JPH01246801A - 超伝導マグネット - Google Patents

超伝導マグネット

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JPH01246801A
JPH01246801A JP6476988A JP6476988A JPH01246801A JP H01246801 A JPH01246801 A JP H01246801A JP 6476988 A JP6476988 A JP 6476988A JP 6476988 A JP6476988 A JP 6476988A JP H01246801 A JPH01246801 A JP H01246801A
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superconducting
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solenoid
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JP6476988A
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English (en)
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Davidson Arthur
オーサー・デヴイドソン
Lee Dainger Timothy
テイモシイー・リイー・デインジヤー
Joseph Garaher William
ウイリアム・ジヨセフ・ガラハー
Kishibaa Washington Thomas
トーマス・キシバー・ワーシントン
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 A、産業上の利用分野 本発明は、強磁場を発生させるためのマグネット及び導
体、特に異方性超伝導体を用いたマグネットであって、
そのような超伝導体の磁場異方性を設計の改善に利用し
たものに関する。
B、従来技術 金属元素及び酸化物等の種々の型の化合物を含む多くの
型の超伝導体が従来知られている。2゜Phys、 B
、 6土、189(1986)においてBednorz
及びMuellerにより報告された最近の技術的ブレ
ークスルーは超伝導物質における過去10年間における
最初の重要な改良であった。
Bednorz及びMuellerの物質は、以前に知
られていた物質の臨界転移温度を大幅に、上回る臨界転
移温度TCを示した。具体的にはBednorg及びM
uellerは希土類類似元素又は希土類類似元素を含
む銅酸化物について述べた。但し希土類元素はCa、B
a又はSr等のアルカリ土類元素によって置換され得る
Bednorz及びMuellerの仕事は、より高い
Tcを有する物質を開発しようとする大規模な調査研究
を多くの研究所で開始させるきっかけとなった。
大部分、これらの高Tc酸化物超伝導体はLa。
Sr、Cu及び0の化合物、又はY、Ba、Cu及び0
の化合物から成っている。これらの活動のハイライトは
、M、に、Wuその外及びC,W。
Chuその外によって、Phys、Rev、Lett、
 58 、908(1987)に報告された、約95”
Kという温度における超伝導の達成であった。後に、P
、M。
Grant et al、、Phys、Rev、B、及
びR,J、Cava etal、、Phys、Rev、
Lett、58 、1676(1987)に報告された
ように、Y1Ba2Cu3O7−XがY−Ba−Cu−
0混合相化合物の超伝導相として分離された。これらの
物質は2次元CuO層から構成された層状ペロブスカイ
ト構造を有するが、そのCuO層が高い転移温度の達成
に必須であると信じられている。Hidaka et 
al、。
Japanese J、Appl、Phys、 26、
L377(1987)は、La    Ba  Cu 
 O4の単結晶におい−xx て、5という上部臨界磁場異方性の値を報告している。
これらの超伝導物質は一般に高Tc超伝導体と呼ばれ、
26°に以上の超伝導転移温度を有する物質である。こ
のクラスの超伝導体は希土類又は希土類に類似の元素及
びアルカリ土類元素によって分離されたCu−0面を含
んでいる。これらの物質の結晶構造は、現在では、上述
の論文に報告されているように、よく特徴付けられてい
る。
多くの形の高Tc超伝導体が種々の技術、例えばバルク
材料を形成するための、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、粉末
等の標準的なセラミック処理、薄膜を付着させるための
蒸気輸送、プラズマ・スプレー被覆等によって製造され
ている。最近は、エピタキシャル単結晶薄膜が報告され
ている。
このように、液体窒素温度(77°K)以上の臨界温度
を示す材料を提供するための超伝導材料の科学に大きな
技術的進歩が行なわれている。しかし、これらの材料の
応用(これは明らかに望ましい)はまだ可能ではない。
本発明はこれらの材料の、改良された超伝導マグネット
への応用であり。
これらの高Tc超伝導体が大きな臨界磁場異方性及び高
い臨界電流を示し得るという発見に基いている。
超伝導マグネットは公知であり、従来、大きな磁場が必
要な時に使われている。事実、高Tc材料を、核融合、
核磁気共鳴(NMR)イメージング。
及び交通システム等の種々の応用のための高磁場マグネ
ットに使用する事に関して多くの推測が生じている。一
般に、有用なマグネットを製造するために、超伝導体は
2つの基準を満足しなければならない。即ち、(1)他
の巻線を流れる電流によって巻線中に生じる磁場により
超伝導体がゼロ抵抗を失なう事がないように高い上部臨
界磁場Hc2を持たなければならず、且つ(2)それが
作る磁場が大きいように高い臨界電流を持たなければな
らない、従来の起伝導材料(即ち、非高Tc材料)の場
合、上部臨界磁場は組成に依存する性質である。しかし
、大きな磁場が存在する時の高い臨界電流は、材料を製
造するために用いた製造技術に非常に依存する。従って
、高い臨界磁場と高い臨界電流は必ずしも互いに関連し
ていない。
さらに、新しい高Tc材料に関する初期の研究は、それ
らが非常に高い臨界磁場を有するが臨界電流は非常に低
い事を示した。従って、これらの材料をマグネットに用
いるのが望ましい事は明白であるが、良好な超伝導マグ
ネットを製造するのにそれらをうまく用いる事ができる
かどうかは明らかでなかった。また、どのようにしてそ
のようなマグネットを作ればよいかも明確ではなかった
C6発明が解決しようとする課題 実験を通じて、本発明の発明者はこれらの高Tc材料が
非常に大きな臨界磁場の異方性を示し且つ有利な方向に
沿って大きな臨界電流密度を示す事を発見した。この異
方性の性質は、これらの物質がある結晶面の中でのみ大
きな電流を伝導し得る事である。マグネットの巻線を適
正に設計する事により、巻線からの磁場が高臨界磁場の
方向にあり、且つ電流が臨界電流の大きな方向に流れる
ようにする事ができる。この設計は前述の2つの基準を
満足する。大きな臨界電流の可能性及びこの大きな磁場
異方性の発見に先立って、改良されたマグネットの設計
は可能ではなかった。これは、たとえ前掲の)lida
ka他の文献に示されているようにこれらの高Tc材料
のあるものにおいて小さな上部臨界磁場の異方性が観察
されていたとしても、その通りである。
従って、本発明の主な目的は、超伝導マグネットに関す
る改良された設計を提供する事である。
本発明の目的は、マグネットの巻線に高C超伝導体を用
いた超伝導マグネット及び超伝導体に関する改良された
設計を提供する事である。
本発明の他の目的は、大きな臨界磁場異方性を示す超伝
導体を用いた、改良された超伝導マグネットを提供する
事である。この設計はマグネットの巻線において高臨界
磁場の方向に磁場を与える。
本発明の他の目的は、大きな臨界磁場異方性及び臨界電
流異方性を示す超伝導体を用いた、改良された超伝導マ
グネットを提供する事である。この設計は高い臨界電流
の方向の、臨界磁場異方性に関する高臨界磁場の方向に
磁場を与える。
本発明の他の目的は、マグネットの巻線が高Tc超伝導
体から成る、改良された超伝導トロイド及びソレノイド
型のマグネットを提供する事である。
本発明の他の目的は、マグネットの巻線が高C超伝導材
料より成る改良された超伝導マグネットであって1巻線
に高い臨界磁場及び高い臨界電流を与えるように材料の
結晶学的電流伝導面に関して巻線が配置されたものを提
供する事である。
90課題を解決するための手段 臨界磁場異方性を示す超伝導材料、即ち臨界磁場H82
が1つの方向において他の方向よりも大きな材料から巻
線が構成された超伝導マグネットを説明する。大きな磁
場異方性が高Tc超伝導体において発見され、またそれ
らの物質が大きな臨界電流を伝える事ができる事も発見
された。本発明を実施する時、電流が高い臨界電流の方
向に流れ且つ高い臨界磁場の方向に磁場を生じるような
設計を与えるためにそれらの因子が利用された。
より具体的には、巻線中の電流の方向が最大臨界磁場の
方向にほぼ平行になるようにマグネットの巻線が構成さ
れる。特に、これらの高Tc超伝導材料中の電流伝導面
は、巻線が本発明で述べるように構成されるならば、巻
線中の超伝導電流によって生じる磁場Hが最大H82の
方向にほぼ平行な方向であるように、電界磁場H62が
最大である方向に平行に配置される。
改良された導体及びマグネットの巻線は、同じ方向に配
向した複数の単結晶より構成できる。柔軟性のある基板
上に形成されたエピタキシャル膜は、マグネットの巻線
を提供するための特に良好な実施例である。高度に繊維
化した(textured)膜。
繊維化した多結晶セラミック等も利用できる。本発明に
よる超伝導巻線の代表的な材料は、最近、非常に大きな
磁場異方性及び高い臨界電流が発見されたY  Ba 
 Cu  Oの薄膜又は結晶237−x である。
E、実施例 本発明は、臨界磁場の異方性を示す超伝導材料より成る
巻線を有する、改良された導体及び超伝導マグネットに
関する。但し巻線の設計は巻線を通る臨界電流が最大に
なり、従って大きな磁場の発生を可能にするようなもの
である。この型の異方性はY −B a −Cu −0
系のような高Tc超伝導体に存在する。
磁場の異方性の効果を、第1図、第2A図、及び第2B
図を用いて、より具体的に説明する。代表的な高Tc材
料はY  Ba  Cu  Oで237−x ある。この材料の単結晶はエリazu耐他、Jap、 
J 。
^Pp1.Phys、 2旦、L386(1987)に
よって用いられた方法と類似の方法によって製造できる
3つの相Y  Ba  Cu  O、CuO1及237
−x びBaCuO3を含み、各目的組成YO02,Ba0.
6□   2.62を有する、焼結されたuO 粉末がペレット状に形成され、少し還元性の雰囲気中で
975@Cで12時間焼成された。975°Cの処理中
に、既に粒子コンパクト(compact)の形で依存
しているY  Ba  Cu  Oの237−x 成長を促進するために酸化性雰囲気が導入された。
この技術は良好な面を有する(highly face
ted)高品質の結晶をルーチン的に製造する。
成長後、これらの結晶は典型的には、40〜50°に領
域で超伝導反磁性転移を示した。450〜500’ C
でさらに長時間、酸素流中でアニーリングすると、転移
温度が約85°Kに上昇した。
これらの物質に関して知られているように、互いに平行
で且つ超伝導電流の伝導面を成すCu−0面が存在する
。これが第1図に示されており。
4枚のそのような超伝導面10A、10B、10C及び
IODが示されている。これらCu−0基礎面は結晶の
C軸に対してほぼ垂直な面であって。
約4オングストローム隔たっていて、Cu−0面のx−
X方向に大きな臨界電流を伝える事ができる。これらの
面に垂直なZ方向の超伝導電流の伝導は小さい。
第2A図及び第2B図はこれらの物質において発見され
た大きな臨界磁場の異方性を示している。
第2A図において、臨界磁場H62は、電流伝導面10
A〜10Dにほぼ垂直な方向にある。この場合、超伝導
体がそのゼロ抵抗状態を失なう臨界磁場H82は比較的
低い。
第2A図に描かれた状況と対照的に、第2B図の磁場配
向はCu−0電流伝導面10A〜10Dに平行である。
この磁場はX方向又はX方向のいずれでもよい、臨界磁
場Hc2は非常に大きく、磁場が電流伝導面に垂直に配
向した時に生じる臨界磁場よりも1桁高い。
また高Tc超伝導体Y IB a 2 Cu a O7
−xは4.5°にで良好な方向に大きな超伝導電流密度
(約3X1016A/ad)を伝導でき、且つ大きな超
伝導電流伝導能力は第2B図に示すように。
かなりの大きさの磁場中において存在し得る。これらの
因子は第3A図〜第6B図に示すように。
改良された超伝導マグネットの設計に利用される。
これらの材料の薄膜に関して実証されているように、処
理を改良すればこれらの高い臨界電流はより高温まで存
続するであろう。
本発明の超伝導マグネットは、巻線中の電流によって発
生した磁場が、それらの材料中で超伝導電流を伝導する
結晶面に平行であるように構成された巻線を有している
。もしこの設計に従うならば、巻線によって発生した磁
場は容易には超伝導を破壊せず、従って大きな磁場が発
生できる。この設計の例を、第3A図にその一部を示し
たソレノイドにより説明する。当業者に明らかなように
、ソレノイドの残りの部分は電流伝導経路を完成し、一
般に軸Aの回りに円形である。第3B図は巻線の詳細、
特に巻線を構成する超伝導体中の電流伝導面の方向を示
している。第3C図は巻線の一部の断面図であって、超
伝導体層20とステンレス・スチール等の支持材料22
より成る層構造を示している。
より詳細に説明すると、ソレノイド12は複数の巻線1
4より成る。これは高Tc超伝導体中の電流伝導面を表
わす垂直の線で示されている。超伝導巻線中の電流工に
よって生じる磁場Hはソレノイドの軸Aに平行であり、
ソレノイドの中空のコア16中に、より強く集中してい
る。電流は1つ以上の電流源17によって与えられる6
動作時にマグネットは液体He又はN中に浸積されるか
又はそれらの液体が従来周知の方式で構造中の管の中を
通過させられる。ソレノイドが定常時場を与えている時
は、非常に小さな熱しか発生しない。
大量の熱が発生するのは磁場Hが変化した時だけである
。また超伝導巻線は、従来周知のように、銅又は、Ag
等の他の何らかの熱及び/又は電気伝導性の材料で被覆
する事ができる。磁場が変化した時は大電流が銅のクラ
ッド中を流れ、そして冷却が達成された時に電流は超伝
導体に戻る。
第3A図の垂直な線14はマグネットの巻線を構成する
超伝導体の電流伝導面を表わす。これらの巻線は、軸方
向の磁場Hを発生させるために円周電流を与えるために
使われる。この磁場はソレノイドの中空コア16に沿っ
て最も強く、矢印18によって示されるように、半径方
向に行くと弱くなる。
第3B図は、高Tc超伝導体の単一の層又は単結晶、又
はそのような結晶の隣接層に存在し得る多くのCu−0
超伝導電流伝導面14のうち2つだけを示している。周
知の通り、これらの材料中のCu−0面は互いに約4オ
ングストローム隔っている。第3B図から明らかなよう
に、これらのCu−0面14は互いにほぼ平行に且つソ
レノイドの軸Aの回りに円周状に配置されている。超伝
導巻線中は面14をソレノイドの回りに円周方向に流れ
る。これらの電流は電流伝導面に平行な磁場Hを発生し
、従って大きい方のH82に到達するまで臨界磁場は越
えない。Cu−0面内に存在し得る臨界電流の大きさは
高くなり得るので、面14内で超伝導を失なう事なしに
高磁場の発生が可能である。
第3C図は、複数の超伝導材料層2oが支持材料22(
これはステンレス・スチール又は他の材料であり得る)
によって分離された構造を概略的に示している。支持材
料は柔軟性がありマグネットの巻線を提供するように形
成できる。超伝導材料20はエピタキシャル薄膜層とし
て付着される。
またその代りに、超伝導層20は多結晶膜で、各結晶が
磁場Hにほぼ平行な方向にCu−〇超伝導面を提供する
ようにほぼ揃っていてもよい。これらの製造技術は後に
、より詳細に説明する。
第4図は、臨界磁場がかなり低く、少なくとも1桁、第
3A図の構成よりも小さいように、ソレノイドの超伝導
線の設計がなっている点以外は同様のソレノイドを示し
ている。第3A図と第4A図の設計を対比するために、
同じ又は機能的に類似の部品を示すために同じ参照番号
を使用する。
従って、第4A図のソレノイド24は複数の電流伝導面
14から成り、それらはソレノイドの中空の中心部分1
6の回りに円周方向に配置される。
Cu−0面内の電流によって発生する磁場は矢印Hによ
り示される。磁場Hの強さはソレノイド24の中心部分
16で最大であり、ソレノイドの軸方向に向いている。
第4A図のソレノイドの巻線中の電流伝導Cu−0面1
4の配置が第4B図に詳細に示されている。これらCu
−0面は、磁場Hが電流伝導面にほぼ垂直な方向になる
ように水平に配置されている。第2A図を参照すると、
この電流伝導面と磁場Hとの配位は、巻線により生じる
磁場が低いHc 2の方向になるような状況を生じる。
これは第4A図のソレノイド24が、第3A図のソレノ
イド12により発生可能であった程に大きな磁場を発生
するのに使えない事を意味している。
第3A図の設計において、巻線中の電流によって生じる
磁場は電流伝導面に平行な方向であるが、第4A図の設
計では磁場は電流伝導面にほぼ垂直である。これらの構
造は極端な設計を示しているが、当業者にとって、磁場
が電流伝導面にほぼ平行であれば、ソレノイドにより発
生できる磁場の大きさが改善される事は明らかであろう
。従って。
磁場が電流伝導面と角度をなすような設計でさえも、発
生し得る磁場の強さをいくらか改善するであろう、電流
の流れやすい方向はCu−0面に沿った方向なので、磁
場HとCu−0面との多少の不整合は、Cu−0面自身
の不整合と同時に、許容できる。
第5A図は、ソレノイドの端部における磁場Hのフリン
ジング(Fringing)を補償する、第3A図のソ
レノイド設計の改良を示す。第5図を第3A図及び第3
B図に関係付けるために、同じ参照番号を用いる。従っ
て、超伝導電流伝導面14はソレノイドの中心において
磁場Hにほぼ平行な方向に配置される。これはソレノイ
ドの軸Aに平行な方向である。第3B図に関して注意し
たように、電流伝導面14は円周方向にソレノイドの回
りを取り巻き、一般に軸Aに平行である。しかし、磁場
が軸Aに完全に平行な方向から歪んでいるソレノイドの
端部において電流伝導面を磁場にほぼ平行にするために
、ソレノイドの巻線を構成する超伝導材料が、第5A図
に示されているようにソレノイドの端部でCu−0電流
伝導面14A〜14Cが外側に傾くように、配向される
。これはソレノイドを作成するために巻線を積層する通
常の技術を用いて容易に行なわれる。超伝導層が形成さ
れる基板はソレノイドの端部付近の領域で幅が変化して
いる。そこに電流伝導面14A、14B及び14Gを含
む巻線が位置している。これは第5B図に示されており
、そこでは基板32の幅が変化しているので、超伝導層
34は軸方向からいくらか傾いている。
第5A図及び第5B図の設計の代りに、ソレノイドの端
部に向かう巻線が、高い電流伝導能力を有する銅又は他
の材料から構成されていてもよい。
例えば核融合発電において大きな利点を有するマグネッ
トの設計はトロイドである。トロイドは、第6A図〜第
6C図に示されているように、本発明の原理に従って設
計するのに特に適している。
トロイド26は一般にドーナツ型のマグネットであって
、開いた内側部分28及びトロイドの円周方向に伸びる
、略円形の断面図開口30(第6B図及び第6C図)を
有する環状部分を有する。トロイド中の電流工によって
発生される磁場Hは、環状の中空部分30において最大
である円周方向の磁場である。電流Iは電流源31によ
って供給され、中空の環状部分30の軸に対してほぼ垂
直な面内でトロイド環の回りに巻付けられた巻線中を流
れる。またトロイド26は既知の方法で液体He又は液
体Nにより冷却される。
第6B図は線6B−6Bに沿って取ったトロイド26の
断面図であり、さらにその形状を説明するために第6A
図のトロイド26の一部を示している。特に、最大磁場
Hが電流工によって発生される環状開口30が示されて
いる。
第6C図は第6B図のトロイドの端部を示し、トロイド
26により生じる磁場を最大化するために巻線に最大の
電流を流せる超伝導材料のCu−0面の配置を示してい
る。マグネットの巻線を構成する超伝導材料は、環状開
口30の軸に対して巻線の軸が同心的になるようにCu
−0電流伝導面33が配向するように付着される。即ち
、Cu−0面は中空の環状部分30中の円周方向の磁場
Hに対して同心的且つ平行に配置される。
大きな磁場異方性を示す材料の例として特定の例(Y 
 Ba  Cu  O)を説明してきたが237−x 本発明のマグネット巻線に使用できる超伝導体は、臨界
磁場の異方性を示すいかなる超伝導体からも製造する事
ができる。例えば、多くの希土類イオンがY  Ba 
 Cu  Oの中のYを置換す237−x る事ができ且つその組成物は高いTcと異方性を保持す
る事が知られている。しかし、強磁場の超伝導マグネッ
トを製作するために、発生し得る磁場の大きさを最大化
するために、臨界磁場の異方性は高い値、例えば10以
上を示す事が好ましい。
さらに、これらの材料が大きな磁場を提供できるように
、高い臨界電流を示す材料が好ましい。
特に、本発明は、大きな臨界磁場異方性を利用するため
にCu−0電流伝導面を配向させるように製造する事が
可能な高Tc超伝導体を使用できる。超伝導巻線の製造
は、単結晶、エピタキシャル膜、Cu−0面がほぼ整列
した高度に繊維化した(textured)膜、はぼ配
列した結晶学的Cu−0面を有する繊維化多結晶セラミ
ック、又はCu−0面を互いに平行に配列させる任意の
技術を使用する事ができる。例えば、一般に磁場は、磁
性膜中の磁区パターンを整列させるために使われる。
従って、イツトリウム又は他の希土類元素は、材料の超
伝導特性を損なう事なく、ガドリニウム又はホルミウム
等の磁性元素で全面的又は部分的に置換する事ができる
。Gd及びHoは強い磁性を持っているので、それらの
特質は磁性イオンの整列、従って間接的に超伝導材料中
のCu−0面の整列を促進す墨ために利用する事ができ
る。さらに、超伝導巻線の半径はこれらの材料の結晶サ
イズと比較して非常に大きいので、曲がりの大きさ、従
って結晶に対する歪みは非常に小さく、整列が達成でき
る。例えば、Cu−0面の配列は、超伝導材料の大きな
「グリーン」 ・シートが付着されつつある間に達成で
きる。また代りに、良好な配列が、加圧による高密度化
(pressure−assisteddensifi
cation)により促進される事もある。結晶学的電
流伝導面の整列はアニーリング処理中又は膜の付着中に
も起こり得る。しかし、たとえCu−0面が互いにいく
らか傾いても、本発明の原理が(より少ない程度ではあ
るが)依然として適用されるので、マグネットの設計が
改善される。即ち、超伝導巻線中の電流の普通の方向は
、依然としてほぼ高いHc 2の方向に磁場を発生する
これらの高Tc材料中の電流はほぼ2次元平面に沿って
いるものと信じられているが、1次元のCu−0鎖に沿
ったいくらかの超伝導電流の伝導が存在している可能性
もあり、それらの1次元鎖が異方的超伝導においである
役割を演じている事もあるかもしれない。鎖が高い超伝
導電流の流れる方向に沿っているような面の配向はさら
に臨界電流を高めるかもしれない。
Y−Ba−Cu−0等の高Tc超伝導体料及びその変種
は本発明を実施する時に特に適した材料であるが、層状
の複合超伝導体が、本発明の原理を用いて利用できる臨
界磁場の異方性を示すように製造する事ができる。例え
ば超伝導層−正常金属層−超伝導層・・・より成る層状
の超格子構造が、発生できる磁場の大きさを最大化する
ために電流によって生じる磁場に平行な方向に揃った電
流通路を与えるのに充分な方向の結晶面を有するように
製造できる。さらに、超伝導マグネットの設計において
、磁場の強さはマグネットの中心で最大であり、外側に
半径方向に減少する事が知られている。これらのマグネ
ットにおいて、内側の巻線はしばしば、マグネットの内
側の高磁場に耐えられる非超伝導材料が選ばれ、一方外
側の巻線は超伝導巻線である。また、通常のマグネット
は、各部分を製造し、その部分を積層して大規模なマグ
ネットを形成する事によって製作される。これらの方式
は、製造を容易にし且つ非常に高い磁場を得るために、
本発明のマグネットに使用する事ができる。
本発明を特定の実施例に関して説明してきたが、本発明
の技術思想及び範囲から逸脱する事なく、変型が可能な
事は当業者に明らかであろう。例えば具体的に言及した
ものに加えて、違った型の超伝導材料を使用する事がで
きる。重要な特徴は、マグネットによって発生し得る磁
場の大きさを最大化するために巻線中の電流により発生
する磁場が高臨界磁場の方向になるようにマグネットの
巻線が製造される事である。他の重要な特徴は、結晶面
が、大きな電流を伝導する方向に沿って配向している事
である。これは、さらに、後述するように、改良された
超伝導電流導体を製作するのに使われる。
本発明のさらに別の実施形態では、それらのマグネット
は、液体ヘリウム温度に至るまでの温度を含む、広い温
度範囲にわたって動作される事が可能である事に注意さ
れたい。例えば、4.5゜Kにおいて約3 X 106
A/aJの範囲の臨界電流が、Y  Ba  Cu  
Oの結晶のCu−0237−x 面の方向において測定されている。これらの材料の臨界
磁場異方性を利用した。適正な幾何学的構成と、臨界電
流が最大の4.5°にの動作とを組合せると、非常に高
い磁場を発生できるマグネットが得られる。
以前に述べたように、これらの高Tc超伝導体の結晶面
は、大きな電流を伝える方向に沿って配向させる事がで
きる。従って、もしこれらの材料の結晶粒がこれを提供
するように整列させるならば、大きな電流を伝える能力
を有する導体が製造できる。この導体はワイヤ、テープ
、フラット・リード等として製造でき、もし電流伝導面
がほぼ平行ならば、伝導される電流の大きさは、この配
位を用いずに伝導される電流の大きさの30倍以上にな
り得る。
F0発明の効果 本発明を用いれば、強い磁場を発生できる超伝導マグネ
ットを製造する事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は高Tc超伝導体における、大きな超伝導電流の
流れる事のできる方向を示す図、第2A図及び第2B図
は高Tc超伝導体における臨界磁場の異方性を示す図、 第3A図〜第3C図は電流伝導面とマグネットにより生
じた磁場とが平行になっている、本発明の実施例の超伝
導ソレノイドの図、 第4A図及び第4B図は電流伝導面とマグネットにより
生じた磁場とが非平行な超伝導ソレノイドの図、 第5A図及び第5B図はソレノイド端部における磁場の
発散に対応させて電流伝導面を傾けたソレノイドの図、 第6A図〜第6C図は本発明の実施例のトロイドを示す
図である。 出願人  インターナショナル・ビジネス・マシーンズ
・コーポレーション 代理人  弁理士  頓  宮  孝  −(外1名) 寄6f3図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)磁場を発生させるために超伝導電流を流すことの
    できる巻線を有し、上記巻線を構成する超伝導材料の臨
    界磁場が上記材料の結晶方向に対する磁場の方向によっ
    て異なり、上記巻線中の上記超伝導材料の結晶方向が、
    上記発生した磁場に対して、臨界磁場が高い方向になる
    ように配置された超伝導マグネット。
  2. (2)上記超伝導材料が磁性元素を含む請求項1に記載
    の超伝導マグネット。
JP6476988A 1988-03-19 1988-03-19 超伝導マグネット Pending JPH01246801A (ja)

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