JPH04212718A - 書換形相変化光記憶装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レ−ザ−光源による光
によりデ−タの消去・記録・再生動作を行う書換形相変
化光記憶装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、アモルファスと結晶の状態変化
を用いた光記録方式、いわゆる相変化記録方式において
は、情報の書換えを繰り返すと主に媒質材料自体の特性
劣化により、結果としてＣ／Ｎなどの記録品質の低下を
招くことが知られている。現状では、相変化光ディスク
の書換回数の限界は、１０万回から１００万回程度とさ
れている。

【０００３】出願人は、この記録材料の劣化モ−ドとし
て、記録膜物質の移動により、書き出し部分および書き
終わり部分の信号品質が低下し、やがては記録膜の破壊
に至ることを見いだした。そこで、特願平２−２７５３
０５号において、記録すべきユ−ザデ−タの前後にバッ
ファ領域を設けて、ここに故意に何らかのデ−タを記録
し、これらのバッファ領域に挟まれるユ−ザデ−タ領域
を保護することが有効であることを既に開示した。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、書換回
数の限界を越えたこと、あるいはこの限界に近いことを
知らずに書換え動作を行うと、当該セクタのＳＮ比の大
幅な低下や隣接トラックへのクロスト−クの増加などに
より、記録品質の低下を引き起こす。記録直後の即時再
生　（いわゆるリ−ド・アフタ−・ライト；Ｒｅａｄ　
ａｆｔｅｒ　Ｗｒｉｔｅ）　動作によりビット誤りが許
容されたとしても、振幅マ−ジンや位相マ−ジンなどの
再生信号品質マ−ジンの減少は避けられない。このこと
は、耐雑音性および媒質経時劣化への耐久性などの大幅
な低下という大きな問題を引き起こす。

【０００５】また、リ−ド・アフタ−・ライト動作によ
って、書換え、すなわち、新たな記録動作が不良であっ
たことが検出されると、当該セクタに対して交代処理を
施すことになる。ただし、ユ−ザは１個のプログラムや
デ−タを記録するために多数のセクタを使用するので、
これらは同時に書換回数の限界に達する可能性が高くな
る。この結果、交代処理要求の多発により用意されてい
た交代セクタを使い切り、突然その媒体に新たな記録が
できなくなるというユ−ザにとって極めて重大な事態を
招くことになる。

【０００６】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、光記憶媒体上の記録領域の書換などによる劣
化度を検知でき、書換回数の制約を踏まえた使用が可能
で、信頼性の高い書換形相変化光記憶装置を提供するこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明では、レ−ザ光を
光記憶媒体上に照射してデ−タの消去・記録・再生動作
を行う書換形相変化光記憶装置において、前記光記憶媒
体上における一連の記録デ−タの記録領域近傍に所定の
長さのダミ−デ−タを記録する領域を設けると共に、前
記ダミ−デ−タの再生信号に基づいて信号品質を検査し
記録領域の劣化度を検知する手段を設けた。

【０００８】

【作用】本発明によれば、光記憶媒体上のダミ−デ−タ
記録領域にダミ−デ−タが記録され、一連のいわゆるユ
−ザデ−タがその近傍のデ−タ記録領域に記録される。 光記憶媒体に記録された各デ−タは、該当記録領域から
の反射光により再生されるが、再生信号のうちダミ−デ
−タ信号に対してその信号品質の検査が行われ、そのダ
ミ−デ−タ記録領域の近傍領域の劣化度が検知される。 この検知結果に基づいて、記録動作の制御、交代トラッ
クの割り当てなどの処理が行われる。

【０００９】

【実施例】図１は、本発明に係る書換形相変化光ディス
ク記憶装置の一実施例を示す基本構成図である。図１に
おいて、１は書換形相変化光ディスク（以下、光ディス
クという）、２は光ヘッド、３は記録再生制御回路、４
は記録回路、５は再生回路、６はダミ−デ−タ信号品質
検査回路、７は光ディスク制御装置、８はホスト装置で
ある。

【００１０】光ディスク１は、半径方向の所定範囲に亘
って同心円状あるいはスパイラル状に複数のトラック（
図示せず）が形成されており、各トラックは複数のセク
タ１１（図２）に分けられている。

【００１１】図２は、光ディスク１のトラックフォ−マ
ット（同図の（ａ））及び信号パルス列（同図の（ｂ）
）の一例を示している。図２において、１１はセクタで
、各セクタ１１は、同図の（ａ）　に示すように、当該
セクタ１１のアドレス等を示すためのプリピットによっ
て形成されるヘッダ領域１２と、ユ−ザデ−タの記録が
行われるユ−ザ領域１３とに区分けされている。また、
実際に一連のデ−タの記録が行われるユ−ザ領域１３は
、ヘッダ領域１２側から順に所望のバイト毎に、ダミ−
デ−タ記録領域１３１、バッファ領域１３２、ユ−ザデ
−タ記録領域１３３およびバッファ領域１３４に区分け
される。

【００１２】また、図２の（ｂ）　は、デ−タ信号のパ
ルス列を示し、図中、ＤＭはダミ−デ−タ信号、ＢＦ１
，ＢＦ２はバッファ信号、ＶＦはＶＦＯ信号、ＳＹはＳ
ＹＮＣ信号、ＤＴはデ−タ信号、Ｖｒｅｆ　は基準電圧
をそれぞれ示している。

【００１３】光ヘッド２は、図示しないレ−ザダイオ−
ド、対物レンズなどを有し、記録回路４からの記録信号
ＷＳを受けてレ−ザ光を光ディスク１の所望のトラック
に照射し、デ−タの消去、記録、再生を行うと共に、光
ディスク１からの反射再生光を電気信号列ＲＳに変換し
、記録回路５およびダミ−デ−タ信号品質検査回路６に
出力する。

【００１４】記録再生制御回路３は、記録時には光ディ
スク制御装置７の指令を受けて記録回路４を動作させる
と共に、ダミ−デ−タ信号品質検査回路６における判定
結果に基づいて記録回路４の作動制御および不良セクタ
の存在を光ディスク制御装置７に報知する。

【００１５】記録回路４は、記録再生制御回路３の制御
のもとに作動し、光ヘッド２の図示しないレ−ザダイオ
−ドを所定のタイミングで駆動する。

【００１６】再生回路５は、光ヘッド２にて再生された
電気信号列ＲＳを受けてセクタアドレスの検知、デ−タ
の検出・２値化・復調などの一連の再生処理を行い、そ
の結果を再生デ−タＲＤとして光ディスク制御装置７に
出力する。

【００１７】ダミ−デ−タ信号品質検査回路６は、光ヘ
ッド２による電気信号列ＲＳからダミ−デ−タ信号ＤＭ
を取り込み、そのレベルと基準電圧レベルＶｒｅｆ　と
を比較してパルスの有無を判定し、その結果を記録再生
制御回路３に出力する。

【００１８】光ディスク制御装置７は、ホスト装置８か
ら記録命令および再生命令を受けて命令に基づく所定の
指令を記録再生制御回路３に出力すると共に、記録デ−
タＷＤを記録回路４に供給し、再生回路５による再生デ
−タＲＤをホスト装置８に送出する。さらに、記録再生
制御回路３による通知により不良セクタの存在を認識す
ると、交代トラックの割り当て指令を記録再生制御回路
３に出す。

【００１９】なお、スピンドルモ−タ制御・駆動回路、
トラッキング及びフォ−カシングのサ−ボ系制御・駆動
回路等の構成や動作は、本発明の説明には直接係わらな
いので、図１においては省略している。

【００２０】次に、図１乃至図３を参照しながら、正常
時の記録再生動作を説明する。

【００２１】記録時においては、ホスト装置８からの記
録命令と記録デ−タが光ディスク制御装置７にて受信さ
れると、光ディスク制御装置７から記録再生制御回路３
に対し所定の指令が発せられる。これに基づき、記録再
生制御回路３は、所定のアドレスのセクタに所定のデ−
タを記録すべく記録回路４を動作させる。また、光ディ
スク制御装置７から記録回路４に対し記録デ−タＷＤが
供給される。

【００２２】記録回路４は、図２に示したように、ダミ
−デ−タ信号ＤＭ、バッファ信号ＢＦ１、ＰＬＬ同期引
き込みのためのＶＦＯ信号ＶＦ、記録デ−タの先頭を示
すＳＹＮＣ信号ＳＹ、記録デ−タＤＴ、バッファ信号Ｂ
Ｆ２の順序で、適切なタイミングをもって光ヘッド２内
の図示しないレ−ザダイオ−ドを駆動する。これにより
、光ディスク１の所望のセクタ１１に上記各デ−タが順
次記録される。

【００２３】なお、ここではダミ−デ−タ信号ＤＭおよ
びバッファ信号ＢＦのパタ−ンとしては、これらに引続
くＶＦＯ信号ＶＦと同様の最密ビットパタ−ンが用いら
れている。この結果、ＶＦＯ部がＰＬＬの同期引き込み
に必要な長さ以上に増加したものと見なせることになる
。

【００２４】再生時においては、ホスト装置８からの再
生命令に従って、光ディスク１からの反射光が、光ヘッ
ド２により図２に示すような電気信号列ＲＳに変換され
、この電気信号列ＲＳは、再生回路５およびダミ−デ−
タ信号品質検査回路６に入力される。再生回路５におい
ては、セクタアドレスの検知およびデ−タの検出・２値
化、復調等の一連の再生動作が実行され、その結果が光
ディスク制御装置７に送出される。

【００２５】ダミ−デ−タ信号品質検査回路６では、電
気信号列ＲＳからダミ−デ−タ信号ＤＭが取り込まれ、
取り込んだダミ−デ−タ信号ＤＭと予め設定した基準電
圧レベルＶｒｅｆ　との比較が行われ、各パルスの有無
の判定が行われる。この判定時に、これらのパルスの個
数が計数され、パルス数が所定の個数以上であれば、書
換え動作可能であると判断され、その旨が記録再生制御
回路３に報知される。これにより、書換え動作が実行さ
れることになる。

【００２６】ここで、例えば、図３に示すように、書換
回数の増加によりダミ−デ−タ信号ＤＭが劣化して基準
電圧レベルＶｒｅｆ　より高い電圧レベルを有するパル
スの個数が減少し、結果としてこれらのパルス数が所定
の個数に満たなければ、ダミ−デ−タ信号品質検査回路
６は当該セクタ１１の書換え動作を行うには適さない不
良セクタであることを記録再生制御回路３に報知する。 これを受けて、記録再生制御回路３では、とりあえず当
該セクタへの書換え動作を中止するとともに、光ディス
ク制御装置７に対する当該セクタが不良セクタであるこ
との通報が行われる。光ディスク制御装置７では、当該
不良セクタの代わりに予備として用意されている所定の
セクタに書き換えるべく、改めて記録再生制御回路３に
対する制御が行われる。

【００２７】なお、図２は、いわゆる連続溝サ−ボ用の
書換形相変化光ディスクを用いる場合についての説明で
あるが、サンプルサ−ボ用の光ディスクにも同様に適用
できることを、図４を用いて説明する。

【００２８】図４の（ａ）　，（ｂ）　は、サンプルサ
−ボ用の書換形相変化光ディスクの物理フォ−マットを
示すもので、図中、１２ａ，１２ｂはヘッダ−領域、１
３１ａ，１３１ｂはダミ−デ−タ領域、１３２ａ，１３
２ｂはバッファ領域、１３３ａ，１３３ｂはユ−ザデ−
タ領域、１３５ａ，１３５ｂはサ−ボ領域である。

【００２９】図４の（ａ）　の例では、信号品質の検査
対象となるダミ−デ−タ領域１３１ａを、ヘッダ領域１
２ａの後端にのみ配置している。サンプルサ−ボ方式に
おいては、ユ−ザデ−タ領域１３３ａはサ−ボ領域１３
５ａによって分割されているので、繰り返し書換えによ
る劣化の緩衝用のバッファ領域１３２ａはユ−ザデ−タ
領域１３３ａとサ−ボ領域１３５ａの間に配置している
。また、図４の（ｂ）　の例では、信号品質の検査対象
となるダミ−デ−タ領域１３１ｂをすべてのユ−ザデ−
タ記録領域１３３ｂの前端のバッファ領域１３２ｂの前
に配置している。

【００３０】このようなサンプルサ−ボ用の書換形相変
化光ディスクの物理フォ−マットを用いることにより、
図２の場合の説明と全く同様にして、ダミ−デ−タ記録
領域１３１ａ，１３１ｂの再生信号品質を検査すること
によって、書換えの限界を検知することができる。

【００３１】以上説明したように、本実施例によれば、
光ディスク１上の各セクタ１１のユ−ザ領域１３におけ
るユ−ザデ−タ記録領域１３３に相前後してダミ−デ−
タを記録するダミ−デ−タ記録領域１３１を設けると共
に、ダミ−デ−タの再生信号に基づいてダミ−デ−タ信
号の品質を検査し、セクタ１１の良否を判定するダミ−
デ−タ信号品質検査回路６を設けたので、あるセクタが
書換え限界に近いことを簡便に検知できるので、たとえ
ビット誤りが許容されたとしても、書換え限界に近いセ
クタは交代セクタに交代させておくことにより、再生信
号品質マ−ジンの確保が可能となる。

【００３２】また、書換え限界に近いセクタ１１を有す
る光ディスクの記憶内容を、予め他の新規媒体にコピ−
しておくことにより、計画的な媒体寿命管理を実現でき
る。前記実施例において、基準電圧レベルＶｒｅｆ　や
ダミ−デ−タ信号の検知パルス数の規定値は、媒体の劣
化特性や要求信頼度などの諸条件に応じて、適切な値に
設定することが可能であることは言うまでもない。

【００３３】また、検知方法としては、信号変調度の検
出、位相情報に基づく信号パルス位置の検出などによっ
ても構わない。

【００３４】さらに、本実施例では、ダミ−デ−タ信号
パタ−ンとして最密ビットパタ−ンを用いたが、このパ
タ−ンに限定されるものではないことは自明である。

【００３５】さらにまた、ダミ−デ−タ記録領域がバッ
ファ領域を兼ねても構わない。

【００３６】また、本実施例では、書換形の相変化光デ
ィスク記憶装置を用いたが、書換形の相変化光カ−ド装
置や相変化光テ−プ装置などにおいても、本発明が同様
に適用できることは言うまでもない。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
あるセクタが書換え限界に近いことを簡便に検知できる
ので、たとえビット誤りが許容されたとしても、書換え
限界に近いセクタは交代セクタに交代させておくことに
より、再生信号品質マ−ジンの確保が可能であるという
利点を有する。

【００３８】また、書換え限界に近いセクタを有する媒
体の記憶内容を、予め他の新規媒体にコピ−しておくこ
とにより、計画的な媒体寿命管理を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る書換形相変化光ディスク記憶装置
の一実施例を示す基本構成図である。

【図２】光ディスクのトラックフォ−マット及び信号パ
ルス列の例を示す図である。

【図３】劣化しつつあるダミ−デ−タ信号列の例を示す
図である。

【図４】サンプルサ−ボ用の書換形相変化光ディスクの
物理フォ−マットを示す図である。

【符号の説明】

１…書換形相変化光ディスク １１…セクタ １２，１２ａ，１２ｂ…ヘッダ領域 １３…ユ−ザ領域 １３１，１３１ａ，１３１ｂ…ダミ−デ−タ記録領域１
３２，１３２ａ，１３２ｂ，１３４…バッファ領域１３
３，１３３ａ，１３３ｂ…ユ−ザデ−タ記録領域１３５
ａ，１３５ｂ…サ−ボ領域 ２…光ヘッド ３…記録再生制御回路 ４…記録回路 ５…再生回路 ６…ダミ−デ−タ信号品質検査回路 ７…光ディスク制御装置 ８…ホスト装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　レ−ザ光を光記憶媒体上に照射してデ
   −タの消去・記録・再生動作を行う書換形相変化光記憶
   装置において、前記光記憶媒体上における一連の記録デ
   −タの記録領域近傍に所定の長さのダミ−デ−タを記録
   する領域を設けると共に、前記ダミ−デ−タの再生信号
   に基づいて信号品質を検査し記録領域の劣化度を検知す
   る手段を設けたことを特徴とする書換形相変化光記憶装
   置。