JP2007320999A - 重合体、感放射線性樹脂組成物およびレジストパターン形成方法 - Google Patents

重合体、感放射線性樹脂組成物およびレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】193nmにおける屈折率が1.72以上であり、かつ化学増幅型レジスト用樹脂の提供。
【解決手段】式(1)で表される繰り返し単位を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレン換算質量平均分子量が1,000〜100,000である。
Figure 2007320999

【選択図】なし

Description

本発明は新規重合体、感放射線性樹脂組成物およびレジストパターン形成方法に関し、特にレンズとフォトレジスト膜との間に、波長193nmにおける屈折率が空気よりも大きい液浸露光用液体を介して放射線照射する液浸露光を含むレジストパターンに適用される感放射線性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、得られるパターン形状が良好であり、焦点深度に優れ、かつ液浸露光時に接触した水への溶出物の量が少ない液浸露光用感放射線性樹脂組成物に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近では100nm以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。しかし、従来のリソグラフィープロセスでは、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、この近紫外線では、サブクオーターミクロンレベルの微細加工が極めて困難であると言われている。そこで、200nm以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用が検討されている。このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)またはArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
このようなエキシマレーザーによる照射に適したレジストとして、酸解離性官能基を有する成分と、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」という。)と、による化学増幅効果を利用したレジスト(以下、「化学増幅型レジスト」という。)が数多く提案されている。化学増幅型レジストとしては、例えば、カルボン酸のt−ブチルエステル基またはフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する樹脂と酸発生剤とを含有するレジストが提案されている。このレジストは、露光により発生した酸の作用により、樹脂中に存在するt−ブチルエステル基またはt−ブチルカーボナート基が解離して、該樹脂がカルボキシル基またはフェノール性水酸基からなる酸性基を有するようになり、その結果、レジスト膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したものである。
このようなリソグラフィープロセスにおいては、今後は更に微細なパターン形成(例えば、線幅が90nm程度の微細なレジストパターン)が要求される。このような90nmより微細なパターン形成を達成させるためには、上記のように露光装置の光源波長の短波長化や、レンズの開口数(NA)を増大させることが考えられる。しかしながら、光源波長の短波長化には新たな高額の露光装置が必要となる。また、レンズの高NA化では、解像度と焦点深度がトレードオフの関係にあるため、解像度を上げても焦点深度が低下するという問題がある。
最近、このような問題を解決可能とするリソグラフィー技術として、液浸露光(リキッドイマージョンリソグラフィー)法という方法が報告されている。この方法は、露光時に、レンズと基板上のレジスト膜との間の少なくとも上記レジスト膜上に所定厚さの純水またはフッ素系不活性液体等の液状屈折率媒体(浸漬液)を介在させるというものである。この方法では、従来は空気や窒素等の不活性ガスであった露光光路空間を屈折率(n)のより大きい液体、例えば純水等で置換することにより、同じ露光波長の光源を用いてもより短波長の光源を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同様に、高解像性が達成されると同時に焦点深度の低下もない。このような液浸露光を用いれば、現存の装置に実装されているレンズを用いて、低コストで、より高解像性に優れ、かつ焦点深度にも優れるレジストパターンの形成を実現できるため、大変注目されている。
ところが、上記の液浸露光プロセスにおいては、高屈折率液体(浸漬液)の屈折率が例えばレジスト膜の屈折率よりも高いとスネルの法則により光が浸漬液からレジスト膜へ入射しづらくなり、感度等の基本性能が劣化してしまう可能性がある。この屈折率の差が多いと、最終的には光は浸漬液とレジスト膜との界面で全反射してしまい全くレジスト膜へ入射しなくなってしまい、十分な感度が得られなくなり、レジストプロセスのスループットを著しく低下させるという問題点がある。
そこで、特に通常のレジスト膜の193nmにおける屈折率1.70以上の浸漬液を使用する場合の液浸露光装置に使用する樹脂として、浸漬液よりも高い屈折率を有するレジスト用樹脂またはレジスト膜が必要となり、非特許文献1や非特許文献2に記載されているような材料が提案され始めている。
しかしながら、これらの材料は193nmにおける屈折率は高いが、レジストとしての機能を有するには至っていない。そのため、通常のレジスト材料の屈折率(193nmにおいて1.70)よりも高い屈折率を有し、レジストとしてパターンニング可能な材料の提供が切望されている。
SPIE2006 61530H SPIE2006 61531L
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、193nmにおける屈折率が1.72以上であり、かつ化学増幅型レジスト用樹脂として機能する新規重合体とその重合体を含有する液浸露光用感放射線性樹脂組成物、およびこの液浸露光用感放射線性樹脂組成物を用いたレジストパターン形成方法の提供を目的とする。
本発明の重合体は、下記式(1)で表される繰り返し単位を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレン換算質量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする。
Figure 2007320999
式(1)において、R1は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、Aは単結合または2価の連結基を表し、3つのXはそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、少なくとも1つのXが硫黄原子を表し、R2は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4〜20の脂環式炭化水素基を表す。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ易溶性となる樹脂(A)と感放射線性酸発生剤(B)とを含有する感放射線性樹脂組成物であって、上記樹脂(A)が上記重合体であることを特徴とする。
また、上記感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜の波長193nmにおける屈折率が、1.72以上であることを特徴とする。
本発明のレジストパターン形成方法は、レンズとフォトレジスト膜との間に、波長193nmにおける屈折率が空気よりも大きい液浸露光用液体を介して放射線照射する液浸露光を含むレジストパターン形成方法であって、上記フォトレジスト膜が上記感放射線性樹脂組成物を用いて形成され、上記液浸露光用液体は、193nmにおける屈折率が水の193nmにおける屈折率以上の液体であることを特徴とする。
本発明の新規重合体は、式(1)で表される特定の骨格を有する繰り返し単位を含有するので、この重合体を用いた液浸露光用感放射線性樹脂組成物より得られるフォトレジスト膜は、特定の骨格に起因して193nmの屈折率が1.72以上となる。
このため、この重合体を含む液浸露光用感放射線性樹脂組成物は、次世代液浸技術である高屈折率液浸液を用いた場合において適用することができる。
新規重合体
本発明の新規重合体は、酸の作用によりアルカリ易溶性となる樹脂(A)〔以下、「樹脂(A)」という。〕として使用できる。新規重合体は式(1)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1)」という。)を必須単位として含有し、酸の作用によりアルカリ易溶性となるアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂である。ここでいう「アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性」とは、樹脂(A)を含有する感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、当該レジスト膜の代わりに樹脂(A)のみを用いた被膜を現像した場合に、当該被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
Figure 2007320999
式(1)において、Aは単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基は、好ましくは2価の炭化水素基であり、2価の炭化水素基の中でも好ましくは鎖状または環状の炭化水素基である。また、アルキレングリコール基、アルキレンエステル基であってもよい。 鎖状または環状の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基もしくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、インサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、または、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基、1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基、1,4−ノルボルニレン基もしくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等の2〜4環式炭素数4〜30の炭化水素環基などの架橋環式炭化水素環基等が挙げられる。
鎖状または環状の炭化水素基の中で、好ましい基はメチレン基、エチレン基である。
式(1)において、3つのXはそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、少なくとも1つのXが硫黄原子を表す。また、R2は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4〜20の脂環式炭化水素基を表す。
炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、またはブチル基が挙げられる。炭素数4〜20の脂環式炭化水素基としては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基が挙げられる。
好ましい繰り返し単位(1)を生成する単量体としては、下記式(1−1)〜式(1−8)が挙げられる。これらの単量体は単独でも、または2種以上含んでいてもよい。
Figure 2007320999
また、本発明の重合体は、更に下記式(2)で表される側鎖を有する単量体を共重合させることが好ましい。以下、下記式(2)で表される側鎖を有する単量体より得られる繰り返し単位を「繰り返し単位(2)」とする。
Figure 2007320999
式(2)において、R3は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつR3の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR3が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、残りのR3が炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を表す。
式(2)において、R3の炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基、および何れか2つのR3が相互に結合して形成した炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタンや、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類等に由来する脂環族環からなる基;これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上で置換した基等を挙げることができる。これらの脂環式炭化水素基のうち、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン、シクロペンタンまたはシクロヘキサンに由来する脂環族環からなる基や、これらの脂環族環からなる基を上記アルキル基で置換した基等が好ましい。
また、上記脂環式炭化水素基の誘導体としては、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;オキソ基(即ち、=O基);ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシル基;シアノ基;シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基等の置換基を1種以上あるいは1個以上有する基を挙げることができる。これらの置換基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、シアノメチル基等が好ましい。
また、R3の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が好ましい。
好ましい繰り返し単位(2)が含有する骨格としては、例えば、下記式(a)、式(b)、式(c)または式(d)で表される基が好ましい。
Figure 2007320999
式(a)、式(b)、式(c)および式(d)において、各R4は相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、mは0〜4の整数である。
式(a)、式(b)、式(c)および式(d)において、R4の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が好ましい。
式(a)で表される基としては、特に、2つのR4がともにメチル基である基が好ましい。また、式(b)で表される基としては、特に、R4がメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基である基が好ましい。また、式(c)で表される基としては、特に、mが0でR4がメチル基である基、mが0でR4がエチル基である基、mが1でR4がメチル基である基、mが1でR4がエチル基である基が好ましい。式(d)で表される基としては、特に、2つのR4がともにメチル基である基が好ましい。
また、上記以外の繰り返し単位(2)が含有する骨格としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基や、下記式(e−1)〜式(e−8)の基等を挙げることができる。
Figure 2007320999
なお、繰り返し単位(2)の主鎖骨格は特に限定されるものではないが、好ましくは、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルあるいはαトリフルオロアクリル酸エステル構造を有する。また、明細書中、「(メタ)アクリル酸エステル」とはアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの双方を意味するものとする。
上記繰り返し単位(2)を与える単量体の中で好ましいものは、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ヒドロキシアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル−3−ヒドロキシアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチルテトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチルテトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(テトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジシクロヘキシルエチルエステイル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(テトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(アダマンタン−1−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル等が挙げられる。
特に好適な単量体としては、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル等が挙げられる。
また、本発明における重合体は、繰り返し単位(2)の2種以上を含有してもよい。
本発明における重合体は、更に、繰り返し単位(1)および繰り返し単位(2)以外の繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」という。)を1種以上含有することができる。
他の繰り返し単位としては、下記式(3−1)〜式(3−6)で表される側鎖を有する繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位(3)」とする)、式(4)で表される繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位(4)」とする)、式(5)で表される繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位(5)」とする)、式(6)で表される繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位(6)」とする)から選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含有することが好ましい。
Figure 2007320999
式(3−1)〜式(3−6)の各式において、R5は水素原子または炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキル基を示し、R6は水素原子またはメトキシ基を表す。A’は単結合またはメチレン基を表し、Bは酸素原子またはメチレン基を表す。lは1〜3の整数を示し、m’は0または1である。
また、上記他の繰り返し単位(3)の主鎖骨格は特に限定されるものではないが、好ましくは、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルあるいはαトリフルオロアクリル酸エステル構造を有する。
繰り返し単位(3)を与える単量体の中で好ましいものは、(メタ)アクリル酸−5−オキソー4−オキサートリシクロ[4.2.1.03,7]ノナー2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソー4−オキサートリシクロ[4.2.1.03,7]ノナー2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソー4−オキサートリシクロ[5.2.1.03,8]デカー2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソー4−オキサートリシクロ[5.2.1.03,8]ノナー2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−6−オキソー7−オキサービシクロ[3.2.1]オクター2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニルー6−オキソー7−オキサービシクロ[3.2.1]オクター2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−7−オキソー8−オキサービシクロ[3.3.1]オクター2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニルー7−オキソー8−オキサービシクロ[3.3.1]オクター2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピランー4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチルー2−オキソテトラヒドロピランー4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチルー2−オキソテトラヒドロピランー4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−プロピルー2−オキソテトラヒドロピランー4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフランー3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフランー3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフランー3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフランー3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチルー2−オキソテトラヒドロフランー3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチルー2−オキソテトラヒドロフランー3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフランー3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフランー2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチルー5−オキソテトラヒドロフランー2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチルー5−オキソテトラヒドロフランー2−イルメチルエステルが挙げられる。
他の繰り返し単位(4)は以下の式(4)で表される。
Figure 2007320999
式(4)において、R7は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、Zは炭素数7〜20の多環型脂環式炭化水素基であり、この炭素数7〜20の多環型脂環式炭化水素基は、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基で置換されていても、置換されていなくてもよい。
好ましいZとしては、例えば、下記式に示すように、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(4a)、ビシクロ[2.2.2]オクタン(4b)、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(4c)、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン(4d)、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン(4e)等のシクロアルカン類に由来する脂環族環からなる炭化水素基が挙げられる。
Figure 2007320999
これらのシクロアルカン由来の脂環族環は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上で置換してもよい。また、これらの他の繰り返し単位(4)は1種または2種以上を含有することができる。
他の繰り返し単位(4)を与える単量体の中で好ましいものは、(メタ)アクリル酸−ビシクロ[2.2.1]ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸−ビシクロ[4.4.0]デカニルエステル、(メタ)アクリル酸−ビシクロ[2.2.2]オクチルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルエステル、(メタ)アクリル酸−テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカニルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカニルエステル等が挙げられる。
他の繰り返し単位(5)は以下の式(5)で表される。
Figure 2007320999
式(5)において、R8は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、トリフルオロメチル基、またはヒドロキシメチル基を表し、R9は、2価の有機基を表す。
9としての2価の有機基は、好ましくは2価の炭化水素基であり、2価の炭化水素基の中でも好ましくは鎖状または環状の炭化水素基が好ましく、アルキレングリコール基、アルキレンエステル基であってもよい。
好ましいR9としては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基もしくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、インサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、または、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基、1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基、1,4−ノルボルニレン基もしくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等の2〜4環式炭素数4〜30の炭化水素環基などの架橋環式炭化水素環基等が挙げられる。
特にR9として2価の脂肪族環状炭化水素基を含むときは、ビストリフルオロメチル−ヒドロキシ−メチル基と該脂肪族環状炭化水素基との間にスペーサーとして炭素数1〜4のアルキレン基を挿入することが好ましい。
また、R9としては、2,5−ノルボルニレン基を含む炭化水素基、1,2−エチレン基、プロピレン基が好ましい。
他の繰り返し単位(5)を与える単量体の中で好ましいものとしては、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−3−プロピル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−5−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸2−{[5−(1',1',1'−トリフルオロ−2'−トリフルオロメチル−2'−ヒドロキシ)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプチル}エステル、(メタ)アクリル酸3−{[8−(1',1',1'−トリフルオロ−2'−トリフルオロメチル−2'−ヒドロキシ)プロピル]テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル}エステル等が挙げられる。
他の繰り返し単位(6)は以下の式(6)で表される。
Figure 2007320999
式(6)において、R10は水素原子またはメチル基を表し、X’は単結合または炭素数1〜3の2価の有機基を表し、Yは相互に独立に単結合または炭素数1〜3の2価の有機基を表す。X’およびYで表される炭素数1〜3の2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基が挙げられる。R11は相互に独立に水素原子、水酸基、シアノ基、またはCOOR12基を表す。ただし、R12は水素原子あるいは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜20の脂環式のアルキル基を表す。なお、3つのR11のうち少なくとも1つは水素原子でなく、かつX’が単結合のときは、3つのYのうち少なくとも1つは炭素数1〜3の2価の有機基であることが好ましい。
12における、上記炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基を例示できる。また、上記炭素数3〜20の脂環式のアルキル基としては、−Cn2n-1(nは3〜20の整数)で表されるシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が、また、多環型脂環式アルキル基、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、テトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカニル基、アダマンチル基等、または、直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上でシクロアルキル基または多環型脂環式アルキル基の一部を置換した基等が挙げられる。
繰り返し単位(6)を与える単量体の中で好ましい単量体としては、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシ−7−メチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン−1−イルメチルエステル、等が挙げられる。
上記式(1)〜(6)以外の繰り返し単位として、例えば、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチル等の有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸カルボキシノルボルニル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロウンデカニル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格を有するカルボキシル基含有エステル類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−メトキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−シクロペンチルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−(4−メトキシシクロヘキシル)オキシカルボニルエチル等の有橋式炭化水素骨格をもたない(メタ)アクリル酸エステル類;
α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−ブチル等のα−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等の不飽和ニトリル化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化合物;N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の他の含窒素ビニル化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸(無水物)類;(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシシクロヘキシル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格をもたないカルボキシル基含有エステル類;
1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルジメチロールジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格を有する多官能性単量体;
メチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート、1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格をもたない多官能性単量体等の多官能性単量体の重合性不飽和結合が開裂した単位を挙げることができる。
これらの上記式(1)〜(6)以外の他の繰り返し単位のうち、有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類の重合性不飽和結合が開裂した単位等が好ましい。
本発明の重合体において、繰り返し単位(1)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、10〜90モル%、好ましくは10〜80モル%、更に好ましくは20〜80モル%である。この場合、繰り返し単位(1)の含有率が10モル%未満では、193nmにおいて十分な屈折率を与えることができなく、一方90モル%をこえると、レジストとしての解像性が劣化するおそれがある。
また、繰り返し単位(2)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、10〜90モル%、好ましくは10〜80モル%、更に好ましくは20〜70モル%である。この場合、繰り返し単位(2)の含有率が10モル%未満では、レジストとしての解像性が劣化するおそれがあり、一方90モル%をこえると、レジストの現像性が劣化するおそれがある。
また、繰り返し単位(3)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常10〜70モル%、好ましくは15〜65モル%、更に好ましくは20〜60モル%である。この場合、繰り返し単位(3)の含有率が10モル%未満では、レジストとして、アルカリ現像液に対する溶解性が低下して、現像欠陥の一因となったり、露光余裕が悪化したりするおそれがある。露光余裕とは、露光量の変化に対する線幅の変動を示す。一方70モル%をこえると、レジストの溶剤への溶解性が低くなり、解像度が低下したりするおそれがある。
また、繰り返し単位(4)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、30モル%以下、好ましくは25モル%以下である。この場合、繰り返し単位(4)の含有率が30モル%をこえると、得られるレジスト膜がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりするおそれがある。
また、繰り返し単位(5)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、30モル%以下、好ましくは25モル%以下である。この場合、繰り返し単位(5)の含有率が30モル%をこえると、レジストパターンのトップロスが生じパターン形状が悪化するおそれがある。
また、繰り返し単位(6)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、30モル%以下、好ましくは25モル%以下である。この場合、繰り返し単位(6)の含有率が30モル%をこえると、得られるレジスト膜がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりするおそれがある。
更に、他の繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、50モル%以下、好ましくは40モル%以下である。
本発明の重合体、例えば、その各繰り返し単位に対応する重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより製造することができる。上記重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。また、上記重合における反応温度は、通常、40〜150℃、好ましくは50〜120℃であり、反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
本発明における重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算質量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、特に限定されないが、好ましくは1,000〜100,000、更に好ましくは1,000〜30,000、更に好ましくは1,000〜20,000である。この場合、重合体のMwが1,000未満では、レジストとしたときの耐熱性が低下する傾向があり、一方100,000をこえると、レジストとしたときの現像性が低下する傾向がある。また、重合体のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
また、本発明の重合体は、この重合体を樹脂(A)を調製する際に用いられる単量体由来の低分子量成分の含有量が固形分換算にて、この樹脂100質量%に対して0.1質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.07質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下である。この含有量が0.1質量%以下である場合には、液浸露光時に接触した水への溶出物の量を少なくすることができる。更に、レジスト保管時にレジスト中に異物が発生することがなく、レジスト塗布時においても塗布ムラが発生することなく、レジストパターン形成時における欠陥の発生を十分に抑制することができる。
上記単量体由来の低分子量成分としては、モノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマーが挙げられ、Mw500以下の成分とすることができる。このMw500以下の成分は、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等により除去することができる。また、樹脂の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析することができる。
樹脂(A)は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないほど好ましく、それにより、レジストとしたときの感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に改善することができる。また、樹脂(A)の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等を挙げることができる。本発明において、樹脂(A)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
感放射線性酸発生剤(B)
本実施形態で使用される光酸発生剤は、露光により酸を発生する感放射線性酸発生剤(以下、単に「酸発生剤」という。)からなる。酸発生剤は、露光により発生した酸の作用によって、共重合体中に存在する繰り返し単位中の酸解離性基を解離させ(保護基を脱離させ)、その結果レジスト膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。本実施形態における酸発生剤としては、下記式(7)で表される化合物(以下、「酸発生剤1」という。)を含むものが好ましい。
Figure 2007320999
式(7)において、R13は水素原子、フッ素原子、水酸基、炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基、炭素原子数2〜11の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシカルボニル基を示し、R14は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシル基もしくは炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状、環状のアルカンスルホニル基を示し、R15は独立に炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換されていてもよいフェニル基または置換基されていてもよいナフチル基を示すか、あるいは2個のR15が互いに結合して炭素原子数2〜10の2価の基を形成しており、該2価の基は置換されていてもよく、kは0〜2の整数であり、X-は式:R16n2nSO3-(式中、R16は、フッ素原子または置換されていてもよい炭素原子数1〜12の炭化水素基を示し、nは1〜10の整数である)で表されるアニオン、R16SO3-で表されるアニオン、または下記式(8−1)、式(8−2)で表されるアニオンを表し、rは0〜10の整数である。)
Figure 2007320999
式(8−1)および式(8−2)において、R17は独立に炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素原子を含有するアルキル基を表すか、あるいは2個のR17が互いに結合して炭素原子数2〜10の2価のフッ素原子を含有する基を形成しており、該2価の基は置換されていてもよい。
式(7)において、R13、R14およびR15の炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、n−ブチル基、t−ブチル基等が好ましい。
また、R13およびR14の炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等を挙げることができる。これらのアルコキシル基のうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等が好ましい。
また、R13の炭素原子数2〜11の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等を挙げることができる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基等が好ましい。
また、R14の炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状、環状のアルカンスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、tert−ブタンスルホニル基、n−ペンタンスルホニル基、ネオペンタンスルホニル基、n−ヘキサンスルホニル基、n−ヘプタンスルホニル基、n−オクタンスルホニル基、2−エチルヘキサンスルホニル基n−ノナンスルホニル基、n−デカンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等を挙げることができる。これらのアルカンスルホニル基のうちメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等が好ましい。
また、rとしては、0〜2が好ましい。
式(7)において、R15の置換されていてもよいフェニル基としては、例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−フルオロフェニル基等のフェニル基または炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基で置換されたフェニル基;これらのフェニル基またはアルキル置換フェニル基を、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等の少なくとも一種の基1個以上で置換した基等を挙げることができる。
フェニル基およびアルキル置換フェニル基に対する置換基のうち、上記アルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシル基等を挙げることができる。
また、上記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。また、上記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
また、上記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
式(7)におけるR15の置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−t−ブトキシフェニル基等が好ましい。
また、R15の置換されていてもよいナフチル基としては、例えば、1−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、2,3−ジメチル−1−ナフチル基、2,4−ジメチル−1−ナフチル基、2,5−ジメチル−1−ナフチル基、2,6−ジメチル−1−ナフチル基、2,7−ジメチル−1−ナフチル基、2,8−ジメチル−1−ナフチル基、3,4−ジメチル−1−ナフチル基、3,5−ジメチル−1−ナフチル基、3,6−ジメチル−1−ナフチル基、3,7−ジメチル−1−ナフチル基、3,8−ジメチル−1−ナフチル基、4,5−ジメチル−1−ナフチル基、5,8−ジメチル−1−ナフチル基、4−エチル−1−ナフチル基2−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基等のナフチル基または炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基で置換されたナフチル基;これらのナフチル基またはアルキル置換ナフチル基を、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等の少なくとも1種の基1個以上で置換した基等を挙げることができる。
上記置換基であるアルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基およびアルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、上記フェニル基およびアルキル置換フェニル基について例示した基を挙げることができる。式(7)におけるR15の置換されていてもよいナフチル基としては、1−ナフチル基、1−(4−メトキシナフチル)基、1−(4−エトキシナフチル)基、1−(4−n−プロポキシナフチル)基、1−(4−n−ブトキシナフチル)基、2−(7−メトキシナフチル)基、2−(7−エトキシナフチル)基、2−(7−n−プロポキシナフチル)基、2−(7−n−ブトキシナフチル)基等が好ましい。
また、2個のR15が互いに結合して形成した炭素原子数2〜10の2価の基としては、式(7)中の硫黄原子と共に5員または6員の環、特に好ましくは5員の環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)を形成する基が望ましい。また、上記2価の基に対する置換基としては、例えば、上記フェニル基およびアルキル置換フェニル基に対する置換基として例示したヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
式(7)におけるR15としては、メチル基、エチル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、1−ナフチル基、2個のR15が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましい。
式(7)の好ましいカチオン部位としては、トリフェニルスルホニウムカチオン、トリ−1−ナフチルスルホニウムカチオン、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウムカチオン、4−フルオロフェニル−ジフェニルスルホニウムカチオン、ジ−4−フルオロフェニル−フェニルスルホニウムカチオン、トリ−4−フルオロフェニルスルホニウムカチオン、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウムカチオン、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウムカチオン、4−シクロヘキサンスルホニル−ジフェニルスルホニウムカチオン、1−ナフチルジメチルスルホニウムカチオン、1−ナフチルジエチルスルホニウムカチオン、1−(4−ヒドロキシナフチル)ジメチルスルホニウムカチオン、1−(4−メチルナフチル)ジメチルスルホニウムカチオン、1−(4−メチルナフチル)ジエチルスルホニウムカチオン、1−(4−シアノナフチル)ジメチルスルホニウムカチオン、1−(4−シアノナフチル)ジエチルスルホニウムカチオン、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−メトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−エトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−n−プロポキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、2−(7−メトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、2−(7−エトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、2−(7−n−プロポキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、2−(7−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン等が挙げられる。
式(7)のX-で表されるR16n2nSO3-アニオン中のCn2n−基は、炭素原子数nのパーフルオロアルキレン基であるが、該基は直鎖状もしくは分岐状であることができる。ここで、nは1、2、4または8であることが好ましい。R16n2nSO3-およびR16SO3-アニオン中のR16における置換されていてもよい炭素原子数1〜12の炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、有橋脂環式炭化水素基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ノルボルニル基、ノルボニルメチル基、ヒドロキシノルボルニル基、アダマンチル基等を挙げることができる。
式(8−1)および式(8−2)におけるR17の独立に炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素原子を含有するアルキル基は、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ドデカフルオロペンチル基、パーフルオロオクチル基等を挙げることができる。
2個のR17が互いに結合して炭素原子数2〜10の2価のフッ素原子を含有する基としては、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基、オクタフルオロブチレン基、デカフルオロペンチレン基、ウンデカフルオロヘキシレン基等を挙げることができる。
式(7)の好ましいアニオン部位としては、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−ブタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−オクタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネートアニオン、1−アダマンチルスルホネートアニオンおよび下記式(9−1)〜(9−7)で挙げられるアニオン等が挙げられる。
Figure 2007320999
酸発生剤(B)は上記に例示されたカチオンおよびアニオンの組み合わせにより与えられるが、その組み合わせは特に限定されるものでなく、本発明において、酸発生剤(B)は、1種単独でもまたは2種以上を混合しても使用することができる。
また、本発明における感放射線性酸発生剤として使用することのできる、上記酸発生剤(B)以外の感放射線性酸発生剤(以下、「他の酸発生剤」という。)としては、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。これらの他の酸発生剤としては、例えば、下記のものを挙げることができる。
オニウム塩化合物:
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
オニウム塩化合物の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
ハロゲン含有化合物:
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
ハロゲン含有化合物の具体例としては、フェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−ナフチルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体や、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げることができる。
ジアゾケトン化合物:
ジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
ジアゾケトンの具体例としては、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げることができる。
スルホン化合物:
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物:
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
スルホン酸化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート等を挙げることができる。
これらの他の酸発生剤のうち、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等が好ましい。上記他の酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、酸発生剤(B)と他の酸発生剤の合計使用量は、レジストとしての感度および現像性を確保する観点から、樹脂100質量部に対して、通常、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。この場合、上記合計使用量が0.1質量部未満では、感度および現像性が低下する傾向があり、一方20質量部をこえると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。また、他の酸発生剤の使用割合は、酸発生剤(B)と他の酸発生剤との合計に対して、通常、80質量%以下、好ましくは60質量%以下である。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、樹脂(A)と酸発生剤(B)と共に窒素含有化合物(C)を含有することが好ましい。また他の添加剤を配合できる。
窒素含有化合物(C)
本発明で使用される窒素含有化合物(C)は、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する酸拡散制御剤として作用する。このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとしての解像度が更に向上するとともに、露光から露光後の加熱処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
その酸拡散制御剤としては、「3級アミン化合物」、「アミド基含有化合物」、「4級アンモニウムヒドロキシド化合物」、「その他含窒素複素環化合物」等を挙げることができる。
「3級アミン化合物」としては、例えば、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、2,6−ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン等の芳香族アミン類;トリエタノールアミン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリンなどのアルカノールアミン類;N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼンテトラメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル等を挙げることができる。
「アミド基含有化合物」としては、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、(S)−(−)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニルピペラジン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N'N'−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物等を挙げることができる。
「4級アンモニウムヒドロキシド化合物」としては、例えば、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。
「含窒素複素環化合物」としては、例えば、;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等を挙げることができる。
上記窒素含有化合物(C)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、窒素含有化合物(C)の合計使用量は、レジストとしての高い感度を確保する観点から、樹脂100質量部に対して、通常、10質量部未満、好ましくは5質量部未満である。この場合、上記合計使用量が10質量部をこえると、レジストとしての感度が著しく低下する傾向にある。なお、窒素含有化合物の使用量が0.001質量部未満では、プロセス条件によってはレジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある
他の添加剤
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、酸解離性基を有する脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合することができる。
酸解離性基を有する脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を更に改善する作用を示す成分である。
このような脂環族添加剤としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸α−ブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類や、3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン等を挙げることができる。これらの脂環族添加剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業株式会社製)、ポリフローNo.75、同No.95(共栄社化学株式会社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(トーケムプロダクツ株式会社製)、メガファックスF171、同F173(大日本インキ化学工業株式会社製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム株式会社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子株式会社製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤(B)に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すもので、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
このような増感剤としては、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、染料或いは顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。更に、上記以外の添加剤としては、アルカリ可溶性樹脂、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
組成物溶液の調製
本発明の感放射線性樹脂組成物は、普通、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、1〜50質量%、好ましくは1〜25質量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径200nm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
上記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キシレン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を挙げることができる。
これらのなかでも、直鎖状もしくは分岐状のケトン類、環状のケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類、3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、γ−ブチロラクトン等が好ましい。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
レジストパターンの形成方法
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型レジストとして有用である。上記化学増幅型レジストにおいては、露光により酸発生剤から発生した酸の作用によって、樹脂(A)中の酸解離性基が解離して、カルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の基板上に塗布することにより、レジスト膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行なう。
液浸露光する場合、該フォトレジスト膜に上層膜形成組成物を用いて上層膜を形成することができる。上層膜を形成することにより、フォトレジスト膜を保護することと、フォトレジスト膜より液体へレジスト中に含有する成分が溶出することにより生じる投影露光装置のレンズの汚染を防止することができる。
該フォトレジスト膜および上層膜に水などの液浸媒体を介して、所定のパターンを有するマスクを通して放射線を照射し、次いで現像することにより、レジストパターンを形成する。フォトレジスト膜および上層膜間に満たされる水はpHを調整することもできる。特に純水が好ましい。また、純水以外としては、193nmにおける屈折率が水の193nmにおける屈折率以上の液体であることが好ましい。
また、本発明の感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜の波長193nmにおける屈折率は、1.72以上であることが好ましい。式(1)で表される繰り返し単位を含有する樹脂を用いることにより、特定の骨格がUVスペクトルのレッドシフトを促す等の理由で波長193nmにおける屈折率を1.72以上とできる。
フォトレジスト膜に露光するときに使用される放射線としては、使用される酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を適宜選定して使用されるが、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはKrFエキシマレーザー(波長248nm)で代表される遠紫外線が好ましく、特にArFエキシマレーザー(波長193nm)が好ましい。また、露光量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定され、液浸露光でも構わない。本発明においては、露光後に加熱処理(PEB)を行なうことが好ましい。このPEBにより、樹脂(A)中の酸解離性基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
本発明においては、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば特公平6−12452号公報等に開示されているように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト膜上に保護膜を設けることもでき、あるいはこれらの技術を併用することもできる。
次いで、露光されたレジスト膜を現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10質量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10質量%をこえると、非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
また、上記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えば有機溶媒を添加することもできる。有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%をこえると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。また、アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。ここで、部は、特記しない限り質量基準である。
実施例1
[重合体の合成]
Figure 2007320999
上記化合物(M−1)13.62g(50モル%)、化合物(M−2)11.38g(50モル%)を2−ブタノン50gに溶解し、更にジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.06gを投入した単量体溶液を準備し、25gの2−ブタノンを投入した500mlの三口フラスコを30分窒素パージした。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、500gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を2度100gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(14g、収率56%)。この重合体はMwが8,200、Mw/Mnが2.15、13C-NMR分析の結果、化合物(M−1)、化合物(M−2)に由来する各繰り返し単位の含有率が50.7:49.3(モル%)の共重合体であった。この重合体を樹脂(A−1)とする。
得られた重合体の各測定・評価は、下記の要領で行なった。
(1)MwおよびMn
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL2本、G3000HXL1本、G4000HXL1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。また、分散度Mw/Mnは測定結果より算出した。
(2)13C-NMR分析
各重合体の13C−NMR分析は、日本電子(株)製「JNM−EX270」を用い、測定溶媒としてCDCL3を使用して実施した。NMRチャートを図1に示す。
実施例2
[感放射線性樹脂組成物の調製]
樹脂(A−1)100質量部に対し、感放射線性酸発生剤(B)として、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネートを3.0質量部、酸拡散抑制剤としてN−t−ブトキシカルボニルピロリジンを0.27質量部、更に、主溶剤としてシクロヘキサノンを960質量部、副溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを410質量部添加し、各成分を混合して均一溶液とした。その後、孔径200nmのメンブランフィルターを用いてろ過することにより、感放射線性樹脂組成物からなる塗工液を調製した(総固形分濃度約7質量%)。
得られた感放射線性樹脂組成物の各測定・評価は、下記の要領で行なった。
(1)屈折率測定
感放射線性樹脂組成物をシリコン基板上に、CLEAN TRACK ACT8「東京エレクトロン製」にて、スピンコートし、80℃で60秒間PBを行なうことにより、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。このレジスト膜の屈折率を分光エリプソメーター(「VUV-VASE」、J.A.Woollam製)を用いて測定した。測定の結果、レジスト膜の193nmにおける屈折率は、1.75であった。
(2)特性曲線測定:
感放射線性樹脂組成物をシリコン基板上に、CLEAN TRACK ACT8「東京エレクトロン製」にて、スピンコートし、80℃で60秒間PBを行なうことにより、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。このレジスト膜に、ArFエキシマレーザー露光装置(「NSR S306C」、Nikon製、照明条件;NA0.75シグマ0.85)により、パターンのついていないクオーツを通して露光した。その後、130℃で60秒間PEBを行なったのち、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で30秒間現像し、水洗し、乾燥して特性曲線測定用のウェハを作成した。次いで、各露光量での膜厚を自動膜厚測定装置(「VM-2010」、大日本スクリーン製)にて測定し、露光量と膜厚の相関を確認した。その結果を図2に示す。
図2の特性曲線測定からも明らかなように、本発明の液浸露光用感放射線性樹脂組成物は、193nmの屈折率が1.75という通常よりも高い屈折率を有すると共に、露光量により残膜量が変化し最終的に全ての膜が現像液に溶解し、コントラストも十分に得られることから、レジスト材料として機能することが期待される。今後、現在量産化が進んでいる水(193nmにおける屈折率が1.44)による液浸露光の次世代として、1.71以上の浸漬液を用いた場合でも本感放射線性樹脂組成物は1.72以上の屈折率を有する為、露光光が十分にレジスト膜に入射することが可能となり、高い感度を保持することが可能となる。
本発明の新規重合体を用いた液浸露光用感放射線性樹脂組成物は、193nmの屈折率が1.72以上となるので、次世代液浸技術である高屈折率液浸液を用いた場合において適用することができる。
実施例1のNMRチャートである。 実施例2の露光量と膜厚の相関図である。

Claims (4)

  1. 下記式(1)で表される繰り返し単位を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレン換算質量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする重合体。
    Figure 2007320999
    (式(1)において、R1は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、Aは単結合または2価の連結基を表し、3つのXはそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、少なくとも1つのXが硫黄原子を表し、R2は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4〜20の脂環式炭化水素基を表す。)
  2. 酸の作用によりアルカリ易溶性となる樹脂(A)と感放射線性酸発生剤(B)とを含有する感放射線性樹脂組成物であって、
    前記樹脂(A)が請求項1記載の重合体であることを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
  3. 前記感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜の波長193nmにおける屈折率が、1.72以上であることを特徴とする請求項2記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. レンズとフォトレジスト膜との間に、波長193nmにおける屈折率が空気よりも大きい液浸露光用液体を介して放射線照射する液浸露光を含むレジストパターン形成方法であって、
    前記フォトレジスト膜が請求項2または請求項3記載の感放射線性樹脂組成物を用いて形成され、
    前記液浸露光用液体は、193nmにおける屈折率が水の193nmにおける屈折率以上の液体であることを特徴とするレジストパターン形成方法。
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