JP2002066257A - 光触媒を用いた反応装置 - Google Patents

光触媒を用いた反応装置

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JP2002066257A
JP2002066257A JP2000259253A JP2000259253A JP2002066257A JP 2002066257 A JP2002066257 A JP 2002066257A JP 2000259253 A JP2000259253 A JP 2000259253A JP 2000259253 A JP2000259253 A JP 2000259253A JP 2002066257 A JP2002066257 A JP 2002066257A
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photocatalyst
gas
photocatalyst powder
powder
electrode
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JP2000259253A
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English (en)
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Akira Ikegami
昭 池上
Azuma Ruike
東 類家
Shinji Yamaguchi
伸司 山口
Akira Yoshida
晃 吉田
Kazuto Kudo
一人 工藤
Hiroki Watanabe
宏樹 渡邉
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Andes Electric Co Ltd
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Andes Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気清浄機の集塵ユニット等に採用して好適
な触媒反応を得ることができ、空気中に含まれる有害成
分の除去に極めて有用な光触媒を用いた反応方法、装置
を提供する。 【解決手段】 光触媒粉体4密閉容器1内に浮遊、拡散
させる。光触媒粉体4が気体出入口14,15より漏出しな
いよう、光触媒粉体4にイオン化部10を通し正負いずれ
かの電荷を持たせると共に、光触媒粉体4と同じ符号の
電荷をもつ反発電極9と、光触媒粉体4と違う符号の電
荷をもつ付着電極8を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光触媒を用いた反応
装置に関し、詳しくは、例えば空気清浄機や空調機など
の集塵ユニットに好適に用いることができる光触媒を用
いた反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、水の清浄や空気の清浄を行う
際に、光に感応し酸化作用を誘起する酸化チタンなどの
光触媒が用いらている。この種酸化チタンは通常担体に
塗布し、膜状にして使用される。担体には、板状の基
板、筒状物、フィルター、ビーズ等が用いられる。塗
布、膜作成は光触媒の粉状体を水または液状物質に懸濁
していわゆる泥漿とし、これに担体をディップし乾燥し
たり、担体に泥漿を滴下しスピナーで均一化した後乾燥
したり、単に刷毛等で塗り付けて乾燥したりして行われ
る。この様にしてでき上がった酸化チタン膜は、通常
0.5〜100μm程の厚さを有している。多くの場
合、用いる酸化チタン粉末の粒径は大よそ10〜50n
m位であるから、これらの膜は大よそ500ヶから10
万ヶの酸化チタン粒子が積み重なってできている。ま
た、一般に上記の泥漿には、酸化チタン粒子相互と酸化
チタン粒子と担体の密着力を高めるために四フッ化エチ
レン樹脂(PTFE)、酸化ケイ素等のバインダを加える。
こうすることにより担体からの粒子や膜の剥離脱落が防
止でき機械的に安定した光触媒膜を形成することができ
る様になる。
【0003】一例として空気清浄機でスチレンを分解す
る例を示すと、1m3の空間に50ppmのスチレンが
混入している場合、0.5m3・sec-1の速さで空気
を清浄機内に流入する様空気を環流すると、光触媒酸化
チタン面積1000cm2でスチレンが99%以上分解
されるのにおおよそ24時間かかる。この除去能力は吸
着フィルターを用いた場合に比べ、約150分の1と極
めて効率が悪い。
【0004】すなわち、上記したようにバインダを用い
ると、第一に、酸化チタン粒子表面をバインダが覆う為
これが光を遮断し、酸化チタン表面への光の到達の割合
を低下させる。第二に、空気等の流体中の純化しようと
する、すなわち酸化もしくは酸化分解しようとする物質
がその酸化反応を起こすため、必要な当該物質の酸化チ
タン表面への到達を防げ、分解能力はバインダを加えな
いで成膜した場合よりも低下する。
【0005】このような問題点を防ぐため、泥漿からバ
インダを取り除き、その状態で前述の方法で成膜するこ
とも考えられる。この様にすることで、前記のようにバ
インダを用いることによる問題点は改善されるが、分解
効率はフィルターの約75分の1程度に止まる。また、
前記担体と酸化チタン粉体、および酸化チタン粉体相互
を結び付ける要素が無くなるため、酸化チタン粉体が担
体より剥離もしくは離脱する様になり、実用上新たな問
題が生ずる。
【0006】上述した様な分解効率の悪さは、これを改
善すべく繰り返し実験しても基本的な改善はなされなか
った。本願発明者はその理由を突き止めるため詳細な検
討を繰り返し、以下の点を明らかにした。すなわち、従
来から用いられている前記した方式の共通の欠点は、本
質的な照射光の酸化チタン表面への非効率的到達という
点にある。前述のように泥漿より作った酸化チタン膜は
通常0.5〜100μmの厚さを持っている。これに対
し、酸化チタン粒子は大きくとも100nmであるか
ら、少なくとも厚さ方向に500ヶ程の酸化チタン粒子
が積み重なっている。酸化チタンは赤外から紫外にかけ
ての広い範囲で光を透過せず反射または吸収する。この
ため、前記のような酸化チタン粒子の堆積物では、堆積
物表面にある酸化チタン粒子が入射光を乱反射したり吸
収したりするため、光はせいぜい5粒子前後の極く浅い
表面にだけしか到達しない。つまり、堆積物中の粒子の
大部分には光が到達しない。したがって、深さ方向で表
面から大よそ5粒子以下の大部分の酸化チタン粉体は光
触媒作用を誘発されず、無駄になっていることになる。
【0007】またもう一つの重大な欠点として、流体特
有の性質に基づくものがあることが実験的に証明され
た。その第一は、酸化チタン上で流体もしくは流体に含
まれる純化しようとする不純物が酸化もしくは酸化分解
もしくは酸化を介して化合するためには前記流体もしく
は不純物が酸化チタン表面に接触しなければならない。
然るに、一般の空気清浄機では流体及び含まれる成分
は、空気流入口から流出口に向けて一方向に流され、こ
の流れに対しある角度で酸化チタン膜を配置し酸化反応
を起こさせる。このため、流体は第一に、流れる流体と
壁(この場合は担体に固定された酸化チタン堆積膜)の
間に流速の低い遷移層が形成される。したがって、前述
の流体または不純物成分はその大部分が酸化チタン堆積
膜表面に接触すること無しに通過してしまう。このた
め、前記流体もしくは不純物の酸化もしくは酸化分解の
効率は想像以上に低いのである。その第二は、前記流体
もしくは不純物が当該堆積物内に拡散浸入し、堆積物内
部に存在する酸化チタン表面に接触することによって初
めて前記反応が起こるのであるが、このように堆積物内
部に流体もしくは不純物が拡散流入することは実質的に
不可能に近い。従って、膜を形成する酸化チタンの大部
分は不要のものとなっており、このため効率が低いので
ある。
【0008】以上、空気清浄機を例に取り従来の光触媒
反応装置の欠点を述べたが、これは流体が水や粉体に変
わっても全く同じである事が、本願発明者による検討の
中で実験的に証明されている。また以上述べた例では不
純物としてスチレンを用いた例を述べたが、他の微量物
質、微量粉体、霧状物体等でも同様な結果が得られた。
【0009】以上述べた従来技術の不具合をまとめる
と、粉体堆積物膜を用いた従来の光触媒反応方式は、
1)流体流に発生する遷移層、2)光の乱反射と吸収、
3)流体及び不純物の流入拡散の障害、といった問題点
のため、実際に期待するほど効率の高いものではなく、
空気清浄機などへ適用してもその効果はほとんど期待で
きない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、
前述した従来技術の持つ問題点を劇的に改善し、空気清
浄機の集塵ユニット等に適用して好適な触媒反応を得る
ことができ、空気中に含まれる有害成分の除去に極めて
顕著な効果を奏する光触媒を用いた反応装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明者は鋭意研究を
重ねた結果、光触媒粉体を従来の様に固定せず、密閉容
器内に浮遊状態で閉じ込めて使用することで、従来と同
じ酸化チタン粉末を使用した場合でも、従来の方法に比
べて著しい改善が見られ、前述の目的を達成し得ること
を知見して本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明は、気体の入口と出口を有
すると共にその内部に配置された光源を有する密閉容器
内に光触媒粉体を入れ、該光触媒粉体に前記光源の光を
照射し、気体または気体相互または流体に含まれる成
分、気体に含まれる成分相互または該成分と気体を光触
媒の作用により反応せしめることを要旨とする。上記成
分は、気体中のゴミ,細菌,ビールス,臭気成分等を含
むものである。
【0013】上記気体入口より流入する気体により、も
しくは該気体を強制的に撹拌または環流せしめる装置に
より整流または乱流として、上記光触媒粉体を密閉容器
内で舞い上げ浮遊させることが好ましい。
【0014】上記光触媒粉体に超音波を作用させ、また
は密閉容器を振動させまたは回転させる等の機械的な手
段により上記光触媒粉体を拡散,浮遊させることも良
い。
【0015】気体の出入口を密閉または開口可能とし、
密閉状態における容器内にて光触媒反応を長時間にわた
り行わせるようにすると良い。
【0016】光触媒粉体が気体出入口より密閉容器外に
出ないようフィルターを配置すると良い。
【0017】光触媒粉体が気体出入口より密閉容器外に
漏出しないよう、光触媒粉体にイオン化部を通し正負い
ずれかの電荷を持たせると共に、気体出入口の何れか一
方または両方に、光触媒粉体と同じ符号の電荷をもつ電
極を配置すると良い。
【0018】気体出入口の何れか一方または両方に二つ
の電極を配置し、それら電極の一方には光触媒粉体と同
じ符号の電荷を与え、他方の電極には光触媒粉体と反対
の符号の電荷を与えるようにすると良い。
【0019】気体出入口の何れか一方または両方にした
電極の前または後または前後両方に、気体出入口に配し
た電極の電荷と異なる符号の電荷を持つ電極をさらに配
置すると好ましい。
【0020】光触媒粉体が気体出入口より密閉容器外に
出ないようフィルターを配置し、該フィルターと上記電
極とが同時に動作し得るようにすると良い。
【0021】光触媒粉体の粒径は、容器内で効率良く浮
遊、拡散させること、容器内における気体の通過流量、
気体中の不純成分との反応効率などを考慮すると、10
0nm以下であることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態により本発明を
詳細に説明する。図1は、本発明に係る光触媒を用いた
反応方法,装置の一例を示すもので、空気清浄機の集塵
ユニットに適用した例を示す。図中の符号1は反応容器
としての密閉容器、4は光触媒粉体、8は付着電極、9
は反発電極、10はイオン化部、11はフィルター、1
3は光源、14は気体入口、15は気体出口を示す。
【0023】密閉容器1は、気体入口14及び気体出口
15を備えると共に、内部の所定個所に粉体容器2、フ
ァン3、振動子6、付着電極8、反発電極9、イオン化
部10、フィルター11、開閉弁12、光源13を有す
るもので、ファン3および振動子6を静止させると共に
付着電極8、反発電極9、イオン化部10に電圧を加え
ない状態では、粉体容器2に光触媒粉体4が乗った状態
で、気体入口14より気体が流入し、気体出口15から
流出するよう構成する。
【0024】このようにすると光触媒粉体4は、従来の
方式における光触媒粉体堆積物(粉体膜)に比べ、かさ
密度が低いため光や気体及び不純成分などが、光触媒粉
体4内部に侵入,拡散し易いため、光触媒による分解効
率は平均的に従来の方式の約2倍程度に改善される。さ
らに、密閉容器1や粉体容器2を振動させたり、これら
容器1,2に機械的なショックを与えると、光触媒粉体
4による分解効率が向上することが確認されている。
【0025】図1において、密閉容器1の気体入口14
及び気体出口15を開放し、ファン3を作動させ、振動
子6を静止し、付着電極8、反応電極9、イオン化部1
0に電圧加えない状態では、粉体容器2から光触媒粉体
4が拡散する。このように光触媒粉体4を拡散する事で
分解効率は平均的に従来の方式の約4倍と飛躍的に向上
する。このような状態でも、光触媒粉体4が二次粒子と
なり大型化していれば重いため、密閉容器1の外部に漏
れることはないが、光触媒粉体4の粒子が細かくなると
気体出口15から流出する。
【0026】密閉容器1の気体入口14および気体出口
15を開放し、ファン3を静止し、振動子6を作動させ
付着電極8、反発電極9、イオン化部10に電圧を加え
ない状態では、光触媒粉体4の二次粒子が一次粒子とな
り、不純物と接触する確率が上がるので、前述のファン
3を作動させた時よりも、光触媒粉体4の分解効率が上
がる。また、ファン3と振動子6を同時に作動させる
と、さらに分解効率が上がる。
【0027】図1において、ファン3と振動子6を同時
に作動させ、付着電極8、反発電極9、イオン化部10
に電圧を加えない状態で、気体入口14及び気体出口1
5を弁12で密閉すると、光触媒粉体4を密閉容器1内
で完全に舞い上がらせ浮遊させることができるため、光
触媒粉体4による分解効率はさらに向上する。ただしこ
の場合、弁12の開閉に伴い光触媒粉体4の微粒子が密
閉容器1の外に漏れる可能性がある為、気体入口14及
び気体出口15を小さくしておくと良い。気体入口14
及び気体出口15にフィルター11を設けることで、密
閉性をさらに高めることができる。
【0028】反応容器1において、気体入口14及び気
体出口15、弁12を開放し、ファン3、振動子6を同
時に作動させ、イオン化部10に電圧を加えて光触媒粉
体4に正または負にチャージさせ、光触媒粉体4と同じ
符号の電極(反発電極)9,9を出入口に配置すること
で、両反発電極9,9間にある光触媒粉体4が該反発電
極9に近づくと、同じ符号の電荷同士の反発作用によ
り、光触媒粉体4の流出を防ぐことができる。この場
合、気体の圧損が少ないので気体流量を多く取ることが
できると共に、また弁12を開閉するための機械的な動
作がないため、気体を常時流す事ができる。
【0029】密閉容器1において、気体入口14及び気
体出口15、弁12を開放し、ファン3、振動子6を作
動させ、イオン化部10に電圧を加え光触媒粉体4を正
または負にチャージさせ、光触媒粉体4と異なる符号の
電極(付着電極)8,8を出入口に配置することで、両
付着電極8,8間にある光触媒粉体4が該付着電極8に
近づくと、異なる符号の電荷同士の吸着作用により、光
触媒粉体4の流出を防ぐことができる。
【0030】また図示しないが、付着電極8、反発電極
9の前後にさらに付着電極、反発電極を何層か配置する
ことにより、光触媒粉体4の流出をより確実に防ぐこと
ができる。
【0031】次に、実施例に基づいて本発明を説明す
る。
【実施例1】図1に示す密閉容器1(容積2リットル)
中の粉体容器2に、平均粒子径30nmの光触媒粉体4
の酸化チタン粉体1gを敷き詰めた後、気体入口14か
らスチレンを入れ、密閉容器1内が70ppmになるよ
う調整した後、気体入口14と気体出口15を夫々弁1
2で閉じた。
【0032】この状態で、光源13の6Wブラックライ
トを点灯しないと、光触媒粉体4である酸化チタン粉体
へ吸着が進むが、約1時間で10ppmを吸着後飽和し
た(1)。その後、光源13の6Wブラックライトを点灯
し、光触媒粉体4の触媒作用により、約1時間で5pp
mを分解する事ができた(2)。
【0033】光源13の6Wブラックライトを点灯した
状態で70ppmのスチレンを含む空気を入れると、吸
着と分解が同時に起こり、スチレンは吸着された物から
逐次光触媒粉体4より分解されるため、さらに効率が向
上し1時間でスチレン濃度は45ppmに減少した。こ
の時の分解率は36%であった(3)。
【0034】以降の実施例2〜7は、実用的な光源13
を点灯した状態で微量の不純成分を含む空気を入れた場
合の分解効率を示す。
【0035】
【実施例2】実施例1における(3)の条件において、
スチレンをアンモニアに置き換えて試験を行った。その
結果、70ppmのアンモニアを含む空気を入れるとア
ンモニア濃度は14ppmに減少した。この時の分解率
は80%であった。また、実施例1における(3)の条
件において、スチレンをアセトアルデヒドに置き換えて
試験を行った。その結果、70ppmのアセトアルデヒ
ドを含む空気を入れるとアセトアルデヒド濃度は30p
pmに減少した。この時の分解率は56%であった。
【0036】
【実施例3】実施例1と同様にしてスチレン濃度を調整
した後、密閉容器1中の振動子6を40KHzで振動さ
せ光触媒粉体4(酸化チタン粉体)を密閉容器1中で浮
遊、拡散させた。1時間後に気体出口15側の弁12を
開け、スチレンの濃度を測定したところ、スチレン濃度
は27ppmに減少した。分解率は62%であった。こ
のとき、光触媒粉体(酸化チタン粉体)4が若干量、密
閉容器1外に漏出することが認められた。
【0037】
【実施例4】実施例1と同様にしてスチレンガス濃度を
調整した後、密閉容器1内の振動子6を40KHzで振
動させ、光触媒粉体(酸化チタン粉体)4を密閉容器1
内に浮遊,拡散させ、その後、付着電極8と反発電極9
に6KVの電圧を加えた。1時間後、気体出口15側の
弁12を開けてスチレンの濃度を測定した。スチレン濃
度は21ppmに減少した。分解率は70%であった。
またこのとき、付着電極8と反発電極9で光触媒粉体
(酸化チタン粉体)4に電界を与えることによって、光
触媒粉体4の密閉容器1外への漏れは認められなかっ
た。
【0038】
【実施例5】実施例1と同様にしてスチレンガス濃度を
調整した後、付着電極8と反発電極9に6KVの電圧を
加え、反応容器1内の振動子6を40KHzで振動させ
ると共に、ファン3を風速0.5m/secで作動させ
光触媒粉体(酸化チタン粉体)4をより空間に浮遊、拡
散させた。1時間後、気体出口15側の弁12を開けス
チレンの濃度を測定した。スチレン濃度は15ppmに
減少した。分解率は79%であった。この場合も、付着
電極8と反発電極9で光触媒粉体4に電界を与えること
によって、光触媒粉体4の密閉容器1外への漏れは認め
られなかった。
【0039】
【実施例6】実施例1と同様にしてスチレンガス濃度を
調整した後、付着電極8と反発電極9に6KVの電圧を
加えると共に、イオン化部10に6KV電圧を加え、さ
らに密閉容器1内の振動子6を40KHzで振動させる
と共に、ファン3を風速0.5m/secで作動させ、
光触媒粉体(酸化チタン粉体)4をより空間に浮遊、拡
散させた。1時間後、気体出口15側の弁12を開けス
チレンの濃度を測定した。スチレン濃度は10ppmに
減少した。分解率は86%であった。この場合も、付着
電極8と反発電極9で光触媒粉体4に電界を与えること
によって、光触媒粉体4の密閉容器1外への漏れは認め
られなかった。
【0040】
【実施例7】実施例1の密閉容器1(容積2リットル)
に敷き詰める光触媒粉体(酸化チタン粉体)4の量を2
gに増やし、実施例1と同様にしてスチレンガス濃度を
調整した後、付着電極8と反発電極9に6KVの電圧を
加えると共にイオン化部10に6KV電圧加え、さらに
密閉容器1内の振動子6を40KHzで振動させると共
に、ファン3を風速0.5m/secで作動させ、光触
媒粉体4をより空間に浮遊、拡散させた。1時間後、気
体出口15側の弁12を開けスチレンの濃度を測定し
た。スチレン濃度は4ppmに減少した。分解率は94
%であった。この場合も、付着電極8と反発電極9で光
触媒粉体4に電界を与えることによって光触媒粉体4の
密閉容器1外への漏れは認められなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、光触媒粉体を固定する
ことなく密閉容器内で浮遊、拡散させて触媒反応を起こ
させるので、気体内に含まれる不純成分と効率良く反応
させることができ、分解効率を向上させることができ
る。また、光触媒の粉体を用いるため、無機物等の未反
応成分が吸着し反応効率が低下した場合でも、光触媒粉
体は容易に交換でき、分解効率の維持,管理を容易に行
うことができる。反応効率が低下した光触媒粉体は、
酸,アルカリ,アルコール,アセトン等の有機溶剤を用
い洗浄することで再利用することができる。さらに、光
触媒粉体の種類、量、光触媒粉体を拡散させる振動子の
出力、ファンの風速などを適宜に変えることにより、気
体中に含まれる不純成分との反応効率を上げることがで
きるなど、多くの効果を奏する。
【0042】流入気体、強制的な攪拌または還流装置、
超音波振動、密閉容器を振動または回転させる機械的手
段などを用いて光触媒粉体を容器内で拡散,浮遊させる
ことで、気体内に含まれる不純成分とより効率良く反応
させることができ、分解効率をより向上させることがで
きる。
【0043】気体の出入口を閉じて密閉容器内にて光触
媒反応を長時間にわたり行うように構成した場合、分解
効率をより向上させることができる。
【0044】気体出入口にフィルターを配置した場合、
光触媒粉体の密閉容器外への漏れを防止することができ
る。
【0045】気体出入口に光触媒粉体と同じ符号の電荷
をもつ電極を配置して光触媒粉体が反発するように形成
することで、光触媒粉体の密閉容器外への漏れを効果的
に防止することができる。
【0046】気体出入口に光触媒粉体と異なる同じ符号
の電荷をもつ電極を配置して光触媒粉体が付着するよう
に形成することで、光触媒粉体の密閉容器外への漏れを
効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す反応装置の簡
略断面図。
【符号の説明】
1:密閉容器 2:粉体容器 3:ファン 4:光触媒粉体 5:気体流束 6:振動子 7:絶縁物 8:付着電極 9:反発電極 10:イオン化部 11:フィルター 12:弁 13:光源 14:気体入口 15:気体出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/02 B01D 53/36 J B (72)発明者 山口 伸司 青森県八戸市大字市川町字長七谷地2番 672号 アンデス電気株式会社内 (72)発明者 吉田 晃 青森県八戸市大字市川町字長七谷地2番 672号 アンデス電気株式会社内 (72)発明者 工藤 一人 青森県八戸市大字市川町字長七谷地2番 672号 アンデス電気株式会社内 (72)発明者 渡邉 宏樹 青森県八戸市大字市川町字長七谷地2番 672号 アンデス電気株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA07 AA10 BB02 BB05 CC01 HH05 JJ04 KK08 LL02 MM02 QQ11 4D048 AB03 BA07X BA41X BB01 CA01 CC17 CD03 CD05 EA01 4G069 AA11 AA15 BA04B BA48A CA17 EA01X EA01Y EB18X EB18Y 4G070 AA01 AB06 BB32 CA01 CA06 CB15 DA21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体の入口と出口を有すると共にその内
    部に配置された光源を有する密閉容器内に光触媒粉体を
    入れ、該光触媒粉体に前記光源の光を照射し、気体また
    は気体相互または気体に含まれる不純成分、気体に含ま
    れる不純成分相互または該不純成分と気体を光触媒の作
    用により反応せしめ分解するよう構成したことを特徴と
    する光触媒を用いた反応装置。
  2. 【請求項2】 上記不純成分が気体中のゴミ,細菌,ビ
    ールス,臭気成分等を含むものである請求項1記載の光
    触媒を用いた反応装置。
  3. 【請求項3】 上記気体入口より流入する気体により、
    もしくは該気体を強制的に撹拌または環流せしめる装置
    により整流または乱流として、上記光触媒粉体を密閉容
    器内で舞い上げて浮遊、拡散させることを特徴とする請
    求項1または2記載の光触媒を用いた反応装置。
  4. 【請求項4】 上記光触媒粉体に超音波を作用させ、ま
    たは密閉容器を振動させまたは回転させる等の機械的な
    手段により上記光触媒粉体を拡散,浮遊させることを特
    徴とする請求項1または2記載の光触媒を用いた反応装
    置。
  5. 【請求項5】 上記気体入口より流入する気体により、
    もしくは該気体を強制的に撹拌または環流せしめる装置
    により整流または乱流として、上記光触媒粉体を舞い上
    げ浮遊させる手段を併せ持ち、該手段と上記機械的な手
    段とを同時に作動させて光触媒粉体を拡散、浮遊させる
    ことを特徴とする請求項4記載の光触媒を用いた反応装
    置。
  6. 【請求項6】 気体の出入口を密閉または開口可能と
    し、密閉状態における容器内にて光触媒反応を長時間に
    わたり行わせるように形成したことを特徴とする請求項
    1〜5の何れか1項記載の光触媒を用いた反応装置。
  7. 【請求項7】 光触媒粉体が気体出入口より密閉容器外
    に出ないようフィルターを配置したことを特徴とする請
    求項1〜6の何れか1項記載の光触媒を用いた反応装
    置。
  8. 【請求項8】 光触媒粉体が気体出入口より密閉容器外
    に漏出しないよう、光触媒粉体にイオン化部を通し正負
    いずれかの電荷を持たせると共に、気体出入口の何れか
    一方または両方に、光触媒粉体と同じ符号の電荷をもつ
    電極を配置したことを特徴とする請求項1〜7の何れか
    1項記載の光触媒を用いた反応装置。
  9. 【請求項9】 気体出入口の何れか一方または両方に二
    つの電極を配置し、それら電極の一方には光触媒粉体と
    同じ符号の電荷を与え、他方の電極には光触媒粉体と反
    対の符号の電荷を与えるように形成したことを特徴とす
    る請求項8記載の光触媒を用いた反応装置。
  10. 【請求項10】 気体出入口の何れか一方または両方に
    した電極の前または後または前後両方に、気体出入口に
    配した電極の電荷と異なる符号の電荷を持つ電極をさら
    に配置したことを特徴とする請求項8または9記載の光
    触媒を用いた反応装置。
  11. 【請求項11】 光触媒粉体が気体出入口より密閉容器
    外に出ないようフィルターを配置し、該フィルターと上
    記電極とが同時に動作し得るよう形成したことを特徴と
    する請求項8〜10の何れか1項記載の光触媒を用いた
    反応装置。
  12. 【請求項12】 光触媒粉体の粒径が100nm以下で
    あることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項記載
    の光触媒を用いた反応装置。
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