JP2007333157A - 振動緩衝装置 - Google Patents

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Yoshinobu Ishikawa
佳延 石川
Takanari Ogawa
隆也 小川
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Abstract

【課題】航空機等の移動体を含む各種装置側からの振動を、各種装置に設置される精密機器等の機器側へ伝わる振動をより一層緩衝させることができる。
【解決手段】振動緩衝装置10は、振動発生源側に設置される第1の平板重合体11と、この第1の平板重合体11と所定の間隔をおいて設けられ、機器を設置する第2の平板重合体12と、両平板重合体11,12を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線13とを具備する。第1の平板重合体11と第2の平板重合体12は、複数の半円状溝16aを有する側を相対向配置してほぼ円状透孔が形成された一対の平板状高分子部材16と、該高分子部材16を外側から圧接状態に重畳して設けられた一対の圧接用平板部材15とを備える。ワイヤ線13は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線の一部が、第1の平板重合体11および第2の平板重合体12に形成された当該透孔内壁に対して振動吸収可能な状態に連結される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、航空機等の振動発生源に設けられる振動緩衝装置に係るもので、特に、振動発生源側からの振動を嫌う精密機器等の機器に使用するに好適する振動緩衝装置に関する。
従来、この種の振動緩衝装置は、例えば航空機本体側に搭載される機器の場合、電子機器等の精密機器が通常搭載されており、この精密機器に対する良好な振動緩衝性を考慮する必要がある。
そこで、例えば航空機本体に搭載される精密機器には、種々の振動緩衝作用の得られる手段が設けられている。
従来のこの種の振動緩衝装置として、振動を発生する振動発生源側とこの振動発生源側に取り付けられる振動を嫌う精密機器等の機器とが一体的に設けられる各種システム、装置に用いられている。
このようなシステム、装置は、振動発生源側として航空機を含む移動体であったり、モータ等の駆動部を内臓した装置である場合に、この装置に設置される精密機器等の機器において、故障や誤動作が生じないようにするために設けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、従来の振動緩衝装置1(特許文献1)の全体構造を示す側面図である。
振動緩衝装置1は、振動発生源側である部材2と、この部材2に一体的に取り付けられる振動を嫌う側の部材3と、これらの部材2および3を連結するワイヤ線4とから構成される。両部材2および3は、それぞれアルミ合金製のものである。
ワイヤ線4は、振動減衰率の高い繊維部材が用いられる。また、このワイヤ線4には、その外側にはテープを巻くことができ、このテープを巻いた場合には、繊維間の摩擦減衰効率を高めることができるものである。更に、ワイヤ線4には、ゲルもしくはゴムを充填させて剛性を高めることができるものである。
すなわち、振動緩衝装置1によれば、振動発生源側である部材2と、振動を嫌う側の部材3を連結するワイヤ線4自体に、繊維部材をベースとした素材を用い、振動減衰効果や剛性向上作用を得るようにした構成のものであるから、ワイヤ線4自体による所定の振動減衰効果や剛性向上作用が得られる。
特開2001−323959号公報
しかしながら、従来の振動緩衝装置1によれば、ワイヤ線4自体に改善したことにより、一定の作用効果を得ることができるが、振動を嫌う側の部材3側に取り付けられる精密機器等の機器がより精密性が要求される機器である場合には、ワイヤ線4自体で対応するには不十分であった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、航空機等の移動体を含む各種装置側からの振動に対して、特に振動を嫌う精密機器等の機器が設置される場合に、各種装置側から機器側へ伝わる振動をより一層緩衝させることができる振動緩衝装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、振動発生源側に設置される第1の平板重合体と、この第1の平板重合体と所定の間隔をおいて設けられ、機器を設置する第2の平板重合体と、これらの両平板重合体を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線とを具備し、前記第1の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成された一対の平板状高分子部材と、この一対の平板状高分子部材を外側から圧接状態に重畳して設けられた一対の圧接用平板部材とを備え、前記第2の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成される一対の平板状高分子部材と、この一対の平板状高分子部材を外側から圧接状態に重畳して設けられる一対の圧接用平板部材とを備え、前記ワイヤ線は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線の一部が、前記第1の平板重合体および第2の平板重合体のそれぞれの一対の平板状高分子部材に形成された透孔内壁に対して振動吸収可能な状態に連結されてなることを特徴とする振動緩衝装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明によれば、振動発生源側に設置される第1の平板重合体と、この第1の平板重合体と所定の間隔をおいて設けられ、機器を設置する第2の平板重合体と、これらの両平板重合体を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線とを具備し、前記第1の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成された一対の圧接用平板部材と、前記ほぼ円状の透孔に挟持されるように設けられた高分子チューブ部材とを備え、前記第2の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成された一対の圧接用平板部材と、前記ほぼ円状の透孔に挟持されるように設けられる高分子チューブ部材とを備え、前記ワイヤ線は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線の一部が、前記第1の平板重合体および第2の平板重合体のそれぞれに設けられた高分子チューブ部材に対して振動吸収可能な状態に連結されてなることを特徴とする振動緩衝装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明によれば、振動発生源側に設置される第1の平板重合体と、この第1の平板重合体と所定の間隔をおいて設けられ、機器を設置する第2の平板重合体と、これらの両平板重合体を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線とを具備し、前記第1の平板重合体は、円状の透孔が形成された複数の高分子駒部材と、この複数の高分子駒部材がほぼ等間隔に配置された状態で上下側から圧接状態に挟み込むように設けられる一対の圧接用平板部材とを備え、前記第2の平板重合体は、円状の透孔が形成された複数の高分子駒部材と、この複数の高分子駒部材が配置された状態で上下側から圧接状態に挟み込むように設けられる一対の圧接用平板部材とを備え、前記ワイヤ線は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線の一部が、前記第1の平板重合体および第2の平板重合体のそれぞれの高分子駒部材に形成された透孔内壁に対して振動吸収可能な状態に連結されてなることを特徴とする振動緩衝装置を提供する。
本発明によれば、航空機等の移動体を含む各種装置である振動発生源側に設置される精密機器等の機器にあっては、各種装置側からの振動をより一層緩衝させることができるので、機器の故障や不作動を防止することができる振動緩衝装置を提供することができる。
本発明に係る振動緩衝装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の振動緩衝装置10の概要を示す斜視図である。図2(A)は、図1のA−A線に沿う拡大断面図で、図2(B)は、図1のB−B線に沿う拡大断面図である。
振動緩衝装置10は、振動発生源側である図1の想像線で示す一方側の壁体、例えば航空機の外壁体Xと、この外壁体Xに間接的に取り付けられる他方側の壁体、例えばレーダー装置等の精密機器(図示せず)の設置用外壁体Yとの間において設置される。
この振動緩衝装置10は、図1および図2に示すように、振動発生源側である航空機の外壁体X側に取り付けられる平板重合体(以下、第1の平板重合体という。)11と、振動発生源側から受ける振動を嫌うレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側に取り付けられる平板重合体(以下、第2の平板重合体という。)12と、これら両者の平板重合体11および12を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線13とから構成される。
振動発生源側である航空機の外壁体Xに取り付けられる第1の平板重合体11は、図1および図2に示す状態において、上下に所要の間隔を置いて設けられる所要の剛性を有する一対の圧接用平板部材15と、この圧接用平板部材15間に重合して配置される所要の弾性を有する一対の平板状高分子部材16とから構成される。
一対の平板状高分子部材16には図1および図2に示すように、ワイヤ線13の一部を両側から挟み込むことができるように、相対向する一対の半円状溝16aが複数形成される。この平板状高分子部材16に形成された複数の一対の半円状溝16aは、図1に示すようにワイヤ線13の半径とほぼ合致する半円形状をなすもので、ワイヤ線13の螺旋ピッチに合わせてほぼ等間隔に形成される。
レーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側の第2の平板重合体12は、航空機の外壁体X側に取り付けられる第1の平板重合体11と同様構成のもので、図1および図2に示す状態において、上下に所要の間隔を置いて設けられる所要の剛性を有する一対の圧接用平板部材17と、この圧接用平板部材17間に重合して配置される所要の弾性を有する一対の平板状高分子部材18とから構成される。
一対の平板状高分子部材18には、図1および図2に示すように、ワイヤ線13の一部を両側から挟み込むことができるように、相対向する一対の半円状溝18aが複数形成される。形成された複数の一対の半円状溝18aは、図1に示すようにワイヤ線13の半径とほぼ合致する半円形状をなすもので、ワイヤ線13の螺旋ピッチに合わせてほぼ等間隔に設けられる。
ワイヤ線13は、図1に示すように、金属細線13aを素材として複数本捩って太径な1本のロープに形成し、これを更に螺旋状に形成されたものである。また、ワイヤ線13は、第1の平板重合体11側と第2の平板重合体12側との間に複数箇所において掛け渡されるように設けられる。
すなわち、この螺旋状に形成されたワイヤ線13は、第1の平板重合体11および第2の平板重合体12に跨るように取り付けられて各重合体11および12を一体的に連結するように取り付けられる。具体的には、図2に示すように、第1の平板重合体11側の一対の平板状高分子部材16の半円状溝16aと、第2の平板重合体12側の一対の平板状高分子部材18により形成された半円状溝18aに、ワイヤ線13の一部が挟み込まれるように取り付けられる。
なお、符号20は、第1の平板重合体11を形成する一対の圧接用平板部材15および一対の平板状高分子部材16を一体的に結合する複数のネジで、圧接用平板部材15および平板状高分子部材16を相互に所要の圧接力により結合できるように調整しつつネジ止めされる。これらのネジ20は、そのネジ頭20aが図1に示すように、ワイヤ線13の螺旋の内側にくるようにネジ止めされる。
また、符号21は、第2の平板重合体12の一対の圧接用平板部材17および平板状高分子部材18のそれぞれを一体的に結合する複数のネジで、上記ネジ20と同様に圧接用平板部材17および平板状高分子部材18を相互に所要の圧接力により結合できるように調整しつつネジ止めされる。これらのネジ21は、そのネジ頭21aが図1に示すように、ワイヤ線13の螺旋の内側にくるようにネジ止めされる。このように、ネジ20および21は、そのネジ頭20a,21aが圧接用平板部材15および17が設置される航空機の外壁体Xおよびレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側へ突出させないようにしている。
また、ネジ20は、所要の締め付け強度が求められる。すなわち、振動発生源である航空機の外壁体X側から第1の平板重合体11に伝わる振動特性、例えば振動周波数が15〜2,000Hzの振動が伝わることにより、この振動をワイヤ線13に効率よく伝播させるために予めネジ締結力基準値が定められる。そして、このネジ締結力基準値の範囲内にてネジ締めがなされる。
一方、ネジ21側においても、ワイヤ線13に伝播された振動が第2の平板重合体12に効率よく伝播させるために予めネジ締結力基準値が定められる。そして、このネジ締結力基準値の範囲内にてネジ締めがなされる。
次に、振動緩衝装置10の作用を図3を参照して説明する。
振動緩衝装置10の第1の平板重合体11側が、振動発生源である航空機の外壁体X側に取り付けられ、第2の平板重合体12側が振動を嫌う精密機器等の第2の平板重合体12側がレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側に取り付けられ、航空機(図示せず)が始動したとする。
航空機の外壁体X側から伝播する振動は、その振動周波数が15〜2,000Hzの範囲内では、応答倍率曲線a(点線)にて示される一般的応答倍率に比して、応答倍率曲線b(実線)にて示されるように、ほぼ3分の1程度の応答倍率に低下するようになる。特に、1,000Hz前後の周波数帯域では、図3の点線図示にあるように、応答倍率の低下傾向が顕著に現れる。
この応答倍率は、図示しない周波数分析装置を用いて、例えばFFT(高速フーリエ変換:Fast−fourier−Transformation)と呼ばれる係数計算手法により導き出したデータに基づいている。このように、FFT係数計算手法により求められた応答倍率として低下傾向が顕著に現れるのは、航空機の外壁体X側から伝播する振動を吸収する第1の平板重合体11側と、この第1の平板重合体11側からレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側へ伝播する振動を吸収する第2の平板重合体12との相乗的な振動吸収作用が得られた結果である。
従って、レーダー装置等の精密機器Yを、例えば航空機に搭載するにあたり、航空機の外壁体X側に搭載した場合にでも、航空機側からの振動の伝播に対して顕著な振動吸収作用が得られ、振動によるレーダー装置等の精密機器の故障や性能劣化現象が生じることのない振動緩衝装置10が得られる。
なお、第1の平板重合体11および第2の平板重合体12において、それぞれ重合状態に配置される一対の平板状高分子部材16,18および一対の圧接用平板部材15,17をネジ20,21により一体的に連結させた構成にしたが、必ずしもネジ20,21を用いることなく、図示しないが耐候性のよい接着剤を用いて一体的に連結させた構成を採用することもできる。その場合、接着剤自体に高分子材料に近い特性を有する素材のものを用いればより一層の振動吸収作用が得られる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る振動緩衝装置30について、第1の実施形態を示す図1および図2と同一部分に同一符号を附した図4および図5を参照して説明する。
図4は、本発明の振動緩衝装置30の概要を示す斜視図である。図5(A)は、図4のC−C線に沿う拡大断面図で、図5(B)は、図4のD−D線に沿う拡大断面図である。
振動緩衝装置30は、振動発生源側である、図4の想像線で示す一方側の壁体、例えば航空機の外壁体Xと、この外壁体Xに間接的に取り付けられる他方側の壁体、例えばレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Yとの間において設置される。
この振動緩衝装置30は、図4および図5に示すように、振動発生源側である航空機の外壁体X側に取り付けられる平板重合体(以下、第1の平板重合体という。)31と、振動発生源側から受ける振動を嫌うレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側に取り付けられる平板重合体(以下、第2の平板重合体という。)32と、これら両者の平板重合体31および32を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線13とから構成される。
第1の平板重合体31は、一面側に複数の半円状溝31aが設けられ、この半円状溝31aが設けられた側を相対向配置してほぼ円状の透孔が複数形成された一対の圧接用平板部材33と、複数の透孔のそれぞれの内壁面に接触状態に嵌入された複数の高分子チューブ部材34とを備えている。
第2の平板重合体32は、一面側にワイヤ線13の螺旋ピッチとほぼ等ピッチに複数の半円状溝32aが設けられ、この半円状溝32aが設けられた側を相対向配置してほぼ円状の透孔が複数形成された一対の圧接用平板部材35と、複数の透孔のそれぞれの内壁面に接触状態に嵌入された複数の高分子チューブ部材34とを備えている。
ワイヤ線13は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線部分が、第1の平板重合体31および第2の平板重合体32のそれぞれに嵌入された高分子チューブ部材34に対して振動吸収可能な状態に連結されている。高分子チューブ部材34は、図4および図5に示すように、一対の圧接用平板部材33と、一対の圧接用平板部材35により形成される透孔に嵌入され、ワイヤ線13の一部を接触状態に保持させている。
その他の構成については、上述した第1の実施形態の構成と同様であるので説明を省略する。
次に、振動緩衝装置10の作用を図3を参照して説明する。
振動緩衝装置30の第1の平板重合体31側が、振動発生源である航空機の外壁体X側に取り付けられ、第2の平板重合体32側が振動を嫌う精密機器等の第2の平板重合体32側がレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側に取り付けられ、航空機(図示せず)が始動したとする。
航空機の外壁体X側から伝播する振動は、その振動周波数が15〜2,000Hzの範囲内では、応答倍率曲線a(点線)にて示される一般的応答倍率に比して、応答倍率曲線b(実線)にて示されるように、ほぼ3分の1程度の応答倍率に低下するようになる。特に、1,000Hz前後の周波数帯域では、図3の点線図示にあるように、応答倍率の低下傾向が顕著に現れる。
その他、応答倍率についての説明は上述した第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
従って、レーダー装置等の精密機器Yを、例えば航空機に搭載するにあたって、航空機の外壁体X側に搭載した場合にでも、航空機側からの振動の伝播に対して顕著な振動吸収作用が得られ、振動によるレーダー装置等の精密機器の故障や性能劣化現象が生じることのない振動緩衝装置10が得られる。
なお、第1の平板重合体11および第2の平板重合体12において、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成された一対の圧接用平板部材とほぼ円状の透孔に挟持されるように設けられた高分子チューブ部材は、必ずしもネジ20,21を用いて連結する必要はなく、図示しないが接着剤を用いて一体的に連結させた構成を採用することもできる。その場合、接着剤自体に高分子材料に近い素材のものを用いればより一層の振動吸収作用が得られる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る振動緩衝装置40について、第1の実施形態を示す図1および図2と同一部分に同一符号を附した図6および図7を参照して説明する。
図6は、本発明の振動緩衝装置40の概要を示す斜視図である。図7(A)は、図6のE−E線に沿う拡大断面図で、図7(B)は、図6のF−F線に沿う拡大断面図である。
振動緩衝装置40は、振動発生源側である、図4の想像線で示す一方側の壁体、例えば航空機の外壁体Xと、この外壁体Xに間接的に取り付けられる他方側の壁体、例えばレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Yとの間において設置される。
この振動緩衝装置40は、図6および図7に示すように、振動発生源側である航空機の外壁体X側に取り付けられる平板重合体(以下、第1の平板重合体という。)41と、振動発生源側から受ける振動を嫌うレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側に取り付けられる平板重合体(以下、第2の平板重合体という。)42と、これら両者の平板重合体41および42を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線13とから構成される。
第1の平板重合体41は、円状透孔43aが形成された複数の高分子駒部材43と、この複数の高分子駒部材43がほぼ等間隔に配置された状態で上下側から圧接状態に挟み込むように設けられる一対の圧接用平板部材45とを備えている。
第2の平板重合体42は、円状透孔44aが形成された複数の高分子駒部材44と、この複数の高分子駒部材44が配置された状態で上下側から圧接状態に挟み込むように設けられる一対の圧接用平板部材47とを備えている。
ワイヤ線13は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線13の一部が、第1の平板重合体41および第2の平板重合体42のそれぞれの高分子駒部材43に形成されたほぼ円状の透孔内壁43b,44bに対して振動吸収可能な状態に連結されている。
高分子チューブ部材34は、図4および図5に示すように、ワイヤ線13のワイヤ線部分を接触状態で挿通させて保持している。
その他の構成については、上述した第1の実施形態の構成と同様であるので説明を省略する。
次に、振動緩衝装置10の作用を図3を参照して説明する。
振動緩衝装置40の第1の平板重合体41側が、振動発生源である航空機の外壁体X側に取り付けられ、第2の平板重合体42側が振動を嫌う精密機器等の第2の平板重合体42側がレーダー装置等の精密機器の設置用外壁体Y側に取り付けられ、航空機(図示せず)が始動したとする。
航空機の外壁体X側から伝播する振動は、その振動周波数が15〜20,000Hzの範囲内では、応答倍率曲線a(点線)にて示される一般的応答倍率に比して、応答倍率曲線b(実線)にて示されるように、ほぼ3分の1程度の応答倍率に低下するようになる。特に、1,000Hz前後の周波数帯域では、図3の点線図示にあるように、応答倍率の低下傾向が顕著に現れる。
その他、応答倍率についての説明は上述した第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
従って、レーダー装置等の精密機器Yを、例えば航空機に搭載するにあたって、航空機の外壁体X側に搭載した場合にでも、航空機側からの振動の伝播に対して顕著な振動吸収作用が得られ、振動によるレーダー装置等の精密機器の故障や性能劣化現象が生じることのない振動緩衝装置40が得られる。
なお、第1の平板重合体41および第2の平板重合体42において、相対向配置された一対の圧接用平板部材45および47と、高分子駒部材43および44とは必ずしもネジ20,21を用いて一体的に連結する必要はなく、図示しない耐候性を有する接着剤を用いて一体的に連結させた構成を採用することもできる。その場合、接着剤自体に高分子材料に近い素材のものを用いればより一層の振動吸収作用が得られる。
本発明の第1の実施形態を示す振動緩衝装置の概要を示す斜視図。 図1の要部の拡大断面図で、(A)は、A−A線に沿う拡大断面図、(B)は、B−B線に沿う拡大断面図。 本発明における加速度応答特性を従来と対比して示す加速度応答曲線のグラフ。 本発明の第2の実施形態を示す振動緩衝装置の概要を示す斜視図。 図4の要部の拡大断面図で、(A)は、C−C線に沿う拡大断面図、(B)は、D−D線に沿う拡大断面図。 本発明の第3の実施形態を示す振動緩衝装置の概要を示す斜視図。 図6の要部の拡大断面図で、(A)は、E−E線に沿う拡大断面図、(B)は、F−F線に沿う拡大断面図。 従来の振動緩衝装置の概要を示す平面図。
符号の説明
10,30,40 振動緩衝装置
11,31,41 第1の平板重合体
12,32,42 第2の平板重合体
13 ワイヤ線
13a 金属細線
15,17,33,35,45,47 圧接用平板部材
16,18 平板状高分子部材
16a,18a,31a,32a 半円状溝
43,44 高分子駒部材
43a,44a 円状透孔
43b,44b 透孔内壁
20,21 ネジ
20a,21a ネジ頭
34 高分子チューブ部材
X 航空機の外壁体(壁体)
Y 精密機器の設置用外壁体(壁体)

Claims (7)

  1. 振動発生源側に設置される第1の平板重合体と、この第1の平板重合体と所定の間隔をおいて設けられ、機器を設置する第2の平板重合体と、これらの両平板重合体を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線とを具備し、
    前記第1の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成された一対の平板状高分子部材と、この一対の平板状高分子部材を外側から圧接状態に重畳して設けられた一対の圧接用平板部材とを備え、
    前記第2の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成される一対の平板状高分子部材と、この一対の平板状高分子部材を外側から圧接状態に重畳して設けられる一対の圧接用平板部材とを備え、
    前記ワイヤ線は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線の一部が、前記第1の平板重合体および第2の平板重合体のそれぞれの一対の平板状高分子部材に形成された透孔内壁に対して振動吸収可能な状態に連結されてなることを特徴とする振動緩衝装置。
  2. 振動発生源側に設置される第1の平板重合体と、この第1の平板重合体と所定の間隔をおいて設けられ、機器を設置する第2の平板重合体と、これらの両平板重合体を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線とを具備し、
    前記第1の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成された一対の圧接用平板部材と、前記ほぼ円状の透孔に挟持されるように設けられた高分子チューブ部材とを備え、
    前記第2の平板重合体は、複数の半円状溝を有する側を相対向配置してほぼ円状の透孔が形成された一対の圧接用平板部材と、前記ほぼ円状の透孔に挟持されるように設けられる高分子チューブ部材とを備え、
    前記ワイヤ線は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線の一部が、前記第1の平板重合体および第2の平板重合体のそれぞれに設けられた高分子チューブ部材に対して振動吸収可能な状態に連結されてなることを特徴とする振動緩衝装置。
  3. 上記第1の平板重合体および第2の平板重合体において、それぞれ重合状態に配置される一対の平板状高分子部材および一対の圧接用平板部材をネジにより一体的に連結せしめたことを特徴とする請求項1または2記載の振動緩衝装置。
  4. 上記第1の平板重合体および第2の平板重合体において、それぞれ重合状態に配置される一対の平板状高分子部材および一対の圧接用平板部材を接着剤を用いて一体的に連結せしめたことを特徴とする請求項1または2記載の振動緩衝装置。
  5. 振動発生源側に設置される第1の平板重合体と、この第1の平板重合体と所定の間隔をおいて設けられ、機器を設置する第2の平板重合体と、これらの両平板重合体を一体的に連結する螺旋状に旋回形成されたワイヤ線とを具備し、
    前記第1の平板重合体は、円状の透孔が形成された複数の高分子駒部材と、この複数の高分子駒部材がほぼ等間隔に配置された状態で上下側から圧接状態に挟み込むように設けられる一対の圧接用平板部材とを備え、
    前記第2の平板重合体は、円状の透孔が形成された複数の高分子駒部材と、この複数の高分子駒部材が配置された状態で上下側から圧接状態に挟み込むように設けられる一対の圧接用平板部材とを備え、
    前記ワイヤ線は、螺旋状に旋回形成されたワイヤ線の一部が、前記第1の平板重合体および第2の平板重合体のそれぞれの高分子駒部材に形成された透孔内壁に対して振動吸収可能な状態に連結されてなることを特徴とする振動緩衝装置。
  6. 上記第1の平板重合体および第2の平板重合体において、それぞれ重合状態に配置される一対の圧接用平板部材をネジにより一体的に連結せしめたことを特徴とする請求項5記載の振動緩衝装置。
  7. 上記第1の平板重合体および第2の平板重合体において、それぞれ重合状態に配置される複数の高分子駒部材および一対の圧接用平板部材を接着剤を用いて一体的に連結せしめたことを特徴とする請求項5記載の振動緩衝装置。
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