JP2007331037A - 金型の加工領域設定方法、およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型の形状データから金型製作に適切な加工領域分けを行う。
【解決手段】金型形状に3次元メッシュを設定し、メッシュの微小領域を面として微小領域ごとに基準面に対するその角度を求めて、それぞれの角度が所定角度範囲内可否かにより領域分けを行うことを特徴とする金型の加工領域設定方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、金型の加工領域設定方法、およびその装置に関する。
現在、金型の製作はNC機械による自動加工が主流である。このNC機械の自動加工のためには、加工方法、加工順番、加工に使用する工具の選定などNCデータをしてNC機械に与える必要がある。
このNCデータの作成方法として、出来上がり品質や加工時間を考慮したNCデータの生成方法がある(特許文献1)。
特開平11−231922号公報
しかしながら、従来のNCデータの生成方法では、金型の加工領域を自動設定することができず、熟練者の経験や勘に頼って、金型形状に適した加工領域の分割が行われている。
このため加工領域の設定の違いに依存して工具軌跡に違いが生じ、金型の出来上がり品質がばらついてしまうという問題があった。
そこで本発明の目的は、金型の加工領域の設定を自動化して、加工領域の設定の違いによる出来上がり品質のばらつきを抑えることのできる金型の加工領域設定方法およびその装置を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、複数の面により構成された金型の形状データから、あらかじめ設定した基準面に対して各面の角度を求める段階と、求めた角度に応じて、あらかじめ決められた所定角度範囲ごとに前記面を領域分けして加工領域を設定する段階と、を有することを特徴とする金型の加工領域設定方法である。
また上記課題を解決するための本発明は、複数の面により構成された金型の形状データを記憶した記憶手段と、前記金型の形状データから、あらかじめ設定した基準面に対して各面の角度を求め、求めた角度に応じて、あらかじめ決められた所定角度範囲ごとに前記面を領域分けして加工領域を設定する演算手段と、を有することを特徴とする金型の加工領域設定装置である。
以上のように構成された本発明によれば、金型の形状データから、金型を構成する面を、基準面に対する角度により分類して領域分けすることとしたので、金型の加工面の傾斜角度に応じて適切な加工を行うことができるようになる。したがって、加工領域の設定者の技量に依存することなく適切な加工領域の設定が可能となり、金型の品質向上に寄与することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明が適用した金型の加工領域自動設定システムの概略構成を説明するためのブロック図である。
このシステムは、本発明を適用して金型の加工領域(以下単に領域という場合がある)を自動で設定するためのシステムである。
このシステムは、金型の加工領域を自動設定するコンピュータ1と、金型の素材データを記憶した素材データベース2と、金型形状の形状データを記憶した金型形状データベース3と、工具データを記憶した工具データベース4と、を有する。またコンピュータ1内の記憶装置5には、あらかじめ金型の加工領域を分割する条件として加工領域作成条件データが記憶されている。
コンピュータ1は、後述する手順にしたがって金型の加工領域を抽出して設定する演算手段である。また、コンピュータ1には、図示しないディスプレイやプリンタなどの出力装置、マウスやキーボードなどの入力装置が接続されており、また、必要に応じてネットワークなどに接続されていてもよい。
素材データベース2は、あらかじめ金型として使用する素材のデータが記憶されているもので、たとえば、素材である軟鉄材、鋼材、ステンレス材などのデータが記憶されている。これらは、工具選定の際に用いられる。
金型形状データベース3は、たとえばCAD装置などで作られた金型形状データを記憶している記憶手段である。金型形状データは、たとえば、金型の設計データであり、3次元座標内において、その金型形状を表す座標値のデータ(または形状を示すベクトルデータなど)などである。
工具データベース4は、加工できる素材など対応した工具の種類、各工具の大きさ(工具直径)、工具長(およびその工具長によって加工できる加工深さ)などを記憶している。金型の製作で用いられる工具は主に切削工具であり、NC機械に取り付けられる回転工具である。
素材データベース2、金型形状データベース3、および工具データベース4は、たとえば、他のコンピュータ1やデータサーバなどの装置内にあってもよいし、コンピュータ1内の記憶装置5にあってもよい。また、金型形状データは直接CAD装置から設計データを取り込むようにしてもよい。この場合、CAD装置(またはCAD装置に接続されている記憶装置)が記憶手段となる。
図2は、このコンピュータ1よるNCデータ作成のための全体の処理手順を示すフローチャートである。
まず、コンピュータ1は、素材データ、金型形状データ、および工具データをそれぞれのデータベースから読み込む(S1)。コンピュータ1は、これら読み込んだデータを今後の処理に使用するために一端自身の記憶装置5内に記憶する。
次にコンピュータ1は、本発明に係る領域設定方法を適用して、ユーザによってあらかじめ指定された加工領域作成条件に合わせて、金型形状データから製作する金型の加工領域を設定する(S2)。加工領域作成条件は、後述する処理において出てくるさまざまな基準値や所定値などである。
次にコンピュータ1は、設定された加工領域にあわせて、使用する工具の選定や、加工領域ごとの移動軌跡などからなるNCデータの作成を行う(S3)。この処理は、従来法などによって実施することになる。
次に、本発明が適用される加工領域の設定手順について詳細に説明する。
図3は、加工領域の設定手順を示すフローチャート(上記S2のサブルーチンとなる)である。また、図4〜26は、各処理段階を説明するための説明図である。
加工領域の設定は、基本的に加工条件の異なる部位ごとに範囲を抽出し、抽出した範囲を次の抽出対象から外す方法で行う。
この方法は、たとえば、加工条件の厳しい範囲の順に抽出する。ここでは、5軸加工部位抽出>面沿い加工部位抽出>走査線加工部位抽出の順となる。なお、各加工部位の抽出はこのような順番でなくてもよい。
以下各図を参照して説明する。
まず、コンピュータ1は、読み込んだ金型形状データから金型形状の全面に、微小領域を設定する(3次元メッシュの設定)(S10)。
各微小領域の傾斜ごとに領域分けを行う(S11)。
微小領域の大きさは加工領域作成条件の一つとして設定される。微小領域の大きさは、たとえば、切削加工を行う際の工具の加工ピッチの幅の正方形などとすることが好ましい。しかしこのような大きさに限定されるものではなく、その他にも工具の加工ピッチの倍数としたり、一つの工具で加工することのできる最小の大きさなどでもよく、加工領域として分割した後に適切な加工が行えるような最小値であればよい。また、微小領域の大きさは、加工領域作成条件として設定する代わりに、取得した金型形状データにおいて、CAD装置において金型形状データ作成時に使用した3次元メッシュをそのまま使用するようにしてもよい。
次に、コンピュータ1は、基準面に対して垂直に(90度)立っている壁面(垂直な壁面101)を抽出する(S12)。
基準面100は、あらかじめ任意に指定された面でよいが、通常はNC機械に設置したときに水平となる面を指定する。すなわち、NC機械の水平面を3次元座標系におけるX−Y平面とすれば、同じく基準面もX−Y平面となる。
図4は、金型形状データから垂直な壁面101を抽出した状態を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
垂直面の抽出方法は、金型のデータから垂直となっている平面を垂直な壁面101として抽出してもよいし、後述する微小領域ごとの法線角度から抽出するようにしてもよい。
この段階は、垂直な壁面101を抽出して5軸工具により加工できる面を設定するためである。したがって、本実施形態では90度にしているが、これに限定されるものではなく、使用するNC機械において基準面100(例えば上記のような水平面)に対して5軸工具で加工可能な角度で立っている壁面を抽出するようにすればよい。ここで抽出した垂直な壁面101を5軸工具加工領域という。
次にコンピュータ1は、各微小領域をそれぞれ一つひとつの面と考えて、各面(微小領域)の傾斜角度ごとに領域分けを行う(S12)。
図5は、傾斜角度を説明する説明図である。
ここで、基準面100をX軸、それに対して垂直な方向をZ軸としたとき、壁面102の傾斜角度αは、図5に示すように、Z軸と壁面102とのなす角度となる。
図6は、各微小領域の傾斜角度ごとの領域分けを説明する説明図である。
本実施形態では、図示するように、各微小領域の各頂点Z1〜Z4のそれぞれについて壁面に対する法線ベクトルAを求め(図5参照)、この法線ベクトルAのZ軸に対する角度βがそれぞれ所定角度範囲内か否かにより領域分けを行う。ここで所定角度範囲は一度に面沿い加工を行うことのできる角度範囲であり、加工領域作成条件の一つとして設定される。所定角度範囲は、たとえば、β=0(すなわち水平な部分)、0<β<35(面沿い加工領域)、35≦β<90(異なる面沿い加工領域)、90≦β(すなわち壁面がオーバーハングしている部分)などで分割する。
図7は、このようにして角度ごとに領域分けした例を示す説明図である。図示するように各微小領域がそれぞれの角度に応じて、領域202と203に領域分けされることになる。
なお、ここでは法線ベクトルAを用いて各微小領域の角度ごとの領域分けをしたが、Z軸に対する傾斜角度αを用いて分けてもよいし、X軸に対する壁面の角度を求めて分けてもよい。
次にコンピュータ1は、領域分けされた微小領域のうち、微小島ができた部分の合併および削除を行う(S13)。
図7を参照すれば、領域202(ここでは第1の角度範囲の領域となる)の中に領域203(ここでは第2の角度範囲の領域となる)は囲まれている。しかも、この領域203は微小領域の数としてわずかに2つである。この2つの微小領域をここでは微小島と称する。
このような場合、領域202と203で、その面の傾斜角度が違うというもののまったく加工できないということはない。そこで、このような大きな範囲の領域のなかにわずかな領域がある場合は、そのような小島領域を周りの領域と同じとみなして合併処理を行う。なお、微小領域の個数がいくつのときに微小島として合併するかは加工領域作成条件の一つとして設定される。この個数は、微小領域単位で非常に少ない数で独立してしまうような微小島を排除するためのものであるから、設定する微小領域の大きさ(3次元メッシュの大きさ)にもよるが、1〜10個程度が好ましく、それ以上の場合には、後述する面積率の違いにより合併すればよい。
図7に示した例では、微小島が他の領域に取り囲まれた状態を示したが、これに限らず微小島が、他の領域に接しているような場合でも同じように合併してしまうことが好ましい。
なお、このような微小島は、微小領域の数を基準として合併するのではなく、後述する面積率による合併処理でなくすようにしてもよい。
図7に示したものはもっとも単純な微小島ができた場合であるが、傾斜角度ごとの領域分けをすると、各範囲の形状がさらに複雑なものとなる場合がある。
図8は、他の合併例を説明する説明図である。なお、図においては微小領域を示すメッシュは省略してある(以下、他の図においても同様)。
図8(a)は、分けられた領域が、領域204、205、および206となっている。ここで領域104のみが0<β<35の範囲内であり、面沿い加工領域となる部分である。一方、領域205および206はβ=0度(すなわち水平部分)として分割されている。また、各領域は、図7に示した微小島よりも大きいものである。
このような場合、すべてを別々の領域として分割することも可能であるが、本実施形態では、面積率を判断基準に合併することとした。この合併の判断基準とする面積率の値(面積率基準値)は、加工領域作成条件の一つとして設定される。
たとえば、図8に示したものでは、面沿い加工領域として抽出される領域204(第1の角度範囲の領域)のなかに平坦部の領域206(第2の角度範囲の領域)があるが、面積率基準値を80%とした場合、領域206は、領域204に対する面積率が80%未満となるので、領域204と同じ領域にしてしまうことにした。つまり、領域206面積/(領域204面積+領域206)<80%のとき、図8(b)に示すように、領域206(図中の点線)はないものとして、領域204の領域としてしまうのである。
一方、80%を超えるような島領域がある場合は、一つひとつ別領域とする。
図8に示した例では、島領域206が他の領域に取り囲まれた状態を示したが、これに限らず島領域206が、他の領域に接しているような場合でも同じように合併してしまうことが好ましい。
図9は島領域が面積率基準値以上の大きさとなっている場合を説明する説明図である。
図9(a)においては、図8の場合と同様に、領域204は面沿い加工領域、領域205および領域207は平坦部である。ただし、領域207は、領域204に対して面積率で80%以上のため、図9(b)に示すように、領域207も独立した一つの加工領域としている。
ここで、他の領域に囲まれている領域207のような部分を独立した領域とする場合、その形状によってどこまでを独立した領域とするかを判断する必要がある。
これは、たとえば、図9(b)に示した点線の丸で囲まれた部分のような、局所的に見ると枝分かれとなっているような部分を、できるだけ一つの工具で加工可能なようにその分岐の度合いによって合併してしまうことが好ましい。そこで、このような枝分かれのある部分を後述する分岐の場合の合併方法と同じ手法でまとめてしまうことが好ましい。このようにすることで、一つの工具でできるだけ多くの範囲を加工することが可能となる。
図10および11は、枝分かれのある領域の場合を説明する説明図である。
まず図10(a)に示すように、枝分かれ部分204aおよび204bは面沿い加工領域204の一部である。このような枝分かれの場合、枝分かれ部分204aおよび204bの間の幅Hが、指定した値以下の場合には、図10(b)に示すように指定位置以下となっている領域208の部分を加工領域204として一つに合併してしまう。
この指定値は加工領域作成条件の一つとして設定される。この指定値は、面沿い加工の際に合併した方が、効率がよくなるような値を任意に指定すればよい。指定する値の傾向としては、たとえば、指定値があまり大きいと、面沿い加工よりもその部分(領域208)を別領域として加工した方が有利となる。本実施形態では、工具の直径分とする(ただし溝形状を除く)。
図11は、同様に枝分かれのある形状であるが、図11(a)に示すように、枝分かれした部分204aおよび204bが徐々に広がっている。このような場合、図11(a)に示すように、指定値以下となっている部分(208a)までを合併して、そのほかの部分は領域を切断して別々の領域209、210、211とする。
このとき、面沿い加工領域204の一部である枝分かれ部分204aおよび204bも得領域204から切断して別の領域としてしまう。これは、枝分かれがあってその間に加工しない部分があると、かえって加工効率が落ちる場合があるためで、そのような場合には、別領域として加工した方が効率が上がるためである。なお、ここ分断された領域209および210は、もともとの加工領域と同様に面沿い加工領域となる。
図12は、微小部分の削除を説明するための説明図である。
この処理は、図12に示すように、上述した合併処理を行っても、なお残っている微小部位215については、その領域をないものとして削除する。このような微小部位はこれまでの説明にある合併処理により通常はなくなるので、出てくることはまれである。しかし、金型の形状によっては、各合併処理では合併されない微小部位215が出ルコともあるので、そのような場合は、その部分はNC機械による加工が難しい場合として、警告などを出力させるようにしてもよい。
この削除対象となる微小部位の大きさは加工領域作成条件の一つとして設定される。その大きさは、たとえば、設置した微小領域の大きさにもよるが、1〜4個程度など、工具の直径より小さくなるような領域、または後部の最小加工面積の大きさ以下となる微小領域の数などとする。
次に、コンピュータ1は上記のようにして決定された各領域について、その上下関係を判定する(S14)。
この処理は、加工ピッチを進ませる方向を決定するためのものである(工具の進行方向ではないことに注意)。S13までの処理において決定された領域はいずれもその上下関係、すなわち、面沿い加工において工具のピッチを進ませる方向についてはなんら規定していない。そこで、この処理により金型形状における壁面などの領域における上下関係を見極めて工具のピッチの移動方向を判断する。この処理は次の加工方向およびピッチ方向の合併処理に使用する。
図13は、上下方向判定を説明するための説明図である。この図は、面沿い加工領域として抽出された壁面の2次元図であるが、他の領域についても同じである。
上限の判定は、抽出した領域204について、この領域を取り囲む線のうち対向する線方向へ垂直の補助ベクトル231を複数引いて、各補助ベクトルの方向から上下を判定する。
つまり、図13(a)に示すように、領域の境界線214から215方向へ、同様に境界線214から215方向へそれぞれ補助ベクトル231を引く。補助ベクトル231の本数は、多くすればそれだけ領域内における上下関係が細かく分かることになる。たとえば、設定した微小領域のメッシュ頂点ごとにベクトルを引くようにしてもよい。なお、ここでこのような上下の自動判定を行う補助ベクトルは、互いに垂直なベクトルを引くことのできる線(図13では境界線214および215である)である。すなわち、境界線214から垂直に境界線215へ補助ベクトルを引くことができ、かつ、境界線215から垂直に境界線214へも補助ベクトルを引くことのできる境界線は、その領域における上下関係があるものとしているのである。
そして、補助ベクトル231の始点Sの座標値と終点Eの座標値の高さ方向軸(通常はZ軸)の値を比較することでその領域の上下方向が判定できる。この判定後、すべての補助ベクトルを上から下の方向へ向かうように変更する。
図13(b)は、この上下方向の判定結果に基づいてすべてのベクトルBを壁上から壁下方向に向くように描き直したものを示している(このように判定結果後に描き直したベクトルをベクトルBと称する)。
なお、本実施形態では、基準面を水平となるようにとったために、一つの領域内におけるベクトルBの始点のある境界線を壁上位置、終点がある境界線を壁下位置としたが、これらの上下関係は、基準面を水平以外の方向にとった場合でも同じである。すなわち、ベクトルBの始点のある境界線は基準面に対する基準面垂直方向の遠位置となり、ベクトルBの終点のある境界線は基準面に対する基準面垂直方向の近位置となる。したがって、本実施形態における基準面に対する高低の関係は、基準面に対する遠近関係を同じことを言うものである。
次に、コンピュータ1は、上下関係から工具の進行方向およびピッチ方向について領域の合併、削除を行う(S15)。
この処理は、工具の進行方向とピッチ方向(これらを総じて移動方向と称する)を加味してより効率的に加工ができるように(できるだけ1領域をとして加工する)、上記の勝処理までで抽出された領域を合併または削除する処理である。
図14および図15は、移動方向による領域の合併または削除を説明するための図面である。図において、工具のピッチ方向はPt、工具の進行方向はMである。
S14までに決定された領域は、工具の移動方向については考慮されていない。このため、たとえば図14(a)に示したように壁面の方向(図示ベクトルB1)が同じで途中で平坦な棚領域301があるような形状、また、図14(b)に示すように壁面の方向(図示ベクトルB2およびB3)が異なる2つの壁面に囲まれた谷領域302がある場合などは、そのままそれぞれの領域が別々の領域となっている(ただし棚領域301および谷領域302が、S13の処理において合併や削除がされなかった場合である)。
まず、図14(a)に示したように、間に平坦な領域(棚領域301)を挟んでいても、それに隣接する領域が同じ高低の方向を持つ場合、すべての領域を上から下へ加工することが可能である。
そこで、先の上下判定結果におけるベクトル(図13(b))を用いて、複数の領域をピッチ方向で合併する。
この合併は、図15(a)に示すように、Z軸の座標値として、より高い値のベクトルを持つ壁面の領域2041と、より低い値のベクトルを持つ壁面の領域2042を、間にある棚領域301を含めて合併するのである。すなわち、領域2041、棚領域301、および領域2042は、この3つの領域の高低の方向が逆向きになっていないので、これらの領域を一つの加工領域にしてしまうのである。
ここで、各領域の高低方向が逆向きになっていないか否かは、各領域のベクトルBのZ軸の向きが同じ可否かで判断することができる。すなわち、ある領域のベクトルBがZ軸についての方向が+であれば、これに合併できる領域のベクトルBもZ軸についての方向が+でなければならない。ただし間に平坦部のようにベクトルが作成されていない領域は、一つの領域内で高低差がないか、わずかなものであるので一緒に合併してしまうのである。
なお、この高低の方向の判断は、図14(b)に示したように、複数の領域が互いに異なる向きとなっている場合も同様の方法で判断することができる。
本実施形態では、この合併のときさらに非ラップ部の位置におとづいて合併または分割を行うこととした。ここでは、非ラップ部(切削しない部分)305および306がある場合、それら部分の工具進行方向Mの長さがあらかじめ決めた非ラップ部合併基準値より短い場合は同じ領域として取り込んでしまう。一方、非ラップ部合併基準値より長い場合は、それに接する領域を別領域とする。
これは、工具進行方向Mが短い場合、その部分を加工しない領域として、工具の進行方向の長さを換えて、途中からピッチ移動させるよりも、効率が高くなるためである。なお、その逆に工具進行方向に対して非ラップ部分の長さが長い場合は、その部分で工具を進行させない方が効率が高くなる。
この非ラップ部合併基準値は加工領域作成条件の一つとして設定される。非ラップ部合併基準値は任意のものであるが、上記のこのような観点から、切削しない場合でも進行方向として取り込んだ方が速くなるかどうかを、NC機械の特性や素材、工具などによって決定することになる。なお、同じNC機械、工具および素材であればおおむね金型形状が変わっても一度決めた非ラップ部合併基準値はそのまま使用することができる。
図15(b)は、このようにして合併された領域を示す。
領域2040は、上記処理により、上下の壁面の領域2041および2042と、棚部分、そして移動方向に対する長さが短い非ラップ部306を一つの加工領域としたものである。一方、領域2050は、上記処理により、移動方向に対する長さが長い非ラップ部305に接する領域を別の一つの加工領域としたものである。
このようにすることで、進行方向の長さおよびピッチ方向の長さともに、一つの領域内で変化することなく加工を行うことができるようになる、
一方、図14(b)示したような複数領域で壁面方向が異なり、2つの壁面の間に谷領域302がある場合、領域2043、2044、および谷領域302をすべて一つの領域とすると、たとえば領域2043から加工を開始すると、領域2044では、下から上へ加工しなくてはならなくなる。通常、面沿い加工は上から下にピッチを移動させて加工を行うもので、下から上へ移動させると工具に大きな負荷が係り、また形状によってはほとんど加工不能となっています。したがって、このように複数領域で壁面方向が異なる場合には、それらを一つに目とめることはできない。
しかし、領域2043、2044、および谷領域302のように3以上の領域がある場合には、これらすべてを別領域とするよりも、谷領域302をいずれかの壁面領域と一緒にしてしまう方が加工効率が向上する。また、この処理により2つの壁面の壁下面の位置を一致させることになる。
図16は、複数の領域で壁面方向が異なる場合の領域合併を説明する説明図である。
複数領域で壁面方向が異なる場合は、図16(a)に示すように、壁面の領域におけるベクトルがX軸方向および/またはY軸方向に互いに向き合うようになる。特に、壁面となっている領域2043と2044で互いの領域が交わる交点Pがある場合は、その部分のベクトルだけを比較して互いに向き合っていれば、それらの壁面は互いに壁面の向きが異なることになる。
そして、これら3つの領域の場合は、図16(b)に示すように、壁面となっている各領域のベクトルの始点のZ軸の座標値を比較して、高い側の壁面の領域2044に谷領域302を合併する。これにより、谷領域302を含み、壁面の上が高い方の領域と一緒に谷領域302も加工することになる。
なお、ここでは、壁面の上が高い領域に谷領域302を合併することとしたが、これは逆に、壁面の上が低い領域に谷領域302を合併するようにしてもよい。すなわちこの処理は、基本的には、ベクトルBの基準面に対して垂直な方向の向きが逆転せず、かつ基準面に対して遠近方向に隣接する複数の加工領域を合併して一つの加工領域としてしまう処理の一つである。
このようにすることで、3つの領域として加工するより、2つの領域として加工することが可能となり加工効率が向上する。
次に、壁面の傾斜角度の違いを加味して合併する場合について説明する。
図17は、壁面の傾斜角度の違いを加味して合併する場合についての説明図である。
S11で求めた面沿い加工領域は壁面の傾斜角度によって領域分けしている。したがって、図17(a)に示すように、角度の異なる領域401および402となる場合がある。しかも図示するように、同じ程度の傾斜角領域401の間に異なる傾斜角の領域402が挟まれるような場合がある。ここでは、領域401は法線角度βが0<β<35の領域、領域402はβが35≦β<90の領域である。
このような場合傾斜角度が多少異なっても、一つの加工領域として加工可能であるので合併した方が加工効率がよい。
そこで、図17(b)に示すように、異なる領域を挟んでいる2つの領域の端を接続して合併する。具体的には、図示する場合、領域401のそれぞれの領域402に接する端の壁上線および壁下線を延長してつなげる。このとき延長量は工具直径程度とする。したがって、工具直径程度延長しても互いの領域が接触しない場合、互いの領域は合併しないこととなる。したがって、このような3つの領域を合併する場合は、間に領域402を挟んだ領域401の間隔Lの最大値が工具直径程度の場合に合併することとなる。この場合の工具直径程度は、合併する場合の基準値であり加工領域作成条件の一つとして設定される。
なお、この延長量は任意であるが、あまり長いと合併後の領域が大きすぎることにもなるので、ここでは工具直径程度としている。
そして、図17(c)に示すように、延長した壁上線および壁下線の間を補間して接続し、全体をして一つの領域4011とする。
これにより、間に傾斜角度の異なる領域がある場合、特にその領域がわずかである場合は、すべての領域を一つにして加工することができるようになる。
このようなに壁面傾斜角度の違う領域を合併する場合、各領域の形状によってさまざまな場合がある。図18は、壁面の傾斜角度の違いを加味して合併する場合の他の形状についての説明図である。
まず図18(a)に示す場合は、壁上部または壁下部の延長した線がどちらかが交差しない場合である。図では壁下部の延長線が交差しない。
このような場合、図18(b)に示すように、交差しない側を円弧補間して一つの加工領域として合併する。
ただし、交差する延長線同士のなす角γが、所定角度未満の場合には接続しない。図18(c)に示すように、たとえば、所定角度としてγが90度未満となる場合は、領域を合併しない。
これは、所定角度があまりに少ないと、工具の進行方向が極端に折れ曲がるため、特に進行方向が転ずる部分(延長線同士が交差した部分)では工具先端が複数の面と接することになるおそれがある。そこで、このように所定角度未満となる場合には合併しないことにした。なお、所定角度は90度に限定されるものではなく、工具の進行に悪影響とならない角度として加工領域作成条件の一つとして設定される。
図19はさらに工具移動方向の合併を説明するための説明図である。
前述した図16に示した例では、別々の壁面領域4021および4022が、その一部で接触または重なりのある事例であったが、このような領域が完全に離れている場合もある。図19は、複数の壁面の領域が離れている場合を示している。
このような場合も、一つの加工領域として合併した方が加工効率のよい場合がある。
そこで、図19(a)に示すように、2つの領域404および405の間の最短距離Lが所定距離未満の場合には、それらを合併することとした。ここでは所定距離を工具直径としている。すなわち工具直径程度しか離れていない領域は合併してしまうということである。この所定距離は加工領域作成条件の一つとして設定される。
これには、まず、図19(a)に示すように、最短距離Lが所定距離未満であるか否かを比較し、所定距離未満であれば、図19(b)に示すようにその最短距離となっている部分を接続してしまう(接続部406)。
これにより、接続されていない凹部領域407ができてしまうので、図19(c)に示すように、この凹部領域を埋めて、領域404および405一つの領域410とする。
そして、角部を工具の進行の妨げにならないように、湾曲をつけて(いわゆるR付け)して一つの加工領域として完成する。
このように、離れた2つの領域であっても、その離れた距離が所定距離未満の場合は一つの加工領域にしてしまうことで、一つの加工領域として加工可能である。この処理も基本的には、ベクトルBの基準面に対して垂直な方向の向きが逆転せず、かつ基準面に対して遠近方向に隣接する複数の加工領域を合併して一つの加工領域としてしまう処理の一つである。
次にコンピュータ1は、以上の処理のより出来上がった各加工領域について、高さ判定を行う(S16)。
この処理は、既に算出された壁面の上下を判定後のベクトルBを用いて、壁面の高さ、すなわちベクトルBの始点と終点のZ軸座標値の差が所定高さ未満の場合には加工不能領域として出力する。
図20は、壁面高さによる加工不能部位を説明する説明図である。
図20(a)に示すように、壁面の高さが所定高さh未満の領域を求めてその部分が加工不能とするものである。
この所定高さhは加工領域作成条件の一つとして設定される。これは、工具で加工できる高さの限界値が使用される。したがって使用する工具よって異なることになる。これは、図20(b)に示すように、通常、面沿い加工が可能となる高さは、工具10の半径の高さが限界となる。実際の運用においては、加工の安全性(確実に加工できるように)をとって、所定高さを、この工具半径の2〜4倍程度の高さとすることが好ましい。
次に、コンピュータ1は、これまでの処理で抽出された5軸工具による加工領域と面沿い加工領域として抽出された以外の領域を抜き出し、走査線加工領域として設定する(S17)。
図21は、走査線加工領域設定後の状態を説明する説明図である。
このS17の処理では、これまでの処理で5軸工具加工領域101と、面沿い加工領域102が設定されているので、残りの部分を走査線加工領域103として設定するものである。したがって、この処理により金型の大まかな領域設定が終了する。なお、この段階で、これまで基準面100としてきた面も平坦な面であれば、走査線加工領域103として設定されることになる。
この状態で、一応金型のすべての領域が5軸工具加工領域101、面沿い加工領域102、走査線加工領域103として設定されるので、そのままNC機械の動作プログラムの作成に提供してもよい。しかい、本実施形態ではさらに、加工ピッチや工具長さなどを加味した領域の分割処理を行って、より効率的な領域設定が行われるようにした。
このためにコンピュータ1は、先の処理から続けて、まず、加工ピッチ別の領域分割を行う(S18)。
図22は、加工ピッチによる領域分割を説明する説明図である。図においてピッチ方向をPt、工具の進行方向をMとする。
上記までの処理で設定された各領域は、加工ピッチ長さ(切削断面長さ)については考慮されていないため、そのまま用いると、同じ領域のなかで加工ピッチの異なることになる。
これは、加工ピッチ方向の長さ、すなわち、ベクトルBの長さが、図22に示すように、一つの加工領域内で異なる一方で、加工ピッチの数は、同じに設定されるためである。
このような設定の場合、図22(a)を参照すれば、加工ピッチ長さが長い部分(例えば図示ベクトルB1の部分など)で加工ピッチP1が粗になり、一方、加工ピッチ長さが短い部分(例えば図示ベクトルB11の部分など)で加工ピッチP2が密になる。すなわち、一つの加工領域内で加工ピッチが異なることになる。
このような場合、加工ピッチが粗な部分が完全に加工できるように加工ピッチを合わせることになるため、加工ピッチが密になる部分では無駄な加工が行われることになってしまう。
そこで本実施形態ではこの加工ピッチの長さに応じて無駄が多くならないように、一つの領域を分割することとした。
このためにコンピュータ1は、S14において壁上から壁下に向かうように求めたベクトルBの長さに対応して一つの領域を分割する。この分割は、直接ベクトルBの長さだけで分割してもよい。しかし、よりいっそうピッチ方向の長さの違いに応じて領域を分割するために、本実施形態では、工具が実際にピッチ方向に移動する距離に応じて分割することとした。
このために、図22(b)に示すように、対象の領域501における各ベクトルB1〜B11の始点(壁上)から終点(壁下)に至までの工具10の中心502を通る線を(工具中心線503という)を求めて、この長さによって分割することとした、分割の基準は、ホンン実施形態では、工具中心長比率で2:1とした。もちろんこれはたとえば、4:1や3:1などさまざまに設定することができる。この比率は加工領域作成条件の一つとして設定される。
工具長比率で2:1による分割する場合、図22(c)に示すように、もっとも長い工具中心長となるベクトルB3を基準にして、ベクトルB5の位置の工具中心長はベクトルB3の1/2、ベクトルB8の位置の工具中心長はベクトルB5の1/2となるので、B5、B8の位置で分割することになる。
この分割により、一つの領域501であった部分は、図22(d)に示すよう、ベクトルB5およびB8の位置で分割されて、3つの領域501a、501b、501cとなる。
次にコンピュータ1は、工具長別の領域分割を行う(S19)。
図23は、工具長を説明する説明図であり、図24は工具長別領域分割を説明する説明図である。
まず、図23に示すように、工具長Dによって、面沿い加工が可能となる範囲が決まっている。つまり、工具10の長さDによって、壁面501と工具元11部分が干渉してそれ以上深い部分は加工できない。
そこで本実施形態では、この工具長に応じてS18までに設定された領域をさらに分割することとしたのである。
この工具等の分割は、基本的に工具長の長い工具で加工できる部分を抜き出すことにより行う。
図24(a)は、これまでの処理によって面沿い加工領域として求められた領域601に、工具長D1の長さの工具で加工可能な領域602を重ね合わせたものである。
なお、ここで工具長は、D1>D2>D3の順でD1がもっとも長いものとし、工具長が3つの場合として説明する。
工具長ごとの加工可能範囲を決定する方法は、特に限定されるものではなく、既存方法でよい。たとえば、金型形状データを、それぞれの工具長ごとに決まっている加工深さと対比すること、工具長ごとの加工可能範囲を決定する。領域602はそのようにして求められた単純に工具長に依存して加工できるかどうかを示した領域である。
図24(a)に示した場合では、面沿い加工領域601の一部に工具長さD1でなければ加工できない部位が含まれている。このような場合、図24(b)に示すように、面沿い加工領域601を、工具長D1での加工領域602が含まれている部分で分割して、領域601a、領域604、および領域601bとする。このときの分割線603は、領域602と領域601との交点Pから垂直に壁上まで引いた線としている。
続いて、この処理は、図24(c)に示すように、工具長D2の領域611を重ね合わせて、先ほどと同様にしてこの工具長D2での加工領域を抜き出す。このとき、工具長D2での加工領域に工具長D1での加工領域が含まれている部分は、工具長D1で加工可能であるので無視する。
これにより、図24(d)に示すように、工具長D2での加工領域612および613がさらに分割されることになる。そして、ここでは工具長が3つの場合であるので、最後に残った601aおよび601bが工具長D3での加工領域となる。
以上で最終的な加工領域の設定が行われる。
図25は、最終的な加工領域の例を示す図面である。この図は金型形状の上から見た平面図である。
図示するように面沿い加工領域として領域701、702、703が設定され、そのうち領域701は工具長D1による加工部位として設定され、領域702は工具長D3による加工部位として設定され、領域703は工具長D2による加工部位として設定される。また領域705は走査線加工部位(平坦部)として設定されている。なお、この図では5軸工具での加工可能な垂直壁面は存在していない。
最後にコンピュータ1は、各領域ごとに加工順を設定する(S19)。
この加工順の設定は、壁面上から下に工具が動くように設定するものである。これには、S14で求めたベクトルBの始点側が壁面上となるので、それにあわせて各領域ごとに加工開始点を設定する。
そして設定された各領域のデータが出力される。出力された加工領域のデータは、メインルーチンにしたがって、その後NC機械を動作させて金型加工を行わせるためのNCデータの生成(S3)に用いられる。
以上説明したように、本実施形態では、さまざまな加工領域作成のための条件を入れ込んでおけば、後は自動的に加工領域の設定が行われるため、設計者の熟練度によらず、効率的な領域分けが可能となる。
本発明は、金型製作に好適である。
本発明が適用される金型作成用の金型の加工領域自動設定システムの概略構成を説明するためのブロック図である。 コンピュータよるNCデータ作成処理手順を示すフローチャートである。 加工領域の設定手順を示すフローチャートである。 金型形状データから垂直な壁面を抽出した状態を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 傾斜角度を説明する説明図である。 各微小領域の傾斜角度ごとの領域分けを説明する説明図である。 角度ごとに領域分けした例を示す説明図である。 他の合併例を説明する説明図である。 島領域が面積率基準値以上の大きさとなっている場合を説明する説明図である。 枝分かれのある領域の場合を説明する説明図である。 枝分かれのある領域の場合を説明する説明図である。 微小部分の削除を説明するための説明図である。 上下方向判定を説明するための説明図である。 移動方向による領域の合併または削除を説明するための図面である。 移動方向による領域の合併または削除を説明するための図面である。 複数領域で壁面方向が異なる場合の領域合併を説明する説明図である。 壁面の傾斜角度の違いを加味して合併する場合についての説明図である。 壁面の傾斜角度の違いを加味して合併する場合の他の形状についての説明図である。 工具移動方向の合併を説明するための説明図である。 壁面高さによる加工不能部位を説明する説明図である。 走査線加工領域設定後の状態を説明する説明図である。 加工ピッチによる領域分割を説明する説明図である。 工具長を説明する説明図である。 工具長別領域分割を説明する説明図である。 最終的な加工領域の例を示す図面である。
符号の説明
1…コンピュータ、
2…素材データベース、
3…金型形状データベース、
4…工具データベース、
5…記憶装置。

Claims (20)

  1. 複数の面により構成された金型の形状データから、あらかじめ設定した基準面に対して各面の角度を求める段階と、
    求めた角度に応じて、あらかじめ決められた所定角度範囲ごとに前記面を領域分けして加工領域を設定する段階と、を有することを特徴とする金型の加工領域設定方法。
  2. 前記形状データの複数の面は、金型形状の全面に設定された複数の微小領域の一つひとつであり、
    前記各面の角度を求める段階は、前記微小領域ごとに前記角度を求め、
    前記加工領域を設定する段階は、前記微小領域ごとに求めた角度から前記所定角度範囲の角度となっている微小領域をまとめて一つの加工領域とすることを特徴とする請求項1記載の金型の加工領域設定方法。
  3. 前記加工領域を設定する段階は、はじめに前記基準面に対して垂直な面を5軸工具加工領域として抽出し、次に前記所定角度範囲ごとの面の範囲を面沿い加工領域として抽出し、次に前記5軸工具加工領域および前記面沿い加工領域として抽出された面以外の面を走査線加工領域として抽出することを特徴とする請求項1または2記載の金型の加工領域設定方法。
  4. 前記加工領域を設定する段階の後、
    領域分けされた前記加工領域のうち、第1の角度範囲の加工領域に対して、当該第1の角度範囲の加工領域に隣接する第2の角度範囲の加工領域の面積が所定値未満の場合に、当該第2の角度範囲の加工領域を前記第1の角度範囲の加工領域に合併することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定方法。
  5. 前記加工領域を設定する段階の後、
    領域分けされた前記加工領域ごとに、加工領域の境界線から垂直なベクトルを同領域の他の境界線方向へ引き、互いに対向するベクトルを引くことのできる境界線同士において各ベクトルの始点および終点の値の前記基準面に垂直な方向の値から、当該ベクトルを引いた前記境界線の基準面に対して垂直方向の遠近位置を求める段階を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定方法。
  6. 前記遠近位置を求める段階の後、
    前記求めた遠位置の境界線から近位置の境界線の方向にベクトルを引く段階と、
    当該ベクトルの前記基準面に対して垂直な方向の向きが逆転せず、かつ前記基準面に対して遠近方向に隣接する複数の加工領域を合併して一つの加工領域とする段階を、さらに有することを特徴とする請求項5記載の金型の加工領域設定方法。
  7. 前記遠近位置を求める段階の後、
    前記求めた遠位置の境界線から近位置の境界線の方向にベクトルを引く段階と、
    当該ベクトルの終点側の境界線で前記基準面に対しての遠近差のない領域に隣接する加工領域と前記基準面に対しての遠近差のない領域を合併して一つの加工領域とする段階を、さらに有することを特徴とする請求項5記載の金型の加工領域設定方法。
  8. 前記遠近位置を求める段階の後、
    前記求めた遠位置の境界線から近位置の境界線の方向にベクトルを引く段階と、
    当該ベクトルの前記基準面に対して垂直な方向の向きが同じで、間に所定長さの異なる角度範囲の領域が入って隣接する複数の加工領域がある場合、当該複数の加工領域を合併して一つの加工領域とする段階を、さらに有することを特徴とする請求項5記載の金型の加工領域設定方法。
  9. 前記領域分けされた各加工領域において、工具を移動させる加工ピッチが一つの加工領域で異なる場合、加工ピッチ方向の長さに応じて当該一つの加工領域を分割することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定方法。
  10. 前記領域分けされた各加工領域に、あらかじめ決められた工具の工具長によって加工できる範囲を示す領域を重ね合わせて、一つの前記領域のなかで工具長に応じて加工できる範囲が異なる場合は、工具長ごとの範囲に応じて加工できる範囲ごとに前記一つの加工領域を分割する段階を、さらに含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定方法。
  11. 複数の面により構成された金型の形状データを記憶した記憶手段と、
    前記金型の形状データから、あらかじめ設定した基準面に対して各面の角度を求め、求めた角度に応じて、あらかじめ決められた所定角度範囲ごとに前記面を領域分けして加工領域を設定する演算手段と、を有することを特徴とする金型の加工領域設定装置。
  12. 前記形状データの複数の面は、金型形状の全面に設定された複数の微小領域の一つひとつであり、
    前記演算手段は、前記微小領域ごとに前記角度を求め、前記微小領域ごとに求めた角度から前記所定角度範囲の角度となっている微小領域をまとめて一つの加工領域とすることを特徴とする請求項11記載の金型の加工領域設定装置。
  13. 前記演算手段は、はじめに前記基準面に対して垂直な面を5軸工具加工領域として抽出し、次に前記所定角度範囲ごとの面の範囲を面沿い加工領域として抽出し、次に前記5軸工具加工領域および前記面沿い加工領域として抽出された面以外の面を走査線加工領域として抽出することを特徴とする請求項11または12記載の金型の加工領域設定装置。
  14. 前記演算手段は、
    領域分けされた前記加工領域のうち、第1の角度範囲の加工領域に対して、当該第1の角度範囲の加工領域に隣接する第2の角度範囲の加工領域の面積が所定値未満の場合に、当該第2の角度範囲の加工領域を前記第1の角度範囲の加工領域に合併することを特徴とする請求項11〜13のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定装置。
  15. 前記演算手段は、
    領域分けされた前記加工領域ごとに、加工領域の境界線から垂直なベクトルを同領域の他の境界線方向へ引き、互いに対向するベクトルを引くことのできる境界線同士において各ベクトルの始点および終点の値の前記基準面に対して垂直な方向の値から、当該ベクトルを引いた前記境界線の基準面に対する垂直方向における遠近位置を求めることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定装置。
  16. 前記演算手段は、
    前記求めた遠位置の境界線から近位置の境界線の方向にベクトルを引いて、
    当該ベクトルの前記基準面に対して垂直な方向の向きが逆転せず、かつ前記基準面に対して遠近方向に隣接する複数の加工領域を合併して一つの加工領域とすることを特徴とする請求項15記載の金型の加工領域設定装置。
  17. 前記演算手段は、
    前記求めた遠位置の境界線から近位置の境界線の方向にベクトルを引いて、
    当該ベクトルの終点側の境界線で前記基準面に対しての遠近差のない領域に隣接する加工領域と前記基準面に対しての遠近差のない領域を合併して一つの加工領域とすることを特徴とする請求項14記載の金型の加工領域設定装置。
  18. 前記演算手段は、
    前記求めた遠位置の境界線から近位置の境界線の方向にベクトルを引いて、
    当該ベクトルの前記基準面に対して垂直な方向の向きが同じで、間に所定長さ以下で異なる角度範囲の領域が入って隣接する複数の加工領域がある場合、当該複数の加工領域を合併して一つの加工領域とすることを特徴とする請求項11〜17のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定装置。
  19. 前記演算手段は、
    前記領域分けされた各加工領域において、工具を移動させる加工ピッチが一つの加工領域で異なるかどうかを判断して、異なる場合には加工ピッチ方向の長さに応じて当該一つの加工領域を分割することを特徴とする請求項11〜17のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定装置。
  20. 前記演算手段は、
    前記領域分けされた各加工領域に、あらかじめ決められた工具の工具長によって加工できる範囲を示す領域を重ね合わせて、一つの前記領域のなかで工具長に応じて加工できる範囲が異なる場合は、工具長ごとの範囲に応じて加工できる範囲ごとに前記一つの加工領域を分割する段階を、さらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の金型の加工領域設定装置。
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