JP2007326783A - オキソノール化合物および光情報記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録特性、製造適性および耐光性に優れた新規オキソノール化合物の提供。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるビス型オキソノールアニオン部とビオロゲンカチオン部を有するビス型オキソノール化合物。
Figure 2007326783

[Za21〜Za24は各々独立に酸性核を形成する原子群であり、具体例としては、1,3−ジオキサン−4,6−ジオンなどを挙げることができる。Ma21〜Ma26は特定の置換基、Q2+は2価の陽イオンであり、例えばビピリジル構造のビオロゲンカチオンを表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、光情報記録媒体の記録層用色素として好適な新規オキソノール化合物に関する。更に、本発明は前記色素を含有する光情報記録媒体、特に可視レーザ光を用いて情報を記録する追記型のデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD−R)等のヒートモード型の情報記録媒体に関する。
従来から、レーザ光により一回限りの情報の記録が可能な情報記録媒体(光ディスク)が知られている。そのような情報記録媒体としては、近赤外域のレーザ光(通常780nm付近の波長のレーザ光)を照射して記録層を局所的に発熱変形させ記録する追記型CD(所謂CD−R)や可視レーザ光(通常600nm〜700nmの範囲の波長のレーザ光)を照射して記録する追記型デジタル・バーサタイル・ディスク(所謂DVD−R)が市販されている。この光ディスクは、トラックピッチがCD−Rの1.6μmより狭い0.8μmのプレグルーブが形成された直径120mmあるいは直径が80mmの透明な円盤状基板上に、色素からなる記録層、そして通常は該記録層の上に更に反射層および保護層を設けてなるディスクを二枚、あるいは該ディスクと略同じ寸法の円盤状保護基板とを該記録層を内側にして接着剤で貼り合わせた構造となるように製造されている。前者二層型ディスクには両面二層型、片面二層型がある。また、DVD+Rと称するDVD−Rと類似の規格の光ディスクも上市されている。
近年、光記録媒体用色素として、オキソノール色素を使用することが提案されている。例えば、特開昭63−209995号公報(特許文献1)には、オキソノール色素からなる記録層が基板上に設けられたCD−R型の情報記録媒体が開示されている。この色素化合物を用いることにより、長期間にわたり安定した記録再生特性を維持し得るとされており、分子内に塩の形でアンモニウムが導入されたオキソノール色素化合物が記載されている。また、特開2000−52658号公報(特許文献2)、特開2002−249674公報(特許文献3)には、高い耐光性と耐久性を示し、良好な記録特性の光情報記録媒体を提供するオキソノール色素化合物が記載されている。また、特開2002−59652号(特許文献4)には、感度の異なる色素2種を混合する技術に関して記載されており、その中にオキソノール色素についての記載がある。特開2004−188968号(特許文献5)に特定の構造のビス型オキソノール色素が開示されている。
特開昭63−209995号公報 特開2000−52658号公報 特開2002−249674号公報 特開2002−59652号公報 特開2004−188968号公報
追記型DVDは、従来のCD−R型に比べて数倍の情報量を記録することができる。しかしながら、追記型DVDではCD−Rに比べて記録光が短波長化しビームスポットが小さくなった結果、色素記録層に生成されるピット形状が小さくなり、ジッタが大きくなるという問題があった。このジッタとは、情報の記録を行う場合に基板上に情報信号に応じて形成されるピットやピット間のブランクより得られるピット信号、ブランク信号のばらつき、即ちピット形状のばらつきを意味するものである。また、一般に色素記録層に含まれる色素の記録感度が高くなるとジッタの値が大きくなる傾向があり、ジッタの値が小さく記録感度が高い光情報記録媒体を得ることは難しかった。更に、近年追記型DVDも、CD−Rと同様に記録時間の短縮、つまり記録速度の高速度化が望まれている。そのため、更なる感度アップを達成するとともに書き込みレーザの高パワー化に伴う書き込み精度低下(ジッターの悪化)を改善することができる記録材料が求められている。他方、製造適性の観点からは、溶剤溶解性および溶解経時安定性に優れた色素が求められている。また、一般に、色素記録層は光に対する経時での安定性が低いため、長期間にわたり良好な記録特性を維持するために、優れた耐光性を有する色素の開発が望まれている。
かかる状況下、本発明は、記録特性、製造適性および耐光性に優れた新規オキソノール化合物を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定構造の対イオンを有するビス型オキソノール化合物が塗布液への溶解性および溶解経時安定性に優れ、しかも高速記録時でも良好な記録特性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的を達成する手段は、以下の通りである。
[1]下記一般式(I)で表されるオキソノール化合物。
Figure 2007326783
[一般式(I)中、Za21、Za22、Za23およびZa24は、各々独立に、酸性核を形成する原子群であり、Ma21、Ma22、Ma23、Ma24、Ma25およびMa26は、各々独立に、置換または無置換のメチン基であり、Lは、2つの結合とともにπ共役系を形成しない2価の連結基であり、Ka21およびKa22は、各々独立に、0〜3の範囲の整数を表し、Ka21、Ka22が2または3であるとき、複数存在するMa21、Ma22、Ma25、Ma26は、同じでも異なっていてもよく、Q2+は下記一般式(II)で表されるカチオンを表す。]
Figure 2007326783
[一般式(II)中、Ar21およびAr22は、各々独立に、アリーレン基またはヘテロアリーレン基を表し、R21は、アリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によってAr21に結合する置換基、または、ヘテロアリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によって、もしくは該基に含まれるヘテロ原子によってAr21に結合する置換基を表し、R22は、アリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によってAr22に結合する置換基、または、ヘテロアリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によって、もしくは該基に含まれるヘテロ原子によってAr22に結合する置換基を表す。]
[2]下記一般式(III)で表される[1]に記載のオキソノール化合物。
Figure 2007326783
[一般式(III)中、R110、R210、R120およびR220は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表し、R130、R140、R150、R230、R240およびR250は、各々独立に、水素原子または置換基であり、R110とR120、R210とR220は、互いに結合して環構造を形成してもよく、R160およびR260は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基であり、L1は、2価の連結基であり、R160とR260は互いに結合して2価の連結基を形成してもよく、nおよびmは、各々独立に、0〜2の範囲の整数を表し、n、mが2であるとき、複数存在するR130、R140、R230、R240は、同じでも異なっていてもよく、Q2+は、前記一般式(II)で表されるカチオンを表す。]
[3]前記一般式(II)で表されるカチオンは、下記一般式(IV)で表されるカチオンである[1]または[2]に記載のオキソノール化合物。
Figure 2007326783
[一般式(IV)中、R41は、一般式(II)中のR21と同義であり、R42は、一般式(II)中のR22と同義である。]
[4]前記一般式(II)で表されるカチオンは、下記一般式(V)で表されるカチオンである[1]または[2]に記載のオキソノール化合物。
Figure 2007326783
[一般式(V)中、Ar51およびAr52は、各々独立に、アリール基またはヘテロアリール基を表し、L11およびL21は、各々独立に、ヘテロ原子を含有し、該へテロ原子によって隣接するフェニル環に結合する2価の連結基を表す。]
[5]前記の2価のヘテロ原子含有連結基は、酸素原子、窒素原子、アルキレンオキシ基、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、ウレタン基、硫黄原子、スルホニル基またはスルフィニル基である[1]〜[4]のいずれかに記載のオキソノール化合物。
[6]前記一般式(II)で表されるカチオンは、下記一般式(VI)で表されるカチオンである[1]または[2]に記載のオキソノール化合物。
Figure 2007326783

[一般式(IV)中、Z61およびZ62は、各々独立に、含窒素ヘテロアリール環を形成する原子団を表す。]
[7]基板上にレーザ光を照射することにより情報の記録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であって、
前記記録層は、[1]〜[6]のいずれかに記載のオキソノール化合物を含有することを特徴とする光情報記録媒体。
[8]追記型光情報記録媒体である[7]に記載の光情報記録媒体。
[9]DVD−R型光情報記録媒体である[8]に記載の光情報記録媒体。
[10]記録層を二層有し、該二層の記録層の少なくとも一層に[1]〜[6]のいずれかに記載のオキソノール化合物を含有する[7]〜[9]のいずれかに記載の光情報記録媒体。
[11][1]〜[6]のいずれかに記載のオキソノール化合物を光情報記録媒体の記録層用色素として使用する方法。
[12]前記光情報記録媒体が追記型光情報記録媒体である[11]に記載の方法。
[13]前記光情報記録媒体がDVD−R型光情報記録媒体である[12]に記載の方法。
本発明のオキソノール化合物は、塗布液への溶解性および塗布液中での経時安定性に優れる。前記オキソノール化合物により、塗布適性を向上させ塗布膜の平滑性を改善し、光情報記録媒体中での色素の析出の問題を解決し、製造適性を改善することができる。
更に、本発明により、光情報記録媒体の感度や書き込み精度を向上し、光堅牢性、湿熱堅牢性を低下させず、高速記録特性に優れる光情報記録媒体を提供することができる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。

[オキソノール化合物]
本発明のオキソノール化合物は、下記一般式(I)で表されるビス型オキソノールアニオン部とビオロゲンカチオン部を有するビス型オキソノール化合物である。
Figure 2007326783
一般式(I)中、Za21、Za22、Za23およびZa24は、各々独立に、酸性核を形
成する原子群である。その例は、James 編、The Theory of the Photographic Process、第4版、マクミラン社、1977年、第198頁に記載されている。具体例としては、各々、置換されてもいてもよいピラゾール-5-オン、ピラゾリジン-3,5-ジオン、イミダゾリン-5-オン、ヒダントイン、2または4-チオヒダントイン、2-イミノオキサゾリジン-4-オン、2-オキサゾリン-5-オン、2-チオオキサゾリン-2,4-ジオン、イソローダニン、ローダニン、チオフェン-3-オン、チオフェン-3-オン-1,1-ジオキシド、インドリン-2-オン、インドリン-3-オン、2-オキソインダゾリウム、5,7-ジオキソ-6,7-ジヒドロチアゾロ〔3,2-a 〕ピリミジン、3,4-ジヒドロイソキノリン-4-オン、1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(例えば、メルドラム酸など)、バルビツール酸、2-チオバルビツール酸、クマリンー2,4-ジオン、インダゾリン-2-オン、ピリド[1,2-a]ピリミジン-1,3-ジオン、ピラゾロ〔1,5-b〕キナゾロン、ピラゾロピリドン、5または6員の炭素環(例えば、ヘキサン-1,3-ジオン、ペンタン-1,3-ジオン、インダン-1,3-ジオン)などの核が挙げられ、好ましくは、ピラゾール-5-オン、バルビツール酸、2-チオバルビツール酸、1,3-ジオキサン-4,6-ジオンを挙げることができる。中でも、Za21、Za22、Za23、Za24は、置換されていてもよい1,3-ジオキサン-4,6-ジオンであることが最も好ましい。
前記酸性核は置換されていてもよく、酸性核を置換する置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基等の単環または多環の環状アルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基等の単環または多環の環状アルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例として挙げられる。その中でも、炭素数1〜20の置換または無置換のアルキル基、炭素数6〜20の置換または無置換のアリール基が好ましい。
前記酸性核としては、無置換または、炭素数1〜20の置換もしくは無置換のアルキル基で置換されたもの、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のアリール基で置換されたものが好ましい。
Ma21、Ma22、Ma23、Ma24、Ma25およびMa26 は、各々独立に、置換または無置換のメチン基である。置換基として好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基)、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素)、炭素数1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピル基)、炭素数6〜26のアリール基(例えば、フェニル基、2-ナフチル基)、炭素数0〜20のヘテロ環基(例えば、2-ピリジル基、3-ピリジル基)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、1-ナフトキシ基、2-ナフトキシ基)、炭素数1〜20のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、炭素数1〜20のカルバモイル基(例えばN,N-ジメチルカルバモイル基)、スルホ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基(例えばメチルチオ基)、シアノ基などが挙げられる。また、他のメチン基と結合して環構造を形成してもよく、Za21、Za22、Za23およびZa24で表される原子団の少なくとも1つと結合して環構造を形成してもよい。
Ma21、Ma22、Ma23、Ma24、Ma25およびMa26は、各々独立に、好ましくは無置換のエチル基またはメチル基、フェニル基で置換されたメチン基のいずれかである。最も好ましくは、無置換のメチン基である。
Lは、2つの結合とともにπ共役系を形成しない2価の連結基である。Lで表される連結基については、Lにより結合した2つのクロモフォア間でπ共役系を形成しない以外に特に限定は無いが、好ましくはアルキレン基(好ましくは炭素数1〜20のアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基)、アリーレン基(好ましくは炭素数6〜26のアリーレン基、例えばフェニレン基、ナフチレン基)、アルケニレン基(炭素数2〜20のアルケニレン基、例えばエテニレン基、プロペニレン基)、アルキニンレン基(炭素数2〜20のアルキニンレン基、例えばエチニレン基、プロピニレン基)、-CO-N(R101)-、-CO-O-、-SO2-N(R102)-、-SO2-O-、-N(R103 )-CO-N(R104)-、-SO2-、-SO-、-S-、-O-、-CO-、-N(R105)-、ヘテリレン基(炭素数1〜26のヘテリレン基、例えば6-クロロ-1,3,5-トリアジル-2,4-ジイル基、ピリミジン-2,4-ジイル基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数0以上100以下、好ましくは1以上20以下の連結基を表す。上記、R101、R102、R103、R104およびR105は、各々独立に、水素原子、置換または無置換のアルキル基、および置換または無置換のアリール基のいずれかを表す。また、Lで表される連結基は、それが連結する2つのクロモフォア間で1つ以上複数個存在していてもよく、複数個(好ましくは2つ)が結合して環を形成してもよい。
Lとして好ましい連結基は、2つのアルキレン基(好ましくは、エチレン基)が結合して環を形成したものである。その中でも、5または6員環(好ましくはシクロヘキシル)を形成した場合が更に好ましい。
一般式(I)において、Ka21およびKa22は、各々独立に、0〜3の範囲の整数を
表す。Ka21、Ka22が2または3であるとき、複数存在するMa21、Ma22、Ma25、Ma26は、同じでも異なっていてもよい。Ka21およびKa22がいずれも2であるものが好ましい。
一般式(I)中、Q2+は電化を中和する2価の陽イオンであり、下記一般式(II)で表されるビオロゲンカチオンを表す。
Figure 2007326783
一般式(II)中、Ar21およびAr22は、各々独立に、アリーレン基またはヘテロアリーレン基を表し、R21は、アリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によってAr21に結合する置換基、または、ヘテロアリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によって、もしくは該基に含まれるヘテロ原子によってAr21に結合する置換基を表し、R22は、アリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によってAr22に結合する置換基、または、ヘテロアリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によって、もしくは該基に含まれるヘテロ原子によってAr22に結合する置換基を表す。
Ar21、Ar22が表すアリーレン基としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリーレン基であり、例えばフェニル基、P−メチルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基などやこれらのへテロ環縮環体などが挙げられる。また、Ar21、Ar22が表すへテロアリール基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20のヘテロアリール基であり、特に好ましくは炭素数1〜12のヘテロアリール基であり、ヘテロ原子として、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するヘテロアリール基を挙げることができる。前記ヘテロアリール基の具体例としては、例えばピロール基、ビラゾール基、イミダゾール基、ピリジン基、フラン基、チオフェン基、オキサゾール基、チアゾール基やこれらのペンゾ縮環体やへテロ環縮環体などを挙げることができる。Ar21、Ar22は特に好ましくはフェニル基である。
Ar21、Ar22は、R21、R22以外にさらに置換基を有してもよい。前記置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基等の単環または多環の環状アルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基等の単環または多環の環状アルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアルキルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ジアルキルスルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、またはシリル基が例として挙げられる。但しヒドロキシル基等の解離性基は含まない。
21、R22に含まれるアリール基として、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えばフェニル基、P−メチルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基などやこれらのへテロ環縮環体などが挙げられる。R21、R22に含まれるへテロアリール基としては、好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12のヘテロアリール基であり、ヘテロ原子として、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するヘテロアリール基を挙げることができる。前記ヘテロアリール基の具体例としては、例えばピロール基、ビラゾール基、イミダゾレル基、ピリジン基、フラン基、チオフェン基、オキサゾール基、チアゾール基やこれらのペンゾ縮環体やへテロ環縮環体などが挙げられる。R21、R22は、これらアリール基、ヘテロアリール基に結合したヘテロ原子を含む2価の連結基中のヘテロ原子によって、またはヘテロアリール基に含まれるヘテロ原子によってAr21、Ar22に結合している。
前記アリール基またはヘテロアリール基に結合したヘテロ原子を含有する2価の連結基に含まれるヘテロ原子としては、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挙げることができ、前記連結基の具体例としては、酸素原子、窒素原子、アルキレンオキシ基(メチレンオキシ基、エチレンオキシ基等)、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、ウレタン基、硫黄原子、スルホニル基、スルフィニル基を挙げることができる。
21、R22に含まれるアリール基、ヘテロアリール基は、前記連結基以外の置換基を有していてもよい。前記置換基については、Ar21、Ar22が有してもよいR21、R22以外の置換基について先に説明した通りであり、より好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基である。
一般式(I)中、好ましくは、Za21、Za22、Za23およびZa24が、各々独立に
、無置換または、炭素数1〜20の置換もしくは無置換のアルキル基で置換された、または、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のアリール基で置換されたピラゾール-5-オン、バルビツール酸、2-チオバルビツール酸、1,3-ジオキサン-4,6-ジオンであり、Ma21、Ma22、Ma23、Ma24、Ma25およびMa26は、各々独立に、無置換、または、エチル基、メチル基、フェニル基で置換されたメチン基のいずれかであり、Lは、2つのアルキレン基(好ましくは、エチレン基)が結合して5または6員環を形成したものであり、Ka21およびKa22は、それぞれ独立に0〜2の範囲の整数であり、Q2+で表されるカチオンは、一般式(II)中、R21、R22として、それぞれ独立に炭素数6〜20のアリール基または炭素数1〜20のヘテロアリール基を含有し、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を介してAr21、Ar22で表される炭素数1〜20のアリール基に結合したビピリジニウム対イオン、またはR21、R22が含窒素ヘテロアリール基の窒素原子を介してAr21、Ar22で表される炭素数1〜20のアリール基に結合したビオロゲン対イオンである。
一般式(I)で表される化合物は、好ましくは下記一般式(III)で表される化合物
である。
Figure 2007326783
一般式(III)中、R110、R210、R120およびR220は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。R110、R210、R120およびR220は、好ましくは、各々独立に、無置換アルキル基である。なお、R110とR210が同一であり、かつR120およびR220が同一であって、前者と後者が異なる基であることが好ましい。更に好ましくは、R110とR210、R120とR220はそれぞれ同一であり、かつ前者と後者がそれぞれ異なった炭素数1〜6の無置換アルキル基である。
なお、R110とR120、R210とR220は、互いに結合して環構造を形成してもよい。形成される環構造は好ましくは5ないし7員の環であり、より好ましくは5ないし6員の脂肪族環であり、特に好ましくはシクロヘキサン環である。
130、R140、R150、R230、R240およびR250は、各々独立に、水素原子または置換基である。好ましくは、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ環基である。更に好ましくは、水素原子、エチル基、メチル基、フェニル基である。R130とR230、R140とR240、R150とR250は、それぞれ同一であることが好ましく、R130、R140、R150、R230、R240およびR250は、全て水素原子であることが最も好ましい。
160およびR260は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基である。R160、R260が表すアルキル基として好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、前記アルキル基が置換基を有する場合、好ましい置換基としては、アルコキシ基、アミド基、アシル基、エステル基を挙げることができる。R160、R260が表すアリール基として好ましくは炭素数6〜20のアリール基であり、前記アリール基が置換基を有する場合、好ましい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アミド基、アシル基、エステル基を挙げることができる。
160およびR260は同一であることが好ましく、中でも、R160およびR260が互いに結合して2価の連結基を形成したものが好ましい。R160およびR260が互いに結合して形成する2価の連結基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基である。
1は、2価の連結基である。好ましくは、L1は、置換または無置換のアルキレン基である。前記アルキレン基は、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基であり、前記アルキレン基が置換基を有する場合、好ましい置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アミド基、エステル基、アリール基を挙げることができる。
1は、R160およびR260と環構造を形成したものが最も好ましい。その場合の環構造は、5または6員環が好ましく、脂肪族環がより好ましく、特に好ましくはシクロヘキサン環である。
nおよびmは、各々独立に、0〜2の範囲の整数を表す。n、mはそれぞれ2であることが好ましい。n、mであるとき、複数存在するR130、R140、R230、R240は、同じでも異なっていても良い。また、一般式(III)中、Q2+は、前記一般式(II)で表されるカチオンを表す。その詳細は前述の通りである。
一般式(II)で表されるカチオンは、好ましくは一般式(IV)で表されるカチオンであり、更に好ましくは一般式(V)または一般式(VI)で表されるカチオンである。
Figure 2007326783
一般式(IV)中、R41は、一般式(II)中のR21と同義であり、R42は、一般式(II)中のR22と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(V)中、Ar51およびAr52は、各々独立に、アリール基またはヘテロアリール基を表す。その具体例および好ましい例については、一般式(II)中のR21、R22が含有するアリール基、ヘテロアリール基と同様である。
11およびL21は、各々独立に、ヘテロ原子を含有し、該へテロ原子によって隣接するフェニル環に結合する2価の連結基を表し、その詳細は先に一般式(II)中のR21およびR22に含まれるヘテロ原子を含有する2価の連結基について述べた通りである。
一般式(V)中、特に好ましくは、Ar51およびAr52は、各々独立に、フェニル基、ナフチル基、含酸素ヘテロ環または含硫黄ヘテロ環であり、L11、L21は、各々独立に酸素原子またはアミド基である。
一般式(VI)中、Z61およびZ62は、各々独立に、含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表し、好ましくは、含窒素ヘテロ5員環を形成し、特に好ましくはピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環およびそのベンゾ縮合環、ヘテロ環縮合環である。
以下に、本発明の一般式(I)で表される化合物の好ましい具体例(アニオン部、カチオン部、それら組み合わせ)を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007326783
Figure 2007326783
Figure 2007326783
Figure 2007326783
Figure 2007326783
Figure 2007326783
一般式(II)で表されるビオロゲンは、Bull.Chem.Soc.Jpn.,64環,321頁(1991年)記載の方法や特開2003−128654号記載の方法などによって合成することができる。
また、ビス型オキソノール化合物の合成法は、例えば欧州特許EP1424691A2に開示されている。
次に、一般式(I)におけるビオロゲンカチオン部とビス型オキソノールアニオン部の組み合わせの具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007326783
Figure 2007326783
本発明のオキソノール化合物は、塗布液への溶解性および塗布液中での経時安定性に優れるため、本発明のオキソノール化合物を光情報記録媒体の記録層用色素として使用することで製造適性を改善することができる。
また、本発明のオキソノール化合物は耐光性に優れるため、光情報記録媒体の記録層用色素として使用することにより、保存性に優れた光情報記録媒体を得ることができる。
更に、本発明のオキソノール化合物は記録特性に優れるため、光情報記録媒体の記録層用色素として使用することにより、記録感度および書き込み精度に優れた光情報記録媒体を得ることができる。本発明のオキソノール化合物の記録層用色素としての使用方法の詳細は、本発明の光情報記録媒体について後述する通りである。
[光情報記録媒体]
本発明の光情報記録媒体は、基板上にレーザー光を照射することにより情報の記録が可能な記録層を有し、前記記録層に、本発明のオキソノール化合物を含有する光情報記録媒体である。
前記記録層には、本発明のオキソノール化合物を一種のみ用いてもよく、また、二種以上を組合わせて使用してもよい。また、前記記録層には、本発明のオキソノール化合物以外の色素を併用してもよい。併用される色素としては、アモルファス膜での吸収極大波長が600nm以上720nm未満である色素を挙げることができる。なお、本発明のオキソノール化合物のアモルファス膜での吸収極大波長は、好ましくは500nm以上600nm未満である。記録材料として本発明のオキソノール化合物と他の色素を併用する場合は、記録特性および製造適性向上の観点からは、記録材料における本発明のオキソノール化合物の割合が80〜99質量%、他の色素の割合が1〜20質量%であることが好ましい。
本発明の情報記録媒体は、本発明のオキソノール化合物を記録層に含むものであれば特に制限はないが、本発明の光情報記録媒体をCD−Rに適用する場合には、トラックピッチ1.4〜1.8μmのプレグルーブが形成された厚さ1.2±0.2mmの透明な円盤状基板上に、本発明のオキソノール化合物を含む記録層、光反射層および保護層をこの順に有する構成であることが好ましい。
また、本発明の光情報記録媒体は、追記型DVDであることもできる。追記型DVDとしては、単層記録層を有するものと二層記録層を有するものがあるが、本発明はいずれの態様であってもよい。また、追記型DVDとしては、DVD−RおよびDVD+Rがあるが、本発明はいずれの態様にも適用可能である。
単層記録層を有する追記型DVDは、一対の基板の間に記録層を有する層構成(例えば基板、記録層および保護基板(ダミー基板)をこの順に有する)をとることができる。その他に反射層、保護層等が適宜形成されていることが好ましい。そのような層構成を有する追記型DVDの一例を図1に示す。
また、単層記録層を有するDVD−R型光情報記録媒体の好ましい態様としては、以下の光情報記録媒体を挙げることができる。
トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルーブが形成された厚さ0.6±0.1mmの透明な円盤状基板上に、本発明のオキソノール化合物を含む記録層および光反射層が設けられてなる積層体と、該積層体の円盤状基板と同じ形状の透明な円盤状保護基板とが、記録層が内側となるように接合され、厚さ1.2±0.2mmとなるように構成された光情報記録媒体。なお、上記光情報記録媒体においては、光反射層の上には更に保護層を設けた構成とすることもできる。
前記単層記録層に使用されるオキソノール化合物としては、一般式(I)で表される
オキソノール化合物であれば特に限定されないが、好ましくはQ2+で表されるカチオン部が一般式(V)または一般式(VI)で表される化合物であり、より好ましくは一般式(V)中のL11、L12がアミド基で表される化合物、一般式(VI)で表される化合物である。
一方、記録層を二層有する追記型DVDは、対向する一対の基板間に二層以上の記録層を有する層構成(例えば第一基板、第一記録層、第二記録層、第二基板をこの順に有する)をとることができる。二層の記録層を有する追記型DVDの一例を図2に示す。
図2に示す追記型DVDは、第一記録層22を有する第一基板14と第二記録層28を有する第二基板18が中間層20を介して貼り合わされた構成を有する。また、第一記録層22上には反射層24が、中間層20と第二記録層28との間にはバリア層30が、第二記録層28と第二基板18との間には反射層26が設けられている。なお、第一基板側からレーザー光を照射するため、第一記録層22上に形成される反射層24は半透明となっている。
図2に示す追記型DVDにおいて、第一記録層22に対して情報を記録する場合は、第一基板14の端面14aから第一記録層22に向かう方向に記録用のレーザー光32を照射し、レーザー光32を第一記録層22に結像させて情報(ピット)を形成する。このとき、第一プリグルーブ12のグルーブ34に対応した部分に情報が記録される。
一方、第二記録層28に対して情報を記録する場合は、第一基板14の端面14aから第二記録層28に向かう方向に記録用のレーザー光を照射し、レーザー光32を第二記録層28に結像させて情報(ピット)を記録する。このとき、第二記録層28のうち、第二プリグルーブ16のランド36に対応した部分に情報が記録される。
なお、中間層20は、第一記録層22に記録された情報と第二記録層28に記録された情報の干渉を防ぐ働きをする層であり、中間層20を介在させることにより第一記録層22および第二記録層28で良好な記録再生信号を得ることができる。
上記のような片面二層記録が可能な追記型DVDでは、第一記録層と第二記録層は入射光源からの距離、必要とされる熱分解特性等が異なるため、各層に使用する記録材料は応答特性等を考慮して選択することが好ましい。レーザー光源に近い記録層(図2中の第一記録層22)へ使用するオキソノール化合物としては、好ましくは、前記単層記録層を有する追記型DVDの好ましい例に挙げた化合物である。
一方、レーザー光源から離れた記録層(図2中の第二記録層28)へ使用するオキソノール化合物としては、好ましくは一般式(I)中のQ2+が一般式(V)で表され、一
般式(V)中のL11、L21が酸素原子で表される化合物である。
また、記録層を二層有するDVD−R型光情報記録媒体の好ましい態様としては、以下の光情報記録媒体を挙げることができる。
トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルーブが形成された厚さ0.6±0.1mmの透明な円盤状基板上に、本発明のオキソノール化合物を含む記録層および光反射層が設けられてなる二枚の積層体が、それぞれ記録層が内側となるように接合され、厚さ1.2±0.2mmとなるに構成された光情報記録媒体。
本発明の情報記録媒体は、例えば、以下に述べるような方法により製造することができる。基板(保護基板も含む)は、従来の情報記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。基板材料としては、例えば、ガラス;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィンおよびポリエステル等を挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点からポリカーボネートが好ましい。
記録層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善および接着力の向上および記録層の変質防止などの目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;およびシランカップリング剤などの表面改質剤をあげることができる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。
また、基板(または下塗層)上には、トラッキング用溝またはアドレス信号等の情報を表す凹凸(プレグルーブ)が形成されている。このプレグルーブは、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あるいは押出成形する際に直接基板上に前記のトラックピッチで形成されることが好ましい。また、プレグルーブの形成を、プレグルーブ層を設けることにより行ってもよい。プレグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノエステル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエステルのうち少なくとも一種のモノマー(またはオリゴマー)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。プレグルーブ層の形成は、例えば、まず精密に作られた母型(スタンパー)上に上記のアクリル酸エステルおよび重合開始剤からなる混合液を塗布し、さらにこの塗布液層上に基板を載せたのち、基板または母型を介して紫外線を照射することにより塗布層を硬化させて基板と塗布層とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離することにより得ることができる。
基板上(又は下塗層)のプレグルーブが形成されているその表面上には記録層が設けられる。記録層には、更に耐光性を向上させるための種々の褪色防止剤を含有することができる。褪色防止剤の代表例としては、特開平3−224793号公報に記載の一般式(III)、(IV)または(V)で表される金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩や特開平2−300287号公報や特開平2−300288号公報に示されているニトロソ化合物、特開平10−151861号公報に示されているTCNQ誘導体などを挙げることができる。
記録層の形成は、色素および、更に所望によりクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗膜を形成したのち乾燥することにより行うことができる。色素記録層形成用の塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノ−ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレンングリコールモノエチルエーテル、プロピレンングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。上記溶剤は使用する化合物の溶解性を考慮して単独または二種以上組み合わせて用いることができる。好ましくは、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールなどのフッ素溶剤が用いられる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤などの各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
結合剤の例としては、例えばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。記録層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、色素の合計量に対して一般に0.01〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましくは0.1〜5倍量(質量比)の範囲にある。このようにして調製される塗布液の色素濃度は一般に0.01〜10質量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5質量%の範囲にある。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げることができる。前述のように、記録層は単層でも重層でもよい。各記録層の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好ましくは50〜300nmの範囲にある。
次に、記録層上に形成される反射層について説明する。前記反射層の材料である光反射性物質は、レーザ光に対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼であり、特に好ましいものはAgである。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは2種以上の組み合わせで、または合金として用いてもよい。前記反射層は、例えば上記反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより各記録層上に形成することができる。反射層の層厚は、一般には10〜300nmの範囲にあり、好ましくは50〜200nmの範囲である。なお、反射層が半透明の場合(図2中の反射層24に相当する場合)、その層厚は2〜150nmの範囲にあることが好ましい。
反射層の上には、記録層などを物理的および化学的に保護する目的で保護層が設けられていてもよい。なお、図2中、バリア層30は上記目的で設けられた層である。この保護層は基板の記録層が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けられてもよい。保護層に用いられる材料としては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34などの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。保護層は、例えばプラスチックの押出加工で得られたフィルムを接着層を反射層上および/または基板上にラミネートすることにより形成することができる。または真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらの適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのまままたは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層の層厚は一般には0.1〜100μmの範囲にある。以上の工程により、基板上に記録層、及び反射層、そして所望により保護層を設けた積層体を作製することができる。上記のようにして二枚の積層体を作製し、これらを、各々の記録層が内側となるように接着層(例えば図2中の中間層20)を介して貼り合わせることにより、二つの記録層を持つ光情報記録媒体を製造することができる。また得られた積層体と、該積層体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基板とを、その記録層が内側となるように接着層を介して貼り合わせることにより、単層記録層を持つ光情報記録媒体を製造することができる。
前記接着層の材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、感圧式両面テープ等や、SiO2等の無機材料等が挙げられる。また、これらの材料を単独または混合してもよいし、一層だけではなく多層膜にして用いてもよい。このような接着層は、スピンコート法やキャスト法、スパッタ法により形成することができる。接着層の厚みは、5〜100μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜70μmである。
本発明の光情報記録媒体へ情報を記録するためには、まず、情報記録媒体を定線速度または定角速度にて回転させながら、基板側から半導体レーザー光などの記録用のレーザー光を照射する。この光の照射により、記録層と反射層との界面に空洞を形成(空洞の形成は、記録層または反射層の変形、あるいは両層の変形を伴って形成される)するか、基板が肉盛り変形する、あるいは記録層に変色、会合状態の変化等により屈折率が変化することにより情報が記録されると考えられる。記録光としては、例えば、CD−R型として770〜790nm、DVD−R型として600nm〜700nm(好ましくは620〜680nm、更に好ましくは、630〜660nm)の範囲の発振波長を有する半導体レーザービームを用いられる。上記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら記録時と同じ波長を持つ半導体レーザー光を基板側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
[実施例1−1]
化合物D−8の合成
Figure 2007326783
SM−1 39.3gと3−フェノキシアニリン27.8gをジメチルホルムアミド300ml中、90℃で4時間加熱攪拌した。反応終了後、放冷し、結晶を濾取した。
得られた結晶をジメチルホルムアミドおよび酢酸エチルでかけ洗い、乾燥し、V−8塩酸塩32.5gを得た。
次にV−8塩酸塩17.0gをメタノール500mlに溶解したものに、C−5 Bu4+塩37.1gを添加し、50℃で1時間加熱攪拌した。放冷後、析出結晶を濾取し、メタノールをかけ洗いした。乾燥後、30.0gの化合物D−8を得た。
V−8塩酸塩 1H−NMR(TMS,d6−DMSO:δ9.70(S,4H),9.10(S,4H),7.72(S,4H),7.18−7.51(m,14H)、D−8分解温度:245℃
[実施例1−2]
化合物D−20の合成
Figure 2007326783
アニリンを変更した以外は実施例1−1と同様の方法でV−20塩酸塩を合成し、さらにC−5 Bu4+塩と反応させ、化合物D−20を得た。
V−20塩酸塩 1H−NMR(TMS,d6−DMSO:δ11.21(S,2H),9.77(S,4H),9.12(S,4H),8.72(S,2H),7.62−8.16(m,20H)、D−20分解温度:266℃
[実施例1−3]
化合物D−26の合成
Figure 2007326783
アニリンを変更した以外は実施例1−1と同様の方法でV−26塩酸塩を合成し、さらにC−5 Bu4+塩と反応させ、化合物D−26を得た。
V−26塩酸塩 1H−NMR(TMS,d6−DMSO:δ11.38(S,2H),9.72(S,4H),9.12(S,4H),9.69(S,2H),8.55(d,2H),8.25(S,2H),7.91(d,2H),7.71−7.80(m,4H),7.25(t,2H)、D−26分解温度:288℃
[実施例1−4]
化合物D−28の合成
Figure 2007326783
アニリンを変更した以外は実施例1−1と同様の方法でV−28塩酸塩を合成し、さらにC−5 Bu4+塩と反応させ、化合物D−28を得た。
V−28塩酸塩 1H−NMR(TMS,d6−DMSO:δ9.73(d,4H),9.13(d,4H),8.19(S,2H),7.95−8.07(m,14H)、D−28分解温度:271℃
[実施例1−5]
化合物D−38の合成
Figure 2007326783
アニリンを変更した以外は実施例1−1と同様の方法でV−38塩酸塩を合成し、さらにC−5 Bu4+塩と反応させ、化合物D−38を得た。
V−38塩酸塩 1H−NMR(TMS,d6−DMSO:δ9.83(d,4H),9.20(d,4H),8.78(S,2H),8.28(d,4H),8.20(d,4H),7.86(d,2H),7.77(d,2H),7.40−7.45(m,4H)、D−26分解温度:280℃
色素の評価
実施例1−1〜1−5で合成した色素および下記比較化合物−1〜5の溶解度、溶解経時安定性、耐光性を以下の方法により評価した。結果を表3に示す。
Figure 2007326783
(1)溶解度、溶解経時安定性評価
各色素80mgを1mlの2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに加温、超音波溶解した。フィルター濾過し、25℃にて24時間密栓放置後、一部を取り溶解度を測定した。残りの溶液を再度密栓して25℃にて1週間で放置後、再度溶解度を測定した。1日後の溶解度および1週間後の溶解度が60mg以上のものを○とし、表3に記した。比較化合物−1は1日後の溶解度が約30mgと低い。さらに1週間経時すると結晶が析出し製造適性が低い。これに対し他のものは優れた溶解度、溶解経時安定性を有していた。
(2)耐光性評価
各色素13mgを1mlの2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解しガラス基板に塗布した。次に該色素塗布基板に48時間Xe光を照射し、光照射前後の吸収を測定することで照射後の色素残存率(%)を算出し表3に記した。溶解性に優れる色素のなかで、比較化合物−2〜比較化合物−5は比較化合物−1に比べ耐光性が劣るが、実施例1−1〜1−5で合成した化合物の耐光性は比較化合物−1と同等以上であった。
以上より、実施例1−1〜1−5で合成したオキソノール化合物は溶解性、溶解経時安定性および耐光性に優れることがわかる。
Figure 2007326783
[比較例2−1]
光情報記録媒体の作製
射出成形にて、ポリカーボネート樹脂を、スパイラル状のグルーブ(深さ130nm、幅310nm、トラックピッチ0.74μm)を有する厚さ0.6mm、直径120mmの基板に成形した。1.25gの比較化合物−1を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール100mlに溶解した塗布液を調製し、この塗布液を、スピンコート法により上記基板のグルーブが形成面上に塗布し、色素記録層を形成した。
次に、色素記録層上に銀をスパッタして膜厚約150nmの反射層を形成した後、紫外線硬化樹脂(ダイキュアクリアSD640 大日本インキ化学工業製)を接着剤として用いて0.6mm厚のダミー基板と貼り合わせてDVD−Rディスクを作製した。
[実施例2−1〜2−5、比較例2−2〜2−5]
記録層用色素として比較化合物−1に代えて表4に示す色素を使用した以外は比較例2−1と同様の方法でDVD−Rディスクを作製した。
光情報記録媒体の評価
DU1000およびマルチシグナルジェネレータ(パルステック社製、レーザー波長=660nm、開口率=0.60)を用いて、転送レート1倍速(11.08Mbps)、8倍速(88.64M)、10倍速(110.8Mbps)で8−16変調信号を記録した。
使用した記録ストラテジは、表4に示した。1倍速記録、10倍速記録は1種類、8倍速記録はパルス幅の大きく異なる2種類で記録を行った。
記録パワーは、それぞれの媒体で、ジッターが最も小さくなる記録パワーに設定した。その後、記録レーザー波長と同波長のレーザーを用いて再生し、ジッタを測定した。10倍速記録の結果を表5に示す。
表5に示すように、実施例1−1〜1−5で合成した色素を使用した実施例2−1〜2−5のディスクは、比較化合物−2〜比較化合物−5を使用した比較例2−2〜2−5のディスクに比べ感度、ジッタに優れていた。
以上の結果から、本発明のオキソノール化合物を記録層用色素として使用することにより、製造適性(溶解性、溶解経時安定性)および保存性(耐光性)に優れるとともに、高感度と高記録品質(低ジッタ)を兼ね備えた光情報記録媒体が得られることがわかる。
Figure 2007326783
Figure 2007326783
本発明の光情報記録媒体は、DVD−R型光情報記録媒体として好適である。
単層記録層を有する追記型DVDの概略断面図である。 二層の記録層を有する追記型DVDの概略断面図である。

Claims (13)

  1. 下記一般式(I)で表されるオキソノール化合物。
    Figure 2007326783
    [一般式(I)中、Za21、Za22、Za23およびZa24は、各々独立に、酸性核を形成する原子群であり、Ma21、Ma22、Ma23、Ma24、Ma25およびMa26は、各々独立に、置換または無置換のメチン基であり、Lは、2つの結合とともにπ共役系を形成しない2価の連結基であり、Ka21およびKa22は、各々独立に、0〜3の範囲の整数を表し、Ka21、Ka22が2または3であるとき、複数存在するMa21、Ma22、Ma25、Ma26は、同じでも異なっていてもよく、Q2+は下記一般式(II)で表されるカチオンを表す。]
    Figure 2007326783
    [一般式(II)中、Ar21およびAr22は、各々独立に、アリーレン基またはヘテロアリーレン基を表し、R21は、アリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によってAr21に結合する置換基、または、ヘテロアリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によって、もしくは該基に含まれるヘテロ原子によってAr21に結合する置換基を表し、R22は、アリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によってAr22に結合する置換基、または、ヘテロアリール基が該基に結合した2価のヘテロ原子含有連結基中のヘテロ原子によって、もしくは該基に含まれるヘテロ原子によってAr22に結合する置換基を表す。]
  2. 下記一般式(III)で表される請求項1に記載のオキソノール化合物。
    Figure 2007326783
    [一般式(III)中、R110、R210、R120およびR220は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表し、R130、R140、R150、R230、R240およびR250は、各々独立に、水素原子または置換基であり、R110とR120、R210とR220は、互いに結合して環構造を形成してもよく、R160およびR260は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基であり、L1は、2価の連結基であり、R160とR260は互いに結合して2価の連結基を形成してもよく、nおよびmは、各々独立に、0〜2の範囲の整数を表し、n、mが2であるとき、複数存在するR130、R140、R230、R240は、同じでも異なっていてもよく、Q2+は、前記一般式(II)で表されるカチオンを表す。]
  3. 前記一般式(II)で表されるカチオンは、下記一般式(IV)で表されるカチオンである請求項1または2に記載のオキソノール化合物。
    Figure 2007326783

    [一般式(IV)中、R41は、一般式(II)中のR21と同義であり、R42は、一般式(II)中のR22と同義である。]
  4. 前記一般式(II)で表されるカチオンは、下記一般式(V)で表されるカチオンである請求項1または2に記載のオキソノール化合物。
    Figure 2007326783
    [一般式(V)中、Ar51およびAr52は、各々独立に、アリール基またはヘテロアリール基を表し、L11およびL21は、各々独立に、ヘテロ原子を含有し、該へテロ原子によって隣接するフェニル環に結合する2価の連結基を表す。]
  5. 前記の2価のヘテロ原子含有連結基は、酸素原子、窒素原子、アルキレンオキシ基、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、ウレタン基、硫黄原子、スルホニル基またはスルフィニル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載のオキソノール化合物。
  6. 前記一般式(II)で表されるカチオンは、下記一般式(VI)で表されるカチオンである請求項1または2に記載のオキソノール化合物。
    Figure 2007326783

    [一般式(IV)中、Z61およびZ62は、各々独立に、含窒素ヘテロアリール環を形成する原子団を表す。]
  7. 基板上にレーザ光を照射することにより情報の記録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であって、
    前記記録層は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のオキソノール化合物を含有することを特徴とする光情報記録媒体。
  8. 追記型光情報記録媒体である請求項7に記載の光情報記録媒体。
  9. DVD−R型光情報記録媒体である請求項8に記載の光情報記録媒体。
  10. 記録層を二層有し、該二層の記録層の少なくとも一層に請求項1〜6のいずれか1項に記載のオキソノール化合物を含有する請求項7〜9のいずれか1項に記載の光情報記録媒体。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のオキソノール化合物を光情報記録媒体の記録層用色素として使用する方法。
  12. 前記光情報記録媒体が追記型光情報記録媒体である請求項11に記載の方法。
  13. 前記光情報記録媒体がDVD−R型光情報記録媒体である請求項12に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110105336A (zh) * 2019-05-30 2019-08-09 华南理工大学 紫精衍生物电致变色材料及其制备方法
CN114133380A (zh) * 2021-11-08 2022-03-04 华南理工大学 紫精衍生物电致变色和电致荧光变色材料及其制备方法与应用

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