えばナイロン(登録商標)(Atochem製Orgasol)、ポリ−β−アラニン粉末およびポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー粉末、例えばテフロン(登録商標)、ラウロイルリシン、デンプン、窒化ホウ素、発泡させた中空ポリマーミクロスフェア、例えばポリ塩化ビニリデン/アクリロニトリル製のもの、例えばExpancel(登録商標)(Nobel Industrie)、アクリル酸粉末、例えばPolytrap(登録商標)(Dow Corning)、ポリメチルメタクリレート粒子およびシリコーン樹脂マイクロビーズ(例えばToshiba製Tospearls(登録商標))、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフェア(Maprecos製Silica Beads(登録商標))、ガラスまたはセラミックのマイクロカプセル、および8〜22個の炭素原子、好ましくは12〜18個の炭素原子を含む有機カルボン酸から由来した金属セッケン、例えば亜鉛ステアレート、マグネシウムステアレート、またはリチウムステアレート、亜鉛ラウレートまたはマグネシウムミリステートが挙げられる。
フィラーは、組成物の全重量に対して0.1重量%〜25重量%、好適には1重量%〜20重量%を占めてよい。
本発明の組成物は、化粧品中に一般に使用されるいかなる添加剤、例えば酸化防止剤、防腐剤、香料、中和剤、ゲル化剤、増粘剤、ビタミンおよびそれらの混合物をさらに含んでもよい。
本発明に係る組成物で使用することのできるゲル化剤は、有機物であっても、または無機物であってもよく、重合体でもまたは分子であってもよく、親水性ゲル化剤であってもまたは脂肪親和性ゲル化剤であってもよい。
挙げることのできる無機脂肪親和性ゲル化剤には、任意に修飾したクレー、例えばC10〜C22の脂肪酸アンモニウムクロリドで修飾されたヘクトライト、例えばジステアリルジメチルアンモニウムクロリドで修飾されたヘクトライト、例えばElementis社による「Bentone 38V(登録商標)」の名称で販売されている製品が含まれる。
任意に疎水性表面処理にさらされたヒュームドシリカもはまた挙げられ、その粒子サイズは1μm未満である。特に、シリカ表面に存在するシラノール基数の減少を生じる化学反応により、化学的にシリカ表面を修飾することは可能である。シラノール基を疎水基で置換することは特に可能である。それから疎水性シリカが得られる。疎水基は次のとおりである。
−トリメチルシロキシ基、特にヘキサメチルジシラザンの存在下でヒュームドシリカを処理することにより得られる。処理されたシリカは、CTFA(第6版、1995年)によれば「シリカシリレート」として知られている。それらは、例えばDegussa社による「Aerosil R812(登録商標)」、Cabot社による「Cab-O-Sil TS-530(登録商標)」の名称で販売されている;
−ジメチルシリルオキシル基またはポリジメチルシロキサン基、特にポリジメチルシロキサンまたはジメチルジクロロシランの存在下でヒュームドシリカの処理により得られる。処理されたシリカは、CTFA(第6版、1995年)によれば「シリカジメチルシリレート」として知られている。それらは、例えばDegussa社による「Aerosil R972(登録商標)」と「Aerosil R974(登録商標)」、およびCabot社による「Cab-O-Sil TS-610(登録商標)」と「Cab-O-Sil TS-720(登録商標)」の名称で販売されている。
疎水性ヒュームドシリカは、特にナノメーターからマイクロメーターであってよい粒子サイズ、例えば約5nm〜200nmの範囲を有する。
重合体有機脂肪親和性ゲル化剤は、例えば、部分的にまたは全体が架橋された三次元構造のエラストマー性オルガノポリシロキサン、例えばShin-Etsu製「KSG6(登録商標)」、「KSG16(登録商標)」および「KSG18(登録商標)」、Dow Corning製「Trefil E-505C(登録商標)」および「Trefil E-506C(登録商標)」、Grant Industries製「Gransil SR-CYC(登録商標)」、「SR DMF 10(登録商標)」、「SR-DC556(登録商標)」、「SR 5CYC gel(登録商標)」、「SR DMF 10 gel(登録商標)」および「SR DC 556 gel(登録商標)」、およびGeneral Electric製「SF 1204(登録商標)」および「JK 113(登録商標)」の名称で販売されているもの;エチルセルロース、例えばDow Chemical製「Ethocel(登録商標)」の名称で販売されているもの、および1単糖類当たり1〜6個、特に2〜4個の飽和または不飽和アルキル鎖で置換されたヒドロキシル基を含むガラクトマンナン、例えばC〜C、特にC〜Cアルキル鎖でアルキル化されたガーゴム、およびこれらの混合物である。ポリスチレン/ポリイソプレンまたはポリスチレン/ポリブタジエン型の「ジブロック」または「トリブロック」型ブロック共重合体、例えばBASF社より「Luvitol HSB(登録商標)」の名称で販売されているもの、ポリスチレン/コポリ(エチレン−プロピレン)型の「ジブロック」または「トリブロック」型ブロック共重合体、例えばShell Chemical Co社より「Kraton(登録商標)」の名称で販売されているもの、またはポリスチレン/コポリ(エチレン−ブチレン)型の「ジブロック」または「トリブロック」型ブロック共重合体がある。
本発明に係る組成物で使用してもよい脂肪親和性ゲル化剤のなかでも、デキストリンの脂肪酸エステル、例えばデキストリンパルミテート、特に例えばChiba Flour社による「Rheopearl TL(登録商標)」または「Rheopearl KL(登録商標)」の名称で販売されているものが挙げられる。
言うまでもなく、当業者は、本発明に係る組成物の有利な性質が意図された添加により悪影響を及ぼされないか、あるいは実質的に及ぼされないように、任意の追加の添加剤および/またはそれらの量を選択することに注意するであろう。
本発明に係る組成物は、有利には45%以上、好ましくは46%以上、好適には47%以上、好適には48%以上、好ましくは50%以上で、60%または70%以下でありうる乾燥分含量を有する。
乾燥分含量、すなわち不揮発性材料の含量は、様々な方法で測定することができる。例えば、オーブンで乾燥させることに基づいた方法、赤外線照射により乾燥させることに基づいた方法、およびカール・フィッシャー法にしたがった水の滴定に基づいた化学的方法が挙げられる。
好ましくは、本発明に係る組成物の乾燥抽出物は、Mettler Toledo HG 53天びん(ハロゲン湿度計)で測定される。
マスカラサンプル(2〜3g)をアルミニウム皿に堆積させ、60分間120℃の温度にさらす。乾燥抽出物の測定は、時間の関数としてのサンプル質量のモニタリングに対応する。したがって、固形物の最終含量は、初期質量に対する最終質量(60分後)の割合である:DE=(最終質量/初期質量)×100。
本発明に係る組成物は、化粧品分野で一般に使用される既知の工程により製造されてもよい。
好ましくは、本発明に係る組成物はマスカラである。
本発明に係る組成物は、前記組成物を含む少なくとも1個の区画を定める包装容器を含む化粧品セットに包装されていてもよく、この包装容器は閉鎖部材により閉鎖されている。
包装容器は、好ましくはアプリケーター、特にツイストしたワイヤに保持された剛毛を配置させることを備えたブラシの形態で一体化されている。このようなツイストブラシは、特に米国特許公報US 4 887 622に記載されている。また、それは、特にモールドにより得られた複数の適用部材を備えたコームの形態をしていてもよい。このようなコームは、例えば仏国特許公報FR 2 796 529に記載されている。例えば仏国特許公報FR 2 761 959に記載されているように、アプリケーターは包装容器全体に付属していてもよい。有利には、アプリケーターは、閉鎖部材にそれ自身全体が付属させられたロッドに、全体的に付属させられている。
閉鎖部材は、ねじで留めることにより包装容器に連結されていてよい。あるいは、閉鎖部材と包装容器との間の連結は、ねじ留めによる以外に、特に差し込み機構を介して、クリックを固定することにより、または締めることになされている。用語「クリックを固定すること」は、端部、特に閉鎖部材の弾性変形により、用具の突起(bead)またはひも状突起(cord)とかみ合わさせること、そして突起またはひも状突起とかみ合わせた後、前記端部を拘束がない位置に弾力的に戻すことを含むいかなるシステムも意味する。
包装容器は、少なくとも部分的に熱可塑性材料で作られていてよい。挙げることのできる熱可塑性材料の例には、ポリプロピレンまたはポリエチレンが含まれる。
あるいは、包装容器は、非熱可塑性材料、特にガラスまたは金属(あるいは合金)で作られている。
包装容器は、好ましくは、包装容器の開口部領域に配置された水切りを装備している。このような水切りは、アプリケーターと、場合により全体に付属させられているロッドとを拭き取ることを可能にする。このような水切りは、例えば仏国特許公報FR 2 792 618に記載されている。
上記で引用した特許または特許出願の内容を、本出願に参照により援用する。
本発明は、以下の実施例で非常に詳しく説明される。
量はグラムで与えられる。
[実施例1]
ポリ(イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート)ポリマーの調製
100gのイソドデカンを1リットルの反応器に導入し、次いで1時間で室温(25℃)から90℃になるように温度を上げる。
120gのイソボルニルアクリレート、90gのイソブチルメタクリレート、110gのイソドデカンおよび1.8gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン(Akzo Nobel製Trigonox(登録商標))を、次いで90℃で1時間以上にわたって加える。
混合物を、90℃で1時間30分維持する。
次いで、90gの2−エチルヘキシルアクリレート、90gのイソドデカンおよび1.2gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンを、前記混合物に90℃で30分以上かけて導入する。
混合物を90℃で3時間維持し、次いで全体を冷却する。
イソドデカン中に50%のポリマー活性物質を含有する溶液が得られる。
80℃のTgを有するポリ(イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート)第1ブロックと、−70℃のTgを有するポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)第2ブロックと、イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートランダムポリマーである中間ブロックとを含むポリマーが得られる。
このポリマーは、77,000g/Molの重量平均分子量と、19,000の数平均分子量、すなわち4.05の多分散性指数Iを有する。
[実施例2]
ポリ(イソボルニルアクリレート/イソボルニルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート)ポリマーの調製
100gのイソドデカンを1リットルの反応器に導入し、次いで1時間で室温(25℃)から90℃になるように温度を上げる。
105gのイソボルニルアクリレート、105gのイソボルニルメタクリレート、110gのイソドデカンおよび1.8gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン(Akzo Nobel製Trigonox(登録商標))を、次いで90℃で1時間以上かけて加える。
混合物を、90℃で1時間30分維持する。
次いで、90gの2−エチルヘキシルアクリレート、90gのイソドデカンおよび1.2gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンを、前記混合物に90℃で30分以上かけて導入する。
混合物を90℃で3時間維持し、次いで全体を冷却する。
イソドデカン中に50%のポリマー活性物質を含有する溶液が得られる。
110℃のTgを有するポリ(イソボルニルアクリレート/イソボルニルメタクリレート)第1ブロックと、−70℃のTgを有するポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)第2ブロックと、イソボルニルアクリレート/イソボルニルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートランダムポリマーである中間ブロックとを含むポリマーが得られる。
このポリマーは、103,900g/Molの重量平均分子量と、21,300の数平均分子量、すなわち4.89の多分散性指数Iを有する。
[実施例3]
ポリ(イソボルニルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/イソブチルアクリレート)ポリマーの調製
100gのイソドデカンを1リットルの反応器に導入し、次いで1時間で室温(25℃)から90℃になるように温度を上げる。
120gのイソボルニルメタクリレート、90gのイソブチルメタクリレート、110gのイソドデカンおよび1.8gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン(Akzo Nobel製Trigonox(登録商標))を、次いで90℃で1時間以上かけて加える。
混合物を、90℃で1時間30分維持する。
次いで、90gのイソブチルアクリレート、90gのイソドデカンおよび1.2gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンを、前記混合物に90℃で30分以上かけて導入する。
混合物を90℃で3時間維持し、次いで全体を冷却する。
イソドデカン中に50%のポリマー活性物質を含有する溶液が得られる。
95℃のTgを有するポリ(イソボルニルメタクリレート/イソブチルメタクリレート)第1ブロックと、−20℃のTgを有するポリ(イソブチルアクリレート)第2ブロックと、イソボルニルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/イソブチルアクリレートランダムポリマーである中間ブロックとを含むポリマーが得られる。
このポリマーは、100,700g/Molの重量平均分子量と、20,800の数平均分子量、すなわち4.85の多分散性指数Iを有する。
[実施例4]
ポリ(イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/イソブチルアクリレート)ポリマーの調製
100gのイソドデカンを1リットルの反応器に導入し、次いで1時間で室温(25℃)から90℃になるように温度を上げる。
120gのイソボルニルアクリレート、90gのイソブチルメタクリレート、110gのイソドデカンおよび1.8gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン(Akzo Nobel製Trigonox(登録商標))を、次いで90℃で1時間以上かけて加える。
混合物を、90℃で1時間30分維持する。
次いで、90gのイソブチルアクリレート、90gのイソドデカンおよび1.2gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンを、前記混合物に90℃で30分以上かけて導入する。
混合物を90℃で3時間維持し、次いで全体を冷却する。
イソドデカン中に50%のポリマー活性物質を含有する溶液が得られる。
75℃のTgを有するポリ(イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート)第1ブロックと、−20℃のTgを有するポリ(イソブチルアクリレート)第2ブロックと、イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/イソブチルアクリレートランダムポリマーである中間ブロックとを含むポリマーが得られる。
このポリマーは、144,200g/Molの重量平均分子量と、49,300の数平均分子量、すなわち2.93の多分散性指数Iを有する。
下記のポリマーを調製することができる。
[実施例5]
ポリ(イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート)ポリマーの調製
100gのイソドデカンを1リットルの反応器に導入し、次いで1時間で室温(25℃)から90℃になるように温度を上げる。
54gのイソボルニルアクリレート、75.6gのイソブチルメタクリレート、50.4gの2−エチルヘキシルアクリレート、110gのイソドデカンおよび1.8gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン(Akzo Nobel製Trigonox(登録商標))を、次いで90℃で1時間以上かけて加える。
混合物を、90℃で1時間30分維持する。
次いで、120gの2−エチルヘキシルアクリレート、90gのイソドデカンおよび1.2gの2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンを、前記混合物に90℃で1時間以上かけて導入する。
混合物を90℃で3時間維持し、次いで全体を冷却する。
イソドデカン中に50%のポリマー活性物質を含有する溶液が得られる。
25℃のTgを有するポリ(イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート)第1ブロックと、−50℃のTgを有するポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)第2ブロックと、イソボルニルアクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートランダムポリマーである中間ブロックとを含むポリマーが得られる。
[実施例6]
ワックスを含まないマスカラ
実施例4に係るブロックポリマー 20.7g a.m
実施例3に係るブロックポリマー 22.5g a.m
オクチルドデカノール 0.54g
水添ポリイソブテン(Nippon Oil Fats製Parleam) 1.26g
フェニルトリメチコーン(Dow Corning製DC 556) 1.26g
PVPエイコセン 2.97g
顔料 2.97g
2mm長のポリイミド−アミド繊維(Rhodia製Kermel Tech) 1g
イソドデカン 100当量
a.m:活性物質
乾燥抽出物は、組成物の耐久力だけでなく、上記に示した方法にしたがって決定される。
本発明に係る組成物により形成されたフィルムの耐久力は、ガラス板上に塗られた組成物のフィルムを水性媒体中で攪拌して、時間の関数として、水抵抗力を測定することにより評価される。プロトコルは以下のとおりである。
室温(25℃)で、(乾燥前)厚さ300μm、表面積9cm×9cmの組成物の層を、表面積10cm×10cmのガラス板上に広げ、次いで、30℃、50%の相対湿度で24時間乾燥させる。乾燥後、ガラス板を、1リットルの水を満たした直径19cmの2リットル結晶皿に載せ、IKA Labortechnik社によりRCT basicの名称で販売されている加熱磁気撹拌機に設置する。次いで、滑らかな円筒状のPTFEマグネチックバ一(長さ6cm 直径1cm)を、フィルムに置く。攪拌速度を5の位置に設定する。水温を温度計を使用して20℃または40℃の温度に制御する。t=0の時に、攪拌を開始する。フィルムがガラス板から引き離され始めたか、または付着しなくなり始めた後、または攪拌マグネチックバ一の大きさの孔が観察された時、すなわち直径6cmの孔が見られた時に、時間t(分で表される)を測定する。フィルムの水抵抗力は、測定された時間tに対応する。
以下の結果が得られた。
Figure 2007517856
本発明に係るこのマスカラは、滑らかで、均質で、光沢のあるメークアップを形成する。それは睫毛を濃く長くし、非常に良好な耐久力を有する。
[実施例7]
マスカラ無水物
パラフィンワックス 5
蜜蝋 5
実施例1のブロックポリマー 25 a.m
修飾したヘクトライト(Elementis製「Bentone 38V」) 5.32
プロピレンカーボネート 1.74
ライスデンプン 0.8
顔料 8
1.3mm長のセルロース繊維(Claremont Flock Corporation製Rayon Flock Rcise N0003 MO4) 0.8
イソドデカン 100当量
[実施例8]
マスカラエマルション
カンデリラワックス 10
実施例4のブロックポリマー 15 a.m
イソドデカン 15
ステアリン酸 5.8
中和剤 2.9
黒色酸化鉄 8
ヒドロキシエチルセルロース 0.9
アラビアゴム 3.45
ポリアミド繊維(Establissements P. Bonte製「Polyamide 0.9 Dtex, 3mm」) 1
防腐剤、水 100当量

Claims (92)

  1. 化粧料的に許容可能な有機液体媒体、フィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマー、及び繊維とを含む、ケラチン繊維をコーティングするための組成物であって、
    前記ブロックポリマーが、異なるガラス転移温度(Tg)を有する、少なくとも1種の第1ブロックと少なくとも1種の第2ブロックとを含み、
    前記第1ブロックおよび第2ブロックが、少なくとも1種の第1ブロック構成モノマーと、少なくとも1種の第2ブロック構成モノマーとを含む中間ブロックを介して互いに結合している、組成物。
  2. ブロックポリマーが、スチレンを含まないことを特徴とする、請求項1記載の組成物。
  3. ブロックポリマーが、非エラストマーであることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. ブロックポリマーの第1ブロックと第2ブロックが、互いに非相溶性であることを特徴とする、請求項3記載の組成物。
  5. ブロックポリマーの第1ブロックが、
    a)40℃以上のTgを有するブロック、
    b)20℃以下のTgを有するブロック、
    c)20℃と40℃の間のTgを有するブロック
    から選択され、かつ第2ブロックが、第1ブロックと異なるa、b)またはc)の分類から選択されることを特徴とする、請求項4記載の組成物。
  6. ブロックポリマーの40℃以上のTgを有するブロックが、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、40℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項5記載の組成物。
  7. その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーが、以下のモノマー:
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは1〜4個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状非置換アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピルまたはイソブチル基を表し、またはRはC〜C12シクロアルキル基を表す)、
    −式CH=CH−COORのアクリレート(式中、RはC〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニルアクリレートまたはt−ブチル基を表す)、
    −式:
    Figure 2007517856
    の(メタ)アクリルアミド(式中、RおよびRは互いに同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、または1〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状アルキル基、例えばn−ブチル、t−ブチル、イソプロピル、イソヘキシル、イソオクチルまたはイソノニル基を表し、またはRはHを表し、Rは1,1−ジメチル−3−オキソブチル基を表し、R’はHまたはメチルを表す)、および
    −これらの混合物
    から選択されることを特徴とする、請求項6記載の組成物。
  8. その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーが、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレート、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項6または7に記載の組成物。
  9. ブロックポリマーの20℃以下のTgを有するブロックが、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、20℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項5記載の組成物。
  10. その対応するホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーが、以下のモノマー:
    −式CH=CHCOORのアクリレート(式中、Rは、t−ブチル基を除く直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてもよい)、
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてもよい)、
    −式R−CO−O−CH=CHのビニルエステル(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基を表す)、
    −ビニルアルコールおよびC〜C12アルコールエーテル、
    −N−(C〜C12)アルキルアクリルアミド、例えばN−オクチルアクリルアミド、および
    −これらの混合物
    から選択されることを特徴とする、請求項9記載の組成物。
  11. その対応するホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーが、t−ブチル基を除く1〜10個の炭素原子を含むアルキル鎖を有するアルキルアクリレートから選択されることを特徴とする、請求項9または10に記載の組成物。
  12. ブロックポリマーの20℃と40℃の間のTgを有するブロックが、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、20℃と40℃の間のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項5記載の組成物。
  13. 20℃と40℃の間のTgを有するブロックが、その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマー、及びその対応するホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーからすべてまたは部分的に由来することを特徴とする、請求項5記載の組成物。
  14. 20℃と40℃の間のTgを有するブロックが、メチルメタクリレート、イソボルニルアクリレートおよびイソボルニルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレート、およびこれらの混合物から選択されるモノマーから、すべてまたは部分的に由来することを特徴とする、請求項12または13に記載の組成物。
  15. ブロックポリマーが、少なくとも1種の第1ブロックと少なくとも1種の第2ブロックとを含み、第1ブロックが40℃以上のガラス転移温度(Tg)を有し、かつ第2ブロックが20℃以下のガラス転移温度を有し、第1ブロックおよび第2ブロックが、少なくとも1種の第1ブロック構成モノマーと、少なくとも1種の第2ブロック構成モノマーとを含む中間ブロックを介して互いに結合していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  16. ブロックポリマーの第1ブロックが、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、40℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項15に記載の組成物。
  17. ブロックポリマーの第1ブロックが、モノマーから由来したコポリマーであり、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、40℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項15に記載の組成物。
  18. その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーが、以下のモノマー:
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは1〜4個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状非置換アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピルまたはイソブチル基を表し、またはRはC〜C12シクロアルキル基を表す)、
    −式CH=CH−COORのアクリレート(式中、RはC〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニルアクリレートまたはt−ブチル基を表す)、
    −式:
    Figure 2007517856
    の(メタ)アクリルアミド(式中、RおよびRは互いに同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、または1〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状アルキル基、例えばn−ブチル、t−ブチル、イソプロピル、イソヘキシル、イソオクチルまたはイソノニル基を表し、またはRはHを表し、Rは1,1−ジメチル−3−オキソブチル基を表し、R’はHまたはメチルを表す)、および
    −これらの混合物
    から選択されることを特徴とする、請求項16または17に記載の組成物。
  19. その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーが、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレート、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. ブロックポリマーの40℃以上のTgを有する第1ブロックの割合が、ポリマーの20重量%〜90重量%、好適には30重量%〜80重量%、より好適には50重量%〜70重量%の範囲であることを特徴とする、請求項15〜19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. ブロックポリマーの第2ブロックが、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、20℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項15〜20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. ブロックポリマーの第2ブロックが、モノマーから由来したホモポリマーであり、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、20℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項15〜21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. その対応するホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーが、以下のモノマー:
    −式CH=CHCOORのアクリレート(式中、Rは、t−ブチル基を除く直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてもよい)、
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてもよい)、
    −式R−CO−O−CH=CHのビニルエステル(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基を表す)、
    −ビニルアルコールおよびC〜C12アルコールエーテル、
    −N−(C〜C12)アルキルアクリルアミド、例えばN−オクチルアクリルアミド、および
    −これらの混合物
    から選択されることを特徴とする、請求項21または22に記載の組成物。
  24. その対応するホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーが、ブチル基を除く1〜10個の炭素原子を含むアルキル鎖を有するアルキルアクリレートから選択されることを特徴とする、請求項21〜23のいずれか一項に記載の組成物。
  25. ブロックポリマーの20℃以下のTgを有する第2ブロックの割合が、ポリマーの5重量%〜75重量%、好適には15重量%〜50重量%、より好適には25重量%〜45重量%の範囲であることを特徴とする、請求項15〜24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. ブロックポリマーが、少なくとも1種の第1ブロックと少なくとも1種の第2ブロックとを含み、第1ブロックが20℃と40℃の間のガラス転移温度(Tg)を有し、かつ第2ブロックが20℃以下のガラス転移温度または40℃以上のガラス転移温度を有し、第1ブロックおよび第2ブロックが、少なくとも1種の第1ブロック構成モノマーと、少なくとも1種の第2ブロック構成モノマーとを含む中間ブロックを介して互いに結合していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  27. ブロックポリマーの20℃と40℃の間のTgを有する第1ブロックが、1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、20℃と40℃の間のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項26記載の組成物。
  28. ブロックポリマーの20℃と40℃の間のTgを有する第1ブロックが、その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマー、及びその対応するホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーから由来したコポリマーであることを特徴とする、請求項26または27に記載の組成物。
  29. ブロックポリマーの20℃と40℃の間のTgを有する第1ブロックが、メチルメタクリレート、イソボルニルアクリレートおよびイソボルニルメタクリレート、ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレート、およびこれらの混合物から選択されるモノマーから由来することを特徴とする、請求項26〜28のいずれか一項に記載の組成物。
  30. 20℃と40℃の間のTgを有する第1ブロックの割合が、ポリマーの10重量%〜85重量%、好適には30重量%〜80重量%、より好適には50重量%〜70重量%の範囲であることを特徴とする、請求項26〜29のいずれか一項に記載の組成物。
  31. ブロックポリマーの第2ブロックが、40℃以上のTgを有し、かつ1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、40℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項26〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. ブロックポリマーの第2ブロックが、40℃以上のTgを有し、かつモノマーから由来したホモポリマーであり、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、40℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項26〜31のいずれか一項に記載の組成物。
  33. その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーが、以下のモノマー:
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは1〜4個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状非置換アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピルまたはイソブチル基を表し、またはRはC〜C12シクロアルキル基を表す)、
    −式CH=CH−COORのアクリレート(式中、RはC〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニルアクリレートまたはt−ブチル基を表す)、
    −式:
    Figure 2007517856
    の(メタ)アクリルアミド(式中、RおよびRは互いに同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、または1〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状アルキル基、例えばn−ブチル、t−ブチル、イソプロピル、イソヘキシル、イソオクチルまたはイソノニル基を表し、またはRはHを表し、Rは1,1−ジメチル−3−オキソブチル基を表し、R’はHまたはメチルを表す)、および
    −これらの混合物
    から選択されることを特徴とする、請求項31または32に記載の組成物。
  34. その対応するホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーが、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレート、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項31〜33のいずれか一項に記載の組成物。
  35. 40℃以上のTgを有する第2ブロックの割合が、ポリマーの10重量%〜85重量%、好ましくは20重量%〜70重量%、より好適には30重量%〜70重量%の範囲であることを特徴とする、請求項31〜34のいずれか一項に記載の組成物。
  36. ブロックポリマーの第2ブロックが、20℃以下のTgを有し、かつ1種以上のモノマーからすべてまたは部分的に由来し、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、20℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項26〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  37. ブロックポリマーの第2ブロックが、20℃以下のTgを有し、かつモノマーから由来したホモポリマーであり、これらのモノマーから調製されたホモポリマーが、20℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項26〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  38. その対応するホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーが、以下のモノマー:
    −式CH=CHCOORのアクリレート(式中、Rは、t−ブチル基を除く直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてもよい)、
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12非置換アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてもよい)、
    −式R−CO−O−CH=CHのビニルエステル(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基を表す)、
    −ビニルアルコールおよびC〜C12アルコールエーテル、
    −N−(C〜C12)アルキルアクリルアミド、例えばN−オクチルアクリルアミド、および
    −これらの混合物
    から選択されることを特徴とする、請求項36または37に記載の組成物。
  39. 20℃以下のガラス転移温度を有するホモポリマーのモノマーが、t−ブチル基を除く1〜10個の炭素原子を含むアルキル鎖を有するアルキルアクリレートから選択されることを特徴とする、請求項36〜38のいずれか一項に記載の組成物。
  40. ブロックポリマーの20℃以下のガラス転移温度を有するブロックの割合が、ポリマーの20重量%〜90重量%、好適には30重量%〜80重量%、より好適には50重量%〜70重量%の範囲であることを特徴とする、請求項36〜39のいずれか一項に記載の組成物。
  41. ブロックポリマーの第1ブロックおよび/または第2ブロックが、少なくとも1種の追加モノマーを含むことを特徴とする、請求項1〜40のいずれか一項に記載の組成物。
  42. 追加モノマーが、親水性モノマーと、1個以上のケイ素原子を含むエチレン性不飽和モノマー、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項41記載の組成物。
  43. 追加モノマーが、
    −少なくとも1個のカルボン酸官能基またはスルホン酸官能基を含むエチレン性不飽和モノマー、
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは1〜4個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピルまたはイソブチル基を表し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基[例えば2−ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート]およびハロゲン原子(Cl、Br、IまたはF)、[例えばトリフルオルエチルメタクリレート]から選択される1種以上の置換基で置換されている)、
    −式CH=C(CH)−COORのメタクリレート(式中、Rは直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基を表し、O、NおよびSから選択される1種以上のヘテロ原子が、任意に挿入されていてもよく、前記アルキル基は、ヒドロキシル基およびハロゲン原子(Cl、Br、IまたはF)から選択される1種以上の置換基で置換されている)、
    −式CH=CHCOOR10のアクリレート(式中、R10は、ヒドロキシル基およびハロゲン原子(Cl、Br、IまたはF)から選択される1種以上の置換基で置換された直鎖状または分岐状C〜C12アルキル基、例えば2−ヒドロキシプロピルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルアクリレートを表し、またはR10は、オキシエチレン単位の5〜30回の繰り返しを有するC〜C12アルキル−O−POE(ポリオキシエチレン)、例えばメトキシ−POEを表し、またはR10は、5〜30個のエチレンオキシド単位を含むポリオキシエチレン基を表す)、
    −少なくとも1個の第4級アミン官能基を含むエチレン性不飽和モノマー、および
    −これらの混合物
    から選択されることを特徴とする、請求項41または42に記載の組成物。
  44. 追加モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、トリフルオロエチルメタクリレートおよびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項41〜43のいずれか一項に記載の組成物。
  45. 追加モノマーが、ブロックポリマーの第1ブロックおよび/または第2ブロックの全重量の1〜30重量%に相当することを特徴とする、請求項41〜44のいずれか一項に記載の組成物。
  46. ブロックポリマーの第1ブロックおよび第2ブロックの各々が、(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも1種のモノマー、または(メタ)アクリル酸から選択される少なくとも1種のモノマー、およびこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項1〜45のいずれか一項に記載の組成物。
  47. ブロックポリマーの第1ブロックおよび第2ブロックの各々が、アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも1種のモノマー、または(メタ)アクリル酸から選択される少なくとも1種のモノマー、およびこれらの混合物からすべて由来することを特徴とする、請求項1〜46のいずれか一項に記載の組成物。
  48. ブロックポリマーの第1ブロックと第2ブロックのガラス転移温度(Tg)間の差が、10℃より大きく、好適には20℃より大きく、好ましくは30℃より大きく、好適には40℃より大きいことを特徴とする、請求項1〜47のいずれか一項に記載の組成物。
  49. ブロックポリマーの中間ブロックが、第1ブロックと第2ブロックのガラス転移温度間のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項1〜48のいずれか一項に記載の組成物。
  50. ブロックポリマーが、2を超える、好適には2.5以上、好ましくは2.8以上の多分散性指数Iを有することを特徴とする、請求項1〜49のいずれか一項に記載の組成物。
  51. ブロックポリマーが、2.8と6の間の多分散性指数を有することを特徴とする、請求項1〜50のいずれか一項に記載の組成物。
  52. ブロックポリマーが、300,000以下の重量平均分子量(Mw)を有することを特徴とする、請求項1〜51のいずれか一項に記載の組成物。
  53. ブロックポリマーが、35,000〜200,000、好適には45,000〜150,000の範囲の重量平均分子量(Mw)を有することを特徴とする、請求項1〜52のいずれか一項に記載の組成物。
  54. ブロックポリマーが70,000以下の数平均分子量(Mn)を有することを特徴とする、請求項1〜53のいずれか一項に記載の組成物。
  55. ブロックポリマーが、10,000〜60,000、好適には12,000〜50,000の範囲の数平均分子量(Mn)を有することを特徴とする、請求項1〜54のいずれか一項に記載の組成物。
  56. ブロックポリマーが、水に、または水と、2〜5個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状低級モノアルコールとの混合物に、室温(25℃)でpHの変化を起こすことなく、少なくとも1重量%の活性物質含量以上は溶解しないことを特徴とする、請求項1〜55のいずれか一項に記載の組成物。
  57. ブロックポリマーが、組成物の全重量に対して5〜55重量%の範囲、好ましくは6〜45重量%の範囲、好適には8〜40重量%の範囲の乾燥分(または活性物質)含量で存在することを特徴とする、請求項1〜56のいずれか一項に記載の組成物。
  58. 繊維が、1μm〜10mm、好ましくは0.1mm〜5mm、好適には0.3〜3mmの範囲の長さを有することを特徴とする、請求項1〜57のいずれか一項に記載の組成物。
  59. 繊維が、2nm〜500μm、好ましくは100nm〜100μmの範囲の直径の円の範囲内である横断面を有することを特徴とする、請求項1〜58のいずれか一項に記載の組成物。
  60. 繊維が、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、好適には0.5重量%〜3重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項1〜59のいずれか一項に記載の組成物。
  61. 繊維が、絹繊維、綿繊維、羊毛繊維、アマ繊維、セルロース繊維、レーヨン繊維、ポリアミド繊維、ビスコース繊維、アセテート繊維、アクリルポリマー繊維、ポリオレフィン繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、炭素繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、不溶性コラーゲン繊維、ポリエステル繊維、ポリ塩化ビニル繊維またはポリ塩化ビニリデン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、キトサン繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレンフタレート繊維、ポリマーの混合物から形成された繊維から選択されることを特徴とする、請求項1〜60のいずれか一項に記載の組成物。
  62. 繊維が、本質的に直線的で固い繊維であることを特徴とする、請求項1〜61のいずれか一項に記載の組成物。
  63. 本質的に直線的で固い繊維が、ポリエステル、ポリウレタン、アクリルポリマー、ポリオレフィンおよびポリアミドから選択される合成高分子の繊維であることを特徴とする、請求項62に記載の組成物。
  64. 本質的に直線的で固い繊維が、芳香族ポリイミドアミド繊維であることを特徴とする、請求項62または63に記載の組成物。
  65. ポリイミド−アミドが、トリレンジイソシアネートとトリメリト酸無水物の重合により得られ、かつ、トリレンジイソシアネートとトリメリト酸無水物の重縮合により得られる式:
    Figure 2007517856
    の繰り返し単位を含むことを特徴とする、請求項64記載の組成物。
  66. 揮発性オイルを含むことを特徴とする、請求項1〜65のいずれか一項に記載の組成物。
  67. 揮発性オイルが、炭化水素ベースオイル、シリコーンオイル、またはこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項66記載の組成物。
  68. 揮発性オイルが、0.5重量%〜95重量%、好ましくは1〜65重量%、好適には5〜40重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項66または67に記載の組成物。
  69. 不揮発性オイルを含むことを特徴とする、請求項1〜68のいずれか一項に記載の組成物。
  70. 不揮発性オイルが、組成物の全重量に対して0.1重量%〜30重量%、好ましくは0.1重量%〜20重量%、好適には0.1重量%〜10重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項69記載の組成物。
  71. 有機液体媒体が、組成物の全重量に対して10〜95重量%、好ましくは20〜90重量%、好適には30〜80重量%であることを特徴とする、請求項1〜70のいずれか一項に記載の組成物。
  72. 水からなる、または水と水混和性有機溶媒との混合物からなる水性相を含むことを特徴とする、請求項1〜71のいずれか一項に記載の組成物。
  73. 水性相が、組成物の全重量に対して1重量〜95重量%、好ましくは3重量%〜80重量%、好ましくは5重量%〜60重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項72記載の組成物。
  74. ワックスを含むことを特徴とする、請求項1〜73のいずれか一項に記載の組成物。
  75. 組成物のワックスの全含量が、組成物の全重量に対して1〜50重量%、特に5〜30重量%、より特に10〜30重量%の範囲であることを特徴とする、請求項74記載の組成物。
  76. 化粧料的に許容可能な有機液体媒体、フィルム形成性直鎖状エチレン性ブロックポリマー、及び繊維とを含む、ケラチン繊維をコーティングするための、ワックスを含まない組成物。
  77. 追加のフィルム形成性ポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜76のいずれか一項に記載の組成物。
  78. フィルム形成性ポリマーが、組成物の全重量に対して0.1重量%〜60重量%の範囲、好ましくは0.5重量%〜40重量%の範囲、好ましくは1重量%〜30重量%の範囲の乾燥分含量で存在することを特徴とする、請求項77記載の組成物。
  79. 界面活性剤を含むことを特徴とする、請求項1〜78のいずれか一項に記載の組成物。
  80. 染料、酸化防止剤、フィラー、ペースト状脂肪物質、保存剤、香料、中和剤、増粘剤、ビタミン、凝結剤および可塑剤、およびこれらの混合物から選択される添加剤を含むことを特徴とする、請求項1〜79のいずれか一項に記載の組成物。
  81. マスカラであることを特徴とする、請求項1〜80のいずれか一項に記載の組成物。
  82. 40%以上、好適には45%を超える、好ましくは46%を超える、好適には47%以上、さらに好適には48%を超える、より好ましくは50%以上で、70%以下でありうる乾燥分含量を有することを特徴とする、請求項1〜81のいずれか一項に記載の組成物。
  83. 請求項1〜82のいずれか一項に記載の組成物のケラチン繊維への適用を含む、ケラチン繊維をメークアップするための、または非治療的ケアのための美容方法。
  84. ケラチン繊維にのせられるおよび/またはケラチン繊維を長くさせる、ケラチン繊維のための、特に睫毛のためのメークアップを得るための、請求項1〜82のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  85. ケラチン繊維に適用するのが簡単であり、および/またはケラチン繊維にのせるための、および/または前記ケラチン繊維を長くするためのメークアップをもたらす組成物を得るために、ケラチン繊維をコーティングするための組成物中でのスチレンを含まない少なくとも1種のブロックポリマーと繊維との組合わせの使用。
  86. i)包装容器が閉鎖部材により閉鎖されている、少なくとも1個の区画で区切られる包装容器と、
    ii)前記区画内部に設置された、ケラチン繊維をコーティングするための請求項1〜82のいずれか一項に記載の組成物
    とを備える化粧品用アセンブリ。
  87. 包装容器が、その少なくとも一部分が、少なくとも1種の熱可塑性材料からなることを特徴とする、請求項86記載の化粧品用アセンブリ。
  88. 包装容器が、その少なくとも一部分が、少なくとも1種の非熱可塑性材料、特にガラスまたは金属からなることを特徴とする、請求項86記載の化粧品用アセンブリ。
  89. 包装容器の閉鎖位置で、閉鎖部材が包装容器上にねじ留めされることを特徴とする、請求項86〜88のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  90. 包装容器の閉鎖位置で、閉鎖部材が、ねじ留めされる以外の方法により、特にクリックを固定することにより包装容器に連結されることを特徴とする、請求項86〜88のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  91. ツイスト芯に設けられた多数の剛毛を備えるツイストブラシの形態をしているアプリケーターを備えることを特徴とする、請求項86〜90のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  92. アプリケーターが、ツイストブラシとは異なることを特徴とする、請求項86〜90のいずれか一項に記載のアセンブリ。
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