JP2007331171A - 画像形成方法、画像形成装置およびインクセット - Google Patents

画像形成方法、画像形成装置およびインクセット Download PDF

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Abstract

【課題】記録媒体などのインク受容体に対し、反応液を付与してから複数のインクを付与する構成にあって、インクドット形状を安定化させて良好な画像を形成できるようにする。
【解決手段】表面張力の高い液体に表面張力の低い液体が接触すると、高表面張力液体上で低表面張力液体が広がる特性を利用し、表面張力の高い順にインクを付与するようにする。これにより、先に付与されたインク滴によるドットが後に着弾したインク滴によって押しのけられる現象を緩和し、ドット形状の乱れを抑制する。これにより着色面積の変化を抑制し、良好な画像を形成できるようになる。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット記録方式を用いた画像形成方法、画像形成装置およびインクセットに関するものである。
インクジェット記録方式は、版を使用せずに非接触で記録媒体上に画像パターンを形成する方式であり、小部数の印刷に適している。また近年では、情報の電子化が進み、画像情報をも手軽に操作できるようになってきている。このことからも、高い専門知識を必要とすることなく、また大掛かりな設備を必要とせずに即時に良好な印刷物が得られることともあいまって、インクジェット記録方式は広範な印刷分野で期待される情報記録方式となっている。
しかしながら、インクジェット記録装置は現在、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの画像出力装置としては主流となっているものの、産業分野での活用はあまり進んでいない。その理由の一つに、インクジェット記録方式による画像品位は記録媒体のインク吸収性に大きく依存することが挙げられる。
インクジェット記録方式で用いられるインクは多量の水分を含んでおり、紙への印刷を行った場合、印刷用紙に浸透することで定着するものが多い。しかしプラスチックやフィルムなど、インク吸収性に劣る記録媒体(または、少なくともインク吸収性に劣る被記録面をもつ記録媒体)等のインク受容体へ印刷を行った場合には、インクが吸収しきれずに表面に残っていることがある。すると、隣接して付着したインク滴が混ざりあってしまう現象(ブリーディング)や、付着した複数のインク滴が集合してしまう現象(ビーディング)が生じ、画像品位の低下が生じることがある。また、いつまでも乾かないといった乾燥不良を引き起こしてしまうこともある。よって、インク吸収性に劣るインク受容体にインクジェット記録方式で品位および定着性高く画像形成を行うことが非常に困難である。
そこで、インク吸収性に劣るインク受容体に画像形成するために様々な方法が提案されている。特許文献1には、ホットメルトインクが用いられ、インクジェットヘッドおよびインク供給系を加熱することでホットメルトインクをインク受容体である中間転写体に吐出し、放熱とともにインクを定着させる方法が提案されている。しかしながら、インクの相変化特性(熱による固液相変化)を発生させるために、着色剤に対してきわめて多くのバインダー量を含んだインクを用いざるを得ず、所望の濃度を得るためのインク付与量は多くなってしまう。この結果、出力画像のインク厚みが大きくなり、鮮鋭感などの画像品位の低下につながってしまう。また、定常温度では固体であるインクを用いるため、画像形成動作の立ち上げ時にはインク流路内のインクを加熱溶融させる必要があり、画像形成可能となるまでに時間を要する。また、装置稼働時は溶融状態を保つ必要があるために、膨大なエネルギーが必要である。
これに対し、特許文献2には、インク(色材等を含有するインク)と接触することでインク中の色材成分を凝集させる作用を持つ反応液(色材等を含有するインク)をインク像形成の前に付与する方法が開示されている。これによればブリーディングが抑制され、撥水性が極めて高い記録媒体でなければビーディングも防止することができる。
特開平7−223312号公報 特開2002−370441号公報
特許文献2に開示されたように、凝集反応液を付与してからインク受容体に画像形成を行うことでブリーディングが抑制されても、本願発明者らは画像品位の向上にはまだ不十分であることを見出した。これは特に、色調の異なる2種以上のインクをインク受容体の実質的同一位置ないしは隣接位置に付与する場合において顕著であることを確認した。
図1(a)、(b)および図2(a)、(b)を用いてこれを説明する。これらの図は、インク受容体である記録媒体に対し、反応液、シアン色の第1インク滴、マゼンタ色の第2インク滴およびイエロー色の第3インク滴がこの順で付与する場合の説明図である。ここで、図1(a)および図2(a)は、インク受容体である記録媒体1に対し、反応液が付与されてから第3インク滴が付与されたときまでの順次の状態を示す模式的側断面図である。また、図1(b)および図2(b)は、第1インク滴が付与されてから第3インク滴が付与されたときまでの順次の状態を示す模式的平面図である。
図1(a)および(b)はインクドットの形状が安定し、設計値通りの着色面積を示している状態である。つまり、先に着弾した第1インク滴2が記録媒体表面に形成したドット形状を乱すことなく第2インク滴3が着弾し、かつ第2インク滴3が記録媒体表面に形成したドット形状を乱すことなく第3インク滴6が着弾する。このような状態であれば、第1インク滴2および第2インク滴3ともにそれぞれの設計着色部4および5を満たし、それぞれの重なり合う部分は2次色となるため、画像設計は極めて容易である。
しかしながら、本発明者らは、反応液を付与してから第1インク滴2、第2インク滴3および第3インク滴6を順次付与した場合、図1(a)および(b)のような状態を得ることが困難となることがあることを見出した。そしてこれは、インク吸収性の劣るインク受容体(最終的な記録物を得るための記録媒体を含む)または少なくともインク吸収性の劣る表面をもつインク受容体(以下、これらのようなインク受容体の被記録面を「非吸収性表面」という)を用いた場合に顕著であった。
これは、第1インク滴2により形成されたドットに第2インク滴3が着弾したとき、および第2インク滴3により形成されたドットに第3インク滴6が着弾したときに、先に形成されたインクドットの形状を破壊してしまうことによる。上述のようにインクドットの形成に先立って反応液を付与する構成では、先に着弾したインクにより形成されたドットでは色材の凝集が進んでいるが、水分を含有している限りインクドットは少なからず流動性を持っている。このため、先に形成されたインクドットが次のインクが着弾したときの衝撃力により、左向きの矢印で示すように押しのけられてしまうのである。
図2(a)および(b)はこの状態を示している。すなわち、第1インク滴2は当初、非吸収表面上に設計値通りのインクドットを形成しているが、その後に第2インク滴3が流動性のある第1インク滴2のドットを押しのけるように着弾してドットを形成するため、第1インク滴2のドット形状が乱れる。第1のインク滴2によって形成されたインクドットは反応液により色材の凝集が進んでいるため、ドット形状が変化したまま第1のインクの色調を呈することになる。すなわち、ドット形状の変化はインクの着色面積の変化につながるのである。これらは、第2インク滴3と第3インク滴6との関係でも同様である。なお、これに対し、反応液が用いられない場合には凝集が進んでおらず、先に着弾したインク滴によるドットは液体の状態のままであり、後続のインク滴が着弾しても両インクが混合・混色し、画像は酷く劣化するものとなってしまう。
しかも図2(a)および(b)に示す現象は、インク滴の着弾位置や着弾時間差、インク付与密度などのパラメータに影響を受けるため、状況に応じて多様に変化する。例えば、ドット形状の乱れないしは着色面積の設計値からのずれ量は、先行するインク滴のインクドットに対して後続のインク滴がどこに着弾するかによっても変化する。また、インクドットが孤立ドットではなく、複数のドットからなる集合ドットであった場合や、さらには第4インク滴が存在する場合を含めると、変化のパターンは膨大な数となる。そのため、ドット形状(着色面積)の多様な変化を予測することは非常に困難であり、また仮に予測し得たとしても、適切にそれを補正するには膨大なデータを必要とするため、画像設計が困難となってしまう。
そこで、例えば先行するインク滴が非吸収面1に着弾してから水分が蒸発し、流動性が無くなるまでの十分な時間が経過した後に後続のインク滴を着弾させるようにすることも考えられる。しかしながら、このように十分な時間差を置くことは、記録速度の点からこのましいことではない。しかも、インクジェット記録方式で用いられるインク中には一般に、吐出性などを改善するために保湿成分が多量に含有されているため、乾燥が遅い。従って、十分な時間差を置くことは実用的ではない。
以上の問題は、インク吸収性に劣るインク受容体を用いた場合に顕著となる。しかし、インク吸収性に優れたインク受容体を用いる場合であっても、各インク滴の着弾時間差が短ければ、先に形成されたインクドットが流動性を持ったまま残留していることがあるので、同様に問題となり得る。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたもので、インク受容体に対し、反応液を付与してからインクを付与する構成にあって、インクドット形状を安定化させることで良好な画像を形成できるようにすることを目的とする。
そのために、本発明は、インク受容体に対し、複数種類のインクを用いて画像形成を行う画像形成方法において、
前記インクと反応する成分を含む反応液を前記インク受容体に付与し、当該反応液の付与後に、表面張力の高いものから順に前記複数種類のインクを付与して前記画像形成を行うことを特徴とする。
また、本発明は、複数種類のインクを用いて画像形成を行う画像形成方法において、
前記インクと反応する成分を含む反応液を中間転写体に付与する工程と、
前記反応液が付与された中間転写体に対して、表面張力の高いものから順に前記複数種類のインクを付与し、前記中間転写体に画像を形成する工程と、
前記中間転写体に形成された画像を記録媒体に転写する工程と、
を有することを特徴とする。
さらに本発明は、インク受容体に対し、複数種類のインクを用いて画像形成を行う画像形成装置において、
前記インクと反応する成分を含む反応液を前記インク受容体に付与する手段と、
当該反応液が付与された前記インク受容体に、表面張力の高いものから順に前記複数種類のインクを付与して前記画像形成を行う手段と、
を具えたことを特徴とする。
加えて本発明は、上記のいずれかの画像形成方法に用いるインクセットであって、
いずれのインク間においても表面張力差が2dyne/cm以上ある前記複数種類のインクを有することを特徴とする。
本発明は、反応液を付与してからインクを付与する構成にあって、表面張力の高い順にインクを付与することで、先に付与されたインク滴によるドットが後に着弾したインク滴によって押しのけられる現象を緩和し、先のインクドットの形状の乱れを抑制する。これにより、インク吸収性の劣るインク受容体に対し、反応液を付与してからインクを付与する構成にあって、着色面積の設計値からのずれを抑制することで良好な画像を形成できるようになる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(本発明の基本概念)
上述のように、先行するインク滴によって形成されたインクドットの形状が乱れる現象は、そのインクドットが流動性を有し、後続のインク滴の着弾によって押しのけられることに起因している。そこで本発明者らは、表面張力が適切に異なる(または異ならせた)複数種類のインクを用い、その付与順序を規定することで、そのような押しのけ動作を緩和し、ドット形状の乱れを抑制することに想到した。これは、表面張力の高い液体に表面張力の低い液体が接触すると、その界面で低表面張力液体が広がる特性を利用するものである。
図1(a),(b)および図2(a),(b)を援用してこれを説明する。
先に付与されるインクより後に付与されるインクの方が表面張力が低ければ、すなわち球形になろうとする力が弱ければ、後に付与されたインク滴は、先に形成されたインクドットを押しのけることができず、そのインクドット上で広がることになる。例えば第1、第2および第3インク滴の関係において、それらを形成するインクの表面張力がその順で低いものであり、かつその順で付与されるものとする。この場合、第1インク滴2により形成されたドットは第2インク滴3によって押しのけられることはなく、第2インク滴3は第1インク滴2により形成されたドットの上に広がる。また、第2インク滴3と第3インク滴6との関係でも同様の現象となる。これはすなわち、図1(a)および(b)に示した状態であり、第1インク滴2および第2インク滴3ともにそれぞれの設計着色部4および5を満たすことになる。
これに対し、先に付与されるインクより後に付与されるインクの方が表面張力が高ければ、すなわち球形になろうとする力が強ければ、後に付与されたインク滴は、先に形成されたインクドットを押しのけて記録媒体上で広がることになる。例えば第1、第2および第3インク滴の関係において、それらを形成するインクの表面張力がその順で高いものであり、かつその順で付与されるものとする。この場合、第1インク滴2により形成されたドットは第2インク滴3によって押しのけられてしまう。また、第2インク滴3と第3インク滴6との関係でも同様の現象となる。これはすなわち、図2(a)および(b)に示した状態であり、所期のすなわち設計値通りの着色面積が得られないことになる。
このように、本発明においては、表面張力の高いインクで形成されるドット上に表面張力の低いインクのドットが重なるよう画像形成を行うことで、先に形成されたインクドットの乱れを抑制するものである。
(第1の実施形態)
図3は本発明を実施するための画像形成装置の一例である。本例の装置は、記録媒体11の非吸収性表面を被記録面12として、これに直接記録を行うためのものである。すなわち本例の場合、インク受容体が最終的な記録物を得るための記録媒体となるものである。
記録媒体11は、その非吸収性表面12を上に向けた状態で、不図示の搬送手段により表面処理装置13、反応液付与装置14、反応液の水分除去促進装置15、インクジェット記録装置17およびインクの水分除去促進装置18の下を搬送される。また、インクジェット記録装置17による記録位置より搬送方向下流側には、記録媒体11の裏面に接触して乾燥・定着を促進するための加熱ローラー16が設けられている。
以下にこれらの各部を詳述する。
表面処理装置13
記録媒体11の非記録面がインクを強く弾くような場合はこれを予め表面を親水化しておくことが望ましく、そのために表面処理装置13が設けられている。親水化することで、反応液やインクを弾かせることなく、被記録面上に均一に薄く層形成することが可能となる。
親水化の手段としては公知のものを制限無く使用することができる。例として、被記録面12に対して非接触の状態でエネルギー照射を行う方法として紫外線照射、プラズマ処理、コロナ放電処理、フレーム処理法等が挙げられる。また、界面活性剤を付与するもの等でもよく、これらを併用しても良い。
反応液付与装置14
また、インク付与量の多い画像を形成する場合や高速性が求められる場合において、ブリーディング等の画像劣化を抑制するために、反応液付与装置14によって、インク中の色材成分を凝集または不溶化するための反応液を被記録面12に予め付与する。反応液付与装置14の形態としては、ローラー、ブレードやスプレーなどを用いて反応液を塗布するものや、インクを吐出する記録ヘッドと同等の記録ヘッドを用い、記録ドットの形成位置に対し選択的に反応液を吐出するもの等が挙げられる。
用いる反応液はインクの種類により決定されるが、例として、高分子凝集剤や金属イオンを含む水溶液が好適に用いられる。例として、高分子凝集剤としては、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等が挙げられる。また、金属イオンとしては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+およびZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+およびAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。そして、これらのイオンを使用付与する場合には、金属塩水溶液として付与することが望ましい。金属塩の陰イオンとしては、Cl、NO 、SO 、I、Br、ClO 、RCOO(Rは、アルキル基)等が挙げられる。
また、使用するインクと逆性を持つ材料は画像固定成分として用いることができる。たとえばインクがアニオン性もしくはアルカリ性であれば、その逆性であるカチオン性もしくは酸性材料が画像固定成分になりうる。
反応液水分除去促進装置15
反応液水分除去促進装置15は、反応液付与装置14によって被記録面12に付与された反応液を乾燥させるために必要に応じて設けられる。
インクジェット記録装置17およびインク
インクジェット記録装置17は、画像形成のためにインクを付与する。インクジェット記録装置としては、数多くの方式を採るものがあるが、特に限定されることはない。コンティニュアス方式によるものであっても、またドロップオンデマンド方式によるものであってもよい。また後者の場合、インクを吐出するために利用されるエネルギーとして、駆動信号に応じ例えばインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する発熱素子を用いるもの(サーマル方式)であってもよいし、ピエゾ素子など機械的エネルギーを発生する素子を用いるものであってもよい。
また、インク付与を行うインクジェットヘッド17Aとして、本実施形態では、インクを吐出するためのノズルを記録媒体搬送方向とは異なる方向(例えば図3の紙面に垂直な方向)に、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって配列してなるライン型のものを用いている。かかるインクジェットヘッド17Aは用いるインクの色調数に対応して設けられ、本実施形態ではシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のいわゆる印刷の3原色に加えてブラック(K)を含めた4色のインクに対応して、4本用いられている。各色インク用のインクジェットヘッドは、本発明の規定するところに従い、記録媒体搬送方向の上流側のものほど表面張力の高いインクを吐出するように配置される。
このようにライン型のインクジェットヘッドを用い、記録媒体の1回のパスで画像を形成するシステムは、高速に記録を行うことができるので好ましい。また、表面張力の高いインクを吐出するヘッドほど上流側に配置するだけで本発明規定の要件を満たすことができるので好ましい。この場合において、色に応じた好ましい付与順序を考慮する場合には、当該順序に従ったヘッドの配設位置に合わせて、本発明規定の表面張力要件を満たすインクの選択を行うか、各色インクの設計を行えばよい。
しかし本発明は、複数のノズルを有し、図3の紙面に垂直な方向に走査される所謂シリアルスキャン型のインクジェットヘッドを用いる構成を排除するものではない。本発明の規定に沿うよう、各色ヘッドの配置、インク選択または設計、駆動順の制御等が行われるものであればよい。
一般的に、インクジェット記録装置には表面張力を合わせたインクセットが用いられる。しかし本発明では、反応液と、表面張力が適切に異なる(または異ならせた)複数種類のインクを使用することを前提としている。これは、上述のように、先に付与されたインク滴によるドットが後に着弾したインク滴によって押しのけられる現象を緩和し、ドット形状の乱れを抑制するためである。
この特性は界面活性剤を含む系でより顕著である。それは、2つの液体が接触した界面で即座に界面活性剤が広がるためと推測される。各インクの表面張力差はインク処方や吐出条件で異なるが、一般的な条件下で約2dyn/cm以上、より好ましくは4dyn/cm以上とすることが好ましい。この特性を利用することで、表面張力の高いインクドット上に表面張力の低いインクドットを重ねて形成し、各色インクの着色面積の変化を抑制することができる。
用いるインクとしては、先に挙げた表面張力の順列以外に制限はなく、従来公知の染料や顔料などを色材として用いたインクがいずれも使用可能である。中でも顔料のような微粒子分散体を含む顔料インクは、金属イオンを用いた反応液と併せて用いると好適である。
具体的に言えば、染料としては、例えば、C.Iダイレクトブルー6、8、22、34、70、71、76、78、86、142、199、C.Iアシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、117、120、167、229、C.Iダイレクトレッド1、4、17、28、83、227、C.Iアシッドレッド1、4、8、13、14、15、18、21、26、35、37、249、257、289、C.Iダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142、C.Iアシッドイエロー1、3、4、7、11、12、13、14、19、23、25、34、44、71、C.Iフードブラック1、2、C.Iアシッドブラック2、7、24、26、31、52、112、118等が挙げられる。
顔料としては、例えば、C.Iピグメントブルー1、2、3、15:3、16、22、C.Iピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、112、122、C.Iピグメントイエロー1、2、3、13、16、83、カーボンブラックNo2300、900、33、40、52、MA7、8、MCF88(三菱化成製)、RAVEN1255(コロンビア製)、REGAL330R、660R、MOGUL(キャボット製)、Color Black FW1、FW18、S170、S150、Printex35(デグッサ製)等が挙げられる。
これらの顔料は、形態としての限定を受けず、例えば、自己分散タイプ(分散剤なしタイプ)、樹脂分散タイプ、マイクロカプセルタイプ等のものをいずれも使用することが可能である。その際に使用する顔料の分散剤としては、水溶性で、重量平均分子量が1,000〜15,000程度の分散樹脂が好適に使用できる。具体的には、例えば、ビニル系水溶性樹脂、スチレンおよびその誘導体、ビニルナフタレンおよびその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、イタコン酸およびその誘導体、フマール酸およびその誘導体からなるブロック共重合体或いはランダム共重合体、また、これらの塩等が挙げられる。
上記した色材と共にインクを構成する水系液媒体中には、有機溶剤を含有させることができる。使用する有機溶剤としては、下記に挙げるような水溶性の溶剤が好適に用いられる。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン等が挙げられ、また、これらの中から選択した2種類以上のものを混合して用いることもできる。また、粘度、表面張力等を調整する成分として、エチルアルコールやイソプロピルアルコール等のアルコール類や界面活性剤をインク中に添加することもできる。
中でも界面活性剤はインクの表面張力を制御する重要な材料であり、界面活性剤の量および種類で調整可能である。使用できる界面活性剤としては限定を受けない。例えば、一般的な、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、およびシリコーン系界面活性剤等の中から選択することができる。インクを構成する成分の配合比についても限定を受けることがなく、選択したインクジェット記録方式やヘッドの吐出力、ノズル径等から吐出可能な範囲で、適宜に調製することが可能である。一般的には、質量基準で、色剤0.1〜10%、樹脂成分0.1〜20%、溶剤5〜40%、界面活性剤0.001〜5%以下とし、残りを純水で調整したインクを用いることができる。
なお、最終的に形成された画像の堅牢性を向上させるために、インクもしくは反応液中に水溶性樹脂や水溶性架橋剤を添加することもできる。反応液に添加して用いられる材料としては画像固定成分と共存できるものに制限される。水溶性樹脂としては、特に反応性の高い金属塩をインク高粘度化成分として用いる場合には、PVA,PVPなどが好適に用いられる。水溶性架橋剤としてはインク中での色材分散のために好適に用いられるカルボン酸と反応する、オキサゾリン(oxazoline)やカルボジイミドが好適に用いられる。中でもアジリジン(aziridine)などは、インク高粘度化と画像堅牢性との双方を比較的両立させることのできる材料である。
インク水分除去促進装置19、加熱ローラー16
インク水分除去促進装置19および加熱ローラー16は、インクジェット記録装置17によって被記録面12に付与されたインクの乾燥・定着を促進するために必要に応じて設けられる。その形態としては、公知の適宜の手段を用いて構成可能である。
(第2の実施形態)
図4は本発明を適用可能な第2の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す模式図である。本例の装置は、インクジェット記録方式を用いて中間転写体にインク像を形成し、そのインク像を記録媒体に転写して記録を行う形態のものである。すなわち本例の場合、インク受容体が中間転写体である。
図4において、符号21は、軸21Aのまわりに矢印F方向に回転駆動されるドラム状の中間転写体を示し、非吸収性表面22を有する。中間転写体21に対しては、その円周方向に沿って、表面処理装置13、反応液付与装置14、インクジェット記録装置17および水分除去促進装置18が配置されている。これらは上記第1の実施形態と同様の構成のものを用い、同様の動作を行うことができる。
中間転写体21は、記録媒体への追従性を考慮すると、弾性体であることが好ましく、ゴム硬度(ゴム硬度計 タイプA(JIS K6253準拠)で測定した場合の値)としては40〜80°であれば、殆どの記録用紙に対応できる。具体的には、NBRやウレタンゴム、クロロプレンゴムおよびその表面処理を施したものや、フッ素ゴムやシリコーンゴム、フロロシリコーンゴムを好適に用いることができる。表面の状態(特性)に応じて表面処理を施すことも可能である。また、中間転写体21の構成としては、アルミニウム等の支持体の周囲に、シリコーンゴム等の表面層が積層されてなるものでもよい。
また、図4の装置は、中間転写方式特有の装置構成として、中間転写体21上と最終的な記録物を得るための記録媒体111とを接触させるための加圧ローラー23、および、中間転写体表面を繰り返し使用するためにその清浄化を行うクリーニングユニット25等が設けられている。さらに、転写が行われた記録媒体111に対し、図4に示すように定着ローラー24等の定着手段を付加することで、記録物に即時に堅牢性を持たせることもできる。
本例に係る装置の動作の概略を説明するに、画像形成にあたっては、まず中間転写体21の非吸収性表面22に接して配置された反応液付与装置14により反応液が付与される。その後、インクジェット記録装置17からインクが吐出されて、中間転写体1の表面に画像(ミラー画像)が形成される。なお、これらの各部装置の構成、並びに、インクジェット記録装置17におけるインクジェットヘッドの吐出方式、形態および各色の配列等については、第1実施形態と同様に選択可能である。
そして、中間転写体21上に形成された画像に記録媒体111の被記録面を接触させ、加圧ローラー23により裏面側から加圧することで、記録媒体111上に画像が転写形成される。さらに、インク像を記録媒体111に受け渡した後の中間転写体21は、次の画像を受け取るのに備え、次段のクリーニングユニット25で洗浄されることになる。
なお、中間転写体としては上述のようなドラム状のものに限られない。表面が記録媒体と少なくとも線接触可能となるものであればいずれの形態でもよく、適用する画像形成装置の形態ないしは記録媒体への転写に態様に合わせ、例えばローラー状、ベルト状、シート状のもの等も使用することができる。また、線接触するものだけではなく、例えばパッド印刷において用いられるパッドのような弾性変形の大きい材料も、中間転写体として用いることができる。
(具体的な実施例)
次に、いくつかの実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。なお、以下の説明において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
記録媒体の非吸収性表面を被記録面として、これに直接記録を行う実施例であり、第1の実施形態に対応するものである。
まず、市販の白色PETフイルム(厚み0.1mm)を記録媒体11として用い、その被記録面に反応液(塩化アルミニウム・6水和物の10質量%水溶液)をロールコーター形態の付与装置14にて付与した。
次いで、インクジェット記録装置17として、ノズル配列密度1200dpi(ドット/インチ;参考値)、吐出量4plのインクジェットヘッド17Aを配置したものを用い、駆動周波数8kHzにて、下記処方の2種類のインクを連続して付与した。インク付与面積は、それぞれのインクを単独で等間隔ピッチで吐出したときに50%になるように調整した。
第1のインク処方(表面張力34.9dyn/cm)
・シアン顔料:ビグメントブルー15 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 0.5部
・イオン交換水 残部
合計100部
第2のインク処方(表面張力29.6dyn/cm)
・マゼンタ顔料:ピグメントレッド7 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:セイミケミカル社製 サーフロンS−141 0.005部
・イオン交換水 残部
合計100部
形成されたパターンについて、画像処理解析装置(王子計測機器製ドットアナライザー)にてそれぞれの着色面積を解析した。それぞれの着色面積の設計値(50%)からのずれは、第1のインクは−2.4%、第2のインクは+1.9%であった。
<比較例1>
実施例1と同じ条件で、第2のインクを下記処方に変えてそれぞれの着色面積を解析した。
第2のインク処方(表面張力34.6dyn/cm)
・マゼンタ顔料:ピグメントレッド7 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 0.5部
・イオン交換水 残部
合計100部
それぞれの着色面積の設計値(50%)からのずれは、第1のインクは−17.5%、第2のインクは−7.8%であった。
以上から明らかなように、記録媒体の非吸収性表面に反応液を付与してから2種のインクを付与する構成にあって、比較例1では表面張力が実質的に等しい第1および第2インクを用いている。これに対し、実施例1では、第1インクと、これより表面張力が5dyn/cm以上小さい第2インクとを、この順で付与するようにしている。この結果、実施例1では、各インクの着色面積の設計値からのずれが比較例1に対して格段に小さく、図2で示したような現象を抑制することで、良好な画像を形成できることが確認された。
<実施例2>
中間転写体にインク像を形成し、そのインク像を記録媒体に転写して記録を行う実施例であり、第2の実施形態に対応するものである。
中間転写体21として、ゴム硬度60°のシリコーンゴム(信越化学製 KE30)をアルミニウム製のドラムのまわりに0.5mmの厚さでコーティングしてなるものを用い、表面を下記条件でプラズマ処理し、親水性の一次記録面とした。
プラズマ処理条件
・処理圧 :大気圧
・処理距離:2mm
・入力電圧:240V
・周波数 :10kHz
・導入ガス:N/O=97:3
・処理速度:30sec/sec
次いで、中間転写体表面(一次記録面)に下記処方の反応液をロールコーターにて付与した。
反応液処方
・塩化カルシウム・2水和物 10部
・架橋剤 1部
(日清紡社製 カルボジライトV−02)
・イオン交換水 残部
合計100部
次いで、インクジェット記録装置17として、ノズル配列密度1200dpi(ドット/インチ;参考値)、吐出量4plのインクジェットヘッド17Aを配置したものを用い、駆動周波数8kHzにて、下記処方の2種類のインクを連続して付与した。インク付与面積は、それぞれのインクを単独で等間隔ピッチで吐出したときに20%になるように調整した。
第1のインク処方(表面張力38.6dyn/cm)
・ブラック顔料:カーボンブラック(三菱化学製 MCF88) 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 0.17部
・イオン交換水 残部
合計100部
第2のインク処方(表面張力35.7dyn/cm)
・シアン顔料:ビグメントブルー15 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 0.4部
・イオン交換水 残部
合計100部
第3のインク処方(表面張力33.3dyn/cm)
・マゼンタ顔料:ピグメントレッド7 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 1部
・イオン交換水 残部
合計100部
第4のインク処方(表面張力30.5dyn/cm)
・イエロー顔料:ピグメントイエロー74 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 1.7部
・イオン交換水 残部
合計100部
次いで、中間転写体上のインク像に温風を当て、水分除去を促進させる。その後に、この中間転写体と、表面コートされたインク吸収性の少ない印刷用紙(日本製紙製 Npiコート 連量40.5)とを加圧ローラーにて接触させ、インク像を転写した。
この転写されたパターンについて、画像処理解析装置(王子計測機器製ドットアナライザー)にてそれぞれの着色面積を解析した。それぞれの着色面積の設計値(20%)からのずれは、第1のインクは−3.6%、第2のインクは−2.4%、第3のインクは−1.8%、第4のインクは+0.7%であった。
<比較例2>
実施例2と同じ条件で、第1、第2および第4のインクを下記処方に変えてそれぞれの着色面積を解析した。
第1のインク処方(表面張力32.9dyn/cm)
・ブラック顔料:カーボンブラック(三菱化学製 MCF88) 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 1.1部
・イオン交換水 残部
合計100部
第2のインク処方(表面張力33.1dyn/cm)
・シアン顔料:ビグメントブルー15 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 1部
・イオン交換水 残部
合計100部
第4のインク処方(表面張力32.5dyn/cm)
・イエロー顔料:ピグメントイエロー74 5部
・分散樹脂:スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
・グリセリン 10部
・エチレングリコール 5部
・界面活性剤:川研ファインケミカル製アセチレノールEH 0.9部
・イオン交換水 残部
合計100部
それぞれの着色面積の設計値(20%)からのずれは、第1のインクは−23.7%、第2のインクは−18.3%、第3のインクは−12.4%、第4のインクは−0.8%であった。
以上から明らかなように、中間転写体の非吸収性表面に反応液を付与してから4種のインクを付与する構成にあって、比較例2では表面張力がほぼ等しい第1ないし第4のインクを用いている。これに対し、実施例2では、表面張力が2dyn/cm以上小さくなる第1ないし第4のインクをこの順で付与するようにしている。この結果、実施例2では、各インクの着色面積の設計値からのずれが比較例1に対して格段に小さくなり、良好な画像を形成できることが確認された。
(その他)
上述の各実施形態および実施例においては、記録媒体または中間転写体を非吸収性表面をもつインク受容体として説明した。これらのインク受容体では、先行インク滴によって形成されたインクドットが流動性を有したまま後続インク滴が付与されることから、本発明を適用する効果が高い。しかし本発明は、インク受容体のインク吸収性の良否ないしは程度を要件とするものではなく、いずれにも適用できることは勿論である。例えば、インク吸収性に優れたインク受容体を用いる場合であっても、各インク滴の着弾時間差が短ければ、先に形成されたインクドットが流動性を有したまま後続インク滴が付与されることがあるので、本発明の適用は有効である。換言すれば、インク受容体のインク吸収性の良否ないしは程度によらず、各インク滴の着弾時間差を短くすること、すなわち記録の高速化に資することが可能となる。
また、本発明は、反応液を付与してから複数のインクを付与することで画像形成を行うものであれば、色調の種類および数は上記に限られない。例えば、上例ではシアン、マゼンタおよびイエローのいわゆる印刷の3原色に加えてブラックを含めた4色のインクを用いるものとしたが、シアン、マゼンタおよびイエローのインクのみを用いるものでもよいし、これらに代えて、あるいはこれらとともに、レッド、グリーン、ブルーその他の色を用いるものでもよい。また、同系色であっても濃度の異なるインクを用いるものでもよく、本明細書でいう色調とは濃度をも含む概念である。ただし、いずれの場合でも、好ましい表面張力の要件を満たすインクセットを用い、液を付与してから、表面張力の高い順にインクを付与することを要件とすることは勿論である。
(a)および(b)は、インク受容体である記録媒体に対し、インクジェット記録装置にて色調の異なる3種のインク滴を順次付与した状態を示し、先行インク滴によって形成されたインクドットに着色面積の変化が生じていない場合の説明図である。 (a)および(b)は、インク受容体である記録媒体に対し、インクジェット記録装置にて色調の異なる3種のインク滴を順次付与した状態を示し、先行インク滴によって形成されたインクドットに着色面積の変化が生じている場合の説明図である。 本発明を適用可能な画像形成装置の一実施形態を示す模式的側面図である。 本発明を適用可能な画像形成装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。
符号の説明
1000 ホスト装置(コンピュータ)
1 記録媒体
2 第1インク滴
3 第2インク滴
4 第1インク滴設計着色部
5 第2インク滴設計着色部
11 記録媒体
12 被記録面(非吸収性表面)
13 表面処理装置
14 反応液付与装置
15 反応液水分除去促進装置
16 加熱ローラー
17 インクジェット記録装置
17A インクジェットヘッド
18 インクドット
19 インク水分除去促進装置
21 中間転写体
22 中間転写体表面
23 加圧ローラー
24 定着ローラー
25 クリーニングユニット

Claims (7)

  1. インク受容体に対し、複数種類のインクを用いて画像形成を行う画像形成方法において、
    前記インクと反応する成分を含む反応液を前記インク受容体に付与し、当該反応液の付与後に、表面張力の高いものから順に前記複数種類のインクを付与して前記画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記複数種類のインクは、少なくともシアン、マゼンタおよびイエローのインクを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記複数種類のインクは微粒子分散体を含み、前記反応液が金属塩を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記インク受容体は中間転写体であり、
    該中間転写体上に形成された画像を記録媒体に転写することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 複数種類のインクを用いて画像形成を行う画像形成方法において、
    前記インクと反応する成分を含む反応液を中間転写体に付与する工程と、
    前記反応液が付与された中間転写体に対して、表面張力の高いものから順に前記複数種類のインクを付与し、前記中間転写体に画像を形成する工程と、
    前記中間転写体に形成された画像を記録媒体に転写する工程と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  6. インク受容体に対し、複数種類のインクを用いて画像形成を行う画像形成装置において、
    前記インクと反応する成分を含む反応液を前記インク受容体に付与する手段と、
    当該反応液が付与された前記インク受容体に、表面張力の高いものから順に前記複数種類のインクを付与して前記画像形成を行う手段と、
    を具えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成方法に用いるインクセットであって、
    いずれのインク間においても表面張力差が2dyne/cm以上ある前記複数種類のインクを有することを特徴とするインクセット。
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