JP6497521B2 - トランス - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車載用充電器などの用途に用いられるトランスに関するものである。
トランスは、直流電圧の変換回路である絶縁型DC‐DCコンバータの主要部品として使用され、1次巻線と2次巻線との巻数比に従って、1次巻線側に入力された電圧を、2次巻線側で別値の電圧に変換する機能を有する。
図7に、特許文献1に記載された従来のトランスを示す。図7は、特許文献1に記載された従来のトランスの分解斜視図である。
図7において、従来のトランス10は、一対の磁性コア14と、内側ボビン11と、一対の外側ボビン12と、一対のカバー13とを有する。内側ボビン11に内側巻線が巻かれ、外側ボビン12に外側巻線が巻かれている。一対の磁性コア14は、組み立てられて、巻線により発生する磁束を通過させる磁路を形成する。各磁性コア14は、対称な形状を有しており、内側ボビン11及び外側ボビン12を上下方向から挟むようにして互いに連結される。磁性コア14と内側巻線との上下方向の絶縁を保つめに、内側ボビン11の上鍔部11a及び下鍔部11bの外周は、外側ボビン12の中空筒部の内周より大きな構造となっている。
特開2014−93404号公報
しかしながら、前記従来の構成では、外側ボビン12に嵌め合わせる部分を設けるとき、この部分の強度を保つために外側ボビン12の厚さを厚くする必要があった。そのため、内側巻線と外側巻線との距離を更に縮め、トランスの低損失化を図ることができないといった課題を有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、低損失なトランスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の1つの態様にかかるトランスは、
内側ボビンと、前記内側ボビンの外周に巻回された内側巻線と、前記内側ボビンの外側に前記内側巻線を周回して覆うように配置された外側ボビンと、前記外側ボビンの外周に巻回された外側巻線と、前記外側巻線を周回して覆うように配置されたカバーとで形成されるコイルユニットと、
前記コイルユニットの前記内側ボビンの中空筒部に挿入されるとともに、前記カバーを覆うように配置され、前記内側巻線及び前記外側巻線の巻き方向と垂直方向に磁路を形成する磁性コアユニットとを備え、
前記外側ボビンは単一構造体であり、かつ、前記外側ボビンの中空筒部の厚さが、0.3mm以上0.9mm以下であり、
前記内側ボビンの上鍔部あるいは前記内側巻線の外周が、前記外側ボビンの前記中空筒部の下部の内周よりも小さく、
前記内側ボビンの前記上鍔部の外周と、前記外側ボビンの前記中空筒部の上部の内周との隙間で、少なくとも前記磁性コアユニットが上部にある部分は、前記カバーで覆われている
ことを特徴とする。
本構成によって、外側ボビンを一体物にし、内側巻線と外側巻線との距離を縮めることで低損失なトランスを提供できる。
以上のように、本発明の前記態様にかかるトランスの構造にすれば、外側ボビンを一体物にし、内側巻線と外側巻線との距離を縮めることで、低損失なトランスを提供できる。
本発明の実施の形態におけるトランスの斜視図 本発明の実施の形態におけるトランスの分解斜視図 本発明の実施の形態における図1に示すトランスの3−3線に沿う断面における切断部端面図 本発明の実施の形態における内側ボビン上鍔部の平面図 本発明の実施の形態における内側ボビンに外側ボビンが嵌め込まれた斜視図 本発明の実施の形態における内側ボビンと外側ボビンの斜視図 本発明の実施の形態における図1に示すトランスの5−5線に沿う断面における切断部端面図 本発明の実施の形態における図1に示すトランスの6A−6A線に沿う断面における概略切断部端面図 本発明の実施の形態における図1に示すトランスの6B−6B線に沿う断面における概略切断部端面図 特許文献1に記載された従来のトランスの分解斜視図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるトランスの斜視図を示している。図1に示すように、本発明の実施の形態におけるトランス100は、内側ボビン101と、外側ボビン102と、図3の縦断面では逆L字形状のカバー103と、一対の磁性コア104とを有する。
図2は、本発明の実施の形態におけるトランスの分解斜視図を示している。図2に示すように、内側ボビン101は、内側ボビン巻回部101aと、内側ボビン上鍔部101bと、内側ボビン下鍔部101cと、内側ボビン中空筒部101dとを備え、各部は射出成形などにより一体成形して製造される単一構造体である。内側ボビン下鍔部101cは内側ボビン上鍔部101bよりも径方向の外側に突出するように形成されて、外側ボビン102を組み込み可能としている。
外側ボビン102は、外側ボビン巻回部102aと、外側ボビン上鍔部102bと、外側ボビン下鍔部102cと、外側ボビン中空筒部102dとを備え、各部は射出成形などにより一体成形して製造される単一構造体である。外側ボビン上鍔部102bと外側ボビン下鍔部102cとは径方向の寸法はほぼ同じである。外側ボビン102の軸方向の高さは、内側ボビン101の軸方向の高さよりも小さく、内側ボビン下鍔部101cに外側ボビン102を組み込んで載置したときに、内側ボビン上鍔部101bと外側ボビン上鍔部102bとの上面がほぼ同じ面となるようにしている。
図3は図1の3−3線の断面における切断部端面図である。図3に示すように、内側ボビン上鍔部101bと内側ボビン中空筒部101dと内側ボビン下鍔部101cとで囲まれるように形成された凹部である内側ボビン巻回部101aには、内側巻線105が巻回されている。また、外側ボビン上鍔部102bと外側ボビン中空筒部102dと外側ボビン下鍔部102cとで囲まれるように形成された凹部である外側ボビン巻回部102aには、外側巻線106が巻回されている。外側巻線106を巻回した外側ボビン102の外側ボビン巻回部102aの外周には、両側から一対のカバー103が装着されて、外側巻線106を周回して覆っている。内側ボビン101と、内側巻線105と、外側ボビン102と、外側巻線106と、カバー103とでコイルユニット90が形成されている。内側ボビン101と、外側ボビン102と、カバー103とは、絶縁性のある合成樹脂でそれぞれ構成され、磁性コア104と、内側巻線105と、外側巻線106とを互いに絶縁して分離する。
内側ボビン中空筒部101dと、外側ボビン中空筒部102dとには、磁性コア104の脚104aが、上下方向から入り込み、中央部において脚104aが付き合わされるようになっている。一対の磁性コア104は、内側巻線105及び外側巻線106により発生する磁束を通過させる磁路を形成する。すなわち、一対の磁性コア104は、磁性コアユニット91を構成して、コイルユニット90の内側ボビン101の中空筒部101dに挿入されるとともに、カバー103を覆うように配置され、内側巻線105及び外側巻線106の巻き方向と垂直方向に磁路を形成している。
内側ボビン上鍔部101bの外周あるいは内側巻線105の外周の大きい方は、外側ボビン中空筒部102dの下部の内周より小さい。この構造にすることで、内側ボビン101の上方から、外側ボビン102を嵌め込めるようになる。
これにより、外側ボビン102を分割して両側から嵌め合わせる構造にする必要がなく、外側ボビン102を分割しない一体物構造にすることができる。外側ボビン102に嵌め合わせる部分がある場合には、強度を保つために、外側ボビン102を厚くする必要があったが、外側ボビン102を分割しない一体物にすることで、外側ボビン102の厚さを薄くすることができ、内側巻線105と外側巻線106との距離を短く保つことができる。よって、内側巻線105と外側巻線106との距離を短く保つことができるので、トランスの低損失が可能となる。
好ましくは、外側ボビン102の外側ボビン中空筒部102dの厚さとしては、0.3mm以上0.9mm以下がよい。
外側ボビン12が分割されて嵌め合わせて一体化する構造の場合、外側ボビン12の肉厚は、嵌め合わせ部の強度を保つため、1mm以上必要であった。外側ボビン102を一体構造物にすることで、嵌め合わせ部が不要なため、厚さ0.9mm以下にすることができる。ここで、厚さ0.9mm以下にすれば、損失低下の効果を十分に得られる。厚さが0.3mmより小さい場合には、内側巻線105と外側巻線106との絶縁が不十分になるといった不具合が発生することがある。よって、外側ボビン102の厚さは0.3mm以上が好ましい。
好ましくは、内側ボビン上鍔部101bの外周は、内側巻線105の最外周より大きいことが好ましい。内側巻線105を巻いた内側ボビン101の上方から、外側ボビン102を嵌め込むとき、外側ボビン102が内側巻線105に接触して内側巻線105を傷つけることを防げるためである。
内側ボビン上鍔部101bの外周が、内側巻線105の最外周より大きい場合、内側ボビン上鍔部101bの外周と外側ボビン中空筒部102dの内周とのクリアランス200の寸法は、0.1mm以上、0.5mm以下が好ましい。内側ボビン上鍔部101bの外周と外側ボビン中空筒部102dの内周とのクリアランス200の寸法が0.1mmより小さい場合には、内側ボビン101に外側ボビン102を嵌め込むときに、位置合わせが困難となり、生産性が悪化するため、好ましくない。クリアランス200の寸法が0.5mmより大きい場合には、内側巻線105と外側巻線106との距離が離れ過ぎて漏れ損失が悪化するため、好ましくない。
同様の理由で、内側ボビン上鍔部101bの外周が、内側巻線105の最外周より小さいとき、内側巻線105の最外周と外側ボビン中空筒部102dの内周とのクリアランス201の寸法は、0.1mm以上、0.5mm以下が好ましい。
また、内側巻線105の上部と磁性コア104とを十分に絶縁するためには、内側ボビン上鍔部101bの外周と、外側ボビン中空筒部102dの上部の内周とのクリアランス(隙間)200が、カバー103の上部103aで覆われる必要がある。
内側ボビン上鍔部101bの外周と、外側ボビン中空筒部102dの上部の内周とのクリアランス(隙間)200を介して、内側巻線105と磁性コア104とは絶縁破壊される。この絶縁破壊を防ぐために、絶縁性のある合成樹脂で構成されカバー103の上部103aで、クリアランス200を覆う。
好ましくは、内側ボビン上鍔部101bとカバー上部103aとが重なっている部分の長さは、内側巻線105と磁性コア104との沿面距離が6.4mm以上になるようにする。そのように構成することで、例えば車載充電器用トランスにおいて十分な絶縁を保つことができる。
なお、カバー上部103aが、内側ボビン上鍔部101bの外周と、外側ボビン中空筒部102dの上部の内周とのクリアランス200を覆う領域は、少なくともクリアランス200の上部に磁性コア104が存在する部分であればよい。内側巻線105上部と磁性コア104との絶縁を十分に保つのが目的のためである。
また、外側ボビン中空筒部102dの下部のコーナー部102eの形状は、図示していないが、好ましくは丸められた形状であることが好ましい。コーナー部102eを丸めた形状にすることで、内側ボビン101に外側ボビン102を上方から嵌め込むときのクリアランスをより大きく保つことができ、よりスムーズな嵌め込みが可能となるためである。具体的には、コーナー部102eの丸め径(半径)は、0.1mm以上で2mm以下であることが、更に好ましい。丸め径が0.1mmより小さい場合は、コーナー部102eの角が立ち過ぎ、嵌め込み時に外側ボビン102が内側巻線105を破損する可能性があるからである。また、丸め径が2mmより大きい場合は、外側ボビン102の肉厚が薄くなり、外側ボビン102の強度を十分に保つことができなくなるためである。
なお、外側巻線106を巻回した外側ボビン102の両側から一対のカバー103を装着することで、外側巻線106と磁性コア104とを絶縁分離しているが、外側巻線106と磁性コア104とを絶縁分離できればよく、カバー103の嵌め込み方法はこの限りではない。
なお、磁性コア104は、縦断面形状がE型のコアを分割した形状になっているが、巻線に対して、閉磁路を形成できるものであればよく、U型、I型、PQ型など任意の縦断面形状の磁性コアでもよい。材質は、フェライトの他、金属などの軟磁性材料でもよい。
引き続き、内側ボビン101から内側巻線105の入力と出力とを出す部分の構造について説明する。
図4Aは、内側ボビン上鍔部101bの平面図である。図4Bは、内側ボビン101と外側ボビン102とが嵌め込まれた構造を示す斜視図である。図4Cは、内側ボビン101と外側ボビン102との斜視図である。
図4Aに示すように、内側ボビン上鍔部101bには、上方から見て、上鍔部101bの一部が欠けている上鍔切り欠き部101eが2箇所設けられている。2箇所の上鍔切り欠き部101eを介して、内側巻線105の入力端と出力端とを、内側ボビン101の外側にそれぞれ引き出すことができる。
このような構成により、図4Bに示すように、内側巻線105を、内側ボビン101の上方の、上鍔部101bに対する垂直方向に取り出すことができる。
また、このような構成により、図4Cに示すように、内側巻線105を巻いた内側ボビン101の上方から、外側ボビン102を内側ボビン101に嵌め込むときに、外側ボビン102により内側巻線105が破損するのを防ぐことができる。
内側ボビン101には、2つの上鍔切り欠き部101eにわたって、上下方向沿いに起立した長方形の壁状の内側ボビンコア絶縁板部101fが、上鍔切り欠き部101eと磁性コア104との間に設けられている。内側ボビンコア絶縁板部101fの高さは、内側巻線105と磁性コア104との沿面距離が6.4mm以上になるようにする。そのように構成することで、例えば車載充電器用トランスにおいて十分な絶縁を保つことができる。同様に、内側ボビンコア絶縁板部101fの幅は、内側巻線105と磁性コア104との沿面距離が6.4mm以上になるようにする。そのように構成することで、例えば車載充電器用トランスにおいて十分な絶縁を保つことができる。
2つの上鍔切り欠き部101eの横には、2つの上鍔切り欠き部101eを囲むように平面C型でかつ上下方向沿いに起立保持された壁状の絶縁性の内側ボビン巻線規制部101gが設けられている。内側ボビン巻線規制部101gにより、内側巻線105が磁性コア104の方へ向かわないように規制し、内側巻線105と磁性コア104との絶縁を保つためである。内側ボビン巻線規制部101gの高さとしては、内側巻線105の線の直径より高い方が好ましい。内側巻線105として柔らかい撚り線を用いた場合においても、内側ボビン巻線規制部101gにより位置規制機能を十分に発揮するためである。また、内側ボビン巻線規制部101gの高さが、内側ボビンコア絶縁板部101fの高さ以下であることが好ましい。内側ボビンコア絶縁板部101fより高くなると、内側ボビン101のサイズが大きくなり、トランスの小型化ができないためである。
上鍔切り欠き部101eの平面的な面積は、1本の内側巻線105の断面積の1.2倍以上で、4倍以下であることが好ましい。上鍔切り欠き部101eの平面的な面積が内側巻線105の断面積の1.2倍よりも小さい場合には、上鍔切り欠き部101eと内側巻線105とがこすれてしまい、内側巻線105が破損することがあるためである。上鍔切り欠き部101eの平面的な面積が内側巻線105の断面積の4倍より大きい場合に、内側巻線105の位置規制が十分でなくなり、内側巻線105と磁性コア104との絶縁破壊が生じることがあるためである。
なお、内側ボビン巻線間絶縁部101hを間に挟む形で、上鍔切り欠き部101eは2箇所設けられているが、巻線同士の要求絶縁耐圧が低い場合は、内側ボビン巻線間絶縁部101hを設けず、上鍔切り欠き部101eとしては、1つの切り欠き部内に内側巻線105の入力端と出力端とを配置してもよい。
次に、内側ボビン101のボビン中空筒部101dの下部のコーナー部101eの形状について説明する。図5は、図1に示すトランスの5−5線に沿う断面における切断部端面図を90度ほど時計回りに回転させた図である。図5の(a)は、全体の概要を示す図であり、図5の(b)及び図5の(c)は、内側ボビン101のコーナー部101eの異なる例をそれぞれ拡大した図である。
図5の(b)に示すように、内側ボビン101のコーナー部101iの半径は、内側巻線105の線の直径105aの1.5倍以上でかつ3倍以下であることが好ましい。内側ボビンコーナー部101iの半径が、内側巻線105の線の直径105aの1.5倍以上の場合、内側ボビンコーナー部101iに沿って内側巻線105をきれいに巻き付けることができる。内側ボビンコーナー部101iの半径が、内側巻線105の線の直径105aの1.5倍より小さく、単線などの硬い巻線を用いる場合には、図5の(c)に示すように、内側巻線105が内側ボビン101のコーナー部101iに沿わずに、コーナー部101iから浮いて弛むように巻回させる部分105bが発生することがある。このように巻回させる部分105bが発生すると、外側ボビン102を挿入するときに巻回させる部分105bが外側ボビン102と接触してしまい、巻回させる部分105bで内側巻線105を破損する可能性があるためである。また、内側ボビンコーナー部101iの半径が、内側巻線105の線の直径105aの3倍より大きい場合、それに伴い内側ボビン中空筒部101dのコーナー径(半径)も大きくなり、コーナー部101iが磁性コア104の脚104aに接触してしまい、磁性コア104を内側ボビン中空筒部101dに挿入できなくなるため好ましくない。
次に、外側ボビン中空筒部102d及び外側ボビン巻回部102a−1もがテーパを持つ形状である場合について説明する。図6Aは、図1に示すトランスの6A−6A線に沿う断面における切断部端面図において、内側ボビン101と、内側巻線105と、外側ボビン102とのみを示した図である。
図6Aに示すように、外側ボビン中空筒部102d−1及び外側ボビン巻回部102a−1が外側に広がるようなテーパを持った形状になっている。すなわち、外側ボビン102の中空筒部102dの上部において最も内周が小さくなる部分から、外側ボビン102の中空筒部102dの下部に向かって、内周が大きくなっていく形状を持っている。これにより、外側ボビン中空筒部102d−1の下部が広がった形状になり、内側ボビン101を上方から、外側ボビン102を嵌め込む工程が、より容易となる。テーパとしては、外側ボビン中空筒部102d−1の最も内側にある部分と、外側ボビン中空筒部102d−1の下部との差102fが、0.1mm以上、0.3mm以下であることが好ましい。差102fが0.1mmより小さい場合には、嵌め込みが容易になる効果が得られず、一方、差102fが0.3mmより大きい場合には、ボビン下部において内側巻線105と外側巻線106との距離が離れてしまい、漏れ損失成分が大きくなる不都合が生じるためである。
次に、内側ボビン中空筒部101d−1及び内側ボビン巻回部101a−1もテーパを持つ形状について説明する。図6Bは、図1に示すトランスの6B−6B線に沿う断面における切断部端面図において、内側ボビン101と、内側巻線105と、外側ボビン102とを示した図である。
また、図6Bに示すように、外側ボビン中空筒部102d−1がテーパを持った形状で、更に、内側ボビン巻回部101a−1と外側ボビン中空筒部102d−1とを平行にすることで、外側ボビン102の嵌め込みが容易になりかつ、内側巻線105と外側巻線106との距離を短く保つことができるので、漏れ損失成分を低く維持することができる。外側ボビン中空筒部102d−1の最も内側にある部分と、外側ボビン中空筒部102d−1の下部との差102fが、0.1mm以上、1mm以下であることが好ましい。差102fが0.1mmより小さい場合には、嵌め込みが容易になる効果が得られず、差102fが1mmより大きい場合には、内側ボビン101と磁性コア104との距離が離れて、トランスの変換効率が低下するためである。
前記実施形態によれば、前記構成にかかるトランスの構造にすれば、外側ボビン102を一体物にし、内側巻線105と外側巻線106との距離を縮めることで、低損失なトランスを提供することができる。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明のトランスは、高変換効率かつ大電流容量を有し、自動車、環境、住宅、インフラストラクチャーなど、広範囲の分野における電源システムのDC/DCコンバータ、AC/DCコンバータなどの用途にも適用できるトランスとして有用である。
90 コイルユニット
91 磁性コアユニット
100 トランス
101 内側ボビン
101a,101a−1 内側ボビン巻回部
101b 内側ボビン上鍔部
101c 内側ボビン下鍔部
101d,101d−1 内側ボビン中空筒部
101e 上鍔切り欠き部
101f 内側ボビンコア絶縁板部
101g 内側ボビン巻線規制部
101h 内側ボビン巻線間絶縁部
101i 内側ボビンコーナー部
102 外側ボビン
102a,102a−1 外側ボビン巻回部
102b 外側ボビン上鍔部
102c 外側ボビン下鍔部
102d,102d−1 外側ボビン中空筒部
102e 外側ボビン中空筒部下部コーナー部
102f 差
103 カバー
103a カバー上部
104 磁性コア
104a 脚
105 内側巻線
105a 直径
105b 部分
106 外側巻線
200 クリアランス
201 クリアランス
10 トランス
11 内側ボビン
11a 上鍔部
11b 下鍔部
12 外側ボビン
13 カバー
14 磁性コア

Claims (3)

  1. 内側ボビンと、前記内側ボビンの外周に巻回された内側巻線と、前記内側ボビンの外側に前記内側巻線を周回して覆うように配置された外側ボビンと、前記外側ボビンの外周に巻回された外側巻線と、前記外側巻線を周回して覆うように配置されたカバーとで形成されるコイルユニットと、
    前記コイルユニットの前記内側ボビンの中空筒部に挿入されるとともに、前記カバーを覆うように配置され、前記内側巻線及び前記外側巻線の巻き方向と垂直方向に磁路を形成する磁性コアユニットとを備え、
    前記外側ボビンは単一構造体であり、かつ、前記外側ボビンの中空筒部の厚さが、0.3mm以上0.9mm以下であり、
    前記内側ボビンの上鍔部あるいは前記内側巻線の外周が、前記外側ボビンの前記中空筒部の下部の内周よりも小さく、
    前記内側ボビンの前記上鍔部の外周と、前記外側ボビンの前記中空筒部の上部の内周との隙間で、少なくとも前記磁性コアユニットが上部にある部分は、前記カバーで覆われている
    トランス。
  2. 前記内側ボビンのコーナー部のコーナー径は、前記内側巻線の線の直径の1.5倍以上で、3倍以下である
    請求項1に記載のトランス。
  3. 前記外側ボビンの前記中空筒部の上部において最も内周が小さくなる部分から、前記外側ボビンの前記中空筒部の前記下部に向かって、内周が大きくなっていく形状を持つ
    請求項1又は2に記載のトランス。
JP2016025073A 2016-02-12 2016-02-12 トランス Expired - Fee Related JP6497521B2 (ja)

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