JP2007321943A - 十字軸継手、自在継手、及び車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受カップの内周にあるニードルローラと十字軸の軸部との間を締り嵌め状態とするために、軸受カップを縮径させながらその内周のニードルローラを軸部に外嵌させていく必要がなく、ニードルローラと軸部とが強く接触して軸部やニードルローラを損傷させてしまうことを防止できる十字軸継手を提供する。
【解決手段】四つの軸部3を有する十字軸1と、軸部3の外周面を転走する複数のニードルローラ6と、これらに外嵌している有底円筒状の軸受カップ5と、ヨーク21と軸受カップ5との間に締り嵌めの状態で設けられた外嵌部材7とを備えている。外嵌部材7は、軸受カップ5に外嵌して、当該軸受カップ5を縮径させる。
【選択図】 図2
【解決手段】四つの軸部3を有する十字軸1と、軸部3の外周面を転走する複数のニードルローラ6と、これらに外嵌している有底円筒状の軸受カップ5と、ヨーク21と軸受カップ5との間に締り嵌めの状態で設けられた外嵌部材7とを備えている。外嵌部材7は、軸受カップ5に外嵌して、当該軸受カップ5を縮径させる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、十字軸継手、この十字軸継手を備えている自在継手、及びこの自在継手を備えた車両用操舵装置に関する。
例えば自動車の操舵装置において、コラムシャフトとステアリングシャフトとを繋ぐために、胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、これら複数の転動体に外嵌した有底円筒状の軸受カップとを有した十字軸継手が用いられている。前記各シャフトの端部には一対の対向するヨークが設けられており、各ヨークに形成した軸受孔に、内周に複数の転動体を配列した軸受カップを介して、十字軸の軸部がその軸線回りに回動自在に支持されている。
このような十字軸継手を備えた継手構造において伝達トルクが大きくなると、転動体において滑りが生じトルク伝達不良によるガタツキが発生したり、脈動が発生したりする。
そこでこれを解決するために、例えば特許文献1、特許文献2に示しているように、従来では転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態とした構造が提案されている。
このような十字軸継手を備えた継手構造において伝達トルクが大きくなると、転動体において滑りが生じトルク伝達不良によるガタツキが発生したり、脈動が発生したりする。
そこでこれを解決するために、例えば特許文献1、特許文献2に示しているように、従来では転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態とした構造が提案されている。
特許文献1、特許文献2の十字軸継手を備えた継手構造の組み立ては、図10に示しているように、ヨーク41の軸受孔42に十字軸43の軸部44を挿入した状態で、この軸部44の軸線方向の外側から、内周に複数の転動体45を配列した軸受カップ46を軸部44に接近させ、軸受カップ46を軸受孔42に圧入しながら当該軸受カップ46内の転動体45を軸部44の先端部から外嵌させることで行う。これにより軸受カップ46が縮径することで転動体45と軸部44とが圧接した状態、つまり、前記締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態としている。
しかし、軸受カップ46内の転動体45を軸部44に外嵌させる際に、軸受カップ46は軸受孔42への圧入によって縮径するため、その軸受カップ46の内周にある転動体45と、軸部44の端面の角部47とが強く接触し、転動面となる軸部44の外周面や、転動体45に傷(圧痕)が付いたり変形したりするおそれがある。特に、転動体45が軸部44の先端に接触する嵌合初期において、転動体45と軸部44との接触面圧が大きいので当該軸部44の先端に傷が付きやすい。このように、軸部44の転動面や、転動体45に傷が生じると、継手構造の性能、耐久性を低下させてしまうおそれがある。
しかし、軸受カップ46内の転動体45を軸部44に外嵌させる際に、軸受カップ46は軸受孔42への圧入によって縮径するため、その軸受カップ46の内周にある転動体45と、軸部44の端面の角部47とが強く接触し、転動面となる軸部44の外周面や、転動体45に傷(圧痕)が付いたり変形したりするおそれがある。特に、転動体45が軸部44の先端に接触する嵌合初期において、転動体45と軸部44との接触面圧が大きいので当該軸部44の先端に傷が付きやすい。このように、軸部44の転動面や、転動体45に傷が生じると、継手構造の性能、耐久性を低下させてしまうおそれがある。
そこでこの発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態とするために、軸受カップを縮径させながらその内周の転動体を軸部に外嵌させていく必要がなく、転動体と軸部とが強く接触して軸部や転動体を損傷させてしまうことを防止できる構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明の十字軸継手は、胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、前記複数の転動体に外嵌した有底円筒状の軸受カップと、ヨークと前記軸受カップとの間に介在し当該軸受カップの少なくとも一部に外嵌することで当該軸受カップを縮径させる外嵌部材とを備えているものである。
この十字軸継手によれば、軸受カップの内周に配列した複数の転動体を、十字軸の軸部に対して隙間のある状態で外嵌させてから、外嵌部材をこの軸受カップの少なくとも一部に外嵌させることで当該軸受カップを縮径させ、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。このように、転動体を軸部に対して隙間がある状態で外嵌させることができることから、転動体が軸部の端面の外周縁部などに強く接触することを防止でき、軸部及び転動体の損傷を防ぐことができる。
この十字軸継手によれば、軸受カップの内周に配列した複数の転動体を、十字軸の軸部に対して隙間のある状態で外嵌させてから、外嵌部材をこの軸受カップの少なくとも一部に外嵌させることで当該軸受カップを縮径させ、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。このように、転動体を軸部に対して隙間がある状態で外嵌させることができることから、転動体が軸部の端面の外周縁部などに強く接触することを防止でき、軸部及び転動体の損傷を防ぐことができる。
また、この発明の自在継手は、軸受孔が形成された一対のヨークを端部にそれぞれ有する第一と第二のシャフトと、これら第一と第二のシャフトを前記ヨークにおいて連結させる十字軸継手とを備え、前記十字軸継手は、胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、前記複数の転動体に外嵌しているとともに少なくも一部が前記軸受孔の内側にある有底円筒状の軸受カップと、前記ヨークと前記軸受カップとの間に当該ヨークと当該軸受カップとに対して締り嵌めの状態で設けられ当該軸受カップを縮径させる外嵌部材とを備えている。
この自在継手によれば、軸受カップの内周に配列した複数の転動体を、十字軸の軸部に対して隙間のある状態で外嵌させてから、外嵌部材をヨークと軸受カップとの間に設けることで、外嵌部材が軸受カップに外嵌して当該軸受カップを縮径させ、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。このように、転動体を軸部に対して隙間がある状態で外嵌させることができることから、転動体が軸部の端面の外周縁部などに強く接触することを防止でき、軸部及び転動体の損傷を防ぐことができる。
この自在継手によれば、軸受カップの内周に配列した複数の転動体を、十字軸の軸部に対して隙間のある状態で外嵌させてから、外嵌部材をヨークと軸受カップとの間に設けることで、外嵌部材が軸受カップに外嵌して当該軸受カップを縮径させ、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。このように、転動体を軸部に対して隙間がある状態で外嵌させることができることから、転動体が軸部の端面の外周縁部などに強く接触することを防止でき、軸部及び転動体の損傷を防ぐことができる。
また、前記自在継手において、前記ヨークは、前記軸受カップの外周面の一部の径方向外側に、前記軸受孔よりも拡径した内面を有する段付き部を備え、前記外嵌部材は、前記内面と前記軸受カップとの間に嵌入されていることで当該軸受カップを縮径させているのが好ましい。
これによれば、軸受カップのうちの外周面の一部と、ヨークが備える段付き部の内面との間に外嵌部材を嵌入することで、外嵌部材が軸受カップに外嵌し当該軸受カップを縮径させることができる。これにより、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。
これによれば、軸受カップのうちの外周面の一部と、ヨークが備える段付き部の内面との間に外嵌部材を嵌入することで、外嵌部材が軸受カップに外嵌し当該軸受カップを縮径させることができる。これにより、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。
または、前記自在継手において、前記外嵌部材は、前記ヨークの前記軸受孔と前記軸受カップとの間に嵌入されていることで当該軸受カップを縮径させているのが好ましい。
これによれば、ヨークの軸受孔と、その軸受孔内にある軸受カップとの間に外嵌部材を嵌入することで、外嵌部材が軸受カップに外嵌し当該軸受カップを縮径させることができる。これにより、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。また、ヨークの軸受孔に外嵌部材を介して軸受カップを、軸線方向に広い範囲で支持することができるため、ヨークと十字軸継手との間で大きなラジアル荷重を受けることが可能となり、負荷容量を大きくできる。
これによれば、ヨークの軸受孔と、その軸受孔内にある軸受カップとの間に外嵌部材を嵌入することで、外嵌部材が軸受カップに外嵌し当該軸受カップを縮径させることができる。これにより、この軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態にできる。また、ヨークの軸受孔に外嵌部材を介して軸受カップを、軸線方向に広い範囲で支持することができるため、ヨークと十字軸継手との間で大きなラジアル荷重を受けることが可能となり、負荷容量を大きくできる。
また、前記自在継手において、前記外嵌部材は、軸線方向にスリットのある断面C形の環状部材であるのが好ましい。
これによれば、外嵌部材をヨークと軸受カップとの間で締り嵌めの状態とする際に、当該外嵌部材を容易に径方向に弾性変形させることができる。そして、この外嵌部材は軸受カップに対して周方向に均等な力で締め付けることができ、軸受カップを全周にわたって均等に縮径させることができる。
これによれば、外嵌部材をヨークと軸受カップとの間で締り嵌めの状態とする際に、当該外嵌部材を容易に径方向に弾性変形させることができる。そして、この外嵌部材は軸受カップに対して周方向に均等な力で締め付けることができ、軸受カップを全周にわたって均等に縮径させることができる。
また、前記自在継手において、前記外嵌部材の内周面は、十字軸の胴体部側に向かって拡径したテーパ面であるのが好ましい。
これによれば、外嵌部材を軸線方向に移動させてヨークと軸受カップとの間に嵌入させていくと、この外嵌部材のテーパ面によって軸受カップを径方向内方へ押圧し当該軸受カップを容易に縮径させることができる。
これによれば、外嵌部材を軸線方向に移動させてヨークと軸受カップとの間に嵌入させていくと、この外嵌部材のテーパ面によって軸受カップを径方向内方へ押圧し当該軸受カップを容易に縮径させることができる。
また、前記自在継手において、前記外嵌部材は、径方向内方へ延びて前記軸受カップの底部の外側面に接触する内鍔部を有しているのが好ましい。
これによれば、軸受カップが外嵌部材から軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。
これによれば、軸受カップが外嵌部材から軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。
さらに、この自在継手において、前記ヨークは、径方向内方へ突出して前記外嵌部材の軸方向外側の端面に接触する突起部を有しているのが好ましい。
これによれば、外嵌部材がヨークから軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。
これによれば、外嵌部材がヨークから軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。
また、この発明の車両用操舵装置は、ステアリングシャフトと、コラムシャフトと、前記ステアリングシャフトと前記コラムシャフトとを繋ぐための継手とを備え、前記継手が前記自在継手である。
これによれば、軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態とすることができるため、転動体と軸部との間において滑りが生じることを抑制でき、トルク伝達不良によるガタツキや脈動の発生を防止でき、車両用操舵装置において良好な操舵感を得ることができる。そして、十字軸継手において、十字軸の軸部及びこの軸部の外周面を転走する転動体の損傷を防ぐことができる。
これによれば、軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態とすることができるため、転動体と軸部との間において滑りが生じることを抑制でき、トルク伝達不良によるガタツキや脈動の発生を防止でき、車両用操舵装置において良好な操舵感を得ることができる。そして、十字軸継手において、十字軸の軸部及びこの軸部の外周面を転走する転動体の損傷を防ぐことができる。
この発明によれば、軸受カップの内周にある転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態又は隙間がゼロの状態とするために、従来のように軸受カップを縮径させながらその内周の転動体を軸部に外嵌させていく必要がないため、転動体と軸部の端面とが強く接触して傷が付いたり変形したりすることを防止できる。これにより、十字軸継手における品質、耐久性を向上させることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の十字軸継手を備えた自在継手の実施の一形態を示す側面図であり、図2は図1のII−II断面における断面図である。この自在継手Jは、例えば自動車の操舵装置において、ステアリングシャフト31とコラムシャフト32とを繋ぐために用いることができる。図1の形態では、両シャフト31,32の間に中間シャフト33が介在し、この中間シャフト33とステアリングシャフト31とを端部において連結、及び、中間シャフト33とコラムシャフト32とを端部において連結するために、それぞれ十字軸継手10が設けられている。
図1はこの発明の十字軸継手を備えた自在継手の実施の一形態を示す側面図であり、図2は図1のII−II断面における断面図である。この自在継手Jは、例えば自動車の操舵装置において、ステアリングシャフト31とコラムシャフト32とを繋ぐために用いることができる。図1の形態では、両シャフト31,32の間に中間シャフト33が介在し、この中間シャフト33とステアリングシャフト31とを端部において連結、及び、中間シャフト33とコラムシャフト32とを端部において連結するために、それぞれ十字軸継手10が設けられている。
ステアリングシャフト31の端部には、一対の対向するヨーク21,22が設けられており、ヨーク21,22のそれぞれに軸線を同一とする軸受孔21a,22aが形成されている。一方、中間シャフト33の端部には、一対の対向するヨーク23,24が設けられており、ヨーク23,24のそれぞれに軸線を同一とする軸受孔23a,24aが形成されている。
前記十字軸継手10は、胴体部2から突出した四つの軸部3を有する十字軸1と、前記軸部3の外周面3aを転走する複数の転動体としてのニードルローラ6と、これら複数のニードルローラ6に外嵌した有底円筒状の軸受カップ5と、この軸受カップ5の軸方向外側の部分に外嵌することで当該軸受カップ5を縮径させている略円環形状の外嵌部材7とを備えている。なお、十字軸継手10の組み立て完了状態において、中央の胴体部2から遠い側を軸方向外側とし、胴体部2に近い側を軸方向内側としている。
そして、前記軸受孔21a,22a,23a,24aのそれぞれに、内周に複数のニードルローラ6を配列した有底円筒状の軸受カップ5を介して、十字軸1の各軸部3がその軸線回りに回動自在に支持されている。なお、中間シャフト33とコラムシャフト32との間における構造も同様であり、説明を省略する。
図2の実施の形態において、ヨーク21は、軸方向外側の部分に環状の段付き部9を備えており、この段付き部9は、軸受孔21aよりも拡径した内周面9aを有している。この内周面9aの軸線と、軸受孔21aの軸線とは一致しており、内周面9aは軸線について真円となるように形成されている。
図2の実施の形態において、ヨーク21は、軸方向外側の部分に環状の段付き部9を備えており、この段付き部9は、軸受孔21aよりも拡径した内周面9aを有している。この内周面9aの軸線と、軸受孔21aの軸線とは一致しており、内周面9aは軸線について真円となるように形成されている。
図3は組み立て完了状態にある十字軸継手の要部断面図である。図2と図3において、胴体部2と、この胴体部2の側周面から四方へ突出した四つの軸部3とを有している十字軸1は鋼製であり、胴体部2と四つの軸部3とは鍛造により一体成形されている。軸受カップ5は、円筒部8aと、この円筒部8aの端部と連続している段付き形状の円板部8bとを有する有底円筒状である。そして、円筒部8aの内周面が軌道面となる。ニードルローラ6、軸受カップ5、及び、外嵌部材7は鋼製である。
軸受カップ5は、その軸方向中間部において、ヨーク21の軸受孔21a内に隙間嵌めの状態で挿入されており、この軸受カップ5の外周面5aの軸方向外側部と、ヨーク21の段付き部9の内周面9aとの間に、前記外嵌部材7が設けられている。そして、この外嵌部材7は、段付き部9の内周面9aと、軸受カップ5の外周面5aの軸方向外側部とに対して、締り嵌めの状態にある。
図4は外嵌部材7の断面図である。外嵌部材7は、外周の一部が軸線方向に延びるスリット11によって分断された断面C形の環状部材であり、また、図5に示しているように、外嵌部材7の内周面7aは、十字軸1の胴体部2側に向かって拡径したテーパ面である。なお、この図5は、外嵌部材7の取り付け前の状態にある十字軸継手10の要部断面図である。
図5の状態において、外嵌部材7の内周面7aの軸方向外側の端部における内径d1は、軸受カップ5の軸方向外側の端部の外径D1よりも小さく(d1<D1)、外嵌部材7の内周面7aの軸方向内側の端部における内径d2は、軸受カップ5の軸方向外側の端部の外径D1よりも大きい(d2>D1)。
図5の状態において、外嵌部材7の内周面7aの軸方向外側の端部における内径d1は、軸受カップ5の軸方向外側の端部の外径D1よりも小さく(d1<D1)、外嵌部材7の内周面7aの軸方向内側の端部における内径d2は、軸受カップ5の軸方向外側の端部の外径D1よりも大きい(d2>D1)。
このような構成である十字軸継手10の組み立て方法について説明する。図6は外嵌部材7を取り付けた状態であり、図5と図6は十字軸継手10の組み立て途中状態である。そして、図3が組み立て完了状態である。
図5において、ヨーク21の軸受孔21aに、先に十字軸1の軸部3のみを挿入した状態で、この軸部3の軸線方向の外側から、内周に沿って複数のニードルローラ6を配列した軸受カップ5を軸部3に接近させ、当該軸受カップ5内のニードルローラ6を軸部3の先端部側から外嵌させる。この際、軸受カップ5の内周の複数のニードルローラ6を、十字軸1の軸部3に対して径方向に隙間gがある状態で外嵌させている(図5の状態)。
図5において、ヨーク21の軸受孔21aに、先に十字軸1の軸部3のみを挿入した状態で、この軸部3の軸線方向の外側から、内周に沿って複数のニードルローラ6を配列した軸受カップ5を軸部3に接近させ、当該軸受カップ5内のニードルローラ6を軸部3の先端部側から外嵌させる。この際、軸受カップ5の内周の複数のニードルローラ6を、十字軸1の軸部3に対して径方向に隙間gがある状態で外嵌させている(図5の状態)。
これにより、ヨーク21の段付き部9の内周面9aに対向して、軸受カップ5の外周面5aのうちの軸方向外側の部分が設けられた状態となる。この状態から、略円環形状の外嵌部材7を、段付き部9の内周面9aに嵌入するとともに、軸受カップ5にその軸方向外側の端部から外嵌させていくことで、外嵌部材7のテーパ形状の内周面7aが軸受カップ5の軸方向外側の部分を径方向内方へ押圧し、当該軸受カップ5を弾性的に縮径させる。これにより、縮径した軸受カップ5とニードルローラ6との間、及び、この軸受カップ5の内周にある複数のニードルローラ6と十字軸1の軸部3との間をそれぞれ締り嵌め状態(ラジアル隙間を負隙間の状態)、又は、ラジアル隙間をゼロの状態にしている(図6の状態)。また、このラジアル隙間が所望の値となるまで、外嵌部材7を軸方向内側へ押し入れる。
また、ヨーク21において、段付き部9の内面9aと軸受孔21aとの間に、軸部3の軸線に対して交差する(直交する)面13を形成し、この面13に外嵌部材7の軸方向内側の端面7cが当接するまで、外嵌部材7を押し入れることで、ニードルローラ6におけるラジアル隙間が所望の値となるように、当該面13の軸線方向位置を設定してもよい。
また、ヨーク21において、段付き部9の内面9aと軸受孔21aとの間に、軸部3の軸線に対して交差する(直交する)面13を形成し、この面13に外嵌部材7の軸方向内側の端面7cが当接するまで、外嵌部材7を押し入れることで、ニードルローラ6におけるラジアル隙間が所望の値となるように、当該面13の軸線方向位置を設定してもよい。
なお、この外嵌部材7を段付き部9の内周面9aへ嵌入することにより、当該内周面9aが外嵌部材7を径方向内側向きへ押圧することで当該外嵌部材7を弾性的に縮径させ、外嵌部材7と段付き部9との間を締り嵌めの状態としてもよく、また、外嵌部材7をそのテーパ形状の内周面7aにおいて軸受カップ5に外嵌させることで、当該外嵌部材7に作用する径方向外側向きの力によって、外嵌部材7と段付き部9との間を締り嵌めの状態としてもよい。
また、取り付け前の外嵌部材7の軸方向内側の端部における内径d2が、軸受カップ5の軸方向外側の端部の外径D1よりも大きい(図5においてd2>D1)ことから、外嵌部材7を軸受カップ5に外嵌させる動作が容易となる。そして、外嵌部材7の取り付けの際には、外嵌部材7は、その内周面9aをテーパ面としていることからそのくさび作用によって、軸受カップ5を径方向内側向きへ押圧でき、軸受カップ5を容易に弾性的に縮径させることができる。
さらに、図4に示しているように、外嵌部材7を、スリット11のある断面C形の環状部材としていることから、外嵌部材7をヨーク21の段付き部9と軸受カップ5との間に嵌めると、外嵌部材7は容易に径方向に縮径でき、これにより軸受カップ5を縮径させることができる。さらに、外嵌部材7の内外周面に真円度などの寸法誤差があったとしても、図4の二点差線で示しているように外嵌部材7を断面C形としていることから、当該外嵌部材7はヨーク21側の内周面9aに矯正されながら真円となるように縮径することができ、軸受カップ5に対して周方向に均等な力で締め付けることができる。これにより、軸受カップ5を全周にわたって均等に縮径させることができ、軸受カップ5の内周に配列した複数のニードルローラ6のそれぞれと、十字軸1の軸部3の外周面3aとの間における締め代を、均一にできる。
そして、図6の状態から図3に示しているように、ヨーク21の段付き部9の内周面9aにおける軸方向外側の開口部の一部を、径方向内方へ突出させるようにかしめ加工を行い(塑性変形させ)、そのかしめ部12を外嵌部材7の軸方向外側の端面の外周縁部に接触させている。これにより、外嵌部材7がヨーク21の内周面9aから軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。また、縮径した軸受カップ5は、外嵌部材7のテーパ面によって軸方向外側への移動が規制され、外嵌部材7から抜け出ることを防止できる。さらに、このかしめ部12によって外嵌部材7を所定の軸方向位置に維持させることで、ニードルローラ6におけるラジアル隙間を所望の値に維持することができる。なお、かしめ部12は周方向に複数箇所とすればよい。
図7は、この発明の十字軸継手の他の実施の形態を示す要部断面図である。この十字軸継手10は、図3に示した実施の形態と比べて、ヨーク21の段付き部9の内周面9aの形状が異なり、その他については同じである。すなわち、図3の内周面9aは、軸部3の軸線に平行な円筒形状であるのに対して、図7の内周面9aは軸方向内側へ向かって縮径するテーパ面である。
そして図7において、この内周面9aに対応して、外嵌部材7の外周面7bを軸方向内側へ向かって縮径するテーパ面としている。このように、段付き部9の内周面9aと外嵌部材7の外周面7bとをテーパ面とすることで、外嵌部材7を、段付き部9と軸受カップ5との間に嵌入させやすくなり、また、ヨーク21側の内周面9aと外嵌部材7の外周面7bとの間におけるくさび作用によって、当該外嵌部材7を容易に縮径させることができる。これにより外嵌部材7の内側の軸受カップ5を縮径させ、その内周に配列した複数のニードルローラ6と、十字軸1の軸部3の外周面3aとの間を締り嵌めの状態、又は、ラジアル隙間をゼロの状態とできる。
図8は、この発明の十字軸継手のさらに他の実施の形態を示す要部断面図である。この十字軸継手10は、図3で示した実施の形態と比べて、外嵌部材7及びヨーク21の形態が異なり、その他については同じである。すなわち、図3では、ヨーク21に段付き部9を形成し、この段付き部9の内周面9aに嵌入した外嵌部材7と、ヨーク21の軸受孔21aとが、軸受カップ5に外嵌し、当該軸受カップ5がヨーク21に保持されているのに対して、図8では、軸受孔21aに嵌入した外嵌部材7のみが軸受カップ5に外嵌し、この外嵌部材7によって、軸受カップ5をヨーク21に保持させている。
図8の十字軸継手10を具体的に説明すると、図3の実施の形態と同様に、ヨーク21の軸受孔21aに先に十字軸1の軸部3のみを挿入し、この軸部3の先端部側から当該軸部3に対して隙間のある状態で、軸受カップ5の内周に配列したニードルローラ6を外嵌させる。これにより、ヨーク21の軸受孔21の内側に、環状の隙間を介して軸受カップ5が設けられ、その軸受孔21aに、軸受カップ5の外周面5aの略全長部分が対向して設けられた状態となる。
この状態から、略円環形状の外嵌部材7を、軸受孔21aに嵌入することで、当該外嵌部材7を縮径させていくとともに、この外嵌部材7が軸受カップ5に外嵌していくことで、縮径する外嵌部材7の内周面7aが軸受カップ5を径方向内方へ押圧し、当該軸受カップ5を弾性的に縮径させる。これにより、縮径する軸受カップ5とニードルローラ6との間、及び、この軸受カップ5の内周にある複数のニードルローラ6と十字軸1の軸部3との間を締り嵌め状態、又は、ラジアル隙間をゼロの状態にしている。
また、この外嵌部材7は、その軸方向外側部において、径方向内方へ延びた内鍔部14を有している。内鍔部14は全周にわたって形成されており、円環形状である。そして、この内鍔部14は、軸受カップ5の円板部8b(底部)の軸方向外側にある端面に接触しており、その端面の外周縁部の全周に対して接触している。
さらに、ヨーク21の軸受孔21aの軸方向外側の開口部の一部を、径方向内方へ突出するようにかしめ加工を行い(塑性変形させ)、そのかしめ部12を外嵌部材7の軸方向外側の端面の外周縁部に接触させている。なお、かしめ部12は周方向に複数箇所とすればよい。
このかしめ部12により、外嵌部材7がヨーク21の軸受孔21aから軸方向外側へ抜け出ることを防止できるとともに、前記外嵌部材7の内鍔部14により、軸受カップ5が外嵌部材7から軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。つまり、内周に複数のニードルローラ6を複数配列した軸受カップ5が、ヨーク21から軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。
さらに、ヨーク21の軸受孔21aの軸方向外側の開口部の一部を、径方向内方へ突出するようにかしめ加工を行い(塑性変形させ)、そのかしめ部12を外嵌部材7の軸方向外側の端面の外周縁部に接触させている。なお、かしめ部12は周方向に複数箇所とすればよい。
このかしめ部12により、外嵌部材7がヨーク21の軸受孔21aから軸方向外側へ抜け出ることを防止できるとともに、前記外嵌部材7の内鍔部14により、軸受カップ5が外嵌部材7から軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。つまり、内周に複数のニードルローラ6を複数配列した軸受カップ5が、ヨーク21から軸方向外側へ抜け出ることを防止できる。
なお、このような外嵌部材7を備えていない従来の十字軸継手において、図示しないが、ヨークの軸受孔の開口部の一部を、軸受カップの軸方向外側の端面に対してかしめ加工することで、当該軸受カップの抜け止めを行う構成が提案されていた。この場合、かしめ加工の際に軸受カップに対して局部的に大きな荷重が生じ、薄肉で硬い軸受カップは脆く、割れてしまうという問題点があった。
しかしこの発明によれば、図8に示しているように、かしめ部12は外嵌部材7の内鍔部14の端面に接触するが、この外嵌部材7を例えば軟鋼製とすることで、当該外嵌部材7が割れることを防止でき、また、かしめの際に軸受カップ5に生じる荷重は、外嵌部材7を介することで小さくなり、また当該荷重は、外嵌部材7の内鍔部14が軸受カップ5に全周にわたって接触できるため周方向に分散されてさらに小さくなり、軸受カップ5の損傷を防止できる。
しかしこの発明によれば、図8に示しているように、かしめ部12は外嵌部材7の内鍔部14の端面に接触するが、この外嵌部材7を例えば軟鋼製とすることで、当該外嵌部材7が割れることを防止でき、また、かしめの際に軸受カップ5に生じる荷重は、外嵌部材7を介することで小さくなり、また当該荷重は、外嵌部材7の内鍔部14が軸受カップ5に全周にわたって接触できるため周方向に分散されてさらに小さくなり、軸受カップ5の損傷を防止できる。
また、図8に示した実施の形態によれば、ヨーク21の軸受孔21aに外嵌部材7を介して軸受カップ5を、軸線方向に広い範囲で支持することができるため、ヨーク21と十字軸継手10との間で大きなラジアル荷重を受けることが可能となり、負荷容量を大きくできる。また、外嵌部材7は、ヨーク21の軸受孔21aと、この軸受孔21aの径方向内方にある軸受カップ5との間に設けられるため、十字軸1の軸部3のヨーク21への取付部をコンパクトにできる。
また、この実施の形態においても、図7の実施の形態と同様に、外嵌部材7の外周面7bをテーパ面としてもよく、またこの場合に、軸受孔21aをこれに対応させてテーパ面としてもよい。また、図3や図7の実施の形態と同様に、外嵌部材7の内周面7aを軸方向内側へ向かって拡径するテーパ面としてもよい。
以上、前記実施の形態のそれぞれによれば、軸受カップ5の内周に配列した複数のニードルローラ6を、十字軸1の軸部3に対して径方向に隙間g(例えば図5参照)がある状態で外嵌させてから、外嵌部材7を軸受カップ5に外嵌させることで当該軸受カップ5を縮径させることができる。これにより、この軸受カップ5の内周にあるニードルローラ6と十字軸1の軸部3との間を締り嵌め状態、又は、隙間がゼロの状態にできる。このように、ニードルローラ6を軸部3に対して隙間gがある状態で外嵌させることができることから、ニードルローラ6が軸部1の端面の外周縁部などに強く接触することを防止でき、軸部3及びニードルローラ6の損傷を防ぐことができる。
したがって、図1に示しているように、このような十字軸継手10を備えた自在継手Jを用いて、ステアリングシャフト31と中間シャフト23とを連結し、この中間シャフト23とコラムシャフト32とを連結した車両用操舵装置によれば、軸受カップ5の内周にあるニードルローラ6と十字軸1の軸部3との間を締り嵌め状態、又は、隙間がゼロの状態とすることができるため、ニードルローラ6と軸部3との間において滑りが生じることを抑制でき、トルク伝達不良によるガタツキや脈動の発生を防止でき、良好な操舵感を得ることができる。
また、本発明は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。前記実施の形態において、外嵌部材7の内周面7aや外周面7bをテーパ面とした場合について説明しており、このテーパ面は、軸部3の軸線に対して傾斜する方向に直線的な面としたが、これ以外に、図9に示しているように、外嵌部材7を軸線方向に湾曲した面を有した構成とすることができる。例えば外嵌部材7において、厚さを一定とした周壁15を弧状に湾曲形成することで、内外周面を湾曲面とすることができる。この場合、外嵌部材7の周壁15の軸方向中間部が径方向外方へ膨らんだ形状となり、この外嵌部材7をヨーク21側に嵌入することで、この軸方向中間部が径方向内方へ縮径する弾性変形が生じる。これによって生じる径方向の弾性力により、外嵌部材7はその内側にある軸受カップ5を縮径させることができ、また、ヨーク21に対して締り嵌めの状態となることができる。
1 十字軸
2 胴体部
3 軸部
3a 外周面
5 軸受カップ
6 ニードルローラ(転動体)
7 外嵌部材
9 段付き部
9a 内周面(内面)
10 十字軸継手
11 スリット
12 かしめ部(突起部)
14 内鍔部
21,22,23,24 ヨーク
21a,22a,23a,24a 軸受孔
31 ステアリングシャフト
32 コラムシャフト
33 中間シャフト
2 胴体部
3 軸部
3a 外周面
5 軸受カップ
6 ニードルローラ(転動体)
7 外嵌部材
9 段付き部
9a 内周面(内面)
10 十字軸継手
11 スリット
12 かしめ部(突起部)
14 内鍔部
21,22,23,24 ヨーク
21a,22a,23a,24a 軸受孔
31 ステアリングシャフト
32 コラムシャフト
33 中間シャフト
Claims (9)
- 胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、前記複数の転動体に外嵌した有底円筒状の軸受カップと、ヨークと前記軸受カップとの間に介在し当該軸受カップの少なくとも一部に外嵌することで当該軸受カップを縮径させる外嵌部材と、を備えていることを特徴とする十字軸継手。
- 軸受孔が形成された一対のヨークを端部にそれぞれ有する第一と第二のシャフトと、これら第一と第二のシャフトを前記ヨークにおいて連結させる十字軸継手と、を備え、
前記十字軸継手は、胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、前記複数の転動体に外嵌しているとともに少なくも一部が前記軸受孔の内側にある有底円筒状の軸受カップと、前記ヨークと前記軸受カップとの間に当該ヨークと当該軸受カップとに対して締り嵌めの状態で設けられ当該軸受カップを縮径させる外嵌部材と、を備えていることを特徴とする自在継手。 - 前記ヨークは、前記軸受カップの外周面の一部の径方向外側に、前記軸受孔よりも拡径した内面を有する段付き部を備え、
前記外嵌部材は、前記内面と前記軸受カップとの間に嵌入されていることで当該軸受カップを縮径させている請求項2に記載の自在継手。 - 前記外嵌部材は、前記ヨークの前記軸受孔と前記軸受カップとの間に嵌入されていることで当該軸受カップを縮径させている請求項2に記載の自在継手。
- 前記外嵌部材は、軸線方向にスリットのある断面C形の環状部材である請求項2〜4のいずれか一項に記載の自在継手。
- 前記外嵌部材の内周面は、十字軸の胴体部側に向かって拡径したテーパ面である請求項2〜5のいずれか一項に記載の自在継手。
- 前記外嵌部材は、径方向内方へ延びて前記軸受カップの底部の外側面に接触する内鍔部を有している請求項2〜6のいずれか一項に記載の自在継手。
- 前記ヨークは、径方向内方へ突出して前記外嵌部材の軸方向外側の端面に接触する突起部を有している請求項7に記載の自在継手。
- ステアリングシャフトと、コラムシャフトと、前記ステアリングシャフトと前記コラムシャフトとを繋ぐための継手と、を備え、前記継手が請求項2〜8のいずれか一項に記載の自在継手であることを特徴とする車両用操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006155664A JP2007321943A (ja) | 2006-06-05 | 2006-06-05 | 十字軸継手、自在継手、及び車両用操舵装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007321943A true JP2007321943A (ja) | 2007-12-13 |
Family
ID=38854936
Family Applications (1)
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JP2006155664A Pending JP2007321943A (ja) | 2006-06-05 | 2006-06-05 | 十字軸継手、自在継手、及び車両用操舵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007321943A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015187503A (ja) * | 2015-07-27 | 2015-10-29 | 日本精工株式会社 | 十字軸式自在継手 |
EP2924307A3 (en) * | 2014-03-28 | 2016-04-06 | Jtekt Corporation | Universal joint assembly method and universal joint assembly apparatus |
KR101918646B1 (ko) * | 2017-05-22 | 2018-11-14 | 주식회사 만도 | 유니버셜 조인트 |
-
2006
- 2006-06-05 JP JP2006155664A patent/JP2007321943A/ja active Pending
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