JP2007334664A - 工程制御装置、工程制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

工程制御装置、工程制御方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】生産ラインの局所ラインタクトを把握して、局所ラインタクトに見合ったディスパッチを行なうことにより、各工程の装置ロスの低減及び生産ラインのスループットの向上を図った工程制御装置、工程制御方法およびコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】工程制御装置101は、複数工程のワークXを加工することが可能な加工設備Aを有する生産ライン109を制御する。工程制御装置101は、生産ライン109からワークXの進捗情報を収集して記憶する工程管理手段107と、工程管理手段107に記憶されたワークXの進捗情報から、ワークXの局所ラインタクトを算出する局所ラインタクト算出手段102と、ラインタクト算出手段102に記憶されている局所ラインタクトを利用して、次に処理をするワークXを選択するワーク選択手段103と、ワーク選択手段103で選択されたワークXに作業指示を与える作業指示手段104を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数工程に対応する加工処理をワークに施すことが可能な加工設備(汎用加工設備)を備える生産ラインでの仕掛り滞留を抑制する工程制御装置、工程制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
例えば、半導体製品の製造においては、一般的に、成膜工程→フォトリソグラフィ工程(レジストのパターン形成)→エッチング工程(レジストパターンの転写)→レジスト剥離工程→検査工程という一連のパターニングプロセス(これを1サイクルと呼ぶ)でワーク(半導体ウエハ)を処理することにより、ワークに1つのパターンが形成される。このサイクルを繰り返し行ない、複数のパターンを形成することにより半導体集積回路などを形成することができる。
半導体生産ラインは、通常、複数の工程(複数工程)でワークを加工することが可能な加工設備(本願では、汎用加工設備ともいう。)を備えている。加工設備を複数工程で共有する第1のメリットは、加工設備の台数を減らすことである。例えば、生産ラインのスループットが60秒あたり1枚のときに、処理タクトタイムが90秒の加工設備を2つの工程で使用する場合、2つの工程で共有しなければ各工程で2台づつの計4台必要となるが、2つの工程で共有すると3台で足りることになり、台数を1台少なくすることができる。
第2のメリットは、半導体生産ラインで使用する加工設備は、トラブルやメンテナンスのために停止する頻度が高いので、加工設備を共有にして、使用可能な台数を多くした方が、設備停止時の生産への影響を少なくすることができる。
例えば、20%の余力のある加工設備2台を2工程で共有して使用した場合、1台の加工設備が停止すれば、処理能力は60%(=120%÷2)に低下する。この場合に、2工程のうち、どちらかの工程に仕掛りワークがなければ、仕掛りワークがある方の工程の処理を行なえば良いし、また、2工程に続く工程のうちいずれかの次工程に十分な仕掛りワークがあれば、次工程に仕掛りが少ない工程を優先して処理をさせることにより、生産への影響を少なくすることができる。これに対し、加工設備2台を2工程で共有しない場合は、設備が停止すればその工程の処理ができなくなり、生産へ悪影響を及ぼす可能性が高くなる。
このように、加工設備を複数工程に対して共有で使用することにより、設備投資額の削減や、生産性の向上が期待できるが、共有設備の運用の仕方(特に仕掛りワークの選択方法)によっては、十分な生産性向上を発揮できない場合がある。
複数工程の仕掛りワークの中から処理すべきワークを選択するルールとして、一般的にディスパッチ(ワーク選択)ルールが用いられている。このディスパッチルールとしては、例えば、(ルールA)加工時間最小のワークを選択する、(ルールB)納期までの期間が最も短いワークを選択する、(ルールC)残りの工程の平均通過時間から生産完了予定時刻を求め、納期に対し余裕の少ないワークを選択する、(ルールD)最優先で処理する必要のあるワークを選択する、(ルールE)仕掛り状態に最初に入ったワークを選択する、(ルールF)段取り替え時間の最小のワークを選択する、(ルールG)各工程を交互に処理を行なう、などのルールがあり、それぞれの工場(生産ライン)に適したルールが用いられている。
また、他のディスパッチ方法として、例えば特許文献1には、作業待ちの仕掛りワークが適正在庫数を極力超過しないようにワークを選択する方法が記載されている。また、特許文献2には、後工程での現在のワーク仕掛かり量を予め定められている基準値と比較した結果に基づいて、前工程の処理着手順序を決定する方法が記載されている。また、特許文献3には、2つ後の工程まで続けて処理可能なワークを優先して処理を行なう方法が記載されている。
特開2001−9682号公報 特開平1−183347号公報 特開平10−277891号公報
しかしながら、従来のディスパッチルールだけでは、生産ラインのスループットが低下する場合がある。すなわち、上述した(ルールA)〜(ルールG)の各方法は、いずれも各工程の仕掛りワーク数や加工設備の稼働状況を考慮しないディスパッチ方法である。
例えば、汎用加工設備の後の次工程以降に大量の仕掛りがある場合や、次工程以降に故障やメンテナンスで停止している加工設備がある場合は、汎用加工設備で対応する工程の処理をする必要性は低くなる。これに対して、汎用加工設備の後の次工程以降に仕掛りが少ない場合や、次工程以降の設備に待機ロスが発生している場合は、汎用加工設備で対応する工程のワークを処理する必要性は高くなる。
このように生産ラインの仕掛りワーク数や加工設備の稼働状況を考慮しないでワークを選択すると、汎用加工設備に続く次工程以降の加工設備で待機ロスを発生する可能性が高くなり、生産ラインのスループットが低下する原因となる。
特許文献1に記載の技術は、上述した課題を回避する手段として作業待ちの仕掛りワークが適正在庫数を極力超過しないようにワークを選択する方法であり、仕掛りワークが特定の工程に集中するのを防止し、ライン全体の仕掛りワークを削減することを目的としている。しかしながら、次工程以降のラインの状況を考慮していないため、例えば次工程以降の加工設備に故障やメンテナンスによる停止があった場合や、次工程以降の加工設備の能力に余裕があり、加工設備に待機ロスが発生する場合などにおいて、次工程以降のラインの能力に応じた最適なディスパッチができないという問題が生じる。
また、特許文献2、特許文献3に記載の技術は、上述した課題を回避する手段として、次工程、または2つ後の工程に対応する加工設備での待機ロスを減らすことを目的としている。しかしながら、次工程や2つ後の工程に仕掛りワークを確保するバッファを持たない場合には、ディスパッチができないという問題が生じる。
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、生産ラインの局所ラインタクトを把握して、局所ラインタクトに見合ったディスパッチ(ワーク選択)を行なうことにより、各工程の装置ロスの低減及び生産ラインのスループットの向上を図った工程制御装置、工程制御方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明に係る工程制御装置は、複数工程それぞれに対応する加工処理をワークに施すことが可能な汎用加工設備を備える生産ラインでの工程制御装置であって、ワークの進捗情報を生産ラインから収集して記憶する工程管理手段と、該工程管理手段に記憶されたワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出する局所ラインタクト算出手段と、該局所ラインタクト算出手段が算出した局所ラインタクトを利用して、前記汎用加工設備で次に加工処理を施すべきワークを前記複数工程のいずれかに対応させて選択するワーク選択手段と、該ワーク選択手段で選択されたワークに対して作業指示を与える作業指示手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、汎用加工設備の後に続く次工程以降の局所ラインタクトを求めて、局所ラインタクトに見合ったワークを次工程に供給することができるので、次工程以降の加工設備の能力を最大限に発揮させることが可能となり、生産ラインのスループットを向上させることができる。
また、本発明に係る工程制御装置では、前記局所ラインタクト算出手段は、前記汎用加工設備の次に配置された次加工設備のローダにワークが到着した時刻と、前記ローダからワークを排出した時刻とから局所ラインタクトを算出することを特徴とする。
この構成により、次加工設備で生じた時間遅れを考慮して求めた局所ラインタクトを適用してディスパッチすることが可能となる。
また、本発明に係る工程制御装置では、前記局所ラインタクト算出手段は、前記次加工設備の後に配置された加工設備のローダにワークが到着する時刻と、前記ローダからワークを排出する時刻とから局所ラインタクトを算出することを特徴とする。
この構成により、次加工設備の後に配置された加工設備で生じた時間遅れを考慮して求めた局所ラインタクトを適用してディスパッチすることが可能となる。
また、本発明に係る工程制御装置では、前記局所ラインタクト算出手段は、前記次加工設備以降の加工設備でのワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出することを特徴とする。
この構成により、次工程以降の加工設備でのワークの排出間隔を適用して容易に局所ラインタクトを求めることが可能となる。
また、本発明に係る工程制御装置では、前記局所ラインタクト算出手段は、前記汎用加工設備での仕掛りワーク数の増減から局所ラインタクトを算出することを特徴とする。
この構成により、汎用加工設備での仕掛りワーク数の増減(例えば減少する間隔)を適用して容易に局所ラインタクトを求めることが可能となる。
また、本発明に係る工程制御装置では、前記局所ラインタクト算出手段は、前記次加工設備以降の加工設備での稼働状況とタクトタイムから、局所ラインタクトを算出することを特徴とする。
この構成により、次加工設備以降の加工設備での局所ラインタクトを比較的正確に求めることができるので、容易にディスパッチを行なうことが可能となる。
また、本発明に係る工程制御方法は、複数工程に対応する加工処理をワークに施すことが可能な汎用加工設備を備える生産ラインでの工程制御方法であって、ワークの進捗情報を生産ラインから収集して記憶するステップと、記憶されたワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出するステップと、算出された局所ラインタクトを利用して、前記汎用加工設備で次に加工処理を施すべきワークを前記複数工程のいずれかに対応させて選択するステップと、選択されたワークに対して作業指示を与えるステップとを備えることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る工程制御装置と同様の作用が得られる。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、複数工程に対応する加工処理をワークに施すことが可能な汎用加工設備を備える生産ラインでコンピュータに工程制御を実行させるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、ワークの進捗情報を生産ラインから収集して記憶させるステップと、コンピュータに、記憶されたワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出させるステップと、コンピュータに、算出された局所ラインタクトを利用して、前記汎用加工設備で次に加工処理を施すべきワークを前記複数工程のいずれかに対応させて選択させるステップと、コンピュータに、選択されたワークに対して作業指示を与えさせるステップとを実行させることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る工程制御装置と同様の作用が得られる。
本発明に係る工程制御装置、工程制御方法およびコンピュータプログラムによれば、同一加工設備で複数の工程を処理することが可能な場合、次工程以降の局所ラインタクトから、次に処理を行なうワークを選択することにより、次工程以降の加工設備の能力(状況)に見合ったワークの供給が可能となり、生産ライン全体のスループットを向上させることができる。
また、本発明に係る工程制御装置、工程制御方法およびコンピュータプログラムによれば、算出した局所ラインタクトに見合ったワークの供給を行なうので、各工程での滞留時間を短くすることが可能となり、生産リードタイムを短縮して生産ライン全体の仕掛りワーク数を削減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る工程制御装置の機能ブロック構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る工程制御装置101は、生産ライン109に配置された加工設備108を制御することにより生産ライン109を制御する構成としてある。
生産ライン109は、製品(ワーク)を加工する生産ラインの一形態であり、加工設備108が例えば計13台設置されている。加工設備108で総称される13台は、説明の都合上さらに具体的に次のように個別名称を付して表している。なお、各加工設備を表す場合に、加工設備108として記載することがある。
加工設備A(加工設備A−1、A−2、A−3。相互に区別する必要がない場合は加工設備Aとすることがある。)は、複数工程それぞれに対応する加工処理(以下、単に処理ともいう。)をワークX(図2参照。なお、個々のワークを区別する必要がないときは単にワークXとする。)に施すことが可能な加工設備(汎用加工設備としての加工設備)であり、その他の加工設備B(加工設備B−1、B−2。相互に区別する必要がない場合は加工設備Bとすることがある。また、汎用加工設備としての加工設備Aに対しては、次に配置されることから次加工設備としての加工設備Bとなる。)、加工設備C(加工設備C−1、C−2。相互に区別する必要がない場合は加工設備Cとすることがある。)、加工設備D(加工設備D−1、D−2、D−3、D−4。相互に区別する必要がない場合は加工設備Dとすることがある。)、加工設備E(加工設備E−1、E−2。相互に区別する必要がない場合は加工設備Eとすることがある。)は、ある特定の工程しか加工処理することができない加工設備とする。なお、汎用加工設備は、特定の工程のみに適用することも当然可能である。
工程制御装置101は、生産ライン109に配置された加工設備A〜Eでの工程を制御する。また、工程を制御する制御手段として、局所ラインタクト算出手段102と、ワーク選択手段103と、作業指示手段104と、工程管理手段107とを備えている。
工程制御装置101は、いわゆるコンピュータ構成としてあり、図示しないCPU(中央処理装置)およびコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムを予めインストールしてあるプログラムメモリ(不図示)を備え、コンピュータプログラムにより各制御手段(局所ラインタクト算出手段102、ワーク選択手段103、作業指示手段104、工程管理手段107)を適宜機能(動作)させる構成としてある。つまり、後述する各ステップの動作をコンピュータにより実行させる構成としてある。
工程管理手段107は、生産ライン109からのワークXの進捗情報の収集、記憶、管理を行なう役割を担っており、生産ライン109内にある全てのワークXの進捗や加工設備の稼動状況を把握している。
また、工程管理手段107は、加工設備108からのワーク要求(加工設備108へワークXを投入するように催促することをいう。)を受けると、ワーク選択手段103に対してワーク選択要求R2を出力する。さらに、工程管理手段107は、局所ラインタクト算出手段102に対し、進捗情報R1としてワークXの進捗情報を提供する。また、必要に応じて、加工設備108の稼動情報なども提供する。
局所ラインタクト算出手段102は、ワーク選択手段103から、局所ラインタクトを算出するように指示されると、工程管理手段107に対して進捗情報R1を要求し、ワークXの進捗情報や、加工設備108の稼動状況などから局所ラインタクト(例えば、加工設備B−2、C−2、D−3、E−2でのラインタクトなど。)を算出する。また、局所ラインタクト算出手段102は、ディスパッチ(ワーク選択)を切り替えるタイミングを判断する。
ワーク選択手段103は、工程管理手段107からのワーク選択要求R2を受けると、局所ラインタクト算出手段102に対して局所ラインタクトを算出させるとともに、ディスパッチを切り替えるタイミングであるかどうかを判断させて、局所ラインタクトに見合ったワークXの供給を行なうように、仕掛りワークXの中から次に処理を行なうワークXを選択し、工程管理手段107に対して、ディスパッチの結果を出力する。
次に、本実施の形態での生産ライン109におけるワークXのプロセスフローについて説明する。
図2は、本実施の形態での工程管理手段で管理される工程フローと加工設備との関係を示す説明図である。具体的な理解を容易にするために、半導体製品の製造工程を例示している。
生産ライン109での製造工程は、大きく区分して第1サイクルと第2サイクルからなり、第1サイクルの後に第2サイクルが行われる。
第1サイクルは、加工設備A−1、A−2、A−3で成膜処理する工程1と、加工設備B−1でフォトリソグラフィ処理する工程2と、加工設備C−1でエッチング処理する工程3と、加工設備D−1、D−2でレジスト剥離する工程4と、加工設備E−1で検査する工程5とを含む。
第2サイクルは、加工設備A−1、A−2、A−3で成膜処理する工程6と、加工設備B−2でフォトリソグラフィ処理する工程7と、加工設備C−2でエッチング処理する工程8と、加工設備D−3、D−4でレジスト剥離する工程9と、加工設備E−2で検査する工程10とを含む。
半導体の製造工程では、成膜処理、フォトリソグラフィ処理、エッチング処理、レジスト剥離処理、及び検査からなるサイクルが何回も繰り返されるが、ここでは説明を簡略化するため、第1サイクルと第2サイクルの2回の繰り返しとしてある。
また、図2では、工程1の仕掛りとなっているワークX(適宜、仕掛りワークXともいう。)をワークX(1)、工程2の仕掛りとなっているワークXをワークX(2)、工程3の仕掛りとなっているワークXをワークX(3)、工程4の仕掛りとなっているワークXをワークX(4)、工程5の仕掛りとなっているワークXをワークX(5)、工程6の仕掛りとなっているワークXをワークX(6)、工程7の仕掛りとなっているワークXをワークX(7)、工程8の仕掛りとなっているワークXをワークX(8)、工程9の仕掛りとなっているワークXをワークX(9)、工程10の仕掛りとなっているワークXをワークX(10)として表している。
図2の場合、加工設備Aは、処理可能な仕掛りワークXがワークX(1)とワークX(6)の2種類あり、工程1と工程6の内いずれの工程での仕掛りワークXを選択するかによって、工程2以降の加工設備B〜E、工程7以降の加工設備B〜Eの稼働状況に影響を与える。一方、加工設備B、C、D、Eは処理可能な工程が1種類だけなので、処理する工程を選択することはできないし、また、必要がない。
つまり、汎用加工設備としての加工設備A−1、A−2、A−3は、工程1の仕掛りワークX(1)と、工程6の仕掛りワークX(6)のどちらも処理することが可能な構成としてある。また、加工設備Aの次に配置された加工設備Bは、加工設備Aでの仕掛りワークXの選択による影響を直接受けることから、他の加工設備108とは区別して次加工設備として表すことがある。
図3は、本実施の形態での生産ラインでの加工設備の配置例を示すレイアウト図である。
まず、工程1の仕掛りワークX(1)が、バッファ間搬送路112からバッファ111aに投入され、作業指示手段104からの作業指示を待つ。ワークX(1)は作業指示手段104からの作業指示があれば、コンベア110を介して加工設備Aへ搬送される。加工設備Aへ到着したワークX(1)は、加工設備Aでの処理が行われ、処理が完了すると、工程2の仕掛りワークX(2)となり、コンベア110を介して加工設備B−1へ搬送される。なお、加工設備B−1に対応させてローダ114(加工設備B−1の入力ポート)を適宜配置してある。
次に、加工設備B−1へ到着したワークX(2)は、加工設備B−1での処理が完了すると、工程3の仕掛りワークX(3)となり、コンベア110を介して加工設備C−1へ搬送される。加工設備C−1へ到着したワークX(3)は、加工設備C−1での処理が完了すると、工程4の仕掛りワークX(4)となり、コンベア110を介して加工設備D−1かD−2のいずれかへ搬送される。このときの加工設備D−1とD−2のいずれを選択するかは、待機しているワークX(仕掛りワークX)の少ない方としてもよいし、故障などにより停止している加工設備Dへは搬送しないようにしてもよい。
加工設備D−1、D−2へ到着したワークX(4)は、加工設備Dでの処理が完了すると、工程5の仕掛りワークX(5)となり、コンベア110を介して加工設備E−1へ搬送される。加工設備E−1へ到着したワークXは、加工設備Eでの処理が完了すると、工程6の仕掛りワークX(6)となり、コンベア110を介してバッファ111bへ搬送される。
バッファ111bへ搬送された仕掛りワークX(6)は、バッファ111aに空きがあれば、バッファ間搬送路112を介してバッファ111aへ搬送される。以下、第1サイクルと同様に、第2サイクルとして加工設備A、B−2、C−2、D−3、D−4、E−2の処理が施される。なお、加工設備B−2に対応させてローダ113(加工設備B−2の入力ポート)を適宜配置してある。
図3のレイアウトの場合、加工設備B−1から加工設備E−1までの間は、工程間にバッファがなく連続で処理されていくので、この間のワークXが処理される速度は最も能力の低い工程に制約される。したがって、加工設備Aでディスパッチを行なう際に、局所ラインタクト算出手段102で算出する局所ラインタクトは、第1サイクルについては工程2から工程5の範囲と考えればよい。また同様に、第2サイクルについては工程7から工程10までを、局所ラインタクトの範囲と考えればよい。
次に、図4、図5、図6のフローチャートを参照して、本実施の形態に係る工程制御装置101の動作を説明する。
図4は、本実施の形態での工程管理手段の動作を説明するためのフローチャート(ステップS01〜S04)、図5は、本実施の形態でのワーク選択手段の動作を説明するフローチャート(ステップS11〜S15)、図6は、本実施の形態での局所ラインタクト算出手段の動作を説明するフローチャート(ステップS21〜S25)である。
ステップS01:
工程管理手段107は、加工設備108からのワーク要求を監視している。加工設備108からのワーク要求がある場合(ステップS01:YES)は、ステップS02へ進む。ワーク要求がない場合(ステップS01:NO)は元に戻る。
ステップS02:
工程管理手段107は、ワーク選択手段103に対し、次に加工設備108で処理するワークXを選択させるためのワーク選択要求R2を出して、ステップS03へ進む。
ステップS03:
工程管理手段107は、ワーク選択手段103のワーク選択が完了したか否かを判定する。完了したことを確認した場合(ステップS03:YES)は、ステップS04へ進む。完了していない場合(ステップS03:NO)は、元に戻る。なお、ワーク選択手段103でのワーク選択フローについては、図5で詳細を説明する。
ステップS04:
工程管理手段107は、ワーク選択手段103によって選択されたワークXに対し、作業指示手段104により加工設備108までの搬送を指示する。さらに、作業指示手段104は、加工設備108に到着したワークXについての加工作業をするように加工設備108に対して作業指示を行なう(選択されたワークXに対して作業指示を与えるステップ)。
なお、ステップS01ないしステップS04のフローに対応するワークXの流れ状況(ワークXの進捗情報)は、工程管理手段107により生産ライン109から収集され、工程管理手段107に適宜のデータ(例えば図7、図9ないし図11参照。)として記憶される(ワークXの進捗情報を収集して記憶するステップ)。
ステップS11:
ワーク選択手段103は、工程管理手段107からのワーク選択要求R2(ステップS02)を監視する。ワーク選択要求R2がある場合(ステップS11:YES)は、ステップS12へ進む。ワーク選択要求R2がない場合(ステップS11:YES)は、元に戻る。
ステップS12:
工程管理手段107は、局所ラインタクト算出手段102に対して、局所ラインタクトを算出するように指示(局所ラインタクトの問い合わせ)し、ステップS13へ進む。
ステップS13:
局所ラインタクト算出手段102での処理が完了したか否かを判定する。つまり、局所ラインタクト算出手段102がワークXの処理優先度を計算したか否かを判定する。処理が完了した場合(ステップS13:YES)は、ステップS14へ進む。なお、局所ラインタクト算出手段102の処理完了は、ワーク選択手段103が局所ラインタクト算出手段102を監視することにより確認される。処理が完了していない場合(ステップS13:NO)は、元に戻る。なお、局所ラインタクト算出手段102での局所ラインタクト算出フローについては、図6で詳細を説明する。
ステップS14:
局所ラインタクト算出手段102での、滞留が発生しているか否かの判断結果と算出された局所ラインタクトとから、次に処理を行なうワークXを決定(選択)し、ステップS15へ進む。具体的には、加工設備Aでの処理に対して処理対象を工程1の仕掛りワークX(1)とするか、あるいは工程6の仕掛りワークX(6)とするかの選択(複数工程のいずれかに対応させて選択するステップ)を行なう。
ステップS15:
工程管理手段107にワーク選択結果を伝達(送付)する。その後、ステップS11へ戻り、局所ラインタクト算出手段102での処理を継続する。
ステップS21:
局所ラインタクト算出手段102で、ワーク選択手段103からの指示(ステップS12による指示(問い合わせ))がある場合(ステップS21:YES)は、ステップS22へ進む。指示がない場合(ステップS21:NO)は、元に戻る。
ステップS22:
局所ラインタクト算出手段102は、工程管理手段107からワークXの進捗情報を取得し、ステップS23へ進む。
ステップS23:
局所ラインタクト算出手段102は、ステップS22で取得したワークXの進捗情報から局所ラインタクトを算出(局所ラインタクトを算出するステップ)し、ステップS24へ進む。
ステップS24:
局所ラインタクト算出手段102は、ステップS22で取得した進捗情報からワークXの滞留(ワークXが滞留しているか否か)を判定し、ステップS25へ進む。
ステップS25:
局所ラインタクト算出手段102は、ワーク選択手段103に処理が完了したことを伝達(演算結果を送付)し、ステップS21へ戻る。
次に、図7、図8を参照して、本実施の形態に係る工程制御装置101の動作を説明する。
図7は、加工設備へワークを送るローダに到着したワークの進捗情報を示す図表であり、(A)は、加工設備B−2へワークXを送るローダ113に到着したワークXの進捗情報を示し、(B)は、加工設備B−1へワークXを送るローダ114に到着したワークXの進捗情報を示す。つまり、汎用加工設備である加工設備Aの次に配置された次加工設備Bのローダ113、114でのワークXの進捗情報を示す。
図8は、加工設備のローダでのワークの状態を示すタイムチャートであり、(A)は、加工設備B−2のローダ113のタイムチャートであり、立ち上がりはローダ113にワークXが到着した時刻、立ち下がりはローダ113がワークXを排出した時刻を示し、(B)は、加工設備A−1、A−2、B−1、B−2、および、ローダ113(加工設備B−2対応)、ローダ114(加工設備B−1対応)でのワークXの流れを示す。つまり、次加工設備としての加工設備BでのワークXの進捗情報を示している。
なお、加工設備B−1、B−2に対応するローダ113、114としているが、その他の加工設備108(加工設備C、D、E)でのローダ(入力ポート)であっても同様に扱うことが可能である。つまり、次加工設備としての加工設備Bの後に配置された加工設備108(加工設備C、D、E)でのワークXの進捗情報を用いても同様の作用が得られる。この場合は、加工設備Bの後に配置された加工設備108(加工設備C、D、E)の状況に対応したワークXの選択が可能となる。
なお、一般的に、ローダ113、114では、入力ポートは出力ポートを兼ねていることが多い。
図7、図8での工程制御装置101の動作として、加工設備A−3と加工設備D−4が故障またはメンテナンスにより停止しているときに、全体のスループットの低下を抑えるように、加工設備A−1と加工設備A−2において、仕掛りワークX(1)と仕掛りワークX(6)の中から次に処理を行なうワークX(1)を選択する方法(ステップ)を説明する。
つまり、複数工程それぞれに対応する加工処理をワークXに施す汎用加工設備Aを備える生産ライン109で、局所ラインタクトを算出する局所ラインタクト算出手段の動作、および汎用加工設備Aで次に加工処理を施すべきワークXを複数工程のいずれかに対応させて選択するワーク選択手段の動作を説明する。
なお、前提条件として、仕掛りワークX(1)と仕掛りワークX(6)は、どちらも十分存在しているものとする。また、加工設備Aのタクトタイムは90秒、加工設備Dのタクトタイムは120秒、その他の加工設備B、C、Eのタクトタイムは60秒とする。
したがって、故障などにより加工設備108が停止していなければ、いずれの工程も60秒タクトで処理が行われる。例えば、加工設備Aは3台でタクトタイムが90秒であることから、30秒当り1ワークを処理することが可能であり、1工程あたりにすると60秒タクトで処理が行われることとなる。
まず、当初は、加工設備A−3が故障した段階で、加工設備A−1は工程1、加工設備A−2は工程6の仕掛りワークXの処理を行なう。このとき、加工設備B−2のローダ113では、ワークXが90秒間隔で到着し、直ちに工程7(加工設備B−2)へ排出される。したがって、ワークX011(以下、説明を容易にするため、適宜ワークXにワークNo.を付して説明する。)が時刻1:00:00に加工設備B−2のローダ113に到着し、その5秒後に、ローダ113から加工設備B−2内へ排出される。
同様に、ワークX012は時刻1:01:30、ワークX013は時刻1:03:00にローダ113に到着し、いずれもその5秒後にローダ113から排出される。この間は、加工設備A−2のタクトタイムは90秒であることから、90秒間隔でワークXが到着する。また、加工設備D−4でトラブル停止が発生しても、すぐには加工設備B−2のローダ113には波及せず、しばらくは、加工設備B−2において90秒間隔で処理が行われる。
次に、ワークX014が時刻1:04:30にローダ113に到着すると、30秒間滞留した後、時刻1:05:05にローダ113から排出される。局所ラインタクト算出手段は、ローダ113において滞留時間が30秒間発生したのを検知するとともに、前のワークX014が排出してから120秒経過しているので、局所ラインタクトが120秒であると判断する。また、ワーク選択手段103は、局所ラインタクト算出手段102が算出した局所ラインタクトと、滞留が発生している情報を受け取ると、これまで処理を行ってきた仕掛りワークX(6)ではなく、仕掛りワークX(1)の中からワークXを選択(ディスパッチの切り替え)する。
つまり、局所ラインタクト算出手段は、次加工設備としての加工設備Bのローダ113にワークXが到着した時刻と、ローダ113からワークXを排出した時刻とから局所ラインタクトを算出する。また、換言すれば、次加工設備としての加工設備BでのワークXの進捗情報から局所ラインタクトを算出することとなる。この構成により、容易に局所ラインタクトを算出することが可能となる。
次に、ワークX015は、加工設備A−2のディスパッチを切り替えた段階では、すでに加工設備A−2で処理中であったため、前のワークX014から90秒後の時刻1:06:00にローダ113に到着する。また、局所ラインタクトが120秒なので、ワークX014が排出されてから120秒後、すなわち、ローダ113において60秒間滞留した後、ローダ113から排出される。
このとき、局所ラインタクト算出手段102は、ローダ113におけるワークXの排出間隔が120秒であることから局所ラインタクトが120秒と判断する。また、ワーク選択手段103は、局所ラインタクト算出手段102から得られた局所ラインタクトが120秒であり、加工設備A−2のタクトタイムが90秒であることから、4回に1回の割合で周期的にディスパッチを工程6の仕掛りワークX(6)を工程1の仕掛りワークX(1)に切り替えることとなり、加工設備B−2に120秒タクトで送ることができる。これにより、容易にワーク選択を行なうことが可能となる。
また、本実施の形態では、局所ラインタクトと加工設備A−2のタクトタイムから、一定の割合で周期的にディスパッチを切り替えることとしているが、局所ラインタクトを算出しないで、ローダ113でのワークXの滞留時間が一定時間を越えたときは、ワークXを切り替えることとしてもよい。
次に、加工設備A−2は、ワークX015の処理を行った後、工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なう(ローダ113からローダ114への矢印WS1参照。)ので、ワークX016は、ワークX015がローダ113に到着してから180秒後の時刻1:09:00にローダ113に到着する。ワークX016は、ローダでの滞留時間はなく、すぐに加工設備B−2へ排出される。
次に、ワークX017、ワークX018は90秒間隔でローダに到着し、次の加工設備B−2が空けば、ワークXを排出する。次に、加工設備A−2は、ワークX018の処理を行った後、再び、工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なう(ローダ113からローダ114への矢印WS2参照。)ので、ワークX019はワークX018がローダ113に到着してから180秒後にローダ113に到着する。
一方、加工設備B−1のローダ114では、加工設備A−2において工程1の仕掛りワークX(1)を処理したときに、ローダ114において30秒の滞留が発生(ワークX037、042参照。)する。しかし、加工設備A−1のタクトタイムが90秒であり、加工設備B−1から加工設備E−1までの局所ラインタクトは60秒であることから、加工設備A−1において、工程6の仕掛りワークX(6)を処理するように切り替える必要はなく、加工設備A−1では続けて工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なうことが可能である。
なお、図7(B)の図表で示すワークX(1)の動作は、図8(B)に示したとおりであり、上述したようにワークX037、042で滞留を生じている。
次に、図9を参照して、加工設備B−2でのワークX(7)の進捗情報から、局所ラインタクトを算出し、ワークX(1)を選択する方法を説明する。
図9は、次加工設備でのワークの進捗情報を示し、局所ラインタクトの算出およびワークの選択状況を説明する図表である。
図9の場合も図7、図8の場合と同様に、加工設備A−3と加工設備D−4が故障またはメンテナンスにより停止しているときに、全体のスループットの低下を抑えるように、加工設備A−1と加工設備A−2において、仕掛りワークX(1)と仕掛りワークX(6)の中から次に処理を行なうワークX(1)を選択する方法(ステップ)を説明する。
まず当初は、加工設備A−3が故障した段階で、加工設備A−1は工程1の仕掛りワークX(1)、加工設備A−2は工程6の仕掛りワークX(7)の処理を行なう。このときは、加工設備B−2(工程7)では、ワークX(7)が90秒間隔で到着し、60秒の処理を行った後、直ちに次の工程へ排出される。ワークX111からワークX113までは、このように処理される。
その後、ワークX114が到着した時刻付近から、加工設備D−4の影響で下流工程が詰まりだし、排出の間隔が120秒間隔に伸びて、ワークX(7)を直ちに排出できなくなり、ワークX(7)の滞留が発生する。滞留が発生すると、次にディスパッチを行なうときは工程1の仕掛りワークX(1)を処理するようにフラグを立てるとともに、局所ラインタクトは排出する間隔の120秒とする。
加工設備B−2では、ワークX115とワークX116の間に工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なうので、ワークX116の到着は、タクトタイム分だけ間隔が伸びる。以降、加工設備B−2では、ワークXの到着する間隔の90秒と、局所的なタクトタイムの120秒から、3ワーク毎に工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なうようにディスパッチを行なう。
図10を参照して、工程2の仕掛りワークX(7)の進捗情報から、局所ラインタクトを算出し、ワークX(1)を選択する方法を説明する。
図10は、次加工設備でのワークの進捗情報および仕掛り数を示し、局所ラインタクトの算出およびワークの選択状況を説明する図表である。
図10の場合も図7〜図9の場合と同様に、加工設備A−3と加工設備D−4が故障またはメンテナンスにより停止しているときに、全体のスループットの低下を抑えるように、加工設備A−1と加工設備A−2において、仕掛りワークX(1)と仕掛りワーク(6)の中から次に処理を行なうワークX(1)を選択する方法を説明する。
まず当初は、加工設備A−3が故障した段階で、加工設備A−1は工程1の仕掛りワークX(1)、加工設備A−2は工程6の仕掛りワークX(6)の処理を行なう。このときは、加工設備B−2(工程7)では、90秒間隔でワークX(7)が到着し、仕掛り数が増加することになる。また、仕掛りとなったワークX(7)は、直ちに加工設備B−2に排出され、仕掛り数は減少する。
その後、ワークX214が到着した時刻付近から、加工設備D−4の影響で下流工程が詰まりだし、仕掛りが減少する間隔が120秒間隔に伸びる。仕掛りが減少する間隔が、仕掛り数が一定の閾値を越えると、次にディスパッチを行なうときは工程1の仕掛りワークX(1)を処理するようにフラグを立てる。図10の場合は、仕掛り数が2以上になると、フラグを立てる構成としてある。また、局所ラインタクトは仕掛りが減少する間隔の120秒とする。
加工設備B−2では、ワークX215とワークX216の間に工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なうので、ワークX216の到着は、タクトタイム分だけ間隔が伸びる。以降、加工設備B−2では、仕掛りが増加する間隔の90秒と、局所的なタクトタイムの120秒から、3ワーク毎に工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なうようにディスパッチを行なう。
図11を参照して、各加工設備108の稼動情報から、局所ラインタクトを算出し、ワークX(1)を選択する方法を説明する。
図11は、各加工設備でのワークの稼動情報およびタクトタイムを示し、局所ラインタクトの算出およびワークの選択状況を説明する図表である。
図11の場合も図7〜図10の場合と同様に、加工設備A−3と加工設備D−4が故障またはメンテナンスにより停止しているときに、全体のスループットの低下を抑えるように、加工設備A−1と加工設備A−2において、仕掛りワークX(1)と仕掛りワーク(6)の中から次に処理を行なうワークX(1)を選択する方法を説明する。
まず、工程2(加工設備B−1)から工程5(加工設備Eー1)までは、加工設備108は全て稼動しており、局所ラインタクトは、それぞれの工程でのタクトタイムと台数から、60秒と算出される。また、工程7(加工設備B−2)から工程10(加工設備Eー2)までは、加工設備D−4が故障しており、工程9が律速となるため、局所ラインタクトは120秒と算出する。
したがって、加工設備Aにおいてディスパッチを行なうときは、加工設備A−1は、全て工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行ない、加工設備A−2は、タクトタイムが90秒で、工程6から工程10までの局所ラインタクトが120秒なので、4ワークX(6)毎に周期的に工程1の仕掛りワークX(1)の処理を行なうようにディスパッチを行ない、その他は工程6の仕掛りワークX(6)の処理を行なう。
本実施の形態に係る工程制御システム、工程制御方法、およびコンピュータプログラムは、半導体生産ラインや液晶生産ラインのように、複数の工程に対応させてワークXを加工できる加工設備(汎用加工設備)を有する生産ラインに適用することが可能である。特に生産ラインの一部がコンベアなどにより接続され、工程間にバッファを確保できないようなレイアウトの場合では、従来の仕掛り数を基にしたディスパッチ手法が使えないので、本実施の形態に係る工程制御システム、工程制御方法、およびコンピュータプログラムの適用が有効になる。
また、家電製品組立ラインのように、汎用加工設備を複数の工程で利用しないで単独の加工設備として利用する生産ラインでも、仕掛り数を最適に制御する工程制御システムとして利用可能である。
本発明の実施の形態に係る工程制御装置の機能ブロック構成を示すブロック図である。 本実施の形態での工程管理手段で管理される工程フローと加工設備との関係を示す説明図である。 本実施の形態での生産ラインでの加工設備の配置例を示すレイアウト図である。 本実施の形態での工程管理手段の動作を説明するためのフローチャート(ステップS01〜S04)である。 本実施の形態でのワーク選択手段の動作を説明するフローチャート(ステップS11〜S15)である。 本実施の形態での局所ラインタクト算出手段の動作を説明するフローチャート(ステップS21〜S25)である。 加工設備へワークを送るローダに到着したワークの進捗情報を示す図表である。 加工設備のローダでのワークの状態を示すタイムチャートである。 次加工設備でのワークの進捗情報を示し、局所ラインタクトの算出およびワークの選択状況を説明する図表である。 次加工設備でのワークの進捗情報および仕掛り数を示し、局所ラインタクトの算出およびワークの選択状況を説明する図表である。 各加工設備でのワークの稼動情報およびタクトタイムを示し、局所ラインタクトの算出およびワークの選択状況を説明する図表である。
符号の説明
101 工程制御装置
102 局所ラインタクト算出手段
103 ワーク選択手段
104 作業指示手段
107 工程管理手段
108 加工設備
109 生産ライン
110 コンベア
111a、111b バッファ
112 バッファ間搬送路
113、114 ローダ
A−1、A−2、Aー3 加工設備(汎用加工設備)
B−1、B−2 加工設備(次加工設備)
C−1、C−2 加工設備
D−1、D−2、D−3、D−4 加工設備
E−1、E−2 加工設備
R1 進捗情報
R2 ワーク選択要求

Claims (8)

  1. 複数工程それぞれに対応する加工処理をワークに施すことが可能な汎用加工設備を備える生産ラインでの工程制御装置であって、
    ワークの進捗情報を生産ラインから収集して記憶する工程管理手段と、
    該工程管理手段に記憶されたワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出する局所ラインタクト算出手段と、
    該局所ラインタクト算出手段が算出した局所ラインタクトを利用して、前記汎用加工設備で次に加工処理を施すべきワークを前記複数工程のいずれかに対応させて選択するワーク選択手段と、
    該ワーク選択手段で選択されたワークに対して作業指示を与える作業指示手段と
    を備えることを特徴とする工程制御装置。
  2. 前記局所ラインタクト算出手段は、前記汎用加工設備の次に配置された次加工設備のローダにワークが到着した時刻と、前記ローダからワークを排出した時刻とから局所ラインタクトを算出することを特徴とする請求項1に記載の工程制御装置。
  3. 前記局所ラインタクト算出手段は、前記次加工設備の後に配置された加工設備のローダにワークが到着する時刻と、前記ローダからワークを排出する時刻とから局所ラインタクトを算出することを特徴とする請求項1に記載の工程制御装置。
  4. 前記局所ラインタクト算出手段は、前記次加工設備以降の加工設備でのワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出することを特徴とする請求項1記載の工程制御装置。
  5. 前記局所ラインタクト算出手段は、前記汎用加工設備での仕掛りワーク数の増減から局所ラインタクトを算出することを特徴とする請求項1記載の工程制御装置。
  6. 前記局所ラインタクト算出手段は、前記次加工設備以降の加工設備での稼働状況とタクトタイムから、局所ラインタクトを算出することを特徴とする請求項1記載の工程制御装置。
  7. 複数工程に対応する加工処理をワークに施すことが可能な汎用加工設備を備える生産ラインでの工程制御方法であって、
    ワークの進捗情報を生産ラインから収集して記憶するステップと、
    記憶されたワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出するステップと、
    算出された局所ラインタクトを利用して、前記汎用加工設備で次に加工処理を施すべきワークを前記複数工程のいずれかに対応させて選択するステップと、
    選択されたワークに対して作業指示を与えるステップと
    を備えることを特徴とする工程制御方法。
  8. 複数工程に対応する加工処理をワークに施すことが可能な汎用加工設備を備える生産ラインでコンピュータに工程制御を実行させるコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、ワークの進捗情報を生産ラインから収集して記憶させるステップと、
    コンピュータに、記憶されたワークの進捗情報から、局所ラインタクトを算出させるステップと、
    コンピュータに、算出された局所ラインタクトを利用して、前記汎用加工設備で次に加工処理を施すべきワークを前記複数工程のいずれかに対応させて選択させるステップと、
    コンピュータに、選択されたワークに対して作業指示を与えさせるステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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