JP2007327563A - 免震装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡明かつ低廉な構成で対象機器に応じた免震装置を供給可能な構成を提供する。
【解決手段】中央部が深く周辺部が浅い凹部4uが設けられた上下一対の支持台座4と、凹部が対向配置された上下の支持台座の間に挟持された球体5とからなるベアリングブロックを複数有してなる免震装置において、同一平面に配設される第1支持台座11,51と第2支持台座21,61とを前後に離隔した状態で一体的に接続する調整接続機構7,8を有し、第1の支持台座と第2の支持台座との間隔を調整可能に構成する。
【選択図】 図13
【解決手段】中央部が深く周辺部が浅い凹部4uが設けられた上下一対の支持台座4と、凹部が対向配置された上下の支持台座の間に挟持された球体5とからなるベアリングブロックを複数有してなる免震装置において、同一平面に配設される第1支持台座11,51と第2支持台座21,61とを前後に離隔した状態で一体的に接続する調整接続機構7,8を有し、第1の支持台座と第2の支持台座との間隔を調整可能に構成する。
【選択図】 図13
Description
本発明は、中央部が深く周辺部が浅い凹部が設けられた上下一対の支持台座と、凹部が対向配置された上下の支持台座の間に挟持された球体とからなるベアリングブロックを複数有してなる免震装置に関する。
上記のようなボールベアリング式の免震装置は、積層ゴム免震装置や滑り免震装置などとともに広く知られており、特に住宅設備に対する免震構造に関して多くの提案がなされ、既に実用化されている。一方、免震構造を有しない既存の建築物に対して建物全体を免震することは現実的に困難であり、建物内部の重要設備や機器、美術品等を地震被害から守る比較的小型の免震装置が開発されている。例えば、金融機関や放送・通信機関等では、ホストコンピュータや大規模サーバ等のIT機器を地震被害から守るため、半導体や液晶等の製造工場では超精密機器を地震被害から守るために、機器単位、あるいは並んで設置される複数の機器を単位として、衝撃的な地震波の伝達を遮断する小型の免震装置の導入が徐々に進んでいる(例えば、特許文献1を参照)。
このような小型の免震装置は、例えば免震対象である機器の設置面積に応じた上下一対枠状の支持部材を用い、この上下の支持部材の四隅にそれぞれ凹部が相互に対向するように支持台座を取り付け、これらの間に球体を挟持させた構成のものが知られている(例えば特許文献2を参照)。また、対象機機の前後方向寸法に応じた長さの支持プレートの前端側及び後端側に支持台座を取り付けてプランクと称される構造体を形成し、前後二箇所の凹部がともに上向きとなる下側プランクと、前後二箇所の凹部がともに下向きとなる上側プランク、及びこれら前後二箇所の対向する凹部の間に挟持される二個の球体を基本単位とし、上側プランク及び下側プランクをそれぞれ対象機機の左右方向寸法に応じた長さの連結部材で左右に複数連結して構成したものが知られている。
ところが、免震対象となる機器の大きさは千差万別である。このため、上記のような従来の免震装置では、対象機器の設置面積に応じて逐一上下の支持部材を製作しなければならず、極めて非効率的であるとともに生産コストを上昇させる要因となっていた。
一方、上下一対のプランクを基本として左右に連結部材で接続する構成では、前後方向に長さの異なる支持プレートと、左右方向に長さの異なる連結部材とを、それぞれ複数種類ずつ準備しておけばこれらを組み合わせることで一定程度対応することができる。しかしながら、対象機器に応じて収まりよく構成しようとすれば、支持プレート及び連結部材とも細かな寸法差で多数種類を準備しておく必要が生じ、多品種少量生産に伴う部材費の上昇に加えて、在庫管理や出荷時の確認作業が繁雑であるという問題があった。このような問題は、対象機器の質量を直接支えることから比較的大型かつ重量のある支持プレートについて特に大きな課題とされていた。
さらに、ボールベアリング式の免震装置では、地震波の振幅に応じて上下のプランクが相対変位する。ここで、上下のプランクが左右方向に相対変位する場合、例えば下側のプランクが地震により右方に変位された場合に、上方のプランクは機器重量の慣性により元の位置にとどまろうとし、下側左方のプランクと上側右方のプランクが近づく方向に相対変位する。このため、左右のプランクの内面間隔が支持台座の左右方向寸法(すなわち最大相対変位量)に近づくと、対象機機の底面から導出される電源ケーブルや信号線等が斜め位置のプランク間に挟まれるおそれがあり、免震装置の小型化や設定の自由度を制限する要因になっていた。
本発明は、上記のような事情に鑑みて成されたものであり、一品生産や多数の在庫を要することなく、簡明かつ低廉な構成で対象機器に応じた適切なサイズの免震装置を供給可能な構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ともに中央部が深く周辺部が浅い凹部が設けられた上下一対の支持台座と、凹部が対向配置された上下の支持台座の間に挟持された球体とからなるベアリングブロックを複数有してなる免震装置に関するものである。そのうえで、本発明の免震装置は、同一平面に配設される第1の支持台座(例えば、実施形態における上部第1支持台座11,51,111)と第2の支持台座(例えば、実施形態における上部第2支持台座21,61,121)とを前後に離隔した状態で一体的に接続する接続手段(例えば、実施形態における調整接続機構6〜9)を有し、この接続手段は、第1の支持台座と第2の支持台座との間隔を調整可能に構成される。
請求項2に係る発明の免震装置は、球体を挟んで上側に位置する第1の支持台座の上面を覆って当該第1の支持台座に取り付けられた第1の支持部材(例えば、実施形態における上部第2支持部材22)と、上側に位置する第1の支持台座と同一平面に配設される第2の支持台座の上面を覆って当該第2の支持台座に取り付けられた第2の支持部材(例えば、実施形態における上部第1支持部材12)とを備え、接続手段が、第1の支持部材に前後に延びて設けられた突条部と、第2の支持部材に前後に延びて突条部を嵌合受容する凹溝状に形成され突条部を前後に相対変位自在に支持する溝部と、突条部を溝部に嵌合させて第1の支持部材と第2の支持部材との相対位置を設定した状態で第1の支持部材と第2の支持部材とを連結固定する固定手段(例えば、実施形態における調整接続機構6)とから構成される。
なお、突条部を左右に貫通する円孔が前後に所定ピッチで複数開口形成され、溝部を形成する左右の壁面に当該壁面を左右に貫通して前後に延びる長孔が開口形成され、長孔と重なる円孔を選択して第1の支持部材と第2の支持部材との相対位置を設定し、左右に連通した長孔及び円孔にストリッパボルトを挿通して螺合締結することにより第1の支持部材と第2の支持部材とが連結固定されるように構成することが好ましい。
請求項4に係る発明の免震装置は、球体を挟んで上側に位置する第1の支持台座の上面を覆って当該第1の支持台座に取り付けられた第1の支持板部材(例えば、実施形態における第1支持板部材112、支持板部材212)と、上側に位置する第1の支持台座と同一平面に配設される第2の支持台座の上面を覆って当該第2の支持台座に取り付けられた第2の支持板部材(例えば、実施形態における第2支持板部材122、支持板部材212)と、一方が第1の支持板部材に接続され他方が第2の支持板部材に接続される中間部材とを備え、接続手段が、第1の支持板部材及び第2の支持板部材にそれぞれ対向して前後に延びて設けられた支持側レール部と、中間部材に前後に延びて設けられ第1の支持板部材及び第2の支持板部材の各支持側レール部と左右に並んで前後に相対変位自在に係合する中間側レール部と、第1の支持台座と第2の支持台座との間隔を設定した状態で第1の支持板部材と中間部材、及び第2の支持板部材と中間部材とをそれぞれ連結固定する固定手段(例えば、実施形態における調整接続機構8,9)とから構成される。
なお、支持側レール部を左右に貫通する円孔が前後に所定ピッチで複数開口形成され、中間側レール部を左右に貫通する円孔が前後に上記所定ピッチで複数開口形成され、支持側レール部側の円孔と中間側レール部側の円孔とを選択的に位置合わせして第1の支持板部材と第2の支持板部材との相対位置を設定し、連通した支持側レール部及び中間側レール部の円孔にストリッパボルトを挿通して螺合締結することにより第1の支持板部材と第2の支持板部材とが連結固定されるように構成することが好ましい。
請求項6に係る発明の免震装置は、球体を挟んで下側に位置する第1の支持台座に向けて取り付けられた第1の支持杆部材と、下側に位置する第1の支持台座と同一平面に配設される第2の支持台座に取り付けられた第2の支持杆部材とを備え、接続手段が、第1の支持杆部材に前後に延びて設けられた棒状の第1ロッド部と、第2の支持杆部材に前後に延びて設けられ第1ロッド部を嵌合受容して当該第1ロッド部を前後に相対変位自在に支持する筒状の第2支持杆と、第1ロッド部を第2ロッド部に嵌合させて第1の支持杆部材と第2の支持杆部材との相対位置を設定した状態で第1ロッド部と第2ロッド部とを連結固定する固定手段(例えば、実施形態における調整接続機構7)とから構成される。
本発明では、同一平面に配設される第1の支持台座と第2の支持台座とを前後に離隔した状態で一体的に接続する接続手段を有し、この接続手段は、第1の支持台座と第2の支持台座との間隔を調整可能に構成される。すなわち、球体を挟んで上方の平面上に配設される上側の第1の支持台座と第2の支持台座とを前後に離隔した状態で一体的に接続する上側の接続手段、及び球体を挟んで下方の平面上に配設される下側の第1の支持台座と第2の支持台座とを前後に離隔した状態で一体的に接続する下側の接続手段のうち少なくともいずれかが、第1の支持台座と第2の支持台座との間隔を調整可能に構成される。すなわち、本構成の免震装置によれば、前後の支持台座の間隔を免震対象の機器の寸法(前後または左右方向寸法)に合わせて調整することができるため、従来のように細かな寸法差で多数種類の部材を準備しておく必要がない。従って部品を共通化して部材費を低減させるとともに、在庫管理や出荷時の確認作業の繁雑を改善することができる。
請求項2に係る発明の免震装置では、球体を挟んで上側に位置する第1の支持台座の上面を覆って取り付けられる第1の支持部材に突条部が形成される一方、第2の支持台座の上面を覆って取り付けられる第2の支持部材に突条部と嵌合する溝部が形成されており、突条部を溝部に嵌合させて第1の支持部材と第2の支持部材との相対位置を設定した状態で第1の支持部材と第2の支持部材とを固定手段で連結固定するように構成される。このような構成によれば、突条部と溝部との嵌合により第1支持部材と第2支持部材とが前後方向に相対変位自在(伸縮自在)にガイドされ、所定長さに調整された状態で固定手段により連結固定される。従って、簡明な構成で対象機器に合わせた長さ寸法を容易に設定可能な免震装置を提供することができる。
なお、突条部を左右に貫通する円孔が前後に所定ピッチで複数開口形成される一方、溝部を形成する左右の壁面を左右に貫通して前後に延びる長孔が開口形成され、長孔と重なる円孔を選択して第1の支持部材と第2の支持部材との相対位置を設定し、左右に連通した長孔及び円孔にストリッパボルトを挿通して螺合締結することにより第1の支持部材と第2の支持部材とが連結固定されるような構成によれば、ストリッパボルトを緩めたときに第1の支持部材と第2の支持部材とが分離することなく前後方向にのみスライド変位自在に配設される。従って調整作業を容易に行うことができる。また、ストリッパボルトの胴部(ネジが形成されていない部分)が円孔及び長孔と係合する構成のため、地震によって第1の支持部材と第2の支持部材との連結固定部に外力が作用した場合でも、ネジ部が潰れるようなことがなく、ストリッパボルトの胴部と円孔との係合により第1の支持部材と第2の支持部材とをガタなく連結して両者の相対変位を防止することができる。
請求項4に係る発明の免震装置では、球体を挟んで上側に位置する第1の支持台座の上面を覆って取り付けられる第1の支持板部材と、第2の支持台座の上面を覆って取り付けられる第2の支持板部材とに、それぞれ対向して前後に延びる支持側レール部が設けられ、第1の支持板部材と第2の支持板部とを接続する中間部材に第1の支持板部材及び第2の支持板部材の各支持側レール部と左右に並んで前後に相対変位自在に係合する中間側レール部が設けられており、支持側レール部と中間側レール部とを係合させて第1の支持部材と第2の支持部材との相対位置を設定した状態で第1の支持部材と第2の支持部材とを固定手段で連結固定するように構成される。このような構成によれば、支持側レール部と中間側レール部との係合により第1支持部材と第2支持部材とが前後方向に相対変位自在(伸縮自在)にガイドされ、所定長さに調整された状態で固定手段により連結固定される。従って、簡明な構成で対象機器に合わせた長さ寸法を容易に設定可能な免震装置を提供することができる。
また、このような構成によれば、第1の支持板部材と第2の支持板部材とを共通化することができることに加え、機器寸法に応じたラインアップの最大・最小寸法が調整代を超えるような場合に中間部材のみを複数種類準備しておけば足り、雄雌構造を用いた場合のように形状が相違する第1,第2の支持部材をそれぞれ複数準備するような必要がない。従って部材の共通化を進めて部材費をさらに低減させ得るとともに、在庫管理や出荷時の確認作業の繁雑を解消することができる。
なお、支持側レール部を左右に貫通する円孔及び中間側レール部を左右に貫通する円孔がともに前後に所定ピッチで複数開口形成され、これらの円孔を選択的に位置合わせして第1の支持部材と第2の支持部材との相対位置を設定し、連通した円孔にストリッパボルトを挿通して螺合締結することにより第1の支持部材と第2の支持部材とが連結固定されるような構成によれば、地震により第1の支持部材と第2の支持部材との連結固定部に外力が作用した場合でも、固定手段のネジ部が潰れるようなことがなく、ストリッパボルトの胴部と円孔との係合により第1の支持部材と第2の支持部材とをガタなく強固に連結して両者の相対変位を確実に防止することができる。
請求項6に係る発明の免震装置は、球体を挟んで下側に位置する第1の支持台座に取り付けられた第1の支持杆部材に前後に延びて棒状の第1ロッド部が設けられ、第2の支持台座に取り付けられた第2の支持杆部材に第1ロッド部を嵌合受容して当該第1ロッド部を前後に相対変位自在に支持する筒状の第2ロッド部が設けられて、第1の支持杆部材と第2の支持杆部材との相対位置を設定した状態で第1の支持部材と第2の支持部材とを固定手段で連結固定するように構成される。このような構成によれば、第1ロッド部と第2ロッド部との嵌合により第1支持部材と第2支持部材とが前後方向に相対変位自在(伸縮自在)にガイドされ、所定長さに調整された状態で固定手段により連結固定される。従って、極めて簡明な構成で対象機器に合わせた長さ寸法を容易に設定可能な免震装置を提供することができる。また本構成によれば、第1ロッド部及び第2ロッド部がともに前後に延びる棒状ないし筒状であるため、左右に並んで配設させたときに左右方向の内面間隔を大きく取ることができる。このため斜め上下の位置関係にある支持部材(プランク)の間に電源ケーブルや信号線が挟み込みまれるような事態を抑止できるとともに、免震装置のさらなる小型化に対応でき設定の自由度を拡大することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、図1〜図6に本発明を適用した第1実施形態の免震ユニットを示しており、これらの図面を参照しながら第1実施形態の免震ユニット1について説明する。ここで、図1は免震ユニット1の正面図、図2は平面図、図3は右側面図、図4は底面図、図5は図2中のV−V矢視の断面図、図6は図2中のVI−VI矢視の断面図である。なお、免震ユニット1において、前後左右の方向は適宜設定することができるが、本明細書においては、説明の便宜上、図2に示す平面図における下側を前方、右側を右方と称して説明する。
免震ユニット1は、ともに中央部が深く周辺部が浅い凹部4uが設けられた角皿状の上下一対の支持台座4と、凹部4uが対向配置された上下の支持台座4,4の間に挟持された球体5とからなるベアリングブロックBBを単位要素とし(図5を参照)、これを前後に2組設けて上下に分割した基本構成としている。すなわち、免震ユニット1は、球体5を挟んで上方に配設される前後の支持台座4,4を有した上部プランク1Uと、球体5を挟んで下方に配設される前後の支持台座4,4を有した下部プランク1Lと、球体5とからなり、上下のプランク1U,1Lのセットを免震対象機器の台数に応じて(例えば免震対象機器が1台なら上下各2セット、2台なら上下各3セット)左右に並べて配置し、隣接する上部プランク同士、下部プランク同士を連結部材(242、図14,図15を参照)で左右に連結して構成される。用いられる上部プランク1U、下部プランクは1L、は各々について共通であり上下のプランクがそれぞれ調整接続機構6,7により前後に調整設定可能に構成される。
支持台座4は、一辺の長さが300mm程度、厚さが38mm程度の薄型角皿状で、その一面に形成された凹部4uは、中央領域の傾斜角が小さく周辺領域の傾斜角が大きい複数断の四角錐状をなすとともに、凹部の表面にグリッド状の微細な凹凸加工が施されている。支持台座4の四方の側面には、この支持台座4を固定するための雌ネジ部4fが各4箇所ずつ形成されている。前後及び上下の支持台座は、いずれも同一形状寸法の共通部材であり、例えばABS樹脂等の樹脂材料を用いて一体成型される。球体5は、直径がφ70mm程度の中実球体であり、例えば、硬質ポリウレタン等の樹脂材料を用いて成型される。
球体5を挟んで上方に配設される上部プランク1Uは、ともに凹部が下向き姿勢で配設された前方の支持台座4(以下、装着後の支持台座4を上部第1支持台座11と表記する)及び後方の支持台座4(同様に、上部第2支持台座21と表記する)と、上部第1支持台座11の上面を覆って取り付けられた第1支持部材12と、上部第2支持台座21の上面を覆って取り付けられた第2支持部材22とを主要構成部材とし、第1支持部材12に形成された溝部15と第2支持部材22に形成された突条部25との嵌合を利用した調整接続機構6により前後方向の長さを適宜調整した状態で一体的に連結固定される。
第1支持部材12は、上部第1支持台座11の上面を覆って後方に延びる天板部13と、この天板部13の左右側辺部が上部第1支持台座11の外形寸法に合わせてそれぞれ下向き凸の箱枠状に屈曲成形された台座固定部14と、天板部13の前方の左右側辺部に上方に開いて前後に延びる凹溝状に形成された溝部15などからなり、例えば板厚2.5〜3.5mm程度の圧延鋼板やステンレス鋼板を板金加工して、全体として前後に長い矩形の薄型パネル状に構成される。
左右の台座固定部14には、支持台座4の側面に形成された四箇所の雌ねじ4fと整合する位置及び配設ピッチで、この台座固定部14を左右に貫通するボルト挿通孔が四箇所開口形成されており、支持台座4を左右の台座固定部14,14の間に装着して左右外方から台座固定ボルト41,41…を挿通し、雌ネジ部4f,4f…に螺合締結することで上部第1支持台座11が第1支持部材12の下面側に取り付けられる。
第2支持部材22は、上部第2支持台座21の上面を覆って後方に延びる天板部23と、この天板部23の前方の左右側辺部が上部第2支持台座21の外形寸法に合わせてそれぞれ下向き凸の箱枠状に屈曲成形された台座固定部24と、前後に延びる台座固定部24の前方に形成された突条部25などからなり、第1支持部材12と同様の加工手段により、全体として前後に長い矩形の薄型パネル状に構成される。
左右の台座固定部24には、支持台座4の側面に形成された四箇所の雌ねじ4fと整合する位置及び配設ピッチで、台座固定部24を左右に貫通するボルト挿通孔が四箇所開口形成されており、支持台座4を左右の台座固定部24,24の間に装着して左右外方から台座固定ボルト41,41…を挿通し、雌ネジ部4f,4f…に螺合締結することで上部第2支持台座21が第2支持部材22の下面側に取り付けられる。
第2支持部材22に形成された左右の突条部25,25には、箱枠状に屈曲成形された左右の壁面を貫通する円孔26が、前後に所定ピッチpで多数並んで開口形成されている。円孔26の直径及び配設ピッチは、免震装置のラインアップに応じて適宜に設定することができるが、円孔の直径は使用するストリッパボルト45の胴部の外径よりも幾分大きめ(例えば胴部の外径がφ8の場合にφ8.2〜9mm程度)、配設ピッチpはp=20〜25mm程度に設定される。
一方、第1支持部材12に形成された左右の溝部15,15は、第2支持部材22に形成された左右の突条部25,25形成間隔と同一間隔で、突条部の巾よりもわずかに大きめの溝巾に形成されており、左右の溝部15,15にそれぞれ突条部25,25を受容して、前後に相対変位自在に支持するようになっている。各溝部15を形成する左右の壁面には、突条部25に形成された円孔26と同一の高さ位置に、前後方向に延びる長孔16が壁面を貫通して形成されている。長孔16の溝巾は使用するストリッパボルト45の胴部の外径よりも幾分大きめ(例えば胴部の外径がφ8の場合にφ8.5〜9mm程度)で、溝長さは120〜150mm程度に設定される。
このため、第1支持部材12の後端側に第2支持部材22の前端側を覆い被せて左右の溝部15,15に突条部25,25を嵌合させ、各溝部の左右外方から長孔16及び円孔26を通してストリッパボルト(リーマボルトとも称される)45,45…を挿通して、溝部の内方に突出したボルト先端の雄ネジ部にワッシャを介してナット46,46…を螺合締結することで、第1支持部材12と第2支持部材22とが一体的に連結されて上部プランク1Uが形成される。
このような上部プランク1Uでは、ストリッパボルト45,45…を緩めたときに、長孔16の形成範囲で前後方向に伸縮自在な調整状態となり、前後方向の長さを適宜な寸法に調整することができる。第1支持部材12の天板部13及び第2支持部材22の天板部23には、突条部25に形成された円孔26の配設ピッチと同一のピッチpで天板固定孔17,27が各3列形成されており、上下の天板固定孔17,27が重なった状態で天板固定ネジ47を挿通し、天板の裏面側に突出したネジ先端にナット48を螺合締結することで、前述した所定ピッチごとに上部プランク1Uの長さを設定して固定することができる。
なお、第1支持部材12における天板部13の上面には、上下の天板固定孔17,27が重なるときに、第2支持部材22の前端部が配置される位置を示す指標線(ガイドライン)が刻印されており、位置合わせを容易かつ迅速に行えるようになっている。また、上下に重なり合う天板固定孔17,27のうち、上方に位置する天板固定孔27は上方に開くサラ孔状に形成されるとともに、天板固定ネジ47はサラコネジが採用されており、免震対象機器を容易にキャスタ移動させ得る構成になっている。
上部第1支持台座11の上方に位置する天板部13の上面、及び上部第2支持台座21の上方に位置する天板部23の上面には、免震対象機器が載置されたときに対象機器の脚部(例えばアジャスタブルフットやゴム足等)を受け止めて摩擦係合するパッド18,28が貼付されている。パッド18は例えば厚さ1mm程度のウレタンゴムやシリコンゴムのシート材を打ち抜き加工して構成される。
このように構成される上部プランク1Uによれば、ストリッパボルト45を緩めたときに第1支持部材12と第2支持部材とが分離することなく前後方向にのみスライド変位自在に配設される。従って、前後の支持台座11,21の間隔を免震対象機器の寸法に合わせて容易に調整設定することができる。また、ストリッパボルト45の胴部が円孔26及び長孔16と係合する構成のため、地震によってこれらの連結固定部に外力が作用した場合でも、ネジ部が潰れるようなことがなく、第1支持部材12と第2支持部材とをガタなく連結して相対変位を防止することができる。
次に、下部プランク1Lは、ともに凹部が上向き姿勢で配設された前方の支持台座4(前述同様に、装着後の支持台座4を下部第1支持台座51と表記する)及び後方の支持台座4(同様に、下部第2支持台座61と表記する)と、下部第1支持台座51に取り付けられた第1支持杆部材52と、下部第2支持台座61に取り付けられた第2支持杆部材62とを主要構成部材とし、第1支持杆部材52に設けられた第1ロッド部55と第2支持杆部材62に設けられた第2ロッド部65との嵌合を利用した接続機構7により前後方向の長さを適宜調整した状態で一体的に連結固定される。
第1支持杆部材52は、下部第1支持台座51の後面に沿って左右に延びる台座固定部53と、この台座固定部53と直交して後方に延びる棒状の第1ロッド部55とからなり、例えば各図に示すように、異形断面の角形鋼管と正方形断面の角形鋼管とを切断、溶接して平面視T字状に形成される。
第2支持杆部材62も概略的に第1支持杆部材52と同様の構成であり、下部第2支持台座61の前面に沿って左右に延びる台座固定部63と、この台座固定部63と直交して前方に延びる筒状の第2ロッド部65とからなり、異形断面の角形鋼管と正方形断面の角形鋼管とを切断、溶接して平面視T字状に形成される。
第1支持杆部材の台座固定部53と第2支持杆部材の台座固定部63とは同一形状寸法の共通部材であり、それぞれ支持台座4の側面に形成された雌ネジ4fと同一の配設ピッチpで、台座固定部53,63を前後に貫通するボルト挿通孔がそれぞれ二箇所ずつ開口形成されている。
このため、支持台座4の側面に台座固定部53をあてがってボルト挿通孔に台座固定ボルト81,81を挿通し、雌ネジ部4f,4fに螺合締結することで下部第1支持台座51に第1支持杆部材52が取り付けられ、支持台座4の側面に台座固定部63をあてがってボルト挿通孔に台座固定ボルト81,81を挿通し、雌ネジ部4f,4fに螺合締結することで下部第2支持台座61に第2支持杆部材62が取り付けられる。下部第1支持台座51の下面(凹部4uと反対側の平坦面)及び下部第2支持台座61の下面(同上)には、それぞれ前述のパッド18,28と同様構成のパッド58,68が貼付されている。
一方、第1支持杆部材52の第1ロッド部55と、第2支持杆部材62の第2ロッド部65とは、断面サイズが異なっており、第1ロッド部55の外巾寸法よりも第2ロッド部の内巾寸法の方が大きく、すなわち、第2ロッド部65の管内に第1ロッド部52が嵌入してロッドの延びる前後方向に相対摺動自在になっている。なお、第1ロッド部55と第2ロッド部65をともに円形断面の管としても良い。
第1ロッド部55の側面には、前後方向に所定ピッチ(具体的には、第2支持部材に形成された円孔26の形成ピッチpと同一間隔)で、一方の側面を左右に貫通する円孔(不図示)が前後に並んで多数形成されており、これらの円孔と対峙する第2ロッド部65の側面には、上記所定ピッチのn倍(n=1,2…)の間隔をおいてロッド固定ネジ85を螺合受容する雌ネジ部(不図示)が前後に二箇所形成されている。
本実施例では、第2ロッド部65の側面に溶接ナットを溶着してロッド固定ネジ(サムスクリュー)85を螺合させるとともに、第1ロッド部55の一側面にロッド固定ネジ85の外径よりも幾分大きめの内径を有する円孔を上記所定ピッチで多数穿設しており、螺着されたロッド固定ネジ85の先端側を円孔内に挿通し、ネジ外周面及び先端面で第1ロッド部55と係合して、第1ロッド部55と第2ロッド部65とを係止固定する構成としている。
従って、第2ロッド部65の管内に第1ロッド部52を嵌入して溶接ナットにロッド固定ネジ85を螺合させ、第1ロッドの円孔を通してロッド固定ネジ85を締め込むことで、第1支持杆部材52と第2支持杆部材62とが一体的に連結されて下部プランク1Lが形成される。図3中のVII−VII矢視方向に見た下部プランク1Lの平面図を図7に示す。
このような下部プランク1Lでは、ロッド固定ネジ85,85を抜去したときに、第1ロッド部55と第2ロッド部66とが前後方向に伸縮自在な調整状態となり、下部第1支持台座51と下部第2支持台座61の前後方向の間隔を適宜な寸法に調整することができる。第1ロッド部55の側面には円孔が所定ピッチで形成されており、溶接ナットの雌ネジ部と円孔とが重なった状態でロッド固定ネジ85を螺合締結することで、所定ピッチごとに下部プランク1Lの長さを設定して固定することができる。
前述したように、第1ロッド部55に形成された円孔の形成ピッチは、上部プランク1Uに形成された円孔16及び天板固定孔17,27の形成ピッチpと同一であり、これにより上部プランク1Uと下部プランク1Lの前後方向長さ、より具体的には球体5を挟んで上方の第1・第2支持台座の11,21の間隔と、下方の第1・第2支持台座51,61の間隔とを、免震対象機器の奥行きに合わせた同一の所定間隔に調整して設定することができる。
従って、上記のように調整設定された下部プランク1Lの前後二箇所の支持台座の凹部にそれぞれ球体5,5を載置し、その上方から上部プランク1Uの前後二箇所の支持台座の凹部を覆い被せて上下の各支持台座間に球体5を挟持させることで、前後二箇所のベアリングブロックBBからなる免震ユニット1が形成され、上部プランク同士、下部プランク同士を連結部材で左右に連結して免震装置が構成される。
なお、下部プランク1Lにおける支持台座51,61の下面にはそれぞれパッド58,68が貼付されており、下部プランク1Lが床面上に設置されると建物の床面と摩擦係合する。そして上部プランク1Uの天板上に免震対象機器が載置されると当該機機の重量がパッド58,68に作用して大きな摩擦抵抗力を発生する。さらに地震波による横方向の外力は球体5の転動により上部プランクが変位することにより吸収される。このため、一旦、免震装置が設置され対象機器が載置されると、地震波が作用しても、複数の下部支持台座を相互に相対変位させるような外力が作用することがない。
従って、下部第1支持台座51と下部第2支持台座61とを間隔調整可能に接続する第1支持杆部材52、第2支持杆部材62、ロッド固定ネジ85等は、初期設定時において上部プランク側の上部第1支持台座11及び上部第2支持台座21との上下の相対位置関係を適切に規定可能であれば、相対変位を強固に規制するまでの強度を要しない。このようなことから、下部プランク1Lは、下部第1支持台座51と下部第2支持台座61とを間隔調整可能に接続する接続手段として、第1ロッド部55と第2ロッド部65を入れ子式に組み立てた1本の伸縮自在な杆構造とし、かつ調整操作容易なサムスクリュー(ロッド固定ネジ)85で連結固定している。
このような下部プランク1Lによれば、前後の支持台座51,61の間隔を免震対象機器の寸法に合わせて極めて容易に調整設定することができる。また、第1ロッド部55と第2ロッド部65を入れ子式に組み立てた1本の伸縮自在な杆構造により、極めて簡明かつ低廉な構成で寸法調整可能な免震装置を提供することができる。さらに、第1ロッド部及び第2ロッド部がともに支持台座の厚さ未満の管体のため、左右方向に隣接するプランクの内面間隔を大きく取ることができ、これにより斜め上下の位置関係にあるプランクに電源ケーブルや信号線が挟み込みまれるような事態を抑止することができる。
次に、図8〜図13に第2実施形態の免震ユニット2を示しており、これらの図面を参照しながら免震ユニット2について説明する。ここで、図8は免震ユニット2の正面図、図9は平面図、図10は右側面図、図11は底面図、図12は図9中のXII−XII矢視の断面図、図13は図9中のXIII−XIII矢視の断面図である。なお、免震ユニット2における下部プランクは、前述した第1実施形態の下部プランク1Lと共通であるため、同様部分に同一番号を付して重複説明を省略し、上部プランク2Uについて詳細に説明する。また免震ユニット2における前後左右の方向も免震ユニット1と同様に適宜設定することができるが、説明の便宜上、図9に示す平面図における下側を前方、右側を右方と称して説明する。
免震ユニット2における上部プランク2Uは、ともに凹部4uが下向き姿勢で配設された前方の支持台座4(前述同様に、装着後の支持台座4を上部第1支持台座111と表記する)及び後方の支持台座4(同様に、上部第2支持台座121と表記する)と、上部第1支持台座111の上面を覆って取り付けられた第1支持板部材112と、上部第2支持台座121の上面を覆って取り付けられた第2支持板部材122と、一方が第1支持板部材112に接続され他方が第2支持板部材122に接続される中間部材132と、を主要構成部材とし、第1支持板部材111及び第2支持板部材121の左右側辺に形成された支持側レール部115と中間部材132の左右側辺に形成された中間側レール部135の嵌合を利用した調整接続機構8により、前後方向の長さを適宜調整した状態で一体的に連結固定される。
第1支持板部材112は、上部第1支持台座111の上面を覆って後方に延びる天板部113と、この天板部113の左右側辺部が上部第1支持台座111の外形寸法に合わせてそれぞれ下向き凸の箱枠状に屈曲成形された台座固定部114と、前後に延びる台座固定部114が後端まで延出されて形成された支持側レール部115などからなり、例えば板厚2.5〜3.5mm程度の圧延鋼板やステンレス鋼板を板金加工して、全体として前後に長い矩形の薄型パネル状に構成される。
左右の台座固定部114には、支持台座4の側面に形成された四箇所の雌ねじ4fと整合する位置及び配設ピッチで、この台座固定部114を左右に貫通するボルト挿通孔が四箇所開口形成されており、支持台座4を左右の台座固定部114,114の間に装着して左右外方から台座固定ボルト141,141…を挿通し、雌ネジ部4f,4f…に螺合締結することで上部第1支持台座111が第1支持板部材112の下面側に取り付けられる。
左右の支持側レール部115の前端側には、箱枠状に屈曲成形された左右の壁面を貫通して円孔が開口形成されている。円孔の直径は使用するストリッパボルト145の胴部の外径よりも幾分大きめに設定される。なお、中間部材132に形成された円孔136の形成ピッチに合わせて複数の円孔を前後に並べて形成しておくことも好ましい。
第2支持板部材122は、上部第2支持台座121の上面を覆って後方に延びる天板部123と、この天板部123の左右側辺部が上部第2支持台座121の外形寸法に合わせてそれぞれ下向き凸の箱枠状に屈曲成形された台座固定部124と、前後に延びる台座固定部124が延出されて形成された支持側レール部125などからなり、第1支持板部材12と同様の加工手段により、全体として前後に長い矩形の薄型パネル状に構成される。
左右の台座固定部124には、支持台座4の側面に形成された四箇所の雌ねじ4fと整合する位置及び配設ピッチで、この台座固定部124を左右に貫通するボルト挿通孔が四箇所開口形成されており、支持台座4を左右の台座固定部124,124の間に装着して左右外方から台座固定ボルト141,141…を挿通し、雌ネジ部4f,4f…に螺合締結することで上部第2支持台座112が第2支持板部材122の下面側に取り付けられる。
左右の支持側レール部125の前端側には、箱枠状に屈曲成形された左右の壁面を貫通して円孔が開口形成されている。円孔の直径は使用するストリッパボルト145の胴部の外径よりも幾分大きめに設定される。なお、中間部材132に形成された円孔136の形成ピッチに合わせて前後に複数の円孔を形成しておくことも好ましい。
なお、上記既述及び各図からわかるように、現実的には、第1支持板部材112と第2支持板部材122とは同一構成の共通部品であり、二枚の第1支持板部材112を前後逆向きに対向配置して使用される(第1,第2の称呼及び符番の相違は、煩雑な説明を避けて理解容易のために便宜的に用いている)。
中間部材132は、上記のように天板部及び左右の支持側レール部に囲まれたコの字状の枠内に収容される一回り小型のコの字状に形成される。すなわち、中間部材132は、第1,第2支持板部材の天板部113,123と摺接する天板部133と、この天板部133の左右側辺部が支持側レール部115,115(125,125)の内巾寸法に合わせてそれぞれ下向き凸の箱枠状に屈曲成形された左右の中間側レール部135などからなり、第1支持板部材12と同様の加工手段により、平面視矩形の薄型パネル状に構成される。
左右の中間側レール部135,135には、箱枠状に屈曲成形された左右の壁面を貫通する円孔136が、前後の中心位置から所定ピッチpで前後に多数並んで開口形成されている。円孔136の直径及び配設ピッチは、既述した上部プランク1Uと同様、適宜に設定できるが、本実施形態では円孔の直径として使用するストリッパボルト145の胴部の外径よりも幾分大きめ、配設ピッチpは20〜25mm程度に設定している。
第1,第2支持板部材の天板部113,123と、中間部材の天板部133の前後には、中間側レール部135に形成された円孔136の配設ピッチpと同一ピッチで天板固定孔117,127,137が各3列形成されている。このうち天板固定孔117,127は上方に開くサラ孔状に形成され、天板固定孔137は天板133にバーリング加工されている。これらの天板固定孔は、支持側レール部125の前端側に形成された円孔と中間側レール部135に形成された円孔とが連通状態になったときに、上下の天板固定孔が重なり合うように形成される。中間部材の天板部133には、支持側レール部側の円孔と中間側レール部側の円孔とが連通状態になるとき(同時に上下の天板固定孔が重なるとき)に、第1,第2支持板部材の前端縁面が配設される位置を示す指標線(ガイドライン)138が刻印されている。
このため、第1支持板部材112及び第2支持板部材122の前端縁面を目的とする長さに対応した指標線138に合わせることで、各固定孔を覗き込まなくても容易かつ迅速に長さ及び位置合わせを行うことができ、左右の支持側レール部の外方からストリッパボルト145を円孔に挿通して中間側レール部の内側で雄ネジ部にワッシャを介してナット146,146…を螺合締結し、上下の天板固定孔(117と137,127と137)に天板固定ネジ147を挿通して雌ねじが形成された天板固定孔137に螺合締結することで、第1支持板部材112、中間部材132、第2支持板部材122が一体的に連結されて所定長さの上部プランク2Uが形成される。
このように構成される上部プランク2Uによれば、ストリッパボルト145を抜去したときときに、抜去したストリッパボルトに応じて第1支持板部材112または第2支持板部材122が前後方向にスライド変位自在に配設され、中間部材132の上面には刻印された指標線138に第1支持板部材112または第2支持板部材122の前端を合わせることで所定ピッチの位置に配設される。従って、前後の支持台座111,121の間隔を免震対象機器の寸法に合わせて容易かつ迅速に調整設定することができる。また、ストリッパボルト145の胴部が支持側ガイドレール及び中間側ガイドレールに形成されたいずれも円孔と係合する構成のため、地震によって連結固定部に外力が作用した場合でも、ネジ部が潰れるようなことがなく、第1支持板部材112、中間部材132、第2支持板部材122をガタなく強固に連結して相対変位を防止することができる。
次に、第3実施形態の免震ユニット3について、図14及び図15を参照しながら概要説明する。ここで、図14は免震ユニット3を斜め上方から見た斜視図、図15は免震ユニット3を斜め下方から見た斜視図である。
この免震ユニット3における上部プランク3Uは、概念的には、上述した免震ユニット2における上部プランク2Uを3段以上連結可能にした構成である。すなわち、上部プランク3Uは、いずれも凹部4uが下向き姿勢で配設された複数の支持台座4(上部支持台座211と表記する)と、各上部支持台座211の上面を覆って取り付けられた支持板部材212と、一方が前方の支持板部材212に接続され他方が後方の支持板部材212に接続される中間部材232とを主要構成部材とし、各支持板部材211の左右側辺に形成された固定支持レール部215と中間部材232の左右側辺に形成された中間側レール部235の嵌合を利用した調整接続機構9により、前後方向の長さを接続段数に応じた長さ及びピッチで調整した状態で一体的に連結固定される。
ここで、支持板部材212の基本構成は、既述した第1支持板部材112,第2支持板部材122と同様であり、上部支持台座211の上面を覆って前後に延びる天板部213と、天板部213の左右側辺部が上部支持台座211の外形寸法に合わせてそれぞれ下向き凸の箱枠状に屈曲成形され、前述した台座固定部114(124)及び支持側レール部115(125)の両方の機能を兼ね備えた固定支持レール部215などから構成される。
左右の固定支持レール部215には、支持台座4の側面に形成された雌ねじ4fと整合する位置及び配設ピッチで、固定支持レール部215を左右に貫通するボルト挿通孔216が八箇所開口形成されており、前方四箇所のボルト挿通孔または後方四箇所のボルト挿通孔に台座固定ボルトを挿通して上部支持台座211を固定したときに、前端側の支持板部材212(F)または後端側の支持板部材212(R)となり、中央四箇所のボルト挿通孔に台座固定ボルトを挿通して上部支持台座211を固定したときに中間位置の支持板部材212(C)として機能する。
そして、台座固定ボルトが装着されないボルト挿入孔216、例えば前端側の支持板部材212(F)では後端のボルト挿通孔、中間位置の支持板部材212(C)では前端及び後端のボルト挿通孔が、前述した支持側レール部115に形成されたストリッパボルト挿通用の円孔として機能する。図示する構成例では、中間部材の中間側レール部235を形成する左右の壁面に、ボルト挿通孔の形成高さと整合して、前後に延びる長孔236が形成されている。なお、既述した中間部材132と同様の円孔136を前後に所定ピッチで多数形成する構成としても良い。
一方、支持板部材212の天板部213には、少なくとも前端側と後端側に上部プランク2Uと同様の配設ピッチpで天板固定孔217が各3列形成され、中間部材232の天板部233にも前端側と後端側に同一ピッチで天板固定孔237が各3列形成されている。また、中間部材の天板部233には、前述した位置合わせ用の指標線138と同様の指標線が刻印されている。このため、各支持板部材212の前端縁面を目的とする長さに対応した指標線に合わせるだけで、固定孔を覗き込まなくても各支持板部材212と中間部材232とを容易かつ迅速に長さ及び位置合わせを行うことができる。
そして、左右の固定支持レール部215の外方からストリッパボルトを挿通して中間側レール部の内側で雄ネジ部にワッシャを介してナットを螺合締結し、上下の天板固定孔217,237に天板固定ネジを挿通して中間部材232の裏面側でナットを螺合締結する作業を順次行うことで、複数の支持板部材112と中間部材232とが一体的に連結されて所定長さの上部プランク3Uが形成される。前端側の支持台座及び後端側の支持台座は左右に隣接する同一平面上の支持台座とそれぞれ連結部材242で連結固定され、免震装置が構成される。
このような上部プランク3Uによれば、前述した上部プランク2Uと同様の効果が得られることに加えて、中間部材の寸法延長では限界があるような、前後に奥行きがある免震対象物や前後二箇所では耐荷重上不足するような場合でも、対象物に応じて適宜に連結段数を増減させ、また長尺構造となっても同一の細かいピッチで適用可能な拡張性のある免震装置を提供することができる。
なお、以上では、第1実施形態〜第3実施形態として上下のプランクを組み合わせた免震ユニットについて説明したが、上下のプランクは適宜組み合わせてユニットを構成することができる。また、冒頭に説明したように、前後左右は説明の便宜上から方向を規定したものであり、設定に当たって前後を入れ替え、あるいは左右方向に配置するものであっても良い。
BB ベアリングブロック
1 免震ユニット(第1実施形態、1U 上部プランク、1L 下部プランク)
2 免震ユニット(第2実施形態、2U 上部プランク、1L 下部プランク)
3 免震ユニット(第3実施形態、3U 上部プランク)
4 支持台座(4u 凹部)
5 球体
6〜9 調整接続機構
11 上部第1支持台座
12 第1支持部材
15 溝部
16 長孔
21 上部第2支持台座
22 第2支持部材
25 突条部
26 円孔
45 ストリッパボルト
51 下部第1支持台座
52 第1支持杆部材
55 第1ロッド部
61 下部第2支持台座
62 第2支持杆部材
65 第2ロッド部
85 ロッド固定ネジ
111 上部第1支持台座
112 第1支持板部材
115 支持側レール部
121 上部第2支持台座
122 第2支持板部材
125 支持側レール部
132 中間部材
135 中間側レール部
136 円孔
145 ストリッパボルト
211 上部支持台座
212 支持板部材
215 固定支持レール部
216 ボルト挿通孔
232 中間部材
235 中間側レール部
236 長孔
1 免震ユニット(第1実施形態、1U 上部プランク、1L 下部プランク)
2 免震ユニット(第2実施形態、2U 上部プランク、1L 下部プランク)
3 免震ユニット(第3実施形態、3U 上部プランク)
4 支持台座(4u 凹部)
5 球体
6〜9 調整接続機構
11 上部第1支持台座
12 第1支持部材
15 溝部
16 長孔
21 上部第2支持台座
22 第2支持部材
25 突条部
26 円孔
45 ストリッパボルト
51 下部第1支持台座
52 第1支持杆部材
55 第1ロッド部
61 下部第2支持台座
62 第2支持杆部材
65 第2ロッド部
85 ロッド固定ネジ
111 上部第1支持台座
112 第1支持板部材
115 支持側レール部
121 上部第2支持台座
122 第2支持板部材
125 支持側レール部
132 中間部材
135 中間側レール部
136 円孔
145 ストリッパボルト
211 上部支持台座
212 支持板部材
215 固定支持レール部
216 ボルト挿通孔
232 中間部材
235 中間側レール部
236 長孔
Claims (6)
- ともに中央部が深く周辺部が浅い凹部が設けられた上下一対の支持台座と、前記凹部が対向配置された上下の前記支持台座の間に挟持された球体とからなるベアリングブロックを複数有してなる免震装置において、
同一平面に配設される第1の前記支持台座と第2の前記支持台座とを前後に離隔した状態で一体的に接続する接続手段を有し、
前記接続手段は、前記第1の支持台座と前記第2の支持台座との間隔を調整可能に構成されることを特徴とする免震装置。 - 前記球体を挟んで上側に位置する前記第1の支持台座の上面を覆って当該第1の支持台座に取り付けられた第1の支持部材と、
前記上側に位置する前記第1の支持台座と同一平面に配設される前記第2の支持台座の上面を覆って当該第2の支持台座に取り付けられた第2の支持部材とを備え、
前記接続手段が、
前記第1の支持部材に前後に延びて設けられた突条部と、
前記第2の支持部材に前後に延びて前記突条部を嵌合受容する凹溝状に形成され前記突条部を前後に相対変位自在に支持する溝部と、
前記突条部を前記溝部に嵌合させて前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との相対位置を設定した状態で前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とを連結固定する固定手段とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。 - 前記突条部を左右に貫通する円孔が前後に所定ピッチで複数開口形成され、前記溝部を形成する左右の壁面に当該壁面を左右に貫通して前後に延びる長孔が開口形成され、前記長孔と重なる前記円孔を選択して前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との相対位置を設定し、左右に連通した前記長孔及び前記円孔にストリッパボルトを挿通して螺合締結することにより前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とが連結固定されることを特徴とする請求項2に記載の免震装置。
- 前記球体を挟んで上側に位置する前記第1の支持台座の上面を覆って当該第1の支持台座に取り付けられた第1の支持板部材と、
前記上側に位置する前記第1の支持台座と同一平面に配設される前記第2の支持台座の上面を覆って当該第2の支持台座に取り付けられた第2の支持板部材と、
一方が前記第1の支持板部材に接続され他方が前記第2の支持板部材に接続される中間部材とを備え、
前記接続手段が、
前記第1の支持板部材及び前記第2の支持板部材にそれぞれ対向して前後に延びて設けられた支持側レール部と、
前記中間部材に前後に延びて設けられ前記第1の支持板部材及び前記第2の支持板部材の各支持側レール部と左右に並んで前後に相対変位自在に係合する中間側レール部と、
前記第1の支持台座と前記第2の支持台座との間隔を設定した状態で前記第1の支持板部材と前記中間部材、及び前記第2の支持板部材と前記中間部材とをそれぞれ連結固定する固定手段とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。 - 前記支持側レール部を左右に貫通する円孔が前後に所定ピッチで複数開口形成され、前記中間側レール部を左右に貫通する円孔が前後に前記所定ピッチで複数開口形成され、前記支持側レール部側の円孔と前記中間側レール部側の円孔とを選択的に位置合わせして前記第1の支持板部材と前記第2の支持板部材との相対位置を設定し、連通した前記支持側レール部及び前記中間側レール部の円孔にストリッパボルトを挿通して螺合締結することにより前記第1の支持板部材と前記第2の支持板部材とが連結固定されることを特徴とする請求項4に記載の免震装置。
- 前記球体を挟んで下側に位置する前記第1の支持台座に取り付けられた第1の支持杆部材と、
前記下側に位置する前記第1の支持台座と同一平面に配設される前記第2の支持台座に取り付けられた第2の支持杆部材とを備え、
前記接続手段が、
前記第1の支持杆部材に前後に延びて設けられた棒状の第1ロッド部と、
前記第2の支持杆部材に前後に延びて設けられ前記第1ロッド部を嵌合受容して当該第1ロッド部を前後に相対変位自在に支持する筒状の第2ロッド部と、
前記第1ロッド部を前記第2ロッド部に嵌合させて前記第1の支持杆部材と前記第2の支持杆部材との相対位置を設定した状態で前記第1ロッド部と前記第2ロッド部とを連結固定する固定手段とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
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JP2006159402A Pending JP2007327563A (ja) | 2006-06-08 | 2006-06-08 | 免震装置 |
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JP (1) | JP2007327563A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008106583A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 床免震システム |
JP2011017375A (ja) * | 2009-07-08 | 2011-01-27 | Taisei Corp | 分割型免震装置およびこれを用いた既設機器類の免震化工法 |
KR101285236B1 (ko) * | 2010-08-25 | 2013-07-11 | (주)엔타이어세이프 | 장치 구조물의 면진 장치 |
KR102386494B1 (ko) * | 2021-10-18 | 2022-04-15 | 주식회사 큐원 | 가변폭 면진패널 및 그 제조방법 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2006
- 2006-06-08 JP JP2006159402A patent/JP2007327563A/ja active Pending
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