JP2007321592A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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信幸 清水
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Abstract

【課題】燃料噴射量の低下を抑制することが可能な燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】本体3と、前記本体に設けられた噴孔4とを備え、前記噴孔を介して外部空間100に燃料を噴射する燃料噴射弁1であって、前記燃料噴射弁における前記噴孔の前記燃料の出口側近傍の特定部10aは、前記噴孔の内周面10における前記特定部以外の領域10bに比べて、面粗度が粗く形成されている。前記特定部は、前記噴孔の内周面に設けられていることができる。前記噴孔は、前記燃料の出口側の断面積が前記燃料の入口側の断面積よりも大きく形成されていることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料噴射弁に関し、特に、燃料噴射量の低下を抑制することが可能な燃料噴射弁に関する。
例えば、内燃機関の燃料噴射弁において、噴孔内部に燃料が付着してデポジットが生成される問題がある。デポジットは、燃料のカーボン等によるものであり、燃料の噴射後に燃料が残留した状態で熱が加えられることにより生成される。噴孔内部に燃料が残留する原因の一つとして、噴孔周辺に付着した燃料の飛沫が、燃料噴射後に負圧状態となる噴孔内部に吸込まれることが考えられる。
燃料噴射弁の噴孔にデポジットが堆積すると、噴孔の有効断面積が減少するため、燃料噴射量が低下し、空燃比が薄くなり、燃焼悪化、ドライバビリティの低下を招く。
特開2005−140055号公報 特開2004−346817号公報 特開平11−082247号公報 特開2002−221128号公報 特開平10−252612号公報
燃料噴射弁の噴孔の有効断面積が減少することによる燃料噴射量の低下を抑制することが望まれている。
本発明の目的は、燃料噴射量の低下を抑制することが可能な燃料噴射弁を提供することである。
本発明の燃料噴射弁は、本体と、前記本体に設けられた噴孔とを備え、前記噴孔を介して外部空間に燃料を噴射する燃料噴射弁であって、前記燃料噴射弁における前記噴孔の前記燃料の出口側近傍の特定部は、前記噴孔の内周面における前記特定部以外の領域に比べて、面粗度が粗く形成されていることを特徴としている。
本発明の燃料噴射弁であって、前記特定部は、前記噴孔の内周面に設けられていることを特徴としている。
本発明の燃料噴射弁であって、前記噴孔は、前記燃料の出口側の断面積が前記燃料の入口側の断面積よりも大きく形成されていることを特徴としている。
本発明の燃料噴射弁であって、前記噴孔は、前記燃料の入口側から前記燃料の出口側に向かうに連れて漸次断面積が大きくなるように形成されていることを特徴としている。
本発明の燃料噴射弁であって、前記噴孔は、前記燃料の入口側の第1噴孔構成部と、前記燃料の出口側の前記第1噴孔構成部よりも断面積が大きい第2噴孔構成部とを備え、前記噴孔には、前記第1噴孔構成部と前記第2噴孔構成部の前記断面積の差に対応する段部が設けられ、前記特定部は、前記第2噴孔構成部の前記内周面に設けられていることを特徴としている。
本発明の燃料噴射弁であって、前記特定部は、前記噴孔の外部であって前記本体における前記外部空間に面する位置に設けられていることを特徴としている。
本発明の燃料噴射弁によれば、燃料の噴射量の低下が抑制される。
以下、本発明の燃料噴射弁の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図5を参照して、第1実施形態について説明する。
第1実施形態では、燃料噴射弁の噴孔出口部(特定部)の面性状を粗くすることで、出口部に積極的にデポジットを堆積させ、燃料入口側(計量部)へのデポジット付着を抑制する。
燃料噴射弁において、燃料が噴射される孔である噴孔にデポジットが堆積すると、噴孔の有効断面積が減少するため、燃料噴射量が低下し、空燃費が薄くなり、燃焼悪化、ドライバビリティの不良を招く。このため、噴孔の有効断面積が減少するようなデポジットの堆積を抑制することが求められる。特に、噴孔のうち燃料入口側(上流側)の開口部付近は、燃料を計量する計量部として機能するので、噴孔における計量部へのデポジットの堆積を抑制することが求められる。
デポジットは、噴射後に噴孔内に燃料が残留した状態で、加熱されることで生成される。燃料残留の原因の一つとして、噴孔周辺に付着した燃料の飛沫が、燃料噴射後に負圧となる噴孔内に吸込まれることが考えられる。
そこで、本実施形態では、燃料噴射弁において、噴孔の出口部側の面粗度が粗く設定される。さらに、噴孔は、その入口部(計量部)よりもその出口部の径が漸次大きくされたテーパ状に形成される。
燃料の噴射後、噴孔内部が負圧になるため、噴射時に噴孔(周辺)に付いた燃料飛沫が噴孔内部に吸込まれようとするが、本実施形態では、噴孔の出口部の面粗度を悪くすることで、噴孔の出口部にて燃料をトラップし、出口部にデポジットを積極的に堆積させることで、入口部(計量部)へのデポジット付着を軽減させる。これにより、燃料噴射量の低下(噴孔の有効断面積の低下)が抑えられる。
図1は、第1実施形態に係る燃料噴射弁の燃料噴射方向から見た平面図である。燃料噴射弁1は、4つの噴孔4を有する。図2は、図1のA−A矢視図である。
図2において、符号2は燃料噴射弁1のバルブボディを示す。燃料噴射弁1において燃料が噴射される方向を、矢印Xで示す(以下、燃料噴射方向をX方向とする)。バルブボディ2におけるX方向の端部には、噴孔プレート3が設けられている。バルブボディ2と噴孔プレート3は、燃料噴射弁本体を構成している。
バルブボディ2の内部には、燃料噴射弁1の軸線方向(図中上下方向)に往復動可能なニードル5が設けられている。ニードル5は、バルブボディ2の内壁面2aとの間に所定の間隔を設けて設置されている。ニードル5と内壁面2aとの間には、燃料通路6が形成されている。
噴孔プレート3には、噴孔プレート3をX方向に貫通する噴孔4が設けられている。符号4aは、噴孔4に燃料が導入される入口側の開口部(入口側開口部)を示している。噴孔4の入口側開口部4aは、燃料通路6に臨むように設けられている。符号4bは、噴孔4から燃料が導出される出口側の開口部(出口側開口部)を示している。
噴孔4の出口側開口部4bは、燃料噴射弁1のX方向の外部空間100に臨むように設けられている。噴孔4は、入口側開口部4aから出口側開口部4bへと向かうに連れて断面積が漸次大きくなるテーパ状に形成されている。噴孔4は、燃料通路6と外部空間100とを連通させている。燃料噴射弁1は、噴孔4を介して外部空間100に燃料を噴射する。
燃料噴射弁1には、図示しない燃料ポンプにより加圧された燃料(例えばガソリン)が、図示しないデリバリパイプを介して供給される。供給された燃料は、燃料通路6を噴孔4へ向けて流れる。
燃料通路6には、以下に述べるように、燃料通路6を開閉させる開閉機構が設けられている。バルブボディ2の内壁面2aにおいて、X方向の先端付近には、弁座部2bが設けられている。弁座部2bは、X方向へ向かうに連れて断面積が徐々に小さくなるテーパ状に形成されている。一方、ニードル5において、X方向の先端付近には、弁座部2bに当接する当接部5aが設けられている。当接部5aは、X方向へ向かうに連れて断面積が徐々に小さくなるテーパ状に形成されている。
燃料噴射弁1には、ニードル5を燃料噴射弁1の軸線方向に往復移動させる図示しない磁気回路及び弾性部材(スプリング)が設けられている。ニードル5がX方向に移動されて弁座部2bに当接部5aが当接した状態においては、燃料通路6が閉塞されて燃料の噴射が停止される。一方、ニードル5がX方向と反対方向へと移動されて弁座部2bから当接部5aが離れた状態においては、燃料通路6が開かれて燃料が噴孔4から噴射される。
噴孔4から噴射される燃料の量は、噴孔4の入口側開口部4aの有効断面積により変化する。上記のように、噴孔4において、入口側開口部4a付近は、噴孔4から噴射される燃料の噴射量を決める計量部として機能する。このため、入口側開口部4a付近にデポジット11が堆積した場合には、入口側開口部4aの有効断面積が減少し、燃料の噴射量が低下する。
噴孔4の内周面10は、燃料の導出側に位置する出口側内周面10a(特定部)の面粗度が、燃料の導入側に位置する入口側内周面10bの面粗度よりも粗く形成されている。即ち、内周面10において、出口側開口部4bの近傍の出口側内周面10aの面粗度が、入口側開口部4aの近傍の入口側内周面10bの面粗度よりも粗く形成されている。
図3は、燃料噴射中の燃料噴射弁1の噴孔4付近の様子を示す図である。ニードル5の当接部5aが弁座部2bから離れると、噴孔4から燃料が噴射される。噴射の際には、燃料噴霧15と共に燃料飛沫15aが発生する。
図4は、燃料噴射後の噴孔4付近の様子を示す図である。燃料飛沫15aは、その一部が噴孔プレート3における外部空間100に面した端面3aに付着している。当接部5aが弁座部2bに当接して燃料通路6が閉塞され、燃料の噴射が停止されると、噴孔4の内部が負圧になる。このため、端面3aに付着した燃料飛沫15a及び空中に漂っている燃料飛沫15aは、噴孔4の内部へと吸込まれようとする。
図5は、図4における出口側内周面10a付近を拡大した模式図である。上述したように、出口側内周面10aは、入口側内周面10bに比べて面粗度が粗く形成されている。このため、端面3aに付着した燃料飛沫15a及び空中に漂っている燃料飛沫15aが噴孔4の内部へと吸込まれようとする際に、燃料飛沫15aは出口側内周面10aにトラップされる。即ち、出口側内周面10aには、入口側内周面10bよりも大きな凹凸が形成されており、この凹凸に燃料飛沫15aが捕らえられる。これにより、図4に示すように、出口側内周面10aに積極的にデポジット11が堆積させられる。また、噴孔4の奥(燃料の入口側)へと燃料飛沫15aが吸込まれることが抑制され、入口側内周面10bに燃料が付着することが抑制される。なお、符号15bは、燃料飛沫15aがトラップされた後の状態の燃料を示している。
第1実施形態によれば、噴孔4の出口側の面粗度が粗く形成されているため、そこに燃料がトラップされ、デポジット11が堆積させられる。即ち、出口側内周面10aに燃料がトラップされることで、内周面10においてデポジット11は積極的に出口側内周面10aに堆積させられる。これにより、入口側内周面10bにデポジット11が堆積することが抑制されるので、噴孔4の計量部である入口側開口部4a付近にデポジット11が堆積することが抑制される。
また、噴孔4は、入口側開口部4aから出口側開口部4bへと向かうに連れて断面積が漸次大きくなるテーパ状に形成されている。このことから、比較的多量のデポジット11が出口側内周面10aに堆積しても、噴孔4の入口側開口部4a(計量部)における断面積(開口面積)よりも、噴孔4のいかなる断面領域においても、その有効断面積が減少してしまうことが抑制される。以上のように、入口側開口部4aの有効断面積が実質的に減少することが抑制されるので、燃料の噴射量が低下して空燃比が薄くなることによるドライバビリティの低下が抑制される。
なお、出口側内周面10aに積極的にデポジット11を堆積させるに際しては、積極的に堆積させたデポジット11による噴孔4の有効断面積の減少が、燃料噴射弁1のモデルライフの中で考えたときに燃料の噴射量の減少に関して実質的に問題とならない範囲に収まるように、噴孔4の形状及び内周面10の面粗度等の設定が行われる。あるいは、デポジット11の堆積がある程度の厚みになった場合に燃料の噴射の圧力によってデポジット11を吹き飛ばすように、噴孔4の形状及び内周面10の面粗度等の設定を行うこともできる。
(第2実施形態)
図6を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図6は、第2実施形態に係る装置の断面図である。
本実施形態では、噴孔部を段付形状にし、出口側の段差部内側の面粗度を悪くすることにより、出口側の段差部内側にて燃料をトラップする。
第2実施形態では、第1実施形態(図2)における噴孔4に代えて、噴孔20が設けられている。第2実施形態では、噴孔20以外の構成、即ちバルブボディ2、ニードル5、燃料通路6等の構成については、第1実施形態と同様である。
噴孔20は、燃料の出口側の断面積が燃料の入口側の断面積よりも大きい段付形状に形成されている。即ち、噴孔20は、断面積の異なる二つの構成部を有している。噴孔20の燃料の入口側には、小径部20c(第1噴孔構成部)が設けられている。また、噴孔20の燃料の出口側には、大径部20d(第2噴孔構成部)が設けられている。大径部20dの断面積は、小径部20cの断面積よりも大きく形成されている。
噴孔20において、小径部20cと大径部20dの境界部分20fには、小径部20cと大径部20dの断面積の差に対応する段差(段部)が設けられている。
符号20aは、小径部20cにおける燃料の入口側開口部を示している。符号20eは、小径部20cにおける燃料の出口側開口部を示している。符号20bは、大径部20dにおいて、噴孔プレート3の端面3aに設けられた燃料の出口側開口部を示している。小径部20c及び大径部20dは、それぞれ、燃料の噴射方向において断面積が概ね均一なストレート形状に形成されている。
噴孔20の内周面30は、入口側内周面30aと、出口側内周面30bと、水平内周面30cとを有している。入口側内周面30aは、小径部20cの内周面である。出口側内周面30bは、大径部20dの内周面である。水平内周面30cは、小径部20cと大径部20dの境界部分20fに設けられ、小径部20cと大径部20dの断面積の差に対応する水平方向の面である。内周面30において、出口側内周面30b(特定部)の面粗度は、入口側内周面30a及び水平内周面30cの面粗度よりも粗く形成されている。
第2実施形態においては、噴孔の出口側の段差部内側の面粗度が悪いので、そこに燃料がトラップされ、デポジット31が堆積させられる。即ち、外部空間100から噴孔20の内部に吸込まれようとする燃料が出口側内周面30bにトラップされることにより、デポジット31が積極的に出口側内周面30bに堆積させられる。また、燃料が出口側内周面30bにトラップされることにより、出口側内周面30bよりも噴孔20の奥(燃料の入口側)に燃料が吸込まれることが抑制される。このことから、内周面30において、入口側内周面30aに燃料が付着することが抑制され、小径部20cの入口側開口部(計量部)20aの断面積よりも内周面30の有効断面積が小さくなることが抑制される。
また、噴孔20は、出口側内周面30bが形成された大径部20dの方が、入口側内周面30a(入口側開口部20a)が形成された小径部20cに比べて、断面積が大幅に大きく形成されている。更に、水平内周面30cは、燃料の噴射後、燃料が噴孔20の内部に吸込まれようとする向き(図中概ね上方向)に対して、概ね直交する向き(水平方向)に延在している。よって、水平内周面30cは、燃料が大径部20dの領域から小径部20cの領域に吸い込まれる方向の移動を妨げるように機能する。
これらのことから、比較的多量のデポジット31が出口側内周面30bに堆積しても、噴孔20の入口側開口部20a(計量部)における断面積(開口面積)よりも、噴孔20のいかなる断面領域においても、その有効断面積が減少してしまうことが抑制される。以上のように、入口側開口部20aの有効断面積が実質的に減少することが抑制されるので、燃料の噴射量が低下して空燃比が薄くなることによるドライバビリティの低下が抑制される。
なお、燃料の噴射における燃料の微粒化性能を向上させるには噴孔長を短くすることが有効策の一つであるが、噴孔長を短くするために噴孔プレート3の板厚を薄くし過ぎると強度及び加工性の問題が生じる。本実施形態の段付形状の噴孔20によれば、こうした問題なしに実質噴孔長を短くすることが可能となるという付随的な効果が得られる。
なお、噴孔20は、大径部20dの断面積が小径部20cの断面積よりも大きい段付形状に形成されている限りにおいて、その各部の形状は上記の形状には限定されない。本実施形態の小径部20cは、燃料の噴射方向において断面積が均一なストレート形状としたが、これに代えて、小径部20cにおいて、入口側開口部20aから出口側開口部20eへと向かうに連れて漸次断面積が大きくなるテーパ形状とすることができる。
(第3実施形態)
図7及び図8を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、噴孔の内周面における出口側の面粗度を粗くしてそこに積極的にデポジットを堆積させることで燃料の噴射量を低下させるような噴孔の有効断面積の減少を抑制した。
これに代えて、本実施形態においては、噴孔出口側の噴孔周り(開口周縁部)の面粗度を粗くすることで、そこに燃料をトラップする。このように、噴孔の外部にデポジットを積極的に堆積させて噴孔の内部にデポジットが堆積されることを抑制することで、燃料の噴射量を低下させるような噴孔の有効断面積の減少を抑制する。
図7は、第3実施形態に係る装置の断面図である。図8は、図7に示すB方向から見た平面図であり、第1実施形態における図1に相当する。噴孔プレート3には、噴孔40が設けられている。符号40aは、噴孔40における燃料の入口側開口部(計量部)を示している。符号40bは、噴孔40における燃料の出口側開口部を示している。噴孔40は、断面積が燃料の噴射方向において均一なストレート形状に形成されている。即ち、噴孔40は、入口側開口部40aから出口側開口部40bまでの断面積が均一に形成されている。
噴孔プレート3の端面3aは、噴孔40から燃料が噴射される外部空間100に面して(臨んで)いる。その噴孔プレート3の端面3aには、噴孔40の出口側開口部40bを囲むように、面粗度が粗く形成された開口周縁部41(特定部)が設けられている。即ち、端面3aの開口周縁部41の面粗度は、端面3aの開口周縁部41以外の部分の面粗度及び噴孔40の内周面45の面粗度よりも粗く形成されている。噴孔プレート3の端面3a以外の構成、即ちバルブボディ2、ニードル5、燃料通路6等については上記実施形態と同様である。
第3実施形態では、燃料出口側の噴孔周りの面粗度が粗く設定されているため、燃料噴射後にそこに燃料がトラップされ、デポジット46が堆積させられる。即ち、燃料が外部空間100から噴孔40の内部へと吸込まれようとする場合に、燃料は、開口周縁部41にトラップされるため、デポジット46は開口周縁部41に積極的に堆積させられる。よって、噴孔40の内部に燃料が吸込まれることが抑制される。即ち、噴孔40の内周面45に燃料が付着することが抑制される。このため、内周面45におけるデポジット46の堆積が抑制される。
第3実施形態によれば、噴孔40の内周面45に燃料が付着すること及びデポジット46が堆積することが抑制されるため、噴孔40の計量部である入口側開口部40a付近にデポジット46が堆積することも抑制される。
また、開口周縁部41に堆積されたデポジット46が噴孔40の断面領域の延長線上に張り出した場合には、燃料の噴射の圧力により強制的に噴孔40の断面領域の延長線上からデポジット46を除去することが可能である。
以上のことから、比較的多量のデポジット46が開口周縁部41に堆積しても、噴孔40の入口側開口部40a(計量部)における断面積(開口面積)よりも、噴孔40のいかなる断面領域においても、その有効断面積が減少してしまうことが抑制される。このように、入口側開口部40aの有効断面積が実質的に減少することが抑制されるので、燃料の噴射量が低下して空燃比が薄くなることによるドライバビリティの低下が抑制される。
なお、第3実施形態における噴孔40は、燃料の噴射方向において断面積が均一なストレート形状としたが、この形状には限定されない。本実施形態における噴孔40に代えて、噴孔40を、例えば入口側開口部40aから出口側開口部40bに向かうに連れて漸次断面積が大きくなるようなテーパ形状とすることができる。
(第4実施形態)
図9を参照して、第4実施形態について説明する。第4実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図9は、第4実施形態に係る装置の断面図である。第4実施形態では、上記第2実施形態(図6)における噴孔の形状及び面粗度の設定と、上記第3実施形態(図7)における面粗度の設定とを組み合わせたものである。
上記第2実施形態では、内周面30において、出口側内周面30bの面粗度が、入口側内周面30a及び水平内周面30cの面粗度よりも粗く形成されていた。これに代えて、第4実施形態では、出口側内周面30bの面粗度に加えて、水平内周面30cの面粗度も、入口側内周面30aの面粗度よりも粗く形成されている。言い換えれば、内周面30において、出口側内周面30bに加えて、第3実施形態(図7)における開口周縁部41に相当する水平内周面30cが、入口側内周面30aよりも粗く形成されている。
第4実施形態においては、外部空間100から噴孔20の内部に吸込まれようとする燃料が出口側内周面30b及び水平内周面30cにトラップされることにより、デポジット31が積極的に出口側内周面30b及び水平内周面30cに堆積させられる。また、燃料が出口側内周面30b及び水平内周面30cにトラップされることにより、噴孔20の奥(小径部20c)に燃料が吸込まれることが抑制される。このことから、内周面30において、入口側内周面30aに燃料が付着することが抑制され、小径部20cの入口側開口部(計量部)20aの断面積よりも内周面30の有効断面積が小さくなることが抑制される。
また、噴孔20は、出口側内周面30bが形成された大径部20dの方が、入口側内周面30a(入口側開口部20a)が形成された小径部20cに比べて、断面積が大幅に大きく形成されている。以上のことから、比較的多量のデポジット31が出口側内周面30bに堆積しても、噴孔20の入口側開口部20a(計量部)における断面積(開口面積)よりも、噴孔20のいかなる断面領域においても、その有効断面積が減少してしまうことが抑制される。なお、水平内周面30cに堆積されたデポジット31が小径部20cの断面領域の延長線上に張り出した場合には、燃料の噴射の圧力により強制的に小径部20cの断面領域の延長線上からデポジット31を除去することが可能である。以上のように、入口側開口部20aの有効断面積が実質的に減少することが抑制されるので、燃料の噴射量が低下して空燃比が薄くなることによるドライバビリティの低下が抑制される。
上記各実施形態における燃料噴射弁1は、マルチホール弁、スリット弁等の噴孔形状及び噴孔数にかかわらず適用可能である。また、筒内直噴エンジン、ポート噴射エンジンのいずれにも適用可能である。
なお、上記各実施形態において、燃料噴射弁1が設置される向きによっては、噴孔の内部が負圧になることによる吸引によらずとも、燃料が噴孔の内部に向けて流れることがある。このように噴孔内に流入しようとする燃料に関しても、上記各実施形態によれば噴孔への流入が抑制され、デポジットの堆積による燃料の噴射量を低下させるような噴孔の有効断面積の減少が抑制される。
本発明の燃料噴射弁の第1実施形態における燃料噴射弁の平面図である。 図1の燃料噴射弁のA−A線に沿った断面図である。 本発明の燃料噴射弁の第1実施形態における燃料噴射弁の燃料噴射時の様子を示す断面図である。 本発明の燃料噴射弁の第1実施形態における燃料噴射弁の燃料噴射後の様子を示す断面図である。 燃料がトラップされる様子を示す模式図である。 本発明の燃料噴射弁の第2実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 本発明の燃料噴射弁の第3実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 本発明の燃料噴射弁の第3実施形態における燃料噴射弁の平面図である。 本発明の燃料噴射弁の第4実施形態における燃料噴射弁の断面図である。
符号の説明
1 燃料噴射弁
2 バルブボディ
2a 内壁面
2b 弁座部
3 噴孔プレート
3a 端面
4 噴孔
4a 入口側開口部
4b 出口側開口部
5 ニードル
5a 当接部
6 燃料通路
10 内周面
10a 出口側内周面
10b 入口側内周面
11 デポジット
15 燃料噴霧
15a 燃料飛沫
15b 燃料
20 噴孔
20a 入口側開口部
20b 出口側開口部
20c 小径部
20d 大径部
20e 出口側開口部
20f 境界部分
30 内周面
30a 入口側内周面
30b 出口側内周面
30c 水平内周面
31 デポジット
40 噴孔
40a 入口側開口部
40b 出口側開口部
41 開口周縁部
45 内周面
46 デポジット
100 外部空間
X 燃料噴射方向

Claims (6)

  1. 本体と、前記本体に設けられた噴孔とを備え、前記噴孔を介して外部空間に燃料を噴射する燃料噴射弁であって、
    前記燃料噴射弁における前記噴孔の前記燃料の出口側近傍の特定部は、前記噴孔の内周面における前記特定部以外の領域に比べて、面粗度が粗く形成されている
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1記載の燃料噴射弁であって、
    前記特定部は、前記噴孔の内周面に設けられている
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項2記載の燃料噴射弁であって、
    前記噴孔は、前記燃料の出口側の断面積が前記燃料の入口側の断面積よりも大きく形成されている
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  4. 請求項3記載の燃料噴射弁であって、
    前記噴孔は、前記燃料の入口側から前記燃料の出口側に向かうに連れて漸次断面積が大きくなるように形成されている
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  5. 請求項3記載の燃料噴射弁であって、
    前記噴孔は、前記燃料の入口側の第1噴孔構成部と、前記燃料の出口側の前記第1噴孔構成部よりも断面積が大きい第2噴孔構成部とを備え、
    前記噴孔には、前記第1噴孔構成部と前記第2噴孔構成部の前記断面積の差に対応する段部が設けられ、
    前記特定部は、前記第2噴孔構成部の前記内周面に設けられている
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  6. 請求項1記載の燃料噴射弁であって、
    前記特定部は、前記噴孔の外部であって前記本体における前記外部空間に面する位置に設けられている
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
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