JP2005506403A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロピレンポリマー及びエチレン又はスチレンポリマーのエラストマー成分のブレンドを含む高い溶融強度を有する熱可塑性エラストマー組成物を提供する
【解決手段】本発明は押出、カレンダリング、ブロー成形、熱成形、及び発泡加工用の熱可塑性エラストマーとして有益なポリマー組成物、並びにそれらから製造された物品に関する。このような改良された溶融強度の熱可塑性エラストマーはプロピレン樹脂(A)及びスチレン又はエチレンのエラストマー成分(B)のブレンドを含み、(A)樹脂は部分的に分岐され、かつ/又は(B)エラストマーは少なくとも3個のアクリレート基を含む多官能性アクリルモノマー(C)の添加により部分的に架橋される。
【選択図】図1

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は押出、カレンダリング、ブロー成形、熱成形、及び発泡加工用のプロピレンポリマー及びエチレン又はスチレンポリマーのエラストマー成分のブレンドを含む熱可塑性エラストマー組成物、及びそれから製造された物品に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の加工のためにポリ塩化ビニルの代替物として使用し得るリサイクル可能な材料に対する要望がある。しばしば可塑剤とともに使用される、ポリ塩化ビニルは、硬質又は軟質の支持体上のスキン層用のゴム状の、薄いシートに成形し得る。触感(柔らかさ)及び加工中の溶融強度の組み合わせのために、可塑化ポリ塩化ビニルは非常に望ましい材料であり得る。しかしながら、ポリ塩化ビニルは容易にリサイクルできず、又は非極性ポリマーと溶融ブレンドできず、これはリサイクル可能性が所望されない用途へのポリ塩化ビニルの実用性を制限していた。ポリ塩化ビニルと同様の加工特性、例えば、高い溶融強度を有するリサイクル可能な材料が、活発に探求されている。
材料のクラスとしての、オレフィンポリマーは、高レベルの炭化水素飽和のために物理的性質の非常にわずかの損失でもってリサイクルされる可能性を与える。リサイクル可能な製品において硬化された動物レザー又はポリ塩化ビニルシートと同様の柔らかい触感を得るために、幾つかの熱可塑性ポリオレフィン技術が開発されていた。
熱可塑性オレフィンブレンド(TPO)、熱可塑性ポリマーアロイ組成物、及び動的加硫熱可塑性エラストマーを含むオレフィン熱可塑性エラストマーがこのような用途に研究されていた。
熱可塑性エラストマー(TPE)はゴムのような特性を示し、しかも殆どの熱可塑性樹脂加工装置で、例えば、押出により溶融加工し得る材料である。典型的に所望されるゴムのような特性は高い伸長性、機械的回復、弾性、及び低温延性である。オレフィン熱可塑性エラストマーとして、主として、少なくとも50モル%のオレフィンモノマー、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソ-ブチレン、α-オレフィン、オレフィン性ジエン等の重合により製造されたポリマーが挙げられる。
熱可塑性ポリオレフィンの物理的ブレンドが可塑化ポリ塩化ビニルのリサイクル可能な代替物として市販されている。アウバーン・ヒルズ(MI)のソルベー・エンジニアード・ポリマーズから薄いシート押出用に市販されている、一種のこのような材料、DEXFLEX(登録商標)E280は、ポリプロピレンを高分子量エチレン-プロピレンゴムと溶融ブレンドすることにより調製される。この材料及びその他の同様の材料はしばしば可撓性熱可塑性オレフィン(f-TPO)と称される。ポリ塩化ビニルに対するその利点は低温延性、耐候性、高温使用、及び匹敵する体積当りのコストである。しかしながら、殆どの溶融ブレンドされたf-TPO製品のファミリーは、高温加工、例えば、高速シート押出、カレンダリング、熱成形、ブロー成形、及び発泡について低い溶融強度を有する傾向がある。
【0003】
高い溶融強度を有する照射された部分結晶性ポリオレフィン及び非照射ポリオレフィンを含むポリマーブレンドが米国特許第5,508,318号に開示されている。この組成物は押出された薄いシートに望ましい多くの特性を示すが、電子ビーム照射方法並びにその他の原料及び成分の混入により所望の材料を得るのに必要とされる溶融ブレンド工程のその後の数のために高コストの欠点を有する。
熱可塑性ポリマーアロイ組成物の一つのファミリーは、例えば、米国特許第5,206,294号に開示されているように、ポリプロピレン、エチレンコポリマーイオノマー樹脂、エチレングリシジルアクリレート又はメタクリレートコポリマーのブレンドから調製し得る。エポキシド基とアクリル酸基の反応が改良された溶融強度及び望ましい物理的性質を有する材料をもたらす部分架橋された網状構造を生じる。これと同様の製品がアウバーン・ヒルズ(MI)のソルベー・エンジニアード・ポリマーズからDEXFLEX(登録商標)E250として市販されている。この技術は高圧反応方法で製造される特殊エチレン系コポリマーのために一層高価である傾向がある。また、これらの材料はシートに押出される場合に望ましくない高い表面光沢を示す傾向があり、その光沢が除去されるのに付加的な加工を必要とする。
動的加硫アロイ(DVA)と称される熱可塑性エラストマーは動的加硫の方法、例えば、米国特許第3,758,643号及び同第3,806,558号に開示された方法により調製し得る。この方法を使用して、エラストマーが硬質熱可塑性ポリオレフィンとの溶融混合中に架橋されて溶融加工可能であるが、熱硬化性エラストマーと同様の特性を示す材料を生じ得る。この方法で得られた組成物は熱可塑性ポリマーの未硬化マトリックス中の硬化エラストマーのミクロゲル分散物である。この動的加硫の技術を使用する商用のオレフィン性熱可塑性エラストマー材料は公知であり、米国特許第4,130,535号及び同第4,311,628号に開示されている。これらの特許に開示された材料はサントプレン(登録商標)として商業上知られており、フェノール樹脂を利用してオレフィンエラストマー相を架橋する。サントプレン(登録商標)材料は溶融加工可能であり、シートの如きプロフィールに押し出し得る。それらはまた高い溶融強度を示す傾向があるが、非常にわずかな延性及び延伸を有し、これが熱成形、ブロー成形、及び発泡の如き加工用途についてのその材料技術の実用性を低下する。
【0004】
エラストマー相をオレフィン系DVA中で架橋するための有機過酸化物の使用が当業者に公知である。例えば、米国特許第3,758,643号は0.05〜0.4重量%の過酸化物2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキサンがエラストマー相をオレフィンDVA中で架橋するのに有益であることを開示している。しかしながら、過酸化物単独の使用は熱可塑性相について起こり、非常に低い分子量をもたらすβ-分断のために高分子量ポリプロピレンに有害であり得る。この分解の結果として、一層低い溶融強度及び不十分な固体状態の機械的性質が挙げられる。
米国特許第4,454,092号はエラストマーが0.3重量%の濃度の有機過酸化物で架橋されるオレフィン系DVAの単一工程製造方法を開示している。熱可塑性ポリプロピレンに対する有機過酸化物の不利な結果を最小にするために、遊離基架橋助剤、ジビニルベンゼンが0.5重量%の濃度で助剤として使用される。ここに開示された比較的高い有機過酸化物含量はポリプロピレンのかなりの鎖分断を生じる傾向があり、それにより一層低い粘度(又は一層高い溶融流量)及びその結果としての溶融強度特性の損失をもたらす。
国際特許出願WO 98/32795は熱可塑性エラストマーが0.15〜1重量%の濃度の有機過酸化物でレオロジー変性された場合にエチレン-オクテンエラストマー及びポリプロピレンのブレンドから調製し得ることを開示している。これらの材料は改良された溶融強度を示し、キシレンによる12時間の沸騰還流抽出で測定して10重量%以下の抽出不能のゲル含量を含む。かなりのゲル形成の不在はその材料が溶融強度を改良するのにエラストマーを架橋しないで変性されたことを示す。しかしながら、この高濃度の過酸化物の使用はポリプロピレンポリマーの分子量の有害な劣化を生じることがわかった。
【0005】
米国特許第5,569,717号及びGraeblingら, Journal of Applied Polymer Science, 66巻, 809-819頁, 1997は、多官能性助剤、又はモノマーが過酸化物開始によりポリプロピレン含有材料のレオロジーを改良するのに使用し得ることを開示している。好ましい組成物は10〜25重量%の0.92g/cm3より大きい密度を有するポリエチレン、0.5重量%より多いトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、及び0.01〜0.1重量%の有機過酸化物を含む。これらの材料は押出加工及び熱成形について大いに改良された溶融強度を示すが、得られる組成物は室温で硬質かつ剛性であり、それ故、可塑化ポリ塩化ビニルの代替物として使用し得ない。改良された溶融強度についてのポリエチレンの重要性が米国特許第5,569,717号に記載された実施例により実証されている。しかしながら、そこに使用されたポリエチレンは、0.961g/cm3の密度を有する高剛性材料であるソルベーELTEX(登録商標)A1050であった。
米国特許第6,207,746号は遊離基開始メカニズムによるオレフィンエラストマー及びポリプロピレンを含む熱可塑性エラストマーの製造方法を開示している。更に、その特許はエラストマー100重量部当り0.02重量部の濃度より上の遊離基開始剤が充分な架橋度を得るのに必要とされること及びトリ-メタクリレート及びトリ-アクリレート助剤モノマーの両方が架橋効率を増大するのに有益であることを教示している。
こうして、高い溶融強度を必要とする方法により充分にリサイクル可能な物品の加工のための軟質可塑性材料に対する要望がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はオレフィン性熱可塑性エラストマー(TPE)ブレンド中の夫々の成分について溶融状態におけるレオロジー特性を成功裏に改良する。変性オレフィンTPEは伸び又は伸長中の変形に対する増大された抵抗性を示し、しかも従来技術の組成物の欠点を示さない。
本発明はプロピレン樹脂、一種以上のエチレンポリマー、一種以上のスチレンポリマー、又はこれらの両方を含むエラストマー成分、及び少なくとも3個のアクリレート基を含む多官能性アクリルモノマーの変性ブレンド、又はこれらの反応生成物を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、そのエチレン性エラストマーがプロピレン樹脂の量より大きい量(重量基準)で存在し、かつ(a)プロピレン樹脂が少なくとも部分的に分岐され、(b)そのエチレン性エラストマーが少なくとも約25%のゲル含量まで少なくとも部分的に架橋され、又は(a)かつ(b)であり、変性ブレンドが少なくとも約180℃の温度で測定して約1.5〜15の変性ブレンドの溶融強度対分岐されていないプロピレン樹脂と架橋されていないエチレン性エラストマーとの未変性ブレンドの溶融強度の比;2.16kgの負荷のもとに230℃で測定して約1dg/分以下の溶融流量;10kgの負荷のもとに230℃で測定して約5dg/分以下の溶融流量;及び約95以下のショアーA又は約45以下のショアーDの硬度を有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物に関する。
好ましい実施態様において、エチレン性エラストマーは少なくとも部分的に架橋される。変性ブレンドの溶融強度対変性前のブレンドの溶融強度の比が少なくとも約180℃の温度で測定して約1.6〜12であり得る。一実施態様において、プロピレン樹脂、エチレン性エラストマー、及び多官能性アクリルモノマーの反応が約200℃〜250℃の温度で熱活性化により開始される。別の実施態様において、プロピレン樹脂、エチレン性エラストマー、及び多官能性アクリルモノマーの反応が約0.3pph以下の遊離基開始剤の添加により開始されて変性ブレンドを生成する。実施態様において、遊離基開始剤が120℃で約1時間より大きい分解半減期を有する。
【0007】
一実施態様において、変性ブレンドが約5重量%から50重量%以下までのプロピレン樹脂及び50重量%より大きく約95重量%までのエチレン性エラストマー成分を含む。好ましい実施態様において、変性ブレンドが約15重量%から48重量%までのプロピレン樹脂及び約52重量%から85重量%までのエチレン性モノマーを含む。別の実施態様において、プロピレン樹脂が少なくとも約60モル%のプロピレンモノマーを含み、かつエチレン性エラストマー成分が少なくとも60モル%のエチレンモノマーを含む。
一実施態様において、エチレン性エラストマーが少なくとも約15のムーニー粘度、約80,000より大きい分子量、及び約1.5より大きい多分散性を有する。更に別の実施態様において、エチレン性エラストマーが0.94g/cm3以下の密度を有する。一実施態様において、多官能性アクリルモノマーがポリマーの約0.1pph〜5pphの量で存在し、かつ7個以下のアクリレート基を有する。
好ましい実施態様において、多官能性アクリルモノマーがトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、エトキシトリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビストリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシペンタエリスリトールトリアクリレート、又はこれらの組み合わせを含む。実施態様のいずれかにおいて、プロピレン樹脂がプロピレンのホモポリマー又はプロピレンとC2-C20α-オレフィン、不飽和有機酸及びそれらの誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン並びに非共役脂肪族及び単環式のジオレフィン、環内ブリッジを有する脂環式ジオレフィン、共役脂肪族ジオレフィン、並びにこれらの組み合わせを含む少なくとも一種のモノマーのコポリマーを含み、かつエチレン性エラストマーがエチレンとC3-C20α-オレフィン、不飽和有機酸及びそれらの誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン並びに非共役脂肪族及び単環式のジオレフィン、環内ブリッジを有する脂環式ジオレフィン並びに共役脂肪族ジオレフィン又は少なくとも60モル%のエチレン、C3-C20α-オレフィン、非共役ジエンモノマーのターポリマー、又はこれらの組み合わせを含み得る。
【0008】
本発明のブレンドはまた一種以上の熱安定剤、紫外線安定剤、難燃剤、無機充填剤、エキステンダー又はプロセスオイル、導電性充填剤、核形成剤、可塑剤、衝撃改良剤、着色剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、顔料等を含んでもよい。
本発明はまたプロピレン樹脂、エチレン性エラストマー、及び上記多官能性アクリルモノマーを溶融ブレンドするとともに、好ましくはその反応を熱活性化、遊離基開始剤、又はその両方で開始する方法により調製された組成物に関する。更に、本発明は押出、熱成形、ブロー成形、発泡加工、又はカレンダリングにより形成される、本発明の上記組成物を含む物品に関する。好ましい実施態様において、物品は自動車部品の形態である。
本発明は任意の遊離基開始剤の存在下でプロピレン樹脂、少なくとも部分的に架橋されているエチレン性エラストマー、及び多官能性アクリルモノマーを合わせてポリマー混合物を生成し、そのポリマー混合物をプロピレン樹脂の融点より上かつ約180℃以下の温度で約5〜20秒にわたって溶融ブレンドし、そしてそのポリマー混合物を約160℃〜250℃の温度で少なくとも約10秒〜100秒にわたって混合してエチレン性エラストマーを少なくとも部分的に架橋し、それにより少なくとも約180℃の温度で測定して約1.5〜15の変性ブレンドの溶融強度対分岐されていないプロピレン樹脂と架橋されていないエチレン性エラストマーとの未変性ブレンドの溶融強度の比;2.16kgの負荷のもとに230℃で測定して約1dg/分以下の溶融流量;10kgの負荷のもとに230℃で測定して約5dg/分以下の溶融流量;及び約95以下のショアーA又は約45以下のショアーDの硬度を有する変性ポリマーブレンドを得ることを特徴とするポリマーブレンドの調製方法に関する。
本発明はまたプロピレン樹脂、スチレンエラストマー、及び少なくとも3個のアクリレート基を含む多官能性アクリルモノマーの変性ブレンド、又はこれらの反応生成物を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、(a)プロピレン樹脂が少なくとも部分的に分岐され、(b)そのスチレンエラストマーが少なくとも約25%のゲル含量まで少なくとも部分的に架橋され、又は(a)かつ(b)であり、変性ブレンドが少なくとも約180℃の温度で測定して約1.5〜15の変性ブレンドの溶融強度対分岐されていないプロピレン樹脂と架橋されていないスチレンエラストマーとの未変性ブレンドの溶融強度の比;2.16kgの負荷のもとに230℃で測定して約1dg/分以下の溶融流量;10kgの負荷のもとに230℃で測定して約5dg/分以下の溶融流量;及び約95以下のショアーA又は約45以下のショアーDの硬度を有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【0009】
更に、本発明は少なくとも部分的に分岐されているプロピレン樹脂、エチレン性エラストマー、及び多官能性アクリルモノマーを合わせてポリマー混合物を生成し、そのポリマー混合物をプロピレン樹脂の融点より上かつ約180℃以下の温度で約5〜20秒にわたって溶融ブレンドし、そしてそのポリマー混合物を約160℃〜250℃の温度で少なくとも約10秒〜100秒にわたって混合して少なくとも約180℃の温度で測定して約1.5〜15の変性ブレンドの溶融強度対分岐されていないプロピレン樹脂と架橋されていないエチレン性エラストマーとの未変性ブレンドの溶融強度の比;2.16kgの負荷のもとに230℃で測定して約1dg/分以下の溶融流量;10kgの負荷のもとに230℃で測定して約5dg/分以下の溶融流量;及び約95以下のショアーA又は約45以下のショアーDの硬度を有する変性ポリマーブレンドを得ることによる組成物の調製方法に関する。
本発明はまたスチレンエラストマーがエチレン性エラストマーに代えて少なくとも部分的又は更に完全に置換されている上記実施態様に関する。上記実施態様はまたエラストマー成分中に存在するスチレンに関して適用される。上記実施態様の全てが適用される。一つの好ましい実施態様において、スチレンがブレンドのスチレンエラストマー部分の少なくとも約50モル%を形成する。あらゆる好適なスチレンエラストマー又はその組み合わせが種々のモノマーを含むコポリマー中のスチレンを含む、変性ブレンドを生成する際に含まれ得る。例えば、スチレン-ブタジエン、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン等が含まれ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
一種以上のプロピレン樹脂(A)及び一種以上のエチレン性エラストマー(B)を含む熱可塑性エラストマー組成物は一種以上の多官能性アクリレートモノマー(C)の添加により変性でき、それによりその樹脂が部分的に分岐され、エラストマーの少なくとも一種が溶融ブレンド中に部分的に架橋され、又はその両方であることがわかった。プロピレン樹脂(A)の少なくとも一種が通常の過酸化物変性中に通常生じるものと較べて分解を最小にし、又は回避した。その代わり、少なくとも一種の樹脂の夫々がエチレン性エラストマー及び/又はそれ自体により分岐される。樹脂(A)の分解が最小にされ、又は回避される必要があるので、2.16kgの負荷のもとに230℃で測定される変性オレフィンTPEの溶融流量は約1dg/分以下に保たれるべきであり、また10kgの負荷のもとに230℃で測定される変性オレフィンTPEの溶融流量は約6.5dg/分以下に保たれるべきである。更に、本発明はそれらが商業上一層実現可能であるように従来技術よりも低いコストでこのような材料の製造を可能にする。
特に、変性オレフィンTPEブレンドは本発明によれば高い溶融強度を生じる。少なくとも180℃の温度でゴットフェルトTMレオテンズ・メルト・テンション装置モデル71.97による試験により測定されるような、変性ブレンドの溶融強度対このような変性前のブレンドの溶融強度の比は、約1.5〜15、好ましくは約1.6〜12であるべきである。少なくとも部分的に架橋された実施態様において、本発明はエラストマーの充分な架橋を与えるとともに或る種のトリ-アクリレートモノマーがオレフィンエラストマー及びポリプロピレンの存在下で使用される場合に遊離基開始剤を実質的に含まず、又は完全に含まない。
本明細書に使用される“実質的に含まない”という用語は約5重量%以下、好ましくは約1重量%以下の、言及される材料の存在を表す。一つの好ましい実施態様において、“実質的に含まない”は約0.1重量%以下の材料の存在を表す。
【0011】
本発明の変性はポリプロピレン(PP)ポリマーブレンド、プロピレン/エチレン(P/E)コポリマーブレンド、又は選ばれた反応器PPアロイブレンドを含む少なくとも一種の高い溶融範囲のポリマーを含むあらゆる熱可塑性オレフィンに実用的に適用し得る。その変性は初期に不十分な溶融強度を有するブレンド、例えば、狭い分子量分布を有する半結晶性エラストマー成分から調製された組成物に特に有益である。
溶融強度は溶融状態にある間に応力を受けた場合にポリマー材料が引裂き又は過度の変形を示すことから制止する性質である。例えば、真空熱成形方法は材料が比重の力のもとに垂れないで予熱され、次いで引裂けないで熱成形金型にわたって延伸し得ることを必要とする。溶融強度はまたブロー成形方法に望ましく、それにより溶融又は軟化材料が束縛金型への空気圧によりその中から変形される。発泡方法がまた溶融強度から恩恵を受け、これがポリマーの引裂きを生じないで大きい気泡形成の改良をもたらす。あらゆる所定のポリマーの分子量の増大は全てのその他の因子が等しく保たれて溶融強度を増大し得る。高い分子量それ自体はポリマー粘度を同様に増大するであろう。バランスが高分子量ポリマーの所望の結果、例えば、溶融強度と、不利な結果、例えば、溶融粘度(これはポリマーの溶融加工に望ましくない性質である)の間に常に必要とされる。高分子量の無定形ポリマー、例えば、ポリ塩化ビニル及びポリスチレンは、溶融押出又は熱成形による加工中に高い溶融強度及び延伸性を示す。しかしながら、オレフィンポリマーと違って、これらの2種のポリマーは容易にリサイクルされない。
或る種の用途、例えば、自動車内装スキン層に所望される付加的な性質として、低温可撓性、高温使用、耐磨耗性、靭性、及び低い表面光沢が挙げられる。
プロピレン樹脂(A)は本発明の組成物の約5重量%〜50重量%までを含むことが好ましく、プロピレンのホモポリマー並びに少なくとも約60モル%のプロピレンとC2-C20α-オレフィン、不飽和有機酸及びそれらの誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン及び非共役脂肪族及び単環式ジオレフィン、環内ブリッジを有する脂環式ジオレフィン、共役脂肪族ジオレフィン、並びにこれらの組み合わせから選ばれた少なくとも一種のその他のモノマーとを含むプロピレンのコポリマーから選ばれる。好ましいα-オレフィンの例はエチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、メチル-1-ブテン、メチル-1-ペンテン、1-オクテン及び1-デセンである。一つの好ましい実施態様において、本発明の組成物は約6重量%から49重量%まで、更に好ましくは約15重量%から48重量%までの一種以上のプロピレン樹脂を含む。
プロピレン樹脂の調製のためのその他のモノマーの例として、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、メチルメタクリレート、グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレート、無水マレイン酸、ビニルトリメチルメトキシシラン及びγ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、酢酸ビニル及び酪酸ビニルだけでなく、1,4-ヘキサジエン、4-ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン及びエチリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレンコポリマー、又はこれらのブレンドが挙げられる。
【0012】
プロピレンとα-オレフィンのコポリマーが特に好ましく、これらの中で、プロピレンとエチレン及び1-ブテンから選ばれた少なくとも一種のその他のモノマーのコポリマーが特に良好な結果を生じる。
本明細書に使用される“プロピレン樹脂”及び“プロピレンコポリマー”は夫々がプロピレンのランダムコポリマー、プロピレンの一種以上のブロックコポリマー、又はこれらの組み合わせの一種以上を意味することが意図されている。本明細書に使用される“エチレン性エラストマー”はエチレンの一種以上のランダムコポリマー、エチレンのブロックコポリマー、又はこれらの組み合わせを表す。
ランダムコポリマーは一般にモノマーが統計上分布されている巨大分子鎖を含む。これらのランダムコポリマーのプロピレン含量は一般に約70モル%より大きく、好ましくは少なくとも約75モル%である。ブロックコポリマーは可変組成の異なるブロックを含み、夫々のブロックがプロピレンもしくは別のα-オレフィンのホモポリマー又はプロピレンと、上記モノマーから選ばれた少なくとも一種のその他のモノマーを含む、ランダムコポリマーを含む。
あらゆる好適な方法が本発明の範囲内に含まれるが、プロピレンブロックを含むコポリマーは一般に異なるブロックが連続して調製される幾つかの連続段階の重合により得られる。プロピレンコポリマーが一般に好ましく、例えば、デラウェア、ウィルミントンのバゼル・ノース・アメリカ社からのPRO-FAX(登録商標)、テキサス、ヒューストンのソルベー・ポリマーズからのFORTILENE(登録商標)及びテキサス、ヒューストンのブリティッシュ・ペトロレウム・ケミカルズからのACCTUFF(登録商標)又はACCPRO(登録商標)として市販されている。
【0013】
樹脂(A)は典型的には230℃の温度及び2.16kgの負荷で方法ASTM D-1238により測定して約0.01dg/分から100dg/分まで、好ましくは約0.01dg/分から20dg/分までの溶融流量を有する。一つの更に好ましい実施態様において、溶融流量は約0.01dg/分から10dg/分までである。
エラストマー成分(B)はASTM D-1646により測定して少なくとも約15のムーニー粘度(ML 1+4, 125℃);約80,000より大きい分子量;約1.5より大きい多分散性;及び約0.85g/cm3から0.95g/cm3までの密度を有する本発明の組成物の約50重量%より大きく約95重量%まで、好ましくは約51重量%から95重量%まで、更に好ましくは約52重量%から85重量%までの量の一種以上のエチレン性エラストマー、スチレンエラストマー、又はその両方を含む。好ましい実施態様において、エラストマー成分はスチレンエラストマーを含まないでエチレン性エラストマーのみを含み、一方、別の実施態様において、エラストマー成分は50重量%以下のスチレンポリマー成分とともに主としてエチレン性ポリマーを含む。別の実施態様において、エチレン性エラストマーは約55重量%から85重量%までの量で存在する。好ましくは、その密度は約0.85g/cm3から0.94g/cm3以下まで、更に好ましくは約0.85g/cm3から0.93g/cm3まで、最も好ましくは約0.85g/cm3から0.92g/cm3までである。エラストマー成分(B)は少なくとも約60モル%のエチレンとC3-C20α-オレフィン、不飽和有機酸及びそれらの誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン及び非共役脂肪族及び単環式ジオレフィン、環内ブリッジを有する脂環式ジオレフィン及び共役脂肪族ジオレフィンから選ばれた少なくとも一種のその他のモノマーのコポリマー、又は少なくとも60モル%のエチレン、C3-C20α-オレフィン、非共役ジエンモノマーのターポリマー、並びにこれらの組み合わせから選ばれてもよい。一実施態様において、エラストマー成分(B)は約90モル%以下のエチレンを含む。
【0014】
本発明の変性ブレンドはまた典型的には匹敵する従来技術の可塑化ポリ塩化ビニル及び関連材料よりも軟らかい。何とならば、本発明はASTM D-2240により測定して約95ショアーA以下又は約45ショアーD以下の典型的な硬度を有する材料を提供するからである。
エチレン/α-オレフィンコポリマーの場合、そのα-オレフィンとして、一種以上のC3-C20α-オレフィンが挙げられ、プロピレン、ブテン、ヘキセン、及びオクテンが好ましく、プロピレンが最も好ましい。
エラストマーターポリマーについて、α-オレフィンとして、一種以上のC3-C20α-オレフィンが再度挙げられ、プロピレン、ブテン、及びオクテンが好ましく、プロピレンが最も好ましい。ジエン成分として、一種以上のC4-C20ジエン、好ましくは非共役ジエンが挙げられる。好適なジエンの例として、6〜15個の炭素原子を有する直鎖、炭化水素ジオレフィン又はシクロアルケニル置換アルケンが挙げられる。特別に好ましい例として、(a)直鎖非環式ジエン、例えば、1,4-ヘキサジエン及び1,6-オクタジエン;(b)分岐鎖非環式ジエン、例えば、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン、3,7-ジメチル-1,7-オクタジエン、及びジヒドロ-ミリセンとジヒドロ-オシネンの混合物;(c)単環脂環式ジエン、例えば、1,3-シクロペンタジエン、1,4-シクロヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン及び1,5-シクロドデカジエン;(d)多環脂環式縮合ジエン及びブリッジ環ジエン、例えば、テトラヒドロインデン、メチル-テトラヒドロインデン、ジシクロペンタジエン(DCPD)、ビシクロ-(2.2.1)-ヘプタ-2,5-ジエン、アルケニルノルボルネン、アルキリデンノルボルネン、シクロアルケニルノルボルネン及びシクロアルキリデンノルボルネン、例えば、5-メチレン-2-ノルボルネン(MNB)、5-プロペニル-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、5-(4-シクロペンテニル)-2-ノルボルネン、5-シクロヘキシリデン-2-ノルボルネン、及び5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB);(e)シクロアルケニル置換アルケン、例えば、アリルシクロヘキセン、ビニルシクロオクテン、アリルシクロデセン、ビニルシクロドデセンを含む一種以上のクラス又は種が挙げられる。典型的に使用される非共役ジエンのうち、好ましいジエンはジシクロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、5-メチレン-2-ノルボルネン、及び5-エチリデン-2-ノルボルネン、又はこれらの組み合わせである。更に好ましいジオレフィンは5-エチリデン-2-ノルボルネン、1,4-ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5-ビニル-2-ノルボルネン、及びこれらの組み合わせである。本明細書に使用される“非共役ジエン”及び“ジエン”という用語は互換可能に使用される。
【0015】
別の実施態様において、約50モル%までのスチレンを含むスチレンエラストマーがエチレン性エラストマー(B)に代えて、又はそれに加えて、使用されてもよい。本明細書に使用される“スチレンエラストマー”はオレフィン成分と組み合わせてスチレンモノマーの少なくとも一つのブロックセグメントを有するエラストマーを示す。線状型又はラジアル型スチレンエラストマー及びジブロック型又はトリブロック型スチレンエラストマーがここに使用し得る。エラストマーのスチレン部分はスチレン並びにα-メチルスチレン、及び環置換スチレン、特に環メチル化スチレンを含むその類似体及び同族体のポリマーであることが好ましい。好ましいスチレンはスチレン及びα-メチルスチレンであり、スチレンが特に好ましい。スチレンエラストマーのオレフィン成分はエチレン、ブチレン、ブタジエン、イソプレン、プロピレン、又はこれらの組み合わせであってもよい。好ましいスチレンエラストマーはスチレン-エチレン/ブチレン、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-エチレン/プロピレン-スチレン、スチレン-エチレン/プロピレン-スチレン-エチレン-プロピレン、スチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-ブチレン-ブタジエン-スチレン、又はこれらの組み合わせを含む。
【0016】
エラストマー(B)は線状、実質的に線状、ランダム、ブロック状又は分岐であってもよい。エラストマー(B)は単独で、又はその2種以上の混合物として使用し得る。
一実施態様において、エチレンエラストマー(B)は本発明の組成物中で少なくとも約25%の架橋又はゲル含量で少なくとも部分的に硬化される。硬化されたエラストマーは熱硬化性であるが、最終生成物は依然として熱可塑性である。ゲルが架橋のために存在する場合、存在する粒子は典型的には平均直径約0.2mm以下のサイズを有する。殆どのポリオレフィンエラストマーが本発明の実施に満足である。何とならば、架橋の%がエラストマーの型とは独立であるからである。例示のエラストマーはデラウェア、ウィルミントンのデュポン・ダウ・エラストマーズLLCからノーデル(登録商標)又はエンゲージ(登録商標)、ルイジアナ、バトン・ロウジのDSMエラストマーズ・アメリカズからケルタン(登録商標)、テキサス、ヒューストンのエクソンモービル・ケミカルズからビスタロン(登録商標)又はエグザクト(登録商標)、テキサス、ヒューストンのエニケミ・エラストマーズ・アメリカズからダトラール(登録商標)、ペンシルバニア、ピッツバーグのバイエル・コーポレーションからブナ(登録商標)EP、コネチカット、ミドルバリィのユニロイヤル・ケミカルズからロイヤレン(登録商標)又はテキサス、ヒューストンのクラトン・ポリマーズからクラトン(登録商標)として市販されている。
多官能性モノマー(これらは遊離基開始剤の存在下又は不在下で最終ブレンドの変性を有効に達成し得る)はアクリレート官能性モノマー(これらはメタクリレートモノマーよりも好ましい)を含む必要がある。本発明の組成物中に使用し得る官能性化合物(C)は一般にせいぜい7個のアクリレート基を含み、典型的には組成物の約5pphまで、好ましくは約4pphまで、更に好ましくは約0.1pph〜3pphを含む。3〜5個のアクリレート基を含む化合物(C)が良好な結果を生じる。これらの化合物の好ましい例として、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、エトキシトリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビストリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート及びエトキシペンタエリスリトールトリアクリレートが挙げられる。一種以上のこれらの化合物(C)が使用されてもよい。
【0017】
トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビストリメチロールプロパンテトラアクリレート及びエトキシペンタエリスリトールテトラアクリレートが多官能性モノマーとして含まれる場合に特に良好な結果を生じる。トリメチロールプロパントリアクリレートを含むモノマーが最も好ましい。トリメチロールプロパントリアクリレートの含量は約5pphまで、好ましくは約4pphまで、更に好ましくは約0.1〜3pphであってもよい。
多官能性モノマー(C)とポリマー成分(A)+(B)の間の遊離基反応を促進するために、多官能性モノマーが使用される場合に、或る型の開始剤が用意されることが好ましい。これはモノマー(C)の自己重合を開始するために熱及びせん断単独で達成し得る。多官能性モノマー(C)の活性は約200℃〜250℃程度に低い温度で熱活性化により加速し得る。遊離基反応を開始し、かつ/又は促進するのに適したその他の方法及び材料がまた意図されている。
また、遊離基開始剤が溶融ミキサーに導入されてもよい。有機過酸化物の如き、本発明に有益な遊離基開始剤は120℃で約1時間より大きい分解半減期を有するべきである。有益である遊離基開始剤の例はジクミルペルオキシド、ビス(α-t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、イソプロピルクミルt-ブチルペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)2,5-ジメチルヘキサン、2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)2,5-ジメチルヘキシン-3、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、イソプロピルクミルクミルペルオキシド、ジ(イソプロピルクミル)ペルオキシド、3,6,9-トリエチル-3,6,9-トリメチル-1,4,7-トリペルオキソナン、又はこれらの混合物である。過酸化物2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)2,5-ジメチルヘキサン、3,6,9-トリエチル-3,6,9-トリメチル-1,4,7-トリペルオキソナン、及び2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)2,5-ジメチルヘキシン-3がそれらの液体状態、低揮発性、その他の過酸化物と較べて高い分解温度、及び最終物品中の低い残留臭気のために遊離基開始剤中で好ましい。
【0018】
溶融状態にある遊離基開始剤の最適化が当業界では非常に重要である。過酸化物又はその他の遊離基開始剤の量はポリマーラジカルを生じないでTMPTAラジカルを発生するのに充分であるべきである。過酸化物の適当な量は、当業者により容易に理解され、決定されるように、異なる過酸化物及びポリマーにより変化すべきである。一般に、約0.1pph以下、好ましくは約0.05pph以下の過酸化物が使用されるべきである。
ポリプロピレンの如き、その他のポリマー成分が最終組成物の機械的性質を改良するために本発明のブレンド中に存在してもよい。例えば、高密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンが使用し得る。エチレンの結晶性ホモポリマー及び/又は半結晶性ホモポリマーを含む、ポリエチレン成分が、全ポリマー重量の約10重量%まで、好ましくは約1重量%から5重量%まで、更に好ましくは約2重量%から4重量%までの量でブレンド中に存在することが好ましい。
この組成物に添加し得るその他の添加剤として、得られる性質を変えるための熱安定剤、紫外線安定剤、難燃剤、無機充填剤、エキステンダーオイル又はプロセスオイル、導電性充填剤、核形成剤、可塑剤、衝撃改良剤、着色剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、顔料等が挙げられる。
好適な無機充填剤として、タルク、粉砕炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、沈降シリカ、沈降ケイ酸塩、沈降ケイ酸カルシウム、熱分解法シリカ、水和ケイ酸アルミニウム、か焼アルミノシリケート、クレー、マイカ、ウォラストナイト、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
エキステンダーオイルが組成物の粘度、硬度、モジュラス、及びコストのいずれか一つ以上を低減するのにしばしば使用される。最も普通のエキステンダーオイルはそれらがパラフィンオイル、ナフテンオイル又は芳香族オイルとして分類されるのかに応じて特別なASTM表示を有する。エラストマーの加工の当業者はあらゆる所定の用途に最も有益であるオイルの型及び量を容易に認めるであろう。エキステンダーオイルは、使用される場合に、全組成物重量を基準として、約10pphから80pphまでの量で存在することが望ましい。
発泡剤が、例えば、発泡物品を製造するために混合物中に含まれてもよい。膨張媒体、又は発泡剤として、物理的発泡剤もしくは化学的発泡剤、又はその両方が挙げられる。物理的発泡剤はフォーム膨張工程中に見られる温度及び圧力でガスである組成物を膨張する媒体である。典型的には、物理的発泡剤はガス状態又は液体状態でポリマーブレンドに導入され、例えば、圧力の迅速な低下後に膨張する。化学的発泡剤は上昇温度で分解して一種以上のガス(これらはポリマーブレンドの少なくとも一部をフォームに膨張するのに使用し得る)を生成する化合物又は化合物の混合物である。
溶融ブレンドは本発明の最終ポリマーブレンドを調製するための一つの方法である。全ての型の添加剤とのポリマーの溶融ブレンドのための技術が当業者に知られており、典型的には本発明とともに使用し得る。典型的には、本発明に有益な溶融ブレンド操作において、ブレンドの個々の成分が機械的押出機又はミキサー中で合わされ、次いでポリマー溶融物を生成し、反応性変性を行なうのに充分な温度に加熱される。機械的ミキサーは連続式ミキサー又はバッチミキサーであってもよい。好適な連続式ミキサーの例として、1軸スクリュー押出機、かみ合い同時回転2軸スクリュー押出機、例えば、ウェルナー&フェイデラーZSKTM押出機、対向回転2軸スクリュー押出機、例えば、ライストリッツTMにより製造された押出機、及び往復1軸スクリューニーダー、例えば、バスTMコ-ニーダーが挙げられる。好適なバッチミキサーの例として、横方向2ロールミキサー、例えば、バンバリーTMミキサー又はボーリングTMミキサーが挙げられる。次いでプロピレン樹脂が部分的に分岐され、エチレン性エラストマーが部分的に架橋され、又はその両方であり、エラストマーが樹脂マトリックス中に均一に分散されるまで樹脂(A)、エラストマー(B)、及び多官能性モノマー(C)が必要によりせん断混合により溶融ブレンドされる。最小温度における充分な滞留時間はまた多官能性アクリルモノマー(C)と充分に反応させ、任意の遊離基開始剤を熱分解させることを可能にする必要がある。溶融物の温度、ミキサー内の溶融物の滞留時間、及びミキサーの機械的デザインは混合中に組成物に適用されるせん断の量を調節する幾つかの変数であり、本明細書中の本発明の開示に基づいて当業者により容易に選択し得る。
【0020】
好ましい実施態様において、最終ポリマーブレンドは成分をモジュラーかみ合い同時回転2軸スクリュー押出機、例えば、ZSKTMのトレード名でウェルナー&フェイデラーにより製造される押出機中で混合することにより調製される。この型の装置のその他の製造業者として、バーストルフTM、ライストリッツTM、日本製鋼所、その他からの同時回転2軸スクリュー押出機が挙げられる。この型のミキサーに関するスクリュー直径は約25mmから300mmまで変化し得る。熱可塑性エラストマー組成物の商業上の可変の生産速度は典型的には少なくとも約70mmのスクリュー直径で達成し得る。
混合押出機は組成物について或る混合機能を奏する一連の部分、又はモジュールを含む。2種のポリマー成分(A)及び(B)が主供給ホッパーで固体グラニュールとして押出機の初期供給部分に供給される。反応性モノマー(C)がまた主供給ホッパーに供給されてもよく、又は主供給ホッパーのスクリュー直径の約1〜3倍の距離だけ下流の押出機バレルの側面に液体として注入されてもよい。任意の遊離基開始剤が乾燥固体、例えば、粒状炭酸カルシウムに吸収された液体過酸化物として供給されてもよく、又は主供給ホッパーからスクリュー直径の距離の約1〜3倍の距離だけ下流で、純粋な液体として、もしくは鉱油とのブレンド中で注入されてもよい。
上記のその他の成分、例えば、充填剤、熱安定剤等がまた乾燥粉末又は液体として混合押出機の主供給ホッパーに供給されてもよい。熱安定剤及びUV安定剤の大半が、例えば、米国特許第5,650,468号に記載されているように、ミキサーの下流部分中で添加されることが好ましい。
【0021】
架橋が所望される場合、ポリマー(A)及び(B)、並びにモノマー(C)は押出機の初期溶融及び混合部分で均一にされる。ポリマー溶融温度は混錬ブロックのシーケンスによりポリマーブレンドの最高軟化点より丁度上に上昇される。押出機のこの最初の混合部分内で、約5〜20秒の溶融プロセスの時間枠内で、ポリマー温度をプロピレン樹脂(A)の融点より上であるが、多官能性モノマー(C)の自己重合温度又は任意の遊離基開始剤(D)(これらが存在する場合)の分解温度より下に維持することが望ましい。
エキステンダーオイルは最初の溶融部分の後かつ主反応部分の前に注入されてもよい。この位置におけるオイルの添加は溶融温度を冷却し、モノマー反応の自己加速を防止することを助ける。混合物の溶融温度はポリマー成分の固化を抑制又は防止するためにエキステンダーオイルの混入中に充分に高い点で維持される必要がある。
最初の混合部分、及び任意の油展部分後に、必要により、ポリマーのブレンドへの多官能性モノマーの一様な分布を確実にする混錬及び分配的混合を行なう押出機の第二混合部分がある。この第二混合部分中に、エチレン性エラストマー(B)の架橋が遊離基方法により生じ、条件はプロピレン樹脂(A)の分岐がまた生じるように定められる。この部分における溶融温度は約160℃〜250℃、好ましくは約170℃〜220℃であるべきである。第二混合部分内の滞留時間は少なくとも約10秒であるべきであるが、過度の熱分解を抑制又は防止するために約100秒以下であるべきである。第二混合部分中の好ましい滞留時間は約10秒〜30秒である。
【0022】
脱気部分、又は脱気化ゾーンは、分岐反応及び架橋反応のガス状副生物を除去するのに必要とされる。任意の遊離基開始剤が使用される場合、組成物から除去される必要がある低分子量副生物があるであろう。溶融物シールが第二混合部分の端部で使用され、逆供給要素、又は逆混錬要素の使用により達成される。溶融物シールの下流に、材料を真空口(これは揮発性成分を除去するのに使用される)を過ぎて輸送するための通常の供給要素がある。
第二固体添加位置が脱気部分の上流又は下流に押出ミキサーに組み込まれてもよい。この第二固体添加位置は安定化添加剤、着色剤、充填剤等を混入するのに使用し得る。混合押出機の最終部分はダイプレートによる押出の前に溶融物圧縮を含む。溶融物圧縮は同時回転2軸スクリュー押出機で達成でき、又は溶融物圧縮は脱結合プロセス、例えば、1軸スクリュー押出機又は溶融ギヤーポンプにより行なわれる。圧縮部分の端部で、組成物がダイプレートを通って排出される。
本発明の改良された溶融強度の熱可塑性エラストマー組成物は、例えば、ストランドペレット化又は商用の水中ペレット化によりペレット化し得る。
次いで組成物のペレットが通常の加工操作、例えば、熱成形(これは延伸及び/又は圧伸成形を伴う)により物品を製造するのに使用される。延伸及び/又は圧伸成形を伴う同様の工業プロセスとして、押出、ブロー成形、カレンダリング、又は発泡加工が挙げられる。これらのプロセスの夫々において、ポリマーの溶融強度がその成功に重要である。何とならば、溶融され、かつ/又は軟化されたポリマーは取り扱われ、かつ/又は冷却される間にその意図される形状を保持する必要があるからである。
【0023】
例えば、押出中に、プラスチックシート押出系がシート押出ダイを供給する一つ以上の押出機により供給される。ダイは近くにロール冷却系により追随される。得られる部分冷却されたシートが有限長さのロールコンベヤー上で更に冷却される。特別な制限は押出の方法に課せられず、種々の既知の方法が使用し得る。押出の方法は当業者に公知であり、例えば、Rauwendaal, “ポリマー押出”(ISBN 0-19-520747-5) Hanser Publications, New York (1990)に詳しく記載されている。
カレンダリング中に、シートが材料を一連の加熱ロールに通すことにより形成され、加熱ロールの最後の対の間のギャップがシートの厚さを決める。カレンダリングの方法は当業者に公知であり、例えば、Bering, “SPIプラスチックス・エンジニアリング・ハンドブック”(ISBN 0-442-31799-9) Van Nostrand Reinhold, New York (1991)に詳しく記載されている。
熱成形はプラスチック材料をシート形態でその特別な加工温度に加熱し、熱く、かつ可撓性の材料を機械手段又は空気手段により金型の輪郭に対して成形する方法である。金型の形状に保持され、冷却される場合、プラスチックは金型の形状及び詳細を保持する。熱成形の方法は当業者に公知であり、例えば、Throne, “熱成形”(ISBN 0-02-947610-0) Hanser Publications, New York (1987)に詳しく記載されている。
発泡加工中に、その形状を保持する必要がある構造が発泡剤の使用により溶融ポリマーから発生される。米国特許第4,323,528号(これは参考として本明細書に明らかに含まれる)は、蓄積押出方法を使用するポリオレフィンフォームの製造に関する。その方法は、1)熱可塑性材料及び発泡剤を混合してポリマーゲルを生成し、2)ゲルを混合物を発泡させない温度及び圧力に維持された保持ゾーンに押出し(その保持ゾーンはゲルが発泡する低圧のゾーンに開いているオリフィスを形成するダイ及びダイオリフィスを閉じる開放可能なゲートを有する)、3)ゲートを周期的に開放し、4)機械圧力を移動可能なラムによりゲルに実質的に同時に適用してそれを保持ゾーンからダイオリフィスを通って低圧のゾーンに排出し、そして5)排出されたゲルを膨張させてフォームを形成することを含む。発泡加工の方法は当業者に公知であり、例えば、Frisch, “プラスチックフォーム”(ISBN 0-82-471218-8) Marcel Dekker, New York (1972)に詳しく記載されている。
ブロー成形中に、空気圧が溶融ポリマーを中空形状に膨張させるのに使用される。この方法の原理上の利点は二つ以上の別々に成形された部分を結合することを必要としないで中空形状を生じるその能力である。ブロー成形の方法は当業者に公知であり、例えば、Rosato, “ブロー成形ハンドブック”(ISBN 0-19-520761-0) Hanser Publications, New York (1989)に詳しく記載されている。
【0024】
本発明により製造し得る物品として、自動車内装部品、例えば、装置パネルスキン及びドアーパネルスキン;ビルディング材料、例えば、熱絶縁及び音波絶縁;包装材料;電気材料及び電子材料;並びに不織布及び繊維が挙げられる。
ポリマーの溶融強度はここではゴットフェルトTMレオテンズ・メルト・テンション装置モデル71.97により測定され、これはポリマー溶融ストランドを一定の加速でキャピラリーダイから引っ張るのに必要とされる力(単位:センチ-ニュートン(cN))を測定する。この試験において、キャピラリーダイから垂直下方に押出されたポリマー溶融ストランドがロール(その速度は一定の加速度で増大する)を回転させることにより延伸された。延伸されるポリマー溶融物は典型的には一軸延長を受ける。溶融強度パラメーターは良く特定されたレオロジー特性を示さない。何とならば、歪、又は温度のいずれもが延伸されるポリマー溶融物中で一様ではなかったからである。しかしながら、その試験は異なるポリマーの延伸挙動の有意な比較を得るのに有益である。測定される力はロール速度が増大されるにつれて増大し、次いでストランドが破断するまで一般に一定に留まる。溶融強度試験は58秒-1の壁せん断速度で、少なくとも180℃の溶融温度で、1.2mm/秒2の一定加速で直径2mmのダイ中のポリマー溶融物のピストン押出により行なわれた。
部分硬化されたエチレン性エラストマーのゲル含量を測定するために、ソクスレー抽出技術が抽出可能物の量を測定するのに使用される。その装置は500mlの洋ナシ形フラスコ、ソクスレー装置及びディムロス冷却器を含む。約1gのサンプルが非常に薄いフィルムに圧縮され、次いで約0.5cm2〜1cm2の片に切断され、抽出円筒濾紙に運ばれ、ソクスレー装置に取り付けられる。抽出が300mlのキシレンで行なわれる。フラスコ中のキシレンが140℃の温度にセットされた電圧コントローラーに接続された加熱マントルで加熱される。約12時間還流した後、キシレンが少なくとも12時間にわたって120℃の乾燥空気により真空オーブン中で除去される。続いて、フラスコ中の残渣の重量が測定される。架橋の量が架橋されたエラストマー材料の合計量により割られたキシレン不溶性ポリマー材料の量−不溶性繊維から計算されたゲル含量の%として表される。
【0025】
ポリマーレオロジー挙動の改良がアルファ・テクノロジーズにより製造されたRPA2000装置によるせん断粘度試験により示される。RPA2000は下部キャビティに適用される両円錐キャビティ強制角度変位及び上部キャビティのトルク及び変位を測定する変換器を利用する。その装置は、回転歪及び周波数が試験中にプログラム可能な変数である以外は、ASTM D-5289又はASTM D-6204に記載された装置に非常に似ている。試験キャビティはエッジ滑りを防止するためのシールされた試験キャビティ及び両円錐ダイを備えた、平行プレートレオメーターに非常に似ている。キャビティサイズは4.5cm3の体積で直径約35mmである。サンプルが190℃に加熱されて42%の適用歪及び1Hz周波数で材料を充分に溶融し、次いで固化点付近で可変の周波数及び歪試験のために160℃に冷却された。この試験条件はプロピレン樹脂の融点の丁度上で熱成形の方法を模擬するために選ばれた。また、応力緩和が約5ミリ秒の期間にわたって適用された7°の初期変形(100%の歪)後に160℃の温度でこの装置で測定された。得られるトルクの減衰が60秒にわたって記録された。これらの試験からの試験結果が図1及び図2に示される。
本発明の改良された溶融強度の熱可塑性エラストマー組成物から形成された物品は工程中廃棄物又は消費後の廃棄物として充分にリサイクル可能であることが所望される。ポリオレフィンは再加工工程中に機械的性質を殆ど又は全く変化しないで容易にリサイクルし得る。これはポリ塩化ビニル(これはリサイクル中に容易に分解する)の場合にはそうではない。組成物のリサイクル可能性は7回までの2軸スクリュー押出機中の多くの押出通過により試験された。組成物の性質が夫々の押出通過後に試験されて改良された溶融強度の組成物がリサイクルし得ることを実証した。
逆に示されない限り、全ての重量%は全組成物の重量に対するものである。
逆に示されない限り、pphという表現は最終組成物中のポリマー100部当りの部数(重量基準)を意味する。
特に明記されない限り、本明細書に使用される“ムーニー粘度”は、125℃でせん断レオメーターを使用して、ML 1+4に従って測定された、ASTM D-1646(参考として本明細書に含まれる)に従って測定された粘度を意味する。
本明細書に使用される“約”という用語は、数字付近の両数字を一般に表すと理解されるべきである。更に、本明細書中の全ての数値範囲はその範囲内の整数の夫々1/10を含むと理解されるべきである。
本明細書に引用された特許及びその他の刊行物の全てがそれらの言及により本明細書に含まれる。
本発明が以下の実施例により更に説明される。
【実施例】
【0026】
本発明のブレンドを混合し、次いで厚さ約3.2mmのプラークに射出成形し、これからASTM D-412型Cダンベル標本をダイ切断し、次いで25mmのゲージ長さで500mm/分の試験速度で機械的性質について測定した。
下記の測定方法を実施例で使用した。
Figure 2005506403
【0027】
実施例に使用した材料
Figure 2005506403
【0028】
以下に表1に示された実施例を40の長さ対直径比(L/D)を有するライストリッツ34mm同時回転2軸スクリュー実験押出機モデルLSM30.34中で調製した。固体材料を第一供給口に添加し、一方、エキステンダーオイル(使用する場合)を硬化反応中に添加した。押出温度は205℃であり、押出機速度は200rpmであった。全ての実施例を約0.2pphの適当なプロセス安定剤及び熱安定剤、例えば、テトラキス〔メチレン(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート)〕メタンを用いて調製した。
表1に示された情報は異なる溶融流量を有する異なるポリプロピレンの使用だけでなく、異なるエラストマーの使用の間の対比を示す。変性組成物は加工するのに容易であった。何とならば、低濃度の過酸化物がポリプロピレン分解を最小にしたからである。それ故、ポリプロピレンの溶融強度はエラストマー相とともに、ブレンドの総合の溶融強度に寄与した。これは、実施例2のゲル含量(エラストマー架橋の量を測定する)が実施例1のそれよりも7%高いが、実施例1の溶融強度が実施例2よりもほぼ17%高いという事実により説明される。2種のサンプル間の唯一の相違は使用されるポリプロピレンの型である。性質又はゲル含量の有意な相違が異なるエラストマーについて見られない。
【0029】
変性ブレンドの溶融強度対変性前のブレンドの溶融強度の比は2より大きい。溶融強度の比は実施例の溶融強度を相当する対照サンプルの溶融強度により割ることにより計算される。モジュラス、引張強度、及び伸びに関する測定は本発明の変性がブレンドの物理的性質に悪影響しないことを示す。対照3はラジカル濃度を非常に低いレベルに保つことがポリプロピレン分岐に重要であることを説明する。何とならば、高いラジカル濃度はエラストマーの架橋だけでなく、ポリプロピレンの分解に有利であるからである。また、対照3はエラストマー架橋それ自体がこのサンプル中の架橋ゲルの高い値にもかかわらず全溶融強度を増大するのに充分ではなかったことを説明する。
図1は溶融状態で160℃の温度で可変の歪及び周波数により得られる一定せん断速度(約14秒-1)で測定された、実施例2及び対照2に関する、相内せん断モジュラス(G')、又は貯蔵モジュラスの関数としての機械的損失因子(tanδ)のグラフ表示である。貯蔵モジュラスは増大する歪とともに低下するが、変性材料ではなおさらである。図1は本発明の変性が、特に増大する歪とともにサンプルの弾性を改良することを説明する。弾性のこのような改良は高い応力又は歪レベルが見られる場合に材料の改良された加工特性、例えば、プロフィール又はシート押出、高速カレンダリング中の低下された垂れ、又は熱可塑性シートの熱成形中の低下された垂れ及び改良された延伸に言い換えられる。
図2はRPA-2000装置で測定された、本発明により示される応力緩和のグラフ表示である。溶融状態で160℃で100%の歪までせん断された材料のスラブに関するトルクを記録することにより測定を行なった。せん断モジュラスは測定されたトルクに比例する。本発明は応力緩和の速度を低下し、プラトーせん断モジュラスを増大した。
図3は200℃で測定された、ゴットフェルトTMレオテンズ・メルト・テンション装置モデル71.97上の回転ロールに関するホイール速度の関数としての実施例1-2及び対照1-2の引張力のグラフ表示である。本発明は材料の溶融ストランドを伸ばすのに必要とされる力を増大する。試験条件は本明細書に記載された条件である。
【0030】
【表1】
Figure 2005506403
【0031】
1溶融強度を200℃で測定した。
表2は本発明が変性前のブレンドの初期溶融強度にかかわらずベースオレフィンTPEに使用し得ることを示す。溶融強度が本発明の変性により1.5倍以上に改良された。
【0032】
【表2】
Figure 2005506403
【0033】
1溶融強度を180℃で測定した。
表3は本発明の好適な多官能性モノマーを示す。結果はまたゲル含量及び溶融流量の両方が総合の溶融強度の改良を得るために最適化されることが必要であることを示す。更に、対照8中の過酸化物の存在がエラストマー架橋を開始することができず、低レベルの過酸化物が不十分であったことを示す。過酸化物は多官能性モノマーの促進剤としてのみ作用し、本発明においてエラストマー架橋の開始剤として作用しないと考えられた。
【0034】
【表3】
Figure 2005506403
【0035】
1溶融強度を200℃で測定した。
リサイクル押出試験の結果を表4に示す。実施例1サンプルをポリプロピレン/エラストマー混合に通常使用される高せん断スクリューデザインを有する34mmの同時回転2軸スクリュー押出機で試験した。メルトフローインデックスを230℃/10kgで試験し、キャピラリー粘度を20x1mmのL/Dで190℃で試験した。
【0036】
【表4】
Figure 2005506403
【0037】
本発明は本明細書に示され、記載された正確な形態に限定されるべきではないことが理解されるべきである。それ故、本明細書に示された開示から当業者により、又はそれからのルーチン実験により容易に得られる全ての適当な改良は、特許請求の範囲により特定された本発明の精神及び範囲内にあると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】溶融状態で160℃の温度で可変の歪及び周波数により得られた一定のせん断速度(約14秒-1)で測定された、実施例2及び対照2に関する、相内せん断モジュラス(G')、又は貯蔵モジュラスの関数としての機械的損失因子(tanδ)のグラフ表示を示す。
【図2】RPA-2000装置で測定された、本発明により示される応力緩和のグラフ表示である。
【図3】200℃で測定された、ゴットフェルトTMレオテンズ・メルト・テンション装置モデル71.97上の回転ロールに関するホイール速度の関数としての実施例1-2及び対照1-2の引張力のグラフ表示である。

Claims (18)

  1. プロピレン樹脂、エチレン性エラストマー、スチレンエラストマー、又はその両方を含むエラストマー成分、及び少なくとも3個のアクリレート基を含む多官能性アクリルモノマーの変性ブレンド、又はこれらの反応生成物を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、そのエラストマー成分がプロピレン樹脂の量より大きい量(重量基準)で存在し、かつ(a)プロピレン樹脂が少なくとも部分的に分岐され、(b)そのエラストマー成分が少なくとも約25%のゲル含量まで少なくとも部分的に架橋され、又は(a)かつ(b)であり、変性ブレンドが
    少なくとも約180℃の温度で測定して約1.5〜15の変性ブレンドの溶融強度対分岐されていないプロピレン樹脂と架橋されていないエラストマー成分との未変性ブレンドの溶融強度の比;
    2.16kgの負荷のもとに230℃で測定して約1dg/分以下の溶融流量;
    10kgの負荷のもとに230℃で測定して約5dg/分以下の溶融流量;及び
    約95以下のショアーA又は約45以下のショアーDの硬度
    を有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 変性ブレンドの溶融強度対変性前のブレンドの溶融強度の比が少なくとも約180℃の温度で測定して約1.6〜12である、請求項1記載の組成物。
  3. プロピレン樹脂、エラストマー成分、及び多官能性アクリルモノマーの反応が約200℃〜250℃の温度で熱活性化により開始される、請求項1記載の組成物。
  4. プロピレン樹脂、エラストマー成分、及び多官能性アクリルモノマーの反応が約0.3pph以下の量で存在する遊離基開始剤により開始される、請求項1記載の組成物。
  5. 遊離基開始剤が120℃で約1時間より大きい分解半減期を有する、請求項4記載の組成物。
  6. 変性ブレンドが約5重量%から50重量%以下までのプロピレン樹脂及び50重量%より大きく約95重量%までのエラストマー成分を含む、請求項1記載の組成物。
  7. 変性ブレンドが約15重量%から48重量%までのプロピレン樹脂及び約52重量%から85重量%までのエチレン性モノマーを含む、請求項1記載の組成物。
  8. プロピレン樹脂が少なくとも約60モル%のプロピレンモノマーを含み、かつエラストマー成分が少なくとも60モル%のエチレンを含む、請求項1記載の組成物。
  9. エラストマー成分が少なくとも約15のムーニー粘度、約80,000より大きい分子量、及び約1.5より大きい多分散性を有する、請求項1記載の組成物。
  10. エラストマー成分が0.94g/cm3以下の密度を有する、請求項1記載の組成物。
  11. 多官能性アクリルモノマーがポリマーの約0.1pph〜5pphの量で存在し、かつ7個以下のアクリレート基を有する、請求項1記載の組成物。
  12. 多官能性アクリルモノマーがトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、エトキシトリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビストリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシペンタエリスリトールトリアクリレート、又はこれらの組み合わせを含む、請求項4記載の組成物。
  13. プロピレン樹脂がプロピレンのホモポリマー又はプロピレンとC2-C20α-オレフィン、不飽和有機酸及びそれらの誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン並びに非共役脂肪族及び単環式のジオレフィン、環内ブリッジを有する脂環式ジオレフィン、共役脂肪族ジオレフィン、並びにこれらの組み合わせを含む少なくとも一種のモノマーのコポリマーを含み、かつ
    エラストマー成分がエチレンとC3-C20α-オレフィン、不飽和有機酸及びそれらの誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン並びに非共役脂肪族及び単環式のジオレフィン、環内ブリッジを有する脂環式ジオレフィン並びに共役脂肪族ジオレフィンを含む少なくとも一種のモノマーのコポリマー又は少なくとも60モル%のエチレン、C3-C20α-オレフィン、非共役ジエンモノマーのターポリマー、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1記載の組成物。
  14. プロピレン樹脂、エラストマー成分、及び多官能性アクリルモノマーを溶融ブレンドするとともに夫々の反応を熱活性化又は遊離基開始剤の少なくとも一つで開始する方法により調製された請求項1記載の組成物。
  15. 押出、熱成形、ブロー成形、発泡加工、又はカレンダリングにより形成される、請求項1記載の組成物を含む物品。
  16. 自動車部品の形態の請求項15記載の物品。
  17. 組成物が約25〜45重量%のプロピレン樹脂、約58〜78重量%の全エラストマー成分、過酸化物、トリアクリレート、及びパラフィンオイルを含む、請求項1記載の組成物。
  18. 任意の遊離基開始剤の存在下で少なくとも部分的に分岐されているプロピレン樹脂、少なくとも部分的に架橋されているエラストマー成分、及び多官能性アクリルモノマーを合わせてポリマー混合物を生成し、
    そのポリマー混合物をプロピレン樹脂の融点より上かつ約180℃以下の温度で約5〜20秒にわたって溶融ブレンドし、そして
    そのポリマー混合物を約160℃〜250℃の温度で少なくとも約10秒〜100秒にわたって混合して
    少なくとも約180℃の温度で測定して約1.5〜15の変性ブレンドの溶融強度対分岐されていないプロピレン樹脂と架橋されていないエラストマー成分との未変性ブレンドの溶融強度の比;
    2.16kgの負荷のもとに230℃で測定して約1dg/分以下の溶融流量;
    10kgの負荷のもとに230℃で測定して約5dg/分以下の溶融流量;及び
    約95以下のショアーA又は約45以下のショアーDの硬度
    を有する変性ポリマーブレンドを得ることを特徴とする組成物の調製方法。
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