JP2007323757A - 情報記録装置、情報記録媒体及び情報記録媒体の劣化状況検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録したデータが劣化したかどうかを知る。
【解決手段】 エネルギー照射により原子配列が変化することによってデータ記録層にデータ記録を行う情報記録媒体であって、データ記録層に劣化状況をモニタするためのモニタマークが記録されていることを特徴とすることにより、記録データの劣化状況をユーザが知ることが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】 エネルギー照射により原子配列が変化することによってデータ記録層にデータ記録を行う情報記録媒体であって、データ記録層に劣化状況をモニタするためのモニタマークが記録されていることを特徴とすることにより、記録データの劣化状況をユーザが知ることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、情報記録媒体に記録データの劣化状況がわかるモニタマークを記録する装置
、モニタマークが記録された情報記録媒体及びモニタマークが記録された情報記録媒体の劣化状況検出方法に関する。
、モニタマークが記録された情報記録媒体及びモニタマークが記録された情報記録媒体の劣化状況検出方法に関する。
情報記録媒体としての光ディスクは、それ自身(ディスク)を記録再生装置から外して持ち歩けることが大きな特徴になっている。この場合、日光にさらされたり、高温な場所に保管されたり、光ディスクの保存環境によっては、データが劣化するが、記録データが劣化したかどうかは、その光ディスクのユーザにはわからない。
データが劣化する光ディスクの例が、非特許文献1に示されている。これは、光入射側に化学反応する特別な層があり、機密状態が解かれると透明から曇った状態に変化し、データが読めなくなる仕組みである。この方法では、劣化の状態が色の変化で識別できるが
、同時にデータも劣化するため、データが劣化する前にユーザが劣化状況を知ることはできない。
、同時にデータも劣化するため、データが劣化する前にユーザが劣化状況を知ることはできない。
また、データの品質を知る指標として、データとして記録されている記録マークのジッターや誤り率(エラーレート)が用いられることがある。これらは、非特許文献2に記載されているとおり、データの品質を知ることができる。この方法では、測定時のデータの劣化状況を知ることができるが、データが劣化する前にユーザが劣化状況を知ることはできない。さらに、非特許文献3には、複数の温度条件において、その温度に保持した場合のデータの劣化を調べ、アレニウスプロットを行うことにより、光ディスクの寿命を外挿する方法が記載されている。この方法は大まかに、データがいつごろ劣化しそうかを知ることは可能であるが、同じメーカで作製したディスク内でのディスクごとの違いや、該当するディスクの保存環境が正確に把握できなかったことによる誤差を精度よく補正することはできない。
http://www.flexplay.com/
光ディスク技術p.212−222(1989)
http://www.dcaj.org/「長期保存のための光ディスク媒体の開発に関するフィージビリティスタディ報告書(要旨)(2005年3月)」
従来の方法では、記録したデータが劣化したかどうかは、ユーザには分からなかったため、ユーザが知らないうちにデータが読めなくなることがあった。
本発明は、光ディスクに記録データの劣化状況がわかるモニタマークを記録するため、このモニタマークを見ることにより、劣化状況がわかるようになる。これにより、ユーザは記録したデータの劣化に対してバックアップをとるなどの対策を講じることができる。
本発明の情報記録装置は、エネルギー照射により、例えばデータ記録層の原子配列を変化させることによって、情報記録媒体のデータ記録層にデータを記録する装置であって、例えば、データ記録層に劣化状況をモニタするためのモニタマークを記録する手段を有する。このモニタマークを見ることにより、劣化状況がわかるようになる。
モニタマークが、データ記録のために記録されたマークよりも劣化しやすい記録条件で記録されていれば、記録データとしてのマークが劣化するよりも先にモニタマークが劣化して、記録データの品質の低下を知ることができる。このように、記録マークが劣化する(記録データの品質が低下する)前に、その劣化状況がわかるため、ユーザは記録したデータにアクセスできるうちに、バックアップをとるなど対策を講じることが可能となる。
モニタマークの記録条件は、情報記録装置が有していても良いし、情報記録媒体からの情報により、情報記録装置が識別しても良い。
また、エネルギー照射により、例えば原子配列が変化することによってデータ記録層にデータが記録される情報記録媒体であって、データ記録層に劣化状況をモニタするためのモニタマークが記録されていることにより、情報記録媒体に記録されたデータ、すなわち記録マークの劣化状況をユーザは知ることが可能となる。
この他、エネルギー照射により、例えば原子配列が変化することによってデータ記録層にデータが記録される情報記録媒体であって、データ記録層に劣化状況をモニタするためのモニタマークが記録されており、このモニタマークの反射率が劣化により変化することを利用して情報記録媒体の劣化状況を検出することができ、この検出結果から記録データ
、すなわち記録マークの劣化状況をユーザは知ることができる。
、すなわち記録マークの劣化状況をユーザは知ることができる。
モニタマークの集合体が図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せを形成し、劣化によりそれが見えるように配置されていると、劣化したことを知らせる図形、コード
、記号、文字あるいはそれらの組合せが現れて、劣化状況を表示できる。モニタマークの集合体による図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せが劣化により消えるように配置されていると、劣化していないことを知らせる図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せが消え、劣化状況を表示できる。さらに、モニタマークの集合体による図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せが、劣化により形が変化するように配置されていると、段階的に劣化状況を知ることができる。
、記号、文字あるいはそれらの組合せが現れて、劣化状況を表示できる。モニタマークの集合体による図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せが劣化により消えるように配置されていると、劣化していないことを知らせる図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せが消え、劣化状況を表示できる。さらに、モニタマークの集合体による図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せが、劣化により形が変化するように配置されていると、段階的に劣化状況を知ることができる。
本発明によれば、光ディスクに記録された記録マークの劣化状況(データの品質低下)を知ることが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明による光ディスクの構成例を示す模式図である。この光ディスク101は、データを記録する領域102と劣化状況を把握するためのモニタマークを記録する領域103から形成されている。データ記録時もしくは記録直後、記録直前にモニタのための図形104を記録した。記録直後のモニタのための図形104は、スペース部105の中に多数のモニタマーク106の集合体で形成されている。本ディスクが劣化した場合の状況を調べるため、直射日光の当たっている車内に本ディスクを放置した。車内は最高で150℃まで熱せられた。図1(b)は、車内に放置して3ヶ月後の様子を示している。モニタのための図形107は、スペース部105と比較して反射率差が小さくなり、コントラストが小さくなっている。これは、モニタのための図形107を構成する、モニタマーク108の反射率がスペース部の反射率に近づいたためである。図1(c)には、さらに1年後の様子を示した。モニタのための図形109は、スペース部105と比較して反射率差がさらに小さくなり、コントラストが殆どなくなっている。これは、モニタのための図形107を構成する、モニタマーク110の反射率がスペース部の反射率とほぼ同じに近づいたためである。このように、光ディスクのデータを記録する層にモニタマークを書き込むことにより、データの劣化状況を判定することが可能である。データの劣化は、情報記録媒体の種類、保存状況等に左右される。このようなデータを記録する層にモニタマークを書き込む方法は、データと同じようにモニタマークが同じ層に記録されている場合、情報記録媒体の種類も保存状況も同じになるため、劣化状況判定の精度が非常に高いという特徴をもつ。各ディスクの違いや、該当ディスクがどのような環境に保存されていたかは、モニタマークの劣化度合いに反映されるため、極めて高い精度で、データを形成するマークの劣化を知ることが可能となる。またモニタマークは、記録マーク(データ)が劣化する前に劣化し始めるため、記録マーク(データ)が劣化する前にデータの品質が低下したことを事前に把握することが可能である。もちろん、モニタマークが異なる層に形成されていても、モニタマークの劣化を検出することは可能であるが、精度は同一層に形成された場合に比べて低くなった。さらに、モニタマークの集合体で図形を構成した場合、特別な装置なく視認でき、非常に簡便である。
図2に、モニタマークを隙間なく記録した場合の、記録直後と上記劣化後(1年3ヶ月放置)の、各領域における光学特性を示した。ここでは分光器を用いて測定するために、直径約5mmの領域の平均反射率を測定した。記録直後のマーク反射率とスペース反射率の違いから生じるコントラストにより、モニタのための図形が判別できる。肉眼で判別する場合は、視認できる可視波長域でコントラストが生じていることが必要となる。この媒体の例では、波長500nmと410nm付近で、マーク反射率とスペース反射率の差がほぼ0になっているが、他の可視波長域で差が生じていることにより、視認できている。
図3に示したように、肉眼でなく専用リーダ301を用いる場合は、リーダの検出波長域にて差が生じていることが重要である。この媒体の場合、波長500nmと410nm付近を除けば、反射率差があるため、拡大機能つきカラーカメラなどで劣化状況を検出することが可能となる。劣化状況は、モニタのための図形302そのものを表示して、ユーザが識別してもよいし、この図形から反射率分布を判別した結果303を表示してもよい
。さらに声や音304でユーザに知らせてもよい。このように、視認でなく専用リーダを用いる場合は、モニタマークの集合体の大きさは、リーダの検出分解能により、拡大機能がついている場合は視認用の図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せより小さくても劣化状況の検出が可能となる。そのため、情報記録媒体中の少ない領域で、媒体劣化を表示できる。
。さらに声や音304でユーザに知らせてもよい。このように、視認でなく専用リーダを用いる場合は、モニタマークの集合体の大きさは、リーダの検出分解能により、拡大機能がついている場合は視認用の図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せより小さくても劣化状況の検出が可能となる。そのため、情報記録媒体中の少ない領域で、媒体劣化を表示できる。
図4に情報記録媒体の断面構造を模式的に示した。記録用のレーザ405は、基板401を介して、エネルギー照射により原子配列が変化するデータ記録層402に照射される
。
。
この光ディスク101は、次のように作製した。トラッキング用の溝またはパターンを有する透明基板401上に、ZnS−SiO2、Ge−Sb−Te、ZnS−SiO2からなるデータ記録層402と、金属反射層403を形成した。一方で、保護基板404を
、UV硬化樹脂にて接着し、媒体を組み立てた。その後、初期結晶化を行った。
、UV硬化樹脂にて接着し、媒体を組み立てた。その後、初期結晶化を行った。
本媒体では、高いレーザパワーを照射し、結晶状態から非晶質状態にすることにより、データ及びモニタマークを記録する。書き込み後のデータやモニタマークを消去することも可能である。
図5は、本発明によるモニタマーク書き込み機能を有する光ディスク装置の一例を示す概略ブロック図である。なお、説明の便宜上、装置には光ディスク101が装着されている様子が示されている。情報を書き込みするためには光ディスク101は必須であるが、光ディスク101は必要に応じて光ディスク装置から取り外され、或いは取りつけられる
。
。
光ディスク装置は、半導体レーザ501、光検出器502及び対物レンズ503を備えて光ディスク101の半径方向に移動可能な光ヘッド504、光ディスク101を回転駆動するモータ505、半導体レーザ501をパターン生成回路506にて生成されたパターンに従って駆動するレーザドライバ507、装置全体の制御を行うシステムコントローラ508、及びオペレーティングシステム509、アプリケーションソフト510、モニタマークを記録するかどうかを入力する入力手段511を備えている。なお、図示しないが、光ヘッド504にはオートフォーカスやトラッキングのために対物レンズ503の光軸方向位置及び光軸に垂直な方向の位置を制御するためのアクチュエータが設けられ、光ヘッド504による検出信号をもとにアクチュエータ駆動信号を発生するサーボコントローラが設けられている。
劣化状況を示すモニタマーク記録機能を有する光ディスク装置に光ディスクが取りつけられ、入力手段511を介してアプリケーションソフト510、オペレーティングシステム509等の上位コントローラからモニタマーク記録指示及びモニタマークのタイプ、記録位置などの情報が送られてきた場合、システムコントローラ508は、光ヘッド504から発生されるレーザ光の焦点を光ディスク101上の図形書き込み層の適切な位置に位置決めし、書き込みパターンに従ってレーザドライバ507を駆動して図形の書き込みを行う。ユーザが毎回選ばなくてもよいように、デフォルトでモニタマークを指定位置に記録するように設定しておいてもよい。
ここで、劣化により反射率変化が生じる原理について述べる。図6は、モニタマークの一つを、透過型電子線顕微鏡により観察した写真である。この観察方法では、マーク部分601、603、605、607は非晶質であることを示すグレーの色をしている。マークの周辺の部分603、604、606、608は結晶であることを示す、粒状で複数の色の塊で示されている。これは、結晶方位と観察電子線の角度により、電子線が回折するためである。図6(a)は、記録直後のモニタマーク、図6(b)、(c)、(d)は、記録条件により、記録後劣化した場合に、モニタマークの形状が異なっていることを示す観察結果である。
これらの写真より、記録直後(図6(a)に比べ、劣化後は非晶質領域を示すグレー部分に結晶ができ、非晶質領域のマーク面積が狭くなっていることがわかる。さらに、記録回数100回(図6(b))に比べ、記録回数1000回(図6(c))、記録回数10000回(図6(d))と、記録回数が多くなるにつれて非晶質領域が結晶化し、マーク面積が狭くなり、変化しやすいことがわかる。このように、記録条件により、劣化時の変化量が異なる。もともと非晶質と結晶の反射率は異なるため、劣化により非晶質と結晶の面積比が変わると平均反射率が変化し、結晶の反射率に近づく。このようにモニタマークの記録したエリアの平均反射率が変化し、モニタマークの集合体による図形、コード、記号、文字あるいはそれらの組合せと周囲との反射率は近づいて、コントラストが小さくなることにより、マークが見えにくくなる。コントラストがさらに小さくなり、肉眼で違いがわからなくなるとマークが見えなくなる。
図7は、装置全体の制御を行うシステムコントローラ508の説明図である。入力手段511からの入力信号により、アプリケーションソフト510に記録されていたモニタマーク記録条件は、オペレーティングシステム509を経て、システムコントローラ508のファイルシステム701に渡され、デバイスドライバ702を経てバッファ703に蓄積される。図6(b)中の波線705で囲んだアプリケーションソフト510、オペレーティングシステム509、ファイルシステム、及びデバイスドライバ702の機能はソフトウェアによって実現される。このソフトウェアは、データの記録・再生のみを行う通常の光ディスク装置のソフトウェアと比べて“データ記録エリアとモニタマーク記録エリアを区別し管理する機能”、及び“データ記録条件とモニタマーク記録条件を区別し管理する機能”が追加されている点が異なる。これらの機能は、ファイルシステム701あるいはデバイスドライバ702が受け持つ。また、これら記録条件はアプリケーションソフトではなく、情報記録媒体に記録されていても良いし、装置にかけた際に、学習により記録条件を求めてもよいし、装置に記録されていてもよい。これら記録条件に基づき、同期回路704により、同期を取りながら、コントローラ705に記録条件が送られる。符号器705を介して、この条件を符号化し、パターン生成回路707にて、記録パターンを生成する。生成されたパターンは、記録手段に送られ、情報記録媒体に記録される。
本発明のモニタマーク記録機能を有する光ディスク装置は、ディスクのデータ領域/モニタマーク記録領域のフォーマットの種類ごとにセクタの配置情報とモニタマーク記録用座標との対応表をもつ、または最初の書き込み時のフォーマット情報を作成する。
図8は、光ディスクに視認可能なモニタマークの書き込みを行う場合の処理例を示すフローチャートである。ディスクを投入/装置電源投入すると、初めにモニタマーク記録が可能なディスクかどうかの判別処理を行う(ステップ801)。ROMディスク、装置の規格外のディスク等が投入された場合、書き込み可能でないとしてエラー処理を行う(ステップ802)。ディスクがモニタマークを記録可能であれば、次にディスク種別の判別処理を行う(ステップ803)。ディスク種別の判別処理では、モニタマークのレイアウト座標と光ディスクのセクタ配置との対応付けを行う。次に、モニタマーク記録データを入力する(ステップ804)。データが入力されると、記録準備(ステップ805)を経て図形、コード、記号、文字データの書き込みが行われる(ステップ806)。モニタマークを記録処理が終了した後、さらに入力データがあればステップ807からステップ804に戻って処理を反復し、入力データがなければ処理を終了する。
図9を用いて、モニタマーク集合体からなる図形等の書き込み工程を詳しく説明する。書き込み開始になると、上位装置からモニタマーク書き込み用の図形、コード、記号、文字データを読み込む(ステップ901)。図形、コード、記号、文字等は以下、図形と省略する。次に、読み込んだ図形のデータを書き込み用座標系に展開し(ステップ902)、前記図形データを書き込み条件ごとに条件データを分離する(ステップ903)。前記書き込み用座標系を光ディスク上の座標に変換し(ステップ904)、前記ディスク上の座標に展開された形状データと条件データに基づいてトラック毎のレーザ駆動パターンを生成する(ステップ905)。レーザ駆動パターンは記録条件ごとにレーザ照射エネルギー及び/または照射回数が異なるように生成される。上記記録条件は、媒体に凹凸情報で記録されており、そこからデータを読み込む方法でもよいし、情報記録装置側に媒体種類ごとのデータベースから読み出してもよいし、情報記録装置に媒体をセットした後に記録学習により求めても良い。また、これらの方法で決定した記録条件を媒体に記録しておき、次に書き込む場合に読み出す方法でもよい。いずれかの方法により、モニタマークの記録条件を決定する。さらに、前記レーザ駆動パターンに基づいてレーザ光源を駆動し、光パルスを光ディスクの前記データ層のモニタマーク書込み領域に照射し(ステップ906)、光ディスクへのモニタマークの書き込みが行われる。このなかで、ステップ902とステップ903の順番は、入れ替えても書き込みは行えるが、図9に記載した順番の方が処理は早い。
モニタマーク集合体からなる図形の書き込み準備及び書き込み処理は、システムコントローラ508(図7)の制御下に行われる。図形書き込み準備とは、光ディスク上の図形書き込み位置への光ヘッドの移動、書き込み内容及び書き込み条件を符号化し、書き込み手段へ伝達する処理である。図7に示したように、システムコントローラ508に書き込み内容と光ディスクへの書き込み始めの場所等を示したアドレス情報を含む入力信号が送られると、バッファ703にその情報が蓄えられ、コントローラ705に送られる。コントローラ705では同期回路704から出力される同期信号とバッファ703からの入力信号を、タイミングを合わせて符号器706へ送る。
図10は、符号器706における処理の詳細を示す説明図である。キーボードから入力された図形書き込みデータ(図示の例では“笑顔のようなマーク”)はモニタマーク記録条件を追加された後、図形書き込み用座標に展開され、ディスク上に設定された実際の図形書き込み座標への変換が行なわれる。例えば、“笑顔のようなマーク”はX座標軸には1〜20、Y座標軸には1〜20に展開される。この中の(X5、Y5)、(X5、Y6)、(X5、Y7)にあたるエリアに書き込みが行なわれる。この書き込み情報と図8に示したようなセクタと図形書き込み座標の対応表に基づき、図形書き込みパターンが形成される。図示した例の場合は、ディスク上の図形書き込み座標の書き込み開始点(R101、T101)を図形書き込み用座標の(X1、Y1)に対応させるため、(X5、Y5)、(X5、Y6)、(X5、Y7)はそれぞれ、(R105、T105)、(R105、T106)、(R105、T107)に変換される。
図1の拡大図に見られるように、書き込まれたモニタマーク集合体の領域は、複数の非晶質領域と結晶領域から形成されている。ここでは簡略化のために、8トラックで形成してあるが、実際視認されるためには、約0.01mm×0.01mm以上の面積が必要とされるため、例えばトラック幅が約0.6μm幅の光ディスクの場合には、約17トラック以上、長さ0.01mm以上に対応づける必要がある。
図11は、書き込み波形の生成についての説明図である。システムコントローラ703の符号器706では、セクタと図形書き込み座標の対応表に基づき、図形書き込み座標に展開された図形をもとに、記録順に従いトラックごとに同期信号に対応してタイミングをとった基本書き込みパターンが形成される。図11には、ディスク上の図形書き込み座標(R105,T105)に対応する書き込みパターンを例示的に示した。パターン生成回路707では、これに記録条件に応じた書き込みパターンを追加して最終的な書き込み波形を生成し、バッファに蓄える。
このようにして、エネルギー照射により原子配列が変化することによってデータ記録層にデータ記録を行う情報記録媒体に、情報記録装置を用いて、データ記録層に劣化状況をモニタするためのモニタマークを記録することができる。また、このモニタマーク集合体からなる、図形のコントラストが変化する様子から、情報記録媒体に記録されたデータの劣化状況を知ることができる。さらに、情報記録媒体に記録されたデータより劣化しやすい条件でモニタマークを書き込むことにより、記録データが劣化する前にモニタマークが変化するため、記録データが読めなくなる前にユーザが劣化を知り対策を講じることができる。
本発明の別の実施例として、モニタマークの集合体の図形が劣化により浮かんだり、形状が変化したりする例を示す。
図12(a)のモニタマークによる記号1201は、異なる記録条件で書き込まれたモニタマーク1202、1203から構成され、記録条件が少なくとも2種類以上のマークで全て埋め尽くされているが、記録直後は、図形は視認することができない。3ヶ月ほど放置した後、図12(b)の記号1204に示されるように、より劣化しやすい記録条件で記録されたモニタマーク1203より劣化しにくい記録条件で記録されたモニタマーク1202に反射率差が生じ、図形“NG”が見えるようになる。さらに1年放置すると、図12(c)の図形1207は。より劣化しやすい記録条件で記録されたモニタマーク1203とより劣化しにい記録条件で記録されたモニタマーク1202の反射率差が大きくなり、図形がよりはっきりと見えるようになる。このように、劣化しやすさの異なる記録条件でモニタマークを書き込むことにより、劣化すると図形が浮き出てくるようにすることができる。この方法は、劣化により図形が消える方法に比べて、モニタマークの記録に時間がかかるが、劣化した際によりはっきりと判別することが可能である。
図13は、劣化しやすさが異なる記録条件でモニタマークを書き込み、記録直後にモニタマークによる図形は見られないが、劣化が進むにつれて図形が変化する例を示した。図13(a)は、記録直後、図13(b)は3ヶ月放置後、図13(c)は1年半放置後の様子であり、図形1301の色の濃い部分が徐々に色が薄くなり、図形1302、図形1303と変化することにより、劣化度合いを知ることができる。各長さに、目盛りをつければさらに、判別しやすくなる。図形1301は、複数種類の記録条件によるモニタマークで構成されているが、記録直後はその違いはわからない。劣化が進むにつれ、一番劣化しやすい条件で記録されたモニタマーク1304から順に変化していくため、図形の形が変わって見える。さらに劣化が進むと、次に劣化しやすい条件で記録されたモニタマーク1305、その次に変化しやすい記録条件で記録されたモニタマーク1306も変化し、図形の形がさらに変わってみえる。図13(c)で色が濃いままとなっている領域は、劣化しにくい記録条件1307、1308でモニタマークが書き込まれているために、変化が生じにくい。
この方法では、ただ劣化したかどうかの定性的な判別だけでなく、どの程度劣化したか
、定量的に知ることが可能となる。
、定量的に知ることが可能となる。
ここで特に触れなかった記録方式、媒体構成、材料、情報記録方法及び情報再生方法、装置等については、実施例1と同様である。
本発明の別の実施例として、光ディスク装置で劣化状況をモニタする例を示す。
図14は、本発明によるモニタマークより劣化状況をモニタする機能を有する光ディスク装置の一例を示す概略ブロック図である。なお、説明の便宜上、装置には光ディスク101が装着されている様子が示されている。劣化状況をモニタするためには光ディスク101は必須であるが、光ディスク101は必要に応じて光ディスク装置から取り外され、或いは取りつけられる。
光ディスク装置は、半導体レーザ501、光検出器502及び対物レンズ503を備えて光ディスク101の半径方向に移動可能な光ヘッド504、光ディスク101を回転駆動するモータ505、半導体レーザ01をモニタ用再生パワーに制御するレーザドライバ507、装置全体の制御を行うシステムコントローラ1403、及びオペレーティングシステム1404、アプリケーションソフト1405、モニタマークのモニタ結果を出力する出力手段1406を備えている。
劣化状況を示すモニタマーク再生機能を有する光ディスク装置に光ディスクが取りつけられ、入力手段1408を介してアプリケーションソフト1405、オペレーティングシステム1404等の上位コントローラからモニタマーク再生指示が送られてきた場合、システムコントローラ1403は、光ヘッド504から発生されるレーザ光の焦点を光ディスク101上のモニタマーク書き込み層の適切な位置に位置決めし、再生パワーにレーザ光を制御してモニタマークの再生を行う。ユーザが毎回選ばなくてもよいように、デフォルトでモニタマークを再生するように設定しておいてもよい。
検出器502で検出されたモニタマークは、信号増幅回路1401により、信号が増幅され、信号処理回路1402にて信号処理され、その信号処理結果に応じてシステムコントローラ1403にて、劣化状況が判定される。システムコントローラ内に信号処理結果と劣化状況との対比表もしくは換算する機能が備わっている。これにもとづき、劣化状況が判定されると、オペレーティングシステム1404、アプリケーションソフト1405を介し、出力手段1406に劣化状況判定結果が示される。
結果の示し方は、図15(a)に示したように、警告表示でもよいし、図15(b)のようなモニタによる表示でもよいし、ユーザが劣化を知ることができればこのほかの方法でもよい。表示以外に、対策を講じる手段を設けることにより、情報記録媒体に記録したデータの安全性が高まり、ユーザにとってより便利である。対策を講じる手段とは、データが劣化したと判断された場合、データの一部または全部を別の領域に記録する機能、モニタマークの記録された情報記録媒体とは別のメモリ領域にバックアップする機能、次にデータを記録する際の記録再生条件の制御方法を変更する機能、であると、ユーザは特段に意識することなく、データを安全に保有することができ、より便利である。これらの組合せもさらに有効である。
図16は、図1のモニタマークを再生した際の概略説明図である。図1には記載されていないが、再生のための、トラッキング用パターン1601がマークにほぼ平行に形成されている。これは溝でもよいし、ある周期で凹凸などのパターンが形成されていてもよい
。レーザスポット1602が進行方向1603に向かって図16(a)のモニタマークを再生場合の信号を図16(b)に示した。このように、モニタマークのないところでは信号レベルIc、モニタマークのあるところでは信号レベルIaと検出されている。信号レベルと反射率は図17に示すように線形の関係にあり、信号レベルと反射率のどちらも劣化状況に応じて変化が生じるため、劣化状況を知ることができる。少し劣化したモニタマーク図16(c)を再生場合の信号を図16(d)に示した。このようにモニタマークのないところでは信号レベルIcのままであるが、モニタマークは信号レベルIzと、もとのIaのレベルから変化して検出されている。さらに劣化したモニタマーク図16(e)を再生場合の信号を図16(f)に示した。このように、モニタマークのないところでは信号レベルIcのままであるが、モニタマークは信号レベルIyと、Izのレベルからさらに変化して検出されている。このように、劣化状況によりモニタマークの信号レベルが変わる。図18にモニタマークの信号レベル、反射率と劣化状況の関係をまとめた。このように、劣化状況が進むにつれ、信号レベル、反射率は高くなる。この値より、劣化状況を判定することが可能となる。
。レーザスポット1602が進行方向1603に向かって図16(a)のモニタマークを再生場合の信号を図16(b)に示した。このように、モニタマークのないところでは信号レベルIc、モニタマークのあるところでは信号レベルIaと検出されている。信号レベルと反射率は図17に示すように線形の関係にあり、信号レベルと反射率のどちらも劣化状況に応じて変化が生じるため、劣化状況を知ることができる。少し劣化したモニタマーク図16(c)を再生場合の信号を図16(d)に示した。このようにモニタマークのないところでは信号レベルIcのままであるが、モニタマークは信号レベルIzと、もとのIaのレベルから変化して検出されている。さらに劣化したモニタマーク図16(e)を再生場合の信号を図16(f)に示した。このように、モニタマークのないところでは信号レベルIcのままであるが、モニタマークは信号レベルIyと、Izのレベルからさらに変化して検出されている。このように、劣化状況によりモニタマークの信号レベルが変わる。図18にモニタマークの信号レベル、反射率と劣化状況の関係をまとめた。このように、劣化状況が進むにつれ、信号レベル、反射率は高くなる。この値より、劣化状況を判定することが可能となる。
図19(a)に記録直後と劣化後のモニタマークとモニタマーク以外の平均反射率の変化、図19(b)にモニタマークの反射率の変化、を示した。横軸は最適パワーを1とし
、比率で示している。これらからわかるように、記録パワーが最適値付近の場合、劣化しても反射率変化はせず、記録パワーが0.9以下、1.2以上の場合に、劣化による反射率変化が見られている。反射率をモニタした場合、より好ましい条件は0.8以下である
。
、比率で示している。これらからわかるように、記録パワーが最適値付近の場合、劣化しても反射率変化はせず、記録パワーが0.9以下、1.2以上の場合に、劣化による反射率変化が見られている。反射率をモニタした場合、より好ましい条件は0.8以下である
。
これらからわかるように、劣化する条件でモニタマークを記録した場合、劣化後には反射率が変化し、反射率を検出することにより、劣化状況を判定できることがわかる。また、反射率や信号レベルは、モニタマークの信号レベル、反射率を用いても良いし、モニタマークとモニタマーク以外の信号レベル、反射率の平均値を用いてもよい。さらに、記録パワーなどの条件を変えることにより、劣化のしやすさが異なることもわかる。データより劣化しやすい条件でモニタマークを記録、再生して劣化状況を調べることにより、データが劣化する前に劣化をユーザに知らせることが可能である。劣化しやすさが複数の条件でモニタマークを記録することにより、劣化状況を段階的に知ることも可能となる。
図20(a)に記録直後と劣化後のモニタマークとモニタマーク以外の平均反射率の変化、図20(b)にモニタマークの反射率の変化、を示した。横軸はオーバーライト回数を1とした。これらからわかるように、オーバーライト回数が100回以上の場合に、劣化による反射率変化が見られている。反射率をモニタした場合、より好ましい条件は1000回以上である。
図21(a)に記録直後と劣化後のモニタマークに現れたのエッジの揺らぎである、ジッター、図21(b)にモニタマークのエラーレート変化、を示した。横軸は最適パワーを1とし、比率で示している。
ジッターやエラーレートを調べるには、図14の信号増幅回路1401で増幅された信号を、信号処理回路1402にて、マークのエッジを多数検出して統計処理することにより、ジッター、エラーレートに換算する。
これらからわかるように、記録パワーが最適値付近の場合、劣化してもジッターやエラーレートは変化せず、記録パワーが0.9以下、1.1以上の場合に、劣化によるジッター、エラーレート変化が見られている。ジッター、エラーレートをモニタした場合、より好ましい条件は0.8以下、1.2以上である。反射率に比べ、ジッターやエラーレートは、信号処理に回路が複雑になるが、変化し始めでも違いを大きく区別することができ、劣化状況の段階的な判定により好ましい。
図22(a)に記録直後と劣化後のモニタマークに現れたエッジの揺らぎ量を示す、ジッター、図22(b)にモニタマークのエラーレート変化、を示した。横軸はオーバーライト回数を1とした。これらからわかるように、オーバーライト回数が100回以上の場合に、劣化によるジッター、エラーレートの変化が見られている。これらをモニタした場合、より好ましい条件は1000回以上である。
複数の劣化の仕方が異なる条件でモニタマークを記録しておき、両者のジッターやエラーレートの差を判定に用いてもよい。この場合、装置内に劣化判断基準に頼ることなく、判定を行うことができる。
また、光ディスクでモニタマークを判定する場合、視認する場合のように多数個のモニタマークの集合体を書き込む必要はなく、少なくとも10個程度のモニタマークが記録されていればよい。このため、非常に面積が少なくてすむ。モニタマークの数が増えると、たとえば1000個程度以上になると判定精度が向上する。
このように、モニタマークの反射率やジッター、エラーレートといった再生信号のレベルや質を調べることにより、情報記録媒体に記録されたデータの劣化状況を判定することが可能となる。
モニタマークは、最内周や最外周のようなデータエリアと別の位置に記録しても良いが
、図23に示すように、データの近傍に記録してもよい。この方式の場合のように、セクタ2301内に、データ2302と一緒にモニタマーク2303を記録すれば、モニタマークの記録・検出はデータの記録・再生と同時に行えるため、記録再生時間が短縮できる。
、図23に示すように、データの近傍に記録してもよい。この方式の場合のように、セクタ2301内に、データ2302と一緒にモニタマーク2303を記録すれば、モニタマークの記録・検出はデータの記録・再生と同時に行えるため、記録再生時間が短縮できる。
ここで特に触れなかった記録方式、媒体構成、材料、情報記録方法及び情報再生方法、装置等については、実施例1、2と同様である。
本発明の別の実施例として、色素系記録膜を持つ光ディスクにモニタマークを記録する例を示す。相変化材料の記録膜は原子配列変化により結晶から非晶質に変わることで反射率が変化するが、色素系も同様に原子配列変化により、色素の結合の一部が切れ、反射率が変化するため、同様の方法で劣化状況を調べることが可能である。
図24(a)に記録直後と劣化後のモニタマークとモニタマーク以外の平均反射率の変化、図24(b)にモニタマークの反射率の変化、を示した。横軸は最適パワーを1とし
、比率で示している。
、比率で示している。
これらからわかるように、全ての記録パワー条件で反射率変化が見られた。記録パワーが高い方がその差が大きかった。
色素系の場合は、記録パワーが最適値付近の場合でも、劣化がみられた。これは、相変化材料に比べて記録膜での吸収率が高く、日光にさらすなどの悪環境下において、変化しやすいためと考えられる。
図25(a)に記録直後と劣化後のモニタマークとモニタマーク以外の平均反射率の変化、図25(b)にモニタマークの反射率の変化、を示した。横軸はオーバーライト回数を1とした。これらからわかるように、オーバーライト回数が増加するつれ、劣化による反射率変化が大きくなっている。色素系の場合は、オーバーライト回数が0、つまり一回記録しただけでも劣化が見られた。反射率をモニタした場合、変化が20%だと検出感度が良いため、より好ましい条件は1000回以上である。
図26(a)に記録直後と劣化後のモニタマークに現れたエッジの揺らぎである、ジッター、図26(b)にモニタマークのエラーレート変化、を示した。横軸は最適パワーを1とし、比率で示している。これらからわかるように、全ての記録パワー条件で反射率変化が見られた。記録パワーが高い方がその差が大きかった。
図27(a)に記録直後と劣化後のモニタマークに現れたエッジの揺らぎ量を示す、ジッター、図27(b)にモニタマークのエラーレート変化、を示した。横軸はオーバーライト回数を1とした。これらからわかるように、オーバーライト回数が増加するつれ、劣化による反射率変化が大きくなっている。色素系の場合は、オーバーライト回数が0、つまり一回記録しただけでも劣化が見られた。
複数の劣化の仕方が異なる条件でモニタマークを記録しておき、両者のジッターやエラーレートの差を判定に用いてもよい。この場合、装置内に劣化判断基準に頼ることなく、判定を行うことができる。
ここで特に触れなかった記録方式、媒体構成、材料、情報記録方法及び情報再生方法、装置等については、実施例1〜3と同様である。
Claims (21)
- エネルギー照射により記録マークを形成させて、情報記録媒体のデータ記録層に情報を記録する装置であって、
前記データ記録層に、前記記録マークの劣化状況を示す、モニタマークの記録手段を有することを特徴とする情報記録装置。 - 前記記録マークを、前記情報記録媒体のデータ記録層の原子配列を変化させることで形成することを特徴とする請求項1記載の情報記録装置。
- 前記モニタマークの記録手段は、前記記録マークよりも劣化しやすい記録条件で、前記モニタマークを記録する機能を有することを特徴とする請求項2記載の情報記録装置。
- 前記モニタマークの記録手段は、前記モニタマークの記録条件を予め備えていることを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
- 前記モニタマークの記録手段は、前記モニタマークの記録条件を、前記情報記録媒体をセットした後、記録学習により定めることを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
- 前記モニタマークの記録手段は、前記情報記録媒体のデータ記録層への情報の記録よりも、多数回数オーバーライトした後に、前記モニタマークを記録する機能を有することを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
- 前記モニタマークの記録手段は、前記情報記録媒体のデータ記録層への情報の記録時における記録パワーの0.9倍以下または1.2倍以上のパワーで記録する機能を有することを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
- エネルギー照射により記録マークが形成されて、データ記録層に情報が記録される情報記録媒体であって、
前記データ記録層に、前記記録マークの劣化状況を示すモニタマークが記録されていることを特徴とする情報記録媒体。 - 前記記録マークが、前記データ記録層の原子配列が変化することで形成されていることを特徴とする請求項8記載の情報記録媒体。
- 前記モニタマークの記録状況は、前記記録マークの記録状況よりも、劣化しやすい状況であることを特徴とする請求項9記載の情報記録媒体。
- 前記モニタマークの記録条件が、予め記録されていることを特徴とする請求項9記載の情報記録媒体。
- 前記モニタマークの記録条件が、凹凸ピットに記録されていることを特徴とする請求項11記載の情報記録媒体。
- 前記モニタマークのジッターまたはエラーレートが、前記記録マークの劣化により変化することを特徴とする請求項8記載の情報記録媒体。
- 前記モニタマークの集合体が、図形、コード、記号、文字のいずれか、またはそれらの組合せを形成することを特徴とする請求項8記載の情報記録媒体。
- データ記録層の原子配列が変化して形成された記録マークと前記記録マークの劣化状況を示し前記データ記録層に形成されたモニタマークとの記録状況の差を検出する手段を有することを特徴とする情報記録媒体の劣化状況検出方法。
- 前記記録マーク、前記モニタマーク及び前記記録マークが形成されていないスペース部
、を有する情報記録媒体に対して、エネルギー照射により前記モニタマークの反射率及び前記スペース部の反射率を測定する手段と、
前記モニタマークの反射率及び前記スペース部の反射率の差を検出する手段と、
を有することを特徴とする請求項15記載の情報記録媒体の劣化状況検出方法。 - 前記モニタマークの集合体が、図形、コード、記号、文字のいずれか、またはそれらの組合せを形成し、前記記録マークの劣化によって、前記モニタマークの集合体が、見えるようになる、消えていくあるいは変化する状況を表示する手段を有することを特徴とする請求項15記載の情報記録媒体の劣化状況検出方法。
- 前記モニタマークまたは前記モニタマークの集合体を視認できるように表示する手段を有することを特徴とする請求項15記載の情報記録媒体の劣化状況検出方法。
- 前記モニタマークまたは前記モニタマークの集合体を、表示媒体を通して表示する手段を有し、前記表示手段が、前記モニタマークまたは前記モニタマークの集合体を拡大する手段、あるいは前記モニタマーク及び前記スペース部の反射率分布をモニタする手段を有することを特徴とする請求項15記載の情報記録媒体の劣化状況検出方法。
- 前記モニタマークのジッターまたはエラーレートと、前記記録マークのジッターまたはエラーレートとから、前記記録マークの劣化状況を検出する手段と、
前記検出結果が、前記記録マークが劣化したことを示した場合に、そのことを通知する手段と、
を有することを特徴とする請求項15記載の情報記録媒体の劣化状況検出方法。 - 前記通知手段からの通知を受けて、
(1)前記記録マークの劣化状況を表示する手段、
(2)劣化したと判断された前記記録マークが有するデータの一部または全部を、前記データ記録層の別の領域に記録し、劣化したと判断された前記記録マークが有するデータのアドレス領域を、前記別の領域のアドレスに更新する手段、
(3)劣化したと判断された前記記録マークが有するデータの一部または全部を、前記情報記録媒体とは異なるメモリ領域にバックアップする手段、あるいは
(4)そのとき以降の、前記情報記録媒体のデータ記録層への情報の記録条件を、変更する手段、
の少なくとも一つの手段を有することを特徴とする請求項20記載の情報記録媒体の劣化状況検出方法。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100309 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100629 |