JP2007319800A - インク塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの循環部分の観察が可能なインク塗布装置を長期間に亘って放置した場合であってもインクの良好な循環と吐出を維持することが可能な技術を提供する。
【解決手段】本発明は、電子線硬化性樹脂を含むインクを循環させ塗布対象物5に向って吐出するためのインク循環手段6が、内部観察用の窓部11を有する筐体3に収納されたインク塗布装置であって、筐体3に、入射する電子線のうち電子線硬化性樹脂を硬化させる波長の電子線を選択的に遮断するように構成された窓部11が設けられている。窓部11は、筐体3に取り付けられた板状の窓部材12を有し、窓部材12の外側の表面に、電子線硬化性樹脂を硬化させる波長の電子線を選択的に遮断する電子線遮断膜13が設けられている。
【選択図】 図1
Description
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記インク循環手段が、前記インクを前記塗布対象物に向って吐出するインクジェットヘッドを含むものである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2のいずれか1項記載の発明において、前記窓部は、前記筐体に取り付けられた板状の窓部材を有し、該窓部材の外側の表面に、前記電子線硬化性樹脂を硬化させる波長の電子線を選択的に遮断する電子線遮断膜が設けられているものである。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、前記電子線遮断膜が、波長が400nm以下の紫外線を選択的に遮断するように構成されているものである。
請求項5記載の発明は、請求項3又は4のいずれか1項記載の発明において、前記電子線遮断膜が、膜厚が0.1μm〜100μmであるものである。
さらにまた、本発明において、電子線遮断膜の膜厚を0.1μm〜100μmにすれば、インクに含まれる電子線硬化性樹脂を硬化させる電子線を選択的に遮断するとともに、視認性に優れた窓部を有するインク塗布装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインク塗布装置の内部を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るインク塗布装置1は、排気部2を設けた筐体3を有し、この排気部2を介して筐体3内部の雰囲気を強制的に排気することにより内部の雰囲気を一定に維持するように構成されている。
そして、筐体3の内部には、以下に説明するようなインク循環手段6が収納されている。
本発明に用いる紫外線硬化性樹脂及び光硬化性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等があげられる。これらは、単独で用いることもでき、また混合して用いることもできる。
この窓部11は、操作者(図示せず)が筐体3の外部から筐体3の内部のインク循環手段6の動作状態を観察するためのもので、筐体3に気密的に取り付けられた板状の窓部材12を有している。
ここで、窓部材12としては、十分な透明性と強度を有するガラス板、アクリル板等が用いられる。
この電子線遮断膜13は、インク9に含まれる電子線硬化性樹脂を硬化させる作用を示す波長の電子線を選択的に遮断するもので、より好ましくは波長が400nm以下の紫外線を選択的に遮断することができるように構成されている。
一方、電子線遮断膜13の形成方法は特に限定されるものではないが、製造の容易さの観点からは、フィルムの貼付によって形成することが好ましい。
以下、上記実施の形態と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
その他の構成及び作用効果については上述の実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
例えば、上記実施の形態においては、電子線遮断膜を窓部材の外側の表面に設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、窓部材の内側の表面に設けることもでき、また電子線遮断膜を窓部材の内部に設けることも可能である。
図1に示す構成を有するインク塗布装置の窓部のガラス板の外側表面に、酸化亜鉛を含有する厚さ50μmの紫外線遮断膜をフィルムの貼付によって形成した。
そして、インクジェットヘッドからアクリル系樹脂を含有する紫外線硬化性樹脂を含むインクを塗布対象物に向って吐出し所定の配線パターンを形成した。
その後、一旦インクジェットヘッドからのインクの吐出を停止し、所定の時間(0時間、2時間、4時間、6時間)が経過した後に、再びインクジェットヘッドからのインクの吐出を再開するという動作を繰り返した。
窓部のガラス板の表面が紫外線遮断膜によって被覆されていないこと以外は実施例と同様の構成のインク塗布装置を用いて同様の動作を行った。
実施例及び比較例のインク塗布装置を、上記時間放置した後再び稼動させたときの、吐出ノズルのうちインクを吐出することができた吐出ノズルの数を数え、全吐出ノズルの数に対する吐出可能ノズルの割合を、吐出可能ノズル率(%)として算出した。表1に、放置時間と吐出可能ノズル率との関係をまとめた。
表1からわかるように、実施例のインク塗布装置の場合は、6時間に亘って放置した後、再び稼動した場合においても吐出ノズルのインク詰まりは発生していないことがわかる。
Claims (5)
- 電子線硬化性樹脂を含むインクを循環させ塗布対象物に向って吐出するためのインク循環手段が、内部観察用の窓部を有する筐体に収納されたインク塗布装置であって、
前記筐体の窓部を介して入射する電子線のうち、前記電子線硬化性樹脂を硬化させる波長の電子線を選択的に遮断するように構成されているインク塗布装置。 - 前記インク循環手段は、前記インクを前記塗布対象物に向って吐出するインクジェットヘッドを含む請求項1記載のインク塗布装置。
- 前記窓部は、前記筐体に取り付けられた板状の窓部材を有し、該窓部材の外側の表面に、前記電子線硬化性樹脂を硬化させる波長の電子線を選択的に遮断する電子線遮断膜が設けられている請求項1又は2のいずれか1項に記載のインク塗布装置。
- 前記電子線遮断膜は、波長が400nm以下の紫外線を選択的に遮断するように構成されている請求項1乃至3のいずれか1項記載のインク塗布装置。
- 前記電子線遮断膜は、膜厚が0.1μm〜100μmである請求項3又は4のいずれか1項記載のインク塗布装置。
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2006
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