JPH02227911A - 高磁場発生用超伝導体及びその製造方法 - Google Patents

高磁場発生用超伝導体及びその製造方法

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JPH02227911A
JPH02227911A JP8947424A JP4742489A JPH02227911A JP H02227911 A JPH02227911 A JP H02227911A JP 8947424 A JP8947424 A JP 8947424A JP 4742489 A JP4742489 A JP 4742489A JP H02227911 A JPH02227911 A JP H02227911A
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JP
Japan
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superconductor
magnetic field
superconductors
superconducting
normal
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JP8947424A
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Osamu Nakamura
修 中村
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は超伝導マグネット等に使用可能であり、特に薄
膜プロセスで作製され、高磁場下において臨界電流密度
を向上させることができる高磁場用超伝導体、及びその
製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、電力消費無しに永久電流を流すことのできる超伝
導現象を応用した超伝導マグネット、超伝導送電、超伝
導モーター等の研究開発が熱心に行われている。最近、
液体窒素温度以上でも超伝導を示す酸化物セラミクス超
伝導体が発見され、この酸化物セラミクス超伝導体の実
用化を目指して活発な研究が続けられている。
〔発明が解決すべき課題〕
超伝導転移温度が液体窒素温度を越える酸化物セラミク
ス超伝導体の発見は超伝導技術の展開に当たり、まさに
革命的なインパクトを与えるものである。この酸化物セ
ラミクス超伝導体の実用化を目指した研究は世界中で活
発に行われているが、その実用化に当たって間H点も大
変多い。そのうちとくに重要なものを挙げると、 ■Bi25r2Ca2Cu30ySTf2Ba2Ca 
2Cu30y、TjBa 2Ca 2Cu30y。
TlBa2Ca3Cu40y等の物質群において、液体
窒素の沸点?7Kにおける実使用が可能と思われる10
0Kを超える高い超伝導臨界温度が得られているものの
、ゼロ磁場下でもその臨界電流密度が低く、また超伝導
マグネット等への応用において極めて重要な2T(テス
ラ)程度以上の高磁場下での臨界電流密度はさらに急減
してしまう。
■酸化物セラミクス超伝導体の高磁場使用下では量子化
された磁束(湯茶と呼ばれる)が超伝導体内部にきわめ
て微細に進入している。この湯茶は電流通電下ではロー
レンツ力を受けて動こうとするが、もし勤(とエネルギ
の散逸が生じ、ゼロ抵抗は保たれず永久電流は流れない
。この効果は臨界電流密度の減少という■の結果にもつ
ながることになる。
■、■で挙げた問題点を解決しない限り、酸化物セラミ
クス超伝導体の実用化は不可能であると言える。この■
、■の問題点は、その原因が密接に関連しているとはい
え、別個の現象と捉えることができる。
■の問題点は(その原因に■による寄与もあるものの)
通常作製されている多結晶材料の粒界における弱接合の
生成が主原因であると理解されている。すなわち、結晶
粒界の改善や材料の単結晶化により■に基づく性能低下
は改善されていくであろう。
一方、■の問題点はより根本的である。この点を、第5
図により説明すると、臨界温度が100Kを超える酸化
物セラミクス超伝導体はすべて第■種超伝導体であり、
数十ガウス程度と言われる下部臨界磁場以上では量子化
された磁束、即ち湯茶22が超伝導体21内にくまなく
侵入している。
超伝導マグネットとして使用される数テスラの強磁場下
では湯茶は100人オーダーの規則格子を組み超伝導体
内に存在する。それぞれの湯茶はその内部に磁束量子(
=hc/2e =2.07XlO−’ gauss・c
++I、hニブランク定数、C:光束、e:電子の素電
荷)なる磁束Φ。を担い、コヒーレンス長と呼ばれる特
徴的な長さξ程度の半径にわたり超伝導が破れている。
この湯茶の方向は磁場Bの方向と平行である。このそれ
ぞれの湯茶は超伝導体内に輸送電流」があるとローレン
ツ力F=JXBを受ケる。この時、超伝導体が完全に均
質で欠陥の無いものであるなら、湯茶は超伝導体内のど
こを通過していてもエネルギ的に等価であり、決まった
場所に固定されているべき理由はない。つまり輸送電流
が流れ、ローレンツ力が生ずると、湯茶の群れには巨視
的な流れが生ずる。この時ローレンツ力という力を加え
て湯茶を移動させたのであるからエネルギが消費された
ことになり、そのエネルギは外部からもたらされなくて
はならないので巨視的な抵抗を生ずる。つまり永久電流
は維持されず、超伝導マグネットとして利用できなくな
る。
したがって、この湯茶の流れを抑え、エネルギの消費を
無くし、永久電流を実現するには超伝導体内に存在して
いる湯茶を固定する(ピン止めする)必要がある。
このピン止め力は通常超伝導体内に欠陥構造(ピン止め
点という)を導入して実現される。ピン止め点として有
効なのは、超伝導体内に導入された常伝導析出物や超伝
導凝集エネルギの低い部分である。
超伝導体は超伝導状態では°超伝導凝集エネルギ分だけ
常伝導状態よりエネルギが低く、安定化されている。超
伝導体内に湯茶が存在すると湯茶の内部は常伝導である
ので、湯茶の貫く体積分だけの超伝導凝集エネルギが失
われている。もし、超伝導体内に初めより、第6図に示
すように常伝導の析出物23があると、湯茶22はこの
常伝導析出物23内を優先して通ることにより、湯茶の
存在に伴う超伝導凝集エネルギの低下を最小限度に止め
ることができる。そして、−旦湯茶が常伝導析出物中を
通ると、その湯茶を移動させて常伝導析出物から離すに
は、湯茶の通過している常伝導部分の体積に、超伝導凝
集エネルギ密度を乗じただけのエネルギが必要となる。
すなわち、湯茶はピン止め点である常伝導析出物にピン
止めされ、ローレンツ力が加わっても容易に移動しなく
なる。
実用超伝導材料の例で言うと、例えばNb−Ti合金超
伝導体においては合金中にTiの析出物(常伝導体)が
導入されてピン止め点とされている。この時のピン止め
力、すなわち超伝導凝集エネルギ密度に析出物体積を乗
じたものはおよそ0゜1〜1eVに達する。一方、臨界
温度が100Kを超える酸化物セラミクス超伝導体にお
いては前述したコヒーレンス長ξが大変小さく、結晶軸
方向にもよるが5〜100人程度である。そのためピン
止め力はおよそ0.01eV程度と大変率さな値となる
。ところで、これらの超伝導体を液体窒素中で使用する
とき、液体窒素温度77Kにおける熱エネルギはおよそ
0.006eVであり、ピン止め力とほぼ同等になる。
臨界温度が100Kを超える酸化物セラミクス超伝導体
において何がピン止め点として働いているのかは現在ま
だよく理解されていない。おそらく結晶欠陥、不純物等
がピン止め点として働いているものと思われるが、通常
考えられる点状欠陥のようなピン止め点では、酸化物セ
ラミクス超伝導体のピン止め点としてを効ではないこと
になる。
このピン止め力の弱さに伴う湯茶の移動(フラックス・
クリープとも呼ばれる)によると思われる現象はいくつ
か知られている。単結晶に近い、かなり良質と思われる
薄膜における臨界電流測定においても磁場印加と共に臨
界電流の急減がみられているが、これはフラックス・ク
リープによると思われる。
さらにBi25r2Ca2Cu30y、T12Ba2C
a2Cu30yの焼結体試料において7ラツクス・クリ
ープによると思われる磁化の減少が観測されている(H
,にuIIIakura et al、Japanes
eJournal of Applied Physi
cs、vol、28. (1989) L24)。
また臨界温度が〜80にのBi系低TC相の単結晶にふ
いてはフラックス・クリープが直接F11認されている
。この実験においては30に以上の温度で7ラツクス・
クリープが報告されている(P。
L、Gan++nel et al、Physical
 Review Letters、vol 61、 (
1988) P、 1666)。
以上の説明により、酸化物セラミクス超伝導体の実用化
に当たって、解決が必要な問題、■、■のうち、とくに
■の問題は根本的な問題でこれらの材料の実用化可能性
を左右しかねないものであることが明らかである。
■の問題点の解決策として、これまでにはC軸が基板に
平行に整列したBa2YCu30y薄膜にクラックを導
入して、強いピン止め力を得ようとする提案があった(
ToMatsushita、Japanese J。
urnal of Applied Physics4
o1.27. (1988)  L1?12)。しかし
ながら本提案の通りBa2YCu30y薄膜に計算通り
のクラックを導入することは現実には極めて困難であり
、またこの方法はC軸が基板に平行に整列する必要があ
るので、C軸が基板に垂直となる場合には適用できない
。臨界温度が100Kを超えるBi 2Sr2Ca2C
u30y、T12Ba2Ca2Cu30y、11Ba2
Ca3Cu40y、T12Ba2Ca2Cu30y等の
超伝導体ではC軸が基板に垂直な膜は容易に作製できる
がC軸が基板に平行な膜は容易に作製できず、本提案は
適用できなかった。
本発明は上記問題点を解決するためのもので、超伝導マ
グネット等に使用可能であり、高磁場下において臨界電
流密度を向上させることができる高磁場発生用超伝導体
及びその製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
以上で述べた問題点について、本発明者らは熟慮を重ね
、次ぎのような解決策に到達した。すなわち通常の超伝
導材料において、湯茶のピン止めは常伝導析出物等の点
上で行われているため、酸化物系材料においては十分な
ピン止めが得られないのであり、ピン止めを線上で行え
ば十分強力なピン止め力が得られるというものである。
それを実現する方策として超伝導体・常伝導体の積層構
造の作製が有効であることを見いだし、本発明に到達し
た。
第1図は本発明による超伝導体の構造の一部を示す図で
ある。図中、11は積層膜中の超伝導面、12は常伝導
面を示している。
第1図の構成において、外部磁場Bは常伝導面12に平
行に印加する。積層構造において超伝導面11は超伝導
体結晶がC軸配向(結晶のC軸が膜の成長方向、すなわ
ち第1図においてはローレンツ力Fの方向に平行)する
ように成長させることが最も望ましい。この時、輸送電
流は臨界電流密度の大きい、結晶のab面内方向に流れ
るため、高い臨界電流密度が得られ、またフラックス・
クリープは常伝導面による線上のピン止めにより阻止さ
れる。以上の構成は実際の超伝導マグネットの構成にお
いて現れる配置に対応している。
第1図における常伝導面の厚さDnは常伝導面に垂直方
向の製糸の断面長2ξ以上あれば十分である。この条件
は積層される常伝導体薄層中に製糸がちょうど埋め込ま
れる状況に相当する。Dn〉2ξムとじても性能面での
改善はなく、積層に適した任意の厚さを選べばよい。超
伝導体としてBi25r2Ca2Cu30y、Tj!2
Ba2Ca2cu30y等の材料を用い、これらの材料
をC軸配向させた薄膜で用いるときはξムはC軸方向の
コヒーレンス長となり、液体窒素温度におけるC軸方向
のコヒーレンス長をlO人程度とするとDnは20人程
度あれば十分であることになる。
超伝導面の厚さDsが余り厚すぎると超伝導面内に細か
く、規則格子を組んで配置されている製糸の束によるロ
ーレンツ力の総和に耐えられない。
また必要以上に薄すぎても積層膜の作製が繁雑になるだ
けで性能面での向上はない。
必要な超伝導面の厚さDsの決定について、第2図を参
照して説明する。第2図は1組の超伝導面と常伝導面の
単位面積についての斜視図である。
常伝導面の厚さDnは上記のように2ξよ以上に選ばれ
たものとする。厚さDnの常伝導面中に規則格子を組む
製糸の1列が整列しているものとする。まず単位面積の
常伝導面中の製糸の体積を求める。それは、 で与えられる。但しaは製糸の間隔、ξ5は各面に平行
方向のコヒーレンス長、ξ上は各面に垂直方向のコヒー
レンス長である。
超伝導体の熱力学的臨界磁場をBes上部臨界磁場(こ
れより大きい磁場では常伝導となる臨界磁場)をB c
L 印加磁場をBとすると、常伝導面の存在による超伝
導凝集エネルギの安定化分は、2μ   B c 2 で与えられる。μ=4πxlO−’は真空の透磁率であ
る。第1項は単位体横辺りの超伝導凝集エネルギ、第2
項は印加磁場における&l集エネルギの補正項である。
次に、この単位面積の常伝導面が有するピン止め力Fを
求める。力FはポテンシャルEの微分で与えられるから
、 Δx  2ξ工 ところで、超伝導体中の輸送電流密度をJcとすると、
印加磁場B中でのローレンツ力は、F=」C−DS−B
       ・・・・・・・・・(4)ここで、(3
)式と(4)式のFはつりあうべきであるから、以上よ
りJcSDs、Bの関係を求めることができる。
以上の考察で必要な数値は現在正確に求められていない
が、77Kにおける代表的数値として、ξ、=120人
、ξ、=12A、Bc=0.5T。
Bci=40T、aには適当な数値を仮定して計算した
結果は第3図に示すようになる。
第3図より厚さDsは使用磁場の関数であることがわか
る。Dsとしては一般的には100〜10000人、さ
らに適当には200〜5000人程度であるこ程度好ま
しい。
積層された超伝導体の全厚は全く任意である。
必要とされる電流値を流せるだけの厚さに積層して使用
すればよい。
常伝導面に用いる常伝導体は厳密には常伝導体である必
要はなく、使用条件において超伝導凝集エネルギ密度が
超伝導面の物質より低いものであればよい。但しこのエ
ネルギ差を大きくし、ピン止め力を多くするには常伝導
体を用いることが好ましい。
使用する常伝導体の条件としては、 ■薄膜積層プロセスの一環として積層の容易なもの、 ■常伝導層と超伝導層との交互積層化プロセスにおいて
超伝導体と反応したり、成分が超伝導体層内に拡散した
りしないもの、 ■超伝導層・常伝導層の積層において、超伝導体が希望
する結晶構造、面方位を維持しつつ成長できるようなも
の、 が望まれる。これらすべてを満足する材料は限られるが
、例えば超伝導体としてBi25r2Ca2Cu30y
を用いるときには常伝導体としてBi系の約20にのT
cを有するBi25r2CuOyを挙げることができる
さらに、強磁性体を常伝導面に用いれば、ピン止め力は
さらに強化され、性能向上に寄与できる。
また、高磁場発生用コイルとして使用するには基板とし
て可撓性基板が適しているが、可撓性基板の例としては
プロセス温度・雰囲気に耐えられる金属基板、例えば銅
(Cu)、銀(Ag)等の表面にMg O,S r T
 i 03等の適当な緩衝膜をコーティングしたものが
適用可能である。コーティング方法としては高周波スパ
ッタリング法、電子ビーム蒸着法、イオンブレーティン
グ法等が適当である。
ここまでの説明では超伝導体はすべて平面基板上に1m
膜される形で説明してきたが、実際には平面上に限らず
ワイヤ上にコーティングして、線材の形で得ることも可
能である。線材上へのコーティング方法としては同軸円
筒型のスパッタ装置を用いる等の手段が適用可能である
また使用する超伝導体としては、超伝導転移温度がおよ
そ110にであるBi25r2Ca2Cu30y、超伝
導転移温度がおよそ120にであるT12Ba2Ca2
Cu30y、Tj!Ba2Ca2cu30ySTj!B
a2Ca3Cu40y(それぞれの理想組成)とかある
が、使用できる超伝導体はこれに限らず、これらに類似
の結晶構造を有し、一部の元素置換で得られた超伝導体
はすべて適用可能であることはもちろん、結晶構造・構
成元素の全く異なる超伝導体についても同様に適用可能
であることは言うまでもない。
これらの超伝導体の薄層化方法としては、実施例で述べ
ている高周波スパッタリング法をはじめ、電子ビーム蒸
着法、MBE法、イオンブレーティング法、レーデ−ス
パッタリング法など、各種の薄膜作製手段が適用可能で
ある。これらの薄膜作製手段は、常任導体薄層としてB
i25r2CuOyを用いるときにも適用可能である。
また、M g 01SrTiOs等の常任導体積層用薄
膜作製方法としては高周波スパッタリング法、電子ビー
ム蒸着法、イオンブレーティング法、CVD法、超音波
スプレー法等が挙げられるが、特に高周波スパッタリン
グ法が好適である。
第4図は基板13の上に、順次超伝導膜Sと常伝導膜N
とを積層して作製した高磁場発生用超伝導体の構造を示
している。
〔作用〕
本発明は、基板上に超伝導体と常伝導体を交互に積層し
、特に薄層の面に垂直な方向における使用温度での超伝
導体のコヒーレンス長をξ上としたとき、各常伝導体の
薄層の厚さは2ξ五以上であるようにしたことにより、
ピン止め力を大きくして高磁場下においても臨界電流密
度の低下を抑制することができ、また薄膜作製プロセス
で容易に基板上に超伝導体と常伝導体を交互に積層する
ことが可能となる。
〔実施例〕
以下、実施例について本発明の詳細な説明するが、本発
明の内容はこの実施例に限定されるものではない。
基板にMgO(100)単結晶基板を用い、複数ターゲ
ットのマグネトロン・スパッタリング法により積層膜を
作製した。超伝導体にはBi25r2ca2cu30y
、常伝導体にはB i 2 S r2CuOyを用い、
それぞれ専用の酸化物ターゲットから製膜し、基板の回
転とシャッタを併用して任意のDn%Dsを有する積層
膜を得られるようにした。ターゲットのカチオン組成は
それぞれおよそBi :Sr :Ca :Cu=2. 
8 : 2 :2:3.5.2.8:2:0:1.2で
あった。
基板温度600〜800℃、スパッタガス圧力約30ミ
リトール、スパッタガス組成Ar :02=2:1、高
周波電力100〜200ワツトの条件で製膜し、製膜後
必要により熱処理を行った。作製膜の全厚はおよそ1μ
mとした。X線回折測定により、作製膜はすべて完全に
C軸配向していることが確認された。
これらの作製膜°につき抵抗−温度特性、77に1〜1
.5テスラに$ける臨界電流密度を測定した。
なお、磁場は常伝導面に平行かつ輸送電流方向に垂直に
なるように印加した。結果は表1に示す通りである。
表1 作製された膜は完全な単結晶ではなく、得られた臨界電
流密度は第3図による予想を下回ったが、積層構造の導
入により臨界電流密度の向上がろられることがm認され
た。
上記実施例においては基板としてMg0(100)単結
晶基板を用いたが、その他にも5rTi03(10口)
、YSZ(100)等の単結晶基板を用いても同様の効
果が得られる。
また、ターゲットのカチオン組成は、今回の製膜条件に
おいて、上記組成が最適であったもので、製膜条件が変
わればカチオン組成は変更する必要がある。種々の11
膜条件、基板温度、スパッタガス圧力、スパッタガス組
成、高周波電力は上記の条件以外に変更することも可能
である。ただし、その際は上記のようにターゲット組成
の変更等を要する。作製全厚はここでは1μmとしたが
、全厚は必要に応じ、任意の厚さに選べば良い。
〔発明の効果〕
本発明の高磁場発生用超伝導体は下記の利点を有する。
■超伝導臨界温度が100Kを超える酸化物セラミクス
超伝導体の実用化に当たっての問題点であった高磁場下
での臨界電流の減少を抑える手段を提供することができ
る。
■作製方法はエレクトロニクス分野における薄膜作製方
法を応用したものであり、再現性よく、大量生産を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による超伝導体の構造の一部を示す図、
第2図は1組の超伝導面と常伝導面についての斜視図、
第3図は超伝導体の厚さと臨界電流密度の関係を示す図
、第4図は本発明の超伝導体の構造を示す図、第5図、
第6図は量子化磁束を説明するだめの図である。 ll・・・積層膜中の超伝導面、12・・・常伝導面、
13・・・基板、S・・・超伝導膜、N・・・常伝導膜
。 第3図 出  願  人  東亜燃料工業株式会社代理人 弁理
士  蛭 川 昌 信(外5名)第4図 匡

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基板上に超伝導体と常伝導体を交互に積層したこ
    とを特徴とする高磁場発生用超伝導体。
  2. (2)基板上に超伝導体と常伝導体を交互に薄膜作製プ
    ロセスで積層したことを特徴とする高磁場発生用超伝導
    体の製造方法。
JP8947424A 1989-02-28 1989-02-28 高磁場発生用超伝導体及びその製造方法 Pending JPH02227911A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0316920A (ja) * 1989-06-14 1991-01-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸化物超電導薄膜およびその製造方法
JPH04170322A (ja) * 1990-11-05 1992-06-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超伝導薄膜およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0316920A (ja) * 1989-06-14 1991-01-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸化物超電導薄膜およびその製造方法
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