JP4899983B2 - 超電導コイルおよび該超電導コイルを備えた超電導機器 - Google Patents

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本発明は、超電導コイルおよび該超電導コイルを備えた超電導機器に関し、詳しくは、超電導コイルを形成する超電導線の巻き方を改良することにより超電導コイルの特性を効率良く発揮するものである。
従来、帯状の超電導線を巻回して形成した種々の超電導コイルが提供されている。
例えば、特開2002−110416号公報(特許文献1)で提供されている超電導コイル1は、図8に示すように、超電導線2を所謂フラットワイズ巻きして超電導線2の広幅面をコイルの軸線と平行としている。
また、特開平6−342718号公報(特許文献2)で提供されている超電導コイル3は、図9に示すように、超電導線4をエッジワイズ巻きして超電導線4の広幅面をコイルの軸線と直交させている。
ところで、超電導線は交流印加時に発生する磁場の影響を受けやすく、帯状の超電導線の広幅面に対して直交方向の磁場がかかると、大きく臨界電流が低下して、交流損失が大きくなり、超電導の特性を効率良く発揮できなくなる問題がある。
図10(A)は、超電導線の広幅面に対して直交方向の磁場をかけた場合の臨界電流を示し、図10(B)は、超電導線の幅方向と磁場方向が平行である場合の臨界電流を示す。このグラフからわかるように、磁場の大きさや冷却温度の条件を変えても、いずれの場合も直交方向の磁場がかかった超電導線は、広幅面を磁場の方向と平行とした超電導線よりも臨界電流が小さくなる。なお、図10のグラフの縦軸の数値は、磁束密度0ステラ(T)、温度77ケルビン(K)の状態で超電導線に通電した場合の臨界電流を1としたときの臨界電流の大きさを示す。
一方、図11は、周波数1Hz時の磁場の大きさと交流損失の大きさの関係を示し、実線が超電導線の広幅面に対して直交方向の磁場をかけた場合、破線が超電導線の広幅面と磁場方向が平行である場合である。このグラフからわかるように、広幅面に直交方向の磁場がかかった超電導線の方が広幅面と磁場方向を平行とした超電導線よりも交流損失が大きくなる。
前記特許文献1で提供されている超電導コイル1では、超電導コイル1に電流を通電すると、図12(A)に示すようような磁場5が発生する。超電導コイル1の軸線方向の中央付近では、磁場5の方向と超電導線2の広幅面とが平行となっているため大きな悪影響は受けないが、軸線方向の両端位置では磁場5の方向と超電導線2の広幅面とが略直交し、超電導線2の広幅面に直交方向の磁場5がかかって大きな悪影響を受ける。
逆に、前記特許文献2で提供されている超電導コイル3では、図12(B)に示すような磁場6が発生し、超電導コイル2の軸線方向の両端位置では、磁場6の方向と超電導線4の広幅面とが略平行となっているため大きな悪影響は受けないが、軸線方向の中央付近では磁場6の方向と超電導線4の広幅面とが略直交し、超電導線4の広幅面に直交方向の磁場6がかかって大きな悪影響を受ける。
即ち、前記特許文献1、2で提供されているような超電導コイル1、3共に交流印加時に自ら発生させた磁場により悪影響を受けて性能が低下してしまう問題がある。
特開2002−110416号公報 特開平6−342718号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、帯状の超電導線を巻回して形成する超電導コイルにおいて、超電導線の巻き方を改良することにより、交流印加時に自ら発生する磁場から受ける影響を小さくして超電導コイルの特性を効率良く発揮することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、帯状の超電導線を巻枠に巻回してコイル部を形成し、該コイル部を前記巻枠の軸線方向に複数並列して順次電気接続し、あるいは連続した前記超電導線を前記巻枠に巻回して前記複数のコイル部を形成している超電導コイルであって、
前記巻枠の軸線方向の中央位置のコイル部では、前記超電導線の広幅面を前記巻枠の軸線と平行にしている一方、
前記巻枠の軸線方向の少なくとも両端位置のコイル部では、内周側の超電導線の広幅面を前記巻枠の軸線に対して傾斜させると共に内周側から外周側にかけてターン毎に、前記巻枠の軸線に対する前記超電導線の広幅面の傾斜角度が次第に大きくなるように変化させ、外周側の超電導線の広幅面を巻枠の軸線に対して垂直とし、交流印加時に発生する磁場方向に対して前記超電導線の広幅面を平行化させていることを特徴とする超電導コイルを提供している。
前記構成の超電導コイルによれば、超電導コイルの軸線方向の中央側と両端とで超電導線の巻き方を変え、軸線方向の中央側では超電導線の広幅面をコイルの軸線と一致させ、軸線方向の両端では内周側の超電導線の広幅面をコイルの軸線に対して傾斜させ、外周側の超電導線の広幅面をコイルの軸線と直交させることにより、いずれの位置でも超電導線の広幅面とコイルへの交流電流の通電により発生する磁場の方向とを近づけて平行化しているため、超電導線の広幅面に略垂直方向の磁場がかかることがない。
よって、本発明の超電導コイルは通電により自ら発生させた磁場によって大きな影響を受けず、臨界電流があまり低下せず、効率良く超電導の特性を発揮することができる。
前記超電導線の巻付方向を変えているコイル部は、超電導コイルの径や長さに応じて、コイルの軸線方向の両端に1つずつとしてもよいし、複数個ずつ設けてもよい。
なお、コイルの軸線方向の両端において、超電導線の広幅面をコイルの軸線に対して傾斜させている部位の超電導線は、その広幅面をコイル軸線方向の端部に向けて拡がるように傾斜させて、通電時に発生する磁場の方向に近接させている。
また、連続した前記超電導線を前記巻枠に巻回して前記複数のコイル部を形成している超電導コイルは、複数のシングルパンケーキコイルからなるコイル部を巻枠の軸線方向に連続させて設けてもよいし、巻枠の軸線方向の一端から他端にかけて超電導線を螺旋状に巻回した後、さらに他端から一端にかけて超電導線を螺旋状に巻回し、この巻回を繰り返して巻枠の軸線方向に複数のコイル部を設けた構成としてもよい。
前記のように、超電導線の巻付方向を変えているコイル部では、内周側から外周側にかけてターン毎に、前記巻枠の軸線に対する前記超電導線の広幅面の傾斜角度を次第に大きくしている。
図12に示したように、コイルの軸線方向両端における磁場の方向は、コイルの内周側ではコイルの軸線方向に近く、外周側へいくに従ってコイルの軸線方向に対する傾斜角度が大きくなる。よって、前記構成とすることにより、全ての部位で超電導線の広幅面を磁場方向により近接させることができる。
前記超電導線の広幅面をコイルの軸線に対して傾斜させて巻回されている部位の超電導線は、前記磁場方向に対する広幅面の傾斜角度を45度以下としていることが好ましい。
前記超電導線の広幅面を磁場方向に完全に一致させることは困難であるが、前記のように、超電導線の広幅面の磁場方向に対する傾斜角度を45度以下とすることにより、超電導コイルが自ら発生させた磁界から大きな悪影響を受けるのを防止することができる。
前記巻枠の両端位置に設けるコイル部の保持枠を備え、該保持枠に超電導線の巻付角度を規制する溝が設けられて、該溝に前記超電導線が巻き付けられていることが好ましい。
前記構成によれば、保持枠に形成された溝に超電導線を嵌め込みながら巻回するだけで、超電導線をコイルの軸線方向に対して傾斜させた状態で巻回することができる。
また、本発明は、前記超電導コイルを備えた超電導機器を提供している。
前記超電導機器としては、モータ、発電機、変圧器、超電導電力貯蔵装置(SMES)、限流器等が挙げられる。
前述したように、本発明によれば、超電導コイルの軸線方向の中央側と両端とで超電導線の巻き方を変え、中央側でも両端でも超電導線の広幅面と超電導コイルにより発生する磁場方向とを近づけているため、超電導線の広幅面に略垂直方向の磁場がかかることがない。
よって、本発明の超電導コイルは通電により自ら発生させた磁場によって大きな影響を受けず、臨界電流があまり低下せず効率良く超電導の特性を発揮することができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4に、本発明の第1実施形態を示す。
本実施形態の超電導コイル10は、超電導線の巻き方の異なる複数の第1コイル部20と第2コイル部30を軸線方向Yに重ね合わせた積層体とし、図中で上下に隣接するコイル部の超電導線の先端同士を接続して1つのコイルとしている。本実施形態では、超電導コイル10の軸線方向Yの中央側に第2コイル部30を複数配置する一方、軸線方向Yの両端に第1コイル部20を1つずつ配置している。
第1コイル部20は、長さ方向に直交する幅を4mm、厚さを0.2mmとした帯状のビスマス系超電導線21を図2に示す保持枠22に巻回して形成している。
前記保持枠22は、円盤状の樹脂製のハウジング22aに超電導線21を挿入するための溝22bを設けている。該溝22bはハウジング22aの内周側から外周側にかけて渦巻き状に連続させており、ターンごとに溝22bの断面形状を相違させている。即ち、最外周の溝を除いて、溝22bを溝底面22cに向けてハウジング22aの中心側へ傾斜させており、ターンごとにハウジング22aの軸線方向Yに対する傾斜角度を大きくしている。また、最外周の溝22bは溝底面22cをハウジング22aの軸線方向Yに対して直交させ、溝幅を超電導線21の長さ方向に直交する幅と略一致させている。
図3に示すように、前記保持枠22の溝22bに超電導線21を挿入することにより、第1コイル部20を形成しており、最外周を除いて、超電導線21が溝22bの傾斜に沿って第1コイル部20の軸線に対して傾斜された状態で配置される。詳細には、第1コイル部20の軸線に対する超電導線21の広幅面の幅方向Xの傾斜角度θは内周側から外周側にかけてターン毎に大きくなり、最外周では超電導線21の幅方向Xを第1コイル部20の軸線方向Yと直交させている。
一方、第2コイル部30は、第1コイル部20の超電導線21と断面積を同一とした帯状のビスマス系超電導線31を円筒状の巻枠にフラットワイズ巻きして形成しており、超電導線31の広幅面の幅方向Xと第2コイル部30の軸線方向Yを一致させたパンケーキコイルである。
なお、図1及び図4では、超電導線21、31の配置状態を明記するため、超電導線21、31間に介在される絶縁材の図示を簡略的に記載しているが、第2コイル部30の超電導線31を巻回する際には、超電導線31に帯状の絶縁材32を重ね合わせて、該絶縁材32を超電導線31と共に巻回し、隣接する超電導線31同士が接触しないようにしている。
超電導コイル10は、図1に示すように、複数の第2コイル部30の軸線方向の端面同士を重ね合わせると共に、重ね合わせた第2コイル部30の両端面に第1コイル部20の軸線方向の端面を重ね合わせている。これら重ね合わせた隣接する第1、第2コイル部20、30の超電導線21、31をそれぞれ溶接して接続して1つの超電導コイル10とし、両端の第1コイル部20の超電導線の端部をリード線(図示せず)を介して電源と接続している。
前記のように第1コイル部20と第2コイル部30を配置することにより、超電導コイル10は、軸線方向の中央では超電導線の幅方向Xとコイルの軸線方向Yを一致させている一方、軸線方向の端部では超電導線の幅方向Xとコイルの軸線方向Yを傾斜あるいは直交させている。
前記超電導コイル10に交流電流を通電すると、図4の矢印で示す磁場が発生する。この磁場の方向は、超電導コイル10の軸線方向Yの中央付近では、超電導コイル10の軸線と略平行となる一方、超電導コイル10の軸線方向Yの端部側へ行くに従って超電導コイル10の軸線に対する傾斜角度が大きくなっていく。さらに、第1コイル部20を配置した超電導コイル10の軸線方向Yの端部では、磁場の方向が内周側から外周側へ行くに従って超電導コイル10の軸線に対する傾斜角度が大きくなり直交方向に近付いていく。
本発明の超電導コイル10は、磁場の方向と軸線方向Yとが略並行になる軸線方向Yの中央付近に超電導線の幅広面の幅方向Xを軸線方向Yと並行とした第2コイル部30を配置する一方、磁場方向と軸線方向Yとが傾斜あるいは直交する軸線方向Yの端部位置に超電導線の幅方向Xを軸線方向Yと傾斜もしくは直交させた第1コイル部20を配置している。これにより、超電導コイル10への通電により発生する磁場の方向に対する超電導21、31の幅方向Xの傾斜角度を、超電導線21、31の全ての位置において45度以下としている。
よって、超電導コイル10の中央付近だけでなく端部位置においても、超電導線の幅方向Xと超電導コイル10への通電により発生する磁場の方向とを平行化させているため、超電導コイル10が自ら発生した磁場による影響を受け難く、臨界電流が大幅に低下することがなく、超電導の特性を効率良く発揮することができる。
なお、本実施形態では、超電導コイル10の軸線方向の両端に第1コイル部20を1つずつ配置しているが、両端に複数個ずつ配置してもよい。
また、第1コイル部20において、超電導線21の幅方向Xを超電導コイル10の軸線方向Yと直交させた超電導線21を1ターンしか設けていないが複数ターン設けてもよい。
さらに、第1コイル部20の超電導線21は、第2コイル部30の超電導線31よりも幅の小さなものを用いてもよい。これにより、超電導線の幅方向をコイルの軸線方向に傾斜させた巻回やエッジワイズ巻きが容易となる。この場合、断面積の大きな1本の超電導線31に断面積の小さな超電導線21を複数本接続し、第1コイル部20と第2コイル部30とで電流容量が同様となるようにしていることが好ましい。
図5乃至図7は、本発明の第2実施形態を示す。
本実施形態の超電導コイル40では、ビスマス系超電導線41を巻回する巻枠42および該巻枠42への巻回方法を第1実施形態と相違させており、超電導線41を巻枠の軸線方向Yに沿って螺旋状に巻回し、この螺旋巻きを軸線方向に複数回往復させて軸線方向に複数のコイル部を形成して超電導コイル40としている。
なお、図5では、超電導線41の配置状態を明記するため、巻枠(保持枠)42の図示を簡略的に記載している。
本実施形態の巻枠42Aは、図6(A)に示すように、軸線方向Yに長尺な円筒状のハウジング42aの外面に螺旋状の溝42bを設けており、該溝42bのうち、軸線方向Yの両端のそれぞれ略1周分の溝42bは、溝底面42cの幅方向Xを軸線方向の端部に向けて径方向の外方へ傾斜させている。溝42bの他の部位の溝底面42cは、その幅方向Xを軸線方向Yと平行としている。
また、前記巻枠42Aに外嵌する巻枠42B、該巻枠42Bに外嵌する42C、該巻枠42Cに外嵌する巻枠42Dを設けている。
巻枠42B、42Cでも、軸線方向両端のそれぞれ略1周分の溝42bは、溝底面42cの幅方向Xを巻枠42B、42Cの軸線方向Yに対して傾斜させており、その傾斜角度を巻枠42Bは巻枠42Aよりも、巻枠42Cは巻枠42Bよりも大きくしている。
最外層の巻枠42Dでは、図7に示すように、軸線方向両端のそれぞれ略1周分の溝42bの溝幅を超電導線41の厚さと略同一、溝深さを超電導線41の幅と略同一の断面矩形状の溝としている。
前記巻枠42Aの溝42bに、図6(B)に示すように、超電導線41の広幅面が溝底面42cに沿うように、超電導線41を軸線方向Yの一端から他端にかけて螺旋状に巻回している。その後、巻枠42Aに巻枠42Bを外嵌して前記超電導線41を軸線方向Yの他端から一端にかけて巻回し、巻枠42C、42Dについても同様の作業を繰り返し、最後に巻枠42Dの外周面に外装カバー(図示せず)を外嵌して、超電導41が巻枠42の溝42bから脱落しないように保持して超電導コイル40を形成している。
前記構成によっても、超電導コイル40の中央付近だけでなく端部位置においても、超電導線の幅方向と超電導コイル40への通電により発生する磁場の方向とを一致させているため、超電導コイル40が自ら発生した磁場による影響を受け難く、臨界電流が大幅に低下することがなく、超電導の特性を効率良く発揮することができる。
なお、本実施形態では、巻枠の個数を4個としているが任意に設定してもよい。
また、本実施形態では、超電導コイル40の軸線方向の両端のターンのみ超電導線の幅方向を軸線方向に傾斜もしくは直交させているが、軸線方向Yの両側の複数ターンの超電導線をそのように巻回してもよい。
さらに、超電導線41の幅方向を超電導コイル40の軸線方向と直交させた部位を軸線方向の両端にそれぞれ1ターンしか設けていないが複数ターン設けてもよい。
なお、前記実施形態では、ビスマス系超電導線を巻回して超電導コイルを形成しているが、長さ方向に直交する幅を10mm、厚さ1μmとした帯状のイットリウム系超電導線を同様の方法により巻回して超電導コイルを形成してもよい。
また、前記実施の形態はすべての点で例示であって、これら実施形態に限定されず、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
本発明の超電導コイルは、自動車等の駆動用モータや、その他発電機、変圧器、超電導電力貯蔵装置(SMES)等の超電導機器に用いられるものである。
本発明の第1実施形態の超電導コイルの断面図である。 保持枠を示し、(A)は平面図、(B)はA−A線断面図である。 保持枠に超電導線を巻回した状態を示す断面図である。 超電導コイルに磁場を発生させた状態を示す図面である。 本発明の第2実施形態の超電導コイルの断面図である。 最内周の巻枠を示し、(A)は正面図、(B)は断面図である。 最外周の巻枠を示す図面である。 従来例の超電導コイルを示す図面である。 他の従来例の超電導コイルを示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。 (A)(B)は超電導線にかかる磁場の方向と臨界電流の関係を示す図面である。 超電導線にかかる磁場の方向と交流損失の関係を示す図面である。 (A)(B)は従来の問題点を示す図面である。
符号の説明
10、40 超電導コイル
20 第1コイル部
21、31、41 超電導線
22 保持枠
30 第2コイル部
42A〜42D 巻枠(保持枠)

Claims (4)

  1. 帯状の超電導線を巻枠に巻回してコイル部を形成し、該コイル部を前記巻枠の軸線方向に複数並列して順次電気接続し、あるいは連続した前記超電導線を前記巻枠に巻回して前記複数のコイル部を形成している超電導コイルであって、
    前記巻枠の軸線方向の中央位置のコイル部では前記超電導線の広幅面を前記巻枠の軸線と平行にしている一方、
    前記巻枠の軸線方向の少なくとも両端位置のコイル部では、内周側の超電導線の広幅面を前記巻枠の軸線に対して傾斜させると共に、内周側から外周側にかけてターン毎に、前記巻枠の軸線に対する前記超電導線の広幅面の傾斜角度が次第に大きくなるように変化させ、外周側の超電導線の広幅面を巻枠の軸線に対して垂直とし、交流印加時に発生する磁場方向に対して前記超電導線の広幅面を平行化させていることを特徴とする超電導コイル。
  2. 前記超電導線の内周側の広幅面の傾斜角度は45度以下としている請求項1に記載の超電導コイル。
  3. 前記巻枠の両端位置に設けるコイル部の保持枠を備え、該保持枠に超電導線の巻付角度を規制する溝が設けられて、該溝に前記超電導線が巻き付けられている請求項1または請求項2に記載の超電導コイル。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の超電導コイルを備えた超電導機器。
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