JP2001240520A - 染毛剤組成物 - Google Patents

染毛剤組成物

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JP2001240520A
JP2001240520A JP2000385014A JP2000385014A JP2001240520A JP 2001240520 A JP2001240520 A JP 2001240520A JP 2000385014 A JP2000385014 A JP 2000385014A JP 2000385014 A JP2000385014 A JP 2000385014A JP 2001240520 A JP2001240520 A JP 2001240520A
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salt
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aerosol
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JP2000385014A
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Mutsumi Noguchi
睦 野口
Takeshi Onuki
毅 大貫
Joji Mitamura
譲嗣 三田村
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 酸化染料と酸化酵素とを含有し、ヒドロ
キシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガ
ム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ジェ
ランガム、ペクチン、カラギーナン、ファーセレラン、
アルギン酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、コン
ドロイチン硫酸及びその塩、酸化エチレン重合体等の水
溶性高分子化合物を1種以上配合したエアゾール1剤型
の染毛剤組成物。 【効果】 簡便性に優れたエアゾール1剤型の酸化染毛
剤について、泡性能を向上させて使用時の液ダレを防止
する等の使用性を更に改善し、しかも経時安定性が良好
で長期間保存後にも優れた染毛効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化染料と酸化酵
素とを含有するエアゾール1剤型の染毛剤組成物に関
し、更に詳しくは、エアゾール容器から噴射された染毛
剤組成物の泡持ちが良好で、使用時に液ダレすることが
なく、しかも経時安定性が良好で、長期間保存後におい
ても優れた染毛効果を発揮し、更に、発泡性を向上させ
ることもできるエアゾール1剤型の酸化染毛剤組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】酸化型染毛剤は、通常酸化染料(第1
剤)と酸化剤(第2剤)とを使用時に混合して反応さ
せ、頭髪に作用させて白髪を染毛するものである。これ
ら染毛剤は、液状、粉末状、ペースト状といった使用形
態のものであるが、そのいずれにおいても使用者が用い
るには、その都度第1剤と第2剤とを混合して使用する
必要があるため、使い勝手がめんどうであるなどの使用
性の面から改善が望まれていた。
【0003】近年、このような使用性を考慮して、1剤
型エアゾール形態の染毛剤組成物が提案されてきてい
る。ところで、染毛剤の場合、髪に塗布する際や、塗布
した後に液ダレが生じると、服や床を汚すなどの問題が
生じるため、1剤型エアゾール形態の場合、容器より噴
射した時に液ダレが生じ難いものが望まれる。
【0004】また、上記のような2剤系の酸化染毛剤の
場合、第1剤は、パラフェニレンジアミン、パラアミノ
フェノール等の酸化染料を含有し、その液性は一般的に
はアルカリ性である。このため、アルカリによる頭皮へ
の皮膚刺激を生ずるという問題が起こっている。
【0005】更に、酸化染料を用いた染毛剤は、上述し
たように、酸化染料が毛髪中で酸化重合反応することに
より染毛効果を発揮するものであるが、酸化染料は、毛
髪外でも空気中の酸素の存在により重合反応を開始す
る。そこで、製造時などにおける空気酸化の影響を抑え
るために、各種酸化防止剤、還元剤を添加することが必
要とされている。しかしながら、これらの添加剤は、酸
化を防ぐと同時に一部酸化染料自身を分解する可能性も
指摘されていた。
【0006】一方、第2剤としては、酸化剤に主として
過酸化水素が使用されてきた。しかしながら、この過酸
化水素は、髪に対して傷害を与えることが知られてお
り、長期の継続使用により毛髪にダメージを与えたり、
染毛後、髪の毛が赤茶けるといったような悪影響をもた
らすことが知られている。
【0007】そこで、これまでに、第1剤については、
液性の中性化の検討がなされ(特開平8−217652
号公報)、また第2剤については、過酸化水素による毛
髪へのダメージを軽減する試みとして、酸化酵素を過酸
化水素の代わりに用いる技術が提案されている。そのよ
うな技術の例としては、酸化酵素としてパーオキシダー
ゼを用いるもの(特開昭47−10400号公報、特開
昭53−32132号公報)、ラッカーゼを用いるもの
(米国特許第3251742号、特開平6−17214
5号公報)、ウリカーゼを用いるもの(特開昭63−2
46313号公報)等が知られている。
【0008】しかしながら、これらの酸化酵素は、保存
中の不安定な性質のため、酸化染料と混合して1剤型染
毛剤組成物、特にエアゾール1剤型の組成物を調製した
場合、組成物中で酸化染料と反応してしまい、不溶の凝
集物が生成してしまう。このため、使用時における酸化
酵素の作用が十分に発揮されない上、製品中でこの不溶
の凝集物が発生してしまうことは、染毛剤としては非常
に問題である。従って、この不溶物を抑制しなければ、
製品、特にエアゾール製品として上市できないという大
きな問題があった。
【0009】なお従来、酸化酵素の保存期間の安定性を
向上する技術としては、カタラーゼに対するもの(特開
平8−175935号公報)やウリカーゼに対するもの
(特開平8−217652号公報)が開示されている
が、これら開示されている技術では、組成物へ還元剤を
加えることが必須であり、還元剤の阻害作用により酸化
酵素の作用が弱まることも懸念される。また、製剤化の
為の技術として酵素を含む染毛剤とアニオン界面活性剤
(WO9915137号、WO9936046号、WO
9856335号、特開平10−364200号公報)
について開示がなされているが、これらの中には上記の
ごとき保存期間の安定化が十分で無いことに加え、アニ
オン界面活性剤による発泡効果が適切でないことにより
使用時の利便性にかけることが問題となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、使用する都度、第1剤と第2剤と
を混合する手間がなく、簡便性に優れた1剤型エアゾー
ルの酸化染毛剤について、容器から噴射した際の泡性能
を向上させて、使用時の液ダレを防止する等、その使用
性を更に改善し、しかも経時安定性が良好で、長期間保
存後においても優れた染毛効果を発揮し、更に、発泡性
に優れ、より良好な使用性を得ることもできるエアゾー
ル1剤型の酸化染毛剤組成物を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、酸化酵素及び酸化染料を水に溶解した原液と噴射剤
とをエアゾール容器に充填し、使用時に内容液(原液)
を使用するブラシに向けて噴射したり、髪に直接噴射し
た後、髪全体に塗布するだけで染毛することができ、利
便性に非常に優れたエアゾール1剤型の染毛剤組成物を
製造するに当たり、特定の水溶性高分子化合物を用いる
ことによって、エアゾール容器から噴射した時の泡性能
が良好となり、噴射した際、髪に塗布した時などに液ダ
レが生じることがない上、経時安定性が良好で、長期間
保存後においても優れた染毛効果を発揮することを見出
し、更に、鋭意検討した結果、上記原液と噴射剤との質
量比を特定割合とすると共に、エアゾール容器に上記噴
射剤を充填する際のガス圧を特定範囲とすることによっ
て、噴射性が向上してより優れた泡性能が得られること
を知見し、更に、特定のアニオン界面活性剤を配合する
と、より優れた発泡性が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明は、酸化染料と酸化酵素とを
含有するエアゾール1剤型の染毛剤組成物において、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーン
ガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ジ
ェランガム、ペクチン、カラギーナン、ファーセレラ
ン、アルギン酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、
コンドロイチン硫酸及びその塩、酸化エチレン重合体、
ポリアクリル酸及びその塩、アクリル酸系共重合体及び
その塩、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン系共
重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体、カル
ボキシビニル重合体から選ばれる少なくとも1種以上の
水溶性高分子化合物を配合してなることを特徴とする染
毛剤組成物を提供する。ここで、更に、下記一般式で示
されるカルボキシル基又はその塩を末端に持つアミド型
界面活性剤を含有すると、より好適であり、また、上記
エアゾール1剤型の染毛剤組成物の原液と噴射剤との質
量比が原液:噴射剤=95:5〜85:15であり、且
つ上記噴射剤のガス圧が2kg/cm2以上であると、
更に好適である。
【0013】
【化2】 (但し、上記式中のR1は炭素数8〜30の直鎖又は分
岐のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は水素原
子若しくは炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基又
はアルケニル基を示す。また、nは2〜7であり、Xは
水素原子、アンモニウム基、ナトリウム原子、カリウム
原子又は有機アミン残基を示す。)
【0014】以下、本発明を詳しく説明すると、本発明
の染毛剤組成物は、酸化剤として酸化酵素を使用する。
ここで、本発明において用いられる酸化酵素は、ラッカ
ーゼ(E.C.1.10.3.2)、カテコールオキシ
ダーゼ(E.C.1.10.3.1)、ビリルビンオキ
シダーゼ(E.C.1.3.3.5)、モノフェノール
モノオキシダーゼ(E.C.1.14.99.1)等で
ある。
【0015】ここで、ラッカーゼは、フェノール又は芳
香族アミン化合物の酸化を触媒する複数の銅を含んだ酵
素である。ラッカーゼによる酸化反応の結果、適切なフ
ェノール性化合物からアリルオキシラジカルが生成し、
この産物によってダイマー、オリゴマー、ポリマーが重
合反応によって提供される。このようなラッカーゼは、
微生物、例えば菌類、バクテリア又は植物に由来し、望
ましくは菌類由来であり、更に望ましくはPolypo
rus sp.、具体的にはP.pinsitus又は
P.versicolorMyceliophtho
ra sp.、例えばM.thermophila
hizocutonia sp.、具体的にはRh.p
raticola又はRh.solaniPyric
ulania sp.、具体的にはP.oryzae
Scytalidium thermophilium
のようなScytalidium sp.、植物由来で
あるならば、Rhus sp.、望ましくはRhus
verniciferaである。
【0016】特に酸化還元酵素については、Polyp
orus sp.のラッカーゼ、具体的にはPolyp
orus pinisitus由来ラッカーゼ(Tra
metes Villosa由来ラッカーゼとも呼ぶ)
について、WO 96/00290号公報(NOVO
Nordisk Biotec Inc.)、更に、
ytheliophthora thermophil
由来ラッカーゼについて、WO 95/33836号
公報(NOVO Nordisk Biotec In
c.)が知られている。更には、Scytalidiu
m sp.由来ラッカーゼ、具体的にはS.therm
ophilium由来ラッカーゼについて、WO 95
/33837号、WO 97/19998号公報(NO
VO Nordisk Biotec Inc.)があ
り、この中にはSIGMA社でNo.L5510として
市販されているPyriculania sp.Py
ricularia oryzae)由来ラッカーゼ、
Coprinus sp.C.cinereus)由
来ラッカーゼ、WO 95/07988号公報記載の至
適pH6.0〜8.5であるRhizoctonia
sp.Rh.solani)由来ラッカーゼが含まれ
る。
【0017】他の菌類に由来するラッカーゼは、Col
lybiaFomesLentinumPleu
rotusAspergillusNeurosp
ora、PodosporaPhlebiaP.r
adiata)がWO 92/01046号公報とし
て、Coriolus sp.C.hirsitu
)がJP 2−238885号公報として、また、
otrytisが知られている。
【0018】ビリルビンオキシダーゼとしては、Myr
othecim sp.M.verrucaria
由来のものが好ましい。H22産生オキシダーゼはH2
2を分解する、もしくはH22産生を減少させるペル
オキシダーゼと共に一般的には用いられる。このような
ペルオキシダーゼとしては、グルコースオキシダーゼ
(E.C.1.1.3.4)、ヘキソースオキシダーゼ
(E.C.1.1.3.5)、L−アミノ酸オキシダー
ゼ(E.C.1.4.3.2)、キシリトールオキシダ
ーゼ、ガラクトースオキシダーゼ(E.C.1.1.
3.9)、ピラノースオキシダーゼ(E.C.1.1.
3.10)、アルコールオキシダーゼ(E.C.1.
1.3.13)等である。
【0019】特にL−アミノ酸オキシダーゼを用いる場
合、その由来はTrichoderma sp.、特に
T.harzianum(WO 94/25574号
公報、NOVO Nordisk A/S)又はT.v
irideが望ましい。また、グルコースオキシダーゼ
は、Aspergillus sp.A.nige
)又はCladosporium sp.、具体的に
C.oxysporumが望ましい。ヘキソースオキ
シダーゼは紅藻であるChondrus.crispu
(最近トチャッカとして知られている:Sulliv
an and Ikawa,(1973),Bioch
im.Biophys.Acts,309,p.11−
22;Ikawa,(1982),Meth.in E
nzymol.89,Carbohydrate Me
tabolism Part D,145−149)由
来のD−グルコース、D−ガラクトース、マルトース、
セロビオース、ラクトース、D−グルコース−6−フォ
スフェート、D−マンノース、2−デオキシ−D−グル
コース、2−デオキシ−D−ガラクトース、D−フルク
トース、D−グルクロン酸、D−キシロース等の炭水化
物を広く酸化するものである。本発明においてはこれら
を起源に関わりなく使用することができる。
【0020】本発明において用いられる酸化酵素の組成
物への配合量としては、製剤の形態、使用頻度、処理時
間、酵素剤の力価にもよるが、通常は0.0005〜3
0%(質量%、以下同様)、好ましくは0.005〜2
0%、より好ましくは0.005〜15%、更に好まし
くは0.005〜10%とすると好適である。0.00
05%未満では、十分な効果が得られない場合があり、
30%を超えると、それ以上の添加量の増加に見合った
効果の上昇がみられない場合がある。
【0021】本発明の染毛剤組成物には、酸化剤と発色
反応を示す成分として酸化染料を用いるが、本発明にお
ける酸化染料は、その種類、配合量を特に規定するもの
ではなく、公知のものから選択できる。例えば、医薬部
外品原料規格に記載されている5−アミノ−o−クレゾ
ール、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、
p−アミノフェノール、2,6−ジアミノピリジン、5
−(2−ヒドロキシルエチルアミノ)−2−メチルフェ
ノール、N,N−ビス(β−ヒドロキシル)−p−フェ
ニレンジアミン・硫酸塩、N,N−ビス(2−ヒドロキ
シエチル)−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o
−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−
フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジ
アミン、レゾルシン、ハイドロキノン、2−ヒドロキシ
−5−ニトロ−2’,4’−ジアミノアゾベンゼン・硫
酸ナトリウム、トルエン−2,5−ジアミン、2−
(2’−ヒドロキシエチルアミノ)−5−アミノトルエ
ン、N,N−ビス(β−ヒドロキシル)−p−フェニレ
ンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−
p−フェニレンジアミン・硫酸塩、5−アミノ−o−ク
レゾール・硫酸塩、p−アミノフェノール・硫酸塩、o
−クロロ−p−フェニレンジアミン・硫酸塩、2−
(2’−ヒドロキシエチルアミノ)−5−アミノトルエ
ン・硫酸塩、4,4’−ジアミノジフェニルアミン・硫
酸塩、p−メチルアミノフェノール・硫酸塩、p−フェ
ニレンジアミン・硫酸塩、m−フェニレンジアミン・硫
酸塩、トルエン−2,5−ジアミン・硫酸塩、2,4−
ジアミノフェノキシエタノール・塩酸塩、トルエン−
2,5−ジアミン・塩酸塩、m−フェニレンジアミン・
塩酸塩、2,4−ジアミノフェノール・塩酸塩、3,
3’−イミノジフェノール、p−フェニレンジアミン・
塩酸塩、N−フェニル−p−フェニレンジアミン・塩酸
塩、N−フェニル−p−フェニレンジアミン・酢酸塩、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、トルエン−3,4−
ジアミン、p−メチルアミノフェノール、N,N’−ビ
ス(4−アミノフェニル)−2,5−ジアミノ−1,4
−キノンジイミン、o−アミノフェノール・硫酸塩、
2,4−ジアミノフェノール・硫酸塩、m−アミノフェ
ノール・硫酸塩等を適宜量用いることができる。
【0022】また、これらの酸化染料と共に用いられる
ことの多い2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−ア
ミノ−5−ニトロフェノール、1−アミノ−4−メチル
アミノアントラキノン、ニトロ−p−フェニレンジアミ
ン・塩酸塩、1,4−ジアミノアントラキノン、ニトロ
−p−フェニレンジアミン、ピクラミン酸、ピクラミン
酸ナトリウム、2−アミノ−5−ニトロフェノール・硫
酸塩、レゾルシノール、ニトロ−p−フェニレンジアミ
ン・硫酸塩、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン・硫
酸塩、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン・硫酸塩な
どの直接染料も本発明の酸化染料として用いることがで
きる。
【0023】これらの中でも、p−フェニレンジアミン
又はその塩、トルエン−2,5−ジアミン又はその塩、
p−アミノフェノール、5−アミノ−o−クレゾール、
m−アミノフェノール、p−ニトロ−o−フェニレンジ
アミン、2,6−ジアミノピリジン、レゾルシノール、
o−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン等が特
に好適に使用される。これらの酸化染料は、1種単独で
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0024】また、最近の自然志向から下記一般式
(2)で表されるメラニン前駆体様物質も本発明の酸化
染料として使用可能である。
【0025】
【化3】
【0026】ここで、上記式中、Yは、水素原子,NH
2,OH,炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のア
ルキル基、アルケニル基、アルコキシル基のいずれかを
表し、Zは、水素原子、OH又はNH2を表す。また、
YがOH若しくは炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖
状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基のいず
れかであるときは、Yは環に対して5位,6位若しくは
7位にあり、Zに対してオルト位にある。また、R3
5は、同一であっても異なっていても良く、水素原
子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル
基、アルケニル基、アルコキシル基のいずれかを表し、
4は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基若し
くはカルボキシル基を表す。
【0027】上記式(2)で表される化合物としては、
具体的には、例えば4,5−ジヒドロキシインドール、
5,6−ジヒドロキシインドール、6,7−ジヒドロキ
シインドール、N−メチル−5,6−ジヒドロキシイン
ドール、N−エチル−5,6−ジヒドロキシインドー
ル、N−ヘキシル−5,6−ジヒドロキシインドール、
2−メチル−5,6−ジヒドロキシインドール、3−メ
チル−5,6−ジヒドロキシインドール、4−ヒドロキ
シインドール、2,3−ジメチル−5,6−ジヒドロキ
シインドール、2−メチル−5−エチル−6−ヒドロキ
シインドール、2−メチル−5−ヒドロキシ−6−β−
ヒドロキシエチルインドール、4−ヒドロキプロピルイ
ンドール、2−ヒドロキシ−3−メトキシインドール、
4−ヒドロキシ−5−メトキシインドール、6−ヒドロ
キシ−7−メトキシインドール、6−ヒドロキシ−5−
メトキシインドール、6−ヒドロキシインドール、5−
ヒドロキシインドール、7−ヒドロキシインドール、7
−アミノインドール、5−アミノインドール、4−アミ
ノインドール、5,6−ジヒドロキシインドールカルボ
ン酸、1−メチル−5,6−ジヒドロキシインドールや
これらの塩等が挙げられる。
【0028】また、下記一般式(3)で表されるメラニ
ン前駆体様物質も本発明の酸化染料として使用可能であ
る。
【0029】
【化4】
【0030】ここで、上記式中、Kは、水素原子,NH
2,OH,炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のア
ルキル基、アルケニル基、アルコキシル基のいずれかを
表し、Lは、水素原子、OH又はNH2を表す。また、
KがOH若しくは炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖
状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基のいず
れかであるときは、Kは環に対して5位,6位若しくは
7位にあり、Lに対してオルト位にある。また、R6
8は、同一であっても異なっていても良く、水素原
子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル
基、アルケニル基、アルコキシル基のいずれかを表し、
7は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基若し
くはカルボキシル基を表す。
【0031】上記式(3)で表される化合物としては、
具体的には、4,5−ジヒドロキシインドリン、5,6
−ジヒドロキシインドリン、6,7−ジヒドロキシイン
ドリン、N−メチル−5,6−ジヒドロキシインドリ
ン、N−エチル−5,6−ジヒドロキシインドリン、N
−ヘキシル−5,6−ジヒドロキシインドリン、2−メ
チル−5,6−ジヒドロキシインドリン、3−メチル−
5,6−ジヒドロキシインドリン、4−ヒドロキシイン
ドリン、2,3−ジメチル−5,6−ジヒドロキシイン
ドリン、2−メチル−5−エチル−6−ヒドロキシイン
ドリン、2−メチル−5−ヒドロキシ−6−β−ヒドロ
キシエチルインドリン、4−ヒドロキプロピルインドリ
ン、2−ヒドロキシ−3−メトキシインドリン、4−ヒ
ドロキシ−5−メトキシインドリン、6−ヒドロキシ−
7−メトキシインドリン、6−ヒドロキシ−5−メトキ
シインドリン、6−ヒドロキシインドリン、5−ヒドロ
キシインドリン、7−ヒドロキシインドリン、7−アミ
ノインドリン、5−アミノインドリン、4−アミノイン
ドリン、5,6−ジヒドロキシインドリンカルボン酸、
1−メチル−5,6−ジヒドロキシインドリンやこれら
の塩等が挙げられる。
【0032】上記化合物は、調色の関係から1種単独で
用いても良く、2種類以上を適宜組み合わせて用いても
よい。
【0033】上記酸化染料の配合濃度は、染毛剤組成物
の使用頻度や製剤の形態に応じて適宜選定すればよい
が、通常は組成物全体の0.01〜10%、好ましくは
0.1〜5%配合するのがよい。
【0034】本発明の染毛剤組成物は、上記成分に加え
て、更に、特定の水溶性高分子化合物を配合するもので
あり、本発明の特定の水溶性高分子化合物は、セルロー
ス系水溶性高分子化合物であるヒドロキシプロピルセル
ロース,カルボキシメチルセルロース、ガム系水溶性高
分子化合物であるキサンタンガム,グアーガム,ローカ
ストビーンガム,アラビアガム,トラガントガム,カラ
ヤガム,ジェランガム、天然系水溶性高分子化合物であ
るペクチン,カラギーナン,ファーセレラン,アルギン
酸及びその塩,ヒアルロン酸及びその塩,コンドロイチ
ン硫酸及びその塩、合成系水溶性高分子化合物である酸
化エチレン重合体、ポリアクリル酸及びその塩、アクリ
ル酸系共重合体及びその塩、ポリビニルピロリドン、ビ
ニルピロリドン系共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニ
ル系共重合体、カルボキシビニル重合体であり、これら
は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用する
ことができる。
【0035】ここで、本発明の場合、酸化エチレン重合
体は、重合度(n)が50以上、好ましくは100以上
であると、より好適である。また、ポリアクリル酸は、
例えば架橋型ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アルキル
等も含み、ポリアクリル酸塩としては、例えばポリアク
リル酸ナトリウム、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム等
が挙げられる。更に、アクリル酸系共重合体及びその塩
としては、例えばアクリル酸アルキル共重合体、アクリ
ル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸アミド
・スチレン共重合体、アクリル酸アルキル・スチレン共
重合体エマルション、アクリル酸オクチルアミド・アク
リル酸エステル共重合体、アクリル酸・アクリル酸アミ
ド・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・アクリル
酸アミド・アクリル酸エチル共重合体カリウム塩液、ア
クリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピ
ル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体等が挙げ
られる。
【0036】ビニルピロリドン系共重合体、酢酸ビニル
系共重合体としては、例えばビニルピロリドン・スチレ
ン共重合体エマルション、ビニルピロリドン・ヘキサデ
セン共重合体、スチレン・ビニルピロリドン共重合体、
エイコセン・ビニルピロリドン共重合体、酢酸ビニル・
ビニルピロリドン共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共
重合体、クロトン酸・酢酸ビニル・ネオデカン酸ビニル
共重合体等が挙げられる。
【0037】より具体的には、例えばポリアクリル酸と
して、日本純薬製「ジュンロン」、東亜合成化学工業製
「アロンAP」等、ポリアクリル酸アルキルとして、松
本油脂製薬製「マツモトマイクロスフェアーMシリーズ
(M,M−100,M−101,M−305,M−30
6)」等、ポリアクリル酸ナトリウムとして、日本純薬
製「アロンビス シリーズ」,「レオジック シリー
ズ」、東亜合成化学工業製「アロンAH シリーズ」
等、架橋型ポリアクリル酸ナトリウムとして、三洋化成
工業「サンフレッシュST−500 シリーズ」等、ア
クリル酸アルキル共重合体として、BASF製「ルビマ
ー100P」等、アクリル酸アルキル共重合体エマルシ
ョンとして、大東化成工業製「ダイトゾール500S
J」、カネボウNSC製「ヨドゾールGH シリー
ズ」、大東化成工業製「ダイトゾール5000AD」、
ライオン製「レオアールMS シリーズ」等、アクリル
酸アミド・スチレン共重合体として、カネボウNSC製
「ヨドゾールGH52」等、アクリル酸アルキル・スチ
レン共重合体エマルションとして、カネボウNSC製
「ヨドゾールGH41」、ダイセル化学工業製「セピア
ン−A46779」、大東化成工業製「ダイトゾールS
AP」等、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エス
テル共重合体として、カネボウNSC製「アンホーマー
V−42」、カネボウNSC製「ダーマクリル シリー
ズ」等、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エ
チル共重合体として、BASF製「ウルトラホールドス
トロング8」等、アクリル酸・アクリル酸アミド・アク
リル酸エチル共重合体カリウム塩液として、BASF製
「ウルトラホールド8」等、アクリル酸オクチルアミド
・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチル
アミノエチル共重合体として、カネボウNSC「アンホ
ーマー28−4910」等が挙げられる。
【0038】ポリビニルピロリドンとして、アイエスピ
ー製「PVP−K シリーズ」、BASF製「ルビスコ
ールK樹脂」等、ビニルピロリドン・スチレン共重合体
エマルションとして、アイエスピー製「アンタラ43
0」等、ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体とし
て、アイエスピー製「アンタロンV−216」等、スチ
レン・ビニルピロリドン共重合体として、アイエスピー
製「アンタラ430」等、エイコセン・ビニルピロリド
ン共重合体として、BASF製「アンタロン V−22
0」等、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体とし
て、BASF製「ルビスコールVAシリーズ」、ヘンケ
ル製「ナズナB」、ISP製「PVP−VAシリーズ」
等、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体として、カネボウ
NSC製「Resyn28−1310」、BASF製
「ルビセットCA66」等、クロトン酸・酢酸ビニル・
ネオデカン酸ビニル共重合体として、カネボウNSC製
「Resyn28−2930」等、カルボキシビニル重
合体として、和光純薬工業製「ハイビスワコー シリー
ズ」等が挙げられる。
【0039】本発明の染毛剤組成物における上記水溶性
高分子化合物の配合量は、その種類等によって適宜選定
されるが、通常組成物全体に対して0.05〜30%、
好ましくは0.1〜20%とすると好適である。0.0
5%未満であると、本発明の染毛剤組成物をエアゾール
容器から噴射した時の泡性能を向上させることが困難な
場合があり、30%を超えると、染毛剤組成物の染毛効
果を向上させることが困難となる場合がある。
【0040】本発明の染毛剤組成物は、更に、下記一般
式(1)で示される特定のアミド型アニオン界面活性剤
を使用すると、発泡性能がより優れたものとなる。
【0041】
【化5】
【0042】上記一般式(1)において、R1は炭素数
8〜30、好ましくは8〜22の直鎖又は分岐のアルキ
ル基又はアルケニル基を示し、R2は水素原子若しくは
炭素数1〜8、好ましくは1〜6の直鎖又は分岐のアル
キル基又はアルケニル基を示す。また、nは2〜7、好
ましくは2〜5であり、Xは水素原子、アンモニウム
基、ナトリウム原子、カリウム原子又は有機アミン残基
を示す。
【0043】上記一般式(1)で示されるアニオン界面
活性剤として、より具体的には、例えばN−ラウロイル
−N−メチル−β−アラニンナトリウムやN−ラウロイ
ル−N−メチル−β−アラニントリエタノールアミン、
N−ラウロイル−β−アラニンナトリウム、N−ラウロ
イル−β−アラニントリエタノールアミン等が挙げら
れ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせ
て使用することができる。
【0044】本発明の染毛剤組成物における上記アニオ
ン界面活性剤の配合量は、その種類等によって適宜選定
されるが、通常組成物全体に対して0.01〜5%、好
ましくは0.1〜3%とすると好適である。0.01%
未満であると、充分に発泡性能を向上させることが困難
な場合があり、5%を超えると、べたつきなどを生じ、
使用性に劣るのみならず、組成中に存在する酸化酵素の
活性を阻害してしまう場合がある。
【0045】本発明の染毛剤組成物は、本発明の効果を
妨げない範囲で、更に、上記成分の他に、必要に応じ
て、pH調整剤、上記以外の界面活性剤、ヒドロキシエ
チルセルロース等の増粘剤、香料、防腐剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、殺菌剤、パール化剤などを添加するこ
とができる。ここで、界面活性剤としては、α−オレフ
ィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸アル
キルエーテルカルボン酸塩、N−アシルアミノ酸塩やC
12〜C18飽和及び不飽和脂肪酸アシルグルタミン酸エス
テル等のアニオン界面活性剤、アルキルベタイン、アル
キルアミドベタイン、ヒドロキシスルホベタイン等の両
性界面活性剤、モノもしくはジアルキル第4級アンモニ
ウム塩等のカチオン界面活性剤、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、脂肪酸アルキロールアミド等のノニオ
ン界面活性剤のいずれも用いることができる。
【0046】また、毛髪の感触を向上させるために、ジ
メチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエ
ーテル変性シリコーン等のシリコーン誘導体を配合する
こともできる。
【0047】なお、本発明の染毛剤組成物のpHは5〜
9とすることが好ましく、より好ましくは6〜8であ
る。pHが9より大きいと刺激が問題となる場合が生じ
る。
【0048】本発明の染毛剤組成物は、上記酸化染料と
酸化酵素及び必要に応じ上記特定のアミド型アニオン界
面活性剤、上記任意成分を水に溶解し、得られた溶液を
原液としてエアゾール容器に充填した後、噴射剤をこの
エアゾール容器に充填してエアゾール1剤型の酸化染毛
剤組成物を製造するものである。ここで、本発明の配合
は、真空若しくは窒素ガス、二酸化炭素ガス、希ガス等
の不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましく、このよう
な雰囲気とする具体的な方法としては、いずれの方法で
もよく、特に制限されない。例えば、配合設備、環境内
を真空バキュームしたり、窒素ガスで置換したり、或い
は、真空バキュームした後、不活性ガスにより置換する
方法等が挙げられる。また、このような配合方法を採用
した場合、噴射剤の充填は、空気下で行っても良いが、
真空若しくは窒素ガス、二酸化炭素ガス、希ガス等の不
活性ガス雰囲気下で充填を行う方がより好ましく、この
ような雰囲気とする具体的な方法としては、いずれの方
法でもよく、特に制限されない。
【0049】本発明の染毛剤組成物を上述したようにエ
アゾール1剤型の酸化染毛剤組成物として製造する際に
用いられる噴射剤は、液化石油ガス(LPG)、ジメチ
ルエーテル(DME)、窒素ガス、炭酸ガス、笑気ガ
ス、希ガス、フロン11、フロン12、フロン114等
を1種単独で又は2種以上を混合して用いることができ
るが、噴射後の泡形成性の面でLPGが良好である。
【0050】更に、本発明の場合、上記原液と上記噴射
剤との配合比率(質量比)を原液:噴射剤=95:5〜
85:15、特に94:6〜90:10とすると共に、
エアゾール容器に充填する噴射剤のガス圧を2kg/c
2以上、好ましくは2〜5kg/cm2、より好ましく
は3〜4.5kg/cm2とすると、本発明の染毛剤組
成物をエアゾール容器から噴射する時の噴射性、噴射直
後の泡形成能がより優れたものとなる。
【0051】なお、上記エアゾール容器としては、公知
のものを使用することができ、例えば一般のアルミ缶、
ブリキ缶、PET容器等に入れる直噴型以外に、ピスト
ン型、バックイン型、EXXEL型等の二重容器を用い
てもよい。
【0052】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記の例で%は質量%を示す。
【0053】〔実施例1〜4,比較例1,2〕表1に示
す組成に従って常法に準じて1剤型エアゾールの染毛剤
組成物の原液を調製し、この原液をエアゾール試験ビン
(東京高分子(株)製)に詰めて真空下にクリンチした
後、原液:ガス比=90:10(質量比)となるように
噴射剤となる4.0kgのLPGを充填して実施例及び
比較例のエアゾール型染毛剤組成物を得た。
【0054】得られた1剤型エアゾールの染毛剤組成物
につき、下記に示す試験評価を行った。結果を表1に併
記する。
【0055】染毛性(ΔE):乾燥したヤギ白髪の毛束
約10gをシャンプーし、水を切り(水を切った後の毛
束の重量は17g)、これに製造直後、45℃1ヶ月保
存した各1剤型エアゾールの染毛剤組成物各3gを素早
く均一に塗布した。30℃にて一定時間放置し、すすい
だ。乾燥した後、シャンプー・風乾し、ヤギ毛の染毛性
を評価した。
【0056】染毛性(ΔE)は、染色毛束を色差計(日
本電色社製SE2000)でL,a,b値を測定し、未
染色毛との色差(ΔE)を求め、染毛性を評価した。な
お、ΔEはその数値が大きければ大きいほど染毛性が良
いことを表す。
【0057】<液ダレ性>乾燥した人毛毛束(30c
m、10g)をシャンプーした後、乾燥させた。この毛
束を紐で吊り下げて、各エアゾール型染毛剤を噴射した
ものを評価サンプルとして、各10gを上記毛束にブラ
シを使用して塗布した。塗布後、30分間放置して、そ
の間の液のたれの有無を目視観察した。
【0058】<保存安定性>各エアゾール型染毛剤組成
物を製造(エアゾール容器に充填した)直後、室温にて
6ヶ月間保存後及び45℃にて1ヶ月間保存後の組成物
中の不溶物乃至凝集物の有無、変色性を容器の外から目
視観察し、下記評価基準に従って評価した。評価は、n
=5として、一番評価が集まった評点を評価結果とし
た。
【0059】評価基準 ◎:全く認められない。 ○:よく見ると認められる △:明らかに認められる ×:使用に耐えられないほど発生している。
【0060】
【表1】 ヒドロキシプロピルセルロース*;「日曹HPC」(日
本曹達製) 高重合ポリエチレングリコール(n=400万)**
「ポリオックスWSR−303」(ユニオンカーバイド
社製)
【0061】表1の結果によれば、本発明の染毛剤組成
物は、本発明の特定の水溶性高分子化合物を配合するこ
とによって、優れた安定性と性能を示すことが認められ
る。
【0062】〔実験例〕次に、上記実施例1の染毛剤組
成物の原液を用いて、原液と噴射剤との質量比及び噴射
剤のガス圧を表2のように変えて泡の噴射性を評価し
た。また、下記評価基準に従って噴射直後の泡形成能を
評価した。結果を表2に併記する。
【0063】噴射直後の泡形成能の評価基準 ◎:しっかりとしたクリーミーな泡が噴射される ○:しっかりとした泡が噴射される △:噴射直後は泡にならずその後発泡する ×:原液が飛び散り泡にならない
【0064】
【表2】
【0065】下記組成に従って常法に準じて1剤型エア
ゾールの染毛剤組成物の原液を調製し、この原液をエア
ゾール缶に詰めて真空下にクリンチした後、原液:ガス
比=90:10(質量比)となるように噴射剤となる
4.0kgのLPGを充填して実施例5〜8の1剤型エ
アゾールの染毛剤組成物を得た。
【0066】得られた1剤型エアゾールの染毛剤組成物
1gを白髪1.0gに噴霧、塗布し、20分間放置した
ところ、いずれの組成物も一目でわかる液ダレはなかっ
た。その後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪
をドライヤーにて乾燥したところ、いずれの組成物も毛
髪に優れた触感を与えると共に、白髪は濃いグレーブラ
ック色に染まり、その色合いは、製造直後と変わらなか
った。
【0067】 〔実施例5〕 配合成分 配合量(質量%) パラフェニレンジアミン 1 パラアミノフェノール 0.1 メタアミノフェノール 0.2 ヒドロキシプロピルセルロース* 2 キサンタンガム 0.5 ラッカーゼ 5 モノエタノールアミン 適量精製水 バランス 合 計 100 pH 6.5 ヒドロキシプロピルセルロース*;「日曹HPC」(日本曹達製)
【0068】 〔実施例6〕 配合成分 配合量(質量%) p−フェニレンジアミン 0.5 トルエン−2,5−ジアミン硫酸塩 1 モノステアリン酸デカグリセリル 3 セトステアリルアルコール 0.5 ステアリン酸 0.8 ラッカーゼ 15 キサンタンガム 1 カルボキシメチルセルロース 1 水酸化ナトリウム 適量精製水 バランス 合 計 100 pH7.0
【0069】 〔実施例7〕 配合成分 配合量(質量%) p−フェニレンジアミン 2 トルエン−2,5−ジアミン硫酸塩 1 メタフェニレンジアミン 0.1 メタアミノフェノール 0.8 ラッカーゼ 2.5 高重合ポリエチレングリコール(n=400万)* 0.3 ポリビニルアルコール 0.1 POE(10)セチルエーテル 8 ステアリルアルコール 2.5 オレイルアルコール 5 ベヘニルアルコール 2 セチルアルコール 2 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1 グリセリン 2 トリエタノールアミン 適量精製水 バランス 合 計 100 pH6.5 高重合ポリエチレングリコール(n=400万)*;「ポリオックスWSR−3 03」(ユニオンカーバイド社製)
【0070】 〔実施例8〕 配合成分 配合量(質量%) p−フェニレンジアミン 2 トルエン−2,5−ジアミン硫酸塩 1 メタフェニレンジアミン 0.1 メタアミノフェノール 0.8 ラッカーゼ 12 グアーガム 0.5 カルボキシビニルポリマー* 0.5 アミソフト(味の素社製) 1 グリセリン 2 トリエタノールアミン 適量精製水 バランス 合 計 100 pH7.0 カルボキシビニルポリマー*;「カーボポール 1342」(B.F.グッドリ ッチ社製)
【0071】〔実施例9〜19〕表3に示す組成に従っ
て常法に準じて1剤型エアゾールの染毛剤組成物の原液
を調製し、この原液をエアゾール試験ビン(東京高分子
(株)製)に詰めて真空下にクリンチした後、原液:ガ
ス比=90:10(質量比)となるように噴射剤となる
4.0kgのLPG等を充填して実施例9〜19のエア
ゾール型染毛剤組成物を得た。
【0072】得られた1剤型エアゾールの染毛剤組成物
につき、上記実施例1と同様に染毛性(配合直後)を評
価し、更に、下記に示す試験評価を行った。結果を表3
に併記する。
【0073】泡形成性:エアゾール容器に充填した組成
物を吐出し、形成された泡の状態を目視にて観察し、下
記評価基準に基づいて判定した。
【0074】評価基準 ◎:きめが細かく、しっかりとした泡が吐出される ○:しっかりとした泡が吐出される △:泡で吐出されずその後発泡する ×:泡で吐出されず液状である
【0075】泡の保形性:エアゾール容器に充填した組
成物を吐出した後の、破泡状態を目視にて観察し、下記
評価基準に基づいて判定した。
【0076】評価基準 ◎:発泡後から十分な保形性を示し、くずれることがな
い ○:発泡後すぐに破泡せず保形性がある △:発泡直後破泡し始め、保形性がない ×:液状であり泡として機能しない
【0077】
【表3】 架橋型ポリアクリル酸ナトリウム*;「レオジック25
0H」(日本純薬製) ポリアクリル酸ナトリウム**;「アロンビスS」(日本
純薬製) ポリビニルピロリドン***;「ルビスコール K90」
(ビーエーエフエス製)
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、使用する都度、第1剤
と第2剤とを混合する手間がなく、簡便性に優れた1剤
型エアゾールの酸化染毛剤について、容器から噴射した
際の泡性能を向上させて、使用時の液ダレを防止する
等、その使用性を更に改善し、しかも経時安定性が良好
で、長期間保存後においても優れた染毛効果を発揮し、
更に、優れた発泡性を得ることも可能なエアゾール1剤
型の酸化染毛剤組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三田村 譲嗣 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AB032 AC062 AC082 AC102 AC122 AC252 AC302 AC422 AC472 AC542 AC552 AC582 AC641 AC662 AC692 AC782 AC852 AD042 AD072 AD261 AD272 AD282 AD351 AD352 AD471 AD472 CC36 DD08 EE01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化染料と酸化酵素とを含有するエアゾ
    ール1剤型の染毛剤組成物において、ヒドロキシプロピ
    ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キサンタ
    ンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビア
    ガム、トラガントガム、カラヤガム、ジェランガム、ペ
    クチン、カラギーナン、ファーセレラン、アルギン酸及
    びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫
    酸及びその塩、酸化エチレン重合体、ポリアクリル酸及
    びその塩、アクリル酸系共重合体及びその塩、ポリビニ
    ルピロリドン、ビニルピロリドン系共重合体、ポリ酢酸
    ビニル、酢酸ビニル系共重合体、カルボキシビニル重合
    体から選ばれる少なくとも1種以上の水溶性高分子化合
    物を配合してなることを特徴とする染毛剤組成物。
  2. 【請求項2】 更に、下記一般式で示されるカルボキシ
    ル基又はその塩を末端に持つアミド型界面活性剤を含有
    する請求項1記載の染毛剤組成物 【化1】 (但し、上記式中のR1は炭素数8〜30の直鎖又は分
    岐のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は水素原
    子若しくは炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基又
    はアルケニル基を示す。また、nは2〜7であり、Xは
    水素原子、アンモニウム基、ナトリウム原子、カリウム
    原子又は有機アミン残基を示す。)
  3. 【請求項3】 上記エアゾール1剤型の染毛剤組成物の
    原液と噴射剤との質量比が原液:噴射剤=95:5〜8
    5:15であり、且つ上記噴射剤のガス圧が2kg/c
    2以上である請求項1又は2記載の染毛剤組成物。
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