JP2007324335A - 超電導コイル - Google Patents
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Abstract
【課題】帯状の超電導線を巻回して形成する超電導コイルにおいて、超電導線の巻き方を改良することにより、自ら発生する磁場から受ける影響を小さくして超電導コイルの特性を効率良く発揮する。
【解決手段】帯状の超電導線を巻回して形成した複数個の分割コイルを軸線方向に重ね合わせると共に隣接する分割コイルの超電導線の先端同士を接続して1つのコイルとしており、前記分割コイルは、超電導線の長さ方向と直交する幅方向をコイルの軸線方向と直交させた第1分割コイルと、超電導線の前記幅方向をコイルの軸線方向と一致させた第2分割コイルとからなり、少なくともコイルの軸線方向の両端の分割コイルは第1分割コイルからなり、第1分割コイルの超電導線の線幅は、第2分割コイルの線幅より狭くしている。
【選択図】図3
【解決手段】帯状の超電導線を巻回して形成した複数個の分割コイルを軸線方向に重ね合わせると共に隣接する分割コイルの超電導線の先端同士を接続して1つのコイルとしており、前記分割コイルは、超電導線の長さ方向と直交する幅方向をコイルの軸線方向と直交させた第1分割コイルと、超電導線の前記幅方向をコイルの軸線方向と一致させた第2分割コイルとからなり、少なくともコイルの軸線方向の両端の分割コイルは第1分割コイルからなり、第1分割コイルの超電導線の線幅は、第2分割コイルの線幅より狭くしている。
【選択図】図3
Description
本発明は、超電導コイルに関し、詳しくは、超電導コイルを形成する超電導線の巻き方を改良することにより超電導コイルの特性を効率良く発揮するものである。
従来、帯状の超電導線を巻回して形成した超電導コイルが多数提供されている。
例えば、特開2002−110416号公報(特許文献1)等で提供されている超電導コイル1は、図6に示すように、超電導線2を所謂テープ巻きして超電導線2の幅方向をコイルの軸線方向と一致させており、また、特開平6−342718号公報(特許文献2)で提供されている超電導コイル3は、図7に示すように、超電導線4の幅方向をコイルの軸線方向と直交させている。
例えば、特開2002−110416号公報(特許文献1)等で提供されている超電導コイル1は、図6に示すように、超電導線2を所謂テープ巻きして超電導線2の幅方向をコイルの軸線方向と一致させており、また、特開平6−342718号公報(特許文献2)で提供されている超電導コイル3は、図7に示すように、超電導線4の幅方向をコイルの軸線方向と直交させている。
ところで、超電導線は磁場の影響を受けやすく、帯状の超電導線の幅広面に対して直交方向の磁場がかかると臨界電流が低下して、超電導の特性を効率良く発揮できなくなる問題がある。
例えば、前記特許文献1で提供されている超電導コイル1では、超電導コイル1に電流を通電すると、図8(A)に示すようような磁場5が発生する。超電導コイル1の軸線方向の中央付近では、磁場5の方向と超電導線2の幅方向とが略一致しているため大きな悪影響は受けないが、軸線方向の両端位置では磁場5の方向と超電導線2の幅方向とが略直交し、超電導線2の幅広面に直交方向の磁場5がかかって大きな悪影響を受ける。
逆に、前記特許文献2で提供されている超電導コイル3では、図8(B)に示すような磁場6が発生し、超電導コイル2の軸線方向の両端位置では、磁場6の方向と超電導線4の幅方向とが略一致しているため大きな悪影響は受けないが、軸線方向の中央付近では磁場6の方向と超電導線4の幅方向とが略直交し、超電導線4の幅広面に直交方向の磁場6がかかって大きな悪影響を受ける。
即ち、前記特許文献1、2で提供されているような超電導コイル1、3共に自ら発生させた磁場により悪影響を受けて性能を低下してしまう問題がある。
例えば、前記特許文献1で提供されている超電導コイル1では、超電導コイル1に電流を通電すると、図8(A)に示すようような磁場5が発生する。超電導コイル1の軸線方向の中央付近では、磁場5の方向と超電導線2の幅方向とが略一致しているため大きな悪影響は受けないが、軸線方向の両端位置では磁場5の方向と超電導線2の幅方向とが略直交し、超電導線2の幅広面に直交方向の磁場5がかかって大きな悪影響を受ける。
逆に、前記特許文献2で提供されている超電導コイル3では、図8(B)に示すような磁場6が発生し、超電導コイル2の軸線方向の両端位置では、磁場6の方向と超電導線4の幅方向とが略一致しているため大きな悪影響は受けないが、軸線方向の中央付近では磁場6の方向と超電導線4の幅方向とが略直交し、超電導線4の幅広面に直交方向の磁場6がかかって大きな悪影響を受ける。
即ち、前記特許文献1、2で提供されているような超電導コイル1、3共に自ら発生させた磁場により悪影響を受けて性能を低下してしまう問題がある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、帯状の超電導線を巻回して形成する超電導コイルにおいて、超電導線の巻き方を改良することにより、自ら発生する磁場から受ける影響を小さくして超電導コイルの特性を効率良く発揮することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、帯状の超電導線を巻回して形成した少なくとも3個以上の分割コイルを軸線方向に重ねた積層体からなると共に隣接する分割コイルの超電導線の先端同士を接続して1つのコイルとしており、
前記分割コイルは、
超電導線の長さ方向と直交する幅方向をコイルの軸線方向と直交させた第1分割コイルと、
超電導線の前記幅方向をコイルの軸線方向と一致させた第2分割コイルとからなり、
前記積層体からなるコイルの軸線方向の少なくとも両端の分割コイルは前記第1分割コイルからなり、第1分割コイルの超電導線の線幅は、第2分割コイルの線幅より狭いことを特徴とする超電導コイルを提供している。
前記分割コイルは、
超電導線の長さ方向と直交する幅方向をコイルの軸線方向と直交させた第1分割コイルと、
超電導線の前記幅方向をコイルの軸線方向と一致させた第2分割コイルとからなり、
前記積層体からなるコイルの軸線方向の少なくとも両端の分割コイルは前記第1分割コイルからなり、第1分割コイルの超電導線の線幅は、第2分割コイルの線幅より狭いことを特徴とする超電導コイルを提供している。
前記構成によれば、超電導コイルの軸線方向の中央付近と両端位置とで超電導線の巻き方を変え、中央付近でも両端位置でも超電導線の幅方向と超電導コイルにより発生する磁場の方向とを近づけているため、超電導線の幅広面に略垂直方向の磁場がかかることがない。
よって、本発明の超電導コイルは通電により自ら発生させた磁場によって大きな影響を受けず、臨界電流があまり低下せず、効率良く超電導の特性を発揮することができる。
よって、本発明の超電導コイルは通電により自ら発生させた磁場によって大きな影響を受けず、臨界電流があまり低下せず、効率良く超電導の特性を発揮することができる。
また、巻き方を変えたコイルを第1分割コイルと第2分割コイルとして、それぞれ異なる超電導線で別個に形成して、分割コイル形成後に超電導線を接続しているため、巻き方を変える位置で超電導線を捻る必要がなく、超電導線が局部的に負荷を受けることがない。
さらに、超電導線の幅方向をコイルの軸線方向と直交させた、所謂エッジワイズ巻きした第1分割コイルの超電導線の線幅を第2分割コイルの超電導線の線幅よりも狭くしているため、超電導線の巻き付けが容易となり第1分割コイルを容易に作製することができる。
この場合には、第1分割コイルの超電導線の線幅を第2分割コイルの超電導線の線幅の約半分として、第2分割コイルの1本の超電導線に第1分割コイルの超電導線を2本接続していることが好ましい。これにより第1分割コイルと第2分割コイルの電流容量を均一にすることができる。
さらに、超電導線の幅方向をコイルの軸線方向と直交させた、所謂エッジワイズ巻きした第1分割コイルの超電導線の線幅を第2分割コイルの超電導線の線幅よりも狭くしているため、超電導線の巻き付けが容易となり第1分割コイルを容易に作製することができる。
この場合には、第1分割コイルの超電導線の線幅を第2分割コイルの超電導線の線幅の約半分として、第2分割コイルの1本の超電導線に第1分割コイルの超電導線を2本接続していることが好ましい。これにより第1分割コイルと第2分割コイルの電流容量を均一にすることができる。
コイルの直径が軸線方向の長さより大である場合には、前記第1分割コイルの軸線方向の合計長さを第2分割コイルの軸線方向の合計長さ以上としていることが好ましい。
また、コイルの直径が軸線方向の長さより小である場合には、前記第1分割コイルの軸線方向の合計長さを第2分割コイルの軸線方向の合計長さ以下としていることが好ましい。
また、コイルの直径が軸線方向の長さより小である場合には、前記第1分割コイルの軸線方向の合計長さを第2分割コイルの軸線方向の合計長さ以下としていることが好ましい。
前記構成によれば、超電導コイルの大部分において、超電導線の幅方向と磁場の方向を一致させることができ、超電導コイルが受ける磁場の影響をより低減することができる。
前記コイルの軸線方向の両端に各1個の前記第1分割コイルを配置し、これら第1分割コイルの間に1個あるいは2個等の複数個の第2分割コイルを配置していることが好ましい。
前記構成によれば、異なる分割コイル同士の接続箇所を減らすことができ、超電導コイルを効率良く作製することができる。
また、複数の第1分割コイルを重ね合わせて第1分割コイルの軸線方向の合計長さを調節する構成としてもよい。
前記構成によれば、異なる分割コイル同士の接続箇所を減らすことができ、超電導コイルを効率良く作製することができる。
また、複数の第1分割コイルを重ね合わせて第1分割コイルの軸線方向の合計長さを調節する構成としてもよい。
前述したように、本発明によれば、超電導コイルの軸線方向の中央付近と両端位置とで超電導線の巻き方を変え、中央付近でも両端位置でも超電導線の幅方向と超電導コイルにより発生する磁場の方向とを近づけているため、超電導線の幅広面に略垂直方向の磁場がかかることがない。
よって、本発明の超電導コイルは通電により自ら発生させた磁場によって大きな影響を受けず、臨界電流があまり低下せず効率良く超電導の特性を発揮することができる。
よって、本発明の超電導コイルは通電により自ら発生させた磁場によって大きな影響を受けず、臨界電流があまり低下せず効率良く超電導の特性を発揮することができる。
また、巻き方を変えたコイルを第1分割コイルと第2分割コイルとして、それぞれ異なる超電導線で別個に形成して、分割コイル形成後に超電導線を接続しているため、巻き方を変える位置で超電導線を捻る必要がなく、超電導線が局部的に負荷を受けることがない。
さらに、超電導線の幅方向をコイルの軸線方向と直交させた、所謂エッジワイズ巻きした第1分割コイルの超電導線の線幅を第2分割コイルの超電導線の線幅よりも狭くしているため、超電導線の巻き付けが容易となり第1分割コイルを容易に作製することができる。
さらに、超電導線の幅方向をコイルの軸線方向と直交させた、所謂エッジワイズ巻きした第1分割コイルの超電導線の線幅を第2分割コイルの超電導線の線幅よりも狭くしているため、超電導線の巻き付けが容易となり第1分割コイルを容易に作製することができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態を示し、超電導コイル10は、超電導線の巻き方の異なる第1分割コイル20と第2分割コイル30を軸線方向に重ね合わせた積層体とし、図中で上下に隣接するコイルの超電導線の先端同士を接続して1つのコイルとしている。
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態を示し、超電導コイル10は、超電導線の巻き方の異なる第1分割コイル20と第2分割コイル30を軸線方向に重ね合わせた積層体とし、図中で上下に隣接するコイルの超電導線の先端同士を接続して1つのコイルとしている。
第1分割コイル20は帯状のビスマス系超電導線21をエッジワイズ巻きして形成しており、超電導線21の幅方向Xをコイルの軸線方向に直交させている。なお、超電導線21の幅とは、超電導線21の長さ方向に直交する矩形断面の大となる側の辺を指す。
第1分割コイル20の形成は、まず、軸線方向の一方側から他方側へ超電導線21を螺旋状に巻回して最内周部とし、次いで、この最内周部の外周面に沿って軸線方向の前記他方側から一方側へ超電導21を螺旋状に巻回する。このように、軸線方向の一方側から他方側への超電導線21の螺旋状の巻回と、軸線方向の他方側から一方側への超電導線21の螺旋状の巻回とを内周側から外周側へ交互に繰り返して第1分割コイル20を形成している。よって、第1分割コイル20は図2に示した数値の順に巻回される。
第1分割コイル20の形成は、まず、軸線方向の一方側から他方側へ超電導線21を螺旋状に巻回して最内周部とし、次いで、この最内周部の外周面に沿って軸線方向の前記他方側から一方側へ超電導21を螺旋状に巻回する。このように、軸線方向の一方側から他方側への超電導線21の螺旋状の巻回と、軸線方向の他方側から一方側への超電導線21の螺旋状の巻回とを内周側から外周側へ交互に繰り返して第1分割コイル20を形成している。よって、第1分割コイル20は図2に示した数値の順に巻回される。
一方、第2分割コイル30は帯状のビスマス系超電導線31をテープ巻きして形成しており、超電導線31の幅方向Xとコイルの軸線方向を一致させたパンケーキコイルである。第2分割コイル30の超電導線31の線幅L2は第1分割コイル20の超電導線21の線幅L1の2倍とし、1つあたりの第1分割コイル20の超電導線21と第2分割コイル30の超電導線31の線材の量は略同量としている。本実施形態では、第2分割コイル30の軸線方向の長さを前記第1分割コイル20の軸線方向の長さと同等としている。
なお、図1乃至図3では、超電導線21、31の配置状態を明記するため、超電導線21、31間に介在される絶縁材22、32の図示を簡略的に記載しているが、超電導線21、31を巻回する際には、超電導線21、31に帯状の絶縁材を重ね合わせて、該絶縁材を超電導線21、31と共に巻回し、隣接する超電導線21、31同士が接触しないようにしている。
なお、図1乃至図3では、超電導線21、31の配置状態を明記するため、超電導線21、31間に介在される絶縁材22、32の図示を簡略的に記載しているが、超電導線21、31を巻回する際には、超電導線21、31に帯状の絶縁材を重ね合わせて、該絶縁材を超電導線21、31と共に巻回し、隣接する超電導線21、31同士が接触しないようにしている。
超電導コイル10は、図1に示すように、2つの第2分割コイル30A、30Bの軸線方向の端面同士を重ね合わせると共に、重ね合わせた第2分割コイル30A、30Bの両端面に第1分割コイル20A、20Bの軸線方向の端面を重ね合わせている。これら重ね合わせた第1分割コイル20Aと第2分割コイル30A、第2分割コイル30Aと30B、第2分割コイル30Bと第1分割コイル20Bの超電導線をそれぞれ溶接して接続して1つの超電導コイル10とし、両端の第1分割コイル20A、20Bの超電導線の端部をリード線(図示せず)を介して電源と接続している。第1分割コイル20の超電導線21と第2分割コイル30の超電導線31との接続は、1本の超電導線31にそれぞれ2本の超電導線21を接続し、第1分割コイル20と第2分割コイル30とで電流容量が同様となるようにしている。
前記のように第1分割コイル20と第2分割コイル30を配置することにより、超電導コイル10は、軸線方向の中央では超電導線の幅方向とコイルの軸線方向を一致させている一方、軸線方向の端部位置では超電導線の幅方向とコイルの軸線方向を直交させている。
なお、本実施形態では、軸線方向の長さが同等な第1分割コイル20と第2分割コイル30を2つずつ設けており、第1分割コイル20の軸線方向の合計長さと第2分割コイル30の軸線方向の合計長さを同等としている。
前記のように第1分割コイル20と第2分割コイル30を配置することにより、超電導コイル10は、軸線方向の中央では超電導線の幅方向とコイルの軸線方向を一致させている一方、軸線方向の端部位置では超電導線の幅方向とコイルの軸線方向を直交させている。
なお、本実施形態では、軸線方向の長さが同等な第1分割コイル20と第2分割コイル30を2つずつ設けており、第1分割コイル20の軸線方向の合計長さと第2分割コイル30の軸線方向の合計長さを同等としている。
前記超電導コイル10に電流を通電すると、図3の矢印で示す磁場が発生する。この磁場の方向は、超電導コイル10の軸線方向の中央付近では、超電導コイル10の軸線と略平行となる一方、超電導コイル10の軸線方向の端部側へ行くに従って超電導コイル10の軸線に対する傾斜角度が大きくなって直交方向に近付いていく。
本発明の超電導コイル10は、磁場の方向と軸線方向とが略並行になる軸線方向の中央付近に超電導線の幅方向を軸線方向と並行とした第2分割コイル30を配置する一方、磁場の方向と軸線方向とが直交する軸線方向の端部位置に超電導線の幅方向を軸線方向と直交させた第1分割コイル20を配置している。
本発明の超電導コイル10は、磁場の方向と軸線方向とが略並行になる軸線方向の中央付近に超電導線の幅方向を軸線方向と並行とした第2分割コイル30を配置する一方、磁場の方向と軸線方向とが直交する軸線方向の端部位置に超電導線の幅方向を軸線方向と直交させた第1分割コイル20を配置している。
よって、超電導コイル10の中央付近だけでなく端部位置においても、超電導線の幅方向と超電導コイル10への通電により発生する磁場の方向とを一致させているため、超電導コイル10が自ら発生した磁場による影響を受け難く、臨界電流が大幅に低下することがなく、超電導の特性を効率良く発揮することができる。
なお、本実施形態では、超電導コイル10の両端に第1分割コイル20を1つずつ配置しているが、両端に複数個ずつ配置してもよい。
なお、本実施形態では、超電導コイル10の両端に第1分割コイル20を1つずつ配置しているが、両端に複数個ずつ配置してもよい。
図4は本発明の第2実施形態を示す。
本実施形態の超電導コイル40は、コイルの直径L1が軸線方向の長さL2より大(L1>L2)であり、第1分割コイル20A、20Bの軸線方向の合計長さL3+L4を第2分割コイル30の軸線方向の長さL5より大((L3+L4)>L5)としている。
本実施形態の超電導コイル40は、コイルの直径L1が軸線方向の長さL2より大(L1>L2)であり、第1分割コイル20A、20Bの軸線方向の合計長さL3+L4を第2分割コイル30の軸線方向の長さL5より大((L3+L4)>L5)としている。
前記構成によれば、超電導コイル40は軸線方向の長さが短いため、超電導線の幅方向を軸線方向と並行とした第2分割コイル30の軸線方向の長さを、超電導線の幅方向を軸線方向と直交させた第1分割コイル20の軸線方向の長さよりも短くして、より多くの領域で超電導線の幅方向と磁場の方向を一致させている。これにより、超電導コイル40が自ら発生した磁場による影響をより受け難くなり超電導の特性を効率良く発揮することができる。
図5は本発明の第3実施形態を示す。
本実施形態の超電導コイル50は、コイルの直径L1が軸線方向の長さL2より小(L1<L2)であり、第1分割コイル20A、20Bの軸線方向の合計長さL3+L4を第2分割コイル30A、30B、30Cの軸線方向の合計長さL5より小((L3+L4)<L5)としている。
本実施形態の超電導コイル50は、コイルの直径L1が軸線方向の長さL2より小(L1<L2)であり、第1分割コイル20A、20Bの軸線方向の合計長さL3+L4を第2分割コイル30A、30B、30Cの軸線方向の合計長さL5より小((L3+L4)<L5)としている。
前記構成によれば、超電導コイル50は軸線方向の長さが長いため、超電導線の幅方向を軸線方向と並行とした第2分割コイル30の軸線方向の長さを、超電導線の幅方向を軸線方向と直交させた第1分割コイル20の軸線方向の長さよりも長くして、より多くの領域で超電導線の幅方向と磁場の方向を一致させている。これにより、超電導コイル50が自ら発生した磁場による影響をより受け難くなり超電導の特性を効率良く発揮することができる。
本発明の超電導コイルは、自動車等の駆動用モータや、その他発電機、変圧器、超電導電力貯蔵装置(SMES)等の超電導機器に用いられるものである。
10、40、50 超電導コイル
20 第1分割コイル
21、31 超電導線
30 第2分割コイル
20 第1分割コイル
21、31 超電導線
30 第2分割コイル
Claims (4)
- 帯状の超電導線を巻回して形成した少なくとも3個以上の分割コイルを軸線方向に重ねた積層体からなると共に隣接する分割コイルの超電導線の先端同士を接続して1つのコイルとしており、
前記分割コイルは、
超電導線の長さ方向と直交する幅方向をコイルの軸線方向と直交させた第1分割コイルと、
超電導線の前記幅方向をコイルの軸線方向と一致させた第2分割コイルとからなり、
前記積層体からなるコイルの軸線方向の少なくとも両端の分割コイルは前記第1分割コイルからなり、第1分割コイルの超電導線の線幅は、第2分割コイルの線幅より狭いことを特徴とする超電導コイル。 - 前記コイルの直径が軸線方向の長さより大で、前記第1分割コイルの軸線方向の合計長さを第2分割コイルの軸線方向の合計長さ以上としている請求項1に記載の超電導コイル。
- 前記コイルの直径が軸線方向の長さより小で、前記第1分割コイルの軸線方向の合計長さを第2分割コイルの軸線方向の合計長さ以下としている請求項1に記載の超電導コイル。
- 前記コイルの軸線方向の両端に各1個の前記第1分割コイルを配置し、これら第1分割コイルの間に1個以上の第2分割コイルを配置している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の超電導コイル。
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