JP2007513977A - ラジカル・スカベンジャーとして有用な高フラーレン - Google Patents

ラジカル・スカベンジャーとして有用な高フラーレン Download PDF

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Abstract

化学的に官能化されたフラーレンは、ラジカル・スカベンジャーとして種々の用途で有用である。これらの化学的に官能化されたフラーレンは、フラーレン籠の高い固有のラジカル捕捉効率の保存の利点、および望ましく変化した化学的および物理的特性のフラーレン誘導体、および単一異性体の合成の容易さを供与する。さらに、それらは、一般の中間体化学に基づき、そして中間体は、容易に官能化され、そして様々な要件に適応されうる。

Description

関連出願
本出願は、「ラジカル・スカベンジャー/抗酸化剤として有用なフラーレン誘導体」と題される、2003年12月15日に提出された共に係属中の米国出願番号第60/529988号に対して米国特許法35第199条(e)項の下に優先権を主張し、そしてその内容は、それら全体を参照して組込まれる。
本出願は、「高効率フラーレン基材ラジカル・スカベンジャー」と題される共に係属中の出願に関連し、そしてこれと同じ日付で提出され、それの内容は、参照してそれらの全体で組込まれる。
発明の分野
本発明は、フリーラジカル・スカベンジャーとして有用なフラーレン誘導体に関する。
高フラーレンの科学は、歴史的に利用可能性が低く、そして高価格により、ほとんど探索されなかった。ここで使用される場合、「高フラーレン」は、70個より多くの炭素原子を含有するフラーレンに該当する。C60およびC70は、すばらしいラジカル・スカベンジャーであるが、しかしC84または、C70より分子量で高い他のフラーレンのラジカル捕捉能がほとんど知られていないか、またはまったく未知である。様々のフラーレンの相対的ラジカル捕捉効率を、様々の数のグラファイト結合、エネルギー変形度における差(フラーレン分子量を増大させつつ、一般的に増大する平坦さの程度に相関する)、電子親和性、HOMO−LUMOギャップなどにより変化され、そしてそのいずれかまたは全ては、ラジカルを捕捉する様々のフラーレンの効率における相対的差に寄与し得て、そして様々の用途での様々のフラーレンの得られた利用性に影響しうる。Chiang(非特許文献1)は、様々の変形および/または電子親和性を示す様々のC60フラーレン誘導体が、明らかに異なるラジカル捕捉効率を示すこと、そしてこの相対的差は、誘導体の構造、およびC60籠に対して生じる変化から先行技術を予測可能でないことを示した。同様に、炭素の数における変化、およびC60に関する高フラーレンの結合特性および電子構造に関する変化から生じるC60籠に関する差は、ラジカル捕捉効率に明らかな差を与えうる。したがって、様々の高フラーレンのラジカル捕捉効率および利用性は、物理的または化学的理論または考慮から予想することが困難である。
Chiang、Chemistry Letters、1998。
燃焼のような最近の市販型の製造方法は、それらが、それに限定されないが、ラジカル捕捉、または抗酸化剤許容量が非常に有益である可能性がある製薬および個人の手入れを含めた多様な用途に興味深くなる十分量のこのようなフラーレンを生成する。
三重項状態の高光子収量のため、C60は、照射下で反応性酸素種(ROS)である一重項O2の十分な発生源として知られている。ROSは、ヒトの健康に決定権があり、そして脂質過酸化、神経損傷、皮膚損傷、および他の破壊的生物−化学的プロセスに導かれることが知られている。例えば、皮膚損傷の防止のための抗酸化剤としてのC60の使用は、すぐに皮膚を損傷する可能性のある日光または他の照射の存在下で一重項O2の生産にも導きうる。同様に、一重項O2の発生は、望ましくない副反応で反応する可能性がある一重項O2の発生なしのラジカル捕捉が望ましい化学的反応でのように他の反応のため望ましくない可能性がある。さらに、C60およびC70の三重項状態の形成が、還元電位(電子許容能力)における差を生じ、その結果、フラーレンの電子許容能力が、望ましくない化学的経路に導く酸化還元反応系で、低光子収量の三重項状態を示したフラーレンを有することは有益である。さらになお、三重項状態のC60およびC70は、酸素以外の他の一重項または三重項状態の分子に導くエネルギー移行プロセスを生じ、そしてこれらの分子の反応性における望ましくない変化を生じる。高光子収量の三重項状態のC60およびC70から生じる効果を最小限にするか、または防止しつつ、それに限定されないが一重項O2の生成を含めて、フラーレンC60およびC70、特にそれらの高収率のラジカル捕捉について示されたラジカル捕捉利益を保存することは、非常に有益である。
84は、少なくとも、C60とフリーラジカルを捕捉する上で同じくらい効率がよいことが、驚くべきことに知見された。さらに、所定の条件下で、C60は、ラジカル形成、または代替酸化剤活性における増大を示しうることが観察され、そして同じ条件下で、C84は、代替酸化剤活性を示さず、そしてさらに、抗酸化剤活性でありうるものを示すことが観察された。標的におけるフリーラジカルのレベルを減じるための組成物およびその方法が開示される。標的中の一重項酸素、または他の望ましくない結果に至りうるフラーレン三重項励起状態の発生なしに、フリーラジカルのレベルを減じるための組成物およびその方法が開示される。
本発明の1つの態様では、フリーラジカル・スカベンジャーとして使用するのに適した高フラーレンが開示される。高フラーレン、特にC84は、フラーレンの全ての炭素閉鎖籠構造のラジカル捕捉利益を維持し、溶解性のような物理的特性の変化について化学的誘導化に修正可能であり、そして代替酸化剤活性のような望ましくないことが少ない結果を引起し、そしてそれは、照射下での一重項O2の発生のような、フラーレン三重項状態の結果でありうる。高フラーレンおよび高フラーレン誘導体は、このように、ラジカル捕捉が望ましい用途で非常に有用であるが、しかしフラーレン三重項状態から生じる代替酸化剤活性の形成および/または一重項O2発生のような成果または他の効果は、望ましくない。
本発明の1つの態様では、標的からフリーラジカルの捕捉(または減少)するための方法が提供される。フラーレン三重項状態から生じる代替酸化剤活性および/または得られる一重項酸素の発生のような望ましくない結果における十分な増加なしに、標的を、標的中のフリーラジカルのレベルを減じる高フラーレン誘導体のクラスにさらす。または他の効果は望ましくない。フリーラジカル・スカベンジャーとして有用な化合物のクラスは、化学的部分で官能化され得て、その結果、フラーレンの化学的および/または物理的特性は、フラーレン籠のラジカル捕捉効率を保存するように、フラーレン籠の固有の物理的および化学的特性の明らかな変化なしに変化されうる。
1つの態様では、標的中、または周辺のフリーラジカルを捕捉する方法は、標的を、標的中、または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量で、そして十分な時間、C84およびそれの誘導体より構成される群から選択されるフリーラジカル捕捉化合物にさらすことを包含する。
1つまたはそれより多くの実施態様では、フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を十分には増大させない。
1つまたはそれより多くの実施態様では、標的は、皮膚または粘膜支持体である。
1つまたはそれより多くの実施態様では、フリーラジカル捕捉化合物は、一般式C84(Y)mを示し、C84は、フラーレンであり、そしてYが、フラーレンに直接または間接的に接着した部分であり、mは、1から約30までの範囲にあり、そしてYは、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分、または生物部位特異的部分より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、親油性部分を包含し、そして親油性部分は、アルカン、脂肪酸、脂肪酸エステルアミド、脂肪酸アルコール、および脂肪酸アミン部分より構成される群から選択され、そしてその化合物は、生物学的系中の脂質相じゅうの移動またはその中での可溶化を可能にする。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、親水性部分を含み、そして親水性部分は、ポリ−(エチレンオキシド)、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化アルカン、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化シクロアルカン、アミノアルカン、ジアミノアルカン、モノ−、ジ−またはポリ−サッカライド、ヒドロキシド、アンモニウム基、アルキル化アンモニウム基、ホスフェート、アルキルホスフェート、スルホネート、およびアルキルスルホネート、ホスホニウム基、カルボキシレート基、スルホン酸基、イミニウム基、イミジン基、およびイミジニウム基より構成される群から選択される。化合物は、生物学的系中の水相じゅうを移動またはその中で可溶化する能力がある。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、フリーラジカル・スカベンジャーとして独立に有効である化学的部分を含む。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、両親媒性部分を含み、そして両親媒性部分は、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、およびグリコール部分より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、[モノクローナル]抗体、タンパク質、酵素、タンパク質ホルモン、膜タンパク質、ステロイド、補酵素、助因子、[オリゴ]DNA、RNA、酵素阻害剤、酵素基質、特異的細胞および臓器、組織のような生物学的標的に向ける部分を含む。
別の態様では、標的中または周辺のフリーラジカルを捕捉する方法は、標的を、式
Figure 2007513977
(式中、環Cnは、フラーレンC84であり;XおよびZは、同じあるか、または異なっており、そしてXまたはZは、独立して、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される)
を示す化合物にさらすことを含む。
1つまたはそれより多くの実施態様では、フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を明らかには増大しない。
1つまたはそれより多くの実施態様では、親油性部分は、アルカン、脂肪酸、脂肪酸エステルアミン、脂肪酸アルコール、および脂肪酸アミン部分より構成される群から選択され、そしてその化合物は、生物学的系中の脂質相じゅうの移動またはその中での可溶化を可能にする。
1つまたはそれより多くの実施態様では、XまたはZは、親水性部分を含み、そして親水性部分は、ポリ−(エチレンオキシド)、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化アルカン、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化シクロアルカン、アミノアルカン、ジアミノアルカン、モノ−、ジ−またはポリ−サッカライド、ヒドロキシド、アンモニウム基、アルキル化アンモニウム基、ホスフェート、アルキルホスフェート、スルホネート、およびアルキルスルホネート、ホスホニウム基、カルボキシレート基、スルホン酸基、イミニウム基、イミジン基、およびイミジニウム基より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、XおよびZの内の1つまたはそれより多くは、フリーラジカル・スカベンジャーまたは非電子吸引基として独立に有効である化学的部分を含む。
1つまたはそれより多くの実施態様では、XおよびZの内の1つまたはそれより多くは、両親媒性部分を含み、そして両親媒性化合物は、ポリエチレングリコール、ポリ−(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、およびグリコール部分より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、非電子吸引基は、アルキル、環状アルキル、置換アルキル、アルキルアリール、アルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルチオエーテル、アルキルアリールチオエーテル、アルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルチオエステル、アルキルアリールチオエステル、アルキルアミド、アルキルアリールアミド、アルキルアミン、アルキルアリールアミン、アルキル無水物、アルキルアリール無水物、アルキルカルボネート(またはカルボン酸)、アルキルアリールカルボネート、アリールアルキル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル、アリールチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、アリールエステル、アリールアルキルエステル、アリールチオエステル、アリールアルキルチオエステル、アリールアミド、アリールアルキルアミド、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリール無水物、アリールアルキル無水物、アリールカルボネート(またはカルボン酸)およびアリールアルキルカルボネートより構成される群から選択される。
その方法は、さらに、標的を、少なくとも1つの追加のラジカル捕捉化合物、または化合物の効力を増強または保存するために選択される添加剤にさらすことを含む。
別の態様では、式
Figure 2007513977
(式中、環Cnは、フラーレンC84であり、Xは、(C’)(R’)nであり、そしてC’は、アリール炭素であり、そしてXは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択される;R’は、独立に、Xが非電子吸引基であるように選択され、そしてn=2;そしてZは、(C’’)(R’’)nであり、そしてC’’は、アルキル、アルケニル、アルキニル、および芳香族炭素より構成される群から選択される炭素原子であり、そしてR’’は、独立に、Zが非電子吸引基であるように選択され、そしてn=1、2、または3である)
を示すフリーラジカル捕捉化合物を提供する。
1つまたはそれより多くの実施態様では、X=X’およびZ=(A)(C’=Q’)(Z’)(Y’)、X’は、アリール基、置換アリール基、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールより構成される群から選択され;Aは、1から20個までの炭素原子を含有する脂肪族基であり;Q’は、O、NまたはSであり;Z’は、ハロゲン、O、NまたはSであり;そしてZ’は、C’に結合され;そしてY’は、Z’に結合されるいずれかの化学的基であり;そしてそれのいずれかの塩である。
1つまたはそれより多くの実施態様では、C’は、アリール炭素であり、そしてXは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール基、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択され、そしてZは、(C’’)(R’’)nであり、そしてC’’は、アルキル、アルケニル、アルキニル、および芳香族炭素より構成される群から選択される炭素原子であり、そしてR’’は、独立に、Zが非電子吸引基であるように選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、C’は、アリール炭素であり、そしてXは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択され、そしてZは、(C’’)(R’’)nであり、そしてC’’は、アルキル炭素であり、そしてZは、独立に、アルキル部分および異種基または官能基を担持するアルキル部分より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、
Figure 2007513977
(式中、nは、1から20までの範囲にあり、そしてRは、いずれかの化学的基である。)
である。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Rは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択され、そして基は、アルキル部分および異種基または官能基を担持するアルキル部分より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、化合物は、フラーレン環上に2から4個のC(X)(Z)アダクトを含有し、そしてフラーレン化合物は、[5,6]フレロイドまたは[6,6]メタノフラーレンである。
1つまたはそれより多くの実施態様では、非電子吸引基は、アルキル、環状アルキル、置換アルキル、アルキルアリール、アルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルチオエーテル、アルキルアリールチオエーテル、アルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルチオエステル、アルキルアリールチオエステル、アルキルアミド、アルキルアリールアミド、アルキルアミン、アルキルアリールアミン、アルキル無水物、アルキルアリール無水物、アルキルカルボネート(またはカルボン酸)、アルキルアリールカルボネート、アリールアルキル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル、アリールチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、アリールエステル、アリールアルキルエステル、アリールチオエステル、アリールアルキルチオエステル、アリールアミド、アリールアルキルアミド、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリール無水物、アリールアルキル無水物、アリールカルボネート(またはカルボン酸)Xおよびアリールアルキルカルボネートより構成される群から選択される。Zは異なる。
1つまたはそれより多くの実施態様では、化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重励起状態の回避によるように、代替酸化剤活性を明らかに増大させることなく、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じる能力がある。
1つまたはそれより多くの実施態様では、XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、親油性部分を含み、そして親油性部分は、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸アルコール、および脂肪酸アミン部分より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、親水性部分、または
フリーラジカル・スカベンジャーとして独立に有効である化学的部分を含む。
1つまたはそれより多くの実施態様では、XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、両親媒性部分を包含し、そして両親媒性化合物は、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、およびグリコール部分より構成される群から選択される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、非電子吸引基であり、そして非電子吸引基は、アルキル、環状アルキル、置換アルキル、アルキルアリール、アルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルチオエーテル、アルキルアリールチオエーテル、アルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルチオエステル、アルキルアリールチオエステル、アルキルアミド、アルキルアリールアミド、アルキルアミン、アルキルアリールアミン、アルキル無水物、アルキルアリール無水物、アルキルカルボネート(またはカルボン酸)、アルキルアリールカルボネート、アリールアルキル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル、アリールチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、アリールエステル、アリールアルキルエステル、アリールチオエステル、アリールアルキルチオエステル、アリールアミド、アリールアルキルアミド、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリール無水物、アリールアルキル無水物、アリールカルボネート(またはカルボン酸)およびアリールアルキルカルボネートより構成される群から選択される。
さらに別の態様では、生物学的系におけるラジカル指向性化学的経路を変化させる方法は、生物学的系に存在するラジカル種を、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間で、C84およびそれの官能化誘導体より構成される群から選択される化合物と反応させることを包含する。
さらに別の態様では、生物学的系における酸化的ストレスを減少させる方法は、生物学的系に存在するラジカル種を、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間で、C84およびそれの官能化誘導体より構成される群から選択される化合物と反応させることを包含する。
さらに別の態様では、生物学的系における脂質過酸化を防止または減じる方法は、生物学的系を、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間で、C84およびそれの官能化誘導体より構成される群から選択される化合物にさらすことを包含する。
1つまたはそれより多くの実施態様では、フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を明らかには増大しない。
1つまたはそれより多くの実施態様では、フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、一般式Cn(Y)m(式中、Cxは、C84フラーレンであり、そしてYは、フラーレンに直接的または間接的に接着した部分であり、mは、1から30までの範囲にあり、そしてYは、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される)を示す。
生物学的に適応性のある担体、および式
Figure 2007513977
(式中、環Cnは、フラーレンC84であり;XおよびZは、同じであるか、または異なっており、そしてXまたはZは、独立に、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重励起状態により、代替酸化剤活性を明らかに増大させることなく、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される。)
を示す化合物を含む組成物も提供される。
本発明の種々の実施態様は、図面に関連して示され、そしてそれは、例示のみの目的のためであって、本発明の限定を意図せず、そしてその全範囲は、下で請求項で説明される。
60およびC70は、非常に有効なフリーラジカル・スカベンジャーであることが知られている一方で、それらは、一重項酸素のような他のエネルギー種の効果的な発生を生じる高光子収量の三重項状態(例えば、光活性化による)を示すことも知られている。多くの場合に、C60およびC70によるフリーラジカル捕捉は、C60およびC70三重項状態の発生および得られる一重項酸素が避けられるべきである光(光子)の不在下で望ましく行われる。生物学的系での一重項酸素の損傷影響は、周知である。一重項酸素発生が問題がある製薬または化粧品目的のための局所または皮膚用途では、代替的フラーレン・フリーラジカル・スカベンジャーは望ましい。
76およびC84は、C60およびC70より明らかにいっそう光安定性がある。Juhaらは、C60、C70、C76およびC84についての以下のフラーレン光分解(Φp)および一重項酸素生成(ΦΔ)の光子収量を報告する。したがって、C76およびC84は、光活性化により発生される三重項状態の低い光子収量により、比較できる条件下で、C60およびC70により生成される一重項酸素の小分画のみを生じる。
表1
Ar+レーザー(λ=476.5nm)により誘発されるフラーレン光分解(Φp)およびテトラクロロエチレンおよびトルエン中のフラーレンにより光感光された一重項酸素生成(ΦΔ)の概算された相対的光子収量

フラーレン テトラクロロエチレン トルエン
Φ p a ΦΔ b ΦΔ b
60 1.00c _d _d
70 0.2 1.00e 1.00e
76 0.03 0.15 0.12
84 0.002 0.11 0.06
a 実験誤差±20%。
b 実験誤差±15%。
c 随意に選択された値。
d [21−26, 36]により、我々は、ΦΔ(C60)・ΦΔ(C70)とみなしうることを特筆する。
e ベンゼン中のΦΔ(C70)の実験値に近い随意の値[22,24,26,35]
Juhaら、Chem.Phys.Lett.335巻(2001年)539−544頁。
種々のフラーレンは、光活性化、それから得られた三重項状態の発生、および一重項酸素を生成するそれから得られた傾向から生じる可能なエネルギー状態で明らかに異なるが、C84は、非常に有効なフリーラジカル・スカベンジャーであり、そして少なくとも、C60と同じ効能のフリーラジカル・スカベンジャーでありうることが、驚くべきことに知見された。さらに、明らかな照射なしでさえ、そしてC60が代替酸化剤として作用する実質的な目的の複雑な反応系での所定の条件下で、C84は、代替酸化剤として作用しない非常に有益な態様を有することが驚くべきことに知見された。タバコの煙中に存在するフリーラジカル(優勢に、ペルオキシラジカル)に対する、C84、およびC60誘導体である[6,6]−フェニルC61−酪酸メチルエステル([60]PCBM)のフリーラジカル捕捉有効性の測定のための指示された試験は、C84が、[60]PCBMと同程度に有効なフリーラジカル・スカベンジャーであるか、または[60]PCBMより優れたフリーラジカル・スカベンジャーであることを確立した。下の図6Aを参照。
さらに、不純物としてテトラリンを含有し、そしてH供与体ラジカル・スカベンジャーとして作用でき、そして溶媒への煙の多量移動にいっそう有効に、デカリン中のC84対C60を比較する類似の試験では、C60は、直接光の不在下でさえ代替酸化剤として明らかに作用することが観察される一方で、C84は、代替酸化剤活性でありうるものを示さず、そして抗酸化剤活性を明らかに示す。この系は、非常に複雑で、そして煙中の多重ラジカルおよび非ラジカル種、そして溶媒中でのフラーレン濃度に比べて高濃度(テトラリン)で存在するH供与体ラジカル・スカベンジャーを伴う。ラジカル反応ネットワークは、光活性化されないプロセスでの様々の三重項状態、およびエネルギー移行により、C60およびC84によって異なって変化されること、または少量の光活性化でさえ、明らかな効果を生じることは、可能である。
三重励起状態のそれらの低収量で結合し、および/またはそれらが、低一重酸素生成を生じるC84の高フリーラジカル捕捉効率は、これらの化合物およびそれらの官能化誘導体を、使用中にフラーレン三重状態および/または一重酸素発生が望ましく回避されるフリーラジカル捕捉用途としてすばらしい候補になる。
1つの態様では、高フラーレン、例えば、C84およびこれらの高フラーレンの誘導体、並びに高フラーレンおよび/または高フラーレン化学的誘導体を包含するフラーレン混合物を、ラジカル捕捉が望ましい特性である用途についてのラジカル・スカベンジャーとして使用し、そして高フラーレンの三重項状態発生、一重項O2生成、または他の特性の結果でありうる代替酸化剤作用のような他の望ましくない効果の最小化は有益である。
1つまたはそれより多くの実施態様では、代替酸化剤活性、および/または高収量の三重項状態、および/または一重項酸素生成のレベルのような、C60およびC70の望ましくない副作用を回避または減じつつ、系中のフリーラジカルのレベルを減じる方法を提供する。その方法は、標的における代替酸化剤活性、および/または高収量の三重項状態、および/または一重項酸素生成のレベルのようなの望ましくない副作用を生じることなく、標的中のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間、C84およびそれの化学的に官能化された誘導体より構成される群から選択される化合物に標的をさらすことを包含する。
標的は、代替酸化剤活性、および/または高収量の三重項状態、および/または一重項酸素生成のレベルのような、C60およびC70の望ましくない特徴に敏感であるか、またはそれにより有害な影響を受け生物学的系、例えば微生物、植物、動物、ヒトおよび細胞、組織およびそれの臓器でありうる。例えば、標的は、皮膚膜、粘膜、DNAのような微生物標的、脂質膜のような生物学的標的、または他の膜表面または臓器でありうる。光に対する露出が、一般的に、実質的に回避できない、皮膚学および化粧品用途のための方法が使用されうる。その場合に標的が重合体組成物である重合体安定化剤としての用途のように、非生理学的用途も、ここに予見される。
化合物は、担体伝搬体のような標的に誘導されうる。フリーラジカル捕捉化合物を、溶液中、または懸濁液中の標的に投与しうる。それらは、経口、局所、筋肉内、皮下および静脈内投与についての従来の形態を使用する医薬組成物として製造されうる。適切な担体伝搬体としては、医薬および化粧品材料の皮膚用途で典型的に使用されるものが挙げられる。
高フラーレンフリーラジカル捕捉化合物の有効用量は、投与の手段、および処置されるべき生物学的系または患者の症状による。投与の方法は、適切な担体中の高フラーレン・フリーラジカル捕捉化合物を、処置のために標的または生物学的系または患者と接触させて架橋する段階を含む。
種々の設定でラジカル・スカベンジャーとしてのフラーレンの用途については、フラーレン籠の電子親和性、エネルギー変形、反応性部位の数、立体的利用可能性などを悪い方向へ変化させることなく、可能な最高範囲まで、フラーレン籠のラジカル捕捉特性の高効率を保存するフラーレン誘導体を使用することが有用である。さらに、それらのフラーレン親とラジカル捕捉効率において明らかには異ならない種々の官能性を示す多様な新たなフラーレン誘導体、例えば、親油性、親水性または両親媒性フラーレンの形成に対処するフラーレン誘導体中間体を形成するのは、有用である。
1つまたはそれより多くの実施態様では、ここに記述される方法に使用するための化合物は、一般式Cn(Y)m(式中、Cnは、C84であり、そしてYは、フラーレン籠に直接的または間接的に接着した部分であり、そしてmは、1から約30までの範囲に、好ましくは、1から約20までの範囲にある)を示す。Yは、親油性(または疎水性)、親水性または両親媒性特性を保有しうる。それは、生物機能性を提供するか、または独立にフリーラジカル・スカベンジャーである化学的部分を含みうる。それは、その場合に、Cn部分が、重合体に繋ぎとめられる重合体でもありうる。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、親油性(または疎水性)官能性を提供する化学的部分を含む、すなわち、脂質様材料に親和性を示す。脂質は、水不溶性であること、およびアルコール、エーテル、クロロホルム、ベンゼンなどのような非極性(または脂肪)溶剤により抽出可能であることによって特徴づけられる脂肪様物質を含む。全ては、主要構成要素として、脂肪族炭化水素を含有する。フリーラジカル捕捉で使用するために適切な親油性部分としては、分岐され得て、そして脂質と親和性を示す種々の他の化学的基を含有しうる長鎖アルカン、または置換長鎖アルカン(6個またはそれより多くの炭素原子、または10個の炭素原子、または12個の炭素原子、または16個またはそれより多くの炭素原子)が挙げられる。親油性部分を含有する化合物は、生物学的系における脂質相、または化学的系における疎水性相じゅうのフリーラジカル捕捉化合物の移動に有用である。
典型的な親油性基としては、脂肪酸アルコール、および脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、イソステアリン酸誘導体のような脂肪酸アミン部分、またはイソプロピルパルミテート、イソプロピルイソステアレート、ステアリルステアレート、ジイソプロピルアジペート、オクチルパルミテート、イソプロピルパルミテート、セチルラクテート、セチルリシノレート、トコフェリルアセテート、アセチル化ラノリンアルコール、セチルアセテート、グリセリルオレート、メチルオレート、イソブチルオレート、トコフェリルリノレート、アラキジルプロピオネート、ミリスチルラクテート、デシルオレート、イソプロピルラノレート、ネオペンチルグリコールジカプリレート/ジカプレート、イソノニルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、ミリスチルミリステート、オクチルドデカノール、脂肪酸のショ糖エステル、オクチルヒドロキシステアレート、ステアラミド、オレアミド、およびエルカミドなどのような分子から誘導される官能基が挙げられる。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、親水性官能性を提供する化学的部分を含む、すなわち、水または親水性材料に親和性を示す。親水性官能性を提供しうる基としては、ポリ−(エチレンオキシド)、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化アルカン、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化シクロアルカン、アミノアルカン、ジアミノアルカン、モノ−、ジ−またはポリ−サッカライド、ヒドロキシド、アンモニウム基、アルキル化アンモニウム基、ホスフェート、アルキルホスフェート、スルホネート、アルキルスルホネート、ホスホニウム基、カルボキシレート基、スルホン酸基、イミニウム基、イミジン基、およびイミジニウム基が挙げられる。親水性部分を含有する化合物は、生物学的および化学的系における水相じゅうをフリーラジカル捕捉化合物を移動させるのに有用である。1つまたはそれより多くの親水性Y基は、高フラーレンの炭素に連結されうる。例えば、高フラーレンは、化合物を水溶性にさせる1から約30個までの水酸基、または1から約10個までのヘキサスルホブチル基、スルホネート基またはアルキルスルホネート基で官能化される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Yは、両親媒性官能性を提供する化学的分子を包含する。両親媒性官能性は、親油性および親水性の両方を有する分子に該当する。両親媒性官能性を提供しうる基としては、ポリエチレングリコール、ポリ−(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、および他のグリコール部分が挙げられる。代わりに、両親媒性特性は、多Y置換基についての親油性および親水性特性を選択することによって得られうる。
さらに他の実施態様では、Yは、生物機能性を供する化学的部分を包含する。生物機能性は、生物学的系での高フラーレンの溶解性、混和性、または移動を改善するために有用である。それは、適切な生物学的標的を同定およびそれに結合するために有用でありうる。したがって、Yは、糖、ヒスタミン、アミノ酸またはカロテノイドおよび同等物でありうる。Y基は、フリーラジカルとして独立に有効である化学的部分、例えば、フェノール性、ポリフェノール性、フラベノイド、カロテノイド、アントシアニジン、リポ酸、ユビキノイド、レチノイド、またはビタミンE部分および同等物も含みうる。さらに他の実施態様では、Yは、生物学的標的の特異的ターゲティングについての生物機能性を供する化学的部分を包含する。したがって、Yは、[モノクローナル]抗体、他のタンパク質(例えば、酵素、タンパク質ホルモン、膜タンパク質など)、ステロイド、補酵素、助因子、[オリゴ]DNA、RNA、酵素阻害剤、酵素基質、特異的細胞または臓器、組織などでありうる。
高フラーレンの種々のメタノフラーレンは、低一重項酸素生成を有するラジカル・スカベンジャーとして使用されうる。「メタノフラーレン」は、フラーレン籠を有するシクロプロピル環アダクトを形成するメタノ架橋フラーレンに該当する。シクロプロピル環のメチレン炭素は、「メタノ炭素」として引用される。フラーレンの化学的および/または物理的官能性は、フラーレン籠の代わりに、メタノ炭素でのペンダント基の修飾により調節される。修飾は、メタノフラーレンの増強された親油性、親水性、両親媒性または他の特性を得るために提供される。1つまたはそれより多くの実施態様では、メタノ炭素ペンダント基の少なくとも1つは、非電子吸引、または電子供与基でさえある。フラーレン籠における電子吸引の不在または減少は、フラーレン分子のフリーラジカル捕捉許容性を維持する助けになる。
フリーラジカルは、標的を、式
Figure 2007513977
を示す化合物にさらすことによって、標的上または中から捕捉されうる。
式中、環Cnは、C84(式中、XおよびZは、同じであるか、または異なっており、そしてXまたはZは、独立に、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される。)である。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Xおよび/またはZは、親油性(または疎水性)官能性を提供する化学的部分を包含する、すなわち、脂質様材料について親和性を示す。脂質は、水不溶性であること、およびアルコール、エーテル、クロロホルム、ベンゼンなどのような非極性(または脂肪)溶剤により抽出可能であることによって特徴づけられる脂肪様物質を含む。全ては、主要構成要素として、脂肪族炭化水素を含有する。フリーラジカル捕捉で使用するために適切な親油性部分としては、分岐され得て、そして脂質と親和性を示す種々の他の化学的基を含有しうる長鎖アルカン、または置換長鎖アルカン(6個またはそれより多くの炭素原子、または10個の炭素原子、または12個の炭素原子、または16個またはそれより多くの炭素原子)が挙げられる。親油性部分を含有する化合物は、生物学的系における脂質相、または化学的系における疎水性相じゅうのフリーラジカル捕捉化合物の移動に有用である。
典型的な親油性基としては、脂肪酸アルコール、および脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、イソステアリン酸誘導体のような脂肪酸アミド部分、またはイソプロピルパルミテート、イソプロピルイソステアレート、ステアリルステアレート、ジイソプロピルアジペート、オクチルパルミテート、イソプロピルパルミテート、セチルラクテート、セチルリシノレート、トコフェリルアセテート、アセチル化ラノリンアルコール、セチルアセテート、グリセリルオレート、メチルオレート、イソブチルオレート、トコフェリルリノレート、アラキジルプロピオネート、ミリスチルラクテート、デシルオレート、イソプロピルラノレート、ネオペンチルグリコールジカプリレート/ジカプレート、イソノニルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、ミリスチルミリステート、オクチルドデカノール、脂肪酸のショ糖エステル、オクチルヒドロキシステアレート、ステアラミド、オレアミド、およびエルカミドなどのような分子から誘導される官能基が挙げられる。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Xおよび/またはZは、親水性官能性を提供する化学的部分を含む、すなわち、水または親水性材料に親和性を示す。親水性官能性を提供しうる基としては、ポリ−(エチレンオキシド)、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化アルカン、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化シクロアルカン、アミノアルカン、ジアミノアルカン、モノ−、ジ−またはポリ−サッカライド、ヒドロキシド、アンモニウム基、アルキル化アンモニウム基、ホスフェート、アルキルホスフェート、スルホネート、およびアルキルスルホネート、ホスホニウム基、カルボキシレート基、スルホン酸基、イミニウム基、イミジン基、およびイミジニウム基が挙げられる。親水性部分を含有する化合物は、生物学的および化学的系で水相じゅうフリーラジカル捕捉化合物を移動させるのに有用である。1つまたはそれより多くの親水性Xおよび/またはZ基は、高フラーレンのメタノ炭素に連結されうる。例えば、高フラーレンは、化合物を水溶性にさせる1から約30個までの水酸基、または1から約10個までのヘキサスルホブチル基、スルホネート基またはアルキルスルホネート基で官能化される。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Xおよび/またはZは、両親媒性官能性を提供する化学的分子を包含する。両親媒性官能性は、親油性および親水性の両方を有する分子に該当する。両親媒性官能性を提供しうる基としては、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、および他のグリコール部分が挙げられる。代わりに、両親媒性特性は、多重XまたはZ置換基についての親油性および親水性特性を選択することによって得られうる。
さらに他の実施態様では、Xおよび/またはZは、生物機能性を供する化学的部分を包含する。生物機能性は、生物学的系での高フラーレンの溶解性、混和性、または移動を改善するために有用である。それは、適切な生物学的標的を同定およびそれに結合するために有用でありうる。したがって、Xおよび/またはZは、糖、ヒスタミン、アミノ酸またはカロテノイドおよび同等物でありうる。Xおよび/またはZ基は、フリーラジカルとして独立に有効である化学的部分、例えば、フラベノイド、カロテノイド、アントシアニジン、リポ酸、ユビキノイド、レチノイド、またはビタミンE部分および同等物も含みうる。
さらに他の実施態様では、Xおよび/またはZは、生物学的標的の特異的ターゲティングについての生物機能性を供する化学的部分を包含する。したがって、Yは、[モノクローナル]抗体、他のタンパク質(例えば、酵素、タンパク質ホルモン、膜タンパク質など)、ステロイド、補酵素、助因子、[オリゴ]DNA、RNA、酵素阻害剤、酵素基質、特異的細胞または臓器、組織などでありうる。
1つまたはそれより多くの実施態様では、Xおよび/またはZは、非電子吸引基または電子供与基である。例として、その基としては、アルキル、環状アルキル、および置換アルキル、アルキルアリール、アルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルチオエーテル、アルキルアリールチオエーテル、アルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルチオエステル、アルキルアリールチオエステル、アルキルアミド、アルキルアリールアミド、アルキルアミン、アルキルアリールアミン、アルキル無水物、アルキルアリール無水物、アルキルカルボネート(またはカルボン酸)およびアルキルアリールカルボネートを含みうる。例として、その基としては、アリールアルキル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル、アリールチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、アリールエステル、アリールアルキルエステル、アリールチオエステル、アリールアルキルチオエステル、アリールアミド、アリールアルキルアミド、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリール無水物、アリールアルキル無水物、アリールカルボネート(またはカルボン酸)およびアリールアルキルカルボネートのような置換アリールを含みうる。他の置換基は、本発明の範囲内で予測される。
他の典型的な非電子吸引基は、メタノ炭素にぶら下る官能基の1つまたはそれより多くの中にO、NまたはSのような電気的に負の原子に対して二重または三重結合を欠くアルファ炭素を含むことによって得られる。芳香族、アルキル、アルケニルおよびアルキニルアルファ炭素は、追加の化学的部分またはHに連結される。メタノ炭素にある電子供与または電子中性部分を直接連結することによって、フラーレン籠の電子的および化学的無欠性は、よりよく保存される。電子吸引基または他の部分は、フラーレンの固有のラジカル捕捉効率を保存するように、フラーレン籠に密に近位にあるこれらの基なしに、フラーレンからの距離でフラーレンに繋げられうる。このような電子吸引官能基は、所望の溶解性、移動または結合特徴を達成することのように、他の目的の分子を達成するために望ましい可能性がある。
Y基は、フラーレン籠に直接的に連結されうることが予想される。Yは、上でここに記述されるとおりの基でありうる。Yは、メタノ架橋または他の官能結合を介してフラーレンに連結されうる。
フリーラジカル捕捉高フラーレン化合物は、1つまたはそれより多くのメタノフラーレンアダクトを有しうる。用語が、メタノフラーレンに関して使用される場合、「アダクト」により、フラーレン籠へのメチレン基の付加は、シクロプロパン環の形成を生じることが意味される。官能基は、メタノ炭素上の利用可能な部位に接着されうる。
最少数のアダクトを有するメタノフラーレン、例えば、モノアダクトまたは2−3アダクトは、フラーレン籠のオレフィン結合のひずみおよび数、立体利用可能性、および他の特性を大きな程度まで保存しつつ、望ましい方法で、フラーレンの化学的および物理的特性を変化かさせることを可能にする。フラーレン籠に隣接した電子吸引基の不在または減少も、フリーラジカル捕捉効率を維持または増強する。
特に、モノアダクトは、フラグメント籠の化学的および物理的特性の最小の中断を供し、そして単一異性体の都合のよい合成に対処する。しかし、ジ、トリおよび高次アダクトは、ここに記述されるラジカル捕捉方法で使用されうる。
さらになお、それは、種々の官能性を示す化学的部分がフラーレンに付加されうる共通の付加化学を有するのに有用である。
種々のメタノフラーレンは、当業界で知られており、そしてジアゾアルカン付加化学を通してのこれらの化合物の合成は、簡便な合成化学であり、そして高収量でモノアダクトを提供する利点を有する。この反応は、図1で略図で示される。フラーレン化合物を、ジアゾ化合物2と反応させて、官能化メタノフラーレン1を提供する。ジアゾアルカン付加は、最初に、N2を放出すことができ、そして[5,6]フレロイドを得る[6,6]ジアゾリンアダクトを生じ、そしてそれは、[6,6]メタノ架橋フラーレンに異性化されうるか、そうでなければ、シクロプロパ・フラーレン(メタノフラーレンとしてここに称される)として知られる。シクロプロパ・フラーレン中の炭素原子は、メタノ炭素と称される。ジアゾ化合物2のXおよびZは、メタノ化合物としてここに記述されるとおりの部分でありうるか、またはそれらは、メタノ炭素の望ましいX、Z官能基を形成するためにさらなる反応の能力がある反応性基を含有しうる中間体でありうる。さらに、類似のジアゾアルカン付加化学は、様々のジアゾアルカン前駆体を使用して、複数のフラーレン誘導体を形成するために使用され得て、そしてそれは、非常に多様に、都合よく合成されうる。これは、ここに記述されるフリーラジカル捕捉方法で使用されうる種々に置換されたメタノフラーレン化合物への合成経路を提供する。
フラーレン誘導体[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)3は、ジアゾアルカンが1−フェニル−1−(3−メトキシカルボニル)プロピル)ジアゾメタンである、ジアゾアルカン付加化学を通して形成されるフラーレン誘導体の例である。PCBM3のようなシクロプロパニル基材のフラーレン誘導体(メタノフラーレン)のジアゾアルカン付加による合成は、攪拌しながら、ジアゾ化合物およびフラーレンC60を合わせることによって達成されうる。この反応図式は、高フラーレン誘導体を製造するためにも使用されうる(Angew.Chem.2003年、115巻、3493−3497頁)。
Figure 2007513977
エステル官能基(例えば、化合物3中のメチルエステル)は、図2の反応式図で示される置換経路、または図3で示されるトランスエステル化を通して、多量の化合物の都合のよい合成に対処する。PCBMの高フラーレン類似体である反応体化合物3’は、種々の官能性を示す無制限の数の新たなフラーレン誘導体を合成する化学的中間体として使用されうる。化合物3’を、最初に、反応段階(a)[水性HCl/AcOH/1,2−ジクロロベンゼン]および(b)[SOCl2/CS2]を使用して、対応の酸塩化物3a’に変換させる。その後、酸塩化物3a’を、種々の基によって置換して、広範な官能化エステル誘導体を形成する。C60を使用するこの化学の例は、文献から見出されうる(例えば、Hummelenら、J.Org.Chem.1995年、60巻532頁を参照)。したがって、図2では、メチル基を置換して、反応段階(c)[ROH/ピリジン;R=C12]を使用して、C12アルキルエステル4を、あるいは、反応段階(d)[ROH/ピリジン;R=C8174]を使用してポリエチレングリコールエステル5を形成する。代わりに、反応段階(e)[ROH/Bu2SnO/1,2−ジクロロベンゼン/熱]を使用して、PCBM3を、トランスエステル化させて、トランスエステル化化合物6を得る。例として、1つの高フラーレン誘導体[84]PCBMの合成は、下に記述される。PCBM(化合物3)に類似であるこの化合物[84]PCBMは、図2および3に記述されるとおりの修正を行うことによるような、他の分子に変換されるべき適切な前駆体である。代わりに、類似の手段であるが、フラーレン分子との反応の前に、所望の官能化ジアゾ化合物を形成することによって使用されうる。図4Aおよび4Bを参照、適切なジアゾ化合物が、アルキルエステル官能化メタノフラーレン7、およびアリールエステル官能化メタノフラーレン8を供するように選択される。
上記方法は、全てジアゾアルカン付加化学を通して、以下の一般型1
Figure 2007513977
(式中、環Cnは、C76、C84、およびC90より構成される群から選択されるフラーレンであり、XおよびZは、同じであるか、または異なっており、そしてXまたはZは、独立に、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される。)
のフラーレン分子に付加されたアダクトの一部(例えば、図2および3に示されるとおり)または全て(例えば、図4Aおよび4Bで示されるとおり)を形成することに対処する。
Y’が、アリール基上のいずれかの置換基であり;Arは、いずれかのアリール基であり;mは、ゼロより大きいか、または等しく、そしてアリール基上の独立の置換基Y’の総数を示し;n=1から20まで;Z’は、いずれかの異種原子(例えば、O、N、S)であり;X’は、いずれかの化学的基であり;そしてCnは、C76、C84、およびC90より構成される群から選択される閉鎖籠全炭素分子(フラーレン)である化合物1の特定の実施態様は、下に(化合物7)示される。
Figure 2007513977
アリール置換メタノフラーレンは、フリーデルクラフトのアシル化のような一般芳香族化学が、ジアゾ前駆体を製造するために使用されうるので、前駆体ジアゾアルカンの合成に都合がよい。さらに、アリール置換メタノフラーレンは、[5,6]フレロイドから[6,6]メタノ架橋に光異性化するのにいっそう扱いやすいことが観察された。
Rが、アリール基、例えば、6個より多くの炭素原子、または8個より多くの炭素原子、または12個より多くの炭素原子、または18個より多くの炭素原子を有する長鎖の分岐または線状の飽和または不飽和炭素鎖である化合物1の別の特定の実施態様は、図4Bの生成で示されるとおり、下に示される(化合物8)。C5アルキル基は、8として示されるが、1−20個の炭素を有するアルキル基を使用しうる。
Figure 2007513977
上に記述される分子は、限定されないが、反応性酸素種:・OH、・O2−、ROO-・、NOXラジカルのような、生物学上重要なラジカル;脂肪酸ラジカルのような生物学的経路の産物、およびトコフェロール、ユビキノールおよびアスコルビルラジカルのような、ラジカルと反応する生物学的ラジカル・スカベンジャーの産物;食品のような、重合体および他の系での自己酸化および自己酸化の産物;タバコの煙のような環境源のラジカル;および自動車排気ガスのような環境燃焼源のようないずれかの型のラジカルを捕捉するのにCnである。さらに、本発明の分子は、ラジカル重合反応におけるラジカルを捕捉して、共重合体を形成するか、架橋結合を増強するか、または重合体安定化剤として作用するために使用されうる。
種々の用途で、例えば、生物学的系での用途のために、フラーレンを、特定の環境に標的にすることが望ましい。例えば、標的は、皮膚または他の膜表面または臓器でありうる。本発明は、このようなターゲティングについての化学的官能性を示す新たな分子を合成するのに都合のよい手段を提供する。例としては、それに限定されないが、[モノクローナル]抗体、他のタンパク質(例えば、酵素、タンパク質ホルモン、膜タンパク質など)、ステロイド、補酵素、助因子、[オリゴ]DNA、RNA、酵素阻害剤、酵素基質、特異的細胞または臓器、組織などのような、親油性、親水性、両親媒性、または生物部位特異的化合物が挙げられる。例えば、化合物4は、親油性であり、そしてフラーレンを、細胞膜のような親油性環境に標的指向化するために、および/または細胞膜を通過させるため、および/または皮膚の角質層に、哺乳類の皮膚の親油性相を通して浸透させるために使用されうる。
高フラーレンフリーラジカル捕捉化合物は、担体伝搬体中の標的に送出されうる。フリーラジカル捕捉化合物を、溶液中、または懸濁液中の標的に投与しうる。それらは、経口、局所、筋肉内、皮下、および静脈内投与のための従来の形態を使用して医薬組成物として製造しうる。適切な担体伝搬体としては、医薬および化粧用材料の皮膚用途で典型的に使用されるものが挙げられる。
有効用量の高フラーレンフリーラジカル捕捉化合物は、投与の手段、および処置されるべき生物学的系または患者の状態による。投与の方法は、適切な担体中の高フラーレンフリーラジカル捕捉化合物を、処置のために標的または生物学的系または患者と接触させて架橋する段階を包含する。
別の例として、さらに高度に親水性の部分を、哺乳類皮膚の親水性相中のような親水性領域に対するフラーレンのターゲティングのために、または血流における生物分布、および/または胃腸管を通しての吸収に対処するために、化合物5(またはポリ−(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)、モノ−、ジ−、またはポリ−サッカライド、または増強された親水性について他の親水性部分)中でと同様に接着させうる。さらに別の例として、化合物1におけるX部分にある親水性部分、そしてZ位置にある親油性部分を、あるいはその逆で、または化合物7における置換の代替点のいずれかで、接着させることによって、両親媒性分子を、都合よく合成しうる。
上の親水性および親油性部分を含めた、ターゲティングのいずれかの構成要素、または他のいずれかのこのような部分を、X’、Y’、またはZ’でのような化合物7における置換位置のいずれかで置換させうる。代わりに、それに限定されないが、モノクローナル抗体のような生物学上のターゲティングのために重要な他の部分を、化合物1または7における、X、Z、X’、Y’、またはZ’で置換させうる。
同様に、他の化学的または物理的官能性は、以下の:
1.油、アルコール、水、または芳香族化合物などのような媒体における溶解性が増強されること;
2.二価分子の形態での合わせた抗酸化剤の形成のために、他の抗酸化剤(例えば、カロテノイド、フラビノイド、アントシアニジン、リポ酸、ユビキノイド、レチノイド)のような、別の化学的反応性、例えば、他のラジカル捕捉分子の添加、
3.所定のラジカルに対するラジカル捕捉効力が増強されたこと、または様々のラジカル(例えば、フラーレンがそれに対して効果的である、一重酸素およびペルオキシルの両方に対して有効な単一ラジカル捕捉分子を供するために化合物1または7におけるX、Z、X’、Y’またはZ’で置換されたペルオキシルでなく一重酸素の効果的なスカベンジャーであるβ−カロテン)に対して効果的な有効な多官能性ラジカル・スカベンジャーを提供すること。
4.共重合体の形成のために、ラジカル重合反応でラジカルを捕捉すること、共重合体を形成するか、架橋結合を増強させること、または重合体安定化剤として作用すること;
5.光学的吸収が増強されることのような物理的特性の修飾;
6.一重励起状態のフラーレンを急冷し、その結果、フラーレンの励起三重状態に対する系間架橋は、起こらず、そしてそれにより一重酸素は発生されないこと
のような、ここに記述される化合物における、X、Z、X’、Y’、またはZ’での置換により、フラーレン・ラジカル捕捉分子に付加されうる。
本発明の分子を、それに限定されないが、本発明の分子の塩のようなこれらの分子を含有する組成物中で使用でき;例えば、ここに記述されるフラーレン捕捉化合物の医薬上許容しうる塩および医薬上許容しうるエステルを使用しうる;配合物は、本発明の分子を含有し、これらの分子を含有する組成物中で使用でき、そしてそれに限定されないが、油/水または水/油エマルジョンのような個人的手入れで使用される組成物;リポソーム配合物など;シクロデキストリン複合体などのような宿主−ゲスト封入物が挙げられる。
ここに記述される分子は、トコフェロール、アスコルベート、ユビキノン、カロテノイド、アントシアニジン、フラビノイド、リポ酸などのような、他の反応性化合物、特に他のラジカル・スカベンジャーとの組合わせで組成物中に使用されうる。本発明のフラーレン分子は、相乗的化学的効果を提供でき、それによりフラーレンは、組成物の他の置換基ラジカル・スカベンジャーの内の1つまたはそれより多くの効力を増強または保存する。さらに、ここに記述されるフラーレンは、種々の環境に対して、ここに記述される化合物における、X、Z、X’、Y’、Z’でのラジカル・スカベンジャーの化学的置換によりここに明記されるもののような別のラジカル・スカベンジャーを標的指向化するために、および/または種々の環境での効力を保存または増強させるために使用されうることが予想される。ここに記述されるフラーレンは、安定化剤、界面活性剤、乳化剤、保存剤、UV吸収剤、抗炎症剤、または抗微生物剤のような他の配合剤と合わせても使用されうる。
実施態様は、本発明の原則およびそれの実質的な用途を最も説明するために選択および記述され、そしてそれにより、当業者に、本発明を、予想される実際の用途に適しているとおり種々の実施態様で、そして種々の修飾を伴って、最高に利用することを可能にした。
種々の修飾が、本発明の範囲から逸脱することなく、ここに記述および例示された構築および方法で行われうる場合、前述の説明に含まれるか、または付随の図面に示される全てのことが、限定よりむしろ例示とみなされるべきであることが意図される。例えば、上に記述されるとおりの方法は、それに限定されないが、ヒトを含めた他の原生動物に容易に使用され得て、そして同じ結果を伴う。したがって、本発明の幅および範囲は、上述の典型的な実施態様のいずれかによって限定されるべきでないが、しかしここに付随する以下の請求項およびそれらの等価物によってのみ定義されるべきである。
実施例1
[84]PCBMの合成および特徴づけ:
[60]PCBMおよび[70]PCBMについての方法(Hummelenら、J.Org.Chem.1995年、60巻、532頁;Angew.Chem.2003年、115巻、3493−3497頁)に類似の方法で[84]PCBMを合成した。以下の方法で、カラムクロマトグラフィーにより、生成物を得た:CS2を用いた溶出が、未反応C84を得た。その後、クロロヘキサン:トルエン(1:1(v/v))を用いた溶出を、開始して、モノアダクトを得た。両方の分画を、乾固するまで蒸散させ、最少量のオルト−ジクロロベンゼンに再溶解させ、そしてMeOHで沈殿させた。得られる懸濁液を、遠心分離し、そしてMeOHを傾寫で除いた。得られる茶色ペレットを、MeOHで二回洗浄し、遠心分離し、そして傾寫した。得られた茶色ペレットを、真空中、500Cで、2日間乾燥させた。単離収量:回収C84:48.6mg(4.8 10−2ミリモル、35%)。モノ−アダクト(異性体の混合物):37.5mg(3.12 10−2ミリモル、23%)。IR(KBr);v(cm−1):3446(m)、2942(m)、1737(s)、1628(m)、1600(w)、1517(w)、1493(w)、1455(s)、1434(s)、1384(m)、1330(m)、1261(m)、1155(m)、1056(w)、1034(s)、795(s)、749(s)、727(w)、702(s)、643(s)、576(m)、527(w)、515(w)、499(m)、455(w)、432(w)、426(w)、415(w)、405(w)。1H NMR(D2O、400MHz);δ(ppm):8.0(d、J=7.0Hz、2H)、7.89(d、J=6.6Hz、2H)、7.58−7.41(m、3H)、7.26−7.23(m、3H)、3.65(s、3H)、3.64(s、3H)、3.63(s、3H)、3.47(m、2H)、3.27(m、2H)、3.09(t、J=8.1Hz、2H)、2.54(t、J=7.3Hz、2H)、2.51−2.46(m、2H)、2.28−2.22(m、2H)。13C NMR(CS2、100Hz);δ(ppm):170.86、170.80、153.74、151.57、151.47、151.29、150.72、149.95、149.83、143.57、143.51、143.09、142.86、142.56、142.50、142.16、141.65、141.45、140.97、140.90、140.62、140.57、140.33、140.31、138.82、138.78、137.97、137.93、137.89、137.47、137.46、137.33、137.28、137.23、137.15、137.01、136.37、135.77、134.56、134.50、133.34、133.07、132.05、131.94、131.62、130.02、128.13、128.08、127.97、127.84、127.04、64.75、61.98、61.74、54.12、50.83、50.65、50.62、50.53、37.23、35.58、35.05、34.91、34.78、34.46、33.88、33.30、33.26、33.08、33.03、32.89、29.75、28.65、26.37、22.93、22.84、22.56、21.86、21.69、21.37、20.95、20.69、20.15。
実施例2 ラジカル捕捉効率の試験
タバコの煙に存在するラジカル(優勢に、ペルオキシル・ラジカル)に対する高フラーレンの有効性を調査する試験を行った。タバコの煙を、円筒形の粗いガラスフィットを通して、ラジカル・スカベンジャーを溶解させた溶媒(デカリン)中に通気させた。その後、その煙は、この溶媒を励起し、そしてラジカルによる酸化により蛍光を放つ蛍光プローブが使用された(ジヒドロロダミン6G(DHR 6G)、モレキュラー・プローブズから購買した)第二のフラスコを通過させた。図5を参照。蛍光信号の変動は、タバコの煙のラジカル含有量に直接的に対応し、そしてしたがって、ラジカル・スカベンジャーによるラジカルの減少の基準を測定する。10秒毎に信号を測定した。図6Aは、C84、および一般に使用されるラジカル・スカベンジャーであり、そしてペルオキシル・ラジカルに対して有効であることも知られているビタミンEについて同一条件下で測定された蛍光信号の比較を示す。
C84は、ビタミンEより、タバコの煙中に存在するラジカルの明らかに多くを明確に捕捉することが見出されうる。ペルオキシル・ラジカルが、タバコの煙中に存在する主要なラジカル種であるので、本発明の分子は、ペルオキシル・ラジカル酸化が、脂質過酸化での主要経路である生物学的系における酸化的損傷を防止するのにも有効である。ヒドロキシル・ラジカルは、タバコの煙中にも存在し、そして同様に、生物学的系における酸化的ストレスの重要な原因である。さらに、C84が、[60]PCBMと同等のラジカルを捕捉し、そして5本のタバコが、[60]PCBMの濃度の半分未満で同じラジカル捕捉効果を示し、そしてC84が、C60よりいっそう十分なラジカル・スカベンジャーである見込みを指摘することは、明らかに分かる。
実施例3 ビタミンEの様々な濃度レベルの比較
タバコの煙に存在するラジカル(優勢に、ペルオキシル・ラジカル)を捕捉するラジカル・スカベンジャーとしてのビタミンEの濃度を変化させることに対する、実施例2での試験装置の感度を調査する試験を行った。タバコの煙を、円筒形の粗いガラスフィットを通して、ラジカル・スカベンジャーを溶解させた溶媒(デカリン)中に通気させた。その後、その煙は、この溶媒を励起し、そしてラジカルによる酸化により蛍光を放つ蛍光プローブが使用された(ジヒドロロダミン6G(DHR 6G)、モレキュラー・プローブズから購買した)第二のフラスコを通過させた。図5を参照。蛍光信号の変動は、タバコの煙のラジカル含有量に直接的に対応し、そしてしたがって、ラジカル・スカベンジャーによるラジカルの減少の基準を測定する。10秒毎に信号を測定した。図6Bは、一般に使用されるラジカル・スカベンジャーであり、そしてペルオキシル・ラジカルに対して有効であることも知られている150μMおよび300μMビタミンEについて同一条件下で測定された蛍光信号の比較を示す。ビタミンE濃度を150μMから300μMまでに倍増させて、非常に小さな歪を得たことは、明らかに分かりうる。したがって、150μM C84と300μMビタミンEの間の蛍光信号における差は、ラジカル捕捉効率において非常に大きな差に対応する。
実施例4 C60およびC84の代替酸化剤活性の比較
タバコの煙中に存在するラジカル(優勢に、ペルオキシル・ラジカル)に対する高フラーレンの有効性を調査するために、試験を行った。タバコの煙を、ガラスフィットを通して通気し、そしてそれは、いっそう小さな気泡、そして、ラジカル・スカベンジャーを溶解させた溶媒(デカリン)中への結果的に多量の移行を付与した。その後、その煙は、この溶媒を励起し、そしてラジカルによる酸化により蛍光を放つ蛍光プローブ(ジヒドロロダミン6G(DHR 6G)、モレキュラー・プローブズから購買した)が使用された第二のフラスコを通過させた。図6を参照。蛍光信号の変動は、タバコの煙のラジカル含有量に直接的に対応し、そしてしたがって、ラジカル・スカベンジャーによるラジカルの減少の基準を測定する。10秒毎に信号を測定した。図7は、C84、C60と、一般に使用されるラジカル・スカベンジャーであり、そしてペルオキシル・ラジカルに対して有効であることも知られているビタミンEとについてと同一条件下で測定された蛍光信号の比較を示す。
C60は、ブランクより多くのラジカルを造り出し、さらにC84は、ブランクに比べてラジカルを捕捉することが分かりうる。この系は、多くのラジカルおよび非ラジカル種が、煙中に存在し、テトラリンが、フラーレンより高い濃度でデカリン(テトラリンは、H供与ラジカル・スカベンジャーとして作用しうる)中の不純物として存在し、そしてフラーレン・ラジカル・スカベンジャーの間の複雑な相互作用を生じ得て、そして煙の液体への移動が、要因でありうる点で、複雑である。さらに、これらの試験を、直射光の不在下で行い、それゆえ、一重項酸素発生は、異なる場面での明らかな因子でないかもしれない。ペルオキシル・ラジカルは、タバコの煙に存在する主要なラジカル種であり、本発明の分子は、ペルオキシル・ラジカル酸化が脂質過酸化における主要経路である生物学的系での酸化的損傷を防止するのにも有効である。水酸ラジカルは、タバコの煙にも存在し、そして同様に、生物学的系での酸化的ストレスの重要な原因である。
ジアゾ化合物との反応による置換高メタノフラーレンの製造についての全般的図式である。 Fがフラーレン籠構造を表すアシルハライド置換によるメタノフラーレンの誘導体化に関する反応図式を示す。 Fがフラーレン籠構造を表すPCBM分子からトランスエステル化によるメタノフラーレンの誘導体化に関する反応図式を示す。 本発明の1つまたはそれより多くの実施態様による誘導体化メタノフラーレンの直接形成に関する反応図式を示す。 本発明の1つまたはそれより多くの実施態様による誘導体化メタノフラーレンの直接形成に関する反応図式を示す。 フリーラジカル捕捉を測定するために使用される装置の図解である。 種々のフリーラジカル捕捉分子の存在下で、ラジカルとの反応により蛍光を発する染料との、タバコの煙に含まれるラジカルの反応から得られる蛍光のプロットである。 種々のフリーラジカル捕捉分子の存在下で、ラジカルとの反応により蛍光を発する染料との、タバコの煙に含まれるラジカルの反応から得られる蛍光のプロットである。 84、C80およびビタミンEについての同一の条件下で測定される信号を比較する蛍光のプロットである。

Claims (57)

  1. 標的を、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量で、そして十分な時間、C84およびそれの誘導体より構成される群から選択されるフリーラジカル捕捉化合物にさらすことを包含する標的中または周辺のフリーラジカルを捕捉する方法。
  2. フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を十分には増大させない請求項1に記載の方法。
  3. 標的は、皮膚または粘膜支持体である請求項1に記載の方法。
  4. フリーラジカル捕捉化合物は、一般式C84(Y)mを示し、C84は、フラーレンであり、そしてYが、フラーレンに直接または間接的に接着した部分であり、mは、1から約30までの範囲にあり、そしてYは、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分、または生物部位特異的部分より構成される群から選択される請求項1に記載の方法。
  5. Yは、親油性部分を包含し、そして親油性部分は、アルカン、脂肪酸、脂肪酸エステルアミン、脂肪酸アルコール、および脂肪酸アミン部分より構成される群から選択される請求項4に記載の方法。
  6. Yは、親油性部分を包含し、そしてその化合物は、生物学的系で脂質相じゅうの移動または可溶化を可能にする請求項4に記載の方法。
  7. Yは、親水性部分を包含する請求項4に記載の方法。
  8. 親水性部分は、ポリ−(エチレンオキシド)、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化アルカン、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化シクロアルカン、アミノアルカン、ジアミノアルカン、モノ−、ジ−またはポリ−サッカライド、ヒドロキシド、アンモニウム基、アルキル化アンモニウム基、ホスフェート、アルキルホスフェート、スルホネート、およびアルキルスルホネート、ホスホニウム基、カルボキシレート基、スルホン酸基、イミニウム基、イミジン基、およびイミジニウム基より構成される群から選択される請求項7に記載の方法。
  9. Yは、親水性部分を含み、そして化合物は、生物学的系で水相じゅうの移動またはその中で可溶化する能力がある請求項7に記載の方法。
  10. Yは、フリーラジカル・スカベンジャーとして独立に有効である化学的部分を包含する請求項4に記載の方法。
  11. Yは、両親媒性部分を包含する請求項4に記載の方法。
  12. 両親媒性部分は、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、およびグリコール部分より構成される群から選択される請求項11に記載の方法。
  13. Yは、[モノクローナル]抗体、タンパク質、酵素、タンパク質ホルモン、膜タンパク質、ステロイド、補酵素、助因子、[オリゴ]DNA、RNA、酵素阻害剤、酵素基質、特異的細胞および臓器、組織のような生物学的標的に向ける部分を包含する請求項4に記載の方法。
  14. 標的を、式
    Figure 2007513977
    (式中、環Cnは、フラーレンC84であり;XおよびZは、同じあるか、または異なっており、そして
    XまたはZは、独立して、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される)
    を示す化合物にさらすことを包含する、標的中または周辺のフリーラジカルを捕捉する方法。
  15. フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を明らかに増大しはしない請求項14に記載の方法。
  16. 親油性部分は、アルカン、脂肪酸、脂肪酸エステルアミン、脂肪酸アルコール、および脂肪酸アミン部分より構成される群から選択される請求項14に記載の方法。
  17. XおよびZの内の1つまたはそれより多くは、親油性部分を包含し、そしてその化合物は、生物学的系中の脂質相じゅうの移動または中の可溶化を可能にする請求項16に記載の方法。
  18. XまたはZは、親水性部分を包含する請求項14に記載の方法。
  19. 親水性部分は、ポリ−(エチレンオキシド)、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化アルカン、モノ−、ジ−またはポリ−水酸化シクロアルカン、アミノアルカン、ジアミノアルカン、モノ−、ジ−またはポリ−サッカライド、ヒドロキシド、アンモニウム基、アルキル化アンモニウム基、ホスフェート、アルキルホスフェート、スルホネート、およびアルキルスルホネート、ホスホニウム基、カルボキシレート基、スルホン酸基、イミニウム基、イミジン基、およびイミジニウム基より構成される群から選択される請求項17に記載の方法。
  20. XおよびZの内の1つまたはそれより多くは、親水性部分を包含し、そしてその化合物は、生物学的系中の水性相じゅうの移動または中の可溶化を可能にする請求項18に記載の方法。
  21. XまたはZの内の1つまたはそれより多くは、フリーラジカル・スカベンジャーとして独立に有効である化学的部分を包含する請求項14に記載の方法。
  22. XまたはZの内の1つまたはそれより多くは、両親媒性部分を包含する請求項14に記載の方法。
  23. 両親媒性化合物は、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、およびグリコール部分より構成される群から選択される請求項22に記載の方法。
  24. XまたはZの内の1つまたはそれより多くは、非電子吸引基である請求項14に記載の方法。
  25. 非電子吸引基は、アルキル、環状アルキル、置換アルキル、アルキルアリール、アルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルチオエーテル、アルキルアリールチオエーテル、アルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルチオエステル、アルキルアリールチオエステル、アルキルアミド、アルキルアリールアミド、アルキルアミン、アルキルアリールアミン、アルキル無水物、アルキルアリール無水物、アルキルカルボネート(またはカルボン酸)、アルキルアリールカルボネート、アリールアルキル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル、アリールチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、アリールエステル、アリールアルキルエステル、アリールチオエステル、アリールアルキルチオエステル、アリールアミド、アリールアルキルアミド、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリール無水物、アリールアルキル無水物、アリールカルボネート(またはカルボン酸)およびアリールアルキルカルボネートより構成される群から選択される請求項24に記載の方法。
  26. さらに、標的を、少なくとも1つの追加のラジカル捕捉化合物にさらすことを包含する請求項1または14に記載の方法。
  27. 化合物は、さらに、化合物の効力を増強または保存するために選択される添加剤を包含する請求項1または14に記載の方法。

  28. Figure 2007513977
    (式中、環Cnは、フラーレンC84であり、
    Xは、(C’)(R’)nであり、そしてC’は、アリール炭素であり、そしてXは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択される;R’は、独立に、Xが非電子吸引基であるように選択され、そしてn=2;そして
    Zは、(C’’)(R’’)nであり、そしてC’’は、アルキル、アルケニル、アルキニル、および芳香族炭素より構成される群から選択される炭素原子であり、そしてR’’は、独立に、Zが非電子吸引基であるように選択され、そしてn=1、2、または3である)
    を示すフリーラジカル捕捉化合物。
  29. X=X’およびZ=(A)(C’=Q’)(Z’)(Y’)、
    X’は、アリール基、置換アリール基、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールより構成される群から選択され;
    Aは、1から20個までの炭素原子を含有する脂肪族基であり;
    Q’は、O、NまたはSであり;
    Z’は、ハロゲン、O、NまたはSであり;そしてZ’は、C’に結合され;そして
    Y’は、Z’に結合されるいずれかの化学的基であり;
    またはいずれかの塩である請求項28に記載の化合物。
  30. C’は、アリール炭素であり、そしてXは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択され、そしてZは、(C’’)(R’’)nであり、そしてC’’は、アルキル、アルケニル、アルキニル、および芳香族炭素より構成される群から選択される炭素原子であり、そしてR’’は、独立に、Zが非電子吸引基であるように選択される請求項28に記載の化合物。
  31. C’は、アリール炭素であり、そしてXは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択され、そしてZは、(C’’)(R’’)nであり、そしてC’’は、アルキル炭素であり、そしてZは、独立に、アルキル部分および異種基または官能基を担持する置換アルキル部分より構成される群から選択される請求項28に記載の化合物。
  32. Figure 2007513977
    (式中、nは、1から20までの範囲にあり、そしてRは、いずれかの化学的基である。)
    である請求項28に記載の化合物。
  33. Rは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール部分より構成される群から選択される請求項28に記載の化合物。
  34. Rは、アルキル部分および異種基または官能基を担持するアルキル部分より構成される群から選択される請求項28に記載の化合物。
  35. 化合物は、フラーレン環上に2から4個のC(X)(Z)アダクトを包含する請求項28に記載の化合物。
  36. フラーレン化合物は、[5,6]フレロイドを包含する請求項28に記載の化合物。
  37. フラーレン化合物は、[6,6]メタノフラーレンを包含する請求項28に記載の化合物。
  38. 非電子吸引基は、アルキル、環状アルキル、置換アルキル、アルキルアリール、アルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルチオエーテル、アルキルアリールチオエーテル、アルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルチオエステル、アルキルアリールチオエステル、アルキルアミド、アルキルアリールアミド、アルキルアミン、アルキルアリールアミン、アルキル無水物、アルキルアリール無水物、アルキルカルボネート(またはカルボン酸)、アルキルアリールカルボネート、アリールアルキル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル、アリールチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、アリールエステル、アリールアルキルエステル、アリールチオエステル、アリールアルキルチオエステル、アリールアミド、アリールアルキルアミド、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリール無水物、アリールアルキル無水物、アリールカルボネート(またはカルボン酸)Xおよびアリールアルキルカルボネートより構成される群から選択され、Zは異なっている請求項28に記載の化合物。
  39. 化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重励起状態の回避によるように、代替酸化剤活性を明らかに増大させることなく、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じる能力があり、Zは異なっている請求項28に記載の化合物。
  40. XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、親油性部分を包含する請求項28に記載の化合物。
  41. 親油性部分は、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸アルコール、および脂肪酸アミン部分より構成される群から選択される請求項40に記載の化合物。
  42. 化合物は、生物学的系における脂質相じゅうの移動またはその中での可溶化の能力がある請求項40に記載の化合物。
  43. XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、親水性部分を包含する請求項28に記載の化合物。
  44. 化合物は、生物学的系における水相じゅうの移動またはその中での可溶化の能力がある請求項43に記載の化合物。
  45. XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、フリーラジカル・スカベンジャーとして独立に有効である化学的部分を包含する請求項28に記載の化合物。
  46. XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、両親媒性部分を包含する請求項28に記載の化合物。
  47. 両親媒性化合物は、ポリエチレングリコール、ポリ−(エチレンオキシド)、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールn−アルカノール、およびグリコール部分より構成される群から選択される請求項46に記載の化合物。
  48. XおよびYの内の1つまたはそれより多くは、非電子吸引基である請求項28に記載の化合物。
  49. 非電子吸引基は、アルキル、環状アルキル、置換アルキル、アルキルアリール、アルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルチオエーテル、アルキルアリールチオエーテル、アルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルチオエステル、アルキルアリールチオエステル、アルキルアミド、アルキルアリールアミド、アルキルアミン、アルキルアリールアミン、アルキル無水物、アルキルアリール無水物、アルキルカルボネート(またはカルボン酸)、アルキルアリールカルボネート、アリールアルキル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル、アリールチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、アリールエステル、アリールアルキルエステル、アリールチオエステル、アリールアルキルチオエステル、アリールアミド、アリールアルキルアミド、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリール無水物、アリールアルキル無水物、アリールカルボネート(またはカルボン酸)およびアリールアルキルカルボネートより構成される群から選択される請求項48に記載の化合物。
  50. 生物学的系に存在するラジカル種を、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間で、C84およびそれの官能化誘導体より構成される群から選択される化合物と反応させることを包含する、生物学的系におけるラジカル指向性化学的経路を変化させる方法。
  51. フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を明らかには増大させない請求項50に記載の方法。
  52. 生物学的系に存在するラジカル種を、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および十分な時間、C84およびそれの官能化誘導体より構成される群から選択される化合物と反応させることを包含する、生物学的系における酸化的ストレスを減少させる方法。
  53. フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を明らかには増大させない請求項52に記載の方法。
  54. 生物学的系を、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間で、C84およびそれの官能化誘導体より構成される群から選択される化合物にさらすことを包含する、生物学的系における脂質過酸化を保持または減じる方法。
  55. フリーラジカル・スカベンジャー化合物は、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重項励起状態により、代替酸化剤活性を明らかには増大させない請求項54に記載の方法。
  56. フリーラジカル捕捉化合物は、一般式Cn(Y)m(式中、Cxは、C84フラーレンであり、そしてYは、フラーレンに直接的または間接的に接着した部分であり、mは、1から30までの範囲にあり、そしてYは、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される)を示す請求項50、52または54に記載の方法。
  57. 生物学的に適応性のある担体;および

    Figure 2007513977
    (式中、環Cnは、フラーレンC84であり;XおよびZは、同じであるか、または異なっており、そして
    XまたはZは、独立に、フリーラジカル・スカベンジャー化合物の三重励起状態により、代替酸化剤活性を明らかに増大させることなく、標的中または周辺のフリーラジカルのレベルを減じるのに十分な量および時間、親油性部分、親水性部分、両親媒性部分、フリーラジカル捕捉部分より構成される群から選択される。)
    を示す化合物を包含する組成物。



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