JP2007333694A - 生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキット - Google Patents

生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキット Download PDF

Info

Publication number
JP2007333694A
JP2007333694A JP2006169125A JP2006169125A JP2007333694A JP 2007333694 A JP2007333694 A JP 2007333694A JP 2006169125 A JP2006169125 A JP 2006169125A JP 2006169125 A JP2006169125 A JP 2006169125A JP 2007333694 A JP2007333694 A JP 2007333694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
carrier
species
target
hybridization intensity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006169125A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisafumi Fukui
寿文 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2006169125A priority Critical patent/JP2007333694A/ja
Publication of JP2007333694A publication Critical patent/JP2007333694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】高価な装置及び複雑な解析を必要とせず、簡便に判断結果が得られるような、判定対象種判定用のDNAチップなどのプローブ固定担体及びそれを用いた判定方法を提供すること。
【解決手段】判定対象生物種の検出のための複数のプローブを、判定対象生物種の所定の基準による分類に基づく平面上の位置関係で担体に固定して検体中に含まれる生物種判定用のプローブ固定担体を作製する。
【選択図】図4

Description

本発明は、検体に含まれる生物種を判定するための生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキットに関する。プローブ固定担体の具体例として、DNAチップ(またはDNAマイクロアレイともいう。以下同じ)がある。
近年、DNAチップを用いた遺伝子発現解析が創薬を始め、種々の領域で行なわれている。例えば、各種遺伝子セット(プローブ)が配置されたDNAマイクロアレイに、異なる検体DNAを個々に反応させ、各検体に存在するそれぞれの遺伝子量を比較する。比較した結果に基づいて、検体が置かれた種々のステージで大量に存在する(発現量の高い)遺伝子、或いは逆に不活性化している(発現量の低い)遺伝子を分類し、各遺伝子を機能と関連付けて解析する。
DNAチップを用いて検体中における解析対象遺伝子の発現量の検出とその分析を機械的に行なうために、管理番号順などの所定の順序で格子状に多数種のプローブを機械的に担体上に配置するのが、従来は一般的な方法であった。一方、特許文献1には、ストレスの程度を調べるために、ストレス関連の遺伝子セットを、ストレス受容時の疾病の種類やその致死性の程度や傾向に着目して分類した上で、これらの程度や傾向に準じて多数種のプローブをチップ上に配置することが記載されている。この特許文献1では、遺伝子分類に国際オントロジーコンソーシアムによるオントロジーデータベースで行なわれている分類方法を流用することで、DNAチップ上のプローブ位置の決定を行なっている。
また、DNAチップを用いた臨床的な応用としては、特許文献2にあるように、対象とする個体に特有の遺伝子の核酸配列を持つプローブを用いて、個体判別を行なうというものがある。
特開2002−340917号公報 特許第3495752号明細書
従来のDNAチップにおいては、遺伝子ごとのプローブ配置位置について、その位置をアドレス情報として管理した上で、ハイブリダイゼーション結果と照らし合わせて数値化することで、分析を行なうのが一般的であった。しかし、現実的にはDNAチップに設定するプローブの種類・量は多岐に渡っている。そのため、実際にハイブリダイゼーション強度の情報を数値化したものを得ても、その数値化情報を分析するのには、専用の分析ソフトウェアが動作するハードウェアを必要とする場合が多く、このような場合は分析コストが高くなる傾向にある。また、そのようなソフトウェア・ハードウェアを使用しない場合でも、その分野での経験が必要とされてしまう。
感染症の起炎菌の判定用DNAチップを臨床上で使用する際に、膨大なデータ量をアドレス情報を参照しながら分析することが必要となる場合がある。このような場合では、反応データの分析処理に長時間を要するため、臨床の現場で診断を行なう際などの迅速性が必要とされる状況に対応できず、DNAチップの有用性を活かすことができないことがある。
また、実験用のDNAチップを用いた実験によっては膨大なデータ量を処理する必要はなく、おおまかな発現量の傾向を把握できれば良いこともある。
また、特許文献1に開示されるプローブの配置方法は、同一の生物種(この場合ヒト)における異なる遺伝子ごとの臨床的な症状の程度や傾向で分類して配置する方法である。そのため、この配置方法は、特許文献2におけるような異なる生物種を単一の遺伝子を用いることで一括して分類を行なうことを目的とする生物種個体分類に利用することは困難である。
本発明の目的は、プローブ固定担体上のプローブと、検体由来の試料中の標的物質との反応に基づく検体に含まれる生物種の判定を、視覚等により簡便に行うことを可能とするプローブ固定担体及びその製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、かかるプローブ固定担体を含む生物種判定用のキットを提供することにある。
本発明のプローブ固定担体の製造方法は、生物種を特定するためのプローブ固定担体の製造方法において、
生物の判定対象種の複数を所定の基準に基づいて分類して得られる各判定対象種間の関係を平面上の位置関係で表す工程と、
各判定対象種毎に特徴的な標的物質と特異的に結合し得るプローブを、前記平面上の位置関係に基づいて担体上に配置する工程と、
を有することを特徴とするプローブ固定担体の製造方法である。
本発明のプローブ固定担体は、 生物種を特定するためのプローブ固定担体であって、
担体と、
該担体の表面上に結合している、生物の判定対象種の複数のそれぞれに特徴的な標的物質と特異的に結合し得る複数のプローブと、を有し、
該複数のプローブが、前記複数の判定対象種を所定の基準に基づいて分類して得られる各判定対象種間の関係を表した平面上の位置関係に基づいて該担体表面に配置されている
ことを特徴とするプローブ固定担体である。
本発明の検体に含まれる生物種の判定方法は、
前記検体由来の試料を、上記の構成のプローブ固定担体と反応させる工程と、
前記試料中に前記判定対象種に特徴的な標的物質が存在する場合における該標的物質と該標的物質に特異的に結合し得るプローブとの結合を検出し、前記検体中に含まれる生物種を判定する工程と、
を有することを特徴とする生物種の判定方法である。
本発明の検体に含まれる生物種判定用のキットは、検体中に含まれる生物種を判定するためのキットにおいて、
上記の構成のプローブ担体と、試料を該プローブ固定担体と反応させ、該プローブ固定担体上でのプローブと試料中の標的物質との反応を検出可能とするための試薬と、を有することを特徴とする生物種判定用のキットである。
本発明に係るプローブ固定担体の製造方法の他の態様は、
生物種を特定するためのプローブが担体に固定されているプローブ固定担体の製造方法であって、
生物の判定対象種の複数を所定の基準に基づいて分類して得られる各判定対象種間の平面上の位置関係に基づいて、前記判定対象種の複数の各々に特徴的な標的物質と特異的に結合し得るプローブを担体上に配置する工程を有することを特徴とするプローブ固定担体の製造方法である。
本発明にかかるプローブ固定担体では、判定対象種の所定の基準での分類に基づいて、判定対象種判定用の多数のプローブが、目視等の簡単な方法によりプローブ固定担体上での反応結果から検体中の生物種の判定が可能となるように配置される。その結果、本発明にかかるプローブ固定担体を用いた生物種の判定では、目視等の簡単な方法で、プローブ担体上のプローブと試料の反応結果から検体に含まれる生物種の判定が可能となる。この判定操作では判定用のデータ処理ソフト等の使用を省略できるので、迅速かつ簡便な判定操作が要求される場合に対して本発明のプローブ固定担体及びそれを用いた生物種判定方法は極めて好適に利用可能である。
すなわち、本発明によれば、高価な装置及び複雑な解析を必要とせず、簡便に判断結果が得られるような、判定対象種判定用のDNAチップなどのプローブ固定担体及びそれを用いた判定方法を提供することができる。
本発明にかかるプローブ固定担体の有するプローブは、判定対象として予め選択した生物種(以下、判定対象種という)に特徴的な標的物質に対して特異的に結合し得るものである。プローブを担体に固定するに際して、まず、判定対象種を所定の基準に基づいて分類する。この分類のための基準は、プローブ固定担体と試料との反応を可視化して、特別な光学系やデータ処理ソフトを用いなくても、これを目視などの簡便な方法により認識することで検体中の生物種の判定を簡単に行ために設定される。分類された複数の判定対象種の関係を平面上の位置に置き代えて、各判定対象種の平面上の位置にそれに対応するプローブを配置する。分類の基準と分類された判定対象種間の関係の具体例としては以下のものを挙げることができる。
(1)生物種の系統樹を分類基準とし、系統樹上の各判定対象種の位置関係を平面上の位置関係に写し取って各判定対象種の位置に対応する担体上にプローブを配置する。
(2)上記の生物種の系統樹に更に各判定対象種間の遺伝的距離を加味してプローブを配置する。
(3)生物種が抗生物質投与による治療対象感染症の感染源である場合に、投与される抗生物質の種類を分類基準とし、抗生物質の種類毎に位置決めした平面上の所定位置にその抗生物質投与対象の判定対象種検出用のプローブを配置する。
(4)各判定対象種に特徴的な標的核酸と、この標的核酸と特異的に結合し得るプローブとのハイブリダイゼーション強度を分類基準とし、ハイブリダイゼーション強度に応じた所定位置に判定対象種検出用のプローブを配置する。
以上の(1)〜(4)の分類基準及びプローブの配置方法は、それぞれ単独で、あるいは必要に応じて2以上を組み合わせて用いることができる。
上記の(4)のハイブリダイゼーション強度を分類の基準とする場合には、強度の程度により以下のような配置が可能である。
(4−1)ハイブリダイゼーション強度の強いプローブを中央に配置し、このプローブよりもハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを周囲に配置する。
(4−2)ハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを中央に配置し、このプローブよりもハイブリダイゼーション強度の強いプローブを周囲に配置する。
(4−3)ハイブリダイゼーション強度の強いプローブで、このプローブよりもハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを背景として、絵、文字及び模様の少なくとも1を描画するようにプローブを配置する。
(4−4)ハイブリダイゼーション強度の弱いプローブで、このプローブよりもハイブリダイゼーション強度の強いプローブを背景として、絵、文字及び模様の少なくとも1を描画するようにプローブを配置する。
上記のようにして分類され、かつ平面上の位置関係が設定された判定対象種に応じたプローブの担体への固定は、担体とプローブ種類に応じて選択された方法により行うことができる。
プローブは判定対象種の種類に応じて選択することができる。判定対象種に特徴的な塩基配列(例えば遺伝子中の特徴的配列)を有する核酸(例えばDNA)を標的物質とする場合は、核酸(例えばDNA)からなるプローブを用いる。
本発明のプローブ固定担体はおおまかな判定を行う際に特に効果的である。感染症起炎菌の種の判定に用いるプローブ固定担体は、判定対象種に特徴的な塩基配列からなる標的核酸を標的物質としてこの塩基配列を認識し得るプローブを選択して担体の上記分類に所定の位置に固定することで作製可能である。プローブ固定担体の形態としては、DNAアレイ、DNAチップあるいはDNAマイクロアレイなどを挙げることができる。
本発明にかかるプローブ固定担体を用いた検体中に含まれる判定対象種の判定は、以下のようにして行うことができる。
まず、検体からプローブ固定担体と反応させるための試料を調製する。この試料の調製は、プローブで認識し得る標的物質の種類に応じた各種方法により行うことができる。標的物質が核酸である場合は、常法により核酸を検体から抽出し、プローブ固定担体との反応に適した状態に試料を整える。試料中の核酸をPCR法などを用いて増幅しておいてもよい。検体としては、ヒト、家畜等の動物由来の血液、喀痰、胃液、各種分泌物、口腔内粘液等の体液、尿および糞便のような排出物等、判定対象種が存在すると思われるあらゆるものが検体となり得る。また、食中毒、汚染の対象となる食品、飲料水及び温泉水のような環境中の水等、細菌による汚染が引き起こされる可能性のある媒体が検体として用いられることもある。さらに、輸出入時における検疫等の動植物も検体としてその対象となる。検体そのものを直接試料として利用できる場合は、検体をプローブ固定担体と反応させる。試料をプローブ固定担体と反応させると、プローブが特異的に結合し得る標的物質が試料に含まれていれば、担体上のプローブに標的物質が結合する。この担体上のプローブへの標的物質の結合を可視化して目視等の簡単な手段でも認識できるようにする。担体上のプローブと標的物質との結合反応を可視化する手段としては、当該分野で用いられている各種の手段を利用することができる。例えば、試料中の標的物質が核酸であれば、試料中の核酸に可視化のための各種標識を施しておく。この標識を施すための標識物質としては、Cy3、Cy5、Rodaminなどの蛍光物質を用いることができる。試料中の核酸をPCRで増幅する場合には、増幅される核酸に標識物質が取り込まれるように反応系を調製することで、増幅された核酸への標識を行うことができる。また、標的物質とプローブとが結合した状態を特異的に可視化できる色素を用いて、これらが結合している状態を可視化してもよい。
プローブ固定担体上で、標的物質と反応しているプローブを上記の可視化手段で可視化し、先に述べた分類に従ったプローブの配置中での可視化されたプローブの位置を目視や簡単な光学系で観察することで、検体由来の試料中における判定対象種の有無を判定できる。
本発明のプローブ固定担体と、試料とプローブ固定担体との反応及びその可視化に必要な試薬とを組み合わせて、判定対象種の検体由来使用中での存在を判定するためのキットを提供することができる。
以下、添付の図面に基づいて、細菌を同定するためのプローブを例に、本発明の実施形態の一例を説明する。図1は、DNAチップにおけるハイブリダイゼーションの模式図である。101はDNAチップを示す。DNAチップ101上には複数のプローブ102が固定化されている。プローブ102と、試料中に存在するプローブ102の塩基配列と相補的な塩基配列を持つターゲット(標的物質)103と、を水素結合させることをハイブリダイゼーションと呼ぶ。プローブ102を構成する塩基はDNAの場合はアデニン(=A)、シトシン(=C)、グアニン(=G)、チミン(=T)の4種類であり、それぞれが水素結合できる(相補的である)塩基は「A−T」「C−G」のペアとなっている。生体内においては、DNAは二本の核酸鎖が水素結合をして二重螺旋構造を取っているが、これに温度変化を与えることで、二重螺旋をほどいたり、再び結合させたりする事が可能である。
一般にターゲット103は標識されており、DNAチップ101上で、各プローブ102の位置ごとに、ターゲット103の標識が検出されるかどうかを評価することで、ハイブリダイゼーションが起きているかどうかを検出する。
図2は、上述のDNAチップにおけるハイブリダイゼーションを利用した、細菌を同定する方法を説明する模式図である。201は、未知の細菌の核酸202を含む試料である。203は細菌の同定を目的として作成されたDNAチップである。このDNAチップには、菌Aの核酸に特有の塩基配列に相補的な塩基配列を持つプローブ204と、菌Bの核酸に特有の塩基配列に相補的な塩基配列を持つプローブ205と、が固定されている。試料201にDNAチップ202を適用しハイブリダイゼーション反応を起こさせた後に、どちらのプローブとハイブリダイズしたかを評価することで、未知の細菌の同定が可能である。図2の例では、未知の細菌の核酸202はプローブ205と結合している(206に示す破線は、核酸の水素結合を意味するものとする)ため、この細菌は菌Bであると判断できる。
図2の例ではプローブは2つしか設定されていないが、実際のDNAチップにおていは、プローブの数は例えば、数百から数千に渡って設定することが可能である。また、図2の例では、一つの菌について一つのプローブを設定しているが、一つの菌について複数のプローブを設定することも可能である。本発明のプローブ固定担体の作製に当たっては、判定対象種の所定の基準による分類に応じた担体平面の位置にプローブを配置するので、本発明にかかるプローブ固定担体は多数のプローブを固定して判定を行う場合にも好適に利用可能である。
このようにDNAチップ上には、それぞれに意味のあるプローブが複数種類設定されていて、通常はどの位置にどのプローブが配置されているのかが管理された状態になっている。この配置は遺伝子名順、プローブの管理番号順などになっているのが通常である。またDNAチップ上には数百から数千のプローブを設定するのが通常であるため、ハイブリダイゼーション強度の高いプローブがあった場合に、実際の配置位置から、当該プローブの意味についてはアドレス情報を参照することで判断する必要がある。このように、通常、アドレス情報はプローブの配置を行なう装置と、発現量あるいはハイブリダイゼーション強度の評価を行なう検出装置と、検出装置から得られた情報を判断する実験者により利用されることになる。
本発明によれば、判定対象種の所定の基準による分類に応じた担体平面の位置にプローブが予め配置されており、この分類基準を把握しておくことで、上記のようなアドレス情報を詳細に参照することなく、ハイブリダイゼーション反応が可視化された状態から検体に含まれる判定対象種の判別を簡便に行なうことができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、各実施例に先立ち、プローブ配列とターゲット配列の塩基の違いから、ハイブリダイゼーション輝度を予測する方法について、まず説明する。本発明の実施例は、このハイブリダイゼーション輝度予測に基づき説明する。
以下の表1に示すのは、実施例1に後述する方法で作成したDNAチップを用いて、大腸菌の16S rRNA遺伝子と下記の条件でハイブリダイゼーションを行なった際の、プローブの塩基配列と各プローブ由来のハイブリッド体が示す輝度である。各プローブは、大腸菌の16S rRNA遺伝子の3箇所に対してミスマッチの無いプローブ、1塩基ミスマッチのプローブ、2塩基ミスマッチのプローブをそれぞれ設計した。
ハイブリダイゼーション条件:
・液組成:6xSSPE / 10% Formamide / 0.05wt% SDS / Target
・操作:65℃(3分)→92℃(2分)→50℃(4時間)→ Wash 2xSSC/0.1wt% 25℃ → Wash 2xSSC/0.1wt% 20℃
Figure 2007333694
上記表1より、プローブの塩基配列とターゲットの塩基配列との間にミスマッチが有る場合には、フルマッチの場合と比較して蛍光輝度が著しく下がる傾向が有ることが分かる。以下の実施例は、このように、プローブの塩基配列とターゲットの塩基配列の間にミスマッチがある場合にはフルマッチの場合と比較してハイブリダイゼーション強度が低下する現象を利用したものである。
(実施例1)[近縁の菌を近くに並べる]
(1)プローブの配置位置の決定
表2に示す6菌を同定するためのプローブを設定するDNAチップを作成する場合を例に上げて説明する。また、表2に示す菌を同定するために、表3に示すようなプローブを作成するものとする。本プローブが標的とするのは、それぞれ想定している菌種の16S rRNAをコーディングする遺伝子である。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
表3に示すプローブにおいて、A−1、A−2、A−3は表2の「A菌」ことStaphylococcus aureusに特有の配列と結合し得るプローブとする。以下同様に、B−1、B−2、B−3はStaphylococcus epidermidisに特有の配列と結合し得るプローブである。C−1、C−2、C−3は、Escherichia coliと結合し得るプローブである。D−1、D−2、D−3はKlebsiella pneumoniaeと結合し得るプローブである。E−1、E−2、E−3はEnterobacter cloacaeと結合し得るプローブである。F−1、F−2、F−3はPseudomonas aeruginosaにそれぞれ特有の配列と結合し得るプローブである。また、AB−1、AB−2、AB−3は、表2の「A菌」ことStaphylococcus areusuと「B菌」ことStaphylococcus epidermidisにのみ共通する配列と結合し得るプローブとする。以下同様に、CDE−1、CDE−2、CDE−3はEscherichia coliとKlebsiella pneumoniaeとEnterobacter cloacaeにのみ共通する配列と結合し得るプローブとする。ABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3は、表2に示す6菌全てに共通する配列と結合し得るプローブである。
この時、上記の6菌の塩基配列を国立遺伝学研究所の以下のサイトにて公開されている配列解析サービスであるClustalWを用いてマルチプルアライメントを行なうと、以下の結果を得た。
・WWWサイト(http://www.ddbj.nig.ac.jp/)
・ClustalW(http://www.ddbj.nig.ac.jp/search/clustalw-j.html)
((S.aureus:0.00632,S.epidermidis:0.00885):0.50060, P.aeruginosa:0.08719):0.04164,
E.coli:0.01364,(K.pneumoniae:0.01328,E.cloacae:0.01057):0.00587);
この結果を得て、各菌の関係を図示したものが、図3である。図3を描画するにあたり、系統解析ソフトウェアであるMEGA Version 2.1(MegaSoft社製)を使用した。図3においては、菌間の距離がすなわち類縁性を示していると考えることができる。そこで、この菌間の関係を維持するようにプローブを配置したDNAチップを図4のように設計した。図4において、601はDNAチップである。602はA−1、A−2、A−3のプローブが配置されている箇所である。603はB−1、B−2、B−3のプローブが配置されている箇所である。604はC−1、C−2、C−3のプローブが配置されている箇所である。605はD−1、D−2、D−3のプローブが配置されている箇所である。606はE−1、E−2、E−3のプローブが配置されている箇所である。607はF−1、F−2、F−3のプローブが配置されている箇所である。608はAB−1、AB−2、AB−3のプローブが配置されている箇所である。609は、CDE−1、CDE−2、CDE−3のプローブが配置されている箇所である。610はABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3のプローブが配置されている箇所である。
図4に示すDNAチップでは、従来のDNAチップのように「プローブをそれぞれ等距離になるように均等に配置」することにはこだわらず、系統樹におけるそれぞれの距離を重視して配置しても良い。
(2)マレイミド基導入基板の作成
(基板洗浄)
1インチ角のガラス板をラックに入れ、超音波洗浄用洗剤に一晩浸した。その後、洗剤中で20分間超音波洗浄を行ない、その後、水洗により洗剤を除去する。蒸留水ですすいだ後、蒸留水の入った容器中でさらに超音波処理を20分間行なう。次に、あらかじめ加温してあった1N水酸化ナトリウム溶液に10分間浸す。引き続き水洗、蒸留水洗浄を行なう。
(表面処理)
上記の洗浄処理を行った基板を、1重量%シランカップリング剤水溶液(信越化学工業社製、商品名KBM603)に室温で20分浸し、その後、窒素ガスを両面に吹き付けて、水分を飛ばし、乾燥させる。乾燥処理された基板を、120℃に加熱したオーブンで1時間ベークしシランカップリング処理を完結させる。続いて、EMCS(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimide: Dojin社製)を2.7mg秤量し、DMSO/エタノールの1:1溶液に溶解する(最終濃度0.3mg/ml)。シランカップリング剤処理を行なったガラス基板をこのEMCS溶液に2時間浸し、シランカップリング剤のアミノ基とEMCS溶液のカルボキシル基を反応させる。この状態でガラス表面にはEMCS由来のマレイミド基が表面に存在することになる。EMCS溶液と反応させたガラス板は蒸留水で洗浄後、窒素ガスで乾燥させ、DNAとの結合反応に用いられる。
(3)DNAの基板への結合反応
(27種DNAプローブの合成)
上述の(1)にて用意した27種類のプローブについて、5’末端にSH基(チオール基)を有する27種類のプローブ一本鎖DNAを定法により合成する。
(DNAプローブの吐出)
各プローブDNAをそれぞれ水に溶解し、以下の組成のSGクリアを用いて最終濃度8μMになるよう希釈する。
SGクリア組成:
グリセリン7.5重量%、尿素7.5重量%、チオジグリコール7.5重量%、アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル株式会社)1重量%を含む水溶液。
少量のサンプルを吐出できるように改造したBJプリンター用ヘッドBC62(キヤノン社製)のノズルにプローブDNAの溶液を100μl充填する。各ヘッドあたり6種のDNAを吐出できるようにして、27種のDNAのそれぞれのスポットが独立して形成されるように吐出させる。こうして所定の位置に所定のプローブが配置されたDNAプローブアレイを得ることができる。その後、基板を30分加湿チャンバー中に放置し、プローブDNAを基板に結合させて固定する反応を行なうと、図4に示す基板平面へのプローブ配置を有するDNAアレイ基板を得ることができる。
(4)ハイブリダイゼーション反応
(ブロッキング反応)
1M NaCl/50mMリン酸緩衝液(pH7.0)溶液にてDNAアレイ基板を洗い、ガラス表面の固定されてないDNA溶液を完全に洗い流す。その後、2重量%ウシ血清アルブミン水溶液中に浸し、2時間放置し、ブロッキング反応を行なう。
(ハイブリダイゼーション)
表4に示す生物種から個々に16S rRNA領域を増幅する公知のPCRプライマを用いて、ハイブリダイゼーション用のDNA試料を調製し、標識を施してからそれぞれ上記の方法で作製したプローブ固定担体を反応させる。
Figure 2007333694
今回は、実際にハイブリダイゼーションを行なった結果ではなく、シグナル強度を予測し、その値を図5〜図11に示す。すなわち、上記の表4に示す生物種の核酸配列を公共データベースから取得する。当該データベースから得られた核酸配列と、表3に示す各プローブとの相同性の評価結果を用いてハイブリダイゼーション結果として得られるシグナル強度を予測し、図5〜図11に示す。
なお、このシグナル強度の予測には、前述の表1に示す実験結果を踏まえて、ターゲットである各生物種の核酸配列と、プローブ配列との間で、最も相同性の高い領域において、一致しない塩基数と一致する塩基数との比を、指標として用いる。具体的には、3塩基以上のミスマッチがある場合には、プローブとターゲットとの間でハイブリダイゼーションは起こらない。また、2塩基以内のミスマッチであっても、ミスマッチの数が多ければハイブリダイゼーション強度は弱く、ミスマッチの数が少なければハイブリダイゼーション強度は強くなるものとする。
ハイブリダイゼーションシグナルの予測に用いる各生物種の配列は、表4に示す株(NCBIのACCESSION)の16S rRNA領域を用いた。またハイブリダイゼーションシグナルの予測に際して、相同性検索には、NCBI BLAST2を用いた。
DNA試料とプローブ固定担体上のプローブとのハイブリダイゼーションにより、図5〜図11のような結果が得られると期待される。なお、図8〜図11では「+」表示がハイブリダイゼーション強度が高いことを示す。「-」表示は、ハイブリダイゼーション強度が低いことを意味する。「+-」表示は両者の中間程度のハイブリダイゼーション強度があると期待されることを意味する。
表4に示すA〜Fは、それぞれ表2に示す菌に対応する株である。
図5は、公共データベースから取得した遺伝子配列と同等の配列を持つ試料と、DNAチップとのハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測した模式図である。すなわち、公共データベースからStaphylococcus aureusのMu50株の16S rRNA遺伝子配列(NC_002758 REGION: 530475..532029)を取得する。この取得したものと同等の配列を持つ試料を、図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測する。予測した結果を示した模式図が図5である。図5に示すように、「A−1、A−2、A−3、AB−1、AB−2、AB−3、ABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3」で高いハイブリダイゼーション強度が得られることが期待される。以下の表5−1及び表5−2には、図5の根拠となる、各プローブ配列とStaphylococcus aureusのMu50株の16S rRNA遺伝子配列(NC_002758 REGION: 530475..532029)の配列とのミスマッチ数を示す。更に、表5−1及び表5−2にターゲット配列とプローブ配列との一致度と、それを元に予測したハイブリダイゼーション強度をそれぞれ示す。アライメントの欄は、ターゲットとプローブの、それぞれの塩基配列の一致度を表現している。ターゲットの行の数字は、16S rRNAにおける位置を示しており、プローブの行の数字は、プローブ塩基配列における位置を示している。ターゲットの行とプローブの行の間の「|」の記号は、ターゲットの16S rRNAにおける塩基配列とプローブの塩基配列の一致している箇所を示す。この欄が空欄の場合は、ターゲット塩基配列とプローブ塩基配列の間で、ほとんど塩基配列が一致していないことを示す。輝度予測の欄の「+++」「-」などの記号は、「+++」が非常に強いハイブリダイゼーション強度を示し、「-」はハイブリダイゼーション強度が弱いことを示す。「++」と「+」はそれぞれの中間を示し、1塩基のミスマッチがある場合が「++」で2塩基のミスマッチがある場合が「+」となると予測している。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
図6は、公共データベースから取得した配列に基づく試料と、図4に示すDNAチップと、のハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測した模式図である。すなわち、公共データベースからStaphylococcus epidermidisのATCC12228株の16S rRNA遺伝子配列(NC_004461 REGION: complement(1598006..1599559))を取得する。取得された遺伝子配列からの試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測する。予測されたシグナルを図6に模式図として示す。図6に示すように、「B−1、B−2、B−3、AB−1、AB−2、AB−3、ABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3」で高いハイブリダイゼーション強度が得られることが期待される。以下の表6−1及び表6−2には、図6の根拠となる、各プローブ配列とStaphylococcus epidermidisのATCC12228株の16S rRNA遺伝子配列(NC_004461 REGION: complement(1598006..1599559))の配列とのミスマッチ数を示す。更に、表6−1及び表6−2に、図6の根拠となる、ターゲット配列とプローブ配列との一致度と、それを元に予測したハイブリダイゼーション強度をそれぞれ示す。アライメントの欄は、ターゲットとプローブの、それぞれの塩基配列の一致度を表現している。ターゲットの行の数字は、16S rRNAにおける位置を示しており、プローブの行の数字は、プローブ塩基配列における位置を示している。ターゲットの行とプローブの行の間の「|」の記号は、ターゲットの16S rRNAにおける塩基配列とプローブの塩基配列の一致している箇所を示す。この欄が空欄の場合は、ターゲット塩基配列とプローブ塩基配列の間で、ほとんど塩基配列が一致していないことを示す。輝度予測の欄の「+++」「-」などの記号は、「+++」が非常に強いハイブリダイゼーション強度を示し、「-」はハイブリダイゼーション強度が弱いことを示す。「++」と「+」はそれぞれの中間を示し、1塩基のミスマッチがある場合が「++」で2塩基のミスマッチがある場合が「+」となると予測している。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
図7は、公共データベースから取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測した模式図である。すなわち、公共データベースからEscherichia coliのK12株の16S rRNA遺伝子配列(NC_000913 REGION: 223771..225312)を取得する。取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測する。予測した値を模式図として図7に示す。図7に示すように、「C−1、C−2、C−3、CDE−1、CDE−2、CDE−3、ABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3」で高いハイブリダイゼーション強度が得られることが期待される。以下の表7−1から表7−3には、図7の根拠となる、各プローブ配列とEscherichia coliのK12株の16S rRNA遺伝子配列(NC_000913 REGION: 223771..225312)の配列とのミスマッチ数を示す。更に、表7−1から表7−3には、図7の根拠となる、とターゲット配列とプローブ配列との一致度と、それを元に予測したハイブリダイゼーション強度をそれぞれ示す。アライメントの欄は、ターゲットとプローブの、それぞれの塩基配列の一致度を表現している。ターゲットの行の数字は、16S rRNAにおける位置を示しており、プローブの行の数字は、プローブ塩基配列における位置を示している。ターゲットの行とプローブの行の間の「|」の記号は、ターゲットの16S rRNAにおける塩基配列とプローブの塩基配列の一致している箇所を示す。この欄が空欄の場合は、ターゲット塩基配列とプローブ塩基配列の間で、ほとんど塩基配列が一致していないことを示す。輝度予測の欄の「+++」「-」などの記号は、「+++」が非常に強いハイブリダイゼーション強度を示し、「-」はハイブリダイゼーション強度が弱いことを示す。「++」と「+」はそれぞれの中間を示し、1塩基のミスマッチがある場合が「++」で2塩基のミスマッチがある場合が「+」となると予測している。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
Figure 2007333694
図8は、公共データベースから取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測した模式図である。すなわち、公共データベースからKlebsiella pneumoniaeのAc01株の16S rRNA遺伝子配列(DQ185604)を取得する。取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測する。予測した値を模式図として図8に示す。図8に示すように、「D−1、D−2、D−3、CDE−1、CDE−2、CDE−3、ABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3」で高いハイブリダイゼーション強度が得られることが期待される。以下の表8−1から表8−3には、図8の根拠となる、各プローブ配列とKlebsiella pneumoniaeのAc01株の16S rRNA遺伝子配列(DQ185604)の配列とのミスマッチ数を示す。更に、表8−1から表8−3に、図8の根拠となる、ターゲット配列とプローブ配列との一致度と、それを元に予測したハイブリダイゼーション強度をそれぞれ示す。アライメントの欄は、ターゲットとプローブの、それぞれの塩基配列の一致度を表現している。ターゲットの行の数字は、16S rRNAにおける位置を示しており、プローブの行の数字は、プローブ塩基配列における位置を示している。ターゲットの行とプローブの行の間の「|」の記号は、ターゲットの16S rRNAにおける塩基配列とプローブの塩基配列の一致している箇所を示す。この欄が空欄の場合は、ターゲット塩基配列とプローブ塩基配列の間で、ほとんど塩基配列が一致していないことを示す。輝度予測の欄の「+++」「-」などの記号は、「+++」が非常に強いハイブリダイゼーション強度を示し、「-」はハイブリダイゼーション強度が弱いことを示す。「++」と「+」はそれぞれの中間を示し、1塩基のミスマッチがある場合が「++」で2塩基のミスマッチがある場合が「+」となると予測している。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
Figure 2007333694
図9は、公共データベースから取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測した模式図である。すなわち、公共データベースからEnterobacter cloacaeのCP1株の16S rRNA遺伝子配列(DQ089673)を取得する。取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測する。予測した値を模式図として図9に示す。
図9に示すように、「E−1、E−2、E−3、CDE−1、CDE−2、CDE−3、ABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3」で高いハイブリダイゼーション強度が得られることが期待される。以下の表9−1から表9−3には、図9の根拠となる、各プローブ配列とEnterobacter cloacaeのCP1株の16S rRNA遺伝子配列(DQ089673)の配列とのミスマッチ数を示す。更に、表9−1から表9−3に、図9の根拠となる、ターゲット配列とプローブ配列との一致度と、それを元に予測したハイブリダイゼーション強度をそれぞれ示す。アライメントの欄は、ターゲットとプローブの、それぞれの塩基配列の一致度を表現している。ターゲットの行の数字は、16S rRNAにおける位置を示しており、プローブの行の数字は、プローブ塩基配列における位置を示している。ターゲットの行とプローブの行の間の「|」の記号は、ターゲットの16S rRNAにおける塩基配列とプローブの塩基配列の一致している箇所を示す。この欄が空欄の場合は、ターゲット塩基配列とプローブ塩基配列の間で、ほとんど塩基配列が一致していないことを示す。輝度予測の欄の「+++」「-」などの記号は、「+++」が非常に強いハイブリダイゼーション強度を示し、「-」はハイブリダイゼーション強度が弱いことを示す。「++」と「+」はそれぞれの中間を示し、1塩基のミスマッチがある場合が「++」で2塩基のミスマッチがある場合が「+」となると予測している。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
Figure 2007333694
図10は、公共データベースから取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測した模式図である。すなわち、公共データベースからPseudomonas aeruginosaのPA01株の16S rRNA遺伝子配列(NC_002516 REGION: 722096..723631)を取得する。取得した配列と同等の配列を持つ試料を図4に示すDNAチップとハイブリダイゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナルを予測する。予測した値を模式図として図10に示す。
図10に示すように、「F−1、F−2、F−3、ABCDEF−1、ABCDEF−2、ABCDEF−3」で高いハイブリダイゼーション強度が得られることが期待される。以下の表10−1及び表10−2には、図10の根拠となる、各プローブ配列とPseudomonas aeruginosaのPA01株の16S rRNA遺伝子配列(NC_002516 REGION: 722096..723631)の配列とのミスマッチ数を示す。更に、表10−1及び表10−2に、図10の根拠となる、とターゲット配列とプローブ配列との一致度と、それを元に予測したハイブリダイゼーション強度をそれぞれ示す。アライメントの欄は、ターゲットとプローブの、それぞれの塩基配列の一致度を表現している。ターゲットの行の数字は、16S rRNAにおける位置を示しており、プローブの行の数字は、プローブ塩基配列における位置を示している。ターゲットの行とプローブの行の間の「|」の記号は、ターゲットの16S rRNAにおける塩基配列とプローブの塩基配列の一致している箇所を示す。この欄が空欄の場合は、ターゲット塩基配列とプローブ塩基配列の間で、ほとんど塩基配列が一致していないことを示す。輝度予測の欄の「+++」「-」などの記号は、「+++」が非常に強いハイブリダイゼーション強度を示し、「-」はハイブリダイゼーション強度が弱いことを示す。「++」と「+」はそれぞれの中間を示し、1塩基のミスマッチがある場合が「++」で2塩基のミスマッチがある場合が「+」となると予測している。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
図11は、公共データベースより取得した配列と、図4に示すDNAチップとハイブダイリゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナル強度を予測して図示した模式図である。すなわち、公共データベースから、Staphylococcus hominisの16S rRNA遺伝子の配列(NCBIのACCSESSION:AM157418)を取得する。この菌は、遺伝的にStaphylococcus aureusやStaphylococcus epidermidisに近い菌である。取得した配列と、図4に示すDNAチップとハイブダイリゼーション反応を行なった場合に結果として得られることが期待されるシグナル強度を予測して模式図として図11に示す。今回、Staphylococcus hominisは検体中に何らかの未知の菌が存在した場合を想定している。図11に示すように、A−2、B−3、AB−2、AB−3付近のプローブでハイブダイゼーション強度が高くなることが期待され、結果的にStaphylococcusに近縁の菌が試料中に存在することが、十分推測される。以下の表11−1及び表11−2には、図11の根拠となる、各プローブの配列とStaphylococcus hominisの16S rRNA遺伝子の配列(NCBIのACCSESSION:AM157418)とのミスマッチ数を示す。更に、表11−1及び表11−2に、図11の根拠となる、とターゲット配列とプローブ配列との一致度と、それを元に予測したハイブリダイゼーション強度をそれぞれ示す。アライメントの欄は、ターゲットとプローブの、それぞれの塩基配列の一致度を表現している。ターゲットの行の数字は、16S rRNAにおける位置を示しており、プローブの行の数字は、プローブ塩基配列における位置を示している。ターゲットの行とプローブの行の間の「|」の記号は、ターゲットの16S rRNAにおける塩基配列とプローブの塩基配列の一致している箇所を示す。この欄が空欄の場合は、ターゲット塩基配列とプローブ塩基配列の間で、ほとんど塩基配列が一致していないことを示す。輝度予測の欄の「+++」「-」などの記号は、「+++」が非常に強いハイブリダイゼーション強度を示し、「-」はハイブリダイゼーション強度が弱いことを示す。「++」と「+」はそれぞれの中間を示し、1塩基のミスマッチがある場合が「++」で2塩基のミスマッチがある場合が「+」となると予測している。
Figure 2007333694
Figure 2007333694
図5〜図11に示すとおり、菌種ごとに強いハイブリダイゼーション強度が得られる位置について、判定対象種の分類に使用した系統樹に対応したプローブの基板上での配置を予め把握しておく。このことにより、ハイブリダイゼーション強度の高いプローブの位置ごとに近縁の菌種であれば、おおまかに判断することが可能となる。本実施例にかかるプローブ固定担体は、菌の同定に関して正確さよりもおおまかな判断が迅速に必要な際に有用であるといえる。
(実施例2)
[薬効ごとに分類した上で配置を行なう]
前述の実施例1においては、系統樹を作成することで、プローブの配置の調整を行ない、結果として個体種別のおおまかな判定を簡便に得る方法について例示した。本実施例においては、プローブの分類の指標として、薬効を用いることで、個体種別の同定を簡便に行なう方法を例に挙げて説明する。
表12は、本実施例に示すDNAチップで同定を行なう対象の生物種、すなわち判定対象種である。
Figure 2007333694
表12に示す微生物による感染症を治療するために使用する抗生物質は、それぞれ異なるものとする。図12は、表12に示す生物種を同定するためにプローブを配置したDNAチップである。1701はDNAチップであり、このチップ上には、表12に示した微生物をそれぞれ判別するためのプローブを配置する。1702はStaphylococcus aureusを判別するプローブを配置する位置であるとする。1703はメスチリン耐性を持つStaphylococcus aureusを判別するプローブを配置する位置であるとする。1704はCandida albicansを判別するプローブを配置する位置であるとする。1705はAspergillus nigerを判別するプローブを配置する位置であるとする。1706はHuman Herpse Virus 1を判別するプローブを配置する位置であるとする。1707はHuman Herpse Virus 2を判別するプローブを配置する位置であるとする。
このようなプローブ配置を持つDNAチップを用いて、実施例1と同様に未知の微生物からのハイブリダイゼーション用のDNA試料とDNAチップ上のプローブとのハイブリダイゼーションを行なう。結果として、投与抗生物質が既知である1702〜1707のどの領域でのハイブリダイゼーション強度が高くなるか?ということから、どの抗生物質による治療対象の判定対象種が検体に含まれているかを判定できる。更に、検体を提供した患者の治療に用いる抗生物質の決定を迅速、かつ簡便に判断することもできる。
本実施例においては、対象は6微生物と仮定して例示したが、薬効ごとに分類して配置するのであれば、微生物グループは6種に限定されるものではない。
(実施例3)
[プローブの予想されるハイブリ強度を基準にして、分離の良いプローブとあまり分離の良くないプローブを効果的に並べる]
16S rRNAを用いて細菌の判別を行なう場合、16S rRNA菌種ごとに保存されている領域と、菌種ごとに特異的な領域とが存在することが知られている。例えばStaphylococcus aureusとStaphylococcus epidermidisの16S rRNAの配列は非常に類似している。そのため、それぞれの菌について図13に示すように6箇所ずつの領域を選択して判別用プローブを作成した場合、それぞれの菌に対して完全に特異的な領域からなるプローブと相同性の高い領域からなるプローブができることになる。
1801はStaphylococcus aureusの16S rRNAである。同様に、1808はStaphylococcus epidermidisの16S rRNAである。1802〜1807はそれぞれStaphylococcus aureusの16S rRNAに対応するプローブである。1809〜1814はそれぞれStaphylococcus epidermidisの16S rRNAに対応するプローブである。1802〜1807と1809〜1814をそれぞれ表にしたものが、表13である。
Figure 2007333694
先述したように、Staphylococcus aureusとStaphylococcus epidermidisとの16S rRNAは、それぞれ互いに相同性が高い。その結果、比較的特異的と思われる領域をプローブとして選択しても、ハイブリダイゼーションを行なうと、表14に見られるようにクロスハイブリダイゼーションが見られることが経験的に分かっている。表14中「クロスハイブリ」の列に「+」と表示されているプローブは互いの菌に対して若干のハイブリッドを形成する場合があることが経験的に分かっているプローブである。例えば1809のStaphylococcus epidermidis用プローブは、Staphylococcus aureusの16S rRNAとも若干のハイブリッドを形成しうることを示している。逆に1810のStaphylococcus epidermidis用のプローブは、Staphylococcus epidermidisとのみハイブリッドを形成するプローブであり、Staphylococcus aureusとのクロスハイブリが起こらないことを意味する。
このような関係になっている時に、Staphylococcus epidermidisを検出するためのDNAチップを作成する際には、未知の試料中に存在するDNAがStaphylococcus epidermidisであることを簡便に判別することを可能にするようにプローブを配置する。
図14は、本実施例におけるStaphylococcus epidermidis判別用のDNAチップにおけるプローブ配置の例である。
2101はDNAチップであり、DNAチップ2101上の1802〜1807、1809〜1814は、それぞれのプローブ名に対応したプローブのスポット位置を示す。図14に示すように、表14を元にして、特にStaphylococcus epidermidisの分離性の良いプローブである1810、1811、1812、1814を中心に配置し、1809、1813のような、若干Staphylococcus epidermidisの分離に劣るプローブや1802〜1807のStaphyloco
ccus auresuのプローブを外側に配置する。
Figure 2007333694
実施例1と同様に、Staphylococcus aureus、Staphylococcus epidermidisの16S rRNA領域をコーディングする遺伝子配列とそれぞれハイブリダイゼーション反応を行なった結果を、図15に示す。
図15は、ハイブリダイゼーションの検出を蛍光標識にて行ない、ハイブリダイゼーション強度を蛍光輝度の強弱として検出し、その結果を色の濃淡で表したものである。図15において、色の濃いプローブは輝度の高かったプローブであり、すなわちハイブリッドを形成しているプローブである。図15のa.はStaphylococcus aureusの遺伝子配列とのハイブリダイゼーション結果であり、b.はStaphylococcus epidermidisの遺伝子配列とのハイブリダイゼーション結果である。また、cは、ヒトゲノムとのハイブリダイゼーション結果である。
図15のa、b、c図に示すように、Staphylococcus epidermidisが検出された場合には、中央部の蛍光輝度が強くなる結果が得られる。このように、ハイブリダイゼーション強度を考慮した配列とし、判定対象種に応じた蛍光輝度のコントラストパターンを予め設置しておくことにより、高度な検出装置・判定ソフトウェアを用いることなく、簡便に菌の同定が可能になる。
(実施例4)
[文字や絵が表示される]
実施例3にて説明するStaphylococcus aureus用のプローブとStaphylococcus epidermidis用のプローブとを、それぞれ図16に示すように文字の形に配置する。
この図16に示すDNAチップに対して、実施例3と同様にStaphylococus aureus及びStaphylococcus epidermidisからのハイブリダイゼーション用のDNA試料をそれぞれ個々に用いてハイブリダイゼーションを行なうことで、結果が図17に示されるように文字で表示される。この文字を読み取ることで、簡便に菌の同定が可能になる。
2301はDNAチップである。2302の領域には、表6の表の1803、1805、1809、1813のような、Staphylococcus aureusでもStaphylococcus epidermidisからの試料でもハイブリッドを形成しうるプローブを、実施例1に示す方法で吐出してスポットした領域である。2303の領域は、Staphylococcus aureusに強いハイブリダイゼーション強度を持つプローブを吐出してスポットした領域である。2304はStaphylococcus epidermidisからの試料に対して強いハイブリダイゼーション強度を示すプローブを吐出してスポットした領域である。2302〜2304に示すそれぞれのスポット領域は、2305に示すように実施例1に示すようなBJプリンタによって吐出されたDNAインクにより文字の形を示している。
実施例3と同様に、図17の(a)は、Staphylococcus aureusの遺伝子配列とのハイブリダイゼーション結果を示している。この場合、第3行目の「epidermidis」を形成するプローブでのハイブリダイゼーション強度が低く、全体として「Staphylococcus aureus」の文字が認識可能となる。図17の(b)はStaphylococcus epidermidisの遺伝子配列とのハイブリダイゼーション結果を示している。この場合は、第2行目の「aureus」の文字を形成するプローブでのハイブリダイゼーション強度が低く、全体として「Staphylococcus epidermidis」の文字が認識可能となる。図17の(c)ヒトゲノムとのハイブリダイゼーション結果を示している。この場合、全てのプローブでのハイブリダイゼーション強度が低く、菌種名をDNAチップ上に認識することはできない。
実施例1に示すように、本発明においてはBJプリンタを用いたスポットを行なっているため、図16に示す文字や、あるいは絵をプローブが溶解されたDNAインクにより描画できる。これにより、簡便に菌の同定が可能になる。
ハイブリダイゼーションの模式図である。 DNAチップによる細菌同定方法の模式図である。 系統樹を示す図である。 DNAチップの模式図である。 Staphylococcus aureusの予測されるハイブリダイゼーション結果を示す図である。 Staphylococcus epidermidisの予測されるハイブリダイゼーション結果を示す図である。 Escherichia coliの予測されるハイブリダイゼーション結果を示す図である。 Klebsiella pneumoniaeの予測されるハイブリダイゼーション結果を示す図である。 Enterobacter cloacaeの予測されるハイブリダイゼーション結果を示す図である。 Pseudomonas aeruginosaの予測されるハイブリダイゼーション結果を示す図である。 Staphylococcus hominisの予測されるハイブリダイゼーション結果を示す図である。 DNAチップの模式図である。 16S rRNAとプローブを示す図である。 DNAチップの模式図である。 ハイブリダイゼーション結果を示すである。 DNAチップの模式図である。 ハイブリダイゼーション結果を示す図である。
符号の説明
101.DNAチップ
102.プローブ
103.ターゲット
201.試料
202.ターゲット塩基配列
203.DNAチップ
204.菌A用プローブ
205.菌B用プローブ
601.DNAチップ
602.A菌用プローブ位置
603.B菌用プローブ位置
604.C菌用プローブ位置
605.D菌用プローブ位置
606.E菌用プローブ位置
607.F菌用プローブ位置
608.A、B菌用プローブ位置
609.C、D、E菌用プローブ位置
610.A、B、C、D、E、F菌用プローブ位置
1701.DNAチップ
1702.A用プローブ位置
1703.B用プローブ位置
1704.C用プローブ位置
1705.D用プローブ位置
1706.E用プローブ位置
1707.F用プローブ位置
1801.Staphylococcus aureusの16S rRNA
1802.Staphylococcus auresu用のプローブ
1803.Staphylococcus auresu用のプローブ
1804.Staphylococcus auresu用のプローブ
1805.Staphylococcus auresu用のプローブ
1806.Staphylococcus auresu用のプローブ
1807.Staphylococcus epidermidisの16S rRNA
1808.Staphylococcus epidermidis用のプローブ
1809.Staphylococcus epidermidis用のプローブ
1810.Staphylococcus epidermidis用のプローブ
1811.Staphylococcus epidermidis用のプローブ
1812.Staphylococcus epidermidis用のプローブ
2101.DNAチップ
2301.DNAチップ
2302.Staphylococcus属に共通するプローブ
2303.Staphylococcus aureusに特異的なプローブ
2304.Staphylococcus epidermidisに特異的なプローブ
2305.プローブのスポット位置

Claims (19)

  1. 生物種を特定するためのプローブ固定担体の製造方法において、
    生物の判定対象種の複数を所定の基準に基づいて分類して得られる各判定対象種間の関係を平面上の位置関係で表す工程と、
    各判定対象種毎に特徴的な標的物質と特異的に結合し得るプローブを、前記平面上の位置関係に基づいて担体上に配置する工程と、
    を有することを特徴とするプローブ固定担体の製造方法。
  2. 前記分類における所定の基準が、系統樹である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記分類における所定の基準に遺伝的距離が更に含まれる請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記分類における所定の基準が、各判定対象種に対して投与される抗生物質である請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記分類における所定の基準が、各判定対象種に特徴的な標的核酸と該標的核酸と特異的に結合し得るプローブとのハイブリダイゼーション強度である請求項1に記載の製造方法。
  6. ハイブリダイゼーション強度の強いプローブを中央に配置し、該プローブよりもハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを周囲に配置する請求項5に記載の製造方法。
  7. ハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを中央に配置し、該プローブよりもハイブリダイゼーション強度の強いプローブを周囲に配置する請求項5に記載の製造方法。
  8. ハイブリダイゼーション強度の強いプローブで、該プローブよりもハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを背景として、絵、文字及び模様の少なくとも1を描画するようにプローブを配置する請求項5に記載の製造方法。
  9. 生物種を特定するためのプローブ固定担体であって、
    担体と、
    該担体の表面上に結合している、生物の判定対象種の複数のそれぞれに特徴的な標的物質と特異的に結合し得る複数のプローブと、を有し、
    該複数のプローブが、前記複数の判定対象種を所定の基準に基づいて分類して得られる各判定対象種間の関係を表した平面上の位置関係に基づいて該担体表面に配置されている
    ことを特徴とするプローブ固定担体。
  10. 前記分類における所定の基準が、系統樹である請求項9に記載のプローブ固定担体。
  11. 前記分類における所定の基準に遺伝的距離が更に含まれる請求項10に記載のプローブ固定担体。
  12. 前記分類における所定の基準が、各判定対象種に対して投与される抗生物質である請求項9に記載のプローブ固体担体。
  13. 前記分類における所定の基準が、各判定対象種に特徴的な標的核酸と該標的核酸と特異的に結合し得るプローブとのハイブリダイゼーション強度である請求項9に記載のプローブ固定担体。
  14. ハイブリダイゼーション強度の強いプローブを中央に配置し、該プローブよりもハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを周囲に配置する請求項13に記載のプローブ固定担体。
  15. ハイブリダイゼーション強度の弱いプローブを中央に配置し、該プローブよりもハイブリダイゼーション強度の強いプローブを周囲に配置する請求項13に記載のプローブ固定担体。
  16. ハイブリダイゼーション強度の強いプローブで、該プローブよりもハイブリダイゼーション強度の強いプローブを背景として、絵、文字及び模様の少なくとも1を描画するようにプローブを配置する請求項13に記載のプローブ固定担体。
  17. 検体中に含まれる生物種を判定する方法において、
    前記検体由来の試料を、請求項9乃至16のいずれかに記載のプローブ固定担体と反応させる工程と、
    前記試料中に前記判定対象種に特徴的な標的物質が存在する場合における該標的物質と該標的物質に特異的に結合し得るプローブとの結合を検出し、前記検体中に含まれる生物種を判定する工程と、
    を有することを特徴とする生物種の判定方法。
  18. 検体中に含まれる生物種を判定するためのキットにおいて、
    請求項9乃至16のいずれかに記載のプローブ担体と、試料を該プローブ固定担体と反応させ、該プローブ固定担体上でのプローブと試料中の標的物質との反応を検出可能とするための試薬と、を有することを特徴とする生物種判定用のキット。
  19. 生物種を特定するためのプローブが担体に固定されているプローブ固定担体の製造方法であって、生物の判定対象種の複数を所定の基準に基づいて分類して得られる各判定対象種間の平面上の位置関係に基づいて、前記判定対象種の複数の各々に特徴的な標的物質と特異的に結合し得るプローブを担体上に配置する工程を有することを特徴とするプローブ固定担体の製造方法。
JP2006169125A 2006-06-19 2006-06-19 生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキット Pending JP2007333694A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006169125A JP2007333694A (ja) 2006-06-19 2006-06-19 生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006169125A JP2007333694A (ja) 2006-06-19 2006-06-19 生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007333694A true JP2007333694A (ja) 2007-12-27

Family

ID=38933293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006169125A Pending JP2007333694A (ja) 2006-06-19 2006-06-19 生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007333694A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060241978A1 (en) Electronic clinical chart system
CN104017908B (zh) 人乳头状瘤病毒的快速基因型鉴定分析及其装置
JP2010537650A (ja) 細菌及び真菌の検出方法
JP2009528060A (ja) 集団hlaタイピングとその使用
CN108690881A (zh) 用于诊断皮肤癣菌病的测定法
JP2011101652A (ja) 核酸分子の検出方法
US20210363598A1 (en) Compositions and methods for metagenome biomarker detection
JP4972104B2 (ja) 病原体の同定のためのオリゴヌクレオチドマイクロアレイ
CN107735500A (zh) 用于检测乳腺癌的宏基因组组合物和方法
US10538805B2 (en) Quantitative multiplexed identification of nucleic acid targets
WO2018017880A1 (en) Kits and methods for detecting and treating gastrointestinal disorders and infections
ES2299727T3 (es) Procedimiento para la determinacion cuantitativa de polinucleotidos en una mezcla.
JP2009000099A (ja) 検体中の核酸の検出方法、それに用いるプローブ設計方法、プローブ設計システム
CN108624653A (zh) 一种用于血流感染病原体的量子点核酸检测的试剂盒
Yoo et al. Diagnosis of pathogens using DNA microarray
WO2023021978A1 (ja) 自己免疫疾患を検査する方法
JP7540730B2 (ja) 関節リウマチを検査する方法
Chung et al. A sexually transmitted disease (STD) DNA chip for the diagnosis of genitourinary infections
JP2007333694A (ja) 生物種判定用のプローブ固定担体及びその製造方法、並びに、このプローブ固定担体を含む生物種判定用のキット
KR100611056B1 (ko) 병원성 미생물 검출을 위한 올리고뉴클레오티드마이크로칩 및 이를 이용한 병원성 미생물 검출방법
KR101247972B1 (ko) 호기성 그람음성 식중독균 감별진단용 pna 마이크로어레이 및 이를 이용하여 상기 균을 감별진단하는 방법
Flowers Understanding microbial infections using microarray technology
US10190176B2 (en) Primers, probes, and methods for mycobacterium tuberculosis specific diagnosis
KR100758374B1 (ko) 미생물 분류 검출 방법
JP2010515452A (ja) スタフィロコッカス・アウレウス検出用dnaチップ