JP2007326521A - 車両の走行安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低μ路においても車両の挙動を安定させながら接触回避支援を行う。
【解決手段】物体位置検知部21により検出された障害物と自車両との接触の可能性を判断する接触判定部25と、自車両と障害物との接触を回避するための自車両の目標横Gを設定する目標横G設定手段と、自車両と障害物との接触を回避するための自車両の目標舵角を設定する目標舵角設定手段と、接触の可能性があると判断された場合に接触を回避すべく車両の操舵を制御するEPSアクチュエータ17および走行制御部26と、走行制御部26による操舵制御に対する車両挙動の応答遅れを検出する挙動遅れ検出手段と、を備え、走行制御部26は、車両の実横Gが目標横Gに近付くように制御するとともに、挙動遅れ検出手段により車両挙動の応答遅れが検出された場合は、車両の実舵角が目標舵角に近付くように制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両の走行安全装置に関するものである。
従来、例えばレーダ装置等の物体検出装置により自車両周辺の対向車両等の障害物を検出し、この障害物と自車両との接触を回避すべくブレーキやステアリングを制御する走行安全装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このステアリング制御には、障害物との接触を回避するために必要な車両の挙動(例えば横加速度)の目標値(目標挙動量)を設定し、この目標挙動量に実際の車両の挙動量(実挙動量)を近付けるようにステアリングを制御するものがある。
特開2000−57495号公報
ところで、車輪に対する摩擦係数の低い路面(以下、低μ路と略す)において前述した接触回避のためのステアリング制御を行った場合、ステアリング制御に対して車両挙動の応答が遅れるため、制御量が大きくなりすぎて、挙動が必要以上に大きくなる虞がある。
そこで、この発明は、低μ路においても車両の挙動を安定させながら接触回避支援を行うことができる車両の走行安全装置を提供するものである。
この発明に係る車両の走行安全装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、車両周囲の障害物(例えば、後述する実施例における先行車両F)を検出する障害物検出手段(例えば、後述する実施例における物体位置検知部21)と、前記障害物検出手段により検出された障害物と車両(例えば、後述する実施例における自車両P)との接触の可能性を判断する接触可能性判断手段(例えば、後述する実施例における接触判定部25)と、前記車両と前記障害物との接触を回避するための車両の目標挙動量(例えば、後述する実施例における目標横G)を設定する目標挙動量設定手段(例えば、後述する実施例におけるステップS109)と、前記車両と前記障害物との接触を回避するための車両の目標舵角を設定する目標舵角設定手段(例えば、後述する実施例におけるS110)と、前記接触可能性判断手段により接触の可能性があると判断された場合に接触を回避すべく車両の操舵を制御する操舵制御手段(例えば、後述する実施例におけるEPSアクチュエータ17、走行制御部26)と、前記操舵制御手段による操舵制御に対する車両挙動の応答遅れを検出する挙動遅れ検出手段(例えば、後述する実施例におけるステップS115)と、を備え、前記操舵制御手段は、車両の実挙動量が前記目標挙動量設定手段により設定された目標挙動量に近付くように制御するとともに、前記挙動遅れ検出手段により車両挙動の応答遅れが検出された場合は、車両の実舵角が前記目標舵角設定手段により設定された目標舵角に近付くように制御することを特徴とする車両の走行安全装置である。
このように構成することにより、接触回避支援制御を実行しているときに、舵角が過度に大きくなるのを防止することができるので、車両の挙動が必要以上に大きくなるのを防止することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記操舵制御手段は、前記挙動遅れ検出手段により検出された車両挙動の応答遅れの状態に応じて、目標挙動量による制御と目標舵角による制御の重み付けを変えることを特徴とする。
このように構成することにより、車両挙動の応答遅れの状態に応じて、より最適な制御が可能になる。
請求項1に係る発明によれば、接触回避支援制御を実行しているときに車両挙動の応答遅れがある場合には、車両の実舵角が目標舵角に近付くように制御するので、舵角が過度に大きくなるのを防止することができ、車両の挙動を安定にすることができる。その結果、例えば低μ路での走行など車両挙動の制御性が低下する状況下でも、車両の挙動を安定させて障害物に対する接触回避支援を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、車両挙動の応答遅れの状態に応じて、より最適な制御が可能になり、車両挙動をより安定させることができる。
以下、この発明に係る車両の走行安全装置の一実施例を図1から図9の図面を参照して説明する。
この実施例の運転支援装置10は、図1に示すように、内燃機関11の駆動力を、オートマチックトランスミッション(AT)あるいは無段自動変速機(CVT)等のトランスミッション(T/M)12を介して車両の駆動輪に伝達する車両に搭載され、処理装置13と、ブレーキアクチュエータ14と、外界センサ15と、車両状態センサ16と、電動パワーステアリング装置のアクチュエータ(以下、EPSアクチュエータと略す)17とを備えて構成されている。
さらに、処理装置13は、例えば物体位置検知部(障害物検出手段)21と、物体速度検知部22と、物体進路推定部23と、自車両進路推定部24と、接触判定部(接触可能性判断手段)25と、走行制御部26とを備えて構成されている。
外界センサ15は、例えば可視光領域や赤外線領域にて撮像可能なCCDカメラやCMOSカメラ等からなる1対のカメラおよび画像処理部と、例えばビームスキャン型のミリ波レーダおよびレーダ制御部とを備えて構成されている。
そして、画像処理部は、1対のカメラにより撮影して得た自車両の進行方向の外界の各画像に対して、例えばフィルタリングや二値化処理等の所定の画像処理を行い、二次元配列の画素からなる1対の画像データを生成して処理装置13へ出力する。
また、レーダ制御部は、例えば自車両の進行方向前方に設定された検出対象領域を角度方向に沿った複数の領域に分割し、各領域を走査するようにしてミリ波の発信信号を発信すると共に、各発信信号が自車両の外部の物体によって反射されることで生じた反射信号を受信し、反射信号と発信信号とを混合してビート信号を生成して処理装置13へ出力する。
車両状態センサ16は、自車両の車両情報として、例えば自車両の速度(車速)を検出する車速センサや、ヨー角(車両重心の上下方向軸回りの回転角度)やヨーレート(車両重心の上下方向軸回りの回転角速度)を検出するヨーレートセンサや、自車両の横加速度(以下、横Gと略す)を検出する横Gセンサや、操舵角(運転者が入力した操舵角度の方向と大きさ)を検出する操舵角センサや、実舵角(操舵輪の転舵角の方向と大きさ)を検出する舵角センサや、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサや、例えば人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号等の測位信号や自車両の外部の情報発信装置から発信される位置信号等、さらには、適宜のジャイロセンサや加速度センサ等の検出結果に基づいて自車両の現在位置および進行方向を検出する位置センサや、方向指示器やブレーキのオン/オフ状態を検知する各センサ等を備えて構成されている。
処理装置13の物体位置検知部21は、外界センサ15から入力される画像データまたはビート信号に基づき、自車両の進行方向でのカメラまたはレーダの各検知エリア内に存在する物体(例えば、他車両等)を検知し、物体の位置を算出する。例えば外界センサ15の画像処理部から入力される1対の画像データに対して、物体位置検知部21は、所定の認識処理を行うと共に、車室内に所定間隔を隔てて設置された1対のカメラ同士間の距離と、撮影により得られた1対の画像データ上の物体の視差とに基づく三角測量法等により、物体までの距離を検出する。
物体速度検知部22は、例えば物体位置検知部21により検知された物体の位置の時間変化に基づいて物体の速度(つまり、自車両に対する相対速度あるいは絶対的な移動速度)を検知する。
物体進路推定部23は、例えば物体位置検知部21により検知された物体の位置の変化および物体速度検知部22により検知された物体の速度に基づいて物体の進路(例えば、図2に示す先行車両Fの先行車両進路FR等)を推定する。
自車両進路推定部24は、例えば車両状態センサ16により検出された自車両の位置の時間変化や、自車両の走行状態、例えば車速センサにより検知された自車両の車速と、ヨーレートセンサにより検出された自車両のヨーレートとに基づいて自車両の進路(例えば、図2に示す自車両Pの自車両進路PR等)を推定する。
接触判定部25は、物体速度検知部22から入力される物体の速度と、物体進路推定部23から入力される物体の進路と、自車両進路推定部24から入力される自車両の進路と、車両状態センサ16により検出された自車両の位置および車速とに基づき、自車両と物体とが接触する可能性があるか否かを判定する。
例えば、接触判定部25は、自車両の進路と物体の進路とが交差する領域を衝突予測領域として、自車両が衝突予測領域に到達するのに要する時間(接触時間)を推定する。そして、自車両が現在の走行状態(例えば、現在の車速、ヨーレート等)を維持した状態で前記接触時間に亘って走行した時点での、物体の進路の幅方向に沿った方向での物体の進路と自車両との重なり量(例えば、図2に示す自車両Pの自車両進路PRと先行車両Fの先行車両進路FRとの重なり量)を算出する。
また、自車両の進路と物体の進路とが交差する領域が相対的に大きい場合には、例えば自車両および物体が現在の走行状態を維持した状態で適宜の時間が経過した際の両者間の距離が最小となる時間を検知し、この時間での物体の進路の幅方向に沿った方向での物体の進路と自車両との重なり量を算出してもよい。
そして、接触判定部25は、この重なり量に基づき、例えば重なり量が0よりも大きい場合には、自車両と物体とが接触する可能性があると判定する。
走行制御部26は、接触判定部25の判定結果に応じて、物体と自車両との接触発生を回避あるいは接触発生時の被害を軽減するようにして自車両の走行状態を制御する走行制御の実行タイミングおよび制御内容(例えば、操舵制御時の操舵アシスト量等)の少なくとも何れかを設定可能である。そして、設定した制御内容に応じて、内燃機関11の駆動力を制御する制御信号およびトランスミッション12の変速動作を制御する制御信号およびブレーキアクチュエータ14による減速動作を制御する制御信号およびEPSアクチュエータ17による自車両の操舵機構(図示略)の操舵アシスト量を制御する制御信号のうちの少なくとも何れかの制御信号を出力し、接触回避動作として自車両の加速制御または減速制御または操舵制御を実行する。
次に、この走行安全装置10において操舵制御により接触回避をするときの接触回避支援制御について、図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS101において、外界センサ15の出力に基づき自車両周囲の物体(障害物)を検出し、この物体の相対位置および相対速度を検出すると共に、車両状態センサ16により検出された自車両の車速に基づき、前記物体の絶対的な移動速度(つまり、対地速度)を検出する。
このとき、例えば、自車両と同方向に向かい移動する他車両を先行車両とし、自車両と反対方向に向かい移動する他車両を対向車両とする。
次に、ステップS102に進み、車両状態センサ16により検出された自車両の車両状態、つまり自車両の位置や走行状態(例えば、車速およびヨーレート等)の検出値に基づいて自車両の進路を推定すると共に、外界センサ15の出力に基づき、物体位置検知部21により検知された物体の位置の変化および物体速度検知部22により検知された物体の速度に基づいて物体の進路を推定する。
次に、ステップS103に進み、自車両が現在の走行状態(例えば、現在の車速、ヨーレート等)を維持した状態で前記接触時間に亘って走行した時点、あるいは、自車両および物体が現在の走行状態を維持した状態で両者間の距離が最小となる時点での、物体の推定進路の幅方向に沿った方向での物体の推定進路と自車両との重なり量を算出する。
次に、ステップS104に進み、マップ(図示略)を参照して重なり量に応じた接触回避所要時間を算出する。なお、接触回避所要時間は、緊急操舵回避(例えば、自車両の横Gに換算して0.5G等)で回避に必要な時間とし、重なり量がゼロから自車幅まで増大するにしたがって大きくなるように設定されている。
次に、ステップS105に進み、物体に対する自車両の相対速度と、接触回避所要時間とを乗算して得た値を、接触回避制御距離として設定する。
次に、ステップS106に進み、物体に対する自車両の相対距離が接触回避制御距離未満であるか否かを判定する。
ステップS106における判定結果が「YES」(相対速度<接触回避制御距離)である場合は、物体との接触の可能性があると判断して、ステップS107に進み、ステップS118までの一連の処理を実行することにより、運転者の操舵入力に対するステアリングのアシストトルクを通常よりも大きな値に設定して、EPSアクチュエータ17による接触回避処理を実行する。
まず、ステップS107において、物体との接触を回避可能な目標位置を設定する。目標位置は、図2に示すように、例えば、現在の物体の位置から自車両進路の幅方向に沿って所定距離(例えば3m)ずれた位置を設定することができる。
次に、ステップS108に進み、現在の自車位置とステップS107で設定した目標位置を通る円弧を目標進路として設定する。
次に、ステップS109に進み、ステップS108で設定した目標進路の旋回半径と自車両の車速に基づいてこのときの車両挙動としての横Gを算出し、この横Gを目標横G(目標挙動量)に設定する。
次に、ステップS110に進み、ステップS109で設定した目標横Gに対応する舵角を算出し、この舵角を目標舵角に設定する。
次に、ステップS111に進み、ステップS109で設定した目標横Gと、横Gセンサで検出された自車両の実横Gとの偏差(横G偏差)を算出し(横G偏差=目標横G−実横G)、さらにステップS112に進み、算出された横G偏差に基づいてEPSアクチュエータ17に対する例えばPID制御の制御量(以下、第1制御量という)を算出する。
次に、ステップS113に進み、ステップS110で設定した目標舵角と、舵角センサで検出された自車両の実舵角との偏差(舵角偏差)を算出し(舵角偏差=目標舵角−実舵角)、さらにステップS114に進み、算出された舵角偏差に基づいてEPSアクチュエータ17に対する例えばPID制御の制御量(以下、第2制御量という)を算出する。なお、EPSアクチュエータ17がモータで構成されている場合には、EPSアクチュエータ17の制御量は該モータに流すアシスト電流とすることができる。
次に、ステップS115に進み、車両挙動の応答に遅延があるか否か判定する。車両挙動の応答遅延判定は例えば次のようにして行う。
制御開始後のEPSアクチュエータ17に対する制御量と自車両の実横Gの時間的変化が、例えば図4に示すように推移した場合に、制御量が所定値(例えば10アンペア)に達する時間t1と、実横Gが前記制御量によって決まる所定値(例えば0.1G)に達する時間t2とを比較し、t1とt2の時間差Δtが所定時間差(例えば0.5s)以上である場合は車両挙動の応答が遅いと判定し、前記所定時間差未満である場合は応答が遅くないと判定する。例えば、t1が0.5sで、t2が1sのときは時間差Δtが0.5sとなるので、車両挙動の応答が遅いと判定する。
あるいは、制御開始後のEPSアクチュエータ17に対する制御量と自車両の実横Gの時間的変化が、例えば図5に示すように推移した場合に、制御量の立ち上がり勾配(換言すると制御量の時間変化)k1と実横Gの立ち上がり勾配(換言すると実横Gの時間変化)k2とを比較し、k1とk2の比(k1/k2)が所定値(例えば200)以上である場合は車両挙動の応答が遅いと判定し、前記所定値未満である場合は応答が遅くないと判定する。例えば、k1が20アンペア/sで、k2が0.1G/sのときはk1/k2は200となるので、車両挙動の応答が遅いと判定する。
あるいは、制御開始後の自車両の実舵角と実横Gの時間的変化が、例えば図6に示すように推移した場合に、実舵角がEPSアクチュエータ17の制御量によって決まる所定値(例えば20deg)に達する時間t3と、実横Gが前記制御量によって決まる所定値(例えば0.1G)に達する時間t4とを比較し、t3とt4の時間差Δtが所定時間差(例えば0.2s)以上である場合は車両挙動の応答が遅いと判定し、前記所定時間差未満である場合は応答が遅くないと判定する。例えば、t3が0.8sで、t4が1sのときは時間差Δtが0.2sとなるので、車両挙動の応答が遅いと判定する。
あるいは、制御開始後の自車両の実舵角と実横Gの時間的変化が、例えば図7に示すように推移した場合に、実舵角の立ち上がり勾配(換言すると実舵角の時間変化)k3と実横Gの立ち上がり勾配(換言すると実横Gの時間変化)k4とを比較し、k3とk4の比(k3/k4)が所定値(例えば250)以上である場合は車両挙動の応答が遅いと判定し、前記所定値未満である場合は応答が遅くないと判定する。例えば、k3が25deg/sで、k4が0.1G/sのときはk3/k4は250となるので、車両挙動の応答が遅いと判定する。
ステップS115における判定結果が「NO」(応答の遅延なし)である場合はステップS116に進み、第1制御量に対する重みW1をu1に設定し、第2制御量に対する重みW2をu2に設定する。
一方、ステップS115における判定結果が「YES」(応答の遅延あり)である場合はステップS117に進み、第1制御量に対する重みW1をu3を設定し、第2制御量に対する重みW2をu4に設定する。
次に、ステップS116あるいはステップS117からステップS118に進み、EPSアクチュエータ17の制御量を算出して、本ルーチンの実行を一旦終了する。なお、EPSアクチュエータ17の制御量は、ステップS112で算出した第1制御量とステップS116あるいはステップS117で算出した重みW1とを乗算して得た値と、ステップS114で算出した第2制御量とステップS116あるいはステップS117で算出した重みW2を乗算して得た値とを加算して求める(制御量=W1×第1制御量+W2×第2制御量)。
ここで、u1はu3よりも大きい値に設定し(u1>u3)、u4はu2よりも大きい値に設定する(u4>u2)。これにより、車両挙動の応答遅れがない場合には、舵角に基づく制御量(第2制御量)よりも横Gに基づく制御量(第1制御量)の方に重みを大きくしてEPSアクチュエータ17を制御し、車両挙動の応答遅れがある場合には、横Gに基づく制御量(第1制御量)よりも舵角に基づく制御量(第2制御量)の方に重みを大きくしてEPSアクチュエータ17を制御することができる。
例えば、u1=1,u2=0,u3=0,u4=1の固定値とすると、車両挙動の応答遅れがない場合はステップS116においてW1にu1=1が設定され、W2にu2=0が設定されるので、EPSアクチュエータ17の制御量は第1制御量だけとなり、EPSアクチュエータ17は横Gに基づく制御となる。一方、車両挙動の応答遅れがある場合はステップS117においてW1にu3=0が設定され、W2にu4=1が設定されるので、EPSアクチュエータ17の制御量は第2制御量だけとなり、EPSアクチュエータ17は舵角に基づく制御となる。
この場合には、車両挙動の応答が遅れるときに、EPSアクチュエータ17に対する制御を横Gに基づく制御から舵角に基づく制御に切り替えるので、舵角が過度に大きくなるのを防止することができ、車両の挙動が大きくなり過ぎるのを防止することができる。
また、例えば、u1=0.9,u2=0.1,u3=0.4,u4=0.6の固定値とすると、車両挙動の応答遅れがない場合はステップS116においてW1にu1=0.9が設定され、W2にu2=0.1が設定されるので、EPSアクチュエータ17の制御量は、(0.9×第1制御量+0.1×第2制御量)となり、一方、車両挙動の応答遅れがある場合はステップS117においてW1にu3=0.4が設定され、W2にu4=0.6が設定されるので、EPSアクチュエータ17の制御量は(0.4×第1制御量+0.6×第2制御量)となる。つまり、車両挙動の応答遅れがない場合には、舵角に基づく制御量(第2制御量)よりも横Gに基づく制御量(第1制御量)の方が重みが大きくなり、車両挙動の応答遅れがある場合には、横Gに基づく制御量(第1制御量)よりも舵角に基づく制御量(第2制御量)の方が重みが大きくなる。
この場合には、車両挙動の応答遅れがあるときに、EPSアクチュエータ17に対して横Gに基づく制御と舵角に基づく制御を両方行いながらも、舵角に基づく制御量の重みを大きくしているので、舵角が過度に大きくなるのを防止することができ、車両の挙動が大きくなり過ぎるのを防止することができる。
なお、第1制御量に対する重みW1と、第2制御量に対する重みW2を固定値に設定するのではなく、例えば図8に示すように、車両挙動の応答の遅れが大きくなるにしたがって第1制御量に対する重みW1が徐々に連続的に減少するとともに第2制御量に対する重みW2が徐々に連続的に増大する重み付けマップを用意し、この重み付けマップを参照して車両挙動の応答の遅れの大きさに応じて重みW1,W2を設定してもよい。このように、車両挙動の応答の遅れの大きさに応じて重みW1,W2を連続的に変えると、より最適な制御が可能になり、車両挙動をより安定させることができる。
一方、ステップS106における判定結果が「NO」(相対速度≧接触回避制御距離)である場合は、物体との接触の可能性がないと判断して、ステップS119に進み、EPSアクチュエータ17による接触回避処理の実行を停止し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
なお、この実施例においては、EPSアクチュエータ17と走行制御部26によって操舵制御手段が実現され、また、処理装置13がステップS109の処理を実行することにより目標挙動量設定手段が実現され、ステップS110の処理を実行することにより目標舵角設定手段が実現され、ステップS115の処理を実行することにより挙動遅れ検出手段が実現される。
図9のブロック図を参照してステアリングの制御を説明する。
第1制御量算出部31は例えばPID制御器などで構成され、目標横Gに実横Gを近付けるための制御量(前記第1制御量)を算出する。
目標舵角算出部32は、例えば横Gと舵角との関係を予め実験的に求めて作成したマップまたはテーブルに基づいて、目標横Gから目標舵角を算出する。
第2制御量算出部33は例えばPID制御器などで構成され、目標舵角に実舵角を近付けるための制御量(前記第2制御量)を算出する。
第1制御量算出部31で算出された第1制御量に重みW1を乗算して得た値と、第2制御量算出部33で算出された第2制御量に重みW2を乗算して得た値とを加算し、その和をEPSアクチュエータ17の制御量としてフィルタ34に入力する。
フィルタ34は、通常は入力値をそのまま出力するが、車両挙動の応答遅れの大きさが所定値を越える場合には出力値に上限値を設定する。この場合、出力値の上限値をゼロに設定し、EPSアクチュエータ17に対する制御を停止することも可能である。
そして、フィルタ34の出力値に基づいてEPSアクチュエータ17を制御し、実舵角および実横Gをフィードバックする。
以上説明したように、この実施例の車両の安全走行装置によれば、接触回避支援制御を実行しているときに車両挙動の応答遅れがある場合には、EPSアクチュエータ17に対する制御において舵角に基づく制御量の重みを大きくしているので、舵角が過度に大きくなるのを防止することができ、車両の挙動を安定にすることができる。
これにより、例えば低μ路での走行など車両挙動の制御性が低下する状況下でも、車両の挙動を安定させて障害物に対する接触回避支援を行うことができる。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例では操舵機構として電動パワーステアリング装置を用いているが、ステア・バイ・ワイヤ式のステアリング装置を用いてもよい。
また、前述した実施例では車両挙動として横Gを採用したが、横Gの外にヨーレート(ヨー角速度)などを採用することも可能である。
この発明に係る車両の走行安全装置の一実施例における構成を示す機能ブロック図である。 自車両の進路と他車両の進路との重なり量の一例を示す図である。 前記実施例の車両の走行安全装置における接触回避支援制御を示すフローチャートである。 前記実施例において車両挙動の応答遅延の判定方法(1)を説明するための制御量と横Gの時間的変化を示すグラフである。 前記実施例において車両挙動の応答遅延の判定方法(2)を説明するための制御量と横Gの時間的変化を示すグラフである。 前記実施例において車両挙動の応答遅延の判定方法(3)を説明するための舵角と横Gの時間的変化を示すグラフである。 前記実施例において車両挙動の応答遅延の判定方法(4)を説明するための舵角と横Gの時間的変化を示すグラフである。 前記実施例において用いられる重み付けマップの一例を示す図である。 前記実施例におけるステアリング制御のブロック図である。
符号の説明
F 先行車両(障害物)
P 自車両(車両)
17 EPSアクチュエータ(操舵制御手段)
21 物体位置検知部(障害物検出手段)
25 接触判定部(接触可能性判断手段)
26 走行制御部(操舵制御手段)
S109 目標挙動量設定手段
S110 目標舵角設定手段
S115 挙動遅れ検出手段

Claims (2)

  1. 車両周囲の障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物検出手段により検出された障害物と車両との接触の可能性を判断する接触可能性判断手段と、
    前記車両と前記障害物との接触を回避するための車両の目標挙動量を設定する目標挙動量設定手段と、
    前記車両と前記障害物との接触を回避するための車両の目標舵角を設定する目標舵角設定手段と、
    前記接触可能性判断手段により接触の可能性があると判断された場合に接触を回避すべく車両の操舵を制御する操舵制御手段と、
    前記操舵制御手段による操舵制御に対する車両挙動の応答遅れを検出する挙動遅れ検出手段と、
    を備え、前記操舵制御手段は、車両の実挙動量が前記目標挙動量設定手段により設定された目標挙動量に近付くように制御するとともに、前記挙動遅れ検出手段により車両挙動の応答遅れが検出された場合は、車両の実舵角が前記目標舵角設定手段により設定された目標舵角に近付くように制御することを特徴とする車両の走行安全装置。
  2. 前記操舵制御手段は、前記挙動遅れ検出手段により検出された車両挙動の応答遅れの状態に応じて、目標挙動量による制御と目標舵角による制御の重み付けを変えることを特徴とする請求項1に記載の車両の走行安全装置。
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