JP2007319756A - エアロゾル発生装置、および成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアロゾルを安定的に供給できるエアロゾル発生装置および成膜装置を提供することにある。
【解決手段】エアロゾル発生器10の内部で流動層M’を形成することにより、材料粒子Mの凝集・固化の回避、および層高方向での均一な粒度分布を実現できる。これとともに、流動層M’から直接に材料粒子Mを吸引するのでなく、超音波搬送板30によって流動層M’の上端からエアロゾル送出管21の吸込口21Aまで材料粒子Mを搬送し、この超音波搬送板30から材料粒子Mを吸引する。さらに、超音波搬送板30が搬送方向と交差方向に並列する複数個のスリット34を備える。これにより、吸込口21Aでの目詰まりを防止してエアロゾルを定量的に供給することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、エアロゾル発生装置、および成膜装置に関する。
インクジェットプリンタのインクジェットヘッド等に用いられる圧電アクチュエータの製造方法として、エアロゾルデポジション法(AD法)と呼ばれるものがある。これは、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料の微粒子を気体中に分散させたもの(エアロゾル)を基板表面に向けて噴射させ、微粒子を基板上に衝突・堆積させることにより圧電膜を形成させるものである。
このようなAD法において、エアロゾルを発生させるための機構としては、加振装置を備えるものがある(特許文献1参照)。これは、エアロゾル形成室内においてキャリアガスのガス圧で材料粒子を吹き上げるととともに、加振装置によってエアロゾル形成室を振動させることで、材料粒子とキャリアガスとを混合してエアロゾルを発生させるものである。発生したエアロゾルは、エアロゾル形成室と成膜チャンバとの差圧を利用してノズルに送られる。
その他、粉体タンク内で材料粒子の流動層を形成させ、ポンプの働きにより流動状態の粉体を吸引管内に吸引して噴出ガンに送る吸引方式のものも存在する(特許文献2参照)。
特開2003−293159公報 特開2001−170551号公報
ところで、成膜の安定性を確保するためには、基板に噴き付けられるエアロゾルの濃度を一定に保つことが重要となる。しかし、加振装置によりエアロゾルを発生させるタイプのものでは、振動により材料粒子が徐々に凝集・固化して流動性を失い、エアロゾル濃度が低下してしまうことがあった。一方、吸引方式のものでは、凝集粒子が狭い吸引管やポンプの内部で目詰まりしてしまい、エアロゾルの安定供給が損なわれることがあった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エアロゾルを安定的に供給できるエアロゾル発生装置および成膜装置を提供することにある。
本発明のエアロゾル発生装置は、材料粒子がキャリアガスに分散されたエアロゾルを発生させるエアロゾル発生装置であって、前記キャリアガスを透過可能な透孔を備えた仕切部材によって上側の流動層室と下側の送風室との2室に仕切られるとともに前記流動層室内に前記材料粒子を収容可能な容器と、前記送風室に前記キャリアガスを供給するガス供給部と、前記流動層室にその一端部が挿入されたエアロゾル送出管と、前記流動層室内で形成される前記材料粒子の流動層の表層面と前記エアロゾル送出管の一端部に開口した吸込口との間に渡されて前記材料粒子を超音波振動により前記流動層から前記吸込口へ搬送する超音波搬送部と、を備え、前記超音波搬送部が、前記材料粒子が搬送される搬送面を備える振動板と、その振動板に形成されて前記材料粒子の搬送方向と交差方向に並列する複数個のスリットとを備えるものである。
また、本発明の成膜装置は、キャリアガスを透過可能な透孔を備えた仕切部材によって上側の流動層室と下側の送風室との2室に仕切られるとともに前記流動層室内に材料粒子を収容可能な容器と、前記送風室に前記キャリアガスを供給するガス供給部と、前記流動層室にその一端部が挿入されたエアロゾル送出管と、前記流動層室内で形成される前記材料粒子の流動層の表層面と前記エアロゾル送出管の一端部に開口した吸込口との間に渡されて前記材料粒子を超音波振動により前記流動層から前記吸込口へ搬送する超音波搬送部と、を備えるエアロゾル発生部と、前記エアロゾル送出管の他端部と接続されて前記エアロゾルを被処理材に向けて噴射する噴出ノズルと、を備え、前記超音波搬送部が、前記材料粒子が搬送される搬送面を備える振動板と、その振動板に形成されて前記材料粒子の搬送方向と交差方向に並列する複数個のスリットとを備えるものである。
本発明のエアロゾル発生装置および成膜装置において、隣り合うスリット間の距離がスリット幅よりも狭くされていることが好ましい。このような構成によれば、本来ふるい落とされるべき、粒径がスリット間距離よりも大きな凝集粒子が、スリットから落下できずに目詰まりしてしまうということがなく、確実に脱落していくこととなる。これにより、エアロゾルに含まれる粒子の粒径を均一化、細粒化することができる。
また、スリット幅が材料粒子に含まれる凝集粒子の最大粒径よりも大きくされていることが好ましい。このような構成によれば、粒径の大きな凝集粒子を確実に取り除いて、エアロゾルに含まれる粒子の粒径を均一化、細粒化することができる。
本発明によれば、流動層を形成することにより、材料粒子の凝集・固化の回避、および層高方向での均一な粒度分布を実現できる。これとともに、流動層から直接に材料粒子を吸引するのでなく、超音波搬送部によって流動層の表層部からエアロゾル送出管の吸込口まで材料粒子を搬送し、この超音波搬送部からエアロゾル送出管内に材料粒子を吸引する。これにより、吸込口での目詰まりを防止してエアロゾルを安定供給することができる。
また、超音波搬送部には、搬送方向と交差方向に並列する複数個のスリットが備えられている。このような構成によれば、スリットのふるい作用により、径の大きな凝集粒子はスリットから落下し、隣り合うスリットの間を通過可能な程度に小さな粒子のみがエアロゾル送出管の吸込口に到達できる。これにより、吸込口での目詰まりを防止してエアロゾルを安定供給することができる。
さらに、スリットのふるい作用により、エアロゾルに含まれる粒子の粒径を均一化、細粒化することができる。したがって、上記のようなエアロゾル発生装置(エアロゾル発生部)を備えた成膜装置により成膜を行えば、形成される膜の品質を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図1〜図3を参照しつつ詳細に説明する。
図1には、本発明を具体化した成膜装置1の概略図を示す。この成膜装置1は、材料粒子Mをキャリアガスに分散させてエアロゾルを形成するためのエアロゾル発生器10(本発明のエアロゾル発生部、およびエアロゾル発生装置に該当する)、およびエアロゾルを噴出ノズル23から噴出させて基板(被処理材)に付着させるための成膜チャンバ20を備えている。
まず、エアロゾル発生器10について説明する。エアロゾル発生器10は円筒容器状に形成された本体部11(本発明の容器に該当する)を備え、この本体部11は内部に設置されたフィルタ12(本発明の仕切部材に該当する)によって上下2室に仕切られている。フィルタ12は、キャリアガスは透過できるが材料粒子Mは通過できない程度の大きさの透孔を備えるものであれば良く、例えば孔径5μmのメンブレンフィルタにより構成される(図2を併せて参照)。
本体部11においてフィルタ12の下側の一室は送風室13とされており、ここには、キャリアガスを供給するためのガスボンベGがガス供給管15を介して接続されている。(このガスボンベGおよびガス供給管15が本発明のガス供給部を構成する。)キャリアガスとしては、例えばヘリウム、アルゴン、窒素等の不活性ガスや空気、酸素等を使用することができる。
一方、本体部11においてフィルタ12の上側の一室は流動層室14とされており、その内部には材料粒子Mを投入できるようになっている。キャリアガスが送風室13へ供給されると、このキャリアガスがフィルタ12を通って流動層室14内へ噴き上がることによって材料粒子Mが流動化され、フィルタ12の上側に流動層M’が形成される。
流動層室14内には、エアロゾル送出管21の一方の端部が挿入されている。このエアロゾル送出管21は、流動層室14内で発生したエアロゾルを後述の噴出ノズル23に送るためのものである。このエアロゾル送出管21の先端の開口は、流動層室14から材料粒子Mを吸引するための吸込口21Aとされている。この吸込口21Aは、流動層M’の表層面よりもやや上方に位置している。
また、流動層室14内において、流動層M’の表層面とエアロゾル送出管21の吸込口21Aとの間には、流動層M’に含まれる材料粒子Mをエアロゾル送出管21の吸込口21Aへ搬送するための超音波搬送板30(本発明の超音波搬送部に該当する)が渡されている。
この超音波搬送板30は、超音波モータと同様の原理で駆動力を得るものであって、ステンレス等の金属によって薄板状に形成された振動板31を備えている(図3A〜図3C参照)。この振動板31の表裏両面のうち一面(流動層室14内に設置されたときに上を向く面)は、その面上を材料粒子Mが移動していく搬送面31Aとされている。一方、振動板31の他方の面(流動層室14内に設置されたときに下を向く面)には、圧電材料により形成された薄膜状の圧電層32A、32Bが、材料粒子Mの搬送方向における両端に1つずつ設けられている。そして、これら圧電層32A、32Bにおいて振動板31と接している面とは逆側の面(下面)には、個別電極33A、33Bがそれぞれ設けられている。
ここで、超音波搬送板30の動作原理を説明する。一対の個別電極33A、33Bに互いに位相がずれた高周波交流電圧を印加する。(なお、振動板31はGNDとなるようにアースしておく。)すると2つの定在波振動が生じ、その2つの定在波が合成されて進行波(図3A中一点鎖線で示す)が形成される。超音波搬送板30上の材料粒子Mは、この進行波の谷の部分に位置し、進行波に乗って運ばれる。
この超音波搬送板30には、板厚方向に貫通する複数のスリット34が、搬送方向と直交方向に並列されている。各スリット34はそのスリット長さ方向が搬送方向(図3A、図3B中実線矢印方向)に沿う向きに形成されている。隣り合うスリット34の間の細板状の部分は、材料粒子Mが通過可能な通路35とされている。なお、本実施形態では、隣り合うスリット34間の距離(通路35の幅W2)がスリット幅W1よりも狭くされている。
この超音波搬送板30は搬送方向下流側に向かって上るように傾けられている。そして、その下端部(搬送方向上流側)は下側の端縁から2〜3mm程度上までの領域が流動層M’に埋没し、一方、上端部(搬送方向下流側)は上側の端縁とスリット34の上端位置との間の位置でエアロゾル送出管21の吸込口21Aに接するようにされている。
次に、成膜チャンバ20について説明する。成膜チャンバ20には、基板Bを取り付けるためのステージ22と、このステージ22の下方に設けられた噴出ノズル23が備えられている。噴出ノズル23は、全体として上下に開口した円筒状に形成されており、上側の開口部は、スリット状の噴出口23Aとされている。また、下側の開口部はエアロゾル送出管21の他端部(流動層室14に挿入されている側とは逆側の端部)に接続されており、流動層室14内の材料粒子Mがエアロゾル送出管21を通って噴出ノズル23に供給されるようになっている。
ステージ22は矩形板状をなし、ステージ移動機構24によって水平姿勢で天井から吊り下げられて、下面側に基板Bを保持することができるようになっている。ステージ移動機構24は、図示しない制御装置からの指令に応じて駆動されるものであり、ステージ22をその板面と平行な面内において移動させる。これにより、噴出ノズル23を基板Bに対して相対的に移動させることが可能とされている。
また、この成膜チャンバ20には、粉体回収装置25を介して真空ポンプPが接続されており、その内部を減圧できるようにされている。
次に、上記のように構成された成膜装置1を用いて膜の形成を行う方法について説明する。
成膜装置1を用いて材料粒子Mの膜を形成する際には、まず、基板Bをステージ22にセットする。次いで、流動層室14の内部に材料粒子Mを投入する。材料粒子Mとしては、例えば一次粒子径が0.1μm〜3μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、またはアルミナを使用することができる。この場合、一次粒子が凝集して形成される凝集粒子Mcの粒子径は一般に10μm〜2mm程度である。
次いで、ガスボンベGからガス供給管15を介してキャリアガスを送風室13に供給する。供給されたキャリアガスがフィルタ12を通って上方に向かって噴き上げられると、流動層室14内の材料粒子Mが流動化し、フィルタ12の上側に流動層M’が形成される。この流動層M’においては、材料粒子Mがキャリアガスに分散した状態、すなわち、エアロゾル状態となっている。なお、送風室13に送られるキャリアガスの流量は、材料粒子Mが上記の粒子径をもつ場合、例えば一平方センチメートルあたり100cc/min程度であればよい。
次いで、超音波搬送板30の個別電極33に高周波交流電圧を印加する。このとき、上記に説明したように2組の個別電極33A、33Bに印加される電圧の位相を互いにずらすことで進行波を発生させる。すると、流動層M’に含まれる材料粒子Mが進行波に運ばれて振動板31の搬送面31A上を登っていく。
スリット34が設けられた位置まで材料粒子Mが到達すると、隣り合うスリット34間の距離(通路の幅W2)よりも小さな粒径を持つ材料粒子Mのみが通路35を通って上り、これよりも大きな粒径をもつ材料粒子Mはスリット34から落下する。ここで、本実施形態では通路35の幅W2がスリット幅W1よりも狭くされているから、ふるい落とされるべき粒子、すなわち粒径が通路35の幅W2よりも大きな材料粒子Mがスリット34から落下できずに目詰まりしてしまうという事態が回避され、径の大きな凝集粒子Mcが確実に取り除かれる。
なお、材料粒子Mは重力に逆らって超音波搬送板30の搬送面31A上を登っていくこととなるため、搬送面31Aの傾斜角度と振動周波数とによって、搬送面31Aを登ることのできる材料粒子Mの最大径が決まる。すなわち、傾斜角度が大きいほど搬送面31Aを上ることのできる材料粒子Mの最大径は小さくなる。しかし、傾斜角度を極端に大きくすると径の十分小さな材料粒子Mまで搬送面31Aを登ることが難しくなり、エアロゾル濃度の低下につながる。一方、振動周波数を大きくすると搬送面31A上を登ることのできる材料粒子Mの最大径は大きくなる。
スリット幅W1は、基本的には搬送面31A上を登ることのできる材料粒子Mのうち最大径のものが落下できる大きさとされていればよいが、あまり大きすぎれば材料粒子Mの落下量が増大し、搬送される材料粒子Mの総量が減少するためにエアロゾル濃度が低下してしまう。このことより、スリット幅W1は径の大きな凝集粒子Mcを落下させることが可能な範囲でできるだけ狭いことが好ましく、さらに、搬送面31Aの傾斜角度、および振動周波数をも考慮して決定されることが好ましい。さらに、通路35の幅W2は、ふるい落としたい材料粒子Mの最小径よりも小さくされていれば良い。
例えば、材料粒子Mが上記の粒子径をもつ場合、搬送面31Aの傾斜角度を15°とし、一方の個別電極33Aに振動数50kHzの定常波を発生させ、他方の個別電極33Bには同周波数の進行波を発生させ、1cm/secの搬送速度になるように進行波の位相と振動数とを調節した場合、搬送面31Aを登ることのできる材料粒子Mの最大径は約2mm(すなわち、発生し得る凝集粒子Mcがすべて搬送される)となる。この場合、スリット幅W1は2.2mm、スリットの長さは10mm、通路35の幅W2は1.0mmとされることが適切である。
これとともに、成膜チャンバ20内を真空ポンプPにより減圧する。すると、流動層室14と成膜チャンバ20との間の差圧により、超音波搬送板30によって搬送された材料粒子Mが流動層室14内のキャリアガスとともにエアロゾル送出管21内に吸引され、エアロゾル状態となって高速に加速されつつ噴出ノズル23へ送られる。
噴出ノズル23に送られたエアロゾルは噴出口23Aから基板Bに向かって噴出する。噴出したエアロゾルに含まれる材料粒子Mは基板Bに衝突して固着し、圧電膜を形成する。このとき、ステージ移動機構24によってステージ22を動かすことで基板Bに対する噴出ノズル23の相対位置を少しずつずらしながらエアロゾルの吹き付けを行う。これにより、基板Bの全面にわたって膜が形成される。
基板Bに衝突した後のエアロゾルは、真空ポンプPの吸引力によって粉体回収装置25側へ排出される。
以上のように本実施形態によれば、エアロゾル発生器10の内部で流動層M’を形成することにより、材料粒子Mの凝集・固化の回避、および層高方向での均一な粒度分布を実現できる。これとともに、流動層M’から直接に材料粒子Mを吸引するのでなく、超音波搬送板30によって流動層M’の上端からエアロゾル送出管21の吸込口21Aまで材料粒子Mを搬送し、この超音波搬送板30から材料粒子Mを吸引する。これにより、吸込口21Aでの目詰まりを防止してエアロゾルを定量的に供給することができる。
また、超音波搬送板30が搬送方向と交差方向に並列する複数個のスリット34を備えるとともに、隣り合うスリット34間の距離、すなわち通路35の幅W2がスリット幅W1よりも狭くされている。このような構成によれば、スリット34のふるい作用により、径の大きな凝集粒子Mcはスリット34から落下し、隣り合うスリット34の間の通路35を通過可能な程度に小さな材料粒子Mのみがエアロゾル送出管21の吸込口21Aに到達できる。これにより、吸込口21Aでの目詰まりを防止してエアロゾルを安定供給することができる。
さらに、スリット34のふるい作用により、エアロゾルに含まれる材料粒子Mの粒径を均一化、細粒化することができる。したがって、形成される膜の品質を向上させることができる。
加えて、スリット幅W1が凝集粒子Mcの最大粒径よりも大きくされていれば、粒径の大きな凝集粒子Mcを確実に取り除いて、エアロゾルに含まれる材料粒子Mの粒径の均一化、および細粒化を図ることができる。
<変形例>
図4には、変形例の超音波搬送板40の上面図を示した。
本変形例の超音波搬送板40には、スリット41、42、43からなるスリット列の複数が材料粒子Mの搬送方向に沿って並列されている。この超音波搬送板40は、第1実施形態と同様の構成の成膜装置1のエアロゾル発生器10内に、第1実施形態と同様に設置されて使用される。本変形例によれば、スリット列が複数設けられているので、スリット列が単列のものと比べて凝集粒子のふるい落とし効率を向上させることができ、エアロゾルに含まれる材料粒子Mの粒径の均一化、および細粒化をより確実に実現できる。
<他の実施形態>
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態において、エアロゾル送出管21の吸込口21Aを超音波搬送板30、40の搬送面に沿って水平方向(搬送方向と交差方向)に移動させてもよい。このようにすれば、特定の位置からの吸い込みを続けることによって粒子分布が不均一化するという弊害を回避し、供給されるエアロゾルの濃度をいっそう安定させることができる。
あるいは、吸込口21Aを水平方向に幅広に形成しても同様の効果を得ることができる。
(2)上記実施形態においては、通路の幅W2はスリット幅W1よりも狭くされているが、通路の幅W2がスリット幅W1と同等またはそれよりも広くされていても構わない。
実施形態の成膜装置の概略図 エアロゾル発生器の概略断面図 超音波搬送板の側断面図 超音波搬送板の上面図 超音波搬送板の下面図 変形例の超音波搬送板の上面図
符号の説明
1…成膜装置
10…エアロゾル発生器(エアロゾル発生部、エアロゾル発生装置)
11…本体部(容器)
12…フィルタ(仕切部材)
13…送風室
14…流動層室
21…エアロゾル送出管
21A…吸込口
23…噴出ノズル
30、40…超音波搬送板(超音波搬送部)
33、41、42、43…スリット
B…基板(被処理材)
M…材料粒子
M’…流動層

Claims (4)

  1. 材料粒子がキャリアガスに分散されたエアロゾルを発生させるエアロゾル発生装置であって、
    前記キャリアガスを透過可能な透孔を備えた仕切部材によって上側の流動層室と下側の送風室との2室に仕切られるとともに前記流動層室内に前記材料粒子を収容可能な容器と、
    前記送風室に前記キャリアガスを供給するガス供給部と、
    前記流動層室にその一端部が挿入されたエアロゾル送出管と、
    前記流動層室内で形成される前記材料粒子の流動層の表層面と前記エアロゾル送出管の一端部に開口した吸込口との間に渡されて前記材料粒子を超音波振動により前記流動層から前記吸込口へ搬送する超音波搬送部と、
    を備え、
    前記超音波搬送部が、前記材料粒子が搬送される搬送面を備える振動板と、その振動板に形成されて前記材料粒子の搬送方向と交差方向に並列する複数個のスリットとを備える、エアロゾル発生装置。
  2. 前記複数個のスリットは、隣り合う前記スリット間の距離が前記スリットのスリット幅よりも狭くされている請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
  3. 前記スリットのスリット幅が前記材料粒子に含まれる凝集粒子の最大粒径よりも大きくされている請求項1または請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
  4. キャリアガスを透過可能な透孔を備えた仕切部材によって上側の流動層室と下側の送風室との2室に仕切られるとともに前記流動層室内に材料粒子を収容可能な容器と、
    前記送風室に前記キャリアガスを供給するガス供給部と、
    前記流動層室にその一端部が挿入されたエアロゾル送出管と、
    前記流動層室内で形成される前記材料粒子の流動層の表層面と前記エアロゾル送出管の一端部に開口した吸込口との間に渡されて前記材料粒子を超音波振動により前記流動層から前記吸込口へ搬送する超音波搬送部と、
    を備えるエアロゾル発生部と、
    前記エアロゾル送出管の他端部と接続されて前記エアロゾルを被処理材に向けて噴射する噴出ノズルと、
    を備え、
    前記超音波搬送部が、前記材料粒子が搬送される搬送面を備える振動板と、その振動板に形成されて前記材料粒子の搬送方向と交差方向に並列する複数個のスリットとを備える、成膜装置。
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