JP2007501206A - 新規のγ−セクレターゼ阻害剤 - Google Patents

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Abstract

式Iの化合物は、γ−セクレターゼによるAPPのプロセッシングを阻害する。よって、アルツハイマー病の治療または予防に有用である。

Description

本発明は、新規化合物類とそれらの塩類、それらを含む医薬組成物、それらの製法および人体の治療におけるそれらの使用に関する。特に本発明は、γ−セクレターゼによるAPPのプロセッシングを阻害し、よってアルツハイマー病の治療または予防に有用である、新規のスルホンアミドとスルファミドの誘導体に関する。
アルツハイマー病(AD)は痴呆症の中で最もよく見られる形態である。主に高齢者の病気であり、罹患している人は65歳を超える人口の10%にまで達するが、ADは遺伝的疾病素質を持つ相当数のそれより若い患者も冒している。これは神経変性疾患であり、臨床的には、進行性の記憶の低下と認知機能の喪失を特徴とし、病理学的には、患者の皮質領域およびこれに付随する脳の領域において、細胞外に蛋白斑が沈着するのを特徴とする。これらの斑は主にβ−アミロイドペプチド(Aβ)の線維状の凝集体を含む。アミロイド前駆体蛋白質(APP)のプロセッシングによるAβの形成において、推定上のγ−セクレターゼを含むセクレターゼ類の役割は、文献に詳しく記載されており、例えばWO01/70677において総説されている。
細胞ベースの分析法で測定したとき、γ−セクレターゼに対する阻害活性を示す化合物の文献での報告は比較的少ない。これらはWO01/70677において総説されている。その当該化合物の多くはペプチドまたはペプチド誘導体である。
WO01/70677ではスルホンアミドで、WO02/36555ではスルファミドでそれぞれ置換した架橋ビシクロアルキル誘導体が開示されており、これらはアルツハイマー病の治療に有用であるとされているが、本発明による化合物は開示または示唆されていない。
本発明は、推定上のγ−セクレターゼによるAPPのプロセッシングに関して特に強い阻害作用を示し、よってADの治療または予防に有用である、新規の架橋ビシクロアルキルのスルホンアミドとスルファミド誘導体とを提供する。
本発明によれば、
Figure 2007501206
式中、nは0または1であり、
Xは、置換基としてAr基を有し、かつnが1の場合には置換基としてR基も有する、5または6員環の複素芳香環を形成し、
は、3個以下のハロゲン原子で置換されていてもよい1〜5個の炭素原子からなる炭化水素基を表し、
Arは、フェニルまたは6員環ヘテロアリールを表し、そのいずれも、ハロゲン、CF、CHF、CHF、NO、CN、OCF、C1〜6アルキルおよびC1〜6アルコキシから独立に選択された0〜3個の置換基を有し、
Yは、結合またはNRを表し、
は、Hを表すか、またはYがNRを表す場合には、RおよびRは一緒になって−CH−を表してもよく、
は、3個以下のハロゲン原子で置換されていてもよい1〜10個の炭素原子からなる炭化水素基を表すか、または、ハロゲン、CF、CHF、CHF、NO、CN、OCF、C1〜6アルキルおよびC1〜6アルコキシから独立に選択された3個以下の置換基を有していてもよい、5もしくは6個の環原子からなるヘテロアリールを表すか、あるいはYがNRを表す場合には、RおよびRは一緒になって、ハロゲン、CF、CHF、CHF、NO、CN、OCF、C1〜6アルキルおよびC1〜6アルコキシから独立に選択された3個以下の置換基を有していてもよい、6員以下からなる複素環を形成してもよく、
は、HもしくはC1〜4アルキルを表すか、またはRと共に−CH−を表すか、またはRと共に、上記定義の複素環を形成し、かつ、
は、ハロゲンまたはC1〜4アルキルを表す
式Iの化合物、
あるいは、その薬学的に許容できる塩を提供する。
式Iにおいて、R基と、XおよびArを含むビニル基部分とは、環の二重結合の両端にそれぞれ結合している。この結果として、式Iの化合物には式IaおよびIbで表される2つのエナンチオマー形態が存在することは、当分野の技術者には明らかであろう。
Figure 2007501206
式中、X、Y、Ar、およびR〜Rは、前述と同じ意味を有する。
強調すべきことは、本発明は、式Iによる各化合物に対し両方のエナンチオマー形態を含み、ホモキラルな化合物でも、または任意の割合のエナンチオマー混合物でも含むことである。
式Iまたはその置換基において改変が複数回生じる場合には、他に特に規定がなければ、その改変の個々の事例は相互に独立したものである。
本明細書において使用する場合、「炭化水素基」という表現は、単に炭素と水素原子からなる基を指す。かかる基は、直鎖状、枝分かれ状または環状の構造を、単独に、または指示された炭素原子の最大数に適合する任意の組合せで含んでもよく、指示された炭素原子の最大数が許せば、飽和または芳香族を含む不飽和であってもよい。
本明細書において使用する場合、「C1〜Xアルキル」(式中、Xは2以上の整数である)という表現は、炭素原子の組成数が1〜Xの範囲にある、直鎖状および枝分かれ状のアルキル基を指す。特にアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルである。「C2〜6アルケニル」、「ヒドロキシC1〜6アルキル」、「ヘテロアリールC1〜6アルキル」、「C2〜6アルキニル」および「C1〜6アルコキシ」などの派生表現は、同様に解釈すべきである。かかる基における炭素原子数は6個以下であることが最も適当である。
本明細書において使用する場合、「C3〜6シクロアルキル」という表現は、3〜6個の環原子を含む単環式非芳香族炭化水素環系を指す。その例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘキセニルが含まれる。
本明細書において使用する場合、「シクロアルキルアルキル」という表現は、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルなどの基を含む。
本明細書において使用する場合、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含み、このうちフッ素と塩素が好ましい。
医薬用には、式Iの化合物は薬学的に許容できる塩の形であってもよい。しかしながら、他の塩は、式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩の合成に有用である可能性がある。本発明の化合物の薬学的に許容できる適当な塩には、酸付加塩が含まれ、これは例えば、本発明によれば、該化合物の溶液と薬学的に許容できる酸の溶液とを混合することにより形成され得る。かかる酸は塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸またはリン酸などである。また、本発明の化合物が酸性部分を担う場合には、薬学的に許容できる塩は、前記酸性部分を適当な塩基で中和することにより形成され得る。こうして形成された薬学的に許容できる塩の例には、ナトリウム塩またはカリウム塩などのアルカリ金属塩;アルミニウム塩;カルシウム塩またはマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアミン塩(ピリジニウム塩を含む)および第4級アンモニウム塩などの適当な有機塩基と共に形成される塩が含まれる。
本発明によれば、該化合物が少なくとも1個の不斉中心を持つ場合には、結果的にエナンチオマーとして存在し得る。本発明によれば、該化合物が2個以上の不斉中心を持つ場合には、さらにジアステレオ異性体として存在し得る。かかる異性体およびいずれの割合であろうとその混合物はすべて、本発明の範囲内に含まれるということが理解すべきである。
式Iの化合物において、Xは、置換基としてAr基を有し、かつ場合によって置換基としてR基を有する、5または6員環の複素芳香環を形成する。Xによって形成された5員環は、式Iに示された窒素原子の他にO、NおよびSから選択された少なくとも1個のヘテロ原子を含むことが好ましい。適当な5員環は、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールを含み、このうちピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾールおよび1,2,4−トリアゾールが好ましい。適当な6員環は、ピリジン、ピリミジンおよびピラジンを含み、このうちピリジンが好ましい。
任意の置換基Rは、3個以下のハロゲン原子で置換されていてもよい1〜5個の炭素原子からなる炭化水素基であり、合計最大5個までの炭素原子からなる、飽和または不飽和の、環式または非環式の炭化水素残基またはその結合物を含み得る。Rで表された炭化水素基は、置換されていないのが好ましく、または、3個以下のフッ素原子で置換されている。その例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、シクロプロピル、シクロプロピルメチルおよびアリルが含まれる。好ましい例には、メチル、エチルおよび2,2,2−トリフルオロエチルが含まれる。最も好ましくは、Rはメチルを表す。原子価の制約が許せば、Rは、環の炭素原子または環の窒素原子に結合されていてもよく、好ましくはないが、式Iに示された窒素原子に結合されていることも含まれる。
Arは、フェニルまたは6員環ヘテロアリールを表し、そのいずれも、ハロゲン、CF、CHF、CHF、NO、CN、OCF、C1〜6アルキルおよびC1〜6アルコキシから独立に選択された0〜3個の置換基を有する。Arによって表された適当な6員環ヘテロアリール基の例には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルおよびトリアジニル含まれ、このうちピリジルが好ましい例である。フェニルまたはヘテロアリール環は0〜2個の置換基を有するのが好ましい。好ましい置換基には、ハロゲン(特に、塩素およびフッ素)、CN、C1〜6アルキル(特に、メチル)、C1〜6アルコキシ(特に、メトキシ)、OCFならびにCFが含まれる。2個以上の置換基が存在する場合、このうち1個以下の置換基は、ハロゲンまたはアルキル以外であることが好ましい。Arによって表された基の実施例には、フェニル、モノハロフェニル、ジハロフェニル、トリハロフェニル、シアノフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、トリフルオロメトキシフェニル、ピリジル、モノハロピリジルおよびトリフルオロメチルピリジルが含まれ、「ハロ」はフルオロまたはクロロを指す。Arに対し特別な価値を持つにふさわしいものには、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、4−シアノフェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−(トリフルオロメチル)フェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピラジン−2−イル、5−メチルピリジン−2−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、5−クロロピリジン−2−イル、5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルおよび6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イルが含まれる。好ましい例には、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イルおよびピリジン−4−イルが含まれる。
特に好ましい実施形態では、Arは、4−フルオロフェニルを表す。
Arは、1個の環炭素または環窒素に結合していてもよく、Xによって形成された環と、分子の残りの部分とをつなぐ二重結合に対し、1,3−の関係にあることが好ましい。
Xによって形成されたヘテロアリール基の好ましい例には、5−アリール−1−メチルピラゾール−3−イル、5−アリールオキサゾール−2−イル、4−アリールピリジン−2−イル、1−アリールイミダゾール−4−イルおよび1−アリール−[1,2,4]トリアゾール−3−イルが含まれ、「アリール」は上で指示された定義および好ましい特定物を有するAr基を指す。特に好ましい例は、5−(4−フルオロフェニル)−1−メチルピラゾール−3−イルである。
は、ハロゲン(特にCl、BrもしくはI)またはメチル、エチル、イソプロピル、n−プロピルもしくはn−ブチルなどのC1〜4アルキルを表す。Rは、Clまたはメチルを表すことが好ましい。特別な実施形態では、RはClを表す。
Yは、結合またはNRを表す。YがNRを表す場合には、場合によってRはRと結合し、−CH−基を形成する。そうでない場合には、RはHを表す。同様にRとRが結合する場合、結果として式IIのスピロ結合した環状スルファミドとなる。
Figure 2007501206
式中、n、X、R、R、RおよびArは、前述と同じ定義および好ましい特定物を有する。
は、既に定義したように、置換されていてもよい炭化水素基を表す。Rによって表された適当な炭化水素基は、3個以下のハロゲン置換基を有していてもよいアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、フェニルおよびベンジル基を含み、好ましいハロゲン置換基はフッ素または塩素であり、特にフッ素が好ましい。前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルおよびアルケニル基は、主として、6個以下の炭素原子を含む。Rで表された炭化水素およびフッ素化炭化水素の例には、4−フルオロフェニル、ベンジル、n−プロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ブチル、イソプロピル、t−ブチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、アリル、2−メチルプロペン−3−イル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロプロピルメチルが含まれる。
によって表されたヘテロアリール基は、5員環または6員環のどちらか一方であり、既に定義したように、置換されていてもよい。好ましい5員環ヘテロアリール基は、チエニル、チアチアゾリルおよびイソチアゾリルなどの硫黄原子が入っているものを含む。好ましい6員環ヘテロアリール基は、ピリジル、特に3−ピリジルを含む。好ましい置換基には、ハロゲン(特に、塩素およびフッ素)、CFならびにアルキル(メチルなど)が含まれる。2個以上の置換基が存在する場合、このうち1個以下の置換基は、ハロゲンまたはアルキル以外であることが好ましい。好ましいヘテロアリール基は、置換されていないか、またはハロゲンでの一置換体である。
が、置換されていてもよいフェニルまたはヘテロアリール基を表す場合には、Yは結合であることが好ましい。
YがNRを表す場合には、RはRと結合し、既に定義したように、置換されていてもよい6員環以下の複素環を形成してもよい。前記環は、RとRとが双方共に結合している窒素原子の他に、O、NおよびSから選択された多くとも1個のヘテロ原子を含むことが好ましい。適当な環には、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルおよびチオモルホリニルが含まれる。好ましい置換基には、CF、ハロゲン(特に、塩素およびフッ素)ならびにメチルなどのアルキルが含まれる。2個以上の置換基が存在する場合、このうち1個以下の置換基はハロゲンまたはアルキル以外であることが好ましい。
また、RはHを表すか、またはメチルなどのC1〜4アルキルを表してもよい。RはHを表すか、またはRもしくはRと共に環を形成するのが好ましい。
式Iの化合物の1つのサブセットにおいて、Yは結合であり、Rは、3個以下のフッ素もしくは塩素の置換基を有していてもよい6個以下の炭素原子からなる炭化水素であるか、または前記のように置換されていてもよい、5もしくは6員環ヘテロアリールである。このサブセット内で、Rに適した特定物には、メチル、n−ブチル、4−フルオロフェニル、2−チエニル、5−クロロ−2−チエニル、5−イソチアゾリルおよび6−クロロ−3−ピリジルが含まれる。Rに好ましい特定物には、6−クロロ−3−ピリジルが含まれる。
式Iの化合物の第2サブセットにおいて、YはNHであり、Rは、3個以下のフッ素原子で置換されていてもよい6個以下の炭素原子からなるアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表す。このサブセット内で、Rに適した特定物には、n−プロピル、n−ブチル、2−メチルプロペン−3−イル、シクロブチルおよび2,2,2−トリフルオロエチルが含まれる。
式Iの化合物の第3サブセットにおいて、YはNRを表し、RとRとは前記のように、複素環、特にピロリジン環を形成する。
式Iの化合物の第4サブセットは、上式IIによって定義しており、式中Rは、3個以下のフッ素原子で置換されていてもよい6個以下の炭素原子からなるアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表す。このグループの中で、Rに適した特定物には、n−プロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ブチル、イソプロピル、t−ブチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、アリル、シクロブチルおよびシクロプロピルメチルが含まれ、特にアリル、シクロプロピルメチル、n−プロピル、n−ブチル、シクロブチルおよび2,2,2−トリフルオロエチルが含まれる。
本明細書で後出する実施例の項において、本発明による個々の化合物を例示する。
本発明の化合物はγ−セクレターゼの阻害剤として活性を有する。
本発明はまた、本発明のうち1つ以上の化合物と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物を提供する。これらの組成物は、経口、非経口、鼻腔内、舌下もしくは直腸投与、または吸入もしくは通気のための単位剤形、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、無菌注射用の溶液もしくは懸濁液、定量噴霧式のエアゾール剤もしくは液体スプレー剤、点滴剤、アンプル剤、経皮貼付剤、自己注射用注射器または座剤などとするのが好ましい。通常、主な有効成分は、医薬用担体として、例えば、コーンスターチ、乳糖、庶糖、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムおよびリン酸二カルシウムなどの従来の錠剤調剤用成分、またはゴム糊、分散剤、懸濁剤もしくはソルビタンモノオレエート、ポリエチレングリコールなどの表面活性剤と、水などの他の医薬用希釈剤と共に混合し、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩を含む、均質な予備製剤組成物を形成する。これらの予備製剤組成物を均質であると言及する場合、有効成分が該組成物全体にわたって均一に分散されており、その結果、該組成物を同等の効果を有する、錠剤、丸剤およびカプセル剤などの単位剤形に、容易に再分割し得ることを意味する。この予備製剤組成物は、次いで、本発明の有効成分を0.1〜約500mg含む、上に記載された型の単位剤形に再分割される。典型的な単位剤形は、1〜100mg、例えば、1、2、5、10、25、50または100mgの有効成分を含む。該新規組成物の錠剤または丸剤は、コーティングすること、または別の方法で混合することが可能であり、作用が持続するという利点を得る剤形を作ることができる。例えば、錠剤または丸剤は内側と外側の投薬成分を含むことができ、外側の投薬成分は、内側の投薬成分の上に被覆を施した形で存在する。2つの成分は、腸溶性の層によって分離できる。この層は、胃中で崩壊するのを抑える働きをし、内側の成分が原形を保ったまま十二指腸中へ移行するのを可能にするか、または放出を遅延させるのを可能にする。かかる腸溶性の層または被覆剤には、種々の物質を用いることが可能であり、かかる物質には多くの重合酸、ならびにセラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの物質と重合酸との混合物が含まれる。
液体剤形において、本発明の新規化合物は、経口投与用または注射用に混合され得る。かかる液体剤形には、水溶液、液状またはゲル状薬剤を充填したカプセル剤、適当な芳香のあるシロップ剤、水溶性または油性の懸濁剤、および綿実油、ゴマ油、ココナッツ油またはピーナッツ油などの食用油を含んだ芳香のある乳剤が含まれ、その他にエリキシル剤および類似の医薬用賦形剤が含まれる。水溶性懸濁剤用の適当な分散剤または懸濁化剤には、トラガカント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルピロリドン)またはゼラチンなどの合成および天然の増粘剤が含まれる。
本発明はまた、人体の治療法に使用するための、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩を提供する。該治療は、β−アミロイドの沈着を伴う状態に対するものであることが好ましい。該状態は、アルツハイマー病などの、β−アミロイドの沈着を伴う神経疾患であることが好ましい。
本発明はさらに、アルツハイマー病の治療または予防用薬剤の製造において、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩の使用法を提供する。
その他に、アルツハイマー病に罹患しているか、またはその傾向が見られる患者の治療法を開示する。この治療法には、本発明による化合物またはその薬学的に許容できる塩の有効量を該患者に投与することが含まれる。
アルツハイマー病の治療または予防については、適当な投与濃度は約0.01〜250mg/kg/日、好ましくは約0.01〜100mg/kg/日、より好ましくは約0.05〜50mg/kg体重/日、および最も好ましい化合物については、約0.1〜10mg/kg体重/日である。該化合物は、1日1〜4回の処方で投与されてもよい。しかしながら、症例によってはこれらの限界を超えた投与量を用いることが可能である。
わかりやすくするために、式Iaの化合物を提供しながら、本発明の化合物に至る合成経路を示すことにする。しかし、当分野の技術者であれば明らかなように、記載された手順では本来、式IaおよびIbの化合物のラセミ混合物が得られる(残りの合成スキームにおいて使用する目的で、中間体のうちの1つをホモキラルな形で分離するために数工程を取る場合を除く。)。
式IIの化合物は、WO02/36555において開示された方法と類似の方法によって合成できる。しかしながら、好ましい経路には、アミンRNHと式(1a)のアジリジンとの反応が含まれる。
Figure 2007501206
式中、n、X、R、R、RおよびArは、前述と同じ意味を有する。該反応はDMSO中100℃、封管内で行うことができる。
別の方法として、式IIの化合物は、式(1b)のアジリジンをアミンRNH、次いで、NHSONHと共に連続して処理する方法により得ることができる。(1b)とアミンとの反応は、ヨウ化亜鉛存在下、ジクロロメタン還流により行い、かつ生じたジアミンとスルファミドとの反応は、ピリジン還流により行うことができる。
アジリジン(1a)はケトン(2)とMeNSONHとの縮合、および生じたスルフィミンとヨウ化トリメチルスルホキソニウムとの反応により合成できる。
Figure 2007501206
式中、n、X、R、RおよびArは、前述と同じ意味を有する。該縮合は、Ti(OEt)存在下、THF還流により行うことができるが、一方アジリジン(1)を作る反応は、水素化ナトリウム存在下、DMSO中室温で行う。
アジリジン(1b)は、MeNSONHの代わりにtBuSONHを用い、同様の方法で合成できる。
がHである式Iの化合物はR−Y−SOClと式(3)のアミンとの反応により合成できる。
Figure 2007501206
式中、R、Y、n、X、R、RおよびArは、前述と同じ意味を有する。反応は、ジクロロメタンなどの非プロトン性溶媒中、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で行うことができる。別の方法として、YがNRを表す場合には、WO02/36555に記載された方法で、アミン(3)は硫酸カテコールとRNHと共に、連続的に処理することができる。
アミン(3)は、上記のようにケトン(2)とtBuSONHとの縮合後、生じたスルフィンイミドと水素化ホウ素ナトリウムとの反応(例えば、メタノール溶液中0℃で)、次いで、生じたスルフィンアミドの加水分解(例えば、ジオキサンおよびメタノール中0℃で塩酸処理)により合成できる。
ケトン(2)は、強塩基存在下、アルデヒド(4)とホスホニウム塩(5)との反応、次いで環状ケタール基の加水分解により合成できる。
Figure 2007501206
式中、Halはハロゲン(Cl、BrまたはIが好ましい)を表し、n、X、Ar、RおよびRは、前述と同じ意味を有する。該反応は、THFなどの非プロトン性溶媒中0℃で、n−BuLi存在下で行うことができる。環状ケタールの加水分解は、THF中60℃で希塩酸処理により行うことができる。
がClであるアルデヒド(4)は、ケトン(6)をPOClおよびジメチルホルムアミド(DMF)と共に反応させることにより合成できる。
Figure 2007501206
通常、POClおよびDMFは、あらかじめジクロロメタン溶液中0℃で反応させておき、次いで、同溶媒中ケトンと共に還流させる。
がC1〜4アルキルである式(4)のアルデヒドは、相当する塩化物(4)(R=Cl)を、適当なアルキル銅誘導体と共にTHF中−78℃で処理することにより合成できる。該アルキル銅試薬は、相当するアルキルリチウムをCuIと共に0℃で、あらかじめ反応させておくことにより、その場で調製できる。
ケトン(6)は、本明細書に収められている実施例に記載するように、ビシクロ[4,2,1]ノナ−3−エン−9−オン(7)から、(i)環状ケタールの形成、(ii)ヒドロホウ素化、および(iii)生じたシクロアルカノールの酸化により得られる。
Figure 2007501206
式IIの化合物の合成について、他の戦略としては、ホスホニウム塩(5)とアルデヒド(8)との反応が挙げられ、
Figure 2007501206
式中、RおよびRは、前述と同じ意味を有する。該反応は、(5)と(4)との反応と同じ条件下で行う。化合物(8)は化合物(7)から得ることができるが、これは、ケトン(2)から式IIの化合物への変換に対して既に記載された方法で、そのケトン基を合成し、次いでヒドロホウ素化、酸化、ならびに(7)から(4)への変換に対して上記のようにPOClおよびDMFと共に処理することにより得られる。
ホスホニウム塩(5)はハロゲン化物(9)(a)をPhPと共に、例えばキシレン還流により得られ、一方ハロゲン化物(9)(a)は従来の経路により入手可能である。かかる1つの経路において、アルコール(9)(b)は、ジクロロメタン中、室温で塩化チオニルと共に処理する。アルコール(9)(b)は、アルデヒド(10)を例えばエタノール中、水素化ホウ素ナトリウムを用いて反応させることにより合成できる。
Figure 2007501206
式中、n、X、Hal、RおよびArは、前述と同じ意味を有する。実施例の項で示すように、アルデヒド(10)は、複素環の従来の合成法によって合成できる。ハロゲン化物(9)(a)への他の経路としては、メチル誘導体(9)(Z=H)の臭素化が挙げられる。
反応により、2つ以上の異性体が得られる場合には、生じた異性体の混合物を従来の手法により分離できることは、認識されているであろう。
本発明による化合物の上記合成方法により、立体異性体の混合物が生じる場合には、これらの異性体は、分離用クロマトグラフィーなどの従来の手法により分離できる。該新規化合物はラセミ体で合成され得るか、または個々のエナンチオマーをエナンチオ特異的合成反応もしくは分割のどちらかにより合成できる。該新規化合物は、例えば、キラルHPLCなどの標準手法によるか、またはジアステレオマー対の形成により、そのエナンチオマー成分に分割することができる。かかるジアステレオマー対の形成は、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸および/またはジ−p−トルオイル−L−酒石酸などの光学活性な酸を用いて塩を形成した後、分別結晶ならびに遊離塩基の再形成により行うことができる。該新規化合物は、ジアステレオマーのエステルまたはアミドの形成後、クロマトグラフ分離およびキラル補助基の除去により分割することもできる。別の方法として、関心対象の該化合物のラセミ体合成の前駆体に関しては、かかる手法を行ってもよい。
上記合成スキームで使用された出発物質および試薬は、市販されていない場合には、従来の手法で合成できる。
上記合成手順のいずれの間にも、いずれの分子に関しても、感度もしくは反応性が高い基を保護することが必要および/または好ましい可能性がある。このことは、Protective Groups in Organic Chemistry、ed.J.F.W.McOmie、Plenum Press、1973およびT.W.Greene & P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、1999に記載されたような、従来の保護基を用いて達成できる。該保護基は、次の都合のよい段階で、該技術(the art)から知られている方法を用いて取り外すことができる。このプロトコールの例として、化合物(8)およびその前駆体において、スルファミドのNH基をp−メトキシベンジルクロリドと共にアルキル化し、残りの合成工程を行った後に、保護基のp−メトキシベンジル基を(例えばトリフルオロ酢酸で処理することにより)取り外すことは好都合である。
本発明の化合物の活性濃度を測定するのに用いることができる検定法は、WO0l/70677に記載されている。かかる活性の測定に好ましい検定法は、WO03/093252に記載されている。
その他の検定法は、Biochemistry、2000、39(30)、8698〜8704に記載されている。
また、J.Neuroscience Methods、2000、102、61〜68も参照のこと。
上記検定法により測定したところ、本発明の化合物は、予想以上に高い親和力を示す。従って、以下の実施例における化合物はすべて、上記検定法の少なくとも1つの手法において、ED50が100nM未満、通常は10nM未満、および頻繁には1nM未満である。一般的に、該化合物はまた、経口投与による生物学的利用能、および/または脳への浸透性に優れており、かつ有害な副作用を引き起こす可能性のある、望ましくない生物学的相互作用は、ほとんど示さない。
以下の実施例により、本発明を説明する。
(実施例)
中間体A
Figure 2007501206
工程1
5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシアルデヒドジメチルアセタール
Figure 2007501206
リチウムジイソプロピルアミド(1.8MのTHF溶液、160mL、0.29mol)に、−78℃で4−フルオロアセトフェノナ−(17.6mL、0.145mol)のTHF(150mL)溶液を滴下した。反応物を−78℃で1時間攪拌した後、メチルジメトキシアセテート(17.7mL、0.145mol)のTHF(150mL)溶液を加えた。反応物を25℃に暖め、16時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOH(250mL)に溶かし、酢酸(17mL、0.3mol)、メチルヒドラジン(8mL)を順に加え、反応物を加熱して2時間還流させた。エタノールを減圧下で除去し、残渣をジクロロメタンで抽出し(3回)、有機層を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出してその異性体(極性の小さいもの)と共に目的の化合物(極性の大きい異性体)を得た。9g H NMR(360,CDCl)δ7.38(m,2H)、7.14(m,2H)、6.34(s,1H)、5.48(s,1H)、3.85(s,3H)、3.43(s,6H)。
工程2
5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシアルデヒド
Figure 2007501206
工程1で得られた化合物(9g)をトリフルオロ酢酸(30mL)と水(30mL)で処理した。トリフルオロ酢酸を減圧下で除去し、反応混合物を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム溶液との間で分配抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し(2回)、次いで飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、得られた黄色油状物を、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させて目的の化合物を得た。4.6g H NMR(360,CDCl)δ9.97(s,1H)、7.38(m,2H)、7.20(m,2H)、6.80(s,1H)、3.95(s,3H)。
工程3
[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]−メチルトリフェニルホスホニウムクロリド
工程2で得られたアルデヒド(2.3g、11mmol)をエタノールに溶かし、水素化ホウ素ナトリウム(0.832g、22mmol)を加え、反応物を25℃で1時間攪拌した。反応物を塩化アンモニウム溶液でクエンチし、エタノールを減圧下で除去し、水層を酢酸エチル中に抽出し(2回)、飽和食塩水で洗浄した後、濃縮して黄色油状物を得た。粗アルコールをジクロロメタン(20mL)に溶かし、塩化チオニル(1.6mL、22mmol)を加え、反応物を25℃で1時間攪拌した。水を加え、生成物をジクロロメタン中に抽出し(2回)、MgSOで乾燥させ濃縮し、トルエンと共沸させて固体を得た。得られた固体をキシレンに(50mL)に溶かし、トリフェニルホスフィン(2.62g、10mmol)を加え、反応物を加熱して16時間還流させた。形成された固体を濾過し、キシレンで洗浄した。濾液を加熱してさらに16時間還流させ、形成された固体を濾過し、キシレンで洗浄した。固体を合わせ、2.15gの目的の化合物を得た。H NMR(360,CDCl)δ7.84(m,6H)、7.7(m,3H)、7.64(m,6H)、7.22(m,2H)、7.07(m,2H)、6.38(d,J=1.7Hz,1H)、5.50(d,J=13.84,2H)、3.65(s,3H)。
中間体B
Figure 2007501206
工程1
5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール−2−カルボアルデヒド
5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール(0.82g、5.03mmol)のTHF(10mL)溶液を攪拌し、これに、−78℃でnBuLi溶液(ヘキサン中1.6M、3.45mL、5.53mmol)を滴下した(Organic Letters(2001)、(3)2、271〜273)。混合物を−78℃で30分間攪拌し、次いでDMF(0.43ml、5.53mmol)でクエンチした。徐々に室温に暖め、さらに30分間攪拌し、EtO(30ml)で希釈し、次いで1N HClで中和した。有機層を分離し、飽和食塩水(20ml)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにかけ、DCMで溶出することにより精製し、5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール−2−カルボアルデヒド(0.58g、60%)を得た。δ(360MHz,CDCl)7.18(2H,t,J 8.6)、7.58(1H,s)、7.77〜7.81(2H,m)、9.76(1H,s);m/z(ES)192(MH)。
工程2
[5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール−2−イル]メタノール
NaBH(138mg、3.6mmol)を、5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール−2−カルボアルデヒド(0.58g、3.03mmol)のメタノール(10mL)溶液に加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、次いで水(50ml)中に注ぎ、DCM(30ml)で抽出し、飽和食塩水(20ml)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して460mg(79%)の目的の化合物を得た。δ(360MHz,CDCl)2.57(1H,m)、4.79(2H,d,J 5.5)7.12(2H,t,J 8.5)、7.24(1H,s)、7.60〜7.64(2H,m);m/z(ES)194(MH)。
工程3
[5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール−2−イル]メチルトリフェニルホスホニウムクロリド
[5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール−2−イル]メタノール(0.46g、2.4mmol)をDCM(5ml)に溶かし、次いでEtN(0.3ml、2.4mmol)とSOCl(0.35ml、4.7mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、室温で1時間攪拌した。混合物をDCM(20ml)で希釈し、飽和NaCO溶液(20ml)を慎重に加えた。有機層を分離し、飽和食塩水(20ml)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して黄色油状物を得た。この油状物(0.5g、2.38mmol)を、中間体A(工程3)に記載したように、等モルのトリフェニルホスフィンで処理し、目的の化合物を得た。δ(360MHz,DMSO)5.76(2H,d,J 16.0)、7.29(2H,t,J 7.0)、7.39〜7.46(2H,m)、7.61(1H,s)、7.74〜7.95(15H,m)。
中間体C
Figure 2007501206
工程1
4−(4−フルオロフェニル)−2−メチルピリジン
4−クロロ−2−メチルピリジン(10g、79mmol)および(4−フルオロフェニル)ボロン酸(13.2g、94mmol)のDME(150mL)溶液と2M NaCO溶液(94ml)との混合物を、窒素気流下で5分間脱気した後、Pd(PPh(1.8g、2mol%)を加え、次いで一晩還流させた。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(30ml)で希釈し、4N NaOH(40ml)で洗浄し、次いで飽和食塩水(50ml)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにかけ、30〜50%酢酸エチル/ヘキサンのグラジエント法で溶出することにより精製し、目的の化合物9.0gを得た(61%)。δ(360MHz,CDCl)2.62(3H,s)、7.16(2H,t,J 8.5)、7.27(1H,d,J 5.0)、7.33(1H,s)、7.58〜7.62(2H,m)、8.53(1H,d,J 5.0);m/z(ES)188(MH)。
工程2
[4−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル]メチルトリフェニルホスホニウムブロミド
4−(4−フルオロフェニル)−2−メチルピリジン(0.4g、2.1mmol)をベンゼン(15ml)に溶かし、次いでNBS(570mg、3.2mmol)と過酸化ベンゾイル(52mg、10mol%)を加え、150W電球からの光照射下で混合物を還流させた。1時間後、さらに570mgのNBSを加えた。さらに1時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出することにより精製し、57mgの目的の化合物を得た。この化合物を、中間体Aに記載したように、等モルのトリフェニルホスフィンで処理し、目的の化合物を得た。m/z(ES)448(M)。
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]エテニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン]−9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
工程1
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)−9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
a)ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−オン(60g、0.44mol、Synthesis、1976、453に従って合成した)、tert−ブチルスルフィンアミド(58.7g、0.485mol)、チタニウム(IV)エトキシド(184.8mL、0.88mol)および無水テトラヒドロフラン(900mL)を加熱し、窒素雰囲気下4時間還流させた。反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、飽和食塩水(1.8L)/酢酸エチル(54mL)中に注ぎ、激しく1時間攪拌した。混合物をハイフロー(Hi−flo)で濾過し、酢酸エチルで数回洗浄し、相を分液した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ濃縮した。
b)ヨウ化トリメチルスルホキソニウム(151.3g、0.69mol)を窒素雰囲気下で無水DMSO(660mL)に溶かし、水素化ナトリウム(60%分散オイル、27.5g、0.687mol)を分けて加えた。水素の発生が止むまで反応物を攪拌し、次いで(a)で得られた油状物をDMSO溶液として加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を、水(1.1L)とエーテル(1.1L)との混液中に注いだ。相を分液し、水層をエーテルで抽出した(550mL×2回)。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で脱水した。
c)(b)で得られた油状物(128.4g、0.507mol)を無水ジクロロメタン(770mL)に溶かし、トリフルオロエチルアミン(251g、2.5mol)をヨウ化亜鉛(161.7g、0.507mol)と共に加えた。反応物を加熱して還流させ、16時間攪拌した。次いで、冷却し、炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、生成物をジクロロメタン中に抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィーにかけ、7%MeOH/NH(2N)/CHClで溶出して、純粋な生成物を得た。
d)(c)で得られた油状物(28.5g、0.115mol)をピリジン(171mL)に溶かし、スルファミド(12.1g、0.126mol)を加えた。反応物を加熱して3.5時間還流させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHCl(2.5M、280mL)と酢酸エチル(280mL)との間で分配抽出した。水層を酢酸エチルで抽出し(280mL×2回)、合わせた有機層をHCl(2.5M、280mL)および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチル/イソヘキサンから再結晶させ、クリーム色の固体を得た。19.6g、H NMR(500MHz,DMSO)δ4.52(m,2H)、3.99(m,2H)、2.5(s,2H)、2.36(d,J=18Hz,2H)、2.27(brs,2H)、1.89(d,J=26Hz,2H)、1.35(m,2H)。
工程2
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−2’−(4−メトキシベンジル)−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
工程1で得られた生成物(6.6g、0.021mol)をアセトン(100mL)に溶かし、炭酸カリウム(4.3g、0.031mol)を加え、続いてヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.760g、2.05mmol)とp−メトキシベンジルクロリド(6.4g、0.041mol)とを加えた。反応物を窒素雰囲気下、25℃で36時間攪拌し、濾過して濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させ、白色固体(ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム)を得た。母液を濃縮し、残渣を酢酸エチル/ヘキサンで処理し、目的の生成物を固体として得た。5.65g H NMR(500MHz,CDCl)δ7.25(d,2H)、6.85(d,2H)、5.59(d,2H)、4.58(2H,2H)、3.78(s,3H)、3.71(m,2H)、3.39(s,2H)、2.47(m,4H)、2.16(m,2H)、1.88(m,2H)、1.50(m,2H)。
工程3
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−2’−(4−メトキシベンジル)−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(3−ヒドロキシビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
工程2で得られた生成物(5.65g、0.013mol)を無水THFに溶かし、0℃に冷却し、ボラン(1M THF溶液、26mL、0.026mol)を滴下した。反応物を25℃に暖め、次いで加熱して2時間還流させた。フラスコを再度0℃に冷却し、NaOH(4M、19.5mL、0.078mol)を滴下し、続いて過酸化水素(35%w/w、7.6mL、0.078mol)を滴下した。反応物を25℃で16時間攪拌した。反応混合物を水と酢酸エチルとの間で分配抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させた。油状の残渣をシリカクロマトグラフィーにかけ、50%〜60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、無色油状物として目的の化合物(エピマーの混合物)を得た。4.6g H NMR(500MHz,CDCl)δ7.35〜7.40(m)、6.87〜6.89(m)、4.43〜4.48(m)、4.30(m)、4.09〜4.14(m)、3.79(s)、3.69〜3.81(m)、3.41〜3.43(m)、3.23〜3.32(m)、2.66(m)、2.54(m)、2.04〜2.43(m)、1.33〜2.0(m)。
工程4
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−2’−(4−メトキシベンジル)−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(3−オキソビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
工程3で得られた生成物(4.6g、0.01mol)をジクロロメタン(200mL)に溶かし、モレキュラーシーブ(4Å、2.5g)を加え、続いてN−メチルモルホリンN−オキシド(1.8g、0.015mol)と過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(0.151g、0.042mmol)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で1.5時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、シリカの詰め物を通して濾過し、さらに酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、残渣をシリカクロマトグラフィーにかけ、40%〜50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して、油状物として目的の化合物を得た。この油状物を静置して結晶化させた。4.0g H NMR(500MHz,CDCl)δ7.24(d,2H)、6.87(d,2H)、4.39(s,2H)、3.79(s,3H)、3.71〜3.74(m,2H)、3.38(dd,2H)、3.16(dd,1H)、2.71(m,1H)、2.62(dt,1H)、2.50(m,2H)、2.35(dd,1H)、2.32(m,1H)、2.04(m,1H)、1.92(m,2H)、1.77(m,1H)、1.62(m,1H)。
工程5
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−2’−(4−メトキシベンジル)−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(3−クロロ−4−ホルミルビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
乾燥させたフラスコに、窒素雰囲気下、ジクロロメタン(5mL)とジメチルホルムアミド(0.9mL、0.671mol)を加え、フラスコを0℃に冷却した。オキシ塩化リン(0.9mL、0.671mol)を滴下し、反応物を25℃に暖め、15分間攪拌した。工程4で得られた生成物(1.0g、0.224mol)のジクロロメタン(20mL)溶液を反応混合物に加えた。フラスコを60℃に加熱して2時間攪拌し、0℃に冷却して水(20mL)を加えた。反応混合物を10分間攪拌し、酢酸エチル中に注いだ。有機層を集め、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させた。有機層を蒸発させ、目的の化合物およびその位置異性体を油状物として得た。0.95g(異性体比は4:1で所望の異性体が優位を占めた)。H NMR(500MHz,CDCl)δ10.17(s)、9.69(s)、7.25(d)、7.06(d)、6.83〜6.88(m)、4.38〜4.55(m)、3.86(d)、3.78(2Xs)、3.71(m)、3.56(m)、3.33〜3.43(m)、3.15(m)、2.95(m)、2.45〜2.8(m)、2.35(d)、1.9〜2.1(m)、1.8(m)、1.7(m)、1.4(m)。
工程6
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−2’−(4−メトキシベンジル)−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]エテニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
中間体A(0.100g、0.2mmol)をTHFに懸濁させ、0℃に冷却し、n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、0.08mL、0.188mol)で処理し、このオレンジ色の溶液を0℃で15分間攪拌した。工程5で得られたクロロアルデヒド(0.092g、0.188mmol)のTHF(1mL)溶液をイリドに加え、生じた溶液を0℃でさらに20分間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液と酢酸エチルとで希釈した。有機層を集め、飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィーにかけ、20%〜50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して目的の生成物を油状物として得た。0.040g H NMR(360MHz,CDCl)δ7.38〜7.46(m,3H)、7.37(m,2H)、7.15(t,2H)、6.87(d,2H)、6.57(d,1H)、6.46(s,1H)、4.49(s,2H)、3.84(s,3H)、3.78(s,3H)、3.72(m,2H)、3.34(m,3H)、2.58〜2.81(m,3H)、1.54〜1.89(m,3H)。MS(m/z)665(M+H)。
工程7
工程6で得られた生成物(0.04g、0.006mmol)をトリフルオロ酢酸(3mL)溶液で処理し、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム溶液との間で分配抽出した。有機層を集め、飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ蒸発させた。残渣をシリカクロマトグラフィーにかけ、50%〜70%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して生成物を白色固体として得た。0.012g H NMR(500MHz,CDCl)δ7.45(d,J=15Hz,1H)、7.39(m,2H)、7.16(m,2H)、6.62(d,J=15Hz,1H)、6.47(s,1H)、4.59(s,1H)、3.84(s,3H)、3.64〜3.67(m,2H)、3.39(dd,J=20Hz,5Hz,2H)、3.15(d,J=18Hz,1H)、2.68〜2.79(ddd,J=10Hz,18Hz,24Hz,2H)、2.56(m,1H)、2.48(m,1H)、2.37(m,1H)、1.87(m,2H)、1.72(m,1H)、1.6(m,1H)。MS(m/z)585(M+H)。
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ[3−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]エテニル}−4−メチルビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン]−9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
工程1
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−2’−(4−メトキシベンジル)−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(4−メチル−3−ホルミルビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
メチルリチウム(1.6Mエーテル溶液、9mL、14mmol)をCuI(1.33g、7mmol)のTHF(5ml)懸濁液に、0℃で加えた。反応物を0℃で10分間攪拌し、素早く10℃に暖め、次いで−78℃に冷却した。実施例1の工程5で得られた生成物(2.46g、5mmol)のTHF(10mL)溶液を加え、反応物を−78℃で1時間攪拌した。反応物を塩化アンモニウム溶液でクエンチし、生成物を酢酸エチル中に抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣をシリカクロマトグラフィーにかけ、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して目的の化合物を得た。0.409g H NMR(500MHz,CDCl)δ10.10(s,1H)、7.27(d,2H)、6.85(d,2H)、4.44(dd,J=25Hz,15Hz,2H)、3.76(s,3H)、3.7(m,2H)、3.35(dd,J=45Hz,10Hz,2H)、3.24(d,J=15Hz,1H)、3.02(dd,J=15Hz,5Hz,1H)、2.75(t,1H)、2.52(t,1H)、2.23(m,4H)、1.85(m,1H)、1.69(m,1H)、1.46(m,1H)、1.32(m,1H)。
工程2
工程1で得られた生成物(0.409g、0.9mmol)を実施例1の工程6および7と同様に処理し、目的の化合物(0.055g)を得た。H NMR(500MHz,CDCl)δ7.39(m,2H)、7.25(d,2H)、7.15(m,2H)、6.47(d,1H)、6.38(s,1H)、4.52(s,1H)、3.82(s,3H)、3.63(m,2H)、3.38(m,2H)、2.65〜2.75(m,2H)、2.3〜2.5(m,3H)、2.18(m,2H)、1.94(s,3H)、1.8(m,2H)。MS(m/z)525(M+H)。
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール−2−イル]エテニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)−9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
工程6において中間体Bを用い、実施例1の方法により合成した。
δ(400MHz,CDCl):1.73(1H,m)、1.93(2H,m)、2.39(1H,m)、2.53(1H,m)、2.61(1H,m)、2.69(1H,m)、2.73(1H,m)、2.79(1H,m)、3.18(1H,m)、3.42(2H,q,J 6.0)、3.65〜3.69(2H,m)、4.54(1H,s)、6,47(1H,d,J 16.5)、7.13(2H,t,J 8.5)、7.34(1H,s)、7.63〜7.67(2H,m)、7.92(1H,d,J 16.5);m/z(ES)532(MH)。
[9−エンド]2’,3’,4’,5’−テトラヒドロ−5’−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ(3−クロロ−4−{(E)−2−[4−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル]エテニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン)−9,3’−[1,2,5]チアジアゾール−1’,1’−ジオキシド
Figure 2007501206
工程6において中間体Cを用い、実施例1の方法により合成した。
δ(500MHz,CDCl):1.75(1H,m)、1.91(3H,m)、2.39(1H,m)、2.52(1H,m)、2.62〜2.68(1H,m)、2.73〜2.87(2H,m)、3.14〜3.20(1H,m)、3.39〜3.45(2H,m)、3.63〜3.69(2H,m)、4.52(1H,s)、6.76(1H,d,J 18.0)、7.19(2H,t,J 8.5)、7.30〜7.32(1H,m)、7.51(1H,s)、7.60〜7.65(2H,m)、8.02(1H,d,J 18.0)、8.61(1H,d,J 5.5);m/z(ES)542(MH)。
N−(−3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イル)−N−プロピルスルファミド
Figure 2007501206
工程1
スピロ[ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9,2’−[1,3]ジオキソラン]
Figure 2007501206
ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−オン(10g、73mmol)、エチレングリコール(12.3ml、220mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(100mg)のトルエン(250ml)中、混合物をディーンスターク装置内で4時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却し、水(50ml×3回)および飽和食塩水(100ml)で順次洗浄した。有機抽出物をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、スピロ[ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9,2’−[1,3]ジオキソラン](13.12g、99.5%)を得た。
工程2
3−{(E)−2−[4−クロロスピロ[ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9,2’−[1,3]ジオキソラン]−3−イル]ビニル}−5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール
Figure 2007501206
工程1で得られた生成物から、実施例1の工程3〜6と類似の方法により合成した。δ(400MHz,CDCl)1.31〜1.66(2H,m)、1.81〜1.96(2H,m)、2.04〜2.08(1H,m)、2.15〜2.19(1H,m)、2.53〜2.59(2H,m)、2.65〜2.71(1H,m)、3.12(1H,d,J 17.0)、3.83(3H,s)、3.96〜3.99(4H,m)、6.48(1H,s)、6.62(1H,d,J 16.5)、7.13〜7.18(2H,m)、7.37〜7.42(2H,m)、7.48(1H,d,J 16.5)。
工程3
3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−オン
Figure 2007501206
工程2で得られた生成物(18.0g、43mmol)のTHF(100ml)溶液と2N塩酸(100ml)との混合物を60℃で2時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで塩基性化し、次いで酢酸エチルで抽出した(200ml×3回)。有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、酢酸エチル:ヘキサン(1:1)で溶出することにより精製し、3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−オン(14.96g、94%)を得た。δ(400MHz,CDCl)1.59〜1.71(2H,m)、1.76〜1.83(1H,m)、2.02〜2.10(2H,m)、2.38〜2.51(2H,m)、2.58〜2.62(1H,m)、2.87〜2.90(1H,m)、2.96〜3.01(1H,m)、3.84(3H,s)、6.49(1H,s)、6.64(1H,d,J 16.5)、7.14〜7.18(2H,m)、7.38〜7.42(2H,m)、7.54(1H,d,J 16.5)。
工程4
N((9Z)−3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
Figure 2007501206
工程3で得られた生成物(4.56g、11mmol)の無水THF(10ml)溶液を攪拌し、この溶液にtert−ブチルスルフィンアミド(3.0、24mmol)とチタニウム(IV)エトキシド(4.6ml、36mmol)とを順に加え、生じた溶液を加熱し、18時間還流させた。反応物を攪拌中の飽和食塩水(200ml)の中に注ぎ、次いで酢酸エチル(100ml)を加え、混合物をセライトを通して濾過した。濾液を分液し、水層をさらに酢酸エチルで抽出した(50ml×2回)。合わせた有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、N((9Z)−3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(5.19g、99%)を得た。m/z(ES)474(MH)。得られた化合物をそのまま次工程に用いた。
工程5
N(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
Figure 2007501206
工程4で得られた生成物(5.19g、11mmol)のメタノール(150ml)溶液を攪拌し、0℃で、水素化ホウ素ナトリウム(0.83g、22mmol)を分けて加えた。混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(100ml×3回)。有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、N(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(5.71g、79%)を得た。δ(400MHz,CDCl)1.20〜1.27(9H,m)、1.86〜1.91(2H,m)、2.40〜2.50(1H,m)、2.56〜2.67(4H,m)、3.06〜3.18(1H,m)、3.30〜3.39(1H,m)、3.67〜3.77(2H,m)、3.82(3H,s)、6.47(1H,d,J 5.5)、6.63(1H,d,J 16.0)、7.15(2H,t,J 8.5)、7.38〜7.42(2H,m)、7.47(1H,d,J 16.0)。
工程6
(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イル)アミン
Figure 2007501206
工程5で得られた生成物(5.71g、12mmol)のメタノール(100ml)溶液に、0℃で、塩酸(ジオキサン溶液、4M、50ml)を加えた。反応溶液を0℃で1時間攪拌し、次いで室温でさらに1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウムで希釈し、酢酸エチルで抽出した(100ml×3回)。有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、次いでSCXカートリッジ(50g)を通してメタノール(100ml)で溶出後、アンモニアのメタノール溶液(2M、50ml)で溶出した。生成物を含む画分を減圧下で濃縮し、(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イル)アミン(3.76g、84%)を得た。δ(400MHz,CDCl)1.33〜1.61(4H,m)、1.74〜1.92(2H,m)、2.15〜2.23(1H,br)、2.30〜2.39(1H,br)、2.54〜2.69(3H,m)、3.12(1H,d,J 18.0)、3.34(1H,t,J 6.5)、3.82(3H,s)、6.47(1H,s)、6.65(1H,d,J 16.5)、7.15(2H,t,J 8.5)、7.37〜7.41(2H,m)、7.47(1H,d,J 16.5)
工程7
工程6で得られた生成物(100mg、0.27mmol)、トリエチルアミン(110mg、1.1mmol)およびプロピルスルファモイルクロリド(170mg、1.1mmol)の混合物をDCM(5ml)に溶かし、室温で18時間攪拌した。反応混合物を水(20ml)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(20ml×3回)。有機抽出物を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、酢酸エチル:ヘキサン(1:4)で溶出することにより精製し、N−(3−クロロ−4−{(E)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]ビニル}ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−イル)−N−プロピルスルファミド(98mg、74%)を得た。δ(400MHz,CDCl)0.98(3H,t,J 7.5)、1.42〜1.48(1H,m)、1.54〜1.62(4H,m)、1.82〜1.90(2H,m)、2.38〜2.62(3H,m)、2.68〜2.76(2H,m)、2.98〜3.08(3H,m)、3.72〜3.77(1H,m)、3.82(2H,s)、4.13〜4.18(1H,m)、4.33(1H,d,J 9.0)、6.48(1H,s)、6.64(1H,d,J 16.5)、7.12〜7.18(2H,m)、7.37〜7.43(2H,m)、7.45(1H,d,J 16.5)。
以下の実施例については、最終工程において、適当なスルファモイルクロリドまたはスルホニルクロリドを用い、実施例5の方法により合成した。
Figure 2007501206

Claims (10)

  1. 式Iの化合物、
    Figure 2007501206
    (式中、nは0または1であり、
    Xは、置換基としてAr基を有し、かつnが1の場合には置換基としてR基も有する、5または6員環の複素芳香環を形成させ、
    は、3個以下のハロゲン原子で置換されていてもよい1〜5個の炭素原子からなる炭化水素基を表し、
    Arは、フェニルまたは6員環ヘテロアリールを表し、そのいずれも、ハロゲン、CF、CHF、CHF、NO、CN、OCF、C1〜6アルキルおよびC1〜6アルコキシから独立に選択された0〜3個の置換基を有し、
    Yは、結合またはNRを表し、
    は、Hを表すか、またはYがNRを表す場合には、RおよびRは一緒になって−CH−を表してもよく、
    は、3個以下のハロゲン原子で置換されていてもよい1〜10個の炭素原子からなる炭化水素基を表すか、または、ハロゲン、CF、CHF、CHF、NO、CN、OCF、C1〜6アルキルおよびC1〜6アルコキシから独立に選択された3個以下の置換基を有していてもよい、5もしくは6個の環原子からなるヘテロアリールを表すか、あるいはYがNRを表す場合には、RおよびRは一緒になってハロゲン、CF、CHF、CHF、NO、CN、OCF、C1〜6アルキルおよびC1〜6アルコキシから独立に選択された3個以下の置換基を有していてもよい、6員以下からなる複素環を形成してもよく、
    は、HもしくはC1〜4アルキルを表すか、またはRと共に−CH−を表すか、またはRと共に、上記定義の複素環を形成し、および
    は、ハロゲンまたはC1〜4アルキルを表す)
    あるいは、その薬学的に許容できる塩。
  2. 式IIの、請求項1に記載の化合物、
    Figure 2007501206
    (式中、n、X、R、R、RおよびArが、請求項1において定義したとおりである)またはその薬学的に許容できる塩。
  3. Yは結合であり、Rは、3個以下のフッ素もしくは塩素の置換基を有していてもよい6個以下の炭素原子からなる炭化水素であるか、または請求項1において定義したように置換されていてもよい、5もしくは6員環のヘテロアリールである請求項1に記載の化合物。
  4. YはNRを表し、および、RがHであり、Rが3個以下のフッ素原子で置換されていてもよい6個以下の炭素原子からなるアルキル、アルケニル、シクロアルキルもしくはシクロアルキルアルキルを表すか、またはRとRとが複素環を形成するかのどちらかである請求項1に記載の化合物。
  5. は、3個以下のフッ素原子で置換されていてもよい6個以下の炭素原子からなるアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表す請求項2に記載の化合物。
  6. Xは、5−アリール−1−メチルピラゾール−3−イル、5−アリールオキサゾール−2−イル、4−アリールピリジン−2−イル、1−アリールイミダゾール−4−イルおよび1−アリール−[1,2,4]トリアゾール−3−イルを含んだ中から選択されたヘテロアリール基を形成し、「アリール」は請求項1において定義したAr基を指す請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の化合物と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物。
  8. 人体の治療法に使用するための請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  9. アルツハイマー病の治療または予防用薬剤を製造するための請求項1から6のいずれかに記載の化合物の使用。
  10. アルツハイマー病に罹患しているか、またはその傾向が見られる患者に対し、請求項1に記載の化合物の有効量を投与することを含む前記患者の治療法。
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