JP2009000099A - 検体中の核酸の検出方法、それに用いるプローブ設計方法、プローブ設計システム - Google Patents

検体中の核酸の検出方法、それに用いるプローブ設計方法、プローブ設計システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の菌を含む検体から精度良く所望の菌を検出する方法の提供。
【解決手段】菌を検出するプローブ以外にハイブリする可能性のあるクロスハイブリを無視する(判断対象からはずす)ことによりプローブ設計の高速化をはかる。設計した順A→B→Cに菌の有無を確認し、存在した菌をプローブで全て吸着する。特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第1のプローブAの単数または複数を用意して、該第1のプローブに前記検体中の核酸配列を捕捉させる第1の工程620と、第1のプローブが捕捉する核酸を除いた前記複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第2のプローブBの複数または単数を用意して、該第2のプローブに前記第1の工程を経た検体中の核酸配列を捕捉させる第2の工程621と、前記第1及び第2の工程で捕捉した核酸配列のうち、少なくとも一方の存在有無または量を検出する工程とを有する、核酸の検出方法。
【選択図】図6

Description

本発明は検体中の対象生物が有する核酸の検出方法、及びそれに用いるプローブの設計方法、プローブ設計システムに関する。更に詳しくは、血液などの検体中に存在する可能性のある菌などのDNAを、新規なプローブ設計技術によって検出する方法に関する。
複合感染が疑われる患者に対して、より迅速に適切な処置を行うことが要求されている。
その為には、当該患者がどのような菌に感染しているかを正確に同定する必要がある。その為の一つの手段として、患者から採取した血液などの検体から抽出したDNAを、感染が疑われる菌に特異的なプローブとハイブリダイズさせ、その結果形成されたハイブリッド体を検出することで検体中の菌を同定する技術の検討が進められている。そして、検体中の菌の検出精度は、各菌の検出用プローブが如何に各々の菌に対応するDNAに対して特異的に設計されているかによって決まる。例えば黄色ブドウ球菌と緑濃菌をともにハイブリダイズするプローブを用いては菌の正確な同定をおこなうことは不可能である。言い換えれば菌の正確な同定は、クロスハイブリダイゼーションを避け得るプローブを設計するかが重要である。本願出願人は、既に複数の感染症起炎菌を個別的に判別し得る塩基配列からなるプローブを出願している(特許文献1参照)。しかし、今後、これらの技術の延長では検体中のより多種多様な菌を検出することが求められた場合、その多種全ての菌に特異的な配列をそれぞれ個別に見出す必要がある。これは、プローブ設計の為の計算回数が増加し時間がかかることとなる。
また、特定の菌においては、対象となる菌の種類が増えるに従って、これを除く全ての対象菌からのクロスハイブリダイゼーションを完全に防止し得るようなユニークな塩基配列を選ぶことができない場合も想定される。
特開2004−313181号公報
そこで本発明は、菌などのDNAが複数種存在している可能性の有る検体中において、対象とするDNAを精度よく且つ簡便に検出し得る方法を提供することを目的とする。
また本発明は、菌などのDNAが複数種存在している可能性のある検体中において、対象とするDNAをよりプローブ設計の自由度を持って検出する方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係る、検体中の核酸を検出する方法は、
検体中に存在する可能性のある複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第1のプローブの単数または複数を用意して、該第1のプローブに前記検体中の核酸配列を捕捉させる第1の工程と、
第1のプローブが捕捉する核酸を除いた前記複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第2のプローブの複数または単数を用意して、該第2のプローブに前記第1の工程を経た検体中の核酸配列を捕捉させる第2の工程と、
前記第1及び第2の工程で捕捉した核酸配列のうち、少なくとも一方の存在有無または量を検出する工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明は上記の方法を好適に実施するためのプローブの設計方法をも提供する。
すなわち、本発明に係るプローブの設計方法は、
複数の対象塩基配列の中から、特定の塩基配列に特異的な部分配列を順次設計するプローブ設計方法であって、
前記複数の塩基配列の中から、第1の配列を選択する工程と、
前記第1の配列の有する部分配列のうち、前記第1の配列を除く対象塩基配列における部分配列の何れの部分にも合致しない第1の部分配列を決定し、該第1の部分配列を第1のプローブに決定する工程と、
前記第1の塩基配列を前記対象配列から除き、該対象配列のうちから第2の配列を選択する工程と、
前記第2の配列の有する部分配列のうち、前記第2の配列を除く対象塩基配列における部分配列の何れの部分にも合致しない第2の塩基配列を決定し、該第2の部分配列を第2のプローブに決定する工程と、
を有する。
本発明によれば、対象のDNAの種類が多くても、互いに特異的な塩基配列を効率よく見出してプローブ設計できる。加えて、プローブの設計に対する制限を緩和することができ、各DNAにおける特異的な塩基配列の選択においてより自由度の高いプローブ設計が可能となる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に係る、検体中の核酸を検出する方法は、
検体中に存在する可能性のある複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第1のプローブの単数または複数を用意して、該第1のプローブに前記検体中の核酸配列を捕捉させる第1の工程と、
第1のプローブが捕捉する核酸を除いた前記複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第2のプローブの複数または単数を用意して、該第2のプローブに前記第1の工程を経た検体中の核酸配列を捕捉させる第2の工程と、
前記第1及び第2の工程で捕捉した核酸配列のうち、少なくとも一方の存在有無または量を検出する工程と、
を有することを特徴とする。
上記においては、少なくとも上記の工程を備えていればよいが、第2の工程の後に、第1及び第2のプローブが捕捉する核酸配列を除いた複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第3のプローブで捕捉する第3の工程を設けてもよい。同様に、第4、第5・・第n(nは整数)と検出すべき対象N種が全て捕捉できるようにプロセスを繰り返すことが好ましい。
本発明は、前工程で捕捉された標的配列を次の工程で捕捉する際の特異性の比較対象から除くことで、対象配列が有する特異性の選択基準を下げ、これにより各配列が有する部分配列の特異性を向上させることに特徴がある。
上記第1の工程によって、第1のプローブに捕捉された核酸配列は、実質的にサンプルから排除される。ただし、検体中の核酸をハイブリダイゼーション反応により捕捉しようとした場合、全ての核酸を完全に捕捉することは不可能である。すなわち、本工程における実質的にとは次工程で行われる第2のプローブによる捕捉に対して影響を与えない程度の割合で捕捉することを示す。影響の有無は、次工程で捕捉した核酸配列を検出することで判定することができるので、第1のプローブが捕捉する核酸が存在する状態での予備実験等により、予めその影響を測定しておくことが好ましい。
また、本発明において検出工程は、第1の工程後の第2の工程前であっても、第1、第2の工程が全て完了してからでも、いずれかの工程と同時であってもよい。
また、第1の工程および第2の工程での処理は、同じ反応場で行っても、異なる反応場で行っても良い。
本発明における検体とは、検査や検出の対象となる試料であり、対象となる核酸の単数または複数種が含まれている可能性を有しているものである。
検体は、液体や固体、ゲルなどの形態をとる。例えば感染症の原因菌の特定をする場合、ヒト、家畜等の動物由来の血液、喀痰、胃液、膣分泌物、口腔内粘液等の体液、尿及び糞便のような排出物等細菌が存在すると思われるあらゆる物が検体となる。また、食中毒、汚染の対象となる食品、飲料水及び温泉水のような環境中の水、空気清浄機や浄水器等のフィルタ等、細菌による汚染が引き起こされる可能性のある媒体が検体として用いられることもある。さらに、輸出入時における検疫等の動植物も検体としてその対象となる。
現在、DNAを検査対象とした検査方法は様々存在するが、例えば感染症起炎菌検出や、がん診断、多型遺伝子の検出などが挙げられる。
感染症の診断を目的とした場合には、検体は血液中や、患部に存在する感染症起炎菌のDNAを含んだ試料のことになる。
がん細胞に特異的に発現する遺伝子を検出する場合には、検体は、その遺伝子およびその増幅産物等が含まれる試料となる。
ヒトが有する遺伝子多型を検出したい場合は、検体は対象とした遺伝子多型を有する核酸が含まれた試料となる。
これらの検体は通常、プローブによるハイブリダイゼーション、すなわち捕捉処理に好適なように前処理が施されている。例えば、ハイブリダイゼーション反応処理に影響を与える物質を除去する処理や、対象とするDNA以外のDNAを特異的に増幅する処理等が行なわれたものを使用するとよい。
次に図1を用いて、本実施形態の検出方法について説明する。
以下、図1を用いて説明した実験の流れを感染症の原因菌特定の目的を想定した具体的実験操作として説明する。なお、本発明にかかわる生物種類判定方法は、以下に述べる感染症の原因菌特定に限ったものではなく、MHCなどの人間の体質判定や、癌などの疾病に関わるDNA、RNAの解析に用いてもよい。
まず、上記に示した検体を用意する(101)
次に、“生化学的増幅”方法を用いて検体101を増幅する(102)。例えば感染症の原因菌の特定をする場合、16s rRNA検出用に設計されたPCR反応用プライマーを用いてPCR法によって対象核酸を増幅したり、或いはPCR増幅物を元にさらにPCR反応等を行なって調製したりする。また、PCR以外のLAMP法などの増幅方法により調製してもよい。
その後で、生化学的増幅102により増幅された核酸、または検体101そのものの中に含まれる核酸に、可視化のために各種標識法により標識する(ラベル混入103)。この標識物質としては、通常Cy3,Cy5,Rodaminなどの蛍光物質が用いられる。また、生化学的増幅102において標識分子を混入することもある。
こうして標識分子が付加された核酸は、DNAマイクロアレイ104とハイブリダイゼーション反応(105)を行う。この様子は、図3に示した通りである。
本発明におけるプローブは、担体表面上に固定されているものが好ましい。プローブを固定した担体をプローブ担体と呼び、さらに複数種のプローブがアレイ状に配置されているものをプローブアレイと呼ぶ。
例えば感染症の原因菌の特定をする場合、DNAマイクロアレイ104は菌に特異的なプローブを基板に固定したものとなる。ここで、各菌に対応したプローブの設計は、例えば16s rRNAをコーディングしているゲノム部分より、上記で説明した方法で行う。なお、DNAマイクロアレイ104のプローブを固定する担体(基板)は、ガラス基板、プラスチック基板、シリコンウェハー等の平面基板が考えられる。また、凹凸のある三次元構造体、ビーズのような球状のもの、棒状、紐状、糸状のもの等を用いても、本発明の実現形態、効果には影響ない。
通常、基板の表面はプローブDNAの固定化が可能なように処理したものが使用される。特に、表面に化学反応が可能となるように官能基を導入した物は、ハイブリダイゼーション反応の過程でプローブが安定に結合している為に、再現性の点で好ましい形態である。本実施形態で用いられる固定化方法は、例えば、マレイミド基とチオール(−SH)基との組合わせを用いる例が挙げられる。即ち核酸プローブの末端にチオール(−SH)基を結合させておき、固相表面がマレイミド基を有するように処理しておくことで、固相表面に供給された核酸プローブのチオール基と固相表面のマレイミド基とが反応して核酸プローブを固定化する。マレイミド基の導入方法としては、まず、ガラス基板にアミノシランカップリング剤を反応させ、次にそのアミノ基とEMCS試薬(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimide:Dojin社製)との反応によりマレイミド基を導入する。DNAへのSH基の導入は、DNA自動合成機でDNAを合成する際に5’−Thiol−ModifierC6(Glen Research社製)を用いることにより行なうことができる。固定化に利用する官能基の組合わせとしては、上記したチオール基とマレイミド基の組合わせ以外にも、例えばエポキシ基(固相上)とアミノ基(核酸プローブ末端)の組合わせ等が挙げられる。また、各種シランカップリング剤による表面処理も有効であり、該シランカップリング剤により導入された官能基と反応可能な官能基を導入したオリゴヌクレオチドが用いられる。さらに、官能基を有する樹脂をコーティングする方法も利用可能である。
ハイブリダイゼーション反応105を行った後、DNAマイクロアレイ104の表面を洗浄し、プローブと結合していない核酸を剥がした後で、(通常は)乾燥し、105の蛍光量を測定する。ここでは、DNAマイクロアレイ104の基板に励起光を照射し、蛍光強度を測定した画像を得る(106、107)。
プローブ担体を用いる場合、本発明においては以下の3種類の方法を採用することができる。
(1)第1及び第2の工程を、同一の反応場(反応容器、チャンバー)で行い、プローブ担体を処理する際に交換する。
(2)第1及び第2の工程を、異なる反応場で行い、各反応場にプローブ担体を配置して処理する検体を反応場間で移動させる。
(3)第1及び第2のプローブを流路中に所定方向に並べて固定し、検体が流路内を流れることによって第1の工程及び第2の工程が順次処理されるようにする。
また、複数の反応場を有するカセットのように構成しても好ましい。特開2007−101364号公報に開示されるような構成のハイブリダイゼーションおよび検出が可能なカセットを構成すると良い。前記第1および第2の反応場、及び前記反応場間を液体が移動可能な流路が基板に形成されており、該基板上で液体の移動及び反応を行う構成である。
図2に示すような、連続して捕捉処理を行うために、第1の反応場である第1のチャンバー201と第2の反応場である第2のチャンバー202を有している構成が好ましい。
図2にカセットの断面図を示す。カセット203はハウジング204と第1のDNAマイクロアレイ205と、第2のDNAマイクロアレイ206とからなる。カセット203上面に注入口207があいており、ここから液体溜めチャンバー208へ混合液を分注する。注入口207の反対側には吸引口209があり、ここに吸引機構(不図示)を密着させて空気を吸引する。すると、混合液は流路210を通って反応チャンバー201に導入される。これにより、混合液はDNAマイクロアレイ205と接触させることができる。さらに、温度調整手段(不図示)で反応チャンバー201内の混合液の温度を上昇させ、ハイブリダイゼーション反応を進行させる。
ハイブリダイゼーション反応が終了したら、吸引口209からさらに空気を引く。すると、混合液が第1及び第2のチャンバー間を移動可能な流路211を通り、第2のDNAマイクロアレイ206を有する第2の反応チャンバー202に移動する。
これにより、混合液はDNAマイクロアレイ206と接触させることができる。さらに、温度調整手段(不図示)で反応チャンバー202内の混合液の温度を上昇させ、2回目のハイブリダイゼーション反応を進行させる。
ハイブリダイゼーション反応が終了したら、吸引口209からさらに空気を引く。
すると、混合液が流路212を通り、廃液チャンバー213に移動する。次に、第1及び第2のDNAマイクロアレイ205、206の表面を洗浄する。これは混合液の代わりに洗浄液を通過させればよい。
ハイブリダイゼーション反応終了後、DNAマイクロアレイ下部に検出系(不図示)40を配置して、標的核酸とDNAマイクロアレイに固定したプローブ核酸との反応の有無やその量を判定すればよい。標的核酸に蛍光標識を付与している場合は、蛍光標識を励起する光をDNAマイクロアレイに照射して、各プローブ固定スポットにおける蛍光あるいは蛍光量を測定する。検出系が蛍光または蛍光量を検出するものであれば、カセット203は、励起光の照射及び蛍光の測定を可能とする光路を有する構成となっている。こうして得られた蛍光に関するデータに基づいて検体中における標的物質の有無またはその量を求める。
上記の構成は、2つのアレイであるが、第3、第4、もしくはそれ以上のアレイを配置したチャンバーを更に複数配置しても良い。
各工程で使用する核酸プローブは、単数であっても複数種であっても良い。
異なる2つの工程で捕捉処理を行うことで、従来に比べ以下のような効果を有する。
第1の塩基配列は計算対象から排除されるので、第2のプローブを設計する際の計算処理時間が短縮する。
第1の塩基配列が比較対照から排除されるので、第2のプローブを設計する際に第1の塩基配列が排除されて初めて特異的に判別できるようになった第2のプローブを見出すことができる。
第2のプローブにおいて、設計の自由度が増すので、よりハイブリット体形成に安定な位置関係(例えば、US 2005/0059069号公報参照)に設計されたプローブをより多く提供することのできるDNAマイクロアレイを提供することが可能となる。
次に本発明に係る捕捉処理に利用する基本的な反応であるハイブリダイゼーション反応を説明する。
図3はDNAマイクロアレイ上のハイブリダイゼーション(以降、ハイブリと略す場合がある)の様子を示した図である。生体内でほとんどの場合、DNA塩基列は2重らせん構造をしていて、その2本鎖の間の結合は塩基間の水素結合で実現されている。一方、RNA塩基列は1本で存在する場合が多い。塩基の種類はDNAの場合はA(アデニン)C(シトシン)G(グアニン)T(チミン)の4種類、RNAの場合はACGU(ウラシル)の4種類であり、それぞれ水素結合ができる塩基対はA−T(U)、G−Cのペアとなっている。ハイブリダイゼーションとは、1本鎖状態の核酸分子同士が少なくともある部分の塩基配列を介して結合する状態をいい、本実施形態で想定している反応は、図3の上側の基板にくっついた核酸分子(プローブ)の方が下側の試料中にある核酸分子より短い。よって、試料中に存在する核酸分子がプローブ塩基配列を含む場合は、ハイブリダイゼーション反応が進み、試料中のターゲット核酸分子はトラップ(捕捉)されることとなる。
次に、図4を用いて感染症の菌を特定するDNAマイクロアレイの原理を説明する。図4で示したDNAマイクロアレイは、例えば、黄色ブドウ球菌を特定する目的で作られていると仮定する。図4の左側は、黄色ブドウ球菌野生株由来の処理系列であり、右側は大腸菌野生株由来の処理系列である。例えば、左側は黄色ブドウ球菌に感染した患者の血液を処理する流れで、右側は大腸菌に感染した患者の血液を処理する流れだと考えてよい。
どちらも基本的には同じ処理を行う。つまり、まず初めに例えば菌感染患者の血液や、痰などからDNAを抽出する(401、411)。この際に、一般的には、患者の体細胞由来の人間のDNAも含まれる可能性がある。抽出されたDNAが少ない場合、PCRなどの方法で増幅を行う。この際に蛍光物質もしくは蛍光物質を結合させることができる物質を標識として混入させるのが一般的である(402、412)。
増幅をしない場合は、抽出されたDNAを用いて、相補鎖を作りながら蛍光物質もしくは蛍光物質を結合させることができる物質を標識として混入させる、または、そのまま直接抽出されたDNAに蛍光物質もしくは蛍光物質を結合させることができる物質を標識として付加させる(403、413)。
通常、PCR増幅を行う場合、感染症の菌特定が目的であれば、いわゆる16sといわれるリボゾームRNA(16s rRNA)を構成する塩基配列の部分を増幅するのが一般的である。この場合、図4の左側の黄色ブドウ球菌のPCRプライマーと右側の大腸菌のPCRプライマーはほとんど同じものを使うこととなる。より具体的には、どんな菌の16s rRNAをコーディングしている部分でも増幅させることができるプライマーセットを用いて、マルチプレックスPCRを行うことが好ましい。この場合、結果的に、図4における右と左のどちらのハイブリ溶液(404、414)も複数の種類の塩基配列を含むものとなる。
これに対して、より詳しい塩基配列解析を行いたい場合は、例えば、黄色ブドウ球菌用のPCRプライマーセット、大腸菌用のPCRプライマーセットを別々に設定する。この場合、仮に菌のゲノムの特定部分だけを選択的に増幅するようにプライマーを設定すれば、ハイブリ溶液に含まれる塩基配列の種類は非常に限定される。それでも通常、自然界に存在する菌の株は数種類に及ぶので、ハイブリ溶液に存在する塩基配列の種類が1種類となることは稀である。
ここで黄色ブドウ球菌を判定する目的のために設計されたDNAマイクロアレイが正しく動作するならば、ハイブリ溶液404ではスポットがポジティブに反応し(405)、右側のハイブリ溶液414では、スポットがネガティブに反応する(415)。
これと全く同じように、大腸菌の存在を判定する目的のために設計されたDNAマイクロアレイが正しく動作するならば、ハイブリ溶液404ではスポットがネガティブに反応し、ハイブリ溶液414ではスポットがポジティブに反応する。もちろん、いろんな菌に対してそれぞれ特異的に反応する数種類のスポットを同時に並べたDNAマイクロアレイを用いて、感染菌の判定を行ってもかわまない。
(検出方法の処理手順)
次に、本発明の検出方法について、複数の菌を順次に検出する例を用いて詳細に説明する。
図5は本発明に係る複数種の菌検出の処理手順を示すフローである。
まず、最初に設計した第1番目の菌検出用プローブにより、検体中の第1番目の菌の有無を検出する。
以下設計した順番に、第1番目の菌の有無を検出する方法と同様に、対象菌検出プローブにより対象菌の有無検出を繰り返す。
図6に、本発明に係る検体中の菌の検出方法の仕組みを説明する。
ここで仮に、検出対象菌はA,B,Cの3菌、サンプルにはA,Cの菌が含まれているとする。そして、プローブ設計は、菌A、B、Cの順に行ったとする。
サンプルとは対象としている菌由来のDNAが含まれているはずの液体や個体である。(601)サンプルにはA,Cが含まれている。
(602)菌Aを検出するプローブ620とサンプルとのハイブリを行う。
(603)菌A由来のDNAのみ、潤沢に存在するプローブ620と全てハイブリする。(604)プローブ620に菌A由来のDNAがハイブリしていることにより菌Aの存在を確認する。必要に応じて菌Aとプローブ620とのハイブリッド体を検体から除去する。この場合、プローブ620を、後述するように固相に固定したプローブ担体と検体とをハイブリダイゼーション反応させるようにすれば、ハイブリダイゼーション反応後の検体からの菌A由来のDNAの除去が容易となる。
(605)菌Bを検出するプローブ621とサンプルとのハイブリを行う。
(606)菌B由来のDNAのみ潤沢に存在するプローブ621と全てハイブリする。
(607)例の場合は菌B由来のDNAが存在しないのでプローブ621にはなにもハイブリせず菌Bの存在を否認する。
(608)菌Cを検出するプローブ622とサンプルとのハイブリを行う。
(609)菌C由来のDNAのみ潤沢に存在するプローブ622と全てハイブリする。
(610)プローブ622に菌C由来のDNAがハイブリしていることにより菌Cの存在を確認する。
本発明によって設計されたn番目の菌検出用のプローブは、(n−1)番目以前の菌由来のDNAに対しては、結合する可能性を含む。ひとつのプローブが2種類以上の菌を検出してしまうことをプローブが非特異的に結合する(クロスハイブリダイゼーション)と言う。
よって、この点に留意して検体中の複数菌の検出操作を行う必要がある。検出操作は、設定された順番、すなわち上記形態ではプローブの設計した順番に菌を検出することが重要である。
具体的には、ステップ(602)においては、菌Aの検出用プローブ620は、検体中の菌Aの全てがハイブリダイズするに十分な量を用いることが好ましい。これにより、引き続いて、検体と菌B検出用のプローブとをハイブリダイゼーション反応させたときに、仮に菌B検出用のプローブが、菌A由来のDNAと非特異的に結合し得るものであっても、菌Aとハイブリダイズすることを避けることができ、検体中の菌Bの有無を精度よく検出し得る。
ただし、捕捉用のプローブは全てが検出用プローブである必要はなく、検出用プローブで捕捉できなかった核酸を大過剰の捕捉プローブで再度捕捉する工程を設けても良い。
そしてステップ(605)においても、検体とのハイブリダイゼーション反応に供する菌Bのプローブは、検体中に存在する可能性のある菌Bの全てがハイブリダイズするに十分な量を用いることが必要であり。引き続く菌Cの検出精度の確保のためである。
一般にプローブPと検体Tのハイブリダイゼーション反応の化学平衡はハイブリダイゼーション生成物をD、ハイブリッド形成の平衡定数をKとすると以下のようにあらわすことができる。
Figure 2009000099
PとTの総濃度と全濃度をCp、Ct、Call、
平衡状態でのP、T、Dの濃度をEp、Et、Edとした場合、
Call=Cp+Ct
質量作用の法則より
Ed=EpEtK
濃度の保存則より
Cp=Ep+Ed
Ct=Et+Ed
後述のプローブにおいて平衡定数Kは7×1016程度である。
プローブ濃度が検体がハイブリダイズするのに十分な状態である。
Cp>>Ct
においてEtはほぼゼロと予測されるので、n番目の菌検出用のプローブに、残存している(n−1)番目の菌由来のDNAがハイブリダイズすることはないと推測される。
[プローブセットの設計例]
(第1の形態)
以下に、上記に説明した検出方法に好適なプローブを設計するための設計方法について、詳細に説明する。尚、以下においては対象の核酸配列を検体中に存在する可能性のある菌として説明する。
図7は第1実施形態によるプローブ設計方法が適用される情報処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態のプローブ設計方法は、外部記憶装置701、中央処理装置(CPU)702、メモリ703、入出力装置704から構成される装置に実装される。すなわち、一般的なパーソナルコンピュータ、ワークステーション等に実装可能である。
図7において、外部記憶装置701は、本実施形態のプローブ設計方法を実現するプログラムや、各種塩基配列データ及びパラメータ(DNA(オリゴヌクレオチド)プローブ長や融解温度等)を保持する。また、本実施形態によって選択されたプローブ配列そのものを保持する機能を持つ。中央処理装置(CPU)702はプローブ設計のプログラムを実行したり、すべての装置の制御を行なったりする。メモリ703は中央処理装置(CPU)702が使用するプログラム、及びサブルーチンやデータを一時的に記憶する。入出力装置704は、ディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイス等を含み、ユーザとのインタラクションを行う。多くの場合、本実施形態のプローブ設計方法を実現するプログラム実行のトリガはこの入出力装置を介してユーザが出す。また、ユーザが結果を見たり、プログラムのパラメータ制御をこの入出力装置を介して行う。
図8は、第1実施形態によるプローブ設計方法を説明するフローチャートである。第1の工程としてステップ801において検出対象菌テーブル808の中から第1番目の菌を第1の配列として選ぶ。
検出対象菌テーブルには、対象塩基配列である複数の検出対象菌の塩基配列のデータが記憶されている。必要に応じて、プローブの設計工程の中で塩基配列のデータは呼び出される。本発明によってプローブとして用いられる塩基配列が決定した菌については、プローブテーブルに登録されることになる。
その際例えば一番特異性の高い菌を第1番目の菌として選んでもよい。検出対象菌の一つの部分塩基配列に注目したときに、他のいずれの検出対象菌の部分塩基配列にも合致しない場合、その部分塩基配列は特異性があると呼ぶことにする。そのような特異性のある部分塩基配列を多く持っていたり、特異性のある比較的長い塩基長の部分塩基配列をもっていたりする菌は、”特異性が高い菌”と言ってよい。
例えば1500塩基長の黄色ブドウ球菌のDNAを検出したい場合、黄色ブドウ球菌に対応したプローブを作成する必要がある。そのとき、作成するプローブが例えば50塩基からなるものを作成したい場合は、プローブの候補として、1451種類の部分塩基配列が考えられる。このことは例えば1500塩基からなるプローブを設計した場合は1種類、1499塩基からなるプローブを設計したい場合2種類、1塩基からなるプローブは1500種となることから、容易に類推できる。
第2の工程として、ステップ802において検出対象菌塩基配列データ803が、当該第1番目の菌の塩基配列を読出し、該塩基配列のうち当該第1番目の菌に特異的な部分である、第1番目の菌の遺伝子の塩基配列以外には何れの部分にも合致しない塩基配列を求める。
検出対象菌塩基配列データとは、例えば黄色ブドウ球菌や緑濃菌などに対応する塩基配列を記録したものである。塩基長Mの第1番目の菌に含まれる全ての部分塩基配列はプローブの候補になりえる。したがってプローブとして使用されうる塩基配列は、合計すると1+2+3+・・・+M=M(M+1)×1/2種類ある。本発明においては、ある検出対象菌に含まれる全ての部分塩基配列をプローブ候補と呼ぶことにする。
次に検出対象菌が全部でn種類あるときには上で求めた第1番目の菌のプローブ候補に対して、自身を除くn−1種の検出対象菌の部分塩基配列の中に合致する配列が無いかどうかを確認する。このようにして第1番目の菌に対して、第1番目の塩基配列が決まる。
この確認工程は、先に説明した情報処理装置で実行される。さまざまな確認方法が考えられるが、ここでは詳しくは取り上げない。たとえばATTGATなる第1番目の菌中に含まれる部分塩基配列が他のn−1種の全ての部分塩基配列中に含まれていない場合、このATTGATなる塩基配列は第1番目の菌を特徴づける特異的な配列であることが分かる。
ステップ804において求めた第1番目の塩基配列を第1番目の菌を検出するためのプローブとしてプローブテーブル805に出力し登録する。こうして第1番目の菌に対するプローブの塩基配列が決定される。なお、菌の種類数に特に制限は無く、あらかじめどの菌に対するプローブを作成するかを決めておきさえすれば、任意のn種類(nは2以上)の菌に対して本発明のプローブの設計方法は適用できる。
次いで、第3の工程としてステップ806において、上記第1番目の菌を次処理以降の処理対象菌からはずす。これは、第1番目の菌は他の全ての検出対象菌に対して特異的であるからである。
ステップ807において、まだプローブを決定すべき検出対象菌が2種類以上残っているかチェックを行い、残っていればステップ801より、先に説明した第1の工程と同様に、すなわち、前記第1の配列を対象配列から除き、これを除いた対象配列のうちから第2番目の菌(第2の配列)を選択する。
そして、第2の工程と同様に、第2の配列の有する部分配列のうち、第2の配列を除く対象塩基配列における部分配列の何れの部分にも合致しない第2の塩基配列を決定し、該第2の部分配列を第2のプローブに決定する。
さらに、第3の工程と同様に第2番目の菌(第2の配列)を次処理以降の処理対象菌からはずす。
この工程を順次繰り返すことで、第1番目〜第n番目の菌(nは2以上の整数)の各々に対するプローブが逐次決定される。即ち第nの配列に対して、第nの部分配列である第nの配列のプローブを設定できる。ここで、留意すべきは、第n番目の菌用のプローブは、第(n−1)番目の菌に対しては必ずしも特異的には設計されていないことである。これにより検出対象菌の数が増えてもプローブの設計に要する時間を短縮し得るという効果を奏する。n種類の菌の、設定の順序は特に制限は無いが、プローブ設計時において感染症に罹患している総患者数における検出対象菌の感染者数の割合(出現頻度と称することがある)などを考慮して出現頻度の高い順に設定してもよいし、より重篤な症状を引き起こす重篤度の高い菌から行っても良い。
一方、ステップ807において、全ての検出対象菌に対してプローブとして使用される塩基配列が決定されれば処理を終了する。
もし、第1番目に選択した菌において特異的な塩基配列が見いだせなかった場合、他の配列を第1番目の菌として選択し直してもよい。これにより、特異的な配列を見出せなかった菌においても、対象菌が減少することで見出される可能性が高まる。
上記のように、複数の対象塩基配列の中から、特定の塩基配列に特異的な部分配列を順次設計していけばよい。
(第2の形態)
上述の第1の形態においては、1回の工程で対象菌を1菌ずつ選択してプローブを設計する方法について説明した。
本形態においては、1回の選択工程において複数種のプローブを有するプローブ群を選択し、各プローブを設計する形態を説明する。
第1の形態においては、第1の工程として(ステップ801)検出対象菌テーブル808の中から第1番目の菌を1つだけ選んでいたが、この第1番目の菌の代わりに、第1番目の菌群として複数種の菌を選択する。
第2の工程として、ステップ802において検出対象菌塩基配列データ803が、当該第1番目の菌群の塩基配列を読出され、該塩基配列のうち当該第1番目の菌群に特異的な部分に結合し、第1番目の菌群の遺伝子の塩基配列の何れの部分にも合致しない塩基配列を求める。
ここでは、第1番目の菌群それぞれの菌同士の塩基配列も判別の対象になることに注意が必要である。
以降は第1の形態と同様に、上記第1番目の菌群を次処理以降の処理対象菌からはずす。
ステップ807において、まだプローブを決定すべき検出対象菌が2種類以上残っているかチェックを行い、残っていればステップ801より、先に説明した第1の工程、第2の工程、第3の工程を順次繰り返す。
これにより第1番目〜第n番目の菌群(nは2以上の整数)の各々に対するプローブが逐次決定される。
本形態においては、菌群ごとにプローブを決定するので、プローブを配置したマイクロアレイを各菌群ごとにそれぞれ複数用意し、検体に順次捕捉処理をさせる図2のような形態に好適に利用できる。
<他の実施形態>
なお、本発明の目的は、前述したプローブ設計方法の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのプローブ設計システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
以下に本発明を実現するのに適したDNAマイクロアレイの具体的実験操作について説明する。
<1.プローブDNAの準備>
エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)菌検出用プローブとして実施形態1に従い核酸配列を設計する。具体的には、16s rRNAをコーディングしているゲノム部分より、上記第1実施形態で説明した方法を用いて設計する。なお、データベースは、NCBIデータベースを利用すればよい。検体中に存在する可能性のある菌としては、以下の10菌種を判定対象とする。
(1)エンテロバクター・クロアカエ菌
(2)黄色ブドウ球菌
(3)表皮ブドウ球菌
(4)大腸菌
(5)肺炎桿菌
(6)緑膿菌
(7)セラチア菌
(8)肺炎連鎖球菌
(9)インフルエンザ菌
(10)エンテロコッカス・フェカリス菌
続いて、(1)エンテロバクター・クロアカエ菌の塩基配列を対象配列から排除し、(2)から(10)の9種菌の塩基配列のうちから、(2)黄色ブドウ球菌の塩基配列に特異的な配列を抽出し、黄色ブドウ球菌用プローブを設計する。
同様に、(2)黄色ブドウ球菌の塩基配列を対象配列から排除し、(3)から(10)の8種菌の塩基配列のうちから、(3)表皮ブドウ球菌の塩基配列に特異的な配列を抽出し、表皮ブドウ球菌用プローブを設計する。
特異的な配列を抽出した菌種の配列を排除し、残りの塩基配列から特定の菌に特異的な配列を抽出する処理を(1)〜(10)の菌において順次に繰り返すことで、(1)〜(10)の菌種のプローブを全て設計できる。
上記に示したプローブを、DNAマイクロアレイに固定するための官能基として、合成後、定法に従って核酸の5’末端にチオール基を導入する。官能基の導入後、精製し、凍結乾燥する。凍結乾燥したプローブは、−30℃の冷凍庫に保存する。
<2.検体増幅用PCR Primerの準備>
起炎菌検出用の為の16s rRNA核酸(標的核酸)増幅用PCR Primerの核酸配列を設計する。
具体的には、16s rRNAをコーディングしているゲノム部分を特異的に増幅するプライマーセット、つまり約1500塩基長の16s rRNAコーディング領域の両端部分で、特異的な融解温度をできるだけ揃えたプライマーを設計する。なお、変異株や、ゲノム上に複数存在する16s rRNAコーディング領域も同時に増幅できるように複数種類のプライマーを設計すればよい。
このPrimerは、合成後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製し、Forward Primerを3種、Reverse Primerを3種混合し、それぞれのPrimer濃度が、最終濃度10pmol/μlとなるようにTE緩衝液に溶解する。
<3.Enterobacter_cloacae Genome DNA(モデル検体)の抽出>
〈3−1.微生物の培養&Genome DNA 抽出の前処理〉
まず、Enterobacter cloacae標準株を、定法に従って培養する。この微生物培養液を1.5ml容量のマイクロチューブに1.0ml(OD600=0.7)採取し、遠心分離で菌体を回収した(8500rpm、5min、4℃)。上精を捨てた後、Enzyme Buffer(50mM Tris−HCl:p.H.8.0、25mM EDTA)300μlを加え、ミキサーを用いて再縣濁させる。再縣濁した菌液は、再度、遠心分離で菌体を回収した(8500rpm、5min、4℃)。上精を捨てた後、回収された菌体に、以下の酵素溶液を加え、ミキサーを用いて再縣濁させる。
Lysozyme 50μl(20mg/ml in Enzyme Buffer)
N−Acetylmuramidase SG 50μl(0.2mg/ml in Enzyme Buffer)。
次に、酵素溶液を加え再縣濁した菌液を、37℃のインキュベーター内で30分間静置し、細胞壁の溶解処理を行う。
〈3−2.Genome抽出〉
以下に示す微生物のGenome DNA抽出は、核酸精製キット(MagExtractor−Genome−:TOYOBO社製)を用いて行う。
具体的には、まず、前処理した微生物縣濁液に溶解・吸着液750μlと磁性ビーズ40μlを加え、チューブミキサーを用いて、10分間激しく攪拌する(ステップ1)。
次に、分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブの壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を捨てる(ステップ2)。
次に、洗浄液900μlを加え、ミキサーで5sec程度攪拌して再縣濁を行う(ステップ3)。
次に、分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブの壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を捨てる(ステップ4)。
ステップ3、4を繰り返して2度目の洗浄(ステップ5)を行った後、70%エタノール900μlを加え、ミキサーで5sec程度攪拌して再縣濁させる(ステップ6)。
次に、分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブの壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を捨てる(ステップ7)。
ステップ6、7を繰り返して70%エタノールによる2度目の洗浄(ステップ8)を行った後、回収された磁性粒子に純水100μlを加え、チューブミキサーで10分間攪拌を行う。
次に分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブ壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を新しいチューブに回収する。
〈3−3.回収したGenome DNAの検査〉
回収された微生物(Enterobacter cloacae 株)のGenomeDNAは、定法に従って、アガロース電気泳動と260/280nmの吸光度測定を行い、その品質(低分子核酸の混入量、分解の程度)と回収量を検定する。
本実験操作では、約10μgのGenome DNAが回収され、Genome DNAのデグラデーションやrRNAの混入は認められなかった。回収したGenome DNAは、最終濃度50ng/μlとなるようにTE緩衝液に溶解し、以下の実験操作に使用する。
<4.DNAマイクロアレイの作製>
〈4−1.ガラス基板の洗浄〉
合成石英のガラス基板(サイズ:25mmx75mmx1mm、飯山特殊ガラス社製)を耐熱、耐アルカリのラックに入れ、所定の濃度に調製した超音波洗浄用の洗浄液に浸す。一晩洗浄液中で浸した後、20分間超音波洗浄を行う。続いて基板を取り出し、軽く純水ですすいだ後、超純水中で20分超音波洗浄をおこなう。次に80℃に加熱した1N水酸化ナトリウム水溶液中に10分間基板を浸す。再び純水洗浄と超純水洗浄を行い、DNAチップ用の石英ガラス基板を用意する。
〈4−2.表面処理〉
シランカップリング剤KBM−603(信越シリコーン社製)を、1%の濃度となるように純水中に溶解させ、2時間室温で攪拌する。続いて、先に洗浄したガラス基板をシランカップリング剤水溶液に浸し、20分間室温で放置する。ガラス基板を引き上げ、軽く純水で表面を洗浄した後、窒素ガスを基板の両面に吹き付けて乾燥させる。次に乾燥した基板を120℃に加熱したオーブン中で1時間ベークし、カップリング剤処理を完結させ、基板表面にアミノ基を導入する。次いで同仁化学研究所社製のN−マレイミドカプロイロキシスクシイミド(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimido)(以下EMCSと略す)を、ジメチルスルホキシドとエタノールの1:1混合溶媒中に最終濃度が0.3mg/mlとなるように溶解したEMCS溶液を用意する。ベークの終了したガラス基板を放冷し、調製したEMCS溶液中に室温で2時間浸す。この処理により、シランカップリング剤によって表面に導入されたアミノ基とEMCSのスクシイミド基が反応し、ガラス基板表面にマレイミド基が導入される。EMCS溶液から引き上げたガラス基板を、先述のMCSを溶解した混合溶媒を用いて洗浄し、さらにエタノールにより洗浄した後、窒素ガス雰囲気下で乾燥させる。
〈4−3.プローブDNA〉
実験操作1で作製した微生物検出用プローブを純水に溶解し、それぞれ、最終濃度(インク溶解時)10μMとなるように分注した後、凍結乾燥を行い、水分を除く。
〈4−4.BJプリンターによるDNA吐出、および基板への結合〉
グリセリン7.5wt%、チオジグリコール7.5wt%、尿素7.5wt%、アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)1.0wt%を含む水溶液を用意する。続いて、先に用意した7種類のプローブ(表1)を上記の混合溶媒に規定濃度なるように溶解する。得られたDNA溶液をバブルジェット(登録商標)プリンター(商品名:BJF−850キヤノン社製)用インクタンクに充填し、印字ヘッドに装着する。
なおここで用いたバブルジェット(登録商標)プリンターは平板への印刷が可能なように改造を施したものである。またこのバブルジェット(登録商標)プリンターは、所定のファイル作成方法に従って印字パターンを入力することにより、約5ピコリットルのDNA溶液を約120マイクロメートルピッチでスポッティングすることが可能となっている。
続いて、この改造バブルジェット(登録商標)プリンターを用いて、1枚のガラス基板に対して、印字操作を行い、アレイを作製した。印字が確実に行われていることを確認した後、30分間加湿チャンバー内に静置し、ガラス基板表面のマレイミド基と核酸プローブ末端のチオール基とを反応させる。
本実施例においては、10枚のスライドガラスを用意し、各菌種用のアレイを1枚ずつ作成する。
〈4−5.洗浄〉
30分間の反応後、100mMのNaClを含む10mMのリン酸緩衝液(pH7.0)により表面に残ったDNA溶液を洗い流し、ガラス基板表面に一本鎖DNAが固定したDNAマイクロアレイを得る。
<5.検体の増幅と標識化(PCR増幅&蛍光標識の取り込み)>
検体となる微生物DNAの増幅、および、標識化反応を以下に示す。
Figure 2009000099
上記組成の反応液を以下のプロトコールに従って、市販のサーマルサイクラーで増幅反応を行う。
Figure 2009000099
反応終了後、精製用カラム(QIAGEN QIAquick PCR Purification Kit)を用いてPrimerを除去した後、増幅産物の定量を行い、標識化検体とする。
<6.ハイブリダイゼーション>
<4.DNAマイクロアレイの作製>で作製したDNAマイクロアレイと<5.検体の増幅と標識化(PCR増幅&蛍光標識の取り込み)>で作製した標識化検体を用いて検出反応を行う。
〈6−1.DNAマイクロアレイのブロッキング〉
BSA(牛血清アルブミンFraction V:Sigma社製)を1wt%となるように100mM NaCl/10mM Phosphate Bufferに溶解し、この溶液に<DNAマイクロアレイの作製>で作製したDNAマイクロアレイを室温で2時間浸し、ブロッキングを行う。ブロッキング終了後、0.1wt%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を含む2xSSC溶液(NaCl 300mM、Sodium Citrate(trisodium citrate dihydrate,C6H5Na3・2H2O)30mM、p.H.7.0)で洗浄を行った後、純水でリンスしてからスピンドライ装置で水切りを行う。
〈6−2.ハイブリダイゼーション〉
水切りしたDNAマイクロアレイをハイブリダイゼーション装置(Genomic Solutions Inc.Hybridization Station)にセットし、以下に示すハイブリダイゼーション溶液、条件でハイブリダイゼーション反応を行う。
・ハイブリダイゼーション溶液
6x SSPE/10%Form amide/Target(2nd PCR Products 全量)
(6xSSPE:NaCl 900mM、NaH2PO4・H2O 60mM、EDTA6mM、p.H.7.4)
・ハイブリダイゼーション条件
65℃ 3min→92℃ 2min→45℃ 3hr→Wash 2xSSC/0.1%SDS at 25℃→Wash 2 x SSC at 20℃→(Rinse with H2O:Manual)→Spin dry(65℃で3分、92度で2分、45℃で3時間ハイブリダイゼーション反応させた後、2xSSC/0.1% SDS、25℃で洗浄、2xSSC、20℃で洗浄後、純水でリンスしスピンドライする)。
<7.微生物の検出(蛍光測定)>
ハイブリダイゼーション反応終了後のDNAマイクロアレイをDNAマイクロアレイ用蛍光検出装置(Axon社製、GenePix 4000B)を用いで蛍光測定を行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、DNAマイクロアレイシステムに最適なオリゴヌクレオチドプローブの設計が実現できる。このことにより、より確かな生物種、個体識別情報が得られるという効果がある。
本発明の検出方法を説明する図である。 本発明の一形態であるカセットの断面図を示す。 ハイブリダイゼーション反応を説明する図である。 感染症の判定用DNAマイクロアレイの実験手順を説明する図である。 複数種の菌検出の処理手順を示すフローチャートである。 複数種の菌検出の仕組みの概要を説明する図である。 本発明に係るプローブ設計方法が適用可能な情報処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係るプローブ設計方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
201 第1のチャンバー
202 第2のチャンバー
203 カセット
204 ハウジング204
205 第1のDNAマイクロアレイ205
206 第2のDNAマイクロアレイ206
207 注入口207
208 液体溜めチャンバー208
209 吸引口209
210 流路
211 流路
212 流路
213 廃液チャンバー
701 外部記憶手段
702 CPU
703 メモリ
704 入出力装置

Claims (12)

  1. 検体中の核酸を検出する方法であって、
    検体中に存在する可能性のある複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第1のプローブの単数または複数を用意して、該第1のプローブに前記検体中の核酸配列を捕捉させる第1の工程と、
    第1のプローブが捕捉する核酸を除いた前記複数の核酸配列において、特定の核酸配列を特異的に捕捉可能な第2のプローブの複数または単数を用意して、該第2のプローブに前記第1の工程を経た検体中の核酸配列を捕捉させる第2の工程と、
    前記第1及び第2の工程で捕捉した核酸配列のうち、少なくとも一方の存在有無または量を検出する工程と、を有することを特徴とする核酸の検出方法。
  2. 前記プローブは、担体表面に固定されている請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のプローブの複数は、複数種のプローブが担体表面上に固定されたプローブ担体の形態で保持されている請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の工程及び第2の工程は、同一の反応場で行う請求項1に記載の方法。
  5. 第1の反応場において前記第1の工程を行い、第1の工程の後に第2の反応場に検体を移動して前記第2の工程を行う請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1および第2の反応場、及び前記反応場間を液体が移動可能な流路が基板に形成されており、該基板上で液体の移動及び反応を行う請求項5に記載の方法。
  7. 複数の対象塩基配列の中から、特定の塩基配列に特異的な部分配列を順次設計するプローブ設計方法であって、
    前記複数の塩基配列の中から、第1の配列を選択する工程と、
    前記第1の配列の有する部分配列のうち、前記第1の配列を除く対象塩基配列における部分配列の何れの部分にも合致しない第1の部分配列を決定し、該第1の部分配列を第1のプローブに決定する工程と、
    前記第1の配列を前記対象塩基配列から除き、該対象配列のうちから第2の配列を選択する工程と、
    前記第2の配列の有する部分配列のうち、前記第2の配列を除く対象塩基配列における部分配列の何れの部分にも合致しない第2の部分配列を決定し、該第2の部分配列を第2のプローブに決定する工程と、
    を有するプローブ設計方法。
  8. 対象配列の数をN(Nは整数)とした場合、前記第2のプローブを決定する工程の後に、第n−1(nは3からNまで)の配列を前記対象塩基配列から除き、該対象塩基配列のうちから第nの配列を選択する工程と、前記第nの配列の有する部分配列のうち、前記第nの配列を除く対象塩基配列における部分配列の何れの部分にも合致しない第nの部分配列を決定し、該第nの部分配列を第nの配列のプローブに決定する工程と、をnが3からNになるまで順次繰り返すことを特徴とする請求項5に記載のプローブ設計方法。
  9. 前記第1の配列から第nの配列を選択する順序を、配列の特異性の高い順序で行う請求項5に記載のプローブ設計方法。
  10. 前記第1の配列から第nの配列を選択する順序を、出現頻度の高い配列から低い配列への順序で行う請求項5に記載のプローブ設計方法。
  11. 前記第1の配列から第nの配列を選択する順序を、重篤度の高い菌が有する配列の順序で行う請求項5に記載のプローブ設計方法。
  12. n種類の菌(但し、nは2以上の整数)を含んでいる可能性のある検体から、各々の菌を検出するためのプローブの設計システムであって、
    該第1番目〜第n番目の菌に対応する塩基配列のデータが記憶されている検出対象菌テーブルと、決定したプローブを登録するプローブテーブルと、
    を持ち、
    検出対象菌テーブルから読み出された検出対象菌のうちから第1番目の菌を選び、
    前記第1番目の菌の遺伝子が有する塩基配列の部分塩基配列のうち、第1番目の菌を除くn−1種類の菌の遺伝子における部分塩基配列の何れの部分にも合致しない第1番目の塩基配列を決定し、該第1番目の塩基配列を第1番目の菌のプローブに決定し、
    前記第1番目の菌をn種類の検出対象菌から除き、検出対象菌をn−1種類の検出対象菌を選ぶことを順次繰り返して、第1番目の菌から第n番目の菌までのそれぞれの菌に対してのプローブを設計することを特徴とするプローブ設計システム。
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