JP2007500277A - 高レベルの長鎖分岐を有するポリオレフィン - Google Patents

高レベルの長鎖分岐を有するポリオレフィン Download PDF

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Abstract

本発明は比較的高い密度、および約1を超える長鎖分岐指数(“LCB”)を有するポリオレフィン樹脂の製造方法を提供する。本発明方法は、ポリオレフィン樹脂の生成を可能にする十分な温度で、分子状水素、第1のオレフィン、任意に選ばれる第2のオレフィン、稀釈剤、およびバナジウム含有触媒系を組合せて反応混合物を形成させること、および該反応混合物の重合を開始させることを含む。

Description

本発明は、密度が0.92g/cm3を超え、かつ、高レベルの長い連鎖分岐を有するポリオレフィンの製造方法に関する。
ポリオレフィン、特にポリエチレンは多くの用途に使用される重要な熱可塑性樹脂である。ポリエチレンは恐らく世界で最も良く知られ、最も広く用いられる熱可塑性物質である。ポリエチレンの分子はCH2基の長い連鎖からなる。それぞれ異なる性質を有する多くのさまざまなタイプのポリエチレン−低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、および高密度ポリエチレン(HDPE)がある。いろいろなタイプのポリエチレンは、特徴として密度が異なる。LDPEは約0.91〜0.925g/cm3の比較的低い密度;LLDPEは0.91〜0.925g/cm3の比較的低い密度;MDPEは約0.926〜0.94g/cm3の密度、およびHDPEは約0.941〜0.965g/cm3の密度を有する。HDPEおよびLLDPEの両方ともLDPEよりもすぐれた機械的性質を有する傾向がある。しかしながら、HDPEはLDPEよりも引裂き易い傾向がある。
LDPEは長鎖分岐を含む分岐構造を有することが特徴である。この分岐構造は、例えば透明性、低密度、および可撓性などを含む多くの有用な性質をLDPEに付与する。長鎖分岐の第2の重要な利点は、そのような分岐がメルト強度を向上させ、加工を容易にすることである。そのうえLDPEは押出しや回転成型加工に有用である。LDPEは、プラスチックバッグ、ボトルの成型用に、さらに電気関係の使用に用途がある。しかしながら、LDPE樹脂は通常費用のかかる高圧(20〜30,000psig)法で生産される。
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)はLDPEとは多くの特性が異なる別のタイプのポリエチレンである。通常型のLLDPEは通常多量の長鎖分岐を含まず、それどころかLLDPEは通常短鎖分岐しか持たない。短鎖分岐(short chain branching:SCB)は、コモノマーの長さより短い2つの炭素の長さを有する主ポリマーの骨格から離れる短い連鎖として定義される。長鎖分岐(LCB)は多数のモノマー単位を含むポリマーの骨格から離れる非常に長い連鎖のことを云う。さらに、LLDPEとHDPEとの重要な相違は、HDPEの少量の短鎖分岐が高密度の物質をもたらすことである。LLDPEの異なる線状性はLLDPEとLDPEの異なる製造方法から生じる。LLDPEは通常、エチレンとブテン、ヘキセンまたはオクテンとの共重合によって著しく低い温度および圧力で製造される。この共重合方法はLDPEより狭い分子量分布と著しく異なる流動学的性質を有するポリマーを生成させる。LLDPEの分子量分布は、化学的耐性、透過性、引張り強度、剛性、および環境の応力−割れ耐性などの性質に重要な影響を有する。LLDPEの密度はポリエチレン連鎖中のコモノマー濃度によって決定される。コモノマー濃度が高ければ高い程、樹脂の密度は低い。
ポリオレフィンの多くの変形、特にポリエチレンが知られているけれども、現在、高い値の長鎖分岐指数(1〜6)であって中密度(すなわち約0.92超)を達成するポリオレフィンは殆んどない(もしあるとしても極く僅かである)。
[発明の概要]
この背景技術に対して、本発明は比較的高密度と、約1を超える長鎖分岐(LCB)指数を有する、ポリオレフィン樹脂を提供する。この性質の組合せは、以前にはクロムをベースとする触媒を使用しない低圧法で製造したポリオレフィン樹脂、特にポリエチレン樹脂ではみられなかった。本実施形態のポリオレフィン樹脂は、エチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィンと、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる、第1のオレフィンとは異なる任意の第2のオレフィンとの重合によって生成したポリマー樹脂を含む。このポリマー樹脂は約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。
本発明の他の実施形態として、比較的高密度、および約1を超える長鎖分岐指数を有するポリオレフィン樹脂の生成法がある。本発明の方法は、分子状水素、エチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる、第1のオレフィン、エチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる、第1のオレフィンと異なる任意の第2のオレフィン、稀釈剤、およびポリマー骨格上に長鎖分岐を形成させる触媒系を組合せることによってポリオレフィン樹脂が生成する十分な温度で反応混合物を形成させ、次いでこの反応混合物の重合を開始させることを含んでいる。得られるポリオレフィン樹脂は約0.92超の密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。好ましい触媒系は米国特許5,534,472に開示されている。
[発明を実施するための最良の形態]
さて、現在発明者に知られている本発明の最良の実施形態を構成する、本発明の好ましい組成物または実施形態および方法を詳しく説明する。
本発明の一実施形態において、高レベルの長鎖分岐を有するポリオレフィン樹脂が提供される。本実施形態のポリオレフィン樹脂は、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィンと、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィンとは異なる任意の第2のオレフィンとの重合によって生成されるポリマー樹脂を含む。該ポリマー樹脂は約0.92を超す密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。この実施形態の1つの変形では、メルトインデックスは約0.1〜10である。この実施形態の別の変形では、長鎖分岐指数は約1〜6である。この実施形態のさらに別の変形では、長鎖分岐指数が約2〜3である。この実施形態のポリマー樹脂の好ましい製造方法は、以下に述べる方法である。
本発明のポリオレフィン樹脂は好都合にも高い値の長鎖分岐指数(LCBI)を有する。長鎖分岐指数の誘導については論文:Long−Chain−Branching Index for Essentially Linear Polyethylenes, R.N.Shroff & H.Mavridis, Marcomolecules, 32, No.25, p.8454−8464 (1999);に検討されている。長鎖分岐指数は長鎖分岐による粘度の増加と関係がある。それは分子量や分子量分布には関係がない。長鎖分岐指数は次式によって与えられる:
LCBI=(η0 0.719/(4.8[η]))−1
式中、η0は190℃でのずり粘性、[η]は135℃でのトリクロロベンゼン中の固有粘度である。
第1のオレフィンと第2のオレフィンは、該第1のオレフィンと第2のオレフィンが異なると云う条件つきで、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群からそれぞれ選ばれる。好ましくは第1のオレフィンはエチレンである。通常、第1のオレフィンの第2のオレフィンに対するモル比は、反応混合物中で約0.001〜約1000である。さらに、第1のオレフィンは反応混合物の約0.2〜約20モル%の量で存在し、第2のオレフィンは反応混合物の約0.1〜約30モル%の量で存在する。さらに、重合は反応混合物の約0.00005〜5モル%の量の分子状水素を含む。この実施形態の第1の変形では、第1のオレフィンは反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し、第2のオレフィンは反応混合物の約0.5〜約5モル%の量で存在する。この第1の変形では、第1のオレフィンはエチレンであり、第2のオレフィンはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびこれらの混合物からなる群から選ばれ、かつ、ポリオレフィン樹脂はHDPEである。この実施形態の第2の変形では、第1のオレフィンは反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し、第2のオレフィンは反応混合物の約5〜約30モル%の量で存在する。この第2の変形では、第1のオレフィンはエチレンであり、第2のオレフィンはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、かつ、ポリオレフィン樹脂はLLDPEである。
本発明の他の実施形態として、ポリオレフィン樹脂の形成方法が提供される。この実施形態の方法は次のa)およびb)の工程を含む:
a)分子状水素、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィン、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる任意の第2のオレフィン、稀釈剤、および一定の触媒系を組合せることによってポリオレフィン樹脂の生成を可能にする十分な温度で反応混合物を形成させる工程;および
b)該反応混合物の重合を開始させる工程。
但し、第1のオレフィンは第2のオレフィンとは異なり、ポリオレフィン樹脂は約0.92超の密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。通常、反応温度は約60〜約90℃となろう。この実施形態の方法は好ましくは約1000psig未満の圧力で実施される。好ましい触媒系はクロムを含まない。これに関連して「クロムを含まない」と云う表現は、クロムが最大限不純物として、すなわち微量で存在することを意味する。さらに、好ましい触媒系はバナジウム含有触媒系である。最も好ましい触媒系は米国特許5,534,472に開示されているものである。本発明をいずれの特別なメカニズムにも限定しないけれども、本発明方法によって製造したポリマーは、α−結合複分解反応と続くエチレンまたはα−オレフィンの挿入によるポリマー骨格中のC−H結合の活性化によって分岐した長い連鎖を有するものと考えられる。最も好ましい触媒系は以下を含む:
(A)(i)〜(v)の工程によってつくられる担持触媒成分;
(i)シリカを約150〜約800℃の範囲の温度で予熱する;
(ii)前記予熱したシリカを(1)少くとも1つの炭素−マグネシウム共有結合を含む化合物または錯体(複合物)、(2)少くとも1つの炭素−元素周期律表III属の金属共有結合を含む化合物、(3)少くとも1つの炭素−マグネシウム共有結合を含む化合物または錯体および少くとも1つの炭素−III属金属共有結合を含む化合物、の両方からなる群から選ばれる接触剤と接触させる;
(iii)前記工程(ii)の生成物を、工程(b)で予熱した前記シリカと接触しない接触剤(1)および(2)のどちらかと接触させる;(但し、前記接触剤(3)が工程(b)で使用される場合はこの工程を省略すると云う条件つきで)
(iv)前記工程(ii)または(iii)の生成物を少くとも1つのハロゲン原子を含むバナジウム化合物と接触させる;
(v)前記工程(iv)の生成物をアルコールと接触させる;
(B)オルガノアルミニウム化合物共触媒;および
(C)構造式Cts2 2t+2-sを有するハロゲン含有プロモーター化合物;[但し式中、X2は同じかまたは異なっていてフッ素、塩素または臭素であり、tは1〜3の整数、sは0または1〜7の整数である]。そして
b)反応混合物の重合を開始させる。
第1のオレフィンは第2のオレフィンと異なる。そのうえ、第2のオレフィンの量は本発明の方法によって生成するポリオレフィン樹脂の性質決定にある程度重要である。得られるポリオレフィン樹脂は約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。この実施形態の1つの変形において、メルトインデックスは約0.1〜10である。この実施形態の他の変形では、長鎖分岐指数は約1〜6である。さらに他の変形では、長鎖分岐指数は約2〜3である。
本発明の実施には多数の異なるα−オレフィンが使用できる。例えば、第1のオレフ
ィンと第2のオレフィンは、それぞれ、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。好ましくは第1のオレフィンはエチレンであり、第2のオレフィンは1−ブテン、1−ヘキセン、またはそれらの混合物である。第1のオレフィンの第2のオレフィンに対するモル比は約0.001〜約1000が好ましい。さらに、第1のオレフィンは反応混合物の約0.2〜約20モル%の量で存在し、第2のオレフィンは反応混合物の約0.1〜約30モル%の量で存在する。
最も好ましいバナジウム−含有触媒系を使用する本発明の実施形態の第1の変形では、第1のオレフィンは反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し、第2のオレフィンは反応混合物の約0.5〜約5モル%の量で存在する。この変形で、第1のオレフィンがエチレンの場合は、本発明方法により生成するポリオレフィンはHDPEとなる。最も好ましいバナジウム−含有触媒系が使用される場合のこの実施形態の他の変形では、第1のオレフィンは反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し、第2のオレフィンは反応混合物の約5〜約30モル%の量で存在する。この変形において、第1のオレフィンがエチレンである場合は、本発明方法によって生成するポリオレフィン樹脂はLLDPEである。
本発明方法に使用される反応混合物はまた、分子状水素を好ましくは約0.00005〜約5モル%の量で含む。水素の量は本発明により生成するポリオレフィン樹脂の分子量に最も大きく影響する。例えば、約0.00005〜0.5モル%の低モル%の水素は高分子量ポリマーを生成する傾向がある。より好ましくは約0.01モル%水素の反応混合物が高分子量樹脂を製造するのに使用される。低分子量樹脂が望ましい場合は、水素は約0.5〜約5モル%存在する。より好ましくは、低分子量樹脂を所望の場合は、水素は約1〜約3モル%の量で存在させる。
本発明のバナジウム−含有触媒系はオルガノアルミニウム化合物共触媒を含む。該バナジウム含有触媒系はまた分子量分布をできる限り変更すると同時に触媒の活性を向上させるプロモーターも含む。最後に、該バナジウム−含有触媒系は任意に式Iを有する変性剤を含む:
(R1O)xSiR2 4-x
[式中、R1およびR2はそれぞれ独立にアルキルであり、xは1〜3である。]
前記変性剤は、本発明ポリオレフィン樹脂の分子量分布ならびに長鎖分岐を調整するのに有効である。変性剤はポリオレフィン樹脂の生成中の任意の時点で加えられる。好適な変性剤としては例えば(i−プロピル)2Si(OMe)2、(i−ブチル)2Si(OMe)2、Me2Si(OMe)2、(i−ブチル)Si(OMe)3、(シクロヘキシル)(Me)Si(OMe)2、などを含む。
本発明方法において重合が起る方法は若干の議論を提議する。重合は連続式または回分式反応系で実施できる。通常、反応混合物は反応容器に稀釈剤、分子状水素、および任意に第1のオレフィンおよび第2のオレフィンの一方または両方を装入することによって形成される。これらの成分を加える正確な順序はたいして重要ではない。重合は反応容器中に触媒系を導入し、次いで第1オレフィンと第2オレフィンのどちらも加えられていない場合はこれらを加えることによって開始することができる。この重合開始の一変形として、担持触媒成分による開始に先立って、オルガノアルミニウム化合物共触媒、変性剤、およびハロゲン含有プロモーターも反応混合物に加えられる。
本発明のさらに別の実施形態としてポリオレフィン樹脂の生成方法が提供される。さらに、この実施形態の方法は、少くとも2つのゾーンまたは反応室を有するカスケード反応器系中で実施するのに適合させる2つの分離した(別々の)部分に分けることができる。2つの反応器系は通常、第1の反応器の内容物が第2の反応器に移動できるように各反応器を連結する導管を有する。各反応器中で使用するオレフィンとH2の特定温度および濃度は、ポリマーの所望の分子量、密度、および長鎖分岐指数が得られるように選ばれる。実施することのできるこの方法の最初の部分は第1ゾーンまたは反応器であり、分子状水素、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィン、任意の稀釈剤、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第2のオレフィン、任意の稀釈剤、およびポリマーの骨格上に長鎖分岐を形成させる触媒系を組合せることによって、ポリオレフィン樹脂を生成させる十分な温度で反応混合物を形成させることを含む。第1のオレフィンは第2のオレフィンとは異なる。この実施形態の方法は好ましくは約1000psi未満の圧力で実施される。好ましい触媒系は上述のとおりである。同様に、第1のオレフィンとバナジウム含有触媒系の選択も上述と同じである。この時点で第1のオレフィン、第2のオレフィン、分子状水素、および稀釈剤のうちの1つまたは複数が任意に除去される。2つの反応器系が用いられる場合は、これらの化合物は2つの反応器を連結するフラッシュ容器中で除去される。第2のゾーンまたは反応器中で実施できるこの方法の第2の部分で、エチレンおよびC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第2のオレフィンが反応混合物に加えられる。必要ならば第1のオレフィンと分子状水素の追加量が反応混合物に加えられる。さらに、追加量の第2のオレフィンと稀釈剤も随意に加えられる。最後に、追加量の共触媒またはプロモーターもこの時点で加えられる。変性剤はこの方法の任意の段階で導入できるが、好ましくは工程cで導入される。
第2のオレフィンと追加量の第1のオレフィンの導入は任意の順序または同時でも実施できる。これらのオレフィンの導入がさらなる重合を起させる。さらに、得られるポリオレフィン樹脂は約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。この実施形態の一変形ではメルトインデックスが約0.1〜10である。この実施形態の他の変形では長鎖分岐指数が約1〜6である。この実施形態のさらに別の変形では長鎖分岐指数は約2〜3である。この第2の実施形態において、第1のオレフィンと第2のオレフィンは上述のとおりであり、上に述べたと同じモル比を有する。同様に、第1および第2のオレフィンの量は、おのおのの量がこの実施形態の全工程に対して加えた合計量を指すとの条件で上に述べたとおりである。
本発明のさらに他の実施形態として、ポリエチレン樹脂の生成法が提供される。この実施形態の方法は、ポリオレフィン樹脂の生成を可能にする十分な温度で分子状水素、エチレン、およびプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれるC3〜C8α−オレフィン、稀釈剤、およびバナジウム含有触媒系を組合せて反応混合物を形成させることを含む。バナジウム−含有触媒は上に述べたと同じである。エチレンのC3〜C8α−オレフィンに対するモル比は約0.001〜約1000であり、分子状水素は約0.00005〜約5モル%の量で存在し、かつ、ポリオレフィン樹脂は約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。この実施態様の一変形ではメルトインデックスは約0.1〜10である。この実施態様の別の変形では長鎖分岐指数は約1〜6である。この実施態様のさらに別の変形では長鎖分岐指数が約2〜3である。
以下の実施例は本発明の種々の実施形態を説明する。当業者なら本発明の真意と特許請求の範囲内にある多くの変形を認めるものと思われる。
重合方法
前述した米国特許5,534,472の触媒系を以下の実験に使用する。これらの実験における共触媒はAl(Et)3(“TEAL”)であり、プロモーターはCH2Br2(“DBM”)である。すべての重合は半回分式で運転する1ガロン重合容器中で行われる。反応器は温度制御、圧力制御およびイソブタンまたはヘキサンなどの稀釈剤、分子状水素、1−ヘキセンまたは1−ブテンなどのモノマー、触媒、共触媒、およびプロモーターを導入する装備を取付けている。重合中に消費されるエチレンをモニターするためエチレン流量計を用い、運転中一定濃度を保つためエチレンを連続的に加える。その他のすべての成分は運転の開始時に加える。
1.単一反応器HDPE実験
2パージした反応器をシールして次のものが以下のように加えられる:
500ml容器から一定量のH2が、MIを所望レベルに制御するための圧降下として反応器に加えられる。通常圧降下は10〜750psi;稀釈剤として1600mlのイソブタン。撹拌器を回転させ、温度制御器を80℃に設定する。任意に多量の1−ヘキセンまたは1−ブテンを目標の密度を得るために加える(高密度のためには通常10〜100ml)。触媒、共触媒、および変性剤を不活性雰囲気のグローブボックス中で3脚インジェクター(注入器)に加える。インジェクターは水および酸素の混入を避けるためクイック連結を通して反応器に接続されている。材料を加えるのを助けるため高圧N2ラインが接続されている。通常ヘプタン中〜1.5M溶液の1〜2mlの共触媒TEALを反応器中に注入する。次いでヘプタン中1MのDBM溶液を通常1〜6ml加える。次に反応器が運転温度に安定したら、所望の運転圧力より5psi未満まで低い圧力で反応器にエチレンを加える。
触媒を通常0.1〜0.5g注入して運転を開始する。触媒を注入するや否や運転時間をスタートさせ、エチレンを流しはじめる。典型的な運転では100〜300gのポリマーを製造できる。運転中H2またはコモノマーの濃度変化の影響を最小にするため各運転は100gまでのポリマーをつくることを目標とする。エチレン加算器(トータライザ)が〜100gのポリマーが製造されたことを示したならエチレン供給をストップして運転を停止し、反応器底部の吐出バルブを通して内容物を受取り容器中に排出する。揮発性の反応物は適当な排出ベントを通して外気に蒸発させる。
2.単一反応器LLDPE実験
これらの実験は以下に述べるほかは上述のHDPE実験と同じ方法にしたがう。反応器の汚れ付着を避けるため通常60〜80℃の低い重合温度が使用される。大量のコモノマー、通常100〜600mlの1−ブテンまたは1−ヘキセンのいずれかを使用して所望の密度を産出させる。H2の量は所望のMIを得るため調節される。
3.カスケード反応器シミュレーション−一般的方法
所望のポリマーを製造するための分子量(MI)、長鎖分岐、および/またはコノマーのいずれをも目標とすることができるシミュレートしたカスケード反応器運転を用いる。これらの運転は前述と同じ1ガロン反応器中で実施される。
・重合の第1段階の反応器条件
単一反応器HDPE実験のために説明した成分を加える。しかしながら、重合は100gのポリマーが製造されるまで続行する。次いで反応器圧力を運転温度のイソブタンの蒸気圧まで排出低下させる。ポリマーとイソブタンは反応器中に残る。
・重合の第2段階の反応条件
新しい運転条件を、必要に応じて、例えばヘキセン、H2、エチレンなどのようにリストをつくる。運転は通常さらに100g製造するまで続行される。各設定条件下で製造するポリマーの量は、所望のポリマー性質にするため制御可能である。追加の触媒は加えない。任意に追加の共触媒またはプロモーターを加えることができる。
4.カスケード反応器シミュレーション−実際の実験
これらの実施例(2〜4)では、カスケード反応器をシミュレートすることによってポリマーを生成させる。特にコモノマーはMWDの高分子量側に目標が置かれる。この実施例はヘキセンの使用範囲を検討して製造する樹脂の密度範囲を提示する。
・重合の第1段階のための反応器条件
第1段階は反応器を約80℃の温度に保持してシミュレートする。およそ、0.169gの触媒、2mlの1.5M TEAL、および3mlの1.0M DBMをグローブボックス中でそれぞれ触媒、共触媒、および変性剤の注入器に装入した。この注入器を反応器に接続した。1600mlのイソブタン稀釈剤を反応器に加えた。次に添加容器からΔp=100psiのH2を加えた。TEALおよびDBMを反応器に注入したところ、温度が上った。最終圧力が326psiになるまでエチレンを加えた。触媒を注入し、運転を継続して約100gのポリマーを製造した。次いで反応器の圧力を200psi(イソブタンの蒸気圧)まで排出してエチレンとH2を除去した。
・重合の第2段階のための反応器条件
反応器を一定温度に維持して、10mlの1−ヘキセン、Δp=50psiのH2、およびエチレンを最終圧が326psiになるまで急速に加えた。運転を続けてポリマーをさらに100g製造した。運転が終ったら、エチレン供給をストップし、反応器内容物を急いで廃棄容器に排出して揮発性ガスを除去した。
ポリマーを真空オーブン乾燥してさらに分析する前に残留ヘキセンを除去した。この物質を酸化防止剤で安定化させ、ASTM法D1238によってそれぞれMI 190℃、2.16kgおよびHLMI 21.6kgの条件でMIおよびHLMIを測定した。結果はMI=0.21、HLMI=76であった。
表1は本発明方法により製造されたポリオレフィン組成物のための反応条件と成分を示す。表2は本発明方法により製造されたサンプルを示す。実施例1はかなりのLCBIを有する、高メルトインデックス(“MI”)物質の製造を示す単一反応器シミュレーションである。実施例2〜4はカスケードシミュレーションのための運転条件を示す。
Figure 2007500277
Figure 2007500277
本発明の実施形態を例示して説明したが、これらの実施形態は本発明のすべての可能な形態を例示、説明しようとするものではない。本明細書中に使用されていることば(表現)は限定よりはむしろ説明のことばであり、本発明の意図および特許請求の範囲から逸脱することなく多くの変形をなし得ることは云うまでもない。

Claims (42)

  1. エチレンとC3〜C8αオレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィン、ポリマー骨格に長い連鎖分岐を形成させる触媒系、およびエチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる任意の第2のオレフィンを含む反応混合物の重合によって生成するポリマー樹脂を含むポリオレフィン樹脂であって;前記第1のオレフィンが第2のオレフィンと異なり、かつ、前記ポリマー樹脂が約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有することを特徴とする、前記ポリオレフィン樹脂。
  2. 前記触媒系がクロムを含まない、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  3. 前記メルトインデックスが約0.1〜約10である、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  4. 前記長鎖分岐指数が約1〜約6である、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  5. 長鎖分岐指数が約2〜約3である、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  6. 前記第1のオレフィンおよび第2のオレフィンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合からなる群からそれぞれ選ばれる、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  7. 前記反応混合物中の第1のオレフィンの第2のオレフィンに対するモル比が約0.001〜約1000である、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  8. 第1のオレフィンが反応混合物の約0.2モル%〜約20モル%の量で存在し;かつ、第2のオレフィンが反応混合物の約0.1モル%〜約30モル%の量で存在する、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  9. 反応混合物が該反応混合物の約0.00005〜約5モル%の量で存在する分子状水素を含む、請求項1記載の方法。
  10. 第1のオレフィンが反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し;かつ、第2のオレフィンが反応混合物の約0.5〜約5モル%の量で存在する、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  11. 第1のオレフィンがエチレンであり、第2のオレフィンがエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、かつポリオレフィン樹脂がHDPEである、請求項10記載のポリオレフィン樹脂。
  12. 第1のオレフィンが反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し;かつ、第2のオレフィンが反応混合物の約5〜約30モル%の量で存在する、請求項1記載のポリオレフィン樹脂。
  13. 第1のオレフィンがエチレンであり、第2のオレフィンがエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、かつ、ポリオレフィン樹脂がLLDPEである、請求項10記載のポリオレフィン樹脂。
  14. a)分子状水素、エチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィン、エチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる任意の第2のオレフィン、稀釈剤、および触媒系を組合せることによって、ポリオレフィン樹脂の生成を可能にする十分な温度で反応混合物を形成させること;および
    b)前記反応混合物の重合を開始させること
    を含む、ポリオレフィン樹脂の生成方法であって;
    前記第1のオレフィンが第2のオレフィンとは異なり、かつ、ポリオレフィン樹脂が約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有することを特徴とする、前記ポリオレフィン樹脂の生成方法。
  15. 前記触媒系がクロムを含まない、請求項14記載の方法。
  16. 前記第1のオレフィンおよび第2のオレフィンが、各々、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項14記載の方法。
  17. 第2のオレフィンに対する第1のオレフィンのモル比が約0.001〜約1000である、請求項14記載の方法。
  18. 第1のオレフィンが反応混合物の約0.2〜約20モル%の量で存在し;かつ、第2のオレフィンが反応混合物の0.1〜30モル%の量で存在する、請求項14記載の方法。
  19. 分子状水素が約0.00005〜約5%の量で存在する、請求項14記載の方法。
  20. 触媒系がバナジウムを含有する触媒系であり、該バナジウム系触媒が下記を含む請求項14記載の方法。
    (A)下記の工程で作られた担持触媒成分
    (i)シリカを約150℃〜800℃の範囲で予熱する。
    (ii)該予熱されたシリカを下記群より選ばれた成分と接触させる。
    (1)少なくとも一つの炭素−マグネシウムの共有結合を有する化合物または錯体
    (2)少なくとも一つの炭素−周期律表の第III族元素の金族の共有結合を有する化合物
    (3)少なくとも一つの炭素−マグネシウムの共有結合を有する化合物または錯体および
    少なくとも一つの炭素−周期律表の第III族元素の金族の共有結合を有する化合物の両方
    (iii)前記工程(ii)の生成物を、工程(b)で予熱した前記シリカと接触しない接触剤(1)および(2)のどちらかと接触させる;(但し、前記接触剤(3)が工程(b)で使用される場合はこの工程を省略すると云う条件つきで)
    (iv)前記工程(ii)または(iii)の生成物を少くとも1つのハロゲン原子を含むバナジウム化合物と接触させ;
    (v)前記工程(iv)の生成物をアルコールと接触させる;
    (B)オルガノアルミニウム化合物共触媒;および
    (C)構造式Cts2 2t+2-sを有するハロゲン含有プロモーター化合物;[但し式中、X2は同じかまたは異なっていてフッ素、塩素または臭素であり、tは1〜3の整数、sは0または1〜7の整数である]。そして
    b)反応混合物の重合を開始させる。
    ここで、第1のオレフィンは第2のオレフィンと異なり、ポリオレフィン樹脂が約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1を超える長鎖分岐指数を有する。
  21. 第1のオレフィンが反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し;かつ、第2オレフィンが反応混合物の約0.5〜約5モル%の量で存在する、請求項20記載の方法。
  22. オレフィンがエチレンであり、第2のオレフィンがエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、かつ、ポリマーがHDPEである、請求項21記載の方法。
  23. 第1のオレフィンが反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し;かつ、第2のオレフィンが反応混合物の約5〜約30モル%の量で存在する、請求項20記載の方法。
  24. 第1のオレフィンがエチレンであり、第2のオレフィンがエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、かつ、ポリマーがLLDPEである、請求項23記載の方法。
  25. オルガノアルミニウム化合物共触媒がAl(Et)3であり、かつ、ハロゲン含有プロモーターがCH2Br2である、請求項20記載の方法。
  26. バナジウム含有触媒系が式I:
    (R1O)xSiR2 4-x
    [式中、R1およびR2はそれぞれ独立にアルキルであり、xは1〜3である。]を有する変性剤をさらに含む請求項20記載の方法であって、該変性剤がポリオレフィン樹脂の生成中任意の時点で加えられる、前記の方法。
  27. 前記変性剤が(i−プロピル)2Si(OMe)2、(i−ブチル)2Si(OMe)2、Me2Si(OMe)2、(i−ブチル)Si(OMe)3、(シクロヘキシル)(Me)Si(OMe)2、およびそれらの混合物から選ばれる成分である、請求項24記載の方法。
  28. a)分子状水素、エチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる第1のオレフィン、任意の稀釈剤、エチレンとC3〜C8α−オレフィンからなる群から選ばれる任意の第2のオレフィン、任意の稀釈剤、およびポリマー骨格に長鎖分岐を形成させる触媒系を組合せることによってポリオレフィン樹脂を生成させる十分な温度で反応混合物を形成させること、但し第1のオレフィンは第2のオレフィンとは異なる;
    b)第1のオレフィン、第2のオレフィン、分子状水素、および稀釈剤の1つまたは複数を任意に除去すること;および
    c)分子状水素、第1のオレフィン、および任意に、第2のオレフィンおよび稀釈剤の追加量を導入すること;
    を含むポリオレフィン樹脂の生成方法であって、
    c)工程においてさらに追加の重合が起り、かつ、ポリオレフィン樹脂が約0.92を超える密度、約0.01〜約20のメルトインデックス、および約1〜約6の長鎖分岐指数を有することを特徴とする、前記ポリオレフィンの生成方法。
  29. 前記触媒系がクロムを含まない、請求項28記載の方法。
  30. 第1のオレフィンと第2のオレフィンが、各々、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項28記載の方法。
  31. 第1のオレフィンの第2のオレフィンに対するモル比が約0.001〜約1000である、請求項28記載の方法。
  32. 第1のオレフィンが反応混合物の約0.2〜約20モル%の量で存在し;かつ、第2のオレフィンが反応混合物の約0.1〜約30モル%の量で存在する、請求項28記載の方法。
  33. 分子状水素が約0.00005〜約5%の量で存在する、請求項28記載の方法。
  34. 前記触媒系が以下の(A)〜(D)を含むバナジウム−含有触媒である、請求項28記載の方法:
    (A)(i)〜(v)の工程によって製造される担持触媒成分;
    (i)約150〜約800℃範囲の温度でシリカを予熱する工程;
    (ii)前記予熱したシリカを、(1)少くとも1つの炭素−マグネシウム共有結合を含む化合物または錯体、(2)少くとも1つの炭素−元素周期律表のIII属金属共有結合を含む化合物、および(3)少くとも1つの炭素−マグネシウム共有結合を含む化合物または錯体の両方、および少くとも1つの炭素−III属金属共有結合を含む化合物、からなる群から選ばれる接触剤と接触させる工程;
    (iii)前記工程(ii)の生成物を、工程(b)の前記予熱したシリカと接触しない接触剤(1)および(2)のどちらかと接触させる工程(ただし前記接触剤(3)が工程(b)で使用される場合はこの工程を省略すると云う条件つきで);
    (iv)前記工程(ii)または(iii)の生成物を、少くとも1つのハロゲン原子を含むバナジウム化合物と接触させる工程;および
    (v)前記工程(iv)の生成物をアルコールと接触させる工程;
    (B)オルガノアルミニウム化合物共触媒;
    (C)構造式Cts2 2t+2-s
    [式中、X2は同じかまたは異なって、フッ素、塩素または臭素であり、tは1〜3の整数、sは0または1〜7の整数である]を有するハロゲン含有プロモーター化合物;および
    (D)式Iを有する任意の化合物:
    (R1O)xSiR2 4-x
    [式中、R1およびR2はそれぞれ独立にアルキルであり、xは1〜3である]
  35. 前記第1のオレフィンが反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し、かつ、第2のオレフィンが反応混合物の約0.5〜約5モル%の量で存在する、請求項34記載の方法。
  36. 前記オレフィンがエチレンであり、第2のオレフィンがエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、かつ、前記ポリマーがHDPEである、請求項35記載の方法。
  37. 第1のオレフィンが反応混合物の約5〜約15モル%の量で存在し、かつ、第2のオレフィンが反応混合物の約5〜約30モル%の量で存在する、請求項34記載の方法。
  38. 第1のオレフィンがエチレンであり、第2のオレフィンがエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、かつ、ポリマーがLLDPEである、請求項37記載の方法。
  39. オルガノアルミニウム化合物共触媒がAl(Et)3であり、かつ、ハロゲン含有プロモーターがCH2Br2である、請求項37記載の方法。
  40. バナジウム含有触媒系がさらに式I:
    (R1O)xSiR2 4-x
    [式中、R1およびR2はそれぞれ独立にアルキルであり、xは1〜3である。]
    の変性剤を含み、該変性剤がポリオレフィン樹脂の生成中の任意の点で加えられる、請求項34記載の方法。
  41. 前記変性剤が工程c中に加えられる、請求項34記載の方法。
  42. 反応器に第1のオレフィン、第2のオレフィン、分子状水素、オルガノアルミニウム化合物共触媒、およびハロゲン含有プロモーターを装入することによって反応混合物を形成させ、次いで反応器中に担持触媒成分を導入することにより重合を開始させてポリオレフィン樹脂を生成させる、請求項28記載の方法。
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