JP2007504314A - エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含むフィルム及び医療用途または衛生用途におけるその使用 - Google Patents

エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含むフィルム及び医療用途または衛生用途におけるその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと熱可塑性エラストマーとよりなる組成物を含むフィルムに関する。熱可塑性エラストマーは、例えば、スチレン系またはポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーである。好ましくは、熱可塑性エラストマーは、ポリオレフィンとゴムとを含むポリオレフィン系熱可塑性エラストマーであり、ゴムは、硬化剤を用いることにより動的加硫される。エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、約0.88〜約0.91g/cmの密度を有し、エチレン90〜65重量部と3〜8個の炭素原子を有するアルファ−オレフィン10〜35重量部とを含む。フィルムは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー35〜80重量部と動的加硫熱可塑性エラストマー65〜20重量部とを含む。ここで、該重量部は、100重量部のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマー及び熱可塑性エラストマーを基準にする。本発明はさらに、おむつ、包帯、手袋、外科用ドレープ、病院用リネン、おむつ用ウエストバンド、サイドパネル複合材、及びサイドタブにおけるフィルムの使用に関する。

Description

本発明は、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含むフィルムに関する。本発明はまた、ソフトタッチ用途、医療用途、または衛生用途におけるエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含むフィルムの使用に関する。
エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含むフィルムは、米国特許第5464905号明細書から公知である。米国特許第5464905号明細書には、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー製のフィルムを高速で成形する場合、バブルのゆれやちぎれを伴うことなく高速成形を行うために、高溶融張力を有するエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを使用しなければならないと記載されている。さらに、2以下の分子量分布(MWD)を有するエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを選択した場合、良好な透明性は達成されるが加工性はそれほど効率的でないことが知られている。一方、3以上のMWDを有するエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを選択した場合、フィルムは、より良好に加工可能であるが、それほど透過性はよくないであろう。先行技術では、実際に、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含むフィルムを良好な性能で達成することが困難であることがわかる。
本発明の目的は、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含むフィルムを改良された性能で提供することである。
この目的は、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと、ゴムとポリオレフィンとを含む動的加硫熱可塑性エラストマーと、よりなる組成物(ここで、ポリオレフィンとエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーとの重量比は0.6以下である)を含むフィルムにより達成される。
驚くべきことに、この組成物を含むフィルムは改良された弾性挙動を示すことが判明した。フィルムは、低減された延伸後永久変形及びより良好な応力歪み性を示す。
本発明に係るフィルムのさらなる利点は、非常に平滑な絹様表面を示すので、フィルムが医療用途または衛生用途にきわめて好適であるという点である。本発明に係るフィルムのさらなる利点は、くしゃくしゃにした後、より少ない皺を示すという点である。
本発明に係るフィルム中のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーとは、例えば、約20,000g/mol超の分子量(MW)で約0.93g/cm未満の密度を有するクラスのエチレン系コポリマーを意味する。エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、好ましくは、約0.86〜約0.92g/cmの密度を有する。より好ましくは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、約0.88〜約0.91g/cmの密度を有する。
本発明に係るエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、例えば、エチレン95〜67重量部と3〜8個の炭素原子を有するアルファ−オレフィン5〜37重量部とを含む。好ましくは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、エチレン92〜65重量部と3〜8個の炭素原子を有するアルファ−オレフィン8〜35重量部とを含む。より好ましくは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、エチレン90〜65重量部と3〜8個の炭素原子を有するアルファ−オレフィン10〜35重量部とを含む。3〜8個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンの例は、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンである。好ましくは、1−ブテンまたは1−オクテンがアルファ−オレフィンとして使用される。市販のコポリマーは、例えば、イグザクト(EXACT)TMまたはエンゲージ(ENGAGE)TMである。
エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーの例としては、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ペンテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/1−オクテン、及びエチレン/2−ノルボルネンが挙げられる。エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、例えば1.5〜3、好ましくは1.8〜3.0、より好ましくは1.9〜2.8の狭い分子量分布を有しうる。狭い分子量分布は、例えばメタロセン触媒などのシングルサイト触媒が使用される重合系を用いて達成可能である。
本発明に係るエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーは、例えば、120℃未満のピーク融解温度を有する。より好ましくは、約55〜100℃である。
本発明に係るフィルム中の熱可塑性エラストマーは、動的加硫されてゴムとポリオレフィンとを含む。
ポリオレフィンの例は、エチレンもしくはプロピレンのホモポリマー、エチレンとプロピレンとのコポリマー、エチレンと4〜20個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンコモノマーとのコポリマー、またはプロピレンと4〜20個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンコモノマーとのコポリマーである。コポリマーの場合、該コポリマー中のプロピレンの含量は、好ましくは、少なくとも75重量%である。ポリオレフィンのホモポリマー及びコポリマーは、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒、または他のシングルサイト触媒を用いて調製可能である。好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはそれらの混合物が、ポリオレフィンとして使用される。より好ましくは、ポリプロピレンがポリオレフィンとして使用される。ポリプロピレンは、線状であっても分枝状であってもよい。好ましくは、線状ポリプロピレンが使用される。ポリプロピレンのメルトフローインデックス(MFI)は、好ましくは0.1〜50であり;より好ましくは0.3〜20である(ISO規格1133(230℃;2.16kg荷重)に準拠)。
ポリオレフィンの量は、例えば、熱可塑性エラストマーの全重量を基準にして15重量%未満である。好ましくは、ポリオレフィンの量は、熱可塑性エラストマーの全重量を基準にして1〜12重量%、より好ましくは5〜9重量%である。
本発明に係るポリオレフィン系熱可塑性エラストマーに好適なゴムの例は、エチレン−プロピレンコポリマー(これ以降ではEPMと記す)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(これ以降ではEPDMと記す)、スチレンブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、イソブテン−イソプレンゴム、スチレン−エチレン/スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、ブチルゴム、イソブチレン−p−メチルスチレンコポリマーもしくは臭素化イソブチレン−p−メチルスチレンコポリマー、天然ゴム、またはこれらのブレンドである。
好ましくは、EPDMまたはEPMがゴムとして使用される。最も好ましくは、EPDMがゴムとして使用される。EPDMは、好ましくは、エチレンモノマー単位50〜70重量部と、アルファ−オレフィンに由来するモノマー単位48〜30重量部と、非共役ジエンに由来するモノマー単位2〜12重量部と、を含有する。アルファ−オレフィンとしては、好ましくは、プロピレンが使用される。非共役ジエンとしては、好ましくは、ジシクロペンタジエン(DCPD)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、またはビニルノルボルネン(VNB)が使用される。
ゴムは、例えば、硫黄、硫黄化合物類、金属酸化物類、マレイミド類、フェノール樹脂類、またはペルオキシド類のような硬化剤の存在下で動的加硫される。これらの硬化剤は、最新技術から公知であり、例えば、米国特許第5100947号明細書に記載されている。硬化剤としてシロキサン化合物類を使用することも可能である。その例は、ヒドロシランまたはビニルアルコキシシランである。本発明に係るフィルム中のゴムは、好ましくは、硬化剤としてペルオキシド類を用いて加硫される。好適なペルオキシド類の例は、例えば、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−(2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−2,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシドの有機ペルオキシド類である。
ペルオキシドの量は、熱可塑性エラストマーの全重量を基準にして、好ましくは0.02〜5重量%、より好ましくは0.05〜2重量%である。ペルオキシド加硫熱可塑性エラストマーから作製されたフィルムは、良好な透明性を示す。
ゴムの加硫度は、ゲル含量により表しうる。ゲル含量は、ゴム用有機溶媒中に浸漬された試料のうちの非可溶性ゴムの量とゴムの全量との比(重量基準)である。ゲル含量を測定するための方法については、米国特許第5100947号明細書に記載されている。本明細書では、試料は、室温でゴム用有機溶媒中に48時間浸漬される。浸漬前の試料及びその残留物の両方の重量を測定した後、熱可塑性エラストマー組成物中のすべての成分の相対量に関する情報に基づいて、非可溶性エラストマー及び全エラストマーの量を計算しうる。本発明に係る動的加硫ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー中のゴムは、少なくとも部分的に加硫されて、例えば、60〜100%のゲル含量を有する。
好ましくは、ゴムは、70%超のゲル含量になるように加硫される。より好ましくは、90%超のゲル含量になるように加硫される。さらにより好ましくは、ゴムは、少なくとも95%のゲル含量になるように加硫される。最も好ましくは、ゴムは、約100%のゲル含量になるように加硫される。
動的加硫熱可塑性エラストマーは、ポリオレフィンと、ゴムと、場合により、当業者により慣用される添加剤と、の溶融混合及び混練により、調製可能である。溶融混合及び混練は、ロールミル、バンバリー(Banbury)ミキサー、ブラベンダー(Brabender)ミキサー、連続式混合機(例えば、一軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機など)のような従来の混合装置で行うことが可能である。好ましくは、溶融混合は、二軸スクリュー押出機で行われる。ポリオレフィンとゴムと場合により添加剤とが適切に分散された後、動的加硫を開始させるために加硫剤が添加される。本発明に係るフィルム中の動的加硫熱可塑性エラストマーはまた、ポリオレフィンとゴムと場合により添加剤とを一工程で溶融混合することにより、調製することも可能である。一工程とは、ポリオレフィンとゴムと硬化剤と場合により他の添加剤とをフィーダーにより連続式混合機に同時に供給することを意味する。オイルは、例えば、加硫前、加硫時、または加硫後に添加可能である。しかしながら、オイルはまた、加硫前に部分的にかつ加硫後に部分的に添加することも可能である。好ましくは、オイルは、加硫後に添加される。動的加硫熱可塑性エラストマーは、例えば、55ショアA未満の硬度を有する。好ましくは、50ショアA未満の硬度である。より好ましくは、45ショアA未満の硬度である。
エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと動的加硫熱可塑性エラストマーとを含む組成物は、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと熱可塑性エラストマーとよりなるマスターバッチの溶融混合及び混練により、調製可能である。組成物はまた、動的加硫熱可塑性エラストマーを調製して、加硫前、加硫時、または加硫後にエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを添加することにより、調製することも可能である。
本発明に係るフィルム中の熱可塑性エラストマーは、場合により、慣用的添加剤を含有する。そのような添加剤の例は、補強性及び非補強性の充填剤、可塑剤、酸化防止剤、安定剤、オイル、帯電防止剤、ワックス、発泡剤、顔料、難燃剤、ならびに他の公知の薬剤であり、ラバーワールド誌ブルーブック(Rubber World Magazine Blue Book)及びゲヒター(Gaechter)ら編、プラスチック添加剤便覧(Plastics Additives Handbook)(ハンザー(Hanser)刊、1990年)に記載されている。好適な充填剤の例は、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、タルク、二酸化チタン、及びカーボンである。
好適なオイルの例は、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油留分から得られるアロマ系オイルである。パラフィン系オイルとしては、例えば、サンパー(Sunpar)TMオイルを使用することが可能である。また、芳香族化合物の濃度が好ましくは4重量%未満でありかつ極性化合物の濃度が0.3重量%未満である高水素化オイルを使用することも可能である。そのようなオイルの例は、米国のペンズオイル(Pennzoil)により供給されるペンズウルトラ(PennzUltra)TM1199である。場合により添加可能な他の添加剤は、例えば、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、またはヒドロタルサイトなどのルイス塩基である。
添加剤は、場合により、熱可塑性エラストマーの調製中に添加可能である。添加される添加剤の量は、当業者に公知である。好ましくは、添加剤の量は、フィルムの性質を損なわないように選択される。
本発明に係るフィルムは、例えば、インフレートフィルムなどのインフレートフィルム法またはキャストフィルム法のような従来の方法により、加工可能である。
フィルムとしては、例えば、共押出しによりまたはラミネーションによりまたは押出しコーティングにより形成された単層構成または多層構成のインフレートフィルムまたはキャストフィルムが挙げられる。エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと熱可塑性エラストマーとよりなる組成物は、好ましくは、溶融状態でフラットダイに通して押し出してから冷却させてシートまたはキャストフィルムに形成される。他の選択肢として、組成物は、溶融状態で環状ダイに通して押し出してからブロー成形しそして冷却させてチューブラフィルムに形成される。チューブラフィルムを軸方向にスリットしてから開いてフラットフィルムを形成することが可能である。本発明に係るフィルムは、非配向、一軸配向、または二軸配向でありうる。
本発明に係るフィルムは、単層フィルムまたは多層フィルムでありうる。多層フィルムは、本発明に係る組成物から形成された1層以上の層を含みうる。本発明に係るフィルムは、通常、20〜500マイクロメートルの範囲内の厚さを有する。好ましくは、フィルムは、35〜200マイクロメートルの範囲内の厚さを有する。
多層フィルムは、当技術分野で周知の方法により形成可能である。すべての層がポリマーである場合、ポリマーを同時押出フィードブロック・ダイアセンブリーに通して共押し出し、組成は異なるが固着一体化された2層以上の層を有するフィルムを得ることが可能である。ポリマーがダイから出るときに基材材料を高温溶融ポリマーに接触させる押出しコーティングにより、多層フィルムを形成することも可能である。
先に記載したように調製された2つ以上の単層フィルムを組み合わせることにより、多層フィルムを形成することも可能である。そのように形成されたフィルムの層は、接着剤によりまたは熱及び圧力を加えることにより、固着一体化させることが可能である。
本発明に係るフィルムは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー30〜90重量部と熱可塑性エラストマー70〜10重量部とを含みうる。ここで、該重量部は、100重量部のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマー及び熱可塑性エラストマーを基準にする。好ましくは、フィルムは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー40〜85重量部と熱可塑性エラストマー60〜15重量部とを含む。ここで、該重量部は、100重量部のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマー及び熱可塑性エラストマーを基準にする。さらにより好ましくは、フィルムは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー50〜80重量部と熱可塑性エラストマー50〜20重量部とを含む。ここで、該重量部は、100重量部のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマー及び熱可塑性エラストマーを基準にする。
本発明の好ましい実施形態は、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと、ゴムとポリプロピレンとを含む動的加硫熱可塑性エラストマーと、よりなる組成物(ここで、ポリプロピレンとエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーとの重量比は0.6以下である)を含むフィルムである。さらに好ましいのは、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと、ゴムとポリプロピレンとを含む動的加硫熱可塑性エラストマーと(ここで、ポリプロピレンとエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーとの重量比は0.5以下である)を含むフィルムである。組成物は、非常に良好な性質、例えば、引裂強度、良好なシール性、優れた透明性、及び低減された延伸後永久変形を有するフィルムを提供することが判明した。
本発明はさらに、ソフトタッチ用途、衛生用途、または医療用途における、例えば、おむつ、包帯、手袋、外科用ドレープ、病院用リネン、おむつ用ウエストバンド、サイドパネル複合材、サイドタブ、グリップ、ボタン、自動車部品、歯ブラシの柄、靴底、スキン材、玩具、ワインのコルク栓、ガスケット、家具成形品などにおける、本発明に係るフィルムの使用に関する。
以下の実施例及び比較実験により本発明について説明するが、これらに限定されるものではない。
延伸ラップフィルムの弾性回復及び永久変形を決定する際、ASTM D5459試験を以下の条件下で使用した。
荷重適用サイクル時:100%
待ち時間:60秒
荷重除去時の回復時間:180秒
サイクル速度:127mm/分
実施例I
30ショアAの硬度を有する動的加硫熱可塑性エラストマー(サーリンク6135EF(SARLINK 6135 EF))をエチレン/ブチレンコポリマー(イグザクト8201(EXACT 8201))と60:40の重量比でブレンドした。ブレンドをブロー成形により60ミクロンの厚さを有する弾性フィルムに加工した。X方向及びY方向にフィルムを100%延伸した後、300秒間の保圧時間後の永久変形を測定した。また、延伸に要した引張り歪みを測定した。結果を表1に示す。
実施例II
30ショアAの硬度を有する動的加硫熱可塑性エラストマー(サーリンク6135EF(SARLINK 6135 EF))をエチレン/ブチレンコポリマー(イグザクト8201(EXACT 8201))と80:20の重量比でブレンドした。ブレンドをブロー成形により60ミクロンの厚さを有する弾性フィルムに加工した。X方向及びY方向にフィルムを100%延伸した後、300秒間の保圧時間後の永久変形を測定した。また、延伸に要した引張り歪みを測定した。結果を表1に示す。
比較実験A
エチレン−ブチレンコポリマーのイグザクト8201(EXACT 8201)をブロー成形により60ミクロンの厚さを有する弾性フィルムに加工した。X方向及びY方向にフィルムを100%延伸した後、300秒間の保圧時間後の永久変形を測定した。また、延伸に要した引張り歪みを測定した。結果を表1に示す。
Figure 2007504314

上記の表からわかるように、動的加硫熱可塑性エラストマーの添加により、X方向及びY方向の永久変形が、それぞれ、比較実験Aと比べて100%(実施例1)及び50%(実施例2)改良される。さらに、動的加硫熱可塑性エラストマーを含むフィルムの延伸に要した力は、著しく小さい。実施例1及び2で作製されたフィルムは、フィルムを数回にわたり一緒にくしゃくしゃにした後でさえも、優れた絹様感触の平滑外観を示す。

Claims (9)

  1. エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと、ゴムとポリオレフィンとを含む動的加硫熱可塑性エラストマーと、よりなる組成物(ここで、ポリオレフィンとエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーとの重量比は0.6以下である)を含むフィルム。
  2. ポリオレフィンとエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーとの前記重量比が0.5以下である、請求項1に記載のフィルム。
  3. 前記動的加硫熱可塑性エラストマーが55ショアA未満の硬度を有する、請求項1〜2のいずれか1項に記載の組成物を含むフィルム。
  4. 前記ポリオレフィンがポリプロピレンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物を含むフィルム。
  5. 前記ポリプロピレン重量%である、請求項4に記載の組成物を含むフィルム。
  6. 前記エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー35〜80重量部と前記動的加硫熱可塑性エラストマー65〜20重量部とを含む、請求項1または2に記載のフィルム。
  7. 前記エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーが約0.86〜約0.92g/cmの密度を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィルム。
  8. ソフトタッチ用途、コンシューマー用途、医療用途、及び衛生用途における、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルムの使用。
  9. おむつ、包帯、手袋、外科用ドレープ、病院用リネン、おむつ用ウエストバンド、サイドパネル複合材、またはサイドタブにおける、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルムの使用。
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