JP2007326807A - エアゾール型一剤式染毛剤組成物 - Google Patents

エアゾール型一剤式染毛剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出液の泡安定性に優れ、毛髪に塗布しやすいエアゾール型染毛剤組成物の提供。
【解決手段】(A)式(1)で表される化合物の2種以上、(B)式(2)中、a=0が30〜70%、a=1が14〜27%、a=2が5〜20%、a=0〜2が計75%以上である硫酸塩型界面活性剤、(C)式(3)で表される化合物及び(D)増粘ポリマーを含有するpH8〜11のエアゾール原液並びに噴射剤からなるエアゾール型染毛剤組成物。
Figure 2007326807

〔式(1):破線はπ結合の存在又は不存在、R1はOH又はアセトキシ基、R2はH、−COOR4(R4はH、CH3又はC25)又は−COO-+(X+は陽イオン)、R3はH、アセチル基、CH3又はC25
式(2):RはC8-18のアルキル基又はアルケニル基、aは0又は正の整数、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム。
式(3):m+n=7〜25、xは重量平均で6〜16。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、泡安定性に優れ、毛髪に塗布し易いエアゾール型一剤式染毛剤組成物に関する。
従来、インドール類、インドリン類等の空気酸化型染料を使用したエアゾール染毛剤組成物が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、これらのエアゾール型染毛剤は、吐出液の泡の安定性が十分ではなく、毛髪への塗布し易さという点で改善の余地があった。
特公平8-32618号公報 特開2003-55175号公報 特開2002-322038号公報
従って本発明は、吐出液が安定でクリーミーな泡となり、毛髪に塗布しやすいエアゾール型染毛剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、エアゾール型一剤式染毛剤において、特定のメラニン前駆体の2種以上、特定の硫酸塩型界面活性剤、特定の非イオン界面活性剤、及びポリマーを使用することにより、吐出液の泡をクリーミーかつ安定なものとすることができ、塗布のし易さ等、使用性も向上することを見出した。
本発明は、次の成分(A)〜(D)を含有するpH8〜11のエアゾール原液及び噴射剤からなるエアゾール型一剤式染毛剤組成物を提供するものである。
(A) 一般式(1)で表される化合物の2種以上
Figure 2007326807
〔式中、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、R1は水酸基又はアセトキシ基を示し、R2は水素原子、−COOR4(R4は水素原子、メチル基又はエチル基)又は−COO-+(X+は陽イオン)を示し、R3は水素原子、アセチル基、メチル又はエチル基を示す。〕
(B) 次の一般式(2)
R-O-(C24O)a-SO3M (2)
〔式中、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、aは0又は正の整数を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムを示す。〕
においてa=0である硫酸塩30〜70重量%、a=1である硫酸塩14〜27重量%、a=2である硫酸塩5〜20重量%を含有し、かつa=0〜2である硫酸塩の合計が全硫酸塩の75重量%以上である硫酸塩型界面活性剤
(C) 一般式(3)で表される第2級アルコールのポリエトキシレート
Figure 2007326807
〔式中、m及びnは合計7〜25となる数を示し、xは重量平均で6〜16の数を示す。〕
(D) 増粘ポリマー
本発明のエアゾール型一剤式染毛剤組成物は、吐出液の泡の安定性に優れ、毛髪への塗布もしやすい。また、2種類のメラニン前駆体(5,6-ジヒドロキシインドール及び5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸)を併用することで、自然な色合いに染めることができる。
成分(A)である一般式(1)で表される化合物は、酸化されることによってメラニン色素に変換するインドール誘導体又はインドリン誘導体(メラニン前駆体)であり、本発明においては、その2種以上の組み合わせを用いる。一般式(1)で表される化合物としては、5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸、5,6-ジヒドロキシインドリン、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸が挙げられ、これらの2種以上を組み合わせることにより、染め上がりの色を調整することができる。特に、髪を自然な色合いに染める観点から、5,6-ジヒドロキシインドール及び5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸を併用することが好ましい。この両者を併用する場合のモル比は、50:50〜999:1、特に80:20〜99:1の範囲とすることが好ましい。ここで、5,6-ジヒドロキシインドール及び5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸は、逆相HPLCにより定量することができる。
成分(A)の化合物の含有量は、染色性及び経済性の点から、合計で、エアゾール原液中の0.05〜5重量%、特に0.1〜2重量%が好ましい。
成分(B)の硫酸塩型界面活性剤は、吐出液をクリーミーかつ安定な泡とする点から、一般式(2)におけるエチレンオキシド付加モル数aの分布が、a=0が30〜70重量%、a=1が14〜27重量%、a=2が5〜20重量%であるものが使用されるが、a=0が35〜65重量%、a=1が14〜24重量%、a=2が7〜18重量%であるのが好ましく、特にa=0が50〜60重量%、a=1が15〜20重量%、a=2が8〜14重量%であるのがより好ましい。更に、この硫酸塩型界面活性剤成分中のa=0〜2である硫酸塩の比率は、同様の観点から、75重量%以上とされるが、全硫酸塩の75〜90重量%であることが好ましい。
一般式(2)中のMは、良好な泡立ちの観点から、ナトリウム又はアンモニウムであることが好ましく、泡感触の観点から、アンモニウムがより好ましい。
成分(B)の硫酸塩型界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム塩が含まれる。
このような硫酸塩型界面活性剤は、例えば、高級アルコールROHに対して、0.85〜1.35倍モルの酸化エチレンを付加させて得られたアルコールエトキシレートを、0.95〜1.0当量のSO3を用いて硫酸化した後、水酸化ナトリウム又はアンモニアで中和することで製造することができる。
成分(B)の硫酸塩型界面活性剤の含有量は、クリーミーかつ安定な泡の点から、エアゾール原液中の0.5〜20重量%、特に1〜15重量%が好ましい。
成分(C)の第2級アルコールのポリエトキシレートは、一般式(3)中のmとnの和が7〜25、xが重量平均で6〜16のものであるが、mとnの和は7〜20、特に9〜11が好ましく、またxは重量平均で6〜12、特に8〜10が好ましい。なかでも、ポリオキシエチレントリデシルエーテル(日本触媒社:ソフタノール90,一般式(3)においてm+n=9〜11、x=9)が好ましい。
成分(C)の第2級アルコールポリエトキシレートは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(C)の含有量は、発泡性及び使用性の点から、エアゾール原液中の0.1〜5重量%、特に0.5〜3重量%が好ましい。
成分(D)の増粘ポリマーは、非イオン性、イオン性のいずれのものでもよい。非イオン性の増粘ポリマーとしては、ヒドロキシエチルセルロース(例えば、ダイセル化学工業社:SE-850,長瀬産業:セロサイズHECQP52000H)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えば、ダイセル化学工業社:CMCダイセル1220)、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルステアリルエーテルヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム(例えば、特開平11-12139号公報の製造例1記載の化合物)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、信越化学社:メトローズ60SH-10000)、グアーガム(例えば、大日本住友製薬社:ファイバロンS)、プルラン(例えば、林原株式会社:プルランPI-20)、ヒドロキシプロピルキトサン(例えば、一丸ファルコス社:キトフィルマーHV-10)、キトサン・dl-ピロリドンカルボン酸塩(例えば、ユニオン・カーバイド社:カイトマーPC)、ポリビニルピロリドン(BASF社:Luviskol K-12、K-30、PVP K-120)、ポリビニルアルコール(日本合成化学社:ゴーセノールEG-40)、ビニルアルコール/ビニルアミンコポリマー(エアープロダクト社:VA-120-HCl)、高重合度ポリエチレングリコール(日本ユニオン・カーバイド社:ポリオックスWSRN-60K)などが挙げられる。
アニオン性の増粘ポリマーとしては、ポリアクリル酸(Noveon社:カーボポール941、981)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(Noveon社:カーボポールETD2020)、低級アルキルビニルエ―テル/無水マレイン酸共重合体の末端不飽和ジエン化合物による部分架橋ポリマーの加水分解物又はそのモノアルキルエステル(ISP社:スタビリーゼ06、スタビリーゼQM)、カラギーナン(例えば、三菱レーヨン社:ソアギーナLX22、ML210)、キサンタンガム(例えば、大日本住友製薬社:エコーガムT)、ウェランガム(例えば、三晶株式会社:K1C376、K1A96)、ヒドロキシプロピルキサンタンガム(例えば、大日本住友製薬社:ラボールガムEX)などが挙げられる。
カチオン性の増粘ポリマーとしては、ポリマー鎖の側鎖にアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又はジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む水溶液のもの、例えばカチオン化セルロース誘導体(例えば、ライオン社:レオガードG、同GP,ユニオンカーバイド社:ポリマーJR-125、同JR-400、同JR-30M、同LR-400、同LR-30M,ナショナルスターチアンドケミカル社:セルコートH-100、同L-200)、カチオン化グアーガム誘導体(例えば、ローディア社:ジャガーC-13S、同C-17,大日本住友製薬社:ラボールガムCG-M、同CG-M7、同CG-M8M)、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体(カルゴン社:マーコート100、同280、同295、同550)、4級化ポリビニルピロリドン誘導体(アイエスピー・ジャパン社:ガフコート734、同755、同755N)等が挙げられる。
これらのうち、多糖型増粘ポリマー、特にセルロース骨格又はキサンタンガム骨格を有する天然高分子系のものが好ましい。成分(D)の増粘ポリマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(D)の含有量は、塗布性、使用性及び泡質の良好さの点から、エアゾール原液中の0.05〜10重量%、特に0.2〜7重量%が好ましい。また、塗布性、液だれのしにくさの点からエアゾール原液の粘度は100〜8000mPa・s、特に300〜5000mPa・sであることが好ましい。なお、ここでの粘度は、25℃、B型回転粘度計で、6rpmで1分間回転させた後の値とする。
本発明の染毛剤組成物には、成分(A)以外の染料を含有させる必要はないが、更に通常染毛剤に使用されている酸化染料中間体(プレカーサー及びカップラー)又は直接染料を含有させてもよい。
プレカーサーとしては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、2-クロロ-パラフェニレンジアミン、N-メトキシエチルパラフェニレンジアミン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、2-(2-ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、2,6-ジメチルパラフェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルアミン、1,3-ビス(N-(2-ヒドロキシエチル)-N-(4-アミノフェニル)アミノ)-2-プロパノール、PEG-3,3,2'-パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、3-メチル-4-アミノフェノール、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、2-(2-ヒドロキシエチルアミノメチル)-4-アミノフェノール、オルトアミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール、2-アミノ-5-アセタミドフェノール、3,4-ジアミノ安息香酸、5-アミノサリチル酸、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2,5,6-トリアミノ-4-ヒドロキシピリミジン、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-ヒドロキシエチルピラゾールとこれらの塩等が挙げられる。
また、カップラーとしては、例えばメタフェニレンジアミン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アニソール、2,4-ジアミノ-5-メチルフェネトール、2,4-ジアミノ-5-(2-ヒドロキシエトキシ)トルエン、2,4-ジメトキシ-1,3-ジアミノベンゼン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、2,4-ジアミノ-5-フルオロトルエン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、メタアミノフェノール、2-メチル-5-アミノフェノール、2-メチル-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、2-メチル-4-クロロ-5-アミノフェノール、N-シクロペンチル-メタアミノフェノール、2-メチル-4-メトキシ-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2-メチル-4-フルオロ-5-アミノフェノール、レゾルシン、2-メチルレゾルシン、4-クロロレゾルシン、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、4-ヒドロキシインドール、5-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドール、7-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシベンゾモルホリン、3,4-メチレンジオキシフェノール、2-ブロモ-4,5-メチレンジオキシフェノール、3,4-メチレンジオキシアニリン、1-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2,6-ジメトキシ-3,5-ジアミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-メチルアミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2,6-ジアミノピリジンとこれらの塩等が挙げられる。
本発明の染毛剤組成物に酸化染料中間体を含有させる場合、その含有量は、エアゾール原液中の0.01〜20重量%、特に0.5〜5重量%が好ましい。
直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料、特開2003-342139号公報記載の直接染料等が挙げられる。酸性染料としては、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、酸性橙3等が挙げられ、ニトロ染料としては、2-ニトロパラフェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロオルトフェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC赤3、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロパラフェニレンジアミン等が挙げられ、分散染料としては、分散紫1、分散青1、分散黒9等が挙げられ、塩基性染料としては、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性赤51、塩基性黄57、塩基性黄87、塩基性橙31等が挙げられる。
本発明の染毛剤組成物に直接染料を含有させる場合、その含有量は、エアゾール原液中の0.001〜5重量%、特に0.01〜3重量%が好ましい。
本発明の染毛剤組成物には、成分(B)及び(C)以外の界面活性剤を含有させてもよい。
そのような界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等の成分(B)以外のアニオン界面活性剤;イミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系又はアミドスルホベタイン系両性界面活性剤等の両性界面活性剤;成分(C)以外のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノエタノールアミド又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等の非イオン性界面活性剤;イミダゾリン開環型第四級アンモニウム塩、モノ長鎖アルキル第四級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル第四級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤などが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩素、臭素、沃素等のハロゲンイオン及びメトサルフェート、サッカリネートイオンを挙げることができる。
これら成分(B)及び(C)以外の界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またその含有量は、エアゾール原液中の0.1〜30重量%、特に0.5〜15重量%が好ましい。
本発明の染毛剤組成物には、使用感や泡質の向上の点から、更に、炭素数12〜24の直鎖脂肪族アルコールを含有させることができる。具体的には、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、特にステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが好ましい。
直鎖脂肪族アルコールは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またその含有量は、エアゾール原液中の0.1〜10重量%が好ましく、更には0.5〜7重量%、特に0.5〜5重量%が好ましい。
本発明の染毛剤組成物には、通常の染毛剤に使用されるアルカリ剤を含有させることができる。例えば、アンモニア水;モノ−、ジ−又はトリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;ブチルアミン、ベンジルアミン等のアルキル又はアラルキルアミン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基類等が挙げられ、なかでも染色力の点からモノエタノールアミンが好ましい。
アルカリ剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、その含有量は、東洋人の白髪を隠蔽するのに好適な赤みのない黒色に染色する点から、エアゾール原液中の0.01〜20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
本発明の染毛剤組成物には、通常の染毛剤に使用される酸化防止剤を含有させることができる。例えば、亜硫酸、アスコルビン酸、チオグリコール酸、L-システイン、N-アセチル-L-システイン及びそれらの塩が好ましいものとして挙げられ、特にアスコルビン酸及びその塩は、成分(A)の安定化に寄与するだけでなく、染色力をも向上させるため、好ましい。
酸化防止剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、その含有量は、東洋人の白髪を隠蔽するのに好適な赤みのない黒色に染色する点から、エアゾール原液中のの0.01〜2重量%、特に0.05〜1重量%が好ましい。
更に、本発明の染毛剤組成物には、泡の質感、泡の滑り感、洗浄時のきしみ低減、乾燥時の滑らかさの点からシリコーン類を含有させることができる。このようなシリコーン類としては、例えば以下に示すものが挙げられる。
(1) ジメチルポリシロキサン
例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
(CH3)3SiO-[(CH3)2SiO]b-Si(CH3)3
〔式中、bは3〜20000の数を示す。〕
(2) アミノ変性シリコーン
各種のアミノ変性シリコーンが使用できるが、特に平均分子量が約3000〜100000の、アモジメチコーン(Amodimethicone)、アミノエチルアミノプロピルジメチコーン(Aminoethylaminopropyl Dimethicone)、又はアミノプロピルジメチコーン(Aminopropyl Dimethicone)の名称でCTFA辞典(米国,International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)第10版中に記載されているものが好ましい。このアミノ変性シリコーンは水性乳濁液として用いるのが好ましく、市販品としては、SM 8704C(東レ・ダウコーニング社)、DC 929(ダウコーニング社)、KT 1989(GE東芝社)等が挙げられる。
(3) その他のシリコーン類
上記以外に、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
シリコーン類は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、エアゾール原液中の0.01〜10重量%が好ましく、更には0.05〜6重量%、特に0.3〜5重量%が好ましい。
更に、本発明の染毛剤組成物には、他のコンディショニング剤として、油剤を含有させることができる。油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オリーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;不飽和又は分岐鎖の高級アルコール;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。これら油剤は、2種以上を併用することもでき、その含有量は、エアゾール原液中の0.2〜2重量%が好ましく、更には0.3〜1.8重量%、特に0.5〜1.5重量%が好ましい。
本発明の染毛剤組成物のエアゾール原液には、上記成分以外に、通常毛髪化粧料に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば、抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、シルクから得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、ツバキ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類;酸化チタン等のパール粉体;セラミド類、擬似セラミド類;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。エアゾール原液は、以上の成分を水性媒体中に配合して製造されるが、水性媒体としては、水;エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類;1,3-ブチレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数6以下の低分子ジオール及びトリオール類が挙げられる。
成分(A)のメラニン前駆体は、塩基性条件で空気中の酸素と反応しメラニン色素に変換される。このため、エアゾール原液のpHは、8〜11の範囲、好ましくは9〜11の範囲に調整する。
本発明の染毛剤組成物は、繰り返し使用しても染色力を維持し、また染色力を向上するため、エアゾールの形態とされる。本発明の染毛剤組成物をエアゾール型とするには、エアゾールと共に、噴射剤を、耐圧容器(エアゾール缶等)に充填すればよい。
噴射剤としては、一般にエアゾール製品に用いられる圧縮ガス、液化ガス等が使用でき、圧縮ガスとしては、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス等が、液化ガスとしては、液化石油ガス、炭素数3〜5の揮発性炭化水素、ジメチルエーテル等が挙げられる。これらのうち、液化石油ガス、ジメチルエーテルが好ましい。噴射剤は、2種以上を併用することもでき、適度な噴射速度を得るために、全組成中に1〜20重量%、特に3〜15重量%含有させるのが好ましい。また充填後のエアゾール缶の内圧が0.3〜0.5MPa(25℃)となるように調整するのが好ましい。
製品充填時には、クリンチと同時に脱気を行い、容器内部に残存する空気を減少させることが好ましく、このような脱気操作は内容物の安定化の点でより効果的である。例えば、48kPa以下の圧力で脱気操作を行うことが好ましい。
本発明の染毛剤組成物は、室温で使用することもできるが、ドライヤー等により熱と酸素を供給することにより、染色力を向上させることもできる。
実施例1及び比較例1
表1に示す組成に従ってエアゾール型一剤式染毛剤組成物の原液を調製し、この原液をエアゾール用相溶性ビン(東京高分子社)に詰めてクリンチした後、原液:ガス比=90:10(重量比)となるように噴射剤として0.35MPaの液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物(混合重量比=88.5:11.5)を充填し、エアゾール型一剤式染毛剤組成物を得た。
製造した実施例1による染毛剤について、泡質、低温時の発泡性、吐出液のなじみやすさ及び染色性を評価した。
<評価法>専門パネラー5人が評価し、比較例1と比べた場合、良好とした人数が3人以上の場合「良好」、2〜1人の場合「並」、0人の場合「不良」とした。
Figure 2007326807

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(D)を含有するpH8〜11のエアゾール原液及び噴射剤からなるエアゾール型一剤式染毛剤組成物。
    (A) 一般式(1)で表される化合物の2種以上
    Figure 2007326807
    〔式中、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、R1は水酸基又はアセトキシ基を示し、R2は水素原子、−COOR4(R4は水素原子、メチル基又はエチル基)又は−COO-+(X+は陽イオン)を示し、R3は水素原子、アセチル基、メチル又はエチル基を示す。〕
    (B) 次の一般式(2)
    R-O-(C24O)a-SO3M (2)
    〔式中、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、aは0又は正の整数を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムを示す。〕
    においてa=0である硫酸塩30〜70重量%、a=1である硫酸塩14〜27重量%、a=2である硫酸塩5〜20重量%を含有し、かつa=0〜2である硫酸塩の合計が全硫酸塩の75重量%以上である硫酸塩型界面活性剤
    (C) 一般式(3)で表される第2級アルコールのポリエトキシレート
    Figure 2007326807
    〔式中、m及びnは合計7〜25となる数を示し、xは重量平均で6〜16の数を示す。〕
    (D) 増粘ポリマー
  2. 成分(D)が、多糖型増粘ポリマーである請求項1記載のエアゾール型一剤式染毛剤組成物。
  3. 成分(A)が、5,6-ジヒドロキシインドールと5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸との組み合わせである請求項1又は2記載のエアゾール型一剤式染毛剤組成物。
  4. 更に、炭素数12〜24の直鎖脂肪族アルコールを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のエアゾール型一剤式染毛剤組成物。
  5. モノエタノールアミンを含有し、pHが9〜11である請求項1〜4のいずれかに記載のエアゾール型一剤式染毛剤組成物。
  6. アスコルビン酸又はその塩を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のエアゾール型一剤式染毛剤組成物。
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